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税理士資格ない会社役員が確定申告で脱税指南をして東京国税局が告発!

 

NHKによると、東京都渋谷区の48歳の会社役員が、税理士の資格がないのに確定申告の際、知人の税務書類の作成を請け負い、男女5人に対して架空の損失を計上する手口を指南し、合わせておよそ2,000万円を脱税させたとして東京国税局から告発されたようです。

告発されたのは、経営コンサルティング会社を経営する東京都渋谷区の会社役員(48)です。

関係者によると、会社役員は、税理士の資格がないのに確定申告の際、知人の税務書類の作成を請け負い、会社員の男女5人に対して架空の副業で損失が出たとして、所得を少なく見せかける手口を指南していた疑いがあるということです。

東京国税局は、役員が5人と共謀し、2023年までの4年間に合わせて1億2,000万円余りの所得を隠し、およそ2,000万円を脱税させたとして、所得税法違反などの疑いで東京地方検察庁に告発しました。

会社役員は、無資格で税理士の業務を行った税理士法違反の疑いでも告発されました。

5人から報酬として、およそ700万円を受け取っていたとみられるということです。

会社役員は取材に対し、これまでにコメントしていません。

国税当局は、2025年2月17日から始まった2024年分の所得税の確定申告を前に、適正な申告を呼びかけています。

 

最近は、ネットで情報提供したり、セミナーをしたりする人が結構いらっしゃると思いますが、税理士資格を持たない人、いわゆる『ニセ税理士』が他人の申告書作成などを行うと、有償だろうと無償だろうと、税理士法違反です。

もちろん、脱税は犯罪ですので、脱税指南は言うまでもなく、アウトです。

 

税理士資格ない会社役員が確定申告で脱税指南をして東京国税局が告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


施設管理会社が不正経理手伝う「B勘屋」を使い5億円の所得隠し!

 

朝日新聞によると、デジタル発電施設の管理などを手がける会社(東京都港区)が、架空の経費を計上して利益を少なく見せかけたとして、東京国税局から2023年2月期までの5年間に約5億円の所得隠しを指摘されたことがわかったようです。

関係者への取材によると、デジタル発電施設の管理などを手がける会社は、約4億円を業務委託費名目で複数の業者に支払い、その後に約8割の約3億円を簿外でデジタル発電施設の管理などを手がける会社に現金で戻させ裏金にしていました。

東京国税局は、デジタル発電施設の管理などを手がける会社が、裏金の使途先を具体的に明らかにしなかったとして、支出額の40%を追徴する「使途秘匿金課税」も適用しました。

追徴税額は重加算税などを含め約4億円だそうです。

支払いを受けた複数の業者は、手数料を受け取って架空の領収書などを発行して不正経理に加担する「B勘屋」と呼ばれるグループとみられます。

『B勘屋』というのは初めて聞きました。

『B勘』は、税務署の職員が使う隠語で、本物の領収証のことを『A勘』、偽物の領収証のことを『B勘』と呼んでいたことに由来し、そのような領収証はブラックであることも『B勘』と呼ばれる原因だそうです。

『B勘屋』はこのような領収書を販売する業者のことだそうです。

こういう行為は、脱税であり、犯罪ですので、たとえ知り合いに勧められたとしても断りましょう。

課税当局はそれほど甘くありませんし、1億円くらい手数料を支払って5億円の所得を隠して、追徴税額が重加算税などを含め約4億円だと、何のためにやっているのか分かりませんので。

施設管理会社が不正経理手伝う「B勘屋」を使い5億円の所得隠しを行っていたことについて、あなたはどう思われましたか?


東京国税局が経費を架空計上して5,100万円脱税の疑いでIT会社を告発!

 

朝日新聞によると、経費を架空計上して約5,100万円を脱税したとして、東京国税局査察部が、ITシステム会社(東京都中央区)と代表(44)を法人税法違反容疑で東京地検に告発したことがわかったようです。

告発は2024年6月25日付です。

関係者によると、代表は取引先や知人名義で自社宛てのうその請求書をつくり業務委託費を支払ったように見せかけるなどして、2021年12月期までの3年間に約2億1,100万円の所得を隠し、脱税した疑いがあります。

得た金は預貯金や高級時計の購入に充てるなどしていたそうです。

代表は朝日新聞の取材に対し、修正申告をしたうえで納税もほぼ済ませたとし「今後は適切に申告納税していく。多くのみなさまにご迷惑をおかけし、おわびします」とコメントしました。

本当に、最近は架空経費(業務委託費)の計上による脱税事件が多いですね。

それを見逃すほど、課税当局は甘くないですよ。

ITシステム会社は儲かるんですね。

儲かるからといって安易な脱税は絶対にやめましょう。

節税をしましょう。

東京国税局が経費を架空計上して5,100万円脱税の疑いでIT会社を告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


奈良県内の税務職員を虚偽申告で大阪国税局が懲戒免職!

 

NHKによると、奈良県内の税務署に勤務する50代の職員がうその確定申告を行い、所得税150万円余りの還付を受けていたなどとして、大阪国税局は、先日、懲戒免職にしました。

処分を受けたのは、奈良県内の税務署に勤務する50代の上席国税調査官です。

大阪国税局によると、この職員は2023年までの7年間、親族5人について扶養控除などの対象だとするうその確定申告を行って、所得税158万円の還付を受けていたということです。

また、これとは別に2022年までの6年間の親族の確定申告で、実態のない事業で損失が出たとして125万円の所得税の負担を免れさせていたということです。

さらに、職場でも扶養手当およそ108万円を本来よりも多く受け取っていたということで大阪国税局は、先日、この職員を懲戒免職にしました。

職員と親族は重加算税を含めた380万円余りをすでに納付したということで、大阪国税局は「税務行政に携わる職員としてあるまじき行為で深くおわびします。今後、このようなことが起きないよう信頼回復に努めていきます」とコメントしています。

こういう人が税務調査の責任者をしていると思うと、腹が立ちますね。

税務署職員は、何を思って税務署職員になったのかを、改めて考えて欲しいと思います。

税務調査とかをしていて、脱税を目にしたりして、簡単に脱税できるとか、バレないと思って安易にやるのでしょうか。

自らの組織の存在価値を否定するとともに、組織としての能力のなさも分かってやっているように思いますね。

どうやって、今後、このようなことが起きないようにして、信頼回復に努めていくのか楽しみです。

奈良県内の税務職員を虚偽申告で大阪国税局が懲戒免職にしたことについて、あなたはどう思われましたか?


東京地検特捜部が架空の委託費を計上で弁護士を脱税容疑で再逮捕!

 

朝日新聞によると、約2,700万円の脱税容疑で2024年11月に逮捕された法律事務所元代表の弁護士(53)について、東京地検特捜部は、先日、さらに約6,400万円を脱税した疑いがあるとして法人税法違反などの疑いで再逮捕し、発表しました。

認否は明らかにしていません。

東京地検特捜部によると、弁護士は自身が実質的に経営する人材派遣会社の業務に関し、架空の業務委託費を計上するなどして2021年6月期と2022年6月期の法人所得計約1億5,400万円を隠し、法人税など計約4,200万円を免れたほか、架空の課税仕入れを計上することで2020年7月〜2022年6月の消費税など計約2,200万円を免れた疑いがあります。

また、東京地検特捜部は、同日、弁護士と代表を務めていた法律事務所について、同事務所の業務に関して架空の業務委託費を計上するなどして2017年12月期と2019年12月期の法人所得計約1億1,200万円を隠し、法人税など計約2,700万円を脱税したとして法人税法違反などの罪で起訴しました。

脱税の手助けをしたとして、東京都内の会社役員(49)も法人税法違反ほう助などの罪で在宅起訴しました。

法律の専門家がかなり悪質なことをしていますよね。

架空経費の計上をこれだけの金額で1回でもやると、簡単だなぁと思うんですかね?

弁護士も人数が増えて経営が厳しい人が多いと聞きますが、儲かっている人は儲かっているんですね。

あと、人手不足はずっと続いているので、人材派遣業も儲かるんですね。

脱税は絶対にダメです。

法人で節税策はたくさんあると思います。

月次決算をきちんとして、脱税ではなく、節税をしましょう。

あとは、脱税の指南する人の意見を聞いてはいけません。

東京地検特捜部が架空の委託費を計上で弁護士を脱税容疑で再逮捕したことについて、あなたはどう思われましたか?


住職が除外した戒名料を個人的に費消!

 

税務通信に、国税当局の未公表調査事例集の住職が除外した戒名料を個人的に費消事例が載っています。

調査法人は、住職世帯の家族構成を踏まえると給与支給額が少額であったことから、調査対象として選定しました。

調査法人に臨場し、過去帳等の原資記録及び帳簿を確認したところ、葬儀の際に檀家に対して戒名を多数授与しているにもかかわらず、現金出納帳に戒名料が計上されていない事実を把握しました。

住職に対し、戒名料の計上がないことについて説明を求めたところ、自信満々に「当宗派の慣例により戒名料は、檀家から受領した都度、上部組織に上納しており全額現金で支払っている。領収証?いちいち保管せず破棄したのは申し訳ない。」と理路整然と主張したようです。

過去の宗教法人調査の経験では、このような上納金の支払い方法を承知していませんでしたが、戒名料を帳簿等に記帳していない事実や、住職の堂々たる態度に違和感を覚えたことから、直ちに、住職の面前で上部組織へ架電し反面調査を実施したようです。

その結果、住職の顔色が曇るのと同時に、上部組織では調査法人から上納金の支払いを受けた事実はない旨の回答が得られました。

この回答を基に意気消沈した様子の住職を厳しく追及した結果、檀家から受領した戒名料について経理担当に渡さないことにより現金出納帳に記帳せず、世帯の生活費や息子の大学進学費用などとして費消していた事実を認めました。

以上の調査結果から、戒名料を除外して住職が個人的に費消した金員を、住職に対する簿外給与と認定したうえ、源泉徴収が必要である旨を指摘したところ、当該指摘に基づき源泉所得税が納付されたそうです。

『坊主丸儲け』とはならないですね。

戒名料は宗教法人にとっては収益事業にはあたらないため課税対象とはなりませんが、給与を支払った場合は、源泉徴収が必要になります。

個人のポケットに入れていたわけですから、通常の法人だと、給与(役員報酬)は損金不算入、収入は売上高として課税対象となりますが、宗教法人だと、給与(役員報酬)は損金不算入になりますが、戒名料は課税対象とならないため、優遇されているのが分かりますね。

優遇されているのだから、こういった脱税行為があると、宗教法人の法人格をはく奪とかにすれば良いのではないかと思いました。

住職が除外した戒名料を個人的に費消していたことについて、あなたはどう思われましたか?


広島国税局が岡山県笠岡市の歯科医院を5,500万円脱税容疑で告発!

 

NHKによると、岡山県笠岡市にある歯科医院が、おととしまでの3年間に2億1,000万円あまりの所得を隠し、およそ5,500万円を脱税したとして、広島国税局から法人税法違反などの疑いで告発されました。

告発されたのは、岡山県笠岡市にある医療法人と、理事長(52)です。

広島国税局によると、理事長は歯科医院の窓口での収入について記録を改ざんし、確定申告をする際に収入の一部を除外するなどの方法で、所得を少なく見せかけていた疑いがあるということです。

広島国税局は2022年9月までの3年間に2億1,400万円ほどの所得を隠し、およそ5,500万円を脱税したとして、岡山地方検察庁に法人税法違反などの疑いで告発しました。

理事長は、脱税で得た資金を株やFXの投資にあてていたということです。

NHKの取材に対し、理事長は「コメントすることはない」と話しています。

歯科医院の窓口での収入について記録を改ざんし、確定申告をする際に収入の一部を除外するなどの方法で、所得を少なく見せかけていたというのが事実であるならば、かなり悪質ですね。

理事長の「コメントすることはない」という回答もどうなのかと思います。

それにしても、単純平均で年間約7,000万円を隠していたわけですから、歯科医院ってかなり儲かるんですね。

広島国税局が岡山県笠岡市の歯科医院を5,500万円脱税容疑で告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


脱税で刑事告発された40歳女性コスプレイヤーは“過激配信のパイオニア”!

NEWSポストセブンによると、確定申告をせず所得税およそ7,800万円を脱税したとして、神奈川県大和市の女性(40)が東京国税局から刑事告発されました。

女性は、自身をモデルとした成人向け動画を有料の会員制サイトなどで配信し、収益を得ていたそうです。

「X(旧Twitter)で30万人以上のフォロワーを抱えています。一昨年までの3年間でおよそ2億1,300万円の所得があったものの、申告しなかったといいます。不正に得た資金は預金していたとのことです」(全国紙の社会部記者)

ある会員制サイトで、女性には43万人を超えるファンがついていました。

プロフィール欄では、「普段は真面目なお仕事してる素人レイヤー」と自己紹介し、“お試し”とした無料プランのほかに、月会費1,500円の「えちえちプラン」と、月会費3,000円の「ぷれみあむプラン」を設けていました。

「Xにもキワドいコスプレ写真を投稿していますが、会員制サイトでは、あられもない姿でセルフプレジャーを楽しむ様子など、さらに過激な姿を披露していました。ほぼ毎日のペースで、いろいろな衣装やグッズを使った動画をアップし、ストイックに配信に向き合っている印象でした。10年以上前から活動しており、女性個人で行う成人向け動画配信業においてはパイオニア的存在と言えるでしょう。それだけにSNS上でも驚きの声が広がっています」(グラビア雑誌の編集者)

前出の全国紙の社会部記者は、同様の大人向けプレイ動画を売りにする個人配信者の多くが確定申告をしていない可能性が高く、この女性のケースは氷山の一角だと指摘しています。

「YouTubeを含め個人事業主の配信者は、確定申告をしない人が多い。『これくらいの収入ならよいか』と軽視しているケースも多いでしょう。しかし、大人向けのジャンルだと、個人によるコンテンツ制作でも莫大な利益を得ている場合があります。その多くは銀行口座を使用しているので、国税当局の把握は容易ですが、一件一件の捜査に多くの人手と年単位の時間がかかるため、費用対効果の面から全部に対応しきれないのが現状です。この女性は、大人向けの動画配信者の中でも特に収入が多く脱税額も高額で悪質だったことから、国税局が着手したようです。今後、同様の摘発が相次ぐ可能性があります」(前出・社会部記者)

NEWSポストセブンの取材に対し、この女性は、「国税局からの指摘に従い、修正申告の上、納税を済ませております。今後は適正な申告・納税を行ってまいります」と回答したようです。

一段落ついたということなのか、刑事告発の報道が出た日にもこの女性はコスプレ動画をXに投稿しています。

反省を胸に、今後も活動にまい進していくようです。

有名になればなるほど、国税当局が把握すると思いますが、そもそも納税は義務ですからね。

それにしても、稼いでいる人は稼いでいるんですね。

このような有名な方の脱税事件が報道されることにより、確定申告をしていなかった人がするようになれば良いと思いますし、国税当局もどんどん無申告の人を摘発して欲しいと思います。

脱税で刑事告発された40歳女性コスプレイヤーは“過激配信のパイオニア”だったことについて、あなたはどう思われましたか?


約7,400万円の脱税でHP制作会社などの代表取締役を告発!

 

NHKによると、札幌市のホームページ制作会社など2社の53歳の代表取締役が、関連会社の株式を売却する際に支払った手数料を水増しして法人税などあわせておよそ7,400万円を脱税したとして、東京国税局から告発されました。

告発されたのは、札幌市中央区のホームページ制作会社と代表取締役(53)です。

関係者によると、代表取締役は、ホームページ制作会社と東京都渋谷区で3年前まで経営していたホームページ運営会社が関連会社の株式を売却する際にコンサルタント会社に手数料を水増しして支払い、所得を少なく見せかけていた疑いがあるということです。

水増し分はキックバックさせていたということです。

東京国税局は、代表取締役が、2020年と2022年、2社であわせて2億9,000万円余りの所得を隠し、およそ7,400万円を脱税したほか、ホームページ制作会社について不正に消費税およそ1,300万円の還付を受けたとして、法人税法違反と消費税法違反などの疑いで東京地方検察庁に告発しました。

不正に得た金は代表取締役の口座に預金されていたほか、ゴルフ場の会員権の購入などに充てられていたということです。

ホームページ制作会社と代表取締役はこれまでにNHKの取材に応じていません。

かなり悪質ですね。

消費税の不正還付は実際に支払っていないものを返してもらうわけですから、重大な犯罪だと思います。

相手方のコンサルタント会社がキックバックをどう処理していたかも知りたいですね。

約7,400万円の脱税でHP制作会社などの代表取締役が告発されたことについて、あなたはどう思われましたか?


ホストクラブが申告せず報酬記録も破棄して20億円の所得隠し!

 

読売新聞によると、業界大手とされるホストクラブグループを巡り、多額の税逃れが東京国税局の調査で明らかになりました。

運営会社など9社とホスト約30人を合わせ、指摘された所得隠しは約20億円です。

大半のホストは税務申告をしていなかったといい、納税意識の希薄さが鮮明になっています。

調査対象となったホストクラブ(東京都新宿区)グループが展開するホストクラブは、繁華街に設置した看板やSNS上で、そうした宣伝を繰り広げています。

関係者の話やホームページなどによると、ホストクラブは2011年設立で、グループは新宿区歌舞伎町を中心に大阪市ミナミ、名古屋市栄など各地の繁華街でホストクラブを運営しています。

店員の中には、年間億単位の売り上げを記録するホストも複数いるとされています。

東京国税局は、グループ9社とホスト約30人を一斉に調査しました。

ホストの多くは税務申告をしておらず、店側から発行された報酬記録を破棄するなどしたとして計十数億円の所得隠しを認定されたとみられます。

店舗運営の9社は、ホストクラブ創業者が代表を務めるミクロネシア連邦の法人に対する「ノウハウ使用料」約3億円を計上していましたが、支払いやノウハウ提供の実態がなかったそうです。

ホストクラブも架空の外注費を計上して所得を圧縮したなどと認定されたとみられます。

調査で浮かび上がったのは、業界には高い報酬を稼ぐ一方、納税意識に欠けるホストがいる実態です。

ホストを顧客に持つ東京都内の税理士によると、店では通常、客が支払った飲食代(売り上げ)に応じてホストに報酬が支払われます。

店側は所得税を源泉徴収(天引き)して税務署に納めていますが、通常の会社員と違って年末調整がなく、確定申告が必要となります。

20歳代で年間1億円近い報酬を得るホストもいるそうですが、税理士は「夜に働き、昼に寝て、また出勤して店で客と酒を飲む繰り返し。金を稼ぐことで頭がいっぱいで、税務申告が必要だという発想すら持っていないケースが目立つ」と指摘しています。

中には源泉徴収で納税が済んだと誤解するケースもあるといい、税理士は「店や税理士が適正な税務申告を促していく必要がある」と話しています。

ホストクラブを巡っては近年、「ツケ払い」にして客の支払い能力を超えた飲食代を請求し、女性客が返済のために売春を強要されるなどの問題が相次ぎました。

警察庁によると、各地の警察は2023年1月~2024年6月、悪質な営業などで83件、計203人を摘発しました。

警視庁の有識者検討会は2024年に入り、料金の虚偽説明や、恋愛感情に乗じた悪質請求を規制する方向で議論を進めています。

年内にも報告書がまとまる見通しで、警視庁幹部は「風俗営業法の改正も含めて対策を進めていく」と語っています。

こういう悪質なところは、どんどん調査をして、税金を取って欲しいですね。

ミクロネシア連邦の法人を使うのは、税務に関する知識があるのではないかと思われますが、一方で、実態がないのに支払うというのはかなり悪質ですね。

おそらく氷山の一角だと思いますので、こういった報道が出ることで、税務リテラシーがあがるといいなぁと思いました。

ホストクラブが申告せず報酬記録も破棄して20億円の所得隠しを行っていたことについて、あなたはどう思われましたか?


年商1億の60歳社長が税務調査で“社用車のポルシェ”がやり玉に上がるも経費計上が認められたワケ!

 

THE GOLD ONLINEによると、個人・法人とわず、突然やってくる「税務調査」ですが、その税務調査において、個人事業主や法人が指摘される項目に「経費」があります。

大好きなポルシェを社用車にしていたコンサルティング業社長のAさんは、税務調査で指摘を受けました。

しかしながら、最終的には調査官が“謝罪”する結果になったようです。

いったいなぜポルシェが経費として認められたのでしょうか?

事例をもとに、多賀谷会計事務所の宮路幸人税理士が解説しています。

「とうとうきたか……。」と、富裕層向けのコンサルティング業を営むAさん(60歳)は、税務署から「税務調査に伺います。」との連絡を受け、こうつぶやきました。

Aさんが代表取締役を務めるB社は、年商およそ1億円です。

数年前から売上が増えていたこともあり、近いうちに税務調査が来るのではないかと予想していたのです。

当日、和やかなムードで税務調査が始まりましたが、徐々に話はAさんの“社用車”へと移っていきます。

調査官「いやあ、それにしても壮観ですね! こんなに高級車が並んでいる様子はあまり見たことがありません。でも……社用車がポルシェである必要はあるのでしょうか? もし社長の個人的な趣味でお使いになられているのであれば、経費として認めるわけにはいきませんからねぇ。」

Aさん「はは(笑) いえいえ、ポルシェは私の趣味で乗っているわけではありません。会社で必要があるものですから……。」

このあと、税務調査官による入念な調査の結果、「私が間違っていたみたいですね、すみません」と調査官側が折れ、無事にポルシェは経費として認められることになりました。

では、いったいなぜ高級車が経費として認められたのでしょうか?

そもそも「経費」とは、事業において収益を得る目的で使用した費用を指します。

日々の業務で使用する事務用品から取材のための交通費、打ち合わせで使用したカフェの飲食代にいたるまで、経費にできる費用はさまざまです。

法人税は事業の収益から上記のような経費を差し引いた「課税所得」について計算されるため、経費にできる費用が多いほど課税対象となる所得が減り、税額が少なくなります。

ただし、当然ですが、なんでもかんでも経費にできるわけではありません。

計上経費として認められる判断基準は「売上に結びつくかどうか」です。

経費があまりにも多い場合は税務調査で追及されるため、売上との結びつきを適切に判断し、正しく計上しなければなりません。

では、税務署に疑われないために、あるいは万が一税務調査を受けても追徴課税を避けるために、どのような点に気をつければよいでしょうか?

考えられる対策は下記の3つです。
<支出金額が常識の範囲内であること>
事業に必要な経費であっても、一般的な常識を超えた金額は経費として認められません。

たとえば、高額な飲食代や、高級ホテルでの宿泊代などは“常識を外れている”と判断され、経費として認められない場合があります。
<事業運営に関わる経費であると証明できること>
取引先との食事代や、取引先へ行く出張費用などは事業のために必要な経費と認められますが、それを客観的に証明できる資料がない場合、それが事実であったとしても経費として認められない場合があります。

レシートや領収書など、証拠となる資料を保管しておくようにしましょう。
<支出が「期間損益」に対応した経費であること>
企業の会計処理は、会計期間を区切り損益計算を行うため、収益と費用はその発生した期間に正しく処理するという費用収益対応の原則があります。

そのため、会社の状況によって経費を計上する期を後にずらしたり、前倒ししたりすることはできないので、事業運営に必要な経費だったとしても、費用収益対応の原則に当てはまらなければ、その経費は計上できないことになります。

企業が営業活動をすることにより生み出された成果を「収益」といい、収益から経費を差し引いた額が利益です。

すなわち、経費が大きくなればなるほど利益は小さくなります。

経費にすることで節税につながると考えると、経費で落とすことはいいことばかりのように思えますが、「経費を増やす」=出費が増えることに変わりありません。

経費が増えすぎると赤字になってしまいます。

また、なるべく多く経費で落とそうと考えた末、実際には使用していない経費を不正計上する企業もあります。

特に、接待費などは不正計上されることが多い勘定項目です。

経費の不正計上、架空計上は犯罪であり、税務調査などで発覚した場合には、過少申告加算税のペナルティが課されます。

また、悪質とみなされた場合には重加算税が課されることもあり、会社の信用にも関わることになりますので注意が必要です。

では、今回ポルシェが社用車(経費)として認められたのはなぜなのでしょうか?

調査官が言ったように、高級車を“社長の個人的趣味”で乗っている場合、経費として認めることはできません。

そのため、税務調査では「高級車が会社の業務に本当に必要であるのか?」という観点から追及されます。

これは言い換えると、事業上の必要性を認めさせることができれば、経費として認められるということです。

今回Aさんが調査官に主張した点は、下記の4つでした。
(1)B社の顧客は富裕層であるため、業務上顧客のレベルにあわせた服装や振る舞いが求められる。そのため、社用車についても相応の車に乗らないと相手に信用されない。顧客も高級車に乗っている人が多く、社用車が高級車であることで、顧客との話題作りにもなる
(2)車の運行記録などはすべて記録してあり、仕事以外では使用していない
(3)プライベートでは会社の車を使わず、必ず自家用車を利用している
(4)ポルシェのような人気高級車は、売却する際も高値で取引できるので、法人で購入する以上、資産運用という観点等も考慮して車種を考慮し購入している

Aさんは車両の運用状況などの記録などを保管しており、税務調査に備えて客観的に証明できる資料を揃えていました。したがって、上記の主張をした結果、その購入の妥当性が認められることとなりました。

税務調査の際は、必ずエビデンスを求められます。

調査官を説得しきれないと否認されることとなりますので、注意しましょう。

調査官は自分の基準で、このような経費は認められないとか言いますが、調査官の基準と世間の基準は違うことはよくあると思いますので、こちらが正しいと思うことはきちんと主張しないといけないですね。

あとは、税務調査の時に何か言われたときにきちんと説明できるように常に考えておくことはマストだと思います(説明できないようなものはそもそも経費とかにできませんので。)。

年商1億の60歳社長が税務調査で“社用車のポルシェ”がやり玉に上がるも経費計上が認められたワケについて、あなたはどう思われましたか?


入居者立ち退きで架空委託をした脱税疑いで大阪の不動産会社を告発!

 

共同通信によると、権利関係が複雑な土地を安く買い取って売却する際、入居者を立ち退かせるための業務委託料を架空計上し、法人税など計7,200万円を脱税したとして、大阪国税局が法人税法違反などの疑いで、大阪市西区の不動産会社と実質的経営者(74)を大阪地検に告発したことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

実質的経営者は取材に対し、「悪いことをしたと反省している」と話しました。

既に修正申告済みとしています。

告発容疑は、2022年7月期までの1年間に、立ち退きに必要な業務委託料として架空の外注費を計上して約2億400万円の所得を隠し、法人税約5,200万円を脱税した疑いです。

他にも消費税約2千万円の不正還付を受けた疑いがあります。

なぜ、安易に架空経費を計上するんでしょうね。

脱税ではなく、節税をしましょう。

法人税が減りますので、当然住民税も減りますが、消費税については、支払ってもいないのに還付になるわけですから、かなり悪質な行為です。

架空経費は、相手にとっては収入になりますしね。

重加算税や延滞税、場合によっては源泉所得税及びその延滞税が必要になりますし、青色申告の取り消しとかになると、かなりの負担になりますからね。

年間で言うと、かなりの数の架空経費の事件がニュースや新聞に出ていると思いますが、自分はバレないとでも思っているのでしょうか?

入居者立ち退きで架空委託をした脱税疑いで大阪の不動産会社を告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


法人税1億円超脱税の疑いで電力会社元社長を逮捕!

 

時事通信によると、法人税など計1億円余りを脱税したとして、大阪地検特捜部は、先日、法人税法違反などの容疑で、太陽光発電会社(大阪市天王寺区)元社長で会社役員(62)を逮捕しました。

大阪地検特捜部は、認否は明らかにしていません

逮捕容疑は、太陽光発電会社の実質的経営者として2021年8月期の確定申告書を提出する際、架空の特別損失を計上し、法人所得約4億1,000万円を秘匿し、法人税と地方法人税計約1億500万円を免れた疑いです。

架空の損失約4億1,000万円というのはスゴイですね。

どういうものを架空の損失で入れたのか知りたいですね。

ある程度、損益予測はしやすい業種のように推測されますので、なぜ、脱税ではなく節税をしなかったのだろうかと疑問に思います。

法人税1億円超脱税の疑いで電力会社元社長が逮捕されたことについて、あなたはどう思われましたか?


宮司が神社の収入一部を私的流用で東京国税局が所得隠しを指摘!

 

NHKによると、東京都北区にある「赤羽八幡神社」の60代の宮司が神社の収入の一部を私的流用するなどしていたとして、東京国税局が神社を運営する宗教法人と宮司に対し、およそ2億5,000万円の所得隠しを指摘していたことが関係者への取材で分かりました。

東京国税局から所得隠しを指摘されたのは、1,200年を超える歴史があるとされる東京都北区の「赤羽八幡神社」を運営する宗教法人「八幡神社」と代表役員を務める60代の男性宮司です。

関係者によると、この神社が販売するお守りなどの模様が、人気アイドルグループを連想させるとしてファンからは「聖地」と呼ばれ、多額の法人収入がありましたが、宮司は収入の一部を自身の買い物などに流用していたということです。

東京国税局は、宮司が2023年までの7年間に私的に流用したおよそ2億5,000万円は、法人から宮司への「給与」にあたり法人が所得税を源泉徴収する義務があるとして所得隠しを指摘し、法人と宮司に重加算税を含むおよそ1億3,000万円を追徴課税しました。

NHKの取材に対し、宮司は「コメントできない」としています。

神社や寺の収入を個人的に流用するなどして宗教法人が「源泉徴収漏れ」を指摘されるケースは、全国で相次いでいます。

法人税法では宗教法人の事業のうち、お守りやおみくじの販売などの「宗教活動」については、法人として納税の必要がなく非課税です。

こうした非課税の収入であっても宗教法人の代表などが、その収入を個人的に流用した場合は、法人が代表などの個人に対して支払った給与にあたるとされ、法人が所得税を源泉徴収し納税する義務が生じます。

しかし、関係者によると、さい銭やお布施などは領収書を発行しない現金収入であったり、法人の収入と生活費などを同じ口座で管理したりすることもあり、「源泉徴収漏れ」につながっているということです。

国税庁によると、2023年6月までの1年間に調査を行った全国の宗教法人1,975法人のうち7割余りにあたる1,429法人で「源泉徴収漏れ」が指摘され、およそ15億円を追徴課税したということです。

国税庁は宗教法人向けのパンフレットを作成し、法人の収入と住職などの個人の家計は明確に区分するよう呼びかけるとともに、法人が住職などの飲食代や子どもの学費を負担した場合は、給与にあたるとされ源泉徴収の対象となることなどを説明しています。

昔から『坊主丸儲け』ということばがあり、あまり税金のかからない商売なのでしょうが、払わないといけないものはきちんと払って欲しいですね。

私的流用で給与認定となると、おそらく重加算税が課されるでしょうし、役員報酬の損金不算入、源泉徴収漏れで、かなりの税額となってしまいますね。

税務署も、どんどんこういうところを調査して、税金をいっぱい取って欲しいと思います。

宮司が神社の収入一部を私的流用で東京国税局が所得隠しを指摘されたことについて、あなたはどう思われましたか?


トレンドマイクロがオランダ子会社を巡り96億円の申告漏れ!

 

日本経済新聞によると、ウイルス対策ソフト「ウイルスバスター」などを手掛けるセキュリティー大手のトレンドマイクロが東京国税局の税務調査を受け、外国子会社合算税制(タックスヘイブン対策税制)に基づき、法人税など約96億円の申告漏れを指摘されていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

指摘を受けたのは、2020年から2022年までの3年間です。

過少申告加算税を含めた追徴税額は約24億円で、すでに全額納付しました。

トレンドマイクロは「当局との間に見解の相違があった。課税処分については十分な納得に至っておらず、今後どう対処すべきか検討している」などとコメントしました。

タックスヘイブン対策税制は、日本企業が税率が低い国・地域にある関連企業を利用するなどして税額を圧縮する行為を防ぐ制度です。

関係者によると、東京国税局はトレンドマイクロと取引があった債券の運用などを行うオランダ子会社について、事業実態が認められないと判断して同税制を適用したもようです。

タックスヘイブン税制が適用されると、オランダ子会社の利益が合算されます。

トレンドマイクロは東証プライム上場で、「ウイルスバスター」などを主力製品としています。

それ以外に、パスワード管理などのセキュリティーサービスも提供しています。

アメリカやヨーロッパ、アジアなどで幅広く事業を展開しており、2023年12月期の売上高は約2,486億円です。

納得できないのであれば、徹底的に争ってほしいですね。

タックスヘイブン対策税制は、非常に難しく、それなりに海外子会社との取引がある会社などは、大手税理士法人に依頼するなど対応を考えていると思いますが、それでも、たくさんの申告漏れの指摘があるということは、わかりにくい税制ということなのだろうと思います。

個人的には、税制はシンプルで分かりやすいものでないといけないと思いますが、最近では、電子帳簿保存法、インボイス制度、定額減税など、複雑で分かりにくいものがどんどん出てきているので、どうにかしてほしいですね。

トレンドマイクロがオランダ子会社を巡り96億円の申告漏れを指摘されたことについて、あなたはどう思われましたか?


タクシー会社元専務を着服金の税務申告せず約5,200万円を脱税した疑いで告発!

 

北陸放送によると、新型コロナの患者を療養施設などに運ぶ石川県の業務委託の費用1億2,400万円余りを着服したとして逮捕・起訴されたタクシー会社の元専務の男が、およそ5,200万円の所得税を脱税したとして金沢国税局に告発されました。

所得税法違反の疑いで告発されたのは、石川県金沢市のタクシー会社の元専務(58)です。

金沢国税局によると、元専務は会社の資金を着服して得た2021年と2022年の所得およそ1億2,900万円の税務申告を行わず、所得税およそ5,200万円を脱税した疑いがあるということです。

国税局は、先日、所得税法違反の疑いで金沢地方検察庁に告発しました。

元専務は2020年9月からおよそ3年間にわたり、新型コロナの患者をタクシーで療養施設などに運ぶ県の業務委託料1億2,400万円あまりを横領したとして、業務上横領の罪で逮捕・起訴されています。

これだけ横領されていて気づかないということは、よっぽど儲かっていて、資金も豊富にあるんでしょうね。

他の報道を見ると、元専務個人の口座に入ったもののうち、一部を会社の口座に移したようなことが書いてありますが、そもそも支払う県は個人の口座に振り込むものなのでしょうか?

タクシー会社元専務を着服金の税務申告せず約5,200万円を脱税した疑いで告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


モナコ移住者が会社売却の際の所得33億円を無申告!

 

テレビ朝日によると、コールセンター運営会社の元代表でモナコ公国に住む日本人男性が会社を買収された際に得た所得を税務申告していなかったとして、関東信越国税局から約33億円の申告漏れを指摘されていたことが分かりました。

関係者によると、モナコ公国に住む56歳の日本人男性はコールセンター運営会社「日本トータルテレマーケティング」の代表で大株主でしたが、この会社は2018年に博報堂グループの「博報堂プロダクツ」に子会社化されました。

子会社化にあたって男性は事前にほぼすべての株式を集めて約50億円で博報堂側に売却し、33億円ほどの譲渡所得を得ましたが税務申告していなかったということです。

追徴課税は約6億2,000万円に上るとみられます。

男性は10年ほど前に所得税がないモナコ公国に移住しましたが、日本の所得税法では居住地にかかわらず、国内財産の譲渡で得た利益は課税の対象になります。

会社の経営者だったわけですから、税理士との付き合いもあるでしょうし、あまりにもお粗末な感じですね。

一方で、お金持ちが海外に移住しているということは、日本人として残念に思いますね。

理由は分かりませんが、日本の税制も理由の一つのように思われますので。

増税になると、税金をたくさん納めているお金持ちが海外に移住するということになるでしょうから、日本にとってなかなか難しい問題ですね。

モナコ移住者が会社売却の際の所得33億円を無申告だったことについて、あなたはどう思われましたか?


年収少なすぎたお笑い芸人の税務調査で「あなたを芸人と認めません」!

 

日刊スポーツによると、お笑いトリオ、みちがえるの、たけし(39)が、先日放送の日本テレビ系「大悟の芸人領収書」(月曜深夜11時59分)に出演し、税務署にプロ芸人と認めさせるため格闘した過去を明かしました。

この番組は、タレントが経費と主張する領収書を公開して、MCの千鳥大悟から判定を受ける番組です。

たけしは、芸歴21年目でかまいたち、元和牛らが同期であることが紹介されると、コント道具を購入した5,389円の領収書を提示しました。

たけしは「お笑い芸人だけでは食べられないので、水道検針員のバイトをしながら、芸人もやっていて、年収の割合で行くと水道が200万円ぐらい、芸人が2万円ぐらい」と説明しました。

大悟に「ごっつい水やん」とツッコまれる中、たけしは、確定申告をしたところ税務署から連絡があり「税務調査に入ります」と伝えられたと紹介しました。

理由について「あなたの芸人としての収入が少なすぎて、我々はあなたを芸人と認めません」と伝えられたことを明かしました。

大悟は「税務調査って芸人か、芸人じゃないか、も見分けてるの?」と爆笑しました。

たけしは税務調査官から「今のあなたは、趣味でお笑いをやっている水道検針員です」と言われたことも振り返り、コントやライブで使ったお金が経費とならないため「税務署に芸人として認めさせないといけない」状況になったと語りました。

たけしは何百枚ものレシートを税務署に提出し、税務調査官から「女性のカツラは何のネタで使いましたか」などの質問を受けたと説明しました。

「そこから税務官と一緒に僕のネタ動画を見るんです」と言うと、大悟は「地獄!さすがに笑わんやろ」と大笑いし、たけしも「ずっと笑わないんですよ」と応じました。

税務調査官との格闘は約2か月続き「これもう無理かな、俺は水道検針員になるしかないのかな」と思ったころ、ライブに出たらスーツの男性がいて、状況が変わったそうです。

後日、税務署に行ったとき、税務調査官から「先日、隠れてあなたのライブを見に行かせてもらいました」と声をかけられると「あなたのネタは、お客さんには全くウケてなかったです。でもウケてないにもかかわらず、最後まで汗を流しながらネタをやる姿。我々税務署は、あなたを芸人と認めます」と言われたことを報告しました。

大悟はまたも爆笑し、たけしは「税務署の人も人の子だったんですよ」と、感慨深げに語りました。

領収書は動画の証拠がなかったもので、たけしは「2か月かけて、国からは芸人と認めてもらえたんですよ」とアピールしました。

大悟は「お前をワシが芸人と認めるかどうかだね」と話しながら、「おもしろい芸人でした」と承認しました。

たけしは喜びながら、税務署に芸人と認められなかったネタについて「同期のかまいたちが持っている訳ない」と強調しました。

みちがえるは、たけしと、藤井萌人、渡辺直人で2023年に結成されました。

芸人として認められるかどうかということは、税務上は、事業所得か雑所得かということだと思います。

事業所得だと、マイナスになった場合、(水道検針員などの)給与所得などと通算(相殺)できますが、雑所得だと、雑所得内では通算できますが、マイナスが出たとしても、給与所得などと通算(相殺)できません。

芸人として認めます・認めませんとは実際には言わないと思いますが、税務調査官もきちんとライブを見に行って判断しているのはすごいなぁと思いました。

また、こういうことをネタにできるので、芸人さんって素晴らしい職業だなぁとも感じました。

それにしても、売れていない芸人さんってギャラが無茶苦茶安いんですね(笑)。

年収少なすぎたお笑い芸人が税務調査で「あなたを芸人と認めません」と言われたことについて、あなたはどう思われましたか?


パチスロ機大手ユニバーサルエンターテインメント創業者が50億円の申告漏れ!

 

読売新聞によると、香港に設立した資産管理会社の所得を巡り、東証スタンダード上場の大手パチスロ機メーカー「ユニバーサルエンターテインメント」(UE、東京)創業者の元会長(81)が、東京国税局から2020年までの3年間で約50億円の申告漏れを指摘されたことが関係者の話でわかったようです。

外国法人を用いた租税回避を防ぐ「タックスヘイブン対策税制」に基づき、資産管理会社の所得の一部を個人所得と合算して申告すべきだったと判断されました。

タックスヘイブン対策税制は法人に適用されるケースが大半で、個人への適用は珍しいです。

所得税の追徴税額(更正処分)は無申告加算税を含めて約27億円で、元会長は処分を不服として国税不服審判所に審査請求しましたが、2023年末に棄却されたようです。

関係者によると、香港の資産管理会社は2010年に設立され、元会長と親族らが株を持ち合ってきました。

総資産は2011年時点で約1,000億円相当に上り、利息などで多額の収入があったとみられるほか、UE社株を取得して親会社となりUE社から配当も受け取ってきました。

タックスヘイブン対策税制は、日本法人や日本居住者らが計50%超の株を持つ外国法人について、現地での法人税負担割合が20%未満で、事業実態がない場合などに適用されます。

香港の法人税率は日本(約29%)より大幅に低い約16%で、東京国税局は資産管理会社に事業の実態がないとして、資産管理会社の所得のうち元会長の株保有割合(約46%)分に相当する約30億円は日本で申告すべきだったと指摘したようです。

資産管理会社から元会長個人への配当分も合わせ、申告漏れ総額は約50億円とみられます。

読売新聞は弁護士などを通じて元会長に取材を申し込みましたが、回答は得られなかったようです。

UE社は「元会長は現在は当社と関係がない」とコメントしました。

よく名前が出てくる方ですが、顧問税理士は大手税理士法人だと思いますが、なかなか難しいはなしですね。

実態があるかどうかは、そもそも資産管理というものが事業として否定されるべきなのだろうかとも思いますし、実態を示すために無理やり何か事業をやることになりかねないように思いますので。

パチスロ機大手ユニバーサルエンターテインメント創業者が50億円の申告漏れをしてきされたことについて、あなたはどう思われましたか?


4,400万円の脱税の疑いで滋賀のケーブルテレビ会社を告発!

 

共同通信によると、架空の工事費を計上するなどの方法で計約4,400万円を脱税したとして、大阪国税局が法人税法違反の疑いで、滋賀県のケーブルテレビ設置会社と社長(38)、取締役(38)を大津地検に告発したことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

社長は取材に対し、「コメントは差し控える」と答えたようです。

関係者によると、2人は知人に実態のない会社を数社設立させ、2022年3月期までの3年間に架空の工事費を計上する手口で、計約1億7,900万円の所得を隠して法人税の支払いを免れた疑いがあります。

重加算税を含む追徴税額は計約5,900万円で、既に修正申告したとみられます。

最近、この手の事件が多いですね。

儲かっている会社が多いということかもしれませんが、何度も言っていますが、架空経費の計上は相手方にとっては売上ですので、税金を支払わないといけなくなりますし、急に売上が増えると税務調査の可能性が高まると思いますので、相手先の税務調査からバレる可能性も高くなるのではないかと思います。

結局、きちんと税金を支払う方がお金は残りますし、税金を減らしたければ、きちんと節税対策をすればいいと思いますね。

4,400万円の脱税の疑いで滋賀のケーブルテレビ会社を告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


スノーピークが海外の子会社との取引で1億5,000万円余りの追徴課税!

NHKによると、アウトドア用品の総合メーカー「スノーピーク」が、海外の子会社との取り引きで本来、日本で計上されるべきおよそ6億円の所得を海外に移していると関東信越国税局から指摘され、1億5,000万円余りを追徴課税されていたことが、関係者への取材で分かったようです。

NHKの取材に対し、「修正申告を済ませた」と回答しています。

追徴課税を受けたのは、キャンプなどのアウトドア用品の総合メーカーで新潟県三条市に本社を置く「スノーピーク」です。

関係者によると、「スノーピーク」は国外の事業のうち韓国の子会社との取り引きで、アウトドア用品などを一般的な価格より安く提供して、本来は日本で計上されるべき所得の一部を海外に移していると、関東信越国税局から指摘されました。

こうした取り引きでは、日本での売り上げが低くなって会社が納める法人税が減る一方、海外では仕入れ値が抑えられて利益が上がり、納める税が増えることになります。

それゆえ、国税局は、国内と海外の税の不均衡の是正のため海外に移し替えられた所得に課税する「移転価格税制」を適用し、「スノーピーク」に対し、2022年12月までの3年間におよそ6億円の申告漏れがあると指摘して、過少申告加算税などを含め1億5,000万円余りを追徴課税したということです。

「スノーピーク」はNHKの取材に対し、「当局との見解の相違があり、議論を重ねました。最終的に妥結点を見いだし、修正申告を済ませました」と回答しています。

少し前に、スノーピークは上場廃止になりましたが、これも上場廃止の理由の一つなのではないかと思ってしまいました。

移転価格税制は非常に難しい問題であり、輸出が多い企業は、大手税理士法人に頼んでかなり慎重に検討しているのではないかと思いますが、指摘されたということは、スノーピークはどうしていたのでしょうか?

結局、日本の税収が減っているということですから、国税局も移転価格税制については、おかしな企業があれば、どんどん指摘してほしいですね。

スノーピークが海外の子会社との取引で1億5,000万円余りの追徴課税を受けたことについて、あなたはどう思われましたか?


貸付金を業務委託費に仮装し法人税約3,200万円を脱税疑いで建築工事会社を刑事告発!

 

TBSによると、大手ゼネコンの下請けをしている横浜市の建築工事会社が法人税およそ3,200万円を脱税したとして、東京国税局に刑事告発されました。

会社の代理人はJNNの取材に対し、「大手税理士法人から合法の節税スキームだと説明を受けていた」と釈明しています。

東京国税局に刑事告発されたのは、横浜市西区の建築工事会社と社長(47)、それに千葉県の会社役員(43)です。

社長は2021年5月までの1年間に、千葉県の会社役員が実質的に経営する会社への貸付金を業務委託費と装って、およそ1億1,900万円の所得を隠し、法人税およそ3,200万円を脱税した疑いがもたれています。

社長は脱税で得た金を事業資金に充てていたとみられていて、社長の代理人はJNNの取材に対し、「大手税理士法人から、合法の節税スキームだと説明を受けたこともあり、違法な脱税スキームとの認識を欠いていた。深く後悔している」とした上で、「修正申告をした上で現時点での納付分全額を納付済みだ」としています。

千葉県の会社役員は同様の手口で別の会社の法人税などを脱税したとして、すでに逮捕、起訴されています。

大手税理士法人が、本当に合法の節税スキームだと言うんですかね?

常識的に考えて、貸借対照表項目である貸付金を、損益計算書項目である業務委託費にするわけですから。

おそらく、他にもやっている会社があるでしょうから、今後、どう説明を受けていたとかが明らかになればいいなぁと思いますね。

貸付金を業務委託費に仮装し法人税約3,200万円を脱税疑いで建築工事会社を刑事告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


代表が自宅購入していた人材派遣会社を3,300万円の脱税容疑で東京国税局が告発!

 

朝日新聞によると、約3,300万円を脱税したとして、東京国税局査察部が、人材派遣会社(千葉県柏市)と代表(42)を法人税法違反の容疑で千葉地検に告発していたことが、先日、関係者への取材でわかったようです。

告発は2024年3月25日付けです。

関係者によると、代表は2022年8月期までの2年間、業務委託料やコンサル料などの名目で知人が関係する会社に資金を振り込み、のちに現金で戻させる方法で約1億3,600万円の所得を隠し、計約3,300万円を脱税した疑いがあります。

得た金は代表が自宅の購入資金などに充てていたとみられます。

朝日新聞は代表に取材を申し込みましたが、回答はなかったようです。

なお、東京国税局査察部は2023年6月に強制調査に着手していました。

脱税して建てたお家で穏やかな気持ちで住めるものなのか知りたいですね。

ここの会社のホームページを見ると、『質』にこだわっているようなことが書いてありますが、経営者としての『資質』はどうなのかなぁと思います。

このような架空経費の計上・後日キャッシュバックの脱税事件を見るたびに思いますが、脱税をしている会社は架空経費計上により法人税や消費税を減らすことができますが、相手先は、法人税や消費税が増えるため、何とかしてキャッシュバック分を経費にしたいと考えると思いますが、そこが脱税スキームがバレるところなんでしょうね。

代表が自宅購入していた人材派遣会社を3,300万円の脱税容疑で東京国税局が告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


福井と京都の会社が2,700万円を脱税疑いで金沢国税局が福井地検に告発と発表!

 

金沢国税局は、先日、法人税など計約2,700万円を脱税したとして、法人税法違反などの疑いで、ともに生分解性樹脂関連商品開発・製造・販売のⅩ社(福井県福井市)とY社(京都府京都市中京区)、Ⅹ社の女性社長(68)と男性前社長(58)を福井地検に告発したと発表しました。

告発日は、2020年12月16日です。

Ⅹ社の告発容疑は、架空の商品仕入れ高を計上するなどして2019年3月期の所得約3,700万円を隠し、法人税と地方法人税計約900万円の支払いを免れた疑いです。

Y社の告発容疑は、同様の手口で2017年9月期と2018年9月期の所得約7,600万円を隠し、法人税と地方法人税計約1,800万円の支払いを免れた疑いです。

金沢国税局によると、Y社は当時、福井県おおい町内にあり、2人は役員でした。

最近は、本当に架空経費の計上で告発とか逮捕という事件が多いですね。

これだけニュースとかでたくさん出てくるのに、やろうと思うのでしょうか?

当然、消費税が還付になったり、納付額が減少するので、課税当局も気付きやすいと思いますが。

月次決算とかをそれなりにやっていると、脱税ではなく、節税ができますけどね。

あとは、2020年の話しが、なぜ今頃出てくるんでしょうね?

福井と京都の会社が2,700万円を脱税疑いで金沢国税局が福井地検に告発と発表したことについて、あなたはどう思われましたか?


100人分以上の架空給料計上で1億100万円を脱税した疑いで人材派遣会社などを告発!

 

産経新聞によると、従業員100人分以上の架空の給料を計上するなどして約1億100万円を脱税したとして、東京国税局が法人税法違反や消費税法違反などの疑いで、人材派遣業の会社(東京都江東区)と人材派遣業の会社の代表取締役(55)を東京地検に告発したことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

告発容疑は、2021年8月期に架空の給料を計上するなどして所得を少なく見せかけ、2022年8月期は期限までに確定申告書を提出せず、計約2億4,200万円の所得を隠すなどしたとしています。

関係者によると、不正に得た資金は馬券購入などに充てていたとみられます。

人材派遣業の会社は、産経新聞の取材に対し、「修正申告し、納税もほぼ済ませた。今後は適切に納税する」とコメントしたようです。

架空の給料の計上は昔は結構行われていたということを耳にしたことがありますが、やり方も古いと思いますし、売上と対応することになるでしょうから、簡単にバレるのではないかと思います。

それも100人分以上ですから。

2022年8月期は申告をしていなかったようですから、かなり悪質ですね。

最近、コンプライアンスを重視する会社が増えてきていると思いますが、こういうコンプライアンスを無視したような会社との取引は避けるでしょうから、こういった会社は自然に淘汰されていくんでしょうね。

100人分以上の架空給料計上で1億100万円を脱税した疑いで人材派遣会社などが告発されたことについて、あなたはどう思われましたか?


ヨネックスが約11億円の申告漏れで追徴課税!

 

日本テレビによると、スポーツ用品メーカーの「ヨネックス」が、日本で計上すべき利益を海外の子会社に移していたとして、およそ11億円の申告漏れを指摘されていたことがわかりました。

申告漏れを指摘されたのは、東京都文京区のスポーツ用品メーカー「ヨネックス」です。

関係者によると、ヨネックスは、2022年3月までの4年間で、アジアにある子会社に対し、本来の価格より安くスポーツ用品などを提供することで、日本で計上すべき利益の一部を海外に移し、国内での納税額を少なくしたと判断されたということです。

東京国税局はヨネックスに対し、およそ11億円の申告漏れを指摘し、過少申告加算税を含めておよそ2億円を追徴課税したということです。

移転価格税制は難しい話だとは思いますが、難しい話だからこそ、大企業は大手の税理士法人などに関与してもらっているのではないかと推測されますが、ヨネックスはどうだったんでしょうね。

ちなみに2024年3月期の連結の売上高は1,200億円弱で、およそ11億円の申告漏れに対し、過少申告加算税を含めておよそ2億円の追徴課税ということなので、ヨネックスにはそれほど影響はないのかもしれませんが、イメージが悪くなったりはするんでしょうね。

ヨネックスが約11億円の申告漏れで追徴課税を受けたことについて、あなたはどう思われましたか?


巨人坂本選手が「高級クラブなどの飲食費を必要経費として計上」し1億円の申告漏れ!

 

2024年5月14日のDeNA戦で通算2,352安打とし、川上哲治を抜いて日本歴代13位となった巨人の大黒柱・坂本勇人選手(35)の推定年俸は日本人選手最高峰の6億円です。

しかしながら、デイリー新潮によると、その華々しいキャリアの裏で、約1億円もの申告漏れを税務当局から指摘されていたことが分かったようです。

東京国税局の関係者が明かしています。
「渋谷税務署が管轄する渋谷区には、多くの高額納税者が住んでいます。そこで同署は、区内在住のスポーツ選手を対象に、納税が適正に行われているかを重点的に調べる方針を昨年夏に打ち出し、水面下で作業を進めてきました。その過程で、少なからぬ金額の申告漏れが疑われるアスリートが複数人浮上したのですが、うち一人が坂本選手だったのです。」

坂本選手への本格的な税務調査は、昨シーズン終了後から始まったということですが、「渋谷署の見立て通り、坂本選手は、毎年の確定申告で銀座や六本木の高級クラブなどの飲食費を必要経費として計上していました。金額にして年間およそ2,000万円。直近の5年をさかのぼって調べたところ、毎年のようにこれを続けており、総額で約1億円もの過大な経費の計上が確認されたのです。」

そもそも、プロ野球選手の飲食費が必要経費として認められるケースはあるのでしょうか?
「税務申告において、必要経費であるかどうかは『自らの収入を得るために必要なのか否か』を基準に判断されます」と、税理士の浦野広明氏は言っています。

「プロ野球選手であっても、例えばバットやシューズメーカーの人との飲食なら経費に計上できる、といった基準はありません。その会食を催すための根拠となる大義名分があるかが重要になります。一人で、あるいはチームメイトと飲食した場合、その費用は『収入を得るための手段』とは考えにくい。私的な支出である以上は必要経費とは認められませんが、にもかかわらず毎年計上していたのであれば『悪質な申告漏れ』ともいえるのではないでしょうか」

先の国税局関係者は、「指摘を受けた坂本選手は“見解の相違”を理由に、すみやかに修正に応じる姿勢を示さなかったといいます。本人の確定申告は毎年、親族が代表を務める個人事務所が主体で行っているのですが、『これまで飲食費は認められてきた』などと主張していると聞きました」

いかに体が資本の仕事とはいえ、年間2,000万円もの飲食費、とりわけ飲み代などが必要経費とされるのでしょうか?

あらためて球団に尋ねると、「(坂本)選手本人の税務申告は顧問税理士が行っています。税務申告に関し、管轄の税務署と協議を続けているところですが、税務署の指導に従い、適正な申告、納税を行う所存です。」(読売巨人軍広報部)

そう前置きしつつ、「ただ、悪質な申告漏れや所得隠しを指摘されたことは過去になく、今回もそのような指摘を受けておりませんし、修正申告をした事実もありません」(同)

税務署との協議を続けているとは認めつつも、「悪質な」申告漏れではない、が球団側の見解ということになります。

しかし、先の国税局関係者が証言するように「飲食費」を必要経費として認めてもらいたいがための「協議」は、一般の理解を得られるものなのでしょうか?

個人的には、すべてがダメというものではないとは想いますが、年間2,000万円というのは厳しいに思いますね。

税務調査で指摘を受けたときに『過去は認められていた。』とおっしゃる方が結構いらっしゃるのですが、認められたわけではなく、税務調査においては、すべてを見ているわけではない(物理的に不可能)ので、過去は、単に税務署が気付いていないというケースが多いのではないかと思います。

顧問税理士も付いていると思いますが、今後どうなるかウォッチしていきたいですね。

巨人坂本選手が「高級クラブなどの飲食費を必要経費として計上」し1億円の申告漏れを指摘されたことについて、あなたはどう思われましたか?


光通信の子会社で連結納税を巡り70億円の申告漏れを国税局が指摘!

日本経済新聞によると、インターネット回線サービスなどを手掛ける光通信の子会社が、親子会社間で損益を通算できる「連結納税制度」を巡り、東京国税局から2019年6月期までの2年間で約70億円の申告漏れを指摘されていたことが、先日、関係者への取材でわかったようです。

過少申告加算税を含めた追徴税額は約19億円です。

光通信の子会社は更正通知に基づき納付したとしていますが、国税不服審判所に審査請求しました。

連結納税制度に関する追徴課税が明らかになるのは初めてとみられます。

連結納税制度は親会社と日本国内の完全子会社などが法人税をまとめて納税できる制度で、2022年に子会社に対しても申告を求める「グループ通算制度」に移行しました。

関係者によると、指摘を受けたのは光通信の子会社「インテア・ホールディングス」(2020年解散)です。

2017年に光通信の連結子会社になりましたが一度関係を解消し、別の複数の黒字グループ会社を連結子会社として自らの赤字と通算して税務申告しました。

その後、再び光通信の連結子会社に戻りました。

連結納税制度では、親会社などが子会社の赤字を通算する行為は条件が制限されています。

国税当局はインテア社の一連の行為にグループ全体の税額を減らす狙いがあったとみたもようです。

法人税法には、企業の行為などが税負担を不当に減らすものと判断された場合、是正できる「行為計算否認」と呼ばれる規定があります。

今回も同規定が適用されたようです。

光通信は2024年2月に公表した決算短信に、子会社の過去の税務処理について更正通知を受け、これに基づく金額を納付したが、当局との間で見解の相違が生じているなどと記載していました。

今回も国税当局は『伝家の宝刀』を使いましたね。

光通信のニュースリリースを見ると、事実と異なる報道がなされているとか重加算税は課されていないとか書かれていますが、今後どうなるか楽しみです。

光通信の子会社で連結納税を巡り70億円の申告漏れを国税局が指摘したことについて、あなたはどう思われましたか?


イニエスタ選手ら3人に国税が日本居住者と判断し申告漏れを指摘!

 

日本経済新聞によると、サッカーJリーグの契約金などを巡り、ヴィッセル神戸に所属していた元スペイン代表、アンドレス・イニエスタ選手ら外国人選手3人が大阪国税局から計21億円を超える申告漏れを指摘されていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

日本に生活の本拠があるのに確定申告をしていない時期があると判断されました。

イニエスタ選手のほかに指摘されていたのは、元韓国代表でセレッソ大阪所属の金鎮鉉選手、ブラジル出身で名古屋グランパス所属のパトリック選手です。

関係者によると、3人の追徴税額は無申告加算税などを含む計約10億円とみられます。

追徴税額は、イニエスタ選手が約5億8千万円、金選手が約2億2千万円、パトリック選手が約2億1千万円です。

所得税法では、課税対象者は日本に生活の本拠を置く「居住者」と、そうではない「非居住者」に区分されます。

外国人選手の場合、非居住者とされれば、日本での所得は税率が約20%の源泉徴収で済みますが、居住者扱いとなれば、全世界所得について確定申告が必要になり、所得4千万円を超えると最高税率45%が適用されます。

国税庁によると、契約期間が1年未満で家族を帯同していないなどの場合は非居住者扱いになります。

国税局は選手らが1年未満の契約だった時期について、家族と同居していたなどの理由で居住者に当たると判断したとみられます。

イニエスタ選手が当時所属していたヴィッセル神戸は「個人情報に関わることなのでお答えしかねます」とコメントしました。

金選手が所属するセレッソ大阪は「個人の話なので、クラブとしてお答えすることができない」としています。

パトリック選手が所属する名古屋グランパスは「個人に関わることなのでコメントは差し控える」と回答しました。

居住者か非居住者かの判断は難しく、イニエスタ選手が日本に来た年の話しで、意図的なものではなくものではなく、選手側と国税局側の見解の相違でしょうが、同じような状況の選手はサッカーに限らず他にもたくさんおられると思いますので、国税側がもっと明確にしないと、今後も出てくるでしょうね。

イニエスタ選手ら3人に国税が日本居住者と判断し申告漏れを指摘したことについて、あなたはどう思われましたか?


東京国税局が調査で税務上の誤りを指摘しJOCに約20億円の追徴課税!

 
NHKによると、JOC(日本オリンピック委員会)は東京国税局の調査で収支の計上方法などについて税務上の誤りを指摘され、およそ20億円の追徴課税を受けたと、先日、発表しました。「東京国税局と見解には相違がある」としていますが、すでに修正申告を行ったと説明しています。
JOCは、先日、東京都内で会見を開き、2022年度までの5年間のマーケティングの収支の計上方法などについて、東京国税局の調査で税務上の誤りを指摘され、合わせておよそ18億円の申告漏れがあるとして、過少申告加算税を合わせ、およそ20億円の追徴課税を受けたと発表しました。収益を計上すべき年度や、損金の計上について指摘を受けたということで、JOCは「税務上の問題は無いと認識しており、東京国税局との見解には相違がある」としながらも、すでに修正申告を行い、全額を納付したと説明しました。JOCは修正は「遺憾だ」としたうえで、「今後の大会に向けた選手強化事業が影響を受けることがないよう運営し、適正な申告納税に努めていく」としています。
<JOCの東京国税局との見解相違についての説明>
JOC(日本オリンピック委員会)の北野貴裕常務理事は、東京国税局と見解に相違があると主張した理由について、
▽各年度において監事および独立監査人による会計監査を受けていること
▽法人税などの計算は税理士法人に委託し、収支の計上方法などについて適正な見解を得ていること
を挙げました。一方で、不服を申し立てずに修正申告を行ったことには、「大変な労力とお金、時間がかかる。結果的に認めざるを得なかった」と説明しました。そのうえで、「JOCは内部留保をするような会計方針ではなく、すべての収益を選手強化や競技団体の支援、スポーツの普及振興に充てている。今回の国税局の指摘は本当に遺憾だが、会計処理をしかるべき専門家に委託しながら見解の相違が起きてしまった。今後、こういうことがないようにしたい」と話していました。JOCの令和4年度の決算では、
▽経常収益がおよそ153億5,000万円
▽経常費用がおよそ134億6,000万円
▽正味財産の期末残高は106億9,000万円余りで
▽法人税などの額は1億8,000万円余りでした。納得できないのであれば争えば良いのではないかと個人的には思いますが、なぜ争わなかったんでしょうか?会計監査は申告の内容を検討するものではありませんし、税理士法人も記帳をしているわけではなく、すべての状況を把握しているわけではないので、これらを理由にするのもどうなのかなぁと思います。税理士法人に非があるのであれば、国税庁と争ったあとに損害賠償を求めればよいわけですから。東京国税局が調査で税務上の誤りを指摘しJOCに約20億円の追徴課税を行ったこと言就いて、あなたはどう思われましたか?

さらに3企業に1億円余り脱税させた脱税指南の容疑者を再逮捕!

 
NHKによると、東京都内の企業に脱税の方法を指南したなどとして、2024年2月に東京地検特捜部に逮捕された容疑者が、さらに3つの企業に法人税、合わせて1億円余りを脱税させた疑いがあるとして再逮捕されました。
再逮捕されたのは、営業コンサルティングなどを行う東京都渋谷区の会社の実質的経営者(43)です。東京地検特捜部によると、架空の業務委託費を計上させる手口で、東京都内にある3つの企業に法人税、合わせておよそ1億1,900万円を脱税させたとして、法人税法違反などの疑いが持たれています。東京地検特捜部は容疑を認めているかどうか明らかにしていません。実質的経営者は東京都港区の機械工具販売会社に脱税を指南した疑いでも2024年2月に逮捕されていて、3月6日に起訴されました。関係者によると、みずからが実質的に経営する会社がこれら4つの企業からコールセンター営業を請け負ったように見せかけて、架空の業務委託費を計上させていたということで、東京地検特捜部は詳しい経緯について調べを進めるものとみられます。またかぁという感じですが、架空経費の計上による脱税ですね。自分の会社を使っているので、自分の会社に課税が生じるのではないかと思いますが、この辺はどう処理していたのでしょうか?毎回思いますが、架空経費の計上は安易だと思いますし、節税を考えられなかったのかという気はします。脱税だと重加算税が課されると思いますので、あえて脱税もしなくても、税金を払った方が、おそらく手残りは多くなりますからね。指南された側も、税理士ではない人のことばを信じるというのが不思議ですね。さらに3企業に1億円余り脱税させた脱税指南の容疑者が再逮捕されたことについて、あなたはどう思われましたか?

名古屋国税局が所得税4,000万円の脱税容疑で「頂き女子」を告発!

時事通信によると、所得税約4,000万円を脱税したとして、名古屋国税局査察部は、先日、所得税法違反容疑で、「頂き女子」と称していた住所不定、無職の女性(25)=詐欺罪などで公判中=を名古屋地検に告発したと発表しました。

名古屋国税局によると、この女性は埼玉県所沢市に住民登録があり、詐欺行為により多額の所得があったのに確定申告せず、2021~2022年の2年間で、所得約1億1,000万円を隠し、所得税約4,000万円を脱税した疑いが持たれています。

勤務していた風俗店やマッチングアプリで知り合った男性に恋愛感情を抱かせ、困窮を訴えて金銭を自身の口座に振り込ませていたとみられます。

名古屋国税局は、2023年11月に強制調査(査察)を行いました。

納税を免れた資金はホストクラブなどの遊興費に充てられ、残っていないようです。

一時期、ニュースをにぎわせた事件だと思いますが、2年間で1億1,000万円というのもすごいですね。

この事件だけでなく、世の中には、ここまでの金額にいかなくても申告押していない人はいっぱいいる(むしろ、申告している人の方が少ない?、ほとんどいない?)んでしょうね。

課税当局には、こういった案件をどんどん摘発してほしいですね。

名古屋国税局が所得税4,000万円の脱税容疑で「頂き女子」を告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


東京国税局が1億円超の脱税の疑いで薬局運営会社の経営者らを告発!

高知新聞によると、架空の経費を計上して約1億700万円を脱税したとして、東京国税局が法人税法違反の疑いで、東京都港区の薬局運営会社の実質経営者(82)と、薬局運営会社の顧問税理士だった公認会計士(65)を東京地検に告発したことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

関係者によると、薬局運営会社の実質経営者は、東京都内や神奈川県横浜市の病院の土地などを売買して得た利益を圧縮するために外注費などとして架空の経費を計上していました。

2021年8月期までの2年間に計約4億3,700万円の所得を隠し、法人税約1億700万円を免れた疑いがあります。

利益が出たから架空の経費を入れて脱税するという事件が、結構、多いですね。

安易に脱税に走るのではなく、きちんと節税対策をしましょうということですね。

節税対策も、お金を使って3割くらい税額が安くなる一方、7割のキャッシュアウトが生じるだけで、結局、節税対策をせずに税金を支払った方が会社にお金が残るというものも多いですからね。

脱税に走り、報道や反面調査で社会的信用を失い、延滞税や重加算税が取られ、青色申告が取り消されたりすることを考えると、何もあるものはありませんので。

東京国税局が1億円超の脱税の疑いで薬局運営会社の経営者らを告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


国税幹部もなげく税務調査の低レベル化!

月刊社長のミカタによると、長かったコロナ禍を経て、ついに税務調査が本格的に再開されています。

やり手の調査官たちが腕まくりをして乗り出してきている―と思いきや、聞こえてくるのは「税務調査の質が落ちた」という専門家たちの声です。

コロナ禍での調査自粛による若手調査官たちの〝経験不足〟が要因だとみられています。

調査官のスキルの低下は納税者にとっては嬉しい知らせのように思えますが、一概にはそうとも言い切れない部分もあります。

最新の調査トレンドを追っています。

「ようやく新型コロナも5類に移行して、以前のように実地調査を行えるようにはなってきた。一方で〝失われた3年〟の影響がどの程度あるのか、そこだけが心配」とこぼすのは、とある国税局の上級幹部です。

現場に携わるベテラン調査官によると、若手のスキル低下は「かなり深刻なレベル」だそうです。

コロナ禍の自粛ムードのなかで、多くの人が外出の頻度や人との接触機会を減らしていたように、国税当局もまた外での活動を控えてきました。

ここでいう「外での活動」とは、いうまでもなく納税者の自宅や職場に赴いての実地調査のことです。

完全に調査をストップさせたわけではないものの、「新規感染者が増勢にあるうちは来てほしくない」といった納税者の訴えもあり、当局にとっては身動きがほとんど取れないようなものでした。

特にコロナ禍の前半ではその傾向が顕著で、国税庁が発表したデータによればコロナ禍が始まった2020年7月~2021年6月の1年間で行われた実地調査は所得税で23,804件と、前年に比べて60.1%減の著しい落ち込みを示しました。

当然、その背景にはコロナ禍による接触機会の減少があります。

さらに、コロナ禍の影響は調査の現場だけにとどまりません。

国税当局では例年、新人職員を埼玉県和光市にある税務大学校に集めて、泊まり込みで研修を行う規則となっています。

いわば国税職員としてのイロハを叩き込むわけですが、コロナ禍でこの研修スケジュールも大きな変更を余儀なくされたのです。

コロナ禍が発生した直後の2020年1月には、新型コロナの発生源とされる中国・武漢からの帰国者や、国内で感染が初めて確認されたクルーズ船の乗客らの一時受け入れ先として、税務大学校校舎が使用されることとなりました。

そのため、同時期に行われていた税務職員への研修は一部が途中で「繰り上げ終了」となったのです。

その後、現地研修を再開させようとしたものの、クルーズ船の乗客が滞在した部屋を使うことに対する参加者の不安や、大人数を1か所に集めて研修を開くことに対する懸念の声もあり、最終的には大野元裕埼玉県知事をして「国が千人規模の集合研修を実施するということは知事としては看過できない」と言わしめる事態にまで発展してしまいました。

その結果、税務大学校での研修は一時期、完全非対面によるリモート研修で行われるようになりました。

しかしながら、十分な準備なしのオンライン移行だったこともあり、その内容は到底関係者を満足させるものではなかったようです。

当時の報道では、「関係者がため息をつく」と表現されている部分もあるほか、当時の状況を取りまとめた税務大学校の研究報告でも「一方通行の映像講義よりは研修生の目を見てコミュニケーションをとりながら進める方法の方が効果的であることは間違いない」と言い切っています。

集合研修で身につくはずだった国税職員としての基本的なスキルが定着しないまま調査の現場に配属され、しかも配属後もろくに現場経験を積めない状況が長く続いたという事情が、冒頭の上級幹部の言葉につながっているわけです。

税理士として、毎年、何件か税務調査に立ち会い、2023年は何かと税務署の方と接することが多かったですが、この記事にあるように、若い方のコロナ禍における実地調査件数の激減ということもあるとは思いますが、ビフォーコロナにおいても、10年近く前と比べると、かなり、税務調査のレベルは下がっているなぁと思っていましたので、その辺りで現場に出ていた方が管理職等になっていれば、当然、レベルは下がるのではないかと思います。

税理士としては、助かるなぁと思うことが多い反面、基本的な内容の説明が必要な場面が増えたり、時間がかかったりすることが増えてきているように感じます。

申告をしていない方や不正な申告をしている方から、きちんと税金を取ってもらうには、レベルアップが必要だと思いますので、課税当局は、レベルが下がっていることを認識して、数年、数十年かかるとは思いますが、真摯に対応していほしいですね。

国税幹部もなげく税務調査の低レベル化について、あなたはどう思われましたか?


ニチリンの海外への所得移転で11億円の申告漏れを大阪国税局が指摘!

 

日本経済新聞によると、東証スタンダード上場の自動車用ホース製造販売会社「ニチリン」(兵庫県神戸市)が大阪国税局の税務調査を受け、2021年12月期までの4年間で約11億円の申告漏れを指摘されていたことが、先日、ニチリンや関係者への取材で分かったようです。

所得を海外子会社に移転したとして、国外への所得流出を防ぐ移転価格税制が適用されました。

追徴税額は過少申告加算税を含めて約3億円です。

ニチリンは修正申告をして、全額納付しました。

ニチリンの担当者は「当局との見解に相違があったが、納税は済ませた。」としています。

関係者によると、大阪国税局はベトナムなどアジア圏の子会社との取引を巡り、ニチリンがホースの部品代金などを適正価格よりも安く設定したほか、子会社が支払うべき技術開発費なども肩代わりしたと指摘しました。

そして、日本で計上すべき利益を海外に移転させたと認定しました。

ニチリンは1914年創業で、2021年12月期の連結売上高は約582億円、経常利益は約75億円でした。

売上高582億円で、経常利益75億円なので、結構儲かっている会社ですね。

これほどの企業になると、移転価格税制には細心の注意を払っていると思いますが、どういった見解の相違なのか知りたいですね。

ニチリンの海外への所得移転で11億円の申告漏れを大阪国税局に指摘されたことについて、あなたはどう思われましたか?


富裕層調査による申告漏れ所得総額は過去最高の980億円!

 

TabisLandによると、国税庁が先日公表した令和4事務年度の所得税等の調査状況では、新型コロナウイルス感染症の影響による制限が緩和されて調査件数が大幅に増加したうえ、高額・悪質な不正計算が見込まれる事案を優先して調査した結果、追徴税額の総額は、過去最高額の1,368億円にのぼっています。

そうしたなか、国税当局では同事務年度も“富裕層”への調査を積極的に行っており、申告漏れ所得金額が最高額を更新したことが明らかになりました。

国税当局では、有価証券・不動産等の大口所有者、経常的な所得が特に高額な者などいわゆる“富裕層”に対して、資産運用の多様化・国際化が進んでいることを念頭に調査を実施しています。

2023年6月までの1年間(令和4事務年度)には、前事務年度比32.3%増の2,943件の富裕層に対する実地調査が行われ、同16.8%増の申告漏れ所得金額980億円が把握されました。

申告漏れ所得の総額は、富裕層対象の統計を始めた平成21年度以降で最高額となりました。

実地調査の結果、調査件数の約86%に当たる2,533件(前年対比29.0%増)から何らかの非違を見つけ、その申告漏れ所得金額980億円について、183億円(同▲23.1%減)を追徴しました。

1件当たりの申告漏れ所得金額は3,331万円(同▲11.6%減)となり、追徴税額は623万円(同▲41.6%減)と前年度からは大幅に減少したものの、所得税の実地調査(特別・一般)全体の1件当たり274万円と比べ2.3倍にのぼっています。

また、国税当局では富裕層の海外投資等にも目を光らせており、同期間中にも海外投資を行っていた667件(前年対比39.8%増)の調査を展開し、約87%に当たる583件(同34.6%増)から514億円(同37.4%増)の申告漏れ所得金額を把握、71億円(同▲49.6%減)を追徴しています。

1件当たりの申告漏れ所得金額は7,706万円(同▲1.7%減)、追徴税額は1,068万円(同▲63.8%減)で、実地調査(特別・一般)全体の274万円に比べ3.9倍となっている。

富裕層に限らず、申告漏れ・無申告を重点的に調査して取ってほしいですね。

コロナ禍で、給付金のためにそれまでしていなかった確定申告をして、その後、確定申告をしていない人なども当然、狙っているとは思いますが。

富裕層調査による申告漏れ所得総額は過去最高の980億円だったことについて、あなたはどう思われましたか?


茨城県のサツマイモ農家が「つまみ申告」で1億9,300万円の所得隠し!

 

読売新聞によると、農作物の売り上げの一部を申告せず約8,200万円を脱税したとして、関東信越国税局は、先日、茨城県鉾田市の農業男性(54)を所得税法違反の疑いで水戸地検に告発したと発表しました。

告発は2023年3月28日付です。

発表によると、男性は、2019年~2022年、サツマイモの売り上げを実際よりも少なく申告する「つまみ申告」と呼ばれる手口で、所得を約1億9,300万円過少申告し、所得税約8,200万円を脱税した疑いです。

個人的には、「つまみ申告」ということばを知りませんでしたが、国税庁や国税不服審判所のホームページにも出てきていますね。
「つまみ申告」とは、不正経理や二重帳簿等の作成等の積極的な行為がないという場合であって、所得金額や収入金額の一部のみを故意につまみ出し、つまみ出した過少な所得金額などを申告書に記載して提出することだそうです。
それにしても、サツマイモ農家は儲かるんですね。
3年間で年間平均6,400万円以上も売上を抜いているわけですからね。

茨城県のサツマイモ農家が「つまみ申告」で1億9,300万円の所得隠しをしていたことについて、あなたはどう思われましたか?


税理士法人Impactによる札幌国税局管内・不当課税に関する訴訟!

税理士法人Impactが、札幌国税局管内の複数の税務署が、昨年から今年にかけて行った法人税の税務調査において、「事実のねつ造等の方法により不当な課税を強行しようとしていた」として、被害を受けた複数の事業者が同時に、札幌国税局管内の札幌中税務署長、札幌西税務署長、札幌南税務署長ら国を相手取り、国家賠償請求訴訟を令和5年8月4日に提起しました。
また、調査を行った税務職員とその上司の行為は、刑法193条の公務員職権乱用罪等の疑いがあるとして、所轄警察署に刑事告訴を予定しています。

札幌国税局管内の複数の税務署や国税局の税務調査において、複数の事業者(法人)に対して「不当な課税を強行」しようとしていた事例が、短い期間の間に多数発生していました。
「不当な課税を強行」とは、具体的に言うと、①事実のねつ造、②証拠書類の隠蔽、③脅迫的な質問調査や誘導尋問の実施、④反論しない税理士との不適切な談合等により、本来であれば課せられない不当な税金を税務当局が事業者に対して課税しようとしていたものです。

いずれの事例も、税務調査終了の間際、最終の調査結果説明が行われ、税務当局の指示に従い修正申告を提出する直前(提出後は不当課税が発覚しても原則撤回できません)というギリギリのタイミングで、税理士法人Impactに相談があり、「不当な課税」であることを直ちに指摘して、修正申告の提出をストップし、処理の内容を全面的に見直すこととなったものです。そのうち2つの事案を今回訴訟提起することとしました。

1つ目の事案は(北祥株式会社)、税務調査終結に伴う結果報告の際、当局から583万円もの税金が課税される内容での修正申告の強要をされた事案です。事業者から依頼を受けた当法人が課税の根拠を示すように当局へ抗議したところ、突然、説明や謝罪もなく0円(税務調査による課税なし)となり調査終了となった事案です。
現時点においても何ら説明がされておりません。当局がなぜ、583万円もの架空の税金を課税しようとしたのか、不明となっております。

2つ目の事案は(コノヨシグループ)、税務調査終結に伴う結果報告の際に、2種類の税額が書面で示されるとともに、途中から税務調査の対応をすることとなった当法人を排除しなければ高い方の税額となると脅して税理士の排除を求めるなどした事案です。2種類の税額においては、約1億円も税額が異なっていました。言うまでもなく、本来課税される税額は1つしかあり得ません。
税理士法人Impactにおいて抗議したところ、当初示された税額の低いほうの案(加減算事項①)からも少なくとも2,500万円以上減額された状態で当局は更正処分を行ってきました(加減算事項③)。
この更正処分は、当法人において提出した修正申告(問題事項一覧)を無視して行われたもので、これ自体無効となりうるものです。税額についてはいまだ決定していません。本事案は多数の問題行為が行われた事案です。事業者は、架空の税金の課税をされそうになったことから、破産に追い込まれそうになりました。そうであるにもかかわらず、当局が自認するだけでも当初2,500万円以上の架空の税金を課税しようとしたことについて、説明や謝罪はありません。このほかにも、国税局が定める各種ルールに基づかない調査懈怠と言わざるを得ない税務調査行為がなされました。

2つのいずれの事案においても、税務当局の当初案と、当法人の関与後との案では大きく税額が異なってしまっています。2つの事案とも元々関与していた現地の税理士や税理士法人は、税務当局からの「不当な課税」の指示に対し、特に反論することなく、言われるがままに修正申告を作成し、当初案での申告を行おうとしていました。
当然のことですが、租税法律主義のもと、税務当局の裁量で自由に税務調査やその後の課税が許されるものではありません。国税庁は、全国的なルールとして「調査手続の実施に当たっての基本的な考え方等について(事務運営指針)」と「署課税部門における争点整理表の作成及び調査審理に関する協議・上申等に係る事務処理手続について(事務運営指針)」を定め、十分な証拠の収集等に基づく事実認定と法令の適用の更なる適格化を図ることとして、全国の税務署・国税局はこのルールに従って事務を進めることとなっています。

札幌国税局管内の税務調査において、明らかに国税庁のルールに沿っていないと認められる事例が複数起こっていることを重く受け止め、税理士法人Impactは令和5年4月27日付で、札幌国税局長宛てに上申書を提出し、事実の釈明と謝罪、原因の解明と再発防止を訴えましたが、何ら対応が無く無視されました。当局が事態を真剣に受け止めて改善しようという姿勢を全く見せないことから、同様の被害事例を起こさせないためにも、今回、やむを得ず国家賠償請求訴訟の形を取って、世間に広く事実を公表することとしたものです。

国家賠償請求訴訟の原告は、被害を受けた北祥株式会社及びFAREASTEATING株式会社(コノヨシグループ本部)であり、2社の顧問税理士であり、訴訟の補佐人である税理士法人Impactが投稿させていただきました。

≪担当税理士における訴訟提起に至った理由・思い≫
今回の2事例(3法人)だけでなく、当法人がかかわった札幌国税局管内の法人税調査において、令和3年1月からの2年半という短い間に、計4事例(7法人)の同様の不当な課税を強行しようとした事例が確認できました。
これらすべての事案に共通して、元々関与していた税理士や税理士法人は、この税務当局の「不当な課税」の指示に対して、特に反論することなく受け入れ、言われるがままに修正申告を作成していました。
一般的なケースにおいて、事業者の唯一の味方は関与税理士であり、中立な立場で公正に税務当局に意見を述べる必要があります。しかし、個々の理由はわかりませんが、関与税理士は全て税務当局の言いなりになっていた状況でした。
北海道の心優しい事業者の皆さまが、その気質から争いを好まず強く反論できないのをよいことに、まるで弱いものイジメするかのごとく札幌国税局管内の税務署が権限を濫用して「不当な課税を強行」しているとしたら、決して許されるものではありません。
もしかしたら、悔しい思いをしながら仕方なく理不尽な課税に応じるしかなかった事業者の皆様が、北海道には、ほかにも多数いるかもしれません。
今後、札幌国税局の管内の税務調査において、二度と同様の「不当な課税を強行する」事例が起こらないように、あえて国家賠償請求訴訟の形を取って、事実を世間に公表することが必要と考え、本日訴訟提起したものです。

税務署の対応が上記のとおりであれば、税理士法人Impactは非常に勇気ある行動をされたと思いますし、税務署長などにはきちんと説明して欲しいと思いますね。
あとは、元々関与していた税理士や税理士法人は本当に上記のような対応をしているのか、元々関与していた税理士や税理士法人の意見も知りたいですね。

税理士法人Impactによる札幌国税局管内・不当課税に関する訴訟について、あなたはどう思われましたか?


野菜の卸売会社経営者が架空取引で水増し計上しキックバックで1億9,000万円脱税か?

 

ABCによると、架空の取引手数料を水増し計上するなどして、約1億9,000万円を脱税したとして、大阪国税局は野菜の卸売会社などの実質的な経営者を、大阪地検に告発しました。

告発されたのは、カット野菜やドレッシングを扱う大阪市阿倍野区の卸売会社やその関連会社の合計3社と、それらの会社の実質的な経営者(59)です。

大阪国税局によると、3社は、2017年から2020年までの3年間で、架空の取引手数料や広告宣伝費などを水増し計上する方法で約6億7,000万円の所得を隠し、法人税や消費税など約1億9,000万円を脱税した疑いが持たれています。

関係者によると、実質的な経営者は、知人の会社十数社に架空の請求書を作らせ、支払った経費を個人の口座にキックバックさせる形で、不正に金を得ていたとみられます。

金は、高級ブランド時計やかばんなどの購入費にあてていたということです。
重加算税を含む追徴税額は約2億6,000万円にのぼるということで、実質的な経営者は既に修正申告し、そのうちの大半を納税しているということです。

この事件も架空経費の計上ですね。
それに加えて個人にキックバックなので、会社のお金を個人に付け替えているわけですからね。
知人の会社十数社にとっても迷惑な話しですよね。
そんなに儲かるのであれば、農家の方に還元してほしいですね。

野菜の卸売会社経営者が架空取引で水増し計上しキックバックで1億9,000万円脱税していたことについて、あなたはどう思われましたか?


海員組合前トップの6億円の申告漏れを東京国税局が指摘!

 

日本経済新聞によると、海運業の労働者らで組織される労働組合「全日本海員組合」(東京都)の前組合長(57)が東京国税局の税務調査を受け、2020年までの6年間で計約6億円の申告漏れを指摘されていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

組合の関連団体の基金を私的流用するなどしていましたが、申告していなかったようです。
追徴課税は重加算税や過少申告加算税を含め、約2億円以上とみられます。

関係者によると、前組合長は組合関連の財団法人が管理する外国人船員の研修などの福利厚生に充てる基金の一部を使い、貴金属や高級腕時計を購入しており、東京国税局は実質的な給与とみなしたとみられます。

基金の原資は組合と労働協約を結んだ船舶に乗る外国人船員の組合員が拠出したものです。
内部の規定では使途の詳細について組合員への報告義務はなく、管理が不十分な状況が続いていたそうです。

また、前組合長は組合の代表部があるフィリピンで、船員向けの宿泊施設などを建設した際に、現地の業者からのリベートを自身の海外口座で受け取っていたことも税務調査で判明しました。
東京国税局は、これらは悪質な所得隠しに当たると判断したもようです。

前組合長は1993年に組合の専従職員として採用後、フィリピン代表部代表や副組合長を経て、2014年に組合長に就任しました。
税務調査が始まった後の2021年11月に「健康上の理由」で辞任しました。
組合の担当者は取材に対し、「お話しすることはない」としています。

全日本海員組合は、旅客船や海運業で働く船員と海事関連の労働者で組織される個人加盟の労働組合で、2022年時点の組合員数は約8万人です。
連合の主要構成団体として知られ、主要な港を抱える国内24か所に支部があるほか、海外にも代表部を持っています。

事実だとすると、かなり悪質ですね。
全日本海員組合のホームページを見ると、税務調査においては、不正な資金の使用などの事実はなく、当該事象による課税処分も受けていない旨のコメントが出されていますが、実際にはどうなのでしょうか?
給与課税をするのであれば、組合側も源泉徴収漏れとか損金不算入とかになると思いますので。

海員組合前トップの6億円の申告漏れを東京国税局が指摘したことについて、あなたはどう思われましたか?


架空経費で法人税1億9,000万円あまりの脱税で建設会社2社を告発!

 

NHKによると、水道管の補修工事や建設現場の残土処理などを請け負っていた都内の建設会社など2社が、架空の経費を計上する手口であわせて法人税1億9,000万円余りを脱税したなどとして、東京国税局から告発されました。

告発されたのは、いずれも葛飾区にある建設会社、S社とN社、それにS社の代表(62)です。

関係者によると、S社は、東京都水道局が発注する水道管の補修工事などのほか、東京オリンピック・パラリンピック関連の建設残土の処理などを請け負っていましたが、N社との間で互いに架空の事業を発注したようにみせかけ、所得を少なく見せかけた疑いがあるということです。

東京国税局査察部は、おととしまでの3年余りに、2社があわせておよそ7億7,700万円の所得を隠し、法人税およそ1億9,200万円と、消費税あわせておよそ8,100万円を脱税した疑いで、2社と代表を東京地方検察庁に告発しました。

関係者によると、代表は不正に得た資金を自宅や貸金庫で現金のまま保管するなどしていたということです。

NHKの取材に対し、2つの会社と代表の代理人の弁護士は「国税の指摘に従って修正申告と納税を済ませています。十分反省し、2度とこのような事件を起こさないよう経理体制などの整備に努めております」とコメントしています。

本当に、最近は安易な架空経費を計上する事件が多いですね。
重加算税や延滞税、会社の信用の崩壊などを考えると、素直に税金を納めたほうが良いと思いますが、なぜ脱税に走るのでしょうか?
東京都の仕事やオリンピック・パラリンピック関連の仕事で稼いでいるのであれば、ますます、税金を支払うべきかと思いますが。
ある程度、月次決算を行っていれば着地予想は分かるわけですから、脱税ではなく、節税をすれば良いのにと感じてしまいます。
あとは、取材に対し、代表ご本人ではなく、代理人である弁護士が回答するというのもどうなのかなぁと思いました。

架空経費で法人税1億9,000万円あまりの脱税で建設会社2社を告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


和室の床下開けると3,000万円の現金!

 

TBSによると、国税庁は全国の国税局査察部、通称「マルサ」が、昨年度に総額およそ100億円の脱税を告発したと発表しました。

物が散乱した住宅の和室。畳の下の床板を外すと、床下に袋が隠されていました。
その中には、総額3,000万円の現金が。
これは「マルサ」が強制調査で見つけた脱税資金です。

国税庁は、「マルサ」が昨年度告発した脱税が103件で、総額およそ100億円だったと発表しました。
新型コロナの感染拡大による調査自粛の影響で、3年連続で減っていましたが、件数も金額もコロナ前の水準に戻りつつあります。

中でも目立つのは、SNS上で勧誘され安易に脱税してしまうケースです。
「払いすぎている税金を戻しませんか?」
「副業で赤字が出た」などとウソの申告をすれば、税金の還付が受けられるといった誘い文句に乗せられ、所得税を不正還付、つまり脱税をしたとして、昨年度は会社員の男女100人以上が国税当局の指摘を受けました。

国税庁調査査察部 中西佳子 査察課長
「SNSでの延長で、安易に脱税を犯してしまう事案が出てきていると感じています。ぜひ、そういった一線を越えないように、皆様には気を付けていただきたい」

国税庁は「経済・社会情勢の変化に的確に対応し、悪質な脱税者に刑事責任を追及していく」としています。

そんなに安易に税金が返ってくるのはおかしいと思わないといけないでしょうね。
税金の還付をしてもらうためには、更正の請求という手続きをすることになりますが、税務署も税金の還付については、過去から不正還付が多いことから、そう簡単には返してはくれませんので、自らよく調べてくれと言っているようなものだと思います。
普通に考えて、そもそも赤字になるような副業をやりますか?ということでしょうね。
こういった不正還付や、現金を隠したりする事件が増えることで、真面目に申告している人まで、なかなか税金を還付してくれない、税務調査が長くなるといった事態は避けてほしいですね。

和室の床下開けると3,000万円の現金が隠されていたことについて、あなたはどう思われましたか?


太陽光発電で9,100万円脱税容疑で一般財団法人の実質的経営者を逮捕!

 

FNNプライムオンラインによると、太陽光発電事業で得た所得を少なく申告し、法人税約9,100万円を脱税した疑いで一般財団法人の実質的経営者が水戸地検に逮捕されました。

先日、水戸地検の係官らが家宅捜索に入いりました。

法人税法違反の疑いで逮捕されたのは、茨城県取手市の一般財団法人の実質的経営者(68)です。

実質的経営者は、一般財団法人の代表理事らと共謀し、2020年6月までの1年間で法人税約9,100万円を脱税した疑いが持たれています。

関係者によると実質的経営者は、架空の外注加工費を計上する手口で太陽光発電事業で得た所得を少なく申告したとみられていますが、逮捕前の任意の調べに対し否認していたそうです。

あいかわらず、安易な架空経費の計上が見受けられますね。
これだけニュースとかに取り上げられているわけですから、バレないわけがないです。
脱税ではなく、節税をしましょう。

太陽光発電で9,100万円脱税容疑で一般財団法人の実質的経営者が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


勤務時間中にFX取引や株取引をしていた税務署勤務の男性職員2人を減給の懲戒処分!

2023年05月26日(金)

TBSによると、勤務時間中にFX取引や株取引を行ったとして、東京国税局は職員2人を減給の懲戒処分としたと発表しました。

処分を受けたのは、東京都内の税務署に勤務する42歳と60歳の男性職員です。

東京国税局によると、職員2人は、勤務時間中にFX取引や株取引、暗号資産の取引を行っていたということです。

東京国税局は「誠に遺憾」として、職員2人に対し減給とする懲戒処分を出しました。

東京国税局は、人数も多いんでしょうけど、不祥事も多いように思いますね。
そろそろ『誠に遺憾』というどうでもいいコメントはやめて、実際にどうやって防いでいくかを真剣に考えて欲しいですね。
一方で、実際にFX取引や株取引や暗号資産取引をやっている人を、それらの調査にあたらせる方が、効果的な税務調査ができるように思いますが。

勤務時間中にFX取引や株取引をしていた税務署勤務の男性職員2人が減給の懲戒処分となったことについて、どう思われましたか?


法人税3,800万円を脱税したコンサル会社と代表を東京国税局が告発!

 

読売新聞によると、法人税約3,800万円を脱税したとして、東京国税局がコンサルティング会社(山梨県甲府市)と代表(49)を法人税法違反の疑いで東京地検に告発していたことがわかったようです。

関係者によると、コンサルティング会社は企業から人事や経理のシステム構築を受注するなどして多額の利益を上げていましたが、売り上げの大半を除外し、2022年3月期までの3年間に約1億5,700万円の所得を隠し、法人税約3,800万円の納税を免れた疑いがあります。

2022年9月に東京国税局の査察(強制調査)を受けた後、本店を東京都港区から山梨県甲府市に移しました。

隠した所得は、代表が株の売買や借金の返済に充てるなどしたそうです。

代表は取材に対し、「国税局の指導に従って修正申告し、納税もほぼ済ませた。今後は適切に納税する」と回答したそうです。

売上の大半を除外とは、かなり悪質ですね。
査察後に、本店を移しているのも、セコいですね。
今は途中で本店を移しても意味がないと思いますが。
こういう案件を、どんどん調査して、税金を取ってほしいですね。

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暗号資産取り引きで3億円の所得を隠した会社役員らを逮捕!

 

NHKによると、暗号資産の取り引きで得た所得を隠し、3億円余りを脱税したとして、鹿児島県にある建設会社の役員が、指南役とみられる中東ドバイの貿易会社代表とともに、所得税法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。

逮捕されたのは、鹿児島県姶良市にある建設会社の役員(74)や、中東のドバイにある貿易会社の代表(72)ら、合わせて4人です。

東京地検特捜部によると、建設会社の役員らは暗号資産の取り引きで得た所得を隠し、3億円余りを脱税したとして、所得税法違反の疑いが持たれています。

東京地検特捜部と東京国税局は、先日、合同で建設会社などの関係先を捜索しました。

関係者によると、貿易会社の代表は、暗号資産の売却益の大半をドバイの貿易会社からの貸付金に見せかける手口で、建設会社の役員の脱税を指南していた疑いがあるということです。

貿易会社の代表は、埼玉県や群馬県の会社役員らの脱税に関与したなどとして、2022年に3回起訴されていて、逮捕されるのは4回目です。

東京地検特捜部は、先日の捜索で押収した資料を分析するなどして詳しい経緯の解明を進めるものとみられます。

なお、東京地検特捜部は、逮捕された4人の認否を明らかにしていません。

これも悪質な味例ですね。
海外との取引、暗号資産などだとバレないと思っているのかもしれませんが、そんなに甘くはないですよね。
儲かっているのであれば、安易に脱税を考えるのではなく、じっくりと節税を考えればいいのにと思ってしまいますね。

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「インフルエンサー」の女性9人の計3億円の申告漏れを国税局が指摘!

 

読売新聞によると、SNS上で高い発信力を持つ「インフルエンサー」の女性9人が東京国税局の税務調査を受け、2021年までの6年間に計約3億円の申告漏れを指摘されたことが関係者の話でわかったようです。
SNSで商品やサービスを紹介して多額の報酬を得ていましたが、一部を申告していなかったことなどが判明したそうです。

9人は加算税を含め所得税など百数十万~約3,000万円を追徴課税されました。
追徴税額は計約8,500万円に上るとみられます。

関係者によると、税務調査を受けたのは、インスタグラムやユーチューブなどで数千~数十万人のフォロワーがいる女性9人です。
多くが首都圏在住の30歳代で、家族や友人との日常の写真などを投稿し、同世代を中心に人気を集めていました。

女性らは、広告主とインフルエンサーをつなぐ代理店に登録し、広告主から宣伝業務を受注していました。
化粧品や美顔器などを使用している写真などをSNSに投稿し、「医師とメーカーの共同開発」とうたったり、「ぜひ試してみてね!」と勧めたりしていました。

こうした広告目的の投稿は「企業案件」と呼ばれ、フォロワー数に応じて加算される報酬を受け取るなどして多額の利益を上げていたようです。

東京国税局が2021年以降に税務調査を行ったところ、報酬の一部を申告していなかったり、年によって確定申告していなかったりしたケースが次々と判明したそうです。
うち1人はSNSを通じて販売した情報商材の売り上げを海外のペーパーカンパニーの収入と装い、所得を隠していたそうです。

読売新聞は9人のうち数人に取材を申し込んだようですが、いずれも返答はなかったそうです。

インフルエンサーによる広告は近年拡大を続けており、SNSマーケティング会社「サイバー・バズ」(東京都)などによると、2023年の市場規模は2020年の2倍以上の741億円で、2027年には1,302億円に上ると推計されています。

会社員らが副業で行うこともありますが、本業以外に年間20万円を超える所得があれば確定申告が必要です。
国税当局は税務調査を強化しているほか、広告を紹介する代理店を通じてインフルエンサーに適正な税務申告を呼びかけています。

<インフルエンサー>
英語の「インフルエンス」(影響)が語源。
影響力のある人を意味します。
SNSで1万人以上のフォロワーがいることが目安とされ、1件の投稿で100万円以上を稼ぐ人もいるようです。
広告の対象は化粧品や食品が多かったですが、最近は不動産や金融商品など多様化しています。

これも悪質なケースですね。
最近、どこかの窓口を通じた一網打尽のケースが増えていますね。
バレないと思っているのかもしれませんが、本当にそんなに甘くはないです。
稼いでいるなら、きちんと申告・納税し、税額を減らしたいのであれば、何らかの節税方法を考えましょう。
インフルエンサーなのであれば、税務調査があったことや所得隠しを指摘されたことも投稿して、少しでも脱税する人を減らしてほしいなぁと思います。

「インフルエンサー」の女性9人の計3億円の申告漏れを国税局が指摘したことについて、どう思われましたか?


4,300万円脱税疑いで愛媛県の会社を告発!

 

産経新聞によると、高松国税局は、先日、計約4,300万円を脱税したとして法人税法違反の疑いで、愛媛県伊予郡の会社と代表取締役(64)を松山地検に告発したと発表しました。
2022年6月22日付です。

高松国税局によると、松山市の会社の代表取締役も兼ねていた代表取締役は、同社の売上金を実体のない団体名義の預金口座に入金するなどし、2017年5月期と2017年12月期の所得約1億200万円を隠し、法人税約2,300万円を免れた疑いです。

愛媛県伊予郡の会社についても同様の手法で2018年3月期の所得約8,500 万円を隠し、約2,000万円を免れた疑いがあります。

最近、悪質な事案が多いですね。
バレないだろうと安易にやっているのかもしれませんが、課税徳局はそんなに甘くはないです。
追徴やレピュテーションリスクなどを考えると、脱税は失うものがかなり大きいように思います。
本当に、脱税はやめましょう。
普段からきちんと数値を把握して、合法的な節税をしましょう。

4,300万円脱税疑いで愛媛県の会社を告発したことについて、どう思われましたか?


「納めすぎた税金を取り戻す」と脱税指南をしたコンサル会社代表を告発!

 

朝日新聞によると、「納めすぎた税金を取り戻そう」と全国の会社員にSNSで呼びかけ、不正な還付申告による脱税の手口を指南していたとして、東京国税局査察部が、東京都新宿区のコンサルタント会社の代表(36)を所得税法違反の疑いで東京地検に告発したことが関係者への取材でわかったようです。

給与から所得税を源泉徴収される会社員が、副業で損失を出した場合、その赤字分を本業の給与所得から差し引き、納めすぎた税金の還付を受けられる仕組みがあります。
確定申告で過去5年分をさかのぼって申請できます。

関係者によると、代表はこの制度に目をつけ、東京や埼玉、愛知、岐阜、大阪、兵庫、福岡、熊本など19都道府県の会社員ら109人に、架空の副業で計約7億2,900万円の損失を出したように装わせ、計約4,300万円分の所得税の還付を不正に申告させた疑いが持たれています。
一部は実際に会社員らに還付されたようです。

代表は、告発容疑となった109人を含む300人以上にこうした手口を伝え、1年分の申告書を作成するのに1人5万円の手数料を得ていたようです。
受け取った手数料の総額は約5千万円に上り、一部は会社員らの勧誘を手伝った知人らにも渡っていたとみられます。

指南を受けたとされる会社員らも、国税当局から所得隠しを指摘されました。
大半が重加算税を含む追徴課税を受け、修正申告と納税に応じたようです。

朝日新聞は代表に文書で取材を申し入れたようですが、2月28日までに回答はなかったようです。

こんなのバレるのが当たり前のような気がしますが、依頼する方もおかしいと思わないのでしょうか?
こういうのがあると、副業の赤字に対しては、課税当局の結構厳しい目で見るようになるでしょうね。
そもそも、赤字の続きの副業が損益通算できる事業所得になるのだろうか?という疑問はありますが。

「納めすぎた税金を取り戻す」と脱税指南をしたコンサル会社代表を告発したことについて、どう思われましたか?


不動産仲介大手の元部長が脱税事件に絡み数千万円受領か?

 

日本経済新聞によると、東京国税局が脱税の疑いで東京都新宿区の不動産仲介業者「ビルド」と同社代表を東京地検に告発した事件に絡み、不動産仲介大手の三井不動産リアルティ(東京都千代田区)の元部長が、ビルド側から現金数千万円を得ていたのに税務申告していなかったとして、国税当局から所得税の申告漏れを指摘されていたことが、7先日、関係者への取材で分かったようです。

三井不動産リアルティは日本経済新聞の取材に対し、「国税局からの査察で取引先から金銭を受け取った事実が判明し、社内規則違反であるため懲戒解雇にした。誠に遺憾で社内コンプライアンスをより強化していく」と回答していますが、三井不動産リアルティは詳細を明らかにしていません。

関係者によると、ビルドの代表(59)は取引先に虚偽の領収書を作らせ、架空の仕入れ高を計上して所得を圧縮していたようです。
2021年9月期までの2事業年度で、所得約1億9千万円を隠し、法人税など約4,800万円を免れた疑いがあります。
こうした不正で得た資金の一部が取引先の元部長に渡っていたとみられます。

国税局は、脱税行為の主体はビルドの代表だったとして、元部長を告発対象には含めなかったもようです。
元部長は修正申告と納税を済ませたとみられます。

本当に、最近は架空経費の計上による脱税が多いですね。
簡単にできると思っているのかもしれませんが、そう甘くはないですよね。
一方の経費は、一方の売上になるでしょうから。

不動産仲介大手の元部長が脱税事件に絡み数千万円受領していたことについて、どう思われましたか?


楽天モバイルの委託先が70億円の所得隠しで追徴課税!

 

日本経済新聞によると、楽天モバイルから携帯電話基地局の整備に関する業務を委託されていた運送会社(東京都港区)が東京国税局の税務調査を受け、70億円超の所得隠しを指摘されていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。
追徴税額は重加算税を含め約30億円に上るとみられます。

関係者によると、運送会社は楽天モバイルの携帯電話基地局の部材を輸送するなどしていた物流会社(東京都、民事再生手続き中)から輸送業務などを受託し、一部の業務は複数の下請けにさらに委託していたとされます。

東京国税局は、運送会社が2022年3月期までの3年間で、下請け業者に対して業務委託名目の経費を支払ったように偽装するなどして利益を圧縮し、法人税などを故意に少なく申告していたと認定したとみられます。

楽天モバイルは2022年9月、共謀した元従業員と物流会社から不正な請求を受けていたと発表しました。
損害は46億円に上るとみられ、元従業員を懲戒解雇し、警察に告訴状を提出していました。

民間の信用調査会社によると、運送会社は破産手続きを進めているとされ、代理人の弁護士の事務所は取材に対し「現在、担当者が不在のため対応できない」と回答しています。

運送会社は元請である物流会社から仕事を受けていたにもかかわらず、所得隠しをしようと思うほど稼いでいたわけですから、不正があったにしろ、どれだけ高い金額で楽天モバイルは発注していたんでしょうね?
破産手続きを進めているといことは、所得隠しはしていたものの、、楽天モバイル以外の事業は赤字で、それらを補てんしており、実際には財務的に納税ができないような状況なのでしょうか?

楽天モバイルの委託先が70億円の所得隠しで追徴課税を受けたことについて、どう思われましたか?


マルチ商法で化粧品を販売している会社が架空経費などで38億円の所得隠し!

 

読売新聞によると、化粧品販売などを全国で手がけるグループが国税当局の税務調査を受け、計約38億円の所得隠しを指摘されたことが関係者の話でわかったようです。
架空経費の計上や売り上げの一部除外によって利益を不正に圧縮したなどと指摘されたようです。

関係者によると、化粧品販売会社は2017年設立で、化粧品やサプリメントを販売しています。
新たな顧客を獲得した会員に報酬を支払う「連鎖販売取引」(マルチ商法)で事業を拡大し、2020年11月期の売上高は約140億円に上っています。

税務調査は東京、金沢、関東信越、福岡、高松の各国税局が実施しました。
仕入れ先の化粧品製造工場や、法人会員、個人会員など20か所以上が対象になったようです。

この結果、化粧品販売会社は2020年11月期まで3年間に取引先に対して架空の外注費を計上したり、売り上げの一部を除外したりして利益を不正に圧縮し、税負担を免れていたことが明らかになったそうです。

申告漏れの総額は会員を含めてグループ全体で約49億円に上り、国税当局はこのうち約38億円について仮装・ 隠ぺい を伴う所得隠しにあたると判断しました。
重加算税を含め法人税など約19億5,000万円を追徴課税したとみられます。

化粧品販売会社は2022年10月に社名を変更し、本店を東京都内から金沢市に移転しています。
ホームページによると、以前と同様の商品を取り扱っています。
読売新聞の取材に対し、期日までに回答はなかったようです。

化粧品販売会社を巡っては、消費者庁が2021年8月、勧誘時に特定の大学名を挙げて「共同研究した」と虚偽の説明をしたなどとして、化粧品販売会社とオーナー(68)らに対し、特定商取引法違反でいずれも6か月間の取引停止や業務禁止の命令を出していました。

消費者庁によると、化粧品販売会社の連鎖販売取引の仕組みは以下のようです。
まず、会員になるには、最初に40万~50万円分の商品を購入し、その後も毎1万円程度の購入を継続する必要があります。

会員が新規会員を獲得すると、1件あたり2万円の報酬が支払われるほか、多くの傘下会員を抱える会員には別途、報酬が入いります。
会員は2020年12月時点で6万5,000人に上ったそうです。

「まるで宗教にはまったようだった」と、東北地方に住む60歳代の母親が会員になった30歳代女性は、取材にそう振り返っています。
女性と母親が、親族から「会わせたい人がいる」と会員を紹介されたのは2018年秋でした。
「会員になって別の人を誘えばお金が入る」といった話の後、「今からセミナーがあるから行きましょう」と誘われました。
女性は「マルチだ」と直感して断ったそうですが、セミナーに参加した母親が会員になり、自宅に毎月、大量の化粧品が届くようになりました。
女性は「やめた方がいい」と進言しましたが、母親は「商品がいいのよ」と聞く耳を持たなかったようです。
化粧品販売会社の説明には虚偽があると伝えても、「ちゃんとした会社なの」と反論したそうです。

女性は結婚を機に2021年秋に家を出た後、母親とほとんど連絡を取っていません。
母親は化粧品販売会社に100万円超を支払っているとみられ、女性は「最初に勧誘された時に止められていたら……」と悔やんでいます。

架空の外注費を計上したり、売り上げの一部を除外したり、かなり悪質ですよね。
こういう会社からどんどん税金を取って欲しいと思いますし、国などが何らかの対応をして、破綻する方などが一人でも減ればなぁと思います。

マルチ商法で化粧品を販売している会社が架空経費などで38億円の所得隠しをしていたことについて、どう思われましたか?


法人税など7,300万円を脱税し自宅金庫に数千万円を隠していた空調設備会社と前会長を告発!

 

読売新聞によると、法人税など約7,300万円を脱税したとして、東京国税局が空調設備工事会社(東京都板橋区)と前会長(51)を法人税法違反などの疑いで東京地検に告発していたことがわかったようです。

関係者によると、空調設備工事会社はビルのエアコン工事などを受注して多額の利益を上げていましたが、金額を水増しした請求書を取引先に作成させて架空の外注費などを計上し、2021年5月期までの3年間に約1億9,500万円の所得を隠し、法人税約5,200万円を脱税した疑いです。

仕入れにかかる消費税を過大に計上し、消費税約2,100万円の納税を免れた疑いもあるようです。

隠した所得は、前会長が株の投資などに充てていたほか、自宅の金庫に数千万円を保管するなどしていたそうです。

空調設備工事会社は1999年設立で、調査対象期は毎年10億円程度の売り上げがあったようです。

読売新聞の取材に対し、空調設備工事会社は「国税当局の指摘に基づき、修正申告と納税を済ませた」と回答しています。

最近は、本当に架空経費を計上して脱税を行う会社が多いですね。
これだけニュースとかで出ているのにやるのは、簡単にできてしまうからでしょうか?
法人税の脱税のみならず、消費税の脱税や不正還付につながりますので、やめてほしいと思いますし、課税当局にも頑張ってほしいですね。
あと、読売新聞の取材に対する回答もどうかと思いますね。

法人税など7,300万円を脱税し自宅金庫に数千万円を隠していた空調設備会社と前会長を告発したことについて、どう思われましたか?


ジャニーズ事務所のタレントへの「お年玉」9,000万円を経費と認めず!

 

読売新聞によると、芸能プロダクション「ジャニーズ事務所」(東京都港区)と関連2社が東京国税局の税務調査を受け、2022年までの5年間に所属タレントに渡した「お年玉」約9,000万円について、経費とは認められないと指摘されていたことが関係者の話でわかったようです。

お年玉を渡した3社の藤島ジュリー景子社長への賞与にあたるとして、不納付加算税を含め源泉所得税計約4,000万円を追徴課税されたそうです。

関係者によると、指摘を受けたのは、ジャニーズ事務所と関連会社「エム・シィオー」、「ジャニーズ出版」です。
ジュリー氏は毎年1月、所属タレントにお年玉として現金を渡しており、この分について3社はそれぞれ交際費として税務申告していたそうです。

交際費は得意先や仕入れ先への接待や贈答などに支出する費用です。
東京国税局は、ジュリー氏が個人的に渡すお年玉は交際費とは認められず、3社からジュリー氏への賞与にあたると指摘したとみられます。
お年玉は1人当たり多くても数十万円で、贈与税は発生しなかったようです。

ジュリー氏は創業者のジャニー喜多川氏のめいで、ジャニー氏が2019年7月に87歳で他界した後、ジャニーズ事務所の社長に就任しました。
取材に対し、ジャニーズ事務所は「見解の相違があったが、国税当局の指摘に従って修正申告と納付を済ませた」と回答しています。

所属タレントへのお年玉を交際費として処理していて、見解の相違というものが生じるのかどうか分かりませんが、理論的には、賞与か役員賞与かということになるかと思います。
前者ならば、損金となり、一方で、所得タレントに所得税がかかり、源泉徴収をしないといけませんし、後者ならば、事前確定給与の届出を出していないと損金にはならず、一方で、社長に所得税がかかり、源泉徴収をしないといけないと思います。
ただし、実務上は、経費としているところは結構あるのではないかと推測されますが、なぜ、修正申告に応じたのでしょうか?

ジャニーズ事務所のタレントへの「お年玉」9,000万円が経費と認められなかったことについて、どう思われましたか?


租税回避地使った脱税手法考案の46歳男性を大阪地検特捜部が逮捕!

 

産経新聞によると、海外法人に架空の経費名目で送金し、法人税など計約3,200万円を脱税したとして、大阪地検特捜部は、先日、法人税法違反などの疑いで会社役員(46)を逮捕しました。

会社役員は脱税手法を考案し、それを利用した企業から報酬を受け取っていたとみられます。
大阪地検特捜部は認否を明らかにしていません。

逮捕容疑は、大阪市北区の不動産売買会社の元社長(48)らと共謀し、架空の支払い手数料などを計上し、平成28年12月までの3年間で同社の所得約1億2,600万円を隠し、法人税など計約3,200万円を脱税したとしています。

関係者によると、会社役員らは、タックスヘイブン(租税回避地)として知られるシンガポールなどの海外法人に架空の経費名目で資金を送金し、大半をひそかに還流させる手口を考案し、同社など複数な社に指南していたとみられます。

事件を巡っては、大阪国税局が元社長らを大阪地検に告発し、いずれも起訴され、有罪判決を受けました。
一方、会社役員は海外に出国しており、この日帰国したところを逮捕されました。

どのような手法なのか知りたいですね。
色々な会社に指南していれば、一網打尽ということでしょうね。
多額の海外送金は税務当局もチェックしているでしょうから、バレるでしょう。

租税回避地使った脱税手法考案の46歳男性を大阪地検特捜部が逮捕したことについて、どう思われましたか?


富裕層の申告漏れ所得が過去最高の839億円!

 

日本経済新聞によると、国税庁は、先日、2022年6月までの1年間(2021事務年度)に実施した所得税などの調査結果を発表しました。
高所得者や不動産の大口所有者ら「富裕層」の申告漏れ所得の総額は前年度比72.3%増の839億円で、富裕層対象の統計を始めた2009年度以降で最高額でした。
1件当たりの申告漏れ金額は3,767万円でした。

全体の調査件数は約59万9千件(前年度比19.4%増)で、申告漏れ所得の総額は7,202億円(同29.1%増)、追徴税額は1,058億円(同44.5%増)でした。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で減っていた対面での調査などが増え、いずれも前年度を上回りました。

国税庁はインターネット上のサービスを利用して民泊などを運営する「シェアリングエコノミー」や配達代行業など、新しいビジネスモデルに関する調査を強化しています。
東京国税局は、マッチングアプリを介して知り合った人と飲食を共にする「ギャラ飲み」で得た所得約4,000万円を申告しなかった女性に対し、加算税を含む約1,100万円を追徴課税しました。

個人事業主の消費税の申告漏れなどは前年度比13.9%増の約5万5千件、追徴税額は同73.3%増の312億円でした。

富裕層を狙うのが当然税金を取りやすいと思いますし、稼いだものに対して税金がかかるので新しいビジネスモデルに関する調査を強化するのは当然だと思いますが、そういうことに気付いたということだけでも評価すべきなのかもしれませんね。
どこかのサイトを使ったサービスで稼いでいる場合だと、そこを調査すれば一網打尽だと思いますし、課税当局としては効率的になっているのかもしれないですね。

富裕層の申告漏れ所得が過去最高の839億円だったことについて、どう思われましたか?


移転価格税制の追徴課税巡り日本ガイシに77億円税還付!

 

日本経済新聞によると、日本ガイシは、先日、ポーランド子会社との取引について名古屋国税局から約85億円を追徴課税された処分を巡り、法人税や地方税など約77億円が還付されると発表しました。
先日、名古屋国税局から通知を受けたようです。
加算金とあわせ2023年3月期に純利益の増加要因として計上します。

日本ガイシによると、ポーランド子会社が自動車用排ガス浄化装置を製造する際、本体に支払う技術料を適正価格より安くして本体の所得を同子会社に移したとみなされていました。
2011年3月期から2015年3月期までの取引が対象で、日本ガイシはまず国税不服審判所に審査請求をして約4億円の還付を受けました。
さらに、課税全額の取り消しを求めて2019年12月に東京地裁に提訴していました。

日本ガイシは「追徴税額の相当部分が還付されることなどを総合的に考慮し、今後訴訟を取り下げる」とコメントしました。

本社と海外子会社の所得移転をめぐる課税制度は移転価格税制と呼ばれます。
日本ガイシは2007年3月期から2010年3月期までの同様の追徴課税についても取り消しを求めて提訴していましたが、2022年3月に取り消しが確定しました。

実質、日本ガイシの勝利ということですね。
資金力のある大手企業は、納得できないことは、泣き寝入りするのではなく、争ってほしいですね。
最近、課税当局側が負けるケースが出てきていますが、裁判は長期間要するため、還付となると多額の還付加算金が生じますので、最初の追徴課税をするかどうかの段階で、もっと課税当局は慎重であってほしいですね。
結局、還付加算金は税金でしょうから。

移転価格税制の追徴課税巡り日本ガイシは77億円税還付となったことについて、どう思われましたか?


一部の大規模法人を対象にリモート調査を試行実施!

 

日税ジャーナルオンラインによると、国税庁は2022年10月から一部の大規模法人を対象に、国税庁の機器・通信環境を利用したリモート調査を試行実施するようです。

新型コロナウイルス感染拡大を契機として、対面機会を抑制することを目的に、大企業を中心に国税当局に対してWeb会議システム等を活用したリモート調査を要請するケースが多く見られました。

国税庁では、すでに納税者の機器・接続環境を利用したリモート調査は必要に応じて実施してきましたが、今回、一部の大規模法人を対象に、国税庁の機器・通信環境を利用したリモート調査を試行的に実施することとなりました。

一部の大規模法人とは、国税局調査部の特別国税調査官および沖縄国税事務所調査課による調査の対象法人です。

リモート調査の実施に当たっては、まず、事前準備として納税者から「リモート調査の実施に関する同意書」をe-Taxで提出してもらいます。

その後、オンライン(Webex)による概況聴取としてヒアリングを実施した後、オンラインストレージサービスを利用して帳簿データ等の受け渡しが行われます。

コロナ感染者が出てから、2年半以上経ちますが、あまりにも遅すぎるという感じがします。
とは言え、時代の流れに対応しようとしていることは良いことだと思います。
税務調査に立ち会っている時やその後の交渉の際などに、こうすればもっと早く終わるのではないかと思うことが多々ありますが、少しずつでも今までのやり方を変えていってほしいと思います。
それが、納税者のためにも、課税当局のためにも、税理士のためにもなると思いますので。

一部の大規模法人を対象にリモート調査を試行実施することについて、どう思われましたか?


5,200万円脱税の疑いで大阪国税局が不動産会社を告発!

 

日本経済新聞によると、計約5,200万円を脱税したとして、大阪国税局が不動産会社(大阪市北区)と同社役員2人を法人税法違反などの疑いで大阪地検に告発していたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

関係者によると、2人は共謀し、大阪市のテナントビル3棟と京都市のマンション1棟を売却する際、売り上げの一部を除外していました。

2018年6月期までの2年間に計約2億1,600万円の所得を隠し、法人税と地方法人税計約5200万円を不正に免れた疑いが持たれています。

2人は貸金庫や親族名義の預金口座を使い、隠した所得を保管していたそうです。

修正申告は既に済ませています。

売上除外は悪質ですよね。
いつもこのような事件を目にするたびに思いますが、節税方法は色々あるだろうに思ってしまいます。
売却すると一気に所得が増えるのは分かりますが、だからと言って、脱税をしてよいということには決してなりません。
売却のタイミングを考え、じっくりと節税方法を考えて欲しいですね。

5,200万円脱税の疑いで大阪国税局が不動産会社を告発したことについて、どう思われましたか?


ドバイの会社が暗号資産を売却!

 

熊本日日新聞によると、暗号資産(仮想通貨)の取引で得た利益を脱税したとして、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに本店を置く貿易会社の代表(71)らが東京地検特捜部に再逮捕された事件で、貿易会社が依頼者から暗号資産を預かって売却していたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

ドバイでは所得税がかからないため、貿易会社の暗号資産だと装い、課税回避を図った疑いがあるようです。

貿易会社は手数料を差し引き、貸付金名目で依頼者に戻していました。

節税を持ちかけ、脱税を請け負っていたとみられ、東京地検特捜部が解明を進めています。

色々なことを考える人がいますね。
けれど、そんなには甘くはないということです。
セコイことを考える時間があれば、もっと稼ぐ方法を考えた方がいいのではないかと思います。
2023年10月1日からインボイス制度が導入されることになっていますが、導入に反対をしている方々がいたり、税理士会も6年間の特例措置を当分の間とするよう意見を出しているようですが、先日、とある方が書いていましたが、免税事業者の方々が(売上高1,000万円超の)課税事業者となるよう取引先も免税事業者も頑張るような日本経済にすればいいのではないかと思っていますが、節税とか脱税を考えるのであれば、もっともっと稼ぐことを考えた方が日本経済のためにも良いのではないかと思った1件でした。

ドバイの会社が暗号資産を売却していたことについて、どう思われましたか?


“マルサ”の脱税告発額がコロナによる調査件数の減少で過去最少を更新!

 

NHKによると、国税局の査察部、いわゆる「マルサ」が2021年度に刑事告発した脱税の総額はおよそ61億円で、過去最少だった前の年度を8億円余り下回りました。
新型コロナウイルスが収束しない中、調査件数の減少の影響が続く形となりました。

国税庁によると、全国の国税局の査察部が2022年3月までの1年間に刑事告発した脱税事件は75件で、脱税の総額は60億7,400万円でした。

この額は、昭和47年度に統計を取り始めて以降、最も少なかった前の年度よりも8億円余り、率にしておよそ12%少なくなりました。

告発した件数も前の年度より8件減っていて、国税庁は、新型コロナウイルスの影響で調査件数が少ない状態が続いていることが理由だとしています。

告発された業者数を業種別で見ると、建設業が最も多く19、次いで、不動産業が15、卸売業が4でした。

国税庁は摘発した事件で資金を隠した手口も公表し、このうち大阪国税局の事件では、
●銀行の貸金庫から、現金およそ2億5,000万円が、
●自宅の押し入れの紙袋から、現金およそ4,500万円が
見つかったということです。

国税庁査察課の西川健士課長は「消費税の不正還付などを積極的に摘発したが、悪質な事例があとをたたない。引き続き、しっかりと調査に臨みたい」と話しています。

そろそろ、国税局も納税者もコロナを理由にできなくなってきていると思いますので、マルサの方々には頑張っていただいて、悪質なケースをどんどん暴いていってほしいですね。
理由はよく分かりませんが、建設業と不動産業が多いのは、前者は帳簿に載せられないような取引がある、後者は安定的に取引が発生するわけではなく、1件の額が大きいため、売上高がたくさん上がった年度は何とかしたいという考えが働きやすいということなのでしょうか?
手口を公表することは良い面も悪い面もあるのでしょうが、公認会計士・税理士としては、考えさせられることが多く、勉強になり、ありがたいですね。

“マルサ”の脱税告発額がコロナによる調査件数の減少で過去最少を更新したことについて、どう思われましたか?


法人税など約6,300万円を脱税指南したドバイの貿易会社代表ら3人を逮捕!

 

2つの会社に架空の経費を計上する手口を指南し、脱税させたとして、会社代表の男らが東京地検特捜部に逮捕されました。

逮捕されたのは、ドバイの貿易会社の代表ら3人です。

東京地検特捜部などによりますと、ドバイの貿易会社の代表らは太陽光発電を行う会社など2社に、架空のコンサルティング料を自身の会社に支払わせる方法で脱税の手口を指南し、法人税など計約6,300万円の脱税に関与した疑いがもたれています。

関係者によりますと、ドバイの貿易会社の代表は見返りとして報酬を受け取っていたということです。

東京地検特捜部はドバイの貿易会社の代表の認否を明らかにしていませんが、これまでの任意の事情聴取に対し「取引は正当である」と容疑を否認していたということです。

東京地検特捜部などは、ドバイの貿易会社の代表が他の企業にも脱税の手口を指南していなかったかどうか調べを進めることにしています。

コンサルティングが正当な取引であれば、見返りとしての報酬は必要ないと思いますが、どうなんでしょうね。
この手の事件は脱税を指南した側のことのみ取り上げられることが多いですが、指南を受けた方がどう判断したかとかについても知りたいですね。
言われたことを鵜呑みにする経営者もどうかと思いますので。
どうでもいい話しですが、最近、色々な事件でドバイが出てきますね。

法人税など約6,300万円を脱税指南したドバイの貿易会社代表ら3人が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


アプリで女性を集客して競馬ソフトを販売していた自営業者を脱税の疑いで告発!

 

日本経済新聞によると、マッチングアプリなどで出会った女性らに競馬投資ソフトを販売して得た所得を申告せず、約4,100万円を脱税したとして、東京国税局が東京都目黒区の自営業者(35)を所得税法違反の疑いで東京地検に告発していたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

関係者によると、アプリなどで知り合った客と従業員を出会わせ、目的を告げずに「サロン」と称する都内のマンション一室にある事務所に誘い、80万円以上する競馬投資ソフトを販売していました。
主な客は20~30代の女性で、2018年までの3年間で1,200人以上から約10億5千万円を売り上げていたようです。

自営業者は2018年までの3年間で所得計約1億2,500万円を隠した疑いがあります。
自営業者は従業員名義で事務所の賃貸借契約やソフトの売買契約を締結させ、自身が販売者であることを隠していたとみられます。

脱税で得た金は従業員や知人に貸したり、高級ブランド品の購入費用に充てたりしていたそうです。
自営業者の代理人弁護士は取材に対し、「指摘を受け修正申告をし、全額納付を済ませている」としています。

20~30代の女性がそう簡単に80万円以上もする競馬投資ソフトを買うんですかね?
そのソフトを使うとものすごく儲かるというのであれば、売れるかもしれませんが。
これだけの数の方が購入しているのであれば、そうなのかもしれませんね。
元々はソフトを買った側の調査を機に、発覚したのではないかという気はしますし。
それにしても、儲かる商売は世の中にたくさんあるんですね。
もちろん、儲かってもきちんと申告するのは当たり前のことですが。

アプリで女性を集客して競馬ソフトを販売していた自営業者が脱税の疑いで告発されたことについて、どう思われましたか?


災害時に使うアンテナで売上が増加した千葉県千葉市の会社を脱税の疑いで告発!

 

企業や官公庁の防災対策が進むなか、災害時などの衛星通信に使う特殊なアンテナの売り上げを伸ばしていた千葉県千葉市にある会社の社長が、法人税などおよそ3,200万円を脱税した疑いで東京国税局から告発されました。

告発されたのは、千葉県千葉市の電気通信工事会社とこの会社の社長(73)です。
関係者によると、この会社は災害が起きたときに車などに搭載して衛星通信を行えるアメリカのメーカーが製造するアンテナの総代理店で、国内で災害が相次ぐなか、防災対策を進める企業や官公庁への販売額を増やしていました。

しかしながら、社長は、本来仕入れていなかった部品を国内の会社から買い付けたように装って架空の経費を計上するなどして所得を少なく見せかけた疑いがあるということです。

東京国税局査察部は、2020年9月までの3年間におよそ1億3,300万円の所得を隠し、法人税などあわせておよそ3,200万円を脱税したとして千葉地方検察庁に告発しました。

社長はNHKの取材に対し、「見解の相違はなく、すでに修正申告を済ませた。節税対策で相談していた経営コンサルタントの指示に深く考えずに従ってしまい、大変申し訳ないことをした」とコメントしています。

節税対策を税理士ではなく、経営コンサルタントに相談するんですかね?
節税対策ではなく、脱税対策になっていますね。
こういった経営コンサルタントは、税理士法違反にならないのでしょうか?。
一方、指南されたときに、経営者もおかしいとは思わないものなのでしょうか?
おかしいと思うのであれば、顧問税理士に確認するような気はしますが、顧問税理士はどこまで知っていたんでしょうね?

災害時に使うアンテナで売上が増加した千葉県千葉市の会社が脱税の疑いで告発されたことについて、どう思われましたか?


8,200万円の脱税疑いで三重県伊勢市の不動産業者を告発!

 

中日新聞によると、多額の保険金収入を申告せず、約8,200万円を脱税したとして、名古屋国税局は、先日、法人税法違反などの疑いで、三重県伊勢市の不動産賃貸業の会社の社長(84)と不動産賃貸業の会社を津地検に告発したと発表しました。

告発容疑は、所有不動産の損壊に保険金が下りたにもかかわらず、2017年3月期に所得はなかったと偽って申告することで、所得約3億3,900万円を隠し、法人税など計約8,200万円を脱税したとされます。

関連会社の従業員によると、2015年12月に所有ホテルの屋根が突風被害で損壊し、告発容疑で所得とされた額とほぼ同額の保険金が支払われました。

取材に対し、「特殊な構造のため修理業者がなく、修繕費が定まらなかっただけだ。脱税とした国税局の見解には相違がある」と答えたようです。

屋根は応急処置した状態です。

国税局によると、保険金は社長や関係法人名義の口座に入金され、投資信託の購入などに費やされたようです。
税法上、不動産に対する損害保険金が修繕に充てられずに残った場合、課税対象となります。

登記によると、不動産賃貸業の会社は2011年設立で、社長は申告時は就任前でしたが、実質経営者で業務を統括していたと判断されました。

別の報道によると、取材に対し、「国税当局と見解の相違があり、修正申告はしていない。会社としてもしかるべき対応したいと」とコメントしているようですが、保険金は社長や関係法人名義の口座に入金され、投資信託の購入などに費やしているのはなぜなんでしょうね。
あと、納税を免れるために、申告書類に会社が営業していないをことを示す「未開業」と記載して税務署に提出していたとも報道されています。
保険金の入金と修繕の実施時期が違うのであれば、特別勘定を使えば良いと思いますが、なぜ使わなかったんでしょうね。

8,200万円の脱税疑いで三重県伊勢市の不動産業者が告発されたことについて、どう思われましたか?


シェアハウス販売会社の5億円超の脱税の疑いで2人を逮捕!

 

日本経済新聞によると、投資用シェアハウスの販売を手掛けていた不動産会社(東京都世田谷区)が法人税など計5億円超を脱税したとして、東京地検特捜部は、先日、実質的経営者(54)と経理部門の責任者(47)を法人税法違反(脱税)などの疑いで逮捕しました。

特捜部は、東京国税局と合同で関係先を家宅捜索しました。

逮捕容疑は架空の販売用不動産原価を計上する方法で、2016年4月期~2018年4月期の3年間で不動産会社の所得計約21億4,500万円を隠し、法人税と地方法人税計約5億3,400万円を不正に免れた疑いです。

東京地検特捜部は、2人の認否を明らかにしていません。

関係者によると、不動産会社は投資用シェアハウスのオーナーになれば安定的な収入を得られるなどと投資を募り、物件の販売や建設などで売り上げを伸ばしていました。

不動産会社のシェアハウスに投資したオーナーは、不正融資が発覚したスルガ銀行から資金を借り入れるなどしていたようです。

信用調査会社などによると、不動産会社は2011年に設立され、居住用の不動産売買のほか、投資用のシェアハウスの運営を手掛けてきました。

3年間で所得隠しが21億4,500万円とは、シェアハウスって儲かるんですね。
ネットで見る限り、かなり悪質な業者のようですが。
以前、破綻したところもありますが、こういったことがあると、普通にシェアハウスを経営されている方も悪いイメージが付くかもしれませんので、迷惑な話ですよね。

シェアハウス販売会社の5億円超の脱税の疑いで2人が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


3億円超を脱税した福井県の眼鏡輸入会社に有罪判決!

 

産経新聞によると、眼鏡など日用雑貨の輸入価格を偽って申告し、関税など計約3億2,600万円を脱税したとして、関税法違反や消費税法違反などの罪に問われた輸入販売会社(福井県鯖江市)の社長(58)に、大阪地裁は、先日、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役3年)の判決を言い渡しました。

法人としての、輸入販売会社には求刑どおり罰金1,500万円の判決としました。

判決によると、2016年4月~2019年3月、日用雑貨の輸入価格を低くするなど684回にわたり虚偽の申告をし、計約3億2,600万円を免れました。

渡部市郎裁判長は「従業員に課税標準の価格の調整を詳細に指示し、巧妙で悪質な手口。常習的に脱税を繰り返し(刑事責任は)相当重い」と述べました。

一方、修正申告をして延滞税や重加算税も全額納付したなどとして執行猶予としました。

かなり悪質な脱税ですよね。
国税局にはこういう脱税をどんどん摘発して欲しいなぁと思います。
良く分かりませんが、修正申告をして延滞税や重加算税も全額納付したなどとして執行猶予というのはどうなのかなぁと思いますね。
バレたら、修正申告をして延滞税や重加算税を全額納付したらいいという人が今後も出てくることにならないでしょうか?
脱税しても納税資金があるかないかで罪が変ってくるのはどうなのかなぁ?と疑問に思います。

3億円超を脱税した福井県の眼鏡輸入会社に有罪判決が下されたことについて、どう思われましたか?


ディズニーランドの工事も受注していた建設会社が1億円超の脱税か?

 

朝日新聞デジタルによると、外注費を水増しして法人税など約1億2,800万円を脱税したとして、東京国税局査察部が、千葉市若葉区の建設会社と代表(54)を法人税法違反などの容疑で千葉地検に告発したことがわかったようです。

関係者によると、建設会社は下請け先や知人などに虚偽の請求書を作成させる方法で外注費を水増し計上し、2020年7月までの2年間で約3億7,800万円の所得を隠し、法人税約9,200万円と消費税約3,600万円を脱税した疑いがあります。
約2億円は銀行の貸金庫で保管していたようです。

建設会社の売上高は、2018年7月期は1億円程度でしたが、2020年7月期には6億円超に急増しました。
東京ディズニーリゾート(千葉県浦安市)の関連施設の改修工事を受けるようになったためで、人気アトラクション「スプラッシュ・マウンテン」の工事を受注したこともあったようです。

結局、脱税するほど儲かっているということは、受注価格が高すぎるんでしょうね。
売上高6億円超で、2年間で約3億7,800万円も所得を隠しているわけですから、どれだけの利益率なんでしょうか?
こういったことが発覚すると、重加算税や延滞税などもがっぽりと持っていかれるでしょうし、オリエンタルランドとの取引もなくなるでしょうし、下請け先や知人などにも迷惑をかけるでしょうから、誰も得しませんよね。
場合によっては、企業の存続問題にも発展するかもしれません。
虚偽の請求書を作成した側は、当然売上高になるでしょうから、どうやって処しているんでしょうね。
ここでも虚偽の請求書を作成してもらったりしていたら、被害者がどんどん増えていきますね。
法人の節税方法はたくさんあるわけですから、脱税ではなく節税を考えましょう。

ディズニーランドの工事も受注していた建設会社が1億円超の脱税をしていたことについて、どう思われましたか?


中堅ゼネコンが3億円の所得隠し!

時事通信によると、名証2部上場の中堅ゼネコン「徳倉建設」(愛知県名古屋市)が名古屋国税局の税務調査を受け、2019年3月期までの3年間で、約3億円の所得隠しを指摘されていたことが、先日、徳倉建設への取材で分かったようです。

重加算税を含む追徴税額は約1億円とみられます。
徳倉建設は修正申告し、既に納付しました。

徳倉建設によると、徳倉建設は中南米での政府開発援助(ODA)事業に伴うインフラ工事を実施し、現地のコンサルティング会社に対し、相手政府などからの工事代金回収を依頼しました。
徳倉建設はコンサル会社に支払った費用を、工事の経費の一部として計上しましたが、国税局は「計上できない」と判断したようです。

徳倉建設の担当者は「コンサル費用は正当な工事費用と認識していた。国税局と見解に相違があった」と説明しました。

工事代金回収に3億円も必要なのだろうか?
3億円の中には別の項目のものが含まれているのではないだろうか?
そもそも政府相手の仕事で工事代金回収を代行してもらう必要があるのだろうか?
など疑問に思いますが、具体的にどういうロジックで否認されたかが知りたいですね。
国税局の言っていることがおかしければ、争えばいいわけですから。

中堅ゼネコンが3億円の所得隠しをしていたことについて、どう思われましたか?


コロナで税務調査件数は6割減も悪質事案に照準!

 

日本経済新聞によると、国税当局の税務調査が量から質を重視した運用にシフトしているようです。
新型コロナウイルスの感染拡大で調査件数や申告漏れの総額は減少しましたが、調査1件当たりで指摘した申告漏れ金額は大幅に増加しました。
質が高まる一方、「金額を大きくしようと無理な調査を実施しようとするケースもある」(税理士)という声もあるようです。
企業などの納税者側にとっては、課税リスクの洗い出しや事前準備が重要となるでしょう。

「新型コロナの影響で、外回り(調査)になかなか行けなかったのは事実。ただ、より悪質性の高いと見込まれる企業などの調査に注力した」と、首都圏の税務署の中堅職員は明かしているようです。

新型コロナの感染拡大を受けて国税当局は「納税者の事情に配慮する」などとして新規の調査を控えるなどの措置をとりました。
企業や個人が「今は調査を控えてほしい」と申し出た案件については調査時期を先延ばしにした例もありました。

国税庁が2021年11月に公表した法人税などの調査実績によると、2020事務年度(20年7月から21年6月まで)に企業などに実際に赴く実地調査件数は約2万5千件でした。
2019事務年度から約67%減少し、過去最低となりました。

法人税の申告漏れ金額は全体で約5,286億円と前年度より約32%減、追徴税額も1,207億円と約27%減となりました。
一方、調査1件当たりの申告漏れ金額は2倍に跳ね上がり、2,116万円で過去最高となりました。

例年のような調査件数を確保できない分、事前の調査などにより力を注ぎ、悪質性などが高いと見込まれる企業の調査に集中した結果とみられます。

東京国税局が手掛けた案件をみると、新型コロナに関連する事案が目を引きます。
輸入雑貨品などの販売を営む企業は、マスクなどの売り上げが大幅に伸びて多額の利益が出そうだったため、売上高を少なく申告し、利益を圧縮していました。
東京国税局は7,600万円の申告漏れを指摘し、重加算税を含めた追徴税額は2,500万円でした。

税務調査とは、国税局や税務署の職員が企業や個人の税務申告が適正かどうかをチェックするものです。
日本では法人税や所得税などは納税者が自分で税額を計算して確定申告をし、納税する仕組みになっています。
納税者の申告ミスや、あえて虚偽の申告をする場合などもあるため、税務調査でチェックするのです。

通常は国税の担当者が企業や自宅などを訪れたり、帳簿などを調べたりします。
ベテラン調査官は「提出された申告書だけではヒト、モノ、カネの正確な確認は難しい。本当に従業員が働いているのか、在庫はあるのか、この経費が正しいのか、などというチェックは実際に現場に赴かないと分からない」と話しています。

所得税や相続税の調査も法人税と同様に、実地調査件数が減る半面、1件当たりの規模が大きくなりました。
個人などを対象とした所得税の実地調査件数は約6割減の2万3,804件にとどまりましたが、調査の結果、指摘された1件当たりの申告漏れ金額は約33%増の1,257万円となっています。

申告漏れの金額が5億円超の大型事案もありました。
金沢国税局は、会社社長の男性が日本では取り扱いのない暗号資産の取引を行っている情報をつかみ、調査に着手しました。
自宅などの調査で、暗号資産取引に利用していると想定される預金口座を把握しました。
その後、暗号資産の販売を仲介する会社への送金や課税を逃れるための数々の工作も解明しました。
申告漏れ金額は5億300万円、重加算税を含めた追徴税額は約2億9,500万円に上りました。

相続税でも実地調査件数はほぼ半減しましたが、1件当たりの申告漏れ金額は3,496万円と2割強増加しました。
追徴税額も943万円と過去10年で最高となりました。
自宅床下に大量の金地金を隠していた例や、公益法人名義で投資信託を購入するなどし約22億円の申告漏れを指摘された例もありました。

ある国税幹部は「今後も実地調査件数を一気に増やすのは、かなり厳しいと思う。実地調査には行けないが、手紙や電話による連絡など納税者と接触をする機会を増やしていくことは重要だ」と話しています。
今後について「消費税の不正還付など悪質な納税者の調査に重点を置くなどメリハリをつけた対応で臨む」としています。

ただし、「量より質」ともいえる税務調査の傾向の変化には、納税者側から、ひずみを指摘する声も上がっています。

大企業の税務調査対応などの相談を多く手掛ける税理士は「申告漏れ金額が大きくなりがちなタックスヘイブン(租税回避地)関連の調査で、強引ともいえる調査が出始めている」と指摘しています。
事業実態そのものではなく「書類上の不備といった形式的なことばかりを集中して調べるなど本質的とは思えない調査もある」そうです。

タックスヘイブン対策税制は、低税率国を使った税逃れを防ぐための制度です。
しかしながら、制度の仕組みが非常に複雑なため、企業側のミスが多いことでも知られます。
税逃れをするつもりがなかった企業が、税務処理のミスによってタックスヘイブン税制に関する多額の申告漏れを指摘される例も相次いでいます。
税務当局にとっては大型の申告漏れ案件に結びつきやすい分野ともいえ、過去にはソフトバンクグループ(SBG)やサンリオ、みずほ銀行なども課税されました。

この税理士は「企業側は、当局の積極的な課税方針に対して、適切な反論を行うことがますます重要になる」と強調しています。
特に注意が必要なのが、タックスヘイブン対策税制や海外企業のM&A(合併・買収)を巡る税務処理など、申告漏れ金額が多額に上る可能性がある取引などです。

例えば多国間にわたる資金移動や低税率国の子会社が絡む商取引などは、税務当局の注目を集めやすくなります。
あらかじめ自社が行った税務処理の根拠となる資料を整理しておくなど、税務調査を受ける前から税務リスクを分析し、準備することが大切になります。

税務調査に行けないので、調査先の選定や金融機関などの調査などに時間をかけるようになるのは当然の結果だと思います。
僕自身も、税理士として年に数回、税務調査に立ち会っていますが、色々な面で厳しくなったり、よく調べているなぁと思うことが増えてきています。
2021年も結構ハードな対応が必要となった案件がありましたし。
個人的には、消費税の不正還付とか、無申告の案件について、積極的に調査したら良いのにと思っています。

コロナで税務調査件数は6割減も悪質事案に照準を合わせていることについて、どう思われましたか?


「ギャラ飲み」に参加した女性らが多額の税金申告漏れか?

 

TBSによると、飲み会に参加して謝礼金が支払われる、いわゆる「ギャラ飲み」をめぐって、参加した女性らによる税金の申告漏れの疑いが相次いでいることが関係者への取材で分かったようです。

関係者によりますと、東京国税局は、2021年3月までに「ギャラ飲み」に参加する女性らが利用するマッチングサービスの運営会社に対する税務調査を実施しました。

この運営会社のホームページなどによりますと、サービスに登録している「キャスト」と呼ばれる女性らは、運営会社から報酬が支払われる仕組みとなっていますが、税務調査の過程で女性らが一定の所得を得ているにもかかわらず、税金を納めていない疑いがあることが判明したということです。

関係者によりますと、中には、年間で数百万円以上の報酬を得ながらも、所得税の申告をしていないキャストが数十人確認されているということです。
国税局は、免れている税金が高額なキャストを調べ、個別に税務調査を進めているとみられています。

きちんと申告している人が大半なわけですから、こういう人からきちんと税金を取ってほしいですね。
何度か書いていますが、個人的には、それまで申告をしていなかった人で持続化給付金をもらった人を調査すれば、結構取れるのではないかと思っていますが。

「ギャラ飲み」に参加した女性らが多額の税金申告漏れの疑いがあることについて、どう思われましたか?


脱税で起訴された日本大学前理事長が2021年12月末に修正申告!

 

テレビ朝日によると、脱税の罪で起訴された日本大学前理事長が、2021年12月末に修正申告をしていたことが分かったようです。

日本大学前理事長(75)は、およそ1億2,000万円の所得を隠し、およそ5,200万円を脱税した所得税法違反の罪で、2021年12月20日に起訴されました。

関係者によると、2021年12月末に日本大学前理事長が修正申告を行い、すでに一部を納付したということです。

加算税を含む追徴課税はおよそ6,000万円を超えるとみられています。

日本大学前理事長は取り調べに対し起訴内容を認めていて、なるべく早く修正申告をしたい意向を示していました。

日本大学前理事長は、2021年12月21日、保釈されています。

脱税で逮捕されたくらいですから、重加算税が課されると思いますので、結構な税額になるでしょうね。
結局、きちんと申告しましょうということです。

脱税で起訴された日本大学前理事長が2021年12月末に修正申告したことについて、どう思われましたか?


「脱税する人の気持ちになる」大学生が領収書の改ざんの見破りに挑戦!

 

朝日新聞によると、税務調査の仕事を理解してもらおうと、名古屋国税局が、先日、国税専門官インターンシップ(就業体験)を開いたようです。

大学生ら144人が加筆された領収書の見破りにチャレンジしました。

国税専門官は税務のスペシャリストで、調査や滞納処分をするのが仕事です。

大学生らは「1」が「4」に改ざんされた料亭の「4万9千円」の領収書や、「¥10,000」に「1」を加筆した「¥110,000」の不自然な領収書をチェックしました。

実際の調査でも、裏から見れば筆圧に差がありインクの濃さも違うので見破れる、と説明を受けました。

参加した中京大学の学生(20)は、確定申告のアルバイトをして税務署を身近に感じたようです。
「手が加えられた領収書に気づくのは難しい。脱税する人の気持ちになることも大切と思った」

インターンは、国税局に興味を持ってもらい、優秀な人材を確保するのが狙いです。
今回で3回目で、昨年はコロナ禍で開けませんでした。

僕自身、元々は監査法人に勤務していましたが、入所して間もない頃、先輩の公認会計士から、『國村くん、優秀な監査人になろうと思ったら、自分が粉飾をするとしたらどうすれば良いか考えて仕事をすればいいんだよ。』と言われました。
これは、今でも普段から考えていますし、税務においても、この局面で、自分が(決してやりませんが)脱税や合法的な節税をやるとしたら、どうするだろうということは常日頃考えています。
よって、こういう取り組みは素晴らしいことだと思います。
大学院の授業やセミナーなどで話したりするのですが、粉飾の仕方や脱税の仕方を教えることになる可能性があり、なかなか難しいところですけどね。
今後やりたいと考えている研修があり、その中で粉飾などについては取り入れてみようかと考えてはいますが。

「脱税する人の気持ちになる」大学生が領収書の改ざんの見破りに挑戦したことについて、どう思われましたか?


やりすぎ節税に「待った!」DXで進化する税務調査!

 

週刊エコノミストOnlineによると、コロナ禍を経て国税当局の税務調査が「進化」を遂げているようです。
税務調査のパフォーマンス向上を目指し、申告漏れ額が大きい事案、悪質な不正が見込まれる事案などを優先的に調査し、実地調査の着手に制約があるなかで、調査の効率化を急ぎ、成果を上げています。

2021年7月には法人税など計約1億3,700万円を脱税したとして東京地検特捜部が、アニメ「鬼滅の刃」の制作会社「ユーフォーテーブル」(東京都)の社長を法人税法違反などで在宅起訴、法人としての同社も起訴しました。
同社が運営するカフェの売り上げの一部を除外する手法で所得を隠していたそうです。
任意の税務調査とは異なりますが、東京国税局査察部の強制調査で金庫から約3億円が見つかったとされています。
大ヒットアニメの関係者が起こした事件だけに、「脱税を許さない」という国税の姿勢を世間に強く印象付けました。

国税庁が2021年11月に発表した2020事務年度(20年7月~21年6月)の所得税、消費税の調査などの状況によると、実地件数は約24,000件(前年度約60,000件)と大幅に減少しました。
一方で、申告漏れなどがあった場合に追加で課税される追徴課税は、実地調査1件当たり224万円(同166万円)と増加しました。

特に、大口の有価証券や不動産などを持つ富裕層の1件当たりの申告漏れ所得金額は2,259万円(同1,767万円)と過去最高額となりました。
また、「簡易な接触」とされる文書や電話での納税者への接触の回数を前年比で10万件以上増やすなど、実地調査以外の手段も駆使し、コロナ禍でも追及の手を緩めていません。

国税は富裕層、特に海外に資産のある個人の申告漏れなどに目を光らせています。
税逃れを目的とした無申告や悪質な仮装・隠ぺいだけでなく、過度な節税策にも「待った」をかけることもあります。
2020年6月に国税不服審判所で裁決された事案では、海外に不動産を持つ納税者(Aさん)が申告した建物の減価償却費が過大な計上であると認定されました。

税務調査では、その結果に納税者が納得できない場合は、税務署長らに「再調査の請求」や、第三者的な立場で裁決する国税不服審判所長に「審査請求」できます。
同ケースではAさんが審査請求を行い、棄却されました。

裁決書によると、Aさんは投資物件としてアメリカの不動産(土地・建物)を購入しました。
売買契約書の書面には、土地と建物それぞれの価格に対する内訳の記載はありませんでしたが、売買した当事者間で土地比率20%、建物比率80%の物件を購入することで合意され、物件の紹介者から渡されたパンフレットにも同趣旨の記載などがあることを根拠に、Aさんは申告を行いました。

不動産においては、マンションやアパートなどの建物やその附属設備などは時がたつことで価値が減っていく「有形減価償却資産」とされ、減価償却費が経費として計上できます。
そのため、一般的に土地より建物の取得金額の割合が高い方が減価償却を利用することで納める税額は抑えられるのです。
当局は「購入代金が明らかではない場合は、租税負担の公平、実質主義の観点から、合理的な方法によって土地と建物の取得価格は区分する」と主張しています。

調査の結果、Aさんが一括購入した土地建物の価格配分が建物にウエートを置き、過度な節税目的と税務当局は認定しました。
Aさんの主張は認められなかったのです。

富裕層は日本より節税効果があると考え、海外に資産を持つケースが多くなっています。
税理士法人タクトコンサルティングの遠藤純一情報企画部課長は「やり過ぎだと判断されれば指摘される。海外の事案でも適切にデータの入手ができる時代で、英語の資料などを読み込める調査官もいる。海外に資産があれば安全だということはなく、むしろ富裕層を狙って当局の調査が入りやすいと考えたほうがいい」と語っています。

多額の資産を持つ富裕層が悩ましいのが、それを子や孫などに渡すタイミングと方法です。
扶養する家族の生活費など日常的なお金を渡す場合などは非課税だが、原則、年間を通じて個人が受け取った財産の総額が110万円以上になると、贈与税が発生します。

贈与税が課されるのを回避しようと画策したものの、裏目に出たケースがあります(2021年4月裁決)。
裁決書によると、継続して金銭の振り込みによる贈与を受けていたBさんは本来ならば所定の贈与税を納めなければなりませんでした。
しかしながら、金銭による振り込みが贈与ではない「貸し借りの契約」であることを主張するため、「金銭消費貸借契約書」を作成しました。
当局はこれが「真実とは異なる契約書の作成で、仮装・隠ぺいなどの不正行為に当たる」として、税務署が税務調査により決定した重加算税などの処分を支持し、処分の取り消しを求めたBさんの請求を退けました。

生前贈与を巡っては、計画的に贈与を繰り返していけば子や孫に無税で財産を移転できる。富裕層にとって有利な仕組みとなっていることもあり、格差の固定化の是正、中立的な税制の構築に向け相続税と贈与の一体化が議論されています(結局、先日公表された令和4年度与党税制改正大綱には織り込まれませんでしたが。)。

国税庁は効率だけでなく、税務調査の「高度化」を目指しています。
税務行政のDX(デジタルトランスフォーメーション)として2021年6月に公表された資料では、マイナンバーや法人番号を基に納税者から申告された内容と国税当局が保有する情報とマッチングし、効率的に誤りを把握する「申告内容の自動チェック」、税務調査や滞納整理に必要な金融機関への預貯金の照会などをオンラインで行う「照会などのオンライン化」、そして、将来的にはAI(人工知能)を活用したデータ分析による申告漏れの可能性が高い納税者を判定する「AI・データ分析の活用」などの取り組みを進めています。
金融機関へはこれまで対面や書面で照会していましたが、NTTデータが提供するオンライン照会サービスを導入している金融機関に対して、2021年10月から照会を開始しました。

国税は、全国の税務情報をオンラインで集約・管理するKSKシステム(国税総合管理システム)を税務調査に活用しています。
調査先の選定などにおける端緒となる当局の「武器」ですが、いかに効果的に活用できるかは調査官の力量に左右されます。

李総合会計事務所の李顕史税理士は「これまでの調査では、同業他社比較や職員の勘に頼ってきた面が否めない。例えば、同じ水道光熱費で同業他社と比較して売り上げが低い銭湯があれば、売り上げ除外の可能性があるのではないかといった感じだ。AIにより高い精度で税務調査先を絞り込むことができる時代が来る」と注目しています。

加えて、国を挙げてのマイナンバーの推奨、2026年度に向けたKSKシステムの刷新などの動きも進んでいます。
税務調査は今後ますます効率化・高度化し、納税者の資産や申告などに関する情報は「丸裸」となるでしょう。
もはや調査から逃げ切ることはできないのです。

まぁ時代の流れとともに、税務調査の手法が変わっていくのは当然のことだと思います。
真面目に申告している法人や個人のほうが、申告をしていない・適当に申告している法人や個人より損をしていると思うこともありますので、色々な技術を駆使して、申告をしていない・適当に申告している法人や個人からきちんと税金を取ってほしいなぁと思います。
手っ取り早いのは、今まで申告していなかったのに、2020年の持続化給付金をもらうために過年度の申告をしたところを狙えば、それなりに取れるのではないかと思っています。

やりすぎ節税に「待った!」DXで進化する税務調査について、どう思われましたか?


日大の前理事長を脱税の疑いで告発・起訴!

 

東京新聞によると、東京国税局は、先日、日本大学との取引のある業者からのリベート収入などの所得を隠し、約5,200万円を脱税したとして、所得税法違反(過少申告)の疑いで、日本大学前理事長(75)を東京地検に告発しました。

そして、東京地検特捜部は勾留期限の2021年12月20日に、前理事長を所得税法違反罪で起訴しました。

特捜部は妻の共謀についても捜査しましたが、関与の度合いは低いとして立件を見送りました。

関係者によると、前理事長は、医療法人「錦秀会」前理事長(61)=背任罪で起訴=らから受け取ったリベートなど、2018年に1,000万円、2020年に約1億800万円の収入を税務申告せず、それぞれ約400万円、約4,800万円の所得税を免れたとされています。

2018年分の1,000万円は2018年12月、都内の飲食店で、医療法人前理事長から、前理事長の妻が紙袋入りの現金で受け取っていました。
前理事長の妻は「こんなの頂いたんだけど」と後で前理事長に相談しましたが、「せっかく持ってきていただいたものだし、返したら気を悪くされるんじゃないか」などと、前理事長から受領を指示されたそうです。

妻は税理士とやりとりするなどし、前理事長の資金全般を管理する立場にありました。
前理事長は逮捕直後、金銭の授受や容疑を否認し「税務申告は妻に任せていた」と説明していました。
しかしながら、脱税容疑に関して妻の共謀の疑いが浮上すると「俺が責任を取る」などと述べ、特捜部の調べに対し、税務申告の必要性を認識しながら所得を隠した容疑を認めました。
修正申告の意向も周囲に伝えているそうです。

報道によると、以前も申告漏れを指摘されたことがあるとのことなので、かなり悪質ですよね。
このような方が、日本最大の大学のトップだったわけですから、この事件を機に、日本大学は生まれ変わって欲しいですね。
学生・教員・職員・卒業生などはどう思っていらっしゃるのでしょうか?
個人的には、理事などを一掃しないと、前理事長の影響力を排除できないのではないかと思っていますが。

日大の前理事長が脱税の疑いで告発・起訴されたことについて、どう思われましたか?


“脱税”の「鬼滅」アニメ制作会社が有罪判決!

 

日本テレビによると、「鬼滅の刃」など人気アニメを制作する会社とその会社の社長が、脱税の罪に問われた裁判で、東京地裁は社長に対し執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。

アニメ制作会社「ユーフォーテーブル」と社長は3年間でおよそ1億3,800万円を脱税した罪に問われています。

社長はこれまでの裁判で、競争が激しいアニメ業界の現状に触れた上で、「運転資金のためにカネをためていた」などと起訴内容を認めていました。

先日の判決で東京地裁は「ヒット作品に恵まれるかどうかが収益を左右することは、程度の差こそあれ、アニメ業界特有の問題ではない」「経営者として強い非難を免れない」などと指摘しました。

その上で、社長に懲役1年8か月執行猶予3年、会社に対して罰金3,000万円の有罪判決を言い渡しました。

競争が激しいから脱税をして良いというルールはもちろんないわけですから、社長はおかしな認識をしていますね。
逆に無茶苦茶稼いでいるわけですから、きちんと申告・納税をしないといけないという意識を持って欲しいですね。
違法な脱税は認められませんが、合法的な節税はできるわけですから、きちんとした節税をすれば良いと思いますが。
子どもたちにみならず、大人たちにも夢や希望を与えている企業なわけですから、こういったことで、信用を失うのは残念でなりませんね。

“脱税”の「鬼滅」アニメ制作会社が有罪判決を受けたことについて、どう思われましたか?


1億2,500万円の脱税容疑で太陽光事業会社社長らを逮捕!

 

時事通信社によると、太陽光発電事業に使う土地を売って得た売り上げの一部を少なく申告し、法人税約1億2,500万円を脱税したとして、東京地検特捜部は、先日、法人税法違反などの疑いで、太陽光発電事業会社(東京都中央区)社長(57)、営業責任者(61)の両容疑者を逮捕しました。

逮捕容疑は、福島県小野町の太陽光発電用地の売却で得た売り上げの一部を除外する方法で、2019年3月期の法人税約1億2,500万円を免れた疑いです。

関係者によると、両容疑者が隠した所得は約5億2,000万円に上り、カジノなどで使っていたそうです。

売上除外は悪質ですね。
それも、5億2,000万円ですからね。
脱税ではなく、節税をしましょう。
こういう場合は、狭義の節税ではなく、課税の繰延でいいはずなので。

1億2,500万円の脱税容疑で太陽光事業会社社長らが逮捕されたことについて、どう思われましたか?


ダイヤ裸石の12億円の架空仕入れを国税が指摘!

 

朝日新聞によると、宝飾品や美容用品の卸売業者(岐阜県岐阜市)が名古屋国税局の税務調査を受け、ダイヤモンドルース(裸石)の仕入れを架空計上したとして、約12億円の所得隠しを指摘されたことがわかったようです。

追徴税額は重加算税を含め約4億8千万円です。
宝飾品や美容用品の卸売業者は課税を不服とし、名古屋国税不服審判所に審査を申し立てたようです。

関係者によると、宝飾品や美容用品の卸売業者は愛知県名古屋市内の貴金属輸出入会社(解散)からルースを仕入れ、東京のコンピューター会社に卸していました。
2018年に国税局が無予告で税務調査に着手すると、登記上の所在地を愛知県大治町から沖縄県那覇市、愛知県名古屋市、岐阜県岐阜市へと移したようです。

国税局は、宝飾品や美容用品の卸売業者が2017年8~10月、計約12億円分のルースを現金で仕入れたと計上した分について、仕入れは架空で、その分の法人所得を少なく見せかけたと判断し、2018年5月期に約4億8千万円を追徴課税(更正処分)しました。

宝飾品や美容用品の卸売業者は国税局に「会社の現金勘定の残高がマイナスだったという理由で、現金取引の実態がないと指摘された。取引の実態はあった」と説明しています。
現在、不服審判所で審査中だそうです。

信用調査会社などによると、宝飾品や美容用品の卸売業者は1991年創業で、2006年に法人化しました。
美容品や宝飾品の卸販売などを手がけています。

以前から税務調査を受けた会社が、意図的に会社の所在地を移転するケースがあります。
原則として納税地の国税局・税務署の職員だけが質問検査権を使うことができることを悪用した調査逃れで、対策が課題となっていました。

東京・銀座などで飲食店ビルを展開し、「銀座の不動産王」と呼ばれた経営者の脱税事件では、グループ企業が所在地や社名を次々と変更しました。
経営者は「経営戦略」と主張しましたが、国税関係者は当時「所在地や商号が頻繁に変われば、担当税務署も変わり、資金の流れや帰属がつかみにくくなる」と話していました。

国税通則法の改正で、2021年7月からは、会社が移転しても元の所在地を管轄する国税局・税務署の職員が法人税や消費税などの調査ができるようになっています。

この事件が事実だとすると、かなり悪質ですね。
中小企業だと、個人で少額を立て替えているケースはあると思いますが、通常は現金のマイナス残高は考えられないですよね。
また、登記上の所在地を転々と変えるのも普通に考えて怪しいですよね。
登記上の所在地を変えるという手法はかなり前から言われていますので、あまりにも遅いような気はしますが、今年、国税通則法が改正されたことは良いことでしょうね。

ダイヤ裸石の12億円の架空仕入れを国税が指摘したことについて、どう思われましたか?


8,500万円を脱税した困窮者向け賃貸会社を東京地検特捜部が起訴!

 

先日このBLOGで書いた『脱税で東京地検特捜部が3人を在宅起訴!』の3人のうちの1人の話しですが、時事通信によると、生活保護受給者らから受け取ったアパートの家賃収入を少なく見せ掛け、法人税計約8,500万円を脱税したとして、東京地検特捜部は先日、法人税法違反などの罪で、東京都江戸川区の不動産賃貸会社など4社を起訴し、社長(69)を在宅起訴しました。
東京国税局が、2020年に告発していました。

他に起訴されたのは、東京都葛飾区、東京都小金井市、東京都杉並区の関連会社3社です。
いずれもこの社長(69)が経営していました。

起訴状などによると、この社長は2016年から2019年に売り上げの一部を除外するなどして、計約3億8,000万円の所得を隠し、法人税計約8,500万円を脱税したとされています。

売上除外は悪質ですよね。
一方で、生活保護受給者などへアパートを賃貸しており、社会的に必要な事業を行っている企業でしょうから、そういった事業で得た所得を隠して脱税をしていたと思うと、悲しくなりますね。

8,500万円を脱税した困窮者向け賃貸会社を東京地検特捜部が起訴したことについて。どう思われましたか?


高松国税局が徳島のバス会社とその代表者らを脱税の疑いで告発!

 

NHKによると、貸し切りバス事業などを手がける徳島市のバス会社とその代表らが、売り上げの一部を除外するなどして、およそ1億2,700万円の所得を隠していたとして、脱税の疑いで高松国税局から告発されたようです。

告発されたのは、徳島県徳島市のバス会社3社、それに3社の代表取締役と取締役です。

高松国税局によると、3社と代表らは2018年までに、売り上げの一部を除外するなどして、所得を少なく見せかけた疑いがあるということです。

高松国税局は、合わせておよそ1億2,700万円の所得を隠し、法人税などおよそ2,700万円を脱税した疑いがあるとして、3社と代表取締役ら2人を法人税法と地方法人税法違反の疑いで、2020年10月、徳島地方検察庁に告発したことを、先日、明らかにしました。

3社の担当者は、NHKの取材に対し、「修正申告は済ませた」としています。

売上除外ですので、悪質ですよね。
高松国税局の告発の記事はあまり目にしたことがないような気がしますが、どんどん悪質なところを告発してほしいですね。
ビフォアーコロナにおいては、インバウンド需要などで貸し切りバス事業などは儲かっていたのかもしれませんが、ウイズコロナにおいては経営がかなり厳しいと思いますし、アフターコロナにおいても厳しさは続くと思いますので、この脱税事件はバス会社にとってかなり痛手でしょうね。
結局のところ、脱税ではなく、節税をしましょう、税金をきちんと払いましょうということだと思った事件でした。

高松国税局が徳島のバス会社とその代表者らを脱税の疑いで告発されたことについて、どう思われましたか?


脱税で東京地検特捜部が3人を在宅起訴!

 

産経新聞によると、東京地検特捜部は、先日、法人税法違反などの罪で不動産仲介会社(東京都品川区)の実質的経営者(54)を在宅起訴し、法人としての不動産仲介会社を起訴しました。
また、不動産会社(東京都中央区)を起訴し、元代表(58)を在宅起訴しました。

起訴状などによると、不動産仲介会社は2018年12月期までの3年間に法人税など約1億6千万円を脱税しました。
不動産会社は不動産仲介会社と虚偽の業務委託契約を結んで架空経費を計上し、2018年5月期までの2年間に法人税約2,400万円を免れたとしています。

また、東京地検特捜部は、同日、法人税約8,500万円を脱税したとして、法人税法違反の罪で、東京都内の不動産会社など4社を起訴し、4社を経営する社長(69)を在宅起訴しました。

具体的なことは分かりませんが、不動産会社は、架空経費を計上して脱税していますね。
最近、安易に、架空経費を入れる事件が多いように思います。
それほど課税当局も、甘くはないですよ。
経営者自らがやっているのか、どなたか指南している方がおられるのかが気にはなりますが。
本当に、一時的に儲かって税額を抑えたいのであれば、脱税ではなく節税をすれば良いのにと思ってしまいますね。
脱税をするくらいなら、普通に税金を払った方がお金は残ると思いますし。

脱税で東京地検特捜部が3人を在宅起訴したことについて、どう思われましたか?


実習生監理団体が2億円の所得隠し!

 

読売新聞によると、外国人技能実習生に実習先をあっせんする監理団体「アジア共栄事業協同組合」(愛知県一宮市)と関連会社が、名古屋国税局から、2020年3月期までの3年間に計約2億円の所得隠しを指摘されていたことが、関係者への取材でわかったようです。
重加算税を含む追徴税額は約1億円。同組合は「すでに修正申告し、全額を納付した」としています。

関係者によると、同組合は架空の監理業務の委託料を経費として申告するなどして、約1億7,000万円の所得を圧縮していました。
アジア共栄事業協同組合の松岡晴記理事長が取締役を務める関連会社「アジア経済総研」(同)も約3,000万円の架空経費を計上するなどしていました。
名古屋国税局は、これらを仮装・ 隠ぺい を伴う所得隠しにあたると指摘しました。

松岡理事長は読売新聞の取材に対し、「悪意はなく、国税側と経費の認識に相違があった」としています。

アジア共栄事業協同組合は全国各地に支部を置き、監理業務の一部を委託していました。
組合関係者によると、実習生の数に応じて派遣先から受け取る監理費の一部を各支部に支払っていましたが、実態のないものも含まれていたようです。

監理団体は、海外の送り出し機関と連携して実習生を受け入れ、実習先で適正に実習が行われるよう指導する非営利法人です。

架空経費に認識の相違があるのかどうかよく分かりませんが、結構な額を否認されていますね。
この記事もそうですが、イメージが先行してしまう『非営利法人』という名称を、そろそろ『非分配法人』に変えた方がいいのではないかと思います。

実習生監理団体が2億円の所得隠しをしていたことについて、どう思われましたか?


3億円あまりを脱税した福井県の眼鏡メーカーと代表取締役を在宅起訴!

 

関西テレビによると、眼鏡などを輸入する際、価格を実際よりも安く申告して3億円あまりを脱税したとして、福井県の眼鏡メーカーと代表取締役の男が関税法違反などの罪で在宅起訴されました。

関税法違反などの罪で在宅起訴されたのは、福井県鯖江市の株式会社と代表取締役(58)です。

大阪地検特捜部によると、株式会社と代表取締役は、2019年までの3年間で、中国などから眼鏡や靴下などを輸入する際、実際よりも安い価格で虚偽の申告を行い、684回の取引で3億円あまりを脱税した罪に問われています。

特捜部は、代表取締役の認否を明らかにしていません。

2021年6月に代表取締役らを告発した大阪税関によると、過去10年間に扱った脱税事案の中では最高額だということです。

株式会社は既に修正申告をして全額納付したことを発表していて、「法令順守を徹底し再発防止を徹底する」とコメントしています。

結構悪質だと思いますね。
代表取締役の判断でやったのか、誰か指南役がいたのかが気になりますが。
あとは、どうやって発覚したのかが知りたいですね。

3億円あまりを脱税した福井県の眼鏡メーカーと代表取締役が在宅起訴されたことについて、どう思われましたか?


2億円の脱税容疑で「おおきにビル」を大阪国税局が告発!

 

朝日新聞社によると、大阪国税局は、先日、虚偽の申告をして消費税など約2億円を脱税したとして、不動産売買業「おおきにビル」(大阪市中央区)など関連会社計7社と、グループ企業の実質的な経営者(44)を消費税法違反容疑などで大阪地検に告発したと発表しました。

関係者によると、実質的な経営者は不動産を購入した際、消費税の課税対象となる建物の価額を水増しする一方、非課税の土地の価額を減らすことで、仕入れ時の消費税額が増えたように装うなどして納付額を少なくした疑いがあるようです。
脱税や不正還付を受けた額は、2019年8月期までの約4年間で約1億円に上るそうです。

実質的な経営者は、グループ企業を使って架空の修繕費を計上するなどして所得計約4億3千万円を隠し、法人税約1億円を脱税した疑いもあります。
重加算税を含む追徴税額は約2億8千万円で、大半は納付済みとみられます。

実質的な経営者が経営する「おおきにグループ」は約50社あり、年間の売上額は100億円以上に上るそうです。
おおきにビルの関連会社はホームページに「多大なるご迷惑とご心配をおかけして深くおわび申し上げる」とするコメントを出しています。

建物の割合を増やしたり、グループ企業を使って架空経費を計上したりしているところを見ると、かなり悪質ですよね。
コロナで働き方改革が進み、事務所も不要と考える企業などが増え、貸しビル業は今後、厳しくなっていくのではないかと思いますし、また、金融機関の信頼もかなり失ったのではないかと思われますね。
それだけ儲かっていて、かなりの規模の会社ですから、脱税ではなく、節税の方法はいっぱいあるのではないかと思います。
脱税で手にした資金で建っているビルもあるかもしれませんし、ここのグループのビルなどにテナントに入っている企業などの方はどんな気分なんでしょうね。

2億円の脱税容疑で「おおきにビル」を大阪国税局が告発したことについて、どう思われましたか?


1億4千万円の脱税罪で「鬼滅の刃」制作のアニメ会社と社長を起訴!

 

 朝日新聞社によると、人気アニメ「鬼滅の刃」の制作会社として知られる「ユーフォーテーブル」(東京都中野区)が4億円を超える所得を隠して約1億4千万円を脱税したとして、東京地検特捜部は、先日、ユーフォーテーブルと社長(51)を法人税法違反などの罪で起訴したと発表しました。

発表によると、ユーフォーテーブルは2015年、2017年、2018年の3年間で、売上高の一部を除外するなどして計約4億4,100万円の所得を隠し、計約1億900万円の法人税を免れたとされます。
また、申告しなかった売り上げ分の消費税約2,800万円も脱税したとされます。
なお、時期的に、「鬼滅の刃」関連の売り上げは含まれていません。

ユーフォーテーブルと社長は代理人弁護士を通じ、「ファンの皆さまや関係者に心よりおわび申し上げます。国税当局の指導に従って修正申告を行い、全額納付いたしました。法令を順守し、経営の適正化に努めてまいります」とコメントしました。

ユーフォーテーブルは、2007年~2010年に劇場公開した「空(から)の境界」シリーズで注目を浴び、2011年からは人気ゲームを基にした「Fate」シリーズのテレビアニメや劇場版を制作しました。
2019年以降はマンガ原作の「鬼滅の刃」を手がけ、2020年に公開された映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は興行収入が400億円を突破し、歴代1位を記録し、「鬼滅ブーム」は社会現象にもなりました。

こういう大ヒットを飛ばす制作会社が脱税をするとは、残念でなりません。
きちんと納税して、国民の規範になるような会社でいてほしいですね。
個人的には、この時期に税務調査が入り、脱税が指摘されて良かったのではないかと思います。
『鬼滅の刃』の大ヒットで、無茶苦茶もうかったでしょうから、税務調査に入っていないと、もっと脱税をしていたのではないかと推測されますので。

1億4千万円の脱税罪で「鬼滅の刃」制作のアニメ会社と社長が起訴されたことについて、どう思われましたか?


国税局が“ウーバーイーツ”に配達員の情報提供を要求!

 

日本テレビによると、配送代行サービス「ウーバーイーツ」に対し、東京国税局が、配達員の報酬などの情報提供を求めたことがわかったようです。
配達員が適切に確定申告を行っているかなどを把握する狙いがあるとみられます。

関係者への取材によると、東京国税局は「ウーバーイーツジャパン」に対し、配達員の住所や氏名、2019年の報酬額、銀行口座などの情報提供を求めたということです。

副業として配達員をやっている場合、年間所得が20万円を超えると確定申告が必要ですが、国税局は、配達員の中に確定申告を怠っている人もいるとみて、今回、実態の把握に乗り出したものとみられます。

「ウーバーイーツジャパン」は日本テレビの取材に対し、「個人情報に関わるためお答えできません」とコメントしています。

ウーバーイーツジャパンが、情報提供に応じるのかどうか分かりませんが、国税局は、申告していない配達員が多いと思っているんでしょうね。
こういったことが、報道されることで、ウーバーイーツの配達員に限らず、それなりの申告漏れの抑止力にもなるんでしょうね。
申告漏れは、課税当局に頑張ってもらって、ないようにして、きちんと税金を取ってほしいですね。
この辺りは、マイナンバーをきちんと運用できればできるような気はしますし、補助金や給付金などを絡めて、国には必死でやってほしいなぁと思います。

国税局が“ウーバーイーツ”に配達員の情報提供を要求したことについて、どう思われましたか?


大阪国税局の2020年度の査察脱税総額は14億円!

 

大阪国税局は、先日、2020年度に査察部が強制調査を終えた脱税事案は27件で、脱税総額14億5,300万円だったと発表しました。
悪質性が高い20件(脱税総額11億7,300万円)については、検察庁に告発しました。

国税局は、消費税の不正事案や海外に資金を隠すなど国際事案、確定申告をしない「無申告」について重点的に調べました。
告発したケースでは、キャバクラ店で多額の報酬を得ていたホステスや自己啓発セミナーを開いていたメンタルトレーナーが申告せず、ともに5,000万円超を脱税していました。

脱税した資金の隠し場所も様々だったようです。
土のうの袋の中に現金800万円が入っていたり、知人が借りていたホテルの部屋で現金1億7,629万円が入った紙袋が見つかったりしたそうです。
大阪国税局の比田勝隆博査察部長は、「コロナ禍であっても効果的、効率的な調査を進めている」と語っています。

最近、査察の摘発が少なくなっていて存在価値が問われているというような記事も目にしますが、おそらく脱税する側のレベルも年々上がっていくこと、消費税の不正事案や海外に資金を隠すなど国際事案、確定申告をしない「無申告」を重点的に調べたことなどから、なかなか摘発も困難な中で頑張っているのではないかと思います。
インパクトのある摘発があれば、世の中に与える影響が大きくなり、脱税の減少につながると思いますので、どんどん摘発してほしいですね。
そして、査察の案件は長時間を要すると思われますので、コロナの影響は2021年度以降に出てくると推測されますので、コロナ禍で何かと大変かとは思いますが、コロナで増加したであろう副業の所得などを申告しない人も出てくると思いますので、存在価値を高めて欲しいですね。

大阪国税局の2020年度の査察脱税総額は14億円だったことについて、どう思われましたか?


免税証不正取得で軽油引取税を脱税した奈良県の3人を逮捕!

 

軽油引取税の支払いが免除される「免税証」を不正に取得したとして、奈良県警は、先日、奈良県の石油販売会社社長(56)ら3人を地方税法違反容疑で逮捕しました。
3人は免税証を使って軽油引取税約4,600万円の支払いを免れていたといい、奈良県警は脱税で得た利益を分け合っていたとみて調べるようです。

ほかの2人は、奈良県の中古自動車販売会社社長(48)、同社社員(33)の両容疑者で、3人とも容疑を認めています。
奈良県警によると、免税証の不正取得での逮捕は珍しいそうです。

発表では、3人は船舶用で軽油を使う場合に適用される免税制度を悪用しています。
2019年8月~2021年1月、軽油をプレジャーボートに使用すると偽り、奈良県から不正に取得した計約1,430キロ・リットル分の免税証を使用した疑いです。
免税証を使うと、1リットルあたり32.1円の軽油引取税(都道府県税)の支払いが免除されます。

奈良県警によると、中古自動車販売会社社長と社員が、免税証3,352枚(1,880キロ・リットル、免税額計約6,000万円相当)を不正に取得し、石油販売会社社長に手渡し、石油販売会社社長はこのうちの一部を実際に使用したそうです。

こういう制度があることを知れませんでしたが、認めている都道府県も、不正の可能性があるということを念頭に置いて、制度の運用をして欲しいですね。

免税証不正取得で軽油引取税を脱税した奈良県の3人を逮捕したことについて、どう思われましたか?


「マルサ」の2020年度刑事告発の脱税は総額69億円で過去最少!

 

国税局の査察部、いわゆる「マルサ」が昨年度に刑事告発した脱税の総額は69億円で、新型コロナウイルスの影響を受けて、過去最少となりました。

国税庁によりますと、全国の国税局の査察部が2021年3月までの1年間に刑事告発した脱税事件は83件でした。
前の年度よりも28%余り少なく、昭和39年度以降の57年間で最も少なくなりました。

また、脱税の総額は前の年度より25%余り減って69億2,600万円となり、昭和47年度に統計を取り始めて以降、最も少なくなりました。

国税庁は、新型コロナウイルスの影響で調査の件数が減ったことなどが理由だとしています。

一方、消費税の輸出免税制度を悪用したり、海外に資金を隠したりするなどの「国際事案」はこの5年間で最も多い27件でした。

国税庁は摘発した事件での資金を隠した手口も公表し、東京国税局の事件では、ベッドのマットレスの下に隠された段ボール箱や防災袋の中から現金およそ6億6,000万円が見つかったほか、事務所のクローゼットにあったスーツケースから現金およそ6,000万円が見つかったということです。

国税庁査察課の原田一寿課長は「コロナの影響は少なからずあったが、国際事案の摘発が増加したことは成果だ。今後もコロナの対策を講じたうえで、しっかり調査に取り組みたい」と話しています。
国際事案の摘発が増えていることは、とても素晴らしいことですね。
コロナの影響で調査件数が減っているため、調査して取れそうなところを選んでいるでしょうから、調査があるところは注意が必要ですね。

「マルサ」の2020年度刑事告発の脱税は総額69億円で過去最少だったことについて、どう思われましたか?


証券税務調査にマイナンバー!

 

日本経済新聞によると、個人の証券口座とマイナンバーのひも付けが2021年末にかけて加速するようです。
2021年末が登録の猶予期限になっているためです。
法的義務であるマイナンバーの提供を渋る個人は多いですが、制度改正で、証券会社は証券保管振替機構(ほふり)から未提供者のマイナンバーを取得できるようになっており、各社は作業を進めています。
個人にとっては、証券に関する税務調査が厳しくなる可能性が大きいでしょう。

「未提供のお客様については、ほふりからマイナンバーを取得し、順次登録します」と、2020年後半からこんな内容の告知をホームページなどに掲載する証券会社が増えています。
野村証券など大手がまず始め、2021年に入ってから地方の中小証券にも広がりました。

マイナンバー制度は2016年に始まり、国民一人ひとりに割り当てた12ケタの番号を税・社会保障や災害の際の行政手続きに必要な本人情報とひも付けます。
「公的な負担と給付を公正・公平に実施するのが目的」と中央大学の酒井克彦教授は指摘しています。

証券分野では、個人が新規に取引口座を開く際にマイナンバーを提供することが義務となりました。
少額投資非課税制度(NISA)口座の開設でも運用益の非課税という恩恵を受けるには本人確認が必要になるため、マイナンバーの提供を義務化しました。
マイナンバー制度導入前の2015年までに開設していた約2,300万の証券口座については、当初2018年末までひも付けの猶予期間としましたが、登録割合は2018年6月末で約40%と低迷しました。

そこで、政府は2021年末まで猶予期間を3年延長しました。
さらに、個人がマイナンバーを提供しなくても、ほふりを通じて取得できる制度を導入しました。
2019年度の税制改正に盛り込み、2020年4月から2021年12月末まで利用できるようにしました。

2015年以前に開設した口座のマイナンバー登録割合は、2020年12月末時点で64%に上昇しています。
しかしながら、証券各社は2021年末までに残り36%を取得し、マイナンバーで個人口座を管理する体制を構築する必要があるのです。
これからの約半年がひも付けのヤマ場となりそうです。

具体的な仕組みをみてみましょう。
まず、証券会社は未提供者の氏名、生年月日、住所といった基本情報をほふりに通知し、マイナンバーを要請します。
ほふりはマイナンバーのシステム管理などを担当する地方公共団体情報システム機構(J-LIS)から該当者のマイナンバーの提供を受け、証券会社に伝えるという流れです。

政府がマイナンバーによる証券口座の管理を進めるのは、税務上の理由が見逃せません。
マイナンバーの提供が任意となっている預貯金口座と比べると分かりやすいです。
預貯金の運用益である利子は銀行が所得税・住民税を源泉徴収し、税務当局に納付するため、預金者は確定申告をする必要はありません。

一方、証券取引では源泉徴収なしの特定口座や一般口座は確定申告が必要です。
源泉徴収ありの特定口座でも、複数の証券会社の口座で損益通算をする場合は確定申告をしなければなりません。
税務当局は証券会社から提出された支払調書をもとに申告内容をチェックしますが、事務作業は煩雑です。

例えば、複数の口座を持つ人を一つの名義に集約する名寄せをしたうえで本人の氏名、住所、生年月日などの基本情報に基づいて証券会社に口座情報を照会したり、申告内容が適切かどうかを調査したりしています。
「マイナンバーのひも付けが進めば事務作業を効率化できる」(国税庁)そうです。

個人にとって影響が大きいのは税務調査が厳しくなる可能性があることでしょう。
申告漏れや脱税の可能性がある場合、当局は税法に基づいて本人に通知するなど所定の手続きを経てから調査をします。
「税務署員の数に限りがあるので、調査件数が大幅に増える可能性は小さい」(税理士の岡田俊明氏)との見方が多いようですが、調査1件当たりの内容は厳格で詳細になりそうです。

「株式取引が1件漏れているのでは」と、都内で開業する税理士Aさんは2021年3月、税務署から顧客の確定申告についてこんな問い合わせを受けました。
顧客は経営者で、個人で株式投資も活発に手掛けています。
長年にわたって確定申告を請け負ってきましたが、株取引1件について指摘を受けたのは初めてだったそうです。
「マイナンバーのひも付けが進むと、こうした例が増えそうだ」とAさんは話しています。

相続税の調査も同様です。
「調査担当者はまず、相続財産に漏れがないかどうかに注目する」と辻・本郷税理士法人の浅野恵理税理士は話しています。
マイナンバーのひも付けが進めば、税務署は来年から証券口座の資産の全容についてこれまで以上に把握しやすくなります。
相続人は相続財産をすべて把握して申告しないと、申告漏れの指摘が相次ぐ可能性があります。

証券税制にも影響を与えそうです。
仮に、課税所得4,000万円以上の高所得者が株式の配当金を給与などと合算して課税する方式を選ぶと、税率は所得税・住民税合計で55%です。
ただし、他の所得と分離する方式も選択でき、税率は約20%で済むため、実際は分離課税を選択します。
格差を生む要因ともいわれ、見直しを求める声は根強いようです。

マイナンバーで正確な所得金額と有価証券などの保有資産額を漏れなく捕捉できるようになれば、税制の見直しもやりやすくなります。
例えば、一定の高額所得者については証券の運用益にかかる税率を20%より引き上げる案も考えられ、「2022年度以降の税制改正議論でテーマになる可能性がある」と税理士の藤曲武美氏は話しています。

税理士としては、すべての財産や所得などを把握できないため、マイナンバーを利用して、捕捉できるようにするのが、課税上平等だと思いますし、手間もかからないのではないかと思います。
コロナ禍で、マイナンバーカードを持っている人から、給付金の支給やワクチンの接種を優先するなどして、マイナンバーカードの普及を高めるタイミングはたくさんあったと思いますが、マイナポイントくらいで、なぜ、やらなかったんでしょうね。
まずは、国会議員や公務員の普及率を明らかにしてから、早急に進めればよいと思うのですが。

証券税務調査にマイナンバーが使われるようになることについて、どう思われましたか?


3億円の所得隠しを指摘された笠松競馬の騎手らに税の研修会!

2021年06月07日(月)

朝日新聞によると、笠松競馬(岐阜県羽島郡)を運営する岐阜県地方競馬組合は、先日、厩務(きゅうむ)員会館で騎手や調教師、厩務員ら約110人に税の研修会を開いたようです。
不正馬券購入をめぐる一連の不祥事の再発防止策で、騎手らが国税局に総額3億円超の所得隠しを指摘されたことを受け、適正な申告を呼びかけました。

岐阜南税務署員が、不祥事の調査報告書でも指摘された、2020年の税務調査で馬券購入の利益を申告しない事案を説明しました。
中央競馬での騎乗の謝礼を申告しない例もあったそうです。
SNSの情報もチェックしており、税務調査の判断材料にしていると説明し、経費の計上などの確認を呼びかけました。

調教師の後藤正義さん(41)は「税金を払うという当たり前のことができていなかった。馬券の不正購入は『まさか』という気持ち。絶対にないようにしたい。」、騎手の大原浩司さん(41)は「普段から疑われないような行動をしたい。」と話しました。

笠松競馬は所得隠しの報道を受け、レースの開催を中止し、不正馬券購入などで職員を含む騎手ら51人を処分しました。
うち4人を競馬界から追放しました。
競馬の開催について、古田肇岐阜県知事は、先日、記者会見で「国の指定手続きが順調に進めば6月に再開の準備に入り、7月の再開を目指したい」と話しました。

こういう税の研修会も当然必要だと思いますが、小さい頃から、税金や投資に関する教育も必須にしないといけない時代なっているのではないかと思います。
話しはまったく変わりますが、大学入試の科目から簿記が外されたのも、日本経済を回復し、成長させていくにはマイナスではないかと思っています。

3億円の所得隠しを指摘された笠松競馬の騎手らに税の研修会が行われたことについて、どう思われましたか?


富裕層牽制のドラマ「逃げ得は許さない」を国税庁が78万円をかけて制作!

 

税金の滞納者と国税徴収官との攻防を描いた約20分のドラマ「国外財産を追いかけろ!~国際徴収への取組~」を、国税庁が約78万円をかけて制作したそうです。

「どこに隠そうとも追いかけます」。
劇中のせりふ通り、国外に資産を隠す富裕層への牽制が狙いです。

約5千万円の税金を滞納した男性は、督促状を放置し、国税局の捜索も「ご自由に」と意に介しません。
海外の銀行口座に多額の預金を隠し持っているものの、「税務署は海外の財産には手が出せない」と高をくくっていました。

これに対し、主人公の国税徴収官が「徴収共助」制度を使って取り立てに乗り出す、というのがドラマのストーリーです。

徴収共助は、他国の要請を受けて徴収を代行する国際的な互助制度です。
日本は制度を導入した2013年以降、2020年6月までに54件の要請を行い、約9億円の徴収に成功しています。

ただし、制度そのものの認知度は低く、国税庁徴収課の担当者は、「ドラマを通じて『逃げ得』は許さないという国税の姿勢を知ってもらえれば」と話しています。

ドラマは2021年5月27日夕から国税庁のホームページとYouTube「国税庁動画チャンネル」で配信されています。

ホームページとYouTubeでどれだけ認知度が高まるのか分かりません(納税者がどれほど観るのでしょうか?)が、『徴収共助』以外に認知度のとても低いものはたくさんあるのではないかと思います。
認知度を高めるためにどうすればよいかを、納税者の視線でもっと考えた方が良いのではないかと思います。

富裕層牽制のドラマ「逃げ得は許さない」を国税庁が78万円をかけて制作したことについて、どう思われましたか?


新宿「2丁目のボス」が2億円超の所得を隠し脱税!

 

テレビ朝日によると、新宿2丁目のバーの運営会社と「2丁目のボス」と呼ばれる社長が約2億6,800万円の所得を隠して脱税したとして、東京国税局に刑事告発されました。

運営会社など2社と社長(38)は約2億6,800万円の所得を隠し、6,400万円余りを脱税した疑いが持たれています。

関係者によりますと、店では会計が3万円を超えた客の伝票を破棄し、売り上げを少なく見せ掛けていました。

社長は年間5億円近くを売り上げ、客には著名人も多くいることから、2丁目のボスと呼ばれているということです。

「将来の不安から利益を残そうと考えた」と話しているということです。

将来の不安というのは分からなくもないのですが、その解消のために脱税をするというのは本末転倒だと思います。
最近、安易な脱税が目につきますね。
個人的には、金額の大きい売り上げを抜く方がバレやすいように思いますが。
脱税をするなら、もっと稼ぐことを考えましょう。

新宿「2丁目のボス」が2億円超の所得を隠し脱税していたことについて、どう思われましたか?


コロナであぶり出された笠松競馬の騎手ら3億円超の所得隠し!

 

日刊SPA!によると、先日、笠松競馬の騎手・調教師ら約20名が3億円超の所得隠しをしていたというニュースが全国紙各紙で報じられました。
その中でも「約2億円は馬券を買っていて所得申告していなかった」という衝撃の内容が明らかにされ、大きな波紋を呼びました。
これは、関係者が馬券を買ってはいけないという競馬法29条に違反した行為です。
その理由は言わずもがな、八百長につながる可能性があるからです。

今回は名古屋国税局の税務調査によって所得隠しが発覚しました。
もちろん、この件で発覚した内容には経費水増しの話もありますが、なぜ税務調査が入ったのでしょうか?
関係者に取材をすると、事の発端は2020年6月にさかのぼるようです。

「発端は、昨年6月にあった岐阜県警による騎手や調教師に対する馬券購入の疑いへの捜索ですね。当該騎手や調教師は引退しましたが、捜査は続いていましたから、芋づる式に他からも出てきたというのが実態でしょう」(地方競馬関係者)

報道では、以前から内部情報をもとに親族に依頼して馬券を買って利益を出していたという証言もあったようですが、この1,2年で立て続けに発覚したのには、ある理由があるようです。

それは笠松競馬での引退騒動よりも前、2020年1月にボートレースの元選手が逮捕された八百長事件です。
彼もまた、親族に舟券を頼み、自らの着順を意図的に下げることで利益を得ていました。
その調査で、すでに名古屋国税局はこのパターンでの調査に知見を得ていたわけですが、どうやら“脇の甘さ”が発覚を招いたと関係者たちは語っています。

「こうした関係者が購入する手口は、昔は親族などに頼んで馬券やら舟券やらをレース場で買っていたと言われている。だからなかなか発覚しなかったのに、ボートレースの元選手の関係者はネット投票で買っていたという。そんなのアシがつくに決まってるじゃないですか」(公営競技記者)

そうなのです。
ネット投票で買ってしまっていたからこそ、登録情報や銀行と紐付いた入出金履歴でバレバレだったのです。
調べれば払い戻しの10円単位まで全部わかってしまうということです。
正直、インサイダーか八百長かはともかくとして、犯罪としてのレベルは低すぎます。

2020年6月の笠松競馬での捜索から7か月、この期間中は、コロナによって公営競技界では無観客開催、すなわちネット投票でしか原則馬券を購入できない時期がありました。
実はこれが決定打になったようです。

「ネットでしか馬券が買えない時期がありましたから、この時期に悪いレースをやっていたら購入額とレースの内容で状況証拠は揃いますね。もはや言い逃れはできないと思っています」(前述の公営競技記者)

八百長疑惑はコロナによって炙り出された……。
なんとも皮肉な話なのでしょう。

また、今回の報道では馬の体調などの内部情報で儲けていたとあったようですが、それはどの程度有力なのでしょうか?
競馬予想界隈ではこんな見解もあるようです。
「中央競馬だと完全ではないがコメントも広く伝えられ、また、近年ではパドックで脚の状態を見定める人たちが多く、表になってなくても見抜いていく人たちもおり、パドック予想は進化していますからそこまで内部情報が有効でもなくなってきています。ただ、地方ではデータベース的利用者もまだまだ少なく、パドック文化的にもそこまで至っていないところが多いので、こうした情報は有効だったのでしょう。現に利益が出ているわけですから」(競馬予想紙記者)

結局は情報公開を進めていくことで抑止力とするほかないでしょう。
今後は笠松競馬だけでなく、競馬情報の透明化や在り方も見直しが迫られます。

脱税もしており、かなり悪質な話ですね。
名古屋国税局は、すごく良い仕事をしましたね。
一方、笠松競馬の今回の事件に関わった方々は、モラルが低すぎますね。
プライドもないのでしょうか?
昔から一般的に行われていたのかもしれませんが、時代の変化に対応できないと将来はないということが改めて分かった1件だったのではないかと思います。
マイナンバーをきちんと使いだすと、同じようなことは起こると思いますが、納税は国民の義務ですので、早くマイナンバーを使うようにして欲しいと思います。

コロナであぶり出された笠松競馬の騎手ら3億円超の所得隠しについて、どう思われましたか?


渋谷駅移設工事の建設会社が5,500万円“脱税”で刑事告発!

 

TBSによると、渋谷駅の線路移設工事を請け負っていた建設会社が法人税や消費税などおよそ5,500万円を脱税したとして、東京国税局に刑事告発されたようです。

法人税法違反などの疑いで東京国税局査察部に刑事告発されたのは、横浜市の建設会社と社長(48)です。

建設会社は、渋谷駅の線路の移設工事なども請け負っていて、関係者によりますと、従業員が代表を務める会社に架空の請求書を作成させるなどの手口で、おととしまでの2年間におよそ1億4,200万円の所得を隠し、法人税などおよそ3,300万円を脱税した疑いがもたれています。
また、消費税などについてもおよそ2,200万円を脱税した疑いがもたれています。

この建設会社は取材に対し、「コメントすることはありません」としているようです。

脱税するほど儲かるということは、工事代金が高すぎるんでしょうね。
それにしても、安易に架空経費を計上する会社が多いですね。
見つかるわけないとでも思っているのでしょうか?
そんなに甘くはないと思いますよ。
こういう建設会社は、今後、大企業との取引はできるのでしょうか?
大企業は、コンプライアンスとかに厳しいでしょうから、どうなるんでしょうね。
その辺の影響も考えて、脱税はやめてもらいたいと思います。
節税の手法なんて、いくつでもあるでしょうから。

渋谷駅移設工事の建設会社が5,500万円“脱税”で刑事告発されたことについて、どう思われましたか?


約1億8,500万円の所得を隠した鎌倉市の不動産会社を脱税で起訴!

 

TBSによると、神奈川県鎌倉市の不動産会社が約1億8,500万円の所得を隠し脱税したとして、東京地検特捜部に起訴されました。

法人税法違反などの罪で東京地検特捜部に起訴されたのは、神奈川県鎌倉市の不動産会社で、社長(37)も在宅起訴されました。

東京地検特捜部などによりますと、社長は知り合いの不動産仲介業者に架空の領収書を作成させるなどの手口で、2019年までの3年間に約1億8,500万円の所得を隠し、法人税およそ4,500万円を脱税したとされています。

東京地検特捜部は社長の認否を明らかにしていませんが、関係者によりますと、先日の時点では脱税を認めていたということです。

この事件も安易な架空経費の計上ですね。
ただし、この事件は、協力した知り合いの不動産仲介会社は処分されていないようですね。
最近の安易な架空経費の計上の事件が多いことを考えると、もう少し罰則を重くしたり、協力者の罰則も明確にした方が良いのではないかと思いますね。
何度もこのBlogでも書いていますが、月次決算をきちんとして、脱税ではなく節税をしましょう。

約1億8,500万円の所得を隠した鎌倉市の不動産会社が脱税で起訴されたことについて、どう思われましたか?


渋谷の不動産会社が約2億2,800万円を隠し脱税で起訴!

 

TBSによると、東京都渋谷区の不動産会社が、約2億2,800万円の所得を隠し脱税したとして、東京地検特捜部に起訴されました。

法人税法違反などの罪で東京地検特捜部に起訴されたのは東京都渋谷区の不動産会社で、社長の(49)と別の会社の役員(66)と(47)も在宅起訴されました。

東京地検特捜部などによりますと、社長は架空のコンサルタント料を計上するなどの手口で、2019年までの1年間にテナントビルの用地を売却して得た所得約2億2,800万円を隠し、法人税など約5,900万円を脱税したとされていて、別の会社の役員2人は、それを手助けしたとされています。

東京地検特捜部は3人の認否を明らかにしていませんが、2020年6月、不動産会社はJNNの取材に対し、脱税を認めたうえで、「コンプライアンスの再徹底をはかり、信頼回復に努めたい」としていました。

このBLOGでも何度も取り上げていますが、最近、本当に安易な架空経費の計上が多いですね。
見つける課税当局もすごいと思いますが、安易に脱税をする経営者が多いことに驚きます。
顧問税理士がいるのかどうかは記事からは分かりませんが、節税をする方法はたくさんあるでしょうから、脱税ではなく節税をしましょうね。
きちんと月次決算をしていれば、タイムリーに対策はできるはずです。

渋谷の不動産会社が約2億2,800万円を隠し脱税で起訴されたことについて、どう思われましたか?


『転売ヤー』の税務調査に本腰!

 

アサ芸Bizによると、先日、国税庁は2020年6月までの1年間に実施した所得税の税務調査で、富裕層の申告漏れ額が過去最高になったと発表しました。
ネット上では怒りの声が上がっているようですが、その一方で、《富裕層だけでなく転売ヤーも調査しろ!》といった声も見られたようです。

「国税庁によれば、富裕層に対する税務調査は4,463件実施され、そのうち3,837件で申告漏れが見つかり、申告漏れの額は789億円に上ったといいます。
なお、今回の富裕層への調査件数は新型コロナウイルスの影響で前年比16%減っていますが、それでも申告漏れ額は同3.4%増となっており、国税庁は『引き続き積極的に調査する』としています」(社会部記者)

これにネット上では、《コロナの影響で貧富の差はさらに広がっているというのに、富裕層は申告逃れもしようとしているのか…》《4,463件中3,837件って申告漏れの確率高すぎないか?富裕層は片っ端から調査するべき》など批判が相次いでおり、中には《コロナ禍に転売ヤーがウジャウジャ出てきたけど、アイツら絶対に申告してないだろ》《転売ヤーも徹底的に税務調査して吊るし上げてほしい》といった声も少なくなかったようです。

「今回の国税庁の発表では商品の転売で利益を上げる個人転売ヤーの税務調査も発表されており、調査した1,877件のうち、なんと1,680件で申告漏れが発覚し、こちらも過去最高となる65億円の追徴税が発生しています。そのなかでも、名古屋国税局が指摘したケースでは、ゲーム機などを大量に仕入れて転売を繰り返し、4,000万円以上も申告していなかったという男性もいたようで、消費税を含めて約1,400万円を追徴課税しています。今年はコロナの影響でマスクやトイレットペーパー、除菌スプレーなど数多くの転売行為が横行していましたから、さらに調査すれば、ボロ儲けした転売ヤーの申告漏れが続々と公になるのではないでしょうか」(ITジャーナリスト)

やったもん勝ちの転売ヤーを野放しにしてはいけませんね。

課税当局は、きちんと申告している法人や個人事業主の調査を主体とするのではなく、無申告の事案を徹底的に調査してほしいですね。
新型コロナウイルスの影響で出てきた、転売ヤーとか今まで申告していなかったのに持続化給付金をもらうために申告した法人や個人事業主だけでもかなりの数・金額になると思いますけどね。
ちなみに、申告漏れの確率が高くないかみたいなコメントがあるようですが、以前より、税務調査の件数が減っており、2020年の10月以降は新型コロナウイルスの影響でさらに件数が減ると思いますので、最近は、事前の調査によりある程度確証をつかんだうえで税務調査の先を選んでいるという面もあるのではないかと思っています。
特に、2020年の10月以降の案件はその傾向が強いんじゃないでしょうかね。

『転売ヤー』の税務調査に本腰を入れることについて、どう思われましたか?


さいたま市役所が自転車レースグッズの売り上げを申告せず税務調査を受ける!

 

さいたま市で毎年秋に開催される自転車レース「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」の2016~2018年分の会計処理について、浦和税務署(さいたま市)が2020年10月、さいたま市役所に調査に入っていたことが分かったようです。
先日のさいたま市議会文教委員会でさいたま市側が報告しました。

さいたま市によると、レースは当時、さいたま市が主催していました。
さいたま市やさいたま市議会、埼玉県などでつくる実行委員会形式で運営し、会計処理はさいたま市が担当していました。
レースは現在、別団体が主催しており、実行委員会は解散していますが、書類を引き継いださいたま市が2020年10月13日、14の両日に税務調査を受けました。

調査の具体的な内容は不明ですが、さいたま市はカレンダーなどオフィシャルグッズの3年分の売り上げ計約5,830万円を申告していなかったことを確認しているようです。
さいたま市は、「調査には全面的に協力したい」としています。

税金を支払いましょうという立場にある市が申告をしていないというのはどうかと思いますね。
さいたま市でもほかの実行委員会形式のもの、他の都道府県や市町村でも実行委員会形式のものはあるのではないかと思いますが、それらはどうなっているんでしょうね。
最近、税務署職員、税務署OBなどの不正なども多いですが、普通の人以上にモラルを持ってもらわないと、税金を支払いましょうとか言えなくなってしまうでしょうね。

さいたま市役所が自転車レースグッズの売り上げを申告せず税務調査を受けたことについて、どう思われましたか?


「嵐」などのチケット転売し約6,300万円を脱税した大阪の業者を告発!

 

NHKによると、「嵐」などの人気アイドルグループのコンサートチケットをインターネット上で転売していた大阪の業者がおよそ1億5,600万円の所得を隠し、約6,300万円を脱税した疑いで大阪国税局から告発されたようです。

告発されたのは、大阪市浪速区のチケットショップの経営者(56)です。

関係者によると、この業者は、「嵐」など人気アイドルグループのファンクラブに架空の名前や他人の名義で600人分以上の登録をしてコンサートチケットを購入したうえで、インターネットの転売仲介サイトなどで売りさばいていたということです。

定価の2倍から30倍の高値で年間およそ1万枚を転売して売り上げを伸ばしていましたが、税務署には、収入の一部しか申告していなかったということです。

こうした方法で隠した所得は平成29年までの3年間でおよそ1億5,600万円に上り、約6,300万円を脱税していたということで、大阪国税局は所得税法違反の疑いで大阪地方検察庁に告発しました。

脱税で得たカネは、FX取り引きや個人の生活費に充てていたということです。

悪質だと思いますが、こういう案件を課税当局には頑張って見つけて税金を取ってもらいたいと考えているので、個人的には、よく摘発できたなぁと思うと同時に、どうやって発覚したのかを知りたいと思いました。
転売仲介サイトなどから調べているようには推測しますが。
あとは、転売目的で、架空の名義や他人の名義でファンクラブに登録しているというのが、腹立たしいですね。

「嵐」などのチケット転売し約6,300万円を脱税した大阪の業者が告発されたことについて、どう思われましたか?


大阪の北新地の人気ホステスを2億円の無申告の疑いで国税局が告発!

 

読売新聞によると、大阪随一の歓楽街・北新地の高級キャバクラの人気ホステスが3年間の所得約2億100万円を申告しなかったとして、大阪国税局から所得税法違反容疑で大阪地検に告発されていたことがわかったようです。
無申告加算税などを含めた追徴税額は計約6,200万円で、すでに修正申告し、大半を納付しているそうです。

関係者によると、告発されたのは、大阪府堺市北区のホステスの女性(35)です。
ホステスの女性は2016年~2018年、個人事業主として契約している高級キャバクラから多額の報酬を受け取っていましたが、税務署に申告せず、所得税約5,100万円を脱税した疑いが持たれています。
脱税した金は預貯金などに充てていたそうです。

3年間で所得約2億100万円、所得税約5,100万円を無申告というのは、直感的に所得税額が少ないと感じます。
また、記事によると、『無申告加算税など』とありますので、『重加算税』は課されていないのだと推測されますが、無申告でも『仮装』や『隠ぺい』があるときには『重加算税』が課されますが、『仮装』や『隠ぺい』があると認められない場合は『無申告加算税』で済んでしまうのが、どうなのかなぁと思います。
『納税』は国民の義務であり、納税者が自分で申告して自分で納めるという申告納税制度が採用されていますので、個人事業主の場合、『申告しないといけないことを知らなかった』というのは普通ありえないと思いますし、課税当局は、無申告の調査に力を入れて、また、無申告の場合の加算税を引き上げる必要があるのではないかと思いますね。

大阪の北新地の人気ホステスを2億円の無申告の疑いで国税局が告発したことについて、どう思われましたか?


2億5千万円の所得を隠した疑いで不妊治療クリニックを国税局が告発!

 

朝日新聞によると、高額な費用がかかる不妊治療をめぐり、東京都台東区の不妊治療専門医院「秋葉原ART Clinic(アート・クリニック)」のいずれも40代の女性院長と夫が、治療費を売り上げから除外するなどして約2億5千万円の所得を隠したとして、東京国税局査察部から所得税法違反容疑で東京地検特捜部に告発されたことがわかったようです。

関係者によると、女性院長と夫は、患者から受け取った治療費の一部を除外したり、架空の広告費を計上して経費を水増ししたりする方法で、2017年と2018年の2年分の院長の個人所得約2億5千万円を隠し、約1億円を脱税した疑いがあります。
2人とも容疑を認めているそうです(ホームページにも公表しています。)。

会計を担当していた夫が脱税を主導し、女性院長は違法と知りながらうその税務申告をしていました。
脱税して得た資金は金融機関に預けて管理していたようです。

同医院のホームページなどによると、女性院長は中国出身で、2004年に日本の医師免許を取得し、東京都新宿区のクリニックなどで勤務した後、2017年4月に台東区のクリニックを開院し、体外受精や顕微授精といった高度な不妊治療を専門としています。
「自然周期プラン」の「基本体外受精費用」として24万5千円、成功報酬として18万円と記載しています。
体外受精や顕微授精などの治療は、公的医療保険が適用されない自由診療です。

保険診療の場合、患者は医療機関の窓口で医療費総額の1~3割の自己負担分を支払い、残りは診療報酬として患者が加入する健康保険組合などから医療機関に支払われます。
医療機関はこれらを売り上げとして計上し、納税しています。

診療報酬の金額は、診療報酬点数によって細かく定められていますが、自由診療にはこうした決まりはありません。
国税OBの税理士は「『言い値』で診療代金が決まる自由診療は売り上げが把握しづらい。特に不妊治療は高額なケースが多く、国税が摘発した意義は大きい」と指摘しているようです。

女性院長は朝日新聞の取材に対し、クリニックのスタッフを通じて「現時点で取材には応じられない」とコメントしています。

脱税するほどもうかって仕方がないのであれば、高額な診療報酬を下げてあげればよいのに思うのは僕だけでしょうか?
そうすれば、ご本人たちは脱税で告発されることなく、信頼も落とさず、不妊治療で苦労されている患者さんの金銭的な負担も減るわけですから。
最近、架空経費の計上など、安易な脱税が増えているように感じます。
国税はそれほど甘くはないですよ。
逮捕されたり、多額の重加算税などが課されたり、社会的信用などを失ったりしますので、特に、今回の新型コロナウイルスの影響で改めて重要性が認識されたと思いますが、税金を支払ってでも、お金を残すことが大事という意識が納税者の間で少しでも浸透してほしいですね。

2億5千万円の所得を隠した疑いで不妊治療クリニックを国税局が告発したことについて、どう思われましたか?


「節税」うたい脱税を指南し6億円の所得隠しの容疑でコンサル会社など4社を告発!

 

朝日新聞によると、「節税」をうたったセミナーで企業経営者らに脱税を指南し、その手数料など約1億6千万円を申告せず脱税したとして、名古屋国税局がコンサルタント会社(名古屋市千種区、破産手続き中)と代表(38)を法人税法違反容疑などで名古屋地検に告発したと、先日発表したようです。

脱税指南を受けた名古屋市や東京都内の3社も告発されました。
4社の所得隠しの総額は約6億4千万円、消費税を含めた脱税額は約2億円にのぼります。

関係者によると、代表は首都圏などでセミナーを開催していました。
コンサルタント会社と業務委託契約を結べば、「コンサルタント料」などの名目で同社が請求書を発行し、その金額を経費として計上することで利益を減らし、節税できると持ちかけていました。
コンサルタント会社は約130社と実態のない業務委託契約を結び、手数料として請求書の金額の2割程度を得ていたとみられます。

名古屋国税局は、コンサルタント会社が税務申告をせず2017年12月期に約1億6,600万円の所得を隠し、法人税約3,900万円と消費税約2千万円を脱税したとして告発しました。
代表は得た資金を高級車の購入や遊興費などに使ったとみられます。
顧問税理士によると代表は容疑を認めているそうです。

他の告発対象と消費税を含む脱税額は、ネット広告会社(東京都港区)と代表(28)が約1億500万円、電気工事会社(名古屋市中川区)と社長(55)が約1,700万円、通信販売・ウェブサイト企画会社(東京都渋谷区)と前代表(42)が約2,100万円となっています。

3社はコンサルタント会社の指南に従って架空経費を計上したとされます。
ネット広告会社と電気工事会社はいったん請求額をコンサルタント会社に振り込み、大半を現金で戻させていました。
通信販売・ウェブサイト企画会社はコンサルタント会社から資金提供を受け、その資金に上乗せした請求書の金額を振り込んでいたようです。

関係者によると、ネット広告会社の代表は隠した金で外車などを購入し、電気工事会社の社長は車や株の購入に充てたといい、取材に「国税とは見解の相違があったが指導に基づき納税を済ませた」と話したようです。
通信販売・ウェブサイト企画会社は「はくだけでやせる」などと宣伝してストッキングを売り上げた利益を隠したといい、前代表は「節税できると思い込んでしまった。反省している」と話したようです。
いずれも修正申告を済ませたそうです。

これほど明らかな脱税手法であるのに『見解の相違』というのは、どうなんでしょうね?
最近、安易に架空の経費を入れて脱税するところが多いように思いますが、国税もそれほど甘くないと思いますよ。
脱税を考えるほどの所得が出るくらい稼いでいるわけですから、経営の能力はあるんでしょうから、きちんと税理士に相談して、合法的に節税する方法とかを考えたら良いのになぁと思います。
指南かつ脱税をしていたコンサルタント会社の顧問税理士のコメントが載っていますが、おそらく、知らないところでされているんでしょうね。
そういった信頼関係の成り立っていない状況で、僕は、顧問契約は厳しいでしょうね。

「節税」うたい脱税を指南し6億円の所得隠しの容疑でコンサル会社など4社が告発されたことについて、どう思われましたか?


キッザニアに子どもが“税務調査”をする新コーナー!

 

TBSによると、子どもたちが“税”について学ぶコーナーが、テーマパークの「キッザニア東京」に期間限定でオープンしました。

さまざまな職業が体験できるテーマパーク「キッザニア東京」に、2020年11月11日にオープンしたのは「税務署」のコーナーです。
子どもたちは消費税や軽減税率について学んだあと、一列になって向かった先は、施設内の土産物店の“税務調査”です。
帳簿や提出された書類に間違いがないか、真剣な表情でチェックしました。

「初めて税の調査をしたので緊張した」(小学5年生)
「普段、税について考えていなかったが、これを機会に税を考えることができた。お買い物に行ったときや旅行に行ってお土産を買ったときに税について考えると役に立つと思う」(小学5年生)
国税庁は毎年11月11日から17日までを「税を考える週間」としており、こうした機会に税に対する知識と理解を深めてほしいとしています。
税務署のコーナーは、2020年11月17日まで体験できるということです。

個人的には、子どものころから、租税教育や投資教育が必要だと考えていますので、この取り組みは非常に良いことだと思います。
少しでも税金に興味を持つ子どもたちが増えて、国民の税金に対する意識が変わればよいなぁと思いますし、税理士試験の受験者が年々減少していますので、税理士という職業が子どもたちにも認識されて、将来、税理士という職業、もちろん、税務署職員もですが、これらを目指す子どもたちが増えればよいなぁと思います。

キッザニアに子どもが“税務調査”をする新コーナーができたことについて、どう思われましたか?


ビル・マンションの管理会社を東京地検が脱税で起訴!

 

TBSによると、ビルやマンションの管理などを行う会社が約4,600万円を脱税したとして、東京地検特捜部に起訴されました。

消費税法違反などの罪で起訴されたのは、東京都練馬区のビル管理会社と社長(54)です。
東京地検特捜部などによりますと、社長は売り上げを営業実態のない会社に分散させ、事業規模をわからなくする隠ぺい工作を行い、おととしまでの3年間に消費税など約4,600万円を脱税した疑いがもたれています。

東京地検特捜部は社長の認否を明らかにしていませんが、2020年3月、JNNの取材に対し、「今後は税理士の指導を受けながら適正な納税をしていく」と答えていました。

消費税を逃れるために、売上を分散させて免税にしていたのであれば、かなり悪質ですね。
個人的には、そのようなやり方を誰から聞いたのだろう?と思います。
もし、指南している方がいるのであれば、この会社以外にもたくさん起訴される会社が出てくるのではないかなぁと思います。

ビル・マンションの管理会社を東京地検が脱税で起訴したことについて、どう思われましたか?


出会い系アプリなど制作の広告会社を東京地検が脱税で起訴!

 

TBSによると、出会い系アプリ制作などを請け負っていた広告会社がおよそ3,500万円を脱税したとして、東京地検特捜部に起訴されました。

法人税法違反などの罪で起訴されたのは、東京都豊島区の広告会社と取締役(43)ら4人です。
東京地検特捜部などによりますと、取締役らは、おととしまでの2年間におよそ1億4,900万円の所得を隠し、法人税などおよそ3,500万円を脱税した疑いがもたれています。

関係者によりますと、広告会社は、出会い系アプリの制作など幅広く事業を展開していて、不正に得た金は高級ブランド品の購入に充てるなどしていたということです。
東京地検特捜部は、起訴された4人の認否を明らかにしていません。

所得隠しの手法が書かれていないので詳細が分かりませんが、儲かりすぎて脱税に走ったということなんでしょうね。
高級ブランド品の購入に充てているので、納税資金は用意できたのでしょうか?
国税局や税務署は、きちんと申告している会社ではなく、こういった悪質な会社に税務調査に入り、税金をたくさん取って欲しいと思います。

出会い系アプリなど制作の広告会社を東京地検が脱税で起訴したことについて、どう思われましたか?


3,200万円脱税の疑いで医療コンサル会社元社長らを逮捕!

 

TBSによると、医療コンサルティング会社の代表取締役だった男らが法人税約3,200万円を脱税したとして東京地検特捜部に逮捕されました。

法人税法違反などの疑いで特捜部に逮捕されたのは、東京都豊島区の医療コンサルティング会社の元代表取締役(65)です。
また、法人税法違反ほう助の疑いなどでも会社役員(63)ら3人が逮捕されました。

特捜部によりますと、元代表取締役は架空の広告宣伝費を計上するなどの手口でおよそ1億3千万円の所得を隠し、法人税など約3,200万円を脱税し、会社役員らは、それを手助けした疑いがもたれています。
特捜部は逮捕された4人の認否を明らかにしていません。

ここ数年、架空の経費を計上して脱税をする会社が増えているように思いますが、考えているほど甘くはないですよね。
儲かって仕方がないのであれば、きちんと月次決算をして、脱税ではなく節税をすれば良いのにといつも思いますね。
節税の方法はいくらでもあるでしょうから。

3,200万円脱税の疑いで医療コンサル会社元社長らが逮捕されたことについて、どう思われましたか?


明浄学院元理事長が21億円の申告漏れ!

 

日本経済新聞によると、大阪観光大などを運営する学校法人「明浄学院」(大阪府熊取町)を巡る横領事件に絡み、法人の元理事長(62)が大阪国税局の税務調査を受け、横領したとされる21億円の申告漏れを指摘されていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

追徴税額は過少申告加算税を含めて約11億円で、すでに修正申告したとみられます。

起訴状などによると、元理事長は2017年7月ごろ、大阪市の不動産会社の元社長らと共謀し、明浄学院が所有する土地を不動産会社に売却する際、手付金として振り込まれた21億円を横領したとされます。
2020年6月に大阪地裁で開かれた初公判で、起訴内容を認めています。

大阪国税局は、21億円について、元理事長の所得にあたると判断し、追徴課税したとみられます。

裁判などで大変ななか、税務調査の対応も大変だったと思いますが、色々なものを失っていきますね。
国税局は、こういった悪質な方からいっぱい取って欲しいですね。

明浄学院元理事長が21億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


勤務中にトイレでFX取引などをし申告もしていなかった国税職員を懲戒処分!

2020年10月09日(金)

下野新聞によると、関東信越国税局は、先日、勤務中に株取引をしたなどとして、栃木県内税務署に勤務する30代男性職員を減給10分の2(3か月)の懲戒処分にしたそうです。
また、取引で得た所得を確定申告しておらず、3年間で約112万円の申告漏れがあったようです。

職員は2016年1月~2019年6月、職場のトイレなどで勤務時間中に株やFX、仮想通貨の取引を計277回行い、職務専念義務を怠っていました。
また、2015年12月~2017年12月、インターネットのオークションなどで株主優待券などを売却し、兼業禁止違反行為を繰り返していました。

国税局監察官の内部調査で発覚したようです。
修正申告などを行い、本来支払うべき11万2千円を納税したそうです。

職員は「2015年ごろから株価が上がり、以前やっていた株取引を再開した」などと話しているそうです。
国税局の小出康孝(こいでやすたか)国税広報広聴室長は、「税務行政に携わる公務員としてあるまじき行為。深くおわびいたします」とコメントしました。

あるまじき行為なのに減給10分の2(3か月)でいいんですかね。
きちんと申告しましょうと言っている国税の人間が申告をしていなかったわけなのですから、普通に考えて、懲戒免職のような気はします。
無知ということはありえないでしょうから、金額が多いか少ないかも関係ないのではないかと思います。
税務調査も、まずは国税職員をきちんとやった方がいいのではないかと思います。
申告をせず、納税もしていないような人が属する組織が、税務調査とか行政指導をすべきではないと思いますので。

勤務中にトイレでFX取引などをし申告もしていなかった国税職員が懲戒処分になったことについて、どう思われましたか?


コロナで中止の訪問税務調査が10月から再開!

 

日本経済新聞によると、全国の税務署や国税局が新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、2020年4月から中止していた新規の訪問税務調査を再開させることが、関係者への取材で分かったようです。
国税側は連休明けの2020年9月23日から納税者に電話で調査を受けてもらえるかどうか確認し、2020年10月から再開する見通しです。

中止が続くと税逃れの放置につながることに加え、2021年2月に始まる所得税の確定申告受け付けに備え、2020年10月中の再開が欠かせないと判断したとみられます。
一方、調査は屋内で長時間実施することが多く、高齢の納税者が断る可能性もあり、引き続き難しい対応を迫られそうです。

日本税理士会連合会などの関係者によると、国税庁は12ある国税局・事務所のトップを集めた会議で再開を通知し、2020年9月18日に日税連に連絡したそうです。

国税庁は訪問調査時の感染防止策について「職員の人数や滞在する時間を可能な限り最小限にする」などとしています。

納税者側からすると、税務調査はない方が良いのでしょうが、国税庁としてもノルマがあるでしょうから、当然かなぁという気はします。
しかしながら、やはり、あまり人と接触したくない状況ですから、結局、持ち帰って色々とやるんでしょうね。
調査に立ち会う税理士としては、持ち帰るのは、何をやっているのか分からないので、やりにくいのですが。

コロナで中止の訪問税務調査が10月から再開することについて、どう思われましたか?


自己啓発セミナー講師を脱税で告発!

 

全国で自己啓発セミナーを開き女性を中心に人気を集めていた大津市のメンタルトレーナーが、集めた参加料の大半を申告せず、5,600万円あまりを脱税した疑いで大阪国税局に告発されたようです。

告発されたのは大津市に住む自己啓発セミナーの主催者で、メンタルトレーナー(46)です。

関係者によりますと、メンタルトレーナーは「ライカイアマーサ」という名前で、ブログやYouTubeで「スピリチュアル能力を高める」と説明し、全国で自己啓発セミナーを開いて1回3万円の参加料を集めていたということです。

女性を中心に人気を集め、セミナーの参加者はおととしの時点で、1年間にのべ3,000人近くにのぼっていたとみられますが、大阪国税局の税務調査で、集めた参加料の大半を申告せず、収入を少なく見せかけていたことがわかったということです。

大阪国税局は、メンタルトレーナーがおととしまでの3年間におよそ1億5,200万円の所得を隠して5,600万円あまりを脱税していたとして、所得税法違反の疑いで大津地方検察庁に告発しました。

この手の事件を目にするたびに思いますが、儲かっている人はかなり儲かっているんですね。
当然、儲かり過ぎたから脱税するということはやってはいけないことですが。
こういうことが発覚すると、信用を失い、仕事が減ったり、なくなったりすると思います。
きちんと申告・納税するか、節税対策をしっかり行うということになると思いますが、脱税しているくらいなので、税理士を付けていなかったんでしょうね。
新型コロナウイルスの影響で控えていた税務調査が、10月から本格的に始まるようですが、こういった悪質な案件を積極的にやってほしいですね。

自己啓発セミナー講師が脱税で告発されたことについて、どう思われましたか?


ノーベル賞受賞の本庶氏の22億円申告漏れを国税局が指摘!

 

朝日新聞によると、がん免疫治療薬「オプジーボ」につながる研究で、ノーベル医学生理学賞を受けた本庶 佑(ほんじょたすく)京都大特別教授が、オプジーボを製造販売する小野薬品工業(大阪市)から支払われた特許の使用対価をめぐり、大阪国税局から2018年までの4年間で約22億円の申告漏れを指摘されていたことがわかったようです。

関係者などによれば、本庶氏は発見したオプジーボの元になる分子「PD-1」の特許について、共同出願した小野薬品工業と2006年に使用契約を結びましだ。

契約では、小野薬品工業がその特許を用いて薬を販売する場合、販売額の一部を、特許の使用対価として本庶氏に支払うなどとする内容でした。
しかしながら、本庶氏は対価が低すぎるとして受け取らなかったため、小野薬品工業は法務局に供託していました。
国税局は供託金であっても有効な契約に基づいており、課税対象となる本庶氏の所得にあたると判断したとみられます。

この契約をめぐっては、本庶氏側は、特許の経済的価値や対価などについて認識を誤ったまま契約したなどと小野薬品工業側に申し入れ、同社側から契約の条件変更の提案が示されましたが、契約は改定されないまま2014年、オプジーボの販売が始まりました。

所得税の追徴税額は過少申告加算税を含め約7億円で、意図的な税逃れではないとして、重加算税は課されなかったとみられます。

本庶氏は、先日、朝日新聞の取材に対し、「ルールであり、僕は特例ではないということ。税理士、弁護士に相談して法律に従った」と語っています。
すでに修正申告したそうです。

小野薬品工業は2020年7月、小野薬品工業のホームページで「2006年に本庶佑氏と合意の下に締結し、契約に基づいて適切に特許使用料をお支払いしている」と公表しています。
小野薬品工業の決算資料によれば、2020年3月期のオプジーボの売り上げは873億円(国内分)となっています。

なお、本庶氏は2020年6月、小野薬品工業が特許権侵害があったとして訴えたアメリカの製薬会社からの特許使用料の配分をめぐり、小野薬品工業を相手取り、約226億円の支払いを求める訴えを大阪地裁に起こしています。

<弁済供託>
供託制度のうち、今回課税対象となったのは弁済供託とよばれるものです。
債権者が賃料などの受け取りを拒否したり行方不明だったりし、債務者が支払いをできない場合、金銭や有価証券を供託所(法務局)に預ける(供託する)ことで債務を免れられる制度です。
例として、建物の借り主と家主がトラブルとなり、家主が賃料の受け取りを拒否したケースでは、借り主が賃料を供託すると賃料の支払いをしたのと同じ効果があります。
家主は請求すれば原則として、いつでも供託物を受け取ることができます。

本庶氏本人は受け取っていないのにも関わらず、申告漏れを指摘されたということは、課税当局は契約が有効と判断したということですよね。
その点は、本庶氏が甘かったという気はします。
恥ずかしながら、『弁済供託』という制度を知りませんでしたが、契約が有効であれば、本来受け取る側は課税されるということが分かりました。
今回は意図的な税逃れではないとして、重加算税は課されなかったようですが、今回の件がありますので、今後は、別の方も知らなかったではすまないかもしれませんね。
あとは、研究者の方も、知財については弁理士などを付けるなどしてきちんと契約しておかないといけないでしょうね。

ノーベル賞受賞の本庶氏の22億円申告漏れを国税局が指摘したことについて、どう思われましたか?


ゴーン被告の新たな10億円私的流用を東京国税局は日産自動車の経費と認めず!

 

読売新聞によると、保釈中にレバノンに逃亡した日産自動車前会長カルロス・ゴーン被告(66)(会社法違反などで起訴)を巡り、日産自動車が東京国税局から2019年3月期までの5年間に約10億円の申告漏れを指摘されたことが関係者の話でわかったようです。
東京国税局は、この期間のコーポレート(社有)ジェット費用のほか、東京や海外住居の家賃などについて、ゴーン被告の私的流用にあたると認定し、日産自動車の法人所得から控除される経費への計上は認められないと判断したようです。

過少申告加算税を含む法人税の追徴税額(更正処分)は約2億5,000万円です。
東京国税局は、2014年3月期までの3年間についても同様に約1億5,000万円の申告漏れを既に指摘しており、東京国税局が認定したゴーン被告による私的流用分は、8年間で計約11億5,000万円となりました。

日産自動車は取材に対し、「2019年3月期までの税務調査は終了し、税務当局から更正通知を受け取った。通知に従い対応する」と回答したようです。

日産自動車は2020年2月、一連の私的流用やゴーン被告の指示による会社資金の不正支出などで損害を被ったとして、ゴーン被告に約100億円の支払いを求めて横浜地裁に提訴しています。

コストカッターと呼ばれていた割りには、私的な費用をいっぱい使っていたんですね。
力がありすぎて、周りも何も言えなかったのでしょうが。
中小企業でも税務調査で色々と指摘されますが、これと比べると微々たるものです。
まずは、大きな会社からきちんと税金を取って欲しいですね。

ゴーン被告の新たな10億円私的流用を東京国税局は日産自動車の経費と認めなかったことについて、どう思われましたか?


大阪国税局が消費税不正還付で不動産会社社長2人を告発!

 

産経新聞によると、消費税の還付を不正に受けるなどし、約1億5,400万円を脱税したとして、大阪国税局が、消費税法違反などの罪で、大阪市浪速区の不動産賃貸会社2社を経営する社長(61)と法人としての両社を大阪地検に告発していたことが、先日、関係者への取材でわかったようです。
重加算税を含む追徴税額は、計約2億800万円で、すでに修正申告を済ませ、大半を納付したようです。

関係者によると、2社は大阪市内に11棟の賃貸マンションを所有しています。
社長は2015年5月~2018年4月、住宅用として貸し出していた部屋を事業用と偽り、消費税の還付を受けていました。

消費税法では住宅用の貸し付けは非課税取引ですが、事業用は課税取引とされ、事業者は条件を満たせば消費税が全額控除され、還付を受けることができます。

また、これとは別に、同局は消費税など約7,400万円を脱税したとして、消費税法違反罪などで、大阪市浪速区の不動産賃貸会社2社を経営する社長(56)と法人としての両社を同地検に告発しています。

少し前に悪質な消費税の還付が横行したのだと思いますが、最近は、消費税の還付申告をした場合、すぐには還付してくれません。
僕も年間数件、消費税の還付申告をしていますが、早ければ電子申告した翌日に税務署から電話がかかってきて、資料の提出を求められたり、税務調査があったりします。
不正還付がアウトなのは言うまでもないことですが、きちんとした消費税の還付申告であっても、簡単ではないということを、納税者の方は認識しておいてほしいですね。

大阪国税局が消費税不正還付で不動産会社社長2人を告発したことについて、どう思われましたか?


6,900万円の脱税の疑いで名古屋国税局が人材派遣会社社長を告発!

 

自動車部品工場などへの人材派遣で得た売り上げを申告せずに、消費税約6,900万円を脱税したとして、名古屋国税局が消費税法違反などの疑いで、岐阜県可児市の人材派遣会社2社と、同社の社長(48)を岐阜地検に告発したことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

関係者によると、同社と関連会社(岐阜県大垣市)は自動車部品工場や携帯電話販売店など約130カ所に人材派遣を実施しています。
岐阜県可児市の人材派遣会社は2018年2月期までの3年間で計約7億2,700万円、岐阜県大垣市の関連会社は2018年3月期までの2年間で計約1億9,500万円の売り上げを申告せず、消費税計約6,900万円を脱税した疑いが持たれています。

追徴税額は無申告加算税などを含め総額約1億1,100万円に上る見込みだそうです。
脱税した金は会社の運転資金に充てたとみられます。

人材派遣会社の関係者は取材に対し、「業務が忙しく、人手も足りず申告ができなかった」と話しているようです。

忙しくて申告ができなかったというのは、理由になるのでしょうか?
人事派遣会社は、特徴として、売上は消費税が課税、コストの中で多いと思われる人件費は不課税ですので、基本的に消費税の納付が多くなるため、消費税は気にしておかないといけない重要なものだと思います。
そこを忙しいという理由で無申告というのは、経営者としてどうなのかなぁと思います。
税理士に頼めば、申告作業はしてくれると思いますし、何か良い方法を考えてくれるかもしれませんので。
あとは、法人税はどうだったのだろうかが気になります。
消費税の計算をしないと、法人税の申告もできないと思いますので。
赤字だったのでしょうか?
どちらにしても、コンプライアンスを気にする企業は増えてきていると思いますので、信用を失い、仕事は減るでしょうね。

6,900万円の脱税の疑いで名古屋国税局が人材派遣会社社長を告発したことについて、どう思われましたか?


1億2,500万円の脱税の疑いで不動産会社の経営者を逮捕!

 

日本経済新聞によると、架空の支払手数料を計上する方法などで法人税計約1億2,500万円を不正に免れたとして、東京地検特捜部は、先日、複数の不動産会社を経営する容疑者(80)を法人税法違反(脱税)容疑で逮捕しました。
東京地検特捜部は、認否を明らかにしていません。

逮捕容疑は、自らが経営する東京都港区の会社など計3社で、実態のない支払手数料や売上原価を計上するなどして、2年間で5億円余りの所得を隠し、法人税計約1億2,500万円を不正に免れた疑いです。

最近、安易な方法で結構多額な脱税をされる方が増えているような気がしますね。
指南している方がいるのでしょうか?
いつも思いますが、結構儲かる商売をされている方が世の中にはたくさんいらっしゃるんですね。
もちろん、脱税はあるまじき行為なので、合法的な節税をすればいいと思うのですが、顧問税理士がいるとすれば、何も提案とかアドバイスをしないんですかね?
やはり、月次決算をして、タイムリーに手を打つことが重要だなぁと改めて感じた1件でした。

1億2,500万円の脱税の疑いで不動産会社の経営者が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


ユニバーサルミュージックの課税取り消しを二審も認める!

 

大手レコード会社「ユニバーサルミュージック」(東京都渋谷区)が国を相手取り、約58億円の課税処分の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決が、先日、東京高裁でありました。

秋吉仁美裁判長は、処分を違法として取り消した一審の東京地裁判決を支持し、国側の控訴を棄却しました。

ユニバーサルミュージックは組織再編の一環で、海外の関連会社から約866億円を借り入れ、支払った利子を損金として計上しました。
東京国税局は利子が関連企業への利益移転に当たるとみて、約58億円を追徴課税していました。

判決理由で、秋吉裁判長は借り入れが「経済的合理性を欠くというべき事情は見当たらない」と指摘しました。
税負担を不当に避ける行為だったとはいえないと判断しました。

ユニバーサルミュージックさんは良かったですね。
行為計算の否認は課税当局の伝家の宝刀なのですから、使う際には、国税局はきちんとした理論を持ってやって欲しいですし、何が良くて何が悪いかのラインを他の納税者にも明確にして欲しいですね。
当然、訴訟になるとコストがかかり、結局税金が使われるわけですから。
このあと、国税局がどうするか分かりませんが、おかしいものはおかしいときちんと主移調できるユニバーサルミュージックさんには頑張って欲しいですね。

ユニバーサルミュージックの課税取り消しを二審も認めたことについて、どう思われましたか?


固定資産税情報を不正入手した統括国税調査官を名古屋地検が在宅起訴!

 

時事通信によると、他人の土地の固定資産税に関する情報を不正に入手したなどとして、名古屋地検特捜部は、先日、虚偽有印公文書作成・同行使などの罪で、名古屋国税局の統括国税調査官(52)を在宅起訴した。

国税庁は、統括国税調査官を懲戒免職処分としました。
統括国税調査官は国税庁の調査に対し、「私的な目的だった」と不正を認めているそうです。

起訴状によると、統括国税調査官は大垣税務署に勤務していた2019年6月、私的目的で他人の土地の固定資産課税台帳の記載事項を入手しようと虚偽の閲覧等請求書を1通作成し、大垣市役所に提出して閲覧したなどとされます。

統括国税調査官ともあろう方がどのような目的化は分かりませんが、私的目的で不正入手するなんて、国税庁の職員のレベルが低すぎますね。
こういう人がいる組織が、まともに税務調査ができると思えませんよね。

固定資産税情報を不正入手した統括国税調査官が名古屋地検に在宅起訴されたことについて、どう思われましたか?


三井住友信託銀行が「うっかりミス」で18億円の追徴課税!

 

日本経済新聞によると、意図的に税金を逃れようとしたわけではないのに、三井住友信託銀行が約18億円の追徴課税処分を受けていたようです。
海外で資金調達する機会が増える中、複雑な「国際税務」に関するチェックが甘かったのが原因です。
みずほ銀行でも似たような問題が発生しており、2社とも係争中です。
カストディアン(有価証券管理のプロ)が犯した不名誉なうっかりミスですが、事務処理と甘く見た代償は大きく、税務リスクの盲点が浮き彫りになりました。
同業他社も対岸の火事とは言えないでしょう。

関係者や訴訟資料などによると、2018年5月末に三井住友信託は源泉所得税のほか、不納付加算税と延滞税を加えた約18億円の追徴課税処分を受けました。
処分内容に納得できず、2019年4月、東京地裁に取り消しを求めて提訴しました。
同社は事実を認めたうえで、「係争中のため、コメントはできない」としました。

「うっかりミスなんです……」。
同社関係者は悪質な脱税だったり、行き過ぎた節税だったり、意図した税逃れではないことを強調しています。
「嘆願書を出したのですが、ダメでした。仕方なく、訴訟に踏み切ることにしました」

「探したが見つからなかった」。
5枚の書類の提出漏れですが、海外投資家などにいくら利子を支払ったか示すのに必要な5枚の書類が提出されていないことを東京国税局は重く見たのです。
顧問税理士に相談するテーマは国税当局と論争になりそうな「解釈」です。
納税手続きという「事務処理」は通常、相談しません。
免税や非課税の特例が存在する税制の実務では、ミスが起きやすいのです。
実は盲点です。

今回、盲点になったのは租税特別措置法の「民間国外債等の利子の課税の特例」というものです。
そもそもこの利子についての所得税は、発行主体の日本企業が徴収・納付する義務を負います。
日本の国税当局が海外で税金を徴収することは原則できず、日本なら日本企業が課税対象になります。
わかりにくい仕組みですが、源泉徴収義務を負う日本企業がまさに三井住友信託銀行だったのです。
そのため、東京国税局は必要な手続きを怠ったと指摘しました。
もともと日本企業が海外で起債しやすくするため、非課税制度があり、三井住友信託銀行が「利子受領者確認書」を提出すれば非課税となるはずでした。

社債を2015年4月までに償還し、投資家に資金を返還し終えていた2017年秋、東京国税局が三井住友信託銀行の税務調査に乗り出し、争点となる事態が発生したのです。
とはいえ、この制度は昭和40年代後半から続いており、1998年には今の姿になりました。
「税務処理も含めて実務は確立されている」(弁護士)とのことです。

気づいた東京国税局からの指摘を受け、三井住友信託は2017年12月に国税当局に嘆願書を提出しています。
そこには「確認書の提出を示す控えが残っていないが、寛大なるご配慮を頂きたい」という趣旨の文章が記され、不名誉ながらミスを認めた格好です。

約18億円という多額に上ったのは、当時の時代背景と無縁ではありません。
三井住友信託銀行の前身、中央三井信託銀行が舞台なのです。
当時の中央三井信託銀行は公的資金を注入され、経営再建中でした。
早く公的資金を返済しようと資本増強を急いでいました。
2005年2月に海外で発行した社債の規模は8億5千万米ドル(当時のレートで約900億円)に上ります。
投資家に約束した利回りは約5%で、毎年の利払い費用は約40億円に上りました。

みずほ銀行は租税回避地(タックスヘイブン)に置いた特別目的会社(SPC)の税務処理をめぐり、東京国税局から約84億円の申告漏れを指摘されました。
過少申告加算税を含め約20億円を追徴課税され、2019年に提訴し、現在、東京地裁で係争中です。
この案件も悪意があるものではありません。
同行はリーマン・ショック後にSPCを使うスキームを利用して自己資本を増強しました。
その後、スキームを解消する際、形式的な利益がSPCの利益と見なされてしまい課税処分へとつながったのです。

共通するのは資金調達後の「アフターフォロー」への意識が甘かった点でしょう。
三井住友信託銀行が国税当局から提出遅れを指摘されている確認書はわずか5枚の書類です。
みずほ銀行もSPCの決算期日を1日ずらすなど形式的に利益が出ないようにすれば、追徴課税は避けられた可能性があります。

悪意がなく形式的でも申告漏れに当たれば国税当局は課税します。
プロでもミスを犯す「複雑な税制」に全く問題がないとは言えませんが、経営陣も国税当局と大きな論争を呼ぶような「解釈」を巡るリスクへの備えは意識しても、「事務処理」は現場任せというのが実態です。
その点では銀行側にも落ち度はあると言えるでしょう。

EY税理士法人の角田伸広会長は「一般的に日本企業は税務のような内部管理システムへの投資や人材育成が欧米に比べ大幅に遅れている」と指摘しています。
「オペレーショナルリスク」と呼ばれる事務処理上のリスク管理体制が甘かった可能性はあります。

海外での資金調達は危機時の資本増強策などとして増える傾向があります。
足元の新型コロナウイルスの感染拡大で、資本増強などを迫られる企業は急増するでしょう。
先行き不透明な今、投資家も預金者の目線も厳しくなります。
係争中であり処分が取り消される可能性も残っていますが、仮にうっかりミスが多額の税負担を招くとしたら、担当者や現場責任で片付けられる問題ではありません。

危機が去った後、税務リスクは顕在化するでしょう。
それを見越した体制整備が必要ですね。

うっかりミスで18億円というのはきついですね。
税務関係の事務処理も、きちんとルールを考え、それに基づいているかどうかチェックしないといけない時代になっていますね。

三井住友信託銀行が「うっかりミス」で18億円の追徴課税を受けたことについて、どう思われましたか?


「鬼滅の刃」アニメ制作会社に1億4千万円の脱税の疑い!

 

人気アニメ「鬼滅(きめつ)の刃」の制作会社として知られる「ユーフォーテーブル」(東京)と同社の社長(50)が、東京国税局査察部から脱税容疑で東京地検に告発されたことがわかったようです。
運営する飲食店の売り上げを少なく見せかけるなどして約4億4,600万円の所得を隠し、計約1億4千万円を脱税した疑いが持たれています。

関係者によると、同社は手がけたアニメを題材としたカフェやレストランを各地に展開しています。
このうち東京と大阪の計4店舗の売り上げについて、社長が経理担当者に帳簿を改ざんさせる方法で、2015、2017、2018年の各期3年間で計約4億4,600万円分の売り上げを申告せず、法人税約1億1千万円を脱税した疑いが持たれています。
また、申告しなかった売り上げにかかる消費税約2,900万円を脱税した疑いもあります。

社長は、4店舗の売り上げをすべて現金のまま都内の自宅で保管していました。
経費などを支払った残りの売り上げの一部を申告せず、同社の事業資金などに充てていました。
2019年3月に東京国税局が自宅を家宅捜索したところ、金庫などから現金約3億円が見つかったそうです。

同社と社長は代理人弁護士を通じ、「ファンをはじめ、関係者にご心配、ご迷惑をおかけすることについて誠に申し訳なく、心よりおわび申し上げる。国税当局の指導に従って修正申告を行い、全額納税した」などとコメントを出しました。

なお、手がけたアニメを題材とした飲食店の売り上げを少なく見せかけた疑いがもたれていますが、アニメファンにとってはハイクオリティーの映像で知られるスタジオであり、社長は作品づくりを先頭で引っ張る剛腕プロデューサーです。

ユーフォーテーブルは、「ルパン三世」などで知られる東京ムービー新社(現トムス・エンタテインメント)出身の社長が2000年に設立しました。
2007~2010年に劇場公開した「空(から)の境界」シリーズで、緻密(ちみつ)な映像作りが注目を浴びました。
締めくくりの第8作は社長が自ら監督しました。
社長は他の作品でも、プロデューサーにとどまらず、脚本を書いたり音響監督を務めたりといった形で創作部分に深く関わるスタイルをとっています。

2011年から、人気ゲームを基にした「Fate」シリーズのテレビアニメや劇場版を制作し、同社の看板作品に仕立てました。
最新作を2020年4月25日に劇場公開する予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大を受け延期になっています。
2017年にはゲーム原作の「刀剣乱舞」を、昨年はマンガ原作の「鬼滅の刃」を手がけ、丹念に作り込んだ映像と迫力あるアクションで多くのファンを獲得しました。
「鬼滅の刃」はアニメ化で原作が爆発的に売れ、同社制作による劇場版も2020年10月公開の予定です。

社長は2009年、出身地の徳島市にスタジオを開設しました。
地域振興を目的としたアニメ関連のイベント「マチ★アソビ」を発案し、自らプロデュースして同年秋に開催しました。
春と秋の名物行事として全国のアニメやゲームのファンが同市を訪れ、初回に約1万2千人だった来場者は2018年5月の第20回には約8万4千人に達しました。

ただし、同社の脱税疑惑が一部で報じられ、社長は2019年4月に同イベントの実行委員会会長を辞任しました。
2020年5月の第24回は、コロナ感染拡大の影響で中止になりました。
また、同社の制作への影響を心配する声も上がっていました。

社長が経理担当者に帳簿を改ざんさせる方法で売り上げを申告していなかったとのことなので、かなり悪質ですね。
剛腕プロデューサーなのかもしれませんが、経営者としては失格ですね。
代理人弁護士を通じた「ファンをはじめ、関係者にご心配、ご迷惑をおかけすることについて誠に申し訳なく、心よりおわび申し上げる。国税当局の指導に従って修正申告を行い、全額納税した」というコメントも、脱税に関するコメントはなく、反省していないかもしれませんね。
こういう事件を目にするたびに思いますが、儲かっているところは儲かっているんですね。
ただし、脱税は違法という認識は常に持っていて欲しいですね。

「鬼滅の刃」アニメ制作会社に1億4千万円の脱税の疑いがあることについて、どう思われましたか?


前澤友作氏の資産管理会社が約5億円の申告漏れ!

 

ファッション通販サイト「ZOZO」の創業者で実業家の前澤友作氏が役員を務める資産管理会社が、プライベートジェットの私的利用をめぐって東京国税局からおよそ5億円の申告漏れを指摘されたことが関係者への取材で分かったようです。

関係者によると、実業家の前澤氏は、みずからが役員を務める資産管理会社「グーニーズ」が所有するプライベートジェットを、私的な海外旅行などで頻繁に利用していたということです。

前澤氏は、プライベートジェットの利用料として一部の費用を資産会社側に支払っていましたが、東京国税局は、本来、前澤氏が支払うべき利用料が2019年3月期までの3年間でおよそ5億円不足し、資産管理会社はその利用料を所得として計上する必要があると指摘したということです。

関係者によると、会社側はすでに修正申告したそうですがが、赤字分と相殺され、法人税の追徴課税は発生しなかったとのことです。

一方、前澤氏個人も、絵画の売買で得た利益などをめぐって、東京国税局から、2018年までの3年間でおよそ9,900万円の申告漏れを指摘され、追徴課税はおよそ4,000万円に上ったということです。

これについて前澤氏は、先日、ツイッターに「私は逃げも隠れもしないし、税務処理の方法でご指摘があれば、惜しまず税金払いますので、税金はどうか有効活用願います」などと投稿しています。

前澤氏ほどの方になると、一流の顧問税理士がいるでしょうから、上手にやっているんでしょうね。
3年間で5億円修正しても、赤字分と相殺され、法人税の追徴課税は発生しないわけですから。
個人的には、前澤氏のような経営者になると、どこまでが仕事でどこまでがプライベートかの線引きが非常に難しいと思いますので、国税局がどう判断したのかが非常に気にはなります。
個人の方の、絵画の売買などで得た利益の申告漏れも、どのような指摘がされたのか、知りたいですね。

前澤友作氏の資産管理会社が約5億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


金地金使った税還付を指南した税理士に8億円所得隠し容疑!

 

消費税還付方法を指南して得た報酬を売り上げから除外するなどして計8億円超の所得を隠したとして、東京国税局査察部が、東京都府中市の税理士(38)と、この税理士が実質的に経営するコンサルティング会社2社(東京都中央区と東京都渋谷区)を所得税法と法人税法違反の容疑で東京地検に告発したことがわかったようです。

税理士と2社は不動産投資家らに対し、「金地金(きんじがね)」の取引を使った消費税還付の方法を助言する事業を展開していました。
関係者によると、2社への架空のコンサルタント手数料を支払ったとして自身の所得を少なく申告したほか、2社については売り上げの一部を除外し、2017年までの3年間で計約8億2,700万円の所得を隠し、計約2億1,200万円を脱税した疑いがあります。
隠した所得は外国為替証拠金取引(FX)などに使っていたそうです。

この税理士は2006年に税理士登録しており、税理士事務所のホームページによると、不動産投資と相続に関する節税業務に特化しており、顧問先の95%が地主とサラリーマン大家だとしています。
この税理士は取材に対し、税理士を廃業したと説明したうえで、「国税局の指導に従い、修正申告を行った。納税もほぼ済ませている」と回答しているようです。

脱税の疑いで告発されたこの税理士と2社は、不動産購入時にかかった消費税を取り戻すために、「金地金」の取引を活用する方法を指南して売り上げを伸ばしていました。
消費税は、通常、売上時に受け取った税額から、仕入れ時にかかった税額を差し引いて納めます(仕入れ税額控除)。

ただし、不動産を居住用として貸し出している場合は、賃貸先から受け取る家賃に消費税が上乗せされていないため、購入時に支払った消費税の仕入れ税額控除ができないのです。

この税理士らが指南していたのは、この消費税を取り戻す方法です。
まず、オーナーは法人を設立した上でマンションなどの不動産を購入する一方で、法人は金地金の取引を繰り返し、家賃を含めた法人の売り上げの一定以上となるまで高めます。
こうすれば、法人がマンション購入時に支払った消費税は、金地金の仕入れで支払った消費税と合算して控除できるようになります。
金地金の売却時に支払った消費税から差し引けば、その分が還付される仕組みです。

しかしながら、2020年度の税制改正でこのスキームは通用しなくなります。
消費税に詳しい大野晃男税理士によると、このスキームに関わる税理士は、申告書の書き方や金の取引方法を指南して報酬を得るのが一般的です。
大野税理士は「本来は受けられない還付を、法律に当てはめて条件を整えることで受ける仕組み」とした上で「オーナーは事業者なのにマンションの高額な消費税を負担しなければならず、取り返そうと考えるのは仕方ない」と話しています。

いわゆる税理士試験を受けて合格した試験組で、このようなことを指南していた上に、自らも脱税していたなんて、信じられないですね。
税理士が絶対にしてはいけないことが、脱税のお手伝いだと思いますが、指南だけでなく、自らも脱税していたわけですから。
本人は東京都府中市で、コンサルティング会社2社の所在地を東京都中央区と東京都渋谷区とにしているのも、所轄税務署を別にすることで、税務調査がしにくいようにしているのではないかと疑ってしまいますね。
これくらいの指南で、こんなにも稼げるのは、ある意味凄いなぁと思いますが。
どこで道を誤ったのでしょうか?
この税理士は、すでに廃業の届を出しているようですが、節税の本などを出版しています。
脱税と節税はまったく違いますので、納税者の方々も、提案を受けても自ら良いのかどうかを判断していただきたいですね。

金地金使った税還付を指南した税理士に8億円所得隠し容疑があることについて、どう思われましたか?


名古屋国税局が人材派遣業者を3,100万円の脱税容疑で告発!

 

消費税約3,100万円を脱税したとして、名古屋国税局が消費税法違反の疑いで、人材派遣会社役員(66、愛知県西尾市)を名古屋地検に告発したことが関係者への取材で分かったようです。

関係者によると、2018年までの3年間、当時営んでいた別の人材派遣業で約3億9千万円の売り上げがあったのに申告せず、派遣先から預かった消費税約3,100万円の納税を免れたとされています。

また、従業員給与から所得税分を天引きする源泉徴収や自身の所得税も無申告だったとみられ、追徴税額は無申告加算税などを含め総額約6,200万円に上るもようです。

人材派遣会社役員は取材に対し、「脱税の認識はあったが預金に回してしまった。反省している」と答えています。
一部を納税したそうです。

人材派遣会社役員は当時、ベトナム人やインドネシア人労働者らを自動車関連会社や製菓会社に派遣していました。

脱税の認識があったわけですから、救いようがないですね。
そして、従業員給与から所得税分を天引きする源泉徴収や自身の所得税も無申告だったようですので、悪質と言わざるをえないですね。
こういうケースは、どんどん告発して欲しいですね。

名古屋国税局が人材派遣業者を3,100万円の脱税容疑で告発したことについて、どう思われましたか?


東京地裁が塩野義製薬への課税処分取り消し!

 

組織再編税制を巡り、大阪国税局から約400億円の申告漏れを指摘された塩野義製薬が課税処分の取り消しなどを求めた訴訟の判決が、先日、東京地裁でありました。
古田孝夫裁判長は同社の請求を認め、法人税や過少申告加算税など計約80億円の課税処分を取り消しました。

塩野義製薬は医薬品開発のため、組合を設けて海外企業と共同事業体(JV)を設立し、
組合の持ち分をイギリス子会社に現物出資しましたが、国税局はこれに絡み、約400億円の申告漏れを指摘しました。

法人税法は企業の組織再編について特別な課税ルールを設けており、海外同士の資産移転など一定の条件を満たせば、課税を繰り延べることができます。
塩野義製薬は、組合の資産は国内でなくアメリカで管理されていたなどとして、現物出資にはこの規定が適用されると主張していました。

古田裁判長は判決で、組合の資産のうち現金はアメリカの預金口座に入金され、会計処理や税務申告もアメリカの事業所で行われていたと指摘し、「組合の主要な資産は国外で管理されており、国税局の処分は違法だ」と結論づけたのです。

塩野義製薬は「当社の主張を実質的に全面的に認めた判決だ」とコメントしています。
大阪国税局は「控訴するかについては、判決内容を詳細に検討し、関係当局と協議の上で決定したい」としています。

時間やコストがかかりますが、そういった理由であきらめず、納得できないことは、とことん争ってほしいですね。
最近、国税局の指摘も理由がイマイチのものや、よく分からないものが増えているように思いますので、十分に争う価値はあるのではないかと思っています。
塩野義製薬さんはさすがですね。

東京地裁が塩野義製薬への課税処分取り消したことについて、どう思われましたか?


良品計画が移転価格税制で70億円申告漏れを指摘され追徴20億円!

 

「無印良品」を展開する良品計画(東京都豊島区)が東京国税局の税務調査を受け、2017年2月期までの3年間で約70億円の申告漏れを指摘されたことがわかったようです。
海外への所得移転を防ぐ移転価格税制を適用されたそうです。
法人税の追徴税額は約20億円とみられ、すでに納付したそうです。

関係者によると、良品計画が中国子会社に販売する商品価格や商標権使用料が低く、日本で計上するべき利益の一部が中国側に移ったと指摘されたとみられます。

良品計画の公表資料によると、2019年2月期の営業収益(売上高)は約4,097億円です。
積極的に出店を進める中国では256店舗を展開し、日本国内に次ぐ約750億円の営業収益を上げていました。

良品計画は、先日、ホームページ上に「二重課税分については見解の相違があるものの支払うこととした。日本、中国それぞれの税務当局に二国間協議の手続きを申請した」と発表しました。

移転価格税制はかなり難しい問題であるため、それなりの規模の企業は顧問税理士などと慎重に進めると思いますが、良品計画はどうだったんでしょうね。
見解の相違があるのであれば、争ってほしかったと思います。

良品計画が移転価格税制で70億円申告漏れを指摘され追徴20億円を受けたことについて、どう思われましたか?


AKB運営会社の元社長の22億円の申告漏れを国税局が指摘!

 

アイドルグループAKB48などを運営する「AKS」(東京都千代田区)の元社長(48)が東京国税局の税務調査を受け、約22億円の申告漏れを指摘されたことが関係者の話でわかったようです。

個人で保有していた株式の譲渡益を申告しなかったそうです。
所得税の追徴税額は過少申告加算税を含め約4億円で、すでに修正申告した模様です。

関係者によると、元社長はアイドルグループ「乃木坂46」の運営に関わる「ノース・リバー」(同区)の株式を保有していましたが、株式を妻名義にした後、2017年に遊技機メーカー「京楽産業.」(名古屋市)に譲渡しました。
元社長は、同社から約24億円を借り入れており、この借入金と株式を相殺する取引だったそうです。

東京国税局は、実質的には元社長が株式を売却して得た利益で借入金を返したと判断し、売却時点で申告するべき所得があったと認定した模様です。

報道からは全くわかりませんが、多分株価はかなり高いでしょうから、個人的には、どうやって妻名義にしたのか、そのときの税務処理はどうしたのだろうか(きちんと申告しているのだろうか)ということに興味があります。
あとは、京楽産業は、多分画数などを考慮して、社名に『.』を入れているんだなぁと思いました。

AKB運営会社の元社長の22億円の申告漏れを国税局が指摘したことについて、どう思われましたか?


“闘う社長”元キックボクサーが1億5,000万円の所得隠し!

 

日刊ゲンダイによると、自身をブログで「闘う社長」と紹介していた元プロキックボクサーは税金をごまかし、出会い系サイトで稼いだ金で、ぜいたく三昧の生活を送っていたようです。

出会い系アプリなどの制作を手がける広告会社(東京都豊島区)の経営者で元プロキックボクサーの社長(43)が約1億4,900万円の所得を隠し、法人税3,500万円を脱税したとして、法人税法違反の容疑で東京国税局から刑事告発されました。
東京国税局は2019年6月に査察に入り、社長が容疑を否認していたため、悪質と判断したようです。

「社長は、複数の知人が経営する会社にウソの請求書を作らせ、仕事を発注したように見せかけ代金を口座に振り込んでいた。外注費を支払ったことにして、知人の会社から現金でキックバックを受けていたのです。信用調査会社の資料によると、同社の売上高はここ数年、毎年3億円で、2018年12月期の売上高は4億5,000万円になっていた。2018年12月期までの2年間で、3,500万円を脱税していた疑いです」と、国税事情通は言っています。

脱税で得た金は、高級時計やブランドバッグの購入に充てていたほか、飲食代や株式、不動産の取得にも使われていました。

会社の設立は2005年で、同社は転職サイトに「パチンコや競馬、飲食業界の顧客と直接取引しています。評判が口コミで広がり、広告依頼が増加中。2009年には売上高10億円、対前年比200%を記録しました」と明記していました。

「コンサルタント業務や広告業に加え、『トップドッグレコーズ』という音楽事業をしていたこともあったが、実態は不明です。最近はマンションなど不動産投資の電話代行業のほか、出会い系アプリの制作で売り上げを伸ばしていた。どうやら関連会社が出会い系サイトの運営にも関わっていたようです。そのサイトはとにかく利用料が高額でサクラが多いともっぱらでした。女性から直接的なお誘いのメッセージが次々送られてくるが、結局は会えず、お金を取られるだけと、さんざんな評判でした」と、業界関係者は言っています。

社長がかつて所属していた格闘技ジムのホームページによると、戦績は8戦3勝4敗1分けで、2011年には総合格闘技大会で優勝を飾ったこともあったそうです。
話を聞くため、日刊ゲンダイは会社に連絡したようですが、社長は不在で対応できる担当者もいないとのことです。
本人のブログは閉鎖され、ダンマリとは「闘う社長」らしくないですね。

最近、架空の請求書で脱税をしているケースが多いように思いますが、発覚するのは氷山の一角でしょうから、世の中ではたくさん行われているんでしょうね。
これだけ、告発等されているケースが多いわけですから、思っているほど甘くはないということは分かるような気はしますが、毎年何件も出てくるのはなぜなのでしょうか?
指南をしている方がいるのでしょうか?
架空の経費は相手にとっては架空の売上ということを認識してほしいですね。

“闘う社長”元キックボクサーが1億5,000万円の所得隠しをしていたことについて、どう思われましたか?


瀬戸の定光寺前住職らの1億1,000万円の私的流用を名古屋国税局が指摘!

 

中日新聞によると、尾張徳川家ゆかりの定光寺(愛知県瀬戸市)の前住職(75)と息子の前副住職(46)が寺の収入から約1億1,000万円を私的に使ったとして、名古屋国税局が寺を運営する宗教法人定光寺に、所得税の源泉徴収漏れを指摘していたことが分かったようです。
重加算税などを含めて約4,000万円を追徴課税しました。
既に修正申告し、大半を納付したようです。

税法上、宗教法人はお布施など宗教活動にあたる非収益事業の収入は課税されませんが、住職らの給与や寺の金を私的に使った分は源泉徴収の対象になります。

定光寺が所属する臨済宗妙心寺派(本山・妙心寺、京都市右京区)などによると、国税当局は2017年までの4年間に、2人が戒名料や霊園供養料などを定光寺の収入とせず、私的に流用したと判断したもようです。
その額が計1億1千万円にのぼるそうです。

妙心寺派の担当者は取材に対し、「このような事態になり大変遺憾で、檀家に申し訳ない」と話したようです。
聞き取りに対し、元住職らは、私的流用の使途を説明しなかったそうです。

国定公園内にある定光寺をめぐっては、前住職らが違法に山林を開発し、2017年に県が行政指導しています。
これを受け、妙心寺派は前住職を免職処分にし、前副住職も退職しました。

新たに指名された現在の住職らが、2人に対して損害賠償を求め提訴する方針だそうです。

定光寺は南北朝時代の1336年の創建とされ、本堂奥の尾張徳川家の始祖・徳川義直の廟所は、国の重要文化財に指定されています。

宗教法人はそもそも税制上優遇されているなかで、このような事件が起こるのは非常に残念ですね。
また、住職や副住職の立場にある方が、行政指導を受けたり、このような事件を起こすのは、どうなんでしょうね。
檀家の方々の信頼を一気に失うでしょうね。
やはり、大企業でもそうでなくても、経営者には経営者としての資質が必要ということを改めて感じた1件でした。

瀬戸の定光寺前住職らの1億1,000万円の私的流用を名古屋国税局が指摘したことについて、どう思われましたか?


ミシュランたこ焼き店が1億4,000万円の所得隠し!

 

 ミシュランガイドにも掲載された大阪の梅田(大阪市)の人気たこ焼き店「はなだこ」の運営会社と関連会社の計3社が大阪国税局の税務調査を受け、2018年4月までの5年間で計約1億4千万円の所得隠しを指摘されたことがわかったようです。
重加算税を含む追徴税額は約8千万円で、国税局はインバウンド(訪日外国人客)効果で売り上げを伸ばし、その一部を申告していなかったとみています。

 はなだこは、JR大阪駅東の高架下の「新梅田食道街」の中で営業。「ミシュランガイド京都・大阪2018」で、5千円以下で質の高い料理を出す「ビブグルマン」として掲載されたこともあり、外国人観光客が多く訪れ、昼夜を問わず行列ができる人気店です。

関係者によると、調査を受けたのは大阪府守口市の「芭食サービス」「翠松フードサービス」「新紀」です。
国税局は、レジを操作して客が商品を購入した記録の一部を消去する手口で売り上げの一部を除外し、法人税や消費税の支払いを免れていたと判断しました。
また、従業員の給与にかかる源泉所得税の一部も納めていなかったとみているようです。

3社はすでに修正申告し、納税したようです。
運営会社側は「(3社が)税務調査を受けたことは事実」としたうえで、調査の内容や結果については「お答えできません」としています。

昨年は、大阪城公園のたこ焼き屋さんが脱税で有罪になっていたと思いますが、インバウンド効果があるのか、無茶苦茶儲かるんですね。
おそらく現金売上だと思いますが、売上を除外したり、源泉所得税の一部も納めていなかったというのは、かなり悪質ですね。
既に修正申告及び納税をしているのであれば、認めたということだと思いますが、今後は適切な申告に努めます的なコメントをする会社が多い中で、「お答えできません」というコメントも会社のスタンスを表しているような気はしますね。
既にミシュランからは外れているようですが、きちんと申告はして欲しいとは思いますし、国税局・税務署にももっと悪質な会社を調査し、税金を取ってほしいですね。

ミシュランたこ焼き店`が1億4,000万円の所得隠しをしていたことについて、どう思われましたか?


海外資産の税逃れ防止のために取引記録を保管要請!

 

 日本経済新聞によると、政府・与党は富裕層が海外に持つ資産について、税逃れ対策を強化するようです。
国外にある銀行預金の入出金や不動産の賃貸借などの取引記録を保管するよう納税者に求めます。
現在は年に1度、不動産の保有残高などの情報の提出を義務付けていますが、資金の流れを示す取引記録も保存を促します。
記録があれば申告漏れ時に追加課税を軽減する仕組みを設ける方針です。
取引の透明性を高めて自主的な申告を迫る狙いです。

2019年12月にまとめる与党税制改正大綱に盛り込み、2020年度税制改正に反映します。

政府は2014年に国外財産調書の制度を導入しました。
海外に計5,000万円超の資産を持つ人を対象に海外資産の保有状況を調書にまとめ、税務署に毎年提出するよう義務づけました。
しかしながら、資産残高のストック情報だけでは税逃れの実態は把握しにくくなっています。
預金利子や不動産賃料、有価証券の配当や売却益など海外資産から生じたフローの所得を把握することが課題でした。

新制度では現行と同様に計5,000万円超の海外資産を持つ居住者を対象に、新たに資産の取引実態が分かる入出金記録や帳簿の保管を求めます。

保管は義務化しないようですが、税務調査で提出を求められた際に示せなければ国税当局の厳しい調査を受けることになるようです。
申告漏れを指摘された際に提出すれば追加課税の納税額が下がりますが、示せなければ納税額が高くなります。
取引の情報を透明化するため保管を強く迫る制度です。

国税庁はこれまで、ストックの情報を示した調書をもとに、税逃れの実態を調査して追徴課税した例があります。
日本に在住する韓国大手銀行の株主が配当や譲渡益を日本で申告していなかったため、大阪国税局から計15億円の申告漏れを指摘された事例などがあります。

国外財産調書の制度がうまくいっていない(提出していない方が大勢いると推測されます。)ので、色々な方法で捕捉しようとしてきますね。
任意なので、どれほどの方が保管するのかよく分かりませんが。

海外資産の税逃れ防止のために取引記録を保管要請!することについて、どう思われましたか?


チュートリアルの徳井さんの申告漏れ問題につき吉本興業が改めて経緯説明!

 

 吉本興業は、先日、お笑いコンビ・チュートリアルの徳井義実さん(44)が税務申告漏れ問題で活動自粛を発表したことを受け、公式サイトで問題の経緯に関する報告を掲載しました。
申告漏れや未納問題に加え、徳井さん個人および徳井さんが2009年に設立した会社「チューリップ」が、設立当初から社会保険に未加入のままであったことも明らかになりました。

 前日までに同様の経緯説明を掲載(現在は削除)しましたが、この日改めて発表したかたちです。
 「徳井本人は過去の税務申告状況を正確に記憶しておりませんでしたので、その後確定申告資料及び税理士からの説明等を整理し新たに判明した事実につきましても追加して報告させていただきます」として、以下のとおり説明しました。

1.チューリップ社の法人税申告状況について
 チューリップ社は2009年に設立されました。決算期は3月です。
 まず、2010年3月期乃至2012年3月期分についてですが、各年の申告期限内に申告をしておらず、税務署からの指摘を受け、3年分を併せて2012年6月25日に申告しておりました。
 また、2013年3月期乃至2015年3月期分についても、各年の申告期限内に申告をしておらず、同様に税務署からの指摘を受け、3年分を併せて2015年7月23日に申告しておりました。
 以上のうち2013年3月期乃至2015年3月期分の3年分については上記のとおり申告自体は時期を後れてでも完了させましたが、その納付については、再三にわたる税務署からの督促にもかかわらず、手続き怠慢により納付をしておらず、その結果2016年5月ころ銀行預金を差し押さえられるに至りました。以上の経緯については会見では触れられておりませんでした。
 このような度重なる申告漏れ及び未納があったこともあり、チューリップ社は2018年9月頃に国税局の税務調査を受け、2016年3月期乃至2018年3月期の3年分については無申告であるため申告するように指摘を受けました。
 また同時に、2012年3月期乃至2015年3月期の税務申告において経費として計上していた旅費、衣服代等の一部が否認されるに至りました。なお、否認された経費の具体的な内容についてですが、チューリップ社としては税務調査に至った非を認め、修正申告の内容は国税局の指導に全面的に従ったものであったため、その否認された経費詳細については把握していないと税理士から伺っております。
 チューリップ社は、以上の申告漏れ及び否認を受け、2018年11月から12月にかけて税務署からの指導に従い、2016年3月期乃至2018年3月期の3年分については確定申告書の提出を行い、2012年3月期乃至2015年3月期の4年分については修正申告書の提出を行い、法人税の追徴課税として約3700万円を納付いたしました。この金額には、否認された経費約2000万円に対する重加算税が約180万円、申告漏れ金額約1億1800万円に対する無申告加算税約510万円が含まれております。
 なお、2019年3月期については期間内に申告を完了しております。以上がチューリップ社の申告状況です。

2.徳井個人の所得税申告状況について
 続いて徳井本人の個人事業主としての所得税申告状況については以下のとおりです。
 まず、2012年乃至2014年の3年分について無申告であるため申告するように指摘され、2015年7月23日に3年分の申告をいたしました。
 また、2015年乃至2017年の3年分についても同様に無申告であるため申告するように指摘を受け、税務署の指導に従い2018年11月頃に申告いたしました。
 2018年分については期限内に申告を済ましております。

3.その他
 チューリップ社及び徳井個人の社会保険料の納付状況ですが、2009年の法人設立時に社会保険の加入手続きをしていない状況が続いておりました。速やかに加入手続きをいたします。
 当社としては、徳井が速やかに保険の手続きを実施し、社会的責任を果たすまで必要な手続きをフォローしてまいります。
 また当社はこれまでコンプライアンス研修を実施してまいりましたが、今後は税務に関する正しい知識・情報についても研修内容とした上で、徳井のみならず所属タレント全員に対する納税意識の啓蒙を続け、また各種手続きについてもサポートをしてまいる所存です。

報道が法人のことばかりでしたが、先日のBLOGで、徳井さん個人の所得税の確定申告もしていないのはないか?と書きましたが、結局、税務調査に入られたことで慌てて過去3年分したということですね。
吉本興業の文書には消費税のことが書かれていませんが、消費税も法人税と同様なんでしょうね。
税理士のコメントを見ても、税務調査にもおそらく立ち会ってはいないですね。
顧問料や税務調査の立ち会いの費用などもケチっていたんでしょうね。
個人的には、税理士が立ち会っていれば、全面的に受け入れるということはないかと思いますが…。
国の仕事を引き受けたりしていますし、レピュテーションリスクにもつながりますので、吉本興業は、雇用契約ではないにしろ、きちんと所属タレントに納税等の教育等を行わないといけないですね。

チュートリアルの徳井さんの申告漏れ問題につき吉本興業が改めて経緯説明したことについて、どう思われましたか?


法人税1億2,000万円を脱税した不動産会社元社長を逮捕!

 

 投資用マンションのコンサルティングやセミナーなどを手がける東京の不動産会社の元社長が、架空の損失を計上するなどの手口で4億円余りの所得を隠し、法人税1億2,000万円を脱税したとして、東京地検特捜部に逮捕されました。

逮捕されたのは、東京 港区の不動産会社の元社長(39)です。

東京地検特捜部などによりますと、元社長はおととしまでの3年間に架空の損失を計上するなどの手口で、会社の所得4億円余りを隠し、およそ1億2,000万円を脱税したとして、法人税法違反の疑いが持たれています。

民間の信用調査会社によりますと、元社長は平成23年に会社を起業し、不動産売買のほか個人の顧客を対象に投資用マンションのコンサルティングやセミナーを手がけて業績を伸ばしていました。

しかしながら、スルガ銀行で投資用不動産の不正融資の問題が明らかになったことなどを受けて業績は悪化し、現在は不動産関連の業務を停止しています。

特捜部と東京国税局は、捜索で押収した資料などを分析し、資金の流れについて実態解明を進めるものとみられます。

架空の損失を計上しているようなので、かなり悪質ですね。
徳井さんは無申告を繰り返していたものの逮捕されず、今回のような架空の損失の計上は逮捕されるというのは、改めて、無申告とのバランスがおかしいように感じますね。
個人的には、意図的な無申告の方が罪が重くなるように改正して欲しいと思います。
もちろん、本当に無知で無申告だったというケースもあるとは思いますので、無申告の中でも、判断が難しいとは思いますが、意図的が意図的でないかなどで類型を分け、意図的なものについては、重加算税より支払額が多くなるようにして欲しいなぁと思います。
あとは、きちんと申告しているところに税務調査に入り、取るものがないので印紙を狙うといったことをするよりは、無申告案件の調査に時間を割いて欲しいと思いますね。

法人税1億2,000万円を脱税した不動産会社元社長が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


「チュートリアル」の徳井義実さんの会社が約1億2,000万円の申告漏れ!

 

 お笑いコンビ 「チュートリアル」の徳井義実(44)さんが設立した会社が、東京国税局から2018年までの7年間で約1億2,000万円の所得隠しと申告漏れを指摘されていたことがわかり、大阪市中央区の吉本興業本社で謝罪会見を行いました。

徳井さんは、所属する吉本興業から支払われるテレビやラジオの出演料などを本人が個人として設立した「株式会社チューリップ」を通して受け取っていましたが、2012年から2015年までの4年間で個人的な旅行や洋服代、アクセサリー代などを会社の経費として計上していました。

東京国税局はこれを経費として認めず、約2,000万円の所得隠しを指摘しました。
また、2016年から2018年までの3年間は収入を全く申告しておらず、徳井さんに対し約1億円の申告漏れを指摘しました。
重加算税等を含めた追徴税額は、合わせて約3,400万円にのぼるとみられます。
徳井さんはすでに納税と修正申告を済ませています。

現在の所得税の税率は最高45%である一方、法人税の税率は約半分の23.2%であることからタレントやスポーツ選手らは個人事業主として受け取った出演料などを確定申告するより、自分の会社の収入にして会社から給与として受け取った方が税制上のメリットがあるといわれています。

今回のケースでは会社から法人税の申告はされておらず、一部を個人の旅行代金などに経費として計上していたことや、指摘された1億2,000万円の所得隠しと無申告は実に7年間に渡っていて、国民の義務を果たさず、納税を軽視した事案といえるでしょう。

徳井さんの申告漏れについて、税理士の高橋創氏は、重加算税が課税されたことを理由に「国税庁は悪質とみている」と指摘しています。
高橋税理士は「重加算税は税金で一番重い罰金で、追徴税額の3~4割。悪質でなければ5~10%程度の過少申告加算税などになる」。
特に2016~2018年の所得隠しを含むとみられる約1億円の申告漏れを重視し「12~15年は申告しているので申告義務を分かっていたことになる。不満なら修正申告せず争うこともできた」と述べました。
徳井さんが申告を怠った理由については「面倒になったのでは」と推察しています。
高橋氏は、徳井さんが逮捕などに至らなかった理由については、約3,400万円の追徴税額をあげました。
「1億円を超えたら逮捕という目安がある」。
また「チューリップ」の利益について、3年間で約1億円の未申告があったことから「年平均3,000万円ほどの利益があったと推察される」としました。
ただし、徳井さんの収入額については、チューリップから徳井さんに払われている給与の額で変動するとしました。

レイ法律事務所の松下真由美弁護士も、「国税局は重い事案と見ている」と指摘しています。
新たな申告漏れが発覚したり、今後繰り返した場合「罰金刑もあるので懲役とはいかないまでも逮捕の可能性がある」と指摘しました。

そもそも無申告は論外ですね。
会見の一部をニュースで見ましたが、こういう問題があると、『税理士にすべて任せていた。』的なことを言う方が多い中で、税理士からは申告するよう言われていたとか、税理士の責任にしていなかったところとか、すべて自分が悪いようなことをおっしゃっていた点は、ホッとしました。
個人的には、顧問契約ではなく年1(決算・申告のみ)だったんだろうなぁとか?とか、おそらくチューリップから徳井さん個人に支払っている役員報酬は2,000万円を超えていると推測されるので徳井さんは所得税の確定申告はしていたのだろうか?とか、そもそも芸能人個人の収入をすべて法人に入れても特に指摘はなかったのだろうか?などと思いました。
おそらくほかにも同じような方はおられるのではないかと思われますが、見せしめにはなるでしょうね。

「チュートリアル」の徳井義実さんの会社が約1億2,000万円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


生産者への上乗せ支払いが「経費」かどうかを巡り青果卸が国税局と対立!

 

 名古屋市中央卸売市場北部市場(愛知県豊山町)にある青果卸売会社「セントライ青果」が名古屋国税局の税務調査を受け、2018年3月期までの4年間で法人税など約12億5千万円の申告漏れを指摘されたことが分かったようです。

過少申告加算税など追徴税額は約6億4千万円です。
セントライ青果は処分を不服とし、課税の取り消しを求めて名古屋国税不服審判所へ審査請求するようです。

セントライ青果によると、国税局が申告漏れを指摘したのは、量販店など小売りの意向を受けた仲卸会社との取引で、生産者団体の希望価格を下回った場合、差額分を上乗せして団体側に支払う「集荷対策費」です。
セントライ青果は経費として処理していましたが、国税局は、生産者団体側への寄付金に当たると判断し、経費計上を認めなかったそうです。

セントライ青果の会長(66)は取材に対し、「30年以上前から続く長年の商習慣で、青果を安定供給する上で必要な経費。なくすことは難しい」と話しているようです。

民間信用調査会社によると、セントライ青果の2018年3月期の売り上げは約288億円です。

仕入量を確保するためのものと思われ、長年の商慣習とのことですので、争うと国税局に勝ち目があるのかなぁと思います。
しかしながら、よく考えると、本来は仲卸会社が負担すべきものをセントライ青果が負担しているのではないかとも思いますので、どうなるか注目したいですね。

生産者への上乗せ支払いが「経費」かどうかを巡り青果卸が国税局と対立していることについて、どう思われましたか?


フェイスブック日本法人が5億円の申告漏れ!

 

 アメリカのフェイスブック(FB)の日本法人が東京国税局の税務調査を受け、2017年12月期までの2年間に約5億円の申告漏れを指摘されていたことが、先日、関係者の話で分かったようです。
日本法人の利益を低税率国のアイルランドに移転していたと判断されたとみられます。

法人税の追徴税額は過少申告加算税などを含めて、1億数千万円程度とみられます。
日本法人は修正申告に応じたもようです。

GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム)に代表される巨大IT企業を巡っては、世界中で利益を生み出し、その利益を低税率国に集める租税回避への批判が根強いものとなっています。
ヨーロッパを中心に課税強化の動きが活発になっています。

関係者によると、申告漏れを指摘されたのはFBの日本法人「フェイスブックジャパン」(東京・港)です。
日本国内の広告料は広告主や広告会社が契約したFBアイルランド法人に支払われており、日本法人はアイルランド法人の業務を支援した対価として、経費に数%が上乗せされた報酬を受け取っていました。

東京国税局は税務調査で、日本法人の報酬は広告料に連動させるべきだと指摘し、申告漏れにあたると判断したとみられます。
日本の法人実効税率は約3割なのに対し、アイルランドは12.5%と低税率国として知られています。

フェイスブックジャパンは取材に対し、「本監査に関しては、日本の税法に準じ税務監査が行われ、現在日本では未解決の討議はございません」とコメントしているようです。

フェイスブックにとっては、1億数千万円はちっぽけな金額なんでしょうね。
個人的には、GAFAなんかは1国で対応するのではなく、関係する国すべてが足並みをそろえてやっていかないと、なかなか税金を取るのは難しいのではないかと思います。
今回の、東京国税局の指摘も、あまり説得力がないように思います。
フェイスブックは、ちっぽけな金額で争うのは、ほかの指摘事項も出てきても面倒なので得策ではないと判断したのでしょうか?
あと、個人的には、『税務調査』ではなく『税務監査』という表現が気にはなりました。

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タックスヘイブン税制適用で東京の医師に対して1億円の申告漏れを指摘!

 

 再生医療を手掛ける「表参道ヘレネクリニック」(東京)の院長が、東京国税局の税務調査を受け、2017年までの5年間で約1億円の申告漏れを指摘されていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。
追徴税額は過少申告加算税などを含め約5,000万円です。

関係者によると、院長はクリニックを経営する一方、医療機器のレンタル会社をシンガポールに設立し、給与や株の配当を受け取っています。

国税局は会社に実体がないとして、法人税率の低い国に所得を移して節税するのを防ぐ「タックスヘイブン対策税制」を適用し、会社の所得の一部は院長の個人所得に当たると判断したとされます。
また、院長は給与や株の配当を日本で税務申告していなかったとみられます。

院長は2016~2018年、雇用している医師2人の給与計約5千万円について所得税の源泉徴収をしていなかったことも指摘されました。
追徴税額は重加算税を含む約2,500万円です。

関係者によると、院長は2人に指示してタックスヘイブンの英領バージン諸島にペーパーカンパニーを設立させた上で、この会社に広告宣伝費を支出していましたが、国税局は実質的に2人への給与に当たると判断したもようです。

信用調査会社やクリニックのウェブサイトによると、クリニックは2013年に創業し、患者から採取した細胞を培養して体内に戻し、美容や動脈硬化、関節の負傷などに活用する再生医療を実施しています。

詳細は分かりませんが、こういうやり方をすれば節税できると指南している方がいるんでしょうね。
そうなると、おそらく、この院長以外にも同じようなことをやられている方がおられるのではないかと思います。
見せしめみたいな案件なんでしょうね。
安易に目先の節税だけを考えるのではなく、税務リスクやレピュテーションリスクなども考えて節税の対策を考えないといけないですね。
そのためには、メリットだけではなく、きちんとデメリットも説明できる専門家をつけないといけないでしょうね。
結局、何のためにやったのだろう?ということになりかねませんから。

タックスヘイブン税制適用で東京の医師に対して1億円の申告漏れを指摘したことについて、どう思われましたか?


ソフトクリーム大手日世が10億円の申告漏れ!

 

 ソフトクリーム総合メーカー大手の「日世(にっせい)」(本社・大阪府茨木市)を大阪国税局が税務調査し、2017年までの約3年間で約10億円の申告漏れを指摘したことがわかったようです。
日世が製造マニュアルなどを提供している中国の子会社の所得が、実質的に日世の所得に当たると認定したそうです。
過少申告加算税などを含む追徴税額は約2億円で、すでに全額納付しています。

関係者によると、日世は中国の菓子製造の子会社に対して製造マニュアルなどを提供していましたが、対価を受け取っていなかったようです。
子会社は製造した商品を中国国内の別の子会社を通して顧客に販売しており、日世に技術提供の対価を払っていない分、利益率が高くなっていると国税局は判断しました。
子会社の売り上げの一部が実質的に日世の売り上げに当たるとし、国内で計上するべき所得を海外に移していたと認定しました。

国内の会社が海外の関連会社との取引を通じて利益を海外に移し、国内での法人税の支払いを減らすことを防ぐ「移転価格税制」に基づく措置です。
日世は「子会社の中国でのビジネス力が大きく、現地でコストもかかっていることから、移転価格に当たらないとの認識だった。見解の相違があったが、指摘に従い、修正申告した」としています。

日世は1947年に商社として創業。戦後、米軍が持ち込んだソフトクリームを、1951年に日本で初めて大阪・梅田の喫茶パーラーで販売しました。
ソフトクリームに関連するコーンやフリーザーなどの機器も製造する総合メーカーで、国内トップシェアを誇っています。
ちなみに、2018年の売り上げは約371億円です。

全国の法人の海外取引での申告漏れは年々増加しています。
2017事務年度(7月~翌6月)は4,500件(約3,670億円)で、2013事務年度の3,379件(約1,783億円)から金額が倍増しました。
このうち移転価格税制での申告漏れの指摘は、2017事務年度で178件(約435億円)でした。

無償でノウハウを海外に提供するというのは厳しいでしょうね。
すごく技術力があってお店に合ったものを提供できる素晴らしい企業というのをテレビで見たことがあるので、逆に、非常に残念に思います。
今後は、きちんと移転価格税制の対策をして、海外企業と戦って勝って、海外でのシェアを伸ばしていって欲しいですね。

ソフトクリーム大手日世が10億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


ニセコの土地取引を巡り30億円の申告漏れ!

 
 

 北海道・ニセコ地区の不動産取引をめぐり、国内外の不動産会社や外国人投資家らが、札幌国税局から総額約30億円の申告漏れを指摘されたことがわかったようです。
別荘用地の売買で利益を得たのに税務申告していない事例などへの指摘が約10件相次いだそうです。
追徴課税は計6億数千万円で、いずれも期限後申告や納税を済ませたとみられます。

良く知られた話だと思いますが、北海道・ニセコ地区はパウダースノーが楽しめるスキーリゾート地として世界的に注目され、地価が高騰しています。
十数年前から豪州やアジア各国の外国資本による土地取引も活発化しています。
日本に住んでいない人や外国会社は基本的に日本の所得税や法人税がかかりませんが、日本の不動産を取引して得た利益などには課税されます。

関係者によると、札幌と東京の両国税局は、各国の会社の登記や不動産業者からの情報、インターネット情報などから取引に関わった会社を特定し、香港やサモア、イギリス領バージン諸島などの5社に約15億円の法人税の申告漏れを指摘しました。

また、2007年に香港に登記された投資会社は、倶知安(くっちゃん)町内の10ヘクタール超の土地を2017年にシンガポールの会社に転売しています。
売却額は購入価格とほぼ同額の約3億円でしたが、同時に、投資会社の株主だった香港の2人が投資会社の株式も土地の売却先に売って利益を得ていました。
札幌国税局は、株式の売却益は実質的に土地売却益を付け替えたものと認定し、所得税約12億円の申告漏れを指摘し、約2億円を追徴した模様です。

このほか国内外の数社に源泉徴収漏れを指摘しています。
外国会社が持つ日本の不動産を、国内業者(日本に支店などがある外国会社を含む)が購入した場合、支払代金の約10%を源泉徴収しなければならないのに、未徴収だったようです。

林野庁によると、外資によるとみられる森林買収事例は2006~2018年に223件(計2,076ヘクタール)。うち北海道は178件(1,577ヘクタール)と約8割を占めています。

土地を所有する会社の株式のみが売買されると、登記上の所有者が変わらないため、把握が難しいとされます。
国税幹部は「観光地や水源地などの不動産を取引する外国資本の動きの把握は、全国的な課題になってくるだろう」と話しているようです。

ちなみに、ニセコ地区とは、北海道倶知安町、ニセコ町とその周辺の山岳丘陵地域を指し、主峰はニセコアンヌプリ(標高1,308メートル)です。
世界有数の豪雪地帯で、スキー場や温泉がたくさんあります。
アイヌ語で「切り立った崖」の意味だそうです。

国税局も頑張っていますね。
こういった指摘をどんどんしていって欲しいですね。
取引を捕捉できる仕組みを色々と考えていかないといけないですね。
国税局としては効率的なんでしょうが、兵庫県芦屋市六麓荘町なんかもそうですが、最近、特定のエリアを狙い打っていますね。
中小企業から取るよりは、こういったところからきちんと取ってほしいと思いますね。

ニセコの土地取引を巡り30億円の申告漏れを指摘されていることについて、どう思われましたか?


我が香川県立の2病院で所得税の源泉徴収が不足!

 

 香川県立の2つの病院が医師や看護師などの所得税の源泉徴収が不足していたことが税務署の調査で分かったようです。
2019年2月の税務調査で指摘を受けたのは、香川県立中央病院と白鳥病院です。

中央病院では、年末調整で住宅ローンの借り換えを行った職員の調整計算ができていなかったり、所得が38万円を超える家族を特定扶養控除の対象にしていなかったりしました。

白鳥病院では、宿日直手当の一部を非課税にしていましたが、救急医療機関では救急対応を想定した宿日直は通常勤務にあたり、全額課税になることを担当者が認識していませんでした。

時効を迎えていない過去5年間で、源泉徴収が不足していたのは合わせて125人分の約915万円です。
香川県(うどん県)は、不納付加算税と延滞税を合わせた1,017万円あまりを7月29日までに納付しました。

香川県(うどん県)の病院課では、再発防止策として職員を対象に説明会を開いて源泉徴収制度の周知徹底を図るとともに、税理士事務所と顧問契約を結んで税務に対する相談体制を強化するとしています。

香川県も税務調査があるのですね。
源泉所得税や消費税が対象になるのでしょうが、これだけの規模でも、顧問税理士をつけていなかったんですね。
個人的には、どれくらいの人数でどれくらいの期間税務調査を行ったのだろうか?、不納付加算税と延滞税は誰が負担するのだろうか?、どういう方が顧問税理士になるのだろうか?ということにすごく興味があります。

我が香川県立の2病院で所得税の源泉徴収が不足していたことについて、どう思われましたか?


サンリオが28億円の申告漏れ処分の取り消しを求め提訴!

 

 以前、このブログでも書きましたが、キャラクター商品などを手がけるサンリオは、香港の子会社からの所得をめぐって東京国税局から受けたおよそ28億円の申告漏れの処分について、取り消しを求める訴えを起こしました。

サンリオは2017年、キャラクターの商品化ビジネスなどを行う香港の2つの子会社からの所得をめぐって、東京国税局からおよそ28億円の申告漏れを指摘され、追徴課税およそ11億円を支払いました。

これについて、サンリオは、先日、国を相手取って処分の取り消しを求める訴えを東京地方裁判所に起こしました。

サンリオによりますと、今回の処分では、香港の子会社の事業が税率が低い国や地域での課税逃れを防ぐための「タックスヘイブン対策税制」の対象になるかどうかをめぐって国税当局との間で見解の違いがあるということです。

サンリオは、「香港の子会社に租税回避の意図はなく、今後、裁判において正当性を主張していきます」としています。

サンリオは、2018年、東京国税局に再調査の請求をしたものの棄却され、その後、東京国税不服審判所に審査請求を行っていました。

国税局の処分が納得できないのであれば、どんどん争ってほしいですね。
こういう訴訟が増えることにより、安易に処分するのではなく、処分するのであれば、納税者がきちんと納得や理解できる理由を示したうえで行うようになってほしいなぁと思います。

サンリオが28億円の申告漏れ処分の取り消しを求め提訴したことについて、どう思われましたか?


職務怠った税務署の管理職を札幌国税局が処分!

 

 札幌国税局は、先日、所得税や法人税などの滞納者19件に対する財産調査を怠り、うち1件では必要な財産差し押さえ手続きもしなかったとして、北海道内税務署に勤務する管理職の40代男性を減給10分の1(1か月)の懲戒処分にしたと発表しました。
男性は「滞納者の処理数を増やし、実績を上げたかった」と説明しており、同日付で辞職しました。

札幌国税局によると、男性は2018年7月までの1年間、滞納者19件の預貯金や固定資産などの調査を十分行っていないにもかかわらず「財産はない」などと偽った書類を作成し、滞納者に納税させるための手続きを怠っていました。
19件の内訳は、法人7社、個人12人で、滞納額は計4千万円でした。

男性の転勤後、後任者が気づいて発覚しました。
札幌国税局の調査では、19件のうち18件は実際に財産がなかったようですが、1件の個人は財産があり、滞納額約280万円を納税させる手続きを進めています。

札幌国税局は、「国民の信頼を損なう遺憾なものと受け止めている。深くおわびし、未然防止を徹底したい」としています。

回収額や回収率ではなく、処理者で実績を評価しているんですかね。
そうだとすると、評価の仕方を変えないと、同様のことが起こるような気はしますし、他にもやっている職員がいるのではないかと思ってしまいます。
毎年何人か不祥事を起こす国税庁の職員がいますが、教育に時間をかけて、国民の信頼を失うようなことはやめて欲しいですね。
税務調査などで国税局と戦っている経営者の方々や税理士としては、こういった職員がいる組織は、まともに相手にして良いのかという疑問が生じますよね。
あとは、こういった職員が退職して、税理士として開業しないようにして欲しいですね。

職務怠った税務署の管理職を札幌国税局が処分したことについて、どう思われましたか?


ソフトバンクグループが過去最高額である4,200億円の申告漏れ!

 

 ソフトバンクグループ(SBG、東京都港区)が東京国税局の税務調査を受け、約4,200億円の申告漏れを指摘されたことがわかったようです。
2016年に約3兆円で買収した大手半導体会社の株をめぐって巨額の損失を計上しましたが、東京国税局は損失額の一部を認めなかった模様です。
すでに修正申告したそうです。

数千億円規模の申告漏れは、極めて異例です。
日本IBMが約10年前に約4千億円の申告漏れを指摘(後に最高裁決定で課税取り消し)された例がありますが、今回はそれを上回り過去最高額とみられます。
ただし、修正申告後も損失が上回っていたため、追徴課税はなかったようです。

SBGは2016年9月に、イギリスのアームを240億ポンド(約3兆3千億円)で買収しました。
SBGや関係者によると、SBGは2018年に、2017年5月に設立した10兆円規模の投資ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」(SVF)にアーム株の一部を現物出資した際、取得価格と時価評価額の差にあたる約1兆4千億円の損失を計上したそうです。

しかしながら、東京国税局は、SBGがSVFに相当額を出資していることなどから、損失額の約30%について計上を認めず、約4,200億円の申告漏れを指摘した模様です。

SBGは取材に対し、「損金算入の時期で見解の相違があり修正申告した。約4千億円は2019年3月期の損金に算入される。所得隠しのような脱税に関わるものではない」としています。

SBGは、孫正義会長兼社長の率いるグループの持ち株会社です。
2019年5月にはSVFの第2弾のファンドの立ち上げ方針を発表するなど、投資事業に力を入れています。

国税OBでKPMG税理士法人の角田伸広パートナーは「巨額の損失を計上して翌期以降にも繰り越せば、将来にわたって税負担が減ることになる」と指摘しています。
「行き過ぎた租税回避ととられれば、会社の社会的評価や信用を落とす。申告前の事前照会制度を活用するなど、適正な税務申告に努めるべきだ」と話しています。

なお、今回の税務調査でSBGは追徴税額がなかったため、過少申告加算税や重加算税は課されていません。

期ズレの話だと言え、4,200億円って桁違いの金額ですね。
ソフトバンクグループにとっては、損失の計上が1年遅くなる、つまり、税務上の繰越欠損金を使える期間が1年長くなるので、良い方向の修正申告なんでしょうね。
ただし、今回のソフトバンクグループに限りませんが、組織再編やM&Aによって巨額の損失を出し、節税をしている企業があるように思えてならないので、厳しい姿勢で対応して欲しいなぁと思いますね。

ソフトバンクグループが過去最高額である4,200億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


仮想通貨販売会社が9億円の所得隠し!

 

 独自の仮想通貨販売を手掛けていた「エクラドクール」(那覇市)が東京国税局などの税務調査を受けて2017年5月期までの2年間で約9億円の所得隠しを指摘されていたことが、先日、関係者の話で分かったようです。
アメリカからの仕入れが架空だったと判断されたもようです。
重加算税を含む追徴税額は約3億円とみられます。

関係者によると、エクラドクールはアメリカの「ネオシード」が発行する「サークルコイン」と呼ばれる仮想通貨を販売していますが、仕入れ代金として約9億円を経費に計上していました。

東京国税局と沖縄国税事務所の調査で、ネオシードはエクラドクールの代表を務める男性の知人らが設立していたことが判明しました。
サークルコインは、東京都内のシステム開発会社が発行していました。

東京国税局と沖縄国税事務所はネオシードに実体がなく、仕入れ代金は架空経費になると判断したとみられます。

企業などが独自の仮想通貨を発行して資金を集める手法は「ICO(イニシャル・コイン・オファリング)」と呼ばれます。
投資家は発行企業が提供するサービスや、交換所への「上場」による値上がり益を期待して購入しています。
金融庁の研究会は、2018年、ICOについて「詐欺的な事案が多いという指摘がある」との報告書を公表しています。

『暗号資産』に名称が変わる『仮想通貨』ですが、問題が色々と出てきますね。
法整備をきちんとして、業界全体で早く信頼して取引できるようにしていかないと、将来はないでしょうね。

仮想通貨販売会社が9億円の所得隠しをしていたことについて、どう思われましたか?


「ココイチ」創業者の資産管理会社が20億円の申告ミス!

 カレーチェーン「CoCo壱番屋」の創業者である宗次徳二氏(70)が取締役を務める同氏の資産管理会社「ベストライフ」(名古屋市)が2018年、名古屋国税局の税務調査を受け、約20億円の申告の誤りを指摘されたことが分かったようです。
2016年に所有するバイオリンの名器「ストラディバリウス」「グァルネリ」など、本来は減価償却できない楽器を経費として処理したと指摘されたそうです。

過少申告加算税を含む追徴税額は約5億円で、ベストライフ社は修正申告し、全額を納付しました。
宗次氏は取材に対し、「知識不足による税務処理のミスだった」と説明しました。

宗次氏は、1978年、愛知県内でカレーの1号店をオープンし、一代で全国有数のチェーンに育てました。
2002年に引退後は音楽の普及に力を入れ、私財で名古屋・栄に「宗次ホール」を建設しました。
現在、ストラディバリウスのバイオリンやチェロ計6丁を含む約30丁の楽器を国内外の有望な音楽家に無償で貸与しています。

宗次氏の説明や関係者によると、これらの宗次氏が所有していた楽器は2016年までに、同氏らがお金を貸して、資産管理会社が購入しました。
管理会社は同年、楽器の資産価値の目減り分を耐用年数に応じて計上する減価償却費として経費に計上して処理しました。

これに対し、国税局は、業務に使う一般の楽器は減価償却が認められていますが、宗次氏の楽器の中には制作から何百年も過ぎたものもあり、希少価値がある骨とうなどの美術品と同じで、年数が経っても価値が下がらないと指摘しました。
いずれの楽器も減価償却の資産にならないとして、約20億円の申告の誤りを指摘しました。

これらの楽器は「宗次コレクション」と呼ばれ、高額なストラディバリウスのバイオリンは1丁10数億円。値段が低いものでも約2千万円するそうです。

また、宗次氏と妻は2015年と2017年、資産管理会社が楽器を購入するために貸し付けていた、約10億円の債権を放棄しました。
それにより、管理会社の資産価値の上昇に伴って株価も上がり、国税局は会社の株主だった宗次氏と妻を含む親族7人が利益を得た実質的贈与とみなし、約7億円の申告漏れを指摘しました。
過少申告加算税などを含む追徴税額は約4億円で、全員がすでに納税したそうです。

ベストライフは、宗次氏の資産管理のほか、コンサートホールの経営や音楽活動を企画しています。
民間の情報会社によると2018年6月期の売上高は約4億7千万円です。

<ストラディバリウス>
17~18世紀のイタリアで、名匠アントニオ・ストラディバリが制作したバイオリンやチェロなどの弦楽器で、世界最高のブランドとされ、深みのある音色が魅力です。
現在は世界に600丁ほど残っているとされています。
高嶋ちさ子さんや諏訪内晶子さん、五嶋龍さんや神尾真由子さんら著名な音楽家が演奏しています。

<減価償却>
事業などに使用される建物や機械、車などの資産は、時間がたつとその価値が減っていきます。
これらの資産を減価償却資産といい、その目減り分が経費として計上できます。
土地や時間がたっても価値が減らない希少な美術品などは、減価償却資産にはあたりません。
美術品は、希少価値がなくても1点100万円以上であれば原則、減価償却できません。

単なる税理士のミスだと思っていたのですが、いわゆる『みなし贈与』も指摘されているんですね。
減価償却の方も、価値が下がらないものは償却できないことは当たり前のことだと思いますが、顧問税理士はどう判断したんでしょうね。

「ココイチ」創業者の資産管理会社が20億円の申告ミスをしたことについて、どう思われましたか?


銀座の高級クラブのママが報酬2億8千万円を隠して脱税容疑!

 

 ホステスとしての報酬を隠し、約6,700万円を脱税したとして、派遣会社(東京都港区)と社長(38)、税務申告に関与した税理士(47)が、東京国税局から法人税法違反容疑で千葉地検に告発されていたことがわかったようです。

関係者によると、社長はクラブのホステスとして自分自身を派遣する形で店側からの報酬を派遣会社で受け取る一方、納税額が少なくなるよう税理士に依頼しました。
売り上げの一部を除外して派遣会社を赤字に見せかけるなどし、2012年から2017年に約2億8,600万円の所得を隠し、脱税した疑いがあります。

社長は源氏名で銀座の高級会員制クラブの雇われママを務め、隠した収入の多くを預金していたようです。
取材に対し、代理人を通じて「当局の指導に従い、修正申告と納税を完了した。今後は適正な税務申告に努める」とコメントしたようです。

税理士は税理士試験に合格後、2004年に税理士登録しています。
旧姓でしたが、査察調査後に改姓したようです。
文書で取材を申し込んだそうですが、回答はなかったようです。
所属する千葉県税理士会の担当者は、「特にトラブルなどは聞いていない」と話しているようです。

もちろん、脱税はいけないことだと思いますが、依頼されて、脱税に加担する税理士は、税理士となるべきではないと思います。
脱税ほう助は税理士がやってはいけないことは、税理士は当然知っていると思いますので、こういった税理士がいることに、個人的には驚きです。
改姓しているのも、いやらしい感じがしますね。

銀座の高級クラブのママが報酬2億8千万円を隠して脱税容疑で告発されたことについて、どう思われましたか?


USJホテル用地を巡る脱税容疑で不動産会社元幹部を告発!

 

 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)のオフィシャルホテルの用地取引で得た仲介料などを隠し、約1億8,400万円を脱税したとして、日鉄興和不動産(東京)の元営業開発室長(59)が、東京国税局から法人税法違反容疑で東京地検に告発されたことがわかったようです。

 告発されたのは、元室長と、元室長が社長を務める会社(東京都港区)です。
2017年12月期までの2年間に約7億5,200万円の所得を隠し、脱税した疑いがあるようです。

関係者によると、USJの南隣に建設中の「リーベルホテル アット ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(760室、2019年11月開業予定)の用地約3万平方メートルを、2016年8月に埼玉県の会社が約100億円で特定目的会社から購入しましたが、元室長は買い手側の窓口となった日鉄興和不動産の交渉を担当する一方、売り手側の仲介役の不動産会社に自身が社長を務める会社を関与させ、不動産会社から仲介手数料などを得ていたそうです。

東京国税局は2018年12月に強制調査(査察)に着手し、仲介料の一部を小切手で受け取って売り上げから除外していたほか、架空の外注費を計上するなどして、所得を少なく見せかけたと判断したようです。

日鉄興和不動産は取材に対し、「個人的な脱税行為に関する容疑と承知している。副業禁止の社内規定に違反していたため厳正に対処し、今年1月に依願退職した」と説明しています。
元室長は取材に回答しなかったようです。

基本的には、個人のモラルの問題だと思いますが、内部統制が機能していなかったということですね。
この手の話は、考えそうな方が世の中にはたくさんいるような気はしますが。
USJもこういうことで名前が出るのは迷惑でしょうね。
取引先も選ばないといけないですね。

USJホテル用地を巡る脱税容疑で不動産会社元幹部が告発されたことについて、どう思われましたか?


6,800万円の脱税容疑で弁理士会元副会長を告発!

 

 香港のペーパーカンパニーに業務を委託したように偽装し、所得税約6,800万円を脱税したとして、日本弁理士会元副会長の弁理士(59)が、東京国税局から所得税法違反容疑で東京地検に告発されたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

元副会長の弁理士は、取材に対し、「国税局の指摘を厳粛に受け止めて修正申告に応じ、今後は法にのっとって粛々と対応していく。関係者に多大なご迷惑を掛け、大変申し訳なく思う」と文書でコメントしたようです。

関係者によると、元副会長の弁理士は香港に設立したペーパーカンパニーに翻訳業務を委託したように見せ掛け、個人所得を圧縮し、2017年までの3年間で約1億5,100万円の所得を隠し、所得税6,800万円を免れた疑いが持たれています。

元副会長の弁理士は、虚偽の請求書を作成し、香港に開設した口座に決済資金を振り込みました。
国内の現金自動預払機(ATM)から繰り返し現金を引き出し、知人への資金援助に充てたとみられます。
国税局が2018年11月に強制調査(査察)したようです。

元副会長の弁理士は1987年に弁理士試験に合格し、1992年に東京都新宿区に、現在の国際特許事務所の前身事務所を開設し、大手メーカーなどから特許関連業務を受注し、約50人のスタッフを雇用していたそうです。
2005年から1年間、日本弁理士会の副会長を務め、大学で非常勤講師をしたこともあったようです。

このような方は、士業業界の信頼、ひいては、士業の信頼を失うので、本当にやめて欲しいですね。
あとは、こういった方が役職に就くのは、勘弁してほしいです。
海外の取引だとバレないとでも思っていたのでしょうか?
それほど世の中甘くありません。

6,800万円の脱税容疑で弁理士会元副会長が告発されたことについて、どう思われましたか?


除染業者の役員報酬が「過大」だとして30億円の申告漏れ!

 

 東京電力福島第1原発事故に伴う除染を下請け受注した福島県いわき市の業者が仙台国税局から、2016年12月期までの3年間の役員報酬が過大だとして、約30億円の申告漏れを指摘されていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

 業者は土木工事会社で、民間信用調査会社によると、事故後の2012年1月に設立し、2019年4月月10日に避難指示が一部解除された福島県大熊町で、大手ゼネコン「清水建設」の下請けとして除染を手掛けていました。

業績は拡大し、売上高は2012年の約19億円から、2015年には約111億円、2016年は約105億円に達しました。
大半を清水建設から受注していましたが、2018年4月以降は同社との取引関係は解消しているようです。

関係者によると、土木工事会社で2016年12月期までの3年間に支払われた役員報酬は約76億円で、うち申告漏れにあたるのは約30億円で、代表取締役会長の報酬だったようです。

過少申告加算税などを含む追徴税額は約8億円ですが、土木工事会社は処分を不服とし、仙台国税不服審判所に審査請求しているそうです。

環境省によると、福島県大熊町での2017年度までの国直轄除染事業の契約金額は、総額500億円超で、すべて清水建設が単独か共同企業体(JV)で受注しています。

土木工事会社は取材に対し「担当者がおらず、コメントできない」としているようです。

下請けでこれだけの役員報酬が支払えるということは、そもそも国の契約額が高すぎるということだと思いますが、心理的な問題はともかく、それと税務上役員報酬が高いかどうかは直接は関係ない話です。
これだけの役員報酬を出せるほどの利益を出している会社であれば、仕事を獲得する営業力などは高いのでしょうから、それほど高額ではないのではないかと思ってしまいますが、国税局の避妊の理由を詳しく知りたいですね。
ネットで検索すると、この土木会社は、プロ野球の監督(当時)に会長がフランクミューラーとロレックスの腕時計を送ったいう話や、このブログでも書きましたが、清水建設の執行役員の実家の雪下ろしをしたり、安倍総理の出身派閥のパーティー券を大量に買ったりして、過去にも話題になっているようですね。

除染作業は当然必要だと思いますが、下請け企業がこれだけ稼いでいるので、清水建設も稼いでいると推測されますが、国が食い物にされているのではないかという疑問は生じますね。

除染業者の役員報酬が「過大」だとして30億円の申告漏れをしてきされていることについて、どう思われましたか?


大ヒット劇場版「Fate」の人気アニメ会社に脱税疑惑で東京国税局がガサ入れ!

 

 アニメ制作会社「ユーフォーテーブル有限会社(以下、ユーフォーテーブル)」に脱税疑惑が持ち上がり、3月12日、東京国税局による“ガサ入れ調査”が行われたことが「週刊文春デジタル」の取材でわかったようです。

ユーフォーテーブルは、アニメ制作プロデューサー(代表取締役社長)が2000年に立ち上げたアニメ制作会社です。
2017年にヒットしたアニメ「活撃 刀剣乱舞」、自衛隊が“萌え系”を採用したとして有名になったアニメタッチの自衛官募集ポスター制作など話題作を手掛けているそうです。

「ユーフォーテーブルの代表作と言えば、やはりゲームの世界をアニメ化した『Fate』シリーズでしょう。劇場版『Fate』シリーズでは、2017年に公開された第1章が観客動員数で98万人を超え、興行収入は15億円を達成。現在、公開中の第2章は前作を超え、観客動員数100万人を突破する大ヒットになっています」(アニメ業界関係者)とのことです。

同社はアニメ関連グッズの販売などを手掛けていますが、在庫数や販売数の管理は杜撰で、いくつかの店舗では、売り上げた現金を会社の銀行口座に入金するのではなく、社長自らが現金の束を回収するという悪質な所得隠しとも考えられる会計処理をしていたようです。

元国税調査官の税理士が解説しています。
「仮に売り上げが30億円で、半分の15億円の所得を隠していた場合、追徴課税は加算税や延滞税、そして消費税なども含めると同額超になる可能性もあるでしょう。今後1年くらいかけて調査が続けられると思いますが、起訴、逮捕の可能性も十分に考えられます」

週刊文春デジタルは、東京国税局に取材を申し込んだようですが、「個別の案件には答えられません」と回答だったようです。
しかしながら、関係者によれば、社長は当局に対して容疑を認めているようです。
ユーフォーテーブルに事実確認を求めると、「●●の意向が会社の意向ですので、社長に直接聞いて下さい」と答えたようで、社長にも電話と手紙で取材を申し込んだようですが、期日までに返答はなかったそうです。

最近では、横領などを防いだり、回収のコスト削減などのため、極力現金で回収せず、振込などにしていく方向にあると思いますが、現金の束で回収するというのはあまりにも古典的なような気はします。
支払う方も、現金を引き出して会社に戻ってくるまでのコストやリスクを考えると、現金での支払いは嫌だと思うのですが、そういうことが今もなおまかり通る業界なのでしょうか?

大ヒット劇場版「Fate」の人気アニメ会社に脱税疑惑で東京国税局がガサ入れに入ったことについて、どう思われましたか?


1億3,000万円の脱税容疑で千葉県の不動産会社を告発!

 

 架空経費を計上して土地の売却益を隠し、約13,000万円を脱税したとして、千葉県流山市の不動産会社と社長(64)が、東京国税局から法人税法違反容疑で千葉地検に告発されたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

関係者によると、社長は霊園開発をしようと茨城県守谷市の土地を購入しましたが、近隣の反対で計画が中止になり、同業他社に2016年に転売しました。
その際の法人所得約52,200万円を隠して、約13,000万円を脱税した疑いがあります。

社長は約24,000平方メートルの土地を約12億円で売却しており、仕入れとの差額で約7億円の利益があったとみられます。
知人の会社など十数社に虚偽の領収書を作成させて、土地の造成など架空の業務委託費を計上するなどしていたようです。

国税局は20185月に強制調査(査察)を行い、脱税で得た資金は貸金庫や社長名義の口座などに残されていたほか、遊興費にも充てたとみられます。

社長は取材に対し、「近隣対策で裏金を作るために架空経費を計上したが脱税額が膨らんでしまった。修正申告して納税しており、脱税しなければ良かったと本当に反省している」と話しているようです。

またもや安易な架空経費の計上ですね。
近隣対策費は交際費となって損金算入できない部分があるため、こういったことをしているのでしょうが、見直しが必要な気はしますね。
近隣対策費は建設を進めていくうえで必要なものもあるでしょうから、要件を明確に定めたうえで、損金算入を認めるようにしてほしいですね。

13,000万円の脱税容疑で千葉県の不動産会社が告発されたことについて、どう思われましたか?


光学製品設計会社が1億6千万円脱税の疑いで東京地検から告発!

 約16,300万円を脱税したとして、光学製品の設計などを手がける会社(東京都豊島区)と社長(62)が、東京国税局から法人税法違反と所得税法違反の疑いで東京地検に告発されたことがわかったようです。

関係者によると、光学製品設計会社はカメラレンズのアイリス(絞り)部品を中国企業に加工委託するなどして利益を上げているようですが、取引先の香港企業にうその請求書を送らせ、経費を水増しして利益を圧縮していました。
20169月期までの4年間に約36,600万円の所得を隠し、法人税約9,500万円を脱税した疑いがあります。
また、源泉所得税約6,800万円の納付も免れたとされています。

隠した資金は、社長個人の不動産購入や預金などに充てていたようです。
社長は、「国税当局の指導に従い修正申告し全額納税した。深く反省している」と文書で回答したようです。

最近、すごく架空経費の計上による脱税が目につきますが、安易にやりすぎのように思います。
社長個人が自らやっているのか、このような方法を指南している方がいらっしゃるのかよく分かりませんが、こういう報道をどんどんして、脱税はダメということを経営者の方々にはきちんと認識してほしいですね。
脱税ではなく、合法的な節税の方法はたくさんあるでしょうから。

光学製品設計会社が16千万円脱税の疑いで東京地検から告発されたことについて、どう思われましたか?


新幹線好調の金沢の経営者ら100人が12億円の申告漏れ!

 

 金沢市内の飲食店の経営者ら約100人が、金沢国税局から総額約12億円の申告漏れを指摘されたことが、関係者への取材でわかったようです。
20153月の北陸新幹線の金沢開業後に客足が伸びて利益が膨らむ中、売り上げを実際よりも少なく見せかけて申告した店が目立ったそうです。

関係者によると、金沢国税局は2017年春ごろから、JR金沢駅周辺や市中心部の繁華街の店舗を相次いで調査しました。
すし店や割烹(かっぽう)料理店、居酒屋などの個人経営者ら約100人に、所得税や消費税の申告漏れを指摘しました。
売り上げのうち現金分の一部を除外していた例が多かったようです。
申告漏れの総額約12億円のうち約4億円については、帳簿の仮装や隠ぺい行為があったなどとして重加算税の対象にしたとみられます。

北陸新幹線の金沢開業から来月で4年になります。
金沢市内の宿泊者数や外国人観光客数は増え、飲食業や観光業を中心に地元経済は好調です。
石川県内の路線価の最高地点はJR金沢駅前にあり、6年連続で上昇しています。
金沢駅の乗車客数は2017年度に22,895人(前年度比1%増)と高止まりしており、富山県内の新幹線3駅の合計(11,067人)の2倍を超えています。

好況下の業種や特定地域への大規模な税務調査はこれまでもあったようです。
太陽光発電関連の約200社が総額約70億円の申告漏れを指摘されたことが2018年に判明しています。
「式年遷宮」でにぎわった伊勢神宮(三重県伊勢市)周辺の飲食店など約30業者が計約28千万円の申告漏れを指摘された事例や、兵庫県芦屋市の資産家ら50人以上が総額30億円超の申告漏れを指摘された事例などがあります。

先日の芦屋市の件もそうですが、一網打尽という感じですね。
現金を抜くことによる売上の除外は、金額の算出も難しいと思いますので、どうやって算出しているのか、その色々な方法について興味がありますし、それを考えると実際にはもっとたくさんの売上除外があると推測されますので、それほど新幹線の駅ができるということはスゴイ効果があるんですね。
我が四国にも新幹線を走らせようとしていますが、こういうのを見ると、経済効果がとてもあるので、走らせることに意義があるのかもしれませんね(乗客は高松を通過しそうな気はしますが、)。

新幹線好調の金沢の経営者ら100人が12億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


「青汁王子」を脱税容疑で逮捕!

 

 架空の広告宣伝費を計上するなどして計約1億8千万円を脱税したとして、東京地検特捜部は、先日、インターネットで青汁を販売する健康食品販売会社(東京都渋谷区)の社長(29)を法人税法違反などの疑いで逮捕したと発表しました。
関係者によると、青汁王子は「広告宣伝費は正当な支払いだった」と容疑を否認しているそうです。

特捜部は、健康食品販売会社役員(34)と健康食品販売会社経理責任者(49)の2人も同ほう助容疑で逮捕しました。

発表によると、青汁王子は2015年9月期と2017年9月期の各年度で、架空の広告宣伝費を計上するなどして所得を隠し、法人税約1億4千万円を免れたほか、消費税約4千万円を免れた疑いがあります。
役員と経理責任者は、架空の広告宣伝費を加藤容疑者の会社名義の口座に入金させた疑いがあるようです。

健康食品販売会社社長は「青汁王子」として民放のニュース番組などに出演し、2018年8月、自身のツイッターで国税局から連絡を受けたことを明かしたうえで、「20億円は税金を納めている。全部記録済み」「数十億円納税して、この仕打ちはやってられない」などと投稿していたようです。

信用調査会社によると、健康食品販売会社は2007年に設立され、2017年9月期の売上高は約120億円で、前年比6.5倍でした。
青汁などの健康食品や化粧品の販売で急成長しているそうです。

報道等によると、『税金で半分以上持っていかれる』ようなことを言っていたり、高級ブランドの商品をたくさん買ったようなことをSNSで投稿していたようですが、本当のお金持ちはそういったことはしないでしょうね。
ハングリー精神はすごくあって良いかと思いますが、経営者として、根本的なところが?という感じですね。

「青汁王子」が脱税容疑で逮捕されたことについて、どう思われましたか?


脱税30億円を摘発した国税は芦屋の超富裕層たちの何に目をつけたのか?

 

 このブログでも先日書きましたが、ほんの一握りの「真の富豪」しか住めない高級住宅地に、国税が目をつけています。
一度に多くの住人が脱税を指摘される「異常事態」は、いったいなぜ起きたのでしょうか?
週刊現代が、住民たちの動揺と国税の思惑をレポートしています。

<異例の大規模調査>
兵庫県芦屋市の六麓荘町は、日本屈指の高級住宅地として知られる街です。
かつては、光世証券創業者で「北浜の風雲児」と呼ばれた巽悟朗氏や、ダイエー創業者の中内功氏などが住んだことで知られ、現在も小林製薬の小林一雅会長や日本管財の福田武会長、UCCの上島一族など、日本の財界のトップたちが居を構えています。
まさに桁違いの「超富裕層」ばかりが静かに暮らすこの街に、世間の注目がにわかに集まったのは、2018年11月22日のことです。
朝日新聞朝刊に掲載されたある記事がきっかけでした。
〈「芦屋の資産家ら 申告漏れ30億円 大阪国税局指摘 富裕層への監視強化」
全国有数の高級住宅街があることで知られる兵庫県芦屋市の資産家らに対して大阪国税局が税務調査に乗り出し、昨年7月からの約1年間で、そのうち少なくとも50人以上が総額30億円超の申告漏れを指摘されたことがわかった〉
「総額30億円」という金額の大きさもさることながら、それ以上に驚きをもって受け止められたのが、申告漏れを指摘された人数の多さです。
「『少なくとも50人以上』ということは、問題にならなかった世帯を含めれば、数百人をしらみ潰しに調べたということでしょう。
ものすごい手間と時間がかかっています。
ひとつの地域を対象に、これだけの規模の調査を行うのは極めて異例のことです」(全国紙経済部記者)
最新の2015年の国勢調査によれば、六麓荘町の人口は650人で、単純に計算すれば人口の10%近くが申告漏れを指摘されたので、住人たちの心中は穏やかではないでしょう。
六麓荘町は六甲山のふもとに位置し、大阪湾と阪神間の都市を一望できる抜群のロケーションです。
街中には電柱や信号、マンションやコンビニなど、普通の街なら当たり前に目にするものが一切存在しません。
これは、かつて「東洋一の住宅地」とも称された景観を守るため、町内会に厳しい建築ルールが存在しているためです。
一例をあげれば、建物の敷地面積は400㎡以上に制限され、それ以下の面積へ分筆することは固く禁じられています。
したがって、六麓荘町のメインストリート沿いには、いかにも歴史的価値の高そうな日本家屋に、中世ヨーロッパの古城を思わせる洋館など、豪邸ばかりが立ち並んでいます。
道を行き交う車は、最高クラスのベンツやBMW、アウディなど高級車ばかりです。
これだけでも、六麓荘町が独特な空気に包まれたところであることがわかるでしょう。

<お宅もですか>
周囲とは隔絶された空間だけに、今回の「脱税騒ぎ」で世の中の注目を集めたことは、住人たちの間でも大きな話題になったようです。
両親の代からこの地に住む70代の女性が言っています。
「この辺の住民は徒歩で移動する習慣がないので、ご近所付き合いというのはあまりないんです。でも、国税の調査の件は、以前からかなりの噂になっていました。
一時期は顔をあわせると、きまって『うちにも税務署が来たんです』『ええ、お宅もですか』という話になりました。来なかった家のほうが少ないんじゃないでしょうか。
なかには、家じゅうの美術品を『これは誰の名義か』と根掘り葉掘り聞かれたお宅もあったそうで、『いまさら所有者なんて言われても、代々、家に飾ってあるんだからわからない』と困っている様子でした」
実際に、六麓荘町に住む顧客が申告漏れを指摘されたという税理士に話を聞いています。
「1年半前くらいかな。『先生のお客さんのAさんの資産状況についてお伺いしたい』と、芦屋税務署から問い合わせがきた。
その方は、3年ほど前に夫を亡くして巨額の遺産を相続した。芦屋署はウチに問い合わせてきた時点で、具体的な不動産や株の配当益など、こと細かに調べていました。
こちらとしては、申告には何ら問題がないと思っていたので資料も提供したのですが、税務署からはかなり細かく聞かれましたね。
お客さんは『先生にすべて任してますのに。申告の時、何も問題ないって言うてたのに』と不満げな様子でした。でも、税務署は巧みに『見解の違う点』を見つけてくる。
お客さんも立場のある人ですから、脱税などと言われるのを嫌がってすぐに修正申告に応じました。細かいことは言えませんが、指摘された金額は数千万円程度です」
今回、住民たちが指摘された内容は、ほとんどが為替差益や相続財産の申告漏れといったケースです。
新興の成金ならいざ知らず、六麓荘町に住むのは代々莫大な資産を受け継いできた超大金持ちたちゆえ、「カネのことは税理士に一任」という家が多く、「意図的に脱税した」という意識は薄いでしょう。
前出の女性住人も「なぜ、このタイミングで目をつけられたのか」と首をかしげています。
「どこの家も代々お抱えの顧問税理士に処理をお願いしているところばかりですから。全部お任せして同じようにやってきて、何の問題も起きなかった。皆さんが不安に思うのも、もっともです」

<25人の精鋭調査官>
そもそも、芦屋税務署の陣容は全部で100人ちょっとで、管内に83の税務署と9,000人の職員を抱える大阪国税局の規模からすれば、極めて平均的な人数配置であり、特に重点的にチェックされている地域ではありませんでした。
住民の税に対する意識も、どこかおっとりとしたものだったに違いありません。
しかしながら、時代は変わっています。
元東京国税局職員の税理士が言っています。
「7~8年前からでしょうか。国税庁は富裕層への課税強化のための調査研究を一気に進めています。
たとえば、名古屋国税局管内の昭和税務署では、対富裕層のスペシャリストである『国際担当統括国税調査官』を配置し、富裕層の資産運用の実態を調査する手法を蓄積してきました。
そのノウハウをどんどん広げるかたちで、東京や大阪にも、次々と『調査チーム』ができています。
また、総資産3億円以上等の条件にあてはまる人に提出が義務付けられる『財産債務調書制度』や、やはり5000万円超の国外資産の保有で義務付けられる『国外財産調書制度』など、富裕層の課税逃れに目を光らせるためのシステムが次々と整備されてきています。
今までよりも、かなり緻密に資産状況を把握できる土壌が生まれているのです」
六麓荘町で行われた調査も、まさに元東京国税局職員の税理士の言う「調査チーム」によるものでした。
このチーム、正式名称を「重点管理富裕層プロジェクトチーム」といいます。
「基準は一切公開されていませんが、ある一定以上の資産を持つ富裕層を網羅的にピックアップし、国際課税に精通する実査官を中心に、複数の部署の担当者らが協力して『逃税』行為に眼を光らせています」(前出・全国紙経済部記者)
国税局に設置されたチームの成績が相当良かったのでしょう。
2017年には全国の国税局・国税事務所すべてにプロジェクトチームが拡大され、さらには、関東、近畿の富裕層が住む地域の税務署にも置かれることになりました。
その中に、芦屋税務署が含まれていたのです。
芦屋税務署は、阪神芦屋駅から歩いて3分ほどの場所にあります。
駅周辺には、スーパーやマンションが並び、自転車やミニバンがひっきりなしに行き交います。
同じ芦屋市内といっても、六麓荘町とはだいぶ趣が異なります。
税務署の建物は3階建てで、オフホワイトの外壁はところどころひび割れているようです。
1階に総合案内があり、2階には主に法人課税、3階に個人課税を担当する部署が置かれており、この3階の一番奥に、「特別国税調査官」たちが陣取っています。

<摘発ラッシュが起きる!>
前出の元東京国税局職員の税理士は、六麓荘町のように、富裕層が密集している地域は「集中調査」の格好のターゲットになると指摘しています。
「集中調査には、国税局でも税務署レベルでも、年間計画みたいなものがあります。
富裕層のもとには、証券会社や銀行、プライベートバンクの営業マンなど、いろいろな金融商品の営業が入ってくる。
たとえば、『このエリアの富裕層はみんな同じ手を使っている』という情報が入手できれば、芋づる式に一網打尽にすることも可能で、成績に繋がりやすいのです」
つまり、国税庁肝いりの「プロジェクトチーム」の実績づくりに六麓荘町の住民たちが一役買う形になったわけですが、元国税調査官の税理士は、国税がこの町の摘発に注力したもうひとつの「狙い」を指摘しています。
「ここまで具体的な金額が出てくれば、心当たりのある全国の富裕層たちも『いい加減な申告はできないな』と感じたはずです。
それに、度重なる増税で不満を感じている一般所得層に対しては、『こうして富裕層からもしっかり取っていますよ』という姿を見せて、納税意識を高めることもできる。国税からすれば一石二鳥のキャンペーンです」
富裕層への徹底課税は、世間へのアピールにも最適というわけです。
そして、今回のような大規模調査が、今後は全国の高級住宅地で行われる可能性が高いと考えられます。
「結局、あちこちに高級住宅街が分散している東京に比べ、関西エリアは芦屋近辺に富裕層が密集しているから調査がしやすく、早く結果が出たのでしょう。
様々な制度が整い、各国の税務当局との情報共有も簡単になっていますから、今後は海外財産までガラス張りになる。全国各地で、富裕層の摘発が増えていくと思います」と元仙台国税局長で元明治大学教授の川田剛氏は延べています。

全国の富豪たちを、「摘発ラッシュ」が待ち受けているでしょうね。
個人的には、大学生時代と当時の公認会計士第2次試験合格までの約5年半、芦屋市に住んでいたので、この件は、非常に興味深いですね。
このあとは、おそらく東京だと思いますが、こういうことによって、芦屋市から引っ越して、六麓荘が今と違った姿になったり、東京や海外への移住が増えないようにしてほしいですね。

脱税30億円を摘発した国税は芦屋の超富裕層たちの何に目をつけたのか?について、どう思われましたか?


税務署署員が税務調査で財布を盗み逮捕!

 

 2018年12月に税務調査で訪問した和歌山県みなべ町の農業男性(78)宅から約2,500円が入った財布を盗んだとして、和歌山県警御坊署は、先日、窃盗の疑いで、御坊税務署に勤務していた元署員(26)を逮捕しました。

逮捕に先立ち、大阪国税局が、懲戒免職処分にしました。

大阪国税局によると、2018年7月から財務事務官として御坊税務署に勤務し、主に納税者宅を訪問し、所得税に関する調査をしていたようです。
2018年9月~12月に、税務署内で上司や同僚から金銭の窃取を繰り返しており、被害は計数万円でした。
「金に困っていた」と話しているようです。

こういう署員が税務調査をしているなんて、信じられないですね。
毎年のように不祥事を起こす人がいると思いますので、まずは、国税庁や税務署内の教育に励んでほしいですね。
そうしないと、税務調査に来て、何か指摘しても、聞く気にならないですよね。

税務署署員が税務調査で財布を盗み逮捕されたことについて、どう思われましたか?


1億円の脱税の疑いで静岡の製麺会社を告発!

 

 役員を務める親族への給与にかかる源泉所得税約1億円を脱税したとして、名古屋国税局が製麺会社(静岡市駿河区)と社長(76)を所得税法違反の疑いで静岡地検に告発したことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

社長は取材に対し、「指摘された税額はすでに納付した」と話しているようです。

関係者によると、製麺会社は、2014年から2016年に親族の役員約10人に総額5億4千万円の給与を支給しています。
扶養控除等申告書を提出していないにもかかわらず、提出した場合に適用される低い税額で源泉徴収し、約1億円を脱税した疑いが持たれています。
名古屋国税局が2017年6月に強制調査をしていました。

信用調査会社や製麺会社によると、製麺会社は1988年に設立され、コンビニエンスストア向けにラーメンやそばなどの麺類を生産しています。
2018年8月期の売上高は53億円でした。

乙欄なのに甲欄として脱税を指摘されるケースがあるんですね。
勉強になりました。
年末調整のときには、気を付けないといけないですね。

1億円の脱税の疑いで静岡の製麺会社が告発されたことについて、どう思われましたか?


自動車会社長がフェラーリを売って1億円の所得隠し!

 

 高級外車「フェラーリ」の売却益を隠し、約2,700万円を脱税したとして、自動車用品販売会社(埼玉県伊奈町)と社長(53)が、関東信越国税局からさいたま地検に法人税法違反容疑で告発されたことがわかったようです。

関係者によると、自動車用品販売会社社長は2015年2月期と2017年2月期に、社有車のフェラーリ2台を売却して多額の利益を得ましたが、実際より安い取引価格を記したうその売買契約書を作成するなどして約1億1,300万円の所得を隠し、脱税した疑いがあるようです。

隠した資金は現金で保管したほか、一部は遊興費などに充てていたとされます。

信用調査会社によると、自動車用品販売会社は大手チェーン「イエローハット」の店舗をフランチャイズで運営し、2018年2月期の売上高は7億円です。
自動車用品販売会社は、取材に対し、回答しなかったようです。

生産台数の少ない限定モデルの外車は愛好家や富裕層に人気があり、数億円の価格で取引されることもあるようです。
関係者によると、一昨年から各地の国税局が、フェラーリなどの高級車の取引に関連した個人・法人計約20件の税務調査を実施し、自動車販売会社や都内の歯科医師らが売却益を申告しなかったり、架空の手数料を計上して利益を圧縮したりしたとして、総額20億円超の申告漏れや所得隠しを指摘されたそうです。

フェラーリって売却するとそんなに利益が出るんだ!と思いましたが、うその売買契約書を作成していたところからするとかなり悪質ですね。
最近、安易な脱税が多いような気がしますが、それほど甘くはないということを認識してほしいですね。
僕はイエローハットの株主なのですが、こういったことがあると、ブランドのイメージを傷つけ、フランチャイザーや他のフランチャイジーやフランチャイザーの株主にも多かれ少なかれ迷惑をかけるということも承知したうえで、フランチャイジーになってほしいですね。

自動車会社長がフェラーリを売って1億円の所得隠しをしていたことについて、どう思われましたか?


グーグルの日本法人が35億円の申告漏れ!

 

 アメリカのグーグルの日本法人がシンガポール法人との取引を巡り、東京国税局から2015年12月期に約35億円の申告漏れを指摘されていたことが関係者の話でわかったようです。

グーグルの日本法人は、事実上、日本で広告事業を担いながら、広告料などは税率の低いシンガポールの法人に支払われ、日本法人はそこから経費に8%が上乗せされた金額を報酬として受け取っていたようです。

東京国税局は、日本法人の利益が低く抑えられ、実質的にシンガポールに移されていたと判断しました。

申告漏れを指摘されたのは、グーグルの日本法人「グーグル合同会社」(東京都港区)で、追徴税額は、過少申告加算税などを含め約10億円とみられます。
グーグル合同会社は、修正申告に応じ、2016年12月期分についても、国税側の指摘に沿って自主的に法人所得約60億円を上乗せして申告したようです。

最近、世界的にアップルやグーグルなどに対して風当たりが厳しくなっていますので、今後は日本でもこのような案件が増えていくんでしょうね。
35億円というのは直感的には少ないような気もしますが、ネットの世界ではなかなか難しい面もあるのでしょうが、国税局にも頑張ってほしいですね。

グーグルの日本法人が35億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


工業用製品・建設用資材販売会社が5億円の所得隠し!

 

 工業用製品・建設用資材販売会社(名古屋市中区)が名古屋国税局の税務調査を受け、20179月期までの7年間で約5億円の所得隠しを指摘されていたことが、複数の関係者への取材で分かったようです。
意図的な所得隠しがあったなどと認定され、追徴税額は重加算税を含めて約2億円とみられます。

関係者によると、工業用製品・建設用資材販売会社は、いったん帳簿に計上した売り上げの一部を決算期末に一方的に減らしたり、在庫を本来よりも少なく計上したりして、利益を少なく見せかけた模様です。
また、取引先に対する支払いを水増ししていたことも所得隠しと判断されたとみられます。
工業用製品・建設用資材販売会社は、既に修正申告をした模様です。

工業用製品・建設用資材販売会社は取材に対し、「取材には応じられない」としているようです。

信用調査会社などによると、工業用製品・建設用資材販売会社は建設資材の販売などをしており、20179月期は、リニア中央新幹線の工事に関連する事業が業績に貢献し、売上高は約155億円だったそうです。

報道を見る限り、悪質なケースですね。
最近、このBLOGでしょっちゅう言っているような気はしますが、信頼できる顧問税理士をつけて、脱税ではなく、節税をしてほしいですね。
例えば、建設関係の会社の場合、重加算税を課されると10年間入札に参加できないようにするなどしないと、あまりにも安易に脱税をしているのではないかと思ってしまいます。

工業用製品・建設用資材販売会社が5億円の所得隠しを指摘されたことについて、どう思われましたか?


テレビにも登場している温泉旅館が9千万円の脱税容疑で告発!

 

 宿泊料の一部を売り上げから除外し、約9千万円を脱税したとして、温泉旅館(栃木県日光市)の運営会社が、関東信越国税局から法人税法違反と消費税法違反の疑いで宇都宮地検に告発されたことがわかったようです。

 告発されたのは、運営会社と社長(44)です。
関係者によると、運営会社は売り上げのうち宿泊客がクレジットカードや口座振り込みなどで支払った分を適正に計上する一方、現金分の一部を簿外にし、利益を圧縮していました。
2016年7月期までの3年間で法人所得約2億8,500万円を隠し、約6,900万円を脱税したほか、消費税約2,100万円も免れたとされます。
得た資金の多くは、社長が現金で保管していたようです。

ホームページなどによると、温泉旅館は客室数40室で、貸し切り露天風呂や古民家風の造りが特徴です。
旅行情報サイトや雑誌、テレビ番組などで紹介され、人気を集めているそうです。
社長は取材に対し、修正申告と納税を済ませたとし、「深く反省している。国税局の調査後は適正な申告をしている」とコメントしたそうです。

温泉旅館は部屋数がわかり、ネットや宿泊台帳などで稼働率もわかるでしょうから、現金売上を抜いてもバレるでしょうね。
脱税で宿泊料金が安くなっているのであれば、本末転倒でしょうね。
最近、安易に脱税をしている人が多いと感じますが、調査のレベルも基本的には年々上がるはずですから、そこまで甘くはないですよね。

テレビにも登場している温泉旅館が9千万円の脱税容疑で告発されたことについて、どう思われましたか?


所得税申告漏れは合計9,038億円!

 国税庁は、先日、2018年6月までの1年間(2017事務年度)に実施した所得税の税務調査の結果を発表しました。 全体の所得税の申告漏れ総額は9,038億円で2016事務年度に比べ1.7%増えました。 今回は仮想通貨取引で得た利益を適切に申告していなかった不正事案を初めて公表しました。

税務調査などは約62万件で、うち約38万件で申告漏れなどが見つかり、追徴税額は1196億円と2016事務年度比で7.6%増加しました。 国税庁が税務調査に積極的な富裕層については670億円の申告漏れを指摘し、追徴税額は177億円と2016事務年度比で4割増えました。

公表された仮想通貨取引をめぐる事案は、会社員男性が複数の仮想通貨交換会社に自分や妻名義の口座を開設しましたが、妻名義などの利益を申告しませんでした。 東京国税局は男性に約5千万円の申告漏れを指摘し、重加算税を含め約2,400万円を追徴課税しました。

ほかに、会社員男性が民泊による収入を申告せず約700万円を追徴課税された事例や、チケットの転売で多額の利益を得ていた男性が約4千万円を追徴課税された事例もありました。

仮想通貨は、推測するにかなりの方が申告していないのではないかと思われますので、そこは、徹底的に調査してほしいですね。 そうすることが、啓蒙活動につながるのではないかと思います。

所得税申告漏れは合計9,038億円だったことについて、どう思われましたか?


銀座の不動産王が丸源ビル脱税事件で実刑判決!

 

 このBLOGでも以前取り上げましたが、東京・銀座や福岡・小倉の繁華街で多数のテナントビルを展開した「丸源グループ」の脱税事件で、法人税法違反の罪に問われたグループ経営者(86)の判決が、先日、東京地裁でありました。

 前田巌裁判長は「強固な犯意に基づき、したい放題に売り上げや経費を操作した」と述べ、懲役4年、罰金24千万円(求刑・懲役5年、罰金3億円)を言い渡しました。

判決によると、経営者は社長を務めた不動産会社「東京商事」(清算)について、2009年~2011年の所得計約354,300万円を隠し、法人税計約106千万円を免れました。

弁護側は、東京商事が運用していた31物件の賃料収入は経営者個人に帰属するため、「法人税法違反ではなく、所得税法違反にあたる」などと争い、無罪を主張していました。 判決は、経営者と同社の間では、全ての収益を同社が受け取る契約が結ばれていたと指摘し、収入は同社に帰属すると認定しました。 判決はさらに、脱税の手口が売り上げの一部除外や架空の固定資産売却損の計上など、多岐にわたっていると指摘しました。 被告の年齢や修正申告したことを考慮しても「実刑は免れない」と結論づけました。

経営者は1963年ごろから貸しビル業を始めました。 一時は銀座、小倉や、静岡県熱海市、福岡市などで「丸源ビル」といった名前を付けた60ほどのビルを所有し、「銀座の不動産王」と呼ばれました。 2012年に東京国税局が強制調査(査察)に入り、2013年に東京地検特捜部が逮捕・起訴しました。 初公判は20136月に開かれましたが、弁護団が何度も代わり、主張や証拠の整理をし直す手続きに時間がかかっていました。

脱税によって、賃料が安くなっていたり、新たな不動産を取得していたとすると、複雑な気分になりますね。 また、課税当局は、なぜもっと早く気づかなかったのだろうかと思ってしまいますね。 その辺りは、国税OBを使ってうまくやっていたのかもしれませんが…。 指南した方がいるのであれば、誰が指南したかについて、知りたいですね。

銀座の不動産王が丸源ビル脱税事件で実刑判決を受けたことについて、どう思われましたか?


芦屋の資産家らが30億円超の申告漏れ!

 

 朝日新聞によると、全国有数の高級住宅街があることで知られる兵庫県芦屋市の資産家らに対して大阪国税局が税務調査に乗り出し、20177月からの約1年間で、そのうち少なくとも50人以上が総額30億円超の申告漏れを指摘されたことが分かったようです。 国税当局は全国で富裕層の税逃れへの監視を強めており、一つの地域での集中調査としては異例の規模だそうです。

関係者によると、申告漏れを指摘されたのは、特に多額の資産を持つ「超富裕層」が多いとされる芦屋市六麓荘(ろくろくそう)町などに住む一部の資産家や会社経営者らです。 外国通貨を円に換えるなどして得た為替差益(為替変動で得られる利益)や、相続財産の一部を申告していないケースが目立ち、仮装・隠蔽を伴う所得隠しも一部認定されたようです。 過少申告加算税などを含む追徴税額は、計10億円規模に上るとみられます。

国税庁は富裕層の税逃れへの監視を強化しようと、2014年に東京、大阪、名古屋の3国税局に「富裕層プロジェクトチーム(PT)」を設置しました。 富裕層や多国籍企業が税逃れに利用しているとされるタックスヘイブン(租税回避地)の実態を暴いた「パナマ文書」などが注目されるなか、2017年までに全国12か所の国税局・国税事務所すべてに拡大し、東京国税局管内は麻布や世田谷など、大阪国税局管内は芦屋や西宮(兵庫県)などの各税務署にもPTを置きました。 芦屋では20177月以降、約25人態勢で調査していたようです。

申告漏れはもちろんいけないことだと思いますが、特定のエリアの住民の方にターゲットを絞って調査するというのもどうかと思いますね。 このようなことが横行すると、ますます東京への一極集中、ひいては海外への移住などが進み、日本の将来にとってあまり良いことだと思いませんね。 よっぽど、想像以上に浸透していない『マイナンバー』の徹底的な利用の方が良いのではないかと個人的には思います。

芦屋の資産家らが30億円超の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


国税庁が日本人の海外口座情報55万件を入手したことを公表!

 

 先日、このブログでも情報として書きましたが、国税庁は、先日、世界各国の口座情報を自動的に交換し、資産を「ガラス張り」にできる新制度を使い、64か国・地域の金融機関にある日本人の口座情報55705件(速報値)を入手したと明らかにしました。 タックスヘイブン(租税回避地)の情報も含まれており、富裕層や企業の税逃れ対策に効果が期待されています。

活用されたのは、経済協力開発機構(OECD)が策定した「CRS」(共通報告基準)と呼ばれる制度です。 非居住者が自国に持つ金融機関の口座の残高や、利子や配当の受取額などの情報を各国(102か国・地域)の税務当局と自動的に交換することで、海外資産を透明化できるメリットがあります。

日本は9月に初めて情報交換しました。 口座残高や住所、納税者番号などの情報を得た一方、日本からは58か国・地域に89,672件(速報値)の口座情報を海外当局に提供しました。

国をまたぐ個人や法人の資金の動きを探る場合、国税庁はこれまでも租税条約に基づき海外の税務当局と情報を交換できましたが、人手がかかり数か月かかることもあったそうです。 国税庁幹部は、「CRSで海外資産の税逃れを速やかにチェックできる」としています。

タックスヘイブンでの節税実態を暴いたパナマ文書問題では、各国の税務当局がグローバル経済に対応できていない実態が浮き彫りになりました。 富裕層の税逃れを放置すれば、税制そのものへの信頼も揺らぎかねないため、国税庁幹部は「CRSの導入で海外資産の透明化が図れる。納税者のコンプライアンス(法令順守)意識も向上し、自主的な申告につながる」とCRSの効果に期待しているようです。

個人的には、海外財産は税務署に把握されないと思っている方がたくさんいらっしゃるでしょうから、このような制度ができることは素晴らしいことだと思います。 どんどん使って、実効性のあるものにして欲しいですね。 おそらく、今後、著名な方の名前がニュースに出るんでしょうね。

国税庁が日本人の海外口座情報55万件を入手したことを公表したことについて、どう思われましたか?


太陽光関連業者が相次ぐ申告漏れ!

 

 太陽光発電事業をめぐり、個人事業者を含め全国の約200社が税務調査で総額約70億円の申告漏れを指摘されたようです。 固定価格買い取り制度(FIT)に基づいて高値で発電分を売れる「売電権」を取引し、利益を得たブローカーもいたようです。

FITに基づく買い取り価格は、当初、事業用で1キロワット時あたり40円と国際的に見ても高値で、太陽光パネルなど設置費用の値下がりを待って建設に着手しない業者も多くなっています。 買い取り価格は年々下げられており、価格が高い時期に取得された発電事業の権利「売電権」は価値が高まりました。 売電権を取得したのに発電せず、権利だけを売って利益を得る業者や、その取引を持ちかける仲介業者の存在も指摘されていました。

関係者によると、こうした状況を背景に関東信越や広島、福岡などの各国税局が数年前から、太陽光発電の関連業者を集中的に税務調査しているようです。 太陽光パネルの設置や送電に適した郊外地域の建設業者や、再生可能エネルギーの大手事業者などを調べたところ、収入の一部を除外したり、架空の支払手数料を計上したりして所得を圧縮したケースが目立ったようです。 売電権の取引を仲介して得た利益を適切に申告していなかった事例もあったようです。 総額約70億円の申告漏れのうち、約40億円は意図的な所得隠しと認定されたそうです。

FITについては、事業者の利益が膨らみすぎるとして、国は制度見直しを決めています。 国は2013年度以降、買い取り価格を毎年のように下げ、2018年度は同18円、2022年度~2024年度に同8.5円にする方針です。

太陽光発電事業にからみ、全国で約200の法人・個人が国税当局から追徴課税を受けました。 再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)を背景に高収益を見込んで様々な業者が殺到し、バブルの様相を呈した太陽光ビジネスですが、その陰で、申告漏れや所得隠しが相次いでいたようです。

中部地方の山中、広大なゴルフ場の跡地に太陽光パネルが並んでいます。 関係者によると、この施設を所有する会社に事業の権利「売電権」を売却した名古屋市のコンサルタント会社社長の男は、数億円の利益を上げたそうです。 男は20182月、売却などで得た所得を隠して法人税と消費税計約14千万円を脱税した疑いで地検に逮捕されました。

「世界のどこを見ても、事業者にとってこれほどおいしい制度はなかった」と、北関東や関西などで大規模太陽光発電所(メガソーラー)を展開する会社の幹部はこう話しています。 「もうけの勘の鋭い人は、制度が始まった当初に権利を取得し、転売して大きな利益をあげた」

FITに基づき発電分を電力会社に買い取らせる価格は現在、事業用で1キロワット時あたり18円ですが、制度が始まった2012年度は、再生エネルギーを普及させるため2倍以上の40円でした。 価格は20年固定のため、初期の権利の価値が高まっています。 一方、太陽光パネルの価格低下などで、発電システムの平均設置費用は2012年の1キロワット当たり426千円から2017年は同30万円へと約3割も下がりました。 高い買い取り価格の権利を持ち、施設建設を遅らせれば利益が膨らむ状況が生まれ、実際には稼働せずに「売電権」だけがひとり歩きし、高値で取引される事態となったのです。

2012年から始まった優遇税制も「バブル」に拍車をかけました。 事業用の太陽光発電の設置や購入にかかった費用の全額を、稼働させた最初の年度に損金(経費)にできる仕組みです。 損金は益金(収益)から差し引き、課税対象の所得が減ります。 合法的な節税策として、企業や富裕層が飛びつきました。

優遇税制はその後、要件が厳しくなったり、損金にできる額が縮小されたりしましたが、九州の太陽光発電事業者の幹部は、「土地取引でもうけた不動産業者や歯科医などが節税狙いで入ってきた」と話しています。

こうしたなか、国税当局は数年前から太陽光パネルメーカーやコンサルタント業者、建設会社などの関連業種も含め、全国的に調査の手を広げたようです。 仙台国税局は20185月、約13千万円の脱税容疑で秋田県の土木工事会社会長らを告発しています。 また、大阪国税局から告発を受けた京都地検も、約12千万円を脱税したとして京都市の不動産会社の実質経営者を法人税法違反などの罪で在宅起訴しています。

ある太陽光発電所設置会社の関係者は、取材に対し、「数億円で施設を建てれば、売電で月約500万円の収入が得られた。まともに申告すると税金が高すぎるので、架空の外注費を立てて見かけの所得を少なくした」と証言しているようです。

FITの制度設計に有識者としてかかわった日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会の辰巳菊子常任顧問は、「FITが導入当初、事業者の性善説に立ったつくりで、参入時の事業計画の審査などが甘かったことは否めない」と話しています。 そのうえで、「良心的な業者が事業を進めにくくなったり、再生可能エネルギーそのものが下火になったりしないよう配慮しつつ、国は監視を強め、転売益狙いのブローカーなど悪質な業者を排除していくべきだ」としています。

入口(全額損金算入)のことしか考えていない会計事務所などが提案しているところもあるのでしょうが、節税に関しては、やるかどうか判断する時に、入口から出口まで考えないといけないと思います。 それをしないから、途中で利益が出過ぎると脱税に走ってしまっているのではないかと推測されます。 『節税』も、『純粋な節税』と『単なる課税の繰り延べ』があることを知っておかないといけないですね。 さらに、それぞれ『キャッシュアウトが伴うもの』と『キャッシュアウトが伴わないもの』とがあることも知っておきましょう。 『節税』ということばに、安易に飛びつかないようにしましょうね。

太陽光関連業者が相次ぐ申告漏れで指摘を受けていることについて、どう思われましたか?


6,700万円の脱税容疑で国税局がネットワーク会社を告発!

 

 ネットワークシステムの製作などを手がける会社(東京都渋谷区)が消費税と源泉所得税計約6,700万円を脱税したとして、東京国税局が同社と代表(61)を消費税法違反などの疑いで東京地検に告発したことがわかったようでず。

関係者によると、売り上げの一部を除外したり、従業員への給与を外注費に仮装したりして、2014年から2017年にかけて消費税約4,600万円を免れたほか、源泉所得税約2,100万円を納付しなかった疑いがあります。

同社は弁護士を通じて、「すでに修正申告した。深く反省している」とコメントしたようです。

売り上げの除外とか、給与の外注費への仮装などをしているところを見ると、それなりに税務の知識がある方なんでしょうね。 ただ、脱税方法としては稚拙な感じがしますので、そんなことを考えるのであれば、きちんとした節税をすればいいのにと思いますね。 決算が終わってから利益が出過ぎていたというのであれば、月次決算をきちんとしましょうということになると思います。 顧問税理士はいらっしゃったのでしょうか?

6,700万円の脱税容疑で国税局がネットワーク会社を告発したことについて、どう思われましたか?


6千万円の脱税で3不動産会社社長を在宅起訴!

 

 支払手数料を架空計上して法人税約6,600万円を不正に免れたとして、東京地検特捜部は、先日、不動産会社(東京都港区)の社長(38)を法人税法違反(脱税)罪で在宅起訴し、法人としての同社を起訴しました。

東京地検特捜部は、知人の会社社長ら3人についても、脱税を手助けしたとして法人税法違反のほう助罪で在宅起訴しました。

起訴状によると、社長は20179月期までの2年間に支払手数料を架空計上する方法などで法人所得約22,400万円を隠し、法人税約6,600万円を脱税したとされます。

これも、最近よく目にする架空経費を用いた脱税ですね。 脱税を手助けした知人も在宅起訴されているところを見ると、一部のところで、『架空経費を計上すれば税金が安くなる』といったことが広まり、安易にやってしまう方が増えているのかもしれませんね。 もちろん、脱税ですので、税務に知識のない方でも許される行為ではありませんので、儲かっている会社は、顧問税理士に相談して、脱税ではなく節税をして欲しいですね。 その方が、色々な意味で安くつくはずです。

6千万円の脱税で3不動産会社社長が在宅起訴されたことについて、どう思われましたか?


大阪や東京のビルメンテ会社3社が8千万円の脱税で大阪地検に告発!

 

 産経新聞によると、消費税や法人税総額約8,300万円を脱税したとして、大阪国税局は、先日、消費税法違反などの罪で、東京都台東区のビルメンテナンス会社など計3社と、同社の社長(46)ら計3人を大阪地検に告発しました。 追徴税額は重加算税を含め、約1億円の見通しだそうです。

3社は企業グループで、社長が実質的に運営していました。 ほかに告発されたのは、社長の妻で、グループの経理を担当する同社の社員(47)、元税理士事務所事務員(47)です。

関係者によると、20134月~201611月、パート従業員の給与などを、消費税の控除対象となる仕入れ費用に仮装して計上し、消費税と地方消費税計約6,600万円を脱税しました。  また、20134月~201611月、架空の仕入れ費を計上して所得を圧縮し、法人税と地方法人税計約1,700万円の課税を免れたとしています。

最近、架空経費などを計上して脱税する事件をよく目にしますが、元税理士事務所職員が関わっているというのが残念ですね。 元税理士事務所職員ならば、脱税を考えるのではなく、きちんとした節税を考えて欲しいものです。

大阪や東京のビルメンテ会社3社が8千万円の脱税で大阪地検に告発されたことについて、どう思われましたか?


片山さつき地方創生担当大臣に100万円の国税口利き疑惑!

 

 「週刊文春」によると、10月に発足した安倍改造内閣で、唯一の女性閣僚となった片山さつき地方創生担当大臣(59)に古巣の財務省に対する口利き疑惑が浮上しているようです。

2015年当時、私の会社に税務調査が入り、青色申告の承認が取り消されそうになっていました。何とかならないかと片山先生に相談したのは紛れもない事実です。そして片山事務所の秘書を通じ、私設秘書だった◉◉▲▲という男を紹介されました」と「週刊文春」取材班の再三の取材申し込みに、製造業を営むX氏が初めて重い口を開いたそうです。 「◉◉氏に『とにかく青色申告取り消しだけは困るんです』と話すと、『大丈夫ですから、安心してください』などと言われ、税務調査の対応をお任せすることにしたのです。そして157月、指定された口座に100万円を振り込みました。これで片山先生が働きかけてくれると信じていました」

「週刊文春」取材班は、X氏宛ての「書類送付状」を独自に入手しており、この書類では口利きの対価として、100万円の支払いを求めています。 日付は、〈150701〉で、差出人欄には〈議員名 参議院議員 片山さつき〉〈秘書名 秘書・税理士 ◉◉▲▲〉とあり、議員会館の住所が記載されています。 そして、書類の末尾には、こうあります。 〈着手金100万円を、至急下記にお願い申し上げます。ご確認後、国税に手配させて頂きます〉

片山事務所は、次のように回答したようです。 「事務所にご質問の会社が税務調査を受けているようだとの連絡があり、当時の秘書が片山に相談し、知り合いの税理士である◉◉を紹介しました。◉◉税理士に聞いたところ、税理士報酬をもらった旨を知りました。事務所の認識では、◉◉氏は155月に私設秘書を退職しています」

元特別国税調査官は疑問を呈しているようです。 「今回のケースをみると、税務署に承認取り消しといわれた段階で、簡単に『任せてください』と100万円を受け取るのは詐欺的です。税理士の仕事とは到底いえません」 X氏が語っています。 「私は税理士の◉◉氏に仕事を依頼したのではなく、片山事務所から彼を紹介されただけで、片山先生にお願いしたと認識しております。わざわざ100万円を払って◉◉氏に頼む理由がありません」 元東京地検検事の弁護士が指摘しています。 「疑惑の構図は、甘利明経済再生担当相(当時)のURをめぐる口利き疑惑に近く、あっせん利得処罰法違反の疑いがあります」

この記事に対して、片山さつき地方創生担当大臣は『事実誤認かつ不正確』と否定し、『名誉毀損で訴える準備を進めている』と述べたようですが、果たしてどうなるのでしょうか? そもそもこういったことを国会議員に頼むということ自体、世の中には頼めば何とかしてくれるかもしれないという認識があるということであり、その辺りを払拭することから政治家は始めないといけないような気がしますが、どうなのでしょうか? 別の大臣にも『口利き疑惑』が出ているようですが、政治家は何のために存在するのでしょうか?

片山さつき地方創生担当大臣に100万円の国税口利き疑惑があることについて、どう思われましたか?


歯科医や社長らの高級外車の売却益隠しが続出!

2018年10月31日(水)

フェラーリなど高級外車の売却益を巡り、約20の法人と個人が東京国税局や関東信越国税局などから相次いで所得隠しや申告漏れを指摘されていたことが、関係者の話で分かったようです。 所得隠しは、2017年までの数年間で計約8億円です。 申告漏れだけを指摘されたケースも含めると総額は25億円を超えます。 背景には、富裕層の納税意識の低さが浮かび上がります。

関係者によると、所得隠しや申告漏れを指摘された法人は、社有車を転売した東京都武蔵野市の化粧品販売会社のほか、中野区や川崎市の自動車販売会社など約10社です。 個人は目黒区の自動車輸出入会社の元社長や港区の歯科医、茨城県の呉服店社長など十数人に上ります。

こうした法人や個人は2017年までの数年間に、大田区や千葉県の車輸出入会社などにフェラーリやポルシェなどの高級外車を転売し、それぞれ数百万円から1億数千万円の売却益を得ていましたが、申告していませんでした。

高級外車は結構売却益が出るんですね。 このような報道をはじめ、納税意識を高める努力が税務署をはじめ取り組む必要があると思いますが、自動車販売会社にも、本人に所得が発生した場合は申告が必要となる旨を伝えたり、自動車の名義変更のデータを入手してチェックしたり、一定金額以上の売却については支払調書を提出するなどしないと、真面目に申告している人が損をするということになりかねないと思いますので、国税庁も何らかの対策を考えて欲しいですね。

歯科医や社長らの高級外車の売却益隠しが続出していることについて、どう思われましたか?


国税庁が日本人の資産隠し調査ため海外口座40万件の情報を入手!

 

 国際的な脱税や租税回避を防ぐために経済協力開発機構(OECD)が策定した新制度を使い、国税庁が約50カ国・地域の金融機関にある日本人の口座情報約40万件を入手したことが、先日、関係者への取材で分かったようです。 租税回避地(タックスヘイブン)の情報も含まれており、今後、国境をまたぐ資産隠しなどの解明に活用するそうです。

2016年に公表された「パナマ文書」では、各国の首脳や著名人によるタックスヘイブンを利用した課税逃れの実態が表面化しました。 海外投資が増え、一国だけで富裕層の資産を把握するのが難しくなるなか、他国から大量の口座情報を入手することが可能となった新制度の効果が注目されます。

新制度はCRSCommon Reporting Standard=共通報告基準)と呼ばれる仕組みです。 各国の税務当局は自国の金融機関に外国に住む顧客(非居住者)の口座情報を報告させ、年1回、参加国間で情報交換します。 顧客の氏名、住所、口座残高、利子・配当の年間受取総額などが対象となります。

2017年に最初の情報交換があり、日本は2018年から参加しています。 現時点で英領ケイマン諸島やパナマなどのタックスヘイブンを含む102カ国・地域が加わっています。 ちなみに、アメリカは参加していません。

関係者によると、2018年秋の情報交換で、日本は約50カ国・地域から日本人の口座情報約40万件を入手、逆に約50カ国・地域に対し約9万件の情報を提供したもようです。 一部の国からの情報は今後追加される可能性もあります。

日本では国外に5千万円超の財産を持つ場合、財産内容を記す「国外財産調書」の提出が義務付けられています。 2016年分の調書は約9千件にとどまっており、国税庁はCRSの情報と照合するなどして海外の「隠し資産」の発見に取り組みます。

CRSは、20141月にOECDの租税委員会が承認し、海外の金融機関を使った租税回避への対応を目的に策定されました。 これまでも国税庁は各国の税務当局との間で個別に情報交換をしてきましたが、個人や法人を特定して書類で提供を受ける方法などが主でした。

海外の資産は税務署にバレないと言われていた時代があったのかもしれませんが、それほど甘くないですね。 『国外財産調書』ですが、おそらく、提出していない方が多いのではないかと推測されます。 結論としては、きちんと提出し、きちんと申告しましょうねということです。

国税庁が日本人の資産隠し調査ため海外口座40万件の情報を入手したことについて、どう思われましたか?


パナソニックが421億円の申告漏れを指摘されるも不服申し立て!

 

 パナソニックは、先日、大阪国税局の税務調査で、約421億円の申告漏れを指摘されたと発表しました。 パナソニックが保有する北アメリカ子会社の株式をオランダの子会社に売却した価格が、不当に安かったと認定されたそうです。 重加算税を含めて約60億円を追徴課税される可能性があるといい、パナソニックは不服申し立てをする方針のようです。

パナソニックは、20173月、北アメリカ事業を統括する子会社「パナソニック ノースアメリカ」の全株式をオランダの子会社に約7,371億円で売却しました。 パナソニックによると、大阪国税局は時価での評価額は約7,783億円だとし、差額の約412億円が寄付金で課税対象になると認定しました。 ほかにも帳簿に資産の記入漏れがあるなど、約9億円分の申告漏れを指摘されたそうです。

一方、パナソニックは、先日記者会見を開き、担当者が「第三者機関に依頼して算出した客観的な評価に基づいている」と反論しました。

不服申し立てをする方針の一方、国内の会計基準に基づき、20193月期の単体決算には約60億円分の法人税などを計上する予定だそうです。

当然、これほどの金額になるということで、パナソニックも第三者にそれなりの報酬を支払って客観的な評価をしてもらっていると思います。 なぜ、オランダの子会社に売却する必要があったかという全体的なストーリーが分からないので何とも言えませんが、報道によると、評価額が安かったということなので、行為計算の否認(個別取引としては問題ないが、一連の行為全体で考えると問題がある)というケースではないように見受けられますので、パナソニックには争っていただいて、勝ってほしいと思います。 そうしないと、客観的な評価を出すために第三者に依頼するという行為自体ができなくなり、国税局側の評価がすべてというおかしな状況になってしまいます。 株価を算出している企業はもちろんのこと、そこが属している士業団体なども国税局が否定していることになるのではないかと思います。 僕自身も、第三者に評価を依頼して、その数値を用いて申告をしたものの、認められなかったケースもあります。 客観的な評価を否認するのであれば、税務上、もう少し明確な算出方法を定めてほしいと思います。

パナソニックが421億円の申告漏れを指摘されるも不服申し立てを行うことについて、どう思われましたか?


脱税事件で丸源ビルオーナーに懲役5年・罰金3億円を求刑!

 
 東京・銀座などの繁華街で飲食店ビル「丸源ビル」を展開し、10億円超を脱税したとして法人税法違反罪に問われた同ビルオーナー(86)の論告求刑公判が、先日、東京地裁(前田巌裁判長)で開かれました。
 検察側は「強固な脱税の犯意に基づく悪質な犯行」として懲役5年、罰金3億円を求刑しました。 2018913日に弁護側の最終弁論を経て結審し、20181120日に判決が言い渡される予定です。オーナーは20133月に逮捕、起訴され、同年6月の初公判で「全部でたらめです」と無罪を主張していました。 その後、たびたび弁護人が交代し、公判が長期化していました。論告で検察側は、利益額を恣意的に減らすため、税理担当者に不正な経理処理を指示したと指摘し、「多岐にわたる脱税手段を用いて虚偽の確定申告書を作成させた。健全な納税意識が欠如している」と述べました。起訴状などによると、オーナーは201112月期までの3年間、社長を務めていたビル管理会社「東京商事」(清算)の法人所得計約354,300万円を隠し、法人税約106千万円を脱税したとされます。 オーナーは修正申告に応じて、約115千万円を納付しています。他の報道などによると、国税OBをたくさん雇って節税を図っていたとのことですが、どういう経歴の方が関与していたか、どのような節税方法を提案していたのか、具体的に知りたいですね。 こういうことがあると、入居者の方はどのような気持ちになるのでしょうか?脱税事件で丸源ビルオーナーに懲役5年・罰金3億円を求刑したことについて、どう思われましたか?

大阪城公園の「たこ焼き店」が1億3千万円脱税!

 
 大阪地検特捜部は、先日、大阪城公園(大阪市)でたこ焼きを売って得た所得を申告せず、約13千万円を脱税したとして、所得税法違反の罪で、軽食販売業の女性(72)を在宅起訴しました。
 これを受け、公園を管理する同市の吉村洋文市長は店側に改善報告を求め、応じない場合は対抗措置を取る意向を明らかにしました。
 
 店は、厳密には大阪城公園内にある豊国神社の所有地の中にあり、市の土地との境界付近に立地しています。
 吉村市長は「利用者のほとんどが公園に遊びに来た人だろう。市が(店を)管理していると思われても仕方がない」と述べました。
 
 その上で、所得を申告しなかった経緯や改善の報告を店側に求め、応じない場合は、店の前の市の土地に壁を建設する可能性に言及しました。
 
 起訴状によると、2012年~2016年の所得約3億3千万円を申告せず、所得税を免れたとしています。
 
 関係者によると、客の89割はインバウンド(訪日外国人客)で、34年前から客が急増し、2016年の売り上げは約2億4千万円でした。
 たこ焼き(8個入り600円)などを販売しています。
 
 すごく売れるんですね。
 8600円というのは、個人的には外国人相手だとこんな高い値段でも売れるんだぁという感じですが。
 たまに、なんばに行きますが、外国人がほとんどという感じで、最近はたこ焼き屋さんやラーメン屋さんが増えていますよね。
 
 大阪城公園の「たこ焼き店」が13千万円脱税していたことについて、どう思われましたか?

消費税1億円の不正還付で腕時計免税店を告発!

 
 腕時計を外国人に免税手続きをして販売したように装い、不正に消費税約1億円の還付を受けようとしたとして、東京国税局が時計店運営会社(東京都港区)と実質経営者(45)を消費税法違反容疑で東京地検に告発したことがわかったようです。
 
 関係者によると、同社は20178月から11月に、免税店で1100万円前後の高級腕時計を多数の中国人観光客らに販売したように帳簿を作成し、十数億円分を仕入れ、それをやや上回る売り上げがあったように仮装して、仕入れ時に負担したとする消費税約1300万円の還付を申告しました。
 
 東京国税局は、仕入れ先との間で商品と資金を循環させる架空取引を行うなど事業実態がないと認定したようです。
 実質経営者は、「誤った申告をしたことを反省している」とコメントしているようです。
 
 201910月に消費税率の10%への引き上げが予定されるなか、国税庁は不正還付申告の増加を懸念しており、東京・大阪・福岡の各国税局に、先日、消費税事案の専門部署を設置し、監視を強めています。
 国税庁幹部は、「納めるべき税金を逃れる脱税とは違い、消費税の不正還付は国からお金をだましとる詐欺的行為で悪質だ」と話しています。
 
 法人の不正還付申告の追徴税額は、2013事務年度(7月から翌年6月)の約72千万円から、16事務年度は約128億円に急増しました。
 国税庁は東京・大阪の両国税局に課長級をトップとする56人の専門チームをそれぞれ設置しました。
 福岡国税局にも専門職員を置き、不正還付の疑いがある事案を中心に全国的に情報収集するようです。
 
 数年前から、消費税の不正還付が横行しているようですね。
 よって、真面目に申告をしている企業でも、還付申告をすると、すぐに税務署から税務調査や追加資料提出の連絡があります。
 比較的簡単にできるのかもしれませんが、国税庁幹部がおっしゃっているように、消費税の不正還付は国からお金をだましとる詐欺的行為なので、絶対にやめてほしいですね。
 
 消費税1億円の不正還付で腕時計免税店が告発されたことについて、どう思われましたか?

「EXILE」所属事務所が3億円の申告漏れ!

 
 人気ダンス&ボーカルグループ「EXILE」が所属する芸能事務所「LDH JAPAN」(東京都目黒区)が、20173月期までの4年間で総額約3億円の申告漏れを東京国税局から指摘されていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。
 LDH JAPANはすでに修正申告を行い、追徴課税された過少申告加算税を含む法人税約6千万円をすでに納付しているそうです。
 
 LDH JAPANは「国税当局との見解の相違があった。所得隠しのような意図的な行為は一切なく、国税当局からそのような指摘もなかった。今後はより慎重に法務、税務を確認し業務遂行していくよう、スタッフ一同改めて気を引き締めて取り組んでいく」としているようです。
 
 関係者によると、取引先などと会食した接待飲食費の一部について、経費としては認められない上限額を超えた分を計上しており、海外関連法人への業務委託費などについて、国税局は経費には当たらないと判断した模様です。
 
 ちなみに、LDH JAPANの前身に当たる芸能事務所「LDH」も、東京国税局の税務調査を受け、20093月期までの2年間で、約3億円の申告漏れを指摘されていたようです。
 
 芸能関係のことはよくわかりませんが、接待的なものも多く、色々と判断に迷うことも多いんでしょうね。
 かと言って、どんぶり勘定でよいというわけではなく、以前も3億円もの申告漏れを指摘されているので、慎重に検討し、きちんと納税してほしいですね。
 こういうことになると、過少申告加算税や延滞税のような資金的な負担はもちろんのこと、レピュテーションリスクにもつながるでしょうから。
 
 「EXILE」所属事務所が3億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?

福島第1原発補修工事の防水工事会社の前社長を告発!

 
 東京電力福島第1原発や柏崎刈羽原発などの補修工事などを請け負う新潟市の防水工事会社と前社長(52)が法人税約6,200万円を脱税したとして、関東信越国税局が法人税法違反の罪で新潟地検に告発していたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。  同社は産経新聞の取材に対し、「チェック態勢を見直したい」と答えたようです。 関係者によると、前社長は取引先に虚偽の請求書作成を依頼し外注費を水増し計上するなどの手口で、平成279月期までの3年間で約24,400万円の所得を隠し法人税約6,200万円を脱税したとしています。  不正に得た資金は現金で留保し、先物取引の投資資金に充てていたそうです。
 
 民間の信用調査機関などによると、この会社の平成29年年9月期の売上高は199,000万円で、平成233月の東日本大震災後に原発関連施設補修工事の受注が増え、業績は好調でしたが、前社長は平成2911月に退任していたようです。
 
 最近、架空経費計上による脱税が多いように感じますね。
 外注先との力関係、景気が回復しているということなどの表れなのでしょうが、一方で、将来に対する不安もあるのでしょう。
 だからと言って、脱税は決して許されるものではありません。
 法人の場合、それなりに節税の手法はあると思いますので、脱税ではなく節税を主なってほしいですね。
 
 福島第1原発補修工事の防水工事会社の前社長が告発されたことについて、どう思われましたか?

4,000万円の脱税で神奈川県の土木工事会社を告発!

 約4,000万円を脱税したとして、東京国税局が法人税法違反などの罪で、神奈川県海老名市の土木工事会社と同社の社長(56)を横浜地検に告発したことが、先日、関係者への取材で分かったようです。 関係者によると、土木工事会社は平成249月期と平成279月期、同業者に虚偽の請求書を書かせる手口で架空の外注加工費などを計上し、約14,600万円の所得を隠し、約4,100万円を脱税した疑いが持たれています。 社長の口座に振り込ませ不正に得た資金は、社長からの貸付金という形で土木工事会社の事業資金に充てていたそうです。 民間の信用調査機関などによると、土木工事会社は平成4年に設立し、大手ハウスメーカーから門扉や塀などの外構工事を請け負っていたようです。 大手企業はこういったことをしている企業と今後取引はしないでしょう。  また、虚偽の請求書を書いた同業者も売上が増え税金も増えるでしょうから、なぜ協力したのでしょうか?  経審のために必要だったのでしょうか?  架空請求を求められる会社側にもモラルが必要ですね。 4,000万円の脱税で神奈川県の土木工事会社が告発されたことについて、どう思われましたか?

投資用マンション販売会社が4千万円の脱税容疑で告発!

 投資用マンションの販売会社(東京都新宿区)が約4千万円を脱税したとして、東京国税局が投資用マンションの販売会社と社長(46)を法人税法違反容疑で東京地検に告発したことがわかったようです。関係者によると、社長は別会社の口座に手数料などの名目で資金を振り込んだ後、現金で戻させるといった手口で、2015年3月期と2017年3月期に計約1億6,100万円の所得を隠し、脱税した疑いがあります。隠した資金は、借入金の返済などに充てていたそうです。取材に対して、社長は、「国税局の指摘を受け、修正申告に応じた」と弁護士を通じてコメントしたようです。最近、国税局も頑張っていますね。 架空の経費については、どんどん調べて、告発してほしいですね。 延滞税、過少申告加算税、重加算税などは結構な金額になりますので、儲かっている会社は、脱税ではなく、堂々と節税をしてほしいなぁといつも思いますね。投資用マンション販売会社が4千万円の脱税容疑で告発されたことについて、どう思われましたか?

六本木の高級クラブの元経営者を1億円の脱税の疑いで告発!

六本木の会員制高級クラブの経営で利益を得ていたのに税務申告せず、約1800万円を脱税したとして、東京国税局が、元経営者(53)を消費税法違反と所得税法違反の疑いで東京地検に告発したことがわかったようです。 国税局の調査を受け、すでに申告を済ませたとみられます。関係者によると、元経営者は店名を変えて経営実態を隠すなどし、2013年~2016年、消費税約2,900万円を免れたほか、ホステスらに支払った給与や報酬にかかる源泉所得税約7,900万円を納付しなかった疑いがあります。 店は2017年に閉店したようです。いまだに店名を変えたりして消費税を逃れる人がいるんですね。 税務当局も頑張っていますね。 あと、源泉所得税を納付しないのは、かなり悪質ですね。 源泉徴収制度を根本からくつがえす行為ですね。六本木の高級クラブの元経営者が1億円の脱税の疑いで告発されたことについて、どう思われましたか?

マルサの「横目調査」是非めぐり争う国税と被告!

 脱税事件の端緒になった被告の口座がなぜ見つかったのでしょうか?  競馬の払戻金を申告せず約6,200万円の所得税を免れたとして、所得税法違反の罪に問われた大阪府寝屋川市職員の男(48)を巡る大阪地裁の公判で、国税局査察部(マルサ)の「横目」と呼ばれる調査手法の是非が争われています。  被告側は「国税が違法に口座情報を盗み見た」として無罪を主張し、地裁も国税側に調査手法の説明を求める異例の展開で、判決が注目されていました。 大阪地裁の村越一浩裁判長は、20185月9日、調査手法について「違法の疑いが残る」と判示しました。  ただし、調査が銀行側の協力を得ていることなどを踏まえ「違法の程度は重大とまでは言えない」として、有罪判決を言い渡しました。 被告は課税対象の16,300万円を申告せず、所得税約6,200万円を免れたとして大阪国税局が告発し、大阪地検特捜部が201610月に在宅起訴しました。  被告が利用するインターネット銀行の口座には、計約3億円の払戻金が振り込まれていたようです。 被告は過少申告加算税などを含めて約9,000万円を納付し、公判で起訴内容を認めました。  しかしながら、国税側が違法な手段で自らの口座を見つけたと主張しており、調査手法の違法性が争点になっていました。 この手法は、査察官らが特定の口座を正規に調べる際に他の口座情報を見るもので、税務・金融機関関係者らの隠語で「横目」(よこめ)と呼ばれます。  被告側はプライバシーを侵害する違法な手法だとし、無罪を求めていました。 一方、検察側は別の脱税事件の調査過程でネット銀行の顧客情報の開示を受けた際、日本中央競馬会(JRA)から被告の口座に入金された高額の払戻金を偶然見つけたと説明し、調査に違法性はないとしています。  「横目調査をしたことがありますか」「ありません」  20182月には、調査にあたった男性査察官が証人出廷し、横目調査を否定しました。  弁護人が調査方法や端緒について尋ねましたが、「守秘義務がある」として何度も証言を拒みました。 これに対し、裁判所は、守秘義務を解くよう大阪国税局長宛てに異例の要請をしましたが、国税側は「将来の調査に重大な支障を及ぼす恐れがある」として応じませんでした。 被告の口座はJRAとの取引だけで、多額の配当があったことは誰にも話していなかったそうです。  弁護人は「別事件の調査で判明したとは考えにくい。網羅的に口座情報を見る横目調査は無差別な監視につながる」と訴えています。  検察側は論告で脱税額の大きさなどを指摘し、懲役1年・罰金1,900万円を求刑しています。 横目調査はプライバシーの侵害と批判されますが、国税関係者には「脱税の摘発には不可欠」との声もあります。  大阪国税局によると、国税通則法などに基づいて顧客情報や入出金伝票の開示を求めることは日常的にされています。  不審な入出金があれば取引先も調べますが、「不特定多数の口座情報を見ることはない」と説明しています。  一方、ある国税局OBは、「調査の過程でたまたま無関係の情報を見ることはあった」と打ち明けています。  脱税事件では他人名義や多数の口座を使い分けることも多く、「疑わしい金の出入りは見過ごせない」と話しています。 個人的には、僕は税務当局側の人間ではありませんが、脱税している人は当然罰するべきであり、何がきっかけで発見するかはあまり問う必要はなく、横目調査も、きちんと法律に明記した上で認めるべきでないかとも思います。  また、この方は、固定資産税課の元課長であり、税務に係る部門で働いていた方は、一般の方より当然、脱税はダメということは分かっていると思いますので、許される行為ではないと思います。  こういう事件があると、JRAに支払調書の提出を義務付けたり、マイナンバーを使って、脱税がないようにしないといけないという流れになってくるかもしれませんね。 マルサの「横目調査」是非めぐり争う国税と被告について、どう思われましたか?

愛知県知立市の会社がダミー会社を利用して消費税など3,700万円を脱税!

海外からの輸入取引を悪用して消費税と法人税計約3,700万円を脱税したとして、名古屋国税局が、消費税法違反などの疑いで、愛知県知立市の工業製品設計会社と社長(46)を名古屋地検に告発していたことが分かったようです。

工業製品設計会社は、自動車のプラスチック部品を設計・製造し、メーカーに販売するなどしています。 関係者によると、部品の金型製造を中国やタイの取引先に発注して輸入する際、国内のダミー会社から仕入れたように見せかけていたようです。

消費税法上、国内企業からの仕入れにかかった消費税分は、のちに控除が受けられます。 本来は控除の対象にはならない輸入取引を国内取引に偽装することで、201611月期までの3年間で消費税約2,200万円を免れたとみられます。

また、こうした輸入の代金を水増しして支出し、複数の企業を迂回させ、実際の代金との差額を、タックスヘイブン(租税回避地)でもある香港のペーパーカンパニーに貯めていたようです。 隠した所得は約6,800万円で、法人税約1,500万円を脱税した疑いももたれているようです。

社長は取材に対し、「経理関係を任せていた人の助言に従った結果だが、すべての責任は私にある」と話しています。 今後、修正申告する予定だそうです。 信用調査会社などによると、業製品設計会社は20131月設立で、資本金は1千万円です。

誰が助言し、どういう助言だったのかが気になります。 果たして、助言の中でおかしいなぁと思うところはなかったのでしょうか? 脱税ではなく、節税を考えるのであれば、手法は色々とあるとは思いますが。

愛知県知立市の会社がダミー会社を利用して消費税など3,700万円を脱税したことについて、どう思われましたか?


不動産売買の仲介報酬2億3,000万円を隠して脱税の疑い!

 
 不動産売買を仲介した報酬として得た23,000万円余りの所得を申告せずに脱税したとして、埼玉県の男性が東京国税局から刑事告発されたようです。埼玉県川口市の男性(65)は横浜市中区の不動産売買を仲介し、売却元の会社から報酬として得た約23,400万円の所得を隠して申告をせず、約9,900万円を脱税した疑いが持たれています。埼玉県川口市の男性は、報酬を知人が経営する不動産会社の口座に振り込ませ、その後、現金を受け取って自宅の建築費用などに充てていたようです。埼玉県川口市の男性は、ANNの取材に応じ、「仲介を手伝ってくれた会社なので、報酬の支払先として問題ないと思っていた」「指摘を受けて大反省し、修正申告も済ませている」などと話しているようです。仲介報酬が23,000万円というのはスゴイと思いますが、きちんと申告して欲しいですね。 それほど甘くはないです。不動産売買の仲介報酬23,000万円を隠して脱税の疑いが持たれている男性がいることについて、どう思われましたか?

ボクシング元3階級王者の父が3億5,000万円の申告漏れ!

2018年05月16日(水)

ボクシングの元世界3階級王者で、2017年に引退した井岡一翔元選手(29)の父親で、「井岡ボクシングジム」(大阪市)の井岡一法会長(50)が大阪国税局の税務調査を受け、平成27年までの約4年間で約35千万円の申告漏れを指摘されていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。 世界戦などで得た興行収入の多くを申告しておらず、うち約2億円が悪質な所得隠しと認定されたようです。 追徴税額は、重加算税を含めて1億数千万円に上るとみられます。

関係者によると申告漏れを指摘されたのは、井岡会長が代表取締役を務めるジム運営会社「一伸」(堺市)の法人所得や、平成2512月に同社を設立する以前の個人所得です。 試合のチケット販売代金や、ジム内で運営していた接骨院の診療で得た利益などを過少に申告していたとされます。

ボクシングでは、支援者や知人らにジム側が直接チケットを販売するケースがありますが、こうした販売代金がずさんに管理されていたほか、試合の宣伝に必要な経費を裏付ける証拠書類が適切に保管されていなかったそうです。

産経新聞の取材に対し、井岡会長や一伸の担当者は「帳簿のつけ間違いなどで単純な漏れがあり修正申告し、納めるべきものは納めた。向こう(国税局側)の間違いもあった」などと説明しています。

単純な漏れであれば重加算税はありえないでしょうね。 これだけ有名になると、課税当局もマークするでしょうから、こういった行為は慎むべきですね(そもそも脱税は許されない行為ですが。)。

ボクシング元3階級王者の父が35,000万円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


ソフトバンクが939億円の申告漏れ!

 
  ソフトバンクグループ(SBG、東京都港区)が東京国税局の税務調査を受け、20163月期までの4年間で約939億円の申告漏れを指摘されたことがわかったようです。

 買収した海外企業がタックスヘイブン(租税回避地)に持っていた子会社の所得について、SBGの所得と合算すべきだと判断されたそうです。 追徴税額は過少申告加算税を含め約37億円で、すでに修正申告したようです。

SBGは、孫正義会長兼社長が率いる通信事業グループの持ち株会社です。 2013年に米携帯電話大手スプリントを、2014年に米携帯卸売り大手ブライトスターを買収しました。 SBGや関係者によると、この2社は買収前から、税の負担が軽いバミューダ諸島にそれぞれ子会社を持ち、事業目的で支出した保険料の一部が子会社に入る仕組みにして利益を上げさせていました。

東京国税局は、「バミューダ子会社は実質的な事業活動をしていないペーパー会社」と判断し、税負担の軽い国や地域に所得を移し日本で支払う税金を減らすのを防ぐ「タックスヘイブン対策税制」の対象と認定しました。 そのうえで、子会社の所得を最終的な親会社であるSBGの所得に合算するべきだと指摘しました。

また、ブライトスターのシンガポール子会社である中古携帯端末の流通業者も、関連会社以外との取引が少ないことからタックスヘイブン対策税制の対象に認定したそうです。

合算対象となった所得は計約747億円で、数百億円規模の申告漏れは異例です。 株式売却益をめぐる経理ミスなどもあり、申告漏れ総額は約939億円にのぼりましたが、意図的な税逃れではないと判断され、重加算税は課されなかったようです。 追徴税額は過去のSBGの赤字と相殺され、約37億円にとどまったようです。

SBG広報室は朝日新聞の取材に対し、「買収後にすべての外国子会社の所得を把握し検討すべきところを、スプリントとブライトスターの傘下会社が数百社あり、適時にそれができていなかった。現在は再発防止策を講じた」としています。

SBG2017412月期の純利益は前年同期比20%増の1149億円です。 20137月にスプリントを約18千億円で、20141月にブライトスターを約1,200億円で子会社化し、アメリカでの事業基盤を築きました。 20169月には英国の半導体大手アームホールディングスを約33千億円で買収するなど、積極的な海外投資を続けています。

SBGの巨額の申告漏れには、世間を驚かせる大型買収を次々に成功させて世界展開を図る中、急増した子会社を把握しきれず税務がおろそかになった構図がにじんでいます。 孫正義氏は、2006年にボーダフォン日本法人を買収して携帯電話事業に参入して以降、買収や投資を繰り返して業績を伸ばしてきました。 しかしながら、元幹部の一人は、「経理や税務の体制は大きくは変わっておらず、会社の急激な規模拡大に追いついていない」と指摘しています。

今回、SBGは指摘に従って納税も済ませており、ある関係者は「租税回避の意図はなく、指摘されて初めて問題に気づいたようだ。いわば『うっかりミス』だったのではないか」と話しています。 しかしながら、SBGは純利益1兆円を達成した数少ない日本企業であり、業界の範となるコンプライアンス(法令や社会規範の順守)が求められることは言うまでもありません。 適正な税務申告に向けた組織づくりが急務ですね。

うっかりミスだとすれば、上場企業としてどうなのかなぁと思いますね。 当然、これだけの規模の企業を買収する際には税務ディーデリジェンスもすると思いますし、把握していなかったとすれば、どうなんでしょうね。 拡大をしていくのは構わないと思いますが、これだけの規模になるとうっかりミスが致命的になるかもしれません。

ソフトバンクが939億円の申告漏れを指摘されたについて、どう思われましたか?


化粧品の輸出見せかけた書類を提出し消費税の不正還付2億6千万円!

 
 東京の化粧品販売会社の社長が、化粧品を仕入れたように装って、消費税など、およそ26,000万円の不正還付を受けた疑いで逮捕された事件で、社長が、化粧品などを海外に輸出したように見せかけていたことがわかったようです。

 東京都港区の化粧品販売会社の社長(41)は、化粧品を仕入れたように装って、消費税など、およそ26,000万円の不正還付を受けた疑いが持たれています。

その後の関係者への取材で、化粧品販売会社の社長が、化粧品などを海外に輸出したように見せかけた申告書類を、税務署に提出していたことがわかったようです。

化粧品販売会社の社長は、都心の一等地にある高級タワーマンションで暮らしていました。

消費税には、売上より仕入れなどの費用の方が大きかった場合、差額が還付される制度があり、特捜部は、化粧品販売会社の社長がこのシステムを悪用したとみて調べているようです。

あってはならないことですが、消費税を使った不正還付事件が、ここ数年多いように感じますね。 架空経費を計上すると、法人税なども減って、消費税も減る(場合によっては還付になる)ので、安易にされている方が多いように新聞やニュースなどを見て思いますが、消費税の還付は不正が多いこともあって、それなりの金額になると税務調査が入いる可能性が高いと思っていて、間違いないと思います。 ということは、消費税の不正還付をやろうと思っても、税務署に見つかる可能性がかなり高いということです。 ここ数年、設立直後の会社で、最初に設備投資や開発費がかかって消費税が還付になる場合、消費税を申告すると、数日後に税務署から電話がかかってきて税務調査が入いることが多いことから、そのあたりはひしひしと感じます。

化粧品の輸出見せかけた書類を提出し消費税の不正還付26千万円を受けた社長が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


2億円の脱税容疑で東京国税局が不動産仲介会社を告発!

2018年03月13日(火)

法人税と消費税の計約2億600万円を脱税したとして、東京国税局が不動産仲介会社(東京都文京区)と社長(72)を法人税法違反と消費税法違反の疑いで東京地検に告発したことがわかったようです。

関係者によると、この不動産仲介会社は、2014年3月期と2016年3月期に東京都北区のマンション建築用地の売買を仲介し、利益をあげました。 その後、別会社に手数料名目で資金を振り込み、架空の経費を計上する手口で所得を圧縮し、法人税約1億5,200万円と消費税約5,400万円を脱税した疑いがあります。 振り込んだ資金は別会社から現金で戻させるなどして、社長が保管したり、競艇に使ったりしていたそうです。

取材に対し、この不動産仲介会社は修正申告したことを認め、「深く反省している。今後は適正な税申告を行う」とコメントしたそうです。

おそらく約6億円の架空経費を計上したと推測されますが、もうかっている会社はもうかっているんですね。 このブログで何度も言っていますが、安易に脱税を考えるのではなく、節税を考えてほしいものです。 東京オリンピック後の需要の激減の可能性を考慮した上の行為かもしれませんが、世の中それほど甘くないと思いますし、合法的な節税方法はたくさんあると思いますので。

2億円の脱税容疑で東京国税局が不動産仲介会社を告発したことについて、どう思われましたか?


佐川長官は逃げずに説明を!

2018年03月02日(金)

先日、日本経済新聞の社説に載っていました。 学校法人「森友学園」への国有地売却問題で、政府のこれまでの説明と食い違う資料が相次いで確認されました。 野党は昨年の佐川宣寿財務省理財局長の国会答弁は虚偽だったとし、改めて招致を求めています。 佐川氏は国税庁長官に就任後、記者会見に応じていません。 説明から逃げ回るような姿勢は国民の不信感を膨らませるだけです。

麻生太郎副総理・財務相は、先日の衆院予算委員会で「(佐川氏は)国税庁長官として適任。職責を果たしてもらいたい」と述べ、野党の更迭要求を拒否しました。 国会招致にも慎重な考えを示しました。

佐川氏は国会答弁で森友側との交渉記録について「破棄した」と繰り返し、売却価格の事前交渉もしていないと明言しました。 しかしながら、判明した音声データでは、近畿財務局の担当者が値引き要請に対して「ゼロに近い価格まで努力する」などと語っていました。

問題の本質は、国民の貴重な財産である国有地がなぜ8億円強も値引きされて売却されたかです。 安倍晋三首相の昭恵夫人は、学園が建設予定だった小学校の名誉校長に一時就いていました。 学園側が交渉過程で昭恵氏の名前を何度も出していた経緯も分かっています。

財務省は交渉経緯に関する資料を、昨年11月の会計検査院の検査報告書が出る前日まで提出しませんでした。 情報公開の請求があってから文書やデータを小出しにする対応は、政府ぐるみで何かを隠蔽している印象を与えます。

今国会では茂木敏充経済財政・再生相の秘書が選挙区内の有権者に線香などを配布していた問題も明らかになりました。 茂木氏は自身の氏名は明示しておらず違法ではないとの立場ですが、「氏名を類推させる方法」であれば公職選挙法の買収行為にあたります。 脱法的な軽率な行動との批判は免れないでしょう。

野党はスーパーコンピューター開発をめぐる補助金詐取事件への政権の関与も追及しています。 様々な疑惑がすべて的外れだというのであれば、政府・与党は自ら進んで説明責任を果たすべきでしょう。

本当に、佐川国税庁長官には、表に出てきて答弁をして欲しいですね。 僕は、税理士の仕事もしており、税務調査などにはきちんと対応しているつもりですので、大いに関わりのある国税庁のトップ(長官)は、信頼できる人であって欲しいですね。

日本経済新聞も『佐川長官は逃げずに説明を!』と言っていることについて、どう思われましたか?


日本医科大学が謝礼を計上せず6.6億円の申告漏れ!

2018年02月27日(火)

学校法人日本医科大学(東京都文京区)が、2017年3月期までの7年間で計約6億6千万円の申告漏れを東京国税局から指摘されたことがわかったようです。 このうち約2千万円は、付属病院の医師の派遣先からの謝礼などを計上していなかったとして所得隠しと認定されたそうです。 日本医科大学は、「ほとんどは解釈の違いによるものだが、指摘に従い修正申告した」としています。

関係者によると、申告漏れの大半は学校法人などの非課税制度をめぐるものです。 公益目的事業に関係するとして申告した管理費の一部を、課税対象の収益事業に関係すると認定されました。

さらに、日本医科大学は各地の医療機関からの求めで付属病院の医師を派遣していますが、派遣先が支払った謝礼や紹介料などの一部を、学校法人の口座ではなく、派遣された医師が所属する医局の口座で受け取っていました。 民間企業からの委託研究費などの一部もこうした口座に入っていたそうです。

国税局は、これらの入金は収益事業で法人所得として申告すべきだったと認定した模様です。

国税局から所得隠しと認定された医師派遣の謝礼や企業からの委託研究費ですが、日本医科大の医師らは「実態が見えにくい。もっと透明にすべきだ」と指摘しています。

「派遣先が田舎の小さな病院ほど、主任教授への『お礼』は大きいようだ」。日本医科大学付属病院の40代の男性医師はそう話しています。

「派遣」の形は様々で、付属病院を退職して再就職先で1年ほど常勤をすることもあれば、在籍したまま週1回だけ診療を請け負うような例もあるそうです。 「都心の病院でのアルバイトならいいが、引っ越して地方の病院で働くとなると多くの医師は尻込みする。そういう場合、病院側が主任教授にけっこうな額を払ったと聞いたことがある」

日本医科大学の元主任教授の男性は在職中、盆暮れに企業や医療機関から大量の付け届けがあったと明かしています。 家族が現金入りの封筒を受け取ってしまったこともあったといい、あわてて送り返したそうです。 「自分は断ったが、受け取る人間がいても驚かない」と話しています。

日本医科大学の広報担当者は「外部との資金のやりとりは学校法人が窓口だが、一部の医局で徹底されていなかった」としています。

大学が口座を把握していないのは、どうかと思いますね。 あとは、付け届けを、もらった側も贈った側もどう処理しているのかが個人的には興味がありますね。

日本医科大学が謝礼を計上せず6.6億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


ヤマダ電機が子会社への貸付金を巡り40億円の申告漏れ!

2018年02月07日(水)

家電量販最大手のヤマダ電機(群馬県高崎市)が関東信越国税局の税務調査を受け、海外子会社への貸付金の処理をめぐり、2016年3月期までの3年間で約28億円の申告漏れを指摘されたことが分かったようです。 他の経理ミスなども合わせた申告漏れ総額は約40億円とみられます。 追徴税額は約6億円で、すでに修正申告し、納税したそうです。

税務上、外貨建ての貸付金のうち、決算期終了後1年以内に返済されるものについては、原則として決算期末時点の為替レートで日本円に換算し、貸付時のレートでの換算額との差損益を計上しなければなりません。

関係者によると、ヤマダ電機は中国に設立した子会社に米ドル建てで貸し付けた債権の一部について、期末時のレートではなく貸付時のレートのまま税務申告していました。 同国税局は、子会社への貸し付け後に円安ドル高が進み、円建てで約28億円の評価益が出ていたのに、計上しなかったと指摘した模様です。

ヤマダ電機は2010年に遼寧省瀋陽市に中国1号店をオープンし、2011年に天津市、2012年には南京市に進出しましたが、瀋陽店以外は2013年に撤退しました。 関係者によると、進出に伴う初期投資の負担に加え、尖閣諸島をめぐる問題などの影響もあって販売面でも苦戦し、本社が現地子会社に支援をするなかで貸付額が膨らんだそうです。

ヤマダ電機は朝日新聞の取材に対し、「定期的な税務調査で指摘を受けた内容について、自主的に修正申告をした」とコメントしているようです。

ちなみに、ヤマダ電機は海外を含め955店(2017年3月末現在)を展開する業界最大手で、2017年3月期の連結売上高は1兆5,630億円、純利益は345億円です。

貸付金の件は、いわゆる『期ズレ』の話しなんでしょうね。 個人的には、その他の約12億円が、どのようなことを指摘されているんだろうということに興味はあります。

ヤマダ電機が子会社への貸付金を巡り40億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


スパコン前社長が数億円の所得隠しの脱税容疑!

2018年02月02日(金)

朝日新聞によると、スーパーコンピューター開発を巡る国の助成金詐欺事件で、東京地検特捜部に再逮捕されたスパコン開発会社の前社長(50)=詐欺罪で起訴=が、同社の所得を数億円隠して法人税を脱税した疑いがあることが関係者の話でわかったようです。 隠した所得は趣味の自動車レースで出た損失の穴埋めなどに使われており、捜査当局は法人税法違反容疑でも前社長を立件する方針とみられます。

前社長は、2010年度以降、同社やスパコン関連グループ2社の開発資金名目で、国立研究開発法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構」(NEDO)などから総額100億円超の助成金や無利子融資を認められました。

関係者によると、前社長は、自身のスパコン開発会社「PEZY(ペジー) Computing(コンピューティング)」から、会長を務めた関連会社「ウルトラメモリ」などへの外注費を水増しし、所得を少なくみせかけていました。 ウルトラメモリ社には自動車レースなどで出た損失があったそうです。 前社長は、逮捕前の調べでは脱税の容疑を否認していたそうです。

特捜部はNEDOの2013年度の助成金約4億3千万円をだまし取ったとして、昨年12月に前社長らを詐欺罪で起訴しました。 今年1月には、2012~2013年度に別の助成金約1億9,100万円をNEDOからだまし取ったとして、前社長らを詐欺容疑で再逮捕しました。

この事件が公になったときに、あの社長が・・・とか、信じられないとかいう意見をかなり目にしたので、人間的にも誠実で、優秀な経営者だと思っていましたが、こういう脱税事件の話が出てくると、疑問符が付きますね。 とにかく、事件の概要を早く明らかにして欲しいですね。

スパコン前社長に数億円の所得隠しの脱税容疑があることについて、どう思われましたか?


自民党鳩山二郎衆議院議員の秘書が国税庁に税務調査の説明を要求!

2018年01月18日(木)

宝石の架空販売で不正な消費税の還付申告をした疑いがあるとして東京国税局から還付を保留されていた免税店運営会社4社の税務調査をめぐり、自民党の鳩山二郎(故鳩山邦夫氏の次男)衆院議員(39、福岡6区)の秘書が、2017年4月、国税庁幹部を議員会館に呼び、還付保留について説明を求めていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。 秘書は当時、国税局に4社の架空仕入れ先と認定された宝石販売会社の顧問を務めていました。 なお、説明を求めた場には、鳩山氏も同席していたそうです。 国税側に、税務調査への圧力ととられかねず、詳しい説明が求められそうです。

関係者によると、4社は2015年4月~2016年12月、秘書が当時顧問を務めていた宝石販売会社「国際東日ジュエリー」(東京)から仕入れた宝石を外国人観光客に販売したように装い、仕入れ時に負担した消費税約2億2千万円の還付を申告したそうです。 ところが、東京国税局は還付を保留したところ、秘書は4月4日に議員会館事務所に国税庁幹部を呼び出し説明を求めたようですが、「個別・具体的なことは言えない」と言われたそうです。

税務調査の結果、国税局は取引に実態はなかったと認定し、重加算税など約3億円を追徴課税したようです。 ただし、4社は処分を不服として2017年12月、国税不服審判所に審査請求したようです。

秘書は面会時に、国税OBの顧問税理士の名も挙げていたそうです。 秘書は、産経新聞の取材に対し、「(宝石販売)会社の顧問だったので中身を把握したかった。圧力をかけた認識は全くない。国税OBが税理士であることは事実だが、圧力をかけるためにそういう話をしたわけではない」と話しています。

鳩山氏は「還付制度のレクチャーを聞いてくださいと秘書に言われ、同席した。それ以上でも以下でもない」としています。

議員側の説明要求をめぐっては、山本幸三前地方創生担当相が、2012年5月ごろ、証券取引等監視委員会の幹部を議員会館に呼び出し、知人のインサイダー取引事件に関して「人権を軽視した違法な調査だ」などと発言していたことが、2017年7月に発覚しています。

どこからリークされたのか分かりませんが、結果的には、重加算税が課されていますが、政治家の力を借りれば圧力をかけられるのであれば、税務が政治にゆがめられているというおかしなことになってしまいますね。 あってはならないことだと思います。

自民党鳩山二郎衆議院議員の秘書が国税庁に税務調査の説明を要求したことについて、どう思われましたか?


名古屋の医院長が1億円の所得隠し!

 
  名古屋市中村区の形成外科・泌尿器科などの医院を経営する男性院長(61)が名古屋国税局の税務調査を受け、2015年までの5年間で約1億円の所得隠しを指摘されました。

 複数の関係者への取材で、重加算税を含む追徴税額は約5千万円で、院長はすでに修正申告して全額を納めたことが分かったようです。

院長らによると、クリニックは男性器の皮膚切除手術など、保険が使えない自由診療を中心に手がけています。 手術代の一部を抜いた帳簿を作って報酬を隠し、所得を少なく見せかけていたとみられます。 院長は取材に対し、「事務方任せにしていた。書類の一部に不備があった」「申告漏れによる所得はほとんど研究などに使った」と話しているようです。 年間の売上高は約1億5千万円だそうです。 院長は、2001~2003年分の確定申告で、所得税が1千万円を超えた高額納税者として当時、税務署で公示されていました。

自由診療は、健康保険組合などに請求するための「診療報酬明細書」(レセプト)を作成しないため、ある医療関係者は「診療代金を隠しやすい」と話しています。

『事務方任せ』というのもどうかと思いますし、『申告漏れによる所得はほとんど研究などに使った』のであれば、その分も織り込んだ修正申告にすれば良いかと思いますが、実態はどうなのでしょうか? あとは、このような場合、医師免許はどうなるんでしょうね?

名古屋の医院長が1億円の所得隠しをしていたことについて、どう思われましたか?


ソフトバンクが約62億円の申告漏れ!

 
 ソフトバンクグループの通信事業会社ソフトバンク(東京都港区)が東京国税局の税務調査を受け、携帯電話の設備の経費計上などをめぐって総額約62億円の申告漏れを指摘されていたことが分かったようです。

 このうち約14千万円は、意図的な経理操作による所得隠しと認定されたようです。 ソフトバンクによると、追徴課税は20153月期までの3年間で約17億円で、すでに納税したそうです。

ソフトバンクや関係者によると、通信用設備の耐用年数について、ソフトバンクは30年とし、減価償却費を計上していました。 しかしながら、国税局は、「40年とすべきだ」と判断したそうです。 これにより、1年ごとの経費が減り、所得が増えることになりました。

このほか、ガスメーターの無線検針装置の開発を外部委託した費用を20153月期に計上しましたが、同期内に納品された装置は一部にとどまっていました。 税務上は開発が完了するまで費用計上はできず、すべて納品されたように書類を装うなどしていたことから、所得隠しと判断されたとみられます。

ソフトバンクは、「誤りのほぼすべてが収益や費用などの計上時期の相違から生じた」とコメントしています。

ソフトバンクみたいに大きな会社になると、少しのミスでもかなりの金額になってしまいますね(ソフトバンクにとっては、これくらいの金額は大きな金額とは言えないのかもしれませんが。)。 設備投資はとてつもないような金額になると思いますので、チェックも大変でしょうが、逆に慎重に行って欲しいですね。

ソフトバンクが約62億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?

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バイクなど窃盗否認の松山市職員が市役所から個人情報書類など持ち帰り判明し懲戒免職!

テレビ愛媛によると、愛媛県松山市の職員によるバイクなどの窃盗事件を巡り、この職員が松山市役所から物品や個人情報が記された書類を持ち帰っていたことが判明したとして、松山市が懲戒免職にしました。

懲戒免職されたのは、松山市の中島B&G海洋センターの所長(58)です。

松山市によると、所長がバイクなどの窃盗事件で逮捕されたあと、警察からの依頼で押収物を確認した際、松山市役所の廃棄予定の物品や個人情報が記された複数の届出書を発見しました。

所長が持ちかえったことを認めました。

このため地方公務員法違反にあたると判断し、懲戒免職にしました。

個人情報の書類は興味のため持ち帰ったということです。

所長は松山市の聞き取りに対し、「申し訳ございませんでした」と反省を示しているとしています。

この一方で、所長が逮捕・起訴されている3件の窃盗事件は、否認しているとして処分の対象になっていません。

野志市長は「職員の立場を利用した不適切な行為。心からお詫び申し上げる」とし職員一丸となって再発防止に取り組むとしています。

松山市は、先日も、勤務時間中にジムに行っていた方が懲戒免職になっていたと思いますが、色々な方がおられますね。

教育も大事かとは思いますが、やはり資質が大事であり、採用時に見抜かないといけないなぁと思いました。

あとは、『職員一丸となって再発防止に取り組む』というのは、職員一丸であればこういう事件は起こらないと思いますので、具体的にどうやって実現するのか知りたいですね。

バイクなど窃盗否認の松山市職員が市役所から個人情報書類など持ち帰り判明し懲戒免職となったことについて、あなたはどう思われましたか?


非番の日に隊長が副業を強要し発覚後に口止めも行い千葉県袖ケ浦市の消防職員12人を懲戒処分!

千葉日報によると、袖ケ浦市消防本部は、先日、副業をしていたとして、長浦消防署の男性隊長(50)を停職3か月にするなど計12人を懲戒処分にしました。

袖ケ浦市消防本部によると、2024年8月に匿名の通報があって調査を進めた結果、2020年8月ごろから、隊長が後輩職員を勧誘し、非番の日を利用して袖ケ浦市内農家が収穫した米を集めて倉庫に搬入するなど、地方公務員法に違反する副業と認識しながら1日当たり1万2千円を受け取っていました。

隊長は、副業への従事を強要したパワーハラスメントと、発覚後に口止めやライングループ削除などの隠ぺい工作をしたことも処分の対象としました。

令和の時代に、まだまだ昭和の時代みたいな人がいらっしゃいますね。

体育会みたいな組織でしょうから、後輩は断りにくいでしょうし、被害者ですね。

個人的には、支払った農家の方がどのような経理処理をされていたのか?(公務員は副業が禁止されていることを知って支払っていたのだろうか?)、この方は年間いくらくらい稼いでいたのだろうか?(確定申告しなくてよいくらいの金額だったのだろうか?)というところが気になりました。

継続的に教育とかが必要なんでしょうね。

非番の日に隊長が副業を強要し発覚後に口止めも行い千葉県袖ケ浦市の消防職員12人が懲戒処分となったことについて、あなたはどう思われましたか?


被害は最大約9億円かマンション修繕積立金約4,700万円を着服した疑いで管理会社元社員を逮捕!

読売テレビによると、マンションの修繕積立金など約4,700万円を着服したとして、マンション管理会社『ビケンテクノ』の社員だった68歳の男が逮捕されました。先日送検された元社員(68)は、マンション管理会社『ビケンテクノ』の社員だった2023年、会社が管理していた大阪市中央区のマンションの修繕積立金など約4,700万円を着服した疑いがもたれています。元社員は当時、マンション管理課の課長を務めていて、保管していた管理組合の通帳から金を自身の口座に移す手口で着服したとみられています。警察の調べに対し、「間違いありません」と容疑を認めています。『ビケンテクノ』は、他のマンションも含めると最大で約9億円に上る被害があった可能性があるとしていて、警察は元社員の関与についても捜査しています。

やはり、多額のお金が動く組織については、内部統制をきちんと構築しておかないと、着服等のリスクはかなり高いと思っていた方が良いのではないかと思います。

マンション管理を依頼する方も、こんな会社に安心して頼めないですよね。

上場企業なので、内部統制は構築しているはずですが、簡単に着服できてしまうというのは会社として大丈夫なのかなぁと心配になってしまいます。

被害は最大約9億円かマンション修繕積立金約4,700万円を着服した疑いで管理会社元社員が逮捕されたことについて、あなたはどう思われましたか?


うそ報告で勤務手当て不正受給した警察官を停職及び書類送検!

NHKによると、高知県警察本部は30代の巡査長がうその報告書を作り駐在所勤務に関わる手当てを不正に受け取っていたなどとして、先日、停職6か月の懲戒処分としました。

懲戒処分を受けたのは高知県警察本部の30代の男性巡査長です。

高知県警察本部によると、巡査長は2023年から2024年にかけて高知県内の駐在所に勤務していた際、手当てのひとつである「駐在所家族報償費」あわせて14万2,000円を不正に受け取っていたということです。

この手当ては警察官がパトロールなどで駐在所にいない間、家族が留守番などをして業務を手伝った際に支払われるもので、巡査長はうその報告書を作成して家族が手伝ったように見せかけていました。

また、この巡査長は上司に対し「警らを行う」などとうその報告をしたうえで、実際には駐在所でゲームなどをして職務を怠っていたということです。

巡査長は「ご迷惑をおかけしたすべての方に謝罪したい」などと話しているということです。

高知県警察本部は、先日、巡査長を停職6か月の懲戒処分としたほか、詐欺などの疑いで書類送検しました。

高知県警察本部の監察課は「公金を適正に取り扱うべき立場にある警察として重く受け止めている。信頼の回復に向け全力で取り組んでいく」としています。

警察官も年間に何件かは不祥事が出てきますね。

そもそも、なぜ警察官になったのでしょうか?

人手不足で採用が難しいとは思いますが、資質を見極めることは大事だと思いますし、継続的な教育も必要なんでしょうね。

どうやって『信頼の回復に向け全力で取り組んでいく』のか、具体的な施策が気にはなります。

うそ報告で勤務手当て不正受給した警察官を停職及び書類送検としたことについて、あなたはどう思われましたか?


東京女子医科大学元理事長の関係先から4億円相当の現金や金塊を押収!

毎日新聞によると、東京女子医科大(東京都新宿区)を巡る資金流出事件で、背任容疑で逮捕された元理事長の岩本絹子容疑者(78)の関係先から、約4億円相当の現金や金塊が見つかっていたことが、捜査関係者への取材で判明しました。

警視庁捜査2課は、岩本容疑者が大学から多額の資金を自らに還流していたとみて関連を調べています。

事件を巡り、警視庁は2024年3月、一般社団法人法違反(特別背任)の疑いで、大学本部や岩本容疑者の自宅などに1回目の家宅捜索に入いりました。

捜査関係者によると、その後、2024年7月に岩本容疑者が経営する産婦人科医院の関係者が住む東京都港区のマンション一室を捜索したところ、納戸にあったスーツケースから、帯封が付いた状態の1万円札の束や金塊2キロを発見しました。

さらに、2か月後に岩本容疑者宅の2回目の捜索をした際は、寝室で現金約1,350万円や金塊が見つかり、産婦人科医院に置かれたスーツケースに約3,500万円が保管されていました。

これらの捜索で見つかった現金は約2億円で、金塊も約2億円相当に上り、警視庁が押収しています。

岩本容疑者は、大学の新校舎2棟の建設工事で2018年7月~2020年2月、1級建築士の男性(68)に、業務実態のない「建築アドバイザー報酬」を支払うなどし、大学に計約1億1,700万円の損害を与えた疑いで逮捕されました。

報酬は、岩本容疑者の指示で開設された男性名義の口座に振り込まれていたようです。

男性は報酬から税金を差し引いた額のうち、3分の1を手数料として受け取っていたとされます。

残り3分の2の計約3,700万円は、当時大学の経営統括部次長で岩本容疑者の側近とされる女性(52)と東京都江戸川区の東京メトロ・葛西駅周辺で定期的に落ち合い、紙袋に入れた現金で手渡していたとみられます。

女性はその現金を岩本容疑者に渡したとされ、女性の携帯電話のメッセージにはこういった経緯が残っていたとされます。

警視庁は、岩本容疑者があらかじめ分配額を決め、不正な資金の移動が発覚しないよう現金でのやり取りを指示したとみています。

還流された現金は、ブランド品の購入などに充てた可能性があるようです。

大学が設置した第三者委員会は、大学発注工事の元請け業者に支払われた工事費のうち1億数千万円が2016~2023年ごろ、岩本容疑者の側近の女性が管理する会社に渡っていたなど、複数の不透明な資金移動を認定しています。

警視庁は、押収した金品の出所など資金の流れを詳しく調べています。

岩本容疑者は2023年4月、大学の同窓会組織「至誠会」の臨時総会で「大学と至誠会に対して、損害与えるようなことはあり得ない」と話していました。

僕自身あまり記憶にないですが、女性でこのようながめつい方は珍しいように思いますね。

こういう大学にもおそらく国から補助金が出ていると思いますが、腹立たしいです。

やはり、ガバナンスは重要ですね。

一方で、1級建築士の男性は、どういった経理処理や申告をしていたのかにスゴく興味があります。

東京女子医科大学元理事長の関係先から4億円相当の現金や金塊を押収したことについて、あなたはどう思われましたか?


警察手帳を見せ郵便局から700万円“詐取”で起訴の神奈川県警警察官を懲戒免職処分!

テレビ朝日によると、神奈川県警横須賀署の警察官が偽造した書類を使って郵便局から現金700万円をだまし取ったとして逮捕・起訴された事件で、神奈川県警は、先日、この警察官を懲戒免職処分としました。

横須賀警察署地域課の巡査長(36)は2024年5月、横須賀市内の郵便局で偽造した委任状と払い戻し請求書などを提出するとともに、警察手帳を見せて現金700万円をだまし取った疑いで逮捕・起訴されました。

神奈川県警によると、この事件の捜査の過程で、巡査長が横須賀南警察署に所属する男性巡査長(40)に依頼し、2人で郵便局を訪れて一緒に警察手帳を見せていたことが分かったということです。

これを受けて神奈川県警は、先日、巡査長を懲戒免職処分、男性巡査長を戒告処分としました。

加藤秋人監察官室長は「被害者、関係者をはじめ、県民の皆様に深くおわび申し上げます。職員に対する業務管理をより徹底し、信頼の回復に務めて参ります」とコメントしています。

警察官が委任状を持って払い戻し請求などをすることがあるんですかね?

最近は警察を装った詐欺が増えているようですが、複数の警察官が警察手帳を見せると、詐欺とは思わず、信じる人がほとんどでしょうね。

バレないとでも思っているのでしょうか?

どういう気持ちで、警察官になったんでしょうね。

本当に、誰を信じて良いのか分からない時代になってしまいましたね。

警察手帳を見せ郵便局から700万円“詐取”で起訴の神奈川県警警察官を懲戒免職処分としたことについて、あなたはどう思われましたか?


愛媛県松山市が勤務時間中にジム通いの作業主任を懲戒免職処分!

NHKによると、愛媛県松山市は、55歳の作業主任が勤務時間に職場を離れてスポーツジムに通っていたとして、懲戒免職の処分にしました。

懲戒免職の処分を受けたのは、松山市市街地整備課の総合公園分室の作業主任(55)です。

松山市によると、作業主任は2021年4月から2024年11月までの期間中、回数にして633回、658時間余りにわたって勤務時間中にも関わらず職場を離れ市内のスポーツジムに通っていたということです。

職場を離れていた時間は、給与に換算すると176万円余りに上り、松山市は作業主任に対して全額の返還を求め、作業主任も応じているということです。

2024年8月に松山市に寄せられた情報提供で発覚し、作業主任は松山市の聞き取りに対して職場を離れたことを認めた上で、「腕がしびれる症状があり、スポーツジムでストレッチや温泉に入るために通ってしまった。度が過ぎたことをしてしまい、後悔している」などと話しているということです。

あわせて監督責任として、当時と今の上司にあたる開発建築部や都市整備部などに所属する課長、あわせて4人を戒告に、開発建築部の部長と副主幹を訓告の処分にしました。

松山市の野志市長は「誠に遺憾でありおわび申し上げます。改めて服務規律の徹底と再発防止に取り組んで参ります」とコメントしています。

周りも気づかないのだろうかと思いますね。

一人で作業とかしているのかもしれませんが。

ジムに行くなら仕事が終わってから行けば良いと思いますし、ストレッチがしたいなら家でやれば良いと思いますが、やはり、資質の見極めとか教育とが必要なんでしょうね。

もちろん、業務の管理は必要だと思いますが。

愛媛県松山市が勤務時間中にジム通いの作業主任を懲戒免職処分としたことについて、あなたはどう思われましたか?


昭和産業の元従業員がノートPC転売で1億800万円を着服!

日本経済新聞によると、東証プライム上場の昭和産業は、先日、元従業員が不正に購入したノートパソコンを転売して約1億800万円を着服していたと発表しました。

約1億3,000万円の損害賠償などを求めて東京地裁に提訴し、刑事告訴も予定しているようです。

同従業員を懲戒解雇したほか、代表取締役らの月額報酬を20%減額しました。

昭和産業によると、2023年7月に鹿島工場品質管理室で仕入れデータに異常値があることが発覚して社内調査しました。

その結果、元従業員が2013年から2022年にかけ、「品質管理検査に必要な消耗品等の購入」と偽り約1億4,900万円分のパソコンを購入していたことが分かりました。

買い取り事業者に売却して、約1億800万円を着服していたのです。

昭和産業は今回の件を受けて、2024年8月にコンプライアンス向上プロジェクトを設置し、再発防止に取り組むとしています。

東証プライ未上場企業とは言え、まともな内部統制が整備されていないんでしょうね。

どのような役職の方か分かりませんが、購入の稟議、発注、検収、支払、使用(投入)、棚卸、原価計算などの局面で、チェックなどが行われるのではないかと思われますが、約10年に渡り、気づかなかったわけですからね。

ジョブローテーションも行われていなかったのでしょう。

残念ではありますが、性善説は通じない世の中になってきていますので、真剣に、経営者は内部統制について、考え直して欲しいですね。

昭和産業の元従業員がノートPC転売で1億800万円を着服していたことについて、あなたはどう思われましたか?


宮崎県安全協会元職員が免許更新の証紙代横領の罪の起訴内容を認める!

NHKによると、運転免許を更新する際に私たちが支払う収入証紙の売上金を横領した罪に問われている、宮崎県交通安全協会の元職員の初公判が宮崎地方裁判所で開かれ、被告の女性は起訴された内容を認めました。

宮崎県交通安全協会の係長だった被告の女性(50)は、運転免許を更新する際に私たちが購入する収入証紙の売上金を回収して口座に入金する業務を担当していましたが、2023年から2024年にかけて、預かっていた売上金214万円余りを着服したとして業務上横領の罪に問われています。

先日、宮崎地方裁判所で開かれた初公判で、被告の女性は「間違いありません」と述べ、起訴された内容を認めました。

検察は冒頭陳述で、「被告は協会の口座がある金融機関に着いてから横領する分の現金を取り出し、私物のバッグに入れて着服していた。以前の勤め先でも横領をしていて、その分を補てんするために今回の犯行に及んだ」と指摘しました。

宮崎交通安全協会によると、被告の女性は同様の手口で14年間にわたって着服を繰り返し、被害額はおよそ3,000万円に上っています。

検察は被告が横領する金額を差し引いた書類を作って決裁を受けていたと指摘しましたが、長期にわたる不正に気づけなかった協会の管理のあり方も問われています。

以前横領した人を雇って、14年間も気づかないというのがすごいですね。

収入印紙を購入した人数と金額は分かるでしょうから、何もチェックがされていないんでしょうね。

やはり、同じ女性が長年に渡って経理業務をしているそれなりに多額のお金が動く、経営者がいないような組織(公的なところ、業界団体など)は危ないです。

これだけ年間に多数の横領事件が発覚しているわけですから、そろそろ他人事ではなく自分事として、内部統制について、真剣に考えて欲しいですね。

宮崎県安全協会元職員が免許更新の証紙代横領の罪の起訴内容を認めたことについて、あなたはどう思われましたか?


窃盗を受け貸金庫の管理体制を全銀協が各行に点検要請!

日本経済新聞によると、全国銀行協会は会員の銀行に貸金庫の管理体制の点検を求めます。

予備の鍵の管理状況といった不正が生じるリスクがないかなどを調べるように促す通達を出しました。

三菱UFJ銀行の40代女性の元行員が東京都内の2支店の貸金庫で十数億円相当の顧客の資産を盗んだ問題を踏まえ、体制に不備がないか確認します。

通達を受けて各行は貸金庫の管理体制の再確認を進めます。

三井住友銀行やみずほ銀行、りそな銀行は既に調査に着手しています。

三菱UFJ銀行の窃盗問題を受けて顧客の貸金庫サービスへの不信感が高まっており、業界全体で不正のリスクを洗い出す必要があると判断しました。

三菱UFJ銀行では元行員が支店で保管する予備鍵を使って顧客の貸金庫の中身を盗み取り、子会社などによるチェックで使用の形跡を見抜けませんでした。

同じようなリスクの有無などが調査で課題になるとみられています。

貸金庫サービスは3メガバンク合計で約40万件の契約があり、地方銀行や信用金庫でも取り扱いがあります。

全国地方銀行協会の秋野哲也会長(常陽銀行頭取)は、先日の記者会見で「お客さんの信頼を損ない、銀行ビジネスの根幹を揺るがしかねない極めて重大な事案だ」と述べました。

同日に開いた例会で、会員行に対し管理ルールの再点検の徹底を要請したと明らかにしました。

今回の三菱UFJ銀行の事件で、銀行などに対する信頼はかなり損なわれたでしょうね。

個人的には、貸金庫に何を入れているかは銀行などは知らないでしょうから(知っていたらおかしい)、どうやって金額などを算出して、三菱UFJ銀行は補償をするのだろうか?と思っています。

盗んだ元行員の証言や、売却などをしておらず残っているものの確認、消費や売却の証拠などをもとに算出するのでしょうけれど、思い出の品とかプライスレスなものもあるでしょうから、ある程度、貸金庫を借りている人からの申告によることになるのでしょうか?

三菱UFJ銀行の業績悪化は避けられないでしょうね。

窃盗を受け貸金庫の管理体制を全銀協が各行に点検要請をしたことについて、あなたはどう思われましたか?


三菱UFJ銀行員が貸金庫から現金・貴金属を十数億円盗む!

日本経済新聞によると、三菱UFJ銀行は、先日、東京都内の2つの支店の貸金庫から顧客の現金や貴金属を盗んだとして、貸金庫の管理を担当していた行員を懲戒解雇したと発表しました。

三菱UFJ銀行は、盗まれた資産が顧客約60人分で被害総額は十数億円に上るとしています。

三菱UFJ銀行によると、懲戒解雇されたのは、店頭の業務責任者だった行員です。

2020年4月〜2024年10月、練馬支店(旧江古田支店を含む)、玉川支店の2支店で貸金庫を無断で開け、顧客の資産を繰り返し盗んでいました。

2024年10月末に貸金庫を使っている顧客からの指摘によって発覚しました。

行員は一連の行為を認め、「大変申し訳ないことをした」と話しているそうです。

三菱UFJ銀行は問題の発覚を受け、警視庁に相談するとともにすべての支店の緊急点検を実施しました。

2支店のほかに被害は確認されなかったとしています。

「厳格な管理ルールを定めていたが未然防止に至らなかった。事案を厳粛に受け止め、信頼回復に努める」そうです。

ちなみに、貸金庫は個人や法人の顧客の重要書類や貴金属、思い出の品などを盗難や災害から守るため、銀行が金庫を貸し出すサービスで、暗証番号や専用の鍵などによって開閉します。

三菱UFJ銀行ともあろうメガバンクにしては、お粗末な話しですね。

ルールを定めていても盗んでいるということは、ルールや運用に問題があったということでしょうから、内部統制の重要性を認識し、改めて内部統制の整備と運用に努めて欲しいと思います。

どういう緊急点検をしたのか分かりませんが、後日、新たなものが出てこないといいですね。

三菱UFJ銀行員が貸金庫から現金・貴金属を十数億円盗んでいたことについて、あなたはどう思われましたか?


いわき信用組合の大口融資先への10億円超の迂回融資がSNS投稿で判明し会長が引責辞任!

読売新聞によると、いわき信用組合(本店・福島県いわき市)は、先日、旧経営陣が大口融資先に10億円超の迂回融資を行っていたと発表しました。

この不正融資に加え、旧経営陣は元職員の横領を隠ぺいしていたことも判明しました。

この日設けた弁護士らによる第三者委員会で調査し、関係者の刑事告訴などを検討するようです。

いわき信用組合によると、迂回融資は2008年7月頃から2011年頃まで、いわき市内の1社に対して行われました。

この会社の赤字補てんを目的に、同社の役員や親族ら個人名義を使って融資を迂回させていました。

不正融資額は分かっているだけで、10億円を超えるそうです。

このほか、いわき信用組合では、2014年7月に当時の支店係長がギャンブルのために約4,500万円を横領していました。

発覚後も旧経営陣が隠ぺいしていました。

また、2009年6月頃には当時の支店次長が金庫内の現金約20万円を着服しましたが、当時の支店長が本部に報告していませんでした。

先日、上部組織の全国信用協同組合連合会から、SNSに「不祥事を隠蔽している」との投稿があると連絡を受け、内部調査を進めていました。

隠ぺいに関与したとして、江尻次郎会長は引責辞任しました。

記者会見した本多洋八理事長は「発生時の事情を知る者が退任、退職していく中で、次第に『不正』を感知するのが難しくなった」と述べて陳謝しました。

いまだにこういう金融機関があるんですね。

内部統制の不備は経営者の責任だと思います。

本当に、内部統制の重要性を経営者は認識して欲しいですね。

いわき信用組合の大口融資先への10億円超の迂回融資がSNS投稿で判明し会長が引責辞任したことについて、あなたはどう思われましたか?


通勤や帰省に公用車を不正利用した岡山市職員を懲戒処分!

瀬戸内海放送によると、岡山市は県外の実家への帰省などで不正に公用車を利用していた男性職員を減給処分としました。

減給10分の1、6か月の処分を受けたのは、岡山市環境局に所属する副主査級の40代の男性職員です。

岡山市によると、男性職員は2023年12月から2024年9月にかけて市外にある自宅からの通勤や広島県の実家への帰省で所属する課の車を合わせて13回利用しました。

走行距離は約2,100kmです。

2024年9月、金曜日に公用車に給油した職員が週明けに同じ車に乗ろうとした際、ガソリンがほとんどなく走行距離が450kmほど進んでいたことから市が調査し発覚しました。

岡山市によると、公用車の鍵を持ちだすには上司に申請するルールになっていますが、この男性職員は職員であれば誰でも開けることができるロッカーから合鍵を持ち出していました。

男性職員は車を不正利用した際、運行記録に一度も記入していませんでした。

岡山市の調べに対して、男性職員は「バイクで通勤していて寒いときなどに公用車を使ってしまった」「帰省の際もばれないと思った」などと話しているということです。

結構大胆なことをされる方もいらっしゃるんですね。

ばれないと思ったという自信がどこからくるのか知りたいですね。

まぁ、合鍵の管理ができていない、つまり、内部統制が構築できていないことが原因だとは思います。

性善説は通用しない時代になっていると思いますので、その点は理解して、内部統制を構築して欲しいですね。

通勤や帰省に公用車を不正利用した岡山市職員が懲戒処分となったことについて、あなたはどう思われましたか?


JA職員がコメ2,500キロを横流しして100万円を着服!

読売新聞によると、栃木県のJAしおのやは、先日、喜連川地区営農経済センター(栃木県さくら市)に勤務する40歳代の男性職員がコメ約2,500キロを卸売業者に横流しして現金約100万円を着服したと発表しました。

発表によると、男性職員は、先日、喜連川地区営農経済センター管内の鶴ヶ坂ライスセンター(栃木県さくら市)で、袋詰めにされたコメ計84袋を栃木県内の米穀卸売業者のトラックに積み込んで横流ししたのです。

代金を受け取った時期は不明ですが、販売金額は100万8,000円に達するそうです。

コメは本来、JA全農とちぎに出荷する予定だったものです。

男性職員は農家が自家用に保有する「自家保有米」の名目で袋詰めして、鶴ヶ坂ライスセンター内に保管していました。

そして、先日、卸売業者に自ら買い取りを依頼していたのです。

男性職員の行動に不審な点があるとの匿名の通報がJA側にあり、調査しました。

横流し直前には、鶴ヶ坂ライスセンターの担当職員がコメをトラックに積み込む男性職員を発見して制止しましたが、そのまま作業を強行されたようです。

JAしおのやは刑事告発を視野に、「関係機関、弁護士と連携し適切な対応を図っていく」としています。

JAも色々なところで、色々な問題を起こしますね。

JA離れが進んでいる中で、このようなことがあると、ますます信頼を失うのではないかと思います。

教育以前に資質の問題のように思いますが、採用や教育、そして内部統制でこういった事件を防いで欲しいですね。

JA職員がコメ2,500キロを横流しして100万円を着服したことについて、あなたはどう思われましたか?


給食費など約900万円を机に保管し紛失の「誤ってごみに出した」小学校の事務職員を懲戒処分!

TBSによると、茨城県教育委員会は、先日、茨城県内の小学校に勤務する40代の事務職員について、学校の預金口座から引き出した現金900万円あまりを紛失したとして、懲戒処分にしたと発表しました。

先日、停職12か月の懲戒処分を受けたのは、茨城県内の小学校に勤務する40代の事務職員の男性です。

茨城県教育委員会によると、男性は2018年度から2020年度までの間、当時、勤務していたつくば市の市立小学校で、児童会費や給食費を徴収するための預金口座から現金を引き出し、その一部を職員室にある自分の机に保管していたところ、あわせて900万円あまりを紛失したということです。

男性事務職員は聞き取りに対し、「他の書類が入った封筒とともに、誤ってごみに出した」と話しているということです。

つくば市は2023年7月、横領の疑いがあるとして警察に被害届を提出していて、男性は先日、依願退職したということです。

誤ってごみに出したというのは、常識的に考えられないので、おそらく横領なんでしょうね。

口座からどうのような手続きを経て、何の名目で引き出したのか分かりませんが、内部統制というものがないんでしょうね。

やはり、目の前の現預金は横領しようとする気持ち(最初は、借りてすぐに返すというくらいの気持ちかもしれませんが。)が出てくることは避けられませんので、可能な限り、現預金を触らせないように、各学校ではなく、教育委員会などで預金などは管理する方が良いのではないかと思います。

本人が悪いのは間違いないですが、横領できるような状況にいていた学校や教育委員会にも責任があると考えます。

給食費など約900万円を机に保管し紛失の「誤ってごみに出した」小学校の事務職員を懲戒処分にしたことについて、あなたはどう思われましたか?


東京都神社庁が2,580万円の資金を着服した元幹部を横領で告訴!

東京新聞によると、宗教法人「東京都神社庁」(東京都港区、小野貴嗣庁長)が、東京都神社庁の2,580万円の資金を着服したとして、元財務担当幹部の男性(48)=懲戒解雇=を業務上横領容疑で、警視庁赤坂署に告訴したことが分かったようです。

元幹部は事務局長を務めた任意団体「東京都神職教誨師会」(中川文隆会長)の預金600万円を着服した疑いもあり、東京都神職教誨師会が告訴を検討しています。

東京都神社庁は国内最大の神道系包括宗教法人「神社本庁」の地方組織で、東京都内約1,400の神社を取りまとめています。

元幹部は東京都港区内の神社の宮司で、2023年3月まで府中刑務所(東京都府中市)の受刑者に矯正教育を行う教誨師としても活動していました。

東京都神社庁の依頼で弁護士らがまとめた調査報告書によると、元幹部は2020年2月から2022年12月にかけて延べ40回にわたり、東京都神社庁の資金を自身や都神職教誨師会の口座に移して、総額2,580万円を横領した疑いが持たれています。

同月に不正が発覚した際、横領した金を競馬などに使ったと認めて謝罪し、既に全額を弁済しています。

東京都神社庁は2023年1月に元幹部を解雇する一方、懲戒処分は見送りましたが、その後に東京都神職教誨師会の口座悪用と預金着服が判明したため、懲戒解雇処分に改めました。

弁護士らによる調査チームの報告書を受け、2024年6月の役員会で告訴する方針を決めました。

元幹部は現在も宮司にとどまりますが、東京都内の神社関係者からは「神職資格を剝奪されず、堂々と続ける現状は社会正義に反する」と指摘する声もあるようです。

東京都神社庁の小野庁長は東京新聞の取材に対し、今回の資金横領問題について「監督責任は重大で、猛省して再発防止策に取り組んでいる」と説明する一方、元幹部の神職資格の取り扱いに関しては「刑事罰を受けた場合に神社本庁が判断すること」と述べるにとどめました。

この問題を巡っては、内部告発した職員が小野庁長から叱責とパワハラを受けたとして退職しています。

小野庁長は「外部への情報漏えいを叱責したが、それが退職の直接原因ではない」と主張しました。

最近、神社関係のところも、色々とニュースになりますね。

内部統制がきちんと整備・運用されていないというのはあるでしょうけれども、こういう寄せ集めのような組織は危険ということを改めて示したのではないかと思いました。

東京都神社庁が2,580万円の資金を着服した元幹部を横領で告訴したことについて、あなたはどう思われましたか?


1億4,400万円横領の疑いで愛媛県漁協壬生川支所の女性職員を懲戒解雇!

テレビ愛媛によると、愛媛県漁協の壬生川支所の元女性職員が組合員の貯金など約1億4,400万円を横領していたとみられることが分かりました。

愛媛県漁協が、先日、会見を開き、不祥事の発生を謝罪しました。

愛媛県漁業協同組合・平井義則組合長:
「職員による不祥事が発生をいたしました。ここに深くお詫びを申し上げます」

横領の疑いが持たれているのは、愛媛県漁協壬生川支所で会計責任者だった50代の元女性職員です。

愛媛県漁協によると、2024年5月、壬生川支所で約4,100万円が使途不明になっていることが発覚しました。

不明金について当時会計責任者だった女性職員は組合員への貸付けだと説明しましたが、組合員はこの事実を否定しました。

さらに調査を進めたところ、壬生川支所の13人の貯金口座から過去10年間に約1億300万円が無断で解約・出金されていたことが分かりました。

この女性職員は2024年7月に懲戒解雇され、警察への説明に対し着服したことをほのめかしているということです。

愛媛県漁協は警察の捜査を踏まえて、元女性職員に対し告訴や損害賠償請求をする方針です。

10年間も気付かないというのはスゴイですね。

内部統制というものが存在しないんでしょうね。

今回も、長年経理を担当していた女性だと思いますが、いくつか支所などがあるのであれば、数年ごとに異動をさせることにより防げるのではないかと感じました。

きっかけや手法も知りたい事件でした。

1億4,400万円横領の疑いで愛媛県漁協壬生川支所の女性職員を懲戒解雇したことについて、あなたはどう思われましたか?


兵庫県立大の元嘱託員が600万円余りを着服!

NHKによると、兵庫県立大学の元嘱託員が、教員たちに支払われる研究費の架空の請求書を作るなどして、合わせて600万円余りを着服していたことがわかりました。

研究費を着服していたのは、兵庫県立大学神戸商科キャンパスで2018年11月から2023年10月末まで、経理を担当していた58歳の女性の元事務嘱託員です。
大学によると、元嘱託員は海外から訪れた研究者の旅費として架空の請求書を作成したり、研究に協力した学生に謝礼として渡す図書カードを不正に発注して換金したりして、勤務していたおよそ5年間に、合わせて89件604万円余りを着服したということです。

退職したあと、図書カードを納品した業者から大学に「支払いがない」と問い合わせがあり、着服が発覚しました。

研究費は独立行政法人から出されていて、大学は法人に不正を報告するとともに、私文書偽造や詐欺などの疑いで、元嘱託員を刑事告発する準備を進めています。
 

大学の調査に対して元嘱託員は着服を認め「金に困っていた。迷惑をかけて申し訳ない」と話しているということで、大学は元嘱託員の上司だった2人を戒告の懲戒処分としました。
 

兵庫県立大学の田中建一 事務局副局長は「不正を防げず処分者を出してしまい、たいへん反省しおわびいたします。再発防止に努力します」と述べました。

業者から言われて気付くくらいですから、内部統制というものがないんでしょうね。

嘱託の方に資金をさわらせて良いのかという気はしますし、さわらせるとなると、きっちりと内部統制を構築していないと、同じことが繰り返されるのではないかと思います。

あと、コスト削減のため嘱託の方を採用されているのではないかと思いますが、はたしてそれが良いのだろうか?と疑問も感じますね。

兵庫県立大の元嘱託員が600万円余りを着服していたことについて、あなたはどう思われましたか?


広告の元幹部が業者から不正にキックバックで遊興費などに流用!

瀬戸内海放送によると、セーラー広告(本社:うどん県高松市)は、元徳島支社長が、発注先に水増し請求をさせて代金の一部を不正にキックバックさせていたと発表しました。

この元支社長は、既に懲戒解雇されています。

セーラー広告では、外部からの通報を受けて、2024年5月に社内調査委員会を設置し調査を進めていました。

調査結果によると、元徳島支社長は、デザインなどの仕事を業者に発注する際、一次請けの業者から二次受けの業者に正当な代金を支払わせ、一次請けの業者には水増しした額を会社に請求させるなどして、その差額からキックバックを要求していたということです。

被害額は、確認できた2021年4月から2024年3月までの3年間で約417万円だということです。

元支社長は、キックバックされた金を私的な飲食やゴルフに使ったそうです。

セーラー広告は、社内のコンプライアンス意識の向上や、発注内容を支社長以外も確認するなどの再発防止策をまとめ、元徳島支社長に対しては、刑事告訴や損害賠償請求を検討しているということです。

上場企業としては、お粗末な感じがしますね。

内部統制がきちんと整備・運用できていないということでしょうから。

結局、会社がその分高く支払っていることになりますし、取引先もキックバック分の扱いに困ると思います。

キックバック分の支払いのために裏金を作らないといけないようになると、取引先も不正を行わなくてはなりませんから。

こういうことが、起こらないように内部統制を整備・運用するのはもちろんですが、今回のような通報が一般的に行われるようになって、通報したとしても取引がなくならない、むしろ感謝されるような社会になって欲しいなぁと思います。

今回も思いましたが、おそらく元支社長は自分のことを偉いと思ってキックバックを要求したのだと推測されますが、取引先は本人ではなく、その会社のそのポジションの人に近づこうとしているということを勘違いせずに認識して欲しいですね。

個人的には,大企業を辞めた人が起業しても上手くいかないことが多いのは、ここに理由があると思っています。

セーラー広告の元幹部が業者から不正にキックバックで遊興費などに流用していたことについて、あなたはどう思われましたか?


飲食費支出などめぐりJFしまね会長に松江地裁が4千万円の賠償命令!

朝日新聞によると、不適切な会計支出などで漁業協同組合JFしまね(島根県松江市)が損害を受けたとして、組合員35人が組合の岸宏会長に対し約1億741万円の損害賠償金を組合に支払うよう求めた組合員代表訴訟の判決が、先日、松江地裁でありました。

三島恭子裁判長は、組合員の主張を一部認め、岸会長に約4151万円を支払うよう命じました。

訴状などによると組合員側は、

・小売り大手への視察などの名目で2008年8月以降、業務上必要のない飲食費や旅費などが旅費規程を超えて約5,558万円が岸会長に支払われた

・岸会長は2013年に閉店した組合直営の鮮魚販売店の預金残高1,500万円の会計処理を怠って所在不明にした

・岸会長は法人・消費税の申告・納付の決裁を怠り約1,444万円の加算税・延滞金が発生した

などと訴えていました。

一方、岸会長は訴訟の中で、「取引にはトップセールスが必要」と視察にかかった費用は必要経費だったと反論しました。

また、鮮魚販売店の閉店時の預金残高は「未払い代金などに充てた」などと主張していました。

この日の判決で三島裁判長は、視察時の飲食費などは私的なものだったと認定しました。

税務申告・納付をめぐっても組合に損害を与えたとして、岸会長に計約4,151万円の損害賠償を命じました。

鮮魚販売店の会計処理については、所在不明金はないと判断しました。

原告の1人の福田薫理事は、判決後に会見し「判決を真摯(しんし)に受け止めて(損害賠償を)受け入れてもらいたい」と話しました。

一方、組合は「主張が認められなかった部分は控訴する」との岸会長コメントを発表しました。

トップセールスが必要だとしても、証拠はきちんと残す必要があるのではないでしょうか?

組合みたいなところも従業員の方の横領や、役員の私的なものの支払いの事件も多いですね。

役員が非常勤とかで関係が希薄だったり、トップが力を持っていると危険ですので、内部統制をきちんと構築し、また、役員もきちんと手続きを踏んだうえで業務を執行するようにしないといけないですね。

飲食費支出などめぐりJFしまね会長に松江地裁が4千万円の賠償命令があったことについて、あなたはどう思われましたか?


顧客に定期預金持ちかけ偽造証書渡した九州ひぜん信用金庫の元役員が4,300万円を着服!

読売新聞によると、九州ひぜん信用金庫(本店・佐賀県武雄市)は、先日、元役員の男性が、定期預金として顧客から預かった現金約4,300万円を着服していたと発表しました。

発表によると、男性は2000年4月7日から2024年3月12日までの間、顧客に定期預金作成を持ちかけ、5人から預かった計約4,300万円を着服していました。

偽造した証書を交付して、隠ぺいしていたようです。

男性は退職し、2024年3月、顧客の1人が定期預金解約のために長崎県佐世保市の九州びぜん信用金庫本島支店を訪れ、偽造した証書を提示したことから発覚したそうです。

金はパチンコや外食費に使用しており、「申し訳ないことをした」と着服を認めています。

男性とその家族が一部を返済し、残りを九州びぜん信用金庫が立て替えて支払いました。

既に長崎県警に相談しており、刑事告訴するかどうかは検討中だそうです。

九州びぜん信用金庫は、「再発防止を講じ、内部管理態勢強化を図る」などとしています。

偽造できるような状況だったので、内部統制に不備があるんでしょうね。

当然、いつかバレると思いますが、なぜそのまま退職したのでしょうか?

こういう人が役員をしていたのですから、根本的なところから変えないと、また同じようなことが起こるような気がしますね。

顧客に定期預金持ちかけ偽造証書渡した九州ひぜん信用金庫の元役員が4,300万円を着服していたことについて、あなたはどう思われましたか?


ニデックが2期分で純利益82億円の下方修正!

日本経済新聞によると、ニデックは、先日、過去に公表した有価証券報告書と決算短信の一部を訂正すると発表しました。

減速機を手掛ける子会社ニデックドライブテクノロジーによる売上高計上などにミスが見つかり、2023年3月期と2024年3月期の連結純利益(国際会計基準)を計82億円下方修正しました。

ミスを防ぐための内部統制に不備があったことを認め、再発防止に努めます。

2023年3月期の有価証券報告書と、2022年4〜6月期から2023年10〜12月期までの四半期報告書、2024年3月期の決算短信などを訂正しました。

2年間の連結決算における下方修正は売上高が138億円、営業利益は104億円です。

金額の大半は2023年3月期が占めています。

訂正により、2023年3月期の売上高は前の期比16%増の2兆2,300億円、営業利益は47%減の899億円になりました。

従来発表に比べ、それぞれ127億円、101億円下振れしました。

グループ間の取引を伴う売上高などの連結調整の一部で誤認があったそうです。

2024年5月に入り、会計監査人であるPwC Japanと連結調整にかかわる処理を再確認するなかで発覚しました。

ニデックは「多大なご迷惑をかけ、心よりおわび申し上げる」とコメントしました。

原因については「組織間でのコミュニケーション不足により、決算処理に関するモニタリング体制が不十分だった」としています。

ニデックは2023年、分配可能額を超えた配当を2022年4〜9月期に実施していたと発表しました。

内部統制に課題が残るとみられがちな中で、今回の事案が判明しました。

信頼回復へ実効性のある対策が求められます。

また、自社株取得枠の設定期間の延長も、発表しました。

新しい設定期間は2024年5月27日〜2025年5月26日で、発行済み株式数(自社株除く)の0.87%に当たる500万株を上限に最大350億円の自社株買いを実施します。

株主還元を手厚くし、資本効率の改善につなげます。

買収などでニュースになることの多いニデックですが、まぁまぁインパクトのある下方修正ですね。

個人的には、後継者がなかなか決まらず、結構売上高や利益に対してのプレッシャーのある会社ではないかと思っていますが、色々と変わるチャンスかもしれませんね。

上場企業ゆえ、内部統制をもっと重視してほしいと思います。

ニデックが2期分で純利益82億円の下方修正を行ったことについて、あなたはどう思われましたか?


横領額”3億5,000万円”元社員の男を業務上横領で再逮捕!

ネットバンキングを利用して、会社から現金約354万円を横領したとして北海道小樽市の製缶工場の経理担当だった元社員の男が、先日、再逮捕されました。

業務上横領の疑いで再逮捕されたのは、小樽市の元社員(47)です。

元社員は小樽市の昭和製器の経理担当でした。

警察によると、2021年1月13日ごろから27日ごろまでの間、ネットバンキングを利用して会社の預金口座から自身の預金口座に5回にわたり送金させ、現金合計約354万円を横領した疑いが持たれています。

警察の調べに対し元社員は「弁解することはありません」と話し、容疑を認めています。

会社側によると、2015年からの8年半で、元社員が会社の預金3億5,000万円を横領したとして懲戒解雇処分していて、警察は余罪を調べています。

この手の事件もよくありますが、いつも、会社の経営者は気付かないのだろうか?と疑問に思います。

今回も、8年半で3億5,000万円ということは、年間平均4,000万円を超えていますから。

儲かっていて、資金繰りに余裕のある会社なんでしょうね。

親会社は東証プライム上場企業のようですが、内部統制が整備されていないということでしょう。

東証プライムにはふさわしくない企業グループのように感じますね。

横領額”3億5,000万円”元社員の男が業務上横領で再逮捕されたことについて、あなたはどう思われましたか?


国税局からの「重加算税」通知が発覚のきっかけに学校法人理事長を私的流用で解任!

CBCテレビによると、学園の運営資金を私的に流用し、理事長が解任されました。

20日解任されたのは高山西高校などを運営する、岐阜県高山市の学校法人飛騨学園の下屋浩実前理事長(63)です。

飛騨学園によると、2023年12月、名古屋国税局から飛騨学園宛てに下屋前理事長の重加算税などに関する通知が届いたため学園が調査したところ、下屋前理事長の私的流用が確認されたということです。

これを受け、飛騨学園は、先日の緊急理事会で下屋理事長を解任しました。

名古屋国税局の調査に対し、下屋前理事長は私的流用を認めているということです。

飛騨学園は私的流用の金額や期間について明らかにしていません。

学園は再発防止に努めるとともに、前理事長に私的流用した資金の返還を求めていくとしています。

何をしていたのか知りたいですね。

日本大学の問題で、ガバナンスの重要性が叫ばれていると思いますが、なぜ詳細を公表しないのでしょうか?

補助金とかを受けて経営をしているわけですから、きちんと説明してほしいですね。

内部統制が機能していないということでしょうから、内部統制の重要性を認識するとともに、対応策もきちんと考えないといけないですね。

国税局からの「重加算税」通知が発覚のきっかけに学校法人理事長を私的流用で解任したことについて、あなたはどう思われました?


沖縄地方協力本部所属の自衛官が発注書を偽造してテレビなど転売し着服の疑いで再逮捕!

琉球新報によると、自衛隊沖縄地方協力本部に所属し会計担当を務めていた20代男性自衛官が、自衛隊名義の発注書を偽造して受け取った物品を転売し、現金を着服したとして逮捕・送検された件で、別の着服事案に関与したとして、自衛隊の警務隊が先日までに詐欺の疑いで自衛官を再逮捕したことが分かったようです。

警務隊は11月20日に自衛官を逮捕し、同21日に那覇地検に送致しました。
那覇地検は12月11日に処分保留で釈放しましたが、警務隊が同日に再逮捕しました。

沖縄地方協力本部は今後、男性自衛官の処分を検討するとしています。

関係者によると、男性自衛官は1年以上前から自衛隊の部隊名義で発注書を偽造してテレビなどの注文を繰り返し、リサイクルショップなどで転売していました。

被害総額は2千万円超に上る可能性があるそうです。

内部統制というものは存在しないんでしょうね。
これだけ世の中で、横領事件が起こっているわけですから、そろそろ、国や地方自治体でも、真剣に内部統制について考えてほしいですね。
ただでさえ人材不足の時代に、内部統制をきちんと構築していれば守ることのできた職員も失うことになりますので。

沖縄地方協力本部所属の自衛官が発注書を偽造してテレビなど転売し着服の疑いで再逮捕されたことについて、あなたはどう思われましたか?


NHK報道局職員の不正な経費請求は410件789万円と発表!

スポニチによると、NHKは、先日、報道局の複数の記者による不正な経費請求が見つかったと公表しました。

NHKの公式サイトに「報道局職員の不正な経費請求に関する調査報告書」などを掲載しました。

それによると、懲戒免職のNHK元記者の不正請求は410件で789万円に上ったと発表しました。

不正請求をめぐっては、2023年11月2日に、30代の報道局記者が私的な飲食を「取材」として、2020年7月から2023年5月にかけて合計12件、およそ34万円を不正に経費請求していたことが判明し、同日付でこの記者を懲戒免職にしていました。

この日は、経費手続きで内規を逸脱した運用を続けるなど不正請求が繰り返される事態を招いたとして、2018年以降に報道局社会部長を務めた3人を停職1か月とし、全員現職を解任しました。

前任の報道局長を減給、2018年以降に報道局社会部庶務担当基幹職を務めた5人をけん責としました。

会長から、当時の報道局長を務めていた役員2人に対して厳重注意を行ったほか、小池英夫専務理事と根本拓也理事がそれぞれ役員報酬の10%を1か月、自主返納しました。

報告書では、記者による不正請求の実態も明らかになりました。

記者は打ち合わせについて手書き領収書や明細のない印字領収書を悪用、不自然な参加人数、氏名を偽ったほか、新型コロナ感染拡大による緊急事態宣言期間中などにも134件の打ち合わせを経費請求。取材先ではない知人との飲み会などを繰り返していたと認められ、うち84件が不正請求とみなされました。

また、取材先との打ち合わせを行う場合は事前に申請書類(伺票)を提出して局長や部長に許可を得る必要がありましたが、社会部では「庶務担が日常的に部長決定印を管理し、特別な場合を除き自らの判断で部長決定印を押していた」とずさんな管理体制も明るみになりました。

1人1万円以下の伺票は部長のチェックや決定を経ることなく「庶務担のチェックのみで経理担当者に回付されるという運用が恒常化していた」と指摘しています。

部長経験者の中には在任中に部長決定印を押した記憶がないという者もいたといい、報告書では「こうした運用は社会部で長期間にわたって続けられてきたとみられる」としています。

同様の不正がないか、過去7年間を対象に調査したところ、他に2人が不正行為を行っていたことも新たに発表されました。

NHKはこの問題で、外部有識者からなる第三者委員会を設置し、指導や助言を受けながら調査を進めていました。

不正と認められたものについては、全額弁済させることにしていると発表していました。

NHKが発表したコメントは、以下のとおりです。

受信料で支えられているNHKの職員として許されない行為であり、報道という中核において、取材と称した不正な経費請求が行われていた事は、NHKに対する信頼を大きく損ねるもので、視聴者の皆様に深くお詫びいたします。今回の事案を深く反省し、管理監督をするなど再発防止策に取り組んでまいります。

NHKは、子会社を含めて過去からかなりの数の不祥事が起こっていると思いますが、いまだに続いているということは、内部統制を構築するという気が経営者にないのでしょうか?

個人的には、受信料を放っていおいて入ってくるものだという認識があるから不祥事がいつまでも続くわけであり、そもそもNHKの存在意義はあるのだろうかと疑問に思っていますので、ゼロベースでNHKの在り方について真剣に議論してほしいなぁと思います。

NHK報道局職員の不正な経費請求は410件789万円と発表したことについて、あなたはどう思われましたか?


「JRホテルクレメント高松」の従業員がポイントを不正に受け取り!

NHKによると、我が香川県高松市の高松駅前にある「JRホテルクレメント高松」のレストランの従業員が、客が支払ったお金や会員カードのポイントを不正に受けとっていたことが分かったようです。

ホテルは謝罪するとともに、対象者へ全額を返還するとしています。

これは、ホテルを運営するJR四国ホテルズが記者会見を開いて明らかにしたものです。

それによると、JRホテルクレメント高松の20階にあるレストラン「フィオーレ」で接客や会計を担当していた20代の女性従業員が、2023年10月10日から11月12日にかけて、客が支払ったお金や会員カードのポイントを不正に受けとっていたということです。

会計の際に

▽実際よりも多い金額を伝える手口で、あわせて14件、金額にして4万340円を不正に受け取ったほか、

▽利用額の3%が付与される会員カードを提示した客に対しポイントを付与せずに自分のカードに付ける手口で、あわせて2件、809ポイントを受け取っていました。

このほか、

▽会員カードを持っていない客が会計する際にも、機器を不正に操作して自分のカードにポイントを付与していて、こうしたケースがあわせて36件およそ1万5,500ポイント確認されました。

2023年11月15日に、この従業員が客として店に訪れた際、およそ1万3,000円分を自分の会員カードのポイントで支払ったことを不審に思い、調査したところ不正が発覚したということです。

女性は会社の調べに対し、「生活費の一部にあてた。もし客に指摘されたら計算を間違えたと答えるつもりだった」と話しているということです。

全額を返済する意思を示していることから、会社は刑事告訴をしないとしています。

今後、該当する客に全額を返金するとしていますが、連絡が取れない人もいるということで、心当たりのある人はホテルに連絡するよう呼びかけています。

JR四国ホテルズの矢田栄一社長は、「再発防止と社員指導の徹底を図り、信頼回復に努めたい」と話しています。

不審に思った従業員は鋭いなぁと思いました。

確かに、3%のポイント付与で13,000ポイントを貯めようと思ったら、43万円以上支払わないといけないですからね。

一方で、内部統制に不備があったわけですから、内部統制をきちんと構築してほしいですね。

今回の事件で、お客さんの信頼を失っているでしょうから。

「JRホテルクレメント高松」の従業員がポイントを不正に受け取っていたことについて、あなたはどう思われましたか?


常陽銀行の女性行員が顧客預金記録を改ざんして5,400万円を着服し懲戒解雇処分!

毎日新聞によると、常陽銀行(茨城県水戸市)は、先日、境支店(茨城県境町)に勤務していた40代女性行員が顧客による払い戻しを装い銀行の資金約5,400万円を着服していたと発表しました。

常陽銀行は、女性を懲戒解雇処分としました。

常陽銀行によると、女性は2022年4月から境支店で「店頭営業係」として勤務し、預金と預かり資産に関する業務を担っていました。

2022年7月~2023年10月ごろ、5人の客の預金記録を不正に改ざんし、現金計5,398万円を着服しました。

記録はすでに復元され、客に実害は生じていないそうです。

先日、5人のうちの1人が店頭窓口を訪れ手続きをする中で、過去に不正な引き出しがあった疑いが生じ、発覚しました。

内部調査によると、着服金は生活費や借入金の返済などに充てたとみられます。

500万円は弁済されたものの、残りは回収の見込みが立っておらず、常陽銀行は、境署に被害届を提出しました。

常陽銀行は、現金支払いの事務を見直す方針です。

どのような手口か分かりませんが、窓口の女性が着服できるくらいですから、内部統制がきちんと構築できておらず、これだったら簡単に着服できると思って5,400万円にも上ったのではないかと思います。

これだけ世の中で着服がたくさん起こっており、金融機関での着服も多いわけですから、経営者の方々も内部統制の重要性をきちんと理解して、一度構築すればよいというものではなく、絶えず見直すということをしないと、いつまで経っても着服はなくならないのではないでしょうか?

常陽銀行の女性行員が顧客預金記録を改ざんして5,400万円を着服し懲戒解雇処分となったことについて、あなたはどう思われましたか?


業務上横領の疑いで逮捕・起訴の男性をさらに1億2,300万円横領の疑いで再逮捕!

四国放送によると、勤めていた会社の口座から金を引き出して着服したとして業務上横領の疑いで逮捕され、先日起訴された徳島県鳴門市瀬戸町の元会社員の60歳の男性が、さらに1億2,300万円を横領していた疑いで、再逮捕されました。

警察によると、男性は2018年1月から2021年11月にかけ、当時勤めていた徳島日野自動車の口座から41回にわたって合計1億2,300万円を引き出し着服した、業務上横領の疑いがもたれています。

犯行当時、男性は会社の経理責任者の立場でしたが、2021年の社内調査で横領が発覚し、2022年7月に懲戒解雇されています。

男性は、2017年1月から12月にかけて、徳島日野自動車の口座から3,900万円を横領した罪で、先日起訴されています。

徳島日野自動車では、男性が約5億6,400万円を横領したとして損害賠償を求める訴えを起こしています。

警察は余罪がないか、引き続き調べを進める方針だそうです。

5億6,400万円も横領されていて、何年も気付かないというのは、どうなんでしょうね。
よっぽど儲かっていて、資金的に何ら困っていないのかもしれませんね。
内部統制が構築されていないのは明白でしょうから、経営者は内部統制の重要性をきちんと認識してほしいですね。
きちんと内部統制を構築していれば、横領され、逮捕者を出すことはなかったわけですから。
どういった手法で5億6,400万円も横領したかを知りたいですね。

業務上横領の疑いで逮捕・起訴の男性をさらに1億2,300万円横領の疑いで再逮捕されたことについて、あなたはどう思われましたか?


カラ出張が7年で755回のイトーヨーカ堂元社員を詐欺容疑で逮捕!

朝日新聞によると、総合スーパーを運営する「イトーヨーカ堂」から出張の名目で新幹線の乗車券などをだまし取ったとして、警視庁は、先日、イトーヨーカ堂の元社員を私電磁的記録不正作出・同供用と詐欺の疑いで逮捕したと発表しました。

元社員は「間違いありません」と容疑を認めているそうです。

麴町署によると、イトーヨーカ堂の元社員はイトーヨーカ堂営業本部の販売促進部で管理職の「マネジャー」だった2022年1月ごろ、青森や大阪などへの架空の出張情報を社内システムに入力し、新幹線のチケット計24枚(計約19万円相当)をだまし取った疑いがあります。
実際に出張はせず、チケットを換金して着服したと麹町署はみているようです。

麹町署は、イトーヨーカ堂の元社員が2015年4月から2022年3月までの約7年間で、逮捕容疑も含め架空出張を755回繰り返し、計約2,400万円相当のチケットをだまし取ったとみています。
全国の店舗の改装に関する打ち合わせという名目が多かったそうです。

社内調査で発覚し、イトーヨーカ堂は2022年5月に懲戒解雇し、翌6月に警視庁に相談していました。
社内調査に換金や着服を認め、「生活費や趣味にあてた」と話していたそうです。

出張の申請とか承認とか報告はないのでしょうか?
もっと早く気付けたように思いますが、内部統制が機能していないんでしょうね。
イトーヨーカ堂のニュースリリースを見ても出ていないように思いますが、内部統制の重要性をもっと理解して欲しいなぁと思いました。

カラ出張が7年で755回のイトーヨーカ堂元社員を詐欺容疑で逮捕されたことについて、どう思われましたか?


香川県三木町のふるさと納税の担当職員が返礼率6割の食料品を不正取得し免職!

朝日新聞によると、ふるさと納税のシステムを不正に操作して、国の基準を超えた高い割合の返礼品を受け取ったとして、香川県三木町は、先日、課長補佐級の男性職員(46)を懲戒免職処分にしたと発表しました。
この職員は、三木町のふるさと納税に関わる業務を担当していました。

三木町によると、職員は2019年1月から2021年3月まで、ふるさと納税の返礼品を指定する際、不正にシステムを操作し、自身や妻の名義で計7回、寄付額に対する返礼品の割合が町が認めていない6割以上の物品を受け取ったそうです。

国は2019年に返礼品の割合を寄付額の3割以下としましたが、職員はシステムのリストに残っていた返礼率6割以上7割未満の品を選び、業者へ発注していました。
いずれも食料品(計約23万円相当)でした。

2023年6月のふるさと納税の現況調査をきっかけに発覚しました。
職員は三木町の聞き取りに対し、「返礼率が引き下げられ、収入が少なくなる業者に負い目があり、担当としてできることをした」と釈明しているそうです。

三木町は伊藤良春町長と高西功副町長もそれぞれ10%の減給処分(1か月)とする方針だそうです。
この職員の上司に当たる課長級職員(55)も戒告とし、関係する職員6人を書面訓告や口頭厳重注意としました。

三木町役場で会見した伊藤町長は「町民の信頼を著しく損ない、心からおわび申し上げる。再発防止に向けて、町民の信頼回復に全力で取り組む」と話しました。

職員が事実を認め、全額を弁済していることなどから、刑事告発はしないそうです。

ふるさと納税は色々とルールが変わっているので、こういったことが起こるんでしょうね。
こういうことで、懲戒免職になるのも残念ですね。
不正にシステムを操作できるということは、内部統制が構築されていないということでしょうし、三木町も内部統制について考えないといけないでしょうね。

香川県三木町のふるさと納税の担当職員が返礼率6割の食料品を不正取得し免職になったことについて、あなたはどう思われましたか?


NHKで“エース記者”のセコすぎる不正経費請求が発覚!

デイリー新潮によると、NHKは、先日、報道局の職員による不正な経費請求が発覚したと発表しました。
詳細については調査中としていますが、不正が疑われているのは社会部所属のX記者(30代)で、局内では「懲戒免職は免れないだろう」と言われているようです。
社会部の花形部署をわたり歩き、“エース記者”と呼び声が高かった男が手を染めたセコすぎる「業務上横領」の手口とはどういうものだったのでしょうか?

「Xという社会部の記者が『162』の件で『リスク管理室』から事情聴取を受けている」という噂は2週間くらい前からNHK局内に流れ、社外にも漏れ伝わっていたようです。
162とは、NHK内の経費精算で、取材先との飲食費を申請する際に使うコード名だそうです。
リスク管理室とは、局内コンプライアンスを統括している不祥事を調査する部署です。

「162を主に使うのは、東京の社会部や政治部など、会食が取材に不可欠な部署。Xは警視庁を担当するようになった数年前から162を使うようになったのですが、いつしかエスカレートしてしまい、同僚や友人との飲み会、挙句、自宅近くの焼き鳥屋での一人飲みの精算にまで使っていたと言われています」(NHK関係者)。

発覚のきっかけは、同僚だったとされています。「他部署の職員がXやXの知人と飲食した時、Xが『いいよ、これ162で落とすから』と平然と領収書を切っていた。そんな使い方まずいだろうと部内で話題になり、それを聞きつけたある職員がリスク管理室に通報したことで調査が始まった」ようです(同)。

そして、リスク管理室が、X記者が過去に申請した162を徹底して調べたところ、同僚との飲み食いも経費申請していたことが発覚し、その一人ひとりを呼び出して話を聞くと、「『あの時は会費制だった』という声まで出始めたようです。
つまり、Xは会合参加者から募った会費をポッケに入れ、さらに会社にまで請求する二重取りまでしていたのです。
Xは事情聴取でこの点を突き詰められると、『こっちのテーブルでは同僚と飲んでいたが、別のテーブルに取材先がいて、会社に出した領収書はあっちのテーブルの代金』などと苦しい言い訳をしていたようです。Xが使っていた162は多い年で年間300万円以上に及ぶそうです」(同)。

実は今回の不祥事が発覚する半年ほど前にも、やはり社会部のYという女性記者にも同様の不正経費利用疑惑が浮上したことがあったようです。
局内関係者に言わせると、「162高額利用者ランキングのナンバー1がX。2位がY」。
しかしながら、Y記者の場合は「付箋」を貼って経費処理していたことが理由で調査が難航し、結局、「嫌疑不十分」でお咎めなしになったそうです。

「会食相手が隠したいネタ元、例えば警察幹部ではなくヒラの刑事などの場合、同席者の名前を『付箋』に書いて貼って出すワザが認められています。Yの場合、付箋に書いてあった相手の名前が実在するかどうかまでは調べきれなかったからセーフとなった。一方、Xは同僚や後輩が同席していたケースが複数あったため、不正が突き詰められてしまったわけです」(同)。

つまり、今回の話は氷山の一角で、他にもNHK局内で接待・交際費の私的利用が蔓延している可能性もあるようです。
局内では、これから社会部記者が出した過去4年分の経費申請を洗いざらい調査すると言う話も持ち上がっているそうです。

X記者の入局は2012年。
鳥取支局、さいたま支局を経て、東京社会部に上がり、警視庁捜査一課担当、警察庁担当、宮内庁担当を歴任してきました。
ある同僚記者は「当局取材が好きな、昔ながらの記者だった。将来の警視庁キャップとも言われていた」と評しています。

「捜査幹部をきっちり周って、“明日逮捕へ”“着手へ”などの一報を抜くのに長けていた。逆に言えば、それだけで勝負していた記者で、調査報道のような手法で手柄を上げたという話は一切聞きません。ただ、上からの覚えは愛でたく、本人も完全に調子に乗っていて、『オレだからこのくらいの金の使い方が許されている』みたいなことも吹聴していたオラオラ系の記者です」。

警視庁時代に関わりのあった他社の記者も「やたら自慢話が多いやつだった」と振り返っています。

「『オレ、この調子で行くと次はサッチョウ(警察庁担当)でその次は宮内庁やらされるよ』って満更でもなさそうでしたね。『実はウチって残業代も含めると民放とそう変わらないんだ』と急に給料自慢を始めて、周囲を閉口させたこともある。下北沢のあたりに1億円くらいの家を買ったばかりだそうで、『ローンが大変だ』とか、とかく金の話が多かった。確か娘さんがいたはず。」

仕事ぶりについては、「熱心に回っていたと思いますよ。ある捜査幹部の家の最寄り駅で昼過ぎから立っていたと聞いたこともある。最初に到着した社が一番長く幹部に取材できるというルールがあったんですが、いくらなんでも早すぎだろって」。

NHKは今後、第三者委員会を設置して徹底調査し、厳正に対処するとして、下記のコメントを出しました。
「NHK報道の中核組織において、公金である受信料の私的利用という、あってはならないことが生じたことは言語道断であり、徹底的に調査して厳正に対処してまいります」

X記者一人の話で終わらせるつもりなのか、それとも全ての不正を洗いざらい表沙汰にする覚悟なのか。NHKの今後の出方を注目していきたいですね。

NHKも毎年のように不祥事が出てきますね。
過去から色々出てきているわけですから、根本的なところから変えようという気はないのでしょうか?

NHKで“エース記者”のセコすぎる不正経費請求が発覚したことについて、あなたはどう思われましたか?


津軽みらい農協の作業員が約7.1トンの玄米を盗む!

2023年10月10日(火)

青森テレビによると、青森県平川市に本店がある津軽みらい農協で臨時作業員が2023年3月から4月にかけて倉庫で保管していた玄米約7.1トン(161万円相当)を盗んでいたことがわかったようです。

津軽みらい農協によると、玄米を盗んだのはコメの保管倉庫を管理している男性臨時作業員(60代)です。
被害は青森県産米の「まっしぐら」6810キロ(153万2,250円相当)と「青天の霹靂」300キロ(8万500円)にのぼります。
男性は品質検査を終えて出荷待ちとなっていた「まっしぐら」を別の袋に入れ替えて複数回持ち出していました。
「青天の霹靂」は、農家が自家消費用のものとして保管しているものを複数回抜き取っていたということです。

津軽みらい農協が検査したところ、「青天の霹靂」の数量が少ないことに気が付き、発覚しました。
男性は津軽みらい農協に対して、「個人的なトラブルにまきこまれて、代償としてコメを相手方に渡していた」と話していて、被害額は全額返還しています。

男性は2023年5月26日付で懲戒解雇となっていて、津軽みらい農協の工藤俊博組合長は「組合員・利用者の皆さまには多大なご迷惑とご心配をおかけしたことにつきまして、心から深くお詫び申し上げます。今回の事件を厳粛に受け止め、今後もさらなるコンプライアンス意識の醸成及び内部牽制の確立を図り信頼回復に努めて参ります」とコメントしています。

JAは色々なところで、不祥事が起こりますね。
内部統制の構築が不十分なんでしょうね、
これだけJAで不祥事が起こっているのに、他人事なのでしょうか?
内部統制を構築する責任は経営者にあり、横領等が生じるのは本人が悪いのは言うまでもないですが、経営者にも責任があることをきちんと認識してほしいですね。

津軽みらい農協の作業員が約7.1トンの玄米を盗んでいたことについて、あなたはどう思われましたか?


JAおちいまばり職員が顧客の貯金2,700万円余りを横領か?

NHKによると、愛媛県今治市に本店がある「JAおちいまばり」は、支店に勤務する30代の職員が顧客の貯金合わせて2,700万円余りを横領していたとして、懲戒解雇すると発表しました。

JAおちいまばりによると、顧客の貯金を横領していたとされているのは、今治市内の支店で金融業務などを担当していた30代の男の職員です。

この職員は、2023年3月から6月にかけて、うその伝票などを作成して顧客から依頼があったように装い、5人の顧客の口座から9回にわたり合わせて2,700万円余りを引き出していたということです。

このうち800万円余りは顧客の口座に戻していたということですが、2023年8月、顧客の1人から現金の出し入れについて問い合わせがあり、JAおちいまばりが調べたところ横領が発覚したということです。

聞き取りに対して職員は不正な現金の引き出しについて、「競艇や競馬に使った」と認め、今後、全額返済すると話しているということです。

JAおちいまばりは、ほかにも不正な現金の引き出しがないか調べたうえで、職員を懲戒解雇することにしていて、警察に被害を届けるかどうかは今後、弁護士などと相談して、検討するとしています。

JAおちいまばりは、「被害に遭われた皆様へは謝罪と被害額の全額返済に向け誠意をもって対応します。今後は、コンプライアンスの強化と適正な事務処理手順を構築し、グループをあげて再発防止に取り組みます」としています。

ここのJAは数年前にも不祥事があったように思いますが、内部統制がきちんと構築されていないんでしょうね。
経営者の方々には、今一度、内部統制の重要性を認識してほしいですね。

JAおちいまばり職員が顧客の貯金2,700万円余りを横領したことについて、あなたはどう思われましたか?


“漁協の女性”が預かった貯金で横領か?

テレビ朝日によると、北海道南部にあるひだか漁協を舞台に100万円を横領した疑いで職員の女が逮捕された事件ですが、背景にあるのは通帳を漁協に預けるという小さな港町の慣習だそうです。
通帳を女性に預けていた他の組合員も被害を訴えていることが分かりました。

人口およそ550人の小さな港町が横領事件に揺れています。

漁協の女性に通帳を預けていた組合員:「(お金を)下ろしていないのに下ろされている。(通帳を)見たら結構大きい額も下ろされている」
そう話すのはやはり、漁協の女性(48)に通帳を預けていた組合員です。

逮捕前 漁協の女性:「(Q.漁協でお金のトラブルがあった?)弁護士を通して下さい」

漁協の女性は業務上横領の疑いで、先日、逮捕され、送検されました。
漁協の女性は北海道新冠町にある漁協の職員で、組合員の貯金を管理する立場でした。
この町では清算などの利便性から漁協に通帳を預ける漁業関係者も多いといいます。

仏壇に手を合わせるのは17年前に漁師だった夫を亡くした女性(68)です。
被害に遭った女性:「本当に命と引き換えに置いていったお金をちゃっかりと私腹を肥やしていると思ったら、やっぱりいたたまれない気持ちになる」

2006年、海難事故で命を落とした夫(当時56)の残した遺産ですが、それを組合員の通帳を預かり、1人で管理していた漁協の女性が勝手に引き出したり、別の口座に移したりしていた疑いが浮上しました。

被害に遭った女性:「これ見て下さい。娘と2019年から2人で一緒に調べて」
女性によると、覚えのない取引はおよそ4,000万円に上るといいます。
漁協の女性に女性が説明を求めた際の音声です。

音声 漁協の女性:「契約しているの、積み立て保険。本当にごめん、本当にごめん。私が悪いんだ」
漁協の女性は口座の金を勝手に動かしていた点について、女性の家族のための資産運用だと釈明しました。

音声 漁協の女性:「私が勝手なことをしたの。色んな人たちを見てきて、相続とかも見てきて、あや(女性の娘さん)に一番残してやりたいと思ったの」

しかし同時に、うち300万円は自分名義の口座に移していたことを認めました。
他にも300万円の使途不明金があり、横領を指摘すると…。

音声 漁協の女性:「だってやってないけど。ほんとやってないよ。信じてって言っても信じてもらえないんだもん。てなったら、会社に迷惑掛けて皆に迷惑掛けて、そしたら私、滅ぶしかないでしょう」

漁協の女性の逮捕容疑は、女性の口座から2016年に2度にわたって合わせておよそ100万円を引き出し、横領した疑いです。

他にも、同様の被害を訴える組合員が現れました。
漁協の女性に通帳を預けていた組合員:「調べたら、たまに1万円抜けているって感じ。(合わせて)30万円くらい」

やはり、漁協に通帳を預けていた組合員です。
漁協の女性に通帳を預けていた組合員:「(お金を)下ろしていないのに下ろされている。(通帳を)見たら、結構大きい額も下ろされている」

警察は、漁協の女性が管理していた複数の通帳から横領していた可能性も含め、余罪を捜査しています。

1人で管理しているのもどうかと思いますが、通帳を預けるということはリスクがあるということを認識しないといけないでしょうね。
少し前に売上を勝手に抜いていた漁協もありましたので、ここの魚協だけの話ではないように思いますので、他の漁協等も内部統制の構築が必要でしょうね。

“漁協の女性”が預かった貯金で横領していたことについて、あなたはどう思われましたか?


「競馬や競艇に使った」愛知県名古屋市の飲食店元店長が800万円超を横領か?

CBCテレビによると、愛知県名古屋市の飲食店に勤務していた男が売上金を横領したとして逮捕されました。

逮捕されたのは、元店長(26歳)です。
警察によると、元店長は2022年7月、当時店長として勤務していた愛知県名古屋市の居酒屋で、売上金およそ19万円を横領した疑いが持たれています。

2022年7月、売上金が無くなっていることを不審に思ったオーナーが警察に相談して発覚しました。

警察の調べに元店長は容疑を認めた上で、競馬や競艇などのギャンブルに使ったという趣旨の供述をしているということです。

警察は、元店長がこの居酒屋で働いていた2021年11月からの9か月間で総額800万円以上を横領していたとみて、余罪を追及しています。

元店長ということは、オーナーは信頼してお店を任せていたのでしょうし、コロナ禍で売上がおそらく激減している中で800万円も横領されると、オーナーはキツいですね。
9か月間という期間は、ニュースになるような事件の中では短いと思いますので、オーナーもそれなりの対応はしていたのでしょうが、どれくらいの規模で経営しているのかは分かりませんが、現金商売ゆえ、内部統制の構築が必要でしょうね。
やはり、現金を目の前にすると、最初は、すぐに返すからちょっと借りようとかいう気持ちが抑えきれない方もいるでしょうから。

「競馬や競艇に使った」愛知県名古屋市の飲食店元店長が800万円超を横領していたことについて、あなたはどう思われましたか?


交通違反取締中に現金17万円入りバッグを盗んだ静岡県警41歳白バイ隊員を逮捕!

SBSによると、静岡県浜松市内の駐車場に停めてあった車の中から現金入りのバッグを盗んだ疑いで、静岡県警交通機動隊に所属する巡査部長の男が逮捕されました。
巡査部長は白バイに乗り、交通違反の取り締まり中に犯行に及んだとみられます。

窃盗の疑いで逮捕されたのは、静岡県警交通機動隊所属の巡査部長の男(41)です。
巡査部長は、先日、浜松市中区佐鳴台にある店舗の駐車場に止めてあった車の中から現金17万円や携帯電話などが入ったバッグ1個を盗んだ疑いがもたれています。

持ち主の男性(80)がバッグがなくなっていることに気づき、翌日、警察に届け出て、事件が明らかになりました。

警察によると、巡査部長は当日、白バイに乗って交通違反の取り締まりを行っていたということです。
巡査部長と男性に面識はなかったとみられ、車のカギはかかっていませんでした。
調べに対し、巡査部長は「バッグを持ち出したことは間違いありません」と話しているということです。

日吉知洋警務部長は「被害者と県民のみなさまに対し深くお詫び申し上げます。警察職員として言語道断であり、厳正に処分いたします。職員の指導教養を徹底し、再発防止に努めてまいります」とコメントしています。

静岡県警では、三島警察署刑事課に所属する警部補の男(36)が20代の女性宅に侵入した疑いで、先日、逮捕されたばかりで、相次ぐ職員の不祥事に鈴木光弘主席監察官は「重く受け止めている」としています。

最近、『資質』というものが非常に重要だと感じます。
警察官でなくても人のものを盗んではいけないということは自明のことだと思いますが、そういった方を取り締まる立場にある警察官が盗みを行うなど、言語道断っだと思います。
税務署の職員が脱税するのと同じようなことだと思います。
やはり、性善説ではなく、性悪説で考えないといけない時代になっていますね。

交通違反取締中に現金17万円入りバッグを盗んだ静岡県警41歳白バイ隊員が逮捕されたことについて、あなたはどう思われましたか?


周南市文化振興財団の職員が1億4,000万円着服の疑い!

テレビ山口によると、山口県周南市の文化振興財団で1億4,000万円あまりが使途不明となり、職員2人の着服が疑われている問題です。
市議会の委員会で指摘が相次ぎました。

この問題は、周南市文化振興財団で、2021年度末の決算書と預金との差額が1億4,000万円あまりあることが分かり、先日発表されました。

2023年5月に自己申告した会計担当の60代の元職員と、イベント企画などを担当している50代の職員が着服した疑いがあり、犯行の一部について刑事告訴状が提出されています。

先日開かれた市議会の企画総務委員会で、議員から監査の状況や、会計担当が1人という組織の体制、事件発覚から発表まで2か月を要したことについて、問題視する発言が相次ぎました。

財団の理事長を務める藤井律子市長は定例の会見で、財団を含む市内11団体に監査を要求したとして「再発防止に向けて、できることを何でもやる」と話しました。

起こるべくして起こった事件でしょうね。
これだけ世の中で、それなりにお金の動き、経理担当者が一人という組織で横領事件などがたくさん起こっているのに、内部統制を構築しないということは、役員として責任があるのではないかと思います。

山口県周南市文化振興財団の職員が1億4,000万円着服の疑いがあうことについて、あなたはどう思われましたか?


「お得意さん扱いで気持ち良くなった」66歳女性が橋田壽賀子さんの財団から横領!

FNNによると、警視庁に逮捕された橋田文化財団の元経理担当職員(66)が、逮捕容疑であるおよそ1,100万円の横領以外にも余罪がある旨の供述をしていることが新たに分かったようです。

「“あとで返せばいい”という“借りるつもり”で横領してしまった。思い出せないくらい(犯行を)やっている。財団や橋田先生には申し訳ない」

また、犯行の動機については10年ほど前、ルイ・ヴィトンなどの高級ブランド品に興味を持ったことがきっかけだと供述しています。

「(高級ブランドの)店で店員と仲良くなり、常連、お得意さんと扱われて気持ちが良くなった」

ブランド品に身を包む元経理担当職員の様子は、自宅周辺でも目撃されていました。

近隣住民によると、元経理担当職員の自宅周辺では、カバンや靴など、全身に高級ブランドを身に着けた元経理担当職員の姿が目撃されていたという。

橋田さんが亡くなった2021年4月までは、お金の使い込みを周りには知られず、世間を渡っていたとみられる元経理担当職員ですが、警視庁への取材で、元経理担当職員が行っていたとみられる横領の手口の一端も明らかになりました。

放送文化の向上に貢献した番組や個人などを表彰する目的で、毎年行われている橋田賞の授賞式ですが、元経理担当職員は、実際にはつくっていない橋田賞のパンフレット代名目で、架空の請求書を作るなどして犯行に及んでいたようです。

浮き彫りになりつつある犯行の筋書きですが、警視庁は、事件の全容解明に向け捜査を続けています。

横領したお金でブランド品を買って、身に着けているときは、どういう気持ちなのでしょうか?
財団とかも、同じ人がずっと経理の担当をしていることも多いでしょうから、横領等のリスクは高いことをトップは認識しておいた方が良いでしょうね。
横領等が起こったら誰も得する人はいませんので、内部統制の重要性を認識して欲しいですね。

「お得意さん扱いで気持ち良くなった」66歳女性が橋田壽賀子さんの財団から横領していたことについて、あなたはどう思われましたか?


群馬県太田市の元消防団員が12年間にわたり420万円余を横領!

NHKによると、太田市消防本部は、2023年3月に退団した50代の元消防団員が12年間にわたって消防団の運営資金420万円あまりを横領していたことを、先日発表しました。

太田市消防本部によると、太田市消防団で行事などの際に楽器を演奏する「ラッパ隊」の会計担当を務めていた52歳の元消防団員が、2011年度から2022度までの12年間にわたり、ラッパ隊の運営資金420万円あまりを横領していたということです。

2023年3月末に消防団を退団しましたが、その翌週に消防本部を訪れて、自ら横領を打ち明けたことから発覚したということです。

これを受け、太田市消防本部は、2023年5月、懲戒免職相当として、退職金などを支給しない処分にしました。

横領した金について、元消防団員は「家族の介護費用などの生活費に充てた」と話していて、すでに全額が返済されたということです。

ラッパ隊の会計業務は12年間にわたってこの元消防団員1人が行っていたということで、消防団では会計担当を複数人にするなど、チェック体制を強化することにしています。

太田市消防本部の竹内富雄消防長は「消防団に対する指導が不足していた。今後は公金管理などについて適正に指導し、市民の信頼回復に努めてまいります」とコメントしています。

消防団の位置づけが良く分かりませんが、公金が投入されているわけですから、『指導』で足りるのでしょうか?
消防本部には、もっと当事者意識が必要なのではないでしょうか。
会計担当を複数人にするだけでは、足りないように思います。

群馬県太田市の元消防団員が12年間にわたり420万円余を横領していたことについて、あなたはどう思われましたか?


出動先住宅で「大金を目にしてつい」828万円を横領した三鷹署員を免職!

朝日新聞によると、110番通報で赴いた住宅から現金数百万円を盗んだとして窃盗容疑で逮捕され、占有離脱物横領罪で起訴された三鷹署地域課の男性巡査長(25)について、警視庁は、先日、懲戒免職にしたと発表しました。

人事1課によると、巡査長は、先日、110番通報を受け、一人暮らしだった60代男性が自宅で死亡した事案の現場に入いりました。
その際に現金入りのショルダーバッグを室内で見つけ、当日夜に2回に分け計828万円を抜き取り、横領しました。

バッグにはもともと1,278万円が入っていました。
あったはずの現金がないと三鷹署内で問題になり、翌日夜、巡査長は持ち去ったうち433万円を戻していました。
巡査長は「大金を目にしてついとってしまった」と話しているそうです。
横領した現金の大半は預金するなどしていたようです。

警察官が横領とは、考えられない事件ですね。
資質の問題もあるでしょうし、教育の問題もあるんでしょうね。
警察官も持ち物検査が必要になるかもしれませんね。

出動先住宅で「大金を目にしてつい」828万円を横領した三鷹署員を免職になったことについて、あなたはどう思われましたか?


長野県駒ヶ根市の建設会社ヤマウラの経理責任者が子どもなどへ少なくとも25億円を不正に送金!

信越放送によると、長野県駒ヶ根市の建設会社ヤマウラで、従業員が、自分の子どもが代表を務める会社に3億円余りを送金するなどの不適切な支出があったことがわかりました。
総額は少なくとも25億円に上ると見られています。

不適切な支出については、2023年5月、監査人の指摘で発覚しました。

第三者委員会などの調査の結果、関与したのは30年近くにわたって経理の責任者をつとめてきた従業員と判明しました。

この従業員は、2023年3月までの2年間に自身がひとりで経理を担当していた子会社から合わせて25億円を不正に送金した可能性があるということです。

送金先は少なくとも4か所で、自分の子どもが代表を務める会社には3億3千400万円を、また子ども名義の個人口座や取引関係のない会社にも送金していました。

長野県駒ヶ根市の建設会社によると、従業員は不正に送金したことを認めていますが、他にも疑わしい支出があるとして第三者委員会が調査を進めています。

ひとりで経理を担当したり、内部統制という概念はこの会社にはないのでしょうか。
ヤマウラは、東証プライムに上場していますけどね。

長野県駒ヶ根市の建設会社の経理責任者が子どもなどへ少なくとも25億円を不正に送金していたことについて、あなたはどう思われましたか?


死亡の物質・材料研究機構の室長級・元職員が2,700万円を私的流用!

毎日新聞によると、国立研究開発法人「物質・材料研究機構」(茨城県つくば市)は、先日、室長級だった元職員が2015~2021年度、架空の業者に69回にわたって計約2,700万円分の業務を発注したように装い、委託料を私的流用していたと発表しました。

元職員は流用を認めた後に死亡したといい、物質・材料研究機構は、先日、懲戒解雇相当と認定し、死亡退職金を全額不支給としました。

2022年12月に匿名の情報提供を受け内部調査を開始したよう物質・材料研究機構です。

元職員は実際は自分で業務を行っていたとして私的流用を認めた後、死亡していました。

物質・材料研究機構は、従来、50万円未満の経費申請は経理部門の承認を必要としていませんでした。

2023年4月以降は承認を義務付け、直近の確定申告書などで個人事業主の事業実態を確認しているそうです。

決算書を見てみると、費用で225億円くらいありますので、50万円という基準は問題ないように思いますが、部門長が自分の行為が誰にもチェックされないような内部統制なんでしょうね。
ということは、内部統制の構築に不備があったということだと思いますので、私的流用で人財の命を失うような内部統制状況を放置していた経営者にも責任があるのではあないかと思います。
そろそろ内部統制の重要性を経営者の方々にも認識してほしいですね。
そもそも経営者としてふさわしくない(資質がない)方々が経営者になっている組織も多いのかもしれませんが。

死亡の物質・材料研究機構の室長級・元職員が2,700万円を私的流用していたことについて、あなたはどう思われましたか?


ヴィトン830万円「裏金でぜーんぶ処理」の楽天モバイル・元部長の妻も逮捕!

日本テレビによると、楽天モバイルの基地局建設をめぐる巨額詐欺事件で、先日、新たに楽天モバイル元部長の妻が逮捕されました。
詐欺で得た金と知りながら約6,600万円を受け取った疑いが持たれています。
夫である楽天モバイル元部長(47)とのSNSのやりとりには、“豪遊”の記録が残されていたようです。

先日、楽天モバイル・元部長の妻(44)は車に乗り、東京都港区の麻布警察署から出てきました。
車内では、うつむいていました。

被害総額300億円にのぼるとみられる楽天モバイルの基地局建設をめぐる巨額詐欺事件ですが、楽天モバイル・元部長は事件化されている98億円のうち、約19億6,000万円を架空の請求書を発行するなどして隠したとして、先日、再逮捕されました。
楽天モバイル・元部長の妻は詐欺で得た金と知りながら、約6,600万円を受け取った疑いが持たれています。

警視庁によると、楽天モバイル・元部長は当時、楽天モバイルの基地局の物流管理部長だったということです。
2021年、下請けなどで基地局建設に関わったX被告(53)・Y被告(49)と共謀し、事件は起きました。

まず、楽天モバイル・元部長は下請けのX被告の物流会社に業務を依頼し、そこから、実質、楽天モバイル・元部長が管理していたとみられる会社に12億3,000万円を流し、隠匿したといいます。

また、Y被告の運輸会社を通し、さらに下請けの3社を介して楽天モバイル・元部長の妻が代表を務める“実態のない下請け会社”へ金が流れたということです。

あわせて7億3,000万円が振り込まれたとみられ、楽天モバイル・元部長の妻は約6,600万円を役員報酬として受け取った疑いが持たれています。

この構図で、楽天モバイル・元部長は水増し分だけで100億円にものぼる請求を繰り返し、うち50億円を受け取ったとみられ、楽天モバイル・元部長の妻は多い時で月2,700万円の役員報酬を受け取っていたとみられています。

2人のSNSのやりとりから“豪遊ぶり”が明らかになりました。
【楽天モバイル・元部長と妻のやりとり】(捜査関係者による)
楽天モバイル・元部長の妻
「今日のルイ・ヴィトン、830万落ちるって。すごい金額。カード切れるかな」
楽天モバイル・元部長
「ダイジョブ。裏金でぜーんぶ処理するから」
「我々はルイ・ヴィトン・ジャパンで5本の指に入る客みたいよwww」

【楽天モバイル・元部長と妻の別のやりとり】(捜査関係者による)
楽天モバイル・元部長の妻
「シャネルで240万買わせてもらいました!!」
楽天モバイル・元部長
「どーぞーwww」
「レクサス、オーダーしました」
楽天モバイル・元部長の妻
「凄いな。私。フェラーリもあるのに」
楽天モバイル・元部長
「ポルシェもある」

2人は東京都港区の高輪にある高層マンションの最上階に住んでいました。
同じマンションに住む人が、先日行われた警視庁の家宅捜索の様子を目撃し、撮影していました。

写真には、捜査員とみられる男性らが、トラックに黒いスーツケースを運び込む様子が捉えられていました。
捜査関係者によると、自宅からは約1,000万円するとみられるルイ・ヴィトンの化粧台や多数のブランド品のバッグなどが押収されたということです。

楽天モバイル・元部長の妻は不法に得た金で貴金属やブランド品などを少なくとも1億円以上購入し、楽天モバイル・元部長も高級車の購入や不動産投資にあてていたとみられています。

ここまでの額になるまでなぜ、楽天モバイル側は気づけなかったのでしょうか?
ポイントは、楽天モバイル・元部長が基地局を所管する部のトップだったことです。
楽天は3年前、第4の「携帯電話事業者」としてスタートしました。
当時、楽天モバイルの三木谷浩史会長は「基地局を全て開通させる」と述べていました。

専門家によると、大手3社に追いつくため、スマートフォンの通信に欠かせない基地局の建設が急務だったといいます。

ITジャーナリスト 石川温氏
「(新規参入で)建設に詳しい人がほとんどいなかったと(推測される)。基地局をつくるのにどれくらい金が必要なのか、把握できていなかったのかなと」
「発注担当者(楽天モバイル・元部長)だけが多少水増ししても、誰も気づくことができなかった。好きなように発注をかけ、結果として一部を抜いたと。とにかく、イケイケドンドンで基地局をつくったというところに、今回の問題は出たのかなと」

警視庁は、夫婦が詐欺で得た多額の金を私的に使っていたとみて調べています。

楽天モバイルが多額の赤字で、楽天に関しては色々と噂されていますが、様々な事業をしている楽天としては、あまりにもお粗末な気がします。
やはり、急ぎすぎたのでしょうか?
弊事務所のお客様の土地にも基地局が設置されていて、見たことがありますが、それほどお金がかかるものではないように思えました。
設置することを認めてくれる(土地を貸してくれる)人を探すのにお金がかかるのかもしれませんが。

ヴィトン830万円「裏金でぜーんぶ処理」の楽天モバイル・元部長の妻も逮捕されたことについて、あなたはどう思われましたか?


群馬県信用組合で約3,500万円着服した営業担当の元職員を懲戒解雇!

TBSによると、群馬県信用組合は、元職員の男性が2021年11月から202 年3月までに顧客の預金や払い出し金など、あわせておよそ3,500万円を着服していたと発表しました。

群馬県信用組合によると、高崎貝沢支店で営業を担当していた元職員の男性(30代)は、2021年11月から2023年3月までに担当していた68の個人や法人の預金や払い出し金など、あわせておよそ3,500万円を着服していたということです。

元職員は、定期預金の掛け金や客から集金した金を受け取った当日に口座に入金しないなどの手口で着服していました。

着服した金は、元職員とその親族によりすべて弁済されたということです。

社内調査に対し、元職員は「ギャンブルや遊興費に充てた」「申し訳なく思っている」と話しているということです。

元職員は、先日、懲戒解雇処分となっています。

未だに、1人で集金をするんですね。
現金を目の前にすると横領のリスクは生じますから、内部統制上、現金での集金をやめるとか、集金の際は複数人で行くようにするとか、端末に入力して必ず預り証などを打ち出して渡すようにするとかしないと、いつまで経っても同じようなことが起こるのではないかと思います。

群馬県信用組合で約3,500万円着服した営業担当の元職員が懲戒解雇となったことについて、どう思われましたか?


時効まで残り1か月で4,700万円横領容疑の女性を逮捕!

熊本県民テレビによると、7年前、勤務していた会社の口座から4,700万円を横領したとして、先日、61歳の女性が逮捕されました。
時効まで残り1か月あまりでの逮捕でした。

業務上横領の疑いで逮捕されたのは熊本県熊本市の会社員です。

この女性は2016年6月と7月、当時勤めていた保険調査会社の銀行口座からネットバンキングで自身が管理する口座に計4,700万円を送り、着服した疑いが持たれています。

警察によるとこの女性は会社の代表が死亡した日に送金していて、横領に気づいた次の代表者が、2021年10月に警察に届け出たそうです。

この女性は、着服した数か月後にこの会社を辞めていました。

警察の調べに対し、この女性は「送金は、会社の借金を返済するためにした」と話し、容疑を否認しているそうです。

業務上横領罪の時効は7年で、時効まで残り1か月での逮捕でした。

会社の借金の返済であれば、送金の相手先や金銭消費貸借契約書などを見れば分かるように思いますが、どうなんでしょうね?
小さな企業は、代表者が死亡したときなどは、内部統制が危険にさらされるかもしれないと思った1件でした。

時効まで残り1か月で4,700万円横領容疑の女性が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


3,000万円を着服した財団法人の元経理担当の女性を逮捕!

2023年06月09日(金)

FNNによると、東京都から補助金を受ける財団法人の元経理担当の女性が、200万円を横領した疑いで逮捕されたようです。

総額は、3,000万円を超えるとみられます。

東京都学校保健会の元職員(51)は、2022年、管理していた職場の口座から、自分の口座に200万円を移した、業務上横領の疑いが持たれています。

元経理担当の女性は、仮想通貨の投資をめぐり、現金を支払うよう要求されるなど、金銭トラブルを抱えていて、「損失補てんのためだった。暗号資産で得た収益で返済すれば問題ないと思った」と容疑を認めているそうです。

警視庁は、元経理担当の女性がこれまでに、3,000万円以上を着服していたとみて捜査しています。

内部統制がないような財団法人なんでしょうね。
横領は、最初は、収益等ですぐに返せると思って比較的少額から始め、バレないと思うと、どんどんエスカレートしていくというケースが多いと思われますが、ギャンブルにしても、投資にしても、ローンにしても、返せないという状況になるのは、そもそも儲からない、投資のセンスがない、将来的な資金の計算ができないなど、そもそもお金が足りなくなるような方だと思いますので、取り返すことはなかなか厳しいでしょうね。

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「衣類やフィギュアの購入に使った」JAおおいた職員が1,700万円を横領!

2023年06月07日(水)

テレビ大分によると、JAおおいたの職員が生産者部会の口座から無断で現金を引き出し、合わせて約1,700万円を横領していたことが分かりました。

◆平間悟理事長
「この場をお借りいたしまして、深くお詫びを申し上げます。この度は大変申し訳ございませんでした」

現金を横領していたのはJAおおいたの西部営農経済センターの職員です。

JAおおいたによりますと、この職員は2021年8月以降、生産者の部会の6口座からあわせて約1,700万円を着服していました。

JAおおいたから部会の口座に売り上げを入金する際、本来は差し引くべき販売手数料分を上乗せし、その後、自ら引き出していたということです。

2023年4月、販売手数料の一部が計上されていないことが分かり、この職員に確認したところ不正を認めました。

JAの聞き取りに対し「衣類やフィギュアの購入に使った」と話しているということです。

JAおおいたでは職員の着服など不祥事が相次いだため、2020年10月、大分県から業務改善命令を受けています。

今回の不祥事についてJAおおいたは「再発防止策に不足があったためこういう事態になったと考えている。今後、新たな再発防止策を考えていく」としています。

また、この職員の刑事告訴を検討するとしています。

着服などの不祥事により業務改善命令を受けているにもかかわらず、このような事件が起こるということは、そもそも業務フローを把握せずに内部統制を構築しているか、一応、内部統制を構築していたとしても、きちんと運用できていないということだと思います。
どちらにしても、経営陣の内部統制への意識の低さに起因しているでしょうから、経営陣を刷新しないと厳しいかもしれませんね。

「衣類やフィギュアの購入に使った」JAおおいた職員が1,700万円を横領していたことについて、どう思われましたか?


消防団で積み立てていた220万円を横領してギャンブルに!

2023年06月05日(月)

OHKによると、消防団の部内で積み立てていた金を遊興費に使ったとして、岡山県里庄町の男性消防団員が懲戒免職処分となりました。

先日、懲戒免職処分となったのは、里庄町消防団の40代の男性団員です。

里庄町などによると、この団員は、所属する消防団の部の会計を任されていた2019年4月から2023年3月までの間に、部内で積み立てられていた懇親会費などの現金を複数回にわたって横領し、あわせて220万円をギャンブルに使ったということです。

2023年3月に消防団の関係者がこの団員に会計報告を求めたところ、自ら使い込みの事実を明らかにしたということです。

里庄町と町消防団では、今後、部内の会計を複数人で取り扱うよう指導するなど再発防止に取り組むとしています。

どこで横領が起こるか分からない時代になってきていますね。
むしろ、横領は、どこでも起こりうる時代になっているのでしょう。
やはり、横領が起こらないようなルール作りは、組織が大きかろうと小さかろうと、お金がそれなりにあるところは、必ず必要でしょうね。

消防団で積み立てていた220万円を横領してギャンブルに使っていたことについて、どう思われましたか?


横領隠ぺいのJAちば東葛に対し千葉県が業務改善命令!

2023年06月01日(木)

千葉テレビによると、職員の横領を把握したにも関わらず、千葉県に報告せず、隠ぺいしていたJAちば東葛に対し、千葉県は、先日、農協法に基づく業務改善命令を行いました。

千葉県から業務改善命令を受けたJAちば東葛では、関宿支店の副支店長だった男性が、2022年4月までのおよそ5年間にわたり、約325万円を横領していました。

JAちば東葛は横領を把握していましたが、農協法で規定された県への報告をせず、隠ぺいしていました。

隠ぺいは内部通報で発覚し、隠ぺいを主導した当時の組合長は辞任しました。

また、横領した元副支店長は依願退職しています。

JAちば東葛では、2021年にも別の横領事件が発覚していました。

千葉県の業務改善命令はこうしたことを受けたもので、ガバナンスの強化などを命じた他、業務改善計画を7月末までに提出するよう求めています。

JAちば東葛は「県の業務改善命令を重く受け止め、役職員一同、改善に向けて取り組んでいく」とコメントしています。

元々、組合長が不祥事をもみ消そうとしていたような組織なので、ゼロベースで色々なものを見直さないと、なかなか厳しいかもしれませんね。

横領隠ぺいのJAちば東葛に対し千葉県が業務改善命令を出したことについて、どう思われましたか?


郵便局主任が保険契約を悪用して“詐取”し懲戒解雇!

2023年05月29日(月)

九州朝日放送によると、福岡県行橋市の行橋郵便局の男性主任が担当していた顧客から87万円をだまし取ったとして懲戒解雇されました。

保険契約を悪用していたということです。

日本郵便九州支社によると、懲戒解雇となったのは行橋郵便局の郵便部に所属していた40代の男性主任です。

男性主任は、福岡県内の郵便局の窓口で2020年4月から5月までの間、担当していた顧客から委任されたように装い、顧客の契約金あわせて87万円をだまし取ったということです。

2022年11月、顧客の親族が契約内容を照会したことで事態が発覚しました。

男性主任は、発覚当初、否定していたものの、現在は「借金を返済する金がほしかった」と話しているということで、先日、懲戒解雇されました。

日本郵便九州支社は、警察にも相談していて、「お客様の信頼を損なうこととなり深くお詫び申し上げます。指導を徹底してまいります」とコメントしています。

『指導』で足りるのでしょうか?
採用の際に資質を見極めることが重要だと思いますし、内部統制の構築も当然必要だと思います。

郵便局主任が保険契約を悪用して“詐取”し懲戒解雇されたことについて、どう思われましたか?


秋田県鹿角市が元職員の公金着服で警察に被害届を提出!

2023年05月25日(木)

NHKによると、秋田県鹿角市は、教育委員会に勤務していた30代の男性元職員が、駅伝大会の運営資金などあわせて628万円あまりを着服していた問題で、警察に被害届を提出することを決めたようです。

鹿角市教育委員会スポーツ振興課に勤務していた30代の男性元職員は、2022年、鹿角市内で開かれた駅伝大会の資金や職員の親睦会の会費などあわせて628万円あまりを着服していたとして、先日、懲戒免職となっています。

これを受け、鹿角市役所で開かれた2023年の駅伝大会の開催に向けた会合で、関市長は改めて陳謝し、「市職員としてのあるまじき行為により市への信用を大きく失墜させた。総合的に判断し警察に被害届を提出することとした」と述べました。

そのうえで、「市の看板の1つである『駅伝』が傷つけられたことなどを踏まえ弁済はされているものの着服があったことは事実だ」として、被害届を出すに至った理由を明らかにしました。

鹿角市は、今月中にも警察に被害届を提出したいとしています。

また、今回の問題を踏まえ、今年開催する駅伝大会では、新たに中間監査を行うなどして、再発防止を図ることにしています。

会社員だろうと公務員だろうと、横領のリスクはあります。
これだけ、世の中には横領事件がたくさんあるわけですから、トップはリスクを考え、内部統制の構築をやらないといけないと思いますが、自分のところは関係ないと思っているんですかね。

秋田県鹿角市が元職員の公金着服で警察に被害届を提出したことについて、どう思われましたか?


顧客口座から1億6千万円を着服した元鹿児島信金支店長代理を横領容疑で逮捕!

2023年05月17日(水)

南日本新聞によると、鹿児島信用金庫湯之元支店の顧客の預金口座から現金700万円を払い戻し着服したとして、鹿児島県警日置署などは、先日、業務上横領の疑いで元支店長代理の清掃作業員の男(39)を逮捕しました。

逮捕容疑は、湯之元支店に勤務していた2021年6月7日、顧客の依頼で普通預金口座から払い戻した現金700万円を、依頼通り運用せず着服した疑いです。

鹿児島県警日置署によると、元職員は容疑を認めています。
鹿児島信用金庫からの被害届は2023年1月に受理し、今後、余罪を含めた捜査を続けるようです。

鹿児島信用金庫によると、元職員は湯之元支店長代理だった2020年1月~2021年6月にかけ、定期預金を勝手に解約するなどして98件、約1億6,000万円を着服しました。
2021年6月に「満期処理を頼んだ定期預金証書を受け取りたい」と顧客から問い合わせがあり発覚しました。
借金返済やボートレースなどに使ったと説明しており、2021年8月4日付で懲戒解雇されました。

中俣義公理事長は「心よりおわび申し上げる。監査機能の強化など再発防止策を徹底しており、今後も継続していく」とコメントしました。

内部統制というものが存在しないんでしょうね。
横領ができない仕組みを作れば、横領する人も出て来ず、企業の信頼を横領により失うこともありませんので、経営者の方々には、本当に内部統制の重要性を認識して欲しいですね。

顧客口座から1億6千万円を着服した元鹿児島信金支店長代理を横領容疑で逮捕されたことについて、どう思われましたか?


日本郵便子会社が古物営業の許可なく中古iPhoneを転売目的で仕入れ!

LOGI-BIZ online.によると、日本郵便子会社で郵便局を活用した物販を手掛ける「郵便局物販サービス」が2020年に、古物営業の許可を得ていないのにスマートフォン「iPhone(アイフォン)」の中古品330台を転売目的で仕入れていたことが分かったようです。

都道府県公安委員会の許可なく古物を売買するのを禁じている古物営業法に違反していた可能性があるそうです。
警視庁も郵便局物販サービスに注意したもようです。

日本郵便の衣川和秀社長は、先日の記者会見で、郵便局物販サービスは定款の事業目的の中に「古物業」と明記していたため、担当者は許可を取得済みと考えていたが、実際には許可を得ていなかったと説明しました。

「(郵便局物販サービスの)内部統制が十分ではなかった。物販関連の体制を一新させ、現在は改善されていると認識している。再発防止に取り組んでいきたい」と強調しました。

この問題を最初に報じた西日本新聞は、記事の中で「取引を要請したのは日本郵便の元執行役員(当時は現職)とされ、内部で違法性が指摘されたにもかかわらず進められたという」と伝えていました。

衣川社長は会見で「誰かが違法行為を企てたというものではなく、営業許可の確認不足だった。利益を得ているといったことは調査した結果でも出てこなかった」と語り、違法性を認識しながら取引が進められたとの見方を否定しました。

実際はどうなのか分かりませんが、大企業にしては脇が甘いという感じはしますね。
これで、この後、違法性を認識していたということが明るみに出れば、会社自体の隠匿主義とか、都合の悪いことは上に伝えないとか、内部統制以前の話であり、会社の存続問題にもつながるのではないかと思った1件でした。

日本郵便子会社が古物営業の許可なく中古iPhoneを転売目的で仕入れていたことについて、どう思われましたか?


経理の女性が家族のため「ちょっとだけ」札束をつかみ罪悪感を抱きつつ5千万円超を着服!

読売新聞によると、「ちょっとだけ。すぐに返せばいい」と、ほんの出来心で始まった着服は、5年間で5,000万円超に膨らんだようです。
滋賀県湖南市の自動車教習所で入所生の授業料を横領したとして業務上横領罪に問われた経理担当の女性(54)に対し、大津地裁は2023年3月、懲役2年6月(求刑・懲役4年6月)の実刑判決を言い渡しました。
公判では、単純かつ大胆な手口や、罪と知りながらもやめられない心理が浮かび上がりました。

判決によると、女性は滋賀県湖南市の自動車教習所で経理を担当していました。
2016年4月~2021年6月頃、入所生249人から受領した授業料など現金計約5,360万円を着服しました。

2000年1月に就職し、同僚と2人で経理に従事しました。
入所生から受け取った金を女性の卓上の手提げ金庫で一時保管し、まとまった金額が金庫にたまると専用の口座に振り込んでいました。
受領した入所生の名前や金額は、「収入金日報」に記載して管理していました。

歯車が狂い始めたのは2010年春頃です。
娘の大学進学などが重なり、金に窮していました。
家計のやりくりは全て女性が担っており、誰にも相談できなかったようです。
切羽詰まって目の前の札束に手が伸びたのです。

その手口は、受け取った授業料の一部を収入金日報に記載せず、自身のかばんに入れて持ち帰るという単純なものです。
金庫の管理は2人で月ごとに交代で担っていましたが、同僚が不正に気づくことはありませんでした。
教習所で会計監査などが行われていなかったことも女性の犯行に拍車を掛けました。

「(横領を)やめるには職場から離れるしかない」と、女性は罪悪感から、2016年4月頃、理由を伏せて夫に「退職したい」と相談しました。
しかしながら、何も知らない夫からは「生活が苦しいから、続けてほしい」と言われ、悪行を断つ機会を失いました。

やましさを感じつつも、その後も着服を重ねました。
くすねたお金は、生活費や自宅のローン返済にとどまらず、家族旅行、化粧品や衣服、家電などにも浪費しました。
弁護側は「家族にひもじい思いをさせたくなかった」などと動機の一端を明かしました。

女性は「どんどん(額が)大きくなって、止められなかった」と犯行を重ねた理由を説明しました。
「(家族に)いい思いをさせたかった」とも述べました。

発覚のきっかけは新型コロナウイルスの感染拡大です。
国のコロナ対策の助成金を申請しようと教習所を運営する組合が収入調査を行うと、女性がこれを自身の横領の調査と勘違いし、「これ以上隠せない」と不正を名乗り出ました。

判決で、大森直子裁判官は「被害額が大きく、5年余りで200回以上繰り返した常習的犯行で、悪質」と指摘しました。
「本来の収入をはるかに超えて、身の丈に合わない生活を続けた」と非難しました。
教習所の監査体制の甘さに言及する一方で、「信頼につけ込んだ犯行で、規範意識の乏しさによって起きた」と述べました。

横領総額のうち、これまでに親族らがかき集めて約1,000万円を弁済しました。
今後、夫の退職金などで1,300万円を支払うと約束しました。
組合とは、女性の自宅を担保にすることを条件に、約3,000万円を債権放棄する条件で和解したそうです。

大森裁判官は判決を言い渡した後、「自分のしたことの責任は果たしてもらわないといけない」と諭しました。
傍聴席で家族が見守る中、女性はすすり泣き、何度も深くうなずいていました。

経理が2人いて気付かないわけですから、管理体制はずさんだったんでしょうね。
このような着服を行えるような状態にしておいた経営陣にも、内部統制を構築するという意識はなかったんでしょうね。
記事によると、運営は組合とありますので、役員も兼務なのではないかと思います。
少子化などで、自動車教習所も経営が楽ではないと思いますが、これだけ着服されて気付かないのもどうかと思いますね。
ご家族もある程度の収入は想像できるでしょうから、おかしいと思わなかったのだろうかかと思う一方、着服したお金で裕福な生活を今までしていたことをどう思うのでしょうか?
本当に、色々な人や組織が不幸になりますので、経営者の方々には、内部統制の重要性を理解していただいて、きちんと構築してほしいですね。

経理の女性が家族のため「ちょっとだけ」札束をつかみ罪悪感を抱きつつ5千万円超を着服したことについて、どう思われましたか?


宮崎第一信用金庫で融資担当係長が4千万円を着服!

産経新聞によると、宮崎第一信用金庫(宮崎県宮崎市)は、先日、宮崎県宮崎市の清武支店に勤務していた融資担当の男性係長(34)が不正融資を繰り返し、計4,345万円を着服したと発表しました。
係長を懲戒解雇し、業務上横領で刑事告訴する方針だそうです。
遊興費や借金の返済に充てていたようです。

宮崎第一信用金庫によると、係長は2013年から2023年2月まで、親族や知人に借り入れを依頼するなどして計32回にわたって不正な融資を行い、着服していました。
本店融資部が係長に関係する書類の提出を促したところ、一時連絡が取れなくなったため、特別監査を実施しました。

落合真一理事長は記者会見で「ご迷惑をおかけしたことをおわびする」と謝罪し、再発防止を徹底すると説明しました。

ホームページを見ても何も掲載されていませんが、なぜ起こったのかを明らかにしてほしいですね。
こういう人が金融機関に勤めているというのは採用の際に資質を見抜けなかったということだと思いますが、書類の提出を促したことがきっかけで発覚したわけですから、おそらく、内部統制が存在しないんでしょうね。
こういう事件が起こるたびに思いますが、預金をする側も、金融機関だから安心と思わずに、預ける先を選ばないといけない時代になっているかもしれませんね。
金融機関は多すぎると言われて久しいですが、こういう金融機関が淘汰されていけば良いなぁと思います。

宮崎第一信用金庫で融資担当係長が4千万円を着服していたことについて、どう思われましたか?


クボタの子会社で経理担当の元従業員が8億円を着服!

東京新聞によると、クボタは、先日、子会社「フモト産業」(大阪府大阪市、清算中)の元従業員が約8億円を着服したと発表しました。
元従業員は2023年1月に転籍先の別のグループ会社を懲戒解雇処分となり、クボタは大阪府警浪速署に刑事告訴しました。
監督責任を明確にするため、クボタの北尾裕一社長らは月額報酬を一部返上するそうです。

元従業員はフモト産業で経理を担当していました。
遅くとも2016年以降2022年までの間に小切手で現金を引き出し、約8億円を私的に流用したようです。

会計システムの不正操作で証拠を隠滅するなどしていました。

フモト産業は2022年3月に事業を終了しましたが、清算準備の過程で過去の小切手の入出金内容に疑義が生じ、社内調査で着服を確認したようです。

8億円も着服されていて気付かない会社ってどうなんでしょうね?
上場企業の子会社ですから。
プレスリリースを見ると、この元従業員が一人で小切手を発行でき、会計処理もできていたそうですから、内部統制が存在していないですよね。
クボタグループは大丈夫なのでしょうか?

クボタの子会社で経理担当の元従業員が8億円を着服していたことについて、どう思われましたか?


広島市社会福祉協議会職員が336万円あまりを使い込み懲戒免職!

広島テレビによると、広島市社会福祉協議会の職員が組合費を不正に引き出し、336万円あまりを横領したとして懲戒免職になりました。

懲戒免職になったのは広島市社会福祉協議会の佐伯区事務所に所属する49歳の男性主任です。

この職員は労働組合の役員で、2019年7月から2022年9月までのおよそ3年間で組合の通帳から合わせて23回にわたり不正に組合費を引き出し、総額336万円あまりを横領しました。

横領した金は全額、私的な投資や競馬、飲食などに使ったということです。

職員はすでに全額を返還しており、広島市社会福祉協議会は被害届を出さないとしています。

よくありがちなケースでしょうね。
おそらく、それなりに資金が動き、役員も兼務で、経理担当者も1人で長年やっているということなのでしょう。
トップは、本当に内部統制の重要性を理解しないと、自らの責任問題にもなりますし、退職者や犯罪者を出すことになりますし、組織の信頼を失いますので、内部統制の構築に真摯に取り組んでほしいですね。

広島市社会福祉協議会職員が336万円あまりを使い込み懲戒免職となったことについて、どう思われましたか?


自動車教習所のパート勤務の女性が5,000万円以上を横領!

読売テレビによると、勤務先の自動車教習所で教習料を横領したとして逮捕された50代のパート従業員の女性が、およそ5年間で5,000万円以上を横領していた疑いがあることが分かったようです。

滋賀県警によりますと、滋賀県湖南市の自動車教習所で経理などを担当していた54歳のパート従業員の女性は、入所者が支払った教習料を横領したとして、2022年11月に逮捕されました。

その後の警察の調べで、女性は2016年4月ごろからおよそ5年間にわたって同様の犯行を繰り返し、被害は249人分合計5,360万円にのぼることが分かりました。

警察は、これらの事実を裏付け、先日、検察庁に最終送致しました。
女性は取り調べに対し、「生活費に使った」と話しているということです。

パートの方が多額のお金をさわれるようにしているのだろうか?、5年で5,000万円以上も横領されていて資金繰りは大丈夫だったのだろうか?、これだけの金額を横領されていて気づかないものなのだろうか?と思いますが、内部統制というものは存在しないんでしょうね。
自動車教習所も人口の減少や車離れなどによって、経営が厳しいのではないかと推測されますが、経営者は、内部統制の重要性を理解しないと危ないなぁと思った1件でした。

自動車教習所のパート勤務の女性が5,000万円以上を横領していたことについて、どう思われましたか?


CBCテレビ4,000万円「着服事件」でわかったテレビ局「組合費ザル管理」事情!

Asagei+によると、CBCテレビの江田亮アナウンサーが組合費およそ4,000万円を「着服」したことが写真誌で報じられた件は、決して対岸の火事ではありません。

これは江田アナが組合の財務担当をしていた時に、組合費に手を出してしまったことが明らかになっているものです。
数千万円もの大金を一般職員が触ることは、果たして可能なのでしょうか?

中堅民放テレビ局で、かつて組合の重責を担った人物によれば、「毎月、1人当たり数百円から数千円が給与天引きで、自動的に組合の口座に入ってくる。あっという間に1,000万円単位で溜まります。組合執行部に入れば口座確認の名目で出し入れすることも可能ですが、局によっては数人で運営しているところも少なくない。会社のお金でもないため、着服や横領の発覚が遅れる、あるいは見落とすことも多々ある環境といえますね」

かつて春闘が盛んな時代は、組合員が集まった際の飲食代などに使われることも多かったようですが、「今や会社にも組合にもそんな余裕は全くないので、預金額は増える一方です。どうせならコロナ禍で物価も上がっているのだから、一時金名目で各自に支給するのも得策かもしれない」(テレビ関係者)

人間、目の前に大金があればつい誘惑に負けてしまうのは、いつの時代も変わらないのかもしれません。

それなりにお金が動く組織で、役員が兼務(加えて、1人の担当者が長年に渡ってずっと経理をしている)の場合、横領のリスクはかなり高いのではないかと思っていますが、まさにその典型例ですね。
最後は良心にゆだねられるということになってしまうのではないかと思いますが、大金を目の前にすると、よからぬことを考えてしまうんでしょうね。

CBCテレビ4,000万円「着服事件」でわかったテレビ局「組合費ザル管理」事情について、どう思われましたか?


豊橋商工信用組合で1.1億円着服しネット競艇などに!

読売新聞によると、豊橋商工信用組合(愛知県豊橋市)は、先日、男性職員(22)が顧客31人の預金計1億1,078万円を着服していたと発表しました。

豊橋商工信用組合は職員をすでに懲戒解雇しており、愛知県警に告訴する方針だそうです。

発表によると、職員は入組5年目で、東田支店で渉外業務を担当していた2022年5月10日~11月28日、顧客に対し、解約された定期預金を普通預金に入金するよう勧誘したのに、実際には入金せず、現金支払いとして着服するなどしました。

着服金はネット競艇などの遊興費に使ったそうです。

先日、来店した顧客から「解約した定期預金のお金が普通預金に入金されていない」との訴えがあり、発覚しました。

被害にあった顧客には、豊橋商工信用組合が全額を弁済しました。

内部統制はどうなっているんでしょうね?
内部統制をきちんと整備しておかないと、社会的信頼を失い、組織も損失をこうむりますし、従業員も懲戒解雇となり、誰も得しないので、改めて、経営者の方々には内部統制の重要性を認識してほしいなぁと思った1件でした。

豊橋商工信用組合で1.1億円着服しネット競艇などに使っていたことについて、どう思われましたか?


日本食品化工富士本社の社員が“3億円余着服”で懲戒解雇!

NHKによると、静岡県富士市の食品素材メーカー、日本食品化工の富士本社で、管理職の社員が約10年間にわたって3億円あまりの会社の資金を着服していたとして、懲戒解雇の処分としたことを発表しました。

日本食品化工の発表によると、富士本社で経理部門の管理職だった社員は、2022年8月までの約10年間にわたって、会社の金庫に保管されていた現金を持ち出した上、管理していた小切手やキャッシュカードを使って会社の口座から現金を引き出し、会社の資金3億800万円を着服したということです。

この社員は不正の発覚を免れようと、会計システムに原材料費や経費などと架空の費用を入力していて、着服した金のほぼ全額を私的に使い込んでいたということです。

2022年8月に行った社内調査で複数の社員から不適切な会計処理が疑われるという指摘があったため内部監査を実施したところ、着服が発覚したということです。

調査に対して社員は着服の事実を認めたということで、9月に懲戒解雇処分としました。

会社では業務上横領にあたるとして、警察に相談しているということです。

日本食品化工は「多大なるご迷惑とご心配をおかけし、深くおわび申し上げます。本件を重く受け止め、再発防止策を早急に実行し、信頼回復に努めてまいります」とコメントしています。

10年間も気づかない会社ってどうなんでしょうね。
よっぽど儲かっていて資金的に何ら問題ないのかもしれませんが、内部統制はないんでしょうね。
そろそろ、性善説はやめ、性悪説に基づいた内部統制を構築すべき時代になっていると思います。
経営者の方々には、内部統制の重要性を認識していただきたいですね。

日本食品化工富士本社の社員が“3億円余着服”で懲戒解雇されたことについて、どう思われましたか?


人材派遣会社が消費税申告せず約4,400万円を脱税か?

NHKによると、物流倉庫などにスタッフを派遣している東京都大田区の人材派遣会社が税務申告を行わず、おととしまでの3年間に消費税およそ4,400万円を脱税したとして東京国税局から告発されました。

告発されたのは東京都大田区にある人材派遣会社と代表取締役です。

この会社は川崎市など湾岸部にある大型の物流倉庫などに、スタッフを派遣する事業を手がけていますが、関係者によると、10年前から税務申告を一切行わない状態が続き、税務署の再三にわたる指導にも応じなかったということです。

東京国税局は、このうち資料などから確認が取れたおととし9月までの3年間について、消費税合わせておよそ4,400万円を脱税していたとして、会社と代表取締役を消費税法違反などの疑いで東京地方検察庁に告発しました。

この会社は長年赤字経営が続いていたということで、脱税で得た資金は社員や派遣スタッフの給与などに充てていたということです。

NHKの取材に対し、会社の代理人の弁護士は「捜査中であり、取材についてはお断りさせていただきます」などと回答しています。

赤字だから消費税を納めなくていいというものではありません。
最近は人手不足で人材派遣会社は儲かっているのかと思っていましたが、そうではないんですね。
人材派遣会社も、人材の確保がなかなかできないんでしょうね。
取引先が大手だと、こういうコンプライアンスを無視したようなことが発覚すると、取引がなくなってしまう可能性があると思いますし、脱税ではなく、値上げやコスト削減を考えるのが当然かと思います。

人材派遣会社が消費税申告せず約4,400万円を脱税していたことについて、どう思われましたか?


1億6千万円超不明の元理容組合の男を再逮捕!

くまもと県民テレビによると、熊本県内の理容業者でつくる組合の口座から280万円あまり横領したとして逮捕された元事務局長の男ですが、さらに100万円あまり横領した疑いで、先日、再逮捕されました。

業務上横領の疑いで再逮捕されたのは、熊本県理容生活衛生同業組合・元事務局長(50)です。
元事務局長は、2016年8月、組合の口座から引き出した現金約200万円のうち、約106万円を横領した疑いがもたれています。

この事件をめぐっては、組合が設けた調査委員会で2011年から2019年の間に1億6,800万円を超える使途不明金が判明していて、警察が捜査を進めています。

元事務局長は、2022年10月に約282万円を横領した疑いで逮捕された際「自分のためではなく組合のために使った」と容疑を否認していましたが、その後は黙秘を続けているようです。

今回の容疑については「前のことで覚えていないので何とも言えない」と供述しているそうです。
警察はさらに余罪がないか調べています。

こういうお金がそれなりに動いて、役員は兼務で、事務職員が少ない組織は危ないという典型例なんでしょうね。
これだけ世の中で横領などが起こっていますから、そろそろ経営者の方々も、内部統制の重要性を理解していただきたいですね。

1億6千万円超不明の元理容組合の男を再逮捕されたことについて、どう思われましたか?


自民党滋賀県連が前事務局長を使途不明金4,000万円の業務上横領疑いで刑事告訴へ!

京都新聞によると、自民党滋賀県連の会計に多くの不明朗な支出が見つかった問題で、自民党滋賀県連が前事務局長を業務上横領の疑いで、滋賀県警に刑事告訴したようです。

自民党滋賀県連関係者によると、前事務局長は横領を認めていますが、早期の返済には応じていないようです。
告訴には、来春の統一地方選を控え、問題に区切りをつけて党員らの理解を得る狙いがあるとみられます。

自民党滋賀県連関係者によると、2015年から2021年8月にかけて、自民党滋賀県連の口座や党県議団の会派口座から使途が分からない現金が引き出されていました。

弁護士や公認会計士に依頼して精査した結果、使途不明金は4,000万円以上にのぼるそうです。

使途不明金の総額が確定したことで告訴に踏み切る一方、国会議員らで穴埋めすることを検討しているようです。

内部統制はどうなっているんでしょうね?
自民党の県連の組織がどういう構成になっているのかは分かりませんが、こういうところも、お金がたくさん動くわりに、役員が非常勤で、担当者が少ないという、不祥事が起こりやすい組織なんでしょうね。
本当は、こういうところこそ、きちんと内部統制を構築しないと危ないのではないかと思います。

自民党滋賀県連が前事務局長を使途不明金4,000万円の業務上横領疑いで刑事告訴したことについて、どう思われましたか?


高知信用金庫の元男性職員が4,100万円を着服!

テレビ高知によると、高知信用金庫の元男性職員が、支店の金庫から持ち出した現金を着服していたことが分かったようです。
損害額はあわせて4,100万円にのぼりますが、顧客の被害はないということです。

高知信用金庫によると、伊野支店に勤めていた元男性職員(28)は2022年8月3日から9月16日まで5回にわたり、ATMに現金を補充したと見せかけ、不正に端末を操作し着服していました。

元男性職員は当時支店の出納担当役を務め、長期休暇中に行われた内部調査で、本来、ATMにあるはずの現金が足りないことが判明しました。
支店長が確認したところ、着服を認めたということです。
損害額は4,100万円にのぼり、着服した金は投資に流用していました。
顧客への被害はないということです。

高知信用金庫は元男性職員を懲戒解雇処分としました。
損害金は全額弁済される見込みで、深く反省していることから、告訴は行わない方針だそうです。

高知信用金庫は「今回の事案を厳粛に受け止め、内部管理体制の充実や強化を図るなど再発防止に取り組む」としています。

内部統制はどうなっているんでしょうね?
金融機関であり、普段から多額の現金等を取り扱う業種ですから、内部統制は非常に重要だと思います。
金融機関の長期休暇は、不正等を調べるための目的があるというのは知られていることですが、発見することが大事なのではなく、不正等を行えないようにすることが大事なのではないかと思います。
常識的に考えて、現金の補充などは一人ではなく複数人で行うようなルールがあると思いますが、守られていなかったんでしょうね。
ここの支店だけなのか、高知信用金庫全体的なものなのかは分かりませんが。
もちろん、組織の信頼を失いますし、場合によっては損失も生じますが、職員の明るい将来も失うことなりますので、内部統制って大事ですよね。
経営者が本当にもっと内部統制の重要性を認識し、きっちりと整備しないといけないのではないかと改めて感じた事件でした。

高知信用金庫の元男性職員が4,100万円を着服していたことについて、どう思われましたか?


顧客口座から600万円を着服した横浜銀行の元行員を再逮捕!

FNNによると、顧客の高齢女性の口座から、現金660万円を引き出して横領した疑いで、横浜銀行の元行員の男が警視庁に再逮捕されました

再逮捕されたのは、横浜銀行の元行員(41)です。
警視庁によると、元行員は、当時の顧客の高齢女性から預かった通帳を使い、無断で、複数回にわたり口座から現金を引き出し、2018年からおよそ1年半であわせて660万円を横領した疑いが持たれています。

元行員は、「投資目的と生活費にあてた」と容疑を認めているということです。

元行員は、他の顧客の高齢女性のネットバンキングを使って、自分の口座に1,200万円あまりを不正に送金した罪で逮捕・起訴されていました。

一人暮らしの認知症が疑われる高齢者の方の場合、危ないような気がしますね。
高齢者の方は、行員を全面的に信用している方も多いでしょうから。
最近、高齢者の方と契約をする場合、会社側は二人以上で対応するとか、高齢者の親族に同席してもらうということを行っているところが増えてきているように感じますが、銀行もそろそろ対応を考えていかないと、いつまでも不祥事が続くのではないかと思います。

顧客口座から600万円を着服した横浜銀行の元行員を再逮捕したことについて、どう思われましたか?


スルガ銀行の行員が複数の口座から5,700万円着服!

スルガ銀行は、先日、小田原支店(神奈川県)に勤務する行員が顧客の預金口座から約5,700万円を不正に引き出し、着服していたと発表しました。

行員は2021年夏から、同じ世帯の複数の口座から出金を繰り返していたようです。

この顧客が「身に覚えのない出金がある」スルガ銀行に相談し、先日発覚しました。

行員は「遊興費などに使った」と着服を認めているそうです。

スルガ銀行は、被害全額を弁償するとともに、神奈川県警に被害を申告しました。

行員は懲戒処分にする方針ですが「調査中のため、現時点で行員の性別や年齢は公表できない」としています。

内部統制はどうなっているんでしょうね?
個人的には、1人やっている人がいるということは、他の人もできるということだと思いますので、他にも横領はないのかが気になりますね。
いつかはバレると思うのですが、いつまでも同様の事件はなくならないですね。
資質がまず必要だと思いますが、内部統制の重要性をもっと経営者に認識しても欲しいなぁと思った事件でした。

スルガ銀行の行員が複数の口座から5,700万円着服していたことについて、どう思われましたか?


JOCが不正隠蔽の日本バドミントン協会の再発防止策に「十分な具体策の説明がなされていない」と苦言!

スポーツニッポンによると、元職員の公金私的流用を組織的に隠ぺいしていたことが問題となっている日本バドミントン協会の関根義雄会長と顧問弁護士の葉玉匡美氏が、先日、都内で会見を行いました。

幹部は誰一人引責辞任することなく、再発防止策として、「不正会計を防ぐ業務フローの改善」「ガバナンス強化」「意識改革・コンプライアンスの周知徹底」「理事会運営の改善」「事務局体制整備及び人員確保」「本会関連団体様との連携強化」を掲げましたが、具体性に欠けているようです。

日本オリンピック委員会(JOC)は日本バドミントン協会の会見後にコメントを発表しました。
「本日の記者会見での公表内容は、本会からの要請を踏まえ、一定の対応はしていただいたと受けとめている」としながら、「一方で、再発防止策については必ずしも十分な具体策の説明がなされていないと認識をしている。現在、評議員会の開催を調整中とのことなので、まずは評議員会に対して、本日の会見で指摘された事項も含めて丁寧な説明をしていただくとともに、十分な審議を行っていただきたい。本会としても評議員会の結果報告を踏まえて、加盟団体審査委員会にて対応を審議したい。併せて適合性審査の過程においては、今後、同様のことが繰り返されないようなガバナンス体制の構築に向けてNFと丁寧なコミュニケーションをとり、助言を行っていきたい」としました。

この問題は、日本バドミントン協会の元職員が、2018年10月から2019年3月にかけて公金約680万円を横領し、2020年6月末で諭旨退職処分としたものです。
2019年3月に発覚しながら、日本バドミントン協会は東京五輪を控えていたことなどを理由に2年以上も公表せず。2022年3月に明らかにしました。

第三者委員会の報告によると、理事の有志で流用の穴埋めを行い、日本オリンピック委員会(JOC)から指摘されるまで公表しなかった行為を銭谷専務理事ら幹部が主導した隠ぺいと認定しました。
監督機関のJOCは第三者委員会の報告書や処分理由などについて公表するよう日本バドミントン協会に要請していました。

先日のスポーツ庁やJOCなどによる円卓会議で来年度の国からの強化費20%削減の処分が決定(今年度なら約3,500万円)しました。
現在調査中のガバナンスコード適合審査で不適合と判断されれば、来年度の強化費の助成申請ができなくなり、強化費ゼロの可能性もある非常事態に陥っています。

日本のバドミントンの選手は、我がうどん県出身の桃田選手をはじめ、たくさん世界で活躍しているので、こういう事件は非常に残念ですし、強化費が削減されたりゼロになったりすると、強化ができなくなってしまうのではないのかという不安が生じますね。
2年以上も公表しない組織ですから、根本的なところから変えていかないといけない(例えば、幹部の総入れ替えなど)でしょうね。
これをきっかけに、協会自体が変わって、選手が競技に専念できるようになってほしいですね。

JOCが不正隠蔽の日本バドミントン協会の再発防止策に「十分な具体策の説明がなされていない」と苦言を呈したことについて、どう思われましたか?


不正にリベート要求するなどして約1,400万円の損害を与えたタダノグループの元従業員を懲戒解雇!

OHKによると、香川県高松市に本社を置くクレーンメーカーのタダノは、先日、元従業員による不正行為が発覚したと発表しました。

タダノによると、工作機械・機械工具など工業用品全般の仕入れ・販売を行うグループ会社である戸田機工商会(香川県高松市)の元従業員が、2018年ごろから、自身の立場を利用して、複数の取引先に対して不正にリベートを要求し、私的に流用していたということです。

また、仕入れや売り上げを偽装して家電や生活関連商品を納入させ、自身で取り込んでいました。

損害総額は約1,400万円に上ります。

元従業員は、先日、懲戒解雇処分となりました。
被害金額について、回収を図るべく法的手続きをするとともに、元従業員を刑事告訴すべく警察に相談しているということです。

タダノは、「皆様に多大なご迷惑ご心配をおかけしますことを深くお詫び申し上げます。グループ社員全員が法令や社会のルールを遵守し、また高い倫理観をもって透明・健全かつ誠実な事業活動に取り組めるよう努め、再発防止に取り組みます」とコメントしています。

移転してしまいましたが、最近まで、弊事務所の近くにあった会社なので、驚きました。
リベートは、なかなか防ぐのは難しいのかもしれませんが、担当者の定期的なローテーションなどである程度は防げると思いますし、仕入れや売り上げの偽装は、なぜ気づかなかったのだろうか?という気がします。
どういうポジションの方か分かりませんが、購買関係にも関わって、仕入れや売り上げの偽装にも関われるというのは、内部統制はどうなっているのでしょうか?
どうやって発覚したのかも分かりませんが、数年前に海外の子会社で不祥事があったので、子会社等の内部統制も厳しくなるのではないかと勝手に思っていたのですが、そうではなかったんですね。
上場企業本体だけでなく、子会社などもきちんと内部統制を整備・運用しないといけないなぁと思った1件でした。

不正にリベート要求するなどして約1,400万円の損害を与えたタダノグループの元従業員を懲戒解雇したことについて、どう思われましたか?


横領容疑逮捕の元理容組合職員が複数口座から数十回引き出しか?

NHKによると、熊本県の理容生活衛生同業組合の会計責任者だった元職員が、組合の口座から現金を着服したとして逮捕された事件で、元職員は複数の口座から数十回にわたり現金を引き出していた疑いのあることが警察への取材で分かったようです。

警察によると、「組合のために使った」などと容疑を否認しているということです。

熊本県理容生活衛生同業組合の会計責任者だった元職員(50)は5年前、組合の口座から引き出した現金280万円余りを自分の口座に振り込むなど着服したとして業務上横領の疑いで逮捕され、先日、熊本地方検察庁に送られました。

これまでの調べによると、元職員は無断で数百万円を引き出していたことが分かっていますが、ほかにも、組合が管理する複数の口座から数十回にわたって現金を引き出していた疑いのあることが警察への取材で分かったようです。

また。当時、元職員は1人で会計を担当していたということです。

この組合では、2019年までの8年間に運営費合わせておよそ1億6,000万円が使途不明となっていることが内部調査で確認されていて、警察が詳しいいきさつを調べることにしています。

警察によると、調べに対し、元職員は「組合のために使った」などと供述し、容疑を否認しているということです。

それなりにお金の動く組織で、役員が兼務で、担当者が1人の組織は、本当に不祥事が多いです。
これだけ不祥事が起こっているので、経営者は、そろそろ内部統制の重要性を認識して、内部統制の整備・運用に取り組んで欲しいですね。

横領容疑逮捕の元理容組合職員が複数口座から数十回引き出していたことについて、どう思われましたか?


楽天モバイルの携帯基地局整備で不正に着服した従業員を懲戒解雇!

NHKによると、楽天モバイルは、携帯電話の基地局の整備に関わる業務で、従業員が取引先と共謀して不正に金銭を着服していたとして、この従業員を懲戒解雇していたことが分かったようです。

関係者によると、楽天モバイルは携帯電話の基地局の整備に関わる業務で、自社の従業員が取引先の会社と共謀し、費用を水増しして請求する形で不正に金銭を着服していたということです。

楽天モバイルは、先日、従業員による不正行為があったことを公表したうえで、この従業員を懲戒解雇するとともに、警察に刑事告訴したことを明らかにしました。

また、従業員の不正は社内の調査で明らかになったとしています。

一方、業務と取り引きの内容、それに被害額については、捜査に支障があるとして、公表できないとしています。

この取引先の会社は東京都千代田区に本社があり、携帯電話の基地局の整備に関連して部品の運搬などを行っていた「日本ロジステック」で、楽天モバイル側の申請に基づいて裁判所が預金口座にあった4億円の仮差し押さえを認めています。

その後、この会社は、裁判所に民事再生法の適用を申請したということです。

楽天グループは「不正行為が発生したことを厳粛に受け止め、内部管理体制の一層の強化とコンプライアンス教育を徹底しグループ全体で再発防止に努めます」とコメントしています。

外部との共謀による不正は、なかなか見つけることが難しいと思いますが、社内の調査でどうやって明らかになったのかが興味がありますね。
他の報道によると、水増し請求額は46億円にのぼるとか言われていますが、結局、こういった会社ではなく個人にバックされるということは、会社のコストは高くつくわけですから、利用者への価格にも跳ね返ると思います。
複数社から見積もりを取ったり、担当者を数年ごとに変えるとかになるのではないかと思いますが、きちんと、内部統制を構築してほしいですね。

楽天モバイルの携帯基地局整備で不正に着服した従業員が懲戒解雇されたことについて、どう思われましたか?


町立病院から約1億5,500万円横領した疑いで三重県南伊勢町の元職員を送検!

三重テレビによると、三重県南伊勢町の町立南伊勢病院から現金を横領した疑いで逮捕された元職員の男が、先日、身柄を津地方検察庁に送られました。

業務上横領の疑いで逮捕されたのは、南伊勢町の元職員(38)です。

警察の調べによると、2022年3月から5月にかけ、会計経理担当者として勤務していた南伊勢町立南伊勢病院の口座から、複数回にわたって現金あわせて740万円を引き出し横領した疑いが持たれています。

調べに対し、元職員は「アイドルのグッズの購入やコンサートの代金などに使った」と容疑を認めているということです。

この事件では、内部調査を行った南伊勢町が元職員が南伊勢病院に勤務していた2019年から2022年6月までに、病院の口座から現金を引き出すなどして約1億5,500万円を着服したとして懲戒免職処分にし、2022年8月に刑事告訴していました。

警察では、被害の全容解明に向け捜査を進めています。

1億5,500万円も着服されていて気付かない組織はどうなんでしょうね?
それほど財政が豊かな町ではないでしょうから。
地方自治体も、内部統制について真剣に考える必要がありますね。

町立病院から約1億5,500万円横領した疑いで三重県南伊勢町の元職員が送検されたことについて、どう思われましたか?


兵庫県造園建設業協会から約1億円着服した元事務員の女性に懲役4年の判決!

兵庫県造園建設業協会の預金口座からおよそ1億円を着服したとして業務上横領の罪に問われている女性の裁判で、神戸地裁は、先日、懲役4年の判決を言い渡しました。

兵庫県造園建設業協会の元事務員で無職の女性(43)は、自身のクレジットカードの利用代金の支払いなどのために協会の預金口座から合わせて9,797万円を着服したとして、業務上横領の罪に問われています。

これまでの裁判で元事務員は、「間違いありません」と、起訴内容を認めています。

先日の判決で、神戸地裁の岡本康博裁判官は「長期間、多数回にわたり常習的に行っていて、預金口座の管理を1人で担っていたことにつけこんだ犯行は巧妙で悪質」、「協会は破綻の申し立てを余儀なくされていて、犯行の影響は甚大」などとして、元事務員に懲役4年の判決を言い渡しました。

この事件については、以前もこのBLOGで取り上げましたが、それなりにお金の動く組織で、役員が兼務で、事務員が1人でずっと担当しているという、横領の危険極まりないケースですね。
世の中にはこのような組織がたくさんあると思いますので、他人事だと思わずに、早めに内部統制を構築しましょうね。

兵庫県造園建設業協会から約1億円着服した元事務員の女性に懲役4年の判決が言い渡されたことについて、どう思われましたか?


しまなみ信用金庫の係長が顧客の定期積金解約や普通預金など640万円を着服し失踪!

テレビ新広島によると、広島県三原市のしまなみ信用金庫は支店に勤務する35歳の男性係長が、顧客の普通預金などおよそ640万円を着服し、失踪したと発表しました。

顧客の預金を着服したのは、しまなみ信用金庫皆実支店で渉外係長を務めていた男性です。
信用金庫によりますと、この男性係長は、2022年4月中旬から7月上旬にかけ、顧客の定期積金を無断で中途解約したほか、普通預金や振込資金などあわせておよそ640万円を着服したということです。

男性係長とは、先日、欠勤して以降、連絡が取れなくなっていて、店舗内を調べたところ横領の事実が発覚したそうです。

しまなみ信用金庫は、既に被害を受けた顧客に全額弁償し、男性係長の懲戒解雇しました。

今も、男性係長の行方は分かっておらず、しまなみ信用金庫は、今後、業務上横領の疑いで警察に刑事告訴する方針です。

係長に何があったのでしょうか?
もちろん、横領をする本人がいけないのは言うまでもないですが、横領ができてしまう環境を放置していた経営陣にも責任があるのではないかと思います。
経営陣の方には、内部統制の重要性を認識してほしいですね。
横領等が発生すると、誰も得しないですから。
組織を守り、従業員を守り、顧客を守るためにも、内部統制は重要だなぁと改めて感じた1件でした。

しまなみ信用金庫の係長が顧客の定期積金解約や普通預金など640万円を着服し失踪したことについて、どう思われましたか?


第3セクター「粟島汽船」の40代総務部長が発案し給与を水増しし2,286万円支給!

読売新聞によると、粟島汽船(新潟県粟島浦村)は、先日、手当など計約2,286万円を不正に支給させたとして、40歳代の男性総務部長と50歳代の男性総務課長を懲戒解雇にしたと発表しました。
粟島汽船は刑事告訴を検討しているようです。

発表によると、2人は2021年3月~2022年5月、給与改定通知書を偽造して事務担当職員に渡すなどし、役職手当などの名目で元部長は計約947万円、元課長は計約590万円を口座に振り込ませました。
他の職員24人へも計約748万円を不正支給させました。
不正は元総務部長が発案したそうです。

2022年6月に粟島汽船の顧問会計事務所から指摘を受け、調査したところ発覚しました。
2人は不正を認め、元部長は旅行費用や車の購入費などに充てたと説明しているそうです。
元部長から未回収分約534万円、元課長から約9万円の返還を求め、他の職員からも返還させるそうです。

粟島汽船は再発防止に向けた第三者委員会を設置する方針です。

粟島汽船は粟島浦村や新潟県、村上市などが出資する第3セクターです。
社長の本保建男村長は「公的資金を受けている会社に、あってはならない不祥事」と謝罪しました。

内部統制というものは存在しないんでしょうね。
他の報道によると、元部長は「膨大な業務で休日もなく過ごしてきた。このくらいのお金をもらってもいいと思った」と言っているようですが、どういう組織なんでしょうか?
時刻表を見ると、日によって1往復から3往復で、コロナ禍でおそらく経営も厳しく、それほど儲かっているとは思えませんので、これくらい水増ししていると明らかにおかしいと思うのではないかと感じますが、どうなのでしょうか?

第3セクター「粟島汽船」の40代総務部長が発案し給与を水増しし2,286万円支給していたことについて、どう思われましたか?


「全日本私立幼稚園連合会」前会長らが“横領”していた6億円以上は高級クラブ運営会社に送金?

日本テレビによると、全日本私立幼稚園連合会と、その関連団体で、6億円を超える使途不明金が発覚した事件で、警視庁は前会長の男ら2人を業務上横領などの疑いで逮捕しました。

一部のお金は、高級クラブを運営する会社などに不正に送金されていました。

先日、全日本私立幼稚園連合会のトップだった前会長(70)と、前事務局長(49)が、業務上横領などの疑いで警視庁に逮捕されました。

捜査関係者によると、前会長ら2人は2020年までの約4年間に、全日本私立幼稚園連合会の口座から700万円ほどを不正に送金し、着服した疑いなどがもたれています。
その金が送金されていたのは、高級クラブを運営する会社などでした。

「ちょっと許せないですね、それは。子供のためのお金だから、そっちに使ってほしかったですけど。」(私立幼稚園に子供が通う母親)

全日本私立幼稚園連合会とは、全国にある私立幼稚園の約9割が加盟する任意の団体です。
この団体では、国際交流や災害対策のため基金を積み立てていましたが、2021年3月までの5年間ほどで、使途不明金が約6億5,000万円にのぼっていました。

2020年9月には、連合会の監査会で不審な点が発覚しました。
その2か月後に、前会長は責任を取る形で会長の座を辞任していました。

これまでの内部調査に対し、共に逮捕された前事務局長は「現金の引き出しは前会長の指示だった」と述べ、着服した金は前会長らの私的な飲食代などにあてられたとみられています。

また、前会長は、監査の際には使途不明金が発覚しないよう複数の通帳を偽造するなどしていたとみられています。

関東にある幼稚園関係者は「やっと逮捕されましたか。着服した金で飲み食いなんて、言語道断。私利私欲で使っていたなんて考えられない」と話しています。

警視庁は今後、本格的な取り調べを行い、お金の流れについて実態解明を進める方針です。

ひどい話ですね。
教育関係の方が結構横領等をしているように思いますが、なぜ、そのような方が教育関連の仕事に就こうと思ったのか知りたいですね。
前会長は僧侶でもありますよね。
このようなかなりのお金が動く組織で、役員が兼務で非常勤のところは、きちんと内部統制を構築しないと、こういうことになりますね。
改めて、残高証明書を入手して、原本でチェックするのが大事だと感じた1件でした。

「全日本私立幼稚園連合会」前会長らが“横領”していた6億円以上は高級クラブ運営会社に送金していたことについて、どう思われましたか?


またもや東京国税局職員が日本酒転売で利益得て懲戒!

FNNによると、東京国税局で、また職員に不祥事があったようです。

減給の懲戒処分を受けたのは、都内の税務署に勤務する、60歳の特別国税調査官です。

調査官は2012年以降、業務でかかわりのあった酒販協同組合から、日本酒を小売り価格よりも安く購入して、同僚に小売価格で転売し、およそ13万円の利益を得ていました。

また、勤務場所から近い実家から通勤して、およそ30万円の通勤手当を不正に受給するなどしていたそうです。

なお、職員は、辞職しました。

東京国税局長は、先日、厳重注意を受けていましたが、次々と大変ですね。
特別国税調査官は、『特官(とっかん)』と呼ばれ、主に大規模法人に対する税務調査のリーダーで、数名のチームメンバーとともに調査対象となった法人の事務所などを訪問して調査を行っている人なので、こういった人が13万円くらいで、定年間際に懲戒とは残念なことですね。
通勤手当もそうですが、ほかにも色々やっているのかもしれませんね。
こういう人は名前を公表して、税理士登録できないようにして欲しいですね。

またもや東京国税局職員が日本酒転売で利益得て懲戒となったことについて、どう思われましたか?


日本生命の営業15人が5年間で1億4千万円を詐取!

日本経済新聞によると、日本生命保険は、先日、2017年4月~2022年3月に、営業職員15人が契約者の配当金などを不正に取得した案件が総額1億3,800万円あったと発表しました。

すでに全額を返済したようです。

ちなみに、保険の契約手続きで、営業職員が現金を取り扱うことはないそうです。

東京都武蔵野市や大阪市、青森県弘前市など13支社の職員15人が、金銭を不正取得していました。
計16件の被害額は約1万円から5,800万円でした。
資産形成の助言をするとして、現金を受け取るなどしていたようです。
契約者に親族贈与を手伝うと持ちかけ、4年間に約100回にわたって現金総額約5,700万円をだまし取ったケースもあったようです。

生保業界では、第一生命保険で特定の職員による巨額の金銭詐取が発覚したほか、明治安田生命保険やソニー生命保険でも不正が見つかっています。

信頼関係を築いているからこそ、できるのかもしれませんが、どう考えてもどこかでバレますよね。
生保の営業職員は、不正をしないといけないほど、給与が安いのでしょうか?
ノルマが厳しすぎで、だまし取ったお金で、架空の契約をしているのでしょうか?
会社としての問題なのか、個人の資質としての問題なのか分かりませんが、後者だとしTも会社の教育や内部統制の仕組みに問題があるのだと思います。
個人的には、氷山の一角のような気はしますが。
こういった費用が保険料アップにつながらないようにしてほしいと思いますが。

日本生命の営業15人が5年間で1億4千万円を詐取していたことについて、どう思われましたか?


洛星中・高の事務局長が約5,200万円を着服!

毎日放送によると、進学校の事務局長が、学校の口座から5,000万円以上を着服して懲戒解雇されました。

洛星中学・高等学校(京都市北区)によると、当時事務局長だった男性職員(61)は2017年8月~2022年5月に、生徒たちの学費や補助金などが入っている学校の口座から毎月約100万円ずつ引き出し、計約5,200万円を着服していたということです。
公認会計士からの指摘を受けて、2022年5月に発覚しました。

男性職員は「妻の病気の治療費や生活費に全額使った」と着服を認めていて、昼休み中などに学校を抜け出して金を引き出していたということです。

学校は5月20日付で男性職員を懲戒解雇して、業務上横領の容疑で6月3日朝に刑事告訴しました。

教育の場での不祥事は本当にやめて欲しいですね。
公認会計士からの指摘を受けて発覚したということは、会計監査が機能したということなんでしょうが、内部統制の構築はきちんとできていなかったということなんでしょうね。
それなりの金額のお金が動くところは、経営者が真剣に内部統制のことを考えないとやばいですね。

洛星中・高の事務局長が約5,200万円を着服していたことについて、どう思われましたか?


仙台中央食肉卸売市場で病死の元課長が8,400万円横領か?

仙台中央食肉卸売市場(仙台市宮城野区)は、先日、経理課長だった元男性契約社員(69)が18年間で、生産者に配る「奨励金」名目で市場の口座などから資金を引き出し、計8,400万円余りを着服していたと発表しました。
男性は借金返済や遊興費に充てていたと認め、2022年3月末に契約終了で退職しました。
そして、2022年5月に病死しました。

市場によると、男性は2002年から宮城県内の出荷者1団体の通帳と印鑑を管理していました。
団体に加入する生産者への奨励金交付を一手に担っていました。

2003年8月~2021年4月、市場口座から団体口座への奨励金入金後に、振り込み名目を「売掛金」などと変更することで発覚を免れていました。
ところが、2022年1月の内部調査で判明しました。

記者会見した市場の佐々木仁専務は「長年1人で同じ業務を担当しており、周囲も気付けなかった」と陳謝しました。
男性所有の不動産を差し押さえるなどして回収を図ると説明しました。

長年1人で同じ業務を担当しているという時点でアウトですね。
最近、良く思うのですが、横領などが起こるのは、本人が悪いのは言うまでもありませんが、経営者が内部統制をきちんと構築していなかったことにも原因があるわけですから、経営者も責任を取るというのが当たり前になれば、経営者も真剣に内部統制の重要性について考えるようになるんだろうなぁと考えています。
兼任とか非常勤とかも関係ないと思いますので。

仙台中央食肉卸売市場で病死の元課長が8,400万円横領していたことについて、どう思われましたか?


1億8千万円横領のNHK子会社社員の素顔!

NEWSポストセブンによると、先日、警視庁捜査2課はNHKグローバルメディアサービス元社員(44)を詐欺容疑で逮捕しました。
NHKグローバルメディアサービスは、『NHKスペシャル』などの番組制作を請け負っているNHKの子会社です。
その元社員の意外な素顔が、取材で明らかになってきたようです。
全国紙社会部記者が事件を説明しています。

「逮捕容疑は経理担当だった2021年10月下旬ごろ、大相撲九州場所の取材などの名目で正規の発注を装って旅行会社に申込書を提出し、乗車券や新幹線特急券120枚、約105万円分をだまし取ったというもの。元社員は2017年7月から約4年間、同様の手口で約780回、計約1億8,000万円分のチケットを不正に得て、払い戻して現金を手にしていたと見られています。」

NHKでは2004年に紅白歌合戦のプロデューサーが制作費約8,000万円を横領していたことが発覚し、受信料の未払いが続出しました。
国会でも取り上げられるほどの大騒動になりました。
今回のケースは金額だけを見れば、それを上回る規模です。

元社員の逮捕に驚きの声を上げるのは、公益社団法人日本ボート協会の関係者です。
「●●さんは学生時代からボート部で、社会人になってからは日本ボート協会の会員として、長年、ボート競技の発展に貢献していました。協会では審判委員会に所属し、トップに次ぐ“オフィサー”という責任ある立場を担っていた。審判のなかには選手に高圧的な態度をとる人もいるのですが、●●さんは物腰は柔らかい。また、ボート界には酒癖が悪い人が割と多い。そんな中、●●さんは酒もほどほどで、潰れた人を介抱する側でした。事務局スタッフからボート協会の上層部まで一目置かれる存在でしたね。」

元社員は詐取した金の使途について、住宅ローンの返済とギャンブルに費やしたと供述しています。
しかしながら、長年、元社員の知人だった男性によると、浪費家の面は見受けられなかったそうです。

「大学卒業後、大手有名IT企業に入社したものの、身なりはずっと地味で、ブランド品などを身につけるタイプではなかった。麻雀やパチンコもやらなかったと聞いている。趣味のひとつは車で、ポルシェが好きだったようですが、型落ちのパナメーラやカイエンを乗っていた程度なので給料で買えたと思うのですが……。」

元社員は2021年12月にNHKグローバルメディアサービスを懲戒解雇されています。
それと前後して日本ボート協会にも辞意を伝えていました。

「突然だったので協会内でも話題になりました。ただ、●●さんは親しい人には理由を明かしていたのでしょう。一部の関係者は事情を知っていたようで、“なにかお金のトラブルがあったようだ”“返せなくて逮捕されるらしい”と協会内で噂になっていました。」(前出・日本ボート協会関係者)

今回の逮捕を受け、NHKグローバルメディアサービスは「ご迷惑をかけた皆様におわびを申し上げる。今後、このようなことが起きないよう、再発防止策を徹底したい」とコメントしています。

以前からNHKは不祥事が多いですよね。
内部統制がきちんと整備されていないのか、社員のモラルが低いということなんでしょうね。
そろそろ、存在意義をゼロベースで確認して、組織解散とか民営化とか考えないといけない時期に来ているのではないかと思います。

1億8千万円横領のNHK子会社社員の素顔について、どう思われましたか?


JAの20代職員が476万円を着服した疑いで懲戒解雇処分!

NHKによると、「JAふくしま未来」に勤務していた20代の職員がおよそ480万円を着服したとして、懲戒解雇の処分を受けました。

先日、懲戒解雇の処分を受けたのは、福島県福島市に本店があるJAふくしま未来の梁川総合支店に勤務していた20代の男性職員です。

JAふくしま未来によると、元職員は、先日、梁川南給油所に設置されているATMに入っている現金を確認する際、一緒に作業していた職員の目を盗んで476万円を抜き取り着服したということです。

先日、ATMの現金が不足しているのが発覚し、本人に確認したところ着服を認めたということです。

JAの聞き取りに対し、元職員は「着服した金は競馬に充てた。申し訳ないことをした」と話しているということです。

着服した金は元職員の家族から全額弁済されたということで、JAふくしま未来は刑事告発するかどうか検討するとしています。

JAふくしま未来の数又清市代表理事組合長は、「組合員をはじめ利用者の皆様、関係する皆様に心よりお詫び申し上げます。綱紀の粛正・内部管理体制の強化を図り、信頼回復と再発防止に取り組みます」とコメントしています。

安全上や内部統制上、2人で作業しているのだと思いますが、何の意味をなしていないですね。
ルールはあっても、ルールが守られていないということなんでしょうね。
この支店だけの問題なのか、このJA全体としての問題なのかは分かりませんが、これを機に、内部統制を根本から見直してほしいですね。

JAの20代職員が476万円を着服した疑いで懲戒解雇処分となったことについて、どう思われましたか?


業務上横領の罪でJFしまね元総務部長に懲役3年6か月の判決!

NHKによると、漁業協同組合JFしまねの口座から3,200万円余りを引き出し着服したとして、業務上横領の罪に問われている元総務部長の裁判で、松江地方裁判所は、「自己の立場を利用した犯行に情状酌量の余地はない」として懲役3年6か月の実刑判決を言い渡しました。

JFしまね境港支所の元総務部長(65)は、おととしまでのおよそ4年間に、JFしまねの口座から3,200万円余りを引き出し着服したとして、業務上横領の罪に問われています。

先日の判決で、松江地方裁判所の畑口泰成裁判官は、「自己の立場を利用し、組合を裏切って犯行に及んだのは、パチンコ代や物品の購入など、自己の収入に見合わない浪費のためであって情状酌量の余地はない」と指摘しました。

そのうえで、「ばれないようにさまざまな隠蔽工作を行うなど犯行は悪質で刑事責任は重い」として、懲役3年6か月の実刑判決を言い渡しました。

JAの横領事件はたくさんありますが、JFは珍しいですね。
扱っている資金量が圧倒的に違うのかもしれませんが。横領事件が起こるということは、内部統制がきちんと構築されていないんでしょうね。
他のJFは、このようなことが起こらないよう内部統制の重要性を理解し、きちんと構築してほしいですね。

業務上横領の罪でJFしまね元総務部長に懲役3年6か月の判決が出たことについて、どう思われましたか?


グローリーの子会社社員が21億円を横領して17億円で馬券購入か?

朝日新聞によると、券売機や両替機を製造する大手メーカーのグローリー(兵庫県姫路市、東証1部上場)は、先日、コインロッカー販売保守などを担う子会社「グローリーサービス」(大阪市北区)の社員が、13年間で計約21億5,500万円を横領していたことがわかったと公表したそうです。
先日、この社員を懲戒解雇し、刑事告訴を検討しているようです。

グローリーによると、社員は2005年に子会社に入社し、経理業務を1人で担当していました。

社員は2009年から2022年2月にかけ、売上金を口座に入金せずに着服したり、子会社の口座から自分の口座へネットバンキングで計352回送金したりするなどし、計21億5,544万4,809円を横領していたようです。
預金残高の証明書を改ざんするなどして隠ぺいしていました。

グローリーと子会社間で資金をやりとりする口座で不審な点が2022年1月に見つかり、上司が取引明細を確認して不正が発覚しました。

社内に調査委員会を設けて調べ、報告書を、先日、公表しました。
社員への聞き取りなどによると、横領したうち約17億6千万円を馬券の購入に使い、残りは飲食費や遊興費に使ったとみられます。

グローリーは、「株主や取引先をはじめ、関係者の皆様に多大なるご迷惑・ご心配をおかけしたことを、深くおわびします。社内調査結果を踏まえ、再発防止策を実行していきます」とコメントしました。

東証1部上場企業の子会社で、1人で経理を担当というのは、『内部統制』をグローリーや子会社の経営者がどのように考えているのかを知りたいですね。
13年間で計約21億5,500万円だと、単純平均で年間1億6,500万円以上ですので、それに気づかないというのがすごいですね。
上場企業の子会社ですから、親会社にそれなりの資料を提出するでしょうし、親会社の方が監査役になっているでしょうし、数年に一度は、子会社にも監査法人が来るでしょうから。

グローリーの子会社社員が21億円を横領して17億円で馬券購入していたことについて、どう思われましたか?


香川県信用組合の元支店長が他人名義口座開設で1億円余りを詐取!

NHKによると、我がうどん県の香川県信用組合のさぬき市にある長尾支店の元支店長が他人名義の口座を開設して消費者ローンを組み、組合から1億円余りをだまし取っていたことが明らかになりました。
香川県信用組合では似たような手口での不祥事が、2022年1月に発表されたばかりです。

発表によると、香川県信用組合のさぬき市にある長尾支店の49歳の元支店長が2010年から2022年1月にかけて、友人などおよそ50人の名義を借りて預金口座を開設したうえで、消費者ローンを組み、香川県信用組合から1億円余りをだまし取ったということです。

香川県信用組合は、別の元職員が似たような手口でおよそ8,400万円をだまし取ったことを2022年1月に発表したばかりですが、その調査の過程で、ATMの画像を解析したところ、元支店長が他人名義の口座を利用していることが分かり、問題が明らかになったということです。

元支店長は、香川県信用組合の聞き取りに対し事実関係を認め、だまし取った金は名義を借りた知人などとの飲食代や洋服の購入などに充てたと話しているということです。

香川県信用組合では、元支店長を先日、懲戒解雇し、だまし取った金の返済を求めるとともに今後、刑事告訴するとしています。

不祥事が相次いでいることについて、香川県信用組合の川畑貢理事長は、「重大かつ厳粛に受け止め、真摯に反省するとともに、コンプライアンス体制の強化に全力で取り組む」と述べました。

1月に引き続き2件目ですから、内部統制が機能していないんでしょうね。
こういったところに安心してお金を預けたりできるのでしょうか?
こういったことをして出世して支店長になっているのであれば、評価方法の見直しや新規契約の際のご本人への確認をきちんとしないといけないと思いますし、契約をたくさん撮る人は疑った方が良いということになるかもしれませんね。
昔、監査法人勤務時代に、とある小売店の経営者の方から、『現金過不足がまったくない店舗は逆に怪しいんですよね。』と聞いたこと(多い時にストックしておいて足りない時にそこから出しているか、もしくは、個人的に負担している)を思い出しました。

香川県信用組合の元支店長が他人名義口座開設で1億円余りを詐取していたことについて、どう思われましたか?


岡山市の職員が住居・通勤手当を13年間不正受給!

読売新聞によると、岡山市は、先日、住居手当と通勤手当を約13年間、不正に受け取った下水道河川局の50歳代男性職員を停職6か月の懲戒処分としました。
男性職員は不正受給した全額を返納し、同日、依願退職しました。

発表では、男性職員は2008年11月に自宅を新築し、岡山市内のアパートから転居しました。
両手当の支給対象外となったのに、転居の届け出をせず、2008年12月~2021年9月、計約448万円を不正に受給していました。

アパートが取り壊されていることに上司が気付き、発覚しました。
2018年8月の岡山市の調査では、偽造した賃貸借契約書と家賃の領収書を提出していました。
聞き取りに対し、「給料が減るのが嫌でやった。ばれないと思った。」などと話しているそうです。

多かれ少なかれ、こういう人はいるんでしょうね。
そもそも住居手当も、賃貸か持ち家かで支給されるかどうかが違うのもおかしいと思いますので、支給しないところも増えているのではないかと思いますが、手当の見直しからした方が良いのではないかと思いました。
職員の人にも税金が使われているという自覚を持って欲しいですね。
依願退職ということは、退職金も支給されるんでしょうね。

岡山市の職員が住居・通勤手当を13年間不正受給していたことがアパートが取り壊されていることに上司が気付いたことで発覚したことについて、どう思われましたか?


静岡県焼津市のシルバー人材センターで1,800万円の未入金!

静岡第一テレビによると、静岡県焼津市のシルバー人材センターで、1,800万円の未入金があることがわかったようです。

焼津市シルバー人材センターによると、2021年1月、会計事務を担当していた元職員の退職の申し出をきっかけに調査したところ、2017年度から2020年度までの4年間に、顧客から受注した仕事の請負代金413件分1,793万円が口座に入金されていないことがわかったようです。

このため、焼津市シルバー人材センターでは、元職員が入金処理をせず着服横領した疑いが強いとして、2021年2月に懲戒免職処分としました。

元職員は着服横領を否定していて、焼津市シルバー人材センターは、2022年1月、損害賠償を求め提訴しています。

こういうところも、内部統制というものが存在しないんでしょうね。
公益社団法人で色々と優遇されており、それなりのお金の動きがある組織だと思いますので、経営者はきちんと内部統制を構築してほしいですね。

静岡県焼津市のシルバー人材センターで1,800万円の未入金があることについて、どう思われましたか?


JAちば東葛の男性職員が顧客から預かった現金など530万円を横領!

千葉日報によると、JAちば東葛(千葉県柏市)は、先日、風早支店の30代男性職員が顧客7人から預かった現金など少なくとも530万円を横領したと発表しました。

JAちば東葛は他の顧客にも被害がないか全容解明に向け調査中です。

職員は借金の返済やギャンブル、遊興費に使ったと説明しており、全額弁済の意向を示しているそです。

JAちば東葛によると、男性職員は風早支店で金融の外回り業務に従事しており、保険の営業に担当替え後も外回りの集金業務を続けていました。

横領の期間は2017年11月~2021年10月で、普通貯金への入金や定期積金の掛け金を口実に顧客から預かった現金や、口座から払い戻した現金を着服していました。

2021年10月9日、別の職員が顧客を訪問時「男性職員に預けた通帳が返ってこないがどうなっているのか」と相談があり、発覚したようです。

男性職員は顧客から現金を預かる際、正規の預かり証を発行せず名刺の裏に記載して済ませたほか、顧客訪問の予定を日報に書き込んでいませんでした。

JAちば東葛は、「証拠となる痕跡を残さないようにしており、チェックできなかった」と説明しました。

男性職員は横領を認めており、被害額を確定後、懲戒処分を決めるそうです。
刑事告訴は「調査の見通しがついた時点で検討する」としています。
被害者にはJAちば東葛が弁済します。

またもやJAかという感じですが、今どき、名刺の裏に記載するということは、普通の会社では認められていないと思いますので、悲しいことではありますが、全面的に信用するのではなく、個人も色々と知識を身に着けないといけない時代になっていますね。
JAちば東葛の『証拠となる痕跡を残さないようにしており、チェックできなかった』というコメントもどうなのか思いますね。
集金をやめるか、集金をするときは2人以上で行くとかしないと防ぐことは厳しいかもしれませんね。
これらをやるとしても、皆さんにそのことを知れ渡らせないといけないとは思いますが。
手間とか考えると、集金もどんどん有料になっていくかもしれませんね。

JAちば東葛の男性職員が顧客から預かった現金など530万円を横領していたことについて、どう思われましたか?


児童養護施設の運営口座から約1億8,000万円を横領の疑い!

中京テレビによると、三重県伊勢市にある児童養護施設の元職員が約560万円を横領したとして、先日、警察に逮捕されました。

業務上横領の疑いで逮捕されたのは、児童養護施設の元職員(47)で、警察の調べによりますと、2020年8月から11月までの間に、施設の運営口座から約560万円を横領した疑いがもたれています。

警察の調べに対し、児童養護施設の元職員は「間違いありません」と容疑を認めているということです。

施設を運営している社会福祉法人は、2021年、会見を開き、元職員が施設の積立金や入所児童の児童手当などを横領したため解雇したと発表していました。
当時、社会福祉法人の聞き取りに対して、元職員は「横領した金の大半は競馬に使った」と話していたということです。

警察によりますと、社会福祉法人は、2015年からの5年であわせて約1億8,000万円の被害があったと刑事告訴していて、警察は元職員の関与を調べています。

5年で約1億8,000万円も横領されていたのに、社会福祉法人は気付かないのだろうかと疑問に思います。
おそらく、内部統制が存在しないか、あっても有効に機能していないということでしょうね。
社会福祉法人は色々と優遇されている面があると思いますが、内部統制の構築及び運用は経営者の責任ですので、こういうところまで優遇する必要があるのだろうかと思ってしまいますね。

児童養護施設の運営口座から約1億8,000万円を横領の疑いで逮捕されたことについて、どう思われましたか?


賞味期限偽装や着服など不祥事続きのJA高知県が再発防止策を発表!

高知さんさんテレビによると、2021年に不祥事が相次いで発覚したJA高知県が、特別調査委員会の報告を受け、再発防止策など今後の対策について発表しました。

JA高知県・秦泉寺雅一組合長「誠に申し訳ありません。」

JA高知県は、2021年4月から9月にかけて賞味期限の偽装や保険金の着服などの5件の不祥事が発覚しました。

これらを受け、特別調査委員会がおよそ5か月かけ、現地調査や職員へのアンケートなどを行いました。
その結果、佐川支所と春野営農経済センターでの着服の被害金額は今のところ当初の内部調査を3,000万円ほど上回る総額8,400万円ほどにのぼることがわかったようです。

着服を行ったいずれの職員にも刑事告訴は行わず、懲戒解雇などにしています。
報告を受け、秦泉寺雅一組合長は、「3年前の事業統合の際に組織体制やコンプライアンス意識の強化が不十分だった」とし組織の再出発を訴えました。

秦泉寺雅一組合長「不退転の決意を持って皆さま方からの信頼回復に努めさせていただきたいと思います。」

リスク管理体制の強化や集金業務の廃止など再発防止策の方針を発表しました。
具体的な対策や組合員などへの対応は来月の理事会で取りまとめる予定だそうです。

被害金額が内部調査から3,000万円ほど増えているということは、内部調査もきちんとできない組織なんでしょうね。
刑事告訴を行わないのも、組織として甘いのではないかと思われます。
全国的にJAの不祥事は多いと思いますので、経営者は、真剣に内部統制の重要性を理解して、内部統制をきちんと構築してほしいですね。
内部統制に不備があると、組織としての信頼も失いますし、損害を本人から回収できなければ金銭的な損害も出ますし、優秀な職員が前途を失うかもしれませんし、何も良いことはありません。

賞味期限偽装や着服など不祥事続きのJA高知県が再発防止策を発表したことについて、どう思われましたか?


レジの会計取り消し28回で18万円着服した疑いで元店長を逮捕!

京都新聞によると、京都府警下京署は、先日、業務上横領の疑いで、佐賀県佐賀市のアルバイトの女性(43)(窃盗罪で起訴)を再逮捕しました。

再逮捕容疑は、京都府京都市下京区のレストラン店長だった2016年6月~2017年8月、28回にわたって店の売り上げ計約18万円を着服した疑いです。
元店長は、容疑を否認しているようです。

下京署によると、元店長はレジ操作を誤った時に会計を取り消す処理を悪用し、売り上げを実際よりも少なく偽装していました。
店の運営会社による調査で、元店長による取り消し処理が多いことが発覚したそうです。

本来、横領などを防ぐことを考えないといけない立場にある店長が着服していたということは、会社として、きちんと内部統制の教育や構築ができていなかったということでしょうね。
本人が悪いのは言うまでもないですが、経営者にも責任があるでしょうね。
やはり、現金商売は難しいですね。
きちんと、内部統制構築しましょう。

レジの会計取り消し28回で18万円着服した疑いで元店長が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


「競艇するため」にATM点検を装い元ALSOK警備員が1億円を盗む!

FNNによると、警備会社ALSOKに勤めていた男が約1億円の現金を盗んだとして逮捕されたようです。
窃盗の疑いで逮捕されたのは、ALSOKの元警備員(33)です。

本来、警備するべきATMから約1億円の現金を盗み出した、その手口の一部が明らかになったようです。

事件は2021年10月28日、千葉県内にある金融機関で起きました。
ATMの点検・清掃のため現場を訪れた元警備員は、現金に触れることなく行う作業のため一人で来ていました。

ところが、元警備員は本来なら必要のない鍵を持ち込み、ATMを開けて中から数百万円を盗み出したとみられています。

同様の手口で6か所の金融機関にあるATMから合計で約1億円の現金を盗み出していました。

近隣住民は、逮捕の数日前に元警備員の姿を目撃していました。
「正月2日3日、そこでバーベキューやっていたよ。今風の男の人かな…」

ALSOKで2011年から約10年間働いていたという元警備員ですが、関係者によるとトラブルなどを起こすような人物ではなかったということです。

事件を受けALSOKは、「今回の件を重く受け止め二度と起きないよう社員一丸となって信頼の回復や再発防止に取り組んでいく」と謝罪しました。

調べに対し元警備員は、「俺のやったことで間違いありません」と容疑を認めるとともに、犯行に及んだ理由を次のように話しているそうです。
「競艇をするために金が必要だった。」

警察は余罪があるとみて、調べを進めています。

多額のお金を扱う仕事で、一人で作業できる状況を作れるということは、内部統制の構築ができていないということでしょうね。
会社の信用も失いますし、本人から回収できなければ会社の損失となりますし、採用が困難な時代に従業員を失いますし、従業員の将来を失う可能性がありますし、誰も得しません。
経営者は、真剣に内部統制の重要性を認識し、きちんと内部統制を構築し、構築したあとも絶えず見直してほしいですね。

「競艇するため」にATM点検を装い元ALSOK警備員が1億円を盗んだことについて、どう思われましたか?


香川県信用組合の職員が2億6,200万円を顧客になりすまし詐取!

香川県信用組合(うどん県高松市)は、先日、本店営業部の元副長の男性(39)が顧客になりすまし、香川県信用組合の消費者ローンから計約2億6,200万円を不正に借り入れて詐取していたと発表しました。

香川県信用組合によると、男性は2011年8月~2021年12月、香川県内の計5店舗の顧客31人から預かった免許証のコピーなどを悪用して預金口座を開設。消費者ローン計約2億6,200万円を不正に借り入れてだまし取りました。
うち約8,500万円についてはパチンコや飲食費などに使い、残りは不正借り入れの返済に充てていたようです。

別の職員が2021年11月、口座資金の不審な動きに気付いて発覚しました。
男性は2021年12月7日の聞き取り調査で事実関係を認めましたが、翌日に亡くなりました。
香川県信用組合は刑事告訴はせず、借入金を全額弁済しました。
今後、遺族に返還を求めるようです。

香川県信用組合の川畑貢理事長は先日の記者会見で「口座開設やローンの業務を1人で担っていたので不正に気付けなかった。多大な心配と迷惑をかけた」と謝罪しました。
今後、第三者委員会を設置して再発防止に取り組むようです。

口座開設やローンの業務を1人で担っていたということは、内部統制が存在しないんでしょうね。
金融機関で、こういう状況でいいのでしょうか?
会計監査人もいると思いますが…。
大切なお金を預ける際には、金融機関だからといって信用するのではなく、信用できる金融機関を選んで預けないといけない時代なっているのかもしれませんね。

香川県信用組合の職員が2億6,200万円を顧客になりすまし詐取していたことについて、どう思われましたか?


「400万円の中古外車も買った」北海道消防協会の元経理担当が”2,200万円着服”で再逮捕!

先日、このBlogでも取り上げた事件の続きですが、北海道内の消防隊員・団員で作る北海道消防協会で経理主幹を担当していた52歳の男が、約2,200万円を着服したとして再逮捕されました。

業務上横領の疑いで再逮捕されたのは、北海道厚真町に住む派遣社員(52)です。

元経理担当は北海道消防協会の経理を担当していた2016年4月から2017年3月までの間、管理する口座から現金約2,200万円を引き出し着服した疑いが持たれています。

警察によりますと、当時元経理担当は北海道消防協会の経理主幹で、会員の会費などが管理されていた複数の口座から約30回に渡って現金を引き出していたということです。

北海道消防協会などによりますと、元経理担当は2007年ごろから経理を1人で担当していました。

2018年12月に北海道消防協会内の経理関連の書類に不備が見つかったことなどから内部調査をしたところ不正が発覚し、総額1億1,000万円以上を私的流用していたとして、2019年3月に刑事告訴し、元経理担当を懲戒免職処分としていました。

当時の内部調査に元経理担当は、「弟の借金の肩代わりや高い車や旅行のために使った」などと話し、口座に残高はほとんど残っていなかったということです。

警察は、元経理担当が経理主査だった2015年4月から2016年3月までの間、管理する口座から現金約1,180万円を引き出し着服していたとして2021年11月25日に逮捕していて、余罪の捜査を進め2021年12月15日に再逮捕しました。

調べに対し元経理担当は、「数万円から着服を始め、発覚しないのでエスカレートした。飲酒やパチンコ、旅行などに使った。400万円する中古の高級外車も買った」などと容疑を認めているようです。

警察は業務上横領事件の時効である7年間を捜査するとし、これまで明らかになった約3,400万円のほかに6,000万円近くの余罪があるとみて、追及する方針です。

これだけ横領されていて、実際に口座にほとんど残高がないのに気づかなかったというのは、経営者にも責任があるのではないかと思います。
組合や協会など、それなりの額のお金の動きがあって、役員が兼務の非常勤で、経理担当者が1人というのは、横領が多いのはここ数年の横領事件を見ていても明らかですから、経営者も早く内部統制の重要性に気づいて欲しいですね。
そもそも、経営者としての資質がない名ばかりの方が経営者になっていることが問題なのかもしれませんが。

「400万円の中古外車も買った」北海道消防協会の元経理担当が”2,200万円着服”で再逮捕さrてたことについて、どう思われましたか?


架空の出張仕立て2,800万円を着服したNHK子会社社員を懲戒解雇!

読売新聞によると、NHKの子会社「NHKグローバルメディアサービス(Gメディア)」(東京都渋谷区)は、先日、架空の出張を仕立て、旅費約2,800万円を着服したとして40代男性社員を懲戒解雇したと発表しました。

発表によると、男性社員は2021年7〜10月、取引先のプロダクションが業務で出張したことにし、その新幹線チケットを、旅行会社に85回申し込みました。
男性社員は毎回、代金後払いでチケットを受け取り、JRの窓口に持ち込んで換金していました。
男性社員はその後、旅行会社に代金を支払わず、着服した金はローン返済などに使っていたそうです。

今回の不正は2021年11月上旬、男性社員が自ら上司に報告して発覚しました。
男性社員は庶務・経理の担当でした。
Gメディアは旅行会社にすでに未払いの代金全額を支払い、男性社員はGメディアに返済の意思を示しています。

経理の担当なのに、支払わないとバレるというのは最初から分からなかったのでしょうか?
NHKグループも何年かに一度は不祥事が表沙汰になる不祥事が多い企業ですよね。
内部統制の重要性を経営陣は認識しているのでしょうか?
まぁ、発覚から公表まで早かったのは、良いことだと思いますが。

架空の出張仕立て2,800万円を着服したNHK子会社社員が懲戒解雇されたことについて、どう思われましたか?


北海道消防協会元職員で協会運営費1,100万円を着服した52歳男性を逮捕!

北海道放送によると、北海道消防協会の元職員の男性が、協会の運営費1,100万円を着服していたとして、逮捕されました。

逮捕されたのは、北海道消防協会の元職員の52歳の男性です。

元職員は、札幌市にある協会で、経理主査として勤務していましたが、2015年4月から2016年3月にかけて、ギャンブルや飲酒、旅行の資金のため、協会の運営費の口座から現金合計1,100万円を引き出して着服した業務上横領の疑いが持たれています。

警察によりますと、元職員は約30回にわたり、札幌市内の銀行や郵便局の口座から現金を引き出していました。

北海道消防協会は、元職員の会計文書の管理がずさんなことを不審に思い、2018年6月から内偵調査を始め、2019年2月に着服が発覚し、3月に元職員を懲戒解雇処分としました。

警察の調べに対し、元職員は「私がやったことに間違いない」と容疑を認めているということです。

警察は、2016年以降も、元職員が同様の手口で横領を繰り返し、被害額は合わせて約9,000万円に上ると見て、調べを進めています。

これだけ着服されても気付かないということは、内部統制というものが存在しないと思われますし、協会という役員が非常勤で兼務の方が多く経営者としての意識が乏しい方が多い組織ゆえ、起こるべくして起こった事件でしょうね。
こういった組織こそ、内部統制を構築しないといけないということを役員に認識してほしいですね。

北海道消防協会元職員で協会運営費1,100万円を着服した52歳男性が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


「ハワイ旅行等で1千万円以上借金あった」県立高校の元事務長が1,700万円を横領!

東海テレビによると、愛知県の県立高校の男性が、高校の銀行口座から総額およそ1,700万円を横領していたことが分かったようです。

愛知県立犬山高校で経理を担当していた元事務長の男性(62)は2017年、高校の銀行口座から520万円あまりを横領したとして2021年3月に逮捕・起訴され、執行猶予付きの有罪判決を受けていました。

その後の愛知県教育委員会の調査で、元事務長が請求書を偽造して着服を繰り返し、2020年に定年退職するまでの3年間に総額およそ1,700万円を横領していたことがわかりました。

愛知県教育委員会の聞き取りに対し、元事務長は「生活費やハワイ旅行などで1千万円以上借金があり、弁済に困ったので着服した」などと話していて、横領した金は2021年8月までに全額弁済したということです。

こういった事件が起きるたびに、学校の職員には現金や預金を触らせず、何校かまとめて教育委員会などがやればいいように思います。
最近は、教育に関わる方々が、教育ということを考えているのだろうかと疑問に思う事件が多いですね。
あとは、一般企業ならば、退職金が出ない案件だとは思いますが、2020年に定年退職していますが、このような場合、退職金はどうなるんでしょうね?

「ハワイ旅行等で1千万円以上借金あった」県立高校の元事務長が1,700万円を横領したことについて、どう思われましたか?


旅行会社が「雇調金」を1億7,750万円不正受給か?

読売新聞によると、旅行会社(東京都千代田区)が、国の雇用調整助成金を不正受給した疑いがある問題で、旅行会社の特別調査委員会は、先日、東京都内で記者会見を開き、不正受給額が約1億7,750万円とみられるとの中間報告書を公表しました。
旅行会社幹部らは不正への関与を否定し、特別調査員会も「現時点では故意に虚偽申請を行ったか明らかではない」としています。

旅行会社は休業手当を支払った企業を助成する雇用調整助成金(雇調金)を、新型コロナウイルス禍の2020年3月~2021年5月分として計約4億5,000万円を受給しています。
委員長の久保利英明弁護士によると、旅行会社は従業員の勤怠を記録していなかったことから、定期券の所持者を全て出勤したとみなすなどし、計約1億7,750万円が事実と異なる受給額と推認しました。

旅行会社は本社経営企画本部が、各支店などからの報告を取りまとめて休業申請を行っていました。
東京支店では、休業中に上司から呼び出された従業員がいたといい、出社後に業務システムを使わないように指示された従業員もいたようです。

特別調査委員会は報告書で、「勤怠確認や助成金申請に関する内部統制に瑕疵(かし)があることは否定できず、あまりにずさんな管理体制だ」と指摘しました。
旅行会社は、「引き続き調査に全面的に協力する」とのコメントを出しました。
旅行会社の会長は「日本旅行業協会」会長を務めていますが、先日の協会臨時理事会で会長代行に選出された副会長が会長職を代行しています。

特別調査委員会の中間報告書では、NHKが情報提供者から得た旅行会社の内部資料を、久保利英明委員長に渡していたことが明らかになりました。

報告書によると、特別調査委員会は問題を解明できる資料が乏しかったことから、久保利委員長がNHK記者に、情報提供者から入手した資料提供などの協力を依頼しました。
NHKは先日、旅行会社の東京支店が出社時に行っていた2020年7月~2021年5月の検温記録のコピーを特別調査委員会に渡していたそうです。

特別調査委員会は全従業員の検温記録がないことから休業状況の判断は難しいとして、この資料を不正受給額の推定には用いなかったとしています。
NHK広報部は「情報提供者と相談した上で取材源を秘匿し、資料の一部を提供した。詳細は確認を進めている」とコメントしています。

最終的にどうなるか分かりませんが、故意にやっているのであれば、悪質ですね。
調査結果をウォッチしたいと思います。
内部の情報提供者がいるということは、良心を持った方がまだまだたくさんいらっしゃるのだなぁと思いました。

旅行会社が「雇調金」を1億7,750万円不正受給している疑いがあることについて、どう思われましたか?


焼津漁協職員がカツオを大量窃盗!

読売新聞によると、静岡県焼津市の魚市場で大量のカツオを盗んだとして、焼津漁業協同組合職員ら7人が逮捕された事件が、地元に衝撃を広げているようです。
以前から、水産関係者の間では「焼津港では水揚げが減る」と指摘されており、長年にわたって不正が続いていた可能性があるそうです。
日本一の水揚げを誇る漁港のブランドを傷つけかねない深刻な事態で、全容解明と再発防止が強く求められています。

「うわさは本当だったのか。太平洋で命がけで取ってきた魚を奪うとは許せない。」と、被害に遭った水産会社の関係者は声を荒らげました。
社内では、焼津港の水揚げが鹿児島の港と比べて少なくなることが不思議がられていたそうです。
「漁協を信頼していたのに裏切られた。同業他社もやられているのでは」と疑いの目を向けています。

ある漁協関係者は「30年前からうわさはあった」と証言しています。
静岡県警は、事件後に複数の水産会社から被害の相談を受けており、メンバーを替えながら窃盗が繰り返されていたとの見方を強めているようです。
捜査関係者は「バカを見ていたのは水産会社だけで、漁協関係者と水産加工会社が甘い蜜を吸っていた。パンドラの箱が開いた」と語っています。

静岡県警は、先日、水産加工会社元役員(47)、運送会社員(47)、同社員(43)の3容疑者を窃盗容疑で逮捕しました。
共犯として漁協職員(40)を逮捕したほか、後日、水産加工会社元社長(60)、漁協職員(31)、元漁協職員(30)の3容疑者を新たに逮捕し、一連の逮捕者は7人に上りました。

静岡県警が首謀的な役割を果たしたとみているのは、40歳の漁協職員、水産加工会社元社長の両容疑者です。
水揚げされたカツオは、漁協が計量してから倉庫に保管されます。
漁協で現場を仕切る立場にあった40歳の漁協職員は、計量担当の31歳の漁協職員、30歳の元漁協職員、運送担当の47歳の運送会社員、43歳の運送会社員の各容疑者に水揚げしたカツオの一部を計量せずに運び出すよう指示していたとみられます。

水産加工会社元社長は部下の元役員に指示し、倉庫に運ばせたカツオを自社の所有と偽った疑いがあります。
売り上げの一部が40歳の漁協職員に渡り、報酬として分配されていた模様です。
7人は事件への関与を認めているそうです。

この水産加工会社は創業50年を超える老舗で、焼津商工会議所が認定したブランド商品もあります。
同業者は「仕事熱心な社長だった」と口をそろえています。
漁協では職員3人の逮捕に驚きの声が上がっています。
ある同僚は「皆真面目で、悪いことをするやつらではない。ショックで信じられない」と語っています。

焼津市によると、焼津漁港の海産物の水揚げ額は412億円(2020年)で、全国トップです。
冷凍カツオの水揚げ量も約8万9,000トンで日本一を誇ります。
全国屈指の港を舞台に7人の逮捕者を出した異例の事態に、地元は衝撃を隠せません。
焼津市内でカツオ料理を提供する飲食店の男性(44)は「インターネットで『焼津』と調べると、カツオ窃盗のニュースが出てくる。これ以上評判が落ちるのは困る」と複雑な心境を語っています。
鮮魚店を営む男性(57)は「地元の自慢の港の信用が失われた」と下を向きました。

焼津漁協は、弁護士ら6人からなる調査委員会を設置し、全職員約120人の聴取を進め、11月末に結果をまとめました。
すでに民間警備員の配置やトラックのルート固定を再発防止策として導入しています。
焼津漁協幹部は「大変残念で申し訳ない。何とか信頼を取り戻したい」と語りました。

自らブランドをき損するような行為を行っていますね。
職員が120人もいるような漁協で、このようなことがおそらく従来から行われていたわけですから、内部統制もなかったのでしょう。
従来から行われていたとなると、幹部にも関わっていた方がいらっしゃるのではないでしょうか?
過去に盗んだ分を返さないといけないと思いますし、き損されたブランドを取り戻すのは大変でしょうね。
ブランドは築くのは長年かかり大変だけど、失うのは一瞬という典型例ではないでしょうか。

焼津漁協職員がカツオを大量窃盗していたことについて、どう思われましたか?


阿波銀行本部勤務の銀行員が「断り切れず」顧客の預金残高を知人に漏らす!

読売新聞によると、阿波銀行(徳島県徳島市)は、先日、元行員の男性が知人に対し、顧客1人の預金残高などの情報を漏らしていたと発表しました。
阿波銀行は、この男性を2021年9月に懲戒解雇しました。

発表によると、男性は本部勤務だった2016年2月、知人の求めに応じ、顧客の預金に関する情報を勝手に持ち出して教えたようです。
情報を漏らされた顧客が2021年7月、阿波銀行に相談したことから発覚し、阿波銀行は徳島県警に報告しました。

顧客に金銭的な被害は確認されておらず、男性は阿波銀行の調査に対し「知人から頼まれたので、断り切れなかった」と話しているそうです。

阿波銀行は「役職員一同深く反省し、再発防止を図ってまいりたい」としています。

お隣の県の地方銀行ですが、モラルが低すぎますね。
このような銀行に大事なお金を預けたいと思うでしょうか?
行員の教育をもっとしないといけないでしょうね。
あとは、どの行員でも、簡単にすべての顧客情報にアクセスできるものなのでしょうか?

阿波銀行本部勤務の銀行員が「断り切れず」顧客の預金残高を知人に漏らしていたことについて、どう思われましたか?


JAおきなわ職員が2017年~2020年まで返金を装い総額270万円を着服!

沖縄タイムスによると、JAおきなわ(普天間朝重理事長)は、職員が農業資材関連の代金を着服した疑いがあった問題で、先日、支店の購買店舗に勤務していた30代男性職員が270万円を着服していたと発表しました。

男性は実際は返品商品がないにもかかわらず返品処理を装い、売上金を着服していたようです。
JAおきなわの聞き取りに対し男性は事実関係を認めていて、現在は自宅謹慎中です。

JAおきなわは刑事告訴を検討しています。

JAおきなわによると、着服期間は2017年9月から2020年10月までです。
通常は不正防止のため、返品作業は職員2人で商品やレシートなどを照らし合わせて客へ返金するそうですが、男性は一人で手続きしていました。
着服した金は、生活費や遊興費として使ったそうです。

2020年度決算期に、購買店舗在庫商品の帳簿残高と現物の棚卸残高に差が生じたため、本店が原因を調査していました。
通常とは異なる経理処理が確認されたため、2021年6月22日に男性職員からヒアリングをしたところ着服を認めました。
10月9日まで調査を進めた結果、総額は270万円となりました。

発覚から発表までに3か月以上かかったことに対し、JAおきなわのコンプライアンス統括部の担当者は「着服していた期間が長かったため調査に時間がかかっていた」と説明しました。

普天間理事長は「組合員や利用者、関係者の皆さまに多大な迷惑と心配をおかけしたことについて、おわび申し上げる。今回の不祥事を厳粛に受け止め、再発防止策と内部管理態勢の強化を図っていく」とコメントしました。

相変わらずJAは不祥事が多いですね。
『通常は』2人と記事には書いていますが、実際には一人でしていたわけですから、内部統制を構築しているものの、形だけで運用できていないということなんでしょうね。
これだけ不祥事が起こるということはザルということでしょうから、もう『性善説』は通用せず、『性悪説』を前提に考えていかないといけないことを経営者は認識してほしいですね。

JAおきなわ職員が2017年~2020年まで返金を装い総額270万円を着服していたことについて、どう思われましたか?


元郵便局長が退職後に「再任用されたがノルマある」とうそをついて無断解約して詐取!

読売新聞によると、山口県下関市内の郵便局の元局長男性が、知人の口座を無断で解約するなどして約1,950万円をだまし取ったとして、山口県山陽小野田市の女性らから被害額の返還を求める訴訟を起こされていることが分かったようです。

女性は詐欺容疑で山口県警に告訴しています。
日本郵便も情報を把握しており、読売新聞の取材に対し、「警察の捜査に協力している」とコメントしているようです。

提訴は2021年9月6日付です。
訴状によると、元局長は2014年、女性から預かった通帳と印鑑を使って無断で250万円を引き出しました。
退職後の2017年にも「郵便局に再任用されたが、ノルマがある」などとうそを言って女性やその家族の口座を無断で解約し、約1,700万円を着服したとしている。

2018年2月頃に女性らの指摘を受け、元局長は事実関係を認めて謝罪しました。
約200万円を返しましたが、支払いが滞ったため、2020年12月に山口県警に詐欺容疑で告訴し、今回、山口地裁にも提訴しました。

JAもそうですが、郵便局も不祥事が多い組織ですね。
信頼関係を構築できているということかと思いますが、こういうことがあると、本人だけでなく、組織の信頼を失ってしまうということを認識してほしいですね。
そういうことが分からない方が、局長とをやっているんですね。
普段、公認会計士や税理士の仕事の中で、JAや郵便局だとありがたいと思うこともあるのですが、裏返せば、問題も抱えていると思いますので、JAや郵便局は内部統制の重要性を改めて認識してほしいなぁと思います。

元郵便局長が退職後に「再任用されたがノルマある」とうそをついて無断解約して詐取していたことについて、どう思われましたか?


2つの子会社で架空請求や私的流用などの不正があり被害は5億円超!

JIJI.COMによると、静岡市に本社を置く東証1部上場のTOKAIホールディングス(HD)は、先日、子会社のザ・トーカイ(静岡市)と東海ガス(静岡県焼津市)の元従業員が、それぞれ架空請求や会社資金を私的に流用する不正を行ったと発表しました。

被害総額は計5億円を超えるようです。

TOKAI HDは社内調査委員会を設置して原因究明などを進めており、「関係者に厳正な処分を実施する」としています。

TOKAI HDによると、名古屋国税局が2021年7月に行った税務調査で発覚しました。

ザ・トーカイでは、元従業員が2014年2月から工事案件を受注する際に架空請求などを行い、約1億7,300万円を取得していました。

東海ガスでは、経理担当の元従業員が2014年3月から自身の銀行口座に約3億6,800万円を送金し、私的に流用していました。

スゴい額ですね。
会社の内部監査ではなく、監査法人の会計監査でもなく、国税庁の税務調査で発覚するというのが、東証1部上場企業としてふさわしい内部統制の構築ができていないということなのでしょうが。
ホールディングカンパニーとして、子会社のコントロールもできていないということなのかもしれませんが。

2つの子会社で架空請求や私的流用などの不正があり被害は5億円超であったことについて、どう思われましたか?


不適切な事務処理で高松市に損害を与えた健康福祉局の男性係長を懲戒処分!

瀬戸内海放送によると、高松市は不適切な事務処理で市に損害を与えたとして、先日、健康福祉局の男性係長を懲戒処分にしました。
戒告の処分を受けたのは、高松市健康福祉局の男性係長(52)です。

高松市によると、係長はマイナンバーカードを健康保険証として利用するためのシステム改修に関する国への補助金申請について、本来2年分申請しなければならないものを1年分しかしていませんでした。
これによって、交付額が約1,300万円減額されました。

係長は高松市の聞き取りに対して、「上司との連絡調整がうまくいかなかった」と話しているということです。
この他、この係長は2020年度の委託契約について手続きを怠り、業者への支払いが遅れるなどの影響もあったということです。

きちんと仕事してほしいですね。
ただし、大きな組織である以上、一人だけの責任ということはありえないように思いますが。
おそらく、数年ごとに異動になるので、複数の人が分かるようにしておかないと、何かと不都合な状況が生じるように思いますが、上司も業務をきちんと把握していないような状況なんですかね。
個人的には、そのような状況だと、横領などの不祥事も起こりやすいのではないかと思います。

不適切な事務処理で高松市に損害を与えた健康福祉局の男性係長が懲戒処分となったことについて、どう思われましたか?


「飲み代やギャンブルに使った」商工会議所の30代職員が167万円着服で懲戒解雇!

上毛新聞によると、群馬県の藤岡商工会議所(小坂裕一郎会頭)は、先日、30代の男性職員が会計事務を受託する民間2団体の現金計167万円を着服したと発表しました。
藤岡商工会議所は、男性職員を懲戒解雇処分としました。
ちなみに、着服金は男性職員が全額返済したとし、刑事告発は見送るようです。

藤岡商工会議所によると、先日、男性職員に2団体の現金出納帳と通帳を提示するよう求めたところ、会計データが消え、通帳も見当たらないなどと説明したそうです。
後日、再度確認すると、男性職員は「飲み代やギャンブルに使った」などと着服を認めたそうです。

その後の調査で、男性職員が2019年7月~2021年9月に計167万7,863円の現金を着服していたことが判明しました。
藤岡商工会議所は正副会頭会議などを開き、男性職員の懲戒解雇処分と退職金の不支給、管理職4人のけん責処分を決めました。

2団体は共に同業組合で、男性職員は3年半前から会計事務を担当するようになりました。
ここ2年間は年度ごとの決算報告をしていなかったため、発覚が遅れたそうです。
藤岡商工会議所は2団体に対し、着服の経緯を説明するとともに謝罪しました。
同様に会計事務を受託する7団体についても調査を行い、通知文を送りました。

藤岡商工会議所の飯島峰生専務理事は「地域経済をけん引する立場としてあってはならないこと。今後は会計事務の管理体制を強化するとともに職員へのコンプライアンス研修を実施し、再発防止と信頼回復に努める」と話しました。

知らなかったのですが、商工会議所って、会計事務の受託もしているんですね。
組合も、役員が非常勤で、事務員も一人だけだったりするので横領などが発生しやすいと思いますが、会計事務を委託して、横領されるとは、踏んだり蹴ったりですね。
2年間、決算報告をしていないというのは、組合の役員等は何も気づかなかったのだろうか?という気はしますが。
ここの商工会議所だけの話ではないかもしれませんので、商工会議所や商工会も、内部統制を再確認した方が良いかもしれないですね。

「飲み代やギャンブルに使った」商工会議所の30代職員が167万円着服で懲戒解雇されたことについて、どう思われましたか?


JA北さつま職員が170万円着服で懲戒解雇!

MBC南日本放送によると、客からの預金およそ170万円を着服したとして、JA北さつまの職員が懲戒解雇処分となりました。

先日、懲戒解雇処分となったのは、JA北さつま伊佐地区の支所で預金担当だった40代の女性職員です。

JA北さつまによりますと、女性職員は、2018年11月以降、自治体や個人から預かった現金あわせて170万円あまりを着服しました。

2021年6月、顧客から「入金日と通帳の取引日が違う」との指摘があり発覚したもので、女性職員が着服を認めました。
生活費にあてていたということです。

すでに全額返金されたためJA北さつまは、現段階で刑事告訴は考えておらず、春田和則組合長は「再発防止計画に基づき、組織をあげて取り組んでいく」とコメントを出しています。

本当にJAは多いですね。
顧客からの指摘で発覚するということは、内部統制が機能していないということだと思いますので、内部統制をゼロから構築し直したほうが良いのではないかと思います。
リスクがあるポイントは、これ以外にもたくさんあるでしょうから。
最近、全額返済されているということで刑事告訴しないのは、内部統制の構築に責任のある経営陣の保身にあるのではないかと思うようになってきました(笑)。

JA北さつま職員が170万円着服で懲戒解雇されたことについて、どう思われましたか?


合掌村不明金問題で下呂市が退職者に寄付を求める!

岐阜新聞によると、岐阜県下呂市営の観光施設下呂温泉合掌村で起きた不明金問題で、死亡した元職員(当時52)が同施設で勤務し計約2億6千万円の不正な支出や着服を行った2011~2019年度に任命責任や管理責任があり、すでに退職・退任した市の元幹部ら約20人に対し、下呂市は、先日、寄付を求める方針を明らかにしました。

先日の市議会全員協議会で明らかにしました。
この問題では、管理責任があった現役職員のほか、問題発生後に就任した山内登市長、市議会議員を対象に、処分や給与・報酬の減額が行われています。
退職者らには処分はできないため、額は決めずに寄付を要請する形としました。
近く市長名で文書を送るようです。

また、元職員や不正会計に使われた口座を提供した関係者らに対する賠償請求についても、手続きを進めているようです。

山内市長は「損害賠償と退職者らからの寄付に加え、合掌村の経営努力により、(被害額の)2億6千万円をどれだけ戻すことができたか、毎年市民に説明していくしかない」と話しました。

地方自治体も着服とかがありますが、税金で負担することになると思いますので、今回のように、首長を含む上司に当然弁済してほしいですね。
それくらいしないと、おそらく内部統制の構築は進まないでしょう。

合掌村不明金問題で下呂市が退職者に寄付を求めることについて、どう思われましたか?


高校生の預金830万円を着服した疑いで後見人の弁護士を逮捕!

高校生の後見人だった大阪の弁護士が、高校生の預金を解約するなどして800万円余りを着服したとして、業務上横領の疑いで警察に逮捕されました。

逮捕されたのは、大阪府中央区の弁護士(42)です。
警察の調べによると、弁護士は男子高校生の未成年後見人でしたが、2020年3月までの1年間に、高校生の口座から10回にわたって現金を引き出したほか、預金を解約して自分名義の口座に現金を移し、あわせて830万円を着服したとして、業務上横領の疑いが持たれています。
弁護士は家庭裁判所から選任され、後見人として財産の管理などを任されていましたが、高校生の親族から裁判所に相談があり、発覚したということです。

警察によると、調べに対し「間違いありません。遊興費に使いました」などと供述し、容疑を認めているということです。
警察は詳しいいきさつを調べています。

所属する弁護士の逮捕を受けて大阪弁護士会は会見を開き、弁護士が今回の事件も含めて、5人から依頼された業務で、横領した金はあわせて8,700万円余りに上る疑いがあることを明らかにしました。
大阪弁護士会が弁護士本人や依頼者に聞き取って調べたところ、弁護士は、平成30年9月から2020年3月にかけて、成年後見人と未成年後見人として管理していた4人の口座から預金を勝手に引き出し、あわせて7,800万円余りを横領した疑いがあるということです。

引き出した金は、遊興費や事務所の運営費などにあてたうえ、発覚しないよう家庭裁判所に改ざんした通帳の写しを提出するなどして、適切に管理しているよう装っていたということです。

このほか、2021年5月から8月にかけては、刑事事件の別の依頼者から被害者に対する弁償金として預かった660万円と、返還された保釈金300万円のあわせて960万円についても横領した疑いがあるということです。

横領した金の一部の弁償は進められていますが、弁護士会は、弁護士の懲戒処分を検討しています。
大阪弁護士会の田中宏会長は、「弁護士への信頼が損なわれることになり大変残念だ。会員の倫理意識をいっそう高め、自覚を求めるべく努力します。再発防止の対策を検討し速やかに実施します」とコメントしています。

ある意味スゴイ弁護士がいるんですね。
横領はダメということは弁護士試験に合格するような方でも分からないのでしょうか?
弁護士業界も人数が増えて競争が厳しいのでしょうが、あってはならないことだと思います。
こういう事件が、士業の信用を落とし、後見人ははたして士業で良いのかということになっていってしまうのではないかと思います。

高校生の預金830万円を着服した疑いで後見人の弁護士が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


「父からせびられ」女性職員が7年間で2,400万円を横領!

テレビ朝日によると、父親から、せびられていたということです。

山形県系統豚普及センター・佐藤修常務理事:「チェック体制が甘かった」
山形県系統豚普及センターの担当者:「大変申し訳ございませんでした」
謝罪したのは、山形県やJAなどが出資する、豚の繁殖や管理を行う施設の担当者です。
謝罪の理由は、経理を担当していた47歳の女性職員による横領でした。

職員による横領額は、7年間でおよそ2,400万円。
一体、何に使っていたのでしょうか?

横領した女性職員:「仕事を始めてから、ずっと父から金をせびられていた。横領した金は、父から要求されて支払っていた」
また、借金の返済にも充てていたとも話しています。

横領した女性職員:「消費者金融への返済もあった。それも父へ渡すために借りていたもの」

センターでは、女性職員を懲戒解雇しましたが、被害額は全額弁済されていて、刑事告訴はしないということです。

ひどい話ですね。
父親や女性職員が悪いのは当然ですが、横領できるような状況にしていた組織のトップにも責任があると思います。
もともと内部統制という概念がなさそうな県と、横領等が多いJAが出資している組織なのですから、なおさら内部統制をきちんと構築しないと、今後もこういうことは起こるのではないかと思います。
どうやって横領したかは報道からは分かりませんが、おそらく単純なやり方なんでしょうね。
あと、謝罪するのは当然として、今後どうするかを明確にしないと、結局、内部統制は一度構築したら良いというものではなく、絶えず見直していかないといけませんので、同じようなことが起きるのではないかと思います。

「父からせびられ」女性職員が7年間で2,400万円を横領していたことについて、どう思われましたか?


警察宿舎の共益費など約250万円着服の疑いで巡査を書類送検!

千葉県警察本部の23歳の巡査が、警察宿舎の共益費など、およそ250万円を着服したとして、先日、業務上横領の疑いで書類送検されました。
着服した金はギャンブルなどに充てていたということで、警察は停職1か月の懲戒処分にしました。

書類送検されたのは、千葉県習志野市の習志野警察署に勤務する23歳の男性巡査です。

警察によりますと、巡査は、2020年7月から12月までの間、千葉県習志野市内にある警察官が暮らす宿舎の共益費など、現金およそ250万円を着服したとして、業務上横領の疑いが持たれています。

巡査はこの宿舎の会計を1人で担当し、入居している警察官から集金したり宿舎名義の口座に振り込まれたりした共益費などを管理していたということです。

横領した金はギャンブルや借金の返済に充てていて、2021年1月、管理していた現金がほとんどなくなったことから、みずから上司に申告したということで、調べに対し「ギャンブルに依存してしまい、自分をコントロールできなかった」などと容疑を認めているということです。

警察は、先日、停職1か月の懲戒処分とし、巡査は依願退職しました。

千葉県警察本部の川口光浩首席監察官は「法を順守すべき警察官として断じて許されるものではなく、誠に遺憾だ」とコメントしています。

警察官による横領事件も結構目にしますね。
そもそも、こういう人が警察官になること自体おかしいですよね。
やはり、資質というのはすごく大事だと思います。
警察でも、内部統制の構築は必要でしょうね。
あと、いつも思いますが、警察官が着服とかをしても、懲戒免職にはならず、依願退職で退職金がもらえるというのは、どうも納得がいかないですね。

警察宿舎の共益費など約250万円着服の疑いで巡査が書類送検されたことについて、どう思われましたか?


関信金職員が800万円を着服!

日刊スポーツによると、岐阜県関市の関信用金庫は、先日、支店で現金管理を担当していた職員が2年半にわたり計約800万円を着服していたと発表しました。

関信用金庫は、先日、この職員を懲戒解雇としました。
親族が全額弁済しており、刑事告訴はしない方針だそうです。

関信用金庫によると、現金管理を担当していた2018年12月から2021年6月まで、同僚の目を盗み、現金自動預払機(ATM)補充用の現金を保管する機械に入れる前、集められた札束の一部を抜き取るなどしていました。

2021年7月に別の職員が、保管記録と実際の金額が合わないことに気付きました。

着服を認め、生活費に充てたと説明したようです。

関信用金庫担当者は「二度とこのような事態を起こさないよう、内部管理体制の見直しを行う」とコメントしました。

内部統制をとりあえず作ったからO.K.という感じで、経営陣が、内部統制の重要性を認識していないんでしょうね。
有効に機能しないのであれば、絵に描いた餅にすぎません。
職員を懲戒解雇にしていますが、それ以外の方の処分はどうなっているんでしょうね。
こういうことが起きるということは、内部統制を構築する責任がある経営者の責任ということをそろそろ認識してほしいですね。

関信金職員が800万円を着服していたことについて、どう思われましたか?


経費を確認しようとしたら体調不良になった福島県双葉郡楢葉町の職員が2,000万円超を横領!

福島民友新聞によると、福島県双葉郡楢葉町は、先日、40代の男性職員が会計業務などを請け負っていた土地改良区など二つの団体の口座から2,000万円以上とみられる額を横領していたと発表しました。
楢葉町は、男性職員を懲戒免職処分にしました。
楢葉町と土地改良区は今後、男性を告訴、告発するとともに返還を求める方針です。

楢葉町によると、男性は2019年4月に社会人枠で職員に採用され、産業振興課に配属されました。
同月から同課がある役場庁舎内で、土地改良区と、農地管理などを担う地元農家による任意団体「町多面的機能広域活動保全会」の会計業務を含む事務を兼務していました。
約2年半の在職期間中、金融機関の窓口で百数十回にわたり数千円から数十万円を引き出していたそうです。

楢葉町は、横領した総額は2,000万円から5,000万円未満とみて調査を進めます。
男性は弁護士を通じて横領を認め、生活費や借金の返済、遊興費などに充てていたそうです。
土地改良区の口座には、東京電力福島第1原発事故に伴う東電の損害賠償、保全会の口座には楢葉町の交付金などが預金されており、男性が1人で管理していました。

産業振興課の上司が2021年8月上旬、通帳の管理状況を確認しようとしたところ、男性は体調不良を理由に休むようになり、連絡が取れなくなりました。
その後、男性の弁護士から横領について報告があったそうです。

土地改良区では年1回監査が行われていたそうです。
楢葉町は2021年まで土地改良区などの通帳を確認しておらず、「土地改良区が適正に監査を行っていると思い込み、チェック体制が曖昧だった」としています。

土地改良区の理事長を務める松本幸英町長は、「震災以降の多くの支援を裏切る事態となり痛恨の極み」とコメントしました。

内部統制という概念がまったくないところなんでしょうね。
こういうところが未だに存在するというのが不思議なのですが、ここ以外にもたくさんあるんでしょうね。
何かあれば、上司が弁償するというくらい厳しくしないと、内部統制の構築は真剣に行われないかもしれないですね。

経費を確認しようとしたら体調不良になった福島県双葉郡楢葉町の職員が2,000万円超を横領していたことについて、どう思われましたか?


顧客の定期貯金証書偽造で1,000万円を着服したJA高知県元職員を逮捕!

高知さんさんテレビによると、JA高知県中村支所の元職員が、有印私文書偽造の疑いで逮捕されました。

高知県警によると、元職員は2019年8月から11月にかけて勤務していた中村支所で、定期貯金証書を偽造して当時70代の男性に交付した疑いです。
その際、男性から預かった300万円は着服したと見られています。

JA高知県は2020年、元職員が、顧客5名から現金860万円を着服したとして刑事告訴していました。

高知県警は着服した金が1,000万円を超えるとみて、他の顧客4名への裏付けも含め捜査を続けています。

元職員の認否は捜査に支障があるとして明らかにしていません。

相変わらずのJAですね。
税務の仕事をしていると、JAって大丈夫なのだろうか?と不安に思うことが時々あるのですが、根本的なところから業務フローを変えないといつまでもこの手の着服は続くんでしょうね。
経営者には、内部統制の重要性を早く理解してほしいですね。
あとは、監査法人の会計監査が入ることにより、改善されるといいなぁと思っています。

顧客の定期貯金証書偽造で1,000万円を着服したJA高知県元職員を逮捕されたことについて、どう思われましたか?


1億円横領の兵庫県造園建設業協会は「女性職員1人で入出金を管理」!

神戸新聞によると、兵庫県造園建設業協会(神戸市兵庫区)の女性職員が協会名義の文書を偽造して銀行から受けた融資を着服していた疑いがある問題で、兵庫県造園建設業協会の橋本渉会長が、先日、事務所前で報道陣の取材に応じ、「女性職員が1人で(協会への)入出金を管理していた」と明かしました。
使途不明金が約1億円に上ることを認める一方、「全て女性が着服したのかどうか、調査が終わっていないので詳細は分からない」とし、近く兵庫県警に告訴する考えを示しました。

兵庫県造園建設業協会は県内の造園業者など約30社が加盟する一般社団法人で、国の指定管理者として、国営明石海峡公園の管理などを担っています。

橋本会長によると、普段この事務所に勤務していたのは女性職員1人だけでした。
金銭管理のチェック体制については「税理士が入っているので、われわれは決算も総会で『ほぼ間違いないね』と承認していた」としました。
兵庫県造園建設業協会の調べに対し、女性職員は着服を認めているようですが、動機や使途については「一切分からない。告訴して詳細を明らかにしたい」としました。

女性職員には口頭で解雇を伝えているといい、橋本会長は「われわれも反省している。会員さんやほかの方々にご迷惑をおかけして大変申し訳ない」と陳謝しました。
兵庫県造園建設業協会の解散については「総会を開き、会員の意向を確認して決めることになる」と述べました。

文書を偽造して銀行から融資を受けてそのお金を着服していたとありますが、融資を受けて着服するというのは珍しいように思いますが、それなりのお金が動き、役員は非常勤で、経理を一人の方が行っているという横領の発生する典型例ですね。
税理士の責任にしようとしているのかもしれませんが、決算を承認しているので役員の責任も重いのではないかと思います。
持ち回りであろうと、役員はきちんと内部統制を構築しないと、自分の責任も生じるということを早く役員が認識するようにならないと、いつまで経っても同じようなことが世の中で起こるでしょうね。
これだけ頻繁に横領事件がニュースとかに出ていますが、しょせん他人事なんですかね。

1億円横領の兵庫県造園建設業協会は「女性職員1人で入出金を管理」していたことについて、どう思われましたか?


明浄学院横領事件の21億円着服の元理事長は控訴審も実刑判決!

毎日新聞によると、学校法人「明浄学院」(大阪府熊取町)の資金21億円を着服したとして、業務上横領罪に問われた元理事長(63)の控訴審判決で、大阪高裁は、先日、懲役5年6月の実刑とした1審・大阪地裁判決を支持し、被告側の控訴を棄却しました。

村山浩昭裁判長は「被害の重大性や犯行態様の悪質性から長期の服役は免れない」と述べました。
元理事長は起訴内容を認めていましたが、量刑を不服として控訴していました。

判決によると、元理事長は東証1部上場の不動産会社「プレサンスコーポレーション」(大阪市中央区)前社長(58)=大阪地裁で公判中=らと共謀し、2017年7月、法人が運営する明浄学院高校(同市阿倍野区)の土地売却で得た手付金21億円を別の会社に移し、着服しました。

東証1部上場企業の社長が絡んでいた事件なので、興味を持ってウォッチしていますが、長引けば長引くほど、学校のイメージダウンにつながるのではないかと思います。
東証1部上場企業の元社長の方は、起訴内容を認めていないようですが、今後もウォッチしていきたいと思います。
ちなみに、数年前からこの不動産会社からしょっちゅう営業の電話がかかってきていた(もちろん話は聞きませんが。)のですが、この事件があってからかからなくなりましたね。

明浄学院横領事件の21億円着服の元理事長は控訴審も実刑判決であったことについて、どう思われましたか?


関西みらい銀行の元社員が4,500万円の着服発覚後に死亡!

時事通信によると、関西みらい銀行は、先日、営業を担当していた45歳の元男性社員が京都府と大阪府にある4支店で、計約4,500万円を着服していたと発表しました。
2021年5月に発覚し、元社員は社内調査で着服を認めていましたが、その後に死亡しました。
被害者には謝罪しており、全額を弁済するようです。

元社員は2008年4月から2021年4月にかけ、計8人の顧客口座から4,475万9,000円の現金を不正に引き出していました。
投資信託の購入のためと偽り顧客に出金伝票を書かせ、口座から現金を引き出すなどの手口を繰り返していました。
着服した金は遊興費などに使っていたそうです。

身に覚えのない出金を不審に思った顧客からの問い合わせで、2021年5月7日に発覚しました。
その後、元社員が死亡しているのが発見されました。
遺書が見つかっており、自殺とみられるようです。

関西みらい銀行は、「関係者の皆様方に多大なるご迷惑とご心配をお掛けし、心よりおわび申し上げる」とコメントしました。

13年間も気付かないなんて、銀行の内部統制もどうなっているんでしょうね。
一方で、日本人として非常に残念なことではありますが、銀行員であっても安易に通帳を渡したり、伝票を書いたりしてはいけない時代になっているということを、利用者も認識しておかないといけないですね。
不正が起こらないようにするには、その都度、本人に別の担当者が電話などで連絡するなどして確認したうえで取引を実行しないといけないのではないかと思いますが、利用者としては、手間が増えるでしょうね。
結局、内部統制をきちんと構築しないと、銀行の信用も失い、社員がお亡くなりになり、誰も得しないという典型例だと思います。
本当に、経営者の方々には、真剣に内部統制のことを考えて欲しいですね。

関西みらい銀行の元社員が4,500万円の着服発覚後に死亡したことについて、どう思われましたか?


自殺した郵便局長は2億4,000万円を着服してすべてボートレースに!

南海放送によると、愛媛県南宇和郡愛南町の郵便局で発覚した使途不明金問題で、日本郵便四国支社は自殺した局長が2億4,000万円を着服し、すべてボートレースにつぎ込んでいたと発表しました。

日本郵便四国支社安達章支社長は、「大変申し訳ございませんでした」と謝罪しました。

この問題は、愛媛県南宇和郡愛南町の深浦郵便局で使途不明金が発覚したもので、先日、日本郵便四国支社が現地調査をしたところ、深浦郵便局の30代の男性局長は「少し休ませてください」と話して外出した後、自殺しました。

調査を進めていた日本郵便四国支社は会見を開き、男性局長が2021年5月から6月にかけ自分名義の郵便局の口座に、架空の入金処理をするなどの手口で、あわせて2億4,000万円を着服していたと発表しました。

着服した金はすべてボートレースにつぎ込んでいたそうです。

日本郵便は、社内点検を厳格に行うなど、再発防止に努めるとしています。

またもや日本郵便ですね。
日本郵便には、『内部統制』は存在するのでしょうか?
先日の関西みらい銀行と同様、日本郵便は社会的信用を失い、局長の命が失われるという誰も得しないという状況になってしまいます。
日本郵便は、ゼロベースから『内部統制』を構築するくらいやらないといけないのかもしれませんね。

自殺した郵便局長は2億4,000万円を着服してすべてボートレースにつかっていたことについて、どう思われましたか?


JA職員が顧客口座などから2,114万円着服し借金返済やギャンブルに充てていた!

読売新聞によると、あさひかわ農協(北海道旭川市)は、先日、金融共済部の50歳代男性職員が顧客から2,114万円を着服していたと発表しました。

男性職員は着服を認め、横領した金を借金の返済やギャンブルに充てていたと話しており、あさひかわ農協は男性職員を刑事告訴する方針だそうです。

発表によると、男性職員は2007年10月以降複数回にわたり、顧客の90歳代女性から預かったキャッシュカードなどを使い、口座から勝手に約1,800万円を着服したほか、顧客の50歳代男性から預かった共済証書を悪用して、共済を担保とする貸付金として得た約300万円を着服しました。

50歳代男性が共済証書を紛失したと指摘し、内部調査した結果、横領が発覚したそうです。

こういう事件があると、高齢の方で認知症とかになると、横領されていても発覚しないケースがあるのではないかと不安になりますね。
それを考えてやっているのではないのかと思ってしまいますが。
相変わらず、JAは不祥事が多いですね。
同じ組織ではないとはいえ、他のJAでたくさん不祥事が起こっているわけですから、他の組織を参考にして内部統制の構築はきちんとできるのではないかと思います。
とても残念なことだとは思いますが、通帳を預ける方も、通帳を預けることはリスクが伴うということを認識しないといけない時代になっているんでしょうね。

JA職員が顧客口座などから2,114万円着服し借金返済やギャンブルに充てていたことについて、どう思われましたか?


2,000万着服し「競馬や競艇に使った」兵庫県西脇市の男性課長が懲戒免職!

毎日新聞によると、兵庫県西脇市教育委員会は、先日、スポーツ文化担当の男性課長(50)が、管理する外部団体の活動費や西脇市の施設使用料など計約2,210万円を着服したと発表しました。
懲戒免職処分とし、近く業務上横領容疑で西脇署に告訴、告発するそうです。

西脇市教育委員会によると、男性は2017年4月、出先の市施設に新設された課の課長に就任し、外部のスポーツ団体事務局なども担い、課内の金庫で通帳や印鑑、現金を管理していました。
2019年7月以降、スポーツ少年団やマラソン実行委員会の活動費、市施設の使用料など約2,080万円を通帳11口座から32回にわたって引き出しました。
さらに、高校駅伝大会の活動費約130万円も着服したそうです。

男性課長は「競馬や競艇に使った」と話し、発覚しないよう口座への返金を繰り返していました。
返金不足の約1,450万円は、西脇市教育委員会が男性から預かっている通帳から返済される見込みで、被害額は全額回収できるようです。

通帳には通常、使途をメモ書きしていますが、2021年6月24日にスポーツ少年団の通帳を預かった部下が、メモ書きがなく使途不明の支出があることに気付き発覚しました。男性課長は「会計処理が煩雑でストレスになった。着服がいつ発覚するか不安だった」と話しているそうです。

西脇市教育委員会は出先の金庫を本庁に引き上げて一括管理し、通帳や印鑑は分けて複数の幹部で保管するそうです。
森脇達也教育部長は、「出先のお金の管理が甘かった」と謝罪し、職場で不審点があれば上司や同僚ら複数の職員に相談するよう指導するとしている。

民間企業でなくても、内部統制が重要という典型例だと思います。
新設した課の課長に就任した方なので、優秀な方なのかもしれませんが、優秀だからこそ横領等ができるということに気づくことも多いのではないかと思いますので、誰も得しない、組織の信頼・優秀な職員・個人の人生などを失うことがないよう内部統制をきちんと構築することが、経営者の責任だと思います。
本人が悪いのは言うまでもないのですが、こういうことがあると、経営者にも責任があるということが世間一般に早く認識されるようになってほしいなぁと感じた事件でした。

2,000万着服し「競馬や競艇に使った」兵庫県西脇市の男性課長が懲戒免職になったことについて、どう思われましたか?


秋田県信用組合で元支店長が675万円を着服!

産経新聞によると、秋田県信用組合(秋田県秋田市)は、先日、顧客の預金から計675万9千円を着服したとして、比内支店(秋田県大館市)の支店長だった40代男性を懲戒解雇したと発表しました。

秋田県信用組合によると、比内支店長だった平成28年8月から2021年3月、自分でカードローンに勧誘した顧客の通帳を悪用し、計6人の普通預金口座から57回にわたって着服しました。
消費者金融の返済や生活費に使ったと認めているようです。

身に覚えのない引き落としがあったことを不審に思った顧客が相談し、判明しました。
元支店長の家族が全額弁済したため、刑事告訴はしない方針だそうです。

内部統制は整備されているのでしょうか?
4年半も同じ支店で支店長をしていたというのも、不正の原因の一つなのではないかと思います。
弁済したから刑事告訴しないというのも、見つかれば弁済すればいいということになりかねませんので、甘すぎるような気はします。
こういう事件を目にすると、自分の預金は大丈夫なのだろうかなどと感じますので、取引をする金融機関を選ばないといけないなぁと思ってしまいますね。

秋田県信用組合で元支店長が675万円を着服していたことについて、どう思われましたか?


「配達面倒だった」と郵便物を隠し現金着服の疑いがある元契約社員を逮捕!

日刊スポーツによると、山口県警は、先日、手紙やはがきなど201通を配達せず隠すなどしたとして、郵便法違反の疑いで日本郵便岩国郵便局の元契約社員(27)を逮捕しました。
山口県警によると、「配達が面倒だった」と話しているようです。

逮捕容疑は、2020年12月21日ごろから2021年4月15日ごろまでの間、配達すべき郵便物201通を山口県平生町の当時の自宅に隠すなどした疑いです。

元契約社員は懲戒解雇されました。

山口県警によると、山口県平生町の自宅などから現金書留3通を含む1,222通が見つかっており、空になった封筒もあったため、元契約社員が無断で現金を着服したとみて業務上横領や窃盗の疑いも視野に捜査するようです。

現金書留なんかも契約社員の方が配達するのですね。
どういう管理がなされているのか分かりませんが、現金書留って簡単に配達したことにできるのでしょうか?
これは氷山の一角で、他にもたくさんありそうな気がしますね。
日本郵政グループの中の主力企業4社のうち唯一非上場ですが、上場企業グループとしては、内部統制のレベルが低すぎるのではないでしょうか。

「配達面倒だった」と郵便物を隠し現金着服の疑いがある元契約社員が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


栃木県の真岡市土地改良区で6,000万円超の使途不明金!

下野新聞によると、真岡市土地改良区(真岡市田町、小菅保理事長、組合員約3千人)で組合員の賦課金(負担金)や事業経費の余剰金など計6千万円超が使途不明になっていることが分かり、栃木県が特別検査を実施したことが、先日、複数の関係者への取材で分かったようです。
経理担当職員らは不正への関与を否定しているそうです。
真岡市土地改良区は、内部調査では限界があるとして弁護士に調査を依頼し、刑事・民事上の責任追及を視野に入れる一方、栃木県は再発防止に向けた業務改善計画の提出を求めます。

関係者によると、真岡市土地改良区は2009年4月、旧真岡市と旧二宮町の合併に伴い旧市内にあった10地区の土地改良区が合併して発足しました。
合併前は、運営管理費の経常賦課金や農地整備といった事業を行う際に徴収する特別賦課金などを10改良区がそれぞれ担当者を置き、会計処理していましたが、合併後は真岡市土地改良区の事務局が各地区の預金通帳や印鑑、定期証書を一括管理したうえで、地区別に処理しているそうです。

ところが、決裁なしで出金されているケースや、残高のある会計から内部監査を受ける別の会計に入金して残高があるように装っていたことなどが発覚しました。
真岡市土地改良区の使途不明金が約9千万円に上ったことから、2021年2月下旬に栃木県に相談し、栃木県は3月に特別検査を実施しました。
真岡市土地改良区も調査委員会を設置し、関係帳簿類の精査や経理担当職員らの聞き取りなどを進め、現時点で6千万円超と判断しました。

真岡市土地改良区は、不正経理の原因や詳細な経緯、実行行為者が個人なのか組織的なのかなどを特定するため弁護士に調査を依頼します。
近く臨時総代会を開き、現状の報告や今後の対応について説明し理解を求める方針です。

小菅理事長(74)は、「多額の使途不明金があるのは事実だが、総代会前なので詳しいことは言えない。法的な対応は弁護士と相談して決める」と話しているようです。

栃木県内の土地改良区を巡っては、1991年に旧西方村(現栃木市)の土地改良区で約7千万円の使途不明金が発覚した事件があったほか、2005年には塩谷町内の土地改良区で公金数百万円が流用される問題が起きています。

ちなみに、土地改良区とは、田畑や農道の整備、農業用水利施設の維持管理といった土地改良事業を目的に、土地改良法に基づき都道府県によって設立認可された法人です。
農地の耕作者や所有者が組合員となり、運営に必要な経費は組合員が納める賦課金や自治体の助成金が充てられます。
栃木県農政部によると、栃木県の土地改良区は2021年4月1日現在で104団体です。

この件が横領なのかどうかは分かりませんが、土地改良区も横領等が多いですね。
合併後の管理がうまく行っていないという面もあるのでしょうが、それなりのお金が動き、役員が兼務で、担当者が経理も財務もやっているというケースは、きちんと内部統制を構築しないと非常に危険です。

栃木県の真岡市土地改良区で6,000万円超の使途不明金があることについて、どう思われましたか?


石綿被害救済のNPO法人の元事務局長を活動資金9,000万円の着服で告訴!

讀賣新聞によると、アスベスト(石綿)による健康被害を受けた元労働者らの救済に取り組むNPO法人「じん肺・アスベスト被災者救済基金」(神奈川県横須賀市)は、先日、元事務局長の男性(65)が活動資金を着服したとして、業務上横領容疑で横須賀署に告訴しました。
着服額は約10年間で計約9,000万円に上るとみられ、告訴を受理した横須賀署が捜査を始めました。

NPO法人は1997年に設立され、被災者や遺族らの寄付を活動資金としてプールし、労災申請や損害賠償請求訴訟の支援、無料電話相談などを行ってきました。

告訴状などでは、元事務局長は2018年4月~2020年3月、法人の預金口座から49回にわたり、計1,316万円を引き出し、着服したとしています。

元事務局長は通帳や帳簿などを一人で管理していたといい、内部調査に対し、2011年5月頃から毎月数回、4万円~80万円を引き出したり、寄付を入金しなかったりする手口で着服していたことを認めたそうです。
NPO法人とは別に勤務していた会社の運転資金に、全額つぎ込んだと説明しているようです。

2020年夏、NPO法人から別の救済団体に送る助成金の入金が遅れたことで発覚しました。
口座には130万円しか残っていなかったようです。

どれくらいの規模か分かりませんが、9,000万円着服していても気付かないというのはスゴイですね。
それなりのお金が動き、役員が兼務で、経理の担当者が1人という、横領が起こりやすい典型例ですね。
最近、本当に、規模などを問わず、内部統制の重要性を感じるような事件が多いですね。

石綿被害救済のNPO法人の元事務局長を活動資金9,000万円の着服で告訴したことについて、どう思われましたか?


50代の消防司令が316万円横領で懲戒免職!

毎日新聞によると、岩手県の大船渡地区消防組合消防本部は、先日、50代の男性消防司令が316万4,270円を横領したとして、懲戒免職処分にしたと発表しました。

全額返済したことから、刑事告発や名前の公表はしないそうです。

男性消防司令は、「個人的な借金返済に充てた」と説明しました。

男性消防司令は、2017〜2020年度に、岩手県消防協会気仙地区支部と気仙地区婦人消防連絡協議会の口座から52回にわたり、現金を不正に引き出していました。

通帳と印鑑の管理を任されていたそうです。
後任が、2021年5月、通帳の引き落とし件数が多いことに気づいて発覚しました。

それなりにお金のある、持ち回りで管理を担当している、協会などもあぶないですね。
個人的には、全額返済したことから、刑事告発や名前の公表はしないという甘さがどうなのかなぁと思います。
退職金は支払われないかもしれませんが、普通に再就職して同じようなことを起こすかもしれませんし、バレたら返せば済むみたいな感じになってもいけないと思いますので。

50代の消防司令が316万円横領で懲戒免職なったことについて、どう思われましたか?


かんぽ生命で保険料横領!

時事通信社によると、日本郵政傘下のかんぽ生命保険は、先日、札幌支店(北海道札幌市)の課長代理を務める30代男性社員が、顧客から預かった保険料のうち約100万円を横領していたと発表しました。

社内調査を行ったうえで社員を処分する方針で、「全力を挙げて再発防止に努めていく」そうです。

横領被害を受けた顧客が申し込んだ保険契約は既に失効しており、被害者には全額を補償する方針だそうです。

社員は社内の聞き取りに「遊興費欲しさと借金返済のためにやった」と話しているそうです。

かんぽ生命は、販売も不正に行っていますし、保険金の横領もしているんですね。
この男性社員の横領がこれだけか、ほかの社員が横領していないかは分かりませんが、横領するような人がいる組織はそもそも保険を販売する資格がないと思いますので、こういう会社は、保険を販売できないようにした方が良いのではないかと思います。
民営化したものの、もともと信頼はされているでしょうから、そう簡単には築けない信頼を自ら崩していっているような行為は、とても残念ですね。

かんぽ生命で保険料横領があったことについて、どう思われましたか?


連合岩手の使途不明金1億円は被害届見送り!

河北新報によると、連合岩手(組合員約4万8,000人)は、先日、岩手県盛岡市で臨時大会を開き、2020年9月に発覚した不正経理による使途不明金問題について、再発防止の徹底や損失補てんを含む「連合岩手再生方針」を採択しました。

岩手県警への被害届の提出は見送るそうです。

再生方針によると、顧問会計事務所による毎月の会計指導と外部監査を導入します。
特別会計を設置し、被害総額1億782万9,198円に対し、過去約10年間の役員経験者が5年間で計2,056万1,118円を補てんします。

被害届の見送りは、検証委員会が横領を認定した元経理担当の40代女性職員が、2020年9月に死亡したうえ、岩手県警への相談の結果、女性の横領を裏付ける証拠が見つからなかったことを理由に挙げました。
民事訴訟に関しては、引き続き協議します。

問題発覚以降見送っていた役員補充も実施しました。
新会長に、副会長で県高教組委員長の佐々木秀市氏が就任しました。

お金がそれなりに動き、役員が兼務で、経理担当の女性が横領するという典型的な例なんでしょうね。
横領を認定したのに、横領を裏付ける証拠が見つからなかったというのもどうなのかと思いますが、調べることすらできないような杜撰な管理が行われていたのでしょうか?
今さら、顧問会計事務所による毎月の会計指導と外部監査を導入すると言っているくらいですから、『内部統制』という考えが役員の中になかったんでしょうね。
氷山の一角で、世の中にはこのような組織が数えきれないくらいあるんでしょうね。
年間何件も横領事件はニュースになっていますが、それをきっかけにでもして、『内部統制』を構築してほしいですね。

連合岩手の使途不明金1億円は被害届が見送られたことについて、どう思われましたか?


顧客の預金を無断解約3,700万円着服した信用組合女性係長を懲戒解雇!

2021年06月15日(火)

あかぎ信用組合(本店・群馬県前橋市)は、先日、顧客7人の定期預金を無断で解約し、3,712万1,041円を着服したとして、40代の女性係長を懲戒解雇処分にしたと発表しました。

本人が全額返金する見通しが立ったため、刑事告訴はしない方針だそうです。

あかぎ信用組合によると、女性係長は2011年から2021年3月にかけて、片貝支店と旧広瀬支店(現本店)の顧客7人の定期預金を解約しました。
顧客のうち5人は親戚や知人でした。

女性係長は届け印の検印を担当していたため、証書がなくても解約できる立場にあったようです。

被害者のうち1人が2021年3月中旬、定期預金解約のために本店を訪れて発覚しました。
女性係長は、着服した金を遊興費や借金の返済に使っていたそうです。

あかぎ信用組合は、被害者全員に事実関係を説明して被害額の全額を弁済しました。

再発防止に向けた業務改善を進めるとしています。

担当者が勝手に定期預金を解約できるわけですから、内部統制の不備ですね。
このレベルの組織が、業務改善で再発防止は無理なように思います。
ゼロベースで考えないと、再発するでしょうね。

顧客の預金を無断解約3,700万円着服した信用組合女性係長が懲戒解雇されたことについて、どう思われましたか?


顧客の預金を無断解約3,700万円着服した信用組合女性係長を懲戒解雇!


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あかぎ信用組合(本店・群馬県前橋市)は、先日、顧客7人の定期預金を無断で解約し、3,712万1,041円を着服したとして、40代の女性係長を懲戒解雇処分にしたと発表しました。

本人が全額返金する見通しが立ったため、刑事告訴はしない方針だそうです。

あかぎ信用組合によると、女性係長は2011年から2021年3月にかけて、片貝支店と旧広瀬支店(現本店)の顧客7人の定期預金を解約しました。

顧客のうち5人は親戚や知人でした。

女性係長は届け印の検印を担当していたため、証書がなくても解約できる立場にあったようです。

被害者のうち1人が2021年3月中旬、定期預金解約のために本店を訪れて発覚しました。

女性係長は、着服した金を遊興費や借金の返済に使っていたそうです。

あかぎ信用組合は、被害者全員に事実関係を説明して被害額の全額を弁済しました。

再発防止に向けた業務改善を進めるとしています。

担当者が勝手に定期預金を解約できるわけですから、内部統制の不備ですね。

このレベルの組織が、業務改善で再発防止は無理なように思います。

ゼロベースで考えないと、再発するでしょうね。

顧客の預金を無断解約3,700万円着服した信用組合女性係長が懲戒解雇されたことについて、どう思われましたか?


信金職員の遺品整理をしていたら「偽造」された定期預金証書!

2021年06月11日(金)

讀賣新聞によると、東山口信用金庫(山口県防府市)は、先日、男性の元職員(2021年4月、69歳で死亡)が、親戚4人から預かった計約4,050万円を着服していたと発表しました。

遺品整理をしていた元職員の家族が、偽造された定期預金証書などを見つけ、東山口信用金庫に情報提供していました。

発表によると、元職員は2008年8月~2016年10月、親戚4人に定期預金口座の開設や増額などを持ちかけ、計約4,050万円を預かり、入金手続きをせずにそのまま着服しました。

また、2016年10月に退職した後も家族に退職の事実を隠し、親戚や友人ら3人から計約560万円を集めていたそうです。

家族から情報提供を受けた東山口信金が内部調査を行っていました。
使い道は分かっていないそうです。

東山口信用金庫はすでに山口県警に相談しています。
被害者に対する弁済は検討中だそうです。

ご家族もさぞかし驚かれたでしょうね。
4年半も前に退職していたのに、毎日、出勤したふりをしていたんでしょうね。
この手の不祥事が起こらないように、現金での集金をやめているのかと思っていたのですが、そうでもないんですね。
実際にはそうなっていても、預ける側がその事実を知らなければ、集金(横領?)はできるのかもしれませんが。
金融機関側も、身内の取引が多い担当者は気を付けたほうが良いかもしれませんね。

信金職員の遺品整理をしていたら「偽造」された定期預金証書が出てきたことについて、どう思われましたか?


宮崎県国富町の男性職員が公金ほか約808万円を横領!

テレビ宮崎によると、宮崎県国冨町の男性職員が関連団体の資金約808万円を横領したとして懲戒免職となりました。

懲戒免職となったのは宮崎県国富町の元農林振興課主査の30代の男性職員です。

この男性職員は、2018年度から3年間「農業用廃プラスチック適正処理対策推進協議会」の資金568万5,766円を横領していたというものです。

その後の調べで、ほかの5つの関連団体でも横領が判明し、横領した金額は合わせて約808万6,000円となっています。

すでに全額返済されたということですが、地方公務員法の規定に違反するとして、宮崎県国冨町はこの男性職員を懲戒免職処分にしました。

国冨町の中別府尚文町長は「再発防止と信頼回復に全庁を挙げて務めてまいりたい」とコメントしています。

公務員は横領しても懲戒免職にならないケースも多いと個人的には感じていますが、今回の事件は懲戒免職になっているので、妥当な処分をくだしたのではないかと感じています。
残念なことではなりますが、懲戒免職になるということが、少なからず不正の防止につながるでしょうから。
ただし、辞めさせればいいというわけではなく、こういった事件が起こらないような内部統制の構築が必要です。
再発防止をうたうのであれば、具体的なことも示してほしいと思います。
中途半端にやると、また同じようなことが起こると思いますので。

宮崎県国富町の男性職員が公金ほか約808万円を横領していたことについて、どう思われましたか?


香川銀行元行員が1,440万円を詐取し懲戒解雇!

山陽新聞によると、香川銀行(うどん県高松市)は、先日、顧客2人から現金計約1,440万円を詐取したとして、50代の男性行員を、懲戒解雇したと発表しました。

香川銀行は香川県警に通報しており、近く告訴する方針だそうです。

香川銀行によると、元行員は玉野支店(玉野市)で営業を担当していた2014年9月から2015年9月にかけ、顧客に「金利条件の良い定期預金にする」と持ち掛け、計約1,340万円を着服しました。

観音寺支店(観音寺市)でも、2020年6月に同様の手口で100万円を詐取しました。

観音寺支店の顧客からの問い合わせで発覚しました。

現金は服飾品の購入に充てていましたが、元行員が全額弁済しています。

高松市内で会見した山田径男頭取は、「お客の信頼を裏切る形となったことを重く受け止めている。再発防止に全力を尽くしたい。」と述べました。

金融機関は、いつまで経っても、このような事件がなくなりませんね。
常々言っていますが、やはり、職業には『資質』というものが重要ですね。
以前と比べると、どこの金融機関も外回りの担当を減らしているのではないかと思いますが、2人組にするとか、現金の受け渡しは一切しないとか、店舗やインターネットでの取り扱いのみにするとかしないと、同じようなことは起こるでしょうね。
どうやって再発防止をするのか非常に気になります。

香川銀行元行員が1,440万円を詐取し懲戒解雇となったことについて、どう思われましたか?


東京ヴェルディ前社長のスポンサー料着服・銀座ホステスにマンション提供疑惑!

デイリー新潮によると、三浦知良さん、ラモス瑠偉さんら多くのスター選手を輩出し、Jリーグ黎明期を支えた「東京ヴェルディ」ですが、前社長は、かつての名門を再建するため送り込まれたはずが、私利私欲をむさぼる行為を行っていたようです。
親会社「ゼビオHD(ホールディングス)」の監査で判明した不正の内容とはどのようなものだったのでしょうか?

J2でも首位争いすらできない老舗チームとなっています。
その転落は2009年、日本テレビのスポンサー撤退がきっかけです。
経営難に陥り「ヴェルディ消滅」も現実味を帯びるなか、Jリーグは異例の救済措置をとりました。
傘下の「Jリーグエンタープライズ」が全株式を一時的に引き受け、ヴェルディを直轄チームへと移行させたのです。

社長の任に就いたのが、当時のJリーグの事務局長です。
2010年、前社長率いるヴェルディの新スポンサーにスポーツ用品販売のゼビオがついたことで、クラブは存続危機を脱しました。

しかしながら、チームの成績は一向に上向かないまま時が過ぎ、折からのコロナ禍で10億円もの債務超過が見込まれるほどの窮地に陥りました。
ゼビオと前社長は経営の立て直しをめぐって対立し、その結果、2020年末、ゼビオはヴェルディを子会社するとともに、前社長の退任を発表しました。
事実上の解任です。

前社長の不正は、子会社化に伴うゼビオの内部監査で見つかりました。
ゼビオ関係者によると、スポンサー料の着服疑惑に加え、ヴェルディの業績好転を装うためにスポーツクラブなどと架空取引を行い、売上の水増しの疑いもあったようです。
経費の使い方も看過できるものではなく、
「年間30回近いゴルフのプレー代として、120万円を請求していた。なおかつ、銀座の高級クラブ“ジャンヌダルク”などには隔週で通い詰め、年間220万円以上を注ぎ込んでいました。しかも、お気に入りのホステスのために東京・白金台にマンションを借り上げていた。交際費の合計は、年間1,000万円以上に上りました」(ゼビオ関係者)

法的措置の必要性も生じかねない不正であることから、ゼビオはJリーグに報告済みだそうです。
前社長に聞くと、代理人弁護士を通じ、「監査結果は事実無根」とのことです。

なお、前社長は古巣Jリーグの参与に返り咲いています。
本来なら、サッカー界からの追放もあり得るスキャンダルに違いないように思われますが。

これが真実であれば、親会社のゼビオも看過できないでしょうね。
経費を少しでも削減する中で成績を上げれるように立て直すというより、私利私欲のために行っている感じですね。
あと、Jリーグも参与にするということが分からないですね。
今後どうなっていくのか分かりませんが、事実ということになれば、Jリーグの評価も下がるでしょうし、スポンサーも減るかもしれませんね。
コロナ禍でスポンサー料も減っている(もしくは将来的に減る)でしょうから、判断を誤ったのではないかと思います。

東京ヴェルディ前社長のスポンサー料着服・銀座ホステスにマンション提供疑惑について、どう思われましたか?


葬儀代を横領し「楽器買った」元JA職員に2年6月の求刑!

上毛新聞によると、群馬県のJA佐波伊勢崎で葬儀代の集金などを任されていた立場を悪用し、約260万円を着服したとして、業務上横領の罪に問われた群馬県伊勢崎市のJA元職員の男(56)の初公判が、先日、前橋地裁(水上周裁判官)で開かれ、男は起訴内容を認めました。
検察側は「JAの信頼を裏切る犯行で、常習性もあり悪質」として懲役2年6月を求刑しました。
弁護側は反省し、被害を弁済する意思があるなどとして寛大な判決を求め、即日結審しました。
判決は、2021年5月26日に出ます。

検察側は冒頭陳述で、元JA職員が2017年10月ごろから、クレジットカードの支払いなどに充てるために葬儀代の横領を始めたと説明しました。
上司には施主側の支払いが遅れていると報告したり、葬儀代の集金の際には正規の領収書ではない別の領収書を渡したりして、横領が発覚しないようにしていたと指摘しました。

被告人質問で元JA職員は「20件以上行い、合計850万円ほど横領した」と説明しました。
横領した金で、音楽活動で使う楽器などを購入していたとしました。

論告によると、元JA職員は葬儀代の集金などを任されていた立場を悪用して2018年9月、葬儀代として施主から預かった約260万円を横領したとされています。

今どき、正規でない領収書を使えるんですね。
もらう側も、怪しいと思わないのでしょうか?
この事件も、改めて、金融機関は資質が必要だなぁと思いました。
個人的には、ここのJAがこの事件をきっかけに、どう内部統制を変えたのかという点に興味があります。
二度と同じようなことが起こらないようにしてほしいですね。
楽器とかをやったことがないので分からないのですが、横領してお金で買った楽器で、平常心で演奏ができるものなのでしょうか?

葬儀代を横領し「楽器買った」元JA職員に2年6月の求刑があったことについて、どう思われましたか?


明浄学院の横領事件逮捕されたプレサンスコーポレーションの前社長が無罪を主張!

熊本日日新聞によると、大阪観光大などを運営する学校法人明浄学院の土地売却を巡る21億円の横領事件で、大阪地検特捜部に逮捕され、業務上横領の罪で起訴された東証1部上場の不動産会社「プレサンスコーポレーション」(大阪市)の前社長(58)が、2021年5月24日に開かれる大阪地裁での初公判で無罪を主張することが、先日、関係者への取材で分かったようです。

プレサンスコーポレーションの前社長は、元法人理事長らと共謀し、2017年7月ごろ、学校法人が明浄学院高の土地の一部を不動産会社と30億円余りで売却する契約を締結し、手付金21億円を複数の口座を経て横領したとして2019年12月に起訴されていました。

まだこの件は続いていたんですね。
早くすべてを終わらせないと、学校法人のイメージダウンは免れないでしょうね。
それにしても、教育の場ということが忘れ去られ、私利私欲のために学校法人が使われたということが残念ですね。

明浄学院の横領事件逮捕されたプレサンスコーポレーションの前社長が無罪を主張することについて、どう思われましたか?


唐津信用金庫の元支店長が22年余りに渡り約2億5千万着服し「投資や競艇などに使った」!

サガテレビによると、唐津信用金庫は、先日、山本支店の49歳の元支店長の男性が、顧客に無断で融資申込書を偽造したり、顧客に融資申込の名義貸しをお願いしたりして融資金を流用するなどし、合わせておよそ2億5千万円を着服していたと発表しました。

1998年11月から2021年1月までの22年余りの着服で、元支店長は懲戒解雇処分となっています。

現在も内部調査は継続中ということで、この元支店長は「投資や競艇などのギャンブルに使用した」と話しているということです。

22年で約2億5千万円なので、単純平均で年間約1千1百万円ですが、気づかないもんなんですね。
よほど、内部統制が機能していないんでしょうね。
顧客に名義貸しを頼んで引き受けてくれるくらいなので、顧客とかなり良好な関係を築いていた優秀な方だったのかもしれませんが、こういうことで、本人は懲戒解雇となり、唐津信用金庫も信頼を失いますし、本人から回収できないと財務上も損失をせざるを得ないので、誰も得しないですね。
きちんと、内部統制を構築しましょう。

唐津信用金庫の元支店長が22年余りに渡り約2億5千万着服し「投資や競艇などに使った」ことについて、どう思われましたか?


「電化製品購入や飲食に使った」NOSAI宮城職員が1,700万円の着服で懲戒解雇!

KHB東日本放送によると、宮城県農業共済組合(NOSAI宮城)は、迫支所の男性職員が約1,700万円を着服していたとして、この職員を懲戒解雇しました。

NOSAI宮城によると、2011年8月から2020年9月にかけて、迫支所の農産園芸課元課長補佐の男性職員(50)が、JAや南三陸町でつくる「南三陸町有害動植物等対策協議会」の資金など約1,700万円を着服していました。

男性職員は当時、協議会や農家の団体など複数の通帳を保管していて、着服した金を「電化製品の購入や飲食費などに使った」と話しているということです。

NOSAI宮城は警察への被害届の提出を検討しているということです。

それなりのお金が動くところは、内部統制を構築しないといけないですね。
もはや性善説の通用する世の中ではありませんので、性悪説に立ち、横領等の発生するリスクがあるところをつぶしていきましょう。
これだけ世の中で横領がたくさん起こっているわけですから、経営者は、内部統制の構築の責任があるということを、きちんと認識してほしいですね。

「電化製品購入や飲食に使った」NOSAI宮城職員が1,700万円の着服で懲戒解雇されたことについて、どう思われましたか?


東邦銀行の福島医大病院支店の行員が374万円を着服して懲戒解雇処分に!

福島民友新聞によると、東邦銀行は、先日、福島医大病院支店(福島市)の窓口係を担当していた男性行員(35)が店内に保管されている現金を複数回にわたり抜き取り、計374万円を着服していたと発表した。

東邦銀行は、男性行員を懲戒解雇処分しました。
東邦銀行の2020年度の懲戒解雇処分は3件目となりました。

東邦銀行によると、男性行員は2019年7月から2021年3月にかけ、業務中に保管庫の鍵を開けて現金を抜き取っていました。
50万円は着服後に穴埋めしており、実質的な被害額は324万円でした。
着服した現金は、パチンコなどの遊興費に充てたそうです。

2021年3月に男性行員から申告があり、その後の行内調査で判明したようです。
なお、男性行員は既に全額弁済しています。

1年間で懲戒解雇処分が3件というのは、内部統制に不備があるからなんでしょうね。
これだけ、不祥事が起こると、経営者にも重大な責任があるように思います。
本人からの申告により判明したわけですから、自らは発見できない状況なのでしょうから。
こういう銀行が上場しているのはどうかと思いますし、コンサルティング業務なんてできないでしょうね。

東邦銀行の福島医大病院支店の行員が374万円を着服して懲戒解雇処分になったことについて、どう思われましたか?


長崎大学の内部統制!

長崎大学では、業務の適正を確保するための体制を整備・運用するため、以下の「長崎大学における内部統制に関する規則」を定めています。

○長崎大学における内部統制に関する規則
平成27年3月27日
規則第17号
改正 令和2年6月30日規則第44号

(目的)
第1条 この規則は,長崎大学(以下「本学」という。)における役員(監事を除く。)の職務の執行が国立大学法人法(平成15年法律第112号)又は他の法令に適合することを確保するための体制その他業務の適正を確保するための体制(以下「内部統制システム」という。)を整備することを目的とする。

(内部統制推進責任者)
第2条 本学に,内部統制推進責任者を置き,学長をもって充てる。

(内部統制担当理事)
第3条 学長は,理事のうちから内部統制システムの推進を担当する理事(以下「内部統制担当理事」という。)を指名するものとする。
2 内部統制担当理事は,内部統制システムを統括し,内部統制システムの整備を図るものとする。

(内部統制推進部門の設置)
第4条 管理運営部管理課に,内部統制システムの整備を推進するため,内部統制推進部門(以下「推進部門」という。)を置く。
2 推進部門は,内部統制システムに関し,内部統制担当理事に定期的に報告するものとする。

(内部統制委員会の設置)
第5条 本学に,内部統制システムの整備を推進するため,内部統制委員会(以下「委員会」という。)を置く。

(委員会の審議事項)
第6条 委員会は,次の事項について審議する。
(1)内部統制システムの改善策等に関すること。
(2)内部統制システムにおけるモニタリング体制に関すること。
(3)その他内部統制システムの整備の推進に関する事項
2 委員会は,必要に応じ,前項各号に掲げる事項について役員会又は教育研究評議会に付議するものとする。

(委員会の組織)
第7条 委員会は,次に掲げる者をもって組織する。
(1)学長
(2)理事
(3)副学長
(4)事務局長
(5)事務局の各部長
(6)その他学長が必要と認めた者
2 前項第6号の委員は,学長が任命する。
3 監事は,オブザーバーとして委員会に出席するものとする。

(委員会への報告等)
第8条 内部統制担当理事は,委員会に対し,推進部門等からの内部統制システムに関する報告及び職員へのモニタリングの結果に基づき,報告を行うものとする。

(委員会の事務)
第9条 委員会の事務は,管理運営部管理課において処理する。

(職員へのモニタリング)
第10条 内部統制担当理事は,内部統制システムが有効に機能していることを継続的に確認するため,監事及び監査室と連携するとともに,職員へのモニタリングを行うものとする。
2 前項のモニタリングに関し必要な事項は,別に定めるものとする。

(補則)
第11条 この規則に定めるもののほか,内部統制システムに関し必要な事項は,別に定めることができる。

附 則
この規則は,平成27年4月1日から施行する。

附 則(令和2年6月30日規則第44号)
この規則は,令和2年7月1日から施行する。

また,長崎大学の内部統制システムを推進するための体制については,以下のような体制で運用しています。

大学も結構、不祥事の多いところですから、こういう風に内部統制の構築は必要でしょうね。
当然、国立大学法人にも、監査論を研究されている方はおられるでしょうから、理論だけでなく、身近な実践の場になるかもしれませんね。
いつになっても横領などは色々な組織で発生していますので、長崎大学に限らず、色々な組織で内部統制を構築して、内部統制ということばが一般的となる時代が早くやってきてほしいですね。

長崎大学の内部統制について、どう思われましたか?


顧客口座から計42回引き出し1,700万円を横領したJAたかさきの職員が懲戒解雇!

上毛新聞によると、群馬県のJAたかさき(中村滋組合長)は、先日、西部支店(群馬県高崎市八幡町)に勤務していた30代の男性職員が顧客の口座から1,695万円を横領していたことが判明し、懲戒解雇したと発表しました。
被害は全額弁済されていますが。刑事告訴などを今後検討するようです。

JAたかさきによると、男性職員は2019年7月~2021年2月、金融の営業で担当していた80代女性の口座から現金自動預払機(ATM)や支店窓口で計42回にわたり現金を引き出しました。
通帳や印鑑、キャッシュカードを繰り返し預かり、女性に「(引き出した金は)定期預金にする」と説明していたようです。

聞き取りに対して男性職員は、着服した現金は外国為替証拠金取引(FX)の損失穴埋めや生活費、スマートフォンゲームの課金などに充てたと説明しています。
このうち約280万円は、別の顧客7人が契約した年金やがん保険といった共済の掛け金を立て替えて支払ったようです。
顧客が解約を申し出た契約をつなぎ留めるためだったとみられ、JAたかさきは、「立て替えは農協法に違反する」と説明しました。

2021年2月9日に、被害者の知人から「預けた通帳と印鑑が戻ってこない」とJAたかさきに連絡があり、発覚しました。
多額の現金が複数回引き出された場合などにチェックする体制はなかったそうです。

被害は、男性職員の親族らが全額弁済しました。
JAたかさきは、顧客の取引などを調べた結果、「他の被害は確認されていない」としています。

先日、JAたかさきで会見した中村組合長は、「組合員、利用者、関係者の皆さまに多大なご迷惑をお掛けしたことをおわびする。コンプライアンス(法令順守)体制を立て直し、二度と起こらないよう努力する」と謝罪しました。

通帳とか印鑑を預かっている限り、必ず2人で行くとか、別の専門の担当者が行くとかしないとなかなか難しいのではないかと思いますが、コストや手間がかかるでしょうね。
預からないという方法もあるのかもしれませんが、お年寄りで店舗に簡単には行けないような方は厳しいので、解約につながるかもしれませんね。
サービスと内部統制は相反するものがあるだけに、良い方法を考えないといけないですね。

顧客口座から計42回引き出し1,700万円を横領したJAたかさきの職員が懲戒解雇されたことについて、どう思われましたか?


びらとり農協の元職員が貸付金140万円を横領!

北海道新聞によると、びらとり農協(北海道日高管内平取町)の畜産課に勤務していた30代の元男性職員が、北海道農業公社(札幌)から雌牛を飼育する組合員向けに振り込まれた貸付金140万円を横領していたことが、先日、びらとり農協への取材でわかったようです。

元職員は横領した金を全額返済しており、びらとり農協は刑事告訴しない方針だそうです。

びらとり農協によると元職員は、貸付金の申請受け付けや組合員への支給業務などを担当していましたが、2019年10月、北海道農業公社からびらとり農協の口座に振り込まれた農家1戸分の貸付金140万円を、申請した組合員の口座に振り込まずに横領しました。

農協の口座に入ったお金を一職員が横領できるというのは、そもそも内部統制という発想がこの農協にあるのだろうかという感じはします。
過去にJAでは横領がかなりの数発生していると思いますが、他人事という感覚なのでしょうか?

びらとり農協の元職員が貸付金140万円を横領していたことについて、どう思われましたか?


全国的に注目の過疎地の生活支援策運営の中心の奈良県川上村の課長が300万円を着服!

読売新聞によると、奈良県川上村の課長だった男性職員(44)が、役員を兼任する村設立の2法人の会計を不正に処理し、約300万円を着服したとして、川上村が職員を停職6か月、主任への2階級降格の懲戒処分としていたことが、川上村への取材で分かったようです。
職員が弁済を済ませているなどとして、刑事告訴はしていません。

この職員は、ホテルや土産物店、観光施設などを運営する一般財団法人「グリーンパークかわかみ」(1988年設立)の総支配人と、村民の買い物支援などを担う一般社団法人「かわかみらいふ」(2016年設立)の専務理事を務めていました。

川上村によると、職員は2018年1月頃から3年間にわたり、出張名目で買った新幹線の回数券計96万円分を着服し換金していました。
このほか、法人の費用でマイカーに給油したり、法人の交際費で購入した商品券や食事券を私的に使用したりしていました。
川上村は、被害額を299万8,428円と算定しました。
半分は2020年度に着服していたようです。

2020年末頃、関係者から不正を疑う指摘があり、川上村が調査したうえで、2021年2月下旬に職員を問いただしたところ、着服を認めたそうです。
監督責任として、栗山忠昭村長や副村長の報酬を減額する議案を開会中の村議会に提案する予定です。

かわかみらいふは、「買い物弱者」の高齢者らのために移動販売車を走らせたり、廃業したガソリンスタンドの経営を引き継いだりしており、過疎地の生活支援策として全国的に注目されています。
職員はその運営を中心的に担ってきており、今後の影響も懸念されます。

栗山村長は読売新聞の取材に対し、「彼なら間違いないと任せてきただけに、自分にも責任がある。村民の信頼を回復できるよう、法人のチェック体制を早急に見直す」と話しました。

仕事ができる方が、なぜこういうことをするのでしょうか?
仕事ができるから、内部統制の不備にも気づくのかもしれませんが、不正を犯すのではなく、内部統制の不備を正すということをしてほしいですね。
この事件も、トップの内部統制の構築が不十分なせいで、職員を不幸にし、今後の村の業務にも悪影響を与えるわけですから、民間だろうと役所だろうと、トップにもっと内部統制のことを真剣に考えてほしいと改めて感じました。

全国的に注目の過疎地の生活支援策運営の中心の奈良県川上村の課長が300万円を着服したことについて、どう思われましたか?


PCなど横流して約2,300万円を横領したJR北海道子会社の元社員に懲役3年6か月!

HTB北海道ニュースによると、業務で仕入れたおよそ2,300万円相当のデジカメなどを売却し横領した罪に問われている男に懲役3年6か月の判決が言い渡されました。

元社員(44)は、北海道ジェイ・アール・システム開発の社員で仕入れ品の管理を担当していた2012年7月から56回にわたってデジタルカメラ56台とノートパソコン16台およそ2,277万円相当を札幌市内の業者に売却して横領した罪に問われています。

先日の裁判で札幌地裁は「常習的な犯行で仕入れ先に書類の記載内容を指示するなど巧妙な偽装工作もしていて悪質である」として元社員に懲役3年6か月を言い渡しました。

あまり良いことだとは思いませんが、こういう判決が、横領事件の抑止や内部統制の構築に少しでもつながればいいですね。
内部統制の不備は経営者の責任だと思いますが、会社のみならず、従業員(そのご家族も)も不幸にしますので。
横領事件は絶えず起こっていますし、コロナウイルスの影響で、給与などが減り、リストラとかが行われると、横領のリスクは高まると考えられますので、内部統制を改めて見直す時期に来ているのではないかと考えています。

PCなど横流して約2,300万円を横領したJR北海道子会社の元社員に懲役3年6か月が言い渡されたことについて、どう思われましたか?


全日本私立幼稚園連合会の基金など4億円不正出金問題で刑事告訴!

朝日新聞によると、全日本私立幼稚園連合会の基金など約4億円が不正に出金された問題で、全日本私立幼稚園連合会は、先日、前会長と前事務局長を業務上横領と私文書偽造などの容疑で、2021年3月11日付で警視庁に刑事告訴したと発表しました。
前会長は内部調査に通帳の偽造に関与したことを認める一方、私的流用は否定しているようです。
前事務局長は「前会長の指示に従った」と説明したようです。

先日、都内で会見した全日本私立幼稚園連合会の代理人弁護士によると、告訴容疑は、全日本私立幼稚園連合会が全国の都道府県団体から集めた会費のうち、国際交流や災害対策のための基金など計約4億円を2017~2020年度に不正に引き出すなどして、横領したというものです。
前会長は2020年11月の内部調査に対し、残高を水増しした偽造通帳を示したといい、全日本私立幼稚園連合会は私文書偽造や偽造有印私文書行使未遂などの容疑でも告訴しました。

田中雅道会長代行は、「公の手ですべてを明らかにしていただくのがベストだと判断した」と述べました。

全日本私立幼稚園連合会の関連団体の全日本私立幼稚園PTA連合会でも約4,100万円の使途不明金が出ており、PTA連合会も、2021年3月11日付で前会長と前事務局長を刑事告訴しました。
前事務局長はPTA連合会の事務局長も務めていましたが、2020年12月に退職したそうです。

PTA連合会会長の河村建夫元官房長官も会見に同席し、過去5年間に幼稚園連合会などから自身が代表を務める政治団体への寄付は確認できなかった、と述べました。

全国の都道府県団体から集めた会費のうち、国際交流や災害対策のための基金など計約4億円を横領するなんて、驚くべきことですね。
前会長は、僧侶でもあり、学校法人の理事長でもあるわけですから。
長年業務を1人で担っているような女性が横領するケースはよくありますが、トップが部下に指示してやらせるとなると、内部統制がそもそも機能しないわけですから、なかなか不正を発見することは難しいでしょうね。
監査をきちんとやっていれば、気づくのかもしれませんが、監査をする人を選ぶのもおそらくトップでしょうから。
やはり、役員のほとんどが非常勤(兼務)で、それなりのお金が動くところは気をつけないといけないですね。

全日本私立幼稚園連合会の基金など4億円不正出金問題で刑事告訴したことについて、どう思われましたか?


1億5,000万円の横領で懲役6年の判決!

毎日新聞によると、経理などを担当していたIT関連会社などから1億5,000万円余を着服したとして業務上横領の罪に問われた山口県岩国市の無職の女性(30)に対し、山口地裁岩国支部(田中邦治裁判官)は、先日、懲役6年(求刑・同7年)を言い渡しました。

判決によると、無職の女性は2020年1月22日~6月23日、預金管理など経理を任されていた市内のIT関連会社やグループ会社の口座から、コンビニエンスストアや銀行のATM(現金自動受払機)で現金を引き出したり、インターネットバンキングを使って自分の口座に送金したりして計約1億5,129万円を横領しました。

田中裁判官は、無職の女性が横領した預金を、外国為替証拠金取引(FX)の資金に充て、使い果たしてしまった点を指摘し「極めて悪質で、被害弁償は一切なく、今後もめどは立っていない。刑事責任は極めて重い」と述べました。

FXで1億5,000万円も損をするというのもある意味スゴいですが、担当者レベルで、自由にATMで現金を引き出したり、インターネットバンキングで送金できるという、会社の内部統制のなさもスゴいですね。
横領した本人が悪いのは間違いないですが、横領できるような状況で放置していた経営者にも責任があるのではないでしょうか?
内部統制の構築は、会社・経営者・従業員を守ることになります。

1億5,000万円の横領で懲役6年の判決が出たことについて、どう思われましたか?


「みずほ銀行」の40歳女性行員が5,200万円を着服したシステムの盲点ついた大胆手口!

日刊ゲンダイDIGITALによると、「はっきりと思い出せないが、私1人でやりました。当時は仕事のストレスがあり、洋服を買ったり、海外旅行に行ったりするのに充てたと思います」と、女性行員はストレス発散のため銀行の金に手を付けたと供述しているそうです。

融資の申請書類を偽造し、勤務先のみずほ銀行から現金約5,200万円を着服したとして、広尾支店(東京都港区)の元行員の女性(40)が、先日、窃盗の疑いで警視庁麻布署に逮捕されました。

元行員の女性は、2003年にみずほ銀行に入行し、広尾支店に配属されました。
ローン契約を担当していた2017年12月下旬から2019年4月中旬にかけ、実在する顧客の名前を勝手に使って虚偽の書類を作成し、融資を申請し、システムを不正に操作して、支店で保管していた約5,200万円を十数回にわたってくすねました。

みずほ銀行関係者によると、元行員の女性は、上司に『お客さまからお借り入れをしたいという申し込みがありました』と報告し、当時は申請から引き出しまで1人で実行できるシステムになっていて、それを悪用したようです。
また、上司や同僚にバレないように、何らかの方法で現金を引き出していたようです。

発覚のきっかけは、元行員の女性が提出した申請書に不備があったことのようです。
支店内でヒアリング調査を進め、本人に確認したところ不正を認めました。
2019年10月に元行員の女性を懲戒解雇し、2019年12月、警視庁に刑事告訴しました。

通常、総合職であれば一定の期間を経て他の支店などに異動しますが、元行員の女性は、一般職だったことから、入行以来16年間ずっと広尾支店に勤務していました。
それも不正を見抜けなかった理由のひとつです。

本人のものとみられるSNSなどによると、2003年、大妻女子大学を卒業し、英語が堪能で、在職中は外為や投資信託、保険など幅広い分野を担当していたようです。
2019年に銀行をクビになってからも、語学を生かし、外国人アーティストやタレントを手配する会社で働いていました。

「杉並区宮前にある豪邸で、家族と一緒に住んでいます。裕福な家庭のお嬢さまですから、金には困っていなかったと思いますが……」と捜査事情通は話しているようです。
5,200万円もの大金を着服しながら、記憶が曖昧なのが気になるところです。
1人で洋服と海外旅行で5,200万円を使うのも大変だろうし、一流企業勤務なのだから、何も犯罪に手を染めなくてもちょっとしたぜいたく旅行ぐらい行けるハズです。
なぜ、わざわざ「私1人でやりました」と、強調する必要があったのでしょうか?

個人的には、1人で誰かのためにやったのではないかと直感的には推測しますが、それはさておき、みずほ銀行ともあろうところが、簡単に着服できるようなシステムになっていたのが驚きです。
内部統制のレベルがどうなのかと感じます。
このBLOGで何度も書いていますが、着服した本人が悪いのはもちろんのことですが、内部統制をきちんと構築せず、逮捕者をうみだした経営者に責任があるのではないかと思いますね。
度重なるシステム障害だけが取り上げられますが、こういう面も取り上げてほしいなぁと思います。

「みずほ銀行」の40歳女性行員が5,200万円を着服したシステムの盲点ついた大胆手口について、どう思われましたか?


宮城県登米合同庁舎の売店のパート職員の女性が売上約100万円の横領容疑で逮捕!

宮城県登米市のパート職員の女性が、以前勤めていた登米合同庁舎の売店で売上約100万円を横領した疑いで逮捕されました。

この売店では、印紙や証紙約1,450万円分がなくなっていて、警察が詳しく調べています。

業務上横領の疑いで逮捕されたのは、登米市のパート職員(53)です。

警察によりますと、パート職員は、当時勤めていた登米合同庁舎の売店で、2016年7月からの約2年間で、複数回にわたり印紙や証紙などの売り上げ約100万円を横領した疑いが持たれています。

パート職員は、大筋で容疑を認めているということです。

パート職員が勤めていた売店では、2019年3月に印紙や証紙約1,450万円分がなくなっていたことが分かり、売店を管理していた地方職員共済組合県支部が、警察に被害届を出していました。

警察は、残り約1,300万円分の印紙や証紙がなくなった経緯についても、パート職員が把握している可能性があるとみて調べを進めています。

会計監査で、支店や営業所に往査したときに、指摘事項がない場合、切手や印紙の管理を確かめると、大抵何かしらの不備が見つかる(税務調査の時に、指摘事項がないと、契約書などを確かめて印紙の貼り忘れを指摘するようなもの)というほど、一般企業などでも管理が甘いことが多い印紙関係ですが、販売する側もそうなんでしょうね。
事務所の隣の建物にコンビニがあるため、切手や印紙やレターパックを必要な時に必要なだけ買っていますが、レジで待っているときに、いつも切手とかの管理はどうしているのだろう?と考えてしまいます(笑)。
それなりの数を扱っているところは、きちんと管理のことを考えないと、同じようなことが起こりますよ。

宮城県登米合同庁舎の売店のパート職員の女性が売上約100万円の横領容疑で逮捕されたことについて、どう思われましたか?


信州大生協の元従業員が2,800万円を着服!

中日新聞によると、信州大(本部・長野県松本市)で食堂などを運営する信州大学生活協同組合(生協)は、元従業員が2015年1月~2020年6月に現金約2,800万円を着服していたとホームページで公表しました。
元従業員は既に全額を弁済しているため、所属先や性別、年齢などは明らかにしていません。
生協は刑事告訴しない考えのようです。

生協によると、2020年7月の担当者交代に伴う業務の引き継ぎで帳簿と現金残高が合わず発覚しました。
元従業員は着服を認め、生協が解雇しました。
調査に対し、「借金があった」と話したそうです。

マニュアルでは定期的な経理の点検を定めているが、関根明専務理事は「点検が不十分だった。組合員の財産を巡り、お騒がせして申し訳ない」とコメントしました。
今後は、定期的な点検の徹底とともに、外部の識者を含む委員会でチェックし、再発防止に努めるそうです。

生協は学生や教職員約1万6,000人が加入し、県内5キャンパスで食堂や売店を運営しています。

内部統制という概念がトップにないのかもしれませんね。
それなりの金額が動く組織で、(おそらく)役員の大半が兼務の組織は、横領等のリスクがかなり高いということを認識しておかないといけないでしょうね。
あとは、解雇だけで、氏名等を公表していないのはどうなんでしょうね。
返済すれば良いということにならないでしょうか。
役員等も処分はないんでしょうね。
普通に、他の組織に就職して、同じことを繰り返すリスクが高いのではないでしょうか。

信州大生協の元従業員が2,800万円を着服していたことについて、どう思われましたか?


博報堂が子会社の元社員が金券など換金する不正で27億円損失!

日本経済新聞によると、博報堂DYホールディングスは、先日、子会社で元社員による不正行為があり、2020年4月から12月期連結決算に27億円の特別損失を計上したと発表しました。
元社員は会社名義で購入した金券などを換金し、一部を個人的に使っていました。
同日発表した2020年4月から12月期決算は、純利益が前年同期比71%減の90億円でした。
コロナ禍の広告市況低迷が響いているようです。

不正があったのは、広告制作を手がける博報堂プロダクツ(東京都江東区)です。
元社員は2016年から金券や商品券の不正な発注を繰り返し、金券ショップで換金した現金を代金の支払いにあてていました。
2020年12月に発注先からの問い合わせで発覚し、同時点で未払い代金は43億円でした。
換金した16億円は同社で保全しており、差額を発注先に支払うため特別損失を計上しました。
元社員は2021年1月29日付で懲戒解雇しました。

博報堂DYは、同日、2021年3月期の純利益が前期比55%減の200億円になりそうだと発表しました。
61%減の175億円としていた従来予想から25億円上方修正しました。
コロナ禍で落ち込んだ広告需要が回復傾向にあることを反映したものとなっています。

27億円を織り込んだあとの純利益が200億円ですので、かなりインパクトのある数値ですね。
これほどの金額を横領できる方ですので、それなりの役職の方だと思いますが、内部統制が整備されていないんでしょうね。
他の報道を見ると、まったく金券等を取り扱っていない仕入先から仕入れていたようですが、仕入先もおかしいと思わないのでしょうか?
会社のプレスリリースでは、『業務とは関わりなく行われたことから、当社としては把握することができず、…』とありますが、業務と関係なくても発注できるという状況があるということ自体、問題でしょう。
発覚したのが、発注先からの問い合わせということで、まともな取引先もいますが。
16億円は保全できたということなので、現預金等で置いていたのでしょうが、いったい何に使ったんでしょうかね?
あとは、これに気づかないくらいですから、普段からたくさん無駄使いがあり、結局、広告費などでお客さんが高い金額を負担しているということですね。

博報堂が子会社の元社員が金券など換金する不正で27億円損失を計上したことについて、どう思われましたか?


生徒会費を横領しギャンブル代に使った57歳の高校教諭を懲戒免職!

讀賣新聞によると、兵庫県委員会は、先日、生徒会費や修学旅行の積立金を横領したとして、県立高校と明石市立小の男性教諭2人を懲戒免職にしました。

発表によると、県立高校の教諭(57)は、生徒会費の会計係を担当しており、2014年6月から2016年10月、生徒会費を出金し、飲食費やギャンブル代に流用しました。

2016年10月、約51万円の使途不明金が明らかになり、別の教員らの聞き取りに横領を認め、2016年12月にボーナスで全額を返済しましたが、管理職に報告しませんでした。

2020年9月、当時の横領を告発する情報が兵庫県教育委員会に寄せられ、発覚しました。

また、明石市立小の教諭(43)は、修学旅行の積立金などの会計を担当しており、2020年4月から12月、複数回にわたり現金を引き出し、約157万円を横領しました。
旅行業者から未払い分の督促があり、支払うことができず自ら申告したようです。

教諭の資質がない人が教諭になっているんでしょうね。
生徒に色々なことを教え、人間としての見本となるべき教諭がこういうことをするなんて信じられないですね。
あと、個人的には、兵庫県は、公務員の不祥事が多いように感じます。
このBLOGでも何度も書いていますが、給食費などもそうなのですが、複数校でお金の管理等をする担当者を置き、教員にお金を扱わせないようにした方が、忙しい教員が教務に専念できると思いますし、こういった不祥事で人生を棒に振ることもなく、採用が難しい現状で新たに教員を採用したりする必要もなく、教育レベルも上がり、結果的に安くついていいのではないかと思います。

生徒会費を横領しギャンブル代に使った57歳の高校教諭が懲戒免職となったことについて、どう思われましたか?


1億3,000万円以上の横領と詐欺の疑いで香川県警が鋼材会社元社員2人を逮捕!

KSBによると、自社で保管していた鋼材を横流ししたり、水増し請求で多額の現金をだまし取ったりしたとして、香川県琴平町の鋼材加工販売会社の元社員2人が送検されました。
被害額は1億3,000万円に上ります。

業務上横領と詐欺の疑いで逮捕・送検されたのは、香川県琴平町の鋼材加工販売会社の元社員(34)と元社員(38)の2人です。

香川県警によると、2人は共謀して2017年から2018年にかけて108回にわたって約1,789トンの鋼材を無断で出荷し、売り上げを横領した疑いです。

横流しした鋼材の仕入価格は合計で1億1,600万円に上ります。
また、2018年には取引先の会社に請求を水増しさせ、差額の約820万円をだまし取った疑いです。

元社員(34)は容疑を認めていて、元社員(38)はいずれも黙秘しているようです。

どうやって発覚したのかは分かりませんが、2年弱の間にこれだけやられても会社は気づかないものなのでしょうか?
本人たちが悪いのはもちろんですが、こういうことができる状況にしていたのは経営者の責任でしょうね。
中小企業であっても、内部統制の構築・運用が重要という良い例だと思います。
経営者の皆さんには、内部統制の重要性を認識してほしいですね。

1億3,000万円以上の横領と詐欺の疑いで香川県警が鋼材会社元社員2人を逮捕したことについて、どう思われましたか?


秋田県男鹿市が元税務課長の税金着服事件の債権を一部放棄!

秋田魁新報によると、秋田県男鹿市は、先日、元税務課長(61)の税金着服事件を巡り、元課長に賠償請求している5,247万円のうち、着服を認めていない3,713万円の債権を放棄する方針を明らかにしました。
債権の時効は3月1日に迫っていますが、否認分は立証が困難と判断したようです。
2月1日予定の臨時議会に関連議案を提出するようです。

秋田県男鹿市は元税務課長の着服金額を4,557万円と認定し、遅延利息を加えて5,247万円を賠償請求しています。
このうち本人が秋田県男鹿市の調査に着服を認めた1,317万円(遅延利息を含めると1,534万円)については支払う意向を示し、家族の協力も含めこれまでに85万円の納付があったようです。

本人が着服を認めていない3,239万円(同3,713万円)は、債務の履行を求める訴訟を経て強制執行で回収することができます。
ただし、領収証書など着服を裏付ける証拠がなく、訴訟費用や弁護士報酬なども多額な上、勝訴しても元税務課長にまとまった金銭や資産はなく、回収は見込めないそうです。

先日開かれた男鹿市議会全員協議会で、男鹿市は債権の一部放棄の方針を説明しました。
市議からの質問はなかったようです。
菅原広二市長は取材に「苦渋の決断だがこのまま黙って時効を迎えるのではなく、議会から承認を得て前に進みたい」と述べました。

元税務課長は収納業務を担当していた2007年以降、市民から固定資産税や国民健康保険税などを受け取っていましたが、市の口座に入金せずに着服を繰り返しました。
2015年6月に内部通報で発覚し、懲戒免職処分を受けました。
その後、業務上横領の疑いで逮捕、起訴され、懲役4年6月の実刑判決を受けました。

複数人の交際相手に貢いでいたようですが、本当に財産はないのでしょうか?
そもそも、領収証書など着服を裏付ける証拠がないのに、なぜ着服金額としたのだろうかという疑問はありますが。
この事件は、公務員だろうと、内部統制が必要という事例ですね。

秋田県男鹿市が元税務課長の税金着服事件の債権を一部放棄することについて、どう思われましたか?


給食費など800万円を着服した学校給食会職員を市が処分を検討!

長崎新聞によると、長崎県大村市は、先日、大村市学校給食会の50代女性職員が、2018年度から2020年度にわたり、学校給食会運営費や市立小中学校の給食費の口座から計約800万円を不正に引き出し、着服していたと発表しました。

職員は「生活資金に使った」などと着服を認め、全額返還する意向を示しているそうです。
2017年度以前の分についても調査を進め、刑事告訴も含め今後、処分を検討するとしています。

大村市によると、大村市学校給食会は大村市が業務委託している任意団体で、小中学校給食の食材購入などの業務を担っています。

女性職員は2011年6月以降、1人で経理を担当していました。
学校給食会の運営費を一時的に食材購入費に充てたことを装ったり、業者と取引があったように見せかけたりして、60回以上にわたり現金を引き出していました。
その際、学校給食会のはんこを無断で押していたそうです。

本年度から複式簿記化したことに伴い、税理士に帳簿などの確認を依頼したことから発覚したようです。

大村市役所で会見した園田裕史市長は、「子どもたちの給食に関するお金が着服されたことは遺憾であり、再発防止に取り組む」と陳謝しました。
預金通帳やはんこの施錠管理徹底、チェック体制の強化など再発防止策に取り組むとしました。

我が高松市の場合、学校給食会は公益財団法人なのですが、大村市は任意団体なんですね。
やはり、それなりにお金の動きがあり、女性の担当者が長期にわたり1人で経理をしている、(おそらく)役員が他の組織との兼務(非常勤)の組織は、横領のリスクが高いという良い事例ですね。
学校給食会の口座ならともかく、市立小中学校の給食費の口座から引き出せるというのは、どういう口座の管理がされていたんでしょうね。
発見した税理士は、どういう気持ちになったんでしょうか?
たとえ公務員であろうと、もう少し、トップが内部統制の重要性を理解し、きちんと内部統制を構築していかないと、今後も同じようなことは起こると思いますね。

給食費など800万円を着服した学校給食会職員を市が処分を検討していることについて、どう思われましたか?


県立高校のサッカー部顧問が部活の遠征バス費用を横領疑い!

日刊スポーツによると、広島県警広署は、先日、部活動の遠征費用を私的に使い込んだとして、横領の疑いで、アルバイトの男性(29)を逮捕したようです。
アルバイトの男性は県立高校の元教諭で、サッカー部顧問でした。

逮捕容疑は、2020年7月23日ごろ、サッカー部の保護者会から預かった遠征のバス代金12万6,000円を着服し、横領した疑いです。

広島県教育委員会は、2020年11月、遠征費用や備品購入費などをボートレースや消費者金融への返済に充てたとして、アルバイトの男性を懲戒免職としました。

広島県教育委員会によると、他にも約170万円が不明となっており、広島県警広署が経緯を調べているようです。

生徒に色々なことを教える教育者としてあるまじき行為ですね。
本人が悪いということは間違いないですが、学校の給食費なども同じだと思いますが、お金を扱うということを極力はずしてあげないと、今後もどこかで同じようなことが起こるのではないかと思いますね。

県立高校のサッカー部顧問に部活の遠征バス費用の横領疑いがあることについて、どう思われましたか?


公立玉名中央病院の前理事長を研究費700万円の横領容疑で逮捕!

西日本新聞によると、熊本県玉名市の公立玉名中央病院の研究費約700万円を着服したとして、熊本県警は、先日、業務上横領の疑いで、玉名中央病院前理事長の医師(68)を逮捕しました。
熊本県警によると、前理事長が管理していた銀行口座からさらに約4,500万円が使途不明となっており、捜査を進める方針だそうです。

逮捕容疑は2016年3月4日、高級外車ベンツの購入費用に充てるため、病院整形外科グループの研究費などを管理する銀行口座から約700万円を横領した疑いです。

熊本県警によると、前理事長は「公用車として購入しており犯罪ではない」と容疑を否認しているようです。
ベンツは前理事長名義で購入し、2018年5月に売却していますが、売却益も使途不明だそうです。

玉名中央病院は2019年8月に前理事長を懲戒解雇し、2020年11月に熊本県警に告訴していました。

公用車であれば、しかるべき手続きが必要でしょうし、なぜ前理事長名義で購入したんでしょうね?
売却代金も病院に入れるべきだと思いますが。
そもそも公立病院で理事長の公用車としてベンツがいるのかという気はしますが。

公立玉名中央病院の前理事長が研究費700万円の横領容疑で逮捕されたことについて、どう思われましたか?


競馬のためにコンビニ売上金を横領した店長だった男性を逮捕!

神奈川新聞によると、川崎臨港署は、先日、業務上横領の疑いで、川崎市川崎区日進町、派遣社員の男(40)を逮捕しました。

逮捕容疑は、2020年6月から7月にかけ、店長を務めていた川崎市川崎区のコンビニで、約30回にわたり売上金計約696万円を横領した、としています。
元店長は「間違いない」と容疑を認めているようです。

川崎臨港署によると、元店長は2017年12月から店長を務めていました。
売上を本部に送金しない状態が続き、2020年7月に発覚しました。
元店長は「競馬に使うためにやった」と話しているようです。

簡単にバレるようなことをなぜやっていたのでしょうか?
記事によると、『元店長』なので『オーナー』ではなく、雇われ店長だったと思いますが、普段からチェック機能はないのでしょうか?
あとは、管理職は『資質』が必要でしょうから、経営者にその辺りを見極める眼が必要なんでしょうね。

競馬のためにコンビニ売上金を横領した店長だった男性が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


切手1.3億円分を着服した容疑で元郵便局総務部長を逮捕!

廃棄予定の切手約1億3千万円分を着服し、切手買い取り店で売却したとして、大阪府警捜査2課は、先日、業務上横領容疑で、堺中郵便局(堺市中区)の元総務部長(56)を逮捕しました。

逮捕容疑は2017年4月~2018年6月、同郵便局が、顧客から受け取り、保管していた千円切手約1億3千万円分を着服した疑いです。

大阪府警捜査2課によると、認否を留保しているようです。
埼玉県内の切手買い取り店で売却していたとみられます。

大阪府警によると、保管していた切手は、客が郵便物を大量に発送する際、切手の代わりにスタンプなどを押す「料金計器別納」と呼ばれる制度で用いるものだそうです。

郵便局も色々と不正がありますね。
内部統制が、きちんと整備・運用できていないのでしょうね。
毎度のことながら、日本郵便は、日本郵政を含むグループ主要4社の中で唯一、株式が非上場となっていますが、上場企業にはなれないのではないかと感じます。

切手1.3億円分を着服した容疑で元郵便局総務部長が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


福島県畳工業組合の元職員が約790万円を着服!

日本テレビによると、福島県畳工業組合の元職員が組合の運営費からおよそ790万円を着服していたことが明らかになったようです。

福島県畳工業組合によると、着服をしていたのは、経理や事務を担当していた76歳の女性です。

女性は、2007年から2019年までのおよそ12年間、定期預金の解約や、架空の支出を偽造するなどおよそ790万円を着服していたそうです。

2019年、決算の監査を行う際、書類が不足していたことから、女性に確認したところ、着服が発覚しました。

組合の聞き取りに対し、女性は着服を認めていますが、用途については明らかにしていません。

組合はすでに警察に告訴状を提出しています。

毎年、監査はしているのではないかと思いますが、12年間も気づかなかったんですね。
年額にするとそれほどの金額ではないのかもしれませんが、蓄積されるとそれなりの金額になりますね。
やはり、このBLOGでも何度も書いているように、役員が持ち回りの兼務のことが多く、事務職員が長年同じことを担当しており、毎年それなりの金額が会費などで入ってくる組合は、コントロールが働きにくいと思いますので、内部統制をきちんと構築し、運用しないといけないと危険ですね。
組織が小さいとか大きいとかは、関係ないです。
使途は分からないようですが、もし、お孫さんのお小遣いなどに使われていたとしたならば、お子さんやお孫さんは複雑な気持ちでしょうね。

福島県畳工業組合の元職員が約790万円を着服していたことについて、どう思われましたか?


NPO法人「ITコーディネータ協会」の元経理担当の女性を3,100万円着服で逮捕!

TBSによると、NPO法人「ITコーディネータ協会」の元経理担当の女性が、協会の金を着服したとして逮捕されました。

少なくとも3,100万円を着服していたとみられています。

業務上横領の疑いで逮捕されたのは、「ITコーディネータ」資格の認定などを行う東京のNPO法人「ITコーディネータ協会」の元経理担当の女性(45)です。
元経理担当の女性は2018年2月から3月にかけて、現金およそ1,500万円を着服した疑いがもたれています。

元経理担当の女性は経費を精算するために引き出したお金の一部を自分の口座に入金していたということで、取り調べに対し「投資や借金に使いました」と容疑を認めているということです。

元経理担当の女性は少なくとも3,100万円を着服していたとみられていて、警視庁は余罪についても捜査しています。

どれくらいの規模の協会か分かりませんが、『ITコーディネータ』という肩書きの入った名刺を時々見かけますので、それなりの規模なんでしょうね。
こういった協会とか同業者組合などは、役員が兼務のことが多く、職員も少なめのところが多いため、内部統制の構築や運用が不十分なところが多いんでしょうね。
コロナ禍で、業務フロー自体が変わっている組織も多いでしょうから、内部統制を改めて見直すタイミングのように思います。

NPO法人「ITコーディネータ協会」の元経理担当の女性が3,100万円着服で逮捕されたことについて、どう思われましたか?


会社資金1億5千万円着服の容疑で船舶用資材会社の元課長の女性を逮捕!

日本経済新聞によると、会社の資金約1億5千万円を着服したとして、警視庁捜査2課は、先日、船舶用資材販売会社(東京都港区)の元課長の女性(46)を業務上横領容疑で逮捕したようです。

逮捕容疑は船舶用資材販売会社の財務・経理担当だった2014年4月~2019年11月に、会社名義の預金口座からインターネットバンキングを通じて、自らの名義の口座に約1億5,600万円を送金し、横領した疑いです。

捜査2課によると、元課長の女性は「間違いありません」と容疑を認めているそうです。

元課長の女性は船舶用資材販売会社の経理業務を1人で担当していたようで、横領した金の大半は洋服や宝飾品など高級ブランド品の購入費に充てられていたそうです。

世間でありがちな長年経理を担当していた女性による横領事件ですね。
どのようなことがきっかけで発覚したのか分かりませんが、これだけ横領されていて経営者は気づかないものなんでしょうかね?
中小企業だろうと大企業だろうと経営者による内部統制の構築は必要だと思いますし、服装などの変化に気づく能力も必要なんでしょうね。

会社資金1億5千万円着服の容疑で船舶用資材会社の元課長の女性が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


4,000万円超の部品を横流しした横浜の男を業務上横領疑いで逮捕!

読売新聞によると、勤務先の自動車リサイクル会社所有の部品など約10,000点(計約4,200万円相当)を、自ら設立した会社名義で売却したとして、業務上横領の疑いで横浜市の自称運送業の男(53)が千葉県警に逮捕されていたことが明らかになったようです。
男は、容疑を認めているようです。

逮捕容疑は2014年1月~2015年3月に、23回にわたり中古自動車部品などを自分の会社名義で海外法人に売却したとしています。

千葉県警によると、リサイクル会社から「帳簿が合わない」と千葉県警に相談があったようです。
男は海外法人に通常より高値で販売していたそうです。

経営者がおかしいことに気付いて、警察に相談して、横領が分かるというケースがあるんですね。
普通は、経理担当者に確認したり、社内調査を行うと思いますが、以前から何となくこの人があやしいなぁというのがあったのかもしれませんね。
大企業のみならず、中小企業でも内部統制は重要ということですね。

4,000万円超の部品を横流しした横浜の男が業務上横領疑いで逮捕されたことについて、どう思われましたか?


市職員の夫婦が着服した赤十字社の会費などの公金約668万円を生活費や競馬に!

読売新聞によると、山梨県大月市が「公金約217万円が紛失した」と発表した問題で、大月市は先日、記者会見し、福祉課に勤務する非正規の女性職員(39)が、問題の公金を含め計約668万円を着服していたことを明らかにしました。
金の一部を夫である保健介護課主任の男性職員(42)に渡していたそうです。
大月市は、先日、2人を懲戒免職処分にしました。
全額返済されていますが、大月市は告訴を検討しているようです。

発表によると、女性職員は2020年5月~9月、市内を走るバスの「シルバーお出かけパス」を利用する65歳以上の市民から集めた負担金217万5,000円や、自治会から集めた日本赤十字社の会費など451万2,093円の計668万7,093円を着服しました。

これらの公金は女性職員が一人で管理していましたが、本来、パスの負担金は会計課が管理すべきで、赤十字社の会費は福祉課が管理する口座に入金すべきだったようです。
一方、夫である男性職員は公金と知りながら現金を受け取っていたようです。
2人は着服した金を生活費や競馬に使っていたそうです。

10月12日にパスの負担金の会計課への入金が遅れていたことで、問題が発覚しました。
大月市は、先日、最初の会見を開いて「公金が紛失した」と発表し、翌日、2人が着服の事実を認めたそうです。

大月市は、上司の処分も行う方針です。
今後、公金取り扱いのルールを明文化するなどの適正化計画を策定し、再発を防ぐそうです。
小林信保市長は会見で、「管理を一人に任せきりで、会計課と連携したチェック体制がなかった。非常にずさんな管理だった」と謝罪しました。

あまりにも管理がすざんだと思いますし、市の職員の資質が問われる事件ですね。
個人的には、非正規職員に、横領等のリスクが高い現金を取り扱わせるのはどうなのだろうかと思いますね。
もし、犯人が特定できないとか横領されたお金が返済されないようなケースだとしたら、内部統制をきちんと構築していなかった市長などの責任ということで、本人たちに負担してもらってもいいようなレベルの管理体制ではないのではないかと思います。
民間か役所か、大企業か中小企業かを問わず、内部統制の構築は必須だなぁと改めて感じた一件でした。
これだけ世の中でニュースになるような横領事件がたくさん起こっている中で、内部統制の見直しや構築をしない経営者などは、経営者としての資質があるのだろうかと思ってしまいますね。

市職員の夫婦が着服した赤十字社の会費などの公金約668万円を生活費や競馬に使っていたことについて、どう思われましたか?


岡山県の7校で給食会計が管理や監査不十分!

山陽新聞によると、岡山県教育委員会は、先日このBLOGでも取り上げた岡山支援学校(岡山市北区祇園)で給食費の着服が起きたことを受け、岡山県内の支援学校など給食を提供している12校で実施した給食会計の調査結果を明らかにしました。
7校で現金管理や監査が不十分で、改善を指導しました。

この日の岡山県議会文教委員会で報告しました。
7校では、集めた現金をすぐに金融機関の口座に振り込まずに校内で保管したり、保護者を交えた会計監査を行わなかったりしていたようです。
いずれも岡山県教育委員会のマニュアルに沿っていませんでした。

岡山県教育委員会は、給食以外の会計についても適正な処理を徹底するため、岡山県立全69校を対象に調査をしました。
財務課は「不祥事の再発防止に向け、指導を徹底する」としています。

個人的には、指導を徹底するより、業務を各校で行うのではなく、何校かでまとめてやるのが効率的で、横領等のリスクも低減し、教職員の負担も減ると思っています。
公認会計士という職業柄、内部統制というものが結構気になるのですが、うちの子どもの小学校の現金での集金とかはすごく気になるんですよね。
こういう事件がきっかけで変わっていけばいいなぁと思います。

岡山県の7校で給食会計が管理や監査不十分だったことについて、どう思われましたか?


部下女性の胸を触ったり親睦会費を10万円着服した警部補を懲戒処分!

毎日新聞によると、警察署内で部下の女性の胸を触ったうえ、職場の親睦会費約10万円を着服したとして、大阪府警は、枚方署刑事課の男性警部補(50代)を減給(10分の1)6か月の懲戒処分にしたようです。
警部補は事実関係を認め、依願退職したそうです。

大阪府警によると、警部補は8月の勤務時間中、枚方署内の倉庫で、部下の女性に突然、後ろから抱きつき、胸を触ったそうです。

女性が別の上司に相談しました。
調査の過程で、警部補が4月から7月、親睦会費約10万円を使い込んでいたことも発覚したようです。

警部補は「生活費や小遣いが足りなかった」「女性に好かれていると思った。申し訳ない」と話したそうです。

こういう人が警察官というのは驚きですね。
「生活費や小遣いが足りなかった」ので着服ということがダメなのは、普通の人なら誰でも分かると思いますし、警察官ならなおさらという感じですね。
あとは、いつも思いますが、公務員は処分が甘いのではないかと思いますね。

部下女性の胸を触ったり親睦会費を10万円着服した警部補を懲戒処分としたことについて、どう思われましたか?


沖縄県に送られるはずだった「首里城義援金」414万円を石垣市職員が着服!

読売新聞によると、2019年10月に発生した首里城火災の義援金などを着服したとして、沖縄県石垣市は、市民保健部の20歳代男性職員を懲戒免職としました。
石垣市は、業務上横領の疑いで刑事告訴を検討しているようです。

石垣市によると、男性職員は2019年5月~2020年5月、複数回にわたり、管理を担当していた日本赤十字社の事務費など計約502万円を着服していました。

このうち、約414万円は、石垣市民から寄せられた首里城火災の義援金だったようです。
沖縄県への義援金送金が遅れていることから、上司が確認したところ、私的に使ったことを認めたそうです。

中山義隆市長は「公務員全体の信頼を大きく損なうもの。深くおわび申し上げる」とのコメントを発表しました。

1年くらいで約500万円を何に使ったんでしょうね。
僕自身、3年ほど前に沖縄へ旅行に行ったときに首里城にも行き、子どもたちも楽しんでおり、また行こうねと言っていたので、火災はすごくショックでしたし、義援金を着服するなんて信じられないですね。
男性職員が悪いのは言うまでもないですが、内部統制をきちんと構築していなかった市長にも責任があると思います。

沖縄県に送られるはずだった「首里城義援金」414万円を石垣市職員が着服していたことについて、どう思われましたか?


株式投資で損失が出た岡山支援学校事務部長が1千万円を着服!

山陽新聞によると、岡山県教育委員会は、先日、生徒の給食費など1千万円余りを着服したとして岡山支援学校(岡山市北区祇園)の事務部長(59)を懲戒免職処分としました。

岡山県教育委員会によると、事務部長は2018年9月20日~2020年8月31日、給食費を管理している預金口座から44回にわたり約800万円を不正に引き出したほか、学校への寄付金を持ち出すなど計1,011万8,006円を着服したとされています。

2020年9月に給食業者から岡山支援学校に未払い金の督促があり発覚したようです。
事務部長は会計処理を1人で担当し、学校の監査もなかったそうです。
岡山県教育委員会の調べに対し、「株式投資の損失で生じた借金の返済に充てた。許されない行為をしてしまった」と話しているそうです。

岡山県教育委員会は全額が弁済されていることなどから刑事告訴はしない方針だそうです。
監督責任として岡山支援学校の校長を戒告としました。

会計処理を1人で担当しているという時点でアウトですね。
最近、学校でのこの手の事件が増えていると思いますが、そろそろ給食費などは、個別の学校ごとに管理するのではなく、一定エリアもしくは全県でまとめて教育委員会や別の組織が管理し、集金は極力口座振替や口座振込などで行い、現金回収をできるだけやめ、口座からも担当者が自由に引き出せないようにしないと、忙しい教育現場では、今後も起こるのではないかと思っています。

株式投資で損失が出た岡山支援学校事務部長が1千万円を着服していたことについて、どう思われましたか?


8,900万円を横領して「競馬に使った」58歳の会社員を追送検!

神戸新聞によると、勤めていた神戸市の通関業務代行会社の預金口座から約670万円を引き出すなどして着服したとして、兵庫県警捜査2課と生田署は、先日、業務上横領の疑いで会社員の男(58)を追送検し、捜査を終えました。
起訴済みの4件を含む計7件約8,900万円の被害を裏付けたとしています。

生田署によると、男は2013年9月~2019年1月、当時、経理部長を務めていた会社で会社名義の預金口座から現金を引き出したり、自分の口座に送金したりして横領した疑いがあります。
着服は計約130回に上るといい、男は現金を「競馬に使った」などと容疑を認めています。

男は経理部長として口座の管理を統括する立場でした。
業務に他の部下を関与させようとしない態度だったため、会社が調査し着服の疑いが発覚しました。

通関業務代行会社は男を懲戒解雇し、2019年12月に生田署に刑事告訴しました。
男は一連の業務上横領容疑で、兵庫県警に3回逮捕されました。

内部統制が構築できていないという面で経営者にも責任があると思いますが、これだけ横領されていても気付かないという面でも経営者にも責任があるのではないかと思いますね。
よほど儲かっていて、資金繰りも考えなくても良いような会社なのでしょうか?
たとえ、そういう会社であったとしても、内部統制は必須ということですね。

8,900万円を横領して「競馬に使った」58歳の会社員が追送検されたことについて、どう思われましたか?


銀行の行員が5,900万円を着服し競馬につぎ込む!

読売新聞によると、中京銀行(愛知県名古屋市)は、先日、顧客から預かった現金5,903万円を着服したとして、半田支店(愛知県半田市)の20歳代の男性行員を懲戒解雇処分にしたと発表したそうです。

中京銀行によると男性行員は半田支店に渉外係として勤務していました。
2020年6月から9月に、5法人と個人客2人から預かった現金を着服し、競馬につぎ込んだそうです。

9月23日になって、被害を受けた法人から「通帳をまだ受け取っていない」との相談があり、発覚したようです。

中京銀行は横領された金を被害者に弁済しました。
今後、元行員を業務上横領容疑で刑事告訴する方針だそうです。

中京銀行のプレスリリースを見ると、『当行は、コンプライアンス(法令等遵守)を経営の最重要課題のひとつと位置づけ、コンプライアンス態勢の確立に取り組んでまいりましたが、今回の事態を厳粛に受け止め、再発防止に向けて内部管理態勢の充実・強化を図るとともに、信頼回復に向けて全行を挙げて取り組んでまいります。』と書いていますが、一般的に使われていることばで、防げなかった原因とか防止策が分かっていないのではないかと個人的には思ってしまいます。
この前、記事を書きましたが、『不正のトライアングル』というものがありまして、『動機』『機会』『正当化』の3つが揃ったときに、不正が発生すると言われています。
『機会』は組織が有効な内部統制を構築できていないということですから、中京銀行も真剣に取り組まないと再発するのではないでしょうか。

銀行の行員が5,900万円を着服し競馬につぎ込んでいたことについて、どう思われましたか?


第一生命の80代元「生保レディ」が19億円を着服!

毎日新聞によると、生命保険大手の第一生命保険は、先日、山口県周南市の西日本マーケット統括部徳山分室に勤務していた県内の80代の元女性社員が、架空の金融取引を複数の顧客に持ちかけて集金していたと発表しました。
少なくとも21人から計19億円を集めていたとみられます。
第一生命は2020年7月に女性を懲戒解雇し、山口県警周南署に詐欺容疑で告発しました。
返金作業を始め、全容解明を急いでいるようです。

第一生命によると、女性は「生保レディ」と呼ばれる現役営業職でした。
10年以上前から、主に山口県内の個人顧客に対し、実際には存在しない「特別枠」で運用すれば高金利が適用されると持ちかけ、会社を通さず直接顧客と契約したように装い、現金を預かっていました。
ほとんどが女性と付き合いが長い顧客で、預かり証として手書きの証書のようなものを作成して提示するなどしていました。
集金分の使い道について、第一生命は「現時点では判明していない」としています。

2020年6月初旬に顧客から会社へ問い合わせがあり、発覚したようです。
第一生命は2020年7月3日付で女性を懲戒解雇し、7月31日に山口県警周南署に告発しました。
また、10月2日付で、東京本社に対策本部を設置し、実態解明と最終的な集金額の確定などを進めている。
既に顧客への返金作業や謝罪を始めています。

第一生命は「お客様ならびに関係者の皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけしていることを深くおわびします」とコメントを出しました。

まずは、この手の話に、少なくとも21名で19億円、一人平均だと1億円弱も出してひっかかる人がいるんだなぁと思いました。
よっぽど、信頼関係を築いていたんでしょうね。
それゆえ、こういった裏切り行為はしてはいけないように思いますが。
あとは、すごい話術があるかですね。
次に、生保レディは80代の方もおられるんですね。
この辺りは、第一生命にも原因があるように思います。
おそらくベテランの方々はご本人に任せっきりなのでしょう。
内部統制も効きにくいような気はします。
定年とかを定めると、生保レディが複数の生命保険会社の保険を扱っている代理店に移ったり、ご本人が代理店になるだけかもしれませんが、どこかのタイミングでは、別の方に担当を移していかないといけないのではないかと思います。
そもそも、正社員と個人事業主の間の中途半端な感じの『生保レディ』という形態を見直す時期に来ているのかもしれませんが。
それと、19億円は、何に使ったんでしょうね?

第一生命の80代元「生保レディ」が19億円を着服していたことについて、どう思われましたか?


「給料が少ない?」との看護師の申告で病院元職員の横領が発覚!

STVニュース北海道によると、北海道の旭川中央警察署は、先日、業務上横領の疑いで医療法人社団志恩会相川記念病院の元総務係長(60)を逮捕しました。

職員への給与の振り込み等を担当していた元総務係長は、2016年10月から2019年9月まで43回にわたり、本来の給与より水増しした金額を自分の口座に振り込み、約1,000万円を横領した疑いが持たれています。

2020年2月、相川記念病院の看護師が「源泉徴収票の給与額より、実際に振り込まれた金額の方が少ない」と病院に申告し、病院は2020年8月、旭川中央署に告訴していました。

警察によると、この看護師以外にも複数の職員の給与が本来よりも少なく支給されていて、不足金額の合計は元総務係長が横領したとされる金額と一致したそうです。

元総務係長は調べに対し「間違いありません」と容疑を認めていて、警察が事件の背景を詳しく捜査しています。

給与は見ない方はまったく見ないと思いますが、残業代などをきちんと確かめている方がおられますので、ミスだろうと、意図的だろうとご本人が気づく可能性が高いと思いますが、なぜ、このようなことをしたのでしょうか?
給与明細とか源泉徴収票なんて誰も見ていないとでも思っていたのでしょうか?
そもそも、元総務係長が一人で計算や振込をしていたのだと思いますが、内部統制として完全にアウトですよね。
病院の組織、内部統制に問題があると思いますので、経営者はその辺りの重要性を認識した方が良いと思いますね。

「給料が少ない?」との看護師の申告で病院元職員の横領が発覚したことについて、どう思われましたか?


小樽商科大学元大学職員が不正認める証言!

先日、札幌地方裁判所で開かれた刑事事件の裁判で、証人として出廷した小樽商科大学の元職員の男性が、以前、大学の備品を横領したり取引業者から現金を受け取ったりしていたなどと証言しました。
これについて大学側は「担当者が不在のためコメントは差し控える」としているようです。

横領などを認める証言をしたのは、2019年まで小樽商科大学でコンピューターの保守業務などをしていた元職員の男性です。

法廷での証言によりますと、男性は勤務していた当時、大学の備品として購入したノートパソコンやデジタルカメラなどを横領したり、業務を外注する際に取引業者から現金を受け取ったりしていたということです。

このうち横領した備品は転売して現金に換えていたほか、取引業者からの現金の授受は少なくとも10回程度であわせておよそ500万円に上ったと証言しました。

男性は、別の業務上横領事件で起訴された知人の男の裁判に証人として出廷したもので、不正を行った動機については「金が必要だったので繰り返してしまった」と認めました。

これについて小樽商科大学は「担当者が不在のためコメントは差し控える」としています。

大学はものをたくさん買ったり、工事なども大規模になるでしょうから、購買などの担当は取引先から色々とアプローチがあるんでしょうね。
内部統制上、個人へのキックバックなどは防ぐのが難しい面もあるのかもしれませんが、担当者を複数にして1人では決められないようにするとか、一定金額以上のものについては必ず3社以上合い見積もりを取るとか、担当者を2、3年ごとに変えるとか、できることはあると思います。
結局、このようなものには、税金が使われたり、学費が使われたりするわけですから、内部統制をきちんと構築して、無駄な支出は減らしてほしいですね。
あとは、大学側もきちんとコメントを出してほしいと思います。

小樽商科大学元大学職員が不正認める証言をしたことについて、どう思われましたか?


高崎信金職員がギャンブルなどのために2,223万円着服!

Livedoor NEWSによると、高崎信用金庫(群馬県高崎市)は、先日、高崎市内の支店勤務の男性職員(33)が計2,223万9,000円を着服したとして、懲戒解雇処分にしたと発表しました。

高崎信用金庫によると、男性職員は2018年8月~2020年6月、定期積金の掛込金や普通預金の入金のために預かった現金などを着服していました。
パチンコや競輪などのギャンブルなどに使っていたそうです。
着服金を入金の穴埋めに充てていたことも複数回あったようです。

通帳に記載された定期積金の掛込金の入金日と、男性職員が集金した日の日付が違うと顧客から問い合わせがあり、調査を進めた結果、6月25日に判明しました。
男性職員側が全額弁償しているとして刑事告訴はしない方針だそうです。
高崎信用金庫は「徹底した発生要因分析を行い、不祥事件を二度と発生させないよう全職員が一丸となり、全力で再発防止に取り組む」としています。

こういった金融機関の不祥事を目にするたびに、やはり『資質』というものが非常に大事だなぁと思います。
なかなか見抜くのは難しいとは思いますが、採用時に『資質』を見抜かないといけないですね。
そうしないと、職員にとっても、金融機関にとっても、金融機関の経営者にとっても、不幸なことになるのではないかと思います。
高崎信用金庫のコメントが、本来は、不祥事が起こった際には特に、内部統制の構築は経営者が主導して行かないといけないと思うのですが、そうでないところが、中途半端な感じで終わるのではないかという気が個人的にはします。

高崎信金職員がギャンブルなどのために2,223万円着服していたことについて、どう思われましたか?


岐阜県下呂市の市営観光施設で2億6,500万円の使途不明金!

産経新聞によると、岐阜県下呂市の市営観光施設「下呂温泉合掌村」で約2億6,500万円の使途不明金が見つかり、元会計担当職員の男性(52)が自殺したとみられる問題で、下呂市は、先日、詐欺と虚偽有印公文書作成・同行使の疑いで、元職員を下呂署に刑事告訴しました。

下呂市によると、元職員は2011年4月~2020年3月、同施設で会計業務を担当していました。
この間、支払う必要のない個人2人に施設名義の口座から現金を計155回振り込み、それぞれからその金を受け取ったほか、約530回にわたり施設の売上金を着服したとしています。
外国為替証拠金取引(FX)やギャンブルに使ったとみられます。

着服したとされる分については、遺族を相手に民事訴訟も起こす方針だそうです。

返してもらえるかどうかは分かりませんが、下呂市は、今後、同じようなことが起こらないようにするにはどうすれば良いかを真剣に考える必要がありますね。
当然、返してもらえなければ下呂市に損失が生じますし、内部統制がきちんと構築されていればこの元職員が自殺することもなかったと思いますので、下呂市の責任も重いと思います。
大きいか小さいか、民間か民間でないか、法人か個人か、組織形態などに関係なく、内部統制をきちんと整備・運用しないといけない時代になっていると思います。
内部統制の重要性が分かる人じゃないと、経営者などにならない方がよいでしょうね。

岐阜県下呂市の市営観光施設で2億6,500万円の使途不明金があることについて、どう思われましたか?


徳島県の公立小学校の男性事務職員が出張旅費100万円を自宅に持ち帰る!

徳島新聞によると、徳島県教育委員会は、先日、学校の出張旅費約100万円を自宅に持ち帰り、予算執行業務に支障を生じさせたとして、県内公立小学校の男性事務職員(25)を戒告処分にしました。
同校の男性校長(60)も適正な事務執行体制を確立できていないなどとし、同様の処分としました。

徳島県教育委員会によると、男性職員は教職員が立て替えた旅費を支給する業務を担当していましたが、手続き作業が遅れて支給が滞り始めたため、その発覚を免れようと学校の銀行口座に県教委から振り込まれた旅費を引き出し、支給したように装う不適正な行為を繰り返していました。
2019年7月から2020年6月までに引き出された旅費は総額約100万円で、封筒に入れて自宅に保管していました。

別の職員が2020年6月、旅費の支給遅れを市町村教育委員会に連絡して発覚しました。
男性職員による旅費の横領や流用は確認されず、旅費は教職員に支給されました。

校長は、学校の通帳を男性職員1人に管理させるなど適正な事務執行に向けた体制づくりを怠っていました。
2020年6月までに教職員から複数回にわたり「旅費が支給されない」と相談を受けたにもかかわらず、速やかに調査、確認を行っていませんでした。

徳島県教育委員会教職員課の課長は「不適正な事務処理の防止に向けて、確実な点検の実施など学校組織としての管理体制を徹底する」とコメントしました。

個人的には、本人が隠そうとしたことはダメなことだと思いますが、そもそも1人に任せ、仕事の進捗状況の把握ができておらず、担当者が銀行口座から引き出すことができ、本人が相談することもできないような状況にしていた校長に責任があるような気はします。
一方で、給食費などもそうですが、旅費なんかもそれぞれの学校ではなく、まとめて管理や処理をする組織を作った方が良いのではないかと思います。
コロナ禍で、普段は行っていなかったような業務が増えているでしょうから、校長をはじめ、教員や職員でなくてもできるような業務は、別のところに任せ、教育に専念した方が教育水準が上がるのではないかと思います。

徳島県の公立小学校の男性事務職員が出張旅費100万円を自宅に持ち帰っていたことについて、どう思われましたか?


捜査費着服で警視庁職員を書類送検!

テレビ東京によると、捜査費を着服したとして、警視庁捜査第一課特殊犯捜査係に所属する男性警部補(44)が、詐欺などの疑いで書類送検されました。

男性警部補は、通勤や私用で使った交通費を捜査上の交通費と偽り、2015年2月から5年にわたって、13万円あまりを着服した疑いが持たれています。

調べに対し、男性警部補は、「将来に備えて少しでも節約したかった」などと話していて、懲戒免職となっています。

こういう方が、特殊犯の捜査をしているというのは驚きですね。
そもそも、こういう方が、警察官というのも信じがたいですが。
警察官になるときには、何か志があったでしょうから、こういうことで懲戒免職になるというのは残念ですね。
毎年のように大学等では交通費の不正事件などが出てきますが、交通費だと、ダメなことという意識がないんでしょうか?

捜査費着服で警視庁職員が書類送検されたことについて、どう思われましたか?


愛知銀行の元⾏員が計9,246万円を着服!

毎日新聞によると、愛知銀⾏の元⾏員の⼥性(60、既に懲戒解雇)が勤務先の⾦庫か現金500万円を盗んだとして逮捕された事件で、愛知銀行は、先⽇、元⾏員が数年にわたり計9,246万5,000円を着服したとみられると明らかにしました。

愛知銀行は業務上横領容疑で県警に刑事告訴する⽅針です。

名古屋市内で記者会⾒した伊藤⾏記頭取は、「内部管理体制の⼀層の強化を⾏い、信頼回復に取り組んでいく」と述べました。

愛知銀行によると、元⾏員は1999年にパート⾏員で採⽤され、2009年に正⾏員となり、2010年から蟹江⽀店で出納係として勤務していました。
金庫の10,000円札の束の中⾝を5,000円札にすり替える⼿⼝で着服していたようです。
生活費に充てたほか、家電製品や服飾品、⾼級ブランドバッグなどの購⼊、⾼級エステサロンなどに消費したと供述しているそうです。

元行員は2020年7⽉中に定年退職を迎える予定でしたが、愛知県警に、先⽇、窃盗容疑で逮捕されました。

これは、元行員の出張にあたり業務を引き継いだ他の行員が、現金保管庫内の現金の不足に気づき、調査を行った結果、窃盗の事実が判明したようです。
元行員は約10年と長期間当該支店に勤務し、出納係の他、預かり資産担当者としてお客さまの資産運用相談業務等も務めており、勤務振りに特段の問題はなく、預かり資産獲得の実績も高く、ベテラン行員として管理監督者や他の行員からも頼られることも多くあったようです。

周囲からの信頼を利用し、休暇取得に伴う業務引継時や日常における金庫内への現金格納時におけるチェック、月1回以上不定期に実施する現金算当や監査部による抜き打ちでの現金検査等を巧妙にかわし続け、不祥事件防止のチェック態勢が正常に機能していなかった点が大きな原因とのことです。
結局、愛知銀行は、言い訳をしているだけのような気がしますが、内部統制が機能していなかったというのは隠しようのない事実だと思います。
過去の横領事件は、支店とかに長年勤務していて信頼されている女性の方が多いというのは明らかだと思いますが、愛知銀行はその辺を認識していたのでしょうか?
あとは、監査法人にも頑張って欲しいですね。

愛知銀行の元⾏員が計9,246万円を着服していたことについて、どう思われましたか?


道の駅の精肉店の従業員が但馬牛の売上850万円を横領!

神戸新聞によると、兵庫県香美町村岡区大糠、道の駅「村岡ファームガーデン」で、精肉店の男性従業員が約5年10か月にわたり、仕入れた但馬牛の一部を飲食店に販売した売上金約850万円を着服していたことが、同町などへの取材で分かったようです。
2019年7月の発覚後、男性は8月までに全額を弁済し、9月に懲戒解雇されました。
美方署が業務上横領容疑で捜査しています。

香美町や、道の駅を運営する第三セクター「むらおか振興公社」によると、男性は精肉店を開業した2009年12月から勤務するチーフ従業員です。
地元の畜産会社から但馬牛を一頭買いし、精肉店での販売や、レストランで提供する肉の取り扱いを全て1人で担っていました。

同公社などによると、男性は2013年9月~2019年6月、但馬の飲食店1軒に焼き肉用などの部位を卸売りした際、売上金の一部を着服していました。
1回当たりの販売量が少なく、帳簿にも未記載だったため気付かれなかったといい、総額は847万円に及んだそうです。
2019年7月、男性が飲食店に渡していた伝票が見つかり、横領が発覚しました。
同公社は8月、同署に被害届を提出しました。

再発防止に向けて同公社は、精肉店の従業員を2人に増やし、チェック体制を強化しました。
代表取締役の男性(64)は「高額な但馬牛の取り扱いには専門知識が必要だが、従業員1人に任せすぎた。警察が捜査中なので詳しいことは分からないが、まさかという思い」と話しているようです。

これだけ世の中で従業員等に不正が起こっているのに、代表取締役のコメントはどこか他人ごとのように思いますね。
第三セクターであろうとも、経営者には、経営的知識が必要と改めて感じた1件でした。

道の駅の精肉店の従業員が但馬牛の売上850万円を横領していたことについて、どう思われましたか?


卓球Tリーグが内部統制の取れた組織、体制づくりを目指す!

卓球レポートによると、2020年7月8日、日本の卓球リーグであるTリーグは「Tリーグ新体制に関するご報告」と題して2020−2021シーズンに向けた新体制に関するオンライン記者会見を行いました。

臨時理事会の終了後に行われた記者会見には、松下浩二氏と星野一朗氏が出席しました。
会見では、初めに星野氏より9名の新理事と、発足当時からチェアマンの任に就いていた松下氏が退き、元理事の福原愛氏とともにTリーグの普及に務めるアンバサダーに就任するとともに、チェアマンの後任には星野一朗氏が理事長として後を引き継ぐことが発表されました。

Tリーグのトップとして、松下氏からバトンならぬラケットを受け取った星野氏は今後のTリーグを「新時代のアリーナスポーツ」へとステップアップさせていくための新グランドデザインとして以下の「5G」のスローガンを発表しました。

<Global(世界展開)>
Tリーグへの各国有力選手の参加による海外放送配信権の販売、各国リーグのチャンピオンチームによるワールドファイナルの実施、各国チームカップ戦の実施、e-sportsへの参入

<Grouping(組分け)>
卓球愛好者のデータベース化による情報アクセス改善と裾野の拡大、する卓球から見る卓球へ、ファンクラブの拡充

<Grow Up(成長)>
コーチングライセンスの発行やコーチによる卓球クリニックの実施、各地協会との連携(共催イベントの実施)、U6(6歳以下)チームの拡充、SDGsへの取り組み

<5th Generation(第5世代)>
5Gをはじめとした新技術を使った新たな展開、中継映像の多様化とパーソナル化による映像ビジネスの拡大、配信・SNSなどによる新たな広告手法の開発、卓球技術解析のフィードバックによる選手強化への貢献、スマートスタジアムによるニュービジネスへのトライ

<Governance(統制)>
内部統制の取れた組織、体制づくり

今シーズンは予定通り11月の開幕を目指すようです。
さらに、来シーズンからは男女ともチーム数を4チームから6チームに増やし、さらに充実したシーズンを迎えたいと目標を語りました。

こういうところで『内部統制』ということばが出ると思っていなかったので、『内部統制』ということばが少しでも世の中に浸透してきたのかなぁと思いました。
あとは、この組織ができる前の組織で何か問題でもあったのかなぁと思いました。
いずれにしても、『内部統制』の重要性が認識されるということは良いことですね。

卓球Tリーグが内部統制の取れた組織、体制づくりを目指すことについて、どう思われましたか?


美化活動の実施実績はなく受託団体職員が着服!

神戸新聞によると、兵庫県監査委員は、県民局や県立高校、警察署など県の235機関を対象とした監査結果を公表しました。
41機関で、不適切な収入事務など計90項目を指摘しました。

定期監査のうち、2019年12月2日~2020年5月21日の実施分を報告書としてまとめました。
指摘項目の内訳は、財産管理38項目、収入関連27項目、支出関連8項目などです。
財産管理では、公用車の損傷の指摘が多く、25機関計80台に上りました。

県広域防災センターでは、100万円を超える業務委託は本来競争入札で契約する必要があるのにもかかわらず、100万円以下の業務3件に分割して随意契約したケースがあったようです。
県立農林水産技術総合センターでは、広報用に制作を委託した動画31本のうち9本が動画共有サイトで一般公開されておらず、情報発信の目的を果たしていなかったようです。

但馬県民局が推進した2018年度の美化活動「クリーン但馬10万人大作戦」では、委託契約に定められた実績報告書の提出がなく、県による実績確認もなかったようです。
これに絡み、受託団体の会計事務担当職員による着服も発覚しました。

特に神戸市が多いのかもしれませんが、兵庫県警など兵庫県は不祥事が多いですよね。
やはり、税金を使っているわけですから、公平性とか効果とかは重要なのではないかと思います。
効果については、当然、継続すべきものかどうか、やる意義があったのかなどを検討する必要があります。
公務員の方は、やることが目的になってしまうんですかね?
どうも税金をドブに捨てているような感じがしてなりません。
兵庫県に限りませんが、もっと民間企業に勤めていた方などを積極的に中途採用して、民間の考え方を取り入れていかないと、コロナ禍で支出も増えているでしょうから、将来的に財政的に破綻するところも増えてくるのではないかと思います。

美化活動の実施実績はなく受託団体職員が着服していたことについて、どう思われましたか?


教育長室の金庫から公金盗んだ30代主事を懲戒免職!

熊本日日新聞社によると、熊本県の益城町教育委員会は、先日、教育長室の金庫や施設の使用料券売機から計56万6,570円を盗んだとして、生涯学習課の30代の男性主事を懲戒免職処分にしたと発表しました。
同課長と主幹の上司2人も監督責任を問い、それぞれ戒告、訓告としました。

益城町によると、男性主事は2020年5月から6月上旬にかけて、始業前に同僚の机から金庫の鍵を取り出し、教育長室にあった金庫から数回にわたって公金計48万6千円を盗みました。
男性主事は町施設の使用料管理などを担当しており、券売機の売上金8万570円も着服していました。
借金返済や遊興費に使っていたそうです。

2020年6月11日に金庫内の公金紛失が見つかり、6月16日には券売機の中の残金不足も発覚しました。
6月17日に上司が本人に確認したところ、施設使用料の着服を認めたようです。
6月18日には、男性主事の両親が益城町教育委員会を訪れ、「息子から金庫内の公金を使い込んだと聞いた」と謝罪したそうです。

被害金額は両親が全額弁済しており、町は刑事告訴はしないそうです。
西村博則町長と向井康彦副町長、酒井博範教育長の処分に関する条例は直近の議会で提案するようです。
西村町長は「極めて悪質な行為で心からおわび申し上げる。再発防止へ取り組む」とのコメントを出しました。

これだけ世の中で横領事件が起こっているのに横領事件が起きるというのは、経営層の責任だと思います。
ましてや、教育委員会なのですから、教育のことを考える以前に、自らを教育しておかないといけないのではないでしょうか?
こういった方が教育に関わること自体、おかしいのではないかと思います。
自分のところには関係ないと思っているのかもしれませんが、『再発防止に取り組む』とコメントするのではなく、『このようなことが起きないような仕組み作りができていなかったのは自らの責任』というコメントが必要な気がした1件でした。

教育長室の金庫から公金盗んだ30代主事が懲戒免職となったことについて、どう思われましたか?


JAおきなわの職員が1,350万円横領しギャンブルで使い果たす!

沖縄タイムスによると、JAおきなわ(普天間朝重理事長)は、先日、20代男性職員が支店の金庫内から現金1,350万円を横領していたと発表しました。
職員は2020年6月16日から26日まで、横領を隠ぺいするため金庫内の現金の数量を確認する現金有高表を水増し、改ざんし、発覚を免れていたようです。
職員は不正を認め、7月6日から自宅謹慎中で、JAおきなわは刑事告訴を検討しているそうです。

職員は沖縄本島中部の支店で信用事業の貯金業務を担当していました。
同支店の課長が先日、現金有高表を確認中に書類と金庫内の現金が合わないことに気付き、不正が発覚しました。
横領した金はギャンブルに使い果たしたそうです。
すでに親族が全額返金したようです。

規定では金庫内に入って現金を取りに行く業務は課長と担当者の2人で担当することになっているようですが、職員は複数回、1人で現金を取りに行き、現金をポケットに入れて盗んだようです。

通常は不正を防止するため、金庫から持ってきた現金を課長が現金有高表と伝票を照らし合わせながら確認しますが、改ざん後の現金有高表のみを確認していたために発覚が遅れました。
同支店の課長も今後、経緯を調査して処分を決定するようです。

JAおきなわは2019年6月にも、男性職員が約5年にわたり自動車共済金約1,893万円を横領していたことが発覚しています。

普天間理事長は相次ぐ不正に対し「社員相互のチェック機能が十分に働いていなかった。社内のコンプライアンスが徹底されているか再度確認し、組織を挙げて再発防止に取り組んでいく」と謝罪しました。

相変わらず、JAは不祥事が多いですね。
昨年も不祥事があったにもかかわらず、今回のような不祥事が起こっているということは、内部統制のルールを決めただけで、きちんと運用できていなかかったということでしょう。
ルールを作るだけでは何の意味もありませんので、きちんと運用してほしいですね。
おそらく、組織として、そもそも内部統制がなぜ必要かとか、このルールは何のためにあるということを認識していないと思われます。
組織を守ることにも、職員を守ることにもなりますので、トップがきちんと認識のうえ主導して進めていかないと、今後も起こるような気がします。

JAおきなわの職員が1,350万円横領しギャンブルで使い果たしていたことについて、どう思われましたか?


900万円を着服した同窓会元会長を逮捕!

日本テレビによると、都立高校の同窓会の運営資金900万円を着服したとして同窓会の会長だった男が逮捕されました。

警視庁によると、自営業の同窓会元会長は2017年、都立高校の同窓会の運営資金900万円を自分の口座に移し、着服した疑いがもたれています。

同窓会元会長は15年ほど前から同窓会の会長をつとめ、運営や経理を1人で担当していましたが、定期総会などで収支報告を行わず不審に思った同窓会の役員が2019年、警視庁に相談し、発覚しました。

調べに対し、同窓会元会長は「(自営業の)取引先への支払いやゴルフなどの遊興費に充てた」などと容疑を認めているということです。

同窓会会長に自らなりたい方がどれくらいいるのか分かりませんが、なりたい方がいないのであれば1人ですべてをやることになってしまうかもしれませんね。
ただし、多額の現預金を扱う以上、横領等のリスクは伴いますので、他の役員ももっと関与すべきだったんでしょうね。
改めて、組織形態や規模などを問わず、横領等のリスクはあるため、内部統制は構築しないといけないと認識した1件でした。

900万円を着服した同窓会元会長が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


福島県まちづくり区画整理協会の女性職員が1,444万円の不正経理!

福島民報新聞によると、公益財団法人福島県まちづくり区画整理協会(福島県郡山市)は、先日、協会の経理担当の女性職員(41)が協会の預金など総額14,440,183円を不正に取り扱いしていたと発表しました。
女性は懲戒解雇となりました。
協会は今後、福島県警と相談し、刑事告訴などの対応を検討するようです。

協会によると、女性は2013年度から2018年度までの6年間、電話料金などの支払い経費を協会の預金口座から引き出し、すぐに払わずに持ち帰り、一部を私的に使った後、返金するなどの不正行為を繰り返していました。
金庫に保管されていた小口の支払い用の現金も使うなど、不正な扱いを計300件以上繰り返していたそうです。

この他に2014年度からの5年間、協会職員の旅費などを着服しています。

女性は不正経理については認めているようですが、動機や用途は明らかにしていないそうです。
一時的に流用した後で口座に戻す手口のため、大半は返済されており、未返済の90,714円も返されているようです。

福島県が2020年1月に行った立ち入り検査で、領収書の添付がない会計伝票などが多数確認されたため、協会が詳細を調査して判明しました。

協会の室井良文理事長と原豊広事務局長兼総務課長は、先日、郡山市役所で記者会見を開きました。
室井理事長は「経理のチェック体制を強化し、再発防止に努める」と謝罪しました。

県の立ち入り検査で発覚したということは、おそらく、この女性に経理を任せっきりだったんでしょうね。
収入が4億円くらいあるところなのですから、内部統制をきちんと構築しないと、横領のリスクはかなり高いと思っていた方が良いのではないでしょうか?
それができないのであれば、そもそもこういった法人を作らない方が良いのではないかと思います。

福島県まちづくり区画整理協会の女性職員が1,444万円の不正経理を行っていたことについて、どう思われましたか?


東京電力の委託先が電話勧誘の録音データを改ざん!

東京電力が家庭向けに販売する電気・ガスの電話勧誘業務を請け負った「りらいあコミュニケーションズ」(東京都渋谷区)が、顧客との会話を録音した音声データを改ざん・ねつ造していたことが、朝日新聞の取材で分かったようです。
不正は、電力自由化で東京電力から他社に流れた顧客を対象に、44件で確認されたようです。
顧客が了承していないのに勝手に契約を切り替えたことなどを隠すのが目的だったそうです。

電話勧誘は、東京電力ホールディングスの完全子会社で小売り事業を担う「東京電力エナジーパートナー」(東電EP)がりらいあ社に委託しており、不正はりらいあ社の鹿児島市にあるコールセンターで行われました。

朝日新聞は、鹿児島センターが2019年3月~12月に東電EPに提出した71件の勧誘に関する音声データを入手しています。
分析した結果、44件で編集の前と後のものが確認されたそうです。
このうち33件は問題となる部分を削除して改ざんし、10件はりらいあ社の社員が顧客になりすまして一から会話をねつ造していました。
残る1件は、削除した部分にねつ造した音声を加えていました。

家庭用の電力は2016年4月に自由化され、東京電力は東京ガスをはじめとした新規参入業者に顧客を奪われました。
東電EPによると、44件はいずれも他社に切り替えた顧客を相手にした電話勧誘のやり取りでした。

編集前後の音声を比較すると、「この電話では契約できない」と言った顧客に「もちろんです」と応じたやり取りを削除するなど、顧客が契約を了承したことにするケースがありました。
また、東京ガスのサービスには何のメリットもないとする説明や、実施していない東京電力のサービス内容を伝えた部分も削られていました。

音声編集の経緯を知る関係者は「顧客が断ったり、書面を見て検討すると言ったりしたのに、勝手に電話で契約成立にしたため、後で契約完了の書類が届き、驚いて消費生活センターなどに駆け込まれることがあった」と話しています。
こうした顧客らの苦情が問題化した際の対応策として、不都合な部分の編集が行われたそうです。

特定商取引法は電話勧誘での契約締結を認めていますが、事実と違うことを告げる行為や、契約しない意思を示した顧客への勧誘を禁じています。

りらいあ社は三井物産系列で東証1部に上場し、コールセンターは業界大手の主力事業です。
取材に対し、不正を認め、2020年1月に内部通報で把握したと回答しました。
理由については「東電EPへの業務報告で、適切にオペレーションを実施していると装う点にあった」と説明しています。
44件中4件で、顧客の意向に沿わず契約を切り替えた可能性があり、「非常に重く受け止めております」としています。
東電EPに不正を報告したところ、この業務の契約を打ち切られたそうです。

東電EPは「お客さまの理解より契約獲得を優先した対応や、誤解を与えるような説明など不適切な対応があったのは事実。お客さまに対しては心よりおわび申し上げます」としています。

当然、責任は東京電力が取らないといけないのでこのような業者に依頼した東京電力もどうかと思いますが、三井物産系列で東証一部上場企業がこういうことをしているのが信じられないですね。
東京電力の仕事以外にもやっている可能性もあるでしょうし、上場企業にはふさわしくないですね。

東京電力の委託先が電話勧誘の録音データを改ざんしていたことについて、どう思われましたか?


JA元職員が無地の紙束と入れ替え5,100万円を着服!

時事通信によると、JA徳島北(鳴門市)は、先日、撫養支所の信用共済課に勤めていた40代の元課長が、金庫から約5,100万円を着服していたと発表しました。
元課長は「株取引の損失分に充てた」と認めており、JAは懲戒解雇としました。
全額返済していることなどから、刑事告訴はしない方針だそうです。

JAによると、元課長は2019年9月から2020年6月ごろまでの間、複数回にわたり支所の金庫から札束や硬貨を抜き出し、上下に本物の1万円札や5千円札を付けた無地の紙の束とすり替える細工をしていました。

今年就任した支所長が、業務時間中にパソコンで株のチャートを閲覧し、年次休暇を取らない課長を不審に思い、金庫内を調べて発覚しました。

JA徳島北の美崎健二代表理事組合長は「地域の金融機関としてあってはならないこと。心よりおわびします」と述べました。

支所長は鋭い方なのかもしれませんね。
組合長はお詫びするだけでなく、今後どうするかを明確にして欲しいですね。
相変わらず、JAは次から次へと横領事件が出てきますね。
これだけ出てくるのに、経営者は内部統制をきちんと構築しないといけないとは思わないのでしょうか?
経営者としての資質はあるのでしょうか?

JA元職員が無地の紙束と入れ替え5,100万円を着服していたことについて、どう思われましたか?


6億円を着服容疑で自動車用品卸売会社経理担当の元従業員を逮捕!

朝日新聞によると、勤務先の口座から現金計約6億1,400万円を着服したとして、名古屋地検特捜部は、先日、愛知県名古屋市天白区のマッサージ店従業員(43)を業務上横領容疑で逮捕したと発表しました。
認否については、明らかにしていません。

名古屋地検特捜部によると、元従業員は自動車用品卸売会社(名古屋市)の経理を担当していた2017年1月から2019年11月の間、同社の口座から現金計約6億1,400万円を数百回にわたり引き出して、着服した疑いがあるようです。
2019年12月に離職したそうです。

同社総務部の担当者は、取材に対し、「詳細を確認中なのでコメントを控える」と話しています。

これだけの金額を着服されて気づかない経営者もどうなのかなぁと思いますね。
よっぽど儲かっていて、資金も潤沢にある会社なのでしょうか?
会社のホームページを見てみると、この件について公表しているので、それなりの規模の会社なのでしょうね。
逆に、それほどの会社が、6億円以上も着服できるような体制なのは、管理面が弱いということなのでしょうね。
営業所が5つありますので、内部統制をきちんと構築しないと色々な面で危ないでしょうね。

6億円を着服容疑で自動車用品卸売会社経理担当の元従業員が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


大学教員が学生の名字の印鑑を購入して請求書を偽造して50万円を着服!

読売新聞によると、西九州大学(佐賀県)は、先日、約70万円を着服したなどとして、男性教員(40歳代)を諭旨退職の懲戒処分にしたと発表しました。

教員は同日、退職しました。
西九州大学は教員が全額返済したなどとして、刑事告訴はしない方針だそうです。

発表によると、教員は2017~2018年度、学生の名字の印鑑を購入して請求書を偽造する手口で、学生延べ数十人の交通費約50万円を着服しました。
さらに、学生との研修旅行を複数の教員での出張と偽り、大学に約20万円を支払わせました。

会計担当職員が不正に気づき、発覚したようです。

教員の地位にある方がこのようなことをするのは非常に残念ですね。
このような方は教員になるべきではないと思いますし、会社員になっても同じようなことをするかもしれませんね。
こういった方が出てくると大学のイメージダウンにもつながりますし、他の大学でも年間に何件かは不祥事がありますので。教員という閉ざされた世界にいる方には、教育も必要なんでしょうね。
大学のホームページを見ても、プレスリリースされていないのが、大学としてそれでいいのだろうかと気にはなりますが。

大学教員が学生の名字の印鑑を購入して請求書を偽造して50万円を着服していたことについて、どう思われましたか?


旧JAテラル越前のパート職員が現金を着服!

日本テレビによると、合併前のJAテラル越前で、旅行業務を担当するパート職員が現金25万円を着服していたことが分かったようです。
合併後のJA福井県が刑事告訴も検討しているようです。

現金を着服していたのは、旧JAテラル越前で旅行業務を担当していた66歳の男性パート職員です。

JA福井県によると、このパート職員は2020年1月下旬に、顧客から預かった旅行代金の一部25万円を着服し、入金の処理をせずに別の顧客の旅行代金で穴埋めしていました。

JAの合併に伴う清算の過程で分かったもので、パート職員は着服の事実を認め、生活費や遊ぶ金にあてたなどと話しています。

JA福井県はこのパート職員を自宅待機にして、ほかにも処理に不明な点があるとして調査を進める一方、刑事告訴も検討しています。

おそらくこれ以外にもたくさんあるでしょうね。
それにしても、JAは、この手の着服などがほかの金融機関より多いように思いますね。
これだけ毎年のように年に数件はどこかで起こっているわけですのに、経営陣は、内部統制をきちんと構築しようという気にならないのでしょうか?
農業を営まれている方のJA離れが進んでいるかと思いますが、こういったことの信頼性を失うことになりますので、その辺りも認識しておかないといけないでしょうね。

旧JAテラル越前のパート職員が現金を着服していたことについて、どう思われましたか?


生活保護費を1,000万円着服した市の職員が懲戒免職処分!

静岡新聞によると、静岡県富士市は、先日、生活保護費の経理担当だった男性職員(32)が生活保護費の返還金など約1,000万円を着服していたと発表しました。
富士市は、この職員を懲戒免職としました。
男性職員は既に全額を返還していますが、富士市は刑事告訴の準備を進めているようです。

監督責任のある部長級2人ら関係職員計5人を減給10分の1(1か月)の懲戒処分にしました。
富士市の市長や担当副市長の減給も検討するようです。

富士市によると、男性職員は保育幼稚園課の上席主事で、2017年度から生活支援課で経理を担当し、受給者から窓口に持ち込まれた過分に支給された生活保護費の返還金や、期限を過ぎても受け取りに来なかった支給金などを一時保管していた同課の金庫から着服していました。
被害は2018年12月から2020年3月まで173件分に上り、競馬などのギャンブルによる借金の穴埋めに使ったそうです。

富士市が2019年度の生活保護費の執行状況を確定する作業を進める中で、精算処理されていないケースが見つかり、発覚しました。

富士市の「公金等取り扱いマニュアル」では、公金処理手続きは複数の職員で行うよう定められていますが、同課ではこの職員が1人で行う体制が常態化していたようです。
同課の白川安俊課長は「優秀な職員だったので他の職員の関与が薄れ、結果的に1人に任せきりになってしまった」と説明しました。

富士市は複数の職員による公金処理や、課の金庫の残金確認の徹底などの再発防止策を講じるそうです。
小長井義正市長は「市民の信頼を著しく損なったこと深くおわび申し上げる。職員一丸となり、再発防止へ万全を期したい」と謝罪しました。

学校の給食費を着服する事件なども発生したりしていますが、そもそも現金を一人で扱うのは危険ということは、経営者のみならず、県知事や市長や校長や園長も認識すべきだと思います。
これだけ、年間に何件か事件が起こっているわけですから、個人的には、こういうことが起きれば、トップとか上司が責任を取ればよい(お金を返す)のではないかと思います。
それくらいの緊張感があれば、きちんと内部統制のことを考えるのではないでしょうか?
課長のコメントに、『優秀な職員だったので他の職員の関与が薄れ、結果的に1人に任せきりになってしまった』とありますが、優秀な方ほど容易に内部統制の不備に気付くでしょうから、横領等のリスクが高まるのではないかと思いますね。
本当に優秀な方なら、将来を棒に振るようなことはせず、内部統制の不備を直すことを考えるとは思いますが。

生活保護費を1,000万円着服した市の職員が懲戒免職処分となったことについて、どう思われましたか?


小学校職員の給食費214万円の着服がコロナ対策の無償化で発覚!

琉球新報によると、沖縄県の石垣市教育委員会(石垣安志教育長)は、先日、市立小学校に勤務する事務職員が保護者から徴収した学校給食費214万円を着服していたと発表しました。
石垣教育長らが市教育委員会で会見を開き、謝罪しました。
着服額は全額返金されたそうです。

市教育委員会によると、職員は市の会計年度任用職員で、勤務先の学校で当月分の給食費を毎月、市立学校給食センターへ振り込む業務を担当していました。
2018年7月ごろから複数回にわたり、学校給食費を着服していました。
着服分を翌月以降の給食費で補てんして、市立学校給食センターに納金していました。

新型コロナウイルスに伴う経済対策の一環で、石垣市が2020年度1学期の給食費を無償化したことで補填ができなくなり、職員が5月29日に学校長に相談して事態が発覚したそうです。

市教育委員会の聴取に職員は、カードローンの返済や生活費、遊興費に充てたと説明しているそうです。
現在は自宅謹慎中で、今後処分が決まります。
市教育委員会は刑事告訴について、八重山署と相談中としました。

職員が給食費を1人で管理していたことや、1~3か月の納金遅れが2019年3月以降、複数回あったが事態を把握できなかったことを受け、市教育委員会は学校長・複数職員による給食費管理の徹底や、センターと学校間での納入状況の確認体制構築を進めるとしました。

そもそも、職員1人で管理させている時点でアウトだと思いますが、市が職員ができるだけ現金を扱わないような仕組みを作らないと、ただでさえ忙しい教職員が教育以外のことに時間を取られますので、今後も石垣市に限らず、全国の市区町村のどこかで同じようなことが次々と起こるのではないかと思います。
一般企業でもそうですが、もう15年も20年も前からですが、できるだけ現金を扱わないようにするというのは、内部統制上、当たり前のことだと思います。これは、一般企業に限らず、多額の現預金を扱う組合、業界団体、学校なども同様です。

小学校職員の給食費214万円の着服がコロナ対策の無償化で発覚したことについて、どう思われましたか?


長野県諏訪市の組合の元事務員が1億円超の横領疑い!

長野県警は、先日、諏訪生コン協同組合(長野県諏訪市)の売上金約1億2,700万円を横領したとして、業務上横領の疑いで、組合の経理担当事務員だった女性(53)を書類送検しました。

書類送検容疑は、2014年4月から2017年6月の間、組合を通じて販売した生コンクリートの代金として顧客が支払った現金を複数回にわたり着服、横領したとしています。

長野県警によると、女性は1人で組合の経理を担当していましたが、2017年6月に諏訪署に女性から申告があったそうです。

調べに対し、遊興費などに使ったと話しているようです。

長野県警は2020年1月、2013年4月から2014年3月までに約3,800万円を横領したとして、女性を書類送検しました。
長野地検松本支部が業務上横領の罪で在宅起訴しています。

よくあるパターンですね。
自ら申告するというのは珍しいのかもしれませんが、それなりの資金が動く組合で、女性が1人で担当しているというのは非常に危ないと思います。
組合は、役員が持ち回りで形だけのようなところも多いでしょうから、内部統制が機能しにくいと思います。
それゆえ、きちんと内部統制を構築しないと、今後も日本の色々なところでこのような事件が起こり、たくさんの方が人生を棒に振ってしまうと思います。
内部統制の構築は、組織だけでなく、従業員を守るためのものでもあります。
そこをきちんと経営者が理解して、内部統制をきちんと構築してほしいですね。

長野県諏訪市の組合の元事務員が1億円超の横領疑いがあることについて、どう思われましたか?


東大発ベンチャーで29億円横領の元役員を逮捕!

日本経済新聞によると、会社資金約29億円を着服したとして、警視庁捜査2課は、先日までに、人工知能(AI)を活用した医療診断支援技術を手掛ける東京大学発のベンチャー企業「エルピクセル」(東京・千代田)元取締役(45)を業務上横領容疑で逮捕しました。
同課によると、元取締役は「会社の資産運用の一環としてやった」と供述しています。

逮捕容疑は、同社ゼネラルマネージャーとして財務・経理を担当していた2018年4月~2019年1月、会社の口座から自身の名義の口座へ約29億4,000万円を送金し、横領した疑いです。
横領した資金の大半は自身のFX取引に充てていたそうです。

エルピクセルによると、元取締役は2017年4月から横領行為を繰り返していました。
被害総額は約33億5,000万円に上り、うち約5億9,500万円は横領行為の発覚前に会社口座へ返金したようです。
同社は2019年12月に警視庁に相談し、同月に元取締役を解任しました。
そして、2020年1月に警視庁に告訴していました。

同社は「一日も早い信頼回復に向けて、管理体制の強化や法令順守の徹底に努める」とのコメントを出しました。

捜査2課などによると、元取締役は会社の通帳を管理する立場で、監査の際には横領が発覚しないように、送金記録を改ざんした通帳の写しを提示したそうです。

エルピクセルは東大発ベンチャーとして2014年3月に設立され、AIを活用した医療画像診断支援技術などを開発しています。
これまでにオリンパスや富士フイルムなど医療機器大手などから出資を受けています。

やはり、監査の際には、通帳のコピーではなく、現物を確認しないといけないですね。
残高だけではなく、通帳の中身をレビューするということも必要ですね。
あとは、ベンチャーの場合、押印等は社長自らがCFOなどからあがってきた書類等をチェックしたうえで押印しないといけないですね。
これだけ横領されていて、資金繰りは大丈夫だったのでしょうか?

東大発ベンチャーで29億円横領の元役員が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


約2億円をだまし取った元税理士事務所員を逮捕!

日本経済新聞によると、税務処理の名目で顧客から400万円をだまし取ったとして、警視庁町田署は、先日、詐欺の疑いで、東京都町田市の元税理士事務所員(35)を逮捕したそうです。

警視庁町田署によると、2015年以降、顧客ら計10人から約2億円を詐取したと認め「株取引の負債の穴埋めや、キャバクラに使った」と供述しているようです。

警視庁町田署によると、元税理士事務所員は株式投資の失敗などで約1億4千万円の損失があったようです。
2009年以降、複数の税理士事務所に勤務経験があり、税務処理の名目や「株でもうけられる」などと持ち掛け現金を詐取していたとみて調べています。

逮捕容疑は、2019年3月、町田市の30代男性から車の購入資金の相談を受けた際「経費処理や税金の関係で、一度私の会社に振り込まないと駄目だ」とうそを言い、現金をだまし取った疑いです。

税理士事務所の所長税理士ではなく、所員がここまでできるのはスゴイですね。
顧問料や決算料など以外にお金を振り込ませるというのは、お客さんもおかしいとは思わないんですかね?
一般的には、顧問料なども口座振替などにしていると思いますし。
所長税理士は気づかないものなのでしょうか?
所長税理士に責任はないのでしょうか?

約2億円をだまし取った元税理士事務所員が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


玉野スポ振興財団の元職員を1千万円着服で起訴!

山陽新聞によると、岡山県玉野市の外郭団体である市スポーツ振興財団で多額の定期預金が使途不明になっていた問題で、岡山地検は、先日、約1千万円を着服したとして、業務上横領罪で経理担当だった元職員の男(49)を起訴しました。

起訴状では2018年4月、岡山県玉野市内の金融機関で財団の定期預金を解約して1千万円の払い戻しを受けたほか、2019年1月には財団の口座から引き出していた現金141万3千円のうち25万円を、自ら使う目的で自身の預金口座に振り込んだとされています。

発覚を免れるため残高証明書を偽造したとして書類送検されていた有印私文書偽造・同行使容疑については、不起訴処分としました。
岡山地検は、理由を明らかにしていません。

最近は、色々なところで着服が起こりますね。
やはり、内部統制は、組織形態や規模を問わず、重要ですね。
経営者の方は、内部統制の重要性を認識しないといけませんね。

玉野スポ振興財団の元職員が1千万円着服で起訴されたことについて、どう思われましたか?


ゆうパック委託不正会計で着服!

NHKによると、日本郵便は神戸中央郵便局の元部長らが「ゆうパック」の配達個数を実際よりも多く外部に委託していたように見せかける不正な会計処理を行い、およそ390万円を着服していたと発表しました。

日本郵便近畿支店によると、神戸中央郵便局輸送ゆうパック部の元部長と元総括課長の2人は、2018年11月からの1年間に、「ゆうパック」の配達をおよそ2万個多く外部に委託したように見せかける不正な会計処理を行い、およそ390万円を着服していたということです。

2人は調査に対し、「着服した全額を日本郵便が販売するジュースやお菓子などの購入に充てた。営業成績を上げたかった。買った商品は部下に配った」と話したということです。
日本郵便近畿支店は「社内規定に従って2人を厳正に対処した」と説明していて、着服した全額を返金していることから告訴はしないということです。

ただし、2人がすでに退職したことやプライバシーに関わるとして、処分の内容や退職の時期について明らかにしていません。また、商品の販売について、社員にノルマは設けていないと説明しています。

日本郵便近畿支店は「社会的・公的役割を担う弊社として、このような不正が発生したことについて深くおわび申し上げます。事態を真摯に受け止め、社員指導を徹底してまいります」と話しています。

すでに退職したからとかプライバシーに関わるからといって、処分の内容や退職の時期を明らかにしないのは、上場企業グループの会社としてどうなんでしょうね。
おそらく、退職金も支払われているんでしょうね。
このグループは本当にモラルの低い方が多いですね。
こういうところを、上場させて良かったのでしょうか?
今後このようなことをどうやって防いでいくかをきちんと説明しないといけないと思います。
あとは、本当にノルマはないのでしょうか?
今後も色々と問題の出てくる企業グループではないかと思いますね。

ゆうパック委託不正会計で着服が行われていたことについて、どう思われましたか?


特養特別養護老人ホームの入居金を経理マンが着服!

千葉日報によると、勤務していた特別養護老人ホームで施設利用者の入居料金を着服したとして、船橋東署は、先日、業務上横領の疑いで自称会社員(63)を逮捕しました。
容疑を認めているようです。

逮捕容疑は2016年5月20日ごろと6月15日ごろの2回、当時経理を担当していた船橋市内の特別養護老人ホームで、施設利用者2人から徴収した入居料金計約14万3千円を自身が使う目的で着服した疑いです。

船橋東署によると、受領金と納入金の誤差があることに別の職員が気付き、社内調査を行ったところ2018年2月に不正が判明しました。

船橋東署は2018年6月に相談を受け、千葉県警捜査2課と合同捜査していました。

自称会社員は、2015年11月から経理担当者として勤務しており、着服の発覚を受けて2018年3月に退職しました。

千葉県警はこの間にほかにも同様の行為を繰り返していたとみて裏付けを進めています。

簡単にバレるような気はしますが、バレるまではチェックが行われていなかったのかもしれませんね。やはり、内部統制は重要ですね。
人手不足かもしれませんが、逆にそういう方が危ないので、経営者の方には、内部統制の重要性を改めて認識してほしいですね。
本人は人生を棒に振るでしょうし、会社等の信用も下がるでしょうし、調査にも時間やコストがかかるでしょうし、内部統制をきちんと構築したほうが、従業員にも会社等にも良いでしょうし、安くつくのではないかと思います。

特養特別養護老人ホームの入居金を経理マンが着服していたことについて、どう思われましたか?


日本郵便元社員の男が顧客から1億円超を横領!

九州朝日放送(KBC)によると、日本郵便の社員だった男が、顧客の金を横領していたとして逮捕・起訴された事件で、被害総額は1億円を超えることが警察の捜査で新たにわかりました。

警察によると、福岡県福岡市の早良南郵便局で期間雇用社員だった男(68)は2019年7月、顧客の女性(当時79歳)から預かった現金50万円を横領したとして、2020年3月に逮捕・起訴されていました。

警察はその後、2017年9月から2年間に、28人からあわせて約1億1,500万円を横領していたことを確認し、捜査を終えました。

警察の調べに対し、元社員の男は全ての容疑を認めていて、先日、追起訴されています。

元社員の男は逮捕前の2020年2月、KBCの取材に対し、「金は、競艇やパチンコなどのギャンブルに使った」と、話していました。

多額のお金を扱うところに、期間雇用社員をあてるのはどうなのでしょうか?
横領等のリスクの高いところは、正社員に担当させたり、内部統制をきちんと構築しないといつまでもなくならないのではないかと思います。
2年間でこれだけ横領できるのですから、おそらく、表に出てきていないものが他にもたくさんあるのではないかと直感的に思いますね。

日本郵便元社員の男が顧客から1億円超を横領していたことについて、どう思われましたか?


京都大霊長類研究所における5億円の不正支出で4人処分へ!

京都大霊長類研究所(愛知県犬山市)の施設工事をめぐる研究費の不正使用疑惑で、教員4人が公的研究費など約5億円を不正支出したとする報告書を京大の調査委員会がまとめたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。
京都大学は異議申立期間を設けた上で調査結果を公表し、不正に関わった教員らを処分する方針だそうです。

関係者によると、関与したのはチンパンジー研究の第一人者として知られ、平成18年~平成24年まで同研究所長を務めた京大高等研究院の特別教授らです。

調査委員会は平成23年以降に結ばれた約100件の契約を調べ、架空取引や入札妨害など計約5億円の不正支出を認定しました。
入札前に業者に予算額を伝えたり、入札を行うべき工事を特定業者に随意契約で発注したりする事例も確認されたようです。
不正支出分は、取引で生じた業者側の赤字補てんのために使われ、私的流用はなかったとみられます。

なお、特別教授はチンパンジー研究を通じて人間の認知や行動の起源を探り、「比較認知科学」と呼ばれる新しい研究分野を開拓し、平成25年に文化功労者に選ばれています。

大学は色々な問題が起きますね。
私的流用はないようですが、ルールに基づいていないという点では問題があると思います。
そもそも、教員が関われないようなルールを作っていない大学側に問題があるのかもしれませんが。
結局、高く購入しているわけですし、結局は税金が使われているでしょうから、適切な処理をして欲しいですね。

京都大霊長類研究所における5億円の不正支出で4人が処分されることについて、どう思われましたか?


鳴門市消防署長が見舞金を68,000円横領!

徳島県鳴門市消防本部は、先日、鳴門市消防署の男性署長(59)が病気で退職する職員のために署内で集めた見舞金68,000円(署長支払い分含む)を横領したとして、停職3か月の懲戒処分にしました。
署長は同日付で依願退職しました。

鳴門市消防本部によると、見舞金は2020年2月に署長を含む職員34人から1人3,000円ずつ計102,000円集めました。
3月上旬に署長が退職した職員の自宅を訪れて渡したものの、後日一部しか渡っていなかったことが発覚し、消防本部が鳴門署に被害届を出しました。

消防署には3月下旬、署長宛ての郵便で現金68,000円と、被害届の取り下げを願う文書が入った封筒が届きました。
消防本部の調査に対し、署長は横領や自作自演で郵便を送った事実を認め、鳴門署に出頭しました。

山下浩史消防長は記者会見で、「高い倫理を保持すべき職員がこのような不祥事を起こし誠に申し訳ない」と謝罪しました。

署長ともあろう方が、68,000円で人生を棒に振るなんて、情けない話ですね。
管理職は、仕事ができるのはもちろんだと思いますが、倫理観や人格なども当然必要でしょうね。
これだけなのか分かりませんが、依願退職ということは退職金が出るということだと思いますので、どうなんでしょうね。
これだけ世の中で不祥事が相次ぐわけですから、何か不祥事を起こせば退職金をもらえなくなるということにしないと、不祥事の抑制につながらないのではないかと思います。
特に、公務員の場合は、住民の理解が得られないのではないのでしょうか。

鳴門市消防署長が見舞金を68,000円横領したことについて、どう思われましたか?


屋久島町長が旅費を約200万円着服!

屋久島町長は、先日、会見を開いて、航空券の普通運賃とシルバー割引の差額を利用して着服した出張旅費の総額が、200万円近くに上ることを明らかにしました。
すでに判明した分は返還し、自身を6か月無給とする意向です。

屋久島町長は問題の発覚後、航空会社の搭乗記録をもとに着服額の調査を進めていて、これまでの調査でシルバー割引が利用できるようになった2015年度以降に差額を83回受け取り、その額が180万円あまりに上ることを明らかにしました。
調査は続いていて、総額は200万円近くに上る見込みだとしています。

屋久島町長は、これまでに判明した180万円あまりについてはすでに町などに返還していて、自身の報酬を6か月間無給とする考えを示しました。

屋久島町長は、「根拠はないが、罰則規定があるわけでもないので、私ができる精一杯のこと。一生懸命仕事をして返すだけだと思っている」と述べていますが、これに対し屋久島町長を追求する議員は、「町長としての資質がない。資質のある皆さんに暮らしに寄り添った施策を打ち出せる、実行できる人をリーダーに据え置くということでしか、この泥船からは救い出せない」としています。

なお、屋久島町長をめぐっては、住民が横領などの疑いがあるとして刑事告発をしています。

飛行機代は、以前は、定価で請求していたところも多かったのかもしれませんが、結構前から領収書が必要なところが増えてきており、今はほとんどのところでそうなっているのかと思っていましたが、そうでないところもあるんですね。
飛行機代は、今回のシルバー割引とか早割とか色々な価格で販売されていますし、LCCもありますので、定価で支払となると、かなり浮くのではないかと思われますので、きちんと実費精算にしないとおかしいと思いますね。
もちろん、いったん定価で予約してキャンセルして安い切符を取る方もいらっしゃると思いますので、搭乗券の添付も必要だと思います。
あとは、マイレージの帰属をどうするかを考える必要もありますね。

屋久島町長が旅費を約200万円着服していたことについて、どう思われましたか?


富山第一銀行の健康保険組合の元常務理事が組合預金横領疑いで書類送検!

富山第一銀行の健康保険組合の元常務理事が、組合の定期預金を横領した疑いで、先日、書類送検されていたことがわかりました。

業務上横領の疑いで書類送検されたのは、富山第一銀行の健康保険組合で常務理事を務めていた60代の男性です。
健康保険組合によると、2012年から2018年にかけて、当時、経理担当だった元常務理事は組合の定期預金を無断で解約し、9,000万円余りを横領した疑いがもたれています。

組合は、2018年10月に常務理事を解任し、11月に富山県警に刑事告訴していました。

そして、富山県警は、元常務理事を、先日、富山地方検察庁に書類送検しました。
また、組合は元常務理事に対し既に弁済した分を除くおよそ8,900万円の損害賠償を求める訴えを起こしていて、現在も裁判が続けられています。

このBLOGでも何度も述べていますが、組合とか業界団体は危ないですよね。
職員が少なく、兼業の役員が多い中で、多額の資金を扱っていると思いますので、横領等のリスクがかなり高いと言えるでしょう。
このような組織は、内部統制をきちんと構築し、運用しないと、横領などは起こりうるでしょうね。
もちろん横領等をした方も悪いですが、内部統制をきちんと構築し、運用していないがために犯罪を犯す人を増やしてしまうことになりますので、その辺を役員などには認識してもらいたいですね。

富山第一銀行の健康保険組合の元常務理事が組合預金横領疑いで書類送検されたことについて、どう思われましたか?


内部統制を問い直すときだ!

日本経済新聞の先日の社説によると、企業の不正や不祥事が後を絶たないようです。
日本郵政グループでは、かんぽ生命保険の不適切販売が明らかになりました。
東芝の連結子会社では売上高や利益を水増しする架空取引が発覚し、複数の上場企業や関連企業が関与していました。

日本を代表する企業で株主や顧客を裏切る行為が繰り返されます。
日本の資本市場への信頼性そのものを傷つける深刻な問題です。

なぜ未然に防げなかったのか、不正をわかっていながら是正できず、放置してしまったのか?
問題を起こした企業は、原因の究明と責任の所在を明確にし、組織のあり方を根本から問い直すべきです。

本来、企業は不正を防ぐ仕組みや社内ルールとして、内部統制を整えることが求められます。
業務の効率化だけでなく、法令を守り、財務報告の信頼性を高めるのが内部統制の重要な柱です。
問題企業はこれが機能していなかったのです。

内部統制の考え方は、2000年代に会計不正が相次いだ米国が本格導入し、日本も取り入れました。
有効に内部統制が働いているか企業自身が評価し、監査法人が監査する報告制度もつくりました。

ところが近年、その形骸化が叫ばれています。
問題企業の多くがそれまで、内部統制は機能していると報告していたのです。
いざ不祥事が起きてから、内部統制に不備があったと遡って訂正をする繰り返しなのです。

企業側に内部統制は負担が重いと不満があると聞きます。
それは業務のチェック表を埋める作業程度にしかみていないからではないでしょうか?

正確な情報が上がらなければ適切な経営判断はできないでしょう。
法令意識の乏しい組織は存続が危うくなります。
海外子会社が増えるなど事業が広がれば、よりリスクは高まります。
経営者の身を守るのが内部統制であり、監査役や社外取締役がそれをチェックする重い役目を担っているのです。

米欧は内部統制を広くとらえ、経営戦略に結びつけています。
デジタル化で内部統制に用いられるデータや手段も高度化していくでしょう。
企業はもっと積極的に内部統制を生かす意識が必要なときです。

個人的にも、最近、不祥事が多いと思いますし、内部統制の監査制度の導入は、本当に効果はあったのだろうか?と思っています。
経営者に、内部統制は重要という認識があるのでしょうか?
日々、世の中は進歩していますし、何が起こるか分からない時代ですし、これだけ不祥事が起こっているわけですから、もう性善説は通用せず、性悪説で臨まないといけないということを経営者に認識してほしいですね。

内部統制を問い直すときだ!ということについて、どう思われましたか?


91円の炭酸飲料を万引きし逮捕された男性が1億円以上横領した宮崎銀行の元銀行員と判明!

1億円余りを着服した疑いがもたれている宮崎銀行の元行員が、万引きの現行犯で逮捕されていたことがわかったようです。

逮捕されたのは、宮崎銀行の元行員で、住所不定無職の46歳の男性です。
警察によりますと、男性は、先日、宮崎市のコンビニエンスストアで、炭酸飲料1点、91円相当を万引きしました。
店員が声をかけたところ逃走し、約300メートル先で店員に取り押さえられました。

この男性は宮崎銀行に勤めていた時、顧客10人から預かった現金など合わせて約1億1,460万円を着服した疑いで、2020年1月に懲戒解雇されていました。

宮崎銀行は、2019年11月に着服の疑いで男性に聞き取りをしましたが、それ以降、行方がわからなくなっていました。

1億円以上着服していた方が、91円のものを万引きして捕まるというのも、色々と考えさせられるものがありますね。
逃亡も大変なんでしょうね。
着服は、最初は、すぐに返すからと思ってやり始めるのかもしれませんが、バレないようにしたり、逆にバレないと思って、どんどん金額が大きくなっていくのだと思います。
せっかくの人生を台無しにすることになりますので、経営者は内部統制の重要性を改めて認識し、企業や従業員を守るためにも、きちんと構築に努めて欲しいですね。

91円の炭酸飲料を万引きし逮捕された男性が1億円以上横領した宮崎銀行の元銀行員と判明したことについて、どう思われましたか?


東証二部上場の東洋テックの元幹部らに8億6,400万円の詐取の疑い!

産経新聞によると、架空の商品仕入れ代金の立て替え金として、現金約8億6,400万円をだまし取ったとして、大阪府警捜査2課は、先日、詐欺容疑で警備会社「東洋テック」(大阪市浪速区)の元幹部(45)=懲戒解雇=と知人で別の会社役員(46)を逮捕しました。
大阪府警捜査2課は認否を明らかにしていません。

逮捕容疑は、共謀し、2017年12月~2018年1月、製造販売会社に対して、省エネ装置を設置する多額の工事を東洋テックが受注したように装い、「装置の仕入れ代金を払ってほしい。後で上乗せした金を支払う」などともちかけて、4回にわたり計約8億6,400万円を詐取したとしています。

大阪府警捜査2課などによると、元幹部は当時、営業開発部の副部長でした。
東洋テックの正規の仕様で、装置を大量に注文する書類を作って信用させたうえで、「代金を払ってもらう予定だった商社が急遽取引できなくなった」として、立て替えを依頼したそうです。
大阪府警捜査2課は金の使途や動機などを調べています。

東洋テックは「会社として取引に関与した事実はない」とコメントしているようです。

上場企業なので、正規の使用の注文書類を使っているのに、「会社として取引に関与した事実はない」というコメントもどうなのかなぁと思いますね。
内部統制に不備があるということでしょうから。
内部統制を根本的なところから見直した方が良い会社なんでしょうね。

東証二部上場の東洋テックの元幹部らに8億6,400万円の詐取の疑いがあることについて、どう思われましたか?


元広島銀行行員が約3,300万円着服の疑いで懲戒解雇!

中国放送によると、顧客から500万円を着服し、横領したとして元銀行員の男が警察に逮捕されました。
業務上横領の疑いで逮捕されたのは、福山市神辺町に住む広島銀行の元行員(27)です。

警察によりますと、元行員は2019年8月、当時勤務していた世羅町内の支店で、顧客から預かった500万円を着服し、横領した疑いが持たれています。
元行員は取り調べに対し、「間違いありません」と容疑を認めているということです。

広島銀行によりますと、元行員は顧客6人の預金から約3,300万円を着服したとして、2019年9月に懲戒解雇されました。
着服した現金はギャンブルなどに使っていたということで、広島銀行は2019年10月、警察に刑事告訴していました。
警察は、元行員が今回の逮捕容疑の500万円以外にも多額の現金を着服していたとみて捜査しています。

ずいぶん前に、20代で退職する行員の多くが横領ということを聞いたことがありますが、今なお横領はなくなりませんね。
それは、有効な内部統制を構築できていないということではないかと思います。
やはり、一般の方よりは大金に接することが多い職業ですから、このBLOGでも何度も言っていますが、資質というものがすごく重要なのではないかと思います。
しかしながら、数回の面接でそれを見抜くのは困難でしょうし、教育で如何ともしがたいところもあるのではないかと思います。
結局、横領を防ぐ、言い換えれば、顧客や組織や本人を守るためには、横領はできないなぁと思わせる(あきらめさせる)くらいの仕組み作りが必要なのではないかと思います。

元広島銀行行員が約3,300万円着服の疑いで懲戒解雇されたことについて、どう思われましたか?


大和ハウス社員が総額2億数千万円の架空発注!

日本経済新聞によると、大和ハウス工業は、先日、東北工場(宮城県大崎市)に勤務する50代の男性社員が建設用の鉄骨部材を架空発注していたと発表しました。
総額は2億数千万円に上るとみられます。

大和ハウスはこの社員を懲戒解雇するとともに、刑事告訴しました。

架空発注は2013年から2017年にかけて行われたようです。
大和ハウスは捜査に影響があるとの理由で、具体的な手口や私的流用の有無などの詳細を明らかにしていません。

広報担当者は「二度と同様の事態を発生させることのないよう、社内の管理体制の強化に努める」とコメントしました。

大和ハウスを巡っては2019年以降、国内住宅約4千棟で建築基準法に違反した手続きが見つかったり、必要な実務経験年数を満たしていないにもかかわらず社員が施工管理技士の国家資格を不正に取得していたことが発覚したりしています。

大和ハウスは、業績が好調で、M&Aも積極的に行っていますが、最近は不祥事が多いですね。
高松市の大型の商業施設を見ていても、新規で建てているところは、ほとんどダイワハウスのような気がします。
事業が拡大していくと内部統制への意識が疎か(後回し)になりがちですが、こういった状況だからこそ、内部統制について再度見直し、不祥事が起こらないようにしてほしいですね。
どこかでこういったことができるということは、他でもできるところはあるでしょうから。

大和ハウス社員が総額2億数千万円の架空発注をしていたことについて、どう思われましたか?


子会社への架空請求で400万円を詐取した疑いでジャスダック上場企業元社長を逮捕!

ジャスダック上場で飲食店の管理システムを手掛ける「ジャストプランニング」の子会社から約400万円を詐取したとして、警視庁捜査2課は、先日、ジャストプランニング元社長(49)ら男2人を詐欺容疑で逮捕したと発表しました。
警視庁捜査2課によると、元社長は容疑を認めているようです。

警視庁捜査2課などによると、元社長はジャストプランニングの太陽光発電子会社「JPパワー」(東京都大田区)の取締役も務め、2014年~2018年に太陽光発電のメンテナンス業務の架空発注を繰り返していました。
元社長はJPパワーから1億円以上をだまし取り、FXなどに費やしていたとみられます。

逮捕容疑は2017年12月、太陽光発電に関するメンテナンス費用の名目で架空の請求書をJPパワーに提出し、現金約400万円をだまし取った疑いです。

税務調査で不正が発覚し、2018年8月にジャストプランニングは元社長を社長から解任していました。

最近、税務調査から不正が発覚している事件が多いように思いますが、課税当局は頑張っているということで評価できますね。
一方で、上場企業は子会社を含め、内部統制を構築し、運用し、チェックもしないといけませんし、監査も受けないといけないので、経営者や監査法人にしっかりしてほしいと思います。
もちろん、今回のような経営者が関わると、内部統制が無効にはなってしまいますが(いわゆる内部統制の限界)。
内部統制監査制度ができてずいぶん経ちますが、不正などが発覚する事例が増えているのは残念ですね。
内部統制の社内でのチェックや監査の過程で発見されれば、内部統制監査が有効に機能していると言えるでしょうが、そこで気づかず、税務調査で発覚するというのは、そもそも内部統制に不備があるということですからね。

架空請求で400万円を詐取した疑いで元会社社長が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


JA全農の子会社の女性従業員が約7,000万円着服!

愛媛県にあるJA全農の子会社、「JAえひめフレッシュフーズ」で経理を担当していた女性従業員が、およそ7,000万円を着服していたことがわかったようです。

JAえひめフレッシュフーズによりますと、着服していたのは長年1人で経理を担当していた60代の女性従業員です。

女性従業員は1995年頃から2019年10月にかけ、架空の伝票を作る手口で着服を繰り返していましたが、2019年9月の決算書に記された未払金の残高が実際の金額と合わなかったため調査したところ、不正が発覚しました。

被害総額はおよそ7,000万円に上るということです。また、女性従業員は「生活費などに使った」と着服を認めているということです。

JAえひめフレッシュフーズは「被害金については最大限回収したい」と話しています。

25年近くも気づかないなんてどういう組織なんでしょうね。
やはり、定期的にジョブローテーションをしないといけないですね。
JA関連は以前ほどではないですが、この手の事件がいまだに年間数件はあると思いますが、コメントの「被害金については最大限回収したい」というのを見ると、内部統制に関する意識があるのかどうか疑問に思いますので、ゼロベースくらいで内部統制を見直した方が良いかもしれませんね。

JA全農の子会社の女性従業員が約7,000万円着服したことについて、どう思われましたか?


広島中央署の8,572万円盗難で死亡した警官が送検され有志を募り全額集金!

広島中央署(広島市中区)で2017年に特殊詐欺事件の証拠品として押収され、同署で保管されていた現金8,572万円が盗まれた事件で、広島県警は、先日、窃盗の疑いで事件発覚後に死亡した当時36歳の警部補の男を容疑者死亡のまま、書類送検しました。
2017年3月26日ごろ、広島中央署1階の会計課の二重施錠式金庫に保管してあった現金8,572万円を盗んだ疑いです。

盗まれた現金は2017年2月に生前贈与を持ち掛ける詐欺事件で容疑者らを逮捕した際に自宅などから広島中央署が押収したものです。
多額のため、同署会計課の鍵とダイヤルで二重にロックする金庫で保管されていました。

2017年5月8日に盗難が発覚し、広島県警は翌5月9日に窃盗事件として公表しました。
内部犯行の可能性が高いとみて聴取していましたが、現在も盗まれた現金は見つかっていません。

広島県警は、このままでは被害者への救済はできず、県費(税金)での穴埋めは広島県民の理解を得られないとして、広島県警全体で現金を拠出して全額を補ほてんする前代未聞の「集金」を実施しました。
広島県警幹部を含む全職員と退職者でつくるOB組織の有志から弁済金を募り、2019年春ごろまでに苦渋の全額8,572万円を集め終えています。

容疑者は盗まれた現金の保管を知る立場で、2017年春以降に多額の借金を返済したことが明らかになり、捜査線上に浮上しましたが、関与を一貫して否定していました。
広島県警は裏付け捜査の結果、事件に関与した疑いが強いと判断しました。

警察の内部で起こった恥ずかしい犯行ですね。
病死だそうですが、競馬などで9,000万円くらい借金があったようですね。
このうち一部を事件後に返済しているようです。
警察が、事件を明らかにできず、事件に関与した疑いが強いと判断したのはどうなんでしょうね。
内部統制に不備があるのは明らかだと思いますが、公務員が不祥事を起こした場合、税金で補填するのではなく、有志から集めるというのは他のところでもやってほしいですね。

広島中央署の8,572万円盗難で死亡した警官が送検され有志を募り全額集金したことについて、どう思われましたか?


全日本吹奏楽連盟事務局長ら2人を1億5,200万円不正受給で解雇!

吹奏楽の全国規模のコンクールなどを主催する全日本吹奏楽連盟の事務局長ら2人が、給与に上乗せする形で合わせて1億5,000万円余りを不正に受け取っていたとして、懲戒解雇されました。

一般社団法人全日本吹奏楽連盟によりますと、いずれも男性の50代の事務局長と40代の事務局次長の2人が、2019年までの9年余りにわたって、給与や賞与に上乗せする形で合わせて1億5,200万円を不正に受け取っていたということです。

税務申告とは別に、理事会などに報告された決算書では、上乗せ分はコンクールの会場費や楽譜の制作費などに付け替えて計上されていたということで、2人は、先日懲戒解雇されました。

内部から指摘があり全日本吹奏楽連盟が調査していたということで、聞き取りに対し2人は連盟の丸谷明夫理事長の承認を受けていたと話しているということです。

一方、丸谷理事長は会見で「そうした事実はない」と否定し、全日本吹奏楽連盟は今後、刑事告訴などを検討するとしています。

会見で、丸谷理事長は「中学生、高校生、大学生など、皆さんの信頼を裏切り深くおわびいたします」と述べ謝罪しました。

どちら側の言っていることが正しいのか分かりませんが、上乗せ分の付け替えは悪質ですね。

こういった事件があると、お金を出す側もここにお金を出してもいいのだろうかと思うでしょうし、会計監査が必要ではないかと思う方が出てくるのではないでしょうか?
こういうそれなりにお金を扱うにもかかわらず内部統制が機能していないような組織は、中小企業かどうかを問わず、根本的なところから業務を見直し、内部統制を構築しないといけないですね。
まずは、経営者に、内部統制というものが何か、内部統制の重要性を理解してもらわないといけないとは思いますが、これだけ1年間に新聞記事になるような事件がたくさんあるわけですから、経営者自らが気づかないといけないように思いますが…。

全日本吹奏楽連盟事務局長ら2人が1億5,200万円不正受給で解雇されたことについて、どう思われましたか?


宮崎銀行の2行員が総額1億2千万円を着服か?

 宮崎銀行(宮崎県宮崎市)は、先日、2人の行員男女が架空の預金証書を作成するなどの手口で、客から預かった金を着服していたと発表しました。
被害総額は1億2千万円を超すとみられ、宮崎銀行は2人を懲戒解雇しました。

宮崎銀行によると、1人は審査部に勤務していた男性行員(46)で、2011年11月から2019年11月の間、架空の定期預金証書を発行するなどの手口で、預かった金を着服していました。
被害総額は約1億1,360万円に上るとしています。
金融庁からの情報提供で、発覚したようです。

男性は内部調査で着服を否認したそうです。
2019年11月の内部調査以降、接触できておらず、家族も2020年1月上旬から男性の行方を把握できていないようです。

別の1人は門川支店(宮崎県門川町)に勤務していた女性行員(30)で、2018年4月から2019年11月の間、客になりすまして生命保険会社から解約請求書を取り寄せ、虚偽の説明をして客に記入させていました。
口座も開設させ、通帳を自分で持ったまま、振り込まれた保険解約金を着服するなどしていました。
被害総額は約1,140万円に上るとみられます。
この女性は、着服の事実を認めています。

宮崎銀行は2人について、弁護士と相談したうえで刑事告訴を検討しており、被害の一部を立て替えて弁済しています。
平野亘也頭取は記者会見し、「内部管理体制に甘さがあった。再発防止の取り組みを徹底する」と述べました。

金融機関も毎年何件かはこのような事件が出てきますので、他人事だとは思わず、内部統制を今一度点検し、不備があれば改めて欲しいですね。
時代の流れに伴い、新しい商品なども出てくるでしょうし、満期を迎えそうなものがまとめで出てる時期もあるでしょうし、手口も巧妙化していくでしょうから。
改めて、資質というものがとても重要で、金融機関は採用時も採用後も情報をキャッチしていかないといけないのではないかと感じました。

宮崎銀行の2行員が総額1億2千万円を着服していたことについて、どう思われましたか?


元住友重機械労働組合連合会の書記の女性が総額6億円超を横領!

 住友重機械労働組合連合会の積み立て年金の資金から5千万円を横領したとして、警視庁捜査2課は、先日、同連合会の元書記の女性(60)を業務上横領容疑で逮捕したと発表した。
警視庁捜査2課によると、容疑を認めているようです。
被害総額は業務上横領罪の公訴時効の成立分を除いても約6億4千万円に上るとみられます。

逮捕容疑は、書記として同連合会の会計を担当していた2013年12月、住友重機械労働組合連合会のパソコンを操作して積み立て年金用の預金口座から自分の口座に5千万円を送金し、横領した疑いです。

警視庁捜査2課によると、2018年1月に住友重機械労働組合連合会側が会計を点検した際、元書記の女性が失踪しました。
預金口座を確認して、流用が発覚しました。
流用した資金は、競技馬術向けの馬6頭の飼育費や高級車(ポルシェ)の購入費などに使っていたそうです。

元書記の女性は、1982年から専従の形で、住友重機械労働組合連合会の会計を担当していました。
定期的な口座点検の際には、住友重機械労働組合連合会の別の口座の資金で穴埋めするなどして、流用を隠蔽していたようです。
住友重機械労働組合連合会は、2018年2月に、元書記の女性を解雇しました。

住友重機械労働組合連合会は、住友重機械グループの従業員などで構成し、2019年3月時点で組合員は、約7,100人です。
住友重機械労働組合連合会担当者は、「こうした事態を二度と招かないように管理態勢を見直した」とコメントしたようです。

このような横領な年に何度も取り上げていますが、多額のお金がある、経理担当者が長年変わっていない、組合などで兼務や持ち回りの役員が多い組織である場合などは、横領の可能性がかなり高いと思いますので、内部統制の重要性を認識し、早めに構築してほしいですね。

元住友重機械労働組合連合会の書記の女性が総額6億円超を横領していたことについて、どう思われましたか?


東証1部上場企業子会社の福岡市のマンション販売会社がローン申請書類を改ざんか?

 西日本新聞によると、マンション開発や販売を手がける東証1部上場のコーセーアールイー(福岡県福岡市)は、子会社がマンションを販売する際、顧客が銀行に提出するローン申請書類を改ざんした疑いがあると発表しました。
顧客の収入を水増しして融資を受けやすくしていたとみられます。
コーセーアールイーは、先日の取締役会で、外部の専門家に調査を依頼することを決めました。

コーセーアールイーによると、子会社は投資用マンションを販売するコーセーアセットプラン(福岡県福岡市)です。
コーセーアセットプランは2016年から2018年にマンションを販売した際、顧客4人が銀行にローンを申請する書類のうち、源泉徴収票などの書類を複数の社員が実際より多い金額に書き換え、金融機関2行に提出しました。
収入は100万円程度多く記載していたとしています。

外部からの指摘で不正が判明したそうです。
コーセーアールイーは、12月9日に予定していた2019年2月から10月期決算の発表を延期しました。
他にも改ざんがなかったかを調べるようです。

コーセーアールイーは1990年に設立され、「グランフォーレ」などのブランドで分譲や投資用マンションの開発を手がけています。
2019年1月期の連結売上高は121億5千万円、純利益10億1,900万円です。

子会社のコントロールは当然親会社の役目に一つだと思いますので、こういう企業は市場から撤退してほしいですね。
おそらく、ノルマが厳しいのか、給料の歩合部分が大きいかに起因するものだと思われますが、そのような中で不正が起こらないように内部統制を構築するのが経営者の役割ですので、この点をきちんと経営者には認識してほしいですね。

東証1部上場企業子会社の福岡市のマンション販売会社がローン申請書類を改ざんしていたことについて、どう思われましたか?


上場企業の会計・経理不正は最多の64社で海外子会社が目立つ!

 日本経済新聞によると、日本の上場企業で会計や経理の不祥事が増えているようです。
2019年は11月末までに64社が開示し、これまで最多だった2016年(57社)を上回りました。
日本企業の国際化が進み、中国など海外子会社や合弁会社などで不正が起きやすくなっています。
全体の約3割に相当する18社が海外で不正が発生し、国別では中国が8社で最多でした。
国内でも子会社や孫会社へのチェックが行き届かなくなっています。
グローバル時代に対応した経営管理体制の整備が急務になっているということでしょう。

東京商工リサーチが上場企業を対象に、財務諸表に影響する可能性のある不適切会計や役員・従業員の経理不正を集計しました。
2019年は11月末までで64社と2018年通年に比べて10社増えました。
過去10年で2.7倍と、上場企業数の伸びを考慮しても増加が目立っています。

国内外の子会社や関連会社、合弁会社で発生したケースが多くなっています。
日本経済新聞の集計によると、64社のうち18社が海外で発生しました。
日本企業の海外進出が一般化するなか、現地人材に権限が集中し、本社の監視の目が届かなくなっているケースが多いようです。

大和ハウス工業は、中国の合弁会社で資金の不正引き出しが発生しました。
合弁相手の中国企業が派遣した取締役らが預金口座から資金を不正に出金しました。
大和ハウス工業は資産の評価見直しを含め約130億円の持ち分法投資損失を計上しました。
素材メーカーの藤倉コンポジットでは、中国子会社で必要な費用が計上されないなどの不正がありました。

両社に共通するのは、本社の監督が不十分となり、会計の適正さをチェックする会計事務所も十分に機能しなかったことです。
上海駐在の弁護士、野村高志氏は、「日本から法務や会計の担当を送り込むなど、時間とコストをかけて不正を防止する体制をつくる必要がある」といっています。

国内でも子会社など本社の目が届きにくい関連会社で問題が生じています。
イオンは、連結子会社イオンディライト傘下の家事代行会社で売り上げの架空計上などの不適切会計が明らかとなりました。
イオン本体の20年2月期の純利益を約80億円押し下げる要因となります。

上場企業の会計・経理不正は2015年ごろから増加が目立っています。
証券取引等監視委員会に出向経験のある弁護士の鈴木正人氏は「企業の内部通報制度が浸透し、不正があぶり出されやすくなっている」と分析しています。
ジャパンディスプレイは元経理担当の従業員から不適切な会計処理をしていたとの通知を受けたとして、特別調査委員会を設置しました。

不祥事が判明した各社は新たなルールなどの再発防止策を策定しています。
大和ハウス工業はグループ会社管理の社内規定を重要な合弁会社にも適用します。
イオンではグループ企業を持つ子会社を、リスクマネジメント委員会に参加させています。
ただし、不正を防止する取り組みには、まだ改善の余地が大きいようです。
大和総研の鈴木裕主任研究員は、「不正を発見した人に積極的に報いる制度を導入することが効果的だ」と指摘しています。

数年前から、我がうどん県(香川県)のタダノなど、海外子会社の不祥事が多くなっているなぁと感じていたのですが、今年は多かったようですね。
内部統制も、時代の流れに即し、定期的に見直さないといけませんね。
日本国内の子会社などでも不祥事は毎年たくさん起こっているわけですから、海外の子会社はなおさら気をつけないといけないですね。
内部統制も、一度構築したら終わり、問題が生じていないので見直す必要がないと考えるのではダメな時代になっています。

上場企業の会計・経理不正は最多の64社で海外子会社が目立つことについて、どう思われましたか?


寺崎電気産業の元社員が銅材を転売して総額6億8千万円を横領!

 勤務先の銅材を無断で転売して代金1,120万円を着服したとして、船舶などの配電制御システムを製造販売する「寺崎電気産業」(大阪市平野区)の元社員が逮捕された事件で、元社員が総額約6億8千万円を着服していた疑いが強まり、大阪府警が業務上横領容疑で追送検したことが、先日、捜査関係者への取材で分かったようです。
元社員は容疑を認め、「ギャンブルに使った」などと供述しているそうです。

元社員(44)は銅材の買い付け担当だった2017年11月、富山県内の会社から仕入れた銅材約17トンを無断で約1,120万円で大阪市内の銅スクラップ処理業者に転売し、代金を着服したとして、2019年10月に大阪府警捜査2課に業務上横領容疑で逮捕されました。

捜査関係者によると、その後の捜査で、元社員が2013年10月から2018年5月に、同様の手口で逮捕容疑を含めて計71件にわたって無断で転売を繰り返し、銅材計約832トン、総額約6億8千万円を着服していた疑いが強まりました。

同課などによると、元社員は当時、同社の八尾工場で銅材の発注や在庫管理を担当する部署のリーダーで、実際に使用した銅材の量に、無断で転売した銅材を加えて水増しした量を管理システムに入力するなどして転売を発覚しにくくしていたようです。

単純に割ると年間1億円以上横領していたことになりますが、気づかないものなのでしょか?
内部統制に欠陥あるとは思いますが、原価計算の担当者は、原価計算をしていておかしいなぁとは思わないのでしょうか?
上場企業として、監査法人(既に変更になっています。)を含めて、大丈夫なのかなぁと思いますね。
あと、ホームページを見ていると、監査法人による監査及びレビューが未了にもかかわらず、四半期報告書及び過年度の有価証券報告書等の訂正報告書をEDINETに提出したりしていますので、管理体制に問題がある会社なんでしょうね。

寺崎電気産業の元社員が銅材を転売して総額6億8千万円を横領したことについて、どう思われましたか?


アパレル会社前代表取締役を司法取引3例目による横領容疑で逮捕!

 朝日新聞によると、東京地検特捜部は、先日、東京都渋谷区のアパレル会社の前代表取締役(41)と元社員(40)の両容疑者を業務上横領の疑いで逮捕したと発表しました。
関係者によると、特捜部は別の元社員と司法取引で合意しており、制度の適用は3例目だそうです。
前代表取締役が犯行を主導し、虚偽の帳簿を作らせていたようです。

発表によると、2人は2019年7月中旬~8月中旬、世田谷区の同社事務所で5回にわたって売上金計約500万円を着服した疑いがあります。
関係者によると、前代表取締役が店長だった元社員ら部下2人に指示し、商品を割引販売したと偽って差額を着服しました。
現金は金庫で保管し、実際の売上額から着服額を差し引いた虚偽の帳簿を作らせていたようです。

東京地検特捜部は、部下の元社員1人と司法取引で合意しました。
この元社員は実際の売り上げを記した書類やメールを提出して捜査協力したそうです。

民間調査会社によると、同社は2005年設立され、同社の服飾品は若者に人気があり、セレクトショップなどで販売されているようです。

2018年6月にスタートした司法取引は、末端の実行行為者の協力を得てトップの不正を追及することが主に想定されていました。
先行した二つの事件では専門家や弁護側から疑問や批判の声も上がっているようですが、検察は特捜部を中心に適用例を積み重ねていく構えです。

初適用は、三菱日立パワーシステムズ元幹部による外国公務員への贈賄事件です。
法人としての同社が特捜部との取引に応じ、元役員ら3人が2018年7月に在宅起訴されました。
捜査に協力した会社が免罪されて、個人が訴追される内容だったことから「トカゲのしっぽ切りだ」と批判されました。

2例目は、日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告の事件です。
側近だった日産幹部2人が取引に応じましたが、前会長の弁護団は会社ぐるみで前会長を失脚させる目的だったと指摘しています。
「2人は業務命令で応じたにすぎず、法の趣旨に反する」と主張しているようです。

今回の3例目の適用について、法制審議会(法相の諮問機関)で制度導入の議論に加わった椎橋隆幸中央大学名誉教授は「下位の人が会社トップの犯罪を申告するという、制度が想定した使い方だ」と評価しています。
「中小企業内の業務上横領という一般的な事件に制度が使われたことで、今後は拡大が予想される」と話しています。

ただし、司法取引にはうその供述で冤罪(えんざい)を招きかねないとの指摘もあるようです。
最高検は2018年3月、取引相手の供述について「信用性の吟味を徹底する」との指針を示し、十分な証拠の裏付けを求めています。
検察幹部の一人は、当面は独自捜査を担う体制がある特捜部などで実績を積み重ねると説明しています。
「徐々に適用を広げていきたい」と話しています。

司法取引は暴力団などがからむ組織的な詐欺や薬物・銃器犯罪も対象としていますが、別の検察幹部は「取引相手の属性を考えれば、よほど堅い証拠が得られない限り適用は難しい」と指摘しています。
こういった犯罪にまで適用を広げるのは「時期尚早」との考えのようです。

この記事では、500万円となっていますが、別の記事などによると、実際にはかなりの横領額だったようです。
従業員も自分の身も守らないといけませんので、今後、こういった司法取引が増えてくるかもしれませんね。
ただし、アンチの人が足を引っ張るために使うような間違った使い方ではなく、正しい使い方をして欲しいなぁと思います。

アパレル会社前代表取締役を司法取引3例目による横領容疑で逮捕したことについて、どう思われましたか?


横領の責任を転嫁されそうになり退職を強いられた元会計担当職員が社団法人を提訴!

 佐賀新聞によると、食品業者への衛生管理指導を行う一般社団法人「北九州市食品衛生協会」の会計担当だった40代の女性が、横領の責任を転嫁されそうになり退職を強いられたとして、協会と当時の役員2人に計330万円の損害賠償を求め、福岡地裁小倉支部に提訴していたことが、先日、分かったようです。

北九州市はこの協会に年間千数百万円の補助金を支出し、横領についても把握していました。
しかしながら、この協会や北九州市は公表していませんでした。

2019年10月25日付の訴状などによると、2017年、ある職員が売上金を着服していたと協会に打ち明け、額は約550万円に上りました。
女性はこの事実を口止めされたうえ、役員2人から、責任が女性にもあると責められたようです。

最近では隠蔽したことによって信頼が失墜した企業がたくさんありますから、今の時代に、隠ぺいは最悪だというのは普通の経営者なら分かるのではないかと思いますね。
早期に公表することが、組織の体質を対外的に示すことになり信頼性が増すこともありますし、結果的に早く終わるのではないかと思います。
自らの責任のことだけを考えて隠ぺいすると、最終的に、余計に責任を取らないといけなくなりますし、過去の実績などが水の泡となって消えてしまいますから。

横領の責任を転嫁されそうになり退職を強いられた元会計担当職員が社団法人を提訴したことについて、どう思われましたか?


JA三島函南の自殺職員の横領額は1億3,142万円!

 静岡新聞によると、JA三島函南(静岡県三島市)に勤める20代の元男性職員が顧客の口座から不正に現金を引き出すなどして横領し、失踪後に自殺した問題で、JA三島函南は、先日、被害額が1億3,142万円に上ったとする内部調査結果を発表しました。

 内部調査によると、元職員は2015年8月から2019年7月にかけ、渉外担当として勤務する支店の顧客18人の定期貯金や積金の無断解約、普通貯金の無断出金などによる現金の着服を繰り返していました。

 被害に遭った顧客には、JA三島函南が謝罪と報告を行った上で全額補償しました。
今後、元職員の親族や身元保証人に対して被害額を請求するそうです。

 JA三島函南は内部監査機能の充実・強化、所属長による部下の職員への行動管理強化などの再発防止策を打ち出し、「健全経営を通じて組合員、地域の皆様の信頼回復に努める」とコメントしました。

 自殺というとても痛ましい結果になっていますので、経営者も内部統制の重要性を理解して欲しいですね。
こういう事件を教訓に、一人でも多くの経営者が内部統制の構築に真剣に取り組んでくれることを期待したいと思います。
本人が悪いのはもちろんですが、そういう横領できるような状況を作ったのは、経営者の責任ですから。

 JA三島函南の自殺職員の横領額は1億3,142万円だったことについて、どう思われましたか?


京都大学教授らが研究資金1億円超を不正支出か?

 京都新聞によると、京都大学の複数の教授らが霊長類研究所(愛知県犬山市)などに関わる研究資金について1億円以上を不正に支出した疑いがあるとして京都大学が調査していることが、先日、関係者への取材で分かったようです。
納品の実態がないにもかかわらず代金を支払うなど複数件の不正が、約10年前から数年間にわたって行われていた可能性があるそうです。
一方、研究費の私的流用は確認できていないとしています。

調査対象は霊長類研究所におけるチンパンジー用ケージの整備に関連する支出などです。
教授らへの聞き取りの結果、納品の実態がないのに代金が支払われたり、発注済みにもかかわらず再度発注して二重に代金が支払われたりしたケースがあったとしています。
教授らは、癒着した関係にあった特定の業者からケージ関連の契約で赤字が発生したというクレームを受け、業者の負担を軽減するため仕様の変更などを行い、結果として架空発注が繰り返されるようになったとみられています。
不正を発見できなかった要因には、教員が業者と結託したうえ、霊長類研究所が京都大学本部から離れた場所にあるため事務方が少数でチェック体制が手薄だったことがあるそうです。
教授の1人は京都新聞社の取材に対し、「コメントできない」と話したようです。
京都大学は2018年12月に霊長類研究所を巡る不正に関する情報提供を受け、調査を開始しています。
今後、不正の規模などについて結論を出すようです。

国立大学法人も、交通費などの不正請求をはじめ、毎年のように何かが出てきますね。
税金が使われているわけですし、内部統制をきちんと構築して欲しいですね。
問題が生じると、国から国立大学法人に支給する資金を大幅に減らすなどしないと、自分たちのやっていることの重大性に気づかないかもしれませんが。
個人的には、私的流用をしたかどうかは2次的な話で、不正に支出していること自体が問題だと思います。

京都大学教授らが研究資金1億円超を不正支出していた疑いがあることについて、どう思われましたか?


JDIの経理担当幹部が5億円7千万円を着服!

 朝日新聞によると、経営再建中の液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)の経理担当幹部が約4年間にわたって不正経理を繰り返し、会社の資金を着服したとして、2018年12月に懲戒解雇されていたことが分かったようです。

JDIは着服の総額は約5億7千万円にのぼるとみており、ずさんな内部管理体制が露呈しました。
取引実態のない別の会社の口座に入金したり、収入印紙を換金したりして得た資金を私的に流用した疑いがあるようです。

複数の関係者によると、懲戒解雇されたのは経理部門を統括していた幹部職員の男性です。
経理畑が長く、JDIが株式上場した2014年から不正経理を始めました。
別の社員からの内部通報で不正経理が発覚し、懲戒解雇されました。

着服した資金はギャンブルなどで使ったという趣旨の発言をしているようです。
社内のチェック体制が甘く、不正経理の発覚が遅れたそうです。

JDIは朝日新聞の取材に対し、「不正を防止できなかったことを厳粛に受け止め、内部管理体制を強化し、再発防止に向けた取り組みを全力で実施している」としています。

経営再建中とは言え、上場企業ですから、あまりにも内部統制が低レベルだと思いますね。
残念ながら、経理担当幹部は東京都内で死亡していたことが、先日、捜査関係者への取材で分かったようです。
自殺とみられます。
経理担当幹部は、着服とは別に過去の決算について「不適切な会計処理を行っていた」との通知をJDIに送り、理由について「経営陣から指示があったため」と主張していたようで、JDIが事実関係を調査しているそうです。
内部統制が機能していれば、このような結果を避けられたと思いますので、非常に残念です。
経営者に、もっと内部統制の重要性を認識してほしいと思います。

 JDIの経理担当幹部が5億7千万円を着服していたことについて、どう思われましたか?


給食費など682万円を横領し奨学金の返済などに充てていた小学校職員を懲戒免職!

 岐阜県教育委員会は、先日、勤務先の小学校で管理している児童の給食費など計約682万円を銀行口座から引き出し横領したとして、岐阜市立岩小学校の男性事務職員(27)を懲戒免職処分にしたと発表しました。

ほかに口座の入出金に必要な書類を作成しなかった事務職員に適切な監督を怠ったとして、女性校長(56)を減給10分の1(6か月)、女性教頭(51)を戒告の懲戒処分とした。

岐阜県教育委員会などによると、事務職員は2018年6月から2019年8月22日の間に給食費や教材費、職員の親睦会費などを横領しました。
岐阜県警は計約60万円の業務上横領容疑で事務職員を逮捕しましたが、岐阜地検は2019年10月に不起訴処分としていました。

岐阜市教育委員会や岐阜県教育委員会などが調査し、横領額は約682万円に上ることを確認しました。
事務職員は岐阜県教育委員会の調査に「車のローンや奨学金の返済で横領した。穴埋めするためのギャンブルにも使った」と話したそうです。
約300万円を返済しており、残額も返済の意思を示しているようです。

また、岐阜県教育委員会は同校の昨年度の校長で2019年3月末に定年退職した男性(61)にも女性校長と同じ減給10分の1(6か月)相当の責任を負うべきと求めました。
男性は減給相当分の金額を自主返還する意向を伝えているようです。

簡単に口座から引き出せるということは、内部統制が整備されていないんでしょうね。
教育の場ですので、こういったことのないよう内部統制を整備してほしいですね。
最近、内部統制は大企業だけのことではないんだと再認識させられる事件が多いですね。

給食費など682万円を横領し奨学金の返済などに充てていた小学校職員が懲戒免職されたことについて、どう思われましたか?


約7億円を着服した日本マクドナルド社員を逮捕!

 大手ハンバーガーチェーン「日本マクドナルド」の財務担当の社員が3,000万円を着服したとして逮捕されました。
警視庁は合わせておよそ7億円を着服していた疑いがあるとみて調べています。

逮捕されたのは「日本マクドナルド」の財務担当の社員(38)です。

警視庁によりますと、社員は、会社から持ち出した額面3,000万円の小切手を換金して着服したとして、業務上横領の疑いが持たれています。

銀行の窓口が閉まっている時間に小切手を持ち出す姿を不審に思った同僚が、上司に相談し、不正が発覚しました。

調べに対して容疑を認め、「FX取り引きに使った。借金があった」と供述していて、着服したその日に3,000万円のうち2,000万円をFX取り引きにつぎ込んでいたということです。

ほかにも会社の口座からは、2019年1月以降合わせて7億円近くが換金された記録があるということで、警視庁は社員が着服を繰り返していたとみて調べています。

日本マクドナルドは「社員が逮捕されたことは大変遺憾であり、深くおわび申し上げます。原因を精査のうえ、管理態勢を強化して再発防止に努めます」とコメントしています。

一社員が小切手を簡単に持ち出せるということは、内部統制が機能していないということですね。
上場企業の子会社であり、親会社はホールディングカンパニーであることを考えると、あまりにもお粗末なような気がします。
僕自身、親会社の株主ですが、内部統制を今一度見直して、今後こういうことがないようにして欲しいですね。

約7億円を着服した日本マクドナルド社員が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


5億4千万円の切手着服を公表しない日本郵便に高市総務大臣が行政指導!

 高市早苗総務大臣は、先日の閣議後会見で、日本郵便に情報公開の在り方を検討することなどを求めて、行政指導を行ったことを明らかにしました。
東京都内にある郵便局の幹部2人が「料金別納」制度を悪用して大量の切手を着服したことが昨年発覚し、懲戒解雇処分にしたものの、公表していなかったことに対する措置です。
「なぜ、速やかに公表されなかったのか」との問題意識を強調しました。

行政指導ではほかにも、日本郵便で対応している同様の事例がないかの実態調査、再発防止策の実施状況やその効果などの整理・分析、再発防止策のさらなる徹底について求めたそうです。
日本郵政グループでは、かんぽ生命保険の不適切販売問題も発覚し、信頼が大きく揺らいでいます。

高市総務大臣は、「郵政事業全体に対する国民の皆様の信頼確保に全力で取り組んでいただくよう総務省としても指導していく」と語っています。

かんぽ生命保険の問題にしろ、今回の切手着服にしろ、上場企業としてふさわしくないと思いますし、企業として、経営陣を一掃しないと体質が変わらないのでないかと思います。
おそらく、切手着服も、今回の5億4千万円以外にもあると思いますし、きちんと調査してほしいですね。
本当に、信書とかも民間に開放した方が良いのではないでしょうか?
あと、この着服は税務調査によって発覚したようなので、内部統制も機能していないということだと思います。

5億4千万円の切手着服を公表しない日本郵便に高市総務大臣が行政指導したことについて、どう思われましたか?


高齢者らの口座から2億円超を着服した池田泉州銀行の行員を懲戒免職!

 池田泉州銀行は、先日、男性行員(38)が2007年5月から2019年7月にかけて、顧客の口座から計2億2,600万円を不正に引き出し着服していたと発表しました。
この行員を懲戒解雇処分とし、また業務上横領罪で大阪府警曽根崎署へ刑事告訴する方針だそうです。
鵜川 淳頭取や当時の上司らの処分も検討しています。

池田泉州銀行は記者会見を開き、鵜川頭取は「顧客の信頼を裏切り大変申し訳ない」などと陳謝し、「事務ルールの見直しなど再発防止策を講じたい」と述べました。

池田泉州銀行によると、男性行員は阪南支店(大阪府阪南市)、服部支店(豊中市)、桃山台支店(吹田市)で個人営業を担当していました。
投資信託の購入や新規口座の開設を理由に、顧客の口座から不正な出金を56回繰り返しました。
被害者は50~80代が中心で、そのうち80代の女性は約7,300万円の被害にあったそうです。

2019年9月に顧客からの問い合わせで発覚しました。
池田泉州銀行の調査に対し、男性行員は「自分の言うことを信じる人を選んだ」などと話したようです。
着服金はギャンブルなどに充てていたそうです。
被害額は池田泉州銀行が全額弁済する方針です。

また、池田泉州銀行は、難波支店の派遣社員の男性(60)が集金先の3社から計695万円を着服していたことも発表しました。
刑事告発を検討しているようです。
派遣契約を解除し、被害者には弁済しました。

銀行にとってあるまじき行為ですね。
発覚すれば、銀行の信用は失墜し、自分も懲戒解雇になるのは分かると思いますが、どういった気持ちで本人はやっているのでしょうか?
最初は少額ですぐに(ギャンブルで)返せると思ったのが、雪だるま式に膨らんでいったのかもしれませんね。
こういう事件が年に何回かはニュースになりますが、個人的には、このようなニュースを見るたび、やはり資質というものが大事で、企業はそれを採用時に見極めないといけないなぁと感じます。
もちろん、本人が悪いのは言うまでもありませんが、着服できるような状況を作り、行員が着服するのを防げなかった池田泉州銀行の経営陣にも責任がありますね。

高齢者らの口座から2億円超を着服した池田泉州銀行の行員が懲戒免職されたことについて、どう思われましたか?


トヨタ紡織がヨーロッパで最大40億円の流出!

 トヨタ紡織は、先日、ベルギーの子会社「トヨタ紡織ヨーロッパ」で、外部の第三者による虚偽の指示により、約40億円の資金が流出したと発表しました。
社内調査で発覚し、詐欺事件とみて現地の捜査機関に被害届を提出しました。
2020年3月期の業績予想の修正が必要になるかどうか検討しているようです。

トヨタ紡織によると、資金流出があったのは2019年8月14日で、従業員は関わっていないそうです。
尾崎秀典・経営企画改革本部長は「詳しい内容は捜査との関係上話せない。資金の回収に努めている」と話しているようです。

トヨタ紡織ヨーロッパは2005年に設立され、ヨーロッパとアフリカ地域の自動車のシートの開発や販売などを手掛けています。
トヨタ自動車やドイツのBMWなどが取引先で、2020年3月期は約400億円の売上高を見込んでいます。

企業を巡る詐欺事件では、日本航空が2017年に取引先を装う相手に約3億8,000万円をだまし取られた事件が起きています。
また、同年には、積水ハウスが東京都品川区の土地取引をめぐり「地面師」グループに約55億円をだまし取られた事件が発生しています。

詳細は分かりませんが、トヨタ紡織の子会社で、売上高の約10%の詐欺にあうなんて、とても巧妙なんでしょうね。
従業員が関わっていないのに、どういう風に騙されたのか知りたいですね。
結局のところ、内部統制か経営判断の問題だと思いますので、猛省し、素晴らしい組織にしてほしいですね。

トヨタ紡織でヨーロッパで最大40億円の流出があったことについて、どう思われましたか?


横領した金で家のローンを返済?

 毎日放送によると、大阪市内の製材関連企業で作る協同組合で横領疑惑が持ち上がっているそうです。
経理担当だった女性が長年にわたり組合の資金を着服し、マイホームのローンの返済に充てていたそうです。

毎日放送が、疑惑の元職員を直撃しています。
大阪市住之江区で建設資材の販売会社を営む尾崎龍一さん(64)は、大阪市内の製材関連業者などで作る「大阪市製材業協同組合」の理事を務めています。
この50年以上の歴史がある組合で、今、大きな疑惑が持ち上がっているのです。
「長年に渡って、組合の収入になるべきだったお金を毎月毎月大量に搾取して自らの口座に入金されていました。」(大阪市製材業協同組合 尾崎龍一理事)とのことです。

21年前から経理を担当していた女性職員(70)が3,000万円以上の組合の資金を横領していたというのです。

その手口は以下のようになっています。
組合によると、組合は管理する土地を組合員の企業に貸し出し、賃料として毎月約160万円を現金で受け取っていました。
しかしながら、この賃料の受け取り窓口となっていた女性職員が組合の口座に全額を入金せず、金の一部を自身の口座に入れて着服していたというのです。

「仮に組合の口座に100万円入ったとしたら、女性本人の口座に(残りの)62万円が入っている。逆のパターンもありますし、それが80万円ずつの時もありますし、ひどい月は全然組合に入っていない。」(大阪市製材業協同組合 尾崎龍一理事)ようです。

組合の会計帳簿を調べた代理人弁護士は、不正は長期にわたって続けられていた可能性が高いと見ています。
「今回調査したのは、業務上横領罪の告訴期間が7年なので、一旦7年に限って調査した。7年前の時点から直近と同じような形で、賃料が実際には口座に入金されていなかったのに、入ったかのような帳簿になっている。」(組合の代理人 関西法律特許事務所 植村淳子弁護士)

ではいったいなぜ、これまで発覚しなかったのでしょうか?
「(女性は不正が)ばれないように、年度末の実際の預金残高を帳簿上の金額と合わせるようにどこかからお金を持ってきて(一時的に)合わせている。」(植村淳子弁護士)

組合が行った内部調査の資料では、平成26年度4月の欄を見てみると、組合の預金残高は帳簿上は約1,000万円あるはずが、実際の口座残高は400万円ほどになっている。平成26年度の他の月も口座残高の方が少ない状態が続いているが、年度末の3月になった途端に帳簿と口座の残高がピタリと一致している。こうして年度末の監査をクリアしていたというが、不正は去年春の監査で賃料収入が毎月きちんと入金されていないことが判明したことから発覚したようです。

女性職員は組合の調査に対して、着服を一部認めたようです。
「消え入るようなか細い声で『私が1人でやりました』と。(Q詳しいことは?)『もう忘れた』とか『わからない』とか。」(大阪市製材業協同組合 尾崎龍一理事)

女性は着服した金を一体何に使っていたのでしょうか?
「ボイストレーニングとか言ってましたね。『歌を習いにいったのか?』と聞くと『そうではない』と。『カラオケ教室か?』と聞いたら『そうではない』と。他はエステ的なものとか、飲食、お買い物(で使ったと言っていた)。組合からの給料として毎月20万円台が振り込まれているが、(提出された女性の通帳では)それに対して支払いは80万円~100万円毎月引き落とされていた。」(大阪市製材業協同組合 尾崎龍一理事)

金はこんな所でも使われていたとみられています。
黒潮の恵みを受け一年中温暖な和歌山県串本町の約65坪の土地に建てられたモダンな邸宅は、女性と女性の夫が所有者となっています。
女性はこの家のローンの返済にも着服した金を充てていたと説明したそうです。

「組合は搾取されたままで、何の説明も何の返済も受けられず。(新しい家で)ぬくぬくと暮らしていくと思うと、これはちょっと許せん。」(大阪市製材業協同組合 尾崎龍一理事)

女性は2018年5月に組合を解雇されましたが、長年勤めた組合に金を返すつもりはないのでしょうか?
毎日放送の取材班が2019年8月、自宅前にいた女性を直撃しています。
(記者)「組合で横領していた?」
(女性)「金のこと、私、あの、困る、できませんよ。ちょっと待って。」
そう言うと、女性は家に入っていった。そして数分後、再び家から出てきた。
(記者)「組合で横領をしていたのは本当か?」
(女性)「そんなことは、また…。後ほど『先生』から話があると思います。」
「先生」つまり自分の弁護士から話を聞いてほしいと話す女性。
車の中に入った女性は、弁護士と電話をしているようだ。そして突然、車を降り通話中のスマホを記者に渡してきた。
(記者)「僕が話したらいいのですか?」
(女性)「はい、どうぞ。」
(記者)「ご本人とお話したいのですが。」
(女性)「いやいや先生に聞いてみて。」
女性の代理人弁護士は「今の段階では何も答えることはない」と話しました。
取材班が再び女性本人から話を聞きたいと訴えましたが、再び車に乗り込んでしまったようです。
(記者)「横領していた?この家も横領したお金でローンを支払われていると聞いたが?」
(女性)「…」
(記者)「否定されないということはしていたということか?」
問いかけには応じることなく、女性は車を発進させました。
(記者)「なんで逃げるんですか?」
組合に対して、女性からは金の返済や詳しい経緯の説明は一切ないそうです。

「全てを正直に話してもらわないといけませんね。発端から、なんのためにやったのか、なぜやめられなかったのか。法律の下で、ちゃんと贖罪をしてもらわないといけませんね。」(大阪市製材業協同組合 尾崎龍一理事)

組合は2019年7月、組合の資金約1,000万円を横領した、業務上横領の疑いで、女性を大阪府警へ刑事告訴しました。
警察は告訴を受理し、捜査を進めています。

僕の経験上、業界で作る組合は不正の多いところの一つだと思います。
理由としては、安定したそれなりの金額収入があるなかで、役員は、自ら社長などである組合員が持ち回りで非常勤でやっており、プロパーの従業員は経理の女性のみというケースが多く、長年その女性が経理をやっていると、その女性しか分からないことが多く、信頼しきってしまうということが原因だと考えています。
当然、監査もやっているのでしょうが、残高を確認するだけで、期中の取引をきちんと確認していないところがおおいのではないでしょうか。
改めて、内部統制の重要性を感じた1件でした。
女性が悪いのは間違いないですが、横領できるような状況を放置してきた役員の方々にも責任はあると思います。
こういう事件を機に、内部統制の重要性を感じ、内部統制を構築する会社などが少しでも増えるといいなぁと思います。

横領した金で家のローンを返済していた女性について、どう思われましたか?


4億3千万円を私的流用したローソン社員を懲戒解雇!

 ローソンは、先日、2011年から9年間にわたり、取引先と共謀して4億3千万円を私的に流用したとして、IT部門を担当する50代の男性社員を懲戒解雇にしました。
近く元社員と取引先の50代男性を刑事告訴するようです。

ローソンによると、元社員は業務委託料を水増しし、予備費の名目で取引先に蓄えさせ、飲食費などに使っていたとみられます。
元社員は、事実関係を認めているそうです。

2019年2月、請求書の金額が不自然との内部通報で発覚し、社外の弁護士らが調査していました。
取引先は千葉県にあり、システム関連の業務を2004年から委託していました。
元社員はIT部門が長く、この委託を1人で担当していたようです。

ローソンは「今回の事案を厳粛に受け止め、再発防止と信頼回復に取り組む」とコメントしました。
元社員らに損害賠償も求めていくそうです。

再発防止策として、契約条件を再点検するほか、同一業務を継続して担わないよう社内規定を見直すそうです。
なお、2020年2月期の業績への影響は軽微としています。

明らかに内部統制の不備ですよね。
ローソンほどの企業でも、このレベルなんですね。
改めて、内部統制の重要性を認識するとともに、一度、内部統制を構築したとしても、定期的に現状に即しているかどうかを確認して、必要があれば変えていかないといけないですね。
同じ担当者が長期間に渡り同じ業務を担当しているのは危険ですね。
これは、色々なところで問題が生じていますね。
IT`とか経理とか、ブラックボックスになりがちな特殊な部門も、定期的にジョブローテーションしないといけないでしょうね。

4億3千万円を私的流用したローソン社員を懲戒解雇したことについて、どう思われましたか?


大阪産業大学が社会保険料の過少納付で教職員の退職後の年金が減少!

 大阪桐蔭高校などを経営する大阪府の「学校法人大阪産業大学」(大産大)は、先日、遅くとも1990年以降、教職員の年金、医療、介護などの社会保険料を過少に納付していたと発表しました。
不足額は累積で10億円以上とみられ、教職員が退職後に受け取る年金も減っていました。
社会保険料算定の根拠となる報酬から残業代や交通費などを違法に除外していたためで、管理職は問題を指摘されながら過少納付を続けるよう担当者に指示していたようです。

私立学校の教職員は、文部科学省の外郭団体「日本私立学校振興・共済事業団」が運営する私学共済に加入します。
厚生年金、公的医療保険、介護保険の保険料などを教職員と勤め先の学校法人が半分ずつ負担することになります。

法律により、保険料の額は手当を含めた給料に応じて決まります。
しかしながら、大産大は事業団に報告する給料の額に、時間外手当(残業代)、通勤手当などを算入していませんでした。
保険料の総額は本来より年間あたり約5,900万円も少なくなっていました。
その結果、将来受給できる年金は平均モデルで1年間に、事務職員約8万円、中高教員約2万円、大学教員約1万円も減ります。

賃金台帳などの資料から過少納付は1990年から確認できたようですが、私学共済に加入した1954年から続いていた可能性があるようです。
2003年以降、歴代担当者が問題に気付いて上司に相談したようですが、上司は「変更しない」と指示したり、「上と相談する」と言ったまま放置したりしていたそうです。

先日記者会見した吉岡征四郎理事長は「社会保険制度の根幹に関わる非常に重大な事案で、誠に申し訳ない」と謝罪しました。
今後は調査委員会で事実関係を究明し、関係者を処分する方針だそうです。

事業団の担当者は「まさか学校でこんな問題が起こるとは思ってもいなかった。今後、注意喚起していきたい」と話しています。

法人は、教職員へこの問題を知らせた際、「膨大な作業になる」などとして過去分の訂正を拒んでいました。
事業団から要求されると、過去2年間分に限って不足する保険料を納めると表明しました。

ただ、2年以上前の分は「法律で時効になっている」と対応しない方針だそうです。
失われた年金の大半は回復しない見通しで、退職者を含めた教職員約3,000人の大半に影響するとみられます。

法人は事務職員で年平均約8万円減ると説明していますが、勤続年数が長かったり、時間外賃金が多かったりする場合はもっと減るでしょう。
中堅職員は「年金が2,000万円不足すると言われて老後の生活に不安があるのに、さらに年金が目減りするとは許せない」と憤っているようです。

ひどい話ですよね。
こういう隠匿体質は、上層部を一新しないとなかなか直らないかもしれませんね。
何となくですが、ほかにも問題は出てくる法人なのではないかと思います。
教員のみならず職員も、生徒さんの見本になるような行動をして欲しいと思います。

個人的には、監査法人(あずさ監査法人)が監査しているようですが、監査法人は給与関係のチェックをしていないのだろうか?とも思いました。

大阪産業大学が社会保険料の過少納付で教職員の退職後の年金が減少することについて、どう思われましたか?


大阪大学が不正受給及びセクハラをした教授を解雇!

 大阪大学は、先日、大学院高等司法研究科の教授(64)を懲戒解雇したと発表しました。
大阪大学は2019年3月に、同教授が研究費や通勤手当などの名目で約9,195万円を不正受給していたと発表し、処分を検討していました。
同時に、同教授によるセクハラ行為があったことも明らかにしました。
教授はセクハラ行為は認めているようですが、不正受給に関しては「納得できない」と話しているようです。

大阪大学によると、同教授は2008~2018年度に交通費や旅費などとして計約7,722万円を不正に受け取っていました。
調査研究目的の出張としていましたが、実際は東京の自宅への帰宅や観光などが目的だったようです。

このほか2004~2018年度に自宅の住所を虚偽申請し、通勤手当計990万円や、住居手当計約483万円も不正受給していたようです。

さらに2011~2017年に身体的な接触や容姿に関する不適切な発言があったことが学内からの相談で発覚しました。

大阪大学は今後、不正受給について返還請求や刑事告訴を検討するそうです。

この件については以前取り上げましたが、事実であるとすれば、ひどい話ですよね。
僕も一時期大学院の教員をやっていましたが、民間人とはかなり違うなぁとすごく感じました。
この教授は民間企業出身の方だと思いますので、不思議な感じがします。
手続等がざるだったということでしょうか?
きちんとルールを決め、チェックの体制も作り、指導していかないと、今後もこういう教員が出てくるのではないかと思います。

大阪大学が不正受給及びセクハラをした教授を解雇したことについて、どう思われましたか?


トーカイの男性社員が8,000万円の着服で懲戒解雇!

 病院介護関連サービスを手掛けるトーカイ(岐阜市若宮町)は、先日、太陽光事業責任者の男性社員が2012~2019年に特定の取引先と共謀し、トーカイが取引先に支払った金銭から一部をキックバックさせて最大で計8,000万円を不正取得した疑いがある、と発表しました。

社内調査で明らかになったようです。

男性社員は、既に懲戒解雇しています。

トーカイによると、男性社員は自身が関与する複数の法人・個人の口座を利用して複数の取引先からキックバックを受けていました。

トーカイは、刑事告訴と損害賠償請求を検討しているため、内容の詳細な説明はできないとしています。
業績に与える影響は小さいため、不正取得のあった期間の決算は訂正しない予定だそうです。

内部統制の不備でしょうね。
キックバックを完全に防ぐのは難しいのかもしれませんが、仕入・購買・設備系の担当者を数年ごとに変えるとか、合い見積もりを複数社きちんと取るなどで防げるのではないかと思います。
本業ではなく、特殊な部門なのかもしれませんが、内部統制を考えると、部門は関係ないですよね。

トーカイの男性社員が8,000万円の着服で懲戒解雇されたことについて、どう思われましたか?


郵便局の保険不正販売で深まる郵政とアフラックの迷走!

 ダイヤモンドオンラインによると、日本郵便とかんぽ生命保険による不適切販売問題で、当面の販売自粛か継続かを巡り、日本郵政グループとアフラック生命保険の対応が迷走しているようです。

郵政グループは、不適切な販売を受けて顧客調査などを優先するため、かんぽ商品の積極的な販売を控えるよう郵便局に指示しました。
一方で、親会社同士で資本提携しているアフラックのがん保険については、従来通りの販売を続けるというスタンスを取ってきました。

郵便局経由で販売するがん保険が、アフラックの新契約件数の4分の1を占めており、自粛となると影響が大きかったからです。

アフラック会長のチャールズ・レイク氏が、日本郵政の社外取締役に就いていることも、販売継続の判断に響いた可能性があります。

一方、郵便局員の販売手法が問題になっている中で、なぜアフラック商品については販売を続けるのかという疑問に対し、合理的な説明はできていないままです。

そうした状況でアフラックは、先日、郵便局経由で販売したがん保険(保有件数は推計で70万件以上)について、不適切な事例がないか独自で調査を始めたと明らかにしました。
調査で不適切な事例はなかったとなれば、販売継続の大義名分になると考えたのでしょう。

ただし、それは自らの首をさらに絞めることになりかねません。
本来、不適切な事例がないか調べるのであれば、まず積極的な販売を自粛するのが常識だからです。

さらに、アフラックの独自調査は、同様に郵便局に商品を卸している国内生損保を利する結果にもなっています。

現在郵便局では、アフラック以外に日本生命保険(変額年金保険、保有件数1万2,000件)と、住友生命保険(引受基準緩和型医療保険、同6万5,000件)、三井住友海上プライマリー生命保険(変額年金保険、同8万6,000件)のほか、東京海上日動火災保険を幹事会社とする損保5社の共同引受自動車保険(約9万7,000件)、東京海上単独の傷害保険(2万7,000件)を取り扱っています。

契約件数が相対的に少ない国内生損保にとってみれば、一代理店である郵便局で不適切な販売があった以上、積極的な販売は控えてもらいたいというのが本音で、日本生命は当面の販売自粛について協議の申し入れすらしています。

しかしながら、郵便局を統括する日本郵便は、アフラックの商品だけを販売継続とするような状況は見栄えが悪く避けたかったようで、自粛するのはかんぽ生命だけという姿勢を強気で押し通し、日本生命などとにらみ合ってきた経緯がある。

にもかかわらず、アフラックの調査開始を受けて、これまで郵政グループに配慮してきた日本生命などの各社も、不適切な事例がないか堂々と改めて調査できることになったわけです。
7月25日には東京海上も調査に乗り出すことを決めました。
調査=積極的な販売の自粛が常識である以上、自粛の“お墨付き”を郵政とアフラックが自ら与えてしまったといえます。

日本郵便とアフラックは7月25日時点で、調査期間中も従来通りの販売を続けるとしており、整合性が欠けていると言わざるを得ないでしょう。
そうした迷走を、一体どのように顧客や世間に説明するのでしょうか?

かなり悪質なことをしているようなので、こういうところには、厳しい処分をしてほしいですね。
個人的には、保険を販売できないようにした方が良いのではないかと思います。

郵便局の保険不正販売で深まる郵政とアフラックの迷走について、どう思われましたか?


学校法人の新校舎資金の21億円が確認できず!

 先日、このBLOGで仮想通貨(暗号資産)の話で取り上げた明浄学院高校(大阪市)を運営する学校法人「明浄学院」(大阪府熊取町)は、先日、高校校舎の建て替え資金として大阪府吹田市の不動産会社に預けていた21億円が確認できない状態になっていると発表しました。
明浄学院は、第三者委員会を設置して事実関係を調べ、校舎の建て替え計画を停止して見直すそうです。

発表によると、明浄学院は、高校の土地を一部売った資金などで、総工費約85億円の校舎建て替えを計画し、2017年7月、大阪市の不動産開発会社に高校の土地の半分(約7,000平方メートル)を約32億円で売却する契約を結びました。
明浄学院は、同月、手付金21億円を受け取り、残る半分の土地に校舎を建て替える資金として、土地売買を仲介した大阪府吹田市の不動産会社に預けました。

大阪府吹田市の不動産会社が明浄学院に出した「預かり証」では、資金は校舎建設以外に流用できず、学院の決算時に21億円の存在が確認できる残高証明を提出する取り決めがありました。
2019年6月に就任した西和彦理事長は、金融機関の残高証明が一度も出されていないため、大阪府吹田市の不動産会社に求めましたが、期限までに提出されなかったようです。
大阪府吹田市の不動産会社は明浄学院に、「残高証明は間に合わない。21億円は用意できる」と説明しているそうです。

記者会見した西和彦理事長は、「21億円を預けた経緯に不審な点が多い。建て替え計画も無謀」と指摘し、既存の校舎の耐震化や計画縮小で対応する方針を示しました。

大阪府吹田市の不動産会社の担当者は、先日、読売新聞の取材に対し、「守秘義務があり、何も話せない」と答えたようです。

明浄学院を巡っては、前理事長の女性が理事会の決議を経ずに学院の資金1億円を流用し、暗号資産(仮想通貨)の購入に充てていたとして、2019年6月に辞任しています。

色々な問題のある学校法人ですね。
預けているのに、不動産会社の『用意できる』というコメントもどうかと思いますね。
理事長のおっしゃるように、おそらく、取引自体が怪しいんでしょうね。
暗号資産(仮想通貨)の取引もそうですが、前理事長に意見できる人がいなかったんでしょうね。
学校法人という教育の場なのですから、経営者自身が、きちんとしてところを生徒さんに見せて欲しいですね。

学校法人の新校舎資金の21億円が確認できないことについて、どう思われましたか?


すてきナイスグループの元会長ら3名を逮捕!

 先日、横浜地検は金融商品取引法違反の疑いで、すてきナイスグループ㈱(神奈川県横浜市、東証1部、以下すてきナイス)の元代表取締役会長と元代表取締役副会長、元取締役を逮捕しました。

これに先立ち、すてきナイスは、事実関係などを検証していた第三者委員会から調査報告書を受領したと発表しました。
すてきナイスは、「本調査報告書に記載の調査結果および提言を真摯に受け止める」としています。

調査報告書によると、不正会計の背景として創業家の影響力をあげています。
創業家の元代表取締役会長は、辞任した2019年5月までグループに強い影響力を有していました。
元代表取締役会長が定めた「ワイシャツは白」、「喫煙禁止」、「ゴルフ禁止」などの決まりに違反した役員には降格を命じていたそうです。
こうした強い影響力で意見を述べることすら躊躇する企業風土だったと指摘しています。

不正会計は、2015年3月期の通期連結業績を期中に2度の下方修正を避けるため、元代表取締役会長が幹部に強く利益改善を求めました。
元代表取締役会長は、取締役会で、「約束した数字ができなければ辞表を出すように」とプレッシャーをかけたそうです。

そのため、幹部らはあらゆる「益出し」を検討しました。
「マンション」を元代表取締役会長が間接的に支配する会社へ売却し、会計上認められない売上計上が行われたと断罪しました。
不動産の売却価格は30億円以上で、購入資金はグループ企業が貸し付け、最終的に当期純利益12億円程度を調整したとみられます。

調査報告書では、創業家の支配体制の刷新、ガバナンス(企業統治)、内部統制の不全を指摘しています。
グループ会社やグループ外支配会社を利用した認められない不正な会計処理が行われていたとし、有価証券報告書の訂正も求めています。

横浜地検などの捜査から4日後、杉田理之社長は会見を開き、「(地検の容疑は)通常取引で粉飾に当たらない」と強弁していました。

これが事実だとすれば、上場企業にふさわしくない企業ですね。
粉飾がいけないのは当然のこととして、上場企業はプライベートカンパニーではなく、パブリックカンパニーということを認識できていない方は、そもそも上場企業の経営者にはなるべきではないと思います。
また、結果が出せなければ、辞めるのは経営者だと思います。
事由に意見もできない社風というのも、パブリックカンパニーではないですよね。
このBLOGでも何度も言っていますが、一度、上場したら終わりではなく、経営者が交代するときには、証券取引所が上場企業の経営者としてふさわしいかどうかの何らかのチェックが必要な時代になってきているのではないかと思います。

すてきナイスグループの元会長ら3名が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


大阪観光大の前理事長が仮想通貨に1億円流用か?

 大阪観光大(大阪府熊取町)などを運営する学校法人明浄学院は、先日、大阪市で記者会見し、法人の前理事長の女性が2018年4月、理事会に諮らずに大学の運営資金1億円を自身が役員を務める関連会社の口座に振り込み、暗号資産(仮想通貨)への投資に流用した疑いがあると明らかにしました。

一連の取引が法人内で問題視され、前理事長は2019年6月22日付で辞職しました。
明浄学院によると、前理事長は「系列高校の新校舎建設計画があり、資金を増やしたかった」と説明しているそうです。
関連会社は2018年6月~9月に3回に分け、計9千万円を返金しました。
仮想通貨は暴落し、現在は約20万円の価値しかなくなっているようです。

1億円が20万円になっているというのがスゴイですね。
投資のプロでない方が、資金を増やそうというのはなかなか難しいでしょうね。
やるとしても、学校法人なんですから、個人でやってほしいですね。
万が一やるとしても、きちんと学校法人内で手続きを取ってからでしょうね。
こういう方が、教育機関のトップにいたというのはどうなんでしょうね。
ここに限らず、年間いくつか学校法人トップの不祥事が出てきますが、教育機関ゆえ、生徒さんの見本になるような経営をして欲しいものです。

大阪観光大の前理事長が仮想通貨に1億円流用していたことについて、どう思われましたか?


かんぽ生命の問題契約数が拡大し顧客が「無保険状態」のケースも!

 かんぽ生命が勧誘した保険契約の乗り換えで顧客の不利益になった恐れが出ている問題が深刻化しています。
かんぽ生命は不適切な対応をした可能性のある契約件数が、約2万3,900件に上ると発表しました。
新たな保険契約に移行できず、顧客が「無保険状態」になるケースもあったとみられます。
金融庁は、保険業法などに違反する対応がなかったかを調べています。

かんぽ生命は、2019年6月24日、2018年11月の契約分だけで「経済合理性に乏しい」契約が約5,800件あると発表しました。
過去にさかのぼって調査したところ、2019年6月27日には、2014年4月以降で、顧客の不利益になった可能性のある契約乗り換えが約2万3,900件に上ると発表し、問題が一気に拡大しました。

旧契約を解約後、健康状態の悪化などを理由に新たな保険への加入を断られたケースが約1万5,800件に上りました。
顧客がどの保険にも加入していない無保険の状態に陥った可能性があるようです。

新たな保険に乗り換えた場合でも、病歴などを自己申告しなかったとして後日、契約を解除されたケースが約3,100件あったようです。
その多くが保険金支払いを求めた際に契約を解除され、保険金を受け取れなかったすぉうです。
旧契約の特約切り替えで対応した方が契約乗り換えより顧客に有利だった可能性のあるケースは、2017年10月以降で約5,000件判明しました。

保険の乗り換えは一般的にトラブルになりやすく、特に高齢者が不利益を被るケースが目立っています。
生保業界関係者は、「かんぽへの苦情は異常に多い」と指摘しています。
各社が生命保険協会に提出した資料によると、乗り換えを含む新契約関係の苦情(2018年度)は、かんぽ生命が大手生保4社の数倍多いようです。

背景には、営業を担う郵便局員への過剰なノルマがあると指摘されています。
かんぽ生命と日本郵便は協議して営業目標を設定し、各郵便局に割り振っています。
これが契約者の利益を軽視し、安易に保険の乗り換えを勧誘するきっかけになった可能性があります。

また、かんぽ生命は、法律で契約できる保険金の上限が1人2,000万円に制限されているという特殊事情もあります。
大手生保では契約乗り換えの場合、新契約の審査が通ってから旧契約を解除するようです。
かんぽ生命は、上限超過を避けるため、旧契約の解除を先行させた可能性もあります。

かんぽ生命は今後、2万3,900件について個別に調査するようです。
実際に不適切な対応があったと確認できた場合、当然だと思いますが、旧契約に戻すなどの対応をするようです。
ただし、一連の問題について、かんぽ生命は、「説明不足が全くなかったわけではないが、(契約書類などで)手続き的に欠陥はない」との立場を取っています。
営業ノルマ見直しも検討するとしているが、契約者らの納得を得られるかは見通せない状況のようです。

<かんぽ生命>
日本郵政グループ傘下の生命保険会社。
郵政民営化に伴い、2007年10月に開業。
2015年11月に日本郵政、ゆうちょ銀行とともに東証1部に上場した。
現在、日本郵政が64%の株式を保有。郵政民営化法では早期に全ての株式を売却するとしている。
個人保険の保有契約件数は2,914万件(2019年3月末時点)で、単体では業界首位。
超低金利下で販売が低迷する中、2017年10月に医療特約や終身保険など三つの新商品を発売し、かんぽ内での契約の乗り換えが従来からほぼ倍増した。
契約件数の9割は郵便局員が販売し、残り1割を直営店で法人向けに販売。
日本郵便に年間約4,000億円の手数料を支払う。
全国2.4万局ある郵便局網を維持する原資となっている。

現実にクレームが多いということは、きちんと説明できていないということでしょう。
それなのに、『手続き的に欠陥はない』という立場を取っているのはどうなんでしょうね。
企業体質が見て取れますね。
ノルマが原因というのもどうなんでしょうね?
世の中に高いノルマが課されている企業はたくさんあると思いますが、すべての企業が不正をしているわけではないと思いますので。
あと、僕もかんぽ生命の生命保険契約がありますが、別の方に保険の見直しをしてもらったときに、この契約については、良い時期に契約しているので、そのまま継続したほうが良いと言われたのですが、掛け金の集金時に、担当者が新しい保険に乗り換えることをすごく勧めていたので、個人的には信用はしていません。
おそらく、今回問題となっているのは氷山の一角で、顧客にとって不利な内容(かんぽ生命にとっては有利な内容)に勧められて乗り換えさせられているケースはかなりあるのではないかと思っています。

かんぽ生命の問題契約数が拡大し顧客が「無保険状態」のケースもあることについて、どう思われましたか?


宮城県タクシー協会仙台総支部の元総務部長が4,000万円を着服!

 宮城県タクシー協会仙台地区総支部(仙台市宮城野区)の総務部長だった男性(64)が総支部の会計などから8年間で計約4,000万円を着服した疑いのあることが、先日、複数の関係者への取材で分かったようです。
総支部は、2019年3月に男性を懲戒解雇処分としており、業務上横領容疑で宮城県警に告訴する方針だそうです。

関係者によると、元総務部長は、2009年の採用時から総務部に配属され、経費などを出入金できる立場にありました。
総支部の内部調査で、2011~2018年度に総支部の会計、市内各地区の事故防止協議会の会費などを不正に処理していたことが判明したようです。

協議会の会費は総支部に加盟する市内のタクシー会社から集めたものです。
元総務部長は、虚偽の書類を作るなどの手口で実際よりも多く支出したように見せかけ、差額分を着服していたとみられます。

総支部は、2018年12月、元総務部長を知る人物の情報提供を基に調査を開始しました。
元総務部長は聞き取りに正を認め、弁済の意思を示しているそうです。
一連の経緯は、2019年4~5月、総支部の総会や加盟社の社長会で報告されました。
刑事処分を求める声が参加者から多く上がり、告訴することとしたようです。

総支部の支部長は河北新報社の取材に対し、不正処理があったことを認め、「長期間にわたり不正を見抜けず、管理が甘かった。今後は態勢の見直しなども検討し再発防止に努める」と話しています。

この手の業界団体なども、不正が多いですよね。
役員が加盟企業の役員が非常勤で勤めている一方、収入はそれなりにあるにもかかわらず、専任の職員が少ないことが多いため、簡単に横領などができてしまうんでしょうね。
こういった業界団体なども、内部統制の重要性を認識し、内部統制を構築してほしいですね。
組織の特質上、まずは、加盟企業自体で内部統制の重要性を認識する必要があるかもしれませんが。

宮城県タクシー協会仙台総支部の元総務部長が4,000万円を着服していたことについて、どう思われましたか?


山梨県甲斐市が公金着服の職員を懲戒免職!

 山梨県甲斐市の非常勤職員が、甲斐市が運営するスポーツ施設の使用料およそ412万円を着服した問題で、甲斐市教育委員会はこの職員を、先日、懲戒免職処分としました。

懲戒免職となったのは、甲斐市教育委員会スポーツ振興課に勤務していた33歳の男性非常勤職員です。

甲斐市によりますと、この職員は2018年6月から2019年5月にかけ敷島総合文化会館で集めていた市が運営するスポーツ施設の使用料およそ412万円を着服したとされています。

甲斐市の聞き取りに対して、職員は、「スロットで遊ぶ金が欲しかった」と着服を認め、甲斐市の教育委員会は、懲戒免職としました。

また、当時の上司ら4人の幹部職員を戒告や訓告としたほか、教育長は給与の10分の1を1か月分返納することにしています。

着服した金額は全額弁済していますが、甲斐市は、「着服額が大きく事態を重く受け止める」としてこの職員を刑事告訴する方針のようです。

市とはいえ、内部統制はきちんと構築しないといけないですね。
個人的には、非常勤職員に、お金をさわらせる(お金を着服できる)状況を作っている時点でアウトだろうなぁと思います。
もはや『性善説』は通用しない世の中だということを、認識してほしいですね。
あとは、僕は、甲斐市とは全く関係ありませんが、処分として、給与の10分の1を1か月分返納というのは、パフォーマンスに過ぎないような気がしますね。

山梨県甲斐市が公金着服の職員を懲戒免職にしたことについて、どう思われましたか?


着服が相次いで発覚した都留信用組合が第三者委員会を設置!

 職員による顧客の預金などの着服が相次いで発覚した山梨県の都留信用組合は、先日、弁護士ら外部の有識者で作る第三者委員会を設置し、原因究明と抜本的な再発防止策の検討に入ることになりました。

都留信用組合では元支店長が15年間にわたって顧客からおよそ1億9,500万円を着服したほか、3人の職員がおよそ2,000万円を着服したことも発覚しましたが、監督官庁への届出はしていませんでした。

都留信用組合は、着服のいきさつや組織構造などの問題点を明らかにして抜本的な再発防止を検討する特別調査委員会を設置しました。

委員会は弁護士と公認会計士の第三者の外部の有識者で構成され、近く初会合を開いて問題の検証に入いるそうです。

都留信用組合は、職員による着服が他にないか確認するためおよそ13万7,000件の顧客に預金などの残高の確認を依頼するはがきを送っています。

なお、2度目の不祥事の発表後、本店と支店に着服などに関する問い合わせが数百件寄せられたということです。

15年も発覚しないということは、そもそも、内部統制がきちんと構築されていないんでしょうね。
こういった、内部統制がきちんと構築されていないところに、大事なお金を預けることはできるのでしょうか?
経営陣には、内部統制の重要性を認識してほしいですね。

着服が相次いで発覚した都留信用組合が第三者委員会を設置したことについて、どう思われましたか?


工事費を水増しした詐欺の疑いでJR東海子会社の元社員を逮捕!

 JR東海子会社の「ジェイアール東海不動産」(東京都港区)から約300万円を詐取したとして、警視庁は、先日、ジェイアール東海不動産の元施設課長(68)を詐欺の疑いで逮捕したことが、捜査関係者への取材でわかったようです。

ジェイアール東海不動産発注の工事で施工業者から費用を水増し請求させていたといい、業者の元取締役(53)も逮捕されました。
2人が同様の手口で2008年~2015年に計約4億5千万円をだまし取っていたとみて調べています。

捜査関係者によると、逮捕容疑は、2014年5月に、ジェイアール東海不動産が発注した社宅の工事費用について、ジェイアール東海不動産の元施設課長が水増しして請求するよう業者の元取締役に指示し、水増し分約300万円をだまし取ったというものです。

取引業者とグルになってやられると、発見するのはなかなか難しいかもしれませんが、購買系の担当者は一定期間ごとにローテーションを図ること、見積もりを複数社から取ること、社内教育をきちんとすることなど、会社の規模を問わず、内部統制が機能するようにしないといけないですね。

工事費を水増しした詐欺の疑いでJR東海子会社の元社員が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


大阪大学大学院教授が出張費9,200万円を不正受給!

 大阪大学は、先日、大学院高等司法研究科の教授(63)が出張費の虚偽請求などで2004年以降、計約9,195万円を不正に受け取っていたと発表しました。
大阪大学は返還を求め、刑事告訴を検討しているようです。
一方、教授側は、大学の認定に重大な事実誤認があるとして、裁判で争う姿勢を示しているようです。

大阪大学によると、教授は20044月に着任した際、岡山県内に自宅があるとして架空の賃貸借証明書を提出し、20193月までに住居手当と通勤手当計1,473万円を受け取りました。
実際は、年間の約半分は東京の知人宅などに滞在し、東京―大阪間の交通費を出張費として申請していました。
東京滞在中の宿泊代や日当も受け取ったとしています。
大阪では学内施設に宿泊していたそうです。

さらに、研究調査目的と称して国内外へ学生や家族らを伴った出張を繰り返していたようですが、大学は「ほとんどの出張で調査の成果物が存在せず、業務とは認められない私的な旅行」と判断しました。
20092018年度に604件計7,522万円の研究費の不正使用があったと認定しました。

また、教授がセンター長を務める知的財産センターの規定で、出張中のタクシー利用は認められていないそうですが、教授はタクシー乗車券に虚偽の業務内容や場所を記入し、20102018年度に771件計199万円分を利用したようです。

教授は大学の調査に対し、「悪意や不正な利益は全くない。調査を受けて初めて違反と知った」と否定したそうです。

大阪大学の西尾章治郎学長は、「非常に重く責任を感じており、国民の皆様に深くおわびする」とのコメントを出しています。

何年にも渡り、同じようなことが年に何回か国立大学法人で発覚していると思いますが、本人もダメなこととか、税金を使っているということを認識していないのでしょうか?
大学側も、これだけ不祥事が生じているので、厳しいルールを整備し、厳格に運用する必要があるのではないかと思います。
そもそも現在は、それぞれのいわゆる国立大学が国立大学法人になっているので、遠くに住んでいる教員を採用する必要があるのかという疑問はありますが。
教員も大学も、民間人を積極的に採用するなどして、認識を根本的なところから改めないといけないのではないかと思いますね。

大阪大学大学院教授が出張費9,200万円を不正受給していたことについて、どう思われましたか?


新日鉄住金から4億8,700万円詐取した元社員に懲役8年の判決!

2019年03月28日(木)

 このブログでも以前書きましたが、鋼材の原料になる鉄スクラップを業者から納入したとする架空の伝票を作成し、会社から代金計約48,700万円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた新日鉄住金広畑製作所(兵庫県姫路市広畑区)の元社員の被告の男(43)の判決公判が、先日、神戸地裁姫路支部で開かれました。
長島寧子裁判官は懲役8年(求刑懲役10年)を言い渡しました。

判決によると、被告は2012年~2017年の間、兵庫県内の鉄くず販売業者の男3人とそれぞれ共謀の上、虚偽の伝票を作成し、新日鉄住金から業者の口座に約170回にわたって振り込み入金させ、計約48,700万円をだまし取りました。

長島裁判官は判決理由で、「社員である立場を利用したもので、事件に必要不可欠な役割だった」と指摘しました。
また、詐取金額や犯行が計5年以上の長期にわたることについて「共犯の業者と比較してもその責任は重い」と述べました。

事件発覚後、被告は新日鉄住金の調査に対し、「借金の返済やギャンブルなどに使った」などと説明していたそうです。
業者3人も詐欺罪で起訴され、2人は一審で懲役の実刑判決を受けました。
残る1人も同支部で審理が続いているようです。

本人に責任があるのは言うまでもないですが、こういうことが可能であった状態を作り出していた会社の責任も重いのではないかと思います。
内部統制の構築は、それに基づいて業務を行っていれば従業員の責任は問わないという従業員を守るものであるとともに、不正などを行ってもすぐバレるとかやるだけ無駄と思わせるようなけん制機能も重要だということを改めて感じた1件でした。
内部統制を構築するうえで、もう性善説は通じない世の中になっているのだということを認識しないといけないですね。

新日鉄住金から48,700万円詐取した元社員に懲役8年の判決が下されたことについて、どう思われましたか?


京葉銀行行員が2億円超着服!

 京葉銀行(千葉市)は、先日、定年後に再雇用した60代の男性行員が20011月~201811月、口座振替の事務手数料計約24,900万円を着服していたと発表しました。
20181226日付で懲戒解雇処分としており、千葉県警に業務上横領などの疑いで告訴する方針のようです。

京葉銀行によると、当時、手数料に関する事務の検査や監督を担っており、顧客から徴収した手数料を個人口座に移し、着服していたようです。

201812月、口座振替の伝票に不備が見つかり、内部調査して発覚しました。
既に千葉県警に被害を相談しており、今後、弁済を求めるそうです。

検査や監督をしていた方が着服していたということは、内部統制が機能していないということだと思いますし、着服した方を再雇用していたというのも恥ずかしい話ですね。
検査や監督をしていたから、これなら着服ができると思ったのでしょうが、もう少し、内部統制というものを重視してほしいですね。
銀行の評判を落としますし、個人は人生を棒に振ると思いますし、調査や顧客への説明にもそれなりにコストはかかりますので。

京葉銀行行員が2億円超着服していたことについて、どう思われましたか?


学校法人の制度改革で守りと攻めのガバナンス!

 文部科学省の学校法人制度改善検討小委員会が1月、「学校法人制度の改善方策について」の最終報告をまとめました。
大学問題に詳しく、委員として議論に参加したTMI総合法律事務所の大河原遼平弁護士は、報告が学校法人運営の健全性・透明性を促進する契機になればといっています。

学校法人制度改善検討小委員会は、私立学校を運営する「学校法人」の経営環境の悪化や一部法人の不祥事事案の発生等を受けて、学校法人制度の改善を検討するために設置されました。
1年余りの審議では、(1)ガバナンスの改善・強化、(2)情報公開の推進、(3)経営強化、(4)破綻処理手続きの明確化などを主な論点に議論を重ねてきました。
報告で特に重要なのが、ガバナンスの改善・強化です。
大多数の学校法人の経営陣は健全な運営を行っているはずですが、昨今、学校法人のガバナンスに疑念を生じさせかねない経営陣の不祥事が立て続けに明るみに出たこともあり、経営陣に対するチェック機能強化という観点、すなわち“守りのガバナンス”の強化が重要な課題となっています。
具体的には、理事の違法行為に対する差し止め請求権など監事権限の強化、役員(理事と監事)の責任の明確化、評議員会への諮問が必要な事項の増加、利益相反行為の対象の拡大などが提言されました。
提言を受けて、私立学校法の改正などガバナンス制度の強化が図られることになるでしょう。
もう一つのポイントは、中長期計画の策定の推進や、私立大学版ガバナンスコードの策定など、学校法人のさらなる成長・発展のための“攻めのガバナンス”的方策の提言です。

私立大学版ガバナンスコードは企業のコーポレートガバナンス・コードに倣いました。
大学の経営陣が、説明責任を果たしながらも過度に萎縮することなく積極経営を推進し、難局を乗り越えていくための重要な方策となり得るもので、これを策定する私学団体は今後の学校法人のガバナンスのあり方を形作る重要な役割を担うことになります。
これらの方策は私立学校の自主性を意識した自律的なガバナンスを志向しつつ、改革が著しく進む他の法人制度の最新動向も踏まえたもので、現在の議論の到達点として有意なものといえます。
ただし、課題も残っています。
制度をいくら構築しても、適任者がその仕組みを適切に動かさないと、絵に描いた餅に終わってしまいます。
経営陣へのチェック機能強化という今回の観点からすれば、特に外部理事・監事のなり手をどのように発見・育成するかという問題があります。
これには役員研修の充実はもちろん、人材供給の仕組み作りも必要となります。
役員の責任を明確化したことで、適任の人材が就任を避ける事態を招かないように、役員賠償責任保険の充実なども欠かせません。
役員選任の仕組みでも課題があります。
株式会社であれば、所有者である株主が役員を選任するというわかりやすい構図ですが、学校法人には所有者という概念がないのです。
そのため、現行法下の選任方法としては、理事は一定のルールはあるものの各学校法人の自由に委ねられており、監事は、(評議員会の同意が必要であるものの)理事長が選任することとなっています。
後者については、監査される側のトップである理事長が監査する側である監事を選任するという制度のままでは、監事の権限をいくら強化してもその効果は限定的と言わざるを得ません。
合理的な選任方法の確立が必要です。
学校法人と同様に財団法人に由来する社会福祉法人や財団型医療法人では、評議員会を意見具申のみを原則とする諮問機関から役員の選任や一定事項の議決を行う議決機関に位置付け、評議員と役職員との兼任を禁止する制度改正が行われました。
一方で、今回の報告では、学校法人の評議員会については議決機関化も兼任禁止も見送られました。
そのような状況を前提に、評議員会の役割や活用方法を改めて検証する必要があるでしょう。
少子化の進行で、学校法人を取り巻く環境が今後ますます悪化することを考えると、経営強化や破綻処理手続きの明確化も待ったなしです。
私立学校の多様性や伝統を維持するためには、撤退よりも連携・統合の道を模索することが基本となると思われますが、持ち分がなく非営利法人という特質ゆえに、これまであまり活発な動きはありませんでした。
今後は経営上の理由から連携・統合を模索する場合に、その実現が容易になるよう制度的な手当てが必要となります。
実務的には何よりも相手先とのマッチングが肝要です。
学校法人への補助金交付や融資、経営相談などを業とし、各学校法人の実情を熟知する日本私立学校振興・共済事業団の役割がますます重要となるでしょう。
撤退、特に破綻処理においては、学生保護のために円滑な転学を図る仕組みの構築という重要課題もありますが、学生の前納授業料の返還債権の優先順位など、法的に検討・解決すべき課題も少なくありません。
円滑な連携・統合・撤退に向け、財政措置も含むあるべき方策を早急に詰めることが求められます。
今後は私立学校の自主性を尊重しつつも、他の法人制度も踏まえながら、公共性を十分に満たし国民の信頼を得るに足りる仕組み作りが求められます。
何よりも学生が誇りを持って学校に通い、安心して勉学に取り組めるための土台作りとなるよう願っています。

ガバナンス改革は制度の見直しが議論の中心になりがちですが、両角亜希子東京大学准教授も指摘したように、大学経営の担い手をどのように発掘し、育成していくかが、重要なカギになるでしょう。
優れた学長や理事長人材を選ぶのは当然として、外部理事や監事など、経営をチェックして透明度を高める役割を期待される人材についても、その役割にふさわしい人材を起用できなければ、いくら制度をいじっても意味がありません。
外部人材の起用が、有力OBや元企業経営者の“名誉欲”を満たすお飾りになっている私立大学もあります。
大学経営に関わるには相応の覚悟と見識が必要でしょう。

せっかく改正するのであれば、効果のあるものにして欲しいですね。
少子化で、どんどん経営が厳しくなっている私学が多いでしょうから、ガバナンスをきかせて、教育機関として日本の未来を作ってほしいですね。

学校法人の制度改革による守りと攻めのガバナンスについて、どう思われましたか?


大和ハウス工業元営業所長に取引先から裏金4,000万円!

 大手住宅メーカー「大和ハウス工業」(大阪市北区)の東京本店環境エネルギー事業部の元営業所長(48)が東京国税局の税務調査を受け、取引先の太陽光発電関連会社「ハンセン・ジャパン」(東京都品川区)から裏金4千万円を受け取ったとして所得隠しを指摘されていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。
大和ハウス工業の社内調査では元営業所長の裏金授受は認定しませんでしたが、国税局は個人所得と認定し、コンサルティング料として計上していたハンセン社に対しても仮装・隠蔽を伴う所得隠しと認定しました。

関係者によると、大和ハウス工業が手がける千葉県内の太陽光発電所建設事業をめぐり、元営業所長は、2016年、ハンセン社側に太陽光パネルの納入取引を持ちかけ、見返りとして裏金を要求し、ハンセン社は要求に応じました。

元営業所長は、自身の妻が取締役を務めていたシンガポールの株式会社に8千万円を送金するよう指示し、ハンセン社は、2017年3月、この株式会社とコンサル契約を締結した上で2017年8月と10月に4千万円ずつ送金しました。
8千万円は元営業所長とハンセン社の副社長(35)で折半したそうです。

国税局は、この株式会社に実体がないと判断し、元営業所長の個人所得と認定し、重加算税を含む所得税約2,500万円を追徴課税しました。
ハンセン社はこの4千万円をコンサル料として計上したが国税局は交際費に当たると判断し、架空経費による所得隠しと認定しました。
経理ミスを含めた申告漏れを指摘し重加算税などを含めた法人税など約3千万を追徴課税し、いずれも修正申告に応じたもようです。

元営業所長は大和ハウス工業の社内調査後、2018年7月に自主退職しています。
大和ハウス工業は、産経新聞の取材に対し、「社内調査は適切に行ったという認識だったが、国税局の調査や課税処分が事実だとすれば残念だ」と回答しています。
ハンセン社は、「大企業との取引は実績になるとの思いから裏金の要求に応じてしまったのは不適切だった。今後はコンプライアンス(法令順守)を重視したい」としています。

バックマージンをもらっているケースは世の中に結構あるのかもしれませんが、当事者の親族の海外の会社を使うというのは珍しいような気はします。
バレないようにそうしたのだと思いますが、それほど甘くないですよね。
なかなかバックマージンに対する内部統制は難しいかもしれませんが、数年ごとに担当者を変えたり、複数社で見積もりを取るといったようなことをきちんとやっていかないと、今後も繰り返されるでしょうね。
まずは、教育というか人間性の問題かもしれませんが。
実際に、大和ハウス工業の社内調査では元営業所長の裏金授受は認定しませんでしたが、国税局は個人所得と認定したわけですから、発見は難しい反面、大和ハウス工業の社内調査が甘いということですよね。

大和ハウス工業元営業所長に取引先から裏金が4,000万円支払われていたことについて、どう思われましたか?


2億7,000万円の横領容疑で保育所元副園長を逮捕!

 大阪市城東区の社会福祉法人の運営資金約2億7,000万円を着服したとして、大阪府警は、先日、学園が運営する保育所の元副園長(56)を業務上横領容疑で逮捕したと発表しました。
「独立して社会福祉法人を立ち上げるため、学園の資金を先物取引につぎ込んだ」と供述しているようです。

大阪府警城東署によると、元副園長は、2013年4月~2016年1月に84回、学園の運営資金を自分名義の口座に振り込むなどし、計約2億7,000万円を着服した疑いがあります。
元副園長は当時、学園の資金や口座の管理を担っていました。
これまで少なくとも約5,800万円を弁済しているようです。

学園によると、運営費は大阪市からの委託費などでまかなわれていましたが、2014年度の監査で不正が発覚し、学園は2016年12月に元副園長を懲戒解雇としたようです。

ずいぶん前の事件なんですね。
こういう事件があるたびに、大企業以外も内部統制の構築が必要だと思いますね。
大企業ではないがゆえに、個人で何でもできるような状況になりがちですから。
個人的には、もっと『内部統制』の重要性を、世の中に浸透させていきたいですね。

2億7,000万円の横領容疑で保育所元副園長が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


三重県松阪市の木材組合の経理主任が2億9,000万円を横領か?

 三重県松阪市の木材業者でつくる協同組合の経理主任の30代男性が、過去5年間で計29,400万円を横領していた疑いがあることが、組合関係者などへの取材で分かったようです。 組合は三重県警松阪署に相談しており、松阪署は業務上横領などの疑いで捜査を進めているようです。 関係者によると、組合は松阪市内で定期的に木材の市場を開催し、組合員の業者らが木材などを販売し、代金を組合がまとめて集めていました。 男性は2014年から組合の経理を1人で担当しており、回収した代金を実際の金額より少なく帳簿に計上し、差額を横領していた疑いがあるそうです。 横領は20189月中旬ごろ、男性の申告で発覚したといい、組合の調査で横領したとみられる額が計29,400万円と分かったようです。 関係者によると、この影響で組合は13,000万円程度の債務超過になりますが、今後、組合員で出資して解消する方針だそうです。 男性は組合に対し、「ほとんどをギャンブルに使った」と話しているようです。 組合は申告後、男性を懲戒解雇しました。 それなりの現預金が動く組織の場合、経理を1人に任せっきりというのは非常に危ないという典型例ですね。 特に、組合の場合、役員を持ち回りでやるようなケースが多く、役員の関与度が薄くなるため、危険度は高まりますね。 やはり、内部統制の構築は重要ということでしょう。 三重県松阪市の木材組合の経理主任が29,000万円を横領したことについて、どう思われましたか?


旭化成の元秘書が7,940万円を不正引き出し!

 社長の慶弔費を立て替えたように装って会社から不正に金を引き出したとして、旭化成が元社長秘書の女性(懲戒解雇)に7,940万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が、先日、東京地裁でありました。 直江泰輝裁判官は不正があったと認め、全額の支払いを女性に命じました。

判決によると、女性は1997年から2011年まで社長秘書を務め、社長が使う交際費などの事務処理を担当していました。 旭化成は訴訟で、女性が2003年から2011年、社長の慶弔費を立て替えたように装って精算手続きを行い、7,940万円を自身の口座に振り込ませたと主張していました。

直江裁判官は判決理由で、当時の社長の日程記録には問題の立て替え分に対応する葬儀や祝い事のスケジュールがなく、社長から慶弔費支出の指示もなかったと指摘し、女性が精算書類を作成して上司に社長の指示があると誤信させ、口座に入金させていたと認定しました。

旭化成は「元社員の不正なので大変残念に思う。判決を確認していないので、それ以上のコメントは差し控える」としています。

社長関連となると、周りも遠慮して内部統制が機能しにくくなるんでしょうね。 かと言ってそれが許されるわけではなく、旭化成の内部統制の甘いところでしょう。 そもそも、個人に立て替えさせるというのは、立て替える人にも負担を与えますし、リスクも高くなりますから。

旭化成の元秘書が7,940万円を不正引き出ししたことについて、どう思われましたか?


京セラ元社員が1億円超の架空取引容疑で逮捕!

 電子部品大手の京セラ(京都府京都市)から架空の取引で約3,700万円をだまし取ったとして、神奈川県警は、先日、元社員(52)を詐欺の疑いで逮捕したことが、捜査関係者への取材でわかったようです。 神奈川県警は、被害総額は約12,600万円に上るとみて調べています。

 捜査関係者によると、元社員は同社事業所の経理責任者だった20129月、実在の取引先と実際に取引があったように装って取引先への支払い名目で約3,700万円を支出し、自らが開設した架空名義の口座に送金して詐取した疑いがあるようです。

別の社員が不自然な取引に気づき、同社は20177月に社内調査を始め、同8月に元社員を懲戒解雇としました。

 20182月には、20129月以降4回にわたり計約12,600万円を着服したとして、業務上横領容疑で刑事告訴していました。 元社員は調査に事実関係を認め、「住宅ローンの返済や遊興費などに充てた」と説明しています。 これまでに約6千万円を弁済したそうです。

元社員の逮捕について「京セラ」は、「従業員へのコンプライアンスを徹底し、再発防止に努めてまいります」とコメントしています。

京セラでもこのようなことが起こるんですね。 財務部門と経理部門を分けるのは、内部統制の基本だと思いますが。 改めて、内部統制の重要性を感じました。

京セラ元社員が1億円超の架空取引容疑で逮捕されたことについて、どう思われましたか?


医療法人で議事録を偽装か?

 東海・関東地域で医療機関を展開する医療法人グループ(本部・愛知県名古屋市)が、重要な議題を決める社員総会や理事会を開いていないのに議事録を偽装して作っていたと、元職員が愛知県に告発していたことがわかったようです。
法人を監督する県に対して毎年度、こうした理事会などが開催されたとして報告していたそうです。
愛知県は、先日、この医療法人グループに立ち入り調査に入りました。

医療法は経営の透明化を目的に、医療法人に各年度ごとの事業報告書を都道府県に提出することを求めています。
報告書には議事録をもとに、理事会などの開催日や決められた議案の一覧が記載されます。 虚偽の報告をすれば、20万円以下の行政罰が科されます。

この医療法人グループは、複数の法人で構成されています。 告発内容などによると、各法人は少なくとも20173月以前、理事会などの議事録の作成をグループ本部の総務部にメールなどで依頼していたそうです。
あるメールには「手形借入をしますので、下記内容の議事録をご準備頂けますでしょうか」と書かれ、銀行からの借り入れ条件や金額などが記されていました。

総務部の担当者は、そうした内容に沿って議案を作ったり、前年度のものをコピーしたりして議事録を作っていたとしています。
開催日や時間は出席者のスケジュールを確認して不都合がない日時を設定したり、議事録を受け取った法人側が入力したりしていたそうです。

こうして作られた議事録には、銀行からの借り入れのほか、事業計画や予算の承認、幹部の解任などの議決が記されていました。

この医療法人グループは、これまでの朝日新聞の取材に対し、「実質上の審議・議決により対応していた。各理事・社員・評議員から異議はなく、実質的には手続き的に問題なく運用されている。(現在は)取り扱いをさらに厳正化し、理事会・社員総会・評議員会を開催し、より適正化に努めている」と回答しています。

愛知県医務課の担当者は、先日、「内容が事実であれば、医療法人運営に問題があり、指導・処分の対象となりうる」と話しています。

この医療法人グループをめぐっては、2014年の衆院選の際に、国土交通政務官(自民党)や元厚生労働政務官(国民民主党)の選挙運動に勤務中の職員を派遣していたことがわかっています。

これだけ世の中に、理事会などの承認を経ずに金融機関から借り入れを行い、問題となっているケースがたくさんある中で、このような運営ではダメでしょうね。
決算書を見れば借り入れとかには気づくと思いますが、理事とかに、異論を唱える人はいなかったのでしょうか?
そもそも決算書すら見せられていなかったのでしょうか?
役員などの責任についても、自覚してほしいですね。

医療法人で議事録が偽装されていたことについて、どう思われましたか?


56歳女性が横領した資金でルイ・ヴィトンを2億円“爆買い”!

2018年11月26日(月)

週刊文春によると、先日、神戸地検特別刑事部は、300万円を着服したとして土木工事請負会社(兵庫県三木市)の元取締役(56)を業務上横領の疑いで逮捕したようです。 起訴された日には、金融機関から計2,550万円を引き出し、着服した疑いで再逮捕されました。

元取締役は2018年2月に離婚しましたが、犯行当時は別の名字で、土木工事請負会社で経理を担当していたようです。 土木工事請負会社の社長は週刊文春の取材に対し、「実際の被害額は3億円以上のはず」と憤っています。

横領が発覚したのは、2017年12月です。 調査の過程で関係者が目を疑ったのは、元取締役が購入したブランド品の点数と金額だったようです。 2003年頃から計812点、総額は実に2億円以上です。

とりわけ元取締役が愛したのはルイ・ヴィトンでした。 その購入履歴からは、毎月のようにバッグや時計、服などを数十万円~数百万円単位で買っていたことが読み取れます。

たとえば、2017年9月17日にはハンドバッグ「ミラリス」117万円など8点、計176万円分を購入し、その6日後にハンドバッグ「カプシーヌ」318万円など12点、計697万円、10月21日にはダイヤをちりばめた腕時計「タンブール」298万円など14点、計507万円を購入しています。 タンブールは2015年11月(249万円)、2016年1月(313万円)、2016年11月(398万円)などにも購入しており、中国人富裕層も顔負けの“爆買い”ぶりだったようです。

「彼女の月収は50万円程度。あんな買い物できる筈がない」と土木工事請負会社役員は言っているようです。

また彼女は、不倫相手との逢い引き用に、一軒家まで購入していました。

このような事件が起こるたびにいつも思いますが、3億円も横領されていて気づかないのかと思いますね。 経理というのは少し特殊な部門だとは思いますが、特定の人に任せっぱなしというのは非常に危険ですので、数年ごとにローテーションしたり、経理担当者と財務担当者を分けたりすることが必要でしょうね、 改めて、企業の規模を問わず、内部統制の構築は重要ということを再認識した1件でした。

56歳女性が横領した資金でルイ・ヴィトンを2億円“爆買い”していたことについて、どう思われましたか?


ファミマ元社員がコンビニ賃料を詐取か?

 コンビニ大手、ファミリーマートの元社員らが、出店予定地の賃貸借契約をめぐり、ファミリーマートに対して「土地の所有者との直接取引はできない」などとうその報告をあげ、仲介を装う不動産会社を通じて賃料およそ8,000万円をだまし取ったとして詐欺の疑いで逮捕されました。 逮捕されたのは、ファミリーマートの元社員2人ら3人です。

警察の調べによると、元社員らは、ファミリーマートの社員だった2012年、新規に出店する予定の福岡県内の土地の賃貸借契約をめぐり、「土地の所有者との直接取引はできない」などとうその報告をあげて仲介を装う不動産会社が介在する賃貸借契約を結ばせ、月120万円、およそ8,000万円の賃料をファミリーマートからだまし取ったとして詐欺の疑いが持たれています。

2017年、ファミリーマートの内部調査で発覚し、会社からの被害届けを受けて警察が捜査を進めていました。 警察は3人の認否を明らかにしていません。

これまでの調べによると、当時、元社員2人は、福岡県などの新規の出店予定地を探したり確保したりする業務を担当していたということです。

九州のファミリーマートの店舗の中には同じ不動産会社を介在させた物件が複数あることから、警察は、これらの物件の契約なども詳しく調べることにしているようです。

これって、バレないと思ってやっているのでしょうか? コンビニは毎年かなりの数の出店をしているでしょうから契約についてはかなりのノウハウがあるでしょうし、契約期間は長いでしょうから、いつかは分かるような気はしますが。

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逮捕されたセブン&アイ・ホールディングス系の元社員が着服を認める供述!

 セブン&アイ・ホールディングス系列のネット通販会社の元社員の男が警視庁に詐欺容疑などで逮捕された事件で、男が容疑を認めていることが、先日、警視庁への取材で分かったようです。 警視庁は、男が会社資金の着服を繰り返し、総額で少なくとも約2,500万円に上るとみて調べています。

逮捕されたのは「セブンネットショッピング」(東京都千代田区)の元経理担当社員(50)です。 警視庁捜査2課によると、「間違いありません」と容疑を認めているそうです。

逮捕容疑は20168月から9月、会社の印鑑を無断で使用して払戻書類を作成し、銀行に提出し、複数回にわたり会社の口座から計約360万円を引き出し、だまし取った疑いです。 着服した金は生活費に充てていたようです。

セブン&アイ・ホールディングスによると、監査で不正が発覚し、201711月に元経理担当社員を懲戒解雇しました。 セブン&アイ・ホールディングスは、「子会社でこのような事件が発生したことは誠に遺憾。再発防止の徹底に努めていく」とコメントしています。

この社員の役職などは分かりませんが、会社の印鑑を無断で使用しているので、内部統制に不備があったのは間違いないですね。 よくある大企業の子会社での不正事件ですね。 親会社からの出向者や兼務の方とプロパーの入り混じっている会社は、遠慮しあったり、形式的な管理職であったりして、内部統制が機能しないのかもしれませんね。 『監査』が『内部監査』なのか『外部監査』なのかはよく分かりませんが、何度も言っているように、内部統制をきちんと整備・運用しないと、従業員も会社も不幸になりますので、きちんと整備しましょうね。 これは、大企業に限ったことではありませんので。

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竹中工務店の元社員が下請け使い架空請求の疑いで逮捕!

 下請け会社に架空の工事代金を請求させ、大手ゼネコン竹中工務店(大阪市)から現金約145万円をだまし取ったとして、大阪府警捜査2課は、先日、詐欺の疑いで、元社員(68)を逮捕しました。 元社員は、「だまし取ろうという気持ちはなかった」と容疑を否認しているそうです。

大阪府警捜査2課によると、元社員は、同様の手口などで約1億円を竹中工務店から詐取したとみられます。

逮捕容疑は、徳島県内の竹中工務店作業所で勤務していた20141月から4月に、架空の工事を協力会社に発注して請求書を提出させ、竹中工務店から協力会社名義の銀行口座に振り込ませた代金約145万円をだまし取った疑いです。

大阪府警捜査2課は、口座記録などから、使途は借金返済やギャンブルとみており、同様の手口を繰り返していた疑いがあるようです。

竹中工務店によると、外部から指摘を受け、社内調査を実施したところ、元社員が不正を認めたそうです。 広報担当者は「再発防止に努める」と話しています。

よくありそうな事件ですね。 下請け会社との力関係の改善や、セネコンの社員はもちろんのこと、下請け企業のコンプライアンス意識の向上も図らないとはいけないと思いますが、「再発防止に努める」という中身のないコメントではなく、どうやるかを示してほしいですね。 そうしないと、同じことが何度も繰り返されるような気がします。

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元JTB社員が「51人から24億円」の詐欺で逮捕!

 FRIDAYによると、近年稀に見る巨額詐欺事件の犯人が、先日、栃木県警に逮捕されたようです。 2010年頃から約6年にわたり詐欺に手を染め、多額のカネを詐取した元JTB社員(49)は、犯行当時、大手旅行会社JTBの完全子会社である「JTB関東」の社員でした。 元JTB社員はJTBの別の子会社を経て、JTB関東に2006年の設立時から在籍し、栃木県足利市や群馬県高崎市の支店に勤務していました。

1,000万円近いカネを騙し取られた被害者が、その手口を証言しています。 「私が●●と知り合ったのは、2011年の8月でした。知人から、『JTBの社員でいろんな業界に顔の広い人がいるから、会ってみたら』と言われて。私は自営業をやっているので、仕事に繋がるかもと思って会いました。後でわかったことですが、紹介してくれたその知人もすでに●●の被害にあっていたみたいです」 東北出身の朴訥で真面目な人物、それが、元JTB社員の第一印象だったようです。 しかしながら、そんなイメージとは裏腹に、元JTB社員は初対面から詐欺を仕掛けてきたそうです。 「『JTBの外貨両替に申し込みませんか』と言ってきました。『JTBを通じて円をドルに替えると、手数料の4%がもらえるんです』と熱心にプレゼンしてきたようです。 仮に1,000万円申し込んだとすれば、3か月に一度40万円をもらえて、希望すればいつでも元本も返してくれる、というものでした」 なぜ両替して手数料をもらえるのか疑問だったそうですが、「預かったカネをJTBが運用する。JTBだからできるサービス」という元JTB社員の言葉を信用し、後日、被害者は100万円をわたしてしまったそうです。 「カネは●●個人ではなく、JTBに預けた気持ちでいました。というのも、●●と会った後に検索したら、『外貨両替サービス』というビジネスを確かにJTBはやっていたんです。その後は、『ノルマが厳しい』などと●●に言われるたびにカネを払い、結局1,000万円近いカネをわたしてしまいました」 狡猾にも元JTB社員は、実際にあるJTBのサービス名を出しただけでなく、会社が作成したパンフレットまで見せた上、社名入りの領収書まで手渡して被害者から信用を得ていたそうです。 そして、極めつけには、自分がいかに手堅く儲けているかを証明するため、5,000万円以上はあろうかという大量の札束を見せることまであったようです。

こうして50人以上から大金を荒稼ぎした元JTB社員ですが、「手数料」の振り込みは次第に滞るようになり、2016年頃から連絡もつかなくなったようです。 被害者のなかには、JTBに直接乗り込んで、「●●を出せ」と迫る者もあり、露見を怖れた元JTB社員は少しでも罪を軽くしようと思ったのか、20167月に足利署に自首し、その直後に、JTBも懲戒解雇されました。 被害者が多数にのぼったため捜査は慎重に行われ、このたびようやく逮捕となったようです。 被害者31人の代理人を務める弁護士が言っています。 「5,500万円もの被害にあった方もおり、●●に対しては、民事でも損害賠償を求めて提訴しています。判決はすでに昨年428日に出ており、41,400万円の支払い命令が下されていますが、●●はいまだ一銭たりとも払っていません。●●が社名入りの名刺や領収書を使用していたことから、JTBが詐欺行為を認識していなかったとは考えにくいし、知らなかったとしても違法行為を止めるべき責任はあった。我々は今後も、JTBの使用者責任を追及していきます」

24億円も騙し取っておきながら、カネが返せないのは驚きですが、元JTB社員はいったい何に使っていたのでしょうか? 今回の事件に詳しい、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストが語っています。 「20137月に栃木県足利市内に277㎡の豪邸を購入し、4台のベンツとレクサスを乗り回していた。また、稼いだカネでカジノにも行っていました。マカオにも行っていたようですが、特に気に入っていたのは韓国。ソウルや釜山のカジノで一晩に1,000万円以上を使い、総額では間違いなく数億円のカネを失っています。韓国へ渡航する際には、カジノ側がビジネスクラスの航空券やホテルのスイートルームを用意していたようですから、相当のVIPだったんでしょう」 2016年に自首して以降の2年間、自宅も差し押さえられた元JTB社員は、転居を重ね、バイトをしながら細々と生活をしてきたそうです。 しかしながら、警察はまだ多額のカネを隠し持っていると見て、いまも捜査を進めているようです。

金額的にすごいですね。 この手の事件を目にするたびに、これだけのことができる話術があるのであれば、普通に商売していれば、かなり稼げる人なのではないのかぁと思ってしまいます。 JTBが気づいていたかどうかは分かりませんが、領収書に関しては内部統制上も管理は大事なポイントだと思いますし、お金を預かるようなものについては、他の部署の人が本人にきちんと確認するような仕組みを作っておかないと危険でしょうね。

JTB社員が「51人から24億円」の詐欺で逮捕されたことについて、どう思われましたか?


架空取引による詐取疑いで新日鉄住金元社員ら3人を逮捕!

2018年09月07日(金)

鋼材の原料となる鉄くずを納入したように装い、新日鉄住金広畑製鉄所(兵庫県姫路市)から計約700万円をだまし取ったとして、兵庫県警捜査2課は、先日、新日鉄住金広畑製鉄所元社員(43)と、鉄くず業者の男2人を逮捕したと発表しました。

同様の架空取引による被害額は平成23年以降で約5億円に上るといい、新日鉄住金は2018年2月に元社員を懲戒免職とし、詐欺罪で刑事告訴していました。

兵庫県警によると、新日鉄住金広畑製鉄所の原料調達担当だった元社員が、逮捕された男2人と示し合わせ、鉄くずの納入を記した架空伝票を作成していたことが、社内調査で平成29年夏ごろに発覚したようです。 新日鉄住金は鉄くずの納入を受けていませんでしたが、10年以上前から別の業者を通じて男2人に代金を支払い、元社員も分配を受けていました。

逮捕容疑は共謀し、平成27年7月~11月に、鉄くずの架空取引で新日鉄住金に代金計約770万円を支払わせ、詐取したとしています。

上場企業にしては、内部統制が甘いという印象ですね。 調達担当は、数年ごとに変えないと危ないと思います。 内部統制をきちんと構築しないと、会社も信用を失い、不幸になる従業員を出してしまうという典型例のような気がします。 従業員が不正に手を染めるのを防ぐのも、会社の責任だと思います。

架空取引による詐取疑いで新日鉄住金元社員ら3人が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


労働金庫の職員が1億6,000万円を着服!

 北海道労働金庫(札幌市)は、先日、帯広支店で出納業務を担当していた20代の男性職員が現金計約16,000万円を着服していたと発表しました。
 男性職員は、発覚翌日に死亡しているのが見つかったようです。
 北海道労働金庫によると、男性職員は20174月から201886日までの間に、現金自動預払機(ATM)などで使う現金を出し入れする機器から、複数回にわたって現金を着服したそうです。
 201887日に別の職員が機器内の現金を確認し、着服が発覚したようです。
 男性は発覚直後に所在不明となり、201888日に帯広市近郊で死亡しているのが見つかったようです。
 北海道労働金庫は、事件性はないとして死亡の詳しい経緯を明らかにしていません。
 北海道労働金庫は管理責任を問い、理事長や役員、当時の上司らを処分する方針です。
 内部統制の不備がまねいた悲劇だとしか思えません。
 人間ですから、大金を目にすると、横領しようという意思が働くことは否定できません。
 この辺りを防ぐ仕組みを作り、会社や従業員を守るのが内部統制です。
 経営者はもっと内部統制の重要性を認識してほしいですね。
 この辺りは、会社が小さいからとか、人が足りないからというのは言い訳にならないと思います。
 北海道労働金庫の職員が16,000万円を着服したことについて、どう思われましたか?

ヤマト運輸の不正・懲戒の実態!

 ヤマト運輸で起きた不正行為や犯罪、事件・事故に対する懲戒事案をまとめた「懲戒委員会審査決定事項について」という社外秘資料を、週刊ダイヤモンドは独自入手したようです。
 ヤマト運輸は、2017年の大規模な違法労働問題に続き、20187月には法人向け引っ越し事業の全国的な過大請求が判明しましたが、本丸の宅急便事業ではどのようなコンプライアンス体制を敷いているのでしょうか?
 「懲戒」と赤文字で大きく書かれた表紙で、中をめくると「交通事故を隠蔽していた」「代金の着服を行った」など物々しい文面が幾つも並んでいるようです。
 これは宅配便最大手のヤマト運輸で起きた不正行為や犯罪、事件・事故に対する懲戒事案をまとめた「懲戒委員会審査決定事項について」という社外秘資料、通称「赤社報」だそうです。
 週刊ダイヤモンドはヤマト運輸関係者から、2017413日付の第432回分から20171222日付の第440回分までの赤社報を入手したようです。
 なお、ヤマト運輸に対して資料の確認と幾つかの質問をしたところ、ヤマト運輸は「コメントは控える」と回答し、否定はしなかったそうです。
 その数、9か月間で総計203件です。
 資料を提供した関係者は、「お客さまから運賃や代引き手数料を頂きながら、不正に着服する行為が全国的に多い。飲酒運転などで逮捕される事案も毎月のように発生している」と深刻さを訴えているようです。
 そして「これは宅急便事業のみの不祥事で、グループ全体では驚くほどの件数になる」そうです。
 まるでそれを裏付けるかのような問題が起きています。
 20187月、引っ越し事業を行うグループ会社のヤマトホームコンビニエンス(YHC)が過去2年間にわたり、法人客2,640社に総額17億円を過大請求していたことが判明したのです。
 「顧客から信頼を頂いているクロネコブランドとして、あってはいけないこと」と、ヤマトホールディングスの山内雅喜社長は記者会見の席で謝罪を繰り返し、「組織的に指示したことはない」と弁明しました。
 しかしながら、全国の事業所の9割近くで過大請求が見つかっており、全社的に不正が横行していたのは明らかです。
 会見の数日後に過大請求額を過去5年間で総額31億円に訂正するなど、その全容は計り知れず、先日、国土交通省がYHC本社に立ち入り検査を行う異例の事態となっています。
 ヤマト運輸は2017年、本丸の宅急便事業で230億円もの未払い残業代が発覚し、働き方改革に取り組んでいる真っ最中です。
 にもかかわらず、またもコンプライアンス(法令・社会的規範の順守)違反が露呈しました。
 いったいヤマト運輸のコンプライアンス体制はどうなっているのでしょうか?
 その実態を垣間見ることができるのが、冒頭の赤社報なのです。
 衝撃的な事案が並ぶ中でもひときわ目を引くのが、首都圏のあるセンターで起きたコレクト商品(通信販売などの代金引換商品)の代金の着服です。
 約1年間で353件、総額7,652392円を、ドライバーが「遊興費欲しさから」着服したと記してあります。
 それはどんな手口なのでしょうか?
 複数の関係者に取材すると、通称「コレクトの回し」と呼ばれるもので着服の「常とう手段」だそうです。
 具体的にはこうです。
 ヤマト運輸の各センターでは毎日、全ての荷物をドライバーが持つ携帯端末とそれにひも付く基幹システムで管理しているのですが、ドライバーがコレクト商品を「持ち出し」(配達)の入力をしないで客に届け、回収した代金を着服したり、または、配達は完了して代金を回収していますが、端末には持ち戻り(不在)で入力し、代金は懐に入れます。
 こうした不正を繰り返すのがコレクトの回しで、そのトータルが353件、7,652万円に上ったとみられます。
 しかしながら、こうした行為を防ぐために一応は「牽制管理システム」があります。
 コレクト商品の配達状況をチェックし、何日も持ち戻りが続いたり、センターに入金がなかったりするとアラートが出る仕組みです。
 通常は荷物や金が行方不明になれば事務員や早朝アシストと呼ばれる荷物の仕分け作業員、あるいは別のドライバーが気付いて捜索が始ります。
 ところが、幾つかの「抜け穴」があり、周囲に気付かれないことも現実にはあるようです。
 「この場合は当該ドライバーが他の人にチェックをさせなかったり、休みの前日に着服分を幾らか入金したりして、ばれないようにしていたのだろう」(関係者)。
 平均すると1件につき約20万円の高額商品を1年も「回し」続けたことになり、当該センターは相当ずさんな管理体制だったと推測されます。
 取材中、9か月間で203件の懲戒事案数に対して、「マンモス企業だから仕方ない」という関係者の声もあったようです。
 何しろ、ヤマト運輸は全国に6,000の営業拠点を抱え、従業員数は20万人超であり、件数と従業員数の割合で測れば、一般的水準という意味だそうです。
 だからといって、ヤマト運輸も不正を野放図に放置しているわけではなく、仕組みは整備しています。
 まず、コレクト回しの荷物に対して、「届いた商品が壊れている」と客からのクレームが入れば、システム上では「届いているはずのない荷物」として判明するようになっています。
 さらに、大きいのが社内監査です(監査に関する質問もヤマト運輸から回答を得られなかったため、記事では現場社員の証言を基に述べています)。
 監査には幾つかパターンがあるようです。
 ざっくり言えば本社の監査部が年に1回程度実施する“本監査”と、その前に主管支店が実施する“主管監査”があります。
 本監査はより厳密な監査を行うために、当該センターが所属する管轄以外の、遠く離れた別のエリアの監査人を派遣する場合もあるようです。
 他方、ヤマトで古株社員を中心に語り継がれるのが警察OBなど“プロ”が集う特別調査部隊で、特に悪質な不正を担当する通称「マザーキャッツ」の存在です。
 クロネコに引っ掛けて、母猫が目を光らせる様子からその名が付いたもようで、「組織図にも載せていない秘密組織」とうわさされています。
 実際は、マザーキャッツ課は10年以上前に「品質監理課」に名称が変更されているし、監査部は組織図上に示されています。
 しかも、2017年春からは働き方改革の一環で、監査部は社長直轄に切り替わり、より表に出てきています。
 つまり、現場で語り継がれるマザーキャッツは“都市伝説”に近いものとなっています。
 ただし、それだけ現場社員にとって監査部隊は、謎のベールに包まれ、恐れ多い存在なのです。
 加えて赤社報そのものが不正防止に役立っているようです。
 全国のセンターに配布され、正社員・契約社員だけでなく末端のパート・アルバイトも回覧し確認のサインをすることから「全社全員で情報を共有する赤社報はコンプラ違反の抑止力になっている」と評されているようです。
 このように、仕組みや抑止力は二重三重に張り巡らされていて、社員もそれを認知し恐れているようです。
 ところが、社歴20年超のベテランドライバーは「多い、少ないじゃなくて、“懲りない”だ」と明かしています。
 「赤社報を初めて見たときから着服、暴力、事故隠蔽はずっと掲載されていて、何ら変わっていない」(同)といいます。
 まっとうな仕組みにもかかわらず、不正が繰り返される原因は仕組みを動かす“人”にありそうです。
 冒頭の関係者は「結局、本社の経営陣が真に有効な手を打っていない。全従業員に対するコンプライアンス研修すらない」と憤っています。
 不正の発生に対して本社や支社の幹部が責任を取ることはまれで、当事者と、場合によっては併せてその現場の上司(センター長やエリア支店長)、あるいはせいぜい主管支店長が軽い懲戒を受ける程度だそうです。
 宅急便は地域に根差した業務の性質上、本社や支社から事細かに指示を出すというよりも、現場に裁量を与える「現場主義」です。
 この方針は時に「現場任せ」となり、不祥事の責任も現場に“丸投げ”する構造で、改善されません。
 他方、現場からは「人手不足で誰彼構わず採用したせいで、人材の質が低下しているのが原因だ」(中堅ドライバー)、「昔は先輩から後輩へ指導する過程で、仕事に対するモラルも自然と伝わっていたと思う。しかし今は目の前の業務に手いっぱいで余裕がない」(前出のベテランドライバー)との声があがっています。
 要するにネット通販の荷物の急増に端を発した労働過多が、現場のモラル低下を招いているといいます。
 最後に、大多数の従業員は真面目に業務を遂行していることを強調しています。
 週刊ダイヤモンドの調査では「サービスの質が高い配送業者」として8割弱の利用者が「ヤマト」と答えています。
 消費者からの絶大な信頼を裏切らないためにも、引っ越し事業、宅急便事業を問わず、ヤマト運輸はグループ総出で企業倫理の在り方を見直すべきでしょう。
 従業員の数からして多い、少ないという議論は別にして、数多くの不祥事が起こっているのは事実だと思います。
 やはり、いつの時代も現金を扱うということは横領のリスクが伴うと思いますので、現金を扱うケースを極力減らすということが、不祥事を減らすためには有効な手法の一つだとは思いますね。
 ヤマト運輸の不正・懲戒の実態について、どう思われましたか?

スルガ銀行の行員が顧客の預金1億6,500万円を無断解約して流用!

 スルガ銀行(静岡県沼津市)は、先日、顧客の定期預金約16,500万円を無断で解約して融資に流用したとして、本店営業部の男性行員(40)を懲戒解雇処分にしたと発表しました。

スルガ銀行によると、この行員は、20154月~20186月に、顧客3人の定期預金を無断で解約し、大部分を自分が担当する取引先への融資金に流用していたそうです。 預金の解約通知を受け取った客から相談があり、社内調査で発覚したようです。

男性行員は主に静岡県東部の法人や個人事業主への融資を担当しており、部長、副部長に次ぐ「チーフマネジャー」でした。 社内調査に対し、「自分のミスで融資を継続できなくなった穴を埋めようとした」という趣旨の説明をしているようです。

定期預金の解約には印鑑や通帳、本人確認証が必要で、融資決定には店長や審査部の決裁がいるが、不正の手口についてスルガ銀行は「お答えできない」としているようです。

スルガ銀行は不祥事続きですね。 今回のケースは、私的流用ではなく、他の貸付に回していたケースだと思いますが、どこの金融機関でもあるのでしょうが、担当者と会社との間では、融資はできそうという話になっていたにもかかわらず、本部の審査でダメになったり、時期が間に合わなかったりするケースは、それなりにあるのではないかと思います。 担当者にもノルマがあるのでしょうが、安易に貸せそうですと言わないようにしないと、金融機関の信用や自分の将来を失いかねませんので、慎重に対応してほしいですね。 融資というものは、場合によっては、会社の死活問題に関わることですので。

スルガ銀行の行員が顧客の預金16,500万円を無断解約して流用していたことについて、どう思われましたか?


サッカーJ1の清水エスパルスの経理担当者が6,700万円を着服!

 清水エスパルスで、不祥事が発覚したようです。
 清水エスパルスは、先日、元出向社員による売上金などの不正私的流用について発表しました。
 経理担当の30代男性がチケット代やスポンサーからの協賛金などから約6,700万円を着服し、高級国産車や高級腕時計の物品購入や遊興費、貯蓄にあてていたことが判明したようです。
 着服は73日に見つかり、調査を開始し、当該元出向社員は731日付で懲戒解雇されました。
 清水エスパルスの左伴(ひだりとも)繁雄社長は静岡市内で会見を開き、謝罪した上で経緯を説明しました。
 「現金出納を含む経理業務を1人に任せていたことが全ての原因です。チェックも不十分で、管理監督責任もあります」。
 左伴社長は、月額報酬の30%を3か月間減額するそうです。
 取材によると、横領した30代男性はクラブスポンサーの関連会社から出向していたようです。
 2011年から経理担当となり、翌2012年頃から6年間にわたって着服していました。
 20185月末に出向元へ帰任しましたが、新たな経理担当者が会計システム上の帳簿に不可解な点があったことを指摘し、社内調査を行った上で本人に確認し認めたそうです。
 既に当該元出向社員から約3,000万円が弁済されており、今後全額返済される見込みのため、刑事告訴は見送られるようです。
 過去には、2013年にJ!東京の経理担当部長が、総額約2,300万円の会社経費を私的流用し、2016年にはJ3盛岡の平川智也元副社長が約3,600万円を横領したとして、業務上横領の罪に問われました。
 清水は対応策として業務上の手続きでダブルチェックを徹底することと、定期的な人事ローテーションなどを挙げました。
 Jリーグはそこそこ不祥事が多いですね。
 やはり経営が厳しいところが多く、管理部門の人員が不足していたりするのでしょうが、かなりの金額が動くでしょうし、スポンサー収入がそれなりに重要性が高いため、信用ということも大事でしょうから、内部統制の構築がかかせないと思いますね。
 これだけJリーグで不祥事が起こっているわけですから、他社のことだと思わず、真摯に内部統制の構築に取り組んでほしいですね。
 そうしないと、お金を出す方も出しにくいですよね。
 サッカーJ1の清水エスパルスの経理担当者が6,700万円を着服していたことについて、どう思われましたか?

ゲーム課金の支払いなどのために770万円を横領した文部科学省職員を懲戒免職!

 文部科学省は、先日、課長補佐級の40代の男性職員が京都教育大に出向していた際を中心に、学生の保護者から集めた約770万円を横領したとして、同日付で懲戒免職処分にしました。

 文部科学省の調査に対し、職員は「スマートフォンゲームの課金の支払いなどに充てた」と説明しているそうです。 職員が全額を弁済したため、京都教育大は刑事告訴しない方針のようです。

文部科学省によると、この職員は20154月から20183月まで京都教育大に出向していました。 学生の課外活動や海外留学の補助をするために保護者が納めた、教育後援会費を管理しており、201510月ごろから20187月上旬に発覚するまで横領を続けたそうです。 このうち約46万円は、20184月に文部科学省に異動後に横領していました。

職員は「引き継ぎ資料ができていない」として通帳などを後任に渡さなかったため、20187月上旬に大学が口座の取引記録などを調べ、不正が発覚しました。 調査委員会を設置して本人に確認したところ、横領を認めたそうです。 調査に対し職員は、「スマホゲームの課金の支払いや、プレミアが付いた中古のプラモデルなどを買うのに使った。迷惑をかけて申し訳ない」と話したそうです。

最近、省庁の役人による不祥事が続いていますね。 監督官庁でもあるわけですから、省庁挙げて、根本的なところから教育に努めてほしいですね。 このような事件を見るたびに、省庁が権限を持たないように再編をするとともに、省庁や公務員の抜本的な改革が必要な時期に来ているのでないかと思いますね。

ゲーム課金の支払いなどのために770万円を横領した文部科学省職員が懲戒免職されたことについて、どう思われましたか?


ヤマトホームコンビニエンスが過大請求を社外指摘まで放置!

 毎日新聞によると、2017年、従業員への残業代未払いが発覚した宅配便大手ヤマトホールディングス(HD)でまた、不祥事が明らかになりました。
 傘下の引っ越し会社(YHC)が、法人向け引っ越し事業の4割で料金を過大に請求していたことが判明しました。
 社外からの指摘で発覚するまで長年、過大請求が放置されてきたとみられ、ずさんな管理体制が浮き彫りとなりました。
 「顧客から信頼を頂いている黒猫ブランドとして、あってはいけないことと重く受け止めている」と、ヤマトHDの山内雅喜社長は、先日の記者会見で謝罪を繰り返しました。
 ヤマトHDの社内調査では、データが照合できる20165月~20186月の22か月間で、法人顧客に対し料金を不適切に請求した件数は2,640社、約48,000件に及び、過大請求額は約17億円に達しました。
 過大請求は全国11の統括支店のすべてで行われていたようです。
 会見で記者団から「組織ぐるみでは?」と問われた山内社長は、「組織として指示したことはない」と否定しつつも、「結果としてこうなったことは厳粛に受け止めている」と語っています。
 ヤマトHDによると、2011年に内部告発で過大請求の指摘があり、当時、社内調査を行い対処したそうです。
 しかしながら、「全国的な問題との認識に至らなかった」(山内社長)といい、全社的な調査は行いませんでした。
 今回も報道機関からの問い合わせを受けた調査で発覚しており、過大請求は長年見過ごされてきたとみられます。
 YHC20183月期の営業利益は52,200万円で、過大請求分を差し引くと赤字に陥っていた可能性があります。
 会見では、記者団から「業績をよく見せかけようとしたのでは?」など動機を尋ねる質問が相次いだが、山内社長は「外部専門家による調査委員会の調査で究明したい」と述べるにとどまりました。
 ヤマトHDでは2017年、宅配便子会社のヤマト運輸でドライバーに対する大規模な残業代の未払いが発覚し、未払残業代の支払いに追い込まれるとともに、人手不足による長時間労働が背景にあるとして、ドライバーの増員に加えて宅配便の値上げを実施しました。
 山内社長は「昨年度、料金改定など顧客にいろいろと理解、ご協力いただいていた中でこうした事態を起こしてしまった。申し訳ないと思っている」と陳謝しましたが、相次ぐ不祥事で社内の管理体制のあり方が厳しく問われそうです。
 別の報道によると、意図的に過大請求していたと証言している元支店長の方もおられるようですね。
 あってはならないことをしている会社ですね。
 色々な既成概念を打ち破って、様々なサービスを拡大してきた業界のリーダーですので、コンプライアンスとかモラルの面でも、業界のリーダーであってほしいですね。
 ヤマトホームコンビニエンスが過大請求を社外指摘まで放置していたことについて、どう思われましたか?

金融庁が細野氏へ5千万円提供したJC証券の登録取り消し!

 細野豪志元環境相(無所属)に201710月の衆院選期間中に5千万円を提供していた証券会社「JC証券」(東京都港区)について、金融庁は、先日、法令を守ったり経営を管理したりする態勢が機能していないとして、証券会社としての登録を取り消したと発表しました。
 関係者によると、細野氏への資金提供をめぐるずさんな経緯も金融庁から問題視されたようです。
 金融庁によると、JC証券は、201710月、会社法で必要とされる取締役会を開かずに増資し、親会社から増資資金を得ました。
 その資金の一部を個人に提供する際、借用書を作らず、資金使途や返済条件も検討せずに、しばらく利息も催促しませんでした。
 一部の取締役が独断で資金提供を決めたことなども、金融庁は「不適切な行為」と認定したようです。
 金融庁が問題視した資金提供が、細野氏への5千万円とみられます。
 JC証券の内部文書などによると、JC証券は資金提供の2か月後に借用書を作成し、利息は3か月以上受け取っておらず、20182月になって請求を始めたようです。
 また、JC証券は、取締役会を開いて貸し付けを決めたとするウソの議事録を作成し、作成日を2か月早めた借用書とともに金融庁に提出するなど、虚偽の報告を行っていたとそうです。
 細野氏は、関東財務局が細野氏への資金提供についてJC証券に報告を求めた後の20184月、すでに提出していた資産報告書を訂正し、「借入金」として5千万円を届け出ました。
 その5日後に返済したとされます。
 JC証券は、先日、「多大なる心配、迷惑をかけたことを心よりおわびする」とのコメントを公表しました。
 登録取り消しは、行政処分で最も重い処分にあたります。
 証券会社としての実態があるのかどうか分かりませんが、細野氏も脇が甘いですね。
 色々と調べられ、足を引っ張られる世界ですから、清廉潔白でないといけないと思いますが、脇が甘い人が多すぎますね。
 本当に、適性試験を課したほうが容易のではないかと思ってしまいます。
 色々と近づいてくる人も多い世界かもしれませんが、本当に国のために役立ちたいという方だけに議員になってほしいですね。
 あとは、企業側も、コンプライアンスというものをもっと重視しないといけないと思います。
 金融庁が細野氏へ5千万円提供したJC証券の登録を取り消したことについて、どう思われましたか?

パチンコ店から景品を横領した元店長に24億円の賠償命令!

 神戸市内のパチンコ店で現金と交換できる景品が横領された事件を巡り、業務上横領罪で実刑判決が確定した当時の店長に対し、店の運営会社(神戸市灘区)などのグループ3社が損害賠償を求めた民事訴訟の判決で、先日、神戸地裁は計約241,500万円の支払いを命じました。
 刑事裁判では、神戸地裁が201712月、元店長(44)が別の男女らと共謀して201534月、約870万円相当を横領したと認定し、主導的な役割を果たしたとして懲役24月の判決を言い渡しています。
 民事訴訟で、会社側は計約255,300万円を請求しました。
 元店長が自分の銀行口座に約39,700万円を入金したほか、マンション賃料などに月100万円、経営する風俗店の損失穴埋めに数千万円を使ったなどと主張しました。
 元店長側は、被害額は約14億円としていました。
 判決で和久田斉裁判長は、元店長が店長を務めた3店舗で20082015年、共犯者らと出玉を記録する機械を不正に操作するなどし、横領をしたと認定しました。
 「(元店長が)賠償額を低くするため虚偽供述をした強い疑いがある」と指摘した一方、会社側が算定した損害額は「控えめで合理的」としました。
 神戸新聞社の取材に、同社は「弁護士に任せておりお答えできない」としているようです。
 一方、元店長側の弁護士は「判決を精査して控訴するかを検討する」としているようです。
 これだけの金額を横領されて何年間も気づかないというのは、スゴいですね。
 255,300万円は、『控えめ』なようですので、実際にはこれよりも多いでしょうから。
 自分で店を経営したり、高級な賃貸マンションに住んでいたというのも、驚きですね。
 やはり、内部統制は重要ということを改めて感じた1件でした。
 パチンコ店から景品を横領した元店長に24億円の賠償命令が下されたことについて、どう思われましたか?

農協の外部監査費用を国が負担?

 2019年度から農協の義務となる公認会計士による監査の費用を、税金で負担するかどうかが論争になっているようです。
 全国農業協同組合中央会(JA全中)が「配慮」との表現で、国からの補助を求めているためです。
 企業であれば監査の費用は経営に必要なコストですが、JAは政治を頼って負担を逃れようとしているようです。
 先日、東京・平河町の砂防会館別館に約850人の農協関係者と、与党議員が集まったようです。
 話題になったのが、公認会計士の監査にかかる農協の負担です。
 与党からは「監査コストはJAの死活問題」(公明党の佐藤英道農林水産部会長)などと農協への配慮を示す声が相次いだようです。
 現在は、農協に対する監査をJA全中や、都道府県ごとの組織である中央会が担っています。
 200億円以上の貯金を預かる農協などが対象で、農協全体の約8割が監査を受けています。
 改正農協法で、この監査業務は2019年度から公認会計士に移ることになります。
 改革の源流は20年以上前にあります。
 住宅金融専門会社(住専)問題で農協に多額の不良債権が発生したことを受け、農政審議会(首相の諮問機関)が1996年に外部監査の導入を提言し、日本公認会計士協会も2008年に農協への外部監査の導入を求めていました。
 外部監査の導入が浮上してから約20年経ちますが、2016年の農業総産出額は9.2兆円と1996年から11%減り、多くの農協は農産品販売の赤字を金融の収益で補っています。
 結果として、貯金量が1兆円超と地方銀行並みになった農協もあります。
 金融のリスク評価は難しく、農林水産省幹部は「身内ではなく、公認会計士による外部監査が必要だ」と話しているようです。
 いわば経営に必要なコストが問題になるのは、2016年施行の改正農協法で導入時の負担に政府による「配慮規定」があるためです。
 ある与党議員は「これまでより多くの監査費用がかかるなら、国が面倒を見るべきだ」と主張しています。
 「配慮」との名目で国から予算を出すことになれば、政治に頼る農協の体質が変わっていないことになります。
 政府が進める農協改革は、農協に自立を求めています。
 農協経営の透明化は、「改革の象徴のひとつ」(農水省幹部)で、これすら安易に国に頼るなら、農協の自立は遠のくばかりですね。
 現状は、農業ではなく、農家ではない準組合員に関する金融事業で稼いでいるのが実態だと思います。
 また、最近は減ったと思いますが、不祥事がたくさん起こっているのも事実です。
 税理士の仕事をしていると、あまり手続きなどが厳しくないのでありがたいと思うこともあるのですが、一方で、表には出てこないような問題が生じていることも多々あるでしょう。
 監査コストは、農協の利用者が安心して取引を行うために必要なコストだと思います。
 内部統制が今よりは整備・運用されると推測されますので、信頼につながり、結果的に恩恵を被るのは農協でしょう。
 そのコストを国に求めるというのは、最近、会計監査が必要になった社会福祉法人や医療法人などとのバランスを欠くと思いますので、国民はどう思うんでしょうね?
 農協の外部監査費用を国に負担させようとしていることについて、どう思われましたか?

3億7,000万円着服の疑いのきらぼし銀行元行員が失踪!

 東京が地盤の東京都民・八千代・新銀行東京の3銀行が合併して201851日に発足したきらぼし銀行は、先日、男性行員(36)が顧客から預かった現金約37,500万円を着服した疑いがあるとして、先日、懲戒解雇処分にしたと発表しました。
 元行員は失踪しており、きらぼし銀行は、警視庁に相談しているようです。
 きらぼし銀行によると、男性行員は東京都練馬区の石神井支店で営業担当だった20165月から20185月にかけ、「定期預金の作成」を名目に顧客の普通預金から現金を払い出して着服した疑いがあります。
 顧客には偽造した定期預金証書を渡していたようです。
 被害は法人2社、個人4人で確認されています。
 先日、顧客から定期預金を解約したいという連絡があり、発覚したようです。
 きらぼし銀行は、「信頼回復に向けて全行を挙げて取り組んでいく」とのコメントを出しています。
 いつになっても、銀行員による着服は年に何件も起こりますね。
 自身及び所属銀行の信頼を失うような行為はやめてほしいですね。
 やはり、資質というものを考えないといけないですね。
 また、担当者がお金を触れないようにする必要がありますね。
 37,000万円着服の疑いのきらぼし銀行元行員が失踪したことについて、どう思われましたか?

JAとうかつ中央の女性係長が9,633万円を管理する金庫から着服!

 JAとうかつ中央(とうかつ中央農協、本店・松戸市上本郷)の松戸南支店に勤務している50代の女性係長が、20177月から約1年間にわたって金庫内に保管していた現金計9,633万円を着服していたことが、先日、千葉日報社の取材で分かったようです。
 JAとうかつ中央によると、女性係長は出納事務担当で日常的に金庫を管理しており、聞き取りに対して現金の着服を認めているようです。
 JAとうかつ中央は早急に内部調査を行い、松戸署に被害届を提出するとともに係長を処分する方針だそうです。
 先日行った抜き打ちの内部監査で発覚したようです。
 係長は聞き取り調査で着服を認めました。
 着服の理由や現金の使い道などを、早急に調査するようです。
 JAとうかつ中央は、松戸署に相談しており、女性係長に自宅待機を命じました。
 女性係長は勤続30年以上のベテラン職員だそうです。
 JAとうかつ中央は、本年度の「通常総代会」を松戸市民会館で開きましたが、女性係長が現金を着服した事実を急きょ報告事項に追加しました。
 理事長は、千葉日報社の取材に対し、「現金の取り扱いについてルールに基づいた運用をきちんとしていなかった。関係部署と協議し再発防止策を検討中」と女性係長の現金着服を認め、再発防止策を講じると述べました。
 なお、JAとうかつ中央は、2008年、松戸市、千葉小金、流山市の各農協が合併して設立され、組合員数は正組合員・准組合員の合計で2016年度で21,261人です。
 1年で約1億円横領するというのは大胆ですね。
 30年間ずっと経理をやっていたのかどうか分かりませんが、すっとやっていたのであれば、これだけ(1年間)なのかという気はします。
 JAは全国的にそれなりに不祥事が発生していると思いますので、内部統制をきちんと構築してほしいですね。
 JAとうかつ中央の女性係長が9,633万円を管理する金庫から着服したことについて、どう思われましたか?

朝日新聞販売会社元社長を少なくとも3,300万円の横領の疑いで逮捕!

 朝日新聞の販売会社「朝日新聞東京サービスセンター(現・朝日新聞東東京販売)」から現金を着服したとして、警視庁捜査2課は、先日、業務上横領容疑で、同社元社長(50)と元社員の男(58)を逮捕しました。  「間違いない」と容疑を認めているようです。
 警視庁捜査2課によると、元社長が元社員に指示し、会社名義の口座から現金を引き出していたようです。
 帳簿を改竄するなどして発覚を免れていました。
 着服額は少なくとも約3,300万円に上り、元社長の債務の返済や遊興費にあてていたそうです。
 関係者によると、同社は昭和56年設立、平成27年に社名を変更しました。
 朝日新聞をはじめ複数の新聞などを配布しているそうです。
 逮捕容疑は、平成244月~10月、同社の口座から約1,900万円を引き出し、着服したとしています。
 社長が指示をすると従業員も断りにくいでしょうから、従業員も気の毒ですね。
 社長(経営者)がやると、内部統制は機能しないですからね。
 役員報酬を増やすなどの方法はなかったのでしょうか?
 朝日新聞販売会社元社長が少なくとも3,300万円の横領の疑いで逮捕されたことについて、どう思われましたか?

岡山県の社会福祉法人が使途不明金で改善命令!

岡山県の赤磐市、高梁市で特別養護老人ホームなどを運営する社会福祉法人(赤磐市西軽部)で前理事長の男性(62)が関与したとみられる使途不明金が見つかった問題で、岡山県は、先日、社会福祉法人に対して社会福祉法に基づく改善命令を出しました。

岡山県や法人の内部調査によると、前理事長は20112016年度、理事会の決議を経ずに法人口座から自身の個人口座に金を移すなど約8,700万円を帳簿外で扱ったとされています。 改善命令は、実態解明や決算の修正、前理事長からの資金の速やかな回収、再発防止策の作成、会計責任者の任命といった内容になっています。 再発防止策は83日、その他は629日までに対応を県に報告するよう求めています。

岡山県は、20179月の特別監査を経て、201711月から20185月にかけて計4回、実態解明などを求める改善勧告を行いましたが、法人側の対応が不十分と判断し、より重い改善命令に切り替えました。

この社会福祉法人は、2009年に設立し、特別養護老人ホームなど四つの福祉施設を運営しています。 岡山県によると、前理事長は201711月まで理事長を務め、現在は理事となっています。 各施設はほぼ満床(定員計約170人)で、現在も通常通り運営されています。

社会福祉法人も、理事長などによる不正が多くなっていますね。 色々と優遇されているわけですから、県などもきちんと監査をしてほしいと思いますし、公認会計士や監査法人による会計監査を受ける基準ももっと下げることも考えないといけないような気はします。 補助金をもらうには会計監査を受けないといけない学校法人と比べ、不公平な感じがします。

岡山県の社会福祉法人が使途不明金で改善命令を受けたことについて、どう思われましたか?


会社資金を7億超着服しブランド品の購入やキャバクラの飲食代に!

東京都千代田区にある会社の元社員が会社の資金200万円を着服したとして逮捕されたようです。 警視庁は、被害はおよそ78,000万円に上るとみて調べています。逮捕されたのは、東京都千代田区にある貿易会社の元社員(49)で、警視庁の調べによりますと、7年前の平成238月、会社の資金200万円を銀行口座から引き出し、着服したとして、業務上横領の疑いがもたれています。書類を偽造して、実際に必要な金額以上の経費を引き出していたということです。 5年前に社内調査で不正が発覚し、会社は元社員を解雇するとともに、刑事告訴していました。警視庁によりますと、元社員は当時会社の経理責任者を務めていて、調べに対し容疑を認め、ブランド品の購入やキャバクラの飲食代などに充てていたとみられるということです。
 警視庁は同様の手口で、平成16年からのおよそ10年間に着服を繰り返し、被害はおよそ78,000万円に上るとみて調べています。およそ10年間で約8億円というのはスゴイですね。 経理の仕事は属人的になりがちですので、上場企業かどうかを問わず、内部統制はきちんと構築しないといけないですね。 やはり、お金というものは人を変えてしまいますので、気を付けたいですね。会社資金を7億超着服しブランド品の購入やキャバクラの飲食代に充てていた元社員について、どう思われましたか?

沖縄県の歯科医師会で女性職員が4,822万円着服!

 沖縄県の公益社団法人の南部地区歯科医師会に勤務していた50代の女性職員が18年間にわたって、会員が積み立てた共済会費4,822万円を着服していたことが、先日、同会への取材で分かったようです。 通帳や口座の残高証明書を偽造して、発覚を免れていたそうです。 20182月に退職した女性は、着服金の使途について、「生活費に充てた」などと話しているようです。女性側が既に4,200万円を弁済し、将来的に完済する意思を示したことを受け、同会理事会は刑事告訴を見送る方針を固めました。 先日の総会で賛否を諮りました。同会によると、女性は約25年間勤務し、うち18年間、1人で経理を担っていました。 共済会費は、会員への融資や病気などの際の見舞金に充てられます。着服されたのは融資の返済金で、公的資金などは含まれていないようです。女性の仕事が頻繁に遅滞することを不審に思った幹部が、20177月に外部監査を実施したことで発覚し、同月から出勤停止となっていました。会員から振り込まれた返済金を毎月20万円程度引き出し、着服していました。 監査の際には、改ざんした通帳や口座の残高証明を提出していたようです。同会は沖縄県浦添市以南の545村の歯科医師ら計255人でつくっています。小中学校への歯科検診など、公益性の高い事業を実施する公益法人で、税制の優遇措置を受けています。着服の典型例のような事件ですね。 やはり、何年間にもわたり経理を1人の人に任せるのは危険です。 あとは、このようなほかに仕事を持っている方が役員等をしている同業者団体のようなところは、コストをあまりかけられず、役員の常勤ではありませんし、責任の所在も不明確なことが多いと思いますので、気を付けないといけないですね。沖縄県の歯科医師会で女性職員が4,822万円着服したことについて、どう思われましたか?

青果卸売の元社員が架空取引で2億5,000万円着服

福岡市青果市場の卸売会社の課長代理だった30代男性が8年間、架空取引を繰り返して約25,000万円を着服していたことが分かったようです。 部長だった50代男性も取引で生じた損失を隠すために架空取引をしており、20183月末に2人とも懲戒解雇となったそうです。 卸売会社は2人に全額返済を求め、法的措置も検討しているようです。卸売会社などによると、元課長代理は20101月から20182月まで、福岡県内の業者から野菜を仕入れたとする架空取引を100回以上繰り返し、卸売会社が支払った代金を業者から現金で受け取り着服しました。 取引で生じた架空の在庫は、別の業者と行った正規取引より帳簿の数量を多くするなどして帳尻を合わせていました。 元課長代理は卸売会社の調査に対し、「ギャンブルに使った」と話しているそうです。元部長は野菜の仕入れ価格の高騰で生じた数百万円の損失を隠すため、20134月~201711月、販売先と口裏合わせをした上で、数百回の架空取引をしました。 帳簿上は利益が出るように偽装し着服はありませんでしたが、架空取引に伴う手数料の支払いで、卸売会社が約8,000万円の損失を被っていました。201710月の定期検査で、元部長の架空取引の疑惑が浮上したため、過去の取引を調べ直し、元課長代理の架空取引も判明したようです。 市場開設者の福岡市は、農林水産省と協議の上で「市場の信用を失墜させた」として6月中に業務改善命令を出す方針だそうです。 卸売会社は九州最大手の青果卸売会社で、2016年度の取扱量は約34万トン、売上高は約741億円でした。このような事件のたびに思いますが、これだけ着服されていて何年も気づかないものなのでしょうか? ある程度の規模の会社になると、内部統制上の観点からも業務のローテーションを何年かごとにやるべきだと思いますし、卸売業は一般的に粗利率が高くないと思いますので、財務分析を行うことによってある程度おかしな取引先などは分かるのではないかと思います。 あとは不祥事が発覚したからといって、それを隠すようなことをする(しなければならない)会社の風土自体、変える必要があるのではないかと考えます。青果卸売の元社員が架空取引で2億5,000万円着服したことについて、どう思われましたか?

金融庁が鹿児島相互信用金庫に改善命令!

 金融庁は、先日、鹿児島相互信用金庫(鹿児島市)に業務改善命令を出したと発表しました。
 営業店舗で顧客の定期積金の着服や流用が起きた不祥事を受け、事実確認の報告を求めたところ、幹部の指示で隠蔽しようとしたことを確認したようです。
 鹿児島相互信用金庫に法令順守や内部監査の体制などを整えるよう求め、5月21日までに改善計画を出すように命じました。
 金融機関は、いつになってもこのような事件がなくなりませんね。
 幹部が隠蔽しようとしていたことを鑑みると、組織として、根本的なところから立て直さないと将来はないでしょうね。
 内部統制の構築も当然必要だと思いますが、行員そのものの意識を変える必要があるでしょうね。
 金融庁が鹿児島相互信用金庫に改善命令を出したことについて、どう思われましたか?

ドイツ銀行が間違って350億ドル(約3兆7,600億円)を送金!

 ドイツの銀行最大手ドイツ銀行で、取引先に誤って350億ドル(約37,600億円)を送金してしまうハプニングが起きていたことが、関係者の話で明らかになったようです。 350億ドルという金額は、ドイツ銀行の時価総額を50億ドルも上回ります。  広報によると、手違いは数分後に発見され、修正されたそうです。 手違いは、大手デリバティブ取引所ユーレックスの口座に担保を送金する際に起きました。  誤ってゼロを幾つか余分に入力してしまったと思われます。  関係者によると、ハプニングが起きたのは3月下旬です。 実際に送金するはずだった金額は不明ですが、350億ドルにはほど遠い額でした。  ドイツ銀行広報は「今回のようなミスが起きた原因を徹底的に検証し、再発防止策を講じた」と述べ、それ以上のコメントを避けているようです。 ドイツ銀行は経営が悪化して、2014年以来、黒字を計上していません。  先日、ジョン・クライアン最高経営責任者(CEO)が解任されています。 業績が悪いと、リストラをしたり、諸々の負担を強いたりすることで、内部統制が機能しなくなりがちです。  そのことを改めて認識し、環境が内部統制に与える悪影響にどう対処すべきかを考えさせられた1件でした。 ドイツ銀行が間違って350億ドル(約37,600億円)を送金したことについて、どう思われましたか?

高知県の小学校の元校長が4,800万円を横領!

 高知県教育委員会は、先日、教職員団体の口座から約4,800万円を着服したとして、土佐市立戸波(へわ)小学校の元校長(60)を業務上横領容疑で告発したと発表しました。
 飲食費やギャンブルに使ったとみられ、着服を認めているそうです。
 高知県教育委員会によると、元校長は、2007年から、市町村立小中学校の管理職が加入して研修などを実施している県管理職教員組合の役員を務めていました。
 金銭を管理する担当で、2009年から2016年にかけて複数回にわたり組合の口座から計約4,800万円を不正に引き出したそうです。
 元校長は「おわび申し上げる」と話しているようです。
 20162月ごろ、不審に思った当時の組合長が横領の事実を知ったようですが、高知県教育委員会や警察には報告せず、債務に関する弁済契約公正証書を作成し、弁済を求めていました。
 しかしながら、元校長は約60万円を返済しただけで、その後弁済が滞り、現組合長が証書の存在を高知県教育委員会に報告し、20183月に発覚しました。
 元校長は同年同月、定年退職しました。
 本体は内部統制がきちんと構築されていても、こういった関係団体で不祥事が起きることが昔から多いですね。
 持ち回りで役員をやったり、逆に同じ人がずっと同じ業務をやったりしていることが多いため、内部統制が機能せず、不祥事の発生の可能性が高くなります。
 こういったところが意外と多額の資金を扱っていたりしますので、こういう組織ほど内部統制の構築が必要でしょうね。
 高知県の小学校の元校長が4,800万円を横領したことについて、どう思われましたか?

東京に住んでいる京都大学教授が出張費を計上して手当など不正請求!

 京都大経済研究所の元所長で60代の男性教授が手当などを不正に請求したとして、京都大学は懲戒処分(停職1月間)を行いました。  住所が京都市にあると大学に届け出ながら実際は東京の自宅に住み、実態にあわない出張費を計上し、単身赴任手当や東京―京都間の交通費などを受け取っていました。  総額は2年間で計約270万円で、教授は学内の調査に不正を認めています。  教授は、経済理論の専門家で、日本経済学会長を務めたことがあります。  201510月に一橋大学から京都大学に移っています。  関係者によると、京都大学は寄せられた情報に基づき、20179月から調べていました。  教授は京都市内にある賃貸住宅を住所として大学に届け出て、20178月までに単身赴任手当や住居手当など計180万円あまりを受け取っていました。  また、教授は京都大学で授業を受け持っていませんでしたが、会議などのために出勤する際に、京都から東京方面に出張したことにして実態にあわない出張費を請求し、実際にかかった交通費にあてていました。  こうした「カラ出張」は24件、計80万円あまりに上っています。  昨年度までの出勤状況を確認すると、大学に実際に出勤したのが計約80日に対し、学外で従事したとする日が計300日以上ありました。  秘書に指示して出勤簿に押印させ、出勤したことにしていたこともあったようです。  調査に対し教授は、当初は京都に住む予定でしたが、持病が悪化し、東京の自宅で家族と同居して京都に通うようにしていたと釈明しています。  また、自宅で研究や業務ができると考えていたといい、「不正の認識はなかったが、反省している」と説明しているそうです。  京都大学では、2015年と2017年にも元教授や助教のカラ出張が判明し、京都大学は20177月、再発を防ぐ体制を整備すると表明していました。  京都大学は、今回の不正経理事案に関する調査で明らかになった発生要因等を踏まえ、今後、二度とこのような問題が生じないよう、改めて一層の取り組みの強化を図るとしています。  具体的には、当該部局及び全学として、以下の再発防止策を実施するようです。 1)部局における再発防止策 ①秘書業務を行う者、出勤簿管理担当者、経理担当者間の情報共有と各業務間の理解促進、処理状況把握の緊密化 ②用務先へ出張事実確認を適宜実施 ③教職員に対する会計事務説明会の実施 2)全学的な再発防止策  以下について新たに取り組み、教職員の意識向上を図る。①正しい旅費の手続きと支給の流れについて改めての通知 ②不正経理に関して、具体的な事例や想定を紹介し、注意点を重点的に認識できるよう効果的な周知 ③今回の事案について、研究費使用ハンドブック及び e-Learning 研修において事例として取り上げ、不正防止意識の高揚を図る。 ④教員の勤怠管理の適正化を図るための通知

 これだけ、京都大学を含め、国立大学法人でカラ出張などの問題が多発し、京都大学も20177月に再発を防ぐ体制を整備すると表明していたことを考えると、停職1月間というのは甘いのではないかと思います。  あとは、授業を受け持っていない教員は必要なのでしょうか?  こういった大学は、国からの補助金も減らして欲しいですね。

 東京に住んでいる京都大学教授が出張費を計上して手当など不正請求していたことについて、どう思われましたか?


ソニー子会社の社長が不適切な高額接待で辞任!

 ソニーの内部監査で、子会社の経営陣による不適切な交際費や出張費の支出が見つかったことがわかったようです。
 金額や回数が過剰で、ソニーは私的流用がないかどうかなどの調査を続けているようです。
 問題を指摘された子会社の社長らはすでに辞任しているようですが、ソニーはこの人事を公表していません。
 問題があった子会社は、ソニー製品などの設計を手がけるソニーエンジニアリング(神奈川県藤沢市)と、ソフトウェア開発を担うソニーデジタルネットワークアプリケーションズ(東京都品川区)の2社です。
 ソニーによると、この2社の取締役を兼ねる3人が必要な社内手続きを経ずに、最近2年間に高額な接待の授受や出張を繰り返していたことが判明しました。
 ソニーが「取締役として不適格だ」と伝えたところ、3人は、先日、自ら辞職しました。
 うち1人は2社の社長を兼ねており、後任には、同様に2社の取締役を兼ねていたソニー本社の執行役が就きました。
 辞任した3人が問題を認めているかどうかは、「確認できていない」(広報)そうです。
 内部監査で3人以外の不適切な支出は見つかっておらず、ソニーは組織ぐるみの不正ではないとみているようです。
 不正な会計処理も判明していないそうです。
 ソニーの神戸司郎執行役(法務担当)は、「社長交代の公表が必要な規模の子会社ではない。調査を進め、追加的な措置が必要になれば対応する」と話しています。
 ここ数年、上場企業の子会社などでの不正が多いですね。
 上場企業も、きちんと子会社の内部統制を構築して欲しいですね。
 あとは、こういった問題は、形式上公表が必要でなくても、自発的に公表して欲しいですね。
 個人的には、その辺に企業の誠実性が現れるような気はします。
 ソニー子会社の社長が不適切な高額接待で辞任したことについて、どう思われましたか?

20数億円を横領し台湾で豪勢な暮らし!

 台湾の警察当局は、先日、勤務先から約55,000万円を着服した業務上横領容疑で警視庁に指名手配されていた東京都内の自動車部品会社の元総務課長(43)を高雄市で拘束したと発表しました。
 元総務課長は、今後、日本に移送される見通しだそうです。
 発表によると、元総務課長は、20141月、勤務先の会社の預金口座から、約55,000万円を着服した疑いで指名手配されていました。
 元総務課長は、日本で高級腕時計や宝飾品を購入し、台湾人の元妻(52)と一緒に台湾に逃亡しました。
 台湾では、宝飾品などを売却して約1億円の戸建てなど住宅3軒を購入し、豪勢な暮らしをしていたようです。
 自宅からは高級腕時計やバッグ、宝石(約3億円相当)が押収されました。
 元総務課長は、調べに対して、「これまでに20数億円を横領した」と供述しているそうです。
 このような事件があるといつも思いますが、20数億円を横領されてしばらく気づかない会社もどうなのかと思いますね。
 やはり、経営者がきちんとコストを掛けて内部統制を構築して、会社も従業員も守らないといけないですね。
 20数億円を横領し台湾で豪勢な暮らしをしていたことについて、どう思われましたか?

金融庁が生保の完全歩合制を問題視し架空契約事件のソニー生命に立ち入り検査!

2018年05月10日(木)

ソニー生命保険の社員から架空の生命保険契約で現金をだまし取られる被害が相次いだ問題で、金融庁がソニー生命に立ち入り検査に入っていることが、先日、分かったようです。 業務の成果に応じて賃金が支払われる「完全歩合制」の給与形態が事件を招いた可能性があるとして、実態の把握に乗り出しているようです。

被害は、顧客からの問い合わせで発覚し、ソニー生命が20177月に発表しました。 我が香川県内で営業を担当していた元男性社員が20099月~20174月に、6人の顧客と架空の生命保険契約を結び、計13,521万円をだまし取ったという事件です。  20179月には、広島県内の元男性社員が同様の手口で複数の顧客から現金数千万円をだまし取っていたことも判明し、広島県内の男性社員は20181月に逮捕されました。

金融庁は、一連の事件を受けて、2017年秋から検査官をソニー生命に派遣し、ソニー生命の完全歩合制の給与形態に問題がなかったかなど、検査を行っているようです。 ソニー生命の社員が「契約の取れない月に現金をだまし取って補填(ほてん)していた可能性もある」とみているためです。  20185月末までに検査を終え、問題があると判断した場合は業務改善命令を出すようです。

完全歩合制は、外資系生命保険会社でも採用されており、契約の件数や金額によって年数千万円を稼ぐ社員もいます。 ただし、成果給のため収入は安定せず、これが不祥事が起こる一因となっている可能性もあり、金融庁は固定給を手厚くする国内大手生保の賃金体系と比較するなどして、保険業界全体の給与形態についても見極める方針です。

一方、ソニー生命は、20184月から、支社のコンプライアンス(法令順守)強化を目的に「コンプライアンスオフィサー」を40人配置しました。 また、過度な競争を招きかねないとして、年2回の販売強化月間を廃止しました。 営業成績が優秀な社員を表彰し、海外旅行を授与する報奨制度の廃止も検討しているようです。

個人的には、そういう事件を起こすような人は一部の人だけだと思いますし、能力があるから完全歩合制の世界でやっていけている方がたくさんおられると思います。 歩合制ではない金融機関でも不祥事は年間何件も起きているわけであり、完全歩合制が悪いというのは的外れのような気がします。 そうではなく、不祥事が起こらないような仕組み(内部統制)の構築や教育がされていないからだと思います。 金融庁には、まともな仕事をしてもらいたいと思います。

金融庁が生保の完全歩合制を問題視し架空契約事件のソニー生命に立ち入り検査をしていることについて、どう思われましたか?


中国保険大手の元会長が1兆円を搾取か?

2018年04月19日(木)

違法経営の問題で中国政府の管理下に置かれた中国保険大手の安邦(アンパン)保険集団の元会長が、出資詐欺などの罪で起訴され、公判が、先日、上海で始まったようです。

 起訴状によると、元会長は保険料から6524,800万元(約1兆1千億円)をだまし取り、国外投資などにあてたそうです。

安邦保険集団は、2011年、虚偽の書類で監督当局から投資型保険商品を売る許可を取得し、保険料の一部を元会長の会社に移し、対外投資や債務の返済、個人用途に使ったとされます。 元会長は、業務上横領の罪でも起訴され、保険金計100億元を自分の会社に移したとされます。 元会長は、事実関係や罪名に異議を申し立て、「自分は法律がわからず、その行為が法に触れるのかわからない」と述べています。

安邦保険集団は、アメリカの高級ホテル「ウォルドルフ・アストリア・ニューヨーク」などの買収で知られます。 国外投資で中国から大量のお金を流出させ、人民元安を招いた企業の代表格とされています。

さすが中国、桁違いという感じですね。 日本でも、売上高が1兆円を超える企業は、150社くらいしかないですからね。

中国保険大手の元会長が1兆円を詐取したことについて、どう思われましたか?


資産運用失敗で多額の損失を出した夙川学院元理事長に7億円賠償命令!

2018年04月18日(水)

リスクの高いデリバティブ(金融派生商品)取引による資産運用の失敗で33億円余りの損害を出したとして、神戸市の学校法人「夙川学院」が、元理事長に約10億円の賠償を求めた訴訟の判決が、先日、神戸地裁尼崎支部でありました。

 河田充規裁判長は「各取引を十分に調査、検討すべきだった」として、元理事長に約7億6千万円の支払いを命じました。

河田裁判長は、理事長がデリバティブ取引を始める際、法人の資産運用の内規に反し、理事会に諮っていなかったと指摘しました。 さらに、監査法人や一部の理事から危険性を指摘された後も、十分な検討をしないまま投資を続けたことが「合理的な裁量の範囲を超えている」としました。

判決などによると、元理事長は平成15年に夙川学院の理事長に就任し、平成16年~平成20年、証券会社3社とデリバティブ取引を行いましたが、リーマンショックの影響などで約335,600万円の損害を出し、平成23年に理事長を辞任していました。

夙川学院は「担当者がいないのでコメントできない」としています。

ここは、僕が大学生のころは、住んでいた近くにあったのですが、現在は神戸市に移っているんですね。 学校法人が、デリバティブ取引をすること自体どうかと思いますが、教育機関である以上、内部的な手続きもきちんとしないといけないですね。

資産運用失敗で多額の損失を出した夙川学院元理事長に7億円賠償命令があったことについて、どう思われましたか?


商工中金で新たに不正577件!

2018年04月17日(火)

政府系金融機関の商工組合中央金庫(商工中金)は、先日、融資や統計など幅広い分野で、新たに577件の不正が見つかり、累計で5,538件に達したと発表しました。

 その後、西武ホールディングス出身の関根正裕氏が社長に就任しましたが、不正に手を染める企業体質は根深く、抜本的な改革は容易ではないでしょう。

商工中金によると、政府の危機対応融資関連で、新たに23件の不正が見つかったほか、これまで不正が見つかっていなかった地方自治体の制度に基づく融資でも、13件の不正が行われていたようです。

危機対応融資の不正と同様、本来は対象ではない好業績の企業の財務諸表などを改ざんし、自治体からの利子補給をもらうなどして低利で貸し付けていました。 日本銀行の制度を利用した成長・創業支援融資でも、新たに不正が見つかりました。 貸付先を十分に調査しないまま融資していた事例が見つかり、不正の数は、これまでに発覚していた8件から大幅に増え、481件に上りました。

融資以外では、取引先を対象に毎月行っていた経済統計調査「中小企業月次景況観測」で、新たに不正が見つかりました。 企業から数字を聞き取らず、職員が勝手に記入していた事例などが165件に及びました。 201710月から調査を中断していたようですが、廃止を決めたそうです。

何らかの不正に関与した職員数は、553人となりました。 新たに不正が判明した109人は、処分するようです。

「コンプライアンス(法令順守)などについて、経営の周知努力が極めて不十分だった」と、菊地慶幸副社長は、先日の記者会見で、不正が広範に行われていた理由を問われ、経営陣の責任を強調しました。 菊地副社長は、不正の背景として、職場における改ざん手口の共有などがあったとの認識を明らかにしました。

融資実績が業績評価の対象となっていたことから、不正が広がった可能性があるとの考えを示しつつ、「職員の負担に配慮しなかった経営の問題が極めて大きいと思っている」と述べました。

商工中金は、新たな社長に西武ホールディングス傘下のプリンスホテルから関根氏を招き、組織の立て直しを図ります。 経済産業省出身の安達健祐(けんゆう)社長は退任しました。

商工中金を巡っては、昨春の第三者委員会の調査や、それを踏まえた昨秋の全件調査でも、うみを出し切れず、不正の件数がずるずると増えていきました。 経産省や金融庁などから、2度の業務改善命令を受けていますが、2度目の改善計画はいまだ提出できていないようです。

経産省が2017年秋に設置した商工中金のあり方を議論する有識者会議は、20181月、危機対応融資などの低利融資を縮小した上で、将来の民営化を前提とする経営改革の提言をまとめました。

政府が株式の約46%を保有する政府系金融機関として、民間との差別化を図りながら再起できるかどうか、新社長の前途には、課題が山積しています。

こういうことが平気でできる組織なのでしょうし、こういうことで実績を上げた方が役員や管理職になっていると思いますので、再起はかなり厳しいのではないかと思います。 それが、再び民業を圧迫するようなことをする原因となるのではないかと危惧します。 よって、個人的には、民営化ではなく解体だと思いますね。

商工中金で新たに不正577件が発覚したことについて、どう思われましたか?


安倍首相が森友問題で全省庁に電子決裁導入を指示!

 「書き換えにより行政全体の信頼が損なわれ痛恨の極みだ。閣僚が先頭に立って、全ての政府職員が一からやり直すつもりで信頼回復に全力で取り組む」と強調しました。

電子決裁システムは文書の修正などの履歴を自動的に記録します。 全ての文書の決裁や保存、更新をシステム上で管理していれば、早期の不正発見や書き換えの防止につながる可能性があります。 今回の森友学園をめぐる書き換えでは、14件の文書のうち1件は書き換え前の原本がシステム上に記録されていました。

電子決裁システムは、各省庁が導入済みです。 全ての決裁文書のうち電子決裁の割合は全省庁を合わせた2016年の実績で91.4%です。 ただし、電子決裁をする案件の判断基準は各省庁に委ねられ、電子決裁の割合も省庁ごとに異なっています。 野田聖子総務相は、閣議後の記者会見で、各省庁による公文書管理のあり方を調査し、電子決裁への移行が進んでいない原因や必要な対応策を検討する考えを明らかにしました。

4月からは行政文書の恣意的な廃棄を防ぐ政府の指針見直しに基づき、各府省庁が検証に必要な行政文書を1年以上保存するよう定める新規則を適用します。 財務省が昨年、森友学園に関する交渉記録を1年未満の保存期間の対象文書として破棄していたと明らかにした問題を受けた措置です。

菅義偉官房長官は、閣議後の記者会見で、「新たな指針による厳格なルールを徹底し運用する」と述べました。

そもそも、今回の森友問題の諸悪の根源がどこになるかはさておき、今回の措置は当然のことだと思います。 全省庁統一の最低限のルールも決める必要があると思いますが。書き換えや改ざんは懲戒解雇くらいにしておく必要があるのではないでしょうか?

安倍首相が森友問題で全省庁に電子決裁導入を指示したことについて、どう思われましたか?


京セラの経理担当の元社員が1億2千万円超の着服で刑事告訴!

2018年03月06日(火)

京セラ(本社・京都市伏見区)は、先日、神奈川秦野工場(神奈川県秦野市)の経理担当者だった元社員の男性(51)が、会社の資金1億2千万円超を着服したとして、業務上横領罪で神奈川県警に刑事告訴したと発表しました。 元社員は会社の調査に事実関係を認めており、京セラは2017年8月に懲戒解雇しました。

京セラによると、元社員は平成24年9月~平成29年6月に、計4回にわたり京セラの預金口座から本人が開設した口座へ、工場の支払い名目などで計約1億2,600万円を送金したとしています。

2017年7月の社内調査で発覚しました。 元社員は「住宅ローンの返済や遊興費に充てた」と事実関係を認めたそうです。 これまでに約5,960万円が返金されました。

京セラは「コンプライアンス(法令順守)の徹底と管理体制の強化により再発防止に努める」としています。

社内調査で発覚したとは言え、京セラほどの会社でも、内部統制が不十分ということですね。 大企業も、リスクを再認識してほしいですね。

京セラの経理担当の元社員が1億2千万円超の着服で刑事告訴されたことについて、どう思われましたか?


2億円を横領した元経理責任者を逮捕!

2018年03月01日(木)

宮城県柴田町に本社があるスーパー「伊藤チェーン」で経理業務を担当していた女性が、会社の口座から50万円を着服したとして先日、業務上横領の疑いで逮捕されました。 警察は着服した総額が2億円に上るとみて捜査しているようです。

逮捕されたのは「伊藤チェーン」の元経理責任者で、東京都江戸川区の無職の女性(59)です。 警察によりますと、元経理責任者は、2015年5月、東京都内のコンビニエンスストアでこの会社の口座から現金50万円を引き出した疑いがもたれています。

元経理責任者の不正は会社が銀行から融資を受けるための審査の過程で発覚したということです。 元経理責任者は経理の責任者を2006年から務めていて、警察は発覚を受け、解雇された2015年6月までの約10年間に2億円を着服したとみて捜査しています。

着服した金は株券の購入などに使ったとみられていて、取り調べに対し元経理責任者は容疑を認めているということです。

この手の事件があったときにはいつも思いますが、これだけ多額の現預金を横領されて気がつかないものなのか?と思ってしまいます。 やはり、長年同じ方(特に女性)に経理を担当させるのはリスキーだと思いますし、内部統制は大事(必須)ですね。

2億円を横領した元経理責任者が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


日本取引所グループが不祥事頻発で危機感を持ち企業不正防止で指針!

2018年02月28日(水)

東京証券取引所を傘下に持つ日本取引所グループは上場企業に不祥事の防止に向けた新指針を導入するようです。 経営陣と現場の連携強化や問題を早期に発見する仕組みづくりを促します。 東芝や神戸製鋼所など大企業の不祥事が頻発し、放置していれば市場の信頼低下につながると判断し、企業に具体的な防止策の徹底を呼びかける異例の措置をとります。

上場企業の管理や審査を担う自主規制法人が策定し、月内に原案を公表するようです。 指針の名称は「上場企業における不祥事予防のプリンシプル(規範)」になる見通しです。

指針は6つの原則で構成します。 経営陣と現場の双方向のコミュニケーションを求めるほか、不正の芽を発見した際の機敏な対応や取引先を含めたサプライチェーン(供給網)全体に責任を果たすことなどを要請します。

仮に新指針を守らなくても罰則はありません。 ただし、新規上場をめざす企業の上場審査の際には、指針に沿った予防策が整っているかどうかを点検します。

東証には内部管理体制に問題がある企業の上場を廃止する罰則があります。 それでも東芝の不正会計や神鋼のデータ改ざんなど上場企業の不祥事が止まらないのが実情です。 不祥事を起こした後に改善策に取り組むだけでは不十分とみて、指針を通じて未然に予防策を講じる必要を呼びかけ、企業の自発的な取り組みを促します。

既に上場している企業について効果があるのか分かりませんが、少しは良くなるのでしょうね。 個人的には、このブログでも何度か書いていますが、既に上場している企業についても、代表者が交代する際などには、何らかの義務を与えるべきなのではないかと常々思っています。

日本取引所グループが不祥事頻発で危機感を持ち企業不正防止で指針を導入することについて、どう思われましたか?


ネット銀を悪用し勤務先から1億円詐取した男を逮捕!

  勤務先の会社から1億円超をだまし取ったとして、京都府警捜査2課と八幡署は、先日、電子計算機使用詐欺の疑いで、大阪市中央区南船場1丁目の美容サロン会社社長の男(36)を逮捕しました。
 逮捕容疑は、20166月~20175月に、インターネットバンキングを悪用し、当時勤務していた八幡市の鋼板加工会社の預金口座から、自らが管理する口座に送金を繰り返し、計約11,900万円をだまし取った疑いです。
 京都府警によると、男は当時、会社の経理を担当していました。

 20177月から無断欠勤が続いたため、同社が業務実態を調べたところ、不正送金が判明したそうです。 京都府警の説明では、男は201612月に美容サロン会社の社長に就任しており、会社の運営資金に充てたとみて調べています。

無断欠勤が続いたので、業務実態を調べ、不正送金が判明したようですが、これだけの金額を横領していても気付かないんですね。 こういうお金で美容サロンの運営がされていたと思うと、何だか複雑な気分になりますね。

ネット銀を悪用し勤務先から1億円詐取した男が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


竹中工務店子会社の元次長を背任容疑で逮捕!

2018年01月31日(水)

下請け業者への架空発注で会社に損害を与えたとして、大阪府警捜査2課は、先日、背任容疑で、大手ゼネコン竹中工務店の子会社「TAKシステムズ」(大阪市中央区)の元社員(67)を逮捕しました。 架空取引の総額は6年間で約1億円に上るといい、大阪府警捜査2課で使途を調べています。

逮捕容疑はTAKシステムズ社の大阪支店次長だった平成28年8月~10月、下請け業者と架空の設計業務委託契約を結んでTAKシステムズ社に報酬を請求させ、TAKシステムズ社に約130万円の損害を与えたとしています。 なお、元社員は容疑を認めているようです。

大阪府警捜査2課によると、元社員は取引関係のあった業者に「退職者や心の病気になった社員に渡すため、ストックする必要がある」として裏金作りへの協力を呼びかけていたようです。

正規の業務委託に架空の追加発注を上乗せする手口で、いったん業者に支払われた報酬を還流させていたそうです。

もちろんダメなことですが、世の中でこの手の裏金作りは昔からずっと続いているのだろうと思いますが、『心の病気になった社員に渡すため』というのは、時代の流れを感じますね。 この手の事件があるといつも思いますが、取引先も大企業のプレッシャーで断れずに仕方なくやっているのだと思いますが、どうやって会計処理しているのでしょうね?

竹中工務店子会社の元次長が背任容疑で逮捕されたことについて、どう思われましたか?


クリニックで1億3,500万円の使途不明金!

2018年01月29日(月)

伊豆新聞によると、医療法人社団望洋会(伊東市和田)が運営する下田市高馬の「下田循環器・腎臓クリニック」で昨秋、約1億3,500万円に上る使途不明金が発覚し、直後に事情を知る30代の事務長が失踪したようです。

同院によると、事務長は2012年4月の開院以来、事務長を務め、経理を一手に任されていました。 2017年10月3日、経理に不自然な点があるため、理事長代理の事務局長と税理士が同院を訪れ、事務長に説明を求めました。 事務長は「説明の準備をするため10分ほど時間がほしい」と退席し、この間に姿を消したそうです。

およそ1か月後に自転車を盗んだとして千葉県松戸署に身柄を拘束されましたが、釈放後に身元引受人(母親)の元からいなくなり、現在も行方が分かっていないようです。

使途不明金の大半は、外来診療で患者が窓口で支払う診療費で、これらの現金収入は、出納帳に出入金を記載した上、院内の金庫で管理し、ある程度たまると同院名義の預金口座へ入金する仕組みになっていたようです。 しかしながら、2013年10月以降、口座に入金された形跡はなく、出納帳残高は急激に増加していました。 この出納帳残高と金庫内現金残高の差額が1億3,500万円に上るそうです。

同院担当の税理士は、帳簿上問題はなかったため、現金をチェックしていなかったそうです。 現金の所在について事務長は、税理士の問いに「別の金庫があって、そこに保管してある」、花房院長の問いには「理事長の個人口座に入れてある」などと、その都度言い逃れしていたそうです。 院内外に監査担当者は置いていませんでした。 同院から相談を受けた下田署は、内偵捜査を進めています。

花房院長は「非常に多額であり、経営に影響が出始めている。汚れた金ではないか、脱税に関与しているのではないかなど、ありもしないことを言われ困っている。スタッフの士気がそがれ、患者にも迷惑を掛けている。まず事務長に出てきてもらい、真実を語ってもらいたい」と訴えています。 同院はホームページでも、事務長に関する情報提供を呼び掛けています(画像も掲載しています。)。

同法人は同院を中核に、いずれも伊東市内で横山病院、介護老人保健施設のぞみ、伊豆のさと診療所の計4施設を運営しています。 同院は人工透析も行っており、約130人の透析患者を抱えています。

少なくともそれだけの現金が帳簿上は存在するわけですから、税理士はおかしいと思わなかったのでしょうか? 今は、横領のリスクがあるため、時代的に現金を持たないようになってきていると思います。 お忙しいとは思いますが、面倒くさいと思わずに、経営者も少なくとも決算時には、現金の実査をしたり、実査の場に立ち会うほうがいいでしょうね。 そういう行動が、色々な問題を未然に防ぐことになると思います。

クリニックで1億3,500万円の使途不明金が発覚したことについて、どう思われましたか?


南野陽子さんの夫が9,000万円の横領で刑事告訴!

2018年01月22日(月)

「彼は、我々医療法人のお金を勝手に引き出し、財布代わりに使っていた。彼の行為は横領です。許せません」 怒りをこめてそう話すのは、東京・赤坂で医療法人を経営する理事長のA氏です。 A氏が告発する「彼」とは、女優・南野陽子さん(50)の夫です。

南野さんが4歳年下の夫と結婚したのは2011年です。 当時はインターネット関連会社社長と紹介され、1,000万円といわれた婚約指輪が話題を呼びました。 その後、銀座にある別の医療法人の経営に携わっていました。 ちなみに、南野さん本人も同法人の役員として名前を連ねていました。

事の発端は、2016年7月、A氏の医療法人に南野さんの夫が事務局長として就任したことでした。 A氏は、知人を介して南野さんの夫を紹介されたそうです。

「南野さんの夫は『銀座にある自分の医療法人では、大手企業の検診を何社も手がけている』と、束になった書類を見せてきました。 また、南野さんの夫は『あなた方の法人を盛り上げていきたいと思っています。協力させてください。いずれは私の法人と合併して、もっと大きくして、徳洲会を抜きましょうよ』と話していました。 紹介してくれたのが知人だったこともあり、事務局長として経理を仕切ってもらうことにしました。印鑑と通帳も渡しました」(A氏)。

それまでクリニックの経営は順調でした。 ところが2016年12月、1本の電話から異変に気づくこととなりました。 「融資を受けている新潟の地方銀行から電話があり、『今月分の引き落としがなかった』というのです。南野さんの夫に確認すると、ネットバンキングで他行から回した、と。しかし、それでも引き落としができず、やむなく私が自分の口座から振り込みました。 さらに2017年1月、今度は血液検査を請け負ってもらっている会社から『半年前から検査料が振り込まれていない』と連絡がきた。いったい、どうなっているんだと南野さんの夫を問いつめたんです」(A氏)

A氏が調べると、従業員の給料は支払っていましたが、税金や年金や保険料、そのほか外部への支払いのほとんどが滞っていることが判明しました。 しかも、南野さんの夫は「A氏に代わって、自分が法人オーナーになった」と外部に触れ回っていたそうです。

「直ちに南野さんの夫との契約を解除して、通帳と印鑑を取り返した。すると口座から勝手に引き出した金が2億円近いことがわかりました。手口なのか口座に一部は戻しているのですが、9,000万円以上が使途不明のままです」(A氏)。

A氏は2017年末、警視庁赤坂署に業務上横領で南野さんの夫に対する告訴状を提出しました。 A氏が明らかにした通帳の記録を見ると、近田氏が使途不明な引き出しをたびたびおこなっていた実態がわかります。

南野さんの夫は、なぜ勝手に大金を引き出したのでしょうか? 2017年12月下旬、銀座の職場に現われた本人を直撃したところ、週刊FLASHの取材に戸惑いながら、こう答えたそうです。

「横領しているという事実はないですよ。僕のほうが横領されている。僕のほうから提訴していますから。それ以上は言えません。何もしゃべりません」 南野さんの夫が言う提訴は、1月3日現在なされている形跡はなかったようです。

南野さん本人はこの件について把握しているのでしょうか? 自宅マンションでインターホン越しに聞くと、「迷惑なので、事務所を通してもらえませんか」とピシャリだったようです。 所属事務所を通じてコメントを求めたようですが、期日までに回答は得られなかったそうです。

2018年のNHK大河ドラマ『西郷どん』で篤姫の女中頭の幾島役に抜擢された南野さんですが、新たに発覚した夫の横領疑惑の火の粉が南野さんに飛ばないことを願うばかりです。 ニュースになりやすいだけかもしれませんが、芸能人のご主人って、問題を起こす方が多いように思いますね。

南野陽子さんの夫が9,000万円の横領で刑事告訴されたことについて、どう思われましたか?


亀田製菓がタイ子会社の不適切会計で調査報告書を公表!

2018年01月11日(木)

以前、このブログに決算発表延期のことを書きましたが、亀田製菓は、先日、米菓を生産するタイ子会社の不適切会計問題に関する調査報告書を公表しました。 調査報告書では、2010年12月から2017年9月にかけて棚卸資産が累計で約6億円過大に計上されていたと認定しています。 原因として、子会社の経理部以外の第三者によるチェック機能が働かないなどガバナンスや内部統制が不十分だったと指摘しています。

独立調査委員会の報告書によると、不適切会計は現地子会社のタイ人の経理部長が主導したと指摘しています。 この経理部長は、独立調査委の調べに不適切会計をした理由として、「赤字が続くと会社が閉鎖されてしまうと思った」と話しているそうです。

また、独立調査委の調査に伴い延期していた2017年4~9月期の連結決算も発表しました。 純利益は前年同期比36%減の10億円でした。 米菓の主原料である国産米の価格が上昇したほか、アメリカ子会社が、気象要因で一時的に操業を停止したことも響いたようです。

2018年3月期通期の業績予想も、下方修正しています。 連結純利益は前期比74%増の47億円になる見通しですが、従来予想を10億円下回ります。

ここ数年、上場企業の海外子会社における不正が散見される中で、あまりにも内部統制が杜撰と言うほかないですね。 会社にも監査法人にも、海外子会社に、最低でも3年に1回くらいは行って、監査して欲しいですね。

亀田製菓がタイ子会社の不適切会計で調査報告書を公表したことについて、どう思われましたか?


大豊建設が下請け業者に架空・水増し発注の疑い!

 東証一部上場の大豊建設は、先日、下請け業者との不正取引の疑いが判明したと発表しました。 2015年10月から2017年8月にかけ、東日本の事業所が特定の下請け業者へ架空発注や水増し発注をして、約1億4,000万円の工事費を不正に支払った疑いがあるそうです。 近日中に外部の識者を含めた内部調査委員会を設けたうえで,「なるべく早く結果を公表する」としています。

1.不正取引の経緯と内容 平成29年9月6日付で外注契約における不正な経理処理を告発する匿名の投書が弊社内部通報窓口等に届きました。 弊社は、本通報を経営上のリスクと捉え、同月26日の取締役会の決定により、社外役員および社外有識者により構成した調査チームに調査を委託し、公正で客観的な事実調査を開始いたしました。 調査の結果、平成27年10月から平成29年8月までの間、弊社事業所において、特定の協力会社に対し、架空発注、水増し発注を行い、工事費約1億4千万円を不正に支払っていた疑義が生じております。

2.今後の見通し 弊社は、本件不正取引の全容の解明及び原因究明ならびに同種の事案の有無について、外部有識者を含めた内部調査委員会を設置し、調査を進めることといたしました。 詳細につきましては、内容が判明し次第、別途開示させて頂きます。

内部通報窓口に投書があったということは、社内の人か下請け業者の方だろうと推測されますが、こういうまともな方がおられるということは、ホッとしますね。 ただ、こういうことを防げないということは、内部統制が不十分ということだと思います。 キックバックとかは発見が難しいとは思いますが、担当者のローテーションなどで、防いでほしいですね。 立場の弱い下請け業者も迷惑を被ると思いますので。

大豊建設に下請け業者に架空・水増し発注の疑いがることについて、どう思われましたか?


JALが3億8千万円の振り込め詐欺の被害!

2018年01月04日(木)

日本航空(JAL)は、先日、取引先を装った電子メールに指定された不正な銀行口座に航空機のリース料などを送金し、計約3億8千万円をだまし取られる被害に遭ったと発表しました。 JALは、警視庁品川署や香港の警察当局などに被害届を提出し、受理されました。 担当者の処分を検討しており、平成29年度決算に特別損失の計上を予定しているようです。

JALによると、JAL本社財務部に、9月下旬、「ボーイング777-300ER」をリースしているアメリカの金融会社の担当者を装い、リース料の支払先を香港の銀行の別名義口座に変更するよう電子メールが届きました。 偽のアドレスでしたが、パソコンには担当者と同一のものが表示されていたため、信用したJAL社員は4日後の支払期日に3か月分のリース料約325万5千ドル(約3億6千万円)を送金しました。

その後、金融会社から督促が来て発覚しました。 担当者は社内調査に「リース機のため、支払いが遅れると止められる恐れがあり、(変更口座の)確認前に支払いを優先した」と説明したそうです。

このほか、アメリカ支店の貨物事業所にも、8月、取引先を装った同様のメールが届き、2か月分の貨物地上業務委託料約21万6千ドル(約2千400万円)を香港の銀行口座に送金し、アメリカ連邦捜査局(FBI)などに被害を届け出ました。

JALともあろう大会社が、同じような手口の詐欺に1件のみならず、2件も引っかかったんですね。 こういう変更は、少し余裕を持って郵便ではなく、直前にメールで来るものなのでしょうか? JALは、口座情報の確認を厳格化するなどの対策を講じたとしているようですが、内部統制派とうなっているのでしょうか?

あまりにもお粗末な事件ですね。

JALが3億8千万円の振り込め詐欺の被害にあったことについて、どう思われましたか?


清水建設執行役員の実家を除染作業員が草むしり!

 国の除染事業が私物化されていたのでしょうか?

 福島第1原発事故の除染事業を担う清水建設のJV(共同企業体)で、除染作業員が、除染の対象地域ではない清水建設の執行役員の実家で、草むしりなどを行っていたことが、FNNの取材でわかったようです。 執行役員は事実を認め、辞任しています。

実家は、新潟県との県境の福島県西会津町にあり、除染の対象地域ではありませんが、作業員12人が、草むしりを行っていまいた。 また、冬には3年にわたり、4回、雪かきを行っていたそうです。 作業車でやってきた除染作業員たちは、この執行役員の実家裏庭などを、およそ5時間かけ、作業道具を使って草むしりしたそうです。 「草むしり」に参加した除染作業員は、「『清水建設の偉い人の実家だから、気をつけてやれ』と。『ガラスとか割ったり、家を傷つけたりすればクビになるからな』って。みんな集められて、きょうは大熊で(の除染作業として勤務に)つけていいからって」と語っています。 このJVの除染では、作業員は、国から危険手当1万円を日当に上乗せして受け取れますが、参加した作業員によると、下請け企業の幹部の指示で、草むしりを除染作業として勤務報告していたそうです。 「草むしり」に参加した除染作業員は、「除染で出た廃棄物と一緒に処分という形でやりました。おかしいなと思いました」と語っています。 参加した作業員によると、黒い袋は除染専用のもので、刈り取った草は、下請け企業の幹部の指示で、国の除染廃棄物の仮置き場に捨てたそうです。

一方、当初、下請け企業の代表は、仮置き場への投棄と、危険手当の国への請求を否定していました。 下請け企業の代表は、「(作業員は、勤務につけろと指示されたと)ふーん」、「(草を仮置き場に廃棄したと)そんなことないでしょうよ、そんなのあり得ない。(実家がどこにあるかも知らない)会津だとは、わかってますよ。(どうしてご存じなんですか?)われわれの得意先ですからね」と話していました。 しかしながら、下請け企業の代表は、このあと、作業員に執行役員の実家の草むしりなどをさせた事実を認め、「深く反省している」と話しました。

この下請け企業は、原発事故の翌年に設立され、清水建設の下請けとして、年間100億円を売り上げるまでに急成長しています。 下請け企業との癒着があったのか、清水建設の執行役員は、「(これは育った実家ですよね?)広報通してお願いします。(指示されたんですか)指示してないです」と話しています。 執行役員は、指示したことを否定する一方、「草むしり」などをしてもらった事実を認めました。 そして、FNNの取材が進む中、その費用を個人負担で下請け企業に支払ったうえで、執行役員を、辞任しました。

清水建設は、内部調査を始めていて、「疑義を持たれるような行為があったことは誠に遺憾です」とコメントしています。 また、除染事業の発注元である環境省は、この問題について、「事実関係を調査中です」とコメントしています。

こういうことをして受注するというのは商売上あるのかもしれませんが、事実であれば、国の手当てである1万円は税金が使われているわけですから、許しがたいことですね。 執行役員のほうから要求したわけではないのかもしれませんが、結局、そういうものが清水建設の仕入価格や経費に跳ね返ってくるわけなので、内部統制上も問題があるでしょうね。

清水建設執行役員の実家を除染作業員が草むしりしていたことについて、どう思われましたか?


商品券3,000万円を不正取得した日本経済新聞社次長を懲戒解雇!

 日本経済新聞社は、先日、業務を装って計3,000万円相当の商品券を不正取得していた東京本社販売局第2部次長の男性社員(44)を懲戒解雇しました。

男性社員は、2012年8月~2017年5月に、西部支社販売部などで63回にわたりグループ会社に商品券を発注し、換金して私的に使用していましたが、虚偽の説明をして新聞販売店や本社に代金を負担させていました。 男性社員は、本社を通じて全額弁済する意向を示しているようです。

本社はまた、男性社員の不正を把握したのに対応を怠った元上司の東京本社販売局次長を降格としました。 2017年7月に別の販売局社員を懲戒解雇した件と合わせて管理責任を問い、常務執行役員販売担当、東京本社販売局長をけん責としました。 常務取締役販売統括は、役員報酬30%を1か月返上します。

日本経済新聞社は、「社員による不正行為であり、厳正に対処するとともに、おわびいたします。社員教育を徹底、管理体制を強化します」(広報室)としています。

他社の不正などを報道している日本経済新聞社の内部統制がこの程度かと思うと、残念ですね。 それにしても、『商品券』ってどのような局面で使うのでしょうか? 『虚偽の説明』というのがどのようなものか知りたいですが、報道機関ゆえ、上司などの処分が甘いように思いますね。

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パソコンを詐取したことを「謝罪代行業者」に謝らせて発覚を免れる!

 総合印刷「凸版印刷」(東京)の関連会社「トッパンエムアンドアイ」(現NDIソリューションズ)で多額のパソコンが詐取された事件で、詐欺容疑で警視庁に逮捕された元同社営業担当社員(35)が、「謝罪代行業者」を使って、発覚を免れていたことが捜査関係者への取材でわかりました。

 詐取したOA機器は、総額約13億円に上るそうです。

元社員は、取引先から受注したように装った虚偽の注文書を提出し、同社からノートパソコン約740台(計約1億円相当)をだまし取った疑いで、先日逮捕されました。 パソコンなどは中古品買い取り業者に転売し、高級外車やマンションの購入費用などに充てていました。

不正が発覚しないよう、「謝罪代行業者」から勤務先に電話をかけさせ、「代金の支払いが遅れる」などと謝らせていました。 謝罪代行業者はインターネット上などで客を募り、依頼主に代わって苦情に対応したり、謝ったりするサービスを提供しており、電話での謝罪の相場は数万円だそうです。

この会社の内部統制はどうなっているんでしょうね? まともな与信管理や購買管理などが行われていないんでしょうね。 「謝罪代行業者」というものがあるのを初めて知りました。 今回の事件は悪用しているケースですが、人のお悩みは仕事につながると言いますが、世の中のニーズをきちんととらえたお仕事だなぁと感心しました。 ネットで調べてみると、結構ニーズがあるようです。

パソコンを詐取したことを「謝罪代行業者」に謝らせて発覚を免れていたことについて、どう思われましたか?


1億3千万円を無断で借り入れた背任容疑で社会福祉法人の元理事長を逮捕!

 大阪市摂津市の特別養護老人ホームなどを運営する社会福祉法人の名義で不正に1億3千万円を無断で借り入れて損害を与えたとして、大阪府警捜査2課は、先日、背任の疑いで、元理事長(71)を逮捕しました。

 逮捕容疑は、理事長だった平成267月、理事会の決議や承認を得ずに議事録などを銀行に提出し、1億3千万円を借りて社会福祉法人に損害を与えたとしています。

大阪府警捜査2課によると、元理事長は借りた金のうち約1億円で買収した兵庫県西宮市の介護サービス会社の社長に就任しました。 残りの金の使途は分かっておらず、同社はすでに破綻しています。

元理事長は「買収した会社の事業は社会福祉法人の事業にするつもりだったし、損害を与える目的はなかった」と容疑を否認しているそうです。

この社会福祉法人をめぐっては、元理事長が約13億円を不正に流用していたことが内部調査で判明し、社会福祉法人が20173月に、大阪府警に刑事告訴していました。

この手の事件もよく目にしますね。 社会福祉法人は、いろいろと優遇されているわけですから、私腹を肥やすのではなく、社会福祉に知識のある方に理事長に就いてもらいたいと思いますし、手続き的なこともルールに基づいてきちんとしてほしいですね。

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JA佐久浅間の元職員の女が104万円を横領し逮捕!

  顧客の定期貯金口座を不正に解約し100万円あまりを横領したとして、元JA職員の女が逮捕されました。

 業務上横領の疑いで逮捕されたのは、JA佐久浅間の元職員で佐久穂町の容疑者(45)です。

容疑者は、JA佐久浅間に勤務していた20145月下旬、顧客の定期貯金を不正に解約し現金100万円あまりを横領した疑いがもたれています。 容疑者は当時、貯金を扱う窓口業務を担当していましたが、JAが不正に気づいて20169月に懲戒解雇し、先日警察に告訴していました。

調べに対し、容疑者は容疑を認めていて、警察は余罪があるとみて捜査を進めています。  JAによりますと、横領した金額は4,700万円に上り、容疑者は生活費に充てたと話しているということです。

香川県に限らず、JAは不祥事が多いですね。 内部統制という意識が、一般企業より劣っているんでしょうね。 一金融機関として、きちんと内部統制の構築に努めてほしいものです。

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中国銀行の31歳行員が顧客の預金2億円を着服!

2017年12月07日(木) 

中国銀行(岡山市)は、先日、顧客の預金約2億円を着服したとして、高松支店の男性行員(31)を懲戒解雇処分にしたと発表しました。 業務上横領容疑で告訴・告発する方針だそうです。

中国銀行によると、行員は2015年7月~2017年10月に、顧客の30~70代の男女11人に「国債、投資信託の運用に必要」などとうその話をし、現金を窓口で引き出す際に必要な払戻伝票を書かせるなどして、預金を着服していたそうです。

行員が休暇中の11月上旬、顧客から高松支店に問い合わせがあり、不正が発覚しました。

行員は「現金は外為取引の損失の穴埋めやギャンブルに使っていた」などと説明しているようです。

被害額のうち、行員と親族が約8,900万円を返金し、残り約1億1,600万円を銀行が肩代わりしたそうです。 宮長雅人頭取は会見し、「信頼を裏切ったことに対して申し訳なく思っている。再発防止策にきちんと取り組んで参りたい」と謝罪しました。

多かれ少なかれ金融機関ではこのような事件は起きるのでしょうが、2年間も気づかない組織もどうなのかと思いますね。 本当に、内部統制をきちんと構築することが、従業員のためにも会社のためにもなりますので、一度構築したらそれで終わりではなく、時代の流れに沿ってタイムリーに変えていってほしいですね。

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粉飾決算を繰り返し数十億円の融資を受けた携帯電話販売会社の元社長ら3人を逮捕!

中京テレビによると、粉飾決算を行い、融資名目で銀行から、約2億円をだまし取ったとして、携帯電話販売会社の元社長ら3人が逮捕された事件で、3人が、粉飾決算を繰り返し、10社以上の金融機関から、数十億円の融資を受けていたとみられることがわかりました。

詐欺の疑いで逮捕されたのは、愛知県名古屋市に本社があった携帯電話販売会社の元社長(68)ら男3人です。

警察によると、3人は、3年前からおととしの間に、愛知県名古屋市千種区にある銀行の支店に虚偽の決算報告書を提出し、融資名目で、計1億9,000万円を入金させ、だまし取った疑いがもたれています。

その後の警察への取材で、3人が、少なくとも8年前から、粉飾決算を繰り返し、10社以上の金融機関から、数十億円の融資を受けていたとみられることがわかりました。

携帯電話販売会社はおととし、約27億円の負債をかかえて倒産しました。

この会社は、愛知県小牧市の美容専門学校を運営していましたが、倒産した影響により、学校は、2024年5月、突然閉校する事態となり、生徒は、転校や退学を余儀なくされました。

元生徒の女性(20)は、「閉校しなければ、みんなと一緒に国家試験を受けて、春から美容師として働いていただろうなと思います。学校関係者より上の人が逮捕されるとは思っていなかったので驚いています」などと話していました。

警察は、3人の認否を明らかにしていません。

携帯電話販売は儲かるイメージがあるのかもしれませんが、ドコモショップでもどんどん閉店しているところを見ると、経営は厳しいのでしょうね。

かと言って、粉飾をして良いわけではありません。

金融機関や会計事務所に、隠すのではなく、明らかにして一緒に再建策を考えて実行していく方が望ましいのではないかと思います。

粉飾決算を繰り返し数十億円の融資を受けた携帯電話販売会社の元社長ら3人が逮捕されたことについて、あなたはどう思われましたか?


「史上稀に見る悪質な倒産劇」堀正工業が粉飾決算で得た資金はどこに消えたのか?

企業の信用情報を扱う東京商工リサーチが「史上稀に見る悪質な倒産劇」評したのが、7月24日、東京地裁から破産開始決定を受けた堀正工業(東京都品川区)です。
1933年創業の老舗で大手ベアリングメーカーNTN(東証プライム)の代理店として成長しました。
地味な分野の商社破産のどこがそれほど悪質だったのでしょうか?

「粉飾決算を長年続けて金融機関を騙してきた。会社側が数行と説明していた取引金融機関は、実際は地方銀行を主体に50数行に及び300億円以上を引っ張っていた。負債総額は282億円。金融機関はパニックだ」(経済記者)

週刊現代によると、粉飾は20年近くに及ぶと見られ、直近の2022年9月期では売上高約45億円、最終赤字約3.4億円のところ、粉飾により売上高約68億円、最終利益は約4.8億円にかさ上げされ、その数字も金融機関ごとに変えられていました。
裏には損保系生保の大物営業マンがいて、出身銀行の名刺を渡しながら堀正工業を紹介し、「融資の輪」を広げていったそうです。

粉飾で得た資金はどこに消えたのでしょうか?
決算書によれば、堀雅晴代表個人や代表が関係する企業や親族への貸し付けは約93億円に達します。
東京都内のタワーマンション、軽井沢の保養所などに散財された形跡もあるようです。
疑惑は、捜査当局によって解明されることになりそうです。

結構な額の粉飾ですね。
最初はすぐに取り戻せると思ったのが取り戻せずに、どんどん増えていったんでしょうね。
どんな手法だったのか明らかにして欲しいですね。
個人的には、取引銀行が多いのは何かあるのでは???と思ってしまいますが、20年近く銀行も何も気付かなかったんでしょうか?
会計事務所もどこまで知っていたんでしょうね?

「史上稀に見る悪質な倒産劇」堀正工業が粉飾決算で得た資金はどこに消えたのか?について、あなたはどう思われましたか?


コロナ融資悪用し9,800万円詐取疑いで会社役員を逮捕!

朝日新聞によると、粉飾した決算報告書を金融機関に提出し、新型コロナウイルス対応の融資金をだまし取ったとして、大阪地検特捜部は、先日、大阪市の修繕工事会社の社長(38)を詐欺容疑で、税理士法人元事務員(53)を詐欺ほう助の疑いで逮捕しました。
大阪地検特捜部は認否を明らかにしていません。

発表によると、社長は2020年4月、大阪府がコロナの影響を受けた中小企業向け制度融資を受けるため、売上高を過大に粉飾した決算報告書などを大阪府内の金融機関に提出し、翌月、計9,800万円の融資金を会社名義の預金口座に振り込ませた疑いがあります。

関係者によると、大阪地検特捜部は、2022年春、修繕工事会社の複数の関係先を家宅捜索していました。
融資金を振り込んだ金融機関の担当者は、朝日新聞の取材に対し、「コメントは差し控える」と答えています。

大阪地検特捜部によると、税理士法人元事務員は2019年12月と2020年3月、決算報告書などを粉飾して社長に提供し、犯行を助けた疑いがあるそうです。
税理士法人元事務員は、2022年3月、横浜市の家庭用給湯器の設置・販売会社の元社長が銀行から多額の融資をだまし取ったとされる事件に関与したとして、詐欺ほう助罪で起訴されています。

これって誰が主導しているのでしょうか?
税理士法人の元事務員が主導していたとすれば、会計事務所をやっている身としては恐ろしいですね。
社長が主導しているとすれば、こういった話しを持ちかけてくる会社とは契約を解除しないといけないでしょうね。
9,800万円も貸すわけですから、金融機関もどうなんでしょうね?

コロナ融資悪用し9,800万円詐取疑いで会社役員が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


粉飾決算に手を染めていた不動産会社がコロナ禍で倒産の顛末!

デザインハウス東京は、地場の不動産業者などを主な得意先に抱え、東京都世田谷区の若林・三軒茶屋など城西地区を主要営業エリアに、マンションおよび戸建住宅の販売を行っていました。

特に近年は、中古の戸建て物件を買い取った後に更地にして建売業者や個人に販売する形態で、1件当たり数千万円から1億円強程度の案件を年数件のペースで取り扱い、2017年5月期には年売上高約6億6,000万円を公表していました。

しかし、新型コロナウイルス感染拡大に伴って、情勢は一変しました。
戸建ての売却が大幅に減少し市場が停滞したことで、取引機会の減少や取得価格の上昇を招き、土地の仕入れが著しく困難となったのです。
また、いわゆるウッドショックの影響による建設資材高騰も、相対的な土地販売価格の抑制につながり、利益率の低下を招いていました。

資金繰り確保のために、セーフティネットやコロナ特別融資などで5,000万円を超える借り入れを行いましたが、不動産取得のためのプロジェクト融資もあることから借入金負担は増す一方となってしまいました。

また、プロジェクト融資を得る目的で、過年度より架空の売上高や実在性のない固定資産の計上といった粉飾決算に手を染めていたことから、金融機関への支援要請も断念せざるを得ない状況となっていました。

業態特性もあるが、借入過多と粉飾決算で、気づいたときには身動きがとれない状況に陥いりました。
結果論にはなりますが、早い段階で金融機関や専門家へ相談することでハードランディングを極力避けられるような結末を迎えることもできたはずです。

政策的に、金融機関は貸付先との伴走を求められており、事業再生が難しい場合でも各種私的整理制度などを活用することで、ステークホルダーや地域経済へのダメージを軽減できる可能性があります。
業容縮小期の事業運営において、金融機関への早期の相談と連携は必須事項でしょう。

粉飾は、最初はこれくらいならと思い、業績が回復すれば取り返せると思うのかもしれませんが、これだけ、コロナ禍が続くと、取り返しのつかないレベルまで行ってしまうんでしょうね。
経営者が悪いのは言うまでもないのですが、相談もされないような銀行も反省しないといけないのかもしれませんね。
同業者ゆえ、顧問税理士はどれくらい相談を受けていたのだろうかということも気になります。

粉飾決算に手を染めていた不動産会社がコロナ禍で倒産の顛末について、どう思われましたか?


「シックスパッド」など美容・健康器具を手がける美容器具会社に課徴金勧告!

徳島新聞によると、証券取引等監視委員会は、先日、売上の過大計上があったとして、金融商品取引法違反の疑いで、東証グロース上場で、トレーニング機器「シックスパッド」など美容・健康器具を手がける「MTG」(愛知県名古屋市)に課徴金366万円を納付させるよう金融庁に勧告しました。

証券取引等監視委員会などによると、MTGは「美容ローラー」などについて、MTGが最終的な販売先を確保することを前提に中国の業者に販売し、売上として計上していました。
しかしながら、その後販売先を見つけられず、商品の大半を業者から買い戻していました。

証券取引等監視委員会は、業者に販売した時点で売上として計上するのは不適切だったと判断しました。

いわゆる押し込み販売ですね。
上場企業としてあるまじき行為だと思います。
2019年9月期の上半期の話しですが、売上高を21億円、営業利益を20億円ほど修正し、通期の営業利益も黒字予想だったのが赤字に転落しています。
投資家をだましている行為だと思いますので、本当にやめて欲しいですね。

「シックスパッド」など美容・健康器具を手がける美容器具会社が課徴金勧告を受けたことについて、どう思われましたか?


長野の社会福祉法人が事業借金穴埋めで粉飾決算!

中日新聞によると、長野県内で介護サービスを展開する社会福祉法人(長野県長野市)は先日、前理事長らが高齢者向け住宅事業などで発生した借金を穴埋めするため2018年度の決算を粉飾していたと発表しました。
私的流用はなかったとしています。

社会福祉法人によると、前理事長は借金で発生した利息数千万円の支払いに法人の運営資金を流用しましたが、回収可能な資金のように会計上見せかけていました。

会計事務所の調査で2020年春に発覚しました。
2021年5月に長野県の特別監査を受け、7月19日までに改善報告を提出するよう指導されていました。

社会福祉法人は、「深くおわび申し上げる。引き続き、関係者に対する責任追及、再発防止、経営改善に取り組み、信頼の回復に努める」とコメントしました。
介護サービスの利用者らには、書面で説明したようです。

社会福祉法人も大きいところから、公認会計士または監査法人による会計監査が義務付けられるようになっていますが、取りたくてもなかなか取れない法人格である社会福祉法人であり、様々な優遇等もありますので、早期に基本的にすべての社会福祉法人に会計監査を義務付けた方がいいのではないかと思っています。
学校法人の場合、補助金をもらっているところは会計監査が義務付けられていますので、学校法人とのバランスを考えても、それが当然だと考えています。

長野の社会福祉法人が事業借金穴埋めで粉飾決算をしていたことについて、どう思われましたか?


不正会計の東芝に初の賠償命令!

2015年に発覚した東芝の不正会計問題で株価が下落し損失を被ったとして、2銀行が計約5億7千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地方裁判所は、先日、東芝に計約1億6千万円の支払いを命じました。
東芝によると、不正会計問題を巡り、賠償命令が出たのは初めてだそうです。

国内外の個人や機関投資家が起こした同種訴訟は、今回を含めて37件あり、請求額は総額約1,780億円に上ります。
一部では和解が成立したり、原告側の敗訴が確定したりした訴訟もあるようです。

2行は日本カストディ銀行と日本マスタートラスト信託銀行(いずれも東京)で、飛沢知行裁判長は、2010~2015年に公開された東芝の有価証券報告書の一部について「投資判断に影響を与える重要な事項に虚偽記載があった」として株価下落との因果関係を認め、法人として虚偽記載がないよう配慮すべき注意義務を怠ったと判断しました。

東芝は「判決の内容を精査し適切に対応する」とのコメントを出しました。

悲しいことではありますが、東芝の敗訴が確定し、少しでも不正会計の抑止につながればいいなぁと思っています。
損害賠償が当たり前になり、不正会計をした当時の役員も当然賠償を行うようになれば、取締役会とかも緊張感を持ったものになると思いますし、問題を隠すのではなく、利益を増やすということを考えるようになるのではないかと思います。
そうなってくると、監査法人の責任も重くなると推測されますが、監査法人に勤める人が少なくなるかもしれませんね。

不正会計の東芝に初の賠償命令が下されたことについて、どう思われましたか?


シャープの子会社でシャープ出身の社長も黙認していた不正会計が75億円!

朝日新聞によると、シャープは、先日、スマートフォン向けのカメラレンズの製造子会社「カンタツ」(東京都)で、2018年4月~2020年9月に架空計上などで売り上げを75億円水増しする不正会計があったと発表しました。
シャープ出身の社長が目標達成に強いプレッシャーをかけたことが一因だったそうです。

不正会計の影響などで、シャープは2019年3月期と2020年3月期の純利益を、それぞれ13・8%、34・5%引き下げました。
一方、2021年3月期の業績予想は、家電の販売などが好調で据え置きました。

調査にあたった弁護士らの委員会の報告書によると、シャープからカンタツに送り込まれた社長(現顧問)が、業績目標の達成を現場に強く指示し、注文がないのに売り上げを架空計上するなどの不正を黙認していました。
一部では自ら不正を指示していました。
カンタツ社内にも、親会社出身者の方針に口を挟まない「忖度(そんたく)」の雰囲気があったようです。

記者会見をしたシャープの野村勝明社長は、「管理監督が甘かった。グループのガバナンスを強化していく」と謝罪しました。
不正会計は2020年11月の内部監査で発覚しました。調査に時間がかかったため、シャープは2020年4月~12月期決算発表を金融商品取引法が定める20121年2月15日の期限までにできず、先送りしていました。

おそらく、親会社から来た方には逆らえないようなグループ全体の社風なのでしょうね。
自ら不正を指示するような方が社長として送り込まれるのくらいなので、この社長自身も強いプレッシャーを受けていたのかもしれませんが、経営者としての資格がないのではないでしょうか。
親会社の役員を含め、グループ全体の役員の教育、もしくは一掃が必要なのではないかと考えます。

シャープの子会社でシャープ出身の社長も黙認していた不正会計が75億円あったことについて、どう思われましたか?


富士電機の子会社が242億円架空取引に絡んでいた!

東証1部上場の富士電機は、先日、連結子会社の富士電機ITソリューション(東京都千代田区)が絡む架空取引で、総額242億円を売上高として計上していたと発表しました。

取引期間は2015年3月から2019年10月までで、取引件数は38件です。
すでに発注を解除した4件を加えると、総額は289億円に上ります。

富士電機は、「業績に与える影響は軽微で過年度修正はしない」としているようです。

架空取引は、ほかに、このBLOGでも取り上げましたが、東芝子会社の東芝ITサービス(神奈川県川崎市)、日本製鉄子会社の日鉄ソリューションズ、リース会社のみずほ東芝リース(東京都港区)など複数社が関与し、東証1部上場のシステム開発会社、ネットワンシステムズが取引を持ちかけるなど主導的な役割を担っていたことが分かっています。

富士電機は社外の弁護士らでつくる特別調査委員会を立ち上げ、事実関係を調べていました。
富士電機は「社員が実体のない架空取引だったと認識していたことを示す証拠や、不正の証拠は認められなかった」と結論づけました。

富士電機が言っていることが正しいのかどうか分かりませんが、いわゆる最近話題になった東芝子会社の循環取引の話です。
循環取引はぐるぐる回っているだけですから、書類はきちんと整えられているため、会計監査人は見破れないことが多いのではないかと思いますが、当事者である会社は気づかないものなのでしょうか?
1件当たりそれなりの金額の取引だと思いますので、エンドユーザーは誰とか、どういった使い方をされるものなのだろうかとか、価格は妥当なのだろうかとか、仕入れたのもの中身はどういったものなのだろうとかは、分からないものなのだろうかと思ってしまいますね。

富士電機の子会社が242億円架空取引に絡んでいたことについて、どう思われましたか?


中小企業の粉飾決算が激増している!

 日刊ゲンダイDIGITALによると、地方銀行を中心に、取引先である中堅・中小企業の長年にわたる粉飾決算が露呈するケースが増えているようです。

「昨年6月のバンクミーティングで40年間にわたり粉飾を行ってきたことを明らかにした広島の名門書店『フタバ図書』など、最近になって取引先の中堅・中小企業の粉飾が増えていることが気にかかる」(地銀幹部)というのです。

全国地方銀行協会の笹島律夫会長(常陽銀行頭取)も、2019年11月の会見で、「融資先の粉飾決算が最近になって見られている。資金繰りがついていて形式上は普通に見えていたが、後になって気が付くケースが出ている」と懸念を示しています。

粉飾から倒産にいたるケースも急増しているようです。
大手信用情報機関の東京商工リサーチが2020年1月8日に発表した2019年1月~12月の「コンプライアンス違反」倒産のうち、粉飾決算が確認された倒産は18件で、前年から倍増しています。
また、30年にわたり粉飾決算を続けていた「開成コーポレーション」(埼玉県・破産)のように、「粉飾決算の期間が30年、15年、10年など長期にわたるケースが目立った」そうです。

この背景について、東京商工リサーチは、「粉飾決算は、資金繰りが維持されている間は発覚しにくいが、人件費の負担などから資金繰りが逼迫し、金融機関に借り入れ返済のリスケ(返済猶予)を要請する際、発覚するケースが増えている」と分析しています。

特に、2009年12月に施行された中小企業等金融円滑化法により融資の返済を猶予されてきた中小企業が、円滑化法の適用からほぼ10年を迎え、さらなる返済の繰り延べを許されなくなったことが大きく影響しているとみられます。

「中小企業等金融円滑化法の適用を受けるためには、実効性のある抜本的な再建計画を策定し、金融機関に承認してもらうことが前提になっていた。その俗に、“実抜計画”と呼ばれる再建計画の最長期間は10年とされている。その期限到来を控え、再建できなかった企業が退場を余儀なくされ始めた」(地銀幹部)というわけです。

金融庁幹部も、「粉飾はなかなか見抜けないが、貸し手の銀行と企業とが距離があって話をしないので、見抜けないこともあるのではないか」とくぎを刺しています。
粉飾倒産は、地銀の与信コストを増加させ、苦しい決算をさらに苦しいものにしかねません。

個人的には、あまり、金融機関が融資先を訪問しなくなっているので、当然の結果なのでないかと思います。
生命保険や投信やM&Aなどの手数料商売に走るのではなく、金融機関の本業である融資を融資後も含めたところで今一度きちんとやらないと、金融機関の将来はないのではないかと思いますね。

中小企業の粉飾決算が激増していることについて、どう思われましたか?


東芝の子会社が架空取引200億円!

 東芝は、先日、IT(情報技術)サービスを手掛ける連結子会社で架空取引があったと発表しました。
2019年4月~9月に計上した売上高約200億円規模がこれまで明らかになっており、2019年4月~12月期決算で取り消す方向だそうです。
2020年3月期に営業利益(米国会計基準)1,400億円を見込んでいますが、「該当するのは利益率が高くない案件で、現時点で影響があるとはみていない」としています。

架空取引があった子会社は、東芝ITサービス(川崎市)で、情報システムの導入支援や構築などを手掛けています。
製品やサービスのやりとりが存在せず、資金のみが循環する「循環取引」があったとみられます。
東芝は、子会社が積極的に関与したかどうかについて、「証拠が検出されていない」と説明しています。

東芝は2月14日に予定している2019年4月~12月期決算の発表までに詳細を明らかにし、業績に反映する見通しです。
20年3月期の売上高は3兆4,400億円を見込んでいます。
東芝は、2015年にも不正会計が発覚しています。
パソコンやテレビなどの事業で、2015年3月期までの7年間で2千億円を超す利益を水増しし、東京証券取引所から特設注意市場銘柄に一時指定されました。

あれだけ世間を騒がせたのに、今なお循環取引をやっているなんて、どういう企業体質なんでしょうね。
他の報道によると、この子会社の売り上げの半分くらいが架空取引のようです。
当然、子会社の管理責任は親会社にあると思いますので、こういう企業は、早く市場から出ていって欲しいですね。
ゆうちょ銀行もそうですが、やはり、上場企業及びそのグループ会社の役員・従業員は、モラル・常識・品格・資質などが必要なんだろうなぁと改めて感じました。

東芝の子会社が架空取引200億円を行っていたことについて、どう思われましたか?


JDIは内部通報受け昨秋にも不適切会計の有無を調査!

 朝日新聞によると、経営再建中の液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)が昨秋、内部通報を受けて不適切会計の有無を調べていたことが分かったようです。
当時の調査では、指摘された会計処理は適切だったと判断しましたが、この内部通報とは別に、不適切会計に関わったと主張する元社員からの通知が先日あり、JDIは再調査を迫られています。
内部通報を受けた調査での判断が覆れば経営再建に影響が出かねず、再調査の結果が焦点になっているようです。

複数の関係者によると、昨秋の内部通報を受けて、JDIの当時の経営陣は会計監査人のあずさ監査法人にも確認し、過去の会計処理に問題はなかったと判断しました。
JDIはこうした経緯や元社員からの通知などに基づき、在庫評価や減損処理などに問題がなかったかどうかを調べています。

不適切会計への関与を通知した元社員は、5億7,800万円を着服したとして2018年12月に懲戒解雇されました。
着服とは別に、過去の経営陣からの指示を受けて、「過年度決算で不適切な会計を行った」と先日JDIに通知しています。
これを受け、JDIは弁護士などでつくる特別調査委員会を立ち上げました。

元社員は入社以来、経理部門の幹部を務めていました。
特別調査委員会は今後、歴代の最高経営責任者(CEO)や最高財務責任者(CFO)から不正経理への関与などを聞き取ります。
ただし、元社員は11月下旬に自殺を図り、その後に死亡したとみられることから事情を聴くことはできなくなっています。

JDIは「適切な会計処理が行われてきた」と主張しており、2019年4月から12月期決算を発表する2020年2月までに結果を公表したい考えのようです。
特別調査委員会の調査が長引けば、金融支援の受け入れに向けた手続きが滞る可能性があるためです。

JDIは先日、投資顧問会社いちごアセットマネジメント系の企業から800億円から900億円の金融支援を受け入れることで基本合意したと発表しました。
取引先の台湾の電子機器受託製造大手ウィストロンからも5千万ドル(約54億円)の金融支援を受けることで基本合意しています。
主要顧客のアメリカのアップルは、2019年7月から操業停止中の白山工場(石川県)の一部設備を2億ドル(約216億円)で買い取ることを検討しているようです。

JDIは2020年1月中にいちご側と最終契約を結び、2~3月に資金調達を完了させようとしているようですが、特別調査委員会の調査結果次第では金融支援の受け入れに影響が出かねません。

通知したご本人がお亡くなりになっているので、うやむやにされてしまうかもしれませんが、特別調査委員会の調査結果がどうなるかウォッチしていきたいと思います。
場合によっては、再生させるに値しない会社になってしまうかもしれませんね。

JDIは内部通報受け昨秋にも不適切会計の有無を調査していたことについて、どう思われましたか?


低収益による甘い銀行審査で「粉飾倒産」が増えている!

 粉飾決算で財務内容をごまかしていた中小企業の倒産がじわりと増えているようです。
日銀の超低金利政策の影響で収益の低迷が続く中、甘い審査でこうした取引先に資金を貸し出し、痛手を被る金融機関も目立つようです。

「各金融機関、顔を合わせれば(融資先の)粉飾という言葉が出てくる」と、西日本シティ銀行と長崎銀行を傘下に置く西日本フィナンシャルホールディングスの谷川浩道社長は、先日の記者会見でこう嘆きました。

信用調査会社の東京商工リサーチによると、2019年1~10月の企業倒産件数のうち、粉飾決算を理由とする倒産は16件で、前年同期の2倍に増えました。
「経営不振で長らく粉飾を続け、隠し切れなくなった企業が多い」(担当者)そうです。

横浜銀行などを抱えるコンコルディア・フィナンシャルグループの川村健一社長は、「結構いい調子に見える会社が実は粉飾で、倒産している」と指摘しています。
多くの銀行が警戒感を強め、倒産に備えた引当金の積み増しに動いているようです。

粉飾が増えた理由はさまざまです。
景気の影響より経営者の順法意識など「個別の話」(全国地方銀行協会の笹島律夫会長)との声が多いようです。
ただし、プロである銀行が見抜けなかったのは、低金利と地元の融資先減少に苦しむ地方銀行などが「地の利がない地域で融資した」(笹島氏)事例が増えたことも一因のようです。

金融当局筋は「都道府県境を越えた融資の審査が緩くなっている。危ない融資先が(他地域から来た)新参者に押し付けられている」と不安視しています。
粉飾倒産の「地雷」を踏む銀行が一段と増える恐れもありそうです。

ここ数年、県外での融資に積極的になっている金融機関は多いと思いますが、ある種、事前に想定されていたのではないかと思います。
それでも融資しないといけないほど、金融機関の経営が厳しくなっているのでしょうね。
やはり、金融機関の数が多すぎるところに起因している面もあると思いますので、どんどん統合や淘汰が進んでいくんでしょうね。

低収益による甘い銀行審査で「粉飾倒産」が増えていることについて、どう思われましたか?


名門ラジオ局「エフエム東京」が不正会計!

 「番組出演者の皆様、エンタメ業界の皆様、そして何よりリスナーの皆様に大変なご心配をおかけした。国民の共有財産である電波をお預かりし、公共性の高い放送事業者としてあってはならない事態を発生させた。心よりお詫び申し上げます」
「TOKYO FM(トウキョウ エフエム)」の愛称で知られるラジオ局大手のエフエム東京の黒坂修社長は、先日の記者会見でこう言って謝罪しました。

エフエム東京は、同日、5月に設置した第三者委員会の調査報告書を公表しました。
それによると、2016年度から3期にわたる決算で、当時の経営陣が新規メディア関連子会社「トーキョー スマートキャスト」(TS社)で生じた赤字を隠匿するために、エフエム東京などが保有するTS社株を異動させることによって、TS社を連結対象から不当に除外するなどの不正会計がなされていたようです。

不正会計発覚のきっかけは、エフエム東京や同社の会計監査を担当する監査法人への内部通報でした。
本来、計上されるべきであった営業損失は3年間で約11億円にのぼります。
エフエム東京の2018年3月期の営業利益は15億円弱と発表されていましたが、TS社の2018年3月期の営業損失4億円超を加味すると、実際の営業利益は約10億円だった計算になります。

そのほかにも、銀行を介してTS社に貸し付けを行った際、必要な取締役会への報告を怠ったり、エフエム東京のラジオ番組に関する広告会社との取引に、TS社を関与させて手数料を供与していた点も問題だと指摘されています。

TS社が手がけていた新規メディアは、「i-dio」という地上波デジタル放送兼インターネットラジオです。
専用の携帯端末や車載型の受信機で移動しながらでも情報が入手できることがセールスポイントで、高音質で映像や文字も楽しめる新しいメディアです。
2013年3月にエフエム東京が公表した資料には、「ラジオを活性化し、ひいてはラジオの価値向上につながっていくことが期待されます」という意気込みが記されています。

その後、エフエム東京の関連会社が基地局開設や放送事業に必要な認可を総務省から取得し、TS社は番組企画や制作を担う形で2016年3月から放送を開始しました。
エフエム東京がi-dio事業に投じた金額は債務保証なども含めて約100億円にのぼります。

売上高185億円、総資産400億円弱(いずれも2018年3月期)のエフエム東京にとって社運を賭けたi-dio事業ですが、TS社の赤字は徐々に膨らんでいきました。
2018年3月期には債務超過に転落、2019年3月期にその額は4.5億円に拡大しました。

報告書によれば、i-dio事業の経営悪化が取締役や株主などに明らかになると、撤退を含めたi-dio事業の抜本的な見直しと経営陣の責任が問われかねないため、これを回避する動機があったようです。

i-dio事業はどの程度厳しい状況なのでしょうか?
黒坂社長は「正直、状況が厳しいという現実はある」と述べるにとどまりました。
ただし、i-dioを放送波で利用するためには専用端末が必要で、インターネットコンテンツが台頭する中、専用端末の普及は進んでいないとみられます。

i-dioを生かした防災情報配信システムが自治体に導入されつつあり、総務省から免許を付与されている立場で、i-dio事業から撤退するわけにはいかないようです。
事業の今後について、黒坂社長は「複数の協業先候補と交渉を進め、パートナーとして事業の一部を担っていただくレベルではなく、(事実上)事業そのものの営業権を担っていただく」形で検討していくと話しています。

目下の課題は発表を延期している2019年3月期決算の公表で、9月末を目指すそうです。
エフエム東京は非上場会社ですが、冒頭の黒坂社長の発言どおり、公共の電波を用いて事業を行っている放送局が決算を公表できていない事態は憂慮すべきです。

「i-dio」という新しい挑戦で「ラジオの未来」を作ろうとしましたが、その姿勢が裏目に出てしまったエフエム東京です。
調査報告書が「閉鎖的かつ風通しの悪い組織風土が醸成されたのは、(前会長の)冨木田(道臣)氏の代表取締役としての在任期間が長いこと」「(冨木田氏に)権限が集中し、(中略)経営陣の意向に対して、異を唱えることが困難な状況になっていたことも(不正会計の)重要な要因の一つ」と指摘するように、一連の不正会計を主導した冨木田氏らの「罪」は大きいようです。

旧経営陣に代わって6月に社長に就任した黒坂社長ら新経営陣がどこまで組織改革を進められるか、その手腕が問われています。

保身のために赤字企業を不当に連結対象から外すというのは、かなり悪質ですね。
公共の電波を用いて事業を行っている放送局がこういった体質だと、説得力がなくなるのではないでしょうか?

名門ラジオ局「エフエム東京」が不正会計をしていたことについて、どう思われましたか?


ホシザキが不正調査費用かさみ減益!

 子会社で不適切取引があった厨房用機器大手ホシザキが、先日発表した2019年6月中間決算は、売上高が前年同期比0.2%減の1,496億円、営業利益は13.1%減の186億円でした。

中間期の減収は10年ぶりのようです。
なお、営業利益減益は2年ぶりです。

顧客の大手飲食チェーンが人手不足から出店計画を見直したことなどで国内販売が伸び悩んだほか、不正の調査費用11億円を計上したことが響いたようです。

不正の調査費用って11億円もかかるんですね。
直感的には高すぎる気がしますが、ホシザキにとって高くつきましたね。
結局、不正をしても、何も得られるものはないということですよね。
株主の配当も減るわけでしょうから。
その辺は、すべての上場企業の経営者に認識してほしいですね。

ホシザキが不正調査費用かさみ減益となったことについて、どう思われましたか?


「J.FERRY」ブランドの会社で10年以上の粉飾が発覚!

 銀座本店のほか、自由ヶ丘や表参道、お台場のヴィーナスフォートでアパレルブランド「J.FERRY」のショップを展開してきたリファクトリィ(東京都中央区)が、先日、東京地方裁判所へ民事再生法の適用を申請しました。

 ファストファッションの台頭や少子化、ネット通販市場の拡大などに伴うアパレル不況が主因の倒産かと思いきや、社長が10年以上にわたって粉飾決算していたことを告白し、周辺に衝撃を与えているようです。

リファクトリィは、1992年7月に設立され、30~50代を対象とした比較的高価なラインの『J.FERRY』、20~50代を対象としたリーズナブルな価格設定の『003 J.FERRY』『MAISON TOKYO』の3ブランド・店舗名および「J.FERRY OUTLETSELECT」の店舗名で事業を展開しています。
最近は、東京(7店舗)、千葉(5店舗)をはじめ、北海道から福岡まで計30店舗を展開しています。
運営方法は直営路面店舗(5店舗)、インショップ店舗(3店舗)、リファクトリィが店舗を賃貸して運営を販売代行業者に一括委託する店舗(22店舗)の3形態となっていました。

店舗数を増やし続けたことで、会社公表による年間の売上高は約6億1,700万円(2002年6月期)、約13億8,000万円(2007年6月期)、約28億8,500万円(2012年6月期)、約43億5,300万円(2017年6月期)と拡大しています。
この間、年間の売上高が前年を下回ることは一度もなく、経営は順調に推移しているように映っていたようです。

そうしたなか、リファクトリィが倒産に向かうきっかけとなったのは、2019年5月末の金融機関への返済が厳しくなり、5月中旬に弁護士に相談したことでした。
その後、5月27日に金融機関、リース会社(計約30社)向けに説明会を開催したようです。

驚くことに、その場で10年以上にわたり粉飾決算を行っていたことを明かしたのです。
そのうえで、リファクトリィは私的整理を目指す意向を示したが、複数の金融機関から「金融機関の数が多いので、私的整理はハードルが高い」といった意見があり、自主再建を断念し、わずか2日後の5月29日に東京地方裁判所へ民事再生法の適用を申請しました。

負債は4月30日時点で債権者265人に対する60億1,367万円で、そのうち借入金は21行に対する53億5,613万円と負債全体の89%を占めています。

会社側によると、粉飾決算をはじめるきっかけとなった時期は、2007年ごろで、当時、金融機関からの借入残高は約15億円でしたが、同じ頃に一部の金融機関から「これ以上の追加融資は行えない。借入金を15億円までに抑えるように」との指摘を受けたことだそうです。

しかしながら、新規店舗の開業準備を進めており、引き返すことはできない状態にあっため、指摘を受けた金融機関以外からの借り入れを繰り返すこととなりました。

その実態をそのまま開示すると、金融機関との関係が悪化してしまうことを恐れ、借入金を少なく見せるために2008年6月期の決算の頃から、金融機関からの借り入れを売り上げに計上するなどの粉飾決算をはじめました。
そしてその後も、財務諸表の整合性、連続性を維持するために粉飾は恒常化してしまったようです。

粉飾を行うようになったものの、その後の数年間の業績は順調に推移し、粉飾した数値と実態の数値に大きな乖離かいりはなかったそうです。
しかしながら、その後、双方の数値の乖離が大きくなっていくこととなります。
大きな原因のひとつはスマートフォンの爆発的な普及です。

このころのスマートフォンの個人保有率の推移(総務省データ)をみると、2011年から2016年までの5年間で20代が44.8%→94.2%、30代が28.9%→90.4%と急伸しました。
これによって社会で起きた現象が、ネット通販市場の急拡大でした。

それに伴い同業者は、アマゾンやゾゾタウンといったネット通販に力を注ぎ、同販路での売り上げを増やしていきましたが、リファクトリィはそれまで通り店舗数拡大に伴う売り上げ拡大方針を変えることはなかったようです。
その結果、2016年6月期(実際の売り上げは約30億2,700万円)においてはじめて前期の売り上げを下回り、さらに翌2018年6月期の実際の年間の売上高は約25億6,300万円にまでダウンし、約7億4,100万円の最終赤字となり、限界となったようです。

申請から5日後の6月3日、都内で債権者説明会が開催され、取引先約120人が集まりました。
会社側からは社長のほか、オブザーバーとして申請代理人弁護士、監督委員弁護士が参加しました。

「スポンサー選定をM&A専門会社に依頼し、早急に外部から経営・資金支援を受ける予定。7月中旬にはスポンサーに経営権を移転したい」「候補は20~30社リストアップし、数社から好印象の回答をもらっている」などと現状と見通しを伝え、今後はその進捗が注目されることとなります。

現在、公式通販サイトでは「本気のタイムセール 最大85%オフ」と称したセールが開催されており、売れ行きはとても好調のようです。

今回のケース以外にも、最近は業歴が長く、売り上げが数十億円規模で、社名や商品の知名度が高い企業の10年以上にわたる粉飾決算発覚が相次ぎ話題になっています。

知名度が高い企業、売り上げが大きい企業であると、内部統制に大きな問題は生じていないだろうといった思い込みなどから、経営状況について、疑いの目を持つステークホルダーが現れなかった背景があるのかもしれません。

10年以上前から粉飾をしていたということは、「リーマン・ショックを乗り越えられなかったはず」との見方もできるでしょう。
今後の取引先実態調査の方法について、一石を投じる案件となったのではないでしょうか?

金融機関の融資担当者も店舗を見に行くなどすれば、ある程度分かるような気はしますが、そういうこともしていないんでしょうね。
あとは、個人的には、スポンサー探しをM&A専門会社に頼むんだなぁと思いました。
再生案件とはいえ、ある意味、買い手を探すということですから、納得できました。

「J.FERRY」ブランドの会社で10年以上の粉飾が発覚したことについて、どう思われましたか?


「すてきナイスグループ」がペーパーカンパニーを介した架空の不動産取引で粉飾!

 東証1部上場の住宅関連会社「すてきナイスグループ」(横浜市鶴見区)が粉飾決算の疑いで強制捜査を受けた事件で、すてきナイスグループがペーパーカンパニーを介して架空の不動産取引を装い、業績を水増ししていたとみられることが、関係者への取材で判明したようです。

こうした架空取引による業績の水増しを複数年にわたって行っていた可能性もあり、横浜地検などは、先日、金融商品取引法違反の疑いで関係先を家宅捜索して資料などを押収し、全容解明を進めるようです。

関係者によると、2015年3月期で、すてきナイスグループ側はペーパーカンパニーに数十億円規模の資金を貸し付け、ペーパーカンパニーはその資金でグループ傘下企業の不動産を購入し、すてきナイスグループの連結決算で利益が出たように装い、本来の損失を隠した疑いがあります。
すてきナイスグループはこうした虚偽の有価証券報告書を関東財務局に提出したとされます。

問題の有価証券報告書では、第1~第3四半期(2014年4月~12月)まで赤字でしたが、第4四半期(2015年1月~3月)には大幅な黒字に転換し、通期でも黒字となっていました。

もともと、問題となった商工ローン会社と会社名が似ていたため、会社名を変えた会社だと思いますが、『すてきナイス』な会社ではないでしょうね。
ライブドアがやっていたことと、あまり違いがないような気がします。
監査法人も第4四半期で巻き返して黒字に転換したような場合には、普段にも増して慎重な監査をして欲しいですね。
たぶん、こういうことがあると、そこの監査法人(特に小規模監査法人)が監査をしている他のクライアントの決算も疑わしいと思われるでしょうね。

「すてきナイスグループ」がペーパーカンパニーを介した架空の不動産取引で粉飾をしていたことについて、どう思われましたか?


決算書を7種類偽造した元社長らを融資金詐取容疑で逮捕!

 うその決算書を提出して銀行から融資金1億円を詐取したとして、室内装飾品販売会社(東京都港区)の元社長ら5人が詐欺容疑で逮捕された事件で、室内装飾品販売会社が偽造の決算書を少なくとも7種類作成していた疑いがあることが捜査関係者への取材でわかったようです。
警視庁はこれらの偽造書類を悪用し、複数の金融機関から融資金を詐取した疑いがあるとみて調べています。

警視庁は8日夜、元社長の(44)、投資会社役員(53)両容疑者ら男5人を逮捕したと、先日発表しました。
組織犯罪対策4課によると、逮捕容疑は2016年5月~9月、架空の売り上げを計上するなどした室内装飾品販売会社の決算書を銀行に提出し、融資金1億円を詐取したというものです。

投資会社役員ら2人は容疑を否認し、元社長ら3人は認めているすです。
同課は、金融ブローカーの投資会社役員が室内装飾品販売会社の実質的オーナーで、他の容疑者らに指示して詐欺を主導したとみているようです。

捜査関係者によると、売り上げを水増しし、債務額を少なくするなどした決算書が2016年10月期分で7種類確認されました。
前年分までも数種類ありました。
5人が経営に関与したとされる2015年~2016年ごろ、室内装飾品販売会社は約20の金融機関から総額二十数億円の融資を引き出しているそうです。
警視庁は複数の偽造決算書を使い、今回の逮捕容疑以外にも融資金を詐取した疑いがあるとみています。

7種類とはスゴいですね。
ここまでくると、金融機関にボロが出ないようにするための管理が大変でしょうね。
個人的には、そういったことに労力をかけるのであれば、これだけ資金調達が出来るのであれば事業の将来性があったり、プレゼン能力が高いと思われますので、事業に注力して成功させてほしいですね。
金融機関も、見極める力を高めてほしいですね。

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売り上げ目標の重圧でホシザキ子会社6社も不適切取引!

 業務用厨房機器大手のホシザキ(愛知県豊明市)は、新たにホシザキ北海道(札幌市)やホシザキ北関東(さいたま市)など販売子会社6社で不適切な取引が見つかったと発表しました。
2018年秋に、ホシザキ東海(名古屋市)で工事の架空発注などが発覚し、第三者委員会が販売子会社15社の2018年1月~2019年1月の取引を調べていました。

営業成績が足りない場合に売り上げを先行計上したり、急きょ発生した工事費用を協力業者に支払わせる一方、その業者に工事を架空発注してお金を戻したりしていました。
社外取締役らが社員の処分を検討しています。
こうした事案が生じた背景について、第三者委の報告書は「(売り上げの)目標達成プレッシャーがあった」と指摘しました。
名古屋市内で会見したホシザキの小林靖浩社長は「大きな要因としてプレッシャーがあった。末端の営業担当者とのコミュニケーションが不足していたことを反省している。親会社主導で経営人材を育てる」と述べました。

ホシザキは2018年秋に、ホシザキ東海の2018年1月~9月の取引を対象に社内調査しました。
不適切取引に関与した従業員が70人以上にのぼり、小林社長を含む取締役13人が月額報酬の一部を自主返納しました。
ホシザキ東海の社長と管理部長を取締役から解任し、関係する全従業員を処分しました。
2019年2月には、監査法人が2018年10月~12月もホシザキ東海で不適切取引が続いていたことを指摘し、第三者委員会が調査してきました。

ホシザキは、先日、延期していた2018年12月期決算をようやく発表しました。
売上高は前年比3.7%増の2,927億円で、フードサービス産業の設備投資が好調で、冷蔵庫や製氷機販売が伸びています。

<ホシザキ、不適切取引をめぐる経緯>
2018年9月 子会社のホシザキ東海で架空発注などがあると通報を受ける
2018年10月 2018年1月~9月期決算の開示延期を発表
2018年12月 社内調査で架空発注や着服が判明。関与した従業員は少なくとも70人に。その後、ホシザキ東海社長らを取締役から解任
2019年2月 ホシザキ東海で2018年10月~12月も不適切取引が続いていたことが判明。2018年12月期決算の開示を延期
2019年3月 第三者委員会による調査が終わらず、2018年12月期の有価証券報告書の提出を延期
2019年5月 新たにホシザキ北海道(札幌市)、ホシザキ北関東(さいたま市)、ホシザキ阪神(大阪市)、ホシザキ中国(広島市)などで不適切な取引が発覚。2018年12月期決算を発表

指摘後も粉飾を続けていたこと、関与した従業員が少なくとも70人はいたことを考えると、ノルマのプレッシャーがすごいんでしょうね。
社長を始め役員の方々は、(今回のような粉飾をしていたのかもしれませんが)ノルマを達成してきた方々でしょうから、役員を一掃しないと、そもそもノルマ必達主義の考え方が変わらないのではないかと思います。
あとは、上場企業ですので、こういったことがあると、株主などいろいろな方々に迷惑がかかりますので、役員から一般の従業員の方々まで、上場企業もしくは上場企業グループの一員ということを常に念頭に置いておいてほしいですね。

売り上げ目標の重圧でホシザキ子会社6社も不適切取引をしていたことについて、どう思われましたか?


キャッシュ・フロー計算書の粉飾!

 証券取引等監視委員会は、先日、金融商品取引法違反(虚偽有価証券報告書提出)の嫌疑で、株式会社ソルガム・ジャパン・ホールディングス及び嫌疑者3名を東京地方検察庁に告発しました。

告発の対象となった犯則事実については、下記のとおりです。

1.告発の対象となった犯則事実
 犯則嫌疑法人株式会社ソルガム・ジャパン・ホールディングス(以下「犯則嫌疑法人」という。平成28年10月1日、株式会社SOL Holdingsから商号を変更)は、東京都品川区に本店を置き、植物種子、植物加工品に関する製品化及びサービスの企画、開発、販売、輸出入等の事業を営む会社等の株式又は持分を取得・保有することにより、当該会社等の事業活動を支配・管理することを目的とする会社であって、その発行する株券を株式会社東京証券取引所が開設するJASDAQ市場に上場していたもの(平成30年9月3日付けで上場廃止)、犯則嫌疑者Aは、犯則嫌疑法人の実質的経営者であったもの、犯則嫌疑者Bは、犯則嫌疑法人の代表取締役であったもの、犯則嫌疑者Cは、犯則嫌疑法人の取締役管理部長であったものであるが、犯則嫌疑者らは、共謀の上、犯則嫌疑法人の業務及び財産に関し、平成29年6月30日、東京都品川区内に設置された入出力装置から、開示用電子情報処理組織を使用して、内閣府の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録させる方法により、関東財務局において、同財務局長に対し、同法人の平成28年4月1日から平成29年3月31日までの連結会計年度につき、営業活動によるキャッシュ・フローの額が負の9億6,625万8,000円(1,000円未満切捨て)であったにもかかわらず、11億円の借入金をスーパーソルガム種子の売上代金と偽装する方法により、営業活動によるキャッシュ・フローの額を正の1億3,374万1,000円と記載するなどした連結キャッシュ・フロー計算書を掲載した有価証券報告書を提出し、もって重要な事項につき虚偽の記載のある有価証券報告書を提出した。

基本的に、損益計算書で粉飾をしていてもキャッシュ・フロー計算書で粉飾が分かると言われていますが、おそらく、キャッシュ・フロー計算書を粉飾して告発された初の事例ですね。
比較的容易にイメージをつかめる貸借対照表や損益計算書と違い、キャッシュ・フロー計算書はつかみにくいと思いますので、ある程度分かっていないと粉飾もできないような気はしますが、借入金を売上にするのは中小企業が使っていたと聞いている非常に古典的な手法だと思いますが、監査法人は気づかなかったのでしょうか?

キャッシュ・フロー計算書の粉飾について、どう思われましたか?


ホシザキのアメリカ子会社を巡り監査法人に通報!

2019年03月27日(水)

 厨房機器のホシザキは、先日、アメリカの製造販売子会社で取引などを巡る問題が生じたことを明らかにしました。
現地の監査法人に対し、監査に影響を及ぼしかねない通報があったといい、現地の法律事務所を通じて実態を調べています。
ホシザキは国内販社の不適切取引で2018年12月期通期の決算開示が遅れています。

 ホシザキアメリカ(ジョージア州)の監査手続きの過程で、監査法人に何らかの通報があったようです。
通報者を保護するため、詳細は明らかになっていません。
ホシザキは現地の法律事務所に調査を依頼しました。
ホシザキは2018年秋、販売子会社のホシザキ東海(名古屋市)で架空発注などの不適切取引が発覚。米国では代理店経由で販売するなど日本とは商流は異なりますが、ホシザキ東海との関連についても焦点になるでしょう。

 ホシザキは一連の不適切取引を精査するため、2018年12月期通期の決算発表を延期しています。
2019月3月中に開示する予定でしたが、4月にずれ込むようです。
業績や株価にも打撃となるでしょう。
海を越えた新たな問題の発覚で、企業統治(ガバナンス)のあり方を問う声が一段と強まりそうです。

 ホシザキは、株主総会を3月27日(本日)午前10時に愛知県豊明市の本社で開くと発表しています。
決算が開示できていないため、この日は剰余金の配当や取締役の選任議案などにとどめるようです。
株主の承認が得られれば、決算報告の総会を後日開きます。
「株主、投資家、関係者の皆様に多大なるご迷惑とご心配をかけたことを深くおわびします」とのコメントを発表しました。

  やはり、内部統制をしっかりと整備・運用しないといけないですね。
最近は、どこかの支店や営業所や子会社で問題が生じると、他の支店や営業所や子会社で同様の問題がないか確かめるため、規模が大きな会社ほど時間がかかるようになってきています。

 ホシザキのアメリカ子会社を巡り監査法人に通報があったことについて、どう思われましたか?


大和ハウス工業の中国の関連会社で234億円の横領!

 大和ハウス工業は、先日、中国の大連市の住宅販売の関連会社で、約234億円の会社資金が不正に引き出されたと発表しました。
中国の合弁先から派遣された取締役の中国人男性2人と出納担当者の中国人女性の計3人が関与したとみられるそうです。
現地の捜査当局に、業務上横領罪などで刑事告訴する手続きを行っているようです。

大阪市内で会見した芳井敬一社長は、「大変ご迷惑をおかけした。心より深くおわび申し上げます」と陳謝し、「関連会社でガバナンスが甘くなっていた」と悔みました。

この関連会社は「大連大和中盛房地産有限公司」で、現地の建設会社と合弁で2005年に設立し、分譲マンションの販売、開発を行っています。
不正を行ったとみられる3人は親族で、合弁先の建設会社を経営しています。

大和ハウス工業によると、関連会社の経理担当者から2019312日、預金残高と帳簿で金額の差異があると報告を受け調査を開始しました。
2015年からインターネットバンキングを通じ不正に送金された形跡があり、約141,500万元(約234億円)が使途不明金になっていました。

201937日に出納担当者の女性が会計書類を持ち出そうとしているのを現地社員が発見し、それを機に女性が出社しなくなったことを怪しみ、帳簿などを確認したようです。

合弁先の建設会社は昨年夏、関連会社が開発した物件を無断で譲渡していたことが判明し、大和ハウス工業側は合弁解消の方針を固め、両社の対立が深まっていました。

全額が回収できなかった場合、約117億円の持分法投資損失を計上する見込みです。
大和ハウス工業は関連会社の内部統制システムを見直すとともに、第三者委員会を立ち上げ、全容解明と今後の再発防止策を検討するようです。

関連会社は子会社ではないため、支配しておらず、主導権を握れないことから、内部統制上のリスクは高くなると思われます。
それゆえ、合弁会社の出資比率を、その辺も考え見直さないと危ないでしょうね。
特に、大和ハウス工業は、ここ数年、色々な会社を買いまくっていますから、子会社を含め、社長がおっしゃっているようにガバナンスが弱くなっているのではないかと思います。
色々な会社を買って、規模を拡大するのも戦略としては間違っていないとは思いますが、人が追い付かない企業もたくさんありますから、マネジメントできる人のこと(能力や人数など)も考えたうえでやっていかないとだめでしょうね。

大和ハウス工業の中国の関連会社で234億円の横領があったことについて、どう思われましたか?


2018年全上場企業「不適切な会計・経理の開示企業」調査

 2018年(1-12月)に「不適切な会計・経理(以下、不適切会計)」を開示した上場企業は54社で、2017年の53社(前年比1.8%増)を1社上回りました。
不適切会計の開示企業は、調査を開始した2008年の25社から2016年は過去最多の57社と9年間で2.2倍に増え、2018年は過去2番目となりました。
市場別では東証1部上場が26社(構成比48.1%)でほぼ半数を占めました。
内容別は、経理や会計処理ミスなどの「誤り」が22社(同40.7%)のほか、子会社で不適切会計処理が行われるなどの「粉飾」が21社(同38.8%)でした。
産業別の最多は「製造業」で、17社(同31.4%)、次いで運輸・情報通信業が、10社(同18.5%)でした。
適正会計に対するコンプライアンス意識が求められる中、不適切会計は高止まりが続いています。
なお、本調査は、このようななか、東京商工リサーチが、自社開示、金融庁、東京証券取引所などの公表資料を基に、上場企業、有価証券報告書提出企業を対象に「不適切な会計・経理」で過年度決算に影響が出た企業、今後影響が出る可能性を開示した企業を集計したものです。
同一企業で調査期間内に2回以上内容を異にした開示の場合、社数は1社、件数は2件としてカウントしています。
業種分類は、証券コード協議会の業種分類に基づく。上場の市場は、東証1部、同2部、マザーズ、JASDAQ、名古屋1部、同2部、セントレックス、アンビシャス、福岡、Qボードを対象にしています。

<開示企業数>
2018(1-12月)に「不適切な会計・経理(以下、不適切会計)」を開示した上場企業は、過去最多の2016年(57社)に次ぐ、過去2番目の54社でした。
2015年5月に発覚した東芝の不適切会計問題が表面化して以降、開示資料の信頼性確保や企業のガバナンス強化の取り組みを求める声は強まっています。
上場企業は、国内市場の成熟化で各企業は売上拡大を求め、海外展開を進めています。
しかしながら、拡大する営業網のなかでグループ各社へのガバナンスが行き届かず、不適切会計の開示に追い込まれる企業は少なくありません。
また、企業会計は厳格な運用が求められていますが、経営側に時価会計や連結会計などの厳格な会計知識が欠如し、現場で適切に対応できず会計処理を誤る事例も生じています。
内部統制報告書(企業の財務報告に関する内部統制が有効に機能しているかを経営者自身が評価し、その結果を記載した報告書)を訂正する企業も相次いでいます。
背景には、会計処理の高度化(能力不足)や現場の人手不足などがあり、この状況を改善できないと今後も不適切会計が増える可能性を示しています。

<内容別>
内容別では、経理や会計処理ミスなどの「誤り」が22社(構成比40.7%)で最多でした。
次いで、「架空売上の計上」や「水増し発注」など、営業ノルマの達成を推測させる「粉飾」が21社(同38.8%)と続きます。
また、子会社・関係会社の役員や従業員による着服横領は11社(同20.3%)で、「会社資金の私的流用」、「商品の不正転売」など、個人の不祥事についても監査法人が厳格な監査を求めた結果が表れているようです。

<発生当事者別>
発生当事者別では、最多は「会社」の26社(構成比48.1%)で、2017年の21社から5社増えました。
会計処理手続きの誤りや事業部門で売上の前倒し計上などのケースがありました。
「子会社・関係会社」は15社(同27.7%)で、子会社による売上原価の過少計上や架空取引など、見せかけの売上増や利益捻出のための不正経理が目立ちます。
「会社」と「子会社・関係会社」を合わせると41社で、社数全体の75.9%と多数を占めました。

<市場別>
市場別では、「東証1部」が26社(構成比48.1%)で最多となりました。
「ジャスダック」が14社(同25.9%)、「東証2部」が8社(同14.8%)と続きます。
2013年までは新興市場が目立ちましたが、2015年から国内外に子会社や関連会社を多く展開する東証1部の増加が目立っています。

<産業別>
産業別では、「製造業」の17社(構成比31.4%)が最多でした。
製造業は、国内外の子会社、関連会社による製造や販売管理の体制不備に起因するものが多くなっています。
運輸・情報通信業では、元社長や元役員が不明瞭な外部取引を通じて着服横領を行っていたケースなどが目立ちました。

2018年の不適切会計の開示企業数は54社で、高水準が続いています。
2015年5月に発覚した東芝の不適切会計を契機に、監査の信頼性確保が強く求められている事も一因です。
2018年1月、不適切会計を開示した愛知県三河地域を地盤とする中堅食品スーパーの㈱ドミー(TSR企業コード:400215950、愛知県岡崎市、元名証2部)は監査法人より、仕入先からのリベートや協賛金を不適切に傾斜配賦していた不正会計の疑いの指摘を受けました。
その後、第三者委員会の調査でも全容が判明せず、2018年5月期第2四半期(2017年6~11月期)報告書が提出できず、3月27日上場廃止に追い込まれました。
また、㈱ディー・エル・イー(TSR企業コード:295371960、千代田区、東証1部)も不適切会計処理に関する決算開示に問題があるとして東証から上場契約違約金の徴求を受けました。
こうした企業の相次ぐ不祥事で、公認会計士の職業倫理に関する規則が2019年4月から厳格化されます。
公認会計士は監査を請負う企業で違法行為を発見した場合、監督官庁などへの通報義務が課せられています。
企業側は、公認会計士との適切な距離感を保つと同時に、会計倫理の向上が一層求められることになります。
ビジネスのグローバル化で事業規模が拡大し、海外子会社との取引に伴う不適切会計も増加傾向にあります。
一方、売上達成に対する過度なプレッシャーで、不正会計に陥る企業、担当者も後を絶ちません。
コーポレートガバナンスやコンプライアンスへの意識向上だけでなく、不適切会計を生じさせないためには社員の働きやすい環境づくり、風通しの良い組織への整備も急務になっています。

小規模な上場企業や上場間もない企業は内部統制報告書を緩和するような意見が以前からありますが、こういったものを見ていると、緩和なんてあり得ないと思いますね。
最近では、資金調達方法は色々あるわけですから、内部統制の整備や運用ができないのであれば、そもそも上場しなければ良いのではないかと思います。
内部統制報告書が緩和された市場を作り、リスクを承知した上で投資するというのはありかもしれませんが。
ただし、監査法人も、内部統制が整備・運用されているからこそ、決算のときの手続きが少なくなるわけなので、決算時の作業が膨大に増え、結果として、監査報酬も膨大に増えるような気がします。
おそらく、そのような企業の会計監査を大手の監査法人は引き受けないように思いますが。

2018年全上場企業「不適切な会計・経理の開示企業」調査について、どう思われましたか?


会計操作に巨額報酬で破綻招いた異常経営!

 首都圏で老人ホーム「未来倶楽部」など37施設を運営し、2千人近い入居者を抱える未来設計(東京)が経営破綻しました。
その創業者には、毎年3億円前後という巨額の報酬が支払われ続けていました。
巨額報酬はどのように捻出されたのでしょうか?
異常な経営はなぜこれまで放置されてきたのでしょうか?

未来設計の親会社を2018年に買収した同業の創生事業団(福岡市)が内部告発を端緒に未来の経営実態を調べたところ、『BK』と書かれたファイルが複数見つかったようです。
『BK』はBANK(銀行)の略です。
銀行から融資を引き出そうと、経営を黒字に見せかけるよう粉飾された決算書だったと、未来設計の幹部が証言したそうです。

未来設計の売上高は年間90億円規模で、老人ホーム運営会社としては中堅です。
それが創業者(70)に毎年3億円前後もの報酬を支払い続けた結果、資金繰りが悪化しました。
2011年8月期には債務超過に陥っていたものの、創業者は高額の報酬を受け取り続けました。

幹部の証言などによれば、経営を黒字に見せかける会計操作は2011年ごろから続けられていたようです。
支払いを翌期に繰り延べたり、翌期に入ってくるはずの介護報酬を前倒しで計上したりしていたそうです。

さらに目を付けたのが、入居時に支払われる「入居一時金」です。
未来設計では240万円~1千万円が入居のたびに入ってきます。
しかしながら、この一時金は「前払いの家賃」に相当する預かり金で、月々に分割して売上高に計上することが入居者との契約で定められています。

ところが未来設計は、2012年8月期から、翌期の売上高に計上しなくてはいけない一時金を一部前倒しで計上して売上高をかさ上げしていました。
2016年8月期からは、入金後すぐに全額を計上し、まるまる運転資金に回すことで役員報酬の「原資」を捻出していたそうです。

創生事業団の調査では、銀行からの融資をめぐって2017年4月に創業者と未来幹部が交わしたとされる会話の音声記録も出てきました。
銀行に経営実態を開示するよう進言する幹部に対し、創業者が引き続き融資を受けられるようにするべきだと繰り返し主張する内容だったようです。

創業者による会計操作の指示があったのか?、経営が苦しい中でなぜ高額の報酬をもらい続けたのか?など、朝日新聞は創業者側に質問を送ってコメントを求めたようですが、回答はないようです。

未来設計で長年続いていた一連の会計処理は、内部告発されるまで表面化しませんでした。
背景には、民間企業の老人ホーム運営に「外部の目」によるチェックが入りにくい構造的な問題があります。

老人福祉法は、運営会社に帳簿の作成や保存を義務づけているものの、財務資料を公表したり、会計監査を受けたりすることまでは求められていません。
厚生労働省の担当者によれば、会計処理の方法も企業側に任されているそうです。

老人ホームの監督権限は自治体にあり、未来設計の場合は東京都になります。
東京都は独自の取り組みとして、ホーム運営会社に毎年の決算の報告を求めていますが、未来設計は黒字に見せかけた決算を東京都に報告していたため、未来設計に対する東京都の評価は「短期的にも長期的にも安全」でした。
東京都の担当者は「(報告される決算書が)粉飾されたら見抜けない」と話しているようです。

一方、特別養護老人ホームなど公的な介護施設を運営する社会福祉法人の経営には厳しいチェックが入いります。
主な財務資料は公表が義務づけられ、役員報酬の支給基準や総額も明らかにする義務があります。

入居一時金をめぐっては、かつて「短い入居でも返金されない」といったトラブルが相次ぎ、2012年施行の改正老人福祉法で返還義務などが明確化されました。
ただし、同法は、老人ホーム運営会社の会計処理まで規制するものではありません。

有料老人ホームの経営に詳しい田所貴広公認会計士(監査法人・薄衣佐吉事務所代表)は「老人ホーム運営会社のガバナンス(企業統治)は極めて不透明なまま放置されてきた。性善説に立たずに、簡易な監査であっても『外部の目』を入れる仕組みが必要だ」と指摘しています。

報道のとおりだとすれば、かなり悪質ですね。
自治体に監督権限があるところについては、自治体の担当者の会計に関する知識のレベルを上げたり、公認会計士に委託したり、会計監査を義務付けるなどして、急に破綻することがないような利用者が安心して利用できる制度にしてほしいですね

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融資名目で約2億円を詐取した容疑でラジコンヘリメーカー元財務部長を逮捕!

 金融機関に粉飾した決算書類などを提出し、約2億円の融資をだまし取ったとして、大阪府警捜査2課は、先日、詐欺容疑で、電気製品製造メーカー(本店・三重県松阪市、破産手続き中)の元財務部長(58)を逮捕しました。
大阪府警捜査2課によると、「融資金をだまし取ったことは間違いない」と容疑を認めているそうです。

逮捕容疑は、201511月中旬~20161月下旬、金融機関に電気製品製造メーカーの売上高を水増しした決算書類や架空の事業計画書などを提出し、融資名目で約2億円をだまし取ったとしています。

大阪府警捜査2課によると、元財務部長は、201412月ごろから電気製品製造メーカーの創業者一族に近付き経営に関与しました。
電気製品製造メーカーの資金を外国為替証拠金取引(FX)に充て約15億円の損失を出し、だましとった2億円もおよそ半額をFXに充てていました。
他の金融機関からも借り入れがあり、大阪府警捜査2課は余罪を調べています。

関係者によると、電気製品製造メーカーはラジコンヘリコプターメーカーとして高い知名度を持ち、2009年には大阪府東大阪市の中小企業がつくった人工衛星「まいど1号」の姿勢制御などを担当していました。
経営悪化で、2017年末に破産手続きを始めていました。

高い知名度を持っていただけに、この事件が経営悪化の原因であるとすれば、非常に残念な事件ですね。
普通の法人でFXをするというのもどうかと思いますし、万が一するとしたら、定期的に数値を報告しないといけないでしょうね。

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物価上昇で修繕に懸念が生じマンション組合が資産運用に動く!

日本経済新聞によると、マンション管理組合が物価上昇を受け、住民から集めた修繕積立金の資産運用に動き出しています。

住宅金融支援機構が管理組合向けに発行する運用商品「マンションすまい・る債」の2024年度の応募数は前年度比で3割増となりました。

管理組合向けの運用商品を開発する金融機関も現れ始めています。

同債券は政府が全額出資する住宅金融支援機構がマンション管理組合の修繕積立金の運用向けに販売しています。

2024年10月に募集を締め切った2024年度の応募数は3592組合で、直近2年で1.95倍に膨らみました。

利回りは市中金利の動向などを踏まえて決めています。

日銀が1月24日に追加利上げを決めたことで、2025年度に募集する際には利回りは高くなる公算が大きいでしょう。

応募増の背景にあるのは建築資材や人件費が高騰し、以前に見積もった修繕費用に基づく積立金では足りなくなる問題です。

国土交通省の2023年度の調査では、積立額が計画に比べて不足していると回答した管理組合は4割近くに上りました。

不動産関係者は「運用に関心のない管理組合も多かったが、必要性を認識する組合が増え始めている」と話しています。

すまい・る債を購入する組合は直近増えていますが、国交省の23年度の調査(複数回答可)によると全体の19%という状況です。

銀行の定期預金で運用しているのは35%で、普通預金や決済性預金に資金を預けているだけの組合も多くなっています。

すまい・る債の24年度発行分の利回りは0.5%(管理計画認定を受けた場合は0.55%)で、資材価格や人件費の上昇率には遠く及びません。

神奈川県のマンション組合の理事の男性は「大規模修繕の不足分を補えない」と頭を悩ませています。

運用ニーズが高まる中で新たな関連商品も登場している。融資型クラウドファンディング(CF)を手掛けるFunds(ファンズ、東京都渋谷区)は2024年12月、組合向け運用商品を開発しました。

融資型CFは、投資家から集めた資金を企業に融資し、収益の一部を投資家に分配する金融商品です。

予定利回りは年1〜3%程度と、すまい・る債を超えています。

元本割れのリスクを極力減らすため、融資対象は、ファンズで一度も貸し倒れしたことのない上場企業などに絞っています。

満期は1〜3年と短く、大規模修繕のタイミングに対応しやすくなっています。

融資先は、組合の方針に沿ってファンズ側が候補を選定し、組合側に提案します。

管理組合を支援する動きは大手金融機関でも出始めています。

三菱UFJ信託銀行は金融機関として初めて2025年度に管理組合の理事会業務を代行する事業に参入する予定です。

積立金の運用でも、信託銀行としての専門性を生かせる可能性があります。

管理組合は区分所有者から集めた積立金を目減りさせないことを非常に重視しており、相対的にリスクの大きい投資信託などには手を出しづらくなっています。

修繕前に運用をやめて現金にしなければならないという点も、継続的な運用の難しさにつながっています。

金融に詳しい人が組合の理事などにいるケースでも、リスクの高い運用について区分所有者の合意を得るのは容易ではありません。

国内のマンション管理組合の積立金は2兆円規模とされます。

まだまだ銀行預金として置かれているケースが多い積立金を安定運用する動きを活発化させるためには、専門的な知見を持つ金融機関のサポートや商品開発も重要になるでしょう。

「金利のある世界」が本格的に到来するなかで、修繕金の運用の重要性はより一層高くなってきます。

マンション管理組合に限らず、運用に困っている組織は多いのではないかと感じています。

個人的には、投資信託だと、毎月分配で年間10%~20%の運用利回りのものもありますので、目減りさせないことを重視するのは分かりますが、一定の範囲内でリスクを取って運用するという考えも大事なのではないかと思っており、新たな収益を作るというサービスも提供しています。

金融機関が出てくるのは否定しませんが、自らの手数料を最重視する金融機関もありますので、気をつけないといけないですね。

物価上昇で修繕に懸念が生じマンション組合が資産運用に動いていることについて、あなたはどう思われましたか?


積水ハウスの詐欺被害で東京地裁が「地面師」に10億円の賠償命令!

毎日新聞によると、書類を偽造して所有者になりすまし、他人の土地を勝手に転売する「地面師」グループに、大手住宅メーカーの「積水ハウス」が約55億円をだまし取られた事件を巡り、積水ハウスが損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は、先日、地面師側に請求どおり10億円を支払うよう命じました。

訴えられたのは、事件のリーダー格で詐欺罪などで実刑が確定した受刑者(71)と受刑者(64)ら計5人です。

事件の舞台となったのは、東京・西五反田にあった旅館跡地(約2,000平方メートル)です。

訴状によると、積水ハウスは2017年、偽造パスポートで旅館跡地の所有者を装った地面師グループと土地の売買契約を締結し、約55億円の損害を負いました。

積水ハウスは、この一部に当たる10億円の支払いを求めて10人を提訴しました。

争わなかった5人には10億円の賠償を命じる判決が出て確定し、受刑者(71)ら残る5人の審理が続いていました。

積水ハウス側は訴訟で、5人がなりすまし役の手配や、偽造パスポートの準備、売買協議への立ち会いといった役割を果たし、詐欺に関与したと主張しました。

地面師側はそれぞれ「売買契約が詐欺とは認識していなかった」「共謀の事実はない」などと反論していました。

この事件をモチーフにした新庄耕さんの小説「地面師たち」はドラマ化され、ネットフリックスの配信が大きな話題を呼びました。

劇中に出てくるセリフ「もうええでしょう」は「現代用語の基礎知識選 2024ユーキャン新語・流行語大賞」の候補にも選ばれています。

天下の積水ハウスが詐欺にあったということで、非常に驚いた事件ですが、一部は取り返せるかもしれませんね。

この事件で、『地面師』ということばがメジャーになりましたが、地面師側の「売買契約が詐欺とは認識していなかった」とか「共謀の事実はない」などという反論はどうなのかと思います。

積水ハウスの詐欺被害で東京地裁が「地面師」に10億円の賠償命令を出したことについて、あなたはどう思われましたか?


敬称「さん」付け隆盛が時代を映す!

日本経済新聞によると、「さん」付けについて教えて!――。大和ハウス工業が昨年10月に発行した社内報は、2ページを割いてこんな記事を載せました。

この年の春、上司も部下も互いに「さん」で呼ぶことを推奨すると決めました。

社員からの提案をきっかけに、芳井敬一社長が決断したそうです。

大和ハウス工業は体育会的気風が強いといわれてきました。

それまでは上司は肩書、部下に向かっては呼び捨て、あるいは「くん」「さん」とバラバラでした。

大和ハウス工業に限りません。

昭和どころか、平成の世になっても当たり前の光景ではなかったでしょうか?

なぜなのでしょうか?

エンゲージメント推進部の川島英彦部長に聞くと、「これまでにない製品やサービスを生み出すには組織を逆ピラミッドやフラットにする必要がある。さん付けはその第一歩」と返ってきました。

人口が減り、いよいよ複雑になる社会に対応するためです。

当初は戸惑いも多かったようですが、1年半たって理解が進んだと感じているそうです。

「さん付け」推奨そのものはそう新しい話ではありません。

文化庁の国語審議会は1952年、今後の敬称について「『さん』を標準の形とする」と明記しました。

これは日常生活を念頭に置いたものですが、1987年には経済同友会が企業内での導入を提唱しました。

当時の新聞や雑誌を読むと、年功序列の崩壊などが理由に挙げられています。

「年上の部下をどう呼べばいいか」との特集もありました。

もっとも、急速な広がりは10年から数年ほど前からではないのでしょうか?

リクルートワークス研究所が2023年、課長級の管理職を対象に行った調査(複数回答)では、20代の部下を「さん」付けで呼ぶ割合は79%で、「ちゃん」「くん」(25%)、呼び捨て(18%)を圧倒的に上回っています。

ルール化するか否かはともかく、もはや常識になっているようです。

リクルートワークス研究所の主任研究員、古屋星斗さんは「パワーハラスメント対策の影響」とみています。

2020年の改正労働施策総合推進法(パワハラ防止法)施行などを機に、部下とのコミュニケーションのやり方が様変わりしました。

「『個人を尊重する』という姿勢の表れではないか」

この記事の筆者は、話を聞きながら、刑務所の光景を思い出したようです。

刑務官暴行事件をきっかけに2024年春、全国で受刑者の「さん付け」に踏み切りました。

SNSなどでは批判もあったようですが、取材した府中刑務所(東京都府中市)の担当者は「刑務官と受刑者が対等の関係になるわけではない。互いに人間として尊重し合うということだ」と話していました。

組織は違えども、目指す方向は重なっています。

「さん」はいたく使い勝手がいいのです。

もともと「様」が転じた敬称で、相手を敬う気持ちを含みます。

さりとて「様」ほどかしこまったニュアンスはありません。

立場や年齢を超えて使うことができます。

個性を重んじる多様性の時代にピッタリはまるのかもしれません。

使いやすさの理由はもう一つあります。

例え子どもであっても、男女を問わずに使えるのです。

小学校などで「くん」をやめて「さん」に統一する取り組みが広がったのは、ジェンダー中立性が重視されるようになったためです。

上下関係だけでなく、性差も超えます。

言語学者の大島義和名古屋大教授は2023年、学生にある調査をしました。

「くん=男性」「さん=女性」の呼び分けをどう思うか?

「どちらでもいい」が過半数を占めたものの、肯定派の16%に対し、「さん」に統一した方がいい割合が31%でした。

大島教授は「教育現場など公共性の高い場面では、『名字+くん』は衰退していく」と考えています。

実際に周囲を見ても、教授らが学生を呼ぶのは「さん」が多く、若い教員ほどその傾向が強いそうです。

これほど便利な言葉ゆえ、いずれ世を席巻してしまうのでしょうか?

そう単純ではないかもしれません。

大島教授によると、敬語には相手と距離を置くという働きがあります。

「くん」は敬意を欠くと受け止められることがあるものの、親しみを表す手段にもなり得ます。

「機械的に呼び捨てや『くん』は良くないと決めてしまうことは、日本語の表現を損なう恐れもある」のです。

確かに同期入社の同僚に「さん」を付ければよそよそしい感じがします。

第三者に上下関係を明確にするため、肩書で呼んだ方がいい場面もありそうです。

古屋さんも「優秀な管理職は相手との関係性を考えて呼称を使い分けている」と言っています。

要はケース・バイ・ケースということでしょうか?

相手がどう受け止めるかも考えねばなりません。

言語学に「敬意逓減の法則」と呼ばれる理論があります。

敬語の使用が広がるにつれ、そこに含まれる敬意が徐々に薄れていくと考えられています。

代表例が「貴様」「おまえ」です。

ともに昔は敬意を込めた呼び方でした。

画一的な「さん」が世を覆った時、同じ道をたどることになるかもしれません。

言葉もまた時代の鏡であり、意味は刻々と移ろいます。

これから社会のありようがどう変化していくか、「さん」の趨勢に耳をすませたいですね。

僕は、30年近く前に、最初に働いたところが『監査法人トーマツ』(現有限責任監査法人トーマツ)だったのですが、監査法人トーマツは、全員『さん』で呼ぶ組織だったので、今でも『さん』には何の抵抗もなく、逆に、公認会計士業界、税理士業、大学などは誰彼構わず『先生』と呼ぶ方が多いのですが、それが嫌いで、常に『さん』と呼んでいます。

こどもに関しては、うちは二人とも男の子なので、保育園のときは『くん』と呼ばれていたのですが、小学生になると授業参観の時に先生が全員『さん』と呼んでいるのを聞いて、多様性が叫ばれる世の中なので時代は変わったんだなぁと思いましたが、世間一般的にも広がっているんですね。

個人的には、スゴく良いことだと思っています。

敬称「さん」付け隆盛が時代を映していることについて、あなたはどう思われましたか?


バフェット氏が22年ぶりに「債券投資家」は米国株への警鐘か?

2024年12月04日(水)

日本経済新聞によると、著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイが22年ぶりに「債券投資家」になったようです。運用リスク抑制に動くバフェット氏の姿勢は、米国債利回りに比べて異例の割高さを示す米国株相場に対する警鐘と受け止められています。

毎四半期、バフェット氏の投資手法を垣間見ようとバフェット・ウオッチャーたちは米証券取引委員会(SEC)のウェブサイトにアクセスします。

米国の大手機関投資家が提出する報告書「フォーム13F」は四半期末の保有銘柄を一覧しています。

バークシャーが、先日開示した2024年9月末の保有リストで目を引いたのは米ピザ宅配大手ドミノ・ピザ株、5億4,900万ドル(約850億円)相当の新規取得でした。

バークシャーが傘下に抱えるファストフード大手デイリークイーンの知見が投資判断に影響した可能性があります。

しかしながら、話題を呼んだ新規投資案件も、主要株の保有圧縮の前ではかすんでしまいます。

バフェット氏がかつて「宝」と評したアップル株は保有株式数を3か月間で25%減らし、4四半期連続の売却となりました。

米銀大手バンク・オブ・アメリカ株など金融株の圧縮も目立ちました。

キャッシュの山は積み上がっています。

広義の手元資金は2024年9月末に前年同期比倍増して3,252億ドルとなりました。

総資産の3割近くを占め、円換算では約50兆円です。

手元資金のほとんどは換金性の高い短期債の一種、米財務省短期証券(Tビル)です。

Tビル以外の債券投資も合わせると、バークシャーが保有する債券投資額は2024年9月時点で3,040億ドルに及び、株式投資額2,716億ドルを上回りました。

形式上、バークシャーは債券を主な投資対象とする機関投資家となりました。

過去の年次報告書を遡るとドットコムバブル崩壊期の2001年〜2002年以来、22年ぶりの事態です。

なぜ、バフェット氏は「債券投資家」となったのでしょうか?

「資金ため込みの一因は、経営・投資の自由度を高めた状態で次世代に承継する準備だ」。米運用会社スミード・キャピタル・マネジメント創業者で、バークシャー株を長期保有するビル・スミード氏のような見解が一部にはあります。

多くのバフェット・ウオッチャーの意見に共通するのは、魅力的な投資機会の乏しさです。

バフェット氏自身、2024年5月の株主総会で「良い球が来た時しかバットを振らない」と語っていました。

22年前にヒントがあります。

ドットコムバブル当時もバフェット氏は債券投資に傾斜していました。

2000年には米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)の株式を全て売却し、売却資金を債券投資に充てていました。

幅広い銘柄の株価が高騰していた当時の米国株市場は、バフェット氏には極めて割高に映っていました。

2000年代初頭の総会でも、バフェット氏は投資機会の乏しさを嘆いていました。

株式と債券のどちらが割高かを測る指標には、企業が稼ぐ年間の1株利益を株価で割った益回りと債券利回りを比較するイールドスプレッドがあります。

米S&P500種株価指数の予想益回りと米長期金利の差は現在、22年前と同様に株価の割高感を示しています。

ドットコムバブル期には株価が高く、益回りが長期金利を下回る状態でした。

2002年になってようやく明確に益回りが長期金利を上回り、この構図が続いていましたが、足元で22年ぶりに両者は肉薄しており、2024年11月21日時点で約0.13%にまで接近しています。

現在、米国の政策金利はなお4.5〜4.75%です。

バフェット氏は割高な株式より無リスクで高い利回りを得られるTビルを選んだもようです。

7〜9月期に新規投資したドミノ・ピザ株は、例外的な「良い球」だったのでしょうか?

2024年7月18日に出店計画の下方修正などが嫌気されて株価は1割強下落する場面がありました。

バフェット氏がドミノ・ピザに競争上の優位性を見いだして企業価値がより高い水準にあると見ていたなら、この日の急落は買い場に映ったかもしれません。

見方を変えれば、よほどの水準訂正がない限り買えるものはないという、バフェット流投資の根本をなすバリュー投資の考えに行き着きます。

2024年8月初旬の短期的な急落を除けば、しばらく調整らしい調整を経験しないまま米国株は長期上昇を続けてきました。

発射台が高いだけに「今後10年間の米国株の期待リターンはゼロに近いものかもしれない。バフェット氏もそう考えているのではないか」。

米運用会社LRTキャピタル・マネジメントの創業者ウーカシュ・トミチ氏は推察しています。

バフェット氏は短期的な相場予想はしません。

ただし、バークシャーの22年ぶりの債券シフトは、米株相場の先行き警戒感を色濃くにじませています。

一方で、2024年10月に、バークシャー・ハザウェイは円建ての社債を2,818億円発行しており、どこか日本の株式に投資するのではないかと言われています。

今後、株式市場はどうなっていくのでしょうか?

楽しみにしながら、株式市場をウォッチしていきたいと思います。

バフェット氏が22年ぶりに「債券投資家」は米国株への警鐘か?について、あなたはどう思われましたか?


戸籍の読み仮名登録の届け出は原則不要に!

日本経済新聞によると、法務省は、先日、2025年5月以降に始める戸籍の読み仮名の登録について、市区町村から通知された読み仮名が正しい場合には届け出を求めないと発表しました。

これまでは新たに届け出をするよう求める方針でしたが、事務負担の増加を懸念する自治体側の要請を受けて変更しました。

戸籍に氏名の読み仮名を記載する改正戸籍法は、2025年5月に施行されます。

施行にあわせ市区町村は、住民票を参考にした読み仮名を郵送で通知します。

通知に記載された読み仮名が正しければ、届け出は不要となります。

読み仮名が間違っていた場合は、市区町村の窓口やマイナンバーカード所有者の個人向けサイト「マイナポータル」で届け出ます。

牧原秀樹法務大臣は、先日の記者会見で、「本制度の円滑な実施には全国の市区町村の理解と協力が不可欠だ。今後の運用について市区町村にできるだけ早く情報をお届けする」と述べました。

税理士として、相続税の申告のお手伝いをそれなりに行っていますが、読み仮名が分からないことが多々あります。

それゆえ、戸籍の読み仮名登録はとてもありがたいと思いますが、手続きは簡単にして欲しいですね。

戸籍の読み仮名登録の届け出は原則不要になることについて、あなたはどう思われましたか?


三井住友信託銀行の元社員がインサイダー取引の疑い!

日本経済新聞によると、三井住友信託銀行は、先日、自社の元社員が企業の公開前情報に基づいて株式を売買するインサイダー取引を複数回した疑いが判明したと発表しました。

社内に第三者を含めた調査委員会を設置し、事実関係の確認や原因分析を進めます。

再発防止策も策定します。

大山一也社長は、記者会見で陳謝したうえで、「高い倫理性と自己規律を要求される信託銀行の社員が法令違反を犯したことは、当社の社会的存在意義が問われかねない」と話しました。

三井住友信託銀行では、2012年に会社の運用にインサイダー情報を用いる不正がありました。

今回の疑惑は、元社員が2024年10月30日に会社に申し出たことで発覚しました。

会社側が取引履歴などを確認し、10月31日にインサイダー取引の可能性が高いと判断しました。

業務上知り得た情報をもとに、自身の利益のために他社の株式を売買したようです。

元社員は管理職で、11月1日付で懲戒解雇になりました。

元社員の説明によると、他の社員の関与はなく、組織的な行為はなかったそうです。

社員の所属部署や取引の内容に関する具体的な言及は、避けました。

関係者によると、会社側がすでに証券取引等監視委員会に報告したようです。

証券取引等監視委員会は今後、調査を進め経緯を把握するとみられます。

大山社長は、「捜査、調査に全面的に協力する」と強調しました。

三井住友信託銀行はインサイダー取引に関する研修を年2回オンラインで実施し、インサイダー取引をしないとの誓約書も年2回提出させています。

法令順守に高い意識を持つべき組織に属する個人のインサイダー取引疑惑が、後を絶ちません。

最近では、東京証券取引所の社員や金融庁に出向中の男性裁判官が強制調査の対象になっていることが明らかになっています。

金融分野に詳しい帝京大学の宿輪純一教授は「組織内で上意下達を忌避する動きが強まっており、社内教育が行き届かない懸念が大きくなっている。増加傾向にあるM&A(合併・買収)などの情報に職員のよこしまな気持ちが働きやすくなる面がある」と指摘しています。

自ら申し出るくらいなら、最初からやらなければよいのにと思いますが、どういう心理でやったんでしょうね?

研修やらニュースやらで、やっていはいけないことは分かっていると思いますが、やはり、資質の問題なのでしょうか?

どういう再発防止策を出すのか、ウォッチしていきたいですね。

三井住友信託銀行の元社員がインサイダー取引の疑いがあることについて、あなたはどう思われましたか?


IT導入補助金で “実質無料”営業で資金環流の不正受給が横行!

NHKによると、中小企業などのITツール導入を支援する補助金について会計検査院が調べたところ、35%のケースでシステムを納入した事業者から資金がキックバックされ、このうち4分の1余りが補助金の不正受給にあたると認定されていたことが分かったようです。
「実質無料」などをうたう悪質な事業者が不正を行うよう働きかけていたいうことで、会計検査院は、中小企業庁などに対し、こうした事業者が関係した合わせて58億円余りについて、追加調査を行って不正受給分を速やかに返還させるよう求めました。

中小企業庁が所管する独立行政法人「中小企業基盤整備機構」は、企業の生産性革命を支援する事業の一環で、システム開発などを行うベンダーと呼ばれる事業者から新たな会計ソフトなどのITツールを導入した中小企業や小規模事業者に、経費の一部を補助しています。

会計検査院が、令和4年度までの3年間に交付された補助金の0.8%にあたる445件、12億1,000万円余りを抽出して調べたところ、9%にあたる41件で、補助金を受けた事業主がベンダーとその関連会社から協賛金や紹介料などの名目で資金のキックバックを受ける不正を行っていたことが分かりました。

「自己負担のない方法でITツールを導入できる」とか「自己負担額を上回る報酬を得ることができる」などとうたう悪質な営業によって、合わせて1億円余りが不正受給されていたということです。

さらに、88件でも、ベンダーとの間で同じような資金の流れがあり、不適切な補助金支給は、調査対象の35%にあたる154件、合わせて4億円近くにのぼっていました。

会計検査院は、中小企業庁などに対し、ベンダーが不正を働きかけていた1,978件、合わせて58億2,000万円余りについて、追加調査を行って不正受給分を速やかに返還させるよう求めました。

中小企業庁は「補助事業を執行している中小企業基盤整備機構に対し、審査の厳格化や立入検査の強化などを確実に実施し、再発防止策をとるよう指導や助言をしていく」としています。

問題の補助金を交付していたのは、大手広告代理店の関連会社や人材派遣会社の幹部が理事に名を連ね、新型コロナの持続化給付金事業を国から委託されていたことで知られる一般社団法人「サービスデザイン推進協議会」でした。

この団体は、補助事業を執行している中小企業基盤整備機構から、事務局に指定され、2020年3月から2023年7月までは、補助金の対象となるベンダーの審査や登録も担っていましたが、会計検査院によりますと、不正の疑いがある79の登録ベンダーをリストアップしていながら、立ち入り調査や登録取り消しなどを行っていなかったということです。

一般社団法人「サービスデザイン推進協議会」は、NHKの取材に対し、「確認が必要な時は、電話やメールで質問していたが、コロナ禍だったこともあり立ち入り調査はしていなかった。不正に関する通報の増加や会計検査院の指摘を受けて、ことし2月からは立ち入り調査も行っている」とコメントしています。

事務局の審査を経て登録されたベンダーは、不慣れな企業などがITツールの導入や補助金の交付申請手続きを円滑に行えるよう支援する「制度上のパートナー」と位置づけられ、補助金の不正受給などを防止するための管理・監督なども行うとされていました。

しかしながら、会計検査院の調査で、その登録ベンダーが、システム納入の見返りに資金提供を持ちかけ、不正を行うよう働きかけていた実態が明らかになりました。

さらに、41件の不正請求のうち21件では、不正を働きかけるだけでなく、補助金申請などの手続きを代行する中でベンダーがみずから不正請求していました。

このうち、福岡市の美容関連企業のケースでは、3つの登録ベンダーからECサイトなどのITツールを導入し、1,500万円余りの経費がかかったとして、922万円余りの補助金を受給しました。

ところが、ベンダーから資金のキックバックを受けた結果、581万円の自己負担分を実際には負担しておらず、さらに178万円余りの不当な利益も受けていました。

このケースでは、手続きを代行したベンダーが、水増しした売上高や実在しない従業員名など虚偽の情報を使って補助金を申請していたほか、ソフトウエアの管理画面などの偽の画面や偽造した預金通帳の写しなどを添えて、実際にはITツールの導入が完了していないのに、導入済みだと虚偽報告していたということです。

この会社の経営者は、NHKの取材に対し、「ベンダーから小遣い程度に金を渡すと言われ、事業運営に困っていたので受け取ってしまった。預金通帳などの偽造は知らなかった、こんなことになるとは思っておらず、自分の無知を反省するとしか言いようがない」と話していました。

会計検査院の調査で、国を挙げてデジタル化を進める中で、多くの事業者が「実質無料」をうたう悪質なベンダーの営業に乗せられ、国民が納めた税金から交付された補助金が食い物にされていた実態が浮き彫りになりました。

調査の過程で、従業員が1人しかいないのに勤怠管理ツールを導入したり、3年連続で同じソフトを購入したりしているなど、明らかに不自然なケースやシステム導入の必要性が疑わしいケースも見つかっています。

働き方改革や消費税のインボイス制度導入といった制度変更、それにサイバー攻撃へなどの対応が求められる中、3年間に交付された補助金は1,464億2,000万円余りになっています。

今回調査対象となったのはこのうち1%足らずで、会計検査院の担当者は、「発覚した不正は氷山の一角だ。もっと広範囲に調べればほかのベンダーも不正に関わっていた疑いが浮上する可能性もあり、不正受給や不適切な補助金支出はさらに膨らむだろう」と話していました。

久しぶりに、電通の「サービスデザイン推進協議会」という名前を聞きました。

こういう不正があれば、「サービスデザイン推進協議会」や「ベンダー」は一切の補助金から永久追放し、「サービスデザイン推進協議会」や「ベンダー」から、きっちりと不正分を利子を付けて返してもらわないといけないのではないかと思います。

あとは、制度をきちんと理解したうえで補助金は申請すべきだと思いますので、不正受給した会社名などもきちんと公表して、今後、補助金はもらえないようにして欲しいですね。

任せっきりの中小機構にも責任があるように思います。

IT導入補助金で “実質無料”営業で資金環流の不正受給が横行していることについて、あなたはどう思われましたか?


金融庁へ出向中の裁判官をインサイダー取引容疑で強制調査!

日本経済新聞によると、金融庁に出向中の裁判官が公表前のTOB(株式公開買い付け)情報などを基に株取引をした疑いがあるとして、証券取引等監視委員会から金融商品取引法違反(インサイダー取引)容疑で強制調査を受けていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

証券取引等監視委員会は東京地検特捜部への告発を視野に詳しい取引状況などを調べています。

関係者によると、強制調査を受けたのは金融庁に出向中の30代の男性裁判官です。

2024年4月から金融庁に出向し、企業開示課でTOBに関する書類の審査などを担当していました。

出向に伴い、裁判官の身分は外れています。

2024年4月の出向後に、職務を通じて知った企業の未公表情報を基に株式を売買した疑いが持たれています。

情報の中にはTOBに関するものもあったとみられます。

不審な株取引を把握した証券取引等監視委員会が2024年8月ごろから調査を進め、関係先の強制調査に踏み切ったもようです。

金融庁は全職員に対し、職務に関係する企業の株取引を原則禁じています。

これまでに出向者を含め職員によるインサイダー取引が疑われた事例はないそうです。

金融庁は「調査に全面的に協力している。今後の調査結果を踏まえて厳正に対処する」としています。

裁判官の出向先だった企業開示課は、上場企業の情報開示制度の企画・立案のほか、企業の上場時やTOB、M&A(合併・買収)などを行う際に提出する開示資料の審査も所管しています。

TOBの場合、買い付け価格によって公表直後に株価が変動することが少なくありません。

最高裁は主に任官10年以下の若手裁判官に多様な知識や経験を身につけさせることを目的に、行政機関や民間企業などに出向する制度を設けています。

期間は2年程度です。

男性裁判官はこの制度を利用して出向していました。

金融商品取引法は、上場企業のTOBやM&Aなど重要事実を知った会社関係者が公表前に株式を売買することをインサイダー取引として禁じています。

上場企業に対し法令に基づく権限を持つ公務員も対象となります。

法定刑は5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、またはその両方です。

最高裁の徳岡治人事局長は「裁判官であった者が、金融庁への出向中にインサイダー取引の疑いで調査を受けていることは遺憾。事実関係の詳細を把握していないためこれ以上のコメントは差し控えたい」としました。

公務員がインサイダー取引に関わった事例は過去にもありました。

経済産業省審議官(当時)が職務を通じて半導体メーカーに関する未公開情報を入手し、株取引をしたとして2012年に逮捕・起訴され、2016年に有罪判決が確定しました。

2005年にも経済産業省の係長が上場企業のTOB情報を事前に入手して株を売買をしたとして同年に有罪判決が確定しました。

やってはいけないということは当然分かっていたと思いますが、なぜやるんでしょうね。

バレないとでも思っていたのでしょうか?

証券取引等監視委員会の調査はかなり厳しいことは、有名な話しです。

そもそもこういう人を出向させてはいけないと思いますが。

金融庁へ出向中の裁判官をインサイダー取引容疑で強制調査したことについて、どう思われましたか?


独身寮で現金約20万円盗んだ「給料をギャンブルに使った」国税調査官を停職3か月!

産経新聞によると、名古屋国税局は、先日、自身が住む独身寮の他の部屋に侵入し現金を盗んだとして、半田税務署の国税調査官(34)を停職3か月の懲戒処分としました。

調査官は同日付で依願退職しました。

名古屋国税局によると、2023年7月ごろ~2024年4月、約10人の部屋に侵入し、現金約20万円を盗みました。

現金を盗む目的でバッグなどを物色したとして2024年5月に窃盗未遂容疑などで逮捕、起訴され、別の部屋への住居侵入罪でも追起訴されました。

名古屋国税局の調査に「給料をギャンブルに使ってしまい、生活費や借金返済のためにやった」と説明したそうです。

早川徹・国税広報広聴室長は「税務行政に携わる公務員としてあるまじき行為で、深くおわび申し上げます」と述べました。

毎年、税務署の職員も何名か事件を起こしますね。

公務員かどうかではなく、そもそもやってはいけないことをやっている人が多いと思いますので、いくら人手不足とはいえ、採用や教育をきちんとしてほしいですね。

納税者の方も、こういう人やこういう税務署に色々と指摘されて、税金を取られたくはないでしょうから。

独身寮で現金約20万円盗んだ「給料をギャンブルに使った」国税調査官を停職3か月となったことについて、あなたはどう思われましたか?


金融庁が生保の広告費問題でFPパートナーに報告命令!

日本経済新聞によると、金融庁が、先日、大手保険代理店のFPパートナーに保険業法に基づく報告徴求命令を出したことがわかったようです。

FPパートナーに多額の広告費を支払った生命保険会社の保険商品を優先して顧客に勧めていたと指摘されている問題について、販売実態などの報告を求めたとみられます。

FPパートナーは、ファイナンシャルプランナーなどの資格を持つ社員が家計の相談に乗る「マネードクター」を運営しています。

社員が職場や自宅に赴く訪問型の代理店として業界最大手で、東証プライム市場に上場しています。

金融庁はFPパートナーが生保から多額の広告費を受け取り、広告費の多寡が商品推奨を左右したのではないかと問題視しているようです。

保険業法で代理店は複数の保険会社の商品を比べて説明する「」のための情報提供が義務づけられています。

金融庁と生命保険協会は生保各社に対し、代理店への便宜供与の実態を調べるよう近く要請する方針です。

FPパートナー以外でも代理店が生保から広告費の名目で多額の金銭を受け取り、顧客のニーズに合っていない保険商品を勧めていた疑いが浮上しています。

こういうことが行われると、生保と大手代理店が蜜月の関係になって、生保が大手代理店を向いた営業をすることになってしまい、業界自体がおかしくなると思うので、やめてほしいですね。

こういうことをしないと自社の保険が売れない、他社と大差のない生保は淘汰された方がいいのではないかと思ってしまいますね。

金融庁が生保の広告費問題でFPパートナーに報告命令を出したことについて、あなたはどう思われましたか?


勤務中にスマホで株取引 “100回以上”の市役所の監査事務局に務める40代男性職員が減給3か月!

北海道ニュースによると、札幌市は勤務中にスマートフォンで株取引を繰り返していたとして、札幌市監査事務局に勤務する40代の係長職の男性職員を、先日、減給3か月の懲戒処分にしたと発表しました。

札幌市によると、この職員は、2020年3月から2023年12月までの間、少なくとも100回以上の株取引操作を勤務中に行っていたということです。

札幌市は、地方公務員法が定める職務専念義務および信用失墜行為の禁止規定に抵触するとして、この職員に対し減給3か月の懲戒処分としました。

また、管理監督する立場にあった当時の環境局の当時の上司についても訓告処分としました。
札幌市によると、2023年5月ごろ同僚職員から「頻繁に使用スマホで何かやっている、閲覧している、何か取引のようなものをやっているのを確認した」との情報が上司に複数寄せられたため、本人に事情聴取し、証券会社から取引履歴を取り寄せたところ、勤務中の取引が確認されたということです。

男性職員は「社会勉強のためにやっていたものが職務中にまで及んでしまった。結果的に皆さんにご迷惑おかけして反省しています」と述べたということです。

奥村俊文監査事務局長は「監査事務局職員として高い規律性が求められる立場にありながら、地方公務員法が定める職務に専念する義務に違反したことにより、市民の皆さまの信頼を損ねたことを心から深くお詫び申し上げます」とした上で、今後の再発防止と信頼回復に務める考えを示しました。

このような案件も時々目にしますが、どういう心理でやっているんでしょうね。

公務員でも民間企業のサラリ―マンでも同じだと思いますが、勤務時間中は仕事をするのが当たり前だと感じますが、そのようなことが分からない人を雇う側にも、採用や教育の責任があるのではないでしょうか?

勤務中にスマホで株取引 “100回以上”の市役所の監査事務局に務める40代男性職員が減給3か月の処分を受けたことについて、あなたはどう思われましたか?


金融庁が老後の資産形成の後押しのため税制改正でイデコ拡充を要望へ!

共同通信によると、金融庁が2025年度税制改正で、公的年金に上乗せできる個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」の拡充を要望することが、先日、分かったようです。

加入者が拠出する掛け金の全額を課税所得から差し引いて所得税を優遇する仕組みを維持した上で、掛け金の上限引き上げを求めます。

老後の資産形成を後押しする狙いがあり、政府、与党が年末に決定する税制改正大綱への明記を目指すようです。

イデコは私的年金制度の一つで加入は任意です。

制度を運営する国民年金基金連合会によると、2024年6月末時点で337万人が加入しています。

現在、掛け金の上限は個人事業主が月6万8千円、サラリーマンが月2万3千円です。

厚生労働省が掛け金の上限引き上げを検討していることを受け、金融庁は2024年8月末に財務省に提出する税制改正要望に、税制面での対応策を盛り込みます。

ただ、上限を大幅に引き上げると、お金に余裕があって、多くの掛け金を出せる人ほど税金面で得をすることになりかねません。

政府、与党は「金持ち優遇」との批判は避けたい考えで、議論は曲折がありそうです。

メリットもデメリットもあるのでしょうが、イデコとかNISAとか、個人の資産形成に役立つものは、どんどん改正すれば良いのでないかと思います。

投資は自己責任ですが、やる人を増やすことが大事だと思いますので。

金融庁が老後の資産形成の後押しのため税制改正でイデコ拡充を要望していることについて、あなたはどう思われましたか?


三菱UFJ銀行員が親族らに顧客企業のインサイダー情報漏えいか?

読売新聞によると、三菱UFJ銀行(東京)の行員が、三菱UFJ銀行の顧客企業に関する株式公開買い付け(TOB)などの情報を、公表前に親族らに漏えいしていた疑いのあることが関係者の話でわかったようです。

親族らは顧客企業に関する株取引を行い、数百万円の利益を得ていた可能性があります。

証券取引等監視委員会も同様の事実を把握し、金融商品取引法違反の疑いで行員の自宅を強制調査するなどしたようです。

金融商品取引法は、上場企業のTOBや合併・買収などの「重要事実」を業務で知った企業や取引先の関係者が、公表前に株を売買したり、他人に利益を得させるために情報を漏らしたりすることを禁じています。

関係者によると、監視委の調査対象となっているのは、三菱UFJ銀行本社に勤務し、系列証券への出向経験もある行員です。

三菱UFJ銀行や系列証券の顧客企業に関するTOBなどの非公開情報を業務で把握し、2023年までの間、公表前に複数回にわたって親族らに伝えた疑いが持たれています。

証券取引等監視委員会は2024年5月頃に行員の自宅を強制調査し、関係先として証券取引等監視委員会や系列証券にも調査に入ったようです。

今後は親族らにも事情を聞くなどし、行員とのやりとりや取引の実態を慎重に調べます。

行員は証券取引等監視委員会に対し、不正への関与を否定しているようです。

三菱UFJ銀行の親会社である三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は読売新聞の取材に対し、「三菱UFJ銀行の行員が監視委の調査を受けていることは事実。情報漏えいが事実であれば誠に遺憾で、調査には全面的に協力したい」としています。

三菱UFJ銀行は内規で、顧客企業の非公開情報を親族らも含めて外部に漏らすことを禁止しています。

三菱UFJ銀行を巡っては、証券取引等監視委員会の調査で、顧客情報を系列証券と無断共有することを禁じる「ファイアウォール(FW)規制」の違反行為などが判明しました。

今回とは別の行員が顧客情報を使って自己利益目的の株取引を行っていたこともわかり、この行員は懲戒解雇されました。

証券取引等監視委員会の勧告を受けた金融庁は、先日、三菱UFJ銀行と系列証券2社に金融商品取引法に基づく業務改善命令を出したほか、MUFGと三菱UFJ銀行に銀行法に基づく報告徴求命令を出し、原因究明などを求めました。

証券取引等監視委員会は一連の調査の過程で、今回の情報漏えい疑惑も把握したとみられます。

三菱UFJ銀行の行員が顧客企業の非公開情報を漏らすなんて、業界トップ企業としては恥ずかしいですね。

行員も、やってはいけないことが分からないのでしょうか?

資質がない人が採用されているということなんでしょうね。

三菱UFJ銀行はグループ会社も含めて色々と問題があるようですので、きちんと調べてもらって、まともな会社になって欲しいです。

そうしないと、証券はいつまでも大手に追いつけないでしょうね。

三菱UFJ銀行員が親族らに顧客企業のインサイダー情報漏えいの疑いがあることについて、あなたはどう思われましたか?


南海トラフに危機感の徳島県の「復興準備」が進み進捗度全国1位!

日本経済新聞によると、災害への日ごろの備えが重要なのは一般家庭も自治体も変わりません。

被災した場合に復興を円滑に進めるため、国は自治体に事前準備の徹底を求めています。

全自治体の取り組みを庁内体制の整備など5項目に分けて調べており、2023年の進捗度は南海トラフ地震が懸念される徳島県がトップでした。

首都直下地震が想定される首都圏も高く、災害への危機感の差が対応にバラツキを生んでいるようです。

地震や津波、集中豪雨などの災害への対策は、建物の耐震化や防潮堤の整備といったハード面が注目されがちです。

ただし、ハードだけで全てを防ぐのは難しく、避難経路やハザードマップの整備・周知、復興に向けた訓練といったソフト面の準備も欠かせないのです。

国は自治体の準備に向けて「復興まちづくりのための事前準備ガイドライン」を2018年に公表しました。

2019年から毎年7月時点の全1,788自治体の取り組み状況を調べています。

復興に向けた①体制②手順③訓練④基礎データの把握・分析⑤目標と実施方針の策定の5項目が対象となります。

今回は、2023年の調査結果から「検討済み」を20点、「検討段階」が10点、「未検討・未回答」は0点として進捗度を得点化しました。

5項目すべてが「検討済み」の自治体は100点となります。

都道府県内の全自治体平均は徳島がトップで、東京、静岡が続いています。

徳島は全自治体が何らかの取り組みを進めており、平均点は53.2でした。

一方、全国の平均点は26.1にとどまり、1項目も検討していない自治体が約600ありました。

太平洋に面した徳島県海陽町は満点でした。

2021年度に、南海トラフを想定した事前復興計画を策定しました。

災害廃棄物の仮置き場の必要面積や仮設住宅の必要戸数などを算出しました。

関連部署を統合して庁内体制を整えたほか、職員が復興手続きを確認する訓練も実施します。

被災後に集落を高台移転する方法などを町民と話し合うワークショップも開きます。

海陽町は高齢化が急速に進み、人口も約8,300人と5年間で10%減りました。

「災害で町民が出て行くと本当に町が消滅しかねない」と、三浦茂貴町長の危機感は強いようです。

「被災してもスムーズに復興できるという未来を示すことが人口流出を抑える」とみています。

海陽町内に住む43歳の女性は「どこまでも不安は残るが、子どもたちも訓練に参加するなど気持ちに余裕ができる」と話しています。

徳島県は県の復興指針を策定したほか、計画策定経費の補助など市町村の取り組みも支援します。

後藤田正純知事は「高台移転の検討を含めてしっかりと復興の事前準備を進めていく」と強調しています。

同じく南海トラフ地震に備える静岡県内でも富士市が満点でした。

2016年にいち早く5項目を包含する事前都市復興計画を作り、市内で津波や火災などを想定した復興まちづくり訓練も実施してきました。

和歌山県でも、事前復興計画を策定済みのみなべ町が満点でした。

2024年1月に能登半島地震に見舞われた石川県は、平均を上回る31点で全国13位でした。

石川県の担当者は「平時から被災時に必要な行動などを確認する重要性を再認識した」と話しています。

一方、進捗度が最下位の我が香川県は「四国の他県と違って太平洋に面していない地理特性もある。県内でも自治体の危機感にバラツキがあり、具体的な取り組みは検討途上」としています。

災害復興に詳しい京都大学防災研究所の牧紀男教授は「地震大国の日本では予想外の災害もありうる。気候変動に伴って豪雨災害も増えており、全国どの地域でも事前準備を怠ってはいけない」と話しています。

我が香川県(うどん県)は最下位ですね。

瀬戸内海に面していて、普段から自然災害が少ないからか、危機感があまりないんでしょうね。

しかしながら、南海トラフ地震はいつきてもおかしくありませんので、できる限り、備えていきたいと思います。

南海トラフに危機感の徳島県の「復興準備」が進み進捗度全国1位であることについて、あなたはどう思われましたか?


生命保険協会会長が外貨建て一時払い保険の “販売の指針見直す” !

「外貨建て一時払い保険」という金融商品をめぐり、金融庁が、不適切な販売を行う金融機関が相次いでいると指摘したことを受けて、生命保険協会の清水博会長は、販売に関する指針を見直すなど対策を強化していく考えを示しました。
これは、生命保険協会の清水会長が、先日、定例の記者会見で明らかにしました。顧客から受け取る保険料をドルなどの外貨で運用する「外貨建て一時払い保険」をめぐっては、短い期間で解約した顧客に対し、再び同様の商品を販売する不適切なケースが相次いでいるとして、金融庁が金融機関に対し、改善を求めています。これについて、清水会長は「顧客に対する丁寧な説明が必ずしも十分ではなかった」と述べ、販売方法などを改善する必要があるという認識を示しました。そのうえで、清水会長は、顧客から一定のニーズがあることから、各社の判断で販売は続けていくものの、販売に関する指針を見直し、顧客の投資経験などを踏まえ、販売時の説明をより丁寧に行っていくことや、契約後も運用についての相談に応じるなど対策を強化していく考えを示しました。個人的には、保険代理店もやっているので、情報収集した限りでは、金融庁の指摘が必ずしも正しくないように思っていますが、やはり、きちんとした説明が必要ということを改めて感じた1件でした。生命保険協会会長が外貨建て一時払い保険の “販売の指針見直す” とコメントしたことについて、あなたはどう思われましたか?

税務署職員が育休中に「楽しくてやめられず」転売で売上2億円!

朝日新聞によると、仙台国税局は、先日、福島県内の税務署に勤務する20代の男性財務事務官を、国家公務法違反(兼業の禁止など)で停職1か月の懲戒処分にしたと発表しました。

事務官は同日付で辞職しました。

仙台国税局によると、事務官は育児休業中だった2022年8月から2024年2月の間、自動車62台と携帯電話4台を転売し、約2億円を売り上げたそうです。

車はネットオークションや新車・中古車の販売店から購入し、転売していました。

一番高く売れた車で1台約1,200万円だったようです。

事務官は仙台国税局の聞き取りに、もともと車が好きで、中古車価格が高騰していることに注目し「もうかるのではないかと考えて始めた」と説明しました。

いざ取引を始めると「車両の購入、納車、売却と楽しくて、悪いことだと分かっていたが、やめられなかった。大変申し訳ありませんでした」と話しているそうです。

転売で稼いだ収入は生活費などに使っていたと説明しました。

育児休業中は無給のため、共済組合からの給付金がありましたが、「大体半分ぐらいに収入が落ちている」状態だったようです。

仙台国税局によると、育児休業期間中も、公務員たる身分は保障されており、所属長の承認を得た一部の特例を除き、兼業は認められていないそうです。

職員が不要の私物を売却することが即問題になるわけではなく、仙台国税局国税広報広聴室の安ケ平亘室長は「反復継続して売買することが事業とみなされ問題」としました。

また、今回の件に関しては「もし仮に承認の申請があったとしても、認められないもの」と話しました。

やったことはいけないことだとは思いますが、この方は商才のある方でしょうから、税務署をやめて自分で商売される方がいいのではないかと思います。

どうやって発覚したのか?とか、きちんと申告・納税をしていたのだろうか?という点も気にはなりますが。

税務署職員が育休中に「楽しくてやめられず」転売で売上2億円をあげていたことについて、あなたはどう思われましたか?


新NISA起点に成長と分配の循環を!

日本経済新聞によると、2024年1月から仕組みを新たにした少額投資非課税制度(NISA)の利用が広がっています。

株式や投資信託への投資益に税金がかからない範囲や期間が広がり、若い世代からの関心も高いようです。

将来を見据えた投資が長期で実を結び、より多くの家計に経済的な豊かさをもたらす流れを太くしていきたいですね。

新NISAでは、これまで最長20年間だった非課税期間の制限をなくして恒久化し、非課税枠も最大1,800万円に引き上げました。

日本証券業協会によれば、証券10社のNISA口座の新設数は2024年1〜3月に累計170万件、資金流入額は同4.7兆円といずれも前年同期の約3倍のペースです。

環境の追い風もあります。

国内では日経平均株価が初めて4万円に乗せ、円安は海外投資の価値を押し上げる効果があります。

新NISAで投資を始めて早速成果を感じている家計も少なくないでしょう。

ただし、資産形成は本来、長期で行うものです。

価格が変動し、期待と逆に進むこともあります。

自分がとれるリスクの把握が欠かせません。

定額を積み立てる手法は有効で、投資対象の分散も考えたいですね。

目先の価格の動きを追う売買ではなく、長期で資産が膨らむ複利の効果を頭に入れておくべきです。

つみたて投資枠のNISAで選ばれている商品をみると、世界株全体に投資したり、米国株に連動したりする投信が日本株より上位に並んでいます。

持続的な株高への期待が、海外の方が高い実態を映しています。

国内で成長の機会が増え、資金の出し手となる家計に成果が分配される循環を生むことが日本の課題です。

企業は新たな価値を生む事業に果敢に挑み、資本効率を高めて家計の期待に応えてほしいですね。

成長投資枠のNISAでみれば、増配を重ねる企業やグローバルに成長する企業が人気です。

こうした企業が増えるのが大事になります。

「貯蓄から投資」は動き出したばかりです。

新NISAを起点にした資産形成が数十年単位になっていけば、金融機関は顧客本位の姿勢がいっそう問われます。

運用会社も高い運用益を継続して出す力と効率性を磨かねばなりません。

制度の継続的な見直しも欠かせません。

現状ではNISA口座は1つの金融機関でしか開けず、規模の小さい独立系には不利です。

非課税の対象や枠の増額なども含め、ニーズをくみ取りながら家計にとって長期に安定した資産形成に資する仕組みを目指してほしいですね。

個人的には、相続税の申告などで高齢の方とお話しをしていると、昔、金融機関に株式や投資信託や生命保険をすすめられてやったものの、損をしたため、今でも株式や投資信託や生命保険を毛嫌いする方が結構いらっしゃるように感じます。

新NISAが始まった今年の1月はかなり株価が高かったため、その頃に新NISAを始められた方は、現状だと、資産が目減りしている方もそれなりにいらっしゃるのではないかと推測されます。

株価が短期的に戻れば良いのでしょうけど、しばらく戻らないとなると、投資初心者の方には投資は怖いというイメージが付き、投資をしなくなるのではないかという不安も持っています。

やはり、小さな頃から投資に関する教育が必要だと思いますし、何度も言っていますが、投資以前に、簿記とかを学んで、稼ぐ方法を知ったり、稼いでいる会社社将来稼ぎそうな会社を見る目を持つようにしないと、そもそも投資する資金も得ることが難しいでしょうし、投資したとしても損をする結果になってしまうのではないかと思っています。

新NISA起点に成長と分配の循環について、あなたはどう思われましたか?


「マルチモニターが使いにくい」は過去のこと!

PC Watchによると、デスクトップを拡大して生産性を高められるマルチモニター環境ですが、Windows 10時代までは必ずしもメリットばかりではありませんでした。

解像度の異なるモニター同士ではマウスカーソルの行き来がスムーズではなかったり、モニターの着脱でウィンドウの位置がすぐにリセットされてしまったりなど、使いにくいと感じる場面もけっこうあったのです。

すべてのモニターの解像度を合わせ、マルチモニターの使い勝手を補助するサードパーティツールを導入するなど、独自の工夫で乗り切ってきた人もいるかもしれません。

ところが、Windows 11となった今、そうした不都合はほぼ解消されています。

OS標準機能だけで快適なマルチモニター環境を実現できるのです。

というわけで、今回はマルチモニター環境におけるWindows 11の改善ポイントと、より便利で快適なマルチモニターライフを送るためのテクニックをいくつかご紹介しています。

なお、ここではWindows 11のバージョン「23H2」をベースに解説しています。

Windows 10から11になったことで、マルチモニターまわりの挙動が変化した(変化させられる)ところがあります。

中でも使い勝手に大きく影響しそうなのが、各モニターの解像度が異なっていてもマウスカーソルの移動がスムーズに行なえるようになったことです。

Windows 10までは、たとえば異なる縦解像度のモニターを横に並べて使用するとき、高解像度のモニターから低解像度のモニターへマウスカーソルを移動させようとするとモニター間で「引っかかって移動できない」状態になりやすかったのです。

実際にはデスクトップに“段差”ができている状態なので、そうなるのも仕方がありません。

ところが、Windows 11では「ディスプレイ」設定の「マルチ ディスプレイ」セクションが拡充され、「ディスプレイ間でカーソルを簡単に移動させる」という項目が追加されました。

これをオンにすると、マウスカーソルが高解像度モニターのどの縦位置にあっても低解像度モニターのデスクトップに移動させやすくなります。

反対に低解像度モニターから高解像度モニターにカーソルを移動するときは、低解像度モニターでのカーソル座標がある程度引き継がれるため、モニター間移動を繰り返すと若干「不思議な感覚」になることもあります。

とはいえ、“段差”を意識することなくモニター間をシームレスに移動できるようになったのはうれしい改善です。

もう1つのポイントは、「モニターの接続に基づいてウィンドウの位置を記憶する」ようになったことです。

こちらも「マルチ ディスプレイ」セクションに追加された設定項目です。

シングルモニターなのか、デュアルモニターなのか、あるいはトリプル以上のマルチモニターなのかといったモニターの接続状況ごとに各ウィンドウの位置をちゃんと記憶して、接続を変えたときにも自動で位置を復元してくれる、というものになります。

これは特にノートPCユーザーにとって便利な機能でしょう。

外出先ではノートPC本体のシングルモニター環境だけれど、オフィスや自宅では外部モニターを接続してマルチモニターにしている、という人も少なくないはずだからです。

ノートPC本体のみの時はそれに最適なウィンドウ位置が、外部モニターを接続したときにもそれに最適なウィンドウ位置が、それぞれですぐさま復元されます。

モニターを接続/解除するたびに手動でウィンドウを配置し直す、なんていう煩雑な作業は一切不要なのです。

デスクトップまわりのWindows 11の標準機能には、使い方次第でマルチモニター環境をより快適にできるものがあります。

その中から3つほどピックアップしています。

Windows 10で導入されたウィンドウの「スナップ」機能は、Windows 11以降も継続的に改善が図られ、使い勝手が変わってきています。

現在のスナップ機能の利用方法は主に2通りです。

1つはアプリケーションウィンドウのタイトルバーにある最大化ボタンを使う方法です。

最大化ボタンの上にマウスカーソルを置く(またはウィンドウをアクティブ状態にして「Win+Z」キーを押す)と、スナップ レイアウトの候補が表示されるようになります。

あとはそのウィンドウをレイアウトしたいゾーンをクリックすればOKです。

もう1つはウィンドウのタイトルバーをドラッグして移動しているときに、デスクトップ上部に近づける方法です。

そうするとスナップ レイアウトの候補が現れるので、そのまま任意のゾーンにドロップすればレイアウトできます。

先ほどの最大化ボタンからスナップする方法は、そのアプリケーションがタイトルバーを独自にカスタマイズしている場合に利用できないケースがありますが、こちらの方法だとほとんどのアプリケーションが対応しています。

ある意味ウィンドウ単位でデスクトップを分割できるようにするスナップ機能は、マルチモニター化して広くなったデスクトップを有効活用するのに役立ってくれるでしょう。

Windows 11には仮想デスクトップの機能も標準で用意されています。

現在見えているデスクトップとは別に、仮想的なデスクトップを複数保持して、いつでも好きなデスクトップに切り替えられるようにする機能です。

仮想デスクトップの作成方法は、「Win+Tab」キーを押して画面下部に現れる「新しいデスクトップ」をクリックするだけです。

切り替え方も「Win+Tab」キーを押して使いたい(仮想)デスクトップをクリックするだけです。

配置したウィンドウの位置/大きさなどは、仮想デスクトップごとに記憶してくれます。

そのため、通常使っているデスクトップではオフィスアプリケーションを、仮想デスクトップではWebブラウザや画像編集ソフトを立ち上げておいて、用途に応じて切り替えながら作業するのに都合が良いでしょう。

仮想デスクトップという考え方は古くからあり、もともとは解像度のあまり高くないモニターを利用している場合に、デスクトップを仮想的に広げて効率良く使えるようにすることを狙ったものでもありました。

しかしながら、大容量のメモリを比較的低コストで搭載できるようになった今は、多数のアプリケーションを常時立ち上げておき、必要に応じて切り替えながら作業して、極限までマルチタスク化を極めるのもいいかもしれません。

なお、マルチモニター環境では全てのモニター画面がまとめて「1セットの仮想デスクトップ」として扱われることになります(モニター1台は通常のデスクトップにし、別のモニターは仮想デスクトップにする、というような使い方はできません)。

マルチモニター前提の作業環境を「マルチモニター×仮想デスクトップ」で複数作成しておけば、劇的な生産性アップを図れるのではないでしょうか?

マルチモニターにすると、こだわりたくなってくるのが壁紙です。

ずっとワンパターンの壁紙だと飽きてしまうかもしれませんが、Windows 11では(それ以前から)壁紙のさまざまなカスタマイズオプションが利用でき、デスクトップを賑やかに彩れます。

マルチモニター環境向けの壁紙設定としておすすめなのは、やはりモニターごとに異なる画像にするものです。

設定方法はデスクトップの右クリックで表示されるコンテキストメニューから「個人用設定」→「背景」を選び、「背景をカスタマイズ」のプルダウンから「画像」を選択します。

次に「写真を参照」ボタンで壁紙画像を選択した上で、「最近使った画像」として候補表示されているサムネイルの上で右クリックし、表示させたいモニターの識別番号を選びます。

これで任意のモニターに任意の壁紙が表示されます。

もちろんすべてのモニターで同じ壁紙に統一することも可能です。

または「スライドショー」にするのもアリです。

「ページ幅に合わせる」、「画面のサイズに合わせる」、「拡大して表示」、「中央に表示」のうちいずれかのレイアウトを選べば、モニター1台1台に異なる壁紙をランダムで表示させられます。

レイアウトを「スパン」にすれば、複数のモニターをまたがる形で1枚画像を表示できたりもします。

統一感を出しつつモニターごとに壁紙に変化をつけたい時は、これもおすすめです。

マルチモニターにすると、デスクトップが広くなるのと引き換えにマウス操作が非効率になったり、思わぬアクシデントに遭遇したりする場合もあります。

Windows 11が標準で用意しているキーボードショートカットなどの機能も活用して、マウス操作に頼ることなく自由自在にデスクトップを操れるようにしましょう。

マルチモニター環境で作業中、直前まで使っていたはずのウィンドウが何かの弾みで画面外に移動するなどして見えなくなってしまうことがあるかもしれません。

そんな時は下記の手順を試してください。

今使っているウィンドウを手っ取り早くきれいに配置したい、というときは、スナップ機能のショートカットキーとなる「Win+左右」キーを使いましょう。

そのモニターのデスクトップ内で、ウィンドウを素早く左右に寄せたり、元の位置に戻したりできます。

モニター間でウィンドウを移動したいときは、それに「Shift」キーを加えるだけです。

「Win+Shift+左右」キーで、一発でモニター間を移動させることが可能です。

全画面表示のゲームなど、タイトルバーがなくマウスで動かせないウィンドウもこれで移動できます。

また、Copilotのウィンドウをメインモニター以外に移動したいときにもこのワザは有効です。

通常はメインモニターの右側に固定表示となるCopilotですが、「Win+Shift+左右」キーでサブモニターに移動させておけば、常時表示でも邪魔にならず、いつでもAIのサポートを受けられるでしょう。

ちなみに「スナップ」機能が有効で、かつ「ウィンドウをドラッグした時に、画面の端までドラッグしなくてもウィンドウをスナップできるようにする」がオフになっていると、ウィンドウをマウス操作で移動しにくくなってしまいます。

そんなときにも「Win+Shift+左右」キーを使えば簡単です。

Windows 11の通常のスクリーンショット撮影手段としては「Win+PrintScreen」キーがよく知られています。

押すだけでスクリーンショットを撮影し、自動で「ピクチャ」フォルダに画像ファイルとして保存してくれる機能です。

ただし、この方法では全てのモニターのデスクトップがスクリーンショットの対象となってしまうのです。

任意のモニターのデスクトップを撮影することは不可能です。

よって、代わりに使いたいのがWindows 11標準の「Snipping Tool」を利用する方法です。
 

メインモニターのみのスクリーンショットを撮りたいのであれば、Snipping Toolで「ウィンドウ」を選択し、デスクトップやタスクバーにマウスカーソルを合わせてクリックする、という方法もあります。

ショートカットキー一発で、というわけにはいかないものの、ある程度省力化はできるはずです。

このように、Windows 11ではOS標準の機能が追加・改善され、マルチモニターの運用が以前よりもしやすくなっているのです。

ショートカットキーもあわせて活用することで、作業効率は一段とアップするでしょう。

独立前に勤めていた会計事務所時代からマルチモニターを利用しています。

ワードやエクセルやパワポ、会計ソフト、申告ソフトなどを使う会計事務所では、コピペも多いため、マルチモニターだと、効率が格段に上がります。

個人的には、モニターを縦で使うことも多いです。

知らない使い方もいっぱいありましたので、使っていきたいと思います。

「マルチモニターが使いにくい」は過去のことであることについて、あなたはどう思われましたか?


なぜ保険の見直しが大切なのか?

みなさんは「保険の見直し」と聞くと、どのようなイメージをお持ちですか?
「いろいろ説明されて、無駄な保険に入らされそう・・・」
「新しい保障を付けるようにしつこく勧誘してきそう・・・」
「最初の保障で十分だから、見直しなんて必要ない」

そんなイメージをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
しかし、保険は1回契約したら、それで終わりというものではありません。
日税ジャーナルでは、なぜ保険の見直しが必要なのか、その理由を一緒に確認しています。

①環境の変化  
例えば、独身時代に保険に加入された方が、数年後に結婚し、子供が誕生しました。

もし、その方に万が一のことが起きた場合、独身時代に入っていた保険で、家族をしっかり守ることができるでしょうか?

独身時代に加入した保険は、多くの場合、「とりあえず、自分に何かあった時のために」といった目的で入られています。

そのため、結婚して子供が生まれた後も保険の見直しを行わず、その後、自分に万が一のことが起きてしまった場合、残された家族の生活のことを独身時代の保障で守り切るのはとても難しいと思います。

だからこそ、愛する家族のためにも、もっと保障を手厚くするなど、保障内容を見直すことが必要となってくるわけです。

では、定年退職のタイミングはどうでしょうか?

退職後は収入が減少しますので、家計や老後の生活が気になるところです。

そうした状況において、すでに子供が独立しているのであれば、日々の生活費の中から高額の保険料を支払い、大きな死亡保障を用意する必要はそれほどないと思います。

保険の見直しをすることで家計にゆとりができるほか、死亡保障の代わりに、今後の生活でリスクが高まるケガや病気に備えるため、医療保険やがん保険などに重点を置くことも考えられます。

就職、結婚、子供の誕生、住宅購入、子供の独立、退職、老後など、人生の節目といわれるタイミングで、ぜひ、大切な人のために、必要な保障の確認や選択をしていただきたいと思います。

②保険商品のトレンドの変化 
もうひとつ、古い医療保険に入りっぱなしという方はいませんか?
もしかすると、必要な時に保険金がしっかりと受け取れないかもしれません。

昔は、手術には長い入院が付きものでした。 
そのため、古いタイプの医療保険は、長期入院に備えることに重きを置き、短期間の入院では保険金が受け取れない保険が主流でした。

特に、入院4日目までは保障の範囲外というのが一般的でした。

しかし、現在は医療技術の進歩により、入院期間は短くなり、通院での治療が増加しています。

そんな現代の医療実態に合わせて、入院1日目から保障するものや、入院や手術をした際に一時金として保険金が受け取れるタイプや、通院治療に手厚いタイプのものが主流になってきています。

せっかく保険に入っていても保険金が受け取れなかったといったことを防ぐためにも、今の医療実態に合った保険選びをすることをお勧めします。

③更新型による保障内容の変化   
更新型の保険は、契約した当初は保険料が安い、病気になっても更新できるなど、様々なメリットがあります。

しかし、更新時に保険料が大きく上がったり、特約ごとに保障期間が異なったり、気づいたときには保障が終わっていたという可能性もあります。

このタイプの保険に加入されている人は、内容の確認や見直しをしておくことが重要です。

『保険の見直し』というのは、決して新しい保障を付けたり、新しい特約を付けるようなことではありません。

新しい保障を付ける、付けないは関係なく、自分が最適な保険に入っているかどうかの確認をする機会だと思ってください。
もし、不安な点や分からない点があれば、保険会社や保険代理店、専門家へ保険の見直し相談をすることをお勧めします。

僕自身、保険代理店をやっていますが、保険を確認させていただくと、複数の保険会社の似たような保険に複数入っていたり、この保険は必要なのだろうかと思ったり、逆に保険でカバーできていない部分があるのではないかと思うことがほとんどです。

付き合いで保険に入ったり、説明をよく理解しないまま入ったり、長年、見直していないことなどが原因だと思います。

保険の見直し自体は、特に費用等が発生するわけではないと思いますので、定期的に保険の見直しをすることをお勧めします。

なぜ保険の見直しが大切なのか?について、あなたはどう思われましたか?


2024年の東京圏の地価公示は利便性重視の動きが反映され3年連続上昇!

NHKによると、国土交通省は、全国およそ26,000地点を対象に1月1日時点の価格を調べた「地価公示」の結果を公表しました。

それによると、東京を中心に埼玉、千葉、神奈川、茨城の4県の一部を含む「東京圏」の地価は、住宅地や商業地などを合わせた全体の平均が2023年と比べてプラス4.0%となり、3年連続で上昇しました。

上昇率も2023年より1.6ポイント拡大しました。

勤務先に近い都心部の住宅地で地価が大きく上昇するなど、利便性を重視する動きが地価に反映されました。

用途別にみると、住宅地はプラス3.4%で、上昇率は1.3ポイント拡大しました。
このうち、東京23区はプラス5.4%と東京圏の住宅地の平均を上回る上昇率となりました。

新型コロナウイルスの影響が薄れ、出社を再開する企業が広がる中、通勤などに便利な豊島区や中央区といった地域で地価の上昇が顕著になっています。

また、周辺の4県では、千葉市や横浜市、川崎市などで上昇率が拡大したほか、都心部へのアクセスがよい鉄道の沿線を中心に上昇しました。

一方、商業地は、平均でプラス5.6%となり、2023年より上昇率が2.6ポイント拡大しました。

このうち、東京23区は全体でプラス7.0%で上昇率は3.4ポイント拡大しました。

また周辺では、千葉市がプラス7.4%、横浜市がプラス6.0%、川崎市がプラス7.1%と高い伸びとなりました。

オフィス需要が底堅く推移したほか、円安を背景とした外国人観光客の増加で飲食店やホテルなどの業種で、土地の需要が増えたことなどが地価を押し上げました。

<全国の最高価格地点>
◇住宅地◇
住宅地では、7年連続で東京都港区赤坂1丁目で、1平方メートル当たり535万円でした。

上昇率はプラス4.5%で、2023年より2.1ポイント拡大しました。
高級住宅街でマンション用地としての需要が根強いことに加え、周辺の麻布台地区で2023年11月に複合施設が開業したことで、にぎわいや利便性への期待が一段と高まりました。

◇商業地◇
全国で最も地価が高かったのは、商業地が東京都中央区銀座4丁目の「山野楽器銀座本店」で1平方メートル当たり5,570万円でした。

18年連続での最高価格となりました。

上昇率はプラス3.5%と2023年よりも2ポイント拡大しました。
富裕層の消費が好調なことに加えて、円安を背景に訪日外国人による消費、いわゆる山野楽器銀座本店が伸びていることが上昇率の拡大につながりました。

◇工業地◇
工業地の最高地点は、12年連続で東京都大田区東海2丁目で、1平方メートルあたり76万2,000円でした。

上昇率はプラス3.0%でした。

東京港や羽田空港、首都高速道路へのアクセスがよく、物流施設としての需要が引き続き堅調でした。

今回、住宅地が大きく伸びた東京圏ですが、それをけん引しているのが豊島区や港区といった都心部で、伸び率は7%を超えています。
それが顕著に表れているのが都心のマンション価格です。

不動産調査会社「東京カンテイ」によると、2023年、東京23区で発売されたマンションの平均価格は1戸当たり1億1,630万円と、おととしに比べて3,300万円あまり、率にして41%伸びました。

資材価格の高騰などで工事費が上昇しているという面もありますが、新型コロナの5類への移行で出勤などに便利な都心部のマンションに人気が集中しているのも一因です。

大手不動産会社が売り出している東京都渋谷区のマンションは、1戸当たりおよそ2億円から5億円台と高額ですが、完成予定まであと2年近くを残して、これまでに売り出した65戸はすべて完売しています。

最寄り駅まで徒歩7分という利便性や敷地の広さなどで人気を集め、国内の富裕層や共働きで世帯収入の高い「パワーカップル」のほか、海外の投資家などが購入するケースもあるということです。

物件のホームページを通じた問い合わせも6,000件を超えているということで、販売する三菱地所レジデンスの渡邊聡さんは次のように話していました。
「都心のマンション供給が減っていることや高級住宅街に建つ立地の希少性も反応の多さに繋がっている。物価高で工事費や販売価格が上昇する中でも、富裕層を中心に堅調な需要がある。」

今回の地価公示では、東京23区の中央区や港区など都心部で7%を超える高い伸びとなる一方、江戸川区や葛飾区、足立区といった地域は上昇率が4%台にとどまりました。

その背景のひとつには、都心部に多いマンションと、江戸川区や葛飾区、足立区といった地域に多い戸建て住宅の価格動向の違いがあるとみられています。

不動産調査会社「東京カンテイ」によると、2023年、東京23区で売り出された物件の平均価格は、マンションの上昇率が40%を超えたのに対して、戸建ての上昇率は4%程度にとどまっています。

間取りに余裕のある戸建て住宅はコロナ禍でのリモートワークの増加を背景に人気が高まりましたが、5類への移行とともに、出勤再開の動きが広がっています。

さらに、建築コストの上昇もあって、販売価格が中心となる購買層の予算を上回る傾向にあり、戸建ての人気が落ち着きつつあるとみられています。

こうした中、江戸川区や足立区といった地域では、戸建て住宅を値下げする動きも出ています。

東京都豊島区にある大手の住宅販売会社は、足立区で2023年10月に売り出した新築の戸建ての価格を今月、10%引き下げました。

出勤の機会が増える中、最寄り駅から徒歩15分という距離も敬遠される理由となり、より都心へのアクセスがよい地域に需要が移ったのではないかとみています。

足立区内では、ほかにも思うように買い手がつかず値下げした物件があるということです。

このため、会社では、新しい物件については、あえて狭い敷地に建設することで販売価格を引き下げる戦略をとっています。

敷地は狭くても階段をリビングの中に設けて廊下を省くことで居住スペースを広くとったり、屋上にバルコニーを設けたりして、快適に過ごせるよう工夫しているということです。

一建設の鈴木基晴さんは次のように話していました。
「戸建ての販売は非常に厳しい状況だが価格や設備など、客のニーズを細かくつかんでいくしかない。」

今回の地価公示の結果について、不動産調査会社「東京カンテイ」の井出武上席主任研究員に聞きました。
Q.住宅地・商業地ともに全国平均は3年連続で上昇し、上昇率も拡大しました。
A.全国の平均が2%を超える伸びとなったのは、30年以上なかったことで、大きな上昇と言える。
社会・経済活動の勢いが新型コロナウイルスの感染拡大前に戻りきったとみてよいのではないか。

Q.3大都市圏や地方4市を除く地域でも上昇率が拡大した
A.地価の上昇基調が地方にも波及していることが鮮明になった形だが、依然としてマイナスのままの地方も多い。
その点で都市部と地方、にぎわう地方とそうでない地方という2つの二極化が際だったともいえる。

Q.二極化が進んだ背景は
A.利便性を重視する考え方が再び強まったからだ。
新型コロナの感染が落ち着くにつれて、東京や大阪では転入超過の人数が拡大していて、交通の利便性のよさが地価を大きく押し上げる要因となった。
勤務先への距離が近い都心部だけでなく、郊外でも駅に近く、マンションなどの再開発が行われた地域で地価が大きく上昇している。
一方、最寄り駅からの距離が遠いことが多い戸建てはマンションと比べると販売が低調で、戸建ての多いエリアは都心部などと比べると地価の伸びが鈍くなっている。
また、地方でも行政が子育て施策に力を入れ、連動する形でショッピングモールや保育施設などの整備が進んでいるところと、そうではないところでは地価の二極化が進んでいる。

Q.日銀の金融政策の転換が不動産市場に与える影響はどう見ている
A.地価の上昇基調は続くと思われるが、日銀がマイナス金利政策を解除したことは今後を見通す上で注目だ。
金融機関が住宅ローンの金利をどの程度上げるかが重要で、大きく引き上げた場合は投資家以外の「実需層」と呼ばれる人たちの購入判断に影響を与える可能性がある。
今はマンションも戸建ても価格が上昇し、実需層には手が届きにくくなっている。
建設コストも上昇する中、住宅価格がすぐに大きく下落するとは考えにくいが、市場では、価格が頭打ちになる時期が近づいているという見方もある。
住宅の購入を検討している人は今、無理をして買うよりも安くなるタイミングを待つことも選択肢の1つだ。

ここまで高くなってくると、買える人が限られてくるでしょうね。

給与が物価水準の上昇以上に上がればいいのでしょうけど、人口は減っているわけですから、外国人に買い占められるか、不動産バブルが崩壊するかのように感じますね。

2024年の東京圏の地価公示は利便性重視の動きが反映され3年連続上昇したことについて、あなたはどう思われましたか?


石川県内灘町の液状化被害を“拡大させた場所”は香川県にも!

NHKによると、石川県金沢市に隣接する内灘町は震度5弱でしたが、液状化で道路は波打ち、住宅がおよそ12メートル動くなど、甚大な被害を受けました。

砂丘の町として知られる内灘町ですが、被害は砂丘の上でも海岸部でもなく、内陸部に集中していました。

しかも、震源域からの距離は100キロメートル以上で、これは香川から南海トラフ巨大地震の震源域までと同じ距離です。

<地元住民>
なんで内灘町の被害がこんなに大きいのか不思議でならんで。すごい揺れた感じはあったけど、まさかこんなふうになるとは思わなかった。

能登半島地震で大きな被害を拡大させた液状化ですが、液状化は、揺れで地盤が液状になり、道路や建物が沈下したり隆起したりする現象です。

問題になるのは、水道やガスなどのライフラインが長期間使えなくなることです。

そして、避難の妨げにもなります。

震源域から遠い町、しかも内陸部で被害が大きくなったのは、なぜでしょうか?

2024年2月下旬、香川大学特任教授の長谷川さん率いる研究チームが、液状化が激しかった西荒屋地区と室地区に調査に入りました。

<長谷川さん>
どういう地形条件や地盤条件のところで、住宅の被害が多いかということを調査に来ました。
まず注目したのは、地区のいたるところに現れた“段差”。

南北に伸びる何本もの“段差”の場所をひとつひとつ地図上に記録していきます。
調査を進めていくと、“段差”は、畑や道、庭、そして家の中をも貫いていました。

ここで長谷川教授が注目したのは“段差”が線状に連なっているということでした。

この段差はいったい何なのか?

現地調査でわかったのは、液状化の被害拡大につながる“新たな場所”でした。

<長谷川さん>
段差のある場所に、おそらく昔の海と陸地との境界があったんでしょうね。

海があそこまで来ていた。

砂丘とかつての海の「際」のところで、被害が大きいように見えますね。

長谷川さんが指摘したのは、内灘の町のなりたちです。
100年前の地図を重ねると、内陸にも海が広がっていたことがわかります。

先ほどの調査メモで段差の集中していたエリアと、かつての海と陸の境目が一致することが浮かび上がりました。

なぜ境目に被害が集中したのでしょうか?

そのヒントが、同じ地区の道を1本挟んだエリアにありました。
かつて海だった場所に作られた田んぼです。

液状化で、地下水と共に噴き出した砂の跡はあるものの、大きな段差はありません。

液状化が起きると一般的に、土地全体が地盤沈下します。

田んぼでもこの現象が起きました。

一方、かつての海と陸の境目には、わずかな傾斜がありました。

すると、地盤が低い方へ流れ出し、液状化による被害が拡大したと考えられるのです。

<長谷川さん>
地盤的には、圧倒的に田んぼのほうが悪いはずですが、平らだからいいんです。

いちばんいいのは平らでしっかりとした地盤。

一方で、地盤が悪くて軟弱で傾斜している。

これが最悪なんです。

危険性が明らかになった、かつての海と陸の境目ですが、香川県内では、どこにあるのでしょうか?

例えば、東かがわ市なら、白鳥の松原周辺。
かつての海を青で、陸を黄色で重ねると、危険な境界線が浮かび上がります。

そして、坂出市だと、JR坂出駅の北西部など。

さらに、多度津町は、JR多度津駅の西側にありました。

<長谷川さん>
香川県にも内灘の砂丘ほどの高さではないけど砂州があります。
かつての海の跡などに田んぼが広がっている低地があるとすれば、その境界は気をつけないといけないと思います。
液状化の被害は、このほかにも香川県内の広い範囲で想定されています。

最大クラスの南海トラフ巨大地震が発生した場合の香川県液状化危険度予測図によると、最も危ない場所を示すオレンジ色の総面積は県の15%にもなります。

東かがわ、さぬき、高松、坂出、宇多津、丸亀、多度津、三豊、観音寺と各地に大きなリスクが広がっていることがわかります。

<長谷川さん>
危険な境目がある場所を見分けるためには、正確にはボーリング調査をしないとわかりませんが、簡易的に判断できる方法はあります。

国土地理院の「標高図」を見ることです。

インターネットで見ることができますよ。

液状化の対策はどうすれば?
内灘町西荒屋地区に住む南さんの自宅ですが、家のすぐ目の前が「境目」で、大きく崩れています。

ところが、南さんの家は被害が比較的軽微で、居住が可能であることを示す青色の紙が貼られていました。

25年前に家を新築したときに「地盤改良」をしたことが、被害軽減につながったのではないかと考えています。

<南さん>
砂にコンクリートを混ぜて地盤改良をしたから、その分だけしっかりしとるかなと思う。それがなかったらたぶん家が傾いとった。

地盤改良は、東日本大震災の教訓を経て実施が盛んになりました。

液状化の被害は受けたとしても、家が倒壊するほどの深刻な液状化被害は防ぐことができ、命を守ることにつながります。

香川県内のどこでも起こりうる“身近なリスク”も発見しました。

それが“避難をせき止めてしまう”橋です。

橋のまわりが液状化した影響で、元々つながっていた地面と橋が離れてしまい、通行できない状態が続いていました。

<長谷川さん>
液状化で橋が寸断されると避難の妨げになり、津波に巻き込まれるリスクが大きくなります。

例えば、高松市には東から、新川、春日川、詰田川があり、橋が架かっていますが、南海トラフ巨大地震が起きたときに、これらがすべて通れなくなると考えるべきです。

もちろん高松だけに限らない話です。

長谷川さんは、自治体と地域住民が一体となることで対策できると言います。

<長谷川さん>
橋が寸断されたら、土木業者も到着できなくなります。

地元の人が橋の付近に土のうを常備しておいて、簡易的に段差を解消することができれば、避難がすばやくできるようになります。

先を見越して準備をしておくことが、より大事になってきます。

僕自身、阪神・淡路大震災と東日本大震災を経験しており、いつ我が香川県で地震が起こっても不思議ではないので、色々と準備をしているつもりです。

ただ、今回のように内陸部でも液状化が起こり、我が木太町も詰田川と春日川が流れており、御坊川や新川も近いので、さらに、準備をしないといけないですね。

BCP(事業継続計画)についても、真剣に考えないといけないないなぁと最近はすごく思います。

石川県内灘町の液状化被害を“拡大させた場所”は香川県にもあることについて、あなたはどう思われましたか?


企業の公的情報を登記で一括変更!

2024年03月07日(木)

日本経済新聞によると、デジタル庁は企業が商号や住所を変える際に商業登記を書き換えるだけで税や営業許可といった各省庁が持つ登録内容を一括で変更できるようにするようです。

年間で少なくとも500万件超の手続きが省略される見通しです。

企業にとっては事務負担が減り、より生産性が高い業務に人員を振り向けられる利点があります。

各省庁がバラバラに扱う公的情報を管理するデータベースを整備します。

商業登記のほか、不動産登記や住所表記などもそれぞれ一括のシステム構築を想定しています。

2024年3月にも関連法の改正案をまとめて、今国会に提出します。

商業登記のデータベースは、2025年度中の運用開始をめざしています。

法務省に変更を届け出ると、各省庁が持つ企業情報が自動で更新されます。

企業による商号、住所、資本金、役員の変更届は、年間で82万件ほどに達します。

企業は登記だけでなく、法人税や地方税、年金、国や自治体からの支援・給付金の届け出といった幅広い項目を変えなければならないのです。

デジタル庁は登記変更1件ごとに税や社会保険など7件ほどの変更事務が生じると仮定して、年500万件を超える手続きが生じていると推計しています。

企業は煩雑な業務に苦慮しています。

例えば、建築業者が本社を移転すると、建設業の営業許可の内容を変更したり、補助金申請の情報を更新したりする手続きが省庁ごと、制度ごとに発生するのです。

デジタル手続き法の改正案に、データベースの整備計画の策定を盛り込みます。

計画には、整備の期間や内容、基本方針、データの質を確保する方法などを書き込みます。

制定後は、関係する国の行政機関は計画に従わなければならない点も明記します。

デジタル社会形成基本法も、同時に改正します。

登録するデータの内容を、正確で最新に保つといった品質確保の基本理念を新たに入れます。

システム開発の体制強化も含めます。

国立印刷局はデータの加工、情報処理推進機構(IPA)はデータの標準化に関する業務を、追加する法改正を予定しています。

両機関の所管官庁にデジタル庁を加えます。

法案にはマイナンバー法の改正も含みます。

2023年に判明したマイナンバー誤登録を踏まえ、デジタル庁が特定個人情報の正確性確保に向けた支援業務を担うことを規定します。

2026年にも導入する新しい様式のマイナカードの券面から、性別の記載をなくします。

税理士業務をやっていると、例えば、会社の代表者が変わったときに変更の登記をしますが、税務署や県税事務所や市に、異動の届けを出す必要があります。

そのときに、まず、国税(e-Tax)と地方税(eLTAX)で様式が違うのはありますが、それぞれ、履歴事項全部証明書をPDFにして添付したり、FAXで送ったりしますが、いつも、先方で勝手に履歴事項全部証明書を見れれば、こんな面倒なことをしなくてもいいのにと思いながら送っています。

これらが解消されるのであれば、非常に嬉しいですね。

国や地方の手続きは、無駄だと思われることが多いですから。

企業の公的情報を登記で一括変更するようになることについて、あなたはどう思われましたか?


事業再構築補助金に政治家から「これを通せ」との「議員案件」!

毎日新聞によると、新型コロナウイルス禍で打撃を受けた企業の業態転換を促す事業再構築補助金を申請した企業の中に、政治家と関係する「議員案件」が存在することが分かったようです。

補助金事務局で審査を担当した元従業員が毎日新聞の取材に証言しています。

新型コロナ対策では政府系金融機関の融資で国会議員が口利きした議員案件の存在が発覚して問題となりましたが、血税を原資にした補助金事業にも政治家が群がる構図が浮かび上がっています。

事業再構築補助金は2021年3月に創設され、1社当たり最大5億円を支給する仕組みです。

政府はこれまでに約2兆4,400億円を予算化しており、事務局業務は人材派遣大手パソナに委託しています。

元従業員の証言によると、「議員案件」と記したエクセルシートに掲載されていた企業の数は数十~約100件だそうです。

国会議員や秘書らから問い合わせを受けた案件のことだといい、「『議員案件』が(手元に)来た時は管理職に対応を委ねることになっていた」と明かしました。

補助金の申請が殺到し審査の遅延が問題となる中、ネット交流サービス(SNS)上では国会議員に依頼すると補助金が支給される趣旨の書き込みが散見されていました。

経済産業省の職員の一人も毎日新聞の取材に「(議員からの問い合わせは)山のようにある。ひどい場合、申請が通らなかった案件を持ち出してきて、『これを通せ』みたいなことを言ってくる議員もいた」と話しているようです。

パソナは毎日新聞の取材に対し、「議員からは中小企業庁を通してや直接事務局が照会を受けることはある。照会を受けた案件について事実関係や審査状況、その後の進捗を報告することがある」と回答しています。

中小企業庁の担当者も、、「議員から問い合わせを受けることはある」とし、「議員に限らず問い合わせがあった案件はパソナに確認することもある」と話しています。

一方、パソナ、中小企業庁ともに審査の判断に「手心」を加えることはないと強調しています。

「特定の案件に関し、審査過程において特別な取り扱いをすることはない」(パソナ)、「審査が優先されることは断じてない」(中小企業庁)と言い切っています。

「特定の案件に関し、審査過程において特別な取り扱いをすることはない」とか、「審査が優先されることは断じてない」のであれば、照会内容と採択結果を公表すれば良いのではないかと思います。

税金を使っている補助金で、議員が関わってくること自体、おかしいのですよね。

第1回から実際の調査をしてほしいですね。

事業再構築補助金に政治家から「これを通せ」との「議員案件」について、あなたはどう思われましたか?


「アクティブ天国」の日本!

日本経済新聞によると、日本で「パッシブ運用(インデックス運用)」がかくも急速に広がるとは予想できなかったそうです。

インデックスファンドがここ数年、投資信託の売れ筋上位を独占しているのです。

多くの個人は、企業の調査分析によってファンドマネジャーが個別銘柄を選ぶ「アクティブ運用」の実力を信用していません。

手数料がはるかに安いインデックスファンドにお金が流れるのは、必然でしょう。

インデックスファンドの優位性は、データから裏づけられます。

アメリカの指数算出会社の調査(SPIVA)によると、日本株を運用する国内アクティブファンドで過去10年間の運用成績が株価指数を上回ったのは、全体の26.4%でした。

シカゴ学派の経済学者たちは、今の株価には入手可能な情報が全て反映されており、誰も市場を出し抜けないという「効率的市場仮説」を唱えました。

アクティブ劣勢のデータを見れば、インデックス運用の理論的支柱となったこの考えは、もはや「仮説」ではなく「事実」と言っていいでしょう。

一方、この効率的市場仮説には有力な反論も出ています。

「全ての情報を反映するマーケットに勝ち目がないからといって投資家全員がパッシブ運用になってしまったら、誰が市場に情報を反映させるのか?」と、米経済学者ロバート・シラー氏が指摘しているのです。

こうした「インデックスのパラドックス」と呼べる状況が、実は今の日本株市場で生まれている可能性があります。

日銀と年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)という第1位と2位の株主が、ほぼ全額をインデックスで購入しているからです。

この結果、市場全体に占めるインデックス運用の比率は半分を大きく超えている可能性があるのです。

インデックス投資家が多数派の市場は、アクティブ投資家にとっては「宝の山」です。

インデックス投資家は水準にかかわらず指数構成銘柄を機械的に買います。

その結果、株価が企業の経営状況や業績を反映せず、運用収益の源泉となるミスプライスが生じやすいのです。

先のSPIVAによると、インデックスに勝ったアクティブファンドの比率は、アメリカは9.8%、ヨーロッパは7.2%にすぎません。

日本株市場は今、欧米より格段に超過収益を出しやすい「アクティブ天国」なのです。

金融機関は、もっと自信を持って優良な日本株アクティブファンドを投資家に勧めてはどうなのでしょうか?

アクティブファンドよりインデックスファンドの方に資金が流れているというのは残念ですね。

ファンドに投資しているのは、投資に関する知識があまりない方で、知識がある方はファンドではなく個別株式に投資しているというのもあるかもしれませんが、日本国民がもっともっと証券リテラシーを高めないといけないのかもしれませんね。

「アクティブ天国」の日本について、あなたはどう思われましたか?


50年無料だったのに自身の田畑に行くための通行料を求められ所有者が簡裁に調停申し立て!

読売新聞によると、公道に面しない自身の田畑に行くために約50年間、隣接する市有地を無料で通行することを認められてきた大阪府和泉市の80歳代の農業男性が、市が有料化などを求めたのを不服として岸和田簡易裁判所に調停を申し立てていたことがわかったようです。

男性や不動産登記簿などによると、男性の田畑は先祖代々受け継がれたもので、広さ約1,000平方メートルです。
周囲は市有地や他人の土地に囲まれています。

こうした土地は「 袋地 」(ふくろち)と呼ばれ、民法では、隣接する他人の土地を通る権利が認められています。
隣接地の所有者は、通行料を求めることもできますが、田畑に隣接する土地約6,700平方メートルを1972年に取得した和泉市は、男性が無料で通行するのを認めてきました。

しかしながら、和泉市は、2023年4月、2026年移転予定の大阪府警和泉署の予定地としてこの市有地の一部を府と交換し、残りの区画も売却することを決定しました。
田畑に行くための幅約2メートル、長さ約50メートルの土地については、男性に最大約900万円で土地を買い取るか、和泉市が保有を続ける代わりに「通行料」として年最大43万円を支払うよう求めています。

調停を申し立てた男性側は「長年認めてきた権利を一方的に奪うのはおかしい」と主張しています。
一方、和泉市は「市有地は市民の財産。これまでは例外的に認めていたが、売却を機に改めることにした」としています。

相続税の申告をしていると、『赤道』(あかみち)とか『青道』(あおみち)と呼ばれるものに出くわすことがあります。
これと似たような話かと思いますが、和泉市の主張が正しいのではないかと、個人的には思います。
長年、言わなかったことはミスかもしれませんが、ある人からは通行料はもらって、ある人からもらわないというのは、市民に説明がつかないと思いますし、土地を維持するコストもかかっているでしょうから。
今後、このほかのエリアでも似たようなことが出てくるのではないかと思います。

50年無料だったのに自身の田畑に行くための通行料を求められ所有者が簡裁に調停申し立てをしたことについて、あなたはどう思われましたか?


札幌国税局の40代の男性職員が勤務中に1万5千回超のFX取引で停職1か月の懲戒処分で辞職!

北海道放送によると、札幌国税局は、先日、40代の男性職員が勤務中、2022年7月からの1年余りで1万5,000回を超えるFX取引などをしていたとして、停職1か月の懲戒処分としたと発表しました。
男性職員は、その後、辞職しています。

国税管理官だった男性職員は、2022年7月から2023年8月までの1年2か月だけで、勤務中、スマートフォンなどで証券会社が提供するアプリにアクセスし、合わせて1万5,164回のFX取引などを行っていて、信用失墜行為の禁止などを定めた国家公務員法違反にあたるとしています。

頻繁にトイレに行くなどした男性職員を心配し、同時に不審に思った上司が問い質すと、本人から申し出があり、発覚していました。

男性職員は「市場が気になり、自分を抑制できなかった」などと説明しているようです。

男性職員は「キャッシュバックキャンペーンを行っている証券会社を見つけ、キャッシュバックだけもらって止めようと思ったが、そのまま取引を継続してしまった。市場が気になり、自分を抑制できなかった」などと話しているということです。

職務上、知り得た情報を流用しての取引はなく、取引の総額などは、明らかにしないとしています。

今回の処分について、札幌国税局は「本件を厳粛に受け止め、今後とも職員の非行の未然防止について、より一層の徹底を図り、税務行政に対する信頼確保に努めていく所存であります」などとコメントしています。

停職1か月の懲戒処分でいいのかと思いますし、辞職なので、退職金も出るということですよね。
税務調査とかは担当していないんでしょうかね。
株にしろ、FXにしろ、市場がずっと気になる人は、やらない方がいいと思います。

札幌国税局の40代の男性職員が勤務中に1万5千回超のFX取引で停職1か月の懲戒処分で辞職したことについて、あなたはどう思われましたか?


「自腹」だった自衛隊の高速道路代問題がついに進展!

週刊フジによると、日本を取り巻く安全保障環境が悪化するなか、防衛省は2024年度一般会計予算の概算要求で、過去最大7兆7,050億円を求めました。
数十年にわたる防衛費抑制のため、自衛隊は装備・弾薬の不足、施設・官舎の老朽化などが深刻化していました。
国民の生命と安全を守り切るには、防衛力強化と防衛費増額、自衛隊員の待遇向上は絶対に不可欠です。
国防ジャーナリストの小笠原理恵氏は、懸案だった「高速道路代問題」の進展について報告しています。

「米軍や警察の公用車は無料なのに、自衛隊は高速道路代が足らず、隊員たちは仕方なく自腹で高速代を払っている」と、小笠原氏はニュースサイト「日刊SPA!」で2018年、問題提起しています。

この高速道路代問題に、やっと光明が見えました。
2024年度の防衛省概算要求に「必要な運搬費(有料道路使用料を含む)を計上し、隊員の移動にかかる負担を軽減し、勤務環境の改善を推進」と明記されたのです。

高速道路代は、アメリカ軍や警察の公用車は無料ですが、自衛隊は災害派遣時(自治体負担)以外は、演習場や訓練で遠方にいくためでも有料です。
高速道路を使うための「運搬費」は不足しており、上限を超えた場合、自衛隊車両は目的地のはるか手前から下道を走るしかありません。

自衛隊員の移動は、トラックの荷台が多くなっています。
道路交通法で、トラックの荷台への人の乗車は禁止されていますが、自衛隊や警察は適用除外です。
機動隊も昔は荷台に乗車していましたが、バスに改善されました。

クッションのないベンチに座って、下道での長距離移動はつらいでしょう。
振動も激しく座骨神経痛や痔を患う自衛隊員も多いそうです。
エアコンのない荷台は、熱中症のリスクも高くなっています。
重度の熱中症は、臓器に深刻なダメージをもたらしかねません。

あまりにも過酷なため、以前は仲間内でカンパして高速道路に乗っていましたが、規則で禁止されました。
仕方なく、つらい下道での長時間移動に耐えるしかありませんでした。

他の先進国では、熱中症予防と兵士の消耗を防ぐため、戦車や装甲車には冷暖房が完備され、乗用車用シートが搭載されています。
自衛隊にも空調付き防護機動車がありますが、数台しかありません。

浜田靖一前防衛相は、2023年版防衛白書の刊行に寄せて、「どれだけ高度な装備品を揃えたところで、それを扱う『人』がいなければ防衛力は発揮できません」とつづっていました。

昨年の自衛官候補生の採用は4割近くまで落ち込みました。
その職務に報いる待遇や生活環境でなければ、志願制で人を集めることはできません。

アメリカの俳優、シルベスター・スタローンのベトナム帰還兵を描いた映画「ランボー」の最後のセリフ、「俺たちが国を愛したように、国も俺たちを愛してほしい」という言葉を、新任の木原稔防衛相に考えてもらいたいですね。

自腹で高速代を支払っていたとは驚きですね。
乗り心地の悪そうな車で、長距離をした道でいくとなると、かなりきついでしょうから、国を守るために頑張って働いている方には、いざというときに疲れている状況ではないように改善してほしいなぁと思います。
少し前に、自衛隊は予算が少ないので故障しても部品が買えず、他のものから部品を取って使うことになるため、戦車とかでも動かないものがかなりたくさんあるというニュースを見ましたが、災害時とかに問題が生じないよう予算は付けるべきではないかと思います。

「自腹」だった自衛隊の高速道路代問題がついに進展することについて、あなたはどう思われましたか?


「半農」増やしてみんなで農業!

日本経済新聞に、東京大学の鈴木宣弘氏教授が以下のように書いています。
世界の人口は増えていき、食料不足が大きな課題となっています。
中国は、14億人を1年半食べさせるだけの備蓄を確保しようと、世界中から食料を買い集めています。
対する日本は、1か月半の備蓄しかありません。

政府は2030年度に食料自給率を45%に高める目標を掲げていますが、今のままでは下がっていきます。
これまでも5年ごとに目標値を設定していますが、工程表すらつくったことがありません。
農家の平均年齢は70歳近くになっており、あと10年もすれば多くの農村は崩壊します。

これまで日本は、農業の将来にあまり目を向けずに工業化を推進してきました。
その結果、食料は海外に依存するようになってしまいました。

今回の食料・農業・農村基本法の改正では、農家が減って輸入も難しくなるため、食料安全保障の確保へ抜本的な策を打ち出すと思いました。
ところが、自給率をこれまでよりも軽視しているような内容にみえます。

改正案で示した農業法人のさらなる効率的な生産などは必要かもしれません。
しかしながら、アメリカやオーストラリアのような広大な農地は少なく、効率化は現実的ではありません。
例えば、他の仕事をしながら農業にも携わるような「半農」の形態を増やすということも必要でしょう。

極端に言えば、自分たちで食材を作るしかありません。
農家が地域住民に農作業を教え、耕作放棄地も使って身近な地域で生産から消費までの循環型の仕組みをつくりあげるという意識を国民が持つ必要があります。

確かに、自分たちで作るというのがいいかもしれませんね。
食品ロスなどに対する意識も変わるでしょうし、スーパー等で売られているものが安すぎないだろうかと思うかも知れないでしょうから。
あとは、日本人(JA?)は、形やサイズにこだわりすぎでしょうから、、形やサイズだけではないということが分かるでしょうし。

「半農」増やしてみんなで農業ということについて、あなたはどう思われましたか?


コロナで閉鎖の香川のホテルを東京の人材会社が体験型で復活!

日本経済新聞によると、新型コロナウイルス禍で閉鎖したホテルが、アウトドアなどが可能な体験型ホテルとして復活するようです。
人材関連会社のダイブ(東京都新宿区)が3億円を投じて改修工事を実施し、香川県東かがわ市に2024年1月下旬、開業します。
サウナやたき火などの体験を充実させた施設とし、年間3億〜4億円の売上高を目指します。

「三本松ロイヤルホテル」は宴会やビジネス利用を下支えしていたホテルでしたが、東かがわ市や周辺自治体の人口減に伴い需要が低迷し、コロナによる休業などによって経営がさらに悪化し、2020年6月に閉鎖を余儀なくされました。

人材派遣などを展開するダイブは、三本松ロイヤルホテルの建物と土地を温浴施設運営の創裕(香川県高松市)から今春に取得しました。
取得額は非公表です。
2023年9月中旬から改修工事に着手して12月末までに終え、「クラフトホテル瀬戸内」として新たなスタートを切ります。

欧州をイメージする中庭を整備するほか、水着利用が可能なサウナで、蒸気を発生させる「ロウリュ」も設けます。
テラス付近にはバーを用意する計画で、瀬戸内のクラフトビールや酒類、地元食材を使った食事を提供します。
開放的な屋外スペースではたき火を囲みながらの食事が可能です。

客室は全35室で、広さが16平方メートルのシングルが8室、33平方メートルのクイーンが5室などとなっています。
小学生以下などの子供同伴の利用は不可とします。
海辺に面するため景観も良く、晴天の日が多いという立地条件を生かし、ターゲットを非日常感の演出を求めるカップルや旅行客などに絞ります。
開業初年である2024年の売上高は1億6,000万円を見込み、瀬戸内国際芸術祭(瀬戸芸)や国際博覧会(大阪・関西万博)が開催する2025年は2億円以上を目指します。数年間のうちに3億〜4億円規模に成長させる計画です。

海に面する東かがわ市は海水浴場や温泉などが点在する一方、周辺地域に宿泊施設が少なく、全国的に上向きつつある観光需要を十分に取り込めていない課題を抱えています。
一方、四国と大阪などの関西方面を行き来する高速バスの停留所が近くにあり、高松・徳島の両駅から最短30分と立地条件は良好です。
長期滞在できる体験型ホテルの需要があると判断したようです。

ダイブは観光施設に特化した人材派遣事業サービスなどを手がけています。
2023年6月期の売上高は82億6,000万円で、人材関連事業が全体の9割を占めます。
このほかにグランピング施設を「ザランタン」ブランドで全国5箇所で運営し、同事業の売上高は3億8,000万円でした。

「クラフトホテル」ブランドの展開は香川県東かがわ市が初めてで、遊休ホテルを活用したブランドとして今後全国展開するようです。
地域の特性を盛り込んだ体験を重視する施設などがコンセプトで、これまでダイブがグランピング施設運営で培ったノウハウを生かします。

以前から、三本松ロイヤルホテルは、地理的にも回収費用的にも今後どうしていくのだろうと思っていましたが、東京の会社が買ったんですね。
県外の方の方が、瀬戸内海の素晴らしさなどが分かるでしょうし、ここの会社は昨年まで、ベッセルおおちでグランピング施設を運営していたと思いますので、香川県のことや瀬戸内海のことも分かっているでしょうから、期待したいです。香川県の東部は飲食店や観光施設も少ないと思いますので、こういうことを契機に、地域の活性化を図ることができればいいですね。
次回の瀬戸内国際芸術祭の会場にも、初めて、東かがわ市やさぬき市も加わりますから。

コロナで閉鎖の香川のホテルを東京の人材会社が体験型で復活させることについて、どう思われましたか?


穴吹興産が200億円規模のファンドを形成し不動産証券化を加速!

日本経済新聞によると、穴吹興産が200億円規模のファンド形成を目標に、保有不動産を小口化した投資商品や私募ファンドを設立する事業を加速しているようです。
主力の分譲マンション事業以外に、商業ビルや区分所有のマンションなど保有不動産を増やしており、貸借対照表に計上しないオフバランス処理を進めて財務指標を改善し、企業価値を高めます。

穴吹興産は少額で短期間に投資できるクラウドファンディング型の不動産投資「アルファアセットファンド」を強化しています。
不動産特定共同事業法に基づき2019年春に始めた事業で、賃借人がいる区分所有のマンションからの家賃収入を複数の個人投資家に分配します。

これまで対象を1物件に限定した25ファンドを組成し、すべて募集期間中に目標額を集めました。
ファンド規模を徐々に拡大させ、5月と6月に約25の首都圏や関西圏などの物件でつくる2つのファンドを立ち上げました。
年利を3%に設定したところ、半日〜3日間で6億円の目標額に達しました。

これらのファンドは運用後に売却が可能ですが、穴吹興産が保有し続けることが前提です。
現状の運用期間も1年間などと短く、組み込んだ不動産は入れ替えません。
穴吹興産は自社開発の分譲マンションなどを除き、約1,000戸の区分所有のマンションを保有しています。

今後はこれらの保有資産のオフバランス化を加速させ、リスクが相対的に低いとされる特別目的会社(SPC)による事業に切り替えます。
対象不動産を入れ替えながら無期限で運用するファンド設立を準備中で、投資申し込みをクラウドファンディングで受け付けるために必要な金融庁管轄の登録手続きを進めています。

第1弾を2024年6月期中にも開始予定で年利は約2〜3%を想定しており、同事業の会員である約7,000人の個人投資家の需要を見込んでいます。
1つのファンドの規模を30億円程度に拡大させ、5年後をメドに全体で100億円規模に育てます。
銀行融資の金利上昇も見据え、資金調達の手法を多様化させる狙いもあるようです。

このほか47億円規模の私募ファンドを今夏に立ち上げました。
運用を受託するアセットマネジメント業務の一部をグループ会社が担いますが、主たる業務は他社が担当します。
ノウハウと運用資産を積み上げ、自社グループがマネジメント業務を主導する不動産投資信託(REIT)の組成を目指すようです。

穴吹興産の売上高は2024年6月期まで4期連続で過去最高を更新する見込みです。
一方、販売用の仕掛かり不動産が100億円以上増えた影響で、6月末時点の総資産は1,266億円と前年比で1割伸びました。
中期経営計画の一つに「収益構造改革の推進」を掲げており、一連のファンド形成を進めて総資産利益率(ROA)などの経営指標を改善させます。

穴吹興産は我が香川県高松市の会社ですが、以前、区分所有の不動産を販売したけれどあまり売れずすぐに売却したという噂を聞いていたので、今は区分所有の不動産はやっていないと勝手に思っていたのですが、やっているんですね。
オフバランスとか、資金調達の手法の多様化とか、経営指標の改善とかが目的のようですが、個人の方の資産運用の幅が広がればいいですね。
あとは、穴吹興産が利益をいっぱい出して、香川県の経済に貢献してくれれば嬉しいですね。

穴吹興産が200億円規模のファンドを形成し不動産証券化を加速していることについて、あなたはどう思われましたか?


SBI証券と楽天証券が日本株の売買手数料ゼロに!

日本経済新聞によると、ネット証券最大手のSBI証券と同2位の楽天証券が9月以降、相次いで日本株の売買手数料を無料にするようです。
無料は国内証券会社で初めてです。
2024年に新しい少額投資非課税制度(NISA)が始まるのを前に、個人の投資を呼び込むのが目的のようです。
アメリカのネット証券で主流の株取引手数料ゼロが日本でも広がる可能性があります。

SBI証券はオンライン取引を対象に、2023年9月30日の注文分から日本株の現物取引と信用取引両方の売買手数料をゼロにします。
現在の現物株取引では、一部取引を除いて1注文あたり55〜1,070円かかっています。

楽天証券もSBI証券と同じく、日本株の売買手数料をゼロにします。
開始時期は未定ですが、9月以降になる見込みです。
現在はSBI証券と同じく1注文あたり55〜1,070円かかります。

SBI証券の親会社であるSBIホールディングスの北尾吉孝会長兼社長は、2019年に売買手数料を将来、完全無料化する方針を掲げました。
2021年から25歳以下の若年層を対象に日本株の売買手数料をゼロにしてきましたが、すべての投資家に広げます。
SBI証券の完全無料化に伴い、楽天証券も追随します。

足元の証券口座数は最大手のSBI証券が約1,000万、2位の楽天証券が約900万で、3位のマネックス証券(約200万)に大きく差をつけています。
手数料の低さやネット取引の手軽さから若年層を中心に支持を得ています。
完全無料を前面に出して、さらなる囲い込みを狙います。

SBI証券では日本株取引の手数料収入は年200億円程度で、営業収益の1割程度を占めています。
手数料無料化の影響は、外国為替証拠金(FX)取引や暗号資産(仮想通貨)取引、法人営業などでカバーする方針とみられます。

今後、他のネット証券や、野村ホールディングスはじめ大手総合証券が追随するかが焦点になります。

アメリカでは2019年にネット証券大手チャールズ・シュワブが株式などの売買手数料を無料にしたのをきっかけに競合他社も相次ぎ無料化し、業界全体で無料が定着しました。
アメリカのネット証券各社は信用取引の金利収入などを主な収益源としています。

個人的には、SBI証券も楽天証券も口座を持っていますので、日本株の売買手数料が無料になるのはすごくありがたいですね。
日本株の売買手数料が無料になることで、投資を始める人が増え、株式市場が活性化すればいいなぁと思います。
また、会社の決算の数値などに興味を持つ人が増えて、会社経営や企業、普段の仕事などにおいて数値が大事だということを認識する人も増えればいいなぁと思います。

SBI証券と楽天証券が日本株の売買手数料ゼロになることについて、あなたはどう思われましたか?


瀬戸内の特産イイダコは20年間で漁獲量99%減し香川県が釣り人に自粛要請!

読売新聞によると、瀬戸内の特産イイダコが激減しているとして、香川県は釣り人に対し、イイダコ釣りの期間を2023年9月1日~10月15日の午前中に限り、それ以外は控えるよう呼びかけています。

香川県内の漁獲量は20年間で100分の1まで減少しており、「資源保護のために協力してほしい」としています。

イイダコは小型のタコで、煮付けやおでん、天ぷらなどで楽しまれてます。
漁業者は底引き網漁やたこつぼ漁で取っています。
一方、テンヤと呼ばれる仕掛けで手軽に釣れるため、船釣りの人気が高く、例年8月中旬から10月中旬にかけて香川県内外の釣り人が訪れます。

香川県水産課によると、県内の主要6漁協での漁獲量は、2002年には199トンありましたが、2009年には前年から約8割減の38トンになり、2022年には1.6トンまで落ち込んでいます。

大幅な減少について、香川県水産試験場の沢田晋吾主任研究員は、複数の要因が影響していると指摘しています。
漁業や遊漁で取り過ぎていることに加え、餌とされる二枚貝の減少や、海水温の上昇でイイダコを捕食するマダイやハモの増加などが考えられるそうです。

深刻な状況を受け、香川県は釣り人に小さなイイダコは釣っても放流するよう求めてきましたが、今年はさらに踏み込んで、釣りの期間を限定し、期間中は正午までに竿を納めてもらうことにしました。
しかしながら、要請のため拘束力はありません。

香川県では、期間を周知するためチラシを作成し、7月から県内の遊漁船業者や釣具店に配布し、協力を依頼しています。
瀬戸内海を挟んだ岡山県でも配っています。

イイダコ釣りの客も乗せるという高松市の遊漁船業者の男性(55)は、これまで午前と午後の1日2回の営業をしてきましたが、要請を受け、午後のイイダコ釣りは行っていません。
「5、6年前は5時間で1人約100匹釣れていたが、今は20匹程度しかない。期間の制限は、今年だけで終わらせず、長く続けたほうがいい」と話しています。

また、香川県は釣り人に対して、「正確な資源量を把握するため」として、釣った量などを香川県電子申請システムから報告することも求めています。

資源回復に向けては、香川県内の漁業者が、夏場以降の成長期は網にかかったイイダコを海に戻す取り組みを行っているほか、香川県は漁業者と協力し、2023年7月には稚ダコ約1,000匹を放流しました。
高松市庵治町の男性漁師(55)は「漁師や漁協などが協力して、資源回復に努めなければいけない」と話しています。

香川県水産課は「釣り人と漁業者の両方での取り組みが重要」としたうえで、釣り人向けのルールについては、「今年の状況を見て、今後の対応を検討していきたい」としています。

最近はイイダコ釣りに行っていませんが、20年ほど前はよく連れて行ってもらっていました。
当時は、海の底を埋め尽くすほどいっぱいいるのではないかと思うほど、入れ食いで、たくさん連れていましたし、家族などにもすごく喜ばれていました。
ところが、コロナ前には、税理士会のイベントでイイダコ釣りに行っていましたが、年々釣れなくなり、時期や天候の問題もあるのかもしれませんが、最後の年は1匹も釣れませんでした。
イイダコの数がかなり減っているとは聞いていたのですが、これほどまで減っているんですね。
皆さんの協力で、イイダコが増えて、楽しく釣りなどができ、最近目にしなくなったうどん屋さんでイイダコの天ぷらが食べれるようになるといいなぁと思いますね。

瀬戸内の特産イイダコは20年間で漁獲量99%減し香川県が釣り人に自粛要請をしていることについて、あなたはどう思われましたか?


「女性の下着に興味があった」と女性宅に侵入した高松国税局の税務署員(24)を逮捕!

山陽放送によると、香川県高松市の女性の家に侵入したとして、高松国税局の税務署員の男性が逮捕されました。

高松国税局の税務署員は、「女性の下着に興味があった」と供述しているということです。

住居侵入の疑いで逮捕されたのは、高松国税局長尾税務署に勤務する24歳の男性です。

警察によると、高松国税局の税務署員は、2023年5月16日午前3時前、香川県高松市内の24歳の女性の家に正当な理由もなく侵入した疑いです。

無施錠の玄関から侵入した高松国税局の税務署員に、寝ていた女性が気付き声をあげたところ逃げだしたということです。

その後の捜査で高松国税局の税務署員の犯行が浮上し、逮捕されました。

高松国税局の税務署員は、調べに対して容疑を認めていて「女性の下着に興味があった」などと話しているということです。

東京国税局は人が多いでしょうから、年間に数人はニュース沙汰になっていますが、我がうどん県にもいますね。
長尾税務署は少し前に退職により資産税の担当者がいなくなっていましたが、補充されないということは人が足りていないと思いますが、こういったことで、さらに人が足りなくなるとますます大変でしょうね。
また、このような人が出てくると、税務調査などもしにくくなるでしょうから。
やはり、資質とか教育というものが重要なのではないかと思った1件でした。

「女性の下着に興味があった」と女性宅に侵入した高松国税局の税務署員(24)が逮捕されたことについて、あなたはどう思われましたか?


「負担だ」と敬遠されるPTA活動に外注サービスも登場し960団体が登録!

読売新聞によると、新年度を迎え、本格化するものの一つが、PTA活動です。
学校と協力し、子どもの健やかな成長をサポートする役割を担いますが、保護者から負担だとして敬遠されることも多いようです。
業務を外注できるサービスが登場するなど、従来の運営方法から脱却しようとする動きも出ています。

PTAの主な活動は、学校行事の手伝い、バザーの開催、ベルマークの収集などです。
保護者と教職員による任意組織で、保護者に加入を義務づける法的な根拠はありませんが、多くは全員参加を前提に運営されています。

生活情報サイトを運営するスナップレイス(東京)が2020年4月にPTA経験者100人を対象に実施した調査では8割が「参加したくない」と回答しています。
特に押し付け合いになっているのが役員の選任です。
受けられない理由を直接説明させる「免除の儀式」を行い、保護者の関係が険悪化することもあるようです。

PTAは専業主婦のボランティア意識に長年支えられてきた面がありましたが、その世帯はこの40年間で半減しています。
共働き世帯数は逆に倍増しました。
ひとり親世帯も増加しており、敬遠されるのは、社会構造の変化も影響しています。

役員は1〜2年の短期で入れ替わることも多く、運営は前例踏襲に陥りがちです。
ビジネス向けLINEを提供するワークスモバイルジャパン(東京)が2022年7月に役員経験者435人に非効率だと思うことを聞いたところ、「紙資料の作成」「活動の日程調整」などが挙がっています。

効率化のニーズが高まる中、活動の一部を企業に外注する動きが注目されています。

2020年11 月に開設された専用支援サービスサイト「PTA’S(ピータス)」では、会議録の作成や運動会の受付など、様々な業務を代行する60社を紹介しています。
当初は「後ろめたい」といった保護者の声もあったようですが、認知度が高まるにつれ、登録するPTAは増えており、現在は43都道府県の約960団体に上っています。

兵庫県姫路市の市立荒川小のPTAは、事故が起きやすい交差点や不審者情報を示すマップのデザインを依頼しました。
会長(46)は「何年も更新されておらず、自分たちでやろうとしたが負担が大きかった。思い切ってプロに任せたら、一目でわかるものになった」と喜んでいます。

世の中には色々なサービスがありますね。
お悩みやお困りごとを解決するということは、サービスの提供につながりますね。
小学校にはよく分からないことが多々あると思いますので、こういったサービスの提供などで、少しでも問題が解決すればいいなぁと切に願います。

「負担だ」と敬遠されるPTA活動に外注サービスも登場し960団体が登録していることについて、どう思われましたか?


雇用調整助成金の不正受給は自己申告なら非公表!

日本経済新聞によると、厚生労働省は、先日、従業員の休業手当を支払う企業向けの「雇用調整助成金」について不正受給した企業の公表基準を明らかにしました。
不正分を含めた受給額の合計が100万円以上の場合などは公表対象になりますが、労働局の調査前に自己申告し、返還命令から1か月以内に全額返納した場合などは公表しないようです。
なお、社会保険労務士らが関与した事案は、金額にかかわらず公表するとしました。

同日の労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の分科会で公表基準を報告しました。
2023年4月から適用が開始されています。
自主的な申告や返還を申し出やすい仕組みにすることで、不正受給のあぶり出しにつなげます。

雇用調整助成金は新型コロナウイルス禍の2020年から支給要件を緩和し、申請書類の提出を簡素化していました。
支給額は通常1人当たり1日最大8,355円だった上限を、一時は15,000円まで引き上げていました。
2023年3月までに累計で6兆円超の支給が決まっています。

不正受給は2022年12月時点で全国1,221件、約187億円が確認されています。
出勤しているのに休業したと虚偽の申請書類を作成するといった手口が報告されています。

迅速さが要求される中で手続きが簡略化されると、当然、不正受給がでてきますね。
調査前に自主申告すると公表されないとなると、直観的にはそれなりに自主申告する事業者がいらっしゃるのではないかと思います。

雇用調整助成金の不正受給は自己申告なら非公表とすることについて、どう思われましたか?


小規模事業者持続化補助金に「インボイス特例」を追加!

TabisLandによると、2023年度の小規模事業者持続化補助金の申請受付が3月10日からスタートしましたが、今回(第12回公募)から「インボイス特例」による補助金の拡充が行われています。

小規模事業者持続化補助金は、常時使用する従業員数が「商業・サービス業 ( 宿泊業、娯楽業を除く ) 」の場合5人以下、それ以外の業種の場合20人以下である小規模事業者を対象に、これらが作成した持続的な経営に向けた経営計画に基づく、地道な販路開拓等の取組や、これと併せて行う業務効率化(生産性向上)の取組を支援するため、それに要する経費の一部を補助するもので、「通常枠」と「賃金引上げ枠」、「卒業枠」、「後継者支援枠」、「創業枠」の5つの枠からなります。
補助上限額は、通常枠が50万円、その他の4つの枠は200万円とされ、補助率はすべての枠で3分の2です(ただし、賃金引上げに取り組む事業者のうち、赤字事業者の補助率は4分の3)。

補助対象となる主な要件は、「賃金引上枠」は最低賃金を、地域別最低賃金より+30円以上とした事業者、「卒業枠」は小規模事業者として定義する従業員数を超えて、規模を拡大する事業者、「後継者支援枠」はアトツギ甲子園のファイナリスト等となった事業者、「創業枠」は過3年以内に「特定創業支援事業」による支援を受け、創業した事業者となっています。

対象経費は、①機械装置等費、②広報費、③ウェブサイト関連費、④展示会等出展費、⑤旅費、⑥開発費、⑦資料購入費、⑧雑役務費、⑨借料、⑩設備処分費、⑪委託・外注費とされており、インボイス制度対応のための取引先の維持・拡大に向けた税理士など専門家への相談費用も対象に含まれます。

今回の公募から見直しが行われ、免税事業者であった事業者が、新たにインボイス発行事業者として登録し、販路開拓に取り組むことを要件とする「インボイス枠」を廃止する一方、上記の4つの枠の事業者で、2021年9月30日から2023年9月30日の属する課税期間で一度でも免税事業者であった又は免税事業者であることが見込まれる事業者のうち、適格請求書発行事業者の登録を受けた場合に補助額を一律50万円上乗となる「インボイス特例」の拡充措置が行われ、補助上限額が最高250万円にまで拡充されています。

なお、過去の公募回において、「インボイス枠」で採択され事業を実施した事業者は、「インボイス特例」の対象外となるので注意が必要です。
申請の締切りは、2023年6月1日です。

それほど高額なものを取得したりするのでなければ、小規模事業者持続化補助金は良いかもしれませんね。
普段、車で走っていたりしても、『これは、何かの補助金などを使ったんだろうなぁ。』と思うことが結構あります。
補助金などをうまく使っている人は、使っているのです。
現在あるような補助金も、いつまで続くか分かりませんので、チャレンジすることを検討しても良いと思います。

小規模事業者持続化補助金に「インボイス特例」を追加されたことについて、どう思われましたか?


アニメ「サザエさん」タラちゃん役の声優貴家堂子さんが逝去!

少し前の話しになりますが、FNNによると、先日、アニメ「サザエさん」のタラちゃん役で知られる声優の貴家堂子(さすがたかこ)さんが亡くなったことを所属事務所が発表しました。
87歳でした。

発表によると、声優の貴家堂子さん(87)は2月5日に亡くなったそうです。

貴家さんは、1969年開始のアニメ「サザエさん」のフグ田タラオ役を、開始以来50年以上つとめました。
多くの人に愛されている「タラちゃん」のキャラクターを、その愛らしい声で演じ続けした。

そのほか、貴家さんは「天才バカボン」のハジメちゃん役や「ハクション大魔王」のアクビ役など数多くの人気アニメで声優をつとめました。

所属事務所によると、通夜葬儀は近親者のみで済ませており、お別れの会は行う予定はないとのことです。

貴家さんの最後の出演は、2月26日(日)放送「サザエさん ひな祭り1時間SP」でした。
なお、3月5日(日)からは、新たに愛河里花子さんが同役を担当しています。

「サザエさん」の共演者および番組スタッフからのコメントは下記のとおり。

・加藤みどり(フグ田サザエ役)
『サザエさん』の初回放送から50年以上、ずっと一緒に家族として歩んできた貴家ちゃん。
“貴家ちゃんがいるうちは私も頑張らなきゃ”と思っていたので貴家ちゃんがいなくなって本当に寂しく、悲しい気持ちです。心よりご冥福をお祈りいたします。

・田中秀幸(フグ田マスオ役)
大切な宝物を失った悲しみで一杯です。
貴家さん。穏やかな語り口、優しいお言葉、素敵な笑顔・・・しっかりと胸に刻んでおきます。長い間、本当にお疲れ様でした。どうぞ安らかにお眠りください。ありがとう、タラちゃん。

・冨永みーな(磯野カツオ役)
スタジオでいつもいつも優しくしていただきました。そして、とてもキュートでいらっしゃった貴家さん。
突然の訃報にとても驚いています。寂しいです。。。心よりご冥福をお祈り致します。

・津村まこと(磯野ワカメ役)
貴家さんはお茶目でタラちゃんそのままのような本当に可愛らしい優しい方でした。全く実感はないのに脱力感がすごいです。あのタラちゃんの可愛らしい声が聞けなくなるなんて寂しいです、残念です。今まで本当にありがとうございました。心からご冥福をお祈りいたします。

・寺内よりえ(磯野フネ役)
貴家さんには折あるごとにあたたかく見守りお声がけ頂き感謝しております。
一つの役を長く演じてこられた大先輩のお言葉・お姿を胸に刻み、励んで参ります。
貴家さん、そして愛らしいタラちゃん、おつかれ様でした。心よりご冥福をお祈りいたします。

・茶風林(磯野波平役)
突然の訃報に言葉がありません。いつもオシャレでニコニコと優しい笑顔を振り撒いて下さいました。ずっとずっとご一緒出来ると思っていたのに残念でなりません。心からご冥福をお祈りいたします。

・「サザエさん」スタッフ一同
放送開始から53年もの間、貴家さんが演じ続けてこられたタラちゃんは、いつでも3歳の子供が初めての世界に触れた時のような新鮮な喜びに溢れていて、タラちゃんの目線で見るサザエさん一家には、いつも優しくみんなが見守ってくれている安心感がありました。
タラちゃんと一緒に笑ったり泣いたりしながら大人になっていく私たちのとなりで、次の世代の子供たちとずっと“はじめの一歩”を歩み続けてくださった貴家さん。
貴家さんが見せてくれたタラちゃんの目線を私たちが大事に受け継いで、これからも大切に描き続けていきたいと思います。長い間、本当にありがとうございました。

タラちゃんの声は87歳の方がやられていたのは驚きでした。
ご冥福をお祈り申し上げます。
先日、インボイス導入で廃業を考えている声優の方が多いという記事を取り上げましたが、声のイメージが出来上がっているので、そう簡単に途中で変えられないでしょうし、同じ方が有名どころの声を色々やっているということが多いでしょうから、食べていけない方が多いんでしょうね。
あとは、僕自身、相続関連のお仕事をそれなりにしていますが、相続関連の本で一番すごいなぁと思ったのは、長谷川裕雅さんという弁護士の方が書かれた『磯野家の相続』という本です。
国民的アニメで、家族関係が皆さん分かっているため、相続の知識が全くない方にも非常に分かりやすい本ですが、やはり、『サザエさん』ってすごいアニメだと思います。

アニメ「サザエさん」タラちゃん役の声優貴家堂子さんが逝去したことについて、どう思われましたか?


雇用調整助成金コロナ特例は2023年3月末ですべて終了!

日本経済新聞によると、厚生労働省は、先日、従業員の休業手当を払う企業を支援する雇用調整助成金で、新型コロナウイルス禍で設けた特例を2023年3月末にすべて終了することを正式に決めました。
支給額の上乗せに続き、支給要件の緩和も終えます。
支給額が6兆円を超え、約3年と長引いた雇用の下支え策は、労働力の円滑な移動を阻んだと指摘されています。
副作用を含めた検証が欠かせません。

同日に開いた労働政策審議会(厚労相の諮問機関)分科会に特例の終了を諮り、了承されました。
3月中に省令を改正し、4月からは通常の支給要件に戻します。
支給対象かどうかを決める売上高の落ち込みに関し、特例として一部でコロナ禍前との比較を認めるなどしていたのを改め、前年水準との比較とします。

雇調金は一時、1人当たりの1日の支給上限額を1万5,000円まで引き上げていました。
すでに2月から通常の8,355円に戻しています。
雇用保険の被保険者以外の労働者を助成対象としていた特例も3月末で終えます。

政府はコロナ禍による失業の増加を抑えるため、2020年に雇調金の特例を設けて、雇用を維持する企業への支援を拡大しました。
その後の完全失業率は2〜3%程度で推移しています。
厚労省は雇調金などにより、2020年4〜10月の完全失業率を2.6ポイント分抑制できたと試算しています。

労働政策研究・研修機構によると、アメリカの失業率は一時14%程度まで上がり、イギリスやフランスも5%を超えました。
日本は失業率が5%台に達したリーマン・ショック時と比べても、雇用への打撃を抑えることができました。

一方、雇調金の支給額上乗せや支給要件の緩和が長引いたことで副作用も生じました。
企業が雇調金を支えに従業員を抱え込む「雇用保蔵」が起き、情報通信などのデジタル分野や介護、医療といったサービス需要が拡大する産業への人材移動を阻害したと指摘されています。

アメリカとイギリスはコロナ禍に対応した特別な雇用支援策を2021年中に終了しています。
ヨーロッパでは労働者による新たなスキル取得の支援を充実させ、労働力の円滑な移動や産業の新陳代謝に成功している国も多くなっています。
コロナ禍では企業の雇用維持支援に重点を置く日本の政策の問題点も浮き彫りになりました。

財源難も深刻です。
2月24日時点で支給決定件数は770万件超、支給決定額は6兆3,000億円を超えました。
本来の雇調金向けの財源だけでは足りず、失業等給付のための積立金からの借り入れや一般会計からの繰り入れも余儀なくされています。

個人的には、雇用保険に入っていないところにも給付したり、失敗の政策だと思っているので、終了するということでホッとしています。
大手飲食業の会社の決算書を見ていても、雇用調整助成金など数億円もらい、過去最高益とかになっているのを見ると、これってどうなんだろうか?と思ってしまいますね。

雇用調整助成金コロナ特例は2023年3月末ですべて終了することについて、どう思われましたか?


金融庁がミニ保険会社へ監督強化!

日本経済新聞によると、金融庁はペット保険などを扱う少額短期保険(ミニ保険)会社への監督を強化するようです。
保険期間が短く保険金も少額のミニ保険は参入障壁が低く成長していますが、保険金の支払いが滞るなどのトラブルも目立ち始めているそうです。
金融庁は監督指針を改正し、経営体制の拡充や手元資金を厚めに確保することを促します。
契約者の保護を通じて、市場の持続的な成長につなげます。

ミニ保険は保険期間が1 年から2 年以内、保険金の上限が最大1,000万円の保険をさします。
たとえばペットが病気になったときの治療費、テレビをはじめ家財が壊れたときの費用などを補償する保険があります。
全国の財務局が管轄し、2022年2月10日時点で大手の子会社も含めて115社が登録しています。

金融庁は意見を公募したうえで、2023年春をめどに、ミニ保険会社向けの監督指針を改正します。
具体的には、登録要件として企業の経営管理業務に3年以上携わったことのある人材を最低1 人配置することを求めます。
ずさんな経営で契約が守られないような事態を避けるための措置です。

また、登録済みの会社に対しても、十分な手元資金を確保するよう指針に盛り込みます。
事業を1年間継続できる現金や純資産を目安とし、財務基盤やリスク管理体制に懸念が生じた場合には、ヒアリングなどを通じて早期の経営改善を求めます。
金融庁は各地の財務局と連携して登録審査や経営のモニタリングにも力を入れていきます。

2022年にはミニ保険会社への行政処分が相次ぎました。
関東財務局は6月、保険スタートアップのジャストインケース(東京・中央)に業務改善命令を出しました。
新型コロナウイルス禍で需要が高まった「コロナ保険」をめぐり、保険引き受けのリスク管理に不備があったと指摘しました。
同社は保険金の支払いが想定を大幅に上回り、入院給付金を従来の1割に絞る対応を迫られました。

ペット保険を手がけるペッツベスト少額短期保険(東京・千代田)も8月に関東財務局から2か月間の業務停止命令を受けました。
外部からの資金調達のめどがたたず、7月24日時点で支払いの遅延が4,080件(金額では約2億円)残っていました。
11月にアフラック生命保険をスポンサーに選定し、顧客基盤を引き継ぎました。

また子供向け保険のユアサイド少額短期保険(岡山市)は12月、営業開始から約1年で中国財務局の登録取り消しを受けました。
新規の契約獲得がほとんどないまま、流動資産が枯渇して事業の存続ができなくなりました。
「ビジネスとして根本的に成立していなかった」(金融庁幹部)とのことです。

ミニ保険の制度は根拠となる法律がない無認可共済の受け皿として2006年にはじまりました。
規模に制限がある一方で、免許制である既存の保険会社と違って、最低資本金(1,000万円)などの条件を満たせば登録だけで事業を始めることができます。

ミニ保険の市場規模は参入社数とともに伸びています。
金融庁によるとミニ保険会社の2022年3月時点の合計収入保険料は1,276億円で、5年前の1.5倍以上になりました。
大手生保などの数兆円規模の保険料に比べれば小さいですが、多様な顧客のニーズに素早く対応するのに適しており、さらなる成長を見込む声が多いようです。

ある程度当初から予想できていたのではないかと思いますが、金融庁にきちんと監督していただいて、安心して入れる色々な保険ができればいいなぁと思います。

金融庁がミニ保険会社へ監督強化することについて、どう思われましたか?


金融資産を8,674億円も貯め込んでいるにもかかわらず特殊法人ゆえに税負担のないNHK!

東洋経済オンラインによると、NHKの「貯め込み」が加速しているようです。
2023年1月23日発売の『週刊東洋経済』の特集「NHKの正体」では、公共放送という衣をまとって「受信料ビジネス」を展開するこの組織を解剖しています。

2022年9月末時点のNHKの連結剰余金残高は5,135億円です。
営利を目的としない特殊法人でこの数字というだけでも貯め込みすぎの観がありますが、それより注視すべきは8,674億円もの金融資産残高です。
剰余金残高の1.7倍近くに上ります。

受信料収入は2018年度(2019年3月期)に過去最高の7,235億円を計上しましたが、営業スタッフによる戸別訪問を段階的に廃止した影響で、2021年度の受信料収入は6,896億円へと約340億円減少しました。

にもかかわらず一般事業会社の連結営業キャッシュフロー(CF)に該当する連結事業CFは、2019年度から2021年度までの3年間の累計で3,696億円となり、2018年度までの平均的な金額である年間1,200億円前後を維持した。2021年度の事業CFは1,056億円で、前年度に比べ約380億円の急減となりました。
ところが、これは、東京オリンピック・パラリンピック関連の放送費用(放送権料以外)180億円と、五輪など国際催事放送の放送権料80億円の計260億円を払ったうえでのことで、これらがなければ2019~2021年度の事業CFの累計は3,956億円にもります。

NHKがCF計算書の開示を開始したのは2008年度からです。
多少のばらつきはありますが、特別な事情で多額の資金流出があった年度を除けば、毎年1,000億円を超える事業CFを生んできました。

そして、その半分強が設備投資などに回り、残りは余資となり国債など公共債での運用に回されてきました。
その結果として積み上がったのが、7,360億円もの有価証券です。
これに現預金を加えた金融資産の残高が、冒頭で紹介した数字になるのです。

金融資産は総資産の6割を占めており、こ
まるで資産運用をなりわいとしているファンドのようなバランスシートです。

なぜこんな芸当が可能なのでしょうか?
第1に、収入が減ってもそれ以上に支出を抑え、しっかり利益を稼いでいるからです。
その利益はどう生み出されているのでしょうか?
2018年度と2021年度の連結決算で比較してみましょう。
2021年度の経常事業収入は7,508億円で3年前と比べると6.2%減少しました。
これはNHK単体での受信料収入が約339億円減ったことが主因です。

一方、2021年度の経常事業支出は7,057億円で3年前と比べ8.5%減少しました。
収入は6.2%しか減っていないのに、支出は8.5%減ったのだから、2021年度の経常事業収支差金(営業利益)は2018年度比で50%以上も増えたのです。

支出減の主因は、連結放送事業運営費が481億円減ったことにあります。
連結放送事業運営費の内訳は開示がなく、具体的に何が減ったのかは不明なので、内訳開示がある単体にヒントを求めています。
単体の国内放送費、国際放送費、番組配信費の合計額は、3年前比で382億円減っています。
内訳は、番組配信費が125億円増えた一方で、国内放送の番組費が461億円減っています。

これら放送関連の費用以外では、契約収納費つまり受信料の徴収にかかる費用が158億円減ったのに、人件費は28億円増えているのです。

この10年ほど、NHKの番組では、番組の最後に流れる制作者の表示に、NHKの子会社や外部の制作プロダクションの名前が頻繁に登場するようになっています。

良質な番組制作に外部の力を借りること自体は批判の対象になる話ではありませんが、NHKは番組制作予算が減った分を、外部の制作会社にシワ寄せしていないと言い切れるのでしょうか?

NHKは「外部の制作会社には適正な対価を支払っている」と胸を張っていますが、外部のディレクターからは「出張ロケの現場では、NHK本体の人たちは宿代はじめ費用はすべてNHK持ちなのに、制作するフリーランスは自分が知る限り、基本自腹。宿代や移動費を払える資力がないフリーランスは出張ロケにすら参加できない」という声が出ているようです。

第2に、先に述べたように事業収支と事業CFの乖離が大きいことです。
減価償却費は年々増加傾向にあります。
2021年度の連結の減価償却費は858億円です。
この分がキャッシュアウトを伴わない事業費用に計上されており、事業収支の何倍ものCFが手元に残るのです

そして何よりも、NHK本体は法人税負担がありません。
一般事業会社の税金等調整前当期純利益に当たる税金等調整前事業収支差金は、連結で478億円です。

このくらいの税引前利益があると、一般事業会社なら140億~150億円前後の税負担になりますが、NHKの税負担は単体ではゼロ、連結でもわずか25億円です。
納税義務を負っているのは、株式会社形態の子会社だけだからです。

世の中で非課税の扱いを受けている公益法人でも、収益事業を営めばその分は課税対象になります。

NHK本体は収益事業を営めないため、子会社の株式会社群で収益事業を営み、NHK本体の放送事業はすべて公益事業ということになっています。ドラマもバラエティー番組も、NHKが放送すれば公益事業で民放が放送すれば収益事業というのが、現行法の立て付けです。

自助努力で収入を確保しなければならない民放とは異なり、NHKは収入を法律によって守られ、番組制作に莫大な費用を投入し、なおかつ毎年、数百億円規模の余剰資金を生み続け、貯め込み続けても課税されないのです。
これほどの利益を生んでもなお、NHKを非課税扱いし続ける現行の法律に、根本的な矛盾を感じざるをえません。

NHKが視聴率、それも民放同様に若年層の視聴率を気にする理由も不可解です。
民放はスポンサーがその年齢層をターゲットにしたCMを流したいから、番組制作もその年齢層の視聴率を意識しなければなりません。

しかしながら、スポンサーの要望に縛られることのないNHKが、若年層の視聴率にこだわるのは、番組への支持率をNHKそのものへの支持率にすり替えることを目的に、手っ取り早く数値化できる視聴率に安易に飛びついているだけなのではないのでしょうか?
もしそうならば、NHKは自身の使命を完全に見誤っているというほかありません。

NHKは東京都渋谷区の放送センターの建て替え計画を持っています。
2021年に着工し、2036年に全体の完成を目指しています。
この建て替えのために2017年3月期に総工費と同額の1,700億円の積み立てが完了しています。
着工によって一部が取り崩され、2022年9月末時点で1,693億円となっています。

建て替えの積立金以外に、その4倍に当たる6,981億円も貯め込んでいるわけで、いったい何のために、放送センターをあと4回も建て替えられるほど貯め込まねばならないのか、理解に苦しみます。

NHKは2023年度に約700億円を原資に受信料を値下げします。
700億円という金額は年間の受信料の1割に該当しますが、連結事業収支差金のわずか1年半分、連結剰余金残高の13%程度、連結金融資産残高の8%程度でしかありません。

長年貯め込んだものを吐き出せば受信料はもっと下げられるのに、そんな気は毛頭ないことがわかります。

2022年6月の放送法改正で受信料の不払い世帯に対しては割増金も徴収できるようになりました。
公平性確保を盾に、毎年多額の余資を生んでいる実情には頰かむりしたままです。
受信料は申し訳程度にしか下げません。

受信料は番組の視聴料ではなく、公共財たるNHKを支えるための国民負担だからと、衛星放送のスクランブル化すら拒絶しています。
それなのに、なぜかその受信料で制作した番組のアーカイブ視聴は受益者負担とし、受信料の負担者に無償もしくは安価に開放するということもしません。

先月、NHKの会長は、みずほフィナンシャルグループ元会長の前田晃伸氏が退任し、日銀元理事でリコー経済社会研究所の元所長、稲葉延雄氏が就きました。

2008年以降、会長職には福地茂雄氏(アサヒビール元会長)、松本正之氏(JR東海元社長)、籾井勝人氏(三井物産元副社長)、上田良一氏(三菱商事元副社長)、前田氏と、外部からの登用が続きました。

いずれも経済界出身であるとともに、NHK改革を政治課題と位置づけた官邸が、自ら人事権を行使して送り込んだ会長たちです。

民間企業は自力で収益を稼いで税金も払うが、NHKは収入を法で保証され税金も払わず、ますます貯め込みを加速しています。

それはNHKをコントロールしたい官邸との駆け引きの結果であることに、国民はいいかげん気づくべきでしょう。

個人的には、NHKは必要なのかどうか疑問に思っています。
国営放送ではありませんし、何かあったときには、民放各社(テレビ東京は違うのかもしれませんが)も、特番をやっていますし、民報会社の競争を妨げているのではないかと思います。
早く、NHKの存続価値について、ゼロベースで議論して欲しいですね。

金融資産を8,674億円も貯め込んでいるにもかかわらず特殊法人ゆえに税負担のないNHKについて、どう思われましたか?


ナチス時代にゴッホ絵画を手放した銀行家子孫が返還を求めてSOMPOを提訴!

Bloombergによると、損害保険ジャパンの前身の一つである安田火災海上保険が1987年に競売で落札したゴッホの「ひまわり」を巡り、かつての所有者である銀行家の子孫が絵画の返還を求める訴訟を起こしたそうです。

原告はSOMPOホールディングスなどを相手取った訴訟で、10億ドル(約1,300億円)余りの損害賠償も求めています。
安田火災海上は「ひまわり」を約4,000万ドルで落札しました。
当時、絵画オークションの落札額としては過去最高でした。

ドイツの著名銀行家パウル・フォン・メンデルスゾーン・バルトルディ氏は1934年に「ひまわり」を手放すことを余儀なくされました。
ドイツ国内のユダヤ人が資産を没収され社会的地位を剥奪されたためです。
安田火災海上がロンドンのクリスティーズの競売で落札した絵画は、ひまわりを描いたゴッホ作品の一つです。

この落札は1980年代の日本のバブル期の象徴的な出来事でした。
その時代には三菱地所がニューヨーク・マンハッタンの「ロックフェラー・センター」を買収しました。
ブリヂストンによる米ファイアストン買収、ソニーによるコロンビア・ピクチャーズ買収もこの時代です。

訴訟はメンデルスゾーン・バルトルディ氏と妻のエルザさんの子孫がアメリカイリノイ州北部地区の連邦地裁に2022年12月13日に提起したもので、絵画の返却に加え、「不当利得」の返還分として6億9,000万ドル、懲罰的損害賠償金として7億5,000万ドルの支払いを命じるよう求めています。

訴状によると、原告はSOMPOが同作品について、ナチスの政策による犠牲となったことを「長年知りながら、その事実を曲げて偽って伝えていた」と主張しています。

SOMPOの広報担当者は電子メールで、「35年も前にクリスティーズのオークションを通じて公正に購入し、35年にわたって東京で展示してきた絵画であり、所有権の正当性について疑いの余地はない」と反論しています。
「報道されたような相手方の主張については、まずは適用されるべき法令や事実認識の誤りなどについて、しっかりと法的に争うことになると思うが、現時点では詳細なコメントはできない」としています。

メンデルスゾーン・バルトルディ氏は1934年にこの絵画をパリの美術商ポール・ローゼンバーグ氏に託しました。
それとほぼ同時期に、絵画の所有権を妻エルザさんに公式に移管していました。
ホロコースト前の時期に、ナチスによる資産没収を回避するため、こうした措置はよく取られていました。
メンデルスゾーン・バルトルディ氏は1935年に死去しています。

大阪大学の西洋美術史講座の圀府寺司教授は、「ひまわり」を失えばSOMPOにとって「ものすごい痛手ではあるだろう」と指摘しています。
「かなり会社のイメージと結び付けて出されているので、今回の件はかなり大変な状況かもしれない」と話しています。

『ひまわり』は、以前、新宿の損保ジャパン東郷青児美術館で観たことがありますが、こういう状況になっているんですね。
きちんとしたオークションを通じて落札しているわけですから、今さら言われても困るのではないかと思いますが、どうなるんでしょうね?
今後、どうなるかウォッチしていきたいと思います。

ナチス時代にゴッホ絵画を手放した銀行家子孫が返還を求めてSOMPOを提訴したことについて、どう思われましたか?


仕組み債販売で金融庁が地銀99行を調査し顧客軽視にメス!

日本経済新聞によると、金融庁は、地域銀行99行やグループの証券会社27社を対象に、仕組み債など金融商品の販売実態について一斉調査に乗り出したようです。
経営陣が複雑で高リスクの仕組み債の問題を十分に検証せず、顧客に販売してきたことを問題視しています。
ほかの金融商品でも同様の問題がないかどうか調査し、地銀のコーポレートガバナンス(企業統治)の課題を総点検します。

仕組み債は国債より利回りが高く、株価や金利などを組み込んだ複雑なデリバティブ(金融派生商品)で、価格変動時に大きな損失が発生しやくなっています。
もともとプロの機関投資家向けに開発され、高齢者など個人に販路を広げていました。
全国地方銀行協会によると、2021年度に加盟62行のうち、57行が総額約9,500億円を販売しました。

高齢者の退職金などを目当てに仕組み債を販売し、その後、損失が発生するケースがありました。
顧客からは金融機関側が商品の仕組みを十分に説明していなかったなどの不満が出ています。
仕組み債を販売していた地銀57行のうち、27行で約110件の苦情がありました。
57行は販売体制を見直しましたが、地銀全体の直近の苦情件数は横ばいで推移しています。

こうした状況を受け、金融庁は2022年12月にすべての地銀とグループの証券会社を対象に調査に乗り出しました。
顧客の利益を軽視した金融商品の販売を経営陣が見逃していないかどうかなどを確認します。
調査結果は地銀全体の動向として公表します。
改善が必要と判断した地銀については、個別で立ち入り検査に入る可能性もあるようです。

仕組み債にとどまらず、外貨建て一時払い保険など他の金融商品でも同様の問題があるとみています。
一部の地銀は事業環境が厳しさを増し、販売手数料の高い商品の販売に頼らざるを得ないためです。
仕組み債を扱っていない地銀も含め全地銀に共通の調査を行い、商品全般の販売実態や銀証連携のあり方を広く確認します。

仕組み債などの高リスク商品を傘下の証券会社で販売し、グループの収益源としていた地銀は少なくありません。
仕組み債を含むトレーディング収益が営業収益全体の8~9割を占める地銀系証券会社もあります。
金融庁が調べた地銀の2022年3月期の主な金融商品の販売構成をみると、グループに証券会社を持つ27の地銀では仕組み債の販売が全体の4分の1にあたる23%を占めました。

金融庁は2022事務年度(2022年7月~2023年6月)の金融行政方針で仕組み債の販売状況を重点的に検証する方針を盛り込みました。
販売を継続する場合、その理由を聞き取ることにしており、複数の地銀の検証作業を始めていました。
今回の一斉調査により地銀や傘下の証券会社は一段と仕組み債などを販売しにくくなる可能性がありますが、消費者保護を優先します。

そもそも、かなり投資に詳しい人がリスクを承知したうえで買うか、説明が上手人がきちんと説明して本当に納得したうえで買うかということになるかと思いますが、かなり投資に詳しい人が地銀で仕組み債を買わないように思いますし、きちんと説明をできる人が本当にいるのだろうかという疑問があります。
説明をしている人は、自分でも仕組み債を買ったことがあるのでしょうか?
個人的には、顧客のためではなく、自らの手数料収入のために売っているのではないかと思いますので、買う側も、買うところを選ぶ必要があると思いますね。

仕組み債販売で金融庁が地銀99行を調査し顧客軽視にメスが入ることについて、どう思われましたか?


寺田総務大臣は妻への賃料2,688万円は「適正」と脱税疑惑を改めて否定!

東京新聞によると、自民党の寺田稔総務大臣は、先日、自身の政治団体が、事務所を置くビルの一部を所有する妻に10年間で計2,688万円の賃料を支払っていたことに関し「全く問題ない。価格は適正だ」と述べたようです。
総務省で、記者団の取材に答えました。

賃料を巡っては、二つの政治団体が2012~2021年に毎年それぞれ120万円~165万円を支払っていたと立憲民主党に文書で回答しました。

寺田総務大臣は、「適法に処理しており、納税もしている」と述べ、一部週刊誌が報じた脱税疑惑を改めて否定しました。

なぜ、こんなに脇の甘い方が大臣とかにも多いんですかね?
国民に疑いの目を向けられるようなことをなぜするのでしょうか?
認められているとしても、国民に選ばれた方ですから、国民に疑いの目を向けられるようなことはすべきではないと思いますね。
国民感覚がないということの表れなんでしょうね。

寺田総務大臣は妻への賃料2,688万円は「適正」と脱税疑惑を改めて否定したことについて、どう思われましたか?


関西みらいフィナンシャルグループの社員がインサイダーの疑いで勧告!

産経新聞によると、証券取引等監視委員会は、先日、自社株でインサイダー取引をしたとして、金融商品取引法違反の疑いで、りそなホールディングス(HD)の完全子会社、関西みらいフィナンシャルグループ(FG)の40代男性社員に課徴金163万円を納付させるよう金融庁に勧告しました。

証券取引等監視委員会によると、男性は、りそなHDが関西みらいFG株の株式公開買い付け(TOB)を実施し、完全子会社化するとの未公表情報を職務上知り、公表前の2020年10月、第三者名義の証券口座で計約1万株を買い付けました。

値上がり後に売却して約107万円の利益を得たほか、親族にも買い付けを勧めていました。

また、証券取引等監視委員会は、男性の別の親族で、男性から情報を得て同様に株を買い付けた兵庫県の40代女性にも課徴金31万円を納付させるよう勧告しました。

金融機関の人間がインサイダー取引のことを知らないはずはないと思いますので、ひどい話ですね。
TOBなどの公表前からの取引については、証券取引等監視委員会はかなり調査しているというのはよく知られた話だと思いますので。

関西みらいフィナンシャルグループの社員がインサイダーの疑いで勧告されたことについて、どう思われましたか?


高校で始まった投資教育の金融庁の教材には何が書いてあるのか?

読売新聞によると、2022年4月から成年年齢が20歳から18歳に引き下げられましたが、在学中に「成年」を迎える高校3年生の家庭科授業で、金融教育が始まりました。
金融庁が公表した金融教材は金融リテラシーを培う要素が網羅されており、18歳の新成人に限らず、一読の価値があります。
金融リテラシーの高い人ほど、年収や資産残高が高いというデータもあります。
ゼロ金利下で現金や預貯金を積み上げるだけでは有利な資産形成は望めませんが、とはいえ、知識が乏しいまま投資をするのは避け、まずリスクを学ぶことが不可欠です。
金融庁の教材は家計管理とライフプランに始まり、使う、貯める・増やす、借りるにまで及んでいます。
株式投資などに限らず、お金について幅広い知識を教えることが重要になります。

2022年4月から高校家庭科の授業の中で「金融教育」が始まりました。
高校3年生は18歳になる年齢だが、民法の一部改正に伴い、成年年齢は2022年4月から引き下げられ、18歳以上は成年という扱いになりました。
酒やたばこなどはこれまで通り20歳までは禁止されますが、返済能力があれば18歳でも自分の意思でローンを組んだり、一人暮らしの賃貸契約をしたりすることが可能になります。
条件をクリアして審査を通れば、クレジットカードを持つこともできます。

お金にどう向き合い、どんなことに注意すればいいか、新たに成年になる若者に教育することは非常に大切になります。
特に注意しなければならないのは、マルチ商法や詐欺まがいの投資話です。
お金がなければ断れる話も、ローンを組めるとなると、高額なマルチ商品を購入してしまうケースがあり得ます。
詐欺の手口はえてして巧妙で、本当にもうかるかのように話を持ちかけます。
最初は少しだけ利益を渡して信じ込ませ、深みにはまったところで大金を巻き上げる手口です。

こうした詐欺が後を絶たないのは、知識の乏しい人がターゲットになっているからです。
金融の知識を身につけることは、詐欺被害に遭わないための自衛策となるのです。

では、高校家庭科の授業は、どのようなことを教えるのでしょうか?
金融庁は2022年3月、「高校向け金融経済教育指導教材の公表について」と題して、金融教育に使う教材を公表しました。
金融庁は教材作成の意義について、以下のように説明しています。

2022年4月からの成年年齢引き下げにより、18歳から、クレジットカードを作るなど金融に関する様々な契約を自ら行えるようになり、金融経済教育の重要性はますます高まっています。また、2022年4月からの高校学習指導要領改訂で、金融経済教育の内容が拡充されます。
金融庁では、高校の先生等からご意見をいただきながら、新学習指導要領に対応した授業を行うための指導教材を作成いたしました。
実際の授業や先生方の準備のほか、一般の方の学習にもご活用ください。

最後に「一般の方の学習にもご活用ください」とあるように、教材は誰が読んでもわかりやすく、ためになる内容になっています。
資料の全体版はパワーポイントで114ページもありますが、あきのこないよう構成にも工夫の跡がみられます。
18歳に限らず、社会人であれば知っておくべきことばかりです。
こちらからダウンロードできます。

まず表紙をめくると、上のような記載があります。
これから社会に出る若者なら、一つや二つは頭に浮かぶ「お金が絡む話」が並んでいます。
この教材は、単なるお金の知識だけでなく、それを使い、また時に何をどう判断すれば良いのかといった部分まで踏み込んだ内容で構成されています。

図表1は、日本証券業協会が行った「個人投資家の証券投資に関する意識調査(インターネット調査)結果です。
金融(2021年は証券投資)に関する教育を受けた経験を聞いたところ、2021年に金融教育を「受けたことがある」と回答した割合は9.5%にとどまりました。
「受けたと思うが、あまり覚えていない」と回答した割合は5.4%、そして残りの85.1%が「受けていない」と答えています。
確実に金融教育を受けている認識がある割合は日本では10%にも満たないのが現実なのです。

この調査結果が示すように、日本は「金融リテラシー(理解・分析力)が低い国」とされてきました。
しかしながら、こうした教育が高校3年生や大学などの一般教養で行われるようになると、だいぶ変わってくるでしょう。

「金融リテラシー」については、経済協力開発機構(OECD)のINFE(インフェ)という金融教育に関する国際ネットワークが定めた国際的な定義があります。
「金融に関する健全な意思決定を行い、究極的には金融面での個人の良い暮らし(well-being)を達成するために必要な、金融に関する意識、知識、技術、態度及び行動の総体」というのがその定義です。
もっと簡単に説明すれば、「金融リテラシーがある人はお金の知識と判断力を備えている人」ということです。

では、金融リテラシーが高まると、人の行動はどうなるのでしょうか?
金融庁の教材は、以下のように例示しています。
・家計管理がしっかりしていて、借金が少ない
・計画を立ててお金を準備しているので、やりたいことを実現しやすい
・緊急時の備えがあるので、危機(自身のケガや病気、不景気による収入減など)に強い
・詐欺や借金などのトラブルにあうことが少ない
・経済的に自立し、より良い暮らしを送ることができる

最後の一文は、全体の総括といえるでしょう。
金融リテラシーが高い人は、より良い暮らしを行うことができる可能性が高いと思われます。
金融リテラシーが全くなくても世の中を生きていくことはできますが、金融知識をしっかりと身につければ、お金に関する知恵を活用し、無駄を省き、金融資産を増やすこともできるようになるのではないでしょうか?

金融リテラシーが高ければ高いほど年収も高く、実生活での金融資産総額も多いというデータもあります。
やはり日本証券業協会の調査によると、金融に関する知識と金融資産保有額、年収(いずれも平均値)の関係(図表縦軸は金融資産の平均保有額、横軸は平均年収)をみると、金融知識が高い人と低い人では、年収差が約110万円、保有する金融資産で約800万円くらいの差があることがわかります。

年収の差は必ずしも職業による収入差だけによるものではないと考えられます。
このような差が出るのは、金融に関する知識力が高い人ほど、上手に資産運用ができているからではないでしょうか?
資産運用による収益も年収と考えれば、運用によって年間100万円以上の差が出てもおかしくないでしょう。

<指導教材の内容>
上に示した目次のとおり、金融教材は「まとめ」を除くと六つの章で構成されています。
最初の章は「家計管理とライフプランニング」で、副題と家計の支出を理解するところから始まります。
バランスシートを含む財務諸表を作成することで、企業の体力や健全性等を定量的に理解できるのと同じです。
個人や家族に「財務諸表」の考え方を生かす手法は「パーソナルファイナンス」と呼ばれています。

2番目の「使う」は、文字どおりお金をどう使うかということです。
目的もなく、ついつい無駄なものを買っていることが多々あります。
多くの人が、コンビニエンスストアのATM(現金自動預け払い機)でお金を下ろし、そのついでに買う予定のなかった商品に手が伸びてしまった経験があるのではないでしょうか?
こうした行為を続けると、時間の経過とともに無駄遣いの総額はどんどん膨れ上がっていくのです。

お金を使う時にはそのお金を何のために使うのか、明確な目的を持てばおのずと無駄が減り、その分お金が残ります。
つまり、手元のお金は増えます。
自分は何にお金を使うのかを可視化する意識を持つことは、お金を使う上で非常に大切なのです。
お金の使い方を学ぶことは、「本当に必要なもの」と「欲しいもの」を区別すること、現金とキャッシュレスのメリット・デメリットを学ぶことにもつながります。

3番目の「備える」では、社会保険と民間保険を学びます。
日本の社会保険制度は「国民皆保険」が原則で、すべての人が立場に応じて必要な社会保険に加入する仕組みになっています。
年金保険、健康保険、雇用保険、労災保険などの仕組みを理解することは、社会人にとって大切な一歩となります。

任意で加入する民間の保険は、知識がないと自分にとって不要な保険でも、勧められるままに加入してしまったり、誰かが入っているから自分も入っておくか、と加入してしまったりすることがままあります。
民間保険は後で解約することもできますが、その間に支払った保険料は本来なら支払わないでよかったお金かもしれません。
やはり、事前に知識を得ておくことは大切でしょう。
(出所)
日本銀行調査統計局「資金循環の日米欧比較」(2021年8月20日)資料より抜粋
(データ出所)
日本証券業協会「会員の主要勘定及び顧客口座数等」より作成

4番目の「『貯める・増やす』~資産形成」は、金融リテラシーの中でも重要な項目です。
日本の資産管理の半分以上は現金・預金で行われています。
2021年8月に日本銀行調査統計局がまとめた「資金循環の日米欧比較」によると、保有資産に占める現金・預金の比率は日本の54.3%に対し、アメリカは13.3%しかありません。
株式や投資信託などの比率はアメリカだけではなく、ヨーロッパに比べてもかなり低きなっています。

多くの場合、物価は預金の利子以上に上昇するため、金融の知識を持たずに現金で持ったり、ほぼ金利ゼロの預貯金を積み上げておいたりするだけでは、資産価値は目減りする一方になるのです。

新型コロナウイルス感染症の拡大でリモートワークが増え、自宅にいながら様々な金融情報を手に入れやすくなったこと、コロナ禍で世界的に株価が変動し、株式市場に注目が集まったことなどが影響したのか、最近は日本でも投資に興味を持つ人が増え、個人の証券口座の開設数が伸びています。
少し前に「老後2,000万円問題」が話題になったことも、自助努力が大事だと考える人を増やす一因になったのかもしれません。

しかしながら、知識がないうちは少額でも株式などに投資すべきではありません。
「無知であること」が一番の投資リスクです。
交通ルールを知らずに道に出れば事故に遭う確率は高まりますが、ルールの知識さえあれば確率は下げることができるのです。
乗り物の種類やそれぞれの特性を知れば、時間と費用のどちらを節約するかといった最適な選択もできます。

投資もルールを知り、金融商品の知識を活用できれば、資産運用にはかなり有利に働きます。
しかし、乗り物にも遅れや事故のリスクがあるように、全ての金融商品は万能ではなく、リスクがあります。
より自分に合った知識を増やしておくことが資産を形成する上で大切な武器となります。
金融教育を通じて知識を深めることは、自分に合った資産形成を行う金融商品を選べるようになるためのスタートラインとなります。

5番目は「借りる」です。
これまで、20歳未満の少年がお金を借りることや、後払いとなるクレジットカードを作ることはできませんでしたが、これからは18歳になれば可能になります。
借りたものは返さなければなりません。
借りることに対する意識もライフプランの中ではとても重要です。
特にクレジットカードの対応やスマートフォンの分割支払いで支払いが遅れると個人の信用情報にダメージを与えてしまい、場合によってはその後しばらくローンが組めなくなったり、クレジットカードが作れなくなったりして、将来の人生設計に大きなマイナスとなります。
知識がないままに若者が将来を生きづらくするのはもったいない話です。

そして6番目が「金融トラブル」です。
学生や社会人になりたての頃に出会いやすいトラブルの一つにマルチ商法があります。
「簡単にお金もうけができる」「紹介した友達が加入すると紹介料が入る」という甘い言葉で勧誘し、親切を装ってローン会社まで紹介したりするから、手持ちのお金がない人も、できそうな気にさせられてしまいます。
しかしながら、場合によっては大事な友達まで失いかねません。
金融庁の教材では、これまで学校で教えてくれなかったことが学べます。
この教材の活用が広がれば被害者も、詐欺に遭う確率も減ると期待しています。

金融庁の教材のいいところは、4つのスマホシミュレーターがついていることです。
資産形成、借金、家計管理、ライフプランのシミュレーターがあり、QRコードを読み取り、項目を選んで質問に答えたり、数字を入れたりしていくだけで、図表とともに結果が示されます。

例えば、ライフプランシミュレーションを開いて質問に答えていくと、将来、どのくらいお金が貯まるのかなどがわかります。
自身の興味のあるところから確認してみてはいかがでしょうか?
2022年があなたにとって「お金の教育元年」になることを心から願っています。

最近、芸能人の投資詐欺事件や宗教団体の話しが、ニュースなどで取り上げられていますが、小さな頃からこういった教育を受けていると、少しでも防げたのではないかと感じます。
個人的には、もちろん、『金融教育』も非常に大事なことだと思いますが、職業柄かもしれませんが、まずは、もうけ方とか決算書の見方を教える必要があるのではないかと思っています。
お金を稼がないとそもそも運用する資金がありませんし、もうけ方を知ることで、詐欺的なことがある程度は分かるようになるのでないか、仕事に活かし運用に回す資金を稼ぐことができるのではないか、決算書の見方が分かることで、例えば、将来伸びそうな会社なので投資するなど、投資の際の様々な判断に役立つのでないかなどと思うからです。
就職をする際にも、イメージだけではなく、現在の収益・将来性・安全性なども分かるようになるでしょうから。

高校で始まった投資教育の金融庁の教材には何が書いてあるのか?について、どう思われましたか?


会計処理怠った経済産業省職員を減給処分!

共同通信によると、経済産業省は、先日、会計処理を怠って契約先への支払いを遅れさせたとして、大臣官房の係長級の職員を減給10分の1(3か月)の懲戒処分にしたと発表しました。

ほかの会計処理でも、上司の決裁を受ける必要がある書類に、上司と同姓の印鑑を勝手に押して手続きを進めていたようです。

こういう人に税金で給料が支払われているのはどうなんでしょうね?
経理的なセンスがないとか、上司が面倒くさいとか何らかの理由があるのかもしれませんが、そういったところを把握し、評価するのも上司の仕事ではないかと思いますので、本人だけを処分すれば終わりということではないような気がします。
経済産業省も問題が多いですね。
管理できないほど大きくなりすぎているのであれば、組織自体を見直す必要があるのかもしれませんね。

会計処理怠った経済産業省職員を減給処分したことについて、どう思われましたか?


マニュライフ生命が行政処分で注目浴びる「前CEOの処遇」!

東洋経済オンラインによると、節税保険をめぐる行政処分としては、初めての事例となりました。

金融庁は、先日、「節税保険」の販売をめぐって外資系大手のマニュライフ生命保険に対し、保険業法に基づく業務改善命令を出しました。

2022年2~6月まで4か月間にわたり、同社に立ち入り検査を実施し、租税回避行為を指南するような営業手法や節税保険の開発・販売実態を調べていましたが、現経営陣をはじめとして組織性や悪質性が高いと判断しました。

金融庁が問題視した行為は大きく2つあります。
1つ目は、「低解約返戻金型逓増定期保険」という法人向け商品を利用した租税回避行為です。
同商品は契約からおおむね5年が経過すると、契約者が受け取る解約返戻金が大きく跳ね上がる仕組みになっています。
その仕組みを利用して、契約者は5年目になる直前に契約の名義を、法人から役員個人に変更し契約を譲渡します。
そうすると、返戻金は税制上個人の一時所得として扱われることになり、役員報酬を支払うときと比べて、所得税の負担を大きく軽減できるというからくりになっています。
通称「名変(名義変更)プラン」などと呼ばれており、マニュライフ生命では同プランを前面に押し出した営業手法が横行していたそうです。

2つ目は、「個人年金保険」を利用したものです。
2021年3月、節税保険の乱売に業を煮やした国税庁は、税務処理ルール(所得税基本通達)の改正を周知しました。
それによってマニュライフ生命をはじめとして、定期保険による名変プランは封じられることになりました。
しかしながら、マニュライフ生命はそれ以降も残された抜け道を探すことをやめず、個人年金保険による名変プランを編み出すと、ここぞとばかりに営業推進を図っていました。

そうした「悪質性が極めて高い事例」(金融庁)が立ち入り検査で次々に立証され、今春には行政処分は待ったなしという状況になっていました。
ただし、その中で、金融庁が最も頭を悩ませていたのは、節税保険の開発と営業を主導していたマニュライフ生命の旧経営陣の扱いだったようです。

すでにマニュライフ生命を去っている旧経営陣については、保険業法に基づく直接的な処分を下すことが難しいようです。
それでも、他社への移籍による“逃げ得”の前例をつくらないようにするには、どうすべきなのでしょうか?

生保の場合、歩合の方も多いでしょうから、何らかの方法で取り戻すことも考えないといけないかもしれないでしょうね。
本来の保険の趣旨と違いますが、生保会社も節税をうたわないとなかなか保険商品を販売することができないんでしょうね。
以前から、我が会計事務所にも名変プランを持って訪れる保険代理店などが結構あったのですが、税務リスクのことをあまり分かっていないのではないのかと思うことが多かったのですが、処分される生保が出てくることによって、普通に、節税ではなく、商品性で競うようになって欲しいと思います。

マニュライフ生命が行政処分で注目浴びる「前CEOの処遇」について、どう思われましたか?


仮想通貨を信託銀行が管理することが今秋にも解禁!

日本経済新聞によると、金融庁は信託銀行が暗号資産(仮想通貨)を管理できるように規制緩和をするようです。
株式や債券といった伝統資産と同様に、仮想通貨を信託財産として預かることが可能になります。
仮想通貨は値動きが不安定で、取引には高いリスクが伴います。
信託銀行に資産管理業務を認めることで投資家保護を強化し、適切な市場形成を促す狙いがあります。

金融庁は意見募集を経て、早ければ秋にも内閣府令を改正します。
信用や資本力のある信託銀行が仮想通貨を分別管理することで売買に際しての安全性が高まることになります。
交換事業者も信託銀行の資産管理の仕組みを使うことで、利用を促進する効果が見込めます。

従来の伝統資産とともに、仮想通貨などのデジタル資産も信託財産の対象になる時代が訪れています。
ブロックチェーン(分散型台帳)技術を使って、あらゆる資産を電子的に発行したり、流通させたりするデジタル資産を管理できるようになれば、信託銀行にとっても収益機会が広がることを意味します。

海外は仮想通貨を信託財産として預かるカストディー業務で先行しています。
2019年以降に、アメリカ資産運用大手フィデリティやバンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)など大手金融機関が資産管理の業務に参入しました。
当初は個人の売買が中心でしたが、取引の安全性が高まったことで機関投資家や企業の仮想通貨の保有が増えた経緯があります。

仮想通貨を巡っては交換事業者への不正アクセスによって資産が流出する問題がたびたび起きてきました。
2018年には交換業者のコインチェックから約580億円相当の資産が流出する事件が起きました。
2021年には分散型金融(DeFi、ディーファイ)関連サービスを手がけるポリ・ネットワークから約6億ドル(約820億円)の仮想通貨が流出する事態に発展しました。

信託銀行が暗号資産を管理できるようになると、取引の安全性が高まって、日本でももっと広まるかもしれませんね。
信託銀行にとっても、教育資金の贈与とか結婚・子育て資金の贈与みたいに、新たな顧客との取引が始まり、メリットがあるでしょうし。
個人的には、暗号資産の税制も、他の金融商品などとの整合性などを検討して、整備してほしいと思います。

仮想通貨を信託銀行が管理することが今秋にも解禁されることについて、どう思われましたか?


税理士の谷口先生!

読売新聞によると、「給付金は誰でももらえます」と、東京都港区六本木の拠点マンションや各地のファミリーレストランで開いたセミナーで、持続化給付金の詐欺容疑で逮捕された谷口容疑者は得意げにそう語っていたそうです。
「税理士の谷口先生」と呼ばれていたようですが、税理士資格は持っていませんでした。

捜査関係者によると、グループは谷口容疑者のほか十数人が中心メンバーでした。
さらに、各メンバーの知人ら40人ほどが約15班に分かれ、「著名な税理士が給付金を受ける方法を教える」などとうたってセミナー参加者を募っていたようです。

給付対象はコロナ禍で収入を減らした個人事業主らに限られますが、谷口容疑者は「誰でも受け取れる」と説明していたようです。
参加者から保険証や通帳のコピーを回収し、谷口容疑者の次男(21)(詐欺容疑で逮捕)らが確定申告書を偽造して税務署に提出していました。

元妻(45)(詐欺罪で起訴)と、長男(22)(詐欺容疑で逮捕)は、インターネットを通じた申請手続きを担当していました。
申請名義人になった人は、自分の口座に給付金100万円が入金される前後に、通常15万円~40万円ほどの「手数料」を現金でメンバーに渡していました。

警視庁は、制度が始まった2020年5月から約5か月間にグループが約960件の不正受給を行い、計約9億6,000万円をだまし取ったとみています。
申請名義人は36都道府県に広がり、申請数は多い時で1日約60件に上っていました。

一方、谷口容疑者の知人男性によると、グループによる申請は2020年7月以降、中小企業庁の審査で却下されることが増えたようです。
以前に提出した書類と同じ内容のものを使い回したことが原因だったとみられます。

2020年9月には、給付金を受け取れなかった名義人から谷口容疑者に「話が違う」「手数料を返せ」などと苦情が相次ぎました。
谷口容疑者は「手数料を名義人に返せば、自分は罪に問われない」と話していたそうですが、2021年10月に突然、インドネシアに出国しました。

出国直前には「自分だけが悪者になっている」と不満を口にし、「インドネシアで金を作り、給付金を返す」と語ったそうです。
知人男性は「あまりにも身勝手で、反省しているようには見えなかった」と話しています。

谷口容疑者はその後、元妻と離婚し、最近はスマトラ島南部のランプン州で水産事業に関与していたとされますが、先日、不法滞在容疑で現地当局に拘束されました。

ちなみに、持続化給付金は、コロナ禍で売り上げが前年同月比で50%以上減った個人事業主などを支援する国の給付金で、法人200万円、個人100万円が上限でした。
申請期間は2020年5月~2021年2月で、約5兆5,000億円が支給されました。

報道が出た当初、経営する会計事務所でセミナーを開催していたみたいなことが書いてあったので、会計士か税理士かと思って調べてみたのですが、出てこなくて、ニセ税理士だろうなぁと思っていたのですが、税理士と偽っていたんですね。
著名な税理士だとすれば、ネットで検索すれば出てくると思いますが、ネットで検索しておかしいと思う人はいなかったんですかね?
国税庁や税理士会にはもっとニセ税理士の調査をして欲しいですね。
こういうことが、税理士の信頼性の失墜につながっても行けませんので。

税理士の谷口先生について、どう思われましたか?


弁護士らが給付金詐取の疑いで逮捕!

日本経済新聞によると、広島県警は、先日、新型コロナウイルス対策の持続化給付金など約600万円をだまし取ったとして、広島県東広島市の弁護士(47)と、広島県広島市南区の会社役員(56)を詐欺の疑いで逮捕しました。

広島県警捜査2課によると、給付金詐欺容疑で弁護士が逮捕されるのは全国初だそうです。

2人の逮捕容疑は、共謀して2020年10月~12月、広島県内でホテルを経営するために弁護士が設立した会社が、コロナ禍の影響で事業収入が減少したと虚偽の申請をし、20年11月に持続化給付金200万円を、12月に家賃支援給付金約392万円を、弁護士の会社の口座に入金させた疑いです。

なお、広島県警捜査2課は、2人の認否を明らかにしていません。

弁護士が搾取するとは驚きです。
弁護士なので法律のことは分かっているでしょうし、弁護士になるのに、時間もお金も費やしているでしょうから、捕まるようなことをするのが信じられないですね。
弁護士の人数が増えて、お金に困っていたのでしょうか?
個人的には、持続化給付金の設計自体に問題があった(設計がザルだったので、犯罪者をたくさん生み出した)と今なお思っていますが。

弁護士らが給付金詐取の疑いで逮捕されたことについて、どう思われましたか?


不祥事が相次ぎ東京国税局長を厳重注意!

産経新聞によると、国税庁は、先日、国の新型コロナウイルス対策の持続化給付金をだまし取ったとして東京国税局の職員が逮捕、起訴された事件など不祥事が相次いだことを受け、市川健太東京国税局長(59)を厳重注意処分とした。

国税局トップが処分されるのは、異例だそうです。

東京国税局では、先日、持続化給付金をだまし取ったとして職員(24)=詐欺罪で起訴=が仲間とともに警視庁に逮捕されたことが判明しました。

関係者によると、職員は税務署で税金未納者に対応する「徴収部門」に所属し、グループでは虚偽の確定申告書を作成する立場だったそうです。

厳重注意だけでいいのか?、東京国税局長だけでいいのか?と思ってしまいますね。
近年、国税局の職員の不祥事が多いですが、国税庁全体の採用や教育に原因があると思います。
採用が厳しい時代を反映していると言えばそれまでかもしれませんが、採用時には、資質を確かめ、研修も採用時だけではなく、その後も倫理なども含めて、絶えず教育が必要なのではないかと思います。
これは、国税庁だけではなく、金融機関なども必要なのではないかと感じますが。

不祥事が相次ぎ東京国税局長を厳重注意したことについて、どう思われましたか?


40年未完の電子受発注で中小企業はなおFAXの山!

日本経済新聞によると、官民挙げて「デジタルトランスフォーメーション(DX)」が叫ばれても、中小企業の事務机からファクスの山が消えないようです。
日本では1970年代から企業間取引の「EDI(電子受発注)」システムが動き出しましたが、2次、3次の下請けは蚊帳の外のままです。
中小企業の大多数が不在のDXでは、サプライチェーン(供給網)の生産性は底上げされないでしょう。

鋼材加工メーカー、中島特殊鋼(愛知県大府市)は約400社の取引先を抱え、FAXで届く注文書の束に6人ほどの事務員がかかりっきりだそうです。
大量にある注文書の内容を一つ一つ販売管理システムに入力していく手作業だけに、時には転記ミスもあります。
中島伸夫社長は「なかなか生産性が上がらない」とこぼしています。

政府は2023年度に企業間取引における電子受発注の導入率を5割に高める目標を掲げています。
コロナ下のDX投資を追い風に足元では受注で5割近く、発注でも4割に達しました。
ただし、EDIでつながる取引先が1社でもあれば「導入」に数えており、サプライチェーン効率化の目安にはなりにくいでしょう。

実は中島特殊鋼も大口取引先5社との受発注はファクスではなくEDIでのやり取りですが、紙は減っていません。
大企業各社のEDIは独自仕様で互換性がなく、中島特殊鋼はEDI画面をいったん紙に印刷し、あらためて自社の販売システムに入力するからです。
業務負担はFAXとほとんど同じです。

中島社長は「EDIの取引先が増えすぎると、むしろ業務が煩雑になってしまう」と指摘しています。
1970年代に大企業が1次取引先と専用回線を結んだ「個別EDI」は、1980年代に入って業界ごとに仕様が統一され「業界標準EDI」に進化しました。
それでも専用端末が必要で導入コストが高かったため、2次、3次の取引先までの広がりはありませんでした。

1990~2000年代にインターネット時代を迎えて状況が一変しました。
一般消費者向け市場では「アマゾン」「楽天市場」といったプラットフォーマーが台頭しましたが、企業間取引は様相が異なっています。
EDI構築のコストが下がり、大企業だけでなく、その1次取引先もそれぞれの「ウェブEDI」を立ち上げました。
2次、3次の中小企業が見た目も操作方法も異なるウェブEDIの乱立に翻弄される「多画面問題」が発生したのです。

全体最適のビジョンを欠いたままのEDIでは、事務コストが下請けにしわ寄せされます。
全国中小企業振興機関協会の2021年の調査によると、「EDIを十分活用している」という中小企業は12%にとどまっています。
「大企業にとっては業務効率化であっても、中小企業にしてみれば面倒な話」と、中小企業庁のある担当者は、サプライチェーンのどこに位置するかによって温度差が大きい実態を明かしています。

中小企業庁は2016年から、業界の垣根を越えて使える新しい標準規格「中小企業共通EDI」を提唱しています。
これを大企業や業界単位のEDIと相互接続して多画面問題を解消し、FAXの山を突き崩したい考えですが、成否は見通しにくい状況です。

まず、大企業や業界それぞれの商慣習が壁になります。
例えば特殊鋼業界では日本製鉄、JFEスチールといったメーカーが顧客に合わせて特別にカスタマイズした「客先協定鋼種」などが全体の1~2割を占めています。
1990年代から稼働している業界標準EDIですら、特殊鋼の取引ではほとんど使われていません。

異業種との共通EDIで束ねる利害調整は容易ではないのです。
約15万社の中小企業がひしめく設備工事業界は、従業員が10人に満たない零細経営が8割を占めています。
資材卸会社の桧山電業(東京都板橋区)は1日100通を超えるファクスを受信しています。
EDIで扱える商品コードがない注文が多く、「絵を描いて発注する人もいる。」(檜山義則社長)ようです。

全国設備業IT推進会は、あいまいな注文を商品に「翻訳」するシステム開発を検討しています。
製造業のDXで先行するドイツは、中小企業のEDI導入などを無償で支援してきました。
2020年には欧州域内で業界横断のデータ交換をする基盤整備プロジェクトが動き出しています。
一方、日本のEDIは1970年代から40年余り「未完」のままで、コロナ下でもファクスのための出社を余儀なくされました。

それでも2023年10月に義務付けられる消費税のインボイス(適格請求書)とのデータ接続や、取引代金決済のための全国銀行協会のEDIとの連携など生産性向上の足場はいくつかあります。
官民とも「部分最適」の思考に引きこもっていては、社数ベースで日本の産業界の99.7%を占める中小企業の底力は発揮できません。

中小企業庁とITコーディネータ協会による2017年の実証実験では「中小企業共通EDI」によって受発注業務の所要時間を平均58%削減できました。
参加企業全体の総労働時間を6%短縮できる可能性があります。
ファクスや紙による事務処理はそれだけコストが高くついているのです。

中小企業は約360万社ある日本企業の99.7%を占め、就業者の7割にあたる約3,200万人が働いています。
2050年の日本の生産年齢人口は5,275万人と2020年比で約2,200万人も減る見通しです。
いつまでもファクスや郵便に依存していては人手不足でビジネスが回らなくなります。

電子帳簿保存法で2024年から注文書や請求書を電子的に受け取った場合、電子的に保存しなければなりません。
ファクスからEDIへとDXを促す法改正ですが、効果は見えにくいでしょう。
2023年のインボイス導入も必要最小限の対策でやり過ごす中小企業が多いようです。

6%時短の実現はサプライチェーンに強い影響力を持つ大手企業が左右します。
花王は業務用洗剤などの最終ユーザーとの取引で、中小企業にとってメリットの大きい共通EDIを広げていく考えです。
めぐりめぐって花王の利益につながるとの判断があるからです。

中小企業のファクスの山に生産性の伸びしろを見いだし、目先の利害関係を乗り越えて「全体最適」を目指せるか?、官民一体でいま動き出さないと間に合わないでしょう。

<売掛金の消し込み>
顧客からの入金が確認できた売掛金を帳簿から消していく経理処理のこと。
中小企業の過半は月に延べ5時間以上を費やしているとの調査もあります。
月末などに銀行口座の入金記録と自社システムに入力されている売掛金を一つ一つ手作業で突き合わせるため、面倒なのは入金と売掛金が一致しない場合です。
考えられる原因の一つはファクスで受信した注文書を自社の販売管理システムに入力するときの転記ミスで、大量のファクスの山から注文書の原本を探し出して確認しなければなりません。
これに対して中小企業共通EDIは受発注システムと販売管理システムを直結できる設計のため、転記ミスが発生しないのです。
発注会社の買掛金の経理処理でも同じ効果があります。

公認会計士・税理士という職業柄、書類などのやり取りが面倒でどうにかならないものかとよく思いますが、2023年10月からのインボイス制度導入をきっかけに、色々な電子でのサービスの提供が始まっています。
一方の手間がなくなっても、相手先の手間が増えていることもありますので、全体最適を考え、商取引の慣習を変えるくらいの変化が起こってほしいと思います。
最近、コストアップで苦しんでいる企業等も多いと思いますが、こういったバックオフィスの業務の効率化で少しでもコスト削減を図っていくお手伝いができればいいなぁと考えています。

40年未完の電子受発注で中小企業はなおFAXの山であることについて、どう思われましたか?


『サラリーマン川柳』がなくなる?

2022年06月07日(火)

ハフポストによると、長年「サラ川」と呼ばれ親しまれてきた『サラリーマン川柳コンクール』の名称から、「サラリーマン」がなくなることになったようです。

主催する第一生命保険は、先日、新たな名称を発表しました。
2022年9月下旬から募集開始予定のコンクールから、『サラっと一句!わたしの川柳コンクール』との名称になるそうです。

新たな名称について、第一生命は「職場や家庭の日常を、五・七・五にのせてユーモアたっぷりに表現していただくコンセプトは守りながら、一人ひとり異なる価値観やライフスタイルを持つ『わたし』が感じた日常を気軽にご応募いただきたいという想いを込めた」としたうえで、「老若男女問わず、幅広い方々にご案内でき、より長くご愛顧いただける名称を目指した」と語っています。

「サラ川」は2021年度に35周年を迎えました。
名称変更を決定した理由について、第一生命の広報担当者は「これまでも主婦や定年を迎えた人など、働く人に限らず応募を受け付けてきました。開始から35年の節目でもあるので、より開かれたコンクールとしてバラエティに富んだものになったらいいなとの思いを込めています」とハフポスト日本版の取材に語っていました。

「サラリーマン」という言葉は、男性を意味する言葉が使われていることから、男性を中心としてきた社会構造や男女の役割分担意識が反映されたものだという指摘があります。
第一生命の担当者は「様々な“働く人”が増え、働き方も多様化しています。そうした時流を踏まえたものです」としていました。

時代の流れを感じますね。
『サラリーマン川柳』は世間にかなり認知された名称だと思いますので、名前を変えることには第一生命保険も悩んだのではないかと推測されますが、新たな名称で、ブランドを構築していってほしいですね。
今後も、なるほどと笑顔になれるような川柳を世の中に出していってほしいと思います。

『サラリーマン川柳』がなくなることについて、どう思われましたか?


明治安田生命ががん検診受診で給付金が受け取れる業界初の保険を投入!

産経新聞によると、明治安田生命保険の永島英器社長は、先日、産経新聞の取材に応じ、女性特有がんである「乳がん」と「子宮頸がん」の検診を受けただけで給付金が受け取れる保険商品を2022年6月に投入すると明らかにしました。
検診の結果、異常がなかった場合も給付金が支払われる保険商品は業界初だそうです。
低迷するがん検診の受診率向上を促すとともに、女性の健康増進や活躍推進を図るのが狙いだそうです。

永島氏は「こうした保険商品で、がん検診の未受診者が受診するよう背中を押したい」と述べました。

新商品は、健康診断の結果に応じて保険料がキャッシュバックされる健康増進型保険の特約として販売します。
2年に1回、乳がんか子宮頸がんの検診を受けて、異常が見つからなければ検診支援給付金として2万円が支払われます。
がんと診断された場合は保険金に加え、入院や通院に対する給付金が支払われます。
特約の保険料は年齢に応じて月1,000~2,000円程度となります。

平成28年実施の国民生活基礎調査によると、国内の乳がんと子宮頸がんの受診率は約4割で、8割近い受診率のアメリカやイギリスに比べ低くなっています。
日本対がん協会の調査では、新型コロナウイルス禍で医療機関が逼迫した影響で、令和3年のこれらのがんの受診者数は令和元年比で1割近く減っています。

永島氏は、「保険金や給付金というお金の支払いという価値だけでなく、新しい保険の在り方や価値を追求する」と強調し、無病の時に健康増進を促す「体験型保険商品」の開発をさらに進める方針を示しました。

節税目的の保険がふさがれる中で、保険会社は各社新たな保険を出そうと努力されていると思いますが、どんどん新たな保険が出てくるといいですね。
入り口の商品として今まで保険に入られていなかった方などと契約して、主契約で稼いだり、その後、他の商品を販売することも狙いでしょうが、その際は、保険会社のためではなく、契約者のための保険を販売してほしいと思います。

明治安田生命ががん検診受診で給付金が受け取れる業界初の保険を投入することについて、どう思われましたか?


新生銀行の投資信託販売で計算ミスがあり6万人対象に調査中で追加納税のケースも!

新生銀行は、先日、投資信託の販売に際して取得価格の計算に誤りがあったと発表しました。

顧客によっては、売却した際の利益が少なく報告されているため、本来の売却益に従って追加の納税が必要になるようです。

2013年12月末までに取引を行った約6万人を対象に調査を進めています。

原因や影響規模は。現在調査中のようです。

投資信託を管理するシステムを更新した2013年12月末以前に取引を行った口座で取得価格の誤りが確認されました。

2022年3月にマネックス証券への口座の移管に伴う確認作業で、誤りが判明しました。

実際よりも取得価格が過大に計算されていた場合、利益は本来よりも少なく認識され、納税額も少なくなります。

新生銀行は「顧客には誠意をもって対応していく」としています。

合ってはならないミスですよね。
取引報告書などを使って確定申告したりするわけですから、当然に、合っているはずのものだからです。
個人的には、以前から、専門外の銀行が投資信託を販売するのはどうなんだろう?と思っていましたが、投資信託にあまり興味はないため自分ですることはあまりないと思いますが、やるときは証券会社でやろうと思った1件でした。
おそらく、今後は(も?)、クライアントの方に聞かれたときなども、そう答えるでしょうね。

新生銀行の投資信託販売で計算ミスがあり6万人対象に調査中で追加納税のケースもあることについて、どう思われましたか?


かんぽ生命の法人営業部門で759件で法令違反の疑い!

朝日新聞によると、かんぽ生命の法人営業部門で、必要な書類確認をせずに取り付けた保険契約が多数見つかっていることがわかったようです。
法令違反が疑われる契約は759社分に上り、営業社員の約1割の114人が関与しています。
郵便局員による不正販売が社会問題化していたさなかでも、かんぽ生命社員による不適切な取引が昨春まで続いていたようです。

かんぽ生命は朝日新聞の取材に対し、「全面的な確認・調査を行っていることは事実」と回答しています。

反社会的勢力による資金洗浄(マネーロンダリング)などを防ぐため、金融機関は犯罪収益移転防止法で取引時の本人確認が義務づけられており、法人の場合は公的に発行された証明書などで確認する必要があります。
かんぽ生命は、社内ルールでも必要な確認作業として定めています。

複数のかんぽ生命関係者によると、松江支店(島根県)で昨春までの十数年間、法人向け保険の契約時に証明書の確認をしていない事例が発覚しました。
これを機に昨秋に全社でアンケートを実施したところ、営業社員の4割(約460人)が「社内ルール違反の取引をしたことがある」と回答しました。
2015年10月以降の新規契約を調べた結果、法令違反の疑いが759社分の契約で見つかったそうです。

営業社員の4割が「社内ルール違反の取引をしたことがある」ようなところは、保険の販売をできないようにしたほうが良いのではないかと思いますね。
知識がないのか、ノルマが厳しいのか、モラルが低いのかなど、原因はよく分かりませんが、今後、販売を継続するにしても、組織を根本的なところから見直さないといけないのではないでしょうか?
ちなみに、東証1部上場企業ですから、上場企業としてもふさわしくない会社でしょうね。

かんぽ生命の法人営業部門で759件で法令違反の疑いがあることについて、どう思われましたか?


「税金を納める場合には無制限に貨幣を使えます」って本当なのか?

ゆうちょ銀行が硬貨の取扱手数料を徴収するようになったことを受け、「税金を納める場合には無制限に貨幣を使えます」という日本銀行新潟支店のコラムがSNS上で拡散されているようです。

問題は、その法的根拠です。
古い通達があります
「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」では、「貨幣は、額面価格の20倍までを限り、法貨として通用する」と規定されています。
それゆえ、500円、100円、50円、10円、5円、1円硬貨は、一度の取引でそれぞれ20枚までしか使えない決まりです。

なぜなら、大量の硬貨は計算や保管に手間がかかるからであり、受け取る側が了解するのであれば構いませんが、同意できなければ受け取りを拒否できるのです。
しかも、この法律には「納税の際はこの限りでない」といった例外規定も設けられていません。

しかしながら、この枚数制限はあくまで民間の取引に限られ、納税など「公納」の場合には適用されないというのが財務省の見解だと思われます。
1937年に当時の大蔵省理財局長が発出した「補助貨ヲ無制限ニ公納受領ノ件」という通達がその根拠です。

すなわち、この通達は現行法の前身となる「貨幣法」に存在していた銀貨幣(50銭、20銭、10銭)、白銅貨幣(5銭)、青銅貨幣(1銭、5厘)の通用制限に関し、公的な解釈に基づいて注意喚起を行っています。

これによると、銀貨幣は合計10圓まで、白銅貨幣と青銅貨幣は1圓までといった規定は民間取引上の通用制限を定めたものにすぎないから、租税その他の「公納」に際して少額の貨幣が使用されたとしても、無制限で受領すべきだといっています。

この通達はいまも有効であり、旧貨幣法から現行法に移行しても通用制限の趣旨には変わりがないから、財務省はこれに沿った事務を行うことになるのです。
現に国税庁は、税務署の窓口で所得税などを現金納付する際、使用する硬貨の枚数を制限していません。
この通達の趣旨に沿い、地方税などについて同様の取り扱いをしている地方自治体も多いようです。

2008年には、福岡の税務署で400枚の500円硬貨を使って滞納消費税などの一部を納めようとした市民に対し、硬貨を数える機械があったにもかかわらず、担当の税務署員が「間違ったらいけない」「それくらい払っても仕方がない」などと受け取りを拒否し、徴収課の幹部ともども謝罪に追い込まれる事態となっています。

ただし、この通達は収納代行をしている民間の銀行やコンビニエンスストアまで拘束するものではありません。
税務署の窓口ではなく、銀行で大量の硬貨を使って納税しようとしたら、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」に基づいて受け取りを拒否されたり、所定の硬貨取扱手数料を徴収されるかもしれません。

このように、税務署の窓口で硬貨を使って納税すること自体は適法であり、日本銀行新潟支店のコラムで触れられている話は本当です。
それでも、あまりに大量だと確認のための待ち時間がそれだけ長くなるし、事務も停滞して迷惑となります。

全国的に頻発するようであれば、財務省が先ほどの通達を廃止し、枚数制限をかける事態に発展するかもしれないですね。

それぞれの硬貨は20枚までしか使えないというのは以前から知っていましたが、税金などの場合は大丈夫ということは、今回初めて知りました。
僕自身は、今後はペイジーなども使ってみようとは思っていますが、現状、個人としては振替納税やPayPayや金融機関窓口やコンビニで支払っており、法人としては金融機関窓口などで支払っており、税務署の窓口で支払うことはないので直接関係ないとは思いますが、知っておいて損はない知識かもしれませんね。

「税金を納める場合には無制限に貨幣を使えます」って本当なのか?について、どう思われましたか?


税務署職員が女性のスカート内盗撮の疑いで逮捕!

関西テレビによると、出勤途中の駅のエスカレーターで女性のスカートの中にスマートフォンを差し入れ盗撮したとして、税務署職員の男が逮捕されました。

大阪府の迷惑防止条例違反の現行犯で逮捕されたのは、大阪国税局「北税務署」の上席国税調査官(49)です。

警察によると、先日午前7時半ごろ、南海本線「なんば」駅の上りエレベーターで女性のスカートの中にスマートフォンをかざしたりポケットに戻したりして不審な動きをしている上席国税調査官を会社員の男性が目撃しました。

エレベーターを上り切ったところで、男性が呼び止め追及すると、上席億税調査官は「何やねん!」などと叫び、逃げようとしたため、駆け付けた駅員が取り押さえました。

警察が上席国税調査官のスマートフォンを調べたところ、女性のスカートの中などが撮影された1分程度の映像が残されていました。

調べに対し、上席国税調査官は、「女の人に対してスマホを出したりひっこめたりしたのは、腕の曲げ伸ばしをして、しびれを取りたかったから」と容疑を否認しているようです。

職員の逮捕を受け、大阪国税局の萩尾大介国税広報広聴室長は「誠に遺憾。事実であればあるまじき行為であり、組織として厳正に対処する所存です」とコメントしています。

コロナ禍で、税務調査を思うように進めることができないなど、国税局の方もストレスはあるのかもしれませんが、やってはいけないことをやっていますね。
最近、国税局の職員やOBが不祥事を起こすことが多くなっているように感じますが、税務調査をして、修正申告を促す立場にあるのですから、まずは人間としてきちんとした方が、国税局の職員になってほしいと思います。
局内での定期的な研修も必要なのでしょうか?
そうでないと、納税者の国税局へのイメージがますます悪化し、協力をえられないようになるのではないでしょうか?

税務署職員が女性のスカート内盗撮の疑いで逮捕されたことについて、どう思われましたか?


国税庁職員が3人以上の飲み会に参加し7人が新型コロナウイルスに感染!

NHKによると、国税庁は、先日、職員7人が新型コロナウイルスに感染したと発表しました。
いずれも2021年7月上旬、3人以上の職場の飲み会に参加し、東京都のまん延防止等重点措置に基づく要請に従っていなかったということです。

国税庁によりますと、新型コロナウイルスに感染したのは、いずれも東京・霞が関で勤務し、課税部に所属する20代から40代の男女7人です。

7月6日から9日にかけて、この7人のいずれかが参加する異動に伴う送別会などが、東京都内で毎日開かれていたということです。

それぞれの飲み会は3人から4人で開かれ、長いもので2時間半続いたと説明しています。

この期間、東京はまん延防止等重点措置の対象となっていて、国税庁は職員に対し、都の要請に従い、飲食店で飲酒する場合には2人までで90分以内とするよう指示していたということです。

既に取り消されましたが、国税庁は7月8日、国のコロナ感染症対策推進室と連名で、酒類を販売する事業者に文書を出し「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」の対象区域で、飲食店が要請に応じずに酒の提供を続けていることがわかったら、酒類の取り引きを停止するよう求めています。

国税庁は「自治体の要請に一部沿わない形で飲酒を伴う会合を行い、感染者が発生したことは遺憾であり、深くおわび申し上げます」などとするコメントを出しました。

加藤官房長官は、記者会見で「まん延防止等重点措置などのもとで、国民の皆さんにお願いをしている自粛内容があり、それに反する形で会食などに参加していたことは誠に遺憾だ。国税庁でまずは適切に対応するよう指示した」と述べました。

このような状況で、やめておこうと言う人はいなかったのでしょうか?
国税庁は、職員に対し、倫理教育など、根本的なところから教育が必要でしょうね。
僕自身も、コロナ禍で、できれば拒否したい税務調査を受けたりしていますが、こういったことがあると、拒否するところも出てくるでしょうね。
そんなことも想像がつかないような人ばかりなのでしょうか?
厳しく処分してほしいですね。

国税庁職員が 3人以上の飲み会に参加し7人が新型コロナウイルスに感染していたことについて、どう思われましたか?


勤務中に4,200回余りの株取引をしていた税務署員が停職1か月の懲戒処分!

NHKによると、京都府内の税務署で働く統括国税調査官が、6年間にわたり、勤務時間中にスマートフォンで4,200回余りの株取引を行ったとして、停職1か月の懲戒処分となったようです。

懲戒処分を受けたのは、京都府内の税務署の管理職で、法人税を担当する統括国税調査官の50代の男性職員です。

大阪国税局によると、この職員は、2021年3月までの6年間にわたり、トイレや会議のため電車で移動する際などの勤務時間中に、スマートフォンを使って、4,200回余りの株取引を行っていました。
2021年4月に内部調査で発覚し、これを含む株取引では、ほぼ毎年度、数十万円の損失があったということです。

職員は「大学生のころから株取引をしていた。スマホで1回の取引が10秒ほどででき、つい行ってしまった」と話しているということです。
調査の結果、未公表の内部情報をもとに株取引をするインサイダー取引は、確認されなかったようです。

大阪国税局は、職務に専念する義務に違反したとして、先日、停職1か月の懲戒処分にし、職員は依願退職しました。

大阪国税局国税広報広聴室の雲田泰弘室長は、「公務員としてあるまじき行為で深くおわびします。再発防止と信頼回復に努めます」とコメントしています。

こういう人が、税務調査の時とかの決裁者をやっているというのが、非常に残念ですね。
ここ6年で株価は結構上がっていると思いますが、ほぼ毎年数十万円の損失を出していたというのは、そもそも株式投資のセンスもないように思いますが。
依願退職ということは退職金も支払われると思いますし、おそらく税理士登録もできるのだと思いますが、不祥事で退職した場合、税理士登録をできないようにしないと、税理士業界の社会的信頼を失ってしまうのではないかと思います。

勤務中に4,200回余りの株取引をしていた税務署員が停職1か月の懲戒処分を受けたことについて、どう思われましたか?


「会社の運転資金が必要」と会社役員の男性から約4,800万円詐取した男性を逮捕!

東海テレビによると、「会社の運転資金が必要、出資を募っている」などとウソの電話をかけ、会社役員の男性から現金およそ4,800万円をだまし取った詐欺の疑いで、先日、男性が逮捕されました。

逮捕されたのは住居不詳の男性(28)です。

男性は、2018年3月、東京都世田谷区在住の会社役員の男性(28)に電話をかけ、「会社の運転資金が必要なので出資を募っている」「2,000万円から3,000万円位のお金が必要」などとウソの電話をかけました。

2021年4月に、今度はアプリを使って「法人口座の件ですが明日資本金の準備ができます。登記完了次第申請開始します」とウソの内容を送信しました。

その後は大阪市北区の飲食店で株式譲渡契約書等を作成させ、2018年5月18日から6月4日の間に5回に渡り現金およそ4,800万円を振り込ませてだまし取った疑いが持たれています。

警察によりますと、2021年3月に、被害に遭った男性から相談があり事件が発覚しました。
逮捕された男性は「ほとんど事実ですがだまし取ってはいません」と容疑を一部否認しています。

逮捕された男性は複数の借金の債務返済をしていたことが確認されていて、警察は単独犯とみて余罪などを調べています。

だまされた方もこんな持っているんだと感じますが、こういった詐欺は世の中には多々あるのでしょうが、よほど信用できる人や会社じゃないと危険でしょうね。
そもそも、設備投資資金でなく、運転資金で第三者から出資を募るというのも、普通はあり得るのだろうか?という気はしますが。

「会社の運転資金が必要」と会社役員の男性から約4,800万円詐取した男性が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


総務省第三者委員会が「担当課長らが違反事実を認識の可能性高い」!

NHKによると、衛星放送関連会社「東北新社」の外資規制違反問題をめぐり総務省の第三者委員会は、先日公表した報告書で、4年前に当時の担当課長らが違反の事実を認識していた可能性が高いと指摘しました。
そのうえで、そうであれば法律上行うべき認定の取り消しなどを行わず、子会社による事業承継の申請を追認した可能性が高いという点で「行政がゆがめられたとの指摘を免れない」としています。

東北新社の外資規制違反問題について検証を進めてきた第三者委員会は、先日、武田総務大臣に報告書を提出しました。

この問題は、総務省の幹部職員らに違法な接待を繰り返していた「東北新社」が4年前、外資規制に違反した状態のまま総務省の認可を受けて衛星放送事業の認定を子会社に承継していたもので、総務省側が事前に違反を認識していたかどうかをめぐる判断が焦点となっていました。

これについて報告書では、担当課長らは当時、外資規制違反の事実を認識していた可能性が高いとしています。

そのうえで、そうであればその時点で法律上行うべき認定の取り消しなどを行わず、子会社による事業承継の申請を追認した可能性が高いという点で「行政がゆがめられたとの指摘を免れない」としています。

一方、外資規制違反について担当局の総務課長に相談したとの東北新社側の主張については裏付ける証拠は確認されず事実認定には至らないとしているほか、担当課よりも上位の職員が違反を認識していたとうかがわせる情報は確認できなかったとしています。

また、認定・認可に関わった職員で会社側から接待を受けたのは4件合わせて5人で、このうち担当課長は東京ドームでのプロ野球の観戦チケットを受け取っていたことが確認されたとしていますが、会食で外資規制違反の事実の伝達や対応方針の相談が行われた事実は確認されなかったとしています。

ただし、会食の有無にかかわらず、行政がゆがめられた可能性があり深刻に受け止めるべきだとしています。

一方、当時の担当課長は第三者委員会の調査に対し、4年前の8月18日に総務省で面談し、違反について相談したという東北新社側の主張について「東北新社の役員と会ったかどうか覚えていない」と答え「外資規制違反について聞いたことはない。東北新社の役員に事業の承継をするよう指示したことはない。部下に伝えたことはない」などと述べ、すべて否定しているとしています。

衛星放送事業は総務省の認可が必要で、申請する企業は放送法の規定によって議決権のある株式の外資比率が20%未満であることが条件となっています。

ところが、東北新社は4年前、外資比率が20%以上となり放送法に違反した状態だったにもかかわらず、新たな子会社を設立して衛星放送の事業を継承していました。

この問題を、2021年3月、立憲民主党が国会で指摘し、その後、総務省は東北新社が総務省に認定の申請を行った時点で違反状態だったことがわかったとして事業の認定を取り消す処分を行いました。

国会の議論では、子会社への事業の継承を認可した総務省が事前に外資規制違反を把握していたかどうかが大きな焦点となりました。

総務省側は問題の発覚当初から「当時、違反しているという認識はなかった」と説明してきました。

これに対し東北新社側は、衆参両院の予算委員会に社長が出席し「総務省から認定を受けたあとに違反に気付いたため、会社の幹部が総務省の担当局の総務課長に報告したうえで、違反状態を解消するために子会社に事業を継承するアイデアも出した」と述べ、総務省側と全く異なる説明をしました。

名指しされた当時の総務課長は「事前に報告を受けた記憶はない」と繰り返し答弁しました。

こうした中、総務省は総務省幹部らが東北新社やNTTから違法な接待を受けていた問題を受けて行政がゆがめられたことがなかったかを検証するため、検察官出身の弁護士をトップとする第三者委員会を設置し、この外資規制違反問題を最初の検証対象としました。

一方、東北新社は社内に設置した特別調査委員会の報告書を先月公表し、社内で見つかったメールのやりとりなどから当時、総務省の担当局の総務課長に加えて、担当課長にも何らかの報告・相談を行ったと認定することが合理的だと結論づけました。

東北新社側が総務省への事前報告があったことを示す新たな証拠が見つかったと公表したこと受けて、総務省の第三者委員会が食い違う両者の主張についてどのように判断するかが注目されていました。

武田総務大臣は総務省で記者団に対し、総務省の第三者委員会がまとめた報告書について「報告書では総務省が外資規制の抵触を認識しながら東北新社の認定を取り消さなかった可能性が高く、そうであれば行政がゆがめたとの指摘を逃れないとの指摘があり、深く反省しなければならないと考えている」と述べました。

そのうえで「東北新社との会食が影響したとはされていないが4K・8K放送の推進への影響にちゅうちょし、外資規制違反を見逃したことは重大な問題であり、再発防止にしっかりと取り組み信頼回復に努めたい」と述べました。

一方、武田大臣は「当時の担当者はみな、外資規制の抵触の認識について否定しており、こうした段階では処分を行い得る状況にないと判断している」と述べ、一連の接待問題で国家公務員の倫理規程に違反した職員を処分する一方、現時点では報告書をもとにした処分は行わない考えを示しました。

放送事業者などが放送法の外資規制に違反していたことが相次いで明らかになったことを受け、武田総務大臣は審査体制の強化などの対策を検討するため有識者会議を設置する方針を明らかにしました。

衛星放送関連会社「東北新社」や、フジテレビを傘下におく「フジ・メディア・ホールディングス」が過去に放送法の外資規制に違反していた問題では、会社側が違反に気付いたあと適切な対応を取っていなかったことや総務省のチェックが不十分だったことが指摘されました。

これを受けて、武田総務大臣は総務省で記者団に対し「外資規制の実効性確保などについて有識者の意見をいただきながら検討を進める」と述べ、審査体制の強化などの対策を検討するため、有識者会議を設置する方針を明らかにしました。

総務省は有識者会議からの提言を踏まえ、来年の通常国会に必要な法案を提出する方針です。

また、今回の問題を受けて総務省が放送事業者に対し外資規制を守っているかどうか確認している調査について、武田大臣は対象の580社のうちこれまでに調査を終えた認定放送持株会社10社と在京キー局5社については、違反が確認されなかったことを明らかにしました。

何か中途半端な感じの第三者委員会報告書ですね。
個人的には、総務省に許認可の権限を与えるべきではないのではないかと思います。
そもそも、色々な疑いがかけられないように接待などを禁止すべきなので、会食が影響したかどうかというのは論点がずれているのではないのでしょうか?

総務省第三者委員会が「担当課長らが違反事実を認識の可能性高い」ことについて、どう思われましたか?


宝くじの意外なルール!

NEWSポストセブンによると、3月12日にバレンタインジャンボ宝くじの抽せんが行われましたが、日本にはジャンボのような普通くじをはじめ、ロトやスクラッチなど一攫千金の期待が膨らむ多種類のくじが存在しますが、一体どんなルールで運営されているのでしょか?
ニッセイ基礎研究所主席研究員の篠原拓也氏が、法令をもとに意外と知らない宝くじの疑問について解説しています。

コロナ禍で様々なイベントが中止、延期、無観客となる中、宝くじへの注目度が高まっているようです。
巣ごもり生活でネット購入が浸透して、若者や女性など、購入する層が拡大しているそうです。

宝くじには、年に5回行われるジャンボ宝くじに代表される普通くじ(開封くじ)やロト、ビンゴ、ナンバーズといった自分で数字を選ぶ数字選択式宝くじ、削ったその場で当たりがわかるスクラッチ(被封くじ)など、いくつかの種類があります。
普通くじや数字選択式宝くじは、ネット購入が可能です。

ところで、宝くじには、どういうルールがあるのでしょうか?
たとえば、宝くじの会社を設立して、オリジナルの宝くじをつくり、人々にくじを発売して、抽せんを行い、当せん金の支払いをする、といった事業を行うことはできるのでしょうか?少し、法令をみていくことにします。

<宝くじはどんな目的で発行されるのでしょうか?>
そもそも、宝くじは、どういう法律のもとで行われているのでしょうか?
日本では、宝くじは、「当せん金付証票法」(1948年制定)に基づいて発行されます。
普通くじは法律上、「当せん金付証票」となります。

数字選択式宝くじやスクラッチも、この法律に基づき発行されます。
このうち、ロト7やロト6のようにキャリーオーバーの仕組みがあるものは、法律上、「加算型当せん金付証票」となります。

当せん金付証票法の目的は、「浮動購買力を吸収し、もつて地方財政資金の調達に資すること」(第1条/この法律の目的)とされています。
つまり、地方財政のために行われているわけなのです。
また、宝くじの発売主体は、都道府県と20の政令指定都市の67団体とされています。

当せん金の総額は、その発売総額の5割相当額を超えてはならないとされています(加算型当せん金付証票の場合は、その額にキャリーオーバーによる加算金を加えた額を超えてはなりません。)。
これは、地方財政資金の調達という目的を踏まえての規制といえるでしょう。

<海外の高額宝くじを国内で買うのは違法?>
ところで、この法律に基づかずに、宝くじを独自につくって事業を行うことはできるのでしょうか?
じつは、日本では刑法第187条により、富くじの発売、取次ぎ、授受をした者は、犯罪(富くじ罪)として罰せられるのです。

このため、宝くじを勝手に作って発売したり、海外の高額宝くじを国内で通信販売などにより購入したりすることは“違法”となります。

なお、刑法には、第35条(正当行為)に、「法令又は正当な業務による行為は、罰しない」という規定があり、国内で発売される宝くじは、当せん金付証票法という根拠法があり、この規定に該当するため、違法性がしりぞけられているわけなのです。

ちなみに、MEGA BIG、BIG、totoなどのスポーツ振興くじは、「スポーツ振興投票の実施等に関する法律」(1998年制定)に基づいて発行されています。
これらは法律上、「スポーツ振興投票券」となります。
いずれも根拠法があるので、違法ではないのです。

<海外の宝くじに比べて当せん金の最高額が少ないのはなぜでしょうか?>
海外のメディアでは時々、「宝くじで7億ドル(約750億円)を超える高額当せんが出た」といったニュースが流れることがあります。
「そんなに高額の当せん金を手にした人は、この先、一体どうなってしまうのだろうか」などと、余計な心配をしてしまう人もいるでしょう。

日本では現在、宝くじの当せん金の最高金額は、年末ジャンボ宝くじの1等・前後賞合わせて10億円、ロト7でキャリーオーバー発生時の1等10億円となっています。
スポーツ振興くじのMEGA BIGは、キャリーオーバー発生時に1等最高12億円とされています。
実際にこれまでに何回か、1等12億円が出ています。

こうした当せん金の最高金額は法律で規制されているのです。
当せん金付証票法では、以下の規定があります。

「証票金額(くじの金額)の50万倍に相当する額を超えてはならない。ただし、総務大臣が当せん金付証票に関する世論の動向等を勘案して指定する当せん金付証票については、(中略)証票金額の250万倍(加算型当せん金付証票で加算金のあるときにあつては、500万倍)に相当する額を超えない範囲の額とすることができる」(第5条/当せん金付証票の当せん金品の限度 第2項)

この規定に基づいて、年末ジャンボ宝くじの場合は、総務大臣の指定により250万倍までとされています。
1枚300円の宝くじの場合、最高金額は7億5,000万円までとなります。
現在の10億円は、1等7億円と、前後賞1億5,000万円×2本の合計なので、法律の範囲内となります。

もし1等当せん金を8億円などに引き上げるには、法改正が必要となります。
日本では「1等・前後賞合わせて30億円」といった超高額の当せん金の宝くじはできないわけなのです。

ちなみに、スポーツ振興投票の実施等に関する法律にも、その施行令で、同様に最高金額が規定されています。
1枚300円のMEGA BIGについては、キャリーオーバー発生時の1等当せん金の最高金額は、法令上500万倍の15億円が限度とされています。

<当せん金は本当に税金が一切かからないのでしょうか?>
宝くじについて、当せん金は所得税非課税なので「当せんした人は全額を受け取ることができる」という話がよく知られています。
確かに、当せん金付証票法では、「当せん金付証票の当せん金品については、所得税を課さない」(第13条)と規定されています。
個人住民税についても課税対象の所得とみなされないため、課税されません。

ただし、当せん金に税金が一切かからないというわけではないので、注意が必要です。

たとえば、「宝くじに当たったら半分あげるよ」といった冗談を家族に言う人は多いと思われますが、もし本当に当せんして、当せん金を家族に分配すると、その家族には贈与税がかかります。

また、宝くじを仲間と共同で購入する「グループ買い」の場合、代表者が当せん金全額を一旦受け取り、あとで共同購入したメンバー各人に分配すると、これも贈与税の対象となります。

このようなケースでは、当せん金を購入者全員で受け取り、受け取った全員が「当せん証明書」をもらっておいたり、代表者が委任状を用意しておいたり、といった事前準備をしておく必要があるようです。
詳細については、事前に税理士や税務署に相談しておいたほうがよいでしょう。

また、法人が購入した宝くじが当せんした場合、当せん金は益金に算入されて、法人税がかかります。
法人税は非課税とはされていないためです。
こちらも、注意が必要といえるでしょう。

<警察に届けた遺失物の宝くじが当せんしていたら?>
最後に、当せん金付証票法の条文の中に、一風変わった規定があり、紹介されています。

「当せん金付証票の当せん金品の債権は、これを行使することができる時から1年間行使しないときは、時効によつて消滅する」(第12条/特別措置)

つまり、宝くじの当せん金の時効は1年とされていて、支払期日を過ぎると、受け取ることができなくなるわけなのです。

そこで、もし、当せんしている宝くじが遺失物として警察で管理されている場合、そのまま時効を迎えると、当せん金は受け取れなくなるのです。
こうした事態を避けるために、「警察署長は、(中略)時効により消滅するおそれがある場合に限り、(中略)当せん金品の支払又は交付の請求をしなければならない」という規定がおかれています。

この条文は、第11条の2 第2項として規定されています。
「第11条の2」という条番号からわかるとおり、これは、1948年のこの法律の制定時からあったのではなく、1954年の法改正時に追加された条文です。
その条文追加の経緯を調べてみると、当時、話題になった1つの事件が浮かんできたのです。

【大阪・岸和田市で起きた事件】
戦争で夫を失った女性が、安い月収で宝くじを売りながら生活していました。
そんな中、たまたま拾った宝くじが当たっていることを知りながら、落とした人が喜ぶだろうと考えてわざわざ警察まで届けたのです。

警察では、警察署長が債権保全のために民法の規定に従って忠実に管理義務を履行しようとしました。
しかし、当時の法律に基づくと、この宝くじの当せん金の支払いや交付は請求できませんでした。

やがて、このくじは時効を迎えてしまい、遺失物として届け出た女性は、謝礼金などを1円も受け取れなかったのです。
当時、この事件は話題となり、国会でも審議されたようです。
法改正の理由が、以下のように述べられています。

(前略)このことは、法律の甚だしき不備欠陥ともいうべきでありまして、正しい者の味方たるべき法律が却って善行者を抑圧し、結局正直者だけが馬鹿を見る結果となり、為に遵法精神は地を払い、社会道徳頽廃(たいはい)の因を作るものといわねばなりません。もともと当せん金附証票のごときは極めて紛失しやすい性質のものでありますから、岸和田市におけるこういつた事例は、今後も必ずしも絶無とは思われないのであります。(以下略)

【1954年5月6日の参議院大蔵委員会での発議者の説明】
もし、この法改正がなされないままだと、社会道徳頽廃の原因となったかどうかはさておき、このような経緯で、この条文は追加されたのです。

遺失物として管理している宝くじについて、当せん金の時効消滅が近づいたら、法律に従って警察署長が支払い請求をするはずです。
したがって、街中で宝くじの落とし物を拾ったら、遵法精神を遺憾なく発揮して警察に届けるべきと思われるが、いかがでしょうか?

最近は宝くじを買っていません(東京に住んでいたときは、何度か有楽町の宝くじ売り場まで買いに行きました。)が、この記事を読んで非常に勉強になりました。
上限等は法律で決められているんですね。
宝くじとか、ノーベル賞の賞金とか、皇族の財産とか、ギャンブルとかは、税金を含め、奥が深いですね。

宝くじの意外なルールについて、どう思われましたか?


「東証改革」の影響で2022年4月から「株主優待制度」が激減するかもしれない?

株主優待制度は株式投資に親しむ個人投資家にとって銘柄選別の上で欠かせない要素として機能しています。
特にこれから、優待の権利確定日が集中する3月がやってきます。
「第二の配当」として、お歳暮やお中元感覚で楽しみにしている人も多いでしょう。

マネー現代によると、実は、2022年4月から、株主優待制度を維持継続する企業が減ってしまうかもしれないようです。
その原因は、予定されている東証の新市場区分改革です。

東証は、現在の「東証1部」「東証2部」「JASDAQ」「マザーズ」という市場を、「プライム」「スタンダード」「グロース」の3市場に編成をし直す方針です。
あまり表立って話題になることはありませんが、大きな影響が出ると読む市場関係者は多いようです。

それでは、その市場区分改革ですが、何がどのように変わるのでしょうか?

現在言われているのは、プライムが現在の東証1部、スタンダードが東証2部とJASDAQスタンダード、そしてグロースがマザーズとJASDAQグロースに相当する、という説明です。

本当はこの説明はかなりミスリードを含む説明なのですが、とりあえずこの説明を基に、プライムと東証1部、そこで何が変わるかを見ています。

プライムと東証1部を大きく分かつ基準のポイントは、マザーズや東証2部からの経由上場の際に問題となる「時価総額」40億円という緩やかな基準がなくなる(問題の根源でもあった経由上場自体がなくなる)点です。

次の注目点として、逆に流通株式時価総額の基準が100億円以上に引き上げられることが挙げられます。
これはガバナンスの観点で、株式持ち合い解消の一層の加速化や親子上場の解消などに繋がる大きな変更と考えられるでしょう。

そして、「株主数」の大幅な緩和、上場時2,200人以上、維持基準2,000人以上が共に800人以上に緩和されたことは非常に重要なポイントになります。
このうち、株主優待制度の存続に関係するのは「株主数の大幅な緩和」です。
少し古いデータになりますが、上図は東証に上場する各企業の時価総額の分布です。
これを見ると、東証1部上場企業と一言で括ることがいかに無理のある事なのか、市場区分の見直しがなぜ必要だったのかも明確です。
そこには時価総額1兆円を越える企業がいる一方で、時価総額が40億円に満たない企業も存在しています。
あまりに振り幅が広くなっています。

時価総額は、発行済み株式数と株価の乗数になりますので、この表で500億円以上の時価総額を持つ66%の企業には、2,000人以上という株主数の上場維持基準は切実な問題にはなっていませんでした。
日本たばこ産業や第一生命など50万人、75万人などの規模で株主を抱える企業からすれば、2,000人以上という維持基準など何の意味もないのは当然です。

しかしながら、現実には経由上場という経路で時価総額基準のいわば特典を受けながら東証1部上場銘柄のステイタスを勝ち得た企業など、時価総額が100億円に満たないような企業の中には、東証1部への上場を果たしたはいいけれど、その後、上場維持に悩む企業が数多く存在しました。

特に、上場基準である2,200人以上の株主確保はファイナンスを通じて可能であったとしても、維持基準である2,000人以上の株主を確保することは、そう簡単な話ではなかったのです。

証券会社や信託銀行の一員として、企業の悩みに応えて個人株主増加策の立案や実施にあたってきた筆者をはじめ、実務ベースであたってきた証券関係者にとって、株主増加策の立案は最も重要な業務のひとつなのです。

その施策のひとつとして、株主名簿の分析や株主へのアンケートを通じ、彼らがどのような性格の人間であり、自社のどこに魅力を感じて投資しているのか、どの程度のスパンでの投資なのか、誰に勧められて投資したのかを明確化しています。
株主名簿は企業という商品の顧客名簿であり、マーケティングの「王道」です。

仮に公募増資などを通じて2,200人以上の株主を確保して東証1部に指定されたとしても、公募増資を通じて投資した顧客の主たる動機は短期間でのキャピタルゲインであり、半年もすればその4割程度は株を手放し、また次の銘柄に投資していくのです。

とすれば、流動化をあらかじめ加味して、3,000人以上、4,000人以上の経営として安心感を得られる株主数を確保することが重要になります。
その場合に、株主分析などを通じて自社の顧客が見えていれば、その類型化された顧客に、彼らが好む回路で彼らに評価される情報を届ける努力ができるのです。

また、個人株主が買いやすい金額、50万円以下、できれば20万円程度で自社株が購入できるように、単位のくくり直しをしたり、株式を分割したりすることも施策のひとつです。

ところが、これらはあくまで「理想の」施策です。
一方で、多くの実務家が勧めたのは、より現実的な株主優待制度の導入だったのも事実です。

冒頭に記しているように、株主優待制度は日本の個人投資家にとって、銘柄選定の極めて大きな要素となっています。
優待制度自体は、諸外国では皆無とは言えないまでも、ほぼ例を見られない日本独特の制度・風習です。冷静に考えれば、たとえばQuoカードでいくらかの金額をもらうのなら、配当に還元してもらえれば問題ないはずなのです。

しかし、このような冷静さと異なる次元で、私たち日本人は株主優待制度を「愛している」のです。
実際に株主名簿分析などでは、優待制度がどれだけ現実的に個人株主の獲得に効果的なのかが証明されています。

また、様々な企業で行われている株主へのアンケート結果からも、株主優待制度を導入している企業については、当該企業への投資動機の上位に株主優待制度の魅力が挙げられています。
こうしたことは、実務家や証券代行機関関係者にとっては周知の事実でしょう。

東証1部上場企業は1990年には1,191社でしたが、2020年6月には2,167社にほぼ2倍に増加しています。
一方で、株主優待制度導入企業も野村インベスター・リレーションズの調査によれば、1992年には251社だったものが、2020年4月時点では1,537社と約6倍、ものすごい勢いで激増しているのです。

さて、問題は、プライム市場の上場維持基準が東証1部の時の2,000人以上から800人以上に緩和される中で、株主数に不安を感じて、その強い動機から株主優待制度を導入した企業が、プライム市場への残留を達成した後も、そのまま株主優待制度を続けるかどうかなのです。

実務家ベースの実感として、株主数800人以上という制約については、特別な努力をしなくてもほとんどの企業が達成していける数字に感じるそうです。
一方で、株主優待制度については、損益計算上の会計処理の費目としては交際費であったり、宣伝広告費であったり、費用として処理されたりするケースがほとんどです。

通常の利益からの配当と同列ではないものの、事実上それは「第二の配当」であり、かつ、レピュテーション(評判)を考えれば一度導入を決めた場合、すぐに見直しのできないものであり、見積もらなければならないコストとして外部に流出していくものになります。

とすれば、プライム市場への移行にともない、株主優待制度の継続について見直しを図る企業が現れてきても不思議ではないのです。

そして、株主数の新規上場基準もこれまでの2,200人以上から800人以上に緩和されたことで、新規公開企業や、公開間もない企業が、従来のように株主優待制度の導入を図ることもなくなっていくでしょう。

異質さが際立つ株主優待制度であっても、それが日本国民が多数を占める日本の株式市場の個人投資家を前提にしたときに、文化的・慣習的に何かしらの共感や相互理解、信頼を生む制度であり、互いにとって有用であれば、生き残っていく制度になってしかるべきです。

しかしながら、単にそれが上場のための、上場維持のための、東証1部上場銘柄というステイタスを得るがためのコストにすぎなかった、と陳腐化してしまえば、やがて制度は霧散していくでしょう。

個人的には、株主優待目的の株式を数的にはそれなりに持っているので、この記事を見て驚きました。
コロナ禍においても株価は上がっていますが、株主優待がなくなっていくと、株式市場に水を指すかもしれませんね。
僕自身も、株主優待を購入の判断にしている面もありますし、株主優待があると、値段が上がったり、下がったりしても気にならないので、購入しやすいのではないかと思っています。
企業としても、株主優待がきっかけで来店したり、購入したりしている株主の方もおられるでしょうから、判断に迷う企業もあるでしょうね。

「東証改革」の影響で2022年4月から「株主優待制度」が激減するかもしれないことについて、どう思われましたか?


2014年の金融商品取引法改正で導入の「取引推奨」のみでドンキ前社長が初逮捕!

旧ドンキホーテホールディングス前社長(57)の逮捕容疑となった金融商品取引法の「取引推奨」は、2014年の法改正で「情報伝達」とともに禁止されました。
証券取引等監視委員会によると、取引推奨のみで立件されたのは今回が初となります。

取引推奨は、TOB(株式公開買い付け)など株価に影響を与える重要事実を知った会社関係者が、公表前に利益を得させる目的で他人に株式の売買を勧める行為です。
法定刑は5年以下の懲役または500万円以下の罰金で、法人の両罰規定もあります。

こうした行為が禁止されたのは2012年、証券会社が顧客の機関投資家に対し、上場企業の公募増資に関するインサイダー情報を漏らした問題が表面化したことがきっかけです。
当時は処罰規定がなく、証券会社を処罰できなかったことから規制につながりました。

ただし、勧められて株を買った側は、重要事実を知らない限り処罰されないのです。
元監視委特別調査指導官の清水真一郎弁護士は「未公表の重要事実を知りやすい立場にある会社関係者を取り締まるのが規制の目的。推奨された方は外部の人なので対象外だ」と話しています。

こういう方は、上場企業の経営者として資質がないように思います。
上場企業の経営者が不祥事などを起こすたびに思いますが、上場時の経営者はそれなりにモラルなどはあるのではないかと思いますが、その後、経営者になった方の教育や研修などを証券取引所がしないといけない時代になっているのではないかと感じています。

2014年の金融商品取引法改正で導入の「取引推奨」のみでドンキ前社長が初逮捕されたことについて、どう思われましたか?


積水ハウス詐欺被害にめぐって「封印された報告書」の驚愕!

 積水ハウスが2017年に東京都品川区の老舗旅館「海喜館」の土地購入に際して、詐欺師集団「地面師グループ」に計55億円をだまし取られた事件をめぐって、積水ハウスが第三者の協力を得て事実関係を調べ上げていながら、詳細をひた隠しにしてきた「調査報告書」の全容が『週刊東洋経済』の取材でわかったようです。

同事件は詐欺の被害額としては史上空前の規模で、マスコミは大きく取り扱りいました。

当時、事態を重くみた積水ハウスは弁護士や公認会計士による調査対策委員会を発足させ、「なぜ、こういう事件が起きてしまったのか」を綿密に調べた上で調査報告書を完成させました。
ところが、その報告書は、2018年1月24日の取締役会に提出されたのみで、社外に公表されたのは2ページ半の「概要」のみです。
1年9か月が経った現在も、積水ハウスは全文公開を拒んでいるようです。

積水ハウス地面師事件において、阿部俊則会長(事件当時は社長)をはじめとする経営陣に善管注意義務違反を問う株主代表訴訟が起きていることは、ほとんど報道されず、知られていません。
その株主代表訴訟が今、大きな岐路にさしかかっているそうです。
調査報告書が一般公開されるか否かの瀬戸際にあるのです。

きっかけは2019年4月、大阪地方裁判所が積水ハウスに「調査報告書を提出せよ」と命じる判決を出したことでした。
この判決に積水ハウスは反発し、即時抗告しました。
「(調査報告書は)外部の者に開示することが予定されていない文書であって、開示されると個人のプライバシーが侵害されたり個人ないし団体の自由な意思形成が阻害されたりする」(積水ハウス側の意見書)といった理屈からです。

しかしながら、大阪高等裁判所は2019年7月、積水ハウスの抗告棄却を決定しました。
ついに、積水ハウスは調査報告書を裁判所に提出することとなりました。
ただし、同時に、積水ハウスは「閲覧制限」をかけるよう裁判所に申請し、あくまでも公開を限定的にするよう求めました。
現在も、報告書は閲覧できない状態が続いています。

積水ハウスが報告書の公開を頑なに拒むのは、そこに現経営陣が知られたくない事実が記されているからです。
そこには何が書かれているのでしょうか?
『週刊東洋経済』は調査報告書の全文を独自入手し、裁判資料との照合と関係者への取材を通して事実関係を押さえました。

〈通常起こりえないこと〉と、調査報告書は冒頭、事件をこう評しています。
普通の会社が、常識的な判断をしていれば起こりえない事件だった、という意味です。

事件の経緯を知る、積水ハウスのある関係者は東洋経済の取材にこう話しました。
「地面師グループが狡猾で手口も巧妙だったため積水はそれを見破れず、騙されてしまった・・・世間はそう思ったかもしれない。だが、この事件はそんな単純なものではない。調査報告書には、積水の経営陣にとって何が何でも知られまいとする事実が克明に記されている」。

たとえば、不動産売買において、売り主が本物であるかどうかの「本人確認」をすることは基本中の基本です。
高額取引であればあるほど、パスポートや公正証書といった書類確認ではなく、知人や近隣住民による生の目で本人確認を実施します。
にもかかわらず、本件で積水ハウスは、決裁日当日まで書類以外の本人確認を怠っていました。

打ち合わせの途中で、偽地主が自分の住所や誕生日、干支を間違えるといった不自然な挙措を見せてもなお、本人確認を実施していなかったのです。

「通常起こりえないこと」が、なぜ起きてしまったのでしょうか?
そして、なぜ積水ハウスの経営陣は報告書の公開に抵抗するのでしょうか?
『週刊東洋経済』10月12日(土)発売号を読むと、今まで報道されていたようなこと(詐欺だと疑う局面がいくつかあったが、スルーした。)が載っていますが、第三者委員会の調査に関する費用はそれなりにかかっているでしょうから、公表し、場合によっては関係役員が負担するのが当然のような気がします。
従業員は個人情報を守る必要があるかもしれませんが、役員については、守る必要があるようには思えません。
積水ハウスも被害者かと思いますが、被害者になるのを防げた案件のように感じますので、経緯や責任の所在を明確にして、きちんとした対応を取って欲しいと思った1件でした。

積水ハウス詐欺被害にめぐって「封印された報告書」の驚愕について、どう思われましたか?


PBRが1倍に接近でソフトバンクグループ株を巡り個人対海外勢の攻防が激化!

 ソフトバンクグループ株のPBR(株価純資産倍率)1倍割れが目前に迫り、東京株式市場で個人投資家を中心とする買い方と海外勢が主力とみられる売り方の攻防が激しくなっているようです。
2019年11月6日に予定されている2019年4月から9月期決算発表まで、綱引きが続きそうです。

 2019年10月25日は一時、前日比109円(2.7%)安の3,958円まで売られ、株式分割考慮後で2019年1月23日以来約9か月ぶりの安値を付けました。
アメリカのシェアオフィス大手ウィーワークの運営会社ウィーカンパニーの経営難をきっかけとした投資先企業の減損リスクが意識されているようです。

PBRは1倍ちょうど近辺まで下落しました。
1倍を割り込むと、実に2003年5月以来16年半ぶりとなります。

「寄り付き直後に3,999円の指し値で1,000株買い増した」と、金融資産が1億円超の「億り人」投資家、かぶ1000さん(ハンドルネーム、46)は話しています。
かぶ1000さんは割安株投資を得意とするようですが、「孫正義社長の先を見通す目利き力は健在だ。昔に比べると、通信子会社やファンドからの継続的な配当収入もあるなど、収益基盤は安定している。将来性の高い企業にも数多く投資しており、いまの株価水準は悲観的すぎる」とみているようです。

SBI証券経由の2019年10月25日時点の売買動向は売り56億円に対し、買いは71億円で差し引き15億円の買い越しでした。
かぶ1000さんのように割安とみて買い出動した個人が多かったことが分かります。

松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは「米通信子会社スプリントの経営不振で株価が急落した際、自社株買いを発表して株価が急回復した経緯がある。今回も孫社長が何らかの対策を講じ、短期的なリバウンドが狙えるとみる個人投資家は多い」と話しています。

足元の信用買い残(2019年10月18日時点で2,303万株)は2008年7月以来約11年ぶりの水準に積み上がっています。
個人の思惑通りに株価が反発しないと、年末にかけては処分売りがかさむリスクはあります。

売り方は主に海外を中心とする機関投資家です。
QUICK・ファクトセットによれば、過去1か月の売り手口には仏ソシエテ・ジェネラル傘下のリクソー・アセット・マネジメント(456万株)や米バンガード・グループ(232万株)などインデックス運用の機関投資家が上位に並びますが、成長株投資で知られる米運用大手キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニーの54万株も目立ちます。

農林中金全共連アセットマネジメントの山本健豪ファンドマネージャーは「適正水準の判断がつきにくく、いまは積極的に買う局面ではない」と話しています。
裏返せば、機関投資家の持ち高が必要以上に減少し、きっかけ次第で買い戻しが膨らむ可能性もあります。

ソフトバンクグループ株を巡る攻防から当分、目が離せそうにないようです。

僕も最近は株を売買はしていないですが、以前買っていた時は、結構PBRを見て買っていました。
当然、貸借対照表のすべてが時価で表されているわけではないのですが、一つの目安にはなるのではないかと思っています。
もちろん、過去の株価の推移、配当、株主優待、監査法人など、PBRだけ見ているわけではないですが。

PBRが1倍に接近でソフトバンクグループ株を巡り個人対海外勢の攻防が激化していることについて、どう思われましたか?


申告書等閲覧の際のスマホでの撮影が可能に!

 過去、税務署へどのような内容で申告を行ったのか、あるいは、どのような届出書や申請書が提出されているのかを確認する際には、一定の手順を踏む必要があります。
特に、税理士事務所にとっては、新しいお客様となった申告者の過去の申告や届出・申請状況を確認する必要が生じることがあり、重要なことです。

税理士が閲覧する場合には、閲覧したい申告対象者から委任状を取得し、税務署へ出向いて閲覧することとなりますが、従来は、閲覧した書類をコピーすることは原則できなかったため、現物を見て、必要事項を書き写すしかありませんでした。
内容や税目など、確認すべき項目が多岐に渡るとそれだけでも煩雑ですが、これらを書き写すとなるとその作業は地味に大変なのです。

この申告書等閲覧について、今般改正されたのです。
今般の改正により最も影響が大きいのは、令和元年9月1日より、閲覧申請者が写真撮影を希望している場合(委任状による代理人の場合は委任状に写真撮影を希望する記載がある場合(未記載であっても一定の場合には可能))、スマートフォンやデジタルカメラなど、その場で写真が確認できる機器を用いて写真撮影をすることが可能となった点なのです。
ただし、この場合でも、“動画”撮影はできません。
あくまでも“写真”撮影です。

また、収受日付印、氏名、住所等は隠して(被覆して)撮影することとなりますので、収受日付を控えておきたい場合には、写真撮影ではなく、引き続き書き写しが必要です。
そして、撮影した画像については、誰の申告書なのか分かるように、ファイル名を工夫するなどする必要があるでしょう。

時代を反映したものとは思いますが、画期的な改正ですね。
個人的には、e-Taxで見ることができるようにして欲しいと思いますが。

申告書等閲覧の際のスマホでの撮影が可能になったことについて、どう思われましたか?


JPアセット証券が石井浩郎参院議員に証拠金不足分を一時負担!

 自民党の石井浩郎参院議員(55)=秋田選挙区=が行ったデリバティブ(金融派生商品)取引をめぐり、JPアセット証券(東京)が、石井議員から担保として預かった証拠金の不足分を一時的に負担するなどの利益提供を行っていたことが`、先日、関係者への取材で分かったようです。
証券取引等監視委員会は、2019年8月30日付で金融商品取引法が禁じる「特別の利益提供」に当たるとしてJPアセット証券を行政処分するよう金融庁に勧告しました。

証券取引等監視委員会の発表などによると、検査対象となった2018年10月1日から2019年5月7日までの間、石井議員の取引では141営業日のうち111営業日で担保として預かった証拠金に約40万~6,200万円の不足が生じました。
しかしながら、石井議員が取引継続を要望したため、JPアセット証券は不足分を負担し、新規取引も受けていたそうです。

金商法に基づく内閣府令では「顧客に対し、特別の利益を提供する行為」を禁止しています。
証券取引等監視委員会は、JPアセット證券が石井議員の不足証拠金を負担したことが「特別の利益提供」に該当すると判断し、「社会通念上、妥当性・相当性を著しく欠く」と指摘しました。

石井議員は元プロ野球選手で、平成2年にドラフト3位で近鉄(現オリックス)に入団後、巨人、ロッテなどに在籍しました。
引退後は野球解説者などを務め、平成22年の参院選で初当選し、現在2期目で自民党副幹事長などを務めています。

石井議員の事務所は、「証券会社に負担させる結果となってしまったことは認識が甘く勉強不足だった。関係者におわび申し上げる。現在すべて清算している」とコメントしました。

また、JPアセット証券は、「個人情報に関わるので特定の顧客との取引については答えられない」とした上で「勧告を真摯に受け止め、再発防止に努める」としています。

石井議員は素晴らしいプロ野球選手だっただけに残念です。
議員になったのは知っていましたが、名前を聞いたりすることはなかったですね。
こういうことではなく、議員としての活動で報道などに出るように頑張ってほしいですね。
すごく真面目な方だと思いますので、これを反省して、議員として実績を積み上げていって欲しいと思います。

JPアセット証券が石井浩郎参院議員に証拠金不足分を一時負担していたことについて、どう思われましたか?


企業主導型保育事業に絡み信用組合から1億円超詐取!

 内閣府の企業主導型保育事業をめぐり、信用組合から融資金名目で約1億1千万円をだまし取ったとして、東京地検特捜部は、先日、詐欺容疑で福岡市の保育コンサルタント会社代表取締役(51)ら3人を逮捕しました。
保育コンサルタント会社代表取締役らは助成金の認定機関の印鑑を偽造するなどして融資条件だった同事業の助成決定を偽装したとみられ、特捜部は実態解明を進めています。

 他に逮捕されたのは福岡県大野城市の会社役員(34)と佐賀県基山町の会社役員(38)です。

逮捕容疑は、3人は共謀し、2018年10月、横浜幸銀信用組合(横浜市)に対し、児童育成協会(東京)から企業主導型保育事業の助成決定を受けたとする虚偽の書類を提出し、融資金約1億990万円をだまし取ったとしています。
融資金は同月、保育コンサルタント会社に振り込まれたそうです。

産経新聞が入手した保育コンサルタント会社作成とみられる「助成決定通知書」には、「公益財団法人児童育成協会 理事長」とする印鑑が押され、1億5,060万円の助成金支給が決定したように記載されています。

関係者によると、保育コンサルタント会社は企業主導型保育事業助成金の申請代行業を行っており、実際に今回の保育所開設についても申請されていましたが、児童育成協会は助成を決定していなかったそうです。
保育コンサルタント会社代表取締役らは、助成決定が事実のように横浜幸銀信組を信じ込ませるために同協会の印鑑を偽造して書類を作成し、提出したとみられます。

保育コンサルタント会社は、他にも福岡市内などで複数の企業主導型保育所の開設にかかわっており、特捜部は会社の経営実態や助成金受給の経緯などについても詳しく調べています。

悪質なケースですね。
ただし、こういったことが起きる助成金の制度自体に問題があるのではないかと思います。
助成金に限らず、補助金もそうですが、書類を申請者からではなく、発行者から直接入手することも考えないといけないでしょうね。
税務署などの届け出なんかも、似たようなことを感じるときはありますが。

企業主導型保育事業に絡み信用組合から1億円超詐取したことについて、どう思われましたか?


ソフトバンクグループの資金取引で国が税収4,000億円を「かさ上げ」!

 このブログでも先日取り上げたソフトバンクグループ(SBG)の資金取引によって、2018年度の国の所得税収が事実上、約4千億円かさ上げされたことが分かったようです。
ルール上はSBGに還付される見通しで、2019年度は同額の減収になります。
2018年度の税収は約60兆4千億円とバブル期を超えて過去最高になったようですが、これがなければ達成できなかった可能性があります。

SBGはイギリス半導体設計大手アーム・ホールディングスの買収を巡って税務上の欠損金が発生し、2017年度は法人税の負担がなかったことが分かっています。
2018年度と2019年度の税収もSBGの財務戦略の影響を大きく受けます。

税収のぶれの発端はSBGの国内通信会社であるソフトバンク(SB)が2018年12月に東京証券取引所に上場したことです。

SBGは傘下の中間持ち株会社が保有していたSB株のうち約16億株(34%)を売却しました。
売却で得た資金は、SBGが2019年3月に約2.1兆円の配当金として受け取っています。
配当は支払う段階で所得税の源泉徴収の対象となり、SBG側は約4千億円の所得税を国税当局に支払いました。

税法では親子会社の間の配当は特別扱いされ、非課税になります。
関係者によると4千億円は2018年度税収として国庫に納まりましたが、同額が2019年度にSBGに還付されます。
「これほど大規模に起きることはかなり異例」(財務省幹部)そうです。

国が見込む2018年度の所得税収は19兆4,750億円です。
SBGの資金取引だけで2%ほど増減してしまいます。
税収の上振れ分は補正予算や国債償還の財源となるため、今後の予算編成にも影響が及びます。

SBGは財務の規模と税務戦略で、他国のグローバル企業に比肩する存在となりました。
それに翻弄される財政当局の姿は、現実とのズレが大きくなった税制の現状を象徴しています。

個人的には、還付することが分かっているものを税収としてカウントするのは、どうなのかなぁと思います。
毎年、この金額がほぼ同じで、少額であればそれほど気にしなくても良いかと思いますが、こういった金額が大きなものが出てくる時代を考えると、そろそろ国も考え方を変えないといけないでしょうね。
これを含んだところで税収が過去最高と言っても、実態とはかけ離れていますからね。

ソフトバンクグループの資金取引で国が税収4,000億円を「かさ上げ」していることについて、どう思われましたか?


不動産鑑定士を脅かす「依頼者プレッシャー」の実態!

 「不動産鑑定評価」と呼ばれる不動産価格の求め方があります。
鑑定評価とは「不動産の経済価値を判定し、その結果を価額に表示すること」であり、国家資格である不動産鑑定士(不動産鑑定士補も含む)のみが、不動産鑑定業者の業務として、行うことができます。

 具体的な評価方法等については、国土交通省が作成している不動産鑑定評価基準で定められており、以下のように、①原価法、②取引事例比較法、③収益還元法の3種類があります。
①原価法
不動産の価格を判定する時点で、評価対象となる不動産を再び一から作り直すとすればどれだけのコストがかかるかを求め、その価格から、対象不動産の建築後から現在に至るまでの間に目減りした価値を差し引いて現時点の試算価格を求める方法。

②取引事例比較法
収集した多数の取引事例の中から適切な事例を選択し、その取引価格に必要に応じて補正・修正を加えたうえで、対象不動産との関係で地域的、個別的な要因を比較して求められた価格を比較考量して、対象不動産の試算価格を求める方法。

③収益還元法
対象不動産が将来生み出すことが期待される純収益の現在価値の総和を算出することにより、対象不動産の試算価格を求める方法。
収益還元法には、不動産から得られる特定期間の純収益を一定率で割り戻すことによりその価値を求める直接還元法と、不動産の保有期間中に得られる純収益と期間満了後の売却によって得られる予定の価格を現在価値に割り戻して合算するDCF法の2種類があります。

鑑定評価を行うにあたっては、これら①から③のすべてを適用するのが原則となっています。

さらに、不動産鑑定評価基準では、①正常価格、②限定価格、③特定価格、④特殊価格という4つの価格の概念が定められています。
それぞれの意味は以下のとおりです。
①正常価格
市場性を有する不動産について合理的な自由市場があったならば、その市場で成立するであろう適正な価格

②限定価格
市場性を有する不動産について、不動産と取得する他の不動産との併合または不動産の一部を取得する際の分割等に基づき正常価格と同一の市場概念の下において形成されるであろう市場価値と乖離することにより、市場が相対的に限定される場合における取得部分の当該市場限定に基づく市場価値を適正に表示する価格

③特定価格
市場性を有する不動産について、法令等による社会的要請を背景とする評価目的の下で、正常価格の前提となる諸条件を満たさない場合における不動産の経済価値を適正に表示する価格

④特殊価格
文化財等の一般的に市場性を有しない不動産について、その利用現況等を前提とした不動産の経済価値を適正に表示する価格

不動産鑑定評価では、原則として①正常価格を求め、必要に応じて②~④を求めます。

なお、不動産鑑定士が不動産鑑定評価を行う際に、依頼者が評価をつり上げたりあるいは引き下げようと“圧力(依頼者プレッシャー)”を加えてくることがあり、高度の公正さが求められる不動産鑑定評価のあり方を歪めるものとして問題視されています。

この“依頼者プレッシャー”の発生を未然に抑止するための対応策として、日本不動産鑑定士協会連合会は、平成24年から「依頼者プレッシャー通報制度」を実施しています。

その名称が示すように、“依頼者プレッシャー”があった場合に、鑑定業者または不動産鑑定士から、日本不動産鑑定士協会連合会への通報を義務づけ、同会において審議のうえ、依頼者や監督官庁等にその旨を通知・通報する制度です。
通報が求められている「依頼者プレッシャー」の項目としては、以下のものがあげられています。
①評価内容に関する事項
・一定の不動産鑑定評価額の要請や誘導
・妥当性を欠く評価条件の設定
②評価業務に関する事項
・評価内容に影響を与える低廉報酬に関するプレッシャー
・著しく短期間での評価スケジュール

 もっとも、このような対策だけでは“依頼者プレッシャー”を防ぐことは難しいらしく、2017年7月5日付朝日新聞の「不動産鑑定、政治家や企業の圧力排除へ国交省が対策」と題された記事の中では、「国交省が公認会計士や税理士らに行ったアンケートでは、65%が依頼者に都合の良い鑑定評価額となっている可能性も否定できないと回答した」と伝えられています。

 公認会計士などが行う『株価算定』も似たような面があるのは否定できませんが、『不動産鑑定』も『株価算定』も第三者の意見として客観性を持たせるために行うことがそれなりに多いと思います。
それらを行う前に、依頼者が考える金額があると思いますので、それに近い金額を求めるのは、依頼者としてはある意味、仕方ないのかなぁと思います。
しかしながら、それらを受ける立場としては、場合によってはきっぱりと断る勇気を持たなければ、自身の信頼や業界団体の信頼の問題にもつながる可能性もありますので、毅然とした態度で対応しないといけないですね。
第三者の意見としての客観性に疑問が生じるようになれば、依頼されることもなくなってしまいかねませんからね。

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『仮想通貨』の名称を『暗号資産』に!

 仮想通貨の交換業者や取引に関する規制強化策を盛り込んだ改正資金決済法と改正金融商品取引法が、2019年5月31日午前の参院本会議で可決・成立しました。

 20カ国・地域(G20)などの国際会議で使う表現にあわせ、行政手続きでは『仮想通貨』の名称を『暗号資産』に改めるようです。
明確な規制がなかった『仮想通貨』の取引ルールをつくり、相場操縦や風説の流布といった行為を禁止します。

2020年4月に施行する見通しです。
『仮想通貨』は呼び名を『暗号資産』に改めて、円やドルなどの法定通貨との誤認を防ぎます。
新たに『仮想通貨』を金融商品取引法の規制対象に加えることで、少ない元手で多額の売買ができる証拠金取引にも投機的な売買を抑えるための規制をかけます。

金融庁は2017年4月、マネーロンダリング(資金洗浄)対策を念頭に資金決済法で『仮想通貨』の交換業者に登録制を導入しました。
ただし、その後もハッキングによる『仮想通貨』の不正流出やマネーロンダリング対策の不備といった問題が噴出しました。
事態を重くみた金融庁は、規制強化に向けた有識者会議を立ち上げてルールづくりを進めてきました。
今後、新たな規制のもとで投資家保護を徹底します。

最近は『仮想通貨』のイメージが悪くなっていると思いますので、呼び名を変えたかったのはあるのでしょうが、『暗号通貨』という呼び名は、他にはなかったのかという気はしますね。
呼び名を変えるだけではなく、法律をきちんと整備して、安心して『暗号資産』の取引ができるようになればいいですね。

『仮想通貨』の名称を『暗号資産』にすることについて、どう思われましたか?


電子申請システムなのに郵送の必要はあるのか?

 中小企業庁は、「認定経営革新等支援機関電子申請システム」を開始しました。

サービスの開始に伴い、第57号の新規申請及び2019年5月22日以降に申請する更新申請については、金融機関を除き、「認定経営革新等支援機関電子申請システム」を使った申請しか認められません。

ただし、申請書の郵送は必要となります。
また、変更届及び廃止届については、随時電子申請の対象となる予定であり、運用変更までの期間は従来通りダウンロードした申請書により申請することになります。

電子申請システムを採用し、電子申請システムを使わないと申請できないのに、申請書の郵送がなぜ必要なのでしょうか?
税理士の場合、電子申告とか電子申請を行うことがありますが、送信できない書類を除き、書類を郵送することはありません。
郵送しないことが、国税庁の保管コストや管理コストの削減に役立っていると思いますが、郵送が必要ということはどうも理解できません。
本当に中途半端なことはやめてほしいですね。

電子申請システムなのに郵送の必要があることについて、どう思われましたか?


公証人は検事正らの高収入再就職ポスト!

 読売新聞によると、法務省と検察庁が、地検の検事正クラスの幹部らを早期退職させる際、同程度の収入が見込める公証人への再就職をあっせんしていたことが複数の法務・検察関係者の話でわかったようです。
同省人事課がどの幹部をどこの公証役場に配置するかの原案を作り、直属の上司である高検検事長らが公募前にあらかじめ本人に意向を打診していたそうです。
こうした仕組みは、歴代の検事総長や法務次官も把握していたようです。

公証人は、任命の公平性や透明性を高め、民間への開放を促す目的で2002年度から公募制が導入されましたが、法務・検察の人事に組み込まれることで事実上、形骸化していたようです。

複数の法務・検察関係者によると、検察では全国に50か所ある地検の検事正経験者のうち、天皇が認証する検事長に昇進しない検事正クラスの幹部は、「後進に道を譲る」との理由で63歳の定年を控えた60歳前後に早期退職を打診されるそうです。
その際、検事長らから再就職先の公証役場名を告げられ、受け入れた場合、面接試験を経て公証人に任命されていました。

法務・検察内部では長年、①検事長経験者は公証人になれない、②早期退職を受け入れた検事以外は公証人になれない、③高収入の東京都内の公証人は原則、2か所以上の検事正経験が必要、④応募は意向打診で提示された役場に限定、⑤任期は就任後最長10年か70歳までなどの慣行が続いていようです。

人事課は、応募が競合しないよう公証人の任期と幹部の年齢、経歴を踏まえ、内部の慣行に沿って配置案を作成していました。
横浜や千葉など規模の大きい地検の検事正経験者は格が高いとみなされ、東京都心の公証役場が優先的に割り振られていました。

検事正の年収は2,000万円前後ですが、都内の公証人の手数料収入から経費を差し引いた年収は2,000万円~3,000万円程度に上るようです。
早期退職後も検事正時代と同等以上の年収が最大10年保証されており、複数の検察関係者は「公募とは名ばかりで、検察組織の新陳代謝を図るため、検察組織での最終的な地位に応じて論功行賞的に公証人ポストが割り振られている」と証言しているようです。

公証人は検察官や裁判官らが無試験で任命されてきたことから、政府の規制改革委員会で批判が相次いだのです。
2002年度から民間の司法書士らも選考対象とした公募制が導入されましたが、民間からの登用は司法書士出身の4人にとどまっています。

公証人は2019年3月末現在で、全国で497人です。
このうち検察官OBが4割の199人を占めています。
直近5年間に応募した弁護士2人、司法書士21人は全員が合格しなかった一方、検事正経験者を含む検察官OB113人は、1人を除き全員が合格しています。

法務省人事課は取材に対し、「公募に手を挙げてくれる人を確保するため、公証人の空きポストを公募前に情報提供していた。ポストを保障していたわけではなく、公証制度の維持のためにはやむを得ないと考えているが、問題があれば改善したい」としています。

ここで、公証人とは、遺言や金銭貸借など法的証明力が認められる公正証書を作成する人です。
裁判なしで強制執行できる証書もあります。
法務大臣が任命する公務員で、国が定めた手数料のみを収入とします。
①裁判官と検察官、②弁護士の「法曹資格者」、③地方法務局長や裁判所職員、民間の司法書士らの「特任」に分かれて市区町村別に公募され、官報などに告知されます。

法務・検察による公証人ポストの事前調整が、公募制の趣旨に反するのは明らかでしょう。
検事正クラスの幹部は、早期退職を受け入れた時点で事実上、公証人への再就職が内定しています。
複数の検事長経験者は「受かるかどうか分からないのに『辞めてくれ』と言えるわけがない」と口をそろえています。

公証制度を所管する法務省民事局はこれまで「応募を増やしたい」と繰り返してきたようですが、弁護士会や司法書士側への積極的な働きかけは行っていません。
そもそも、「出来レース」といえる公募に積極的に応募する有能な弁護士や司法書士がどれほどいるのでしょうか?

選考の仕方も極めて不透明です。
法曹資格者を対象とした面接試験は法務省幹部のみで行われ、選考基準も明確化されていないのです。

民間からの登用を増やすには、法務・検察が「既得権」を手放すことが先決でしょう。
その上で客観性の高い筆記試験を導入したり、面接に外部の目を入れたりするなど、選考の透明性を高めることが欠かせないですね。

あと、幹部らが公証人への就任時、最長10年で退職することを誓約する「念書」を提出していたことが関係者の話でわかったようです。
同省が検察出身者の任期を制限することで、公証人ポストを後任にスムーズに回す狙いがあったとみられます。

山下法務大臣は、先日の閣議後記者会見で、法務・検察による公証人あっせん問題について「公募に応募する人数が少ないこともあり、様々な工夫をしているようだ」とし、「法律やルールに照らしてどうなのか、国民の疑念を招かないよう、しっかりと確認し、適切に対応したい」と述べています。

こういったことを法務省と検察庁がしていて、良いのでしょうか?
そもそもOBがやらないといけない仕事なのでしょうか?
公証人は公務員なので、OBではなく現職の公務員がやれば良いのではないでしょうか?
本当に、どんどん弁護士や司法書士を採用してほしいと思います。

公証人は検事正らの高収入再就職ポストであることについて、どう思われましたか?


多額の預かり金を着服した弁護士に実刑判決!

 依頼者から預かった多額の預かり金を着服していた大阪弁護士会の弁護士(66)に懲役5年の実刑判決が言い渡されました。

判決によると、弁護士は、2013年から2014年にかけて19回にわたり土地建物の管理会社から預かっていたビルの「賃料相当損害金」を、自身の口座に振り込むなどの手口であわせて1億8,200万円以上を着服していました。

判決で大阪地裁は「(弁護士は)自宅の購入や事務所運営のための借入金の返済など資金繰りに窮していたが、依頼者からの預かり金を着服するという手段を選択したのはあまりにも短絡であった」などと指摘し、弁護士に懲役5年の実刑判決を言い渡しました。

本当にこういったことはやめてほしいですね。
弁護士を信用して頼んでいるのでしょうから、こういったことがあると、誰を信用して良いのかわからなくなり、弁護士の信頼性の低下につながってしまいます。
また、士業全体にも及ぶ可能性があります。
自分の職業にプライトを持って業務にあたってほしいですね。

多額の預かり金を着服した弁護士が実刑判決を受けたことについて、どう思われましたか?


CLO投資で農林中金に損失生じれば系統金融機関に甚大な影響も!

 先日、このBLOGでも取り上げた話ですが、Bloombergによると、農林中央金庫がローン担保証券(CLO)投資を急拡大していることに関連し、吉川貴盛農林水産大臣は、先日の参院農林水産委員会で、仮に損失が発生すればJAバンクなどの系統金融機関に甚大な影響を与える恐れがあるとの認識を示しました。
立憲民主党の藤田幸久議員への答弁としてです。

アメリカでは、CLOの裏付け資産となるレバレッジドローン(高リスクローン)の市場が過熱し、利回りの高さが投資家の人気を集め、2018年の発行額は過去最大となりました。
2018年末にかけて、イエレン前連邦準備制度理事会議長らが次々と同市場のリスクを指摘しました。
こうした事態を受け金融庁は2019年1月、大手7銀行グループに対し、CLOに特化した一斉調査を実施しました。

欧米のCLO市場において、日本の金融機関の存在感は大きくなっています。
スタンダード・アンド・プアーズのマネジングディレクター、スティーブン・アンダーバーグ氏は、2018年にアメリカで発行された最上位(AAA)格付けのCLOの半分から3分の2を日本の金融機関が購入したとみているようです。

中でも農林中金の投資残高は突出しており、開示資料によると、CLOを含む債務担保証券(CDO)の保有残高は2018年12月末時点で6兆8,219億円と、2018年3月末時点の3兆8,134億円から1.8倍に急増しました。

農林中金のCLO投資急増の理由について、農林水産省の大澤 誠経営局長は、農林中金からの説明として国際分散投資という運用方針に従って投資判断を実施する中で結果的にCLOへの投資が増加したと答弁しました。
吉川農林水産大臣は、「仮に損失が発生すれば、JAバンク等や農村地域に甚大な影響を与える恐れがあると認識している」と述べました。

吉川農林水産大臣は、また、農林水産省として金融庁と連携しながら、農林中金の有価証券運用状況を把握するための聞き取り実施や保有する有価証券などのリスクに見合った管理体制の整備を求めているとしました。

藤田議員は同委員会に農林中金の奥和登理事長の出席を求めていたが、農林中金側から「国会で答弁できるレベルの人が出席できない」との理由で欠席したと明かしました。

これだけの投資をしていながら、理事長が説明できるだけの状況を把握していないというのもどうかと思いますね。
また、多額の投資をしているわけですから、複数名状況をきちんと把握している人がいないと危険ですよね。
個人的には、農林中金の行く末が見えているのではないかと感じます。
CLOが原因で、日本の農業の発展が妨げられることのないよう期待します。

CLO投資で農林中金に損失生じれば系統金融機関に甚大な影響が出る可能性があることについて、どう思われましたか?


金融庁が3メガ銀や農林中金などをCLO投資で一斉調査!

2019年03月18日(月)

 Bloombergによると、米ローン市場の過熱に警戒感が広がる中、金融庁が今年1月、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)など3メガバンクや農林中央金庫など大手7銀行グループに対し、ローン担保証券(CLO)投資に関する一斉調査を実施していたことが先日に明らかになりました。
複数の同庁関係者が匿名を条件に明らかにしました。

今回の調査の対象金融機関はMUFG、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループ、りそなホールディングス、三井住友トラスト・ホールディングス、農林中金、ゆうちょ銀行です。
このうち、事前調査でCLO投資残高の大きかった農林中金、ゆうちょ銀行、MUFGに対してはより重点的な調査を実施したようです。

具体的には、リスク分析や監視のシステムなど管理状況について調査したほか、10年前の金融危機時並みのストレスがかかった場合の損失規模について説明を受け、内容を精査しました。
関係者は、国際的にシステム上重要な銀行(G-SIB)に指定されている3メガ銀行などに加え、機関投資家として金融機関との契約を多数抱える農林中金、ゆうちょ銀で問題が発生した場合も金融システム全体に幅広く波及する恐れがあるとの認識を示しました。

アメリカでは、CLOの裏付け資産となるレバレッジドローン(高リスクローン)の市場が過熱しています。
利回りの高さが投資家の人気を集め、2018年の発行額は過去最大となりました。
2018年末にかけて、イエレン前連邦準備制度理事会議長、エリザベス・ウォーレン上院議員らが次々と同市場のリスクを指摘し、こうした事態を受け、金融庁はCLOに特化した調査に踏み切ったようです。

同庁関係者の1人は、最近、アメリカのレバレッジドローン貸付先企業で、自己資本に対する借入金などの割合を示す「レバレッジ比率」が上昇し、質が劣化してきていることに懸念を感じていると話しています。
こうした問題意識はすでに調査先に伝えており、金融庁は各グループのCLO保有について23か月後に再度一斉に点検する方針です。
CLO保有に急拡大の動きなどがあれば個別の調査も検討します。

農林中金の開示資料によると、CLOを含む債務担保証券(CDO)の保有残高は昨年12月末時点で68,219億円と、3月末時点の38,134億円から1.8倍に急増しました。
MUFG広報担当によると、CLO残高は同12月末で25,000億円程度で20163月末時点と同水準になっているそうです。
ゆうちょ銀の資料によると、同12月末のアメリカCLO保有は163億円と3月末時点から2倍に増えていました。
3グループとも格付けは最上位のAAAだとしています。

特に、農林中金は欧米のCLO市場で重要な投資家として圧倒的な存在感を持っています。
欧州で今年新たに発行されたCLO8案件のうち6案件で購入者に名を連ねました。
金融庁関係者は、農林中金は今回、ストレステストで納得できる結果を提出しており、現時点で管理状況には問題ないと判断していると述べました。

一方で、農協など下部組織からの預金受け入れ時に市中より金利を上乗せする「奨励金制度」の存在が農林中金をより高収益に駆り立てていると認識しており、投資行動を注視しているとしました。
農林中金広報担当によると、平均の預金金利は約0.6%。これに比べ、三菱UFG銀行の10年定期預金は年利0.01%となっています。

東洋大学の野崎浩成教授は、CLOの発行残高が「結構なピッチで増えてきている」との認識を示した上で「クレジット市場の変調に対し、非常に脆弱(ぜいじゃく)な部分がある。また、流動性も高いようで低い。その意味で市場のクラッシュというものに対し脆弱性を持っている」と指摘しています。
農林中金については「CLOそのものが危険だと言うつもりはないが、保有量のコントロールが必要な段階にきたと思う」と述べています。

MUFGの広報担当者はリスクは厳重に管理しているとコメントしています。
現在の保有分については市場リスクの量を常に計測しているほか、新規分についてはストレステストを実施し個別に確認しているとした上で、低金利環境の下、CLOは相対的に魅力的な投資対象だとの考えを示しました。

ゆうちょ銀行の大野利治執行役・財務部長は先日の会見で、市場や投資家のリスクに対する目線が厳しくなる中で、格付けが「AAA」のCLOは良い投資の選択肢の一つだと述べました。
農林中金の広報担当はコメントを控えています。

過去の経験を踏まえていないのでしょうか?
リスクを指摘されているのに、コメントが楽観的なような気がしますし、コメントを控えているのはリスクを認識しているからなのかもしれませんね。
リスクが露呈し、破綻に至らなければいいですけどね。

金融庁が3メガ銀や農林中金などをCLO投資で一斉調査したことについて、どう思われましたか?


「極ZERO」訴訟で国に敗訴したサッポロが控訴へ!

 これについても何度かこのブログに書いていますが、ビール系飲料「極ZERO」の酒税として納付した約115億円の返還を巡って国に敗訴したことを受け、サッポロビールが控訴すると発表しました。
「引き続き当社の正当性を主張してまいります」とコメントしています。

サッポロビールは、2019年2月13日、ビール系飲料「サッポロ 極ZERO」(以下「極ZERO」)の酒税として自主的に納付した約115億円の返還を巡って国に敗訴したことを受け、「当該判決を不服として、東京高等裁判所に控訴を提起する」と発表しました。
控訴は2019年2月18日付で行いました。

「極ZERO」は2013年6月に第3のビールとして発売しましたが、国税当局から同区分に該当しない可能性があると指摘され、製造方法に関する情報提供を求められたため2014年5月末の製造分をもって販売を停止しました。
差額分として酒税約115億円などを自主的に納めていました(製法を見直し、発泡酒として2014年7月に再発売しています。)。

サッポロビールはその後社内調査を進め、旧「極ZERO」は第3のビールで間違いなかったという結論に至ったため、酒税の返還を求めて2017年4月に訴訟を提起しました。
しかしながら、東京地裁は、2019年2月6日、「第3のビールには該当しない」と判断し、この訴えを棄却していました。

これを受け、サッポロビールは、「控訴審においても、当社の主張が認められるよう、引き続き当社の正当性を主張してまいります」とコメントしています。

国税庁が事前に基準を明確にしていないため、こういうことになっているのでしょう。
監督官庁として監督するのであれば、事前に黒か白かをはっきりさせて、後からごじゃごじゃ言うのをやめて欲しいですね。
民間企業の足を国が引っ張っているように感じます。
こういうことに時間や人やお金を割くことになり、企業の経営上、何ら良いことはありません。

「極ZERO」訴訟で国に敗訴したサッポロが控訴したことについて、どう思われましたか?


「嬉しそう 酒税を納める お父さん!」など反響を呼ぶ東京法人会連合会作成の子供用税金かるた!

 「嬉(うれ)しそう 酒税を納める お父さん!」「査察官 しっかり税を みつめてる」。
少し前から、中小企業でつくる東京の納税協力団体がこんな五七五を集めて子供向けに作成した「税金かるた」が反響を呼んでいます。
インターネット上では「税金の仕組みがよく分かる」とする一方、「笑うしかない」「つらくなる」との声が出ているようです。

この団体は、東京都新宿区の東京法人会連合会(東法連)で、2015年にかるたを作成しました。
自動車税やたばこ税などさまざまな種類の税が紹介され、適正申告を呼び掛ける札もあります。

市販はしておらず、都内の児童館や子供向け職業体験施設「キッザニア東京」(東京・江東)で配布してきました。
2019年に入って一部の保護者がツイッターに内容を投稿し、「『悲しそう 酒税を納める お父さん!』の間違いでは」「世知辛い」と批判的な受け止めも出ました。

東法連の担当者は、「賛否があるのは知っている。税に関心を持つきっかけになれば」とし、「遊びながら税に親しんでほしい」と話しているようです。

少し前から、僕もこの話を目にしましたが、ツッコミどころはあるにしろ、東法連の担当者の方がおっしゃっているとおり、税に関心を持つきっかけになればいいなぁと思います。
世の中にはたくさんの種類の税がある一方、多くの方がサラリーマンで、自分で確定申告をすることなく、年末調整で終わっており、税に関する関心が薄いかと思います。
少しでも多くの方が税に関心を持ち、おかしいなぁと思うことを主張していくことにより、税金の無駄使いを止めたり、税法が改正されると思いますので。

「嬉しそう 酒税を納める お父さん!」など反響を呼ぶ東京法人会連合会作成の子供用税金かるたについて、どう思われましたか?


ブリヂストンが12年ぶり大型M&Aの「適時開示」で“ミス連発”!

 M&A Onlineによると、ブリヂストンは、先日、オランダ企業買収に関する「東証適時開示」資料の中に3か所の訂正があったと発表しました。
ユーロ建て表示の買収金額の単位の取り違えに加え、ブリヂストンの代表者の役職名、問い合わせ先である広報部長の氏名に誤りがあったようです。

今回の買収金額は約1,138億円で、ブリヂストンにとって2007年以来12年ぶりの大型M&Aですが、その公表資料で大手企業らしからぬケアレスミスが3か所見つかるのは異例です。

「東証適時開示」は上場企業に義務付けられた「重要な会社情報の開示」のことで、公正な株価形成と投資家保護を目的としています。
なかでも経営権の異動を伴うM&Aの開示は新聞などでニュースとして報じられることが多くなっています。

ブリヂストンは、1月22日午後3時半に、欧州子会社を通じて、オランダの地図情報大手トムトム(Tom Tom、アムステルダム)傘下で車両の運送管理データなどモビリティー関連事業を手がけるトムトムテレマティクスを買収することで合意したとする適時開示を行いました。

ところが、同日午後6時、この適時開示に関し、一部誤りがあったとして訂正を公表しました。
開示内容の一部訂正そのものは珍しくないですが、3つの訂正がいずれも初歩的なミスだったことがかえって目を引いたようです。

買収金額は「910百万ユーロ(約1,138億円)」とすべきところを「910万ユーロ(約1,138億円)」としました。
邦貨換算があるので、単位の取り違えはご愛敬ともいえるでしょう。
代表者名は「取締役代表執行役CEO兼取締役会長 津谷正明」が誤りで、「代表執行役CEO兼取締役会長 津谷正明」が正しいようです。

もう一つは問い合わせ先となっていた広報部長の氏名が前任者のものとなっていたことです。
1月1日の人事異動直後だったとはいえ、ボンヘッドのそしりは免れないでしょう。

買収金額1,000億円超の大型M&Aは、2007年に更生タイヤ大手の米バンダグを約1,200億円で傘下に収めて以来12年ぶりというエポックです。
にもかかわらず、対外発表に際し、思わぬ不首尾に見舞われた格好です。

今回買収したトムトムテレマティクスはインターネットによる車両管理を手がけ、約86万台の車両にサービスを提供しています。
ブリヂストンは車両やタイヤの稼働状況に関するビッグデータを活用し、商品開発やメンテナンスサービスの品質向上につなげる考えです。
2019年4~6月に買収完了を見込んでいます。

外部に開示する書類なのに、ブリヂストンともあろう企業が、他の人がチェックしないのでしょうか?
開示というものを軽視しているのかもしれませんし、内部統制も機能していないかもしれませんね。
これを機に、内部統制も確認してほしいですね。

ブリヂストンが12年ぶり大型M&Aの「適時開示」で“ミス連発”したことについて、どう思われましたか?


違法に出資を募り83億円集金した旅行会社代表ら8人を逮捕!

 金融庁に登録せず、アメリカの投資会社「SENER(セナー)」による運用をうたった架空の金融商品で現金を集めたとして、警視庁生活経済課は、先日、金融商品取引法違反(無登録営業)の疑いで、東京都港区白金台の旅行会社代表(46)ら男8人を逮捕しました。

警視庁生活経済課によると、旅行会社を巡り違法に集められた出資金の総額は約83億円相当で、うち9割以上が仮想通貨だったとみられます。
顧客は1080代の延べ約6千人で、国内のほか海外に住む日本人も確認されました。
このうち約42億円相当について、旅行会社代表らが集めていたことが捜査で裏付けられました。

旅行会社代表らは20172月ごろから月利320%をうたって現金や仮想通貨のビットコインで投資を募っていましたが、20176月に配当の出金が停止しました。
警視庁生活経済課は旅行会社代表らが実際には資金を運用せず、大半を私的流用した疑いがあるとみて、資金の流れを調べています。

逮捕容疑は、201725月、金融商品取引業の登録がないのに、東京都内や千葉県の4070代の男女9人から現金計約2,900万円の出資を受けたとしています。

東京の被害対策弁護団によると、出資の勧誘では、元本保証のうえ「先物投資で資金を増やす」などと説明し、出資した人には、新たな出資者を勧誘するよう求めていたそうです。

毎年、この手の話に引っかかる方がいらっしゃいますが、もし、月利320%得られるものがあれば、自分で何とか資金を集めて、自分でやると思いますね。
それにしても、83億円を集めるということは、優れたプレゼン能力などをお持ちでしょうから、普通に何かを売ればたくさん売れる方だと推測されますが、なぜこういったことに向かうのでしょうか?

違法に出資を募り83億円集金した旅行会社代表ら8人が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


「実態は紙のまま」のハンコ消えた?茨城県の改革に賛否!

 先日、このブログでも取り上げましたが、茨城県庁が全国に先駆けて進めた電子決裁をめぐり、庁内の見方が割れているようです。
担当課は電子決裁率がほぼ100%に達したことを「庁内改革の成果」とアピールしていますが、職員からは「実態は紙時代のまま」と疑問視する声が上がっているようで、どうなっているのでしょうか?

行政システムを担当する自治体職員の間で2018年の夏に、衝撃が走りました。
茨城県が20188月末に「電子決裁の推進開始から4か月で99.1%を達成」と発表したためです。
東京都など県内外の自治体や公共機関から40件以上の問い合わせがあり、視察の依頼も受けているようです。

電子決裁率の全国統計はありませんが、ほとんどの自治体は10%以下とみられます。
茨城県庁でも、2017年度は11.8%でした。
改善を迫られている自治体からすると、「どうやったらそこまで急上昇するのか?」というわけです。

茨城県は急速な改善理由を、2017年に年就任した大井川和彦知事の「強いリーダーシップによる改革の成果」と説明しています。
電子決裁システムは13年前からあったのに、利用が低迷していたためです。
ただし、職員からは99.1%という数字が「大げさだ」という批判も聞こえてくるようです。

複数の茨城県庁職員によると、現在でも部内レベルの決裁では従来通り紙の文書も手渡しで回覧され、決裁印の欄に印鑑を押して回しているそうです。
正式な決裁はパソコン上で行いますが、慣習として残っているようです。
茨城県庁の課長級職員は「画面で文書を確認するには限界がある。各自で印字するのも無駄なので、紙を回している。パソコン上の作業は承認のクリックだけ」と話しています。

端末上での確認が難しいのは、決裁書類に添付される資料が多いためです。
参考として付ける前年の文書などだけで数十枚に上るケースも少なくありません。
建設関係だと、大型の図面が付属するため、電子化すること自体が困難だそうです。

別の茨城県庁の中堅職員も「電子化するにはスキャナーで取り込む必要がある文書もあり、手間がかかる。電子決裁化で、一般職員の業務量はかえって増えているとも感じる」と話しています。

職員からの不満に対し、電子決裁を推進する茨城県ICT戦略チームは「行政プロセスの透明化という最大の目的が認識されていない」と嘆いています。
大きな目的の一つが、改ざん防止にあるからです。
紙の決裁だと、文書差し替えをすれば改ざんは容易である一方、茨城県の電子決裁システムでは決裁後に字句を変更することは不可能で、途中で変更をしてもすべて記録されるそうです。

負担増の批判にも「決裁判断に直接関係ない参考資料などは、電子化する必要はないと説明している」と反論しています。
茨城庁内のホームページに電子化に応じた決裁文書作成のマニュアルを載せていますが、一般職員には徹底されていないようです。

菊池睦弥チームリーダーは、「慣れるまで負担に感じるかもしれないが、正しく運用すれば必ず業務軽減につながる。根強い『紙文化』を変えるには時間がかかるが、理解に努めていきたい」と話しています。

確かに添付書類がたくさんあると読む気にもなりませんので、すべてを電子化する必要がないように思いますね。
個人的には、電子で決裁をするという話だと思いますので、書類にその要旨をまとめておけば、特に問題はないのではないかと考えます。

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最高裁判所が『分かりやすい裁判』を目指す!

 有価証券報告書などの虚偽記載で株価が下落したとして、個人株主らが造船重機大手IHI(東京)に損害賠償を求めた訴訟の上告審で、最高裁判所第1小法廷(池上政幸裁判長)が、先日開かれた弁論の前に、争点に対する意見を当事者に確認する「求釈明(きゅうしゃくめい)」をしていたことが分かったようです。
最高裁判所が事前に説明を求めるのは異例だそうです。
弁論では裁判長が双方の主張内容を確認しました。
何を主張したいのかをあらかじめ整理することで、当事者や傍聴人に「分かりやすい裁判」を目指した形のようです。

最高裁判所は書面審査が中心で、弁論は当日に当事者双方が主張を読み上げて結審するのが通常で、裁判官からの質問はほとんどありません。

IHI20073月期の有価証券報告書などに虚偽記載があったとして、2008年に金融庁から課徴金約16億円の行政処分を受けました。

訴訟でIHIは「値下がり分の一部は虚偽記載以外の理由によるもの」と主張しました。
金融商品取引法は「他事情」で値下がった分と証明できた場合に、その一部または全額の賠償を免除しており、上告審は「他事情で値下がったのはいくら分か」を裁判所が独自に算定できるかが争点となりました。

株主側代理人によると、先日、裁判長名の期日外釈明書が届いたようです。
争点に関わる関連規定の解釈について追加主張があれば書面を出すよう求めるもので、その後も「特に強調したい点」の書面提出を求められたそうです。
先日の弁論では当事者が主張を述べた後、裁判長が「このような理解でよろしいでしょうか?」と、改めて双方の主張を整理しました。

結局、最高裁判所の判決は上告棄却でした。

株主側代理人の葛田勲弁護士は「当事者が事前に提出した書類だけで弁論を行う一方通行の審理ではなく、最高裁で争点への議論が深まり、私たちの主張を理解した上で判決を出してもらえるのは喜ばしい」と話していました。

裁判所関係者は「最高裁の弁論を活性化させたいという問題意識は以前からあった」と明かしています。
ベテラン裁判官は「当事者と意思疎通を図ることで当事者にも傍聴人にも分かりやすい裁判になる」としていました。

この訴訟の内容がどうかはともかく、裁判所が『分かりやすい裁判』を目指しているということは、素晴らしいことだと思います。
職業柄、判決文などを参考に見たりしますが、分かりにくいなぁと思うことが多いので。

最高裁判所が『分かりやすい裁判』を目指していることについて、どう思われましたか?


ハンコはもういらない!

 茨城県は、これまで紙文書で占められていた茨城県庁の決裁事務について、電子決裁率がほぼ100%に達したと発表しました。
茨城県ICT戦略チームによると、都道府県レベルでは初とみられます。
同チームによると、茨城県庁では年間26万〜27万件の決裁事務があり、2017年度の電子決裁率は11.8%にとどまっていました。
電子決裁のシステムは以前からあったが実施率が低かったのは、「公務員特有の文書主義が原因」(担当者)だそうです。

しかしながら、IT企業出身の大井川和彦知事が20179月に就任し、4月から電子決裁による作業効率化を高めるよう指示しました。
その結果、7月分の電子決裁率は99.1%を達成しました。
残り0.9%(約200件)を分析したところ、いずれも今後は電子決裁が可能だと確認できたようです。

電子決裁のメリットは、①文書ファイルの検索・再利用が容易となる、②ペーパーレス化で書棚スペースを削減できる、③出張先など庁外でも決裁作業ができるため在宅勤務を進められるなどです。

特に期待されているのが、文書保管後の書き換えができなくなり、改ざんを防げることです。
現在開会中の茨城県議会で、大井川知事は「公文書の適切な管理は将来の説明責任を全うするためにも重要。電子決裁率を高めることで、改ざん防止の効果が期待できる」などと答弁し、電子化の推進に意欲をみせました。

お役所関係の仕事もさせていただいていますが、書類が多く、これをコピーし、ファイリングするだけでも結構な時間がかかるだろうなぁと思うことがよくあります。
あとは、ちょっとしたことでも押印が必要な書類の提出を求められたりします。
内部的なものはもちろんのこと、対外部との書類においても、電子化を進めてほしいですね。
そうすれば、何も生み出さない事務的な業務が減り、その時間を、ゆっくりとものごとを考えたり、じっくりと住民に対応する時間に回せばよいと思います。
また、働き方改革にもつながるのではないでしょうか?

茨城県庁の電子決裁率がほぼ100%に達したことについて、どう思われましたか?


成年後見センター・リーガルサポート会員の横領続出!

2018年08月31日(金)

FACTAによると、まるで恒例行事のように所属会員が横領事件を起こしている公益社団法人があるそうです。
「成年後見センター・リーガルサポート」(矢頭範之理事長、以下「リーガル」という)のことです。

リーガルは、日本司法書士会連合会が成年後見制度のスタート(2000年)前年、成年後見業務推進のために立ち上げた任意団体で、2017年9月の会員数は7,994人で、司法書士(22,283人)のほぼ3人に1人が加入しているそうです。

リーガルが“後見の受け皿”として創設された背景には、司法書士業界の過当競争があるようです。
司法書士の主要業務の不動産登記件数は、1996年の2,088万件が、2016年には1,164万件に半減している一方で、司法書士は1995年の16,818人から20年あまりで3割増えています。

ベテラン司法書士によると、「過当競争で食えなくなった司法書士たちがリーガルを立ち上げ、後見業界に大量に流れ込んでいる。リーガル会員にならないと、司法書士は家庭裁判所から後見人の仕事をもらえない」ようです。

後見人になれば、認知症の高齢者などの成年被後見人から毎月報酬が支払われます。
後見事務の報酬は最低でも月額2万円程度で、管理財産が5千万円超になれば5~6万円とされます。

2018年6月16日、リーガルの定時総会で、業務上横領を理由に2人の司法書士がリーガルを除名されました。
このうち神奈川県横浜市の司法書士は2017年、成年被後見人ら2名の口座から約200万円を横領し、事務所の運転資金、住宅ローンの返済などに充てていたそうです。

もう1人の北海道函館市の司法書士は2017年、成年被後見人の女性の銀行口座から300万円を横領し、借金返済に流用していたようです。
横領を隠すため女性の通帳の原本を改竄し、この司法書士を後見人に選任した函館家庭裁判所に虚偽の後見事務報告を行っていました。

2003年から2015年の間に横領事件を起こした会員は少なくとも18人いるようです。
横領金を返済すれば内々に終わらせるケースもあり、横領の実数はもっと多いとみられます。
2012年に逮捕された沖縄県の会員は県司法書士会の元会長で、4人の口座から1億2,350万円もの大金を横領し、懲役4年の実刑判決を受けました。
2014年度には3件の不祥事が公式に発表されていますが、うち1件は岡山県支部元役員が5千万円を横領したというものだったようです。

とくに開いた口がふさがらないのが、リーガルのナンバー2の専務理事の横領事件だそうです。
専務理事は、リーガル創設時からの主要幹部で、司法書士の専門誌「月刊司法書士」に成年後見に関する署名論文を発表するなど成年後見制度の旗振り役でした。
高齢者を守る運動の先頭に立つ人物が高齢者を食い物にした深刻な事件にもかかわらず、専務理事の所業は、ほとんど表沙汰になっていないそうです。

東京法務局長名の「懲戒処分書」(2016年7月28日)によると、専務理事は2012から2015年にかけて、被後見人3人の口座から約2,387万円を横領し「自己のために費消」しています。
東京法務局長は、専務理事の行為は「業務上横領罪を構成」し「司法書士及び成年後見制度の社会的信用を著しく損なう」と批判しましたが、処分は業務禁止止まりでした。
その後、専務理事は司法書士を廃業したそうです。

リーガルは内閣府の公益認定により信用を付与され、税制上の優遇措置を受けています。
「これだけ次々に不祥事を起こしているリーガルが、なぜ公益法人認可を取り消されないのか不思議」(一般社団法人「後見の杜」の宮内康二代表)との声が上がるのも当然でしょう。

相次ぐ横領事件の防止策として、リーガルは、会員が成年被後見人から預かっている通帳のコピーを添付して本部に報告させる一方で、成年被後見人の通帳原本を担当司法書士立ち会いの下に本部が確認する「原本確認調査」を始めました。

しかしながら、「個人情報の最たるもの」(ある司法書士)ともいえる預貯金通帳を、成年被後見人本人の同意を得ずに本部が確認する原本確認調査については、リーガル内部からも「プライバシーの侵害に当たる」と異論が続出しています。
コピーを添付して報告することについても反対者が相当数いるようです。

「後見人を監督するのは本来なら家裁つまり国の仕事なのに、家裁にその人員と能力がないため、一民間団体に過ぎないリーガルに丸投げしているのが実態。預貯金通帳は本人のプライバシーそのもので家族にとっても将来、相続財産になるかもしれないお金。国の機関でもないリーガルに法的根拠もないのに提出しろという方がおかしい」

しかしながら、リーガル執行部は、報告に応じない会員を「報告義務違反」を理由に次々に除名し、その数はすでに約30人に上るとみられます。
2018年6月の総会でも、新たに3人が同じ理由で除名されました。
これに対し反対派は、2年前の総会での除名決議の取り消しを求めて東京地裁に提訴するなど、対決姿勢を強めています。

原告代理人の山川幸生弁護士はこう語っています。
「成年被後見人等が嫌だと言っている内容を報告することは、本人利益に反し、後見人の利益相反行為になると考えます。会員を監督したいなら、会員自身の通帳をリーガル本部に提出させて、会員の経済状況を把握すべき。成年被後見人等の意思を無視したコピー提出はプライバシーの侵害で許されないでしょう」

リーガルが行うべきことは、不正を防止しつつ被後見人本人の意思をどのように尊重していくかを真剣に考えることでしょう。
ところが、リーガル執行部は「徹底的に話し合うことなく、多数決で反対派を除名して終わらせようとしている」と山川氏は言っています。

先の宮内氏は「成年被後見人の本人意思の尊重は、日本も批准した国連の障害者権利条約や後見人の在り方について定めた民法858条で最重要の原則になっている。本人意思を無視するリーガルには後見に携わる資格はない」と話しています。
なお、リーガル側は、FACTA誌の取材申し込みと書面による質問を双方とも拒否し、理由の説明もなかったようです。

リーガルでは、横領事件多発で、徹底解明や再発防止を目指し外部有識者による会議が設置され、2016年9月に報告書が出ているようです。
「組織文化を見直すべき」「解体的出直しが必要」と非常に厳しい内容でしたが、リーガルの現理事30名のうち24名は報告書以後に再任されており、組織文化も変化がないようです。
こんな団体が“後見の受け皿”で大丈夫なのでしょうか?

この記事を見る限り、自分で自分の首を絞めているような気がしますね。
問題を起こされている司法書士に、プロフェッショナルとしてのプライドはないのでしょうか?
自分の行為が、自らはもちろんのこと、司法書士業界の信用を落とすことが分からないのでしょうか?
司法書士に限らず、根本的な資質の問題もあると思いますので、試験制度自体も変えていかないといけないでしょうね。
あとは、後見制度も使うと自由に財産を処分できないといった理由などで下火になり、財産管理の手法としては、民事信託が増えてきているのではないかと思います。
こういった方々が、民事信託の方に移っていって、不祥事を起こし、民事信託のイメージが悪くならないようにしていただきたいと思います。

成年後見センター・リーガルサポート会員の横領が続出していることについて、どう思われましたか?


株主総会のお土産がなくなり遠のく個人株主!

 株主総会の会場から次々とお土産が消えているようです。
 2000年代までは総会への出席を促すために土産を配る企業は増えてきたようですが、想定以上に手間や経費がかかるようになり、揺り戻しが起きているようです。
 会場での混乱も起き、総会運営の担当者からは「悲鳴」も聞こえてきているようです。
 「え、お土産なくなっちゃったの?」
 先日、東京・千代田のホテルで開催されたオリックスの定時株主総会で、70代の男性株主は、入り口付近で今年から土産が配布されなくなったことを知って驚いたそうです。
 「今ではインターネットで情報もとれるので、わざわざ交通費を支払ってまで総会に足を運ぶメリットが少なくなってきた。土産は総会に足を運ぶ大きな理由のひとつだったのに……」と、がっかりした様子で会場に入っていったようです。
 オリックスだけではありません。
 20186月に開かれた総会では、明治ホールディングス、タカラトミー、NEC、富士重工業などがお土産の配布を取りやめたようです。
 株主総会の動向を調査している三菱UFJ信託銀行によると、招集通知に「お土産の配布を予定していない」と明記した企業の数は、2014年に64社でしたが、2015年は114社、2018年は194社まで増えたようです。
 お土産廃止が相次ぐ背景を探ると、個人株主数の増加が大きな要因であることが見えてきます。
 東京証券取引所が単元株の引き下げを要請したことで株式を購入する際の最低金額を下げる動きが広がりました。
 東京証券取引所などによると、個人株主数は2015年度に362万人増え、過去最大の伸びを記録しました。
 「当日会場に来られる株主と来られない株主の公平性を保つ必要があります」と、明治ホールディングスや富士重工など多くの企業がお土産廃止の理由をこのように説明しています。
 しかしながら、本当の理由はこれだけではなさそうです。
 あるコンサルティング会社によると、「お土産が重いから後で家に郵送してくれと言われたり、家族の分も要求されたり、とにかく対応が大変」と、総会運営の担当者がこうぼやくのを頻繁に聞くそうです。
 ある食品会社の担当者は、「入り口でお土産だけ受け取って、帰ってしまう株主が多い」と嘆いているようです。
 お土産を紙袋に詰める作業に忙殺されるのも悩みの種だそうです。
 出席者を増やそうとしたら、思いのほか増えすぎてコストが膨らんだという笑えない事情もあるようです。
 お土産の配布を続けている素材大手の投資家向け広報(IR)担当者は「お土産をやめて出席者数が減れば小さな会場に変更できる。本音を言えば費用対効果を考えて廃止したい」と話しているようです。
 配布をやめる企業が増える分だけ、お土産を続ける企業に株主が流れ込む現象も出ているそうです。
 「NTTドコモ株主総会お土産 3,500円」「ホンダの株主総会で配られたNSXのキーホールダー 6,000円」--。
 フリーマーケットアプリの「メルカリ」やヤフーのネットオークション「ヤフオク!」には、今年も株主総会直後に土産が次々と出品されているようです。
 自社製品への理解を深めてもらうという配布目的は必ずしも達成されているとはいえないようです。
 ヤフオク!では、お土産を配布する株主総会の入場券が売られていた例もあるそうです。
 株主総会の動向に詳しい大和総研の吉川英徳氏は「個人株主が多くなったことで、ただ出席してもらうだけでいいのか、なんのために総会をやるのかということを企業は考える必要がある」と指摘しています。
 オリックスの今年の出席者数は540人と、前年(2,400人)から大きく減り、2年前の630人より少なかったそうです。
 お土産をなくしたことが出席者減少の一因と考えられます。
 ただし、個人向けIR1年に30回開催したり、株主優待を拡充したりするなど別の形で株主と向き合う工夫をこらしています。
 企業は株主との新しい対話のあり方を模索する必要に迫られているようです。
 僕も株式投資を行っていますが、高松市で株主総会を行う企業の株は持っていないため、株主総会に行くことはありません。
 株主に対するものであれば、個人的には、地理的な有利不利が生じますので、株主総会でのお土産ではなく、配当や株主優待に反映してほしいなぁとは思いますので、お土産がなくなっていっているという流れには、賛成です。
 株主総会のお土産がなくなり個人株主が遠のいていることについて、どう思われましたか?

シュレッダー業務3年専従後に解雇された元社員が会社を提訴!

 日本ハムの子会社の男性元社員(54)が、3年間終日シュレッダー業務をさせられた後、不当解雇されたとして、日本ハムの子会社に社員の地位確認などを求め、大阪地裁に提訴したようです。  先日の第1回口頭弁論で、日本ハムの子会社は請求棄却を求めました。 訴状によると、元社員は1997年、「日本ハム近畿直販」(現・日本ハム西販売、大阪市)に総合職で入社し、営業などをしていたようですが、遅刻や居眠りで指導され、2014年10月に、シュレッダー業務への専従を命じられました。
 元社員は午前8時半~午後5時半、機密書類を細断する仕事を続けましたが、2017年11月、「勤務不良」を理由に解雇されました。  元社員はシュレッダー業務について、「総合職の仕事を長年続けた社員に対し、通常では考えられない人事措置で、退職させる目的のもの」と主張し、慰謝料など220万円も求めています。  日本ハムの子会社は、「元社員は勤務態度に多くの問題点があった」と反論しています。
 取材に対し、「元社員との認識にずれがあり、法廷で主張する」としているようです。 シュレッダー業務を巡っては、「アリさんマークの引越社」として知られる「引越社関東」の社員が起こした東京地裁の訴訟で、労働組合加入後に異動させたことを引越社関東が謝罪し、2017年に和解しています。
 勤務態度がどうだったのかはよく分かりませんが、営業などをしていた人がシュレッダー業務専従というのはどうなんでしょうね。
 勤務態度が悪かったのであれば、他に何か解決の方法などはなかったのでしょうか?  シュレッダー業務3年専従後に解雇された元社員が会社を提訴したことについて、どう思われましたか? 

着服金でプロレス観戦していた元弁護士を再逮捕!

 依頼者からの預かり金約7,000万円を着服したとして、警視庁捜査2課は、先日、業務上横領容疑で、弁護士法人の元代表で元弁護士(51)=別の業務上横領罪で起訴=を再逮捕しました。
 元弁護士は容疑を認めているようです。
 再逮捕容疑は、平成235月中旬、中野区に住む50代の女性から、遺産分割請求や不動産売買交渉などの業務を依頼された際、預かり金約7,000万円を着服したとしています。
 元弁護士は、別の依頼者の女性からの預かり金約5,300万円を着服したとして、同容疑で逮捕、起訴されていました。
 警視庁捜査2課によると、元弁護士は着服したカネを事務所の運営費のほか、趣味のプロレス観戦や、応援するプロレス団体のイベントの協賛金などに充てていたそうです。
 最近、自分の職業にプライドを感じられない士業の人が多くなっているので、非常に残念に思います。
 一人の行動が、業界全体の信用を落としますので。
 改めて、自分が公認会計士を目指した時のことを思い出して、業務に邁進したいと思いました。
 着服金でプロレス観戦していた元弁護士が再逮捕されたことについて、どう思われましたか?

国税庁運営の「法人番号公表サイト」の検索機能の一部に不具合!

 国税庁が運営する「法人番号公表サイト」(以下、公表サイト)の検索機能の一部に不具合が生じていることがわかったようです。
 公表サイトでは約460万社の法人番号などの検索が出来ます。
 しかしながら、このうち推計2万社が所在地から商号や法人番号を検索できない状態にあるようです。
 公表サイトでは、「丁目」を算用数字で登録します。
 例えば「霞ヶ関三丁目11号」は、「霞ヶ関3丁目1-1」に変換して登録し、所在地から商号や法人番号を検索する時は、算用数字のルールに従うようにサイト上で案内されています。
 しかしながら、商業登記簿の記載ミスや存在しない住所、旧字など外字の認識エラーがあると算用数字に変換できません。
 その場合、漢数字のまま「三丁目」と登録され、公表サイトのルール通りでは検索できないことがわかりました。
  国税庁の担当者は、東京商工リサーチ(TSR)の指摘に対し、「ソフトウェアを利用してクレンジング(データ整理)しているが、置き換わらないとそのまま表示する仕様」と困惑しながら原因の可能性を説明したようです。
 法人番号は取引先などの情報収集を効率化できます。
 なお、TSRでは、法人番号と国内企業のTSR企業コード、全世界の企業や事業所を網羅するD-U-N-S ® Number (ダンズナンバー)がリンクし、国内企業を世界に紹介すると同時に、グローバル企業を一元化した情報も提供しています。
 法人番号は201510月から運用が始まり、1法人に1つ、13桁の番号を付番しています。
 公表サイトでは、基本3情報(商号または名称、本店または主たる事務所の所在地、法人番号)が公表されています。
 国税庁によると、各法人が法務局で登記を完了すると、法務局から国税庁にデータが提供されています。
 国税庁は住所管理のソフトウェアを使用して公表サイトの住所データを作成し、作業は外部に委託せず国税庁で行っています。
 公表サイトは所在地データを一定のルールで加工しています。
 商業登記簿上の所在地が漢数字の「一丁目」は、算用数字の「1丁目」に置き換え、表記も算用数字で統一し、公表サイトでも算用数字で検索を求めています。
 しかしながら、法務局から提供される元データの不備や外字の認識、すでに使われていない住居表示などで漢数字から算用数字に変換できない場合、そのまま登録されており、漢数字の「丁目」が残存する原因になっています。

 TSRの調査では公表サイト全件のうち、所在地が漢数字の「丁目」の登録は約3万社あります。
国税庁担当者は、「ルール外の漢数字の丁目が登録されている件数は把握できていない」と説明しています。
「花巻市十二丁目」など地名が「丁目」だったり、ビル名に「丁目」が入るケースもあり、推計2万社が「ルール」外の登録で検索できない可能性が浮上してきました。

TSRの取材に対し国税庁の担当者は、「法務省と連携し正しいデータを提供していきたい」とコメントしています。
官報の破産や減資などの公告に法人番号が記載されず、まだ行政の連携は十分と言えません。
法人番号の利用促進には、より正確で利便性を高めた動きが必要でしょう。

役所の縦割り行政が影響しているのでしょう。
個人的には、職業柄、法人の正式名称、法人が存在するかなどを調べるために、まぁまぁ使っていますが、今回のエラーに該当するような会社にあたったことはなかったですね。
公表する際には、サンプルベースできちんと運用できるか確かめたうえでやってほしいですね。
やるのであれば、中途半端なものではなく、きちんと使えるものにしてほしいですね。

国税庁運営の「法人番号公表サイト」の検索機能の一部に不具合が生じていることについて、どう思われましたか?


依頼人の5,300万円の横領容疑で元弁護士を逮捕!

 依頼人に支払うために預かっていた5,000万円余りを着服したとして、警視庁は、先日、元弁護士(51)を業務上横領の疑いで逮捕したと発表しました。
元弁護士は容疑を認めているようです。
 警視庁捜査2課によると、逮捕容疑は弁護士事務所の代表だった20136月~20157月、遺産分割協議を任されていた東京都江東区の70代女性に支払うために、女性の親族の代理人から預かっていた約5,320万円を、事務所の口座から無断で引き出し着服したというものです。
 飲食費や事務所の経費に充てていたようです。
 別の依頼人からも8,000万円余りを横領されたとの申告があるといい、警視庁捜査第2課が調べています。
 元弁護士は、20177月、依頼人に渡すべき解決金などを横領したなどとして、所属していた東京弁護士会から除名処分を受けています。
 1年間に何件かは、弁護士による横領事件が起きていますね。
 ある意味、世の中で最も信用のある職業である弁護士がこのような事件を起こすということは、自らの手で自らの資格の信用を落とすということであり、プロフェッショナルとしての自覚はどこに行ったのでしょうか?
 我が公認会計士業界でも、不祥事を起こされる方が1年間に何人かおられますが、自分だけの問題ではないということを自覚しておいて欲しいですし、僕も、常に忘れずにおかないといけないなぁと改めて思いました。
 依頼人の5,300万円の横領容疑で元弁護士が逮捕されたことについて、どう思われましたか?

公共事業評価の4分の1に問題!

 公共事業を実施するか否かの妥当性が、多くの事業で不適切に評価されていることがわかったようです。
将来の人口減少を考慮せずに事業効果を水増ししたり、維持管理費を無視して費用を過小評価したり、総務省がサンプル調査した各省庁の532事業の評価のうち、約4分の1に問題があったようです。公共事業は国の政策評価法令上、①10億円以上の新規、②政策決定後5年経っても未着工、③決定から10年経っても継続中の場合、所管する各省庁は着工や継続の妥当性を評価しなければなりません。
妥当性判断のポイントは、事業で得られる効果「便益」を金額にして算出し、投じる費用で割った「費用対効果」の推計結果が「1以上」になるかどうかです。総務省は毎年、国土交通省や農林水産省、厚生労働省などが自らの公共事業や補助事業の妥当性を評価した結果について、抽出してチェックしています。
朝日新聞が20102017年度の結果を入手して集計したところ、抽出された532事業のうち、総務省が各省庁の評価に疑義を呈していた事例が127件あったようです。多いのは、便益を過大に見込む手法です。
例えば長崎県の有喜漁港(諫早市)から国道への連絡道路を追加する事業では、実際は遠回りになるのに距離短縮の効果を見込んだり、運転手・同乗者の移動時間が減る効果を二重計上したりしていました。分母となる費用を小さく見込む例もあります。
国有林の治山、地滑り防止、工業用水道などの整備事業では、長期間必要になる維持管理費が考慮されていない例が相次いで見つかりました。各省庁が作成する評価マニュアル自体が不適切なものもあったようです。
税金を投じる意義を判断する根拠がゆがむとして、総務省は改善を求めています。このような問題があれば、担当者はきちんと責任を取るようにして欲しいですね。
例えば、その部署の給与やボーナスや退職金を返上するなどして欲しいと思います。
担当者も納税者であるわけですから、税金の無駄遣いにならないように仕事をして欲しいですね。公共事業評価の4分の1に問題があったことについて、どう思われましたか?

2019年は10連休?

2018年02月26日(木)

政府は、先日、2019年の祝日を発表しました。
1948年の祝日法の施行以来、天皇誕生日がない初めての年となります。
誕生日が12月23日の天皇陛下が2019年4月30日に退位し、2月23日の皇太子さまが同年5月1日に新天皇に即位するためです。
2020年から2月23日が天皇誕生日になります。

政府は、2019年5月1日を祝日か休日とする方向で検討しています。
祝日法を改正して祝日にした場合、4月29日の昭和の日と5月3日の憲法記念日にはさまれた前後の平日を休日にできます。
土曜日の4月27日からの10連休が可能となります。

2019年は、天皇誕生日がないんですね。
あと、4月末から10連休になるかもですね。
世の中は、10連休となると嬉しいのかもしれませんが、僕のような公認会計士とか税理士は、日本は3月決算の企業が多いので、決算や監査の日程が遅くなる可能性があり、大変になりそうですね(笑)。

2019年は10連休の可能性があることについて、どう思われましたか?


税や年金を一括して電子申請できるようになる!

2018年02月23日(金)

政府は2020年をめどに、企業による税や社会保険の手続きをオンラインで一括して済ませられるようにするようです。
オンライン申請の普及の障害になっていた電子署名を省略し、企業名や給与額など各申請に共通する情報は一度の入力で済ませるようになります。
企業の作業時間を2割超減らし、生産性を高めます。
規制改革推進会議が、3月中に計画をまとめます。

企業が代行する従業員の税・社会保険手続きはこれまで、所得税は税務署、住民税は地方自治体、年金は年金事務所、健康保険は全国健康保険協会(協会けんぽ)など、雇用保険はハローワークで扱っていました。
大半の企業が書類やCD-ROMを各機関の窓口に持ち込んでおり、主な項目のオンライン申請の割合は2016年度でたった13%にとどまります。
企業の申請は、社会保険だけで年6,300万件あるそうです。

オンライン申請は既にできますが、社会保険、所得税、住民税のシステムがそれぞれバラバラです。
申請に必要な電子署名は取得手続きが複雑で、年間7,900円の利用料がかかり、普及していません。

一括申請できる新システムでは、電子署名の代わりに国が通知した法人番号(企業版マイナンバー)とひもづけたIDとパスワードを無料で発行し、申請に活用するようです。
ただし、情報漏洩の防止が課題になるでしょう。
補助金の申請でも、共通情報の入力は一度きりにして、国・地方の様々な補助金を一括申請できるようにするようです。

マイナンバー制度を導入したわけですから、マイナンバーカードを取得する人を増やし、世の中に浸透させるためには、こうすることは当然のように思いますが、行政の縦割りが色々と足かせになるんでしょうね。
今回、前に進むことは良いことですね。
ただし、企業などがそもそも国などの代行しているということを念頭に置いたうえで、どんどん前に進めて欲しいと思います。

税や年金を一括して電子申請できるようになることについて、どう思われましたか?


銀行窓口販売の「外貨建て保険」でトラブルが絶えない!

2018年02月13日(火)

銀行窓口で販売する保険商品をめぐって、トラブルが絶えないようです。
特に、投資性の高い一時払い保険「外貨建て保険」に対し、高齢者を中心に「元本保証だと思っていたのに損失が生じた」といった相談が寄せられているといるそうです。
相談件数も多く、国民生活センターが注意を呼びかけています。

銀行窓口で保険商品の販売が全面解禁されてから、2017年12月で10年経ちましたが、一時払いの外貨建て保険のトラブルが目立ち始めています。
外貨建て保険は、年金や終身があり、顧客から預かった資金を利回りの高い米国債や豪州債などで運用し、保険金や年金、解約返戻金などは外貨で受け取ります。
ただし、為替相場が円安になれば受け取る資産がかさ上げされる半面、円高ドル安になれば目減りすることになります。
このため、投資型商品としての側面が強くなっています。

この外貨建て保険をめぐって、国民生活センターには相談が相次いでいます。
「相続税対策として勧められた。元本保証と思っていたら、変額終身保険で、300万円ほど元本が減った」(80代女性)
「解約しようとしたら、40万円ほど損をするといわれた」(70代女性)
「払い込みの金額にプラスした金額を受け取れると思っていたが9割しか受け取れなかった。苦情を伝えたら『当時の職員は退職した。損失補償はできない』といわれた」(50代男性)
といった内容で、平成29年4月~11月は前年同月比3割減となったものの、229件と高水準に変わりはないそうです。
相談の多くが高齢者で、全体の8割近くに上っています。

また、高齢者の親族からの相談も多く、「株取引もしたことがないのに外貨建て保険を勧められた」「銀行は為替リスクがあることを説明したというが、本人が理解しているとは思えないまま契約させた」といった苦情もきているようです。

国民生活センターは、
・保険契約していること自体に消費者の理解が得られていない
・消費者の希望に合っていない保険の勧誘や契約が行われている
・中途解約時や満期時もトラブルになりやすい
・外貨建て保険は、クーリング・オフしても損失が生じる可能性がある
ことが問題点だと指摘し、消費者に対し、「内容が分からなければ契約はしないことや、リスクや契約期間の確認をすべきだ」と注意を呼びかけています。

背景には、日銀のマイナス金利政策の影響で、利ざやが確保できないかわりに、保険商品を保険会社の代わりに「代理販売」することで、販売手数料を稼ぎたいという銀行側の思惑も透けてみえます。
金融庁は、銀行が生命保険会社から受け取る手数料が高い保険を優先して販売している可能性もあるとして、販売手数料を商品別に開示するなどの対策を打ち出していますが、「投資性商品と説明して販売していないならば問題」として動向を注視していく方針です。

銀行が手数料ビジネスに走ると、色々な問題が生じますね。
やはり、『餅は餅屋』だと思いますので、商品の特性を充分に理解したうえで、普段取引がある銀行窓口に限らず、信用できる保険会社や保険代理店の担当者から話を聞いたり、購入することも考えないといけないですね。

銀行窓口販売の「外貨建て保険」でトラブルが絶えないことについて、どう思われましたか?


80代姉妹から多額の金を横領したケアマネ夫婦を刑事告訴!

2018年02月05日(月)

神戸市東灘区のケアマネージャー夫婦が介護支援していた80代の姉妹から多額の金を横領していたとされる疑惑があったようですが、先日、親族らが刑事告訴に踏みきりました。

業務上横領などの疑いで刑事告訴されたのは、神戸市東灘区の居宅介護支援事業所の運営者(63)と妻のケアマネージャー(56)です。

告訴状などによりますと、2人は2011年、介護支援し認知症で判断能力のない80代の女性(故人)から900万円を居宅介護支援事業所側の銀行口座に送金させるなどして騙し取った疑いのほか、2014年同じく介護支援していたその女性の妹(86)の口座から、3,000万円を引き出して居宅介護支援事業所側が管理する貸金庫に移し横領した疑いです。
この妹(86)はケアマネージャーと不可解な養子縁組をしていて、死亡保険金の受け取り人も一時、ケアマネージャー側に変更されていました。

「とにかく家の中の家財が減っていくんよ。『なんでかな、おかしいな』言うてね。言われるがままやな。アホでしたわ」と、妹(86歳)は訴えています。

一連の疑惑について介護事業所の運営者(63歳)に話を聞くと、
Q.立場を利用し財産を横取りしようとしたか?
「そんなことはありません。いま係争中なのでやめてください」
Q.介護する上で養子縁組の必要はどこに?
「いや、ちょっとやめてください」

疑惑は姉妹の親族らが調べて発覚し、神戸市はすでに、この居宅介護支援事業所の事業指定を取り消しています。

ひどい話しですね。
こういう事件があると、誰を信じて良いのか分からなくなってしまいますね。
本当に日本も嫌な時代になってしまいましたね。
真面目にされている同業者の方はとても迷惑な話しだとは思いますが、社会的にとても重要なお仕事だと思いますので、頑張って欲しいですね。

80代姉妹から多額の金を横領したケアマネ夫婦が刑事告訴したことについて、どう思われましたか?


議事録の作成に当たり正午はどのように書く?

2018年02月01日(木)

TabisLandによると、株主総会議事録や取締役会議事録などの議事録を作成するにあたり、会議の開始時刻と終了時刻を必ず記載しなければならないことになっています(株主総会議事録については会社法施行規則第72条3項1号、取締役会議事録については同101条3項1号)。
この時刻に関して、昼の12時を「午前12時」「午後0時」「午後12時」のいずれにすべきかで悩んだ経験のある方は少なくないのではないでしょうか?

「正午」で午後になったと考えて、昼の12時を「午後12時」(例えば昼の12時30分であれば午後12時30分)と解する向きもあるかもしれません。
あるいは「正午」でリセットされたと考え、昼の12時を「午後0時」(例えば昼の12時30分であれば「午後0時30分」)と解する余地もあるでしょう。

もっとも、改暦を布告した明治5年太政官布告337号によると、「午前」は「零時」から「十二時」まであり、「午後」は「一時」から「十二時」までとされています。
この考え方に従うと、昼の12時30分は「午前12時30分」となります。

とは言え、この太政官布告337号が広く周知されているかというと、必ずしもそうではないでしょう。
そのため、昼の12時30分を「午後12時30分」や「午後0時30分」と表記するケースを見かけることも少なくありません。
心配であれば、議事録には24時制で表記するのも手でしょう。

たまに、こういったことで迷うことがありますよね。
こういうときに、色々と調べるのも楽しいですよね。

議事録の作成に当たり正午はどのように書くか?について、どう思われましたか?

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遅すぎたSBI新生銀の公的資金完済!

日本経済新聞によると、SBI新生銀行が3,300億円の公的資金を2025年度中にも完済する方針を決めました。

前身の旧日本長期信用銀行が1998年に一時国有化されてから四半世紀が過ぎ、遅ればせながら完済にたどり着きます。

国有化後も長きにわたって経営の迷走を招いた反省を金融行政の糧にすべきでしょう。

預金保険機構の金融危機管理審査委員会(佐々波委員会)が1998年に決めた主要21行向けの約1兆8千億円など、1990年代後半からの金融危機で国は総額10兆円を超す公的資金を注入しました。

SBI新生銀行は当時注入された公的資金を抱える最後の1行であり、その完済は歴史的な節目となります。

SBI新生銀行は3,300億円抱える公的資金のうち、まず1,000億円を2025年3月末までに返します。

残る2,300億円を2025年度中にも完済する計画を6月末までに固め、国と合意したい考えです。

SBI新生銀行の親会社であるSBIホールディングスは2021年に新生銀行(当時)にTOB(株式公開買い付け)を仕掛け、その2年後に上場廃止にしました。

国が持つ普通株を優先株に転換し、優先配当を払う形で公的資金の返済を進めます。

公的資金完済の暁には再上場を検討するようです。

上場廃止からわずか2年ほどで再上場する異例のケースになる可能性があります。

株価を上げて公的資金を返す本筋を避けた今回のやり方には「奇策」との批判もつきまといます。

それでもなお、SBI新生銀行の公的資金返済が行き詰まっていた状況を打破した点は評価すべきでしょう。

反省すべきは公的資金の返済が行き詰まるに至った経緯でしょう。

旧長銀は一時国有化後、米投資ファンドの傘下で新生銀行として再上場を果たしました。

しかしながら、個人向けビジネスやノンバンクに依存した成長は長続きせず、ガバナンスの不安もたびたび指摘されました。

経営が迷走を重ねた結果、国が大株主という異常事態が長引いたのです。

SBI新生銀行は公的資金の完済後も、国の支援で立ち直った事実を忘れてはなりません。

価値ある商品・サービスを提供し、社会に貢献する姿勢が問われます。

銀行は公共インフラを担う存在であり、経営危機に際して公的資金を使う意義はあります。

ただし、国の経営への関与は最小限にとどめるべきです。

今も公的資金を抱える地方銀行は複数あるが、旧長銀の轍を踏まぬよう、金融庁に細心の注意を求めたいですね。

長い期間かかりましたね。

現在の金融機関の多さを見ると、すべてを救う必要があったのかは疑問ですが、新たなサービスとかを打ち出して、あまりサービスに違いのない古い業界を変えてもらいたいなぁと思っています。

遅すぎたSBI新生銀の公的資金完済について、あなたはどう思われましたか?


創業100年超の香川県坂出市の温泉旅館「国立公園城山温泉」が負債約3億円で破産開始決定!

OHKによると、創業100年以上の老舗温泉旅館が自己破産を申請しました。

香川県坂出市府中町にある温泉旅館「国立公園城山温泉」が、先日、高松地方裁判所丸亀支部から、破産手続きの開始決定を受けたことが、民間の信用調査会社「帝国データバンク高松支店」の調べでわかりました。

負債額は約3億円とみられています。

帝国データバンクによると、「国立公園城山温泉」は1923年創業で、創業時は農機具の製造を行っていましたが、1950年頃から温泉旅館の経営を始めました。

大展望温泉からは瀬戸大橋や瀬戸内海が一望できるほか、ラドン成分を含む天然温泉として、神経痛などに効能があるとされていました。

また、施設内に観劇専用の芝居小屋を備え、劇団による大衆演劇などで集客を図り、ピーク時には年間3億円弱の売り上げがあったということです。

しかし、その後は健康ランドやスーパー銭湯との競合激化や、個人消費の冷え込みなども重なり、厳しい経営を余儀なくされていました。

さらに2020年からは新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、利用客がさらに減り、近年の売り上げは年間1億円を下回る状況が続いていました。

業況の回復が図れないなか、過去の設備投資に対する借り入れ負担が重荷となり、事業の継続を断念したということです。

負債は約3億円とみられています。

行ったことはないのですが、眺めが良いということは聞いたことがあるので、残念に思います。

高松市のスーパー銭湯などをやっている会社も、財政状況があまり良くない(悪い?)と耳にしますが、経営状況は厳しいんでしょうね。

最近は、インバウンド需要も増えており、今年は、瀬戸内国際芸術祭や大阪・関西万博の開催、香川県立アリーナのこけらおとしもあるので、香川県での人の動きはかなり増えると思っていたのですが、それらも期待できないと判断したんでしょう。

それにしても、創業100年超の企業は、何とかならなかったんでしょうか?

創業100年超の香川県坂出市の温泉旅館「国立公園城山温泉」が負債約3億円で破産開始決定となったことについて、あなたはどう思われましたか?


SNS炎上で大量在庫発生の徳島県の食用コオロギ生産のベンチャー企業が破産! 

NHKによると、食糧問題の解決に貢献しようと食用コオロギの生産や商品開発に取り組んできた徳島大学発のベンチャー企業がSNS上で炎上したことをきっかけに大量の在庫を抱えるなどしたため、裁判所に破産手続きを申し立てたことがわかりました。

破産手続きを申し立てたのは徳島大学発のベンチャー企業「グリラス」です。

民間の信用調査会社「東京商工リサーチ」によると、「グリラス」は2019年に設立され、世界で深刻さを増す食糧問題を解決するためタンパク質の解析や分析を行う技術などを用いて食用のコオロギの生産と販売を行っていました。

徳島県美馬市の廃校を利用した生産拠点を中心に粉末状にした「コオロギパウダー」を生産しパウダーを使った食品を販売していましたが、徳島県内の高校で希望する生徒に粉末を使った給食が提供されたことが、2022年から2023年ごろSNS上で炎上したことをきっかけに全国販売を計画していた案件などが次々と中止になり、大量の在庫を抱えるようになりました。

その後、畜産や水産向けの飼料生産などの事業を計画して国に対して設備投資などの補助金の申請を行いましたが、申請が通らず事業の継続を断念したということです。

このため「グリラス」は、先日、徳島地方裁判所に破産手続きを申し立て、その時点の負債総額は1億5,339万円だということです。

一時期、ニュースとかで結構取り上げられていたので、驚きました。

色々な考えの方がおられると思いますが、食べたければ食べれば、食べたくなければ食べなければいいのではないかと感じますので、SNSとかで叩く必要はあったのでしょうか?

先日、カイガラムシを結構食べているというお話しを聞きましたが、普段から口に入れているものでも、表示からはよく分からず、詳細を聞くと驚くことはそれなりにあるのではないかと思います。

叩くのではなく、自分で調べて、ご本人が納得すれば食べれば良いのではないでしょうか?

SNS炎上で大量在庫発生の徳島県の食用コオロギ生産のベンチャー企業が破産したことについて、あなたはどう思われましたか?


低価格テレビで一世風靡した「世界のFUNAI」が破産手続きへ!

日本経済新聞によると、船井電機(大阪府大東市)は、東京地裁から破産手続きの開始決定を受けました。

主力の事業が海外勢との競争激化で苦しむなか、近年は2023年に買収した脱毛サロンチェーンの運営会社を1年で売却するなど迷走もみられました。

ホームベーカリー(パン焼き器)や低価格テレビで一世を風靡した関西の老舗企業は2008年の創業者の退任後、後継者選びに失敗し赤字体質に陥ったのです。

船井電機は創業者の船井哲良氏が立ち上げたミシンの卸会社が源流です。

1961年にトランジスタラジオ部門を分社する形で設立されました。

1980年代にホームベーカリー「らくらくパンだ」を発売し、ボタンを押すだけで焼きたてのパンを食べられる手軽さが消費者に受けました。

生産が注文に追いつかない人気商品になり、会社の知名度を高めました。

代名詞ともいえるテレビは、1997年のアメリカのウォルマートとの取引開始で販売に弾みをつけました。

アメリカの老舗家電メーカー「エマーソン」のブランド使用権の取得や、中国などで量産したテレビやDVDプレーヤーを北米で安く売る戦略が奏功し、2000年代初めまで2,000億円に満たなかった船井電機の売上高は2007年3月期に過去最高(3,967億円)を更新しました。

しかしながら、翌2008年3月期の売上高は前の期から30%減少しました。

北米市場を巡るソニーグループや韓国サムスン電子との競争激化に伴い、液晶パネルの調達などに苦戦したことが響いたのです。

上場以来初となる営業赤字を計上し、81歳になっていた船井氏は同じ年に社長を退任しました。

創業者の退任後はトップが安定しませんでした。

とりわけ2014年1月からの約3年半は4度の社長交代がありました。

生え抜きの幹部のほか、商社や電機大手出身者を抜てきし、最短約9か月で代わりました。

その間、オランダのフィリップスからブランド使用権を取得し、売り上げを一時回復させたものの、中国の海信集団(ハイセンス)などが船井電機より安い価格で北米に攻勢をかけると、再び劣勢に立たされました。

イギリスのオムディアによると、2012年に13.5%あった船井電機の北米市場における薄型テレビのシェア(出荷台数ベース)は2023年に2.8%まで下がりました。

日本ではヤマダホールディングスと業務提携し、2017年から現在まで「FUNAI」ブランドのテレビをヤマダの店舗で独占的に販売しています。

2021年に出版を手掛ける秀和システム(東京都江東区)の傘下に入り上場廃止となったため、損益は不明ですが、2023年に設立された船井電機の親会社(船井電機・ホールディングス)の事業報告書では、2024年3月期の映像機器事業の売上高は737億円でした。

船井電機は上場廃止になる前の2021年3月期までの10年間に、2年しか最終黒字を確保できませんでした。

再建に意欲を示した秀和システム代表の上田智一氏は2024年9月27日付で船井電機の社長と船井電機・ホールディングスの代表取締役を退きました。

柱の事業が競争力を失う過程で、事業構造の転換をなし遂げられなかったことが中堅家電メーカーの没落を招いたようです。

僕自身は船井電機の製品を買ったことはありませんが、ホテルの部屋のテレビが船井電機のものであったり、レッドソックスやエンジェルスのスポンサーになっていたので、スゴい企業なんだなぁと思っていました。

秀和システムに買収されたことを知りませんでしたし、ドジャースのスポンサーにはなっていなかったので、気にはなっていましたが、財政状態は良くなかったんですね。

日本を代表する国際企業がなくなるのは残念ですね。

ヤマダ電機が救うすべはなかったのでしょうか?

低価格テレビで一世風靡した「世界のFUNAI」が破産手続きに入ったことについて、あなたはどう思われましたか?


ついに「農協崩壊」がはじまった農林中金!

プレジデントオンラインによると、JAなどが出資する農林中央金庫の今期最終赤字が、1兆5,000億円規模になる見通しとなったと報じられています。

キヤノングローバル戦略研究所の山下一仁研究主幹は「農林中金は全国の農協が集めた60兆円超の資金を預かり、毎年3,000億円ほどの運用益を還元している。これらが縮小・消滅していくと、農協は倒産・崩壊の危機に直面することになる」といっています。

JAバンクの中央機関、農林中金は、先日の記者会見で、アメリカの金利高止まりによる外債価格下落で、2025年3月の赤字が5,000億円となる見込みとなり、傘下のJA農協から1兆2,000億円の資本増強を受けると公表しました。

ところが、後日、報道各社がその最終赤字は1兆5,000億円規模に拡大する可能性があると相次いで報じました。

2008年のリーマンショックの際にもサブプライムローン問題で5,700億円の赤字を計上し1兆9,000億円の資本増強を行っています。

JA農協の金融機関である農林中金が、なぜ多額の資金を外債で運用して損失を被ったのか、なぜ簡単にJA農協から巨額の金を集められるのか、不思議に思われる人が多いのではないでしょうか?

本稿では、その理由や背景と今回の赤字が農業に与える影響について述べられています。

戦前、農業には「農会」と「産業組合」という2つの組織がありました。
「農会」は、農業技術の普及、農政の地方レベルでの実施を担うとともに、地主階級の利益を代弁するための政治活動を行っていました。

農会の政治活動の最たるものは、米価引き上げのための関税導入でした。

農会の流れは、現在農協の営農指導・政治活動(JA全中の系統)につながっています。

地主階級が米価引き上げや保護貿易を推進したのと同様、農会を引き継いだJA農協は、高度成長期に激しい米価闘争を主導したし、ガット・ウルグアイ・ラウンド交渉、TPP等の貿易自由化交渉においては、農産物の貿易自由化反対運動を展開しました。

「産業組合」は、組合員のために、肥料、生活資材などを購入する購買事業、農産物を販売する販売事業、農家に対する融資など、現在農協が行っている経済事業(JA全農の系統)と信用事業(JAバンク、農林中金の系統)を行うものでした。

JA共済事業は、職員に過酷なノルマを課すことで、勧誘がうまくできないと自分で保険に加入したり他人の保険料を負担したりする自爆営業を行わせていることが問題となっています。

これは、戦後追加されたもので、本来農業と関連するよう考えられたものですが、今の事業は、生命保険や損害保険と変わりません。

当初産業組合は、地主・上層農主体の信用組合にすぎず、1930年の段階でも、零細な貧農を中心に4割の農家は未加入だったのです。

しかし、農産物価格の暴落によって、娘を身売りする農家も出た昭和恐慌を乗り切るために、1932年農林省は、有名な「農山漁村経済更生運動」を展開します。

産業組合は、全町村で、全農家を加入させ、かつ経済・信用事業全てを兼務する組織に拡充されました。

これを農林省は全面的にバックアップしました。

特に支援したのはコメの集荷と肥料の販売でした。

これに圧迫されたコメ商人や肥料商人から激しい“反産(産業組合)運動”が起こされました。

農山漁村経済更生運動の大きな目標は、農民の負債整理でした。

この手段として、産業組合が活用されました。

産業組合中央金庫は、その全国団体として設立されました。

半分が政府の出資によるものでした。

したがって、政府系金融機関としての性格が強く、理事長以下の幹部はほとんど役人でした。

これが、今の農林中金です。

産業組合中央金庫は、政府の出資金を利用して農業に低利で融資するものだったため、高橋是清蔵相は金融体系を乱すものとして設立に反対しました。

それを、農山漁村経済更生運動を推進した小平権一(後に農林次官)が、「あんなもの、頼母子講(タノモシコウ)に毛が生えたようなものですよ」と煙に巻いて認めさせたのです。

大きな頼母子講になったものです。

この二つの組織が、第2次大戦中、統制団体“農業会”として統一されました。

農業会は、農業の指導・奨励、農産物の一元集荷、農業資材の一元配給、貯金の受け入れによる国債の消化、農業資金の貸付けなど、農業・農村の全てに関係する事業を行う国策代行機関でした。

終戦直後の食糧難の時代、農家は高い値段がつくヤミ市場に、コメを流してしまいます。

そうなると、貧しい人にもコメが届くように配給制度を運用している政府にコメが集まりません。

このため、政府は農業会を農協に衣替えし、この組織を活用して、農家からコメを集荷させ、政府へ供出させようとしたのです。

これがJA農協の起こりです。

GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の意向は、戦時統制団体である農業会は完全に解体するとともに、農協は加入・脱退が自由な農民の自主的組織として設立すべきだというものでした。

農林省の中にも、そうした正論はありました。

しかし、戦後の食料事情は、そのための時間的な余裕を与えなかったのです。

こうして農協は農業会の「看板の塗り替え」に終わりました。

ヨーロッパやアメリカの農協は、酪農、青果等の作物ごと、生産資材購入、農産物販売等の事業・機能ごとに、自発的組織として設立された専門農協です。

これに対し、農業会を引き継いだJA農協は、作物を問わず、全農家が参加し、かつ農業から信用(銀行)・共済(保険)まで多様な事業を行う“総合農協”となりました。

欧米では、日本の農協のように、金融事業等なんでもできる農協はないのです。

農協法の前身の産業組合法も、当初は信用事業を兼務する組合を認めませんでした。

戦後、農協法を作る際も、GHQが意図したのは、欧米型の作物ごとに作られた専門農協だったし、GHQは、信用事業を農協に兼務させると、信用事業の独立性や健全性が損なわれるばかりか、農協が独占的な事業体になるとして、反対していました。

アメリカの協同組合に、信用事業を兼務しているものはないのです。

アメリカから日本のGHQ本部を訪問した人たちは、信用事業を兼務する協同組合が日本にあることに、みな驚いたといわれています。

しかし、農林官僚が日本の特殊性を強調し、総合農協性を維持しました。

信用事業を兼務できる協同組合はJA農協(と漁協)だけであるし、信用事業と他の業務を兼務することは、農協以外には、日本のどの法人にも認められていないのです。

農協の正組合員は、農業者です。

農業者のための協同組合だから、当然です。

しかし、農協には、地域の住民であれば誰でもなれる准組合員という独自の制度があるのです。

准組合員は、正組合員と異なり農協の意思決定には参加できませんが、農協の信用事業や共済事業などを利用することができます。

JA農協の前身だった産業組合は、農業に従事しない地主を含め地域の住民を組合員にしていました。

しかし、農協法を作る際、GHQは地主を排除するため、組合員資格を“農民”とすることにこだわったのです。

このため、元の産業組合のように、地域の住民であれば誰でも農協を利用できるようにするため、他の協同組合にない准組合員という制度を作ったのです。

利用者がコントロールするという協同組合原則からは完全に逸脱するものですが、歴史的な経緯から、やむを得ず、例外的に認められた制度でした。

戦後JAバンクは、食糧管理制度の政府買い入れ制度の下、政府から受け取ったコメ代金をコール市場で運用して大きな利益を得ました。

さらに、肥料メーカーには、独占禁止法の適用除外を認めた「肥料価格安定臨時措置法」によって1954年から1986年までカルテル価格が認められました。

本来の趣旨は、国際市場で価格競争をするため安くなる輸出向け肥料の損失を、国内向け価格を上げて補てんすることがないようにするというものでした。

しかし、制度の運用結果は、正反対のものとなったのです。

1954年当初は輸出向け価格と同水準であった硫安の国内向け価格は、1986年には輸出向け価格の3倍にまでなりました。

この法律は5年間の時限立法でしたが、制度の継続・延長を繰り返し要望したのは、肥料産業というより、肥料販売の大きなシェアを持つ農協だったのです。

高い価格を払うのは、農家です。

ところが、政府が農協を通じて農家からコメを買い入れていた食管制度の時代、肥料や農薬、農業機械などの生産資材価格は、政府が買い入れる際の価格(生産者米価)に満額盛り込まれました。

農協が農家との利益相反となるような行為を働いても、農家に批判されない仕組みが、生産者米価の算定方式によって、制度化されていたのです。

肥料などの農業資材を農家に高く販売すると、米価も上がります。

食管制度の下で米価を高くすると、農家にとってヤミに流すうまみが薄れ、農協を通じて政府に売り渡す量が増えるのです。

このため、農協のコメ販売手数料収入は価格と量の両方で増加します。

農協は、農家への資材の販売、農家の生産物の販売という両面で、手数料収入を稼いだのです。

高いコメ代金はJAバンクに預金されます。

また、農林中金は、高い肥料価格を保証された肥料産業へ融資しました。

1956年から10年間で、農林中金から肥料産業への融資額は13.5倍に増大し、農協の肥料販売シェアは、1955年の66%から03年には90%まで増加したのです。

米価引き上げで、コストの高い零細な兼業農家もコメ産業に滞留しました。

酪農家の84%が農業で生計を維持している主業農家であるのに対し、コメ農家の74%は副業農家で、主業農家は8%しかいないのです。

これらの農家の主たる収入源は兼業収入と年金収入です。

農家全体でみると、多数の米農家の存在を反映して、2003年当時で農業所得に比べ兼業所得は4倍、年金収入は2倍です。

これらは、JAバンクの口座に預金されました。

また、地価高騰による宅地等への巨額の農地転用利益もJAバンクに預金されました。

農地面積は1961年に609万haに達し、その後公共事業などで約160万haを新たに造成しました。

770万haほどあるはずなのに、現在は430万haしかありません。

食料安全保障に最も重要なものは農地資源です。

日本国民は、造成した面積の倍以上、現在の水田面積240万haを凌駕する340万haを、半分は転用、半分は耕作放棄で喪失しました。

160万haを転用したとすれば、農家は少なくとも200兆円を超える転用利益を得たことになります。

JAは、急増した預金量を農業や関連産業への融資では運用しきれなくなったのです。

このため、JAは、農協だけに認められた准組合員制度を活用して農家以外の人を組合に積極的に勧誘し、他の都市銀行に先んじて住宅ローンなどの個人融資を開始しました。

今や准組合員は634万人で農家組合員の1.6倍に達します。

また、准組合員はローンや共済を利用するだけでなく、預金もしてくれるので、さらに預金額は増えます。

JAは農家以外の組合員が多い“農業”協同組合となりました。 

1960年頃は、JAバンクの預金額が農業生産額を下回っていましたが、1970年頃から逆転し、今では10倍以上もの開きがあります。

JAが農業に融資したくても、預金額に比べて農業の規模はあまりに小さいのです。

さらに、農業には、政府系の日本政策金融公庫による長期低利の制度資金があります。

また、大きな農業法人のメインバンクは地銀となっています。

JAバンクの農業融資は、これらの金融機関と競合するのです。

このため、JAバンク全体で農業への融資は預金総額の1%程度に過ぎません。

現在JAバンクの預金量は109兆円に上ります。 

以前から、JAバンクの貯貸率(預金に対する貸し出しの比率)は3割程度であり、他の銀行に比べて著しく低いことが指摘されてきました。

JAは、准組合員向けの住宅ローンや自動車ローン、農家が農地転用した土地に建設するアパート建設資金への融資などで努力しても、30~40兆円程度しか処理しきれないのです。

60兆円超の運用を任せられる農林中金は、日本有数の機関投資家として海外有価証券市場で大きな利益を上げ、預金集めの見返りとして傘下のJAに毎年3,000億円の利益を還元してきました。

JAが簡単に資本増強に応じるのも、今までの受益の蓄積があるからです。

逆に、JAに利益を還元するためには、国内ではなく収益の高い海外で運用するしかなかったのです。

しかし、今回の赤字計上で、今まで通りの資産運用はできなくなっています。

2021年JAの収益は、信用(銀行)事業で2,425億円、共済(保険)事業で1,160億円の黒字、これに対して、農業関連事業は226億円、生活その他事業は229億円、営農指導事業は978億円の赤字です。

金融事業からの補てんで、農業等の事業を行っているのです。

別の見方をすれば、大手商社も農業資材分野で活動しているにもかかわらず、JA農協が肥料で8割、農薬や農業機械で6割の圧倒的な販売シェアを維持しているのも、この補てんによる効果があるからでしょう。

筆者の郷里の葬祭業者は店をたたんでしまいました。

住民が葬式を出そうとするとJA農協に頼むしかないのです。

今回の赤字の根源に農家や農協の“脱農業化”があります。

本籍農業のJAを支えるのは農林中金中心の金融業です。

信用事業の利益は、農林中金による利益還元のおかげです。

しかし、共済事業の自爆営業も、農林中金のマネーゲームも持続可能(サステイナブル)ではありません。

これらが縮小・消滅していくと、JA農協は倒産・崩壊の危機に直面します。

農政は、農協、農林族議員、農水省の三者による連合体で実施されてきました。

筆者は、『農協の大罪』(宝島社)という著書の中で、これを“農政トライアングル”と呼びました。

これは極めて強力な利益共同体でした。

農協は多数の農民票を取りまとめて農林族議員を当選させ、農林族議員は政治力を使って農水省に高米価や農産物関税の維持、農業予算の獲得を行わせ、農協は減反・高米価等で維持した零細農家の兼業収入を預金として活用することで日本第2位のメガバンクに発展しました。

今回の農林中金の赤字は、戦後政治で最大の利益団体となったJA農協の弱体化につながります。

政治力が弱まれば、減反政策のような「補助金」と「高いコメ代」という二重負担を国民に強いる政策についても見直されていくでしょう。

非効率な零細農家は離農し、その農地は専業農家に集約されて生産性が向上します。

本来農業振興のための組織だったJA農協の弱体化が、農業の再生につながるとは皮肉な話です。

個人的には、日本政策金融公庫の農業経営アドバイザー試験に合格し、農業関係のお仕事もさせていただいておりますが、非常に勉強になりました。

普段からJAの存在価値について考えることが多いですが、本当にゼロベースでJAの存在価値を考える時期に来ているということを再認識しました。

JAが儲かるのではなく、農家の方が儲かる農業にしないと、日本の農業に未来がないのではないかとおもいますね。

ついに「農協崩壊」がはじまった農林中金について、あなたはどう思われましたか?


経営者のモラル低下や放漫経営による倒産が急増!

2024年5月の企業倒産は約11年ぶりに1,000件を超えました。

物価高や人手不足などが増加の背景ですが、その影に隠れ「放漫経営」が急増しています。

2024年1-5月は累計190件で、過去10年間で最多を更新しました。

手厚い創業支援、個人保証に依存しない融資も増えましたが、一部の経営者のモラル低下と無謀な経営が倒産を押し上げています。
東京商工リサーチ(TSR)は、1952年に企業倒産の全国集計を開始しました。

5月に1,000件を超えましたが、月間最多は1984年5月の1,965件で、増えたと言ってもまだピークの半分です。

それでもコロナ禍で裁判所の受付が難しかった2020年5月の314件と比べると約3倍に増え、倒産が身近に迫っています。

TSRは倒産原因(主因)を、販売不振や他社倒産の余波、過小資本など10区分で集計しています。

全業種の倒産を、経営者や取引先、代理人弁護士、破産管財人などに取材し、原因を特定しているのです。

10通りのうちの1つに、「放漫経営」があります。

放漫経営は、経験不足などの「事業上の失敗」、異業種への進出失敗などの「事業外の失敗」、融通手形などの「融手操作」の3パターンに分かれます。
過去10年の1-5月の放漫経営を主因とした倒産は、2016年の188件が最多でした。

これまでの定説は「放漫経営の倒産は好況期に増える」でした。

好調な業績で事業拡大を無計画で進めたり、余剰資金を投資で増やそうとして失敗したりするのです。
ところが、コロナ禍で放漫経営による倒産が一変しました。

2021年同期は107件まで急減しましたが、これはコロナ不景気での減少ではありません。

ゼロゼロ融資などの手厚い支援で、倒産全体が減少し放漫経営が目立たなくなったに過ぎないのです。

しかし、支援縮小とともに放漫経営が顕在化し始めました。

起業しても従業員が集まらずに事業を始められなかったり、決算書作成を怠り税金を納めていなかったり、コロナ禍に隠れていた放漫経営の姿が明るみとなり、2024年同期は過去最多の190件に達しました。

放漫経営の倒産増について「経営者保証を付けないこと」が原因の1つと分析する審査マンもいます。

TSR集計で、2023年の新設法人は過去最多の15万3,405社に増えました。

経営者の個人保証に依存しない融資が次第に浸透し、起業マインドを底上げしたようです。
その副作用で、モラルハザードも起きています。

無計画な起業は、従業員や取引先に迷惑をかけるのです。

倒産増の局面では、勢いだけの経営者は、いずれ淘汰の憂き目に遭うことを教えています。

色々なところで、金融機関の支店長などお会いした時に、経営者保証のことを聞くことが多いのですが、金融庁が勧めているので、時代の流れとして外していくようにはなっていくと考えている方と、モラルハザードが起きるので正直なところ外したくはないと考えいる方とに分かれているように思います。

個人的には、どちらの意見もごもっともで、時代の流れとして外すのが当然になっていくとは思いますが、一方で、モラルハザードが起こらないようにしてほしいなぁ、緊張感を持って経営はやらないといけないのではないかなぁと思っています。

経営者のモラル低下や放漫経営による倒産が急増していることについて、あなたはどう思われましたか?


コロナ禍の支援策が重荷になるケースもあり農業関連業者の倒産が急増し過去最悪に! 

ITmediaによると、農業関連業者の倒産が急増しているようです。

帝国データバンクが調査結果を発表し、2023年度は81件の倒産があり、2000年度以降で最多だった2022年度(64件)を26.6%上回ったことが分かりました。

2024年度は4月に1件、5月に10件と計11件の倒産がすでに発生しています。

5月31日までの期間で、負債1,000万円以上法的整理による倒産を調査しました。

業種別で最も倒産が多かったのは「野菜作農業(きのこ栽培含む)」で24件で、前年度比で118.2%と急増しました。

次点は「施設野菜作農業(きのこ栽培含む)」で、同160.0%増の13件でした。

特に目立ったのが、きのこ生産業者の倒産です。

肥料やおがくずなどの価格、生産施設維持に関わる燃料費などが高騰し、収益を圧迫したことが背景にあるようです。

農業は事業初期段階で設備投資などの借入金負担が重く、収益化までの資金繰りがタイトになりやすいです。

コロナ禍前に創業した企業では、ゼロゼロ融資の返済が重荷となっているケースも多くなっています。

こうした中、2024年5月29日に食料・農業・農村基本法の改正案が参議院本会議で可決・成立しました。

農業単体でなく、食品製造や流通とも連携し、適正な利益を確保できるシステムを生み出す動きも進むなど、持続的な環境構築の取り組みも始まっています。

需給関係で価格が決まることが多いため、原価が高騰しても、価格転嫁が難しいのが、農業です。

こういう時こそ、JAに頑張って欲しいですね。

そうしないと、どんどん農家が減り、JAへの影響もあるでしょうから。

コロナ禍の支援策が重荷になるケースもあり農業関連業者の倒産が急増し過去最悪になったことについて、あなたはどう思われましたか?


休廃業が5万社と2022年のコロナ禍を超え10年で最多となり進む淘汰!

日本経済新聞によると、休業や廃業、解散を決めた企業が2023年に約5万社となり、比較できる2013年以降で最多となったようです。

物価や人件費が上昇するなか、新型コロナウイルス禍の補助金もなくなり、市場からの退出を選ぶ企業が増えています。

失業者の増加を招かないよう円滑な事業譲渡や人員受け入れの取り組みが重要になっています。

東京商工リサーチによると、2023年の休廃業・解散企業は前年比0.3%増の49,788社でした。

直近で最多だったのは、コロナ感染が広がった2020年の49,698社でした。

2021年はコロナ補助金や実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)などの公的支援で44,000社台まで減っていました。

2022年以降は49,000社台に戻りました。

休廃業・解散企業のうち、48%は直前の決算期が赤字でした。

赤字企業が占める割合は2016年の36%を底に年々上昇しています。

人件費の削減や補助金の活用で経営を続けてきた企業でも、足元のコスト高に耐えられずに赤字転落する例が増えたのです。

産業別では飲食店やホテルなどのサービス業が16,286社と全体の33%を占め、建設業が16%、小売業が12%と続きました。

いずれも人手のかかる業種です。

人手不足が休廃業・解散の判断につながっているようです。

人材サービス大手ディップによると、2024年1月のアルバイト・パートの平均時給は1,386円と前年同月比167円増え、過去最高を更新しました。

神奈川県横須賀市の酒卸・小売業を営む経営者は「昨年秋に時給を上げたがアルバイトの面接に人が来ない。春に大学生アルバイトが2人辞めてしまう。今後十分な人手を確保できるか不安だ」と人員確保の困難さを語っています。

黒字でも後継者が見当たらずに店をたたむケースは少なくありません。

休廃業・解散企業の代表者の年齢別では70代が全体の4割強にのぼっています。

一方、失業率は低水準です。

2月の完全失業率(季節調整値)は2.6%と低位にとどまります。

休廃業や解散が増えても失業率が上がらない理由のひとつに、休廃業や解散する企業の規模の小ささがあります。

有限会社や個人経営など従業員が少ない企業の休廃業・解散が増えているのです。

事業承継やM&A(合併・買収)で従業員が他社に移るケースもあります。

自動販売機向けの飲料品を扱う都内の卸売業者は2023年夏、同業の中堅企業に事業を譲り渡しました。

コロナ禍で自販機の売り上げが減り、値上げや採算性の低いエリアからの撤退に取り組んだものの業績は回復しませんでした。

40年近く営業してきました。

経営者の男性は従業員の雇用確保を優先して事業譲渡を決めました。

支援したメインバンクのきらぼし銀行が債権放棄に応じたことも寄与し、約30人の従業員のうち20人以上が譲渡先に移りました。

きらぼし銀融資管理部の牧岡大介副部長は「企業再生の弁護士と連携しながら、銀行と企業が抜本的な経営改革を決断できた」と話しています。

休廃業や解散を選ぶ企業は一段と増えそうです。

金利のある世界に戻ると、超低金利下で抑えられてきた債務の利払いは増えます。

ピクテ・ジャパンは2024年に企業の利払い費が最大で前年比4割増えると予測しています。

政府はコロナ禍の資金繰りから事業再生へと支援の軸足を移しています。

独力で再生計画を描くのが難しい企業は望む、望まないに関わらず退場を迫られる可能性があります。

従業員の雇用を確保するためにも円滑な事業譲渡やM&Aを支援する枠組みが重要になってきます。

人手不足が続いていますので、何とか休廃業を止めたいですね。

事業承継とか、M&Aとかで、微力ではありますが、公認会計士として貢献できればなぁと思っています。

休廃業が5万社と2022年のコロナ禍を超え10年で最多となり進む淘汰について、あなたはどう思われましたか?


「コロラド」や「イノダ」などの京都の老舗カフェは事業承継で再興へ!

日本経済新聞によると、コーヒー文化が盛んな京都で、老舗喫茶店が事業承継による再興を探っています。

喫茶店「コロラド」を展開するワールドコーヒー(京都府京都市)は他の飲食店グループ経営者がスポンサーとなり体制を刷新しました。

イノダコーヒ(同)は投資ファンドの下で店舗拡大を図ります。

新型コロナウイルス禍や後継者難による行き詰まりの打破を目指します。

「京都でのワールドコーヒーの知名度は今でも高い。中長期ではピークだった20億円の売上高を目指したい」と、社長に就任して5か月の森田淳平氏は意気込んでいます。

2023年10月、ワールドコーヒーは債務を旧会社に切り離し、事業は新会社に移管する方式(いわゆる第2会社方式)での再生に踏み切りました。

スポンサーとなったのは焼肉店やカフェなど数十店舗を運営するダンシンダイナー(大阪府大阪市)のオーナーです。

森田社長は同社の人事部長も務めています。

1961年創業のワールドコーヒーは直営4店舗を運営し、足元の売上高は5億円ほどです。

1980年代の純喫茶ブームのころには20億円規模だった時期もありますが、前社長で現在は統括本部長を務める戸塚晴彦氏は「外資カフェチェーンなどに押されて近年は赤字が続いていた」と説明しています。

長年の負債に加え、コロナ禍で営業休止が広がりました。

コロナ対策融資の返済や特例で猶予されていた従業員の社会保険料納付が始まった2023年ごろ、資金繰りに行き詰まったのです。

新体制となり、ダンシンダイナーの系列店舗と仕入れを共通化するといった効率化策に着手しました。

仕入れ価格の上昇分の価格転嫁や、スーパー向け商品のパッケージ変更などの改革を急ぎます。

黒字体質に転換した上で「2年後をメドに店舗運営のモデルとなるような旗艦店をつくりたい」(森田氏)と話しています。

総務省の家計調査(2023年)によると、全国の都道府県庁所在地と政令指定都市の中で京都市の2人以上の世帯当たりのコーヒー(豆と粉末)の年間消費額は1万311円と、大津市(1万321円)に次いで全国2位でした。

コーヒー文化が根付いていますが、観光客の需要が多かった分コロナ禍の傷痕は深かったようです。

事業再生コンサルティングのみらいエフピー(東京都千代田区)の小林廣樹社長は「2023年に入ってゼロゼロ融資返済などが本格化した。喫茶店などの飲食業界を中心に、悪化した財務状況に改めて向き合わなくてはならなくなる事例が増えている」と指摘しています。

1940年創業で全国に9店舗を運営するイノダコーヒ(京都市)も2022年に投資ファンド、アント・キャピタル・パートナーズ(東京都千代田区)の傘下に入いりました。

イノダコーヒの前田利宜社長は「サロンのような静かな時間や空間を楽しんでもらうのが当社の強み。今後市場を見ながら複数店を出店したい」と話しています。

卵のサンドイッチなどを看板商品に喫茶店4店舗を運営するLa Madrague(ラマドラグ、京都府京都市)は2022年12月にサンマルクホールディングス(HD)の完全子会社になりました。

新型コロナ禍以降に営業赤字が続いていました。

サンマルクHDは「歴史ある店づくりの知見やレシピを生かし、新業態として好立地を選んで出店していきたい」(管理本部)と意気込んでいます。

観光客の回復に加え、昭和レトロブームなどの追い風で「若い世代や外国人の利用も多い」(サンマルクHD)。

資金力や運営ノウハウを生かしてブランド力を磨くことができれば、成長の道も見えてきそうです。

コメダも以前、ファンドが入って立て直していますので、カフェはうまく経営できれば、儲かる業種なんでしょうね。

出店で行き詰まるところが多い感じはしますので、資金があれば立て直せるのかも知れませんね。

京都に限らず、カフェは人々にとって、なくてはならないものだと思いますので、立て直しがうまくいって欲しいと思います。

「コロラド」や「イノダ」などの京都の老舗カフェは事業承継で再興していることについて、あなたはどう思われましたか?


「ゾンビ企業」がゼロゼロ融資の余波で2022年度比で3割増の25万社!

日本経済新聞によると、本業の利益で借入金の利払いをまかなえない「ゾンビ企業」が増えているようです。

2022年度は前年度比3割増の約25万社で11年ぶりの高水準となりました。

新型コロナウイルス禍に伴う政府支援で生き延びたものの、過大な債務を抱えて実質破綻状態に陥る企業が増えています。

事業譲渡など新陳代謝を促す再生支援が急務です。

帝国データバンクが国際決済銀行(BIS)が定める「ゾンビ企業」の定義に沿って、本業の利益や配当金で借入金の利払いをまかなえない企業を集計しました。

2022年度の「ゾンビ企業」の比率は前年度比3.6ポイント上昇の17.1%で6社に1社の計算になりました。

集計を始めた2007年度以降では2009〜2011年度(17.2〜19.8%)に次ぐ水準で、コロナ禍前の2019年度(10%)から急上昇しました。

リーマン・ショック後の2009年に金融機関に返済猶予や支払い期限の延長を求めた中小企業金融円滑化法が成立したのに伴い、2011年度は27万4,000社まで膨らみました。

その後は減少し、コロナ禍前の2019年度は14万8,000社でした。

増加の背景にはコロナ禍の緊急対応として政府が打ち出した資金支援があります。

2020年春に始まった実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の利用数(2022年9月末時点)は約245万件で、約43兆円の融資を実行しました。

ゼロゼロ融資はコロナ禍で中小企業の資金繰りを支え、倒産や失業者の急増に伴う社会不安の抑制に効果を発揮しました。

半面、迅速さを重視した結果、本来は融資を受けられないような企業を延命させたり審査が甘くなったりする副作用も生んだのです。

一定期間の元本返済と利払いを免除する制度だったため、目先の資金繰りを回すために債務を膨らませ、利払いすら困難になる企業が続出しました。

実質破綻状態に陥っても事業を続けようとするのは、経営者保証の影響も大きいです。

経営者個人が企業の債務を連帯保証するしくみで、企業が倒産すれば持ち家など生活の基盤までなくなってしまうという恐怖感が背景にあります。

金融機関も不良債権処理を先延ばししたいという誘因が働きやすく、政府の支援策などを使って延命させるケースは少なくありません。

「ゾンビ企業」の有利子負債は平均で月の売上高の約10倍に膨らみ、企業全体の平均の5.6倍を大きく上回っています。

平均の自己資本比率もマイナス5.4%と債務超過の状態で、手詰まり感は強くなっています。

ピクテ・ジャパンの大槻奈那氏は「2024年は長期金利の上昇や倒産リスクの上昇に伴う上乗せ金利の拡大などを背景に企業の調達金利が上昇し、利払い負担が増す可能性がある」と指摘しています。

足元では倒産件数も急増しています。

日銀で調査統計局長をつとめたSOMPOインスティチュート・プラスの亀田制作氏は「(倒産増は)過去の行き過ぎた支援策の反動であり、新たな資金支援の根拠にはならない」と話しています。

実質的に破綻状態にある「ゾンビ企業」が増えれば経済の新陳代謝は滞り、低賃金が放置されたり成長産業への労働移動が妨げられたりします。

政府も資金繰りから事業再生に支援の軸足を移す方針を示しています。

過大な債務の圧縮には金融機関の協力が欠かせません。

返済猶予や借り換えに応じるだけでなく、債権放棄や事業譲渡の支援など抜本的な策に踏み込む姿勢が求められますが、備えが万全とは言い難いです。

日銀によると、銀行が融資の焦げ付きに備えて積んでいる貸倒引当金は2023年11月時点で約3兆6,000億円です。

「ゾンビ企業」が27万社に膨らんだ2011年より3割ほど少ない水準で、貸し倒れに伴う損失のショックはそれだけ大きくなります。

金融システムへの負荷を抑えながら「ゾンビ企業」を減らしていけるか、金融機関の覚悟も問われます。

コロナの5類以降で、経済活動も通常に戻ってきているかと思います。

生活スタイルの変化などで、コロナ前の水準には戻らないとは思いますが。

このような中で、ゾンビ企業が日本経済の回復の足を引っ張ることは避けないといけないでしょう。

コロナが始まってからかなり時間が経っていますので、企業が対応しないといけない点は分かっていると思いますので、資金繰りから事業再生に支援の軸足を移すのは当然のことでしょう。

金融機関は、真摯に取り組んで欲しいですね。

「ゾンビ企業」がゼロゼロ融資の余波で2022年度比で3割増の25万社になっていることについて、あなたはどう思われましたか?


人手不足倒産が2023年1月から10月は206件で過去最多!

日本経済新聞によると、物流や建設業界ではさらなる人手不足が懸念されているようです。

帝国データバンクは、先日、人手不足による企業の倒産件数が2023年1〜10月に前年同期比78%増の206件になったと発表しました。

集計値がそろう2014年以降の年間の最多件数をすでに上回っています。

建設業が件数の37%、物流業が16%を占めました。

いずれも2024年4月から時間外労働の上限規制(いわゆる2024年問題)が適用される業種で、さらなる人手不足が懸念されています。

調査を担当した帝国データバンク情報統括課の旭海太郎副主任は、「今後人手不足による倒産の影響が一段と広がる可能性がある」と指摘しています。

従業員規模別にみると、10人未満の企業の倒産が155件で全体の75%を占めました。

10〜50人未満が23%で50人以上は1%のみでした。

業歴別では30年以上が最多の84件で41%でした。

小規模で業歴の長い企業ほど人手不足と事業継続懸念に直面しているようです。

いわゆるゼロゼロ融資の返済がすでに始まってきていますし、いわゆる2024年問題もありますので、今後数年間は倒産する企業が増加すると考えられます。

物流や建設は、日本経済を支えている業種だと思いますので、なんとかしないといけないですね。

国はどうする対応していくのかよく分かりませんが、本当に効果のあるものにとどめて、ゾンビ企業を増やすようなばらまきはやめてほしいですね。

人手不足倒産が2023年1月から10月は206件で過去最多だったことについて、あなたはどう思われましたか?


ゼロゼロ融資返済で苦境の企業支援は“事業再生を軸に” が金融庁の方針!

NHKによると、いわゆる「ゼロゼロ融資」の返済が本格化する中、過剰な債務を抱えて事業の継続が危ぶまれる中小企業も出ています。

こうした中、金融庁はこれまでの資金繰り面の対応から事業再生を軸とした支援の形に転換する必要があるとして金融機関に対し、取り引き先の事業再生に向けた取り組みを早いタイミングで実施するよう求めていくことにしています。

新型コロナ対策として中小企業などを対象に実施された実質無利子・無担保のいわゆる「ゼロゼロ融資」の返済が本格化する中、過剰な債務を抱え、物価高や人手不足も重荷となって倒産に追い込まれる中小企業が相次いでいます。

こうした中、金融庁はこれまでの資金繰り面の対応から事業再生を軸とした支援の形に転換する必要があるとして、金融機関に対し取り引き先の事業再生や経営の改善に向けた取り組みを早いタイミングで実施するよう求めていくことにしています。

具体的には、金融機関が取引先と積極的にコミュニケーションをはかりながら経営悪化の兆候をできるだけ早く把握し、経営改善計画の策定や事業再生に向けたメニューの提案など金融機関に期待されるコンサルティング機能を発揮するよう促していくことにしています。

金融庁は月内にもこうした方針を金融機関に示すことにしています。

個人的には、金融庁や経済産業省や財務省などの施策の失敗により、いわゆるゾンビ企業をたくさん産み出す結果になっていると思っていますので、いまさら、事業再生を軸とした支援と言われてもどうなのかなぁと思います。

いったん、退場していただいて、再起を図るということにして、国が再起しやすいような施策を整備するということの方が長い目で見ると良いのではないかと思います。

また、金融機関にコンサルティングの能力があるかどうかも疑問ですし、支店等も減らし、人も減っている中で、膨大な数の事業者の支援ができるのでしょうか?

ゼロゼロ融資返済で苦境の企業支援は“事業再生を軸に” が金融庁の方針であることについて、あなたはどう思われましたか?


「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」の運用開始から1年半で利用は145件!

帝国データバンクによると、コロナ禍で実行された実質無利子・無担保(ゼロゼロ)融資などの新型コロナ関連融資によって過剰債務状態に陥った中小企業の出口戦略としても注目されている「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」 (以下、GL)ですが、2022年4月の運用開始から1年半が経過しました。

2023年8月30日に公表された『挑戦する中小企業応援パッケージ』(経産省・金融庁・財務省)における「再生フェーズ」の体制整備項目となっており、10月17日には金融庁が活用事例を公表するなど徐々に利・活用が進んできているようです。

帝国データバンクは、GL手続きのなかで中立的な立場から再生支援を担う「第三者支援専門家」 として中小企業基盤整備機構および事業再生実務家協会が公表しているリストに登録のある専門家(弁護士・公認会計士・税理士・中小企業診断士など213名)に限定してGLの対応状況についてアンケート調査を行い、判明した結果をもとに分析しています。

調査期間は2023年8月28日~9月29日で、有効回答数は213名中156名(回答率73.2%)となっています。

1.「第三者支援専門家」の活動状況

「第三者支援専門家」213名に対して、GL運用開始後、「GLに基づいた事業再生を手がけた・あるいは手がけているか」尋ねたところ、156名が回答(無回答57名)しています。

156名のうち「はい」が52名(構成比33.3%)、「いいえ」が104名(同66.7%)となっています。

運用から1年半で約3割の専門家が「第三者支援専門家」としてGLに基づいた手続きに関わったことが判明しました。

2.GLの利用実績

「はい」と回答した「第三者支援専門家」52名に、手がけた・あるいは手がけている案件について尋ねたところ、手続きが開始となった件数は145件でした。

145件のうち、再生型私的整理は99件(構成比68.3%)、廃業型私的整理は46件(同31.7%)でした。

手続きが開始となった145件の進捗について尋ねると、すでに再生計画案が成立したものが55件(構成比37.9%)でした。

このうち、計画をすでに実施・完了しているものが41件(同28.3%)でした。

計画案が成立した55件の内訳は、再生型私的整理が38件(構成比69.1%)、廃業型私的整理が17件(同30.9%)でした。

再生型38件のうち、債務減免、リスケがそれぞれ19件(同50.0%)でした。

計画をすでに実施・完了している41件の内訳は、再生型私的整理が28件(構成比68.3%)、廃業型私的整理が13件(同31.7%)でした。

再生型28件のうち、債務減免は19件(同67.9%)、リスケは9件(同32.1%)でした。

3.GLに基づく再生案件の特徴

2022年4月~2023年9月までに発生したGLに基づく事業再生案件145件について、「第三者支援専門家」に「業種」「所在地」「年商規模」「負債規模」「依頼を受けた経緯」について尋ねた結果を分析しています(1案件1回答ではないため、母数は一致しません。)。

業種別でみると、「製造」が33.0%で最も高く、「小売」が25.0%、「サービス」が13.0%で続きました。

「その他」には今回のGLで扱えるようになった社会福祉法人などがあります。

所在地別でみると、「関東」が33.0%でトップとなり、「近畿」が32.0%、「中国」が12.6%と続き、「関東」と「近畿」で全体の65%を占めました。

年商規模別にみると、「1億~5億円未満」が38.7%で最も高く、「5億~10億円未満」が18.3%、「10億~50億円未満」「5,000万~1億円未満」はともに17.2%となりました。

負債規模別にみると、「1億~5億円未満」が41.4%で最多となり、次いで「5億~10億円未満」が21.8%で続きました。

年商・負債いずれも「100億円以上」の案件はありませんでした。

「第三者支援専門家」を依頼された経緯を尋ねると、「外部専門家」からの依頼が72.9%と最も高く、次いで「金融機関」からの依頼が24.3%、「その他」が2.8%となりました。

「その他」は中小企業活性化協議会(以下、協議会)などがありました。

GLで、協議会では取り扱いのなかった廃業型私的整理が新たに設けられたため、協議会で進めていた案件が、GLの廃業型私的整理に移行したケースなども聞かれました。

4.まとめ

2022年4月から運用がはじまったGLの案件数は2023年の9月末時点で判明したのが145件となりました。

「第三者支援専門家」リストの専門家のうち、アンケートに回答した156名の約3割に当たる52名が「第三者支援専門家」としてGLに基づく私的整理を手がけたことが判明しました。

1人当たり1件~複数件手がけており、複数手がける専門家は「関東」と「近畿」に集中しています。

専門家のなかには「第三者支援専門家」ではなく外部専門家として関わっているケースも多くみられるほか、地域によっては企業や金融機関のGLに対する認知度が低く、再生メニューとしては全国的にはまだ定着していない印象です。

協議会の2022年度の再生計画策定支援の完了件数は1,067件で、そのうち債務圧縮や減免を伴う抜本的な支援は115件でした。

GLは、手続きが類似する協議会と比べるとまだ認知度も低く、件数は決して多くはありません。

他方で、協議会では扱うことができない社会福祉法人や学校法人等を扱うことが可能であるうえ、GLでしか扱えない廃業型私的整理手続きもあるなど、「需要は高く今後は増える」とみる専門家が多かったようです。

専門家からは実務面で「補助金の手続き」に関するコメントも多く聞かれましたが、慣れの問題もあり、案件数が増えるに従ってスムーズに行われるようになっていくものとみられます。

今後については、私的整理の選択肢として、専門家に限らず金融機関、中小企業自身においてもいかにしてGLの認知度を高めるかが当面の課題と言えるでしょう。

<第三者支援専門家からの主なコメント>

【GLの認知度や利用申請に関して】

スケジュール面が柔軟で使い勝手がよい。今後も硬直的にならぬよう実務家が工夫していくべき

地域によっては認知度が低く浸透していない部分もあるため、協議会が選ばれることが多い

担当者によってはGLへの理解に差があるため、金融機関向けの勉強会やセミナーが必要

慣れていないということもあるが、補助金の申請手続きが複雑で大変

【中小企業活性化協議会(以下、協議会)との役割分担などについて】

協議会は受理されるまでに時間がかかる一方、GLはスピード感をもって取り組める

GLには協議会のようなサポートや調整機能がないので、誰が音頭を取るのかで問題となる

協議会か、GLかの使い分けに迷いがあり、金融機関からもどちらがよいか質問を受ける

金融機関の認知度に濃淡があり、まだ「まずは協議会」というところが多い

【対象債権者について】

政府系金融機関はGLに積極的だが地銀や信金はまだ認知度が低い

協議会と類似した手続きなので、違和感はない様子で、スムーズに進む。メインバンクは協力的

廃業型ではリース会社も対象にいれることがあるが、リース会社にはまだ浸透していない印象

【再生型私的整理・廃業型私的整理について】

案件が持ち込まれるタイミングが遅く、手続きを進める間の資金繰りがもたず破産となった

廃業型はGLにしかなく、ニーズがある。後継者がいないケースに使いやすい

廃業型の入り口はたやすいが清算価値保障などを考えると終わり方が難しい

再生型はスポンサー探し、計画案、債権者との交渉など外部専門家の働きが大事。うまくいかなければ、後ろ倒しになる。入り口部分で主要債権者からある程度同意が得られないと困難

【担い手について】

GLの担い手が少ない。県内に「第三者支援専門家」の登録が少なすぎる

補佐人制度があるが、「第三者支援専門家」のいない県で登録者を増やすのは現状では難しい

企業に接触する専門家が再生メニューとしてGLを紹介するほど認知されていない

「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」は、(一社)全国銀行協会を事務局とする「中小企業の事業再生等に関する研究会」によって2022年3月4日に公表、同年4月15日より運用が開始となった、事業再生について中小企業者・金融機関の基本的考え方や具体的な私的整理手続きを定めたものです。

ガイドラインは第一部「本ガイドラインの目的」、第二部「中小企業の事業再生等に関する基本的な考え方」、第三部「中小企業の事業再生等のための私的整理手続」に分かれています。

第二部において、中小企業者を「平時」「有事」の段階に分け、それぞれの段階で中小企業者と金融機関が果たすべき役割を明確化し事業再生等に関する基本的な考え方を示したことや、第三部において「有事」の場合に迅速に取り組める、新しい準則型私的整理手続きにおいて「再生型私的整理手続き」に加えて「廃業型私的整理手続き」を定めたことが注目されています。

「第三者支援専門家」は、「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」において初めて定められた役割。私的整理の開始段階では弁護士などの専門家が関わる(「外部専門家」という)が、再生計画案の作成・調査を行う中立的な立場として外部専門家とは別に選任されます。

僕自身、香川県や愛媛県の案件に関わっていますが、今後、ゼロゼロ融資の出口戦略として使われることが多くなると思いますので、事例を集約するとともに、もっと認知度を高めないといけないのではないかと思いますね。

ガイドラインを使って、モラルハザードにならず、周りへの影響を抑えて再生とか廃業ができるのであれば、非常に意味のあることだと思います。

「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」の運用開始から1年半で利用は145件だったことについて、どう思われましたか?


天保年間創業の老舗である福岡県の酒造メーカーの鷹正宗が民事再生!

2023年06月08日(木)

東京商工リサーチによると、鷹正宗株式会社(福岡県久留米市)と、関連の叡醂酒造株式会社(えいりんしゅぞう、同市)は、先日、福岡地裁に民事再生法の適用を申請しました。
負債は、鷹正宗が約36億8,300万円、叡醂酒造が約2億5,100万円(いずれも2022年12月期決算時点)で、2社合計約39億3,400万円です。

鷹正宗は天保年間創業の老舗酒蔵で、「鷹正宗」のブランドで清酒の醸造を手掛け、高い知名度を有していました。
清酒離れが進むなか、近年は低価格帯の焼酎製造にも注力し、焼酎は麦焼酎を主体にパックの「めちゃうま」シリーズや、量り売りの「ごりょんさん」などを製造していました。

1988年8月には大手飲料メーカーが資本参加し、傘下入りしましたが、2008年6月には株式会社原武商店(福岡県久留米市)が当社株式を取得して、代表取締役会長に原武商店社長の原武康弘氏が就任し、以降は原武商店のグループ企業として新体制による業務を開始していました。

酒類の小売・卸売を手掛ける原武商店との相乗効果により、グループ業績は拡大していたとされていましたが、実際には業績不振に陥っていた模様で、2023年2月末には原武商店がバンクミーティングを開催しました。
これを機に同社の粉飾決算が明るみとなり、動向が注目されていました。

こうしたなか、原武商店が2023年5月末までに事業を停止し、6月1日に福岡地裁へ破産を申請しました。
これに連鎖する形で、鷹正宗と叡醂酒造の2社は民事再生法を申請しました。

やはり、M&Aも難しいですね。
今回のような母体が吹き飛ぶような案件は、慎重にやらないといけないですね。
粉飾も経営者としてダメでしょうね。
キチンと数値を事実として受け止め、早めに対策を打つべきだと思います。

天保年間創業の老舗である福岡県の酒造メーカーの鷹正宗が民事再生の適用を申請したことについて、どう思われましたか?


SBI新生銀の非上場化は買収当初から計画されていた!

SBIホールディングスは、先日、50%強の株式を保有するSBI新生銀行に対してTOB(株式公開買い付け)を実施し、上場廃止にすると発表しました。
一般株主が持つ最大27%分の株式取得をめざします。
取得額は1,542億円です。
SBI新生銀行には約3,500億円の公的資金が残っています。
上場廃止により、利益剰余金での返済の道を探るようです。
SBIはSBI新生銀行や金融庁へTOBを実施する方針を伝えました。

この発表にメガバンク幹部は、「やはりこの手しかなかったのだろう。SBIの北尾吉孝氏とSBI新生銀行会長で元金融庁長官の五味広文氏との連携プレーだね」と指摘しました。
大手銀行で唯一公的資金が残るSBI新生銀行の返済は難題中の難題でした。

新生銀行は1998年から公的資金の注入を受け、1,500億円を返済しましたが、約3,500億円が未返済となっています。
2000年に当時の谷垣禎一金融再生委員長は公的資金の返済に関し、政府保有の新生銀行株の時価総額が500億円を超えることが条件との趣旨の国会答弁を行っています。
株価に引き直せば1株7,450円となります。
現状のSBI新生銀行の株価では100年たっても無理とみられていました。

実はこの公的資金返済の裏技は、SBIが新生銀行買収当初から発案されていました。
SBIは2019年4月から新生銀行株を買い増し始め、同年夏にはSBIの北尾氏が新生銀の工藤英之社長(当時)を訪ね、資本提携の提案を行っています。

その時、北尾氏が工藤氏に手渡した「公的資金返済プラン」と題する書類には、①SBIが48%を上限に新生銀行株を取得(連結子会社化)②自社株買いなどで一般株主の比率を低下③公的資金を注入している国とSBIの議決権が計90%に達した段階で非上場化④国の保有株を買い取り、公的資金を返済する、いわゆる「スクイーズアウト」を実施する–という内容が盛り込まれていました。

新生銀行株を市場で売却して公的資金を回収することは現状の株価水準からみて難しい以上、新生銀行株を非上場化し、株価が市場価格から離れることで、株価の算定方法も多様化します。
新生銀行の利益剰余金は2023年3月末で3,900億円超あります。
自己資本比率の問題は残りますが、市場を介さなければ返済は可能でしょう。

この案が浮上した背景には、SBIが新生銀行を買収し、経営陣に五味氏を送り込んだことが関係しています。
「五味氏は新生銀行に金融庁幹部として公的資金を入れた当事者。その返済に責任を感じていた」(メガバンク幹部)のためです。
同様に、現在の金融庁幹部にとっても、SBI新生銀行に残る公的資金の返済は頭痛の種でした。
まさに渡りに船ということでしょう。

これで公的資金が返済できるのであれば、すごく良いことでしょうね。
いつ想像し得ないことが起こるか分からない時代であり、また、公的資金を注入することが生じるかもしれませんし、モラルハザードが生じるかもしれませんし。

SBI新生銀の非上場化は買収当初から計画されていたことについて、どう思われましたか?


千葉の医療法人社団心和会が過去3番目の規模の倒産!

日経産業新聞によると、千葉で2023年4月、負債132億円という医療機関として過去3番目の大きさとなった倒産が発生しました。
「八千代病院」などを運営し、約1,200人の従業員が働く医療法人社団心和会(千葉県四街道市)が2023年4月4日に民事再生法の適用を申請し、倒産しました。
医療とリゾートの融合など新たなサービスを進めてきた法人が、なぜ巨額の負債を抱えることになったのでしょうか?

心和会の歴史は、1946年に荒井元吉氏が千葉県四街道市に個人経営の診療所を開設したことにはじまります。
その後、1954年に医療法人荒井病院に法人改組し、1955年に八千代市に新しく八千代診療所を開設、1957年に同診療所を八千代病院(当時53床)に変更して礎を築き、1967年に法人名を心和会に改称しました。

事業規模が大きくなったのは1983年に新八千代病院(当時200床)を開設させたことがきっかけです。
さらに、1988年に八千代病院を現在の場所に移転させて372床に増床させ、さらに1991年に現在の422床に増床させました。
このような初代の事業展開を経て、1992年に荒井壽明氏が2代目理事長に就任しました。

壽明氏は1992年の介護老人保健施設・荒井記念ホーム(100床)をはじめ、複数の訪問看護ステーションやクリニックなどの開設に携わり2009年に約17年の任期を終えました。

2009年に3代目の理事長としてバトンが引き継がれたのは、壽明氏の三男である荒井宗房氏で、2009年3月期の年収入高は約60億7,200万円まで増加していました。

宗房氏の就任後は、人間ドックからフィットネス、スパを手がける医療リゾートのシンワメディカルリゾート(2011年)、シンワメディカルリゾート柏の葉(2016年)のほか、成田リハビリテーション病院(2017年、100床)、江東メディカルタワー(2018年)、シンワメディカルリゾート宮古島(2021年)などを手がけ、医療と健康・美容の融合や医療とリゾートの融合など新しいサービスを進めてきました。

心和会の2008年3月期以降の15期分の業績推移を見ると、年収入高は一度も前期を下回ることがなく増加し続け、2015年に70億円、2019年に80億円、2021年に90億円を突破しました。
2022年3月期には約97億5,900万円と100億円目前になっています。

ただ一方で、利益(当期純利益)は近年悪化していました。
2009年を除き利益を計上し続けていましたが、2019年、2021年、2022年と赤字の計上が続いていました。
2019年は役員退職金約10億5,100万円を臨時費用として計上したことなどから約12億7,900万円を計上しました。

また、新たにはじめたリゾート関連の事業は新型コロナウイルス禍の影響もあり、当初の計画通りに進んでいなかったようです。
相次ぐ施設の開設もあり、借入金(長期・短期合計)は宗房氏の理事長就任時と比較して約3倍に膨れ上がっていました。

さらに、開設されて間もないシンワメディカルリゾート宮古島の営業が2022年12月末をもって終了しました。
2023年2月1日には宗房氏から宗房氏の兄である荒井泰助氏に理事長が交代しました。
「ついに情勢が急変する前兆かもしれない」とある関係者は語っていました。

そうしたなか、心和会は2023年4月4日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請しました。
負債は金融債務約58億4,800万円、一般債権約27億1,000万円など含めた計約132億円で、債権者数は275人にのぼりました。

2022年3月期末時点の負債は決算書上で約80億9,900万円となっていたことから約51億円もの差異があることになります。
背後にこれまで公にされてこなかった大きな問題が潜んでいるのではないかと関係者の間でささやかれていました。

132億円の負債は、医療機関の倒産として医療法人育和会(大阪、2002年民事再生法)の200億円、浪速医療生活協同組合(大阪、2005年民事再生法)の134億円に次ぐ過去3番目の規模となり、医療関連の審査関係者の間でも大きな話題となりました。

もともと医療機関は安定経営の事業者が多いとされています。
なかでも病院の倒産は年間5件(2022年)と一般企業と比べて極めて少なくなっています。
そうした中で発生した心和会というまれにみる「大倒産」は医療機関の倒産史に極めて大きなインパクトを残しました。

心和会の支払い遅延に関する情報を耳にするようになったのは2021年春を過ぎた頃からだったようです。
以後、毎月のように支払い遅延・延期要請をはじめとする信用不安情報が帝国データバンクに寄せられるようになり、特に不動産や手形に関連したトラブルが多く、不可解な人脈・関係性が見え隠れしていました。

2023年4月4日、民事再生法の一報を受け、大手医薬関連企業の審査担当幹部は「過去から信用不安情報をキャッチして警戒感を高めていたところ、2022年春に心和会の割止め情報が入り、取引撤退を社内にて決定していた」と話しています。

翌4月5日には、心和会のホームページに「民事再生手続申し立てに関するお知らせ」がアップされましたが、そこに書かれていた申し立ての経緯の内容に驚いた人は多かったはずです。

そこには、近年、意図せずに外部の者による不当な介入を受け、前理事長がこれらの者から度重なる詐欺・恐喝を受け続け、抗拒不能の状態に陥り資金流出を許してしまったという内容が書かれていました。
東京地裁に提出された申立書の中にも申し立てにいたった理由について、同じことが書かれているようです。

心和会の従業員は1,204人で、数多くの患者が存在し、多方面の取引先も有し、地域の医療だけでなく、経済・雇用も支える存在となってきました。
それだけに再生を進めていくには前理事長の経営責任を含めた徹底した原因究明が求められます。
本業とは関係ないと思われる要因が飛び交っている今回の倒産劇ですが、これまで心和会と関係を保ってきた従業員、金融機関、一般取引先、そして患者とその親族の感情にも大きく影を落としそうです。

次々と設備投資を行なっていたため、その減価償却費などで赤字になったと金融機関などには説明していたのかもしれませんが、実際は思ったほどの収益が上がらず、粉飾をして、それを補ったり、隠すために、どんどん設備投資をしていたのかもしれませんね。
規模が大きいだけに、金融機関としても、取引をしたかったでしょうし。
基本的には、フリー・キャッシュ・フローの範囲内で設備投資を行なうのが普通だと思いますが。

千葉の医療法人社団心和会が過去3番目の規模の倒産したことについて、どう思われましたか?


2022年は物価高・人手不足が打撃となり企業倒産が3年ぶりに増加!

日本経済新聞によると、2022年の日本国内の企業倒産件数が3年ぶりに前年を上回ったようです。
ウクライナ侵攻などで原燃料価格が高騰し、建設業や運輸業で資金繰りが行き詰まりました。
2021年が実質無利子・無担保融資の「ゼロゼロ融資」の恩恵で57年ぶりの低水準だった反動もあり、年8,000件台で推移していた2019年以前に比べれば少なくなっています。
ただし、物価高や人手不足は厳しさを増し、2023年は中小を中心に倒産がさらに増える可能性があります。

東京商工リサーチ(TSR)によると、2022年の倒産件数は11月まで8か月連続で前年同月を上回り、11月までの累計で5,822件と前年同期比5%増えています。
通年では6,400件程度となり2021年通年(6,030件)を超えたもようです。

負債総額は2兆3,000億円程度と、2021年の1兆1,507億円から倍増したもようです。
2017年の3兆1,676億円以来の高水準となります。
2022年には1兆円超の負債を抱えて民事再生手続き入りした自動車部品大手マレリホールディングスなどの大型倒産がありました。

ロシアによるウクライナ侵攻や円安で燃料や原材料の価格が高騰しました。
コストの上昇分を転嫁しきれず、採算が悪化する企業が増えました。
特に建設業や運輸業で倒産が広がりました。
1~11月の合計で建設業は2021年前年同期の件数を13%、運輸業は33%それぞれ上回りました。
件数全体の増加(5%)に比べ建設と運輸の増加が鮮明です。

2022年は物価高の影響が目立ちました。
帝国データバンクによると、仕入れ価格上昇などが原因の「物価高倒産」の件数は昨夏以降増加が目立つようになっています。
2022年11月まで5か月連続で最多を更新し、11月の物価高倒産は46件と全体の1割弱になりました。

人手不足も影を落としています。
コロナ禍から経済が回復するなか、働き手が確保できず経営に行き詰まるケースが出ています。
TSRによると、2022年11月は経済再開の恩恵を受けやすい飲食や宿泊業でも倒産件数が増加しました。
飲食が前年同月比26%増の49件、宿泊が50%増の6件でした。
慢性的な人手不足に悩む介護関連も1~11月の合計で2021年通年の件数を67%上回り、過去最高水準にあります。

日銀の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、全規模全産業の雇用人員判断DI(「過剰」と答えた企業の割合から「不足」と答えた企業の割合を引いた値)は2022年12月時点でマイナス31と、近年では最も深刻だった2018~2019年ごろの水準に接近しました。

後継者不足も深刻です。
TSRの集計では、国内の企業経営者の平均年齢は2021年時点で62.77歳と過去最高でした。
2022年には経営者不在が原因の倒産が1~11月合計で389件と11%増え、通年では過去最多になったようです。

2023年は実質破綻状態でありながら延命する「ゾンビ企業」の退場を促す流れが加速する可能性があります。
ゼロゼロ融資の元金返済が本格化し、当初実質免除されていた利払いも始まります。
日銀が大規模緩和を修正し、企業の利払い負担が増える可能性もあります。

2023年は、ゼロゼロ融資の元本返済や利払いが始まるため、倒産件数が大幅に増えそうですね。
会計事務所は再生系の仕事がおそらく増えるでしょう。
国が何かするかもしれませんが、単なる延命にすぎないような政策は、日本の将来のためにもやめてほしいですね。

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経済産業省が中小企業支援で信用保証協会等と連携協定を締結!

TabisLandによると、経済産業省(地方経済産業局・沖縄総合事務局)はこのほど、増大する債務に苦しむ中小企業の収益力改善・事業再生・再チャレンジの総合的支援をさらに加速するため、信用保証協会、中小企業活性化協議会と支援態勢構築に向けた連携協定を締結しました。

経済産業省はこれまで、2022年3月に策定した「中小企業活性化パッケージ」に基づき、コロナ禍で増大する債務に苦しむ中小企業支援を進めてきましたが、より多くの事業者の収益力改善・事業再生・再チャレンジを促すため、中小企業活性化協議会と信用保証協会の連携強化などによる「中小企業活性化パッケージ」のさらなる実行加速が求められているところです。

こうしたなか、2022年9月8日に経済産業省、金融庁及び財務省で「中小企業活性化パッケージNEXT」を策定・公表し、収益力改善支援・事業再生・再チャレンジの総合的支援をさらに加速するための追加措置の一つとして、信用保証協会、中小企業活性化協議会及び地方経済産業局の間で連携協定を締結することとしています。

これを受け、中小企業活性化協議会及び信用保証協会の連携を深化させ、強み・弱みを補完し合うことでより多くの中小企業に支援を届けることができるよう、このほど全国47都道府県において、実効的な支援態勢の構築に向けた信用保証協会、中小企業活性化協議会及び経済産業局等の連携協定を締結しました。

協定の主な内容は、1)連携深化の前提としての対話と支援対象・内容の共有、2)信用保証協会を起点とした中小企業活性化協議会との連携(プッシュ型経営支援)、3)中小企業活性化協議会を起点とした信用保証協会との連携、4)中小企業及び経営者個人の破産回避に向けた積極的な連携、5)外部意見を積極的に取り入れた更なる質向上の取組み、などです。
中小企業に対するさらなるフォロー体制の拡充に期待が寄せられます。

コロナ融資の返済がそろそろスタートし、返済できない事業者がたくさん出てくると思われますので、中小企業活性化協議会(旧中小企業再生支援協議会)及び信用保証協会の出番は今後かなり増えると思いますので、連携は良いことですね。
モラルハザードの問題もありますので、すべてを救うことが必ずしも良くないことだとは思っていますが。
我が香川県の場合、双方のトップがともに僕の大学の先輩ですので、ますます期待したいと思います。

経済産業省が中小企業支援で信用保証協会等と連携協定を締結したことについて、どう思われましたか?


マレリHDの法的整理で露呈した“全会一致”の限界!

東京商工リサーチによると、準則型私的整理の一種である事業再生ADRで再建を模索していたマレリホールディングス株式会社は、先日、ADR手続きが不成立となり、東京地裁に民事再生法の適用を申請しました。
負債総額は1兆1,330億円です。

ADR手続きで検討されていた再建案は、対象債権者9割以上の同意を得ており、簡易再生での再建を目指しまします。
マレリHDは商取引債権を全額弁済する方針ですが、金融債務のみを対象とした私的整理のとん挫は、2021年に改正された産業競争力強化法に大きな問いを投げかけました。

事業再生ADRは、会社更生法や民事再生法などの法的整理とは異なり、裁判外での紛争解決を目指すもので、金融債権者を対象とします。
裁判所を通さないため、憲法が保障する「財産権」や「法の下の平等」を超えることが出来ず、対象債権者の全会一致が原則です。

ただし、他の貸出先との兼ね合いで債権カットの行内調整がつかなかったり、自行に有利な条件を要求する金融機関もあり、全会一致に苦慮するケースもあります。
事業再生が必要な企業は多額の債務を背負っており、商品開発や設備投資など将来に向けた投資ができず、ADR手続きの長期化は事業価値の毀損をもたらすこともあります。

このため、2014年~2015年にかけ、事業再生ADRを念頭に多数決による成立が検討されました。
ここでの議論も踏まえ、根拠法の産業競争力強化法は以降2度にわたって改正されました。
2021年の改正では、事業再生ADRが成立しない場合、「簡易再生への移行」、手続きのなかで検討された「同一再建計画の成立見込みの予見性向上」が規定されました。
関係者の間では「ごね得の排除」と呼ばれ、金融債権者からみた場合の法的整理のインセンティブがほぼなくなるため、事業再生ADRの成立を後押しする効果が期待されました。

こうした流れを汲んだにも関わらず、マレリHDは一部の金融機関の反対で全会一致ができず、法的整理へ移行しました。
法的整理は「倒産」であり、期限の利益を喪失し、個別の契約条項の巻きなおしを迫られたり、与信限度額の引き下げ、最悪の場合、取引停止もあり得ます。
また、法的整理の申立では、株主や出資先、取引先の概要なども裁判所へ提出しますが、こうした書類は一定の手続きを経ると閲覧可能でライバル企業に手の内を晒すことになります。

国内の金融機関は、法的手続きによるこうした事業毀損が最終的に取引先の業績や従業員の待遇に結びつくことも考慮します。
1社(グループ)への債権放棄による損失の方が、法的整理による計り知れない影響よりも小さいとの理屈です。
最近では、「地域の経済合理性」などで債権放棄を理論立てる動きもありました。

しかしながら、海外の金融機関は、当該企業の取引先や従業員と取引関係にないこともあります。
つまり、法的整理のインセンティブはないがデメリットもないのです。
今回はこの盲点を突かれた格好です。

2022年6月7日に公表された「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」では、「全ての貸し手の同意は必要とせず、裁判所の認可の下で事業再構築等に向けて多数決により権利変更(金融債務の減額等)を行う制度も存在する」と諸外国を例示しながら、「事業再構築のための私的整理法制の整備」を明記しました。

マレリHDのケースは、準則型私的整理の限界も垣間見せました。
事業価値毀損の回避に向けたさらなる検討が急がれます。

再生については詳しいことは分かりませんが、こういったことで企業の価値が毀損していくのは残念なことだと思いますし、国際的な企業が、国際的な競争から取り残されていくのは、日本経済にとっても良くないことだと思います。
実態にあった法律にして欲しいですね。

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鶏卵最大手のイセ食品が会社更生法の手続きへ!

日本経済新聞によると、鶏卵最大手のイセ食品(東京都千代田区)は、先日、会社更生手続きに入ったと発表しました。
グループ会社も更生手続きに入り、帝国データバンクによると2社合計の負債総額は453億円です。
全国に生産拠点を構え、アメリカやアジアに進出するなど拡大路線を続けてきましたが、近年は業績が低迷して過剰債務に陥っていたようです。
飼料や燃料など生産コストの上昇も重なり、資金繰りに行き詰まりました。

他に更生手続きに入ったのは、イセ(富山県高岡市)で、2社の株主と債権者が東京地裁に会社更生法の適用を申請し、受理されました。
今後は再建に向けてスポンサーを探すとみられます。
金融機関との間で、当面必要な資金の融資を受けるための契約を締結済みで、商品の供給などに影響はないとみられます。

イセ食品の創業は1912年。「森のたまご」などのブランド名で鶏卵を全国のスーパーなどに卸しています。
国内7か所で鶏卵のパッキング工場を構えるほか、1980年代にはアメリカへ進出し、アメリカトップクラスの事業規模となりました。
イセ食品の売上高は500億円程度とみられます。

近年は過剰債務を抱え、資金繰りが悪化していました。
2022年1月には資金確保のため、札幌市のグループ会社を同業に売却すると決めました。

イセ食品の創業家出身であり、長年にわたり代表取締役を務めてきた伊勢彦信前会長は2021年6月末で退任しています。
業績が低迷し、取引金融機関などから経営責任を問われたのが理由のようです。

伊勢氏は日本有数の美術品収集家として知られています。
2018年夏ごろには、伊勢氏が関わる会社が格安スーパーとして関西圏で知名度が高い「スーパー玉出」を買収して話題となりました。

以前、スーパーで卵を見ると、『イセ食品』のものばかりだなぁと思った記憶がありますが、最大手だったんですね。
やはり、もともと価格が安いものは、近年のコスト上昇がかなりの影響を与えていると思いますので、うまく値上げをしないと、厳しい会社は多いんでしょうね。
会社ではなく、株主や債権者が会社更生法の申請をしており、他の報道によると、創業家は反対をしているということですが、会社としても美術品をたくさん持っているのではなかと思われますので、今後どうなるかウォッチしていきたいですね。

鶏卵最大手のイセ食品が会社更生法の手続きへ入ったことについて、どう思われましたか?


不採算店の退店が功を奏し「いきなりステーキ」が黒字化を達成!

M&A Onlineによると、過剰出店と新型コロナウイルス感染拡大のダブルパンチで大不振に陥ったいきなりステーキが息を吹き返しているようです。
2021年12月期第3四半期において、いきなりステーキ事業単体で9,500万円のセグメント利益(前年同期は18億500万円の損失)を出しました。
事業の売上高は前期比39.3%減の127億1,400万円となったものの、利益が出る体質へと変化しました。

投資ファンドJ-STARにペッパーランチを譲渡して73億2,000万円の売却益を得たペッパーフードサービスは、アドバンテッジアドバイザーズ傘下のファンドを引受先とする第三者割当増資も実施して100億円を調達し、債務超過を脱して自己資本比率は25.1%まで回復しました。

調達した資金で徹底的な退店を実施しているペッパーフードサービスは、着実に稼ぐ力を取り戻しています。

いきなりステーキ事業単体では黒字化を達成しましたが、「炭焼きステーキくに」「牛たん仙台なとり」など他のレストラン事業が1億1,500万円のセグメント損失を計上したため、会社としては2021年12月期第3四半期に1億9,700万円の純損失(前年同期は33億400万円の純損失)を計上しています。
ただし、通期では6,100万円の純利益を予想しています。

ペッパーフードサービスの業績回復に向けた一番の取り組みは、114店舗という桁違いの大規模退店計画です。
すでに107店舗は閉店が決定しています。
飲食店は原状回復させるための費用が、一般的な相場で1坪当たり5万円前後必要です。
いきなりステーキのように特殊な店づくりの場合は居抜き物件としての売却は難しく、原状回復が求められるでしょう。
店舗の坪数は20坪ほどなので、単純計算で100店舗の退店費用だけでも1億円にのぼる計算です。

その他、早期撤退による賃料の支払いや従業員の退職金など、相当な額の費用が必要になります。
また、退店による会計処理で特別損失を計上することにより、利益も圧迫されます。
多店舗展開する飲食企業が、退店よりも業態転換で店舗を存続しようとする理由はそこにあります。

しかし、ペッパーランチ事業の売却とアドバンテッジへの第三者割当増資によって巨額の資金を調達したペッパーフードサービスは、大規模な退店を決めました。
その成果は出ています。
2020年12月期までは事業単体で全く利益は出ていませんでしたが、2021年12月期に入ってからは赤字を一度も出していません。

■いきなりステーキ事業四半期ごとの売上高と利益の推移(単位:百万円)

2020年12月期

2021年12月期

第1Q

第2Q

第3Q

第4Q

第1Q

第2Q

第3Q

売上高

10,021

14,809

20,953

26,954

4,572

8,665

12,714

セグメント利益

-542

-1,427

-1,805

-1,727

23

76

95

利益率

0.5%

0.9%

0.7%

※決算短信よりM&A Onlineの筆者作成

■いきなりステーキ既存店の対計画比月次売上

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

103.2%

106.6%

114.1%

91.4%

74.2%

71.2%

72.9%

66.2%

62.0%

※「取り組み施策の進捗状況」よりM&A Onlineの筆者作成

3月までは既存店の売上高が計画を100%上回っていましたが、5月に急降下して大幅に下回っています。
背景には新型コロナウイルスの感染再拡大と4度目の緊急事態宣言があったためと考えられます。
計画時はそこまで状況が悪くなることを見越していなかったのでしょう。

10月に入って緊急事態宣言が終わり、感染者数も激減しました。
不採算店の退店が終わった後の業績回復には、集客が欠かせない条件となります。

そのためペッパーフードサービスは、これまでにない取り組みを実施しています。
その1つが立地特性を分析して、エリアに合わせた商品開発です。
様々な部位を楽しめるよう、ステーキを小口に分けたトッピングステーキやビーフシチューハンバーグなどを一部店舗で導入しました。
6月からは事前決済で待ち時間なく食事ができるモバイルオーダーも導入しています。

リモートワークが解除され、オフィスに戻る人の姿が目立つようになりました。
いきなりステーキのランチ需要も活発になるものと予想されます。

株価は2020年1月の1,000円台から1年後の2021年1月13日に240円まで下落しました。
しかしながら、11月24日には435円まで回復しています。
これまでにない難局を乗り切ったペッパーフードサービスですが、再び高収益企業に返り咲くことができるのか。注目が集まっているようです。

数年前に大学院の授業のレポートのテーマで取り上げたため、非常に気になる会社ですが、儲かっているペッパーランチ事業を手放し、どん底のいきなりステーキ事業を残したことには驚きましたが、業績は回復しているんですね。
先日も、一流料理人の方7名が合格か不合格かを判定するテレビ番組で、5品すべて合格(そのうち2品は全員合格)で、料理自体は素晴らしいのでしょうから、頑張って欲しいですね。

不採算店の退店が功を奏し「いきなりステーキ」が黒字化を達成したことについて、どう思われましたか?


ことでんグループのゴルフ場運営「高松グランドカントリー」が民事再生!

帝国データバンクによると、高松グランドカントリー㈱(TDB企業コード:710079415、資本金9,500万円、代表豊永優氏ほか1名)は、2021年11月24日に高松地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日弁済禁止の保全処分および監督命令を受けました。

申請代理人は、籠池宗平弁護士(籠池法律事務所)ほかです。

高松グランドカントリーは、1972年(昭和47年)3月に設立されたゴルフ場で、香川県内唯一の私鉄運営業者である高松琴平電気鉄道(株)(TDB企業コード:710034020)の子会社として、地元有力企業の資本参加を得て設立され、1974年10月に「高松グランドカントリークラブ」をオープンしました。

鹿庭コースと氷上コース合わせて香川県内では唯一の36ホールのゴルフ場として、讃岐百景のひとつである「嶽山」を中心とした広大な丘陵地帯に位置することで小豆島や屋島なども一望でき、プレーとともに自然の景観も楽しめるコースとして知名度は高く、香川県外からの来場者も多かったことで、1999年11月期には年収入高約8億6,800万円を計上していました。

しかしながら、1990年代以降は長引く景気の低迷によるゴルフ人口の減少を背景に業容の縮小が続くなか、2004年には台風によって鹿庭コースが陥没などの甚大な被害を受け、大幅な欠損計上により財務面は債務超過の状態が続いていました。

そのため、平日のプレー代を低価格に設定するほか、インターネット予約、ポイント制導入、個人記名会員制の導入などで業況の回復に努めていたものの、新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛で利用客が減少したことや、クラブハウス内のレストランを一時期閉鎖していたこともあり、2020年11月期の年収入高は5億円を割り込んでいました。

この間、預託金の償還資金の不足に対してグループ会社の支援や期限の延長などで対応してきましたが、償還の目処が立たないことで、民事再生手続きによる再建を目指すこととなりました。

負債総額は約46億8,000万円です。

なお、ゴルフ場の営業は継続中です。

新型コロナウイルス関連倒産は香川県で23件目、四国地区では53件目となります。

コロナ禍でも、屋外でやるためゴルフ場利用者は増えているという認識だったので、驚きました。
僕の父親の会社でも以前持っていて、父親はゴルフをやめていて、僕がゴルフをやっていた時期に僕に名義変更をしたのですが、僕もゴルフをやめたため、預託金の償還を請求しました。
結局、資金不足で、請求してから償還されるまで3年くらいかかりました。
それはかなり前のことですので、最近は、償還希望者も増えていたんでしょうね。
ちなみに、預託金の10倍くらいの価格で売買されていた時期があったそうです。
スポンサーも出てくるでしょうから、民事再生を申請したとはいえ、事業を継続して、名門として早く立ち直ってほしいですね。

ことでんグループのゴルフ場運営「高松グランドカントリー」が民事再生となったことについて、どう思われましたか?


中小企業再生支援協議会の2020年度の支援件数は兵庫県が全国最多の183件!

神戸新聞によると、中小企業の経営を立て直す「兵庫県中小企業再生支援協議会」の2020年度の支援件数は183件で、全国で最多だったことが分かったようです。
新型コロナウイルス感染拡大による事業環境の悪化で、小売業やサービス業を中心に案件数が急増しましたが、阪神・淡路大震災後の経済復興などで培った関係者らの支援ノウハウも威力を発揮したようです。

中小企業再生支援全国本部によると、中小企業の再生計画策定の支援を完了した件数(速報値)は、全国で前年度比3倍の3,150件でした。
うち兵庫も同4.5倍と高い伸びを示しました。
返済期限の繰り延べを金融機関に働き掛けたり、業績改善への取り組みを助言したりしました。
兵庫県は例年、東京と大阪に次ぐ件数でしたが、初めて最多となりました。

兵庫県中小企業再生支援協議会によると、業種別の最多は製造業の62件で、次いで卸・小売業(48件)、サービス業(27件)などが続き、コロナ禍による外出自粛や休業要請などが響いた事業者への支援が目立ちました。
183件の支援完了で約8,200人の雇用が守られたそうです。

兵庫県中小企業再生支援協議会の野田勝也統括責任者は「阪神・淡路大震災やリーマン・ショック、東日本大震災など多くの危機を乗り越えてノウハウが蓄積された。今後もあらゆる手法を総動員して支援したい」としています。

兵庫県と全国の支援完了件数を押し上げたのは、国が2020年4月に創設したコロナ関連の新制度「特例リスケジュール」です。
資金繰り悪化による倒産を防ぐため、企業に最長1年間の返済猶予を認めるほか、新規の借り入れも支援しました。

借り手の企業は金融機関に資金繰りを報告し、コロナ禍が落ち着いたら返済を含めた経営計画を立てます。
早い企業では2020年秋から策定にかかり、現在は半数近くが計画を立案中です。

各都道府県の中小企業再生支援協議会は借入先の金融機関と交渉し、返済猶予を認めてもらいます。
兵庫県の場合、普段から地方銀行や信用金庫の経営陣とコミュニケーションを取っているため、経営者との面談から猶予の要請まで4日間で終わるようです。
全国平均では13日かかるそうです。

負債が資産を上回る「債務超過」の企業には、兵庫県中小企業再生支援協議会と連携する政府系金融機関のサポートを仰ぎます。
返済順位が低く、資本に近い性格の「劣後ローン」を注入し、事業を存続させます。
必要な資金は地域金融機関が協調して貸します。
資金繰り改善や事業の継続が見込めなければ、弁護士らと連携し、事業と従業員を別の企業に譲渡するよう働きかけることもあります。

帝国データバンクによると、全国のコロナ関連の企業倒産は2020年度で1,237件でした。
うち兵庫は50件で、東京(290件)や大阪(121件)などに続く7番目でした。
倒産につながりそうな企業の一部を兵庫県中小企業再生支援協議会の支援で食い止めたと見ることもできます。

ただし、3回目の緊急事態宣言が発令され、サービス業を中心に経営体力を消耗する中小企業はたくさんあります。
2020年のコロナ特例融資で企業が借り入れた資金の返済は、コロナ禍収束後に本格化します。

【中小企業再生支援協議会】
産業競争力強化法に基づき、国が都道府県ごとに設ける公的組織で、2003年2月から全国に順次設置されました。
当初は特措法に基づく時限措置でしたが、2013年から恒久的な機関となりました。
兵庫県は神戸商工会議所が運営し、常駐スタッフは14人で、2021年3月末までの約18年間に1,491件の相談を受け、667社を支援しました。
支援企業の従業員は約3万2千人に上ります。

弊事務所のクライアントで『特例リスケジュール』を使ったところもありますし、香川県中小企業再生支援協議会のお仕事もたまにやっているのですが、2020年度は兵庫県が一番支援件数が多かったんですね。
阪神・淡路大震災などで培ったノウハウが活かされているというのは、素晴らしいことだと思いますし、全国的にノウハウを広めていってほしいと思います。
ただし、コロナ融資の返済が始まると、返済できないところがたくさん出てくると思いますので、そこからが正念場だと思います。
ノウハウを活かし、残せるところは残し、雇用を守り、日本経済の回復・成長に貢献してほしいと思います。

中小企業再生支援協議会の2020年度の支援件数は兵庫県が全国最多の183件だったことについて、どう思われましたか?


藍野大学らが20億円の資金提供で明浄学院を支援し再建を目指す!

産経新聞によると、学校法人藍野大学(大阪府茨木市)と学校法人理知の杜(長野県)の麦島善光理事長は、先日、元理事長らによる巨額横領事件があった学校法人明浄学院(大阪府熊取町)と支援契約を結んだようです。

明浄学院側は約20億円の資金提供を受け、再建を目指します。
運営する明浄学院高校(大阪市)は藍野大学が、大阪観光大(大阪府熊取町)は麦島氏がそれぞれ支援します。

高校・大学は移転せず、名称もそのまま残すようです。

明浄学院をめぐっては、高校の土地の売却契約の手付金21億円を着服したとする業務上横領の罪で元理事長ら6人が起訴されました。
明浄学院側は2020年3月、大阪地裁に民事再生法の適用を申請し、支援者を募っていました。

色々ありましたが、スポンサーが決まって良かったですね。
高校と大学の運営が分離される理由について、管財人の弁護士は、「教職員の意見や課題の違いを考慮した」としていますが、やはり、高校と大学を同じ組織でやるのはなかなか難しいんでしょうね。
観光業界はコロナの影響で今後厳しいかもしれませんが、知名度は良い意味でも悪い意味でも上がったと思いますので、スポンサーの力で結果を出して欲しいですね。

藍野大学らが20億円の資金提供で明浄学院を支援し再建を目指すことについて、どう思われましたか?


負債7億6,000万円の明浄学院が民事再生法を申請!

このBLOGでも何度も取り上げている元理事長らによる巨額横領事件が起きた、学校法人「明浄学院」(大阪府熊取町)は、先日、大阪地裁に民事再生法の適用を申請しました。
負債は約7億6,000万円に上り、当面の運転資金の確保が困難になったそうです。
運営する大阪観光大(同)と明浄学院高(大阪市阿倍野区)は従来どおり存続する予定で、法的手続き下での経営再建を目指すようです。

法人は内部対立で混乱が続いており、地裁が2020年3月4日付で理事長らの職務を停止しています。
職務を代行している弁護士が、2020年3月16日に民事再生を申し立て、地裁は債務の支払いなどをいったん停止する「保全管理命令」を出しました。

選任された保全管理人側によると、法人では土地売却を巡る手付金21億円が横領された上、校舎の解体工事などの費用が拡大し、教職員の給与などの運転資金が一時的に不足する見通しだったようです。

記者会見した管理人側の北野知広弁護士は「破産とは違い、事業を継続するための手続きだ」と強調しました。
「従来の理事らではなく、管財人による事業再生が必要だ」と述べました。
借り入れで資金調達し、経営を安定化させる考えだそうです。

今後、地裁が再生手続きを開始するか判断します。
資金援助を申し出ている企業グループもあり、並行して協議を進めます。

現在の学生・生徒数は大阪観光大が783人、明浄学院高が377人に上ります。
2020年4月にはそれぞれ308人、70人が入学予定で、授業はそのまま続ける見通しです。
校舎などは維持し、教職員も原則、雇用を続けるそうです。

法人を巡っては、元理事長(62)らが高校の土地売却の手付金21億円を着服したとして業務上横領容疑で大阪地検特捜部に逮捕、起訴されています。

もうそうなるしかないかなぁと思っていましたが、とうとう民事再生法の適用の申請に至りましたね。
生徒さんには、何の責任もありませんので、経営陣を一掃して、立て直してほしいですね。
今回の新型コロナウイルスの影響で、日本が今後も観光立国に力を入れていくのかどうか分かりませんが、日本にとって観光は非常に重要だと思いますので、存在感をアピールしてほしいですね。
あとは、21億円について、早く全容を明らかにしてほしいと思います。

負債7億6,000万円の明浄学院が民事再生法を申請したことについて、どう思われましたか?


やきとりのひびきが民事再生法を申請!

 やきとり店などを手掛けるひびき(埼玉県川越市)が、先日、東京地方裁判所へ民事再生法の適用を申請し、同日付で保全および監督命令を受けたことが分かったようです。

帝国データバンク大宮支店と東京商工リサーチ埼玉支店によると、負債総額は約77億949万円だそうです。
店舗拡大による人件費や企業買収(`M&A)による経費の増加などが影響し、債務超過に陥りました。
今後は県内の店舗を軸に事業の改善などに努めながら再建を目指すようです。

ひびきは1992年設立で、1995年に埼玉県東松山市の名物で黒豚のカシラ肉を辛口のみそだれで食べる「やきとり」を提供するテークアウト店を埼玉県川越市内に開業以降、居酒屋形態の店舗「ひびき庵」を埼玉県内を中心に展開しています。

2013年ごろから出店ペースを加速させ、2019年7月末現在で埼玉県川越市を中心に埼玉県内に24店舗、東京都内に5店舗、茨城県内に1店舗あります。
2018年6月期には売上高20億円を計上していました。

しかしながら、製造工場の開設や出店数の増加で、各種投資などに要した借入金が膨らみ収益を圧迫しました。
収益源だった都心の店舗をテナント側の意向もあり閉店しましたが、その分を他店舗で補え切れなかったようです。

2018年に埼玉県内の酒卸売業を、2019年に東京都内の飲食業をそれぞれ買収し、非食品分野への投資も推進しましたが、相乗効果を得られずコスト増で苦境に陥っていました。

店舗の統廃合など合理化を進めたものの、2019年6月期に13億円の赤字を計上し、債務超過に陥りました。
今後、資金繰りが厳しくなる可能性が極めて高くなったことから、自力での再建を断念し、法的手続きによる再建を目指すことになりました。

再建へ、債務者である日疋氏が社長職にとどまり、事業を継続しながら早期の立て直しを図ります。
具体的には県内の収益性の高い店舗に経営資源を集中させ、再建を進めます。
日疋氏は「法的手続きに基づいて早期に事業回復を図り、改めて県内経済を支える一助になれるよう努めたい」としています。

既に、東京都内で債権者向けの説明会が行われています。

事業を拡大し、失敗した典型例ですね。
やはり、身の丈に合った経営が必要ですね。
以前、埼玉県東松山市に出張で行ったときに、会社の人に『やきとり』と書いていますが『ぶた』ですよと言われてお店に行ってみて、本当だぁと驚いたことがありましたが、この辺りでは普通なんですよね。
民事再生で、こういった食文化は残してほしいと思いますね。

やきとりのひびきが民事再生法を申請したことについて、どう思われましたか?


Forever21が破産申請を準備!

 Bloombergによると、米カジュアル衣料のフォーエバー21は破産法の適用申請を準備しているそうです。
計画に詳しい複数の関係者が明らかにしたようです。
保有現金が減少する中で、立て直しに向けた選択肢が狭まりつつあります。

同社は追加の資金調達で交渉を行い、債務再編に向けてアドバイザーのチームと取り組んできましたが、潜在的な貸し手との交渉はこれまでのところ行き詰まっているそうです。
このため、破産回避へ土壇場で合意する可能性は残っているものの、焦点は連邦破産法11条に基づく会社更生手続き申請に向けたつなぎ融資(DIPファイナンス)の確保に移っているようです。

交渉の部外秘を理由に匿名で語った関係者は、破産申請が不採算店舗の閉鎖と資本増強に道を開くと説明しました。
フォーエバー21の担当者にコメントを求めたものの、返答はないようです。

共同創業者ドン・チャン氏が支配株を保持する方針を続けているため、資金調達の選択肢が限られています。

1984年創業のフォーエバー21は米欧、アジア、中南米で800を超える店舗を運営しています。

一時時代を席捲したとしても、業績が悪くなるのはあっという間ですね。
アパレルの世界ランキングを見てみても、フォーエバー21は入っていません。
ちなみに、インデックス(H&M)がトップで、ファーストリテイリング(ユニクロなど)は3位、しまむらは10位となっています。
インデックスやファーストリテイリングが業績を伸ばしているなか、うまくいっていないのは将来的な見通しを誤り、対策が間違っていたんでしょうね。
企業の寿命は30年とよく言われますが、まさしくそんな感じですね。
そういうなかで、我が日本のファーストリテイリングはすごいなぁと思いますね。

Forever21が破産申請を準備していることについて、どう思われましたか?


「逃げ恥」「三匹のおっさん」など人気ドラマ制作会社が民事再生を申し立て!

 東京商工リサーチによると、「逃げるは恥だが役に立つ」といった人気テレビドラマなどを手がけてきた映像制作会社「イメージフィールド」(東京都新宿区)が、先日、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請したようです。
負債は推定10億円です。

 イメージフィールドに対し、アイドルグループ「SKE48」運営会社などを傘下に抱えるKeyHolder(東証JASDAQ上場)の子会社が支援することで合意しています。

イメージフィールドは、2002年に設立され、テレビドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」や「コウノドリ」「重版出来!」「三匹のおっさん」「空飛ぶ広報室」など数々の人気ドラマや、「植物図鑑」「響 -HIBIKI-」などの映画、CMを手がけています。

イメージフィールドのWebサイトには、2019年4月クールのドラマとして「わたし、定時で帰ります」(TBS)や「インハンド」(TBS)などが掲載されています。

東京商工リサーチによると、イメージフィールドは、2019年3月期に25億1,200万円の売上高を計上していましたが、多数の制作を手掛ける中、一部の大型案件や海外案件で想定以上のコストが重なったことなどで資金繰りが急激に悪化したとのことです。

KeyHolderは、傘下の映像制作会社、フーリンラージを通じて再生を支援するようでs。
「民事再生手続きの開始は急激な資金繰りの悪化によるもの」として、2億円を当面の運転資金とし、つなぎ融資を行うことでイメージフィールドの再生を支援するとしています。

業績悪化などではなく、多くの仕事を抱えるなかでの民事再生は、珍しいかもしれませんね。
やはり、会社が伸びている時こそ、業務フローの見直し、コスト管理、資金管理、月次決算による素早い対応などが必要ということでしょうね。
キャッシュ・フローを意識した経営が大事ということを改めて感じました。

「逃げ恥」「三匹のおっさん」など人気ドラマ制作会社が民事再生を申し立てたことについて、どう思われましたか?


民事再生法弁済率調査

 2000年4月に施行された民事再生法は、2016年には申請件数が1万件を超え、2018年4月で18年が経過しました。
申請企業の負債額上位を見ると、リーマン・ブラザーズ証券㈱やタカタ㈱、㈱そごうなど、当時大きくニュースで取り上げられた企業が並びました。
民事再生法の申請件数は、倒産全体と同じく減少傾向にありますが、現在も、規模や業種を問わず、再建型倒産手続きのスタンダードとなっています。
民事再生法を申請し再建を果たした企業があるなかで、申請した企業すべてが文字通り“再生”を果たしたわけではなく、㈱SFCGや㈱安愚楽牧場など申請後に破産に移行するケースも少なくありません。
帝国データバンクは、2017年1~12月に再生手続き認可決定を受けた90社について調査し、再生計画の内容が判明した企業を対象に、一般再生債権の弁済率、弁済期間、少額弁済額の分析を行いました。

1.民事再生法件数推移
2000年4月に施行された民事再生法は、東京地裁第1号案件となった㈲白形印刷(2000年4月3日申請)から数えて、1万544件となりました(2018年11月末集計時点)。
年別ピークを見てみると、施行翌年の2001年に965件で最多となっています。
その後、2006 年まで5年連続減少が続いていましたが、2007年に増加へ転じ、リーマン・ショックが起こった2008年には、前年から214件増の884件を記録しました。
その後は再び減少傾向が続き、2017年はピーク時の約4分の1となる230件となっていましたが、2018年は11月時点で234件と2017年を既に上回り、10年ぶりの前年比増となりました。

2.負債額別平均弁済率
2017年の1年間に認可決定を受けた企業のうち、一般再生債権の弁済率が判明した32社を負債額別にみると、「20~30億円未満」の弁済率が26.4%と最も高くなりました。
次いで「10~20億円未満」の26.2%、「30~50億円未満」の10.2%と続きました。
また、2017年に認可決定を受けた企業のうち、一般再生債権の弁済率が判明した32社の平均弁済率は約15.3%となりました。
2009年調査時の平均弁済率(12.4%)は上回ったものの、2001年調査時の平均弁済率(24.2%)は下回りました。

3.弁済率別分布
判明した32社の弁済率分布をみると、「10%未満」が17件(構成比53.1%)で最多となりました。
以下、「10~30%未満」の12件(同37.5%)が続き、30%未満で全体の9割を占めました。
10%未満のうち1%以下は8件と判明しました。

4.業種別平均弁済率
判明した32社を業種別にみると、最も高い弁済率は「製造業」の28.7%で唯一の20%超えとなりました。
以下、「小売業」の18.8%、「卸売業」の13.1%と続きました。
一方、最も低い弁済率となった「不動産業」は0.3%とその他を除いて2番目に低い「建設業」の7.9%と比較しても7.6 ポイントの差があり、業種間で差が開きました。

5.一般再生債権弁済完了までの期間
一般再生債権の弁済が完了するまでの期間が判明した33社をみると、「1年未満」の一括弁済が20件(構成比60.6%)で最多でした。
次いで、法律上の最長弁済期間となる「10年」が5社(構成比15.2%)となりました。
2001年調査時には全体の59.5%が、2009年調査時は全体の35.9%が10年の再生計画となっていましたが、今回の調査では10年の再生計画となったのは5社で20%に届きませんでした。
また、「1年未満(一括弁済含む)」は、2001年調査時では1割未満だったものが、2009年調査時には約4割、今回は約6割となるなど比率が高まっています。
こうした動きは、弁済率が低くなっても短期間での弁済完了を望む債権者の意向が強く反映されたものと推察されます。
また、事業の一部もしくは全部を別会社(新設会社がほとんど)に譲渡したうえ旧会社を清算させる“清算型”民事再生法の活用が散見されることも、弁済完了までの期間を1年未満(一括弁済含む)とする比率が高まった要因ともいえます。

6.少額弁済額
少額弁済額が判明した32社をみると、「10~30万円未満」が15件(構成比46.9%)で最も多く、このうち10万円が11社と構成比34.4%に達しました。
同11社の内訳をみると、負債額は50億円近くから、1億円未満のケースまであり、少額弁済額が負債額にリンクしていないこともわかりました。
また、弁済率も50%以上から1ケタまで多岐にわたっています。
また、2009年調査時においても最多は「10~30万円未満」で構成比64.0%となっており、少額弁済額については多少の変化はあるものの傾向は変わっていません。

今回の調査で2017年認可決定を受けた企業のうち、弁済率が判明した企業の平均弁済率は15.3%と判明しました。
民事再生法は、2000年にそれまで用いられてきた和議に代わる企業再生手段の1つとして施行されました。
同じく再建型と言われる会社更生法との違いは、申請に伴い経営陣の退陣が必須事項でないことや法人だけではなく個人でも適用可能という部分です。
「破産手続開始の原因を生ずるおそれ」もしくは「事業の継続に著しい支障を来すことなく債務を弁済できないこと」などが民事再生法適用要件として挙げられ、比較的早い段階で法的整理へ移行することができることで、企業または個人が破たんすることなく再生可能という部分が特徴と考えられてきました。
今でもその特徴は消えることなく運用されていますが、近年は民事再生後に事業を別会社に移し適用会社は破産へ移行するケースや、不正などにより再生計画認可の見込みがないことなどから手続きが廃止となり、棄却され破産に移行するケースも散見されます。
2018年は8年ぶりに件数増加しましたが、取り巻く状況も変わりつつあるなか、弁済率や期間などの再生計画が今後どのように変化していくのか注目されます。
個人的には、平均弁済率が15.3%もあることには驚きました。
いわゆる抜け殻方式や借金棒引きは、同業者にはモラルハザードになるのではないかと思っている一方、企業または個人に再度チャンスを与えることができるという思いはあります。
民事再生が有効に使われればいいですね。

民事再生法弁済率調査について、どう思われましたか?


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顧問税理士が語った中居正広さんとの“30年”の関係!

FLASHによると、20代女性との性的なトラブルで、解決金を払ったと「NEWSポスセブン」「文春オンライン」に報じられた、タレントの中居正広さんですが、女性との仲介役として、フジテレビの編成幹部社員が関与した疑惑も浮上し、フジテレビの港浩一社長が緊急記者会見を開くなど、社会問題にまで発展しています。

そうした影響で、中居さんがレギュラー出演していたテレビ番組5本、ラジオ番組1本の全6本はすべて消滅することになりました。

中居さんは2025年1月23日、芸能界からの引退を発表しました。

中居さんは1987年にジャニーズ事務所に入所し、翌1988年に結成されたアイドルグループ・SMAPに加入し、リーダーとなりました。

2016年12月末にSMAPが解散した後は、ソロ活動に入り、2020年2月19日に個人事務所「のんびりなかい」を設立しました。

代表取締役社長に就任し、2020年3月末にジャニーズ事務所を退所しました。

中居さんの個人事務所は、都内のオフィス街の一角にある、古いマンションの1室に法人登記されています。

代表取締役である中居さんの住所も、登記上は同じ住所になっていました。

FLASHの記者がそのオフィスを訪ねると、ドアには「〇〇税務会計事務所」という表記が貼られていたようです。

ドアをノックすると、年配の男性が対応しました。

記者が名刺を差し出すと、男性は理解したようで「ああ、中居さんの件?」と言い、こう話し始めました。
「私は、中居さん本人と会社の顧問税理士です。登記簿謄本に『のんびりなかい』の本社と中居さんの自宅住所をのせるのに、本当の住所をのせたくないということで、中居さんのほうから、本社の住所と自宅住所をここに置かせてください、ということで、こちらの住所になっています。ただ、今回の件は何も聞いていませんので、ノーコメントでお願いします」

さらに聞くと、この男性は、中居さんの顧問税理士になってから30年近いのだそうです。

「1995年か、1996年ころからです。いまほど(中居が)有名ではないころですね。そのくらいから、中居さん個人の確定申告をやっています。それまでは、お母さまがされていたそうです。

もともとジャニーズにいたマネージャーさんから、『中居さんが顧問税理士を探している』という話があり、私が引き受けることになりました。そういう関係ですから、今回のことはびっくりしています。

(中居さんは今年の収入が激減して、去年の所得分の税金を払うのに大変では?)

まあ、細かいことは言えませんけどね。

その辺はちょっと、まだ連絡もないし。2024年の3月ごろに、確定申告の件でお会いしたのが最後ですね。

『のんびりなかい』のほうは3月決算、5月申告ですので、個人と会社の確定申告の件でした。

中居さんとは毎年1、2回会うくらいです。

ここには1回も来たことはないです。

ここを調べたようで、中居さんのファンの方がお見えになったことがあります。

女性の方が3、4人で『会わせてください』と。

こちらは、オフィスのなかを見てもらいながら、顧問税理士の事務所であることを説明し、お引き取り願いました。

不満そうな顔をして帰りましたけど。

『中居さんの弟子になりたい』と話す、若い男性の方も来ましたね。

(中居さんの収入がどんどん増えていくのを目の当たりにされたのですね?)

長者番付が発表されていたころには、タレントさん部門で中居さんはトップになったこともありましたね」

中居さんは2002年度の確定申告では、俳優・タレント部門で2001年まで5年連続トップだった、とんねるずの石橋貴明さんを抑え、所得税額1億6,808万円と、初の1位に躍り出ていました。

中居さんの人柄については、こんなエピソードも。
「中居さんは、私から見るとまじめな方ですよ。

昔、『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)をやっているころ、収録の合間にスタジオでよくお会いしました。

夏で暑くて、私は最初、アイスコーヒーを飲んでいたのですが、クーラーが効いて、途中からちょっと寒いと感じていたところ、中居さんは気をきかせて『温かいコーヒーを頼みましょうか』と。気配りのできる方でした。

2002年か2003年ころからは、草彅剛さんの個人の確定申告も、私がやっています。

草彅さんの所属事務所・CULENの飯島三智社長の紹介です。

飯島さんの確定申告もやっています。

昔は事務所に4人ほどいたのですが、いまは事務所を縮小して、私ひとりでやっています」

芸能界から姿を消した中居さんですが、今後、税金の支払いはどうしていくのか、気になるところです。

顧問税理士に話しを聞くというのもスゴいと思いますが、顧問税理士は答える必要はあったのでしょうか?

詳細が分からないので何とも言えないですが、中居さんの行為は問題があったとは推測されますが、当事者間で示談が成立しているわけであり、引退する必要はあったのでしょうか?

司会者や俳優としても才能があり、長者番付トップになったことがある方ですから、非常に残念でなりません。

芸能界が昭和時代のままなのかもしれませんが、この件を機に令和時代に変わって欲しいなぁと思います。

一方、フジテレビの対応はあまりにもひどかったのではないかと感じています。

報道機関でありながら、クローズの記者会見はありえないのではないかと思いました。

この事件があって、急に労働組合への加入者が増えているようですが、フジテレビも特殊な世界なんでしょうね。

以前、株式を保有していて好きなテレビ局ですが、今回、膿を出し切って変わらないと将来はないのではないかと思います。

第三者委員会の報告がきっかけとなることに期待したいですね。

顧問税理士が語った中居正広さんとの“30年”の関係について、あなたはどう思われましたか?


なぜ外資系高級ホテルの進出計画が続々と瀬戸内に?

中国新聞によると、瀬戸内で外資系の高級ホテルの出店計画が相次いでいます。

音戸の瀬戸公園(広島県呉市)での計画に加え、アメリカ大手ヒルトンは2028年に廿日市市宮島口西に高級ホテルを開業します。

複数の外資系高級ホテルができることで、面としての魅力が高まり、外国人観光客の集客につながりそうです。

音戸の瀬戸公園の事業で、ひろぎんホールディングス(HD、広島県広島市中区)のグループ企業は資金調達やコンサルティングなどを担っています。

ひろぎんHDは、外国人観光客にとって音戸の知名度は低いですが、高級ホテルの誘致などを通じて人気を高められると評価しました。

部谷俊雄社長は「瀬戸内には観光資源がたくさんあるのに、高級ホテルがあまりなかった」と説明しています。

広島市、呉市、尾道市でのクルーズなど「面的に瀬戸内海をうまく使うことを考えなければいけない」と語っています。

ヒルトンが宮島の対岸に開業するのは、上級ブランド「LXRホテルズ&リゾーツ」です。

ひろぎんHDのグループ社員向け保養施設の跡地に建てます。

「厳島神社を望む海辺で、ぜいたくで唯一無二の体験を提供する」とし、国内で高まる高級ホテルへの需要に対応する考えです。

広島県内では、世界的高級ホテル「アマン」の創業者が手がける新ブランドの旅館「アズミ瀬戸田」が2021年、尾道市瀬戸田町に開業しました。

四国でも、香港拠点のマンダリンオリエンタルホテルグループが2027年夏、国内2か所目のホテルを我が香川県高松市にオープンする計画です。

香川県の直島にも富裕層向けの古民家風ホテルを2027年に開業します。

観光庁の宿泊旅行統計によると、2023年に広島県に宿泊した外国人は延べ144万人と10年前の約3倍に増えました。

安田女子大国際観光ビジネス学科のジョアン・ロマォン准教授(観光学)は「繰り返し日本を訪れたい外国人は、混雑を避けられる観光スポットを瀬戸内に求めている」と分析しています。

多島美や瀬戸内しまなみ海道のサイクリングなどの魅力が広く知られるようになったのも要因とみています。

我が香川県の話しは当然知っていますが、広島でもたくさんできているんですね。

昨年、広島市に久しぶりに行ったときに、路面電車や原爆ドームなどは外国人だらけだなぁと思いましたが、外国人観光客向けとしてはいいんでしょうね。

先日、広島にお住まいの方が、広島は外国人がたくさん来ているけれど、富裕層ではないので、お金はあまり使わないとおっしゃっていましたが、どうなるんでしょうね。

札幌・東京・名古屋・大阪・福岡だけではなく、中四国地方にも来て、お金を使って欲しいと思っていますので、期待したいですね。

なぜ外資系高級ホテルの進出計画が続々と瀬戸内に?について、あなたはどう思われましたか?


「ついにナイキ王国落城へ」箱根駅伝の厚底戦争で新首位候補の”2社”が完全包囲!

PRESIDENT Onlineによると、2025年の箱根駅伝のレースの行方とともに、毎年注目されるのが選手が履くシューズのようです。

ナイキが2017年に厚底を投入後、ずっとシェア率のトップを突っ走ってきましたが、最近はライバル社も猛追しています。

スポーツライターの酒井政人さんがシューズ戦争の最新事情を報告しています。

国民的行事となっている箱根駅伝ですが、近年は箱根ランナーたちが着用するシューズも注目を浴びており、スポーツブランドの“戦い”が過熱しています。

ナイキが2017年に反発力のあるカーボンプレートを軽量でエネルギーリターンの高いフォームで挟んだ“厚底シューズ”を投入すると、シューズ革命が起こりました。

駅伝やマラソンのタイムが大幅短縮したのです。

箱根駅伝を走る選手のシューズシェア率は2018年大会からナイキがトップを独走しています。

2021年大会では95.7%(210人中201人)に到達して、1社独占のような異常事態となったのです。

その間、他社もカーボンプレート搭載の厚底モデルを開発しています。

近年はナイキの圧倒的優位が崩れているのです。

前回の2024年大会(記念大会で230人が出場)はナイキが42.6%(98人)でトップを守るも、アシックスが24.8%(57人)まで上昇しました。

アディダスも18.3%(42人)と肉薄しました。

さらにプーマが8.7%(20人)と大躍進しました。

他にもミズノ(5人)、オン(3人)、ホカ(2人)、ニューバランス(1人)、アンダーアーマー(1人)、ブルックス(1人)がいて、過去最多となる10ブランドが新春の舞台を駆け抜けたのです。

箱根駅伝のシューズシェア争いは“群雄割拠”の時代に入ったと言っていいでしょう。

そして2025年大会ですが、「ついに王者・ナイキが首位から陥落する」との予測も出てきました。

では、新王者はどこなのでしょうか?

候補はアシックスとアディダスです。

アシックスは2017年大会でシェアトップでしたが、2021年大会でまさかの0人となりました。

かつての王者が屈辱的な大惨敗を喫したのです。

崖っぷちに立ったアシックスは2019年11月にトップアスリートが勝てるシューズを開発すべく各部署の精鋭を集めた社長直轄組織「Cプロジェクト」を発足しました。

2021年3月にランナーの走り方に着目した「METASPEED」シリーズを発売したのです。

ストライド型(歩幅を伸ばすことでスピードを上げる)のランナーに向けた「SKY」と、ピッチ型(ピッチの回転数を上げることでスピードを上げる)に向けた「EDGE」の2種類があり、ともにストライド(歩幅)が伸びやすい仕様になっています。

同モデルを履いた当時33歳だった川内優輝選手が、25歳の時に出した自己ベスト(2時間8分14秒)を大幅に塗り替える2時間7分27秒をマークしたのです。

「METASPEED」が脚光を浴びるようなると、アシックスが反撃を開始しました。

箱根駅伝は2022年大会でシェア率を11.4%まで取り戻して、2023年大会で15.2%にアップしました。

前回大会で24.8%まで引き上げて、ナイキの背中がグンと近づいてきたのです。

2024年3月にはパリ五輪を前に「METASPEED PARIS」シリーズを発売しました。

新採用された「FF TURBO PLUS」というミッドソール素材が従来素材と比較して、約8.0%軽く、反発性は約8.2%、クッション性は約6.0%向上しました。

その結果、「SKY」は約20g、「EDGE」は約25g軽くなったのです。

また「SKY」はカーボンプレート前足部の幅を拡大、「EDGE」は前足部の厚みを3mm増加させたことで反発性がアップしました。

今季の学生駅伝は前年と比べて、10月の出雲駅伝で4.4%、箱根予選会で7.6%、全日本大学駅伝大会で2.7%も着用率がアップしました。

先日行われた全国高校駅伝でもアシックスの着用者が目立っていました。

前回の箱根駅伝は青山学院大学が往路をぶっち切ると、復路も独走しました。

優勝の立役者となったのが、花の2区で区間賞を獲得した黒田朝日選手と、3区で日本人最高記録を叩き出した太田蒼生選手です。

このふたりは8万2,500円(税込)のスーパーシューズ「アディゼロ アディオス Pro EVO 1」で爆走しました。

従来のレース用シューズより40%軽い片足138g(27.0cm)という超軽量モデルが彼らのポテンシャルを引き出したのです。

「抜群に軽さが違っていて、履いていても、シューズが気にならないくらいに軽いんです。僕はなかなかすごいペースで入ったんですけど、後半に何回も仕掛けることができた。脚に余力があったのは、シューズのおかげでもあるのかなと思います」と太田選手は振り返っています。

「アディゼロ アディオス Pro EVO 1」は大量生産が困難なモデルで、前回大会の着用者は3人しかいませんでした。

徐々に有力選手への提供も進んでおり、着用者が大幅に増えそうです。

今大会でもレースの命運を左右する存在になるかもしれません。

アディダスは最新のレーシングモデル「アディゼロ アディオス プロ 4」を11月27日、世界に先駆けて日本国内限定で先行発売しました。

箱根駅伝ではこちらが主要モデルになるでしょう。

また、國學院大学のエース平林清澄選手(4年)はさほどソールが厚くない「アディゼロ タクミ セン ナイン」を愛用しています。

アディダスは2025年の箱根駅伝で「ブランドシェアNo.1」を目標に掲げていますが、正月決戦の前哨戦ともいえる11月の全日本大学駅伝(関東15校)のシューズシェア率はナイキの32%に迫る28%でした。

前年(59%)を27ポイントも下落したナイキに対して、アディダスは前年を8ポイントも上回ったのです。

また、プーマも前年の6%から17%に伸ばしています。

プーマは全日本大学駅伝での着用者が2021年0人、2022年3人、2023年10人、2024年22人と右肩上がりです。

箱根駅伝でも着用者が倍増するでしょう。

山口智規選手(早稲田大学3)、斎藤将也選手(城西大学3)、青木瑠郁選手(國學院大学3)、馬場賢人選手(立教大学3)らレースのカギを握る選手が着用予定で、新たなドラマをつくるかもしれません。

最近はアディダス、アシックスらに押され気味のナイキですが、世界の舞台では結果を残しています。

2023年9月のベルリンマラソンで「アディゼロ アディオス Pro EVO 1」を履いたティギスト・アセファ(エチオピア)が2時間11分53秒の世界記録(当時)を打ち立てて、関係者を驚かせましたが、2024年10月のシカゴマラソンでその記録を今度は「ナイキ アルファフライ 3」を着用したルース・チェプンゲティチ(ケニア)が2時間9分56秒という驚異的なタイムで塗り替えたのです。

ナイキが現在販売中の最新レーシングシューズは「アルファフライ 3」と「ヴェイパーフライ 3」というモデルです。

しかし、ナイキは水面下で「ヴェイパーフライ 4」と思われる一般発売前のモデルを一部選手にプッシュしているようで、その影響がどれぐらいあるのでしょうか?

それから前回の箱根駅伝で3人が着用したオンにも注目です。

全日本大学駅伝は5人の選手がオンのシューズで出走しました。

国内ではまだ未発売の「Cloudboom 4」というモデルを着用した駒澤大学・篠原倖太朗選手(4年)が7区で青山学院大学・太田蒼生選手(4年)、國學院大学・平林清澄選手(4年)らを抑えて、ハイレベルの区間賞をゲットしたのです。

また、全日本大学駅伝では3区でトップを突っ走った青山学院大学・折田壮太選手(1年)、創価大学・吉田凌選手(4年)という実力者もオンを着用していました。

ふたりが使用していたシューズがまた斬新だったのです。

2024年7月に発表した最新テクノロジーを搭載した「Cloudboom Strike LS」というモデルになります。

自動化されたロボットアームで素材をスプレー噴射することで、接着剤フリーのつなぎ目のないアッパーを実現しています。

超軽量の立体成型のため、極薄でシームレスなつくりで靴紐なしで着用できるのです。

とにかく足へのフィット感が抜群で、サポート性を発揮しています。

インソールも中敷きもなく、足が直接ハイパーフォームに接するため、エネルギーのロスも少ないのです。

ビジュアル面でも目立つ“近未来シューズ”で快走する選手が出てくると一気に話題になりそうです。

王座奪還を目指す駒澤大学のキーマンとなる佐藤圭汰選手(3年)もオンを着用する可能性が高いです。

前回はシューズシェア率が1.2%(3人)だったブランドが、箱根駅伝2度目の登場で強烈なインパクトを残すかもしれません。

結果は、青山学院大学の優勝でしたね。

Runtripの速報によると、アディダスが76名で着用数トップでした。
今大会の出場全210選手のうち、ブランド別着用率ではアディダスが36.2%(76名)となり大きく躍進しました。

METASPEEDシリーズを展開するアシックスが25.7%(54名)と続く形となりました。
そして、ナイキの着用率は23.3%(49名)でした。

2017年にヴェイパーフライ 4%登場以来、ヴェイパーフライやアルファフライといったナイキのレーシングシューズを着用する選手が数多く見られましたが、その情勢が変化する結果となりました。

すでに登場しているアルファフライ 3やヴェイパーフライ 3のほか、ヴェイパーフライ ネクスト% 4プロトタイプを着用する選手も見られました。
さらに、プーマは11.9%(25名)、Onが1.4%(3名)、ミズノ、ニューバランス、ブルックスがそれぞれ0.5%(各ブランド1名)と続きました。
全10区間の区間賞選手の着用シューズに絞ると、10選手中着用シューズの最多は6名のアディダスでした。

全体のシューズ着用率のみならず、“速さ”においてもその勢いが現れました。
なお、アディダスを着用した選手の中でも最新モデルのADIZERO ADIOS PRO 4を着用して区間賞を獲得した選手は4名、極めて軽量なモデルとして注目を集めるADIZERO ADIOS PRO EVO1を履いて区間賞を獲得したのは2名と、選手たちの中でも選択は分かれた模様です。
なお、7区区間新記録で区間賞を獲得した駒澤大学・佐藤圭汰選手はOnのCloudboom Strikeを着用してレースに出走するなど、話題となりました。
そのほか、9区区間賞を獲得した城西大学・桜井優我選手をはじめプーマ『ディヴィエイト ニトロ エリート 3』を着用した選手も多く見られました。
沿道にも多くの観客が駆けつけ、210名の選手たちが力走する姿に声援が送られた第101回箱根駅伝ですが、選手たちを支えるシューズの今後の動向にも、注目が集まりますね。

個人的には、マラソンとかをするわけではないですが、ニューバランスとかアディダスとかプーマとかアシックスとかが好きなので、頑張って欲しいですね。

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厚生労働省が次期年金制度改革での専業主婦優遇「3号」廃止を見送り!

毎日新聞によると、厚生労働省は、2025年の通常国会に法案の提出を目指している年金制度改革で、会社員らに扶養される配偶者が年金保険料を納めなくても基礎年金を受け取れる「第3号被保険者制度(3号)」の廃止を盛り込まない方針だそうです。

パート従業員らの働き控えを招く「年収の壁」の温床と批判され、日本商工会議所や連合などが将来的な廃止を求めていました。

直ちに廃止すると不利益を被る人が多いため、本格的な議論は5年後の次回以降になるとみられます。

公的年金制度の加入者には3つの区分があります。

自営業者やフリーランスなど国民年金の保険料を自ら納める「第1号被保険者」と、会社員や公務員など労使折半で厚生年金保険料を支払う「第2号被保険者」に加え、3号です。

3号の主な加入者は専業主婦やパート労働者らで、勤務する企業の規模が従業員50人以下なら年収130万円、51人以上なら同106万円未満であれば3号にとどまれます。

3号は1985年に、サラリーマン世帯の専業主婦でも自分名義の年金権を確保できるよう創設されました。

当時は約1,093万人が加入していましたが、共働き世帯の増加を背景に2024年5月時点で約676万人に減少しています。

20代女性で3号の人は1割未満ですが、35歳以上になると約3割を占めています。

2024年10月以降、連合や日本商工会議所、経済同友会が中小企業の人手不足を背景に「将来的な廃止」を求める提言を公表しました。

共働きが増加する中、働かずに年金を受け取れることに不公平感も残り、男女の賃金格差を助長するとの批判も上がっています。

年金制度改革を議論する厚労省の社会保障審議会年金部会では、これまで3号のあり方を複数回議論しています。

委員からは「女性の就労を阻む」と廃止を求める意見が上がる一方、「3号には所得保障機能がある」などと存続を求める声もあり、現段階で議論は収束していません。

年金制度は5年に1度見直されており、厚生労働省は次回以降、廃止するかどうか本格的な議論を始める方向です。

当面はパート労働者が厚生年金に入りやすくなるよう要件を緩和し、3号からの移行を目指しています。

個人的には、3号が人手不足の一因だと考えていますし、優秀な方が労働市場に出てこず、日本経済にとってマイナス効果を与えていると思いますので、5年後と言わず、早めに廃止等の検討して欲しいと思います。

厚生労働省が次期年金制度改革での専業主婦優遇「3号」廃止を見送ることについて、あなたはどう思われましたか?


王子ファイバーがマイクロプラスチック汚染対策で人工芝を紙製に!

日本経済新聞によると、細かく砕けたプラスチック片が分解されずに海中を漂う「マイクロプラスチック」は、排出源としてレジ袋や飲料ボトルを思い浮かべがちですが、実は人工芝が大きな原因であることが明らかになってきたようです。

健康や生態系への悪影響が懸念されるなか、日本のメーカーが対策に乗り出しました。

「紙から人工芝を作る。」と、2024年9月中旬、王子ファイバー(東京都中央区)の幹部らが研究開発の進捗について議論しました。

「引っ張る力に対しては合成繊維に負けない強度になってきた」「屋外のスポーツで使うためにさらに摩擦にも強くしていこう」

紙原料の糸の製造を手掛ける王子ファイバーは、技術力の応用展開の一環として2023年から人工芝の販売を始めました。

紙幣にも使われているマニラ麻の繊維で紙をつくり、それを独自の製法で糸にして編み上げます。

水に弱い紙の弱点は克服し、環境に負荷をかけない生分解性を強みとして屋内向け市場に参入する段階まできました。

「すでに家庭やオフィスのラグの引き合いがある」(平井雅一社長)ようです。

次のステップは市場規模が大きい屋外向けの人工芝です。

サッカーや野球などスポーツのフィールドに使うには、まだ耐久性が十分ではありません。

張り替えの頻度を踏まえると、価格は通常製品の4〜5倍程度にしなければ収益化しません。

販売開始は2025年度、3年ほどで年間10億円規模の売上高が当面の目標です。

コスト削減に向けて他の原料も模索するなど試行錯誤が続いています。

プラスチックごみ問題は深刻度を増しています。

経済協力開発機構(OECD)の2022年の発表によると、2019年には世界で年間2,200万トンのプラスチックが海や陸上などに流出しました。

プラごみのなかでも5ミリメートル以下のマイクロプラは、飲み水や魚から人間へと取り込まれるリスクが高くなっています。

世界自然保護基金(WWF)の資料では、クレジットカード1枚分に相当する約5グラムのマイクロプラが世界の人々の口に毎週入っている可能性が示唆されました。

人体への影響については、世界の様々な機関で研究が行われている段階です。

名古屋大学の春里暁人特任講師が海などを漂うマイクロプラを再現したものを、通常実験で使われる投与量の1,000分の1以下にして2か月間、水に含ませてマウスに与えたところ、腸の免疫の働きが落ちました。

「ごく微量の投与で安全を確認するつもりだったが、健康に何らかの影響が出るという懸念が残った」(春里氏)

人工芝が問題視されるのは、スポーツ競技などで摩耗するとマイクロプラの排出源となるためです。

パイルと呼ぶ芝部分と根元の隙間を埋めて人の足腰の負担を和らげる充塡剤で構成されるが、パイルはプラスチック製、充塡剤はゴムチップ製が主流です。

環境問題に取り組むピリカ(東京都渋谷区)は2020年から2021年にかけて、国内120地点で河川や海などに流出したマイクロプラを調査しました。

質量でみると、人工芝が25.3%を占めて最多でした。

発生源を突き止めたピリカの調査手法は国連でも導入されました。

小嶌不二夫社長は「企業は予防的に対処すべきだ」と話しています。

規制の動きも出ています。

欧州連合(EU)では2023年9月、充塡剤などマイクロプラの原因となる部材を意図的に添加した製品の域内での販売を2031年以降に禁止することを決めました。

2024年3月には東京都多摩市が国内で初めて独自の人工芝のマイクロプラ流出対策ガイドラインを公表しました。

人工芝はパイルなどの原料を仕入れて編めば一定の品質の製品になるため、中小企業や地場の織物企業が取り扱う事例も多いようです。

世界の参入業者が正確につかめないなか、環境対策の先頭に立つのは日本の大手企業となります。

住友ゴム工業はピリカの調査結果を受け、2021年から独自システムの実証実験を始めました。

流出経路となる排水溝と施設を囲むフェンスにフィルターやネットを設けたり、人工芝の外周部に流出しづらい高比重の充塡剤を使ったりする仕組みです。

定期的なメンテナンスは必要ですが、流出をほぼ防げるそうです。

住友ゴム工業は新設と張り替えの合算で年間にテニスコート約400面、サッカー場70面ほどの人工芝の敷設を手がけ、国内の面積シェアは4割程度とみられます。

ハイブリッド事業本部の長谷川浩氏は「全件にシステムを設置するべく根気よく説明を続ける」と語っています。

ミズノはマイクロプラの流出を抑えた人工芝を2014年から販売し、現在は人工芝の売上高のほとんどを占めています。

パイル1本ずつが縮れる特殊な加工を施し、ちぎれにくくしました。

充塡剤の流出は従来品と比べて新品で84%、摩耗後でも70%少ないそうです。

環境省が2023年に「環境技術実証事業」に選定し、2023年12月には台湾の「台北ドーム」でも採用されました。

足元では毎年10%ほど売上高が伸長しており、スポーツ用品で販売網のある海外展開の拡大を視野に入れています。

カネカは人工芝への導入を視野に同社が開発した生分解性プラ原料の耐久性強化などの研究を進めています。

海に流出しても微生物が分解し、最終的に二酸化炭素と水になる強みがあり、使い捨てのストローやフォークなどで利用の裾野が広がっています。

調査会社のグローバルインフォメーションは、人工芝の世界市場が2030年には2023年比で63%増の57億8千万ドル(約8,500億円)に達すると予測しています。

具体的な健康被害が出てからでは遅いです。

将来のリスクを率先して極小化する努力は、高い技術力を持つ日本企業が販路を拡大するための武器にもなるでしょう。

少し前から、『マイクロプラスチック』のことがニュース等で取り上げられ、ペットボトルなどが結構気になっていましたが、人工芝が大きな原因なのと、対策は日本企業が進んでいるということを知り、驚きました。

スポーツに影響を及ぼしてはいけないと思いますし、日本企業の技術力の高さを世界に示し、対策ができるといいですね。

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タリーズの顧客9万人の情報漏洩の可能性!

朝日新聞によると、タリーズコーヒージャパンは、先日、通販サイト「タリーズオンラインストア」が不正アクセスを受け、会員登録していた顧客9万2,685人の個人情報が漏えいした可能性があると発表しました。

このうち5万2,958人は、クレジットカードの情報が流出したおそれがあるそうです。

タリーズコーヒージャパンは、2024年5月、不正アクセスによって顧客情報が漏れた可能性があると発表し、サイトを一時閉鎖し、第三者調査機関による調査を進めてきました。

漏えいした可能性があるのは顧客の氏名や住所、電話番号、メールアドレスなどです。

さらに、2021年7月以降に通販サイトの決済で使ったクレジットカードについて、カード番号と名義人名、有効期限、セキュリティーコードが漏れた可能性があります。

対象者にはメールや郵送で個別に連絡しているそうです。

タリーズコーヒージャパンは「今回の公表に至るまで時間を要しましたことを深くおわび申し上げます。このたびの事態を厳粛に受け止め、再発防止を図ってまいります」などとコメントしました。

クレジットカードのセキュリティーコードが漏れた可能性があるというのがよく分からないのですが、セキュリティーコードを保存しているのでしょうか?

一律に補償(お礼?)するにしろ、かなりの額になると思いますし、委託先とかから漏れていたのかもしれませんが、そういうところに委託することに責任があるわけですから、タリーズコーヒージャパンは信用をかなり失ったでしょうね。

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金融庁がビッグモーターの不正で大型保険代理店に新規制!

日本経済新聞によると、金融庁は大規模な保険代理店の規制強化に乗り出します。

複数の保険会社の商品を扱う一定規模以上の乗り合い代理店に対し、コンプライアンス(法令順守)担当者の設置を義務づけるなど複数の案を検討します。

内部管理体制の拡充を求めることで、中古車販売店大手の旧ビッグモーターによる保険金不正請求のような不正が再発する事態を防ぎます。

鈴木俊一金融相が、金融審議会(首相の諮問機関)総会で、新規制の検討を諮問する見込みです。

金融庁は2024年9月中に新たな会議体を立ち上げ、有識者を交えた議論を始めます。

2025年に保険業法改正案を国会に提出することを視野に、新規制案の具体化を急ぎます。

15社以上の保険会社の商品を扱うなど一定規模以上の代理店は現在、保険会社から受け取る手数料などを記した事業報告書を年1回提出する必要があります。

こうした代理店は500社程度あるとみられます。

新たに上乗せする規制では対象の代理店を更に絞り込んだうえで、法令順守の強化につながるルールを追加で課していく方針です。

法令順守担当者の配置や、内部通報体制の構築を義務づける案などを検討する見通しです。

新規制の対象となる代理店を決めるため、保険会社に取引関係がある大規模代理店の保険料収入の提出を求めるなど現状把握のための調査を進めます。

調査結果を基に、保険料収入や従業員数といった新たな大型代理店の基準を設けた上で、規制を適用していく方向です。

金融庁が大規模な乗り合い代理店に照準を合わせる背景には、旧ビッグモーターによる大規模な不正の発覚があります。

旧ビッグモーターでは、会社法上の要件を満たす取締役会を開いていなかったり、内部通報の規定が整備されていなかったりするなどガバナンス(企業統治)上の不備が多数見つかりました。

金融庁は、不適切な内部管理体制が不正の拡大を招いたとみています。

大型代理店は顧客の数が多く、不正が実行された場合の被害も大きくなる可能性があるため、規模の小さな代理店よりも厳しい規制が必要だと判断しました。

ブローカー(保険仲立ち人)の活用促進に向けた議論も始めます。

今の規制ではブローカーと保険代理店が協業することはできませんが、この規制の緩和を検討し、企業がブローカーと代理店の両方を使って、より良い内容の保険契約を結べるようにします。

2023年に発覚した大手損保による企業向け保険の価格調整問題では、企業が自社グループの代理店に依存し、不適切な保険契約を見破れない実態も浮き彫りになりました。

より中立的な立場のブローカーが関与することで、企業が対等な立場で保険会社側と交渉し、カルテルなどの不正が起きないようにします。

金融庁は大型代理店に対する新規制の検討と並行して、資金決済法の見直しについても議論を始めます。

同法は銀行以外の事業者にも一定の決済サービスなどの提供を認める「資金移動業」を規定しています。

この資金移動業の登録に関する要件が、現在の金融サービスの状況に合っているかを検討します。

例えば、近年増えている後払い決済サービスを提供する事業者は資金移動業の登録対象になっていません。

利用者から資金を事前に預かり、支払いに充てる従来の決済サービスとは異なるためです。

ただ、事前に資金を預かっていないとしても、提供しているサービスの質は同等だとの指摘もあります。

金融庁関係者は「世の中の動きに法律が追いついていないなら必要な部分は見直していきたい」と語っており、今後立ち上げる金融審議会の作業部会で議論していく考えのようです。

自己の利益のために、お互いが修理を依頼したり、保険の契約を取っていたりしていたわけですから、その辺りはきちんと規制して欲しいですね。

あと、保険会社が大手代理店に広告費を支払うなど、自分のところの保険を扱ってもらうために渡したり、大手代理店に出向した保険会社の職員が個人情報を漏らしたりしているわけですから、コンプライアンスの面も含めて、保険会社と大手代理店のおかしな関係を断ち切って欲しいですね。

金融庁がビッグモーターの不正で大型保険代理店に新規制をすることについて、あなたはどう思われましたか?


日本生命の元職員が顧客個人情報を公開など生保会社で客の金銭詐取が続出の理由!

日本生命保険の元女性職員が、インターネット上にプロ野球球団・読売巨人軍の選手への殺害予告を30回以上にわたり投稿し、威力業務妨害の容疑で逮捕されました。

女性は日本生命の顧客情報管理システムの当該選手の画面を撮影し投稿していました。

なぜ生保職員・元職員による不正や犯罪が絶えないのでしょうか?

Business Journalが、業界関係者の見解を交えて追っています。

生保元職員による不正事件として世間から大きな関心が寄せられたのが、2020年に発覚した、第一生命保険の元・特別調査役の女性による約19億円の金銭詐取事件でした。

女性は計24人の顧客に架空の金融取引を持ちかけていたが、第一生命保険では他にも元職員による複数の金銭詐取事案が発覚し、被害総額は20億7,690万円に達しました。

2023年には、日本生命の元営業職員が90代の女性に架空の保険契約を提案するなどし、約1,532万円をだまし取っていたことが発覚しました。

先月には明治安田生命保険の元営業職員が顧客10人から約1億3,000万円をだまし取っていたと発表しました。

1994年から2021年までの間、保険料を着服したり、顧客から預かった通帳を使って、契約した保険を担保にお金を借りる制度を悪用して振り込まれたお金を着服していたのです。

なぜ生保職員による不正が相次いでいるのでしょうか?

大手生保社員は言っています。
「現場の生保レディは顧客と非常に親密、かつ何年ものお付き合いをするケースも珍しくなく、顧客から心を許されて通帳を預けられることもある。顧客のなかには高齢で高額な資産を持つ人もおり、業務で扱う金額は何千万単位と高額で金銭感覚が麻痺しやすいうえに、生保レディの給与はそれほど高いわけではない。こうした事情が重なり、『自分もちょっとぐらい得していい』『相手の判断能力が低下しているからバレない』と勘違いして不正に走る人が出る。もっとも、生保会社で働く営業職員は全国で20万人以上おり、確率論的に悪いことをする人が一定数出てくるのは避けられない」

不正が相次ぐ生保会社だが、その業務は金融庁によって厳しく監督されています。

発売する商品や各種契約書類などはすべて金融庁の認可が必要であり、保険募集においては顧客への情報提供や意向把握が義務化されており、逸脱行為があれば金融庁から業務改善命令や業務停止命令などの行政処分を受けます。

そんな生保の営業現場を支えてきた営業職員の労働環境は、独特であることが知られてきました。

いわゆる「ターンオーバー」といわれる大量採用・大量離職が常態化し、かつては入社2年後の離職率は7~8割にも上るといわれ、人の入れ替わりが激しかったのです。

背景には過酷なノルマと歩合給があります。

飛び込み営業を強いられ、ノルマ未達の際には知人に名義を借りて新規の保険契約をつくり、自腹で払う「自爆営業」も横行しました。

給料のうち歩合給の割合が大きいため、契約が取れないと給料が著しく落ち込む仕組みも長く続いていたのです。

「親戚や知人の生命保険契約を切り替えさせ、契約に入ってくれる知り合いがいなくなれば辞めてもらうという“使い捨て”が当たり前だった」(同)

そんな環境がここ数年、大きく変化しています。

日本生命は採用数の目標値を撤廃し、2021年度の採用数は前年度より15%程度減少するなど、各社は年間の採用数を抑制しています。

平均賃金を一律で引き上げ、固定給の割合を増やしたり、既存顧客の継続率やアフターフォローへの取り組みを評価に組み入れるなど“新規契約獲得主義”からの脱却を進めつつあるのです。

「かつて生保の支店や営業所では、営業職員の成績を壁に貼りだしたり、成績が悪い職員を怒鳴ったりといったことが普通に行われていたが、今ではどの大手でも、そのような光景はほとんどみられなくなったのではないか。

ネット生保や保険ショップの台頭により、対面の営業職員経由での新規契約の数が減っているものの、いまだに対面営業は主要な販売チャネルではことには変わりない。

だが、“生保の営業の仕事はキツイ”というイメージが定着していることや、全業界での人手不足で他にも仕事がたくさんあることも影響して、かつてのように黙っていても営業職員のなり手が集まるという状況ではなくなった。
なので生保各社は、待遇を引き上げる一方で人材を厳選して採用するようにし、優秀な人材には長く働いてもらえるよう努力するようになった。

かつてのような“ムチで叩く”やり方ではすぐに人が辞めてしまうため、研修を充実させるなどして職員一人ひとりのスキルとモチベーションを向上させてパフォーマンスを発揮させるという方向に大きくシフトした。

要は、長い年月を経て生保業界もやっと、まともになったということ」(前出・大手生保社員)

また、金融業界関係者は言っています。

「かつては昼休み時間に生保レディが職場に出入りして社員に声をかけ、グッズやパンフレットを配って営業活動する光景がみられたが、現在ではオフィスビルのセキュリティーが厳しくなったこともあり、ほとんどなくなった。

会社の受付に備え付けられた内線電話前に陣取って、片っ端から社員に内線で営業電話をかけたり、若い男性社員をターゲットに合コンを設定して囲い込みを図る猛者もいたが、最近ではそれすらも難しくなっており、生保レディたちはいろいろな工夫をして見込み顧客への接触を図ろうとしている。
生保各社は営業職員の評価基準に既存顧客の契約継続率や顧客訪問の頻度といった項目も加えて評価軸の多様化に努めているが、依然として新規獲得件数が最重要視される傾向は変わらない。

業界特有の、入社3年目くらいから固定給が減る仕組みも残っている。

加えて、最近では顧客者側も保険の購入を検討する際には自分で情報を入念に調べたりフィナンシャルプランナーに相談したりして知識が豊富になっており、営業職員はこれまでのようなGNP(義理・人情・プレゼント)が通用せず、自社・他社の商品に関する知識量とロジカルな説明スキルが求められるようになった。

こうした変化も踏まえ生保各社は、営業職員の採用で厳密な選考を行い人材をより厳選する一方、優秀な職員には長く残ってもらうように取り組み始めた。

要は人材の取捨選択の度合いを強めている」

僕の担当者も過去に何人か変わっていますが、個人情報保護法やコロナなどでなかなか会うこともできず、生保レディも大変なんでしょうね。

まったく話しのかみ合わない飛び込みの生保レディも過去に何人かいましたが。

あとは、商業施設などに来店型の保険代理店も結構入っていますから。

日本生命の元職員が顧客個人情報を公開など生保会社で客の金銭詐取が続出の理由について、あなたはどう思われましたか?


イオンが定額減税で「4万円均一」消費喚起セール!

日本経済新聞によると、イオンは先日、全国の総合スーパー(GMS)の500店舗で定額減税に伴うセールを順次、始めると発表しました。

GMS子会社のイオンリテールでは関東や関西など本州の店舗で寝具やベビーカーなどの「4万円均一」商品を用意しました。

トマトなど野菜の値下げ品も企画します。

インフレで低迷する消費を喚起し、6月の売上高を前年同月に比べ1割増やします。

セールはイオングループの北海道から沖縄まで全国に出店する500のGMSでそれぞれ実施します。

対象とする商品や数量などセールの中身は、地域によって異なります。

このうち、イオンリテールは本州の380店でセールします。

6月のセール企画は前年に比べて2倍の19種類を投入し、セール対象品は前年同月比2倍の850品目に及びます。

まず、税抜きで4万円均一の企画ではマットレスと枕とベッドのセット品やコードレスの掃除機、ベビーカーなどメーカー製品を中心とした11品目を数量限定でそろえました。

通常は5万円~6万円程度の商品で、最大4割引きで提供します。

また、トマト1個やジャガイモ3個などで「105円」均一などインフレで節約志向の強い消費者の購入を促すセール企画も提供します。

小売り各社も動きます。

スーパー大手の西友は13日から加工食品や日用品などを最大3割引きで特売しています。

百貨店の松屋は1日から松屋浅草店(東京都台東区)で和牛や果物など食料品の一部商品を1〜2割引きで提供しています。

定額減税は、政府が近年の税収増を還元して家計支援につなげる目的で6月から実施しています。

1人当たり所得税から年3万円、住民税から年1万円を差し引きます。

納税者本人だけでなく配偶者や子供ら扶養親族も対象になり、家計負担の一定の軽減につながると期待されています。

ただし、インフレに伴う消費動向は冷え込んでいます。

物価変動の影響を除いた実質賃金は3月に24か月連続でマイナスになりました。

3月の家計調査でも、2人以上世帯の消費支出は実質で13か月連続のマイナスを記録しています。

公的年金は2024年度に前年度から2.7%引き上げられましたが、生鮮食品を除く総合の物価上昇率の3.1%(2023年)より低くなっています。

大企業では賃上げが広がりましたが、中小企業まで波及は厳しく、年金受給者も余裕ありません。

先日、イオンスタイル品川シーサイド(東京都品川区)を訪れた30代女性は「野菜の価格が高騰し、子供の離乳食用には買うけど大人の分は安いカット野菜で済ませている。定額減税はあまり意識していなかったが、安ければ買いたいと思う」と話していました。

イオンリテールの伊藤竜也営業企画本部長は「インフレで生活防衛意識が高まり、国内消費は低迷している。イオングループとして定額減税をきっかけとして消費を喚起し、日本を元気にしたい」と語っています。

個人的には、一度に1人当たり4万円支給・減税されるわけではないので、4万円均一のセールをしたところでそれほど効果はないのではないかと思います。あとは、セールによる値下げ分をイオンが全額負担するのであれば構わないと思いますが、おそらく仕入先にも負担させているので、仕入先は大変だろうなぁと思います。特に、野菜を作っている法人や個人事業主は、需給関係によって価格が決まるため、物価高騰などによるコストアップ分を販売価格に転嫁できていないところが多いと思いますので。

いつもイオンなどを見ていると、消費者のためということで値下げとか価格据え置きとかやっていますが、買いたたかれる仕入先の役員・従業員・従業員(そのご家族)も結局、消費者なので、仕入先の方の給料が上がらず、消費に回らないという誰も得しないことになっているのではないかと思いますね。

やはり、安ければいいということでなく、適正な価格で売るというのが重要なのでないかと考えます。

イオンが定額減税で「4万円均一」消費喚起セールをしていることについて、あなたはどう思われましたか?


ホタルイカ大漁は南海トラフ地震の前兆か?

暗闇の中、海面を神秘的に青白く照らす無数の光、その正体は「イカ」です。

週刊現代によると、今春、富山湾でホタルイカが文字通り“爆湧き”しているようです。

2024年3月の漁獲量は、昨シーズンの16倍、1953年の統計開始以来最も多かったようです。

当然、地元は大喜びかと思いきや、この奇妙な現象に一抹の不安を抱えていました。

滑川漁港のベテラン漁師は言っています。
「イカ漁師の間では、大地震の前にはイカがよく獲れるってのは、有名な話さ。おらの親父も南海地震が起きた年(1946年)は、イカが豊漁だったと言ってたな。能登半島地震が起きたばかりだけど、もうすぐでっかい地震が来るかもな」

地震大国の日本では、古くから様々な自然現象を大地震の予兆と捉えてきました。

海の生物の異常行動もその一つです。

2011年の東日本大震災、さらに1995年の阪神・淡路大震災でも、直前にイカの漁獲量が大きく増えています。

これは偶然ではありません。

2024年4月に入り、研究者たちの間でにわかに大地震、マグニチュード(以下M)8~9クラスの南海トラフ地震への警戒度が高まっているのです。

東京大学地震研究所名誉教授の笠原順三氏が警鐘を鳴らしています。
「4月以降、日本列島近辺でフィリピン海プレートがユーラシアプレートに沈み込む動きに起因する地震が多発しています。プレートの境界である南海トラフにひずみがどんどん蓄積しているのは間違いありません」

4月3日、台湾をM7.7の大地震が襲ったことはまだ記憶に新しいですが、震源に近い花蓮県では震度6強を記録し、高層ビルの倒壊などで多くの死傷者を出しました。

それからわずか5日後の4月8日、鹿児島県・大隅半島東方沖を震源とするM5.1の地震が発生しました。
「地震の波がじわじわと日本のほうへ近づいているのではないか……?」
その不安は現実となりました。

4月17日、今度は愛媛県と大分県に挟まれた豊後水道を震源とするM6.6の地震が起きたためです。

同地域では実に56年ぶりの大規模地震です。

とはいえ専門家の中には「豊後水道の地震と南海トラフ地震とは関係しない」と主張する者も少なくないようです。
その論拠は、豊後水道の地震が、プレートを引き裂くような引っぱりの力が働いて起こる「正断層」型だったという点にあります。

他方、南海トラフ地震はプレートを押し潰すような圧縮の力が働いて起こる「逆断層」型ということがわかっています。

そもそも2つの地震はメカニズムが異なる、というわけです。

ところが、笠原氏の考えはまったく違います。
「正断層型と逆断層型が連動することを多くの人は見落としています。2006年に千島列島沖で起きたM7.9の大地震がよい例でしょう。この時は最初に逆断層型が、その直後に正断層型の地震が起き、研究者をはじめ皆が驚きました。したがってその逆、正断層型により逆断層型が誘発されることも想定できます」

台湾もいまだ予断を許さない状況が続いています。

4月23日には再びM6.6の大きな地震を観測しました。

笠原氏が続けています。
「台湾で相次ぐ揺れは、当初こそ3日の余震と考えられていましたが、今では群発地震の様相を呈しています。南海トラフに関連する場所での地震に引き続き警戒する必要があります」

ついつい大きな地震にばかり目がいってしまうかもしれませんが、「小さな地震」にも注視したいですね。
気象庁の調べによれば、4月16日~22日の1週間に観測された地震活動は6,000回以上です。

そのうち、豊後水道だけで2,079回にものぼっています。

その大部分を占めるのが震度1程度の「人間が感じることのできない小さな揺れ」です。

個人的には、兵庫県で阪神・淡路大震災、東京都で東日本大震災を経験していますので、地震はすごく気になるのですが、先日、こどもたちの小学校の参観の時に、『南海トラフ』の授業をやっていましたが、我が香川県は南海トラフがいつ来てもおかしくない状況でしょうね。

個人的には、物流はどうなるのだろうか?、四国が孤立化するのではないだろうか?、瀬戸内海では津波はどうなるのだろうか?などと色々考えています。

備えられることは、備えていきたいと思いますね。

ホタルイカ大漁は南海トラフ地震の前兆か?について、あなたはどう思われましたか?


和牛の子牛価格は暴落しブロッコリーは高騰!

テレビ朝日によると、物価高や異常気象で食材の価格の波が大きくなり、消費者の負担が増しています。

一方で、生産者も高騰や暴落に頭を悩ませていて、沖縄では日本が世界に誇る和牛に異変が起きています。

石垣島で30年以上、親子三代で牛の繁殖農家を営む宮良妙子さん(62)は現状をこう話しています。

宮良さん
「1頭70万~80万円で売れていた牛が、コロナ禍で50万円ぐらい下がって、今は30万円ぐらいになってますね」

今月ここまで行われていた市場の平均価格は1頭あたりおよそ40万円です。

去年の同じ月と比べ、マイナス7万円になりました。

JA沖縄によると、その要因の一つは、物価高だといいます。

比較的安い鶏肉や豚肉などへ消費の流れが変わり、和牛の価格が上がりにくくなっているのです。

それに加えて、ウクライナ侵攻や円安の影響で、エサ代が高騰しています。

石垣島という立地にも理由がありました。

宮良さん
「特に離島は遠いので、飼料も牛自体も運搬する上でのハンディもある。(買い手は)ちょっとためらうのではないかなと思います」

宮良さんの農家では、(メスの子牛の場合)30年前ならば子牛をセリに出すまで18万円ほどかけて育て、36万円ほどで売れていました。

現在は育てるまでに40万円もかかるため、平均販売価格のおよそ35万円で売ると5万円の赤字になってしまいます。

宮良さん
「子牛を育てれば育てるほど、赤字が増えるという現状があります」

同じ石垣島の繁殖農家の中には、専業から離れる決意をしたという人もいるといいます。

繁殖農家 歴3年 30代男性
「兼業がもし赤字補填できるほどにうまくいかなければ、いずれは体力が尽きて離農するしかなくなるのかなという感じはしますね」

男性のように兼業に切り替えたり、農業をやめたりした人が増えたといいます。

畜産農家の努力だけでは、もはやどうにもならないと宮良さんは話します。

宮良さん
「和牛は本当に世界的なブランドなので。和牛が潰れてしまう、和牛を守る手立てを政治が考えてほしいと思います。一生懸命育ててるのにね。消費者にきちんと届いてくれたら、本望だと思うんだけど」

価格が暴落する食品もあれば、反対に高騰している食品もあります。

ブロッコリーの価格が跳ね上がっているのです。

買い物客
「最近しばらく買ってない」
「(Q.きょうは398円)買わない」

青果店の店主も、あきれるほどの高値です。

千駄木金杉青果店 鈴木孝弘店主
「150円から高くても180円ぐらいで売れていたかなという記憶はあるんですけど、398円はちょっと高すぎますよね」

ブロッコリーの仕入れ値は通常、1株100円から150円でしたが、直近では378円で仕入れたといいます。

398円で売っても、ほぼ利益が出ません。

先週はキャベツの店頭価格が1,000円を超える事態になったため、店主は頭を抱えています。

鈴木店主
「(Q.キャベツとブロッコリーの価格高騰について)八百屋さんでは上位の人気野菜で、皆さん大体買われるので。それが高いというのは、売り上げにも大ダメージです」

なぜこんなにまで値上がりしているのでしょうか?

卸売業者を訪ねました。

國崎青果 関東営業所 小園智之所長
「全国的に今年は天候不良によって、ブロッコリーが順調に成長しなかった」

特に九州と四国では、出荷量が去年のおよそ5分の1に落ち込んでいる地域もあるといいます。

ブロッコリーがいつもの価格に戻るのは、いつになるのでしょうか?

小園所長
「今週から徐々に下がってくるとは思うんですけど。福島、新潟、鳥取(の出荷)が出てきて、今後落ち着いてくると思います」

ブロッコリーの他にも、リンゴやミカンも値上がりしているという状況です。

食卓に当たり前にある食材が軒並み高騰していて、家計への圧迫はしばらく続きそうです。

先日新聞に載っていましたが、我が香川県(うどん県)はブロッコリーの出荷額で全国2位になっています。

需要と供給により価格が決まる世界ですから、個人的には、当然ではないかと思います。

農家の方も、価格が高騰するときは野菜などを作れていないわけですから。

基本的に、野菜などは高くなったときにニュースなどで取り上げられますが、基本的に農家の方が値付けをできない市場出荷やJA出荷を根本的に見直す時期に来ているのではないかと思います。

肥料や苗などの価格が上がっても、価格転嫁ができない状況なのですから。

和牛の子牛価格は暴落しブロッコリーは高騰していることについて、あなたはどう思われましたか?


“家族の代わり”担う「身元保証」サービスの指針案の課題は?

「介護施設に入るには保証人が必要と言われましたが私は1人なので…」。
夫に先立たれ、その後、重度のやけどをして1人での生活が難しくなった80歳の女性に頼める家族はなく、途方に暮れる中、助けとなったのは高齢者の「身元保証」を行う事業者でした。

単身高齢者の増加を背景にいま、こうした事業のニーズが高まっています。

しかしながら、NHKによると、ルールがないことから契約上のトラブルも相次いでいて、国は初めて指針の案を示すなど対策に乗り出しています。

入院や施設への入所などの際に、緊急時の対応などのために求められることがある「身元保証」は、法律などで規定されたものではなく、病院や介護施設などが慣習的に求めているものですが、身寄りのない人や頼れる親族などがいない人がサービスを受けられないケースが問題となっています。

静岡県静岡市の介護施設で暮らす80歳の女性は夫に先立たれて市内の自宅で暮らしてきましたが料理中に大やけどをして手術をしたあと、1人での生活は難しくなり、ことし1月、介護施設への入所を希望しました。

ところが、入所の際に求められた「身元保証人」を頼める人がなく、希望した施設には入所できませんでした。

当時の状況について、女性は「介護施設は今の世の中、どこに入るにも保証人などが必要ですが、私は1人なのでしかたがないと思いました」と振り返ります。

その後、女性は市内で身元保証事業を行う社会福祉法人に相談し、事業者に保証人になってもらい、別の介護施設への入所が実現しました。

事業者は入所時の「保証人」になるだけでなく、施設での暮らしに必要なものを買って届けるなど、日常生活の支援もしていて、この日は女性と一緒に振り込みの手続きのため、郵便局の窓口まで付き添っていました。

女性は「病院の付き添いなどもいつも助けていただいて非常に助かっています。お互いに信頼がなければ、そうしたことを頼むこともできないので、家族のような存在です」と話していました。

事業者が保証人になることを条件に、女性を受け入れた介護施設の施設長は「利用者の体調に変化があったときの相談や病院の受診、容体急変時の救急搬送、入院手続きなどはこれまでは親族に頼らざるをえなかったので、事業者のこうしたサービスはとても助かります」と話していました。

身寄りのない高齢者に入院時の「身元保証」などを行う民間のサポート事業をめぐっては、単身の高齢者の増加などで需要が高まる一方、監督する省庁や法律はなく、契約をめぐるトラブルも相次いでいます。

国民生活センターによると、全国の消費生活センターなどに寄せられた相談件数は2018年は100件でしたが去年は302件と5年で3倍以上に増えていることがわかりました。

契約や解約に関する相談が最も多く、「希望していないサービスを追加され高額になった」や「解約を申し出たが返金されない」といった相談があったということです。

こうした状況を受け、厚生労働省などはサービスの健全性を確保し、高齢者などが安心して利用できるよう事業者が守るべき指針の案を初めてとりまとめました。

指針案ではサービスの内容や費用をホームページなどで表示することや、解約や返金方法は重要事項として書面で説明することが望ましいとしています。

また、サービスの提供にあたっては、内容や費用などを記録して定期的に利用者に知らせることや認知症などで利用者が十分に判断できない場合は成年後見制度の活用も求めています。

厚生労働省などは、指針の案についてパブリックコメントを行って意見を募ったうえで最終的な策定を目指すことにしていますが、指針に強制力はなく、監督官庁も決まっていないことから今後、事業が適正に行われているかチェックする体制の整備などが課題となります。

今回の指針の案で、身寄りのない人が入院や施設入所などの際に求められる「身元保証」や、買い物や通院の付き添いなどの「日常生活支援」、亡くなったあとの葬儀や遺品の処分などの「死後事務」を行うサービスは「高齢者等終身サポート事業」と位置づけられました。

こうした事業は、高齢化や単身世帯の増加などを背景に、「介護保険」といった既存の制度では補いきれない部分のニーズを引き受ける形で利用者が増えているとみられます。

事業を利用している殿岡さえ子さん(71)は都内で1人暮らしをしていて、交通事故の影響で高次脳機能障害があるほか、腰椎に痛みもあります。

そのため、月に数回のクリニックへの通院時には、事業者の付き添いサービスを利用していて、この日は男性スタッフが診察に立ち会い、医師の問診を一緒に聞いたり、骨折予防の注射を打つのを見守ったりしたほか、受診料の支払いなどをサポートしていました。

殿岡さんは「今は特に体の具合が悪いので重い荷物を持ってくれたり、一緒にあちこち連れて行ってくれたりするのはとても楽で助かります」と話していました。

こうしたサービスは、事業者との契約に基づいて行われ、支援は亡くなったあとまで続くことから契約が長期にわたるのも特徴です。

そのため、この事業者は利用者の容体が急変したときに備え、受けたい医療や最期に過ごしたい場所などの要望を定期的に確認しているほか、亡くなった後に備え、葬儀や納骨などを行うことをあらかじめ定める契約も結んでいます。

身元保証などを行う事業者の小池安喜さんは「利用者が元気なうちからいざというときの希望や思いを聞いておくことではじめて本人の意思を代弁することができます。高齢で身寄りがなければ、生活に不備が生じる場面が現実にはあり、支援を通じて安心につなげられればと思います」と話していました。

「身元保証」などを行う事業のニーズが高まる中、独自に事業者の質の確保に取り組み始めた自治体も出てきています。

静岡県静岡市ではことし、契約ルールや解約時の返金手続き、利用者からの寄付の扱いなどの基準を新たに定め、条件を満たす場合に限って3年間「優良事業者」として認証する制度を導入しました。

認証の取得を希望した事業者に対しては市がヒアリング調査などを行い、支援や契約の内容、個人情報の取り扱いなど市の定めた基準にのっとった運用をしているか、細かく確認します。

そして基準を満たすと確認できれば「優良事業者」として認証しますが、基準は30項目以上と多岐にわたるため、認証を得たのはまだこの1法人だけです。

今後どれだけ公的な枠組みの中で「身元保証」などの事業の普及が進むかが課題になっています。

認証事業を始めた静岡市地域包括ケア・誰もが活躍推進本部の担当者は「市が一定のルールを作って事業者の質の確保に関わることで、一人暮らしで困っている高齢者が安心して過ごせるよう、終活支援の手伝いができればと考えています」と話していました。

静岡県静岡市内で唯一の認証を受けた事業者で、社会福祉法人「まごころ」の田中努さんは「何もルールがない中での運営は高齢者からすればどの事業者を選んだらいいかわからず戸惑う一方、私たちも手探り状態で支援をするには不安があったので、認証という形でルールを設けてもらえるのはありがたいです。いま多くの高齢者に求められる大事な事業だと思うので、これからは自信を持ってサービスを提供していきたい」と話していました。

事業者向けの指針の案が初めて示されたことについて、「身元保証」などの問題に詳しい日本総合研究所の沢村香苗研究員は「身寄りのない人の増加とともにこれまでは家族が担ってきた役割を代行するサービスへのニーズが高まる中、今回、指針が示されたことで事業者の質をある程度担保して高齢者に不利益がないよう手だてがとられた意義は大きい」と話しています。

その上で、今後の課題については「事業を監督する官庁がない前提は変わっていないので示された指針を事業者がしっかり守れているか、守らなかったらどうなるのかといった実効性や仕組みの検討が必要です。また、支援は有償なので、経済的な事情や判断能力が十分でないなどの理由で利用できない高齢者への対応も考える必要がある。そして、事業者がいるからといって全部を担ってもらおうとすると負荷が高まるため、自治体や地域のほか、親族がいる人はその力も借りて身寄りがない人をより多くの人で高齢者を支えていく体制づくりを目指すべきだ」と話していました。

現代社会においては、『身元保証』は必要なサービスだと思いますが、監督する省庁や法律がないというのは驚きでした。

静岡県静岡市の取り組みはとても素晴らしいことだと思います。し国としても、早く対応して欲しいですね。

そうしないと、きちんとしていない業者がたくさん出てきて、『身元保証』というサービス自体が信頼されない状況になってしまうと思います。

“家族の代わり”担う「身元保証」サービスの指針案の課題について、あなたはどう思われましたか?


Googleが迷惑メール対策を大幅強化しGmailに送れなくなる恐れ! 

日本経済新聞によると、アメリカのGoogleが2024年2月以降、迷惑メール(なりすましメール)対策を大幅に強化した「メール送信者のガイドライン(Email sender guidelines)」を適用すると発表し、メールに携わるIT(情報技術)業界関係者に衝撃が走っているようです。

メールの送信者がこのガイドラインの要件を満たしていない場合、世界最大規模のメールサービス「Gmail」にメールを送れなくなる恐れがあるためです。

具体的には、送信したメールが拒否されたり、受信者の迷惑メールフォルダーに配信されたりする可能性があります。

メール配信事業者や企業のメールサーバー管理者などは、2024年2月の適用開始までに対策を施す必要があります。

なお、通信事業者やインターネット接続事業者(ISP)のほとんどは対応済みなので、それらが割り当てたメールアドレスのユーザーは影響を受けません。

Googleが2023年10月3日(米国時間、以下同)に発表したガイドラインによると、対象になる宛先アドレスは、個人向けのGmailアカウントです。

末尾が@gmail.comまたは@googlemail.comのメールアドレスです。

ガイドライン公開当初は、法人向けクラウドサービスGoogle WorkspaceのGmailアカウントも対象になるとしていました。

しかしながら、2023年12月初めに実施したガイドラインアップデートで対象から外しました。

また、その後、メールの送信にTLSを使用するという要件も加えました(要件については後述)。

TLSは通信を暗号化するプロトコル(通信規約)です。

Googleは今後もガイドラインを適宜アップデートする可能性があります。

このため関係する企業は最新の情報を絶えずチェックする必要があるのです(ガイドラインのURLはhttps://support.google.com/mail/answer/81126)。

今回のガイドラインはすべてのメール送信者が影響を受けます。

しかしながら、特に深刻なのは、Gmailアカウント宛てに大量のメールを送信しているメール配信事業者や企業です。

ガイドラインに記された要件は、Gmailアカウントに1日当たり5,000件以上のメールを送っているかどうかで異なるからです。

一番の違いは、対応すべき送信ドメイン認証の種類です。

送信ドメイン認証とは、送信元メールサーバーのIPアドレスや送信元が施した電子署名を利用して、メールがなりすまされていないかどうかを判断する仕組みです。

1日当たり5,000件未満の送信元は、送信ドメイン認証の「SPF」と「DKIM」のどちらか一方に対応する必要があります。

一方、5,000件以上の送信元はSPFとDKIMの両方に対応した上で「DMARC(ディーマーク)」にも対応しなければならないのです。

1日当たり5,000件未満と5,000件以上で共通の要件もあります。

具体的には「送信元のドメインまたはIPアドレスに有効な正引き及び逆引きDNSレコードを設定する」「メールの送信にTLSを使用する」「受信者から報告される迷惑メールの割合を0.1%未満に保ち、0.3%を超えないようにする」「Internet Message Format標準に準拠する」などです。

国内最大のメールセキュリティー団体「JPAAWG」の会長を務める、インターネットイニシアティブ(IIJ)技術研究所技術連携室の櫻庭秀次シニアリサーチエンジニアによると、これら共通の要件については「配信事業者や企業の多くは既に対応済み」だそうです。

1日当たり5,000件以上の送信元だけの要件もいくつかあります。

その1つがDMARCをパスすることです。

これはメールソフトやウェブブラウザーなどに表示される送信者アドレス(ヘッダーFrom)がなりすまされていないことを意味します。

マーケティング目的のメールや配信登録されたメールの場合には、ワンクリックで登録を解除できるようにするとともに、そのリンクをメールの本文中に分かりやすく表示する必要があります。

前述のように、Gmailアカウントにメールを送信するには送信ドメイン認証に対応する必要があります。

送信ドメイン認証にはSPF、DKIM、DMARCがあります。

SPFとDKIMは、それぞれIPアドレス及び電子署名を利用して、メールの送信元ドメインがなりすまされていないかを確認する仕組みです。

SPFあるいはDKIMを利用すれば送信元ドメインの詐称は見抜けます。

しかしながら、メールソフトやウェブブラウザーなどに表示される送信者アドレスは偽装できてしまいます。

近年の迷惑メールの多くは送信者アドレスを偽装します。

そこで開発されたのがDMARCです。

DMARCは送信ドメイン認証の1つとされるが、厳密には送信元のドメインは検証しません。

SPFやDKIMとの併用を前提としています。

DMARCは、SPFやDKIMの検証をパスした送信元ドメインとメールの送信者アドレスのドメインを照合し、これらが一致したメールのみパス(合格)とするのです。

つまり、DMARCを導入すれば、送信者アドレスのなりすましを見抜けます。

Googleの新しいガイドラインの主な目的は、大量のメールを送信する事業者/企業にDMARCを導入させることだといえるでしょう。

3種類の送信ドメイン認証のうち、国内普及率が最も高いのはSPFです。

総務省の情報通信白書(2023年版)によれば、2022年12月時点でのJPドメインにおけるSPFの普及率は77.2%だそうです。

導入が容易な上に「NTTドコモによる対応が普及を後押しした」(櫻庭シニアリサーチエンジニア)。

NTTドコモは2007年11月、携帯電話の迷惑メール対策の一環として、SPFによる検証機能を用意しました。

ユーザーがなりすましメールを拒否する設定にした場合、SPFに対応していないドメインからのメールは届かなくなりました。

このため企業やISPなどはSPFに対応し、普及率が向上したのです。

前出の情報通信白書によれば、2022年12月時点でDMARCの普及率はわずか2.7%です。

ところが、2023年以降、導入の機運は高まっています。

総務省と警察庁および経済産業省は2023年2月、「クレジットカード会社等に対するフィッシング対策強化の要請」を発表しました。

その中でクレジット会社に対してDMARCの導入を要請しています。

また、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)が2023年7月に公開した「政府機関等の対策基準策定のためのガイドライン(2023年度版)」でも、基本対策事項の1つとしてDMARCの導入を挙げています。

今回のGoogleのガイドラインが、さらに導入を後押しする可能性は高いでしょう。

「SPFのときと同じような普及率の向上が期待できる」(櫻庭シニアリサーチエンジニア)。

ただし、ガイドラインの要件を満たす最低限のハードルは、DMARCよりもDKIMのほうが高いです。

SPFとDMARCについては、DNSサーバーに特定の設定情報(TXTレコード)を追加すればガイドラインをクリアできます。

一方、DKIMはそれだけでは済みません。

送信するメールに電子署名を付与する仕組みが必要です。

自社でメールサーバーを運用している場合にはDKIM用のサーバーを用意します。

オープンソースソフトウエア(OSS)のサーバーソフトとしてはOpenDKIMが有名です。

クラウドメールサービスを利用している場合には、設定変更などが必要になります。

今回のガイドラインでは送信ドメイン認証が注目されますが、メールマガジンなどを配信している事業者や企業は、ワンクリック登録解除への対応も必須です。

メール中の目立つ場所にリンクを用意し、それをクリックするだけでメール配信の登録を解除できるようにする必要があります。

登録解除の申請ページに誘導するリンクや、登録解除のメールを送るようなリンクでは不十分です。

櫻庭シニアリサーチエンジニアによると、ワンクリック登録解除を用意していないメールマガジンは「とても多い」。

2024年2月1日以降、そういったメールマガジンはGmailユーザーに届かなくなる可能性が高いです。

ガイドラインにはワンクリック登録解除の実装方法が記されているため、該当する事業者や企業は参考にしましょう。

メールマガジンなどの送信をメール配信事業者に委託している企業は、その事業者の対応状況を確認する必要があります。

さもないと2024年2月1日以降、Gmailユーザーから「メールマガジンが届かない」といった苦情が押し寄せることになります。

世界中のメールユーザーに大きな影響を与えるであろう今回のガイドラインですが、特にメール配信事業者からの反発は必至です。

Googleとしても当然予想していたでしょう。

迷惑メール撲滅に注力するGoogleの覚悟のほどがうかがえます。

今回のガイドラインを機に、メールを利用している企業は送信量にかかわらず迷惑メールの対策状況、特に送信ドメイン認証の対応状況を確認すべきです。

今後、Googleに続けとばかりに、迷惑メール対策を強化するメールサービスが増える可能性が高いでしょう。

実際、アメリカのYahooはGoogleと同様の対策をすると公表しています。

送信ドメイン認証、特にDMARCに対応していないとメールを受け取ってもらえなくなる時代がすぐそこまで来ているのです。

僕もメルマガを配信したり、受信したりしていますが、対応しないといけないですね。

確かに、毎日、数え切れないほどの迷惑メールが送信されてきますので、Googleの対応を機に、迷惑メールが減れば良いなぁと思います。

Googleが迷惑メール対策を大幅強化しGmailに送れなくなる恐れがあることについて、あなたはどう思われましたか?


「若者集まる」高松中央商店街に大手チェーンが続々出店!

日本経済新聞によると、高松市の中心商店街に外食大手のサイゼリヤやディスカウント店「ドン・キホーテ」など、大手チェーンの新規出店が相次いでいるようです。

これまで香川県内の郊外の大型店舗やロードサイドへの出店が中心だでした。

アーケードの総延長の長さが日本一で、活性化の成功例とされてきた高松中央商店街ですが、新型コロナウイルス禍が落ち着いて若者の往来が戻りつつある機会をとらえ、大手チェーンが進出したかっこうです。

2023年11月下旬、高松中央商店街の中でも注目度が高い丸亀町商店街に、その複合型商業施設「丸亀町グリーン」でサイゼリヤの新店舗がオープンしました。

開業から1か月以上たった現在も、ランチの時間帯をはじめ多くの人でにぎわっています。

サイゼリヤは四国では香川県にしか店舗が無く、新店舗が香川県内4店舗目です。

高松市内では2店舗目となります。

丸亀町グリーンでは、2022年にマクドナルドの新店舗も開業しています。

丸亀町商店街では2023年8月、ディスカウント店「ドン・キホーテ」の新店舗がオープンしました。

ドン・キホーテも高松市郊外に店舗を構えていましたが、商店街を「再開発が進み注目が高まっている地域」(運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの担当者)と位置づけ、出店を決めたようです。

各社は商店街に若者が集まっていることに注目しています。

サイゼリヤは「多くの人が往来していることに加え、若い世代の方の比率が高い」と出店の背景を説明しています。

パン・パシフィックHDも「若い単身世帯の人や学生が楽しめる店舗づくりをしている」そうです。

2012年に開業した丸亀町グリーンは出店誘致の方針の一つとして「飲食メジャーブランドのエリア初出店による集客の強化」を掲げており、マクドナルドやサイゼリヤの誘致に成功しました。

2022年のマクドナルド出店により若者の客足が増えたといい、さらなる出店につながる好循環が生まれているようです。

高松丸亀町商店街振興組合の古川康造理事長は「大手チェーンばかりになるのはよくないが、来てくれるのは歓迎だ」と語っています。

実際にドン・キホーテの集客力が商店街の客足を押し上げている面もあるそうです。

高松市中心部に位置する中央商店街は「日本一長いアーケード商店街」として知られています。

丸亀町商店街など各商店街を合わせた全長は2.7キロメートルで、近隣にはオフィスに加え学校も多く、若者の往来が盛んです。

地方都市の商店街は郊外店舗に押されて活気が失われる地域が多い中で、中央商店街は空き店舗ができても新陳代謝が速く進んでいます。

高松市に見学に訪れる商店街関係者も多いです。

さらにアーケード商店街内ではマンションの建設が相次いでおり、にぎわいの場を持続させる要因になりそうです。

個人的には、チェーン店ばっかりできてと思っていましたが、やはり、集客力はあるんですね。

昔のトキワ街などのにぎわいを知っている人間からすると、現状、商店街を見るとさみしい気持ちになりますし、現在の丸亀町商店街も決して成功しているわけではないと思っていますが、少しでもにぎわいが戻るといいですね。

郊外のショッピングモールに人が集まっても、儲かるのは運営会社だけであまり地域活性化につながらないと思いますので、通勤している人、観光客、出張に来ている人、大学生、専門学生、高校生、何かの会合などで街中に来ている人などが、商店街を訪れてお金を使ってくれて、商店街が活性化すれば、高松市の活性化につながると思いますので、期待したいですね。

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脱毛サロン大手「銀座カラー」の営業停止で「返金は?」などと戸惑い!

「返金はされるのか」。

毎日新聞によると、美容脱毛サロン大手「銀座カラー」の運営会社「エム・シーネットワークスジャパン」(東京都港区)が、2023年12月15日に破産手続き開始を公表したことを受け、利用者とみられる人たちはX(ツイッター)への投稿で不満と戸惑いをにじませています。

「会員の皆さまへ」と、毎日新聞の記者が12月16日昼過ぎに銀座本店(東京都中央区)が入るビルの階段を上ると、店舗に通じる扉にこう題した紙が張ってありました。

「16日以降、全店で営業を停止させていただきますので、会員の皆さまへの施術を行うことはできません」とあり、今後の会員への対応については、登録されているメールアドレスに送信し、破産管財人のホームページに掲載しているとしています。

銀座カラーのウェブサイトによると、過去には約40万円で全身脱毛の施術を何度も受けられる「通い放題プラン」や、約30万円で2年間有効な「脱毛し放題プラン」もあったが、最近は全身脱毛6回コース5万9,400円などがあったようです。

こうしたサービスなどに関し、Xには利用客とみられる人たちからの投稿が相次いだ。

<8年くらい前に永久会員? みたいなのになって、育児落ち着いたらまた通おうと思ってたのに! まだ期限も毛も残ってますけど!!>

<さっき急に倒産の連絡来た…最近、店舗の閉鎖が相次いでたからヤバいのかなって思ってたけど…ショックがでかすぎる>

<急に部分だけの施術になるし、おかしいなとは思ってた。次どこ通えばいいん? また新しく契約?>

<銀座カラー倒産? 40万のプランまだ途中ですけど…>

<脱毛行く準備しよと思って起きたら倒産!?今日まさに予約入れてるけど?? 脱毛し放題コースはどうなるん??>

「会員の皆さまへ」と題された紙には、上野保弁護士(東京第二弁護士会)が破産管財人となり、コールセンターが存在することが示されていました。

また、管財人ホームページを紹介しており、このページには、回数プランの未消化分のサービスは「一切受けられません」と記され、サービスを継承する会社も「現時点ではありません」としています。

また、未消化分のサービスに関する返金は「できません」と説明しており、クレジット会社や信販会社を通じたローン契約などは「クレジット会社などに直接お問い合わせください」としています。

過去にも結構あると思いますが、前払いのところとか、極端に安いところは危険ですね。

利用者も、きちんとお店を選ばないといけないですね。

お店の数が多いから安心とはいかないのが、なかなか難しいところですが。

美容とかダイエットはいつの時代も、ニーズがあるということでしょうから、引っかかる方も多くはなりますね。

脱毛サロン大手「銀座カラー」の営業停止で「返金は?」などと戸惑っていることについて、あなたはどう思われましたか?


世相を表す2023年の漢字は「税」!

NHKによると、ことし1年の世相を漢字ひと文字で表す「今年の漢字」が京都の清水寺で発表され、「税」の文字が選ばれました。

「今年の漢字」は京都市に本部がある「日本漢字能力検定協会」が、その年の世相を表す漢字ひと文字を一般から募集し、最も多かった字が選ばれています。

ことしは11月1日から12月6日までの14万7,878票の応募の中から、最も多い5,976票を集めた「税」の文字が選ばれました。

京都市東山区にある清水寺では午後2時すぎ、森清範貫主が大きな和紙に「税」の字を一気に書き上げました。

「税」が選ばれたのは、消費税率が引き上げられた2014年以来、2です。

「税」の字が選ばれた理由について協会は、1年を通して増税の議論が行われたことに加えて、所得税などの定額減税が話題にのぼったことのほか、インボイス制度の導入やふるさと納税のルールの厳格化など、「税」にまつわるさまざまな改正や検討が行われたことなどをあげています。

筆を執った清水寺の森清範 貫主は「税」が選ばれたことについて「国民がシビアに税の行方を見ている。税に対する意識が非常に強いことを改めて感じた」と話しました。

その上で「世の中は不穏な空気ばかりだが、来年こそは世界の人々が和むような『和』という字が選ばれることを願っている」と話していました。

「今年の漢字」に寄せられた文字は去年に続いて戦争を意識したものが目立った一方、野球に関連した明るいイメージのものも多く並んでいます。

「日本漢字能力検定協会」によりますと2番目は「暑」で、夏の平均気温が気象庁が統計を取り始めてから最も高くなったことを理由にあげています。

1番目の「税」との差は405票でした。

3番目は去年最も多かった「戦」でした。

12番目の「争」とともに2年連続でトップ20に入っていて、ロシアによるウクライナ侵攻や、イスラエル軍とイスラム組織ハマスの軍事衝突などの不安が続いていることを物語っています。

一方、野球のWBC=ワールド・ベースボール・クラシックで日本が優勝したことや、阪神タイガースがプロ野球で38年ぶりの日本一に輝いたこと、それに大リーグの大谷翔平選手の活躍を受けて、野球に関連した「虎」「勝」「球」「翔」「侍」が、トップ20に相次いでランクインしました。

「今年の漢字」は、京都市に本部がある「日本漢字能力検定協会」が1995年に始めました。

これまでの漢字を振り返ると、最も多く選ばれたのは「金」が4回です。

いずれもオリンピックが開催された年に選ばれています。

2番目に多かったのは、「災」と「戦」で2回でした。

気象や災害に関する漢字も多く、東日本大震災が発生した2011年には「絆」が、阪神・淡路大震災が発生した1995年には「震」が選ばれています。

このほか、暮らしや生活に関わる漢字では消費税が8%に引き上げられた2014年には「税」が、新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年には「密」が選ばれています。

先日、長男から『ことしの漢字は「熱」だと思うけどどう思う?』と聞かれて、『同じことを思ったけど「暑」かな?』という会話をしましたが、『税』でしたね。

やはり2023年は10月1日から導入された消費税の『インボイス制度』に翻弄されましたし、税務調査とかで今までで圧倒的に『税務署』の方と会うことが多かったですね。

最近話題の『パーティー券』の問題も『脱税』ではないかと思っていますし、『税』で妙に納得もしました。

世相を表す2023年の漢字は「税」であったことについて、あなたはどう思われましたか?


事業再構築補助金の新規採択の停止を有識者が提言!

東京新聞によると、中央省庁の予算執行の無駄を有識者がチェックする「秋の行政事業レビュー」で、先日、新型コロナウイルス禍で打撃を受けた中小企業の事業転換を支援する「事業再構築補助金」の新規採択をいったん停止するべきだと有識者が提言したそうです。

所管する経済産業省が補助金の効果を検証していないことを問題視し、給付後の企業の状況を調べる仕組みの構築や給付審査の厳格化を求めました。

事業再構築補助金は中小企業の設備投資の費用などを補助する仕組みで、これまでに計7万6,224社が採択されました。

財務省によると、2023年9月末時点で、累計約2兆4千億円の予算を確保しました。

有識者の一人は、「いったん新規採択を停止すべきだ」と指摘しました。

この事業再構築補助金は、基本的に今までにやっていないことに新たにチャレンジする際の設備投資などを補助するというものなので、成功の確率は低いのでしょうが、詐欺的なものもおそらくあると推測されますので、効果を検証することは必要でしょうね。

金額も、中小企業が使える補助金の中ではずば抜けて多額ですから。

僕自身も、事業再構築補助金のお手伝いをさせていただいておりますが、(規模の小さな)中小企業の実態を分かっていない方々が制度設計をされていると思いますし、誰が補助金の恩恵をこうむっているのだろうかと疑問を感じたりもします。

事業再構築補助金の新規採択の停止を有識者が提言したことについて、あなたはどう思われましたか?


2022年の出生数は想定より11年早く初の80万人割れ!

日本経済新聞によると、厚生労働省は、先日、2022年の出生数が外国人を含む速報値で前年比5.1%減の79万9,728人だったと発表しました。
80万人割れは比較可能な1899年以降で初めてです。
国の推計より11年早くなっています。
出産期にあたる世代の減少に加え、新型コロナウイルスの感染拡大で結婚や妊娠・出産をためらう人が増えました。
若い世代の経済不安を和らげ、出産に前向きになれる社会に変える必要があります。

出生数は7年連続で過去最少を更新しました。
2022年の出生数は2019年の89.9万人より10万人少なくなっています。
出生数が最も多かった1949年の269.6万人に比べると、2022年は3割に満たないのです。

急速な出生減の主因はコロナ禍での結婚の減少です。
2019年に60万組を超えていた婚姻数が2020年に53.7万組、2021年に51.4万組に減り、2022年も51万9823組にとどまりました。
日本では結婚数がその後の出生数に直結する傾向があり、影響が色濃く出ました。
コロナ下の経済の混乱も妊娠・出産をためらう要因となりました。

行動制限などは和らいだものの出生数が反転する兆しは見えないようです。
2022年の出生数を月ごとに見ると12月は前年同月に比べて6.8%減っています。
減少率は4か月続けて拡大しています。
年間の減少率も2022年は5.1%で、2021年の3.4%減より大きくなっています。

人口の動きは日本経済の成長力や社会保障の持続性を左右します。
国立社会保障・人口問題研究所が2017年に公表した最新の推計では、基本的なシナリオとされる出生中位の場合に出生数が80万人を下回るのは2033年でした。
実際には11年も前倒しとなりました。
低位では2021年に77万人となって80万人を割る想定で、現状は最も悪いシナリオに近くなっています。

人口減も加速しています。
死亡数は8.9%増の158万2,033人で過去最多を更新しました。
新型コロナによる死亡が影響した可能性があります。
出生から死亡を引いた自然減も78万2,305人と過去最大です。
減少幅は2021年より17万人ほど広がりました。

今回の速報値は外国人による出産や死亡などを含んでいます。
日本人のみの出生数や合計特殊出生率は6月に公表予定です。
減少ペースをもとに、加藤勝信厚労相は2月に「77万人前後になるのではないか」との見方を示しています。

日本の社会保障制度は持続可能性を問われます。
高齢者自身の負担に加えて、現役世代が果たす役割が大きいためです。
年金や医療、介護など約130兆円の給付費の財源のうち、現役が多くを拠出する保険料は全体の半分以上を占めています。
出生が減れば、高齢者を支える将来世代が減ります。
保険料の引き上げなど一段の負担増が避けられなくなるでしょう。

欧米の多くの国はコロナ禍による出生減からすでに回復しています。
ドイツやフランス、ベルギーなど少子化対策が手厚い国は回復が早い傾向があります。

ドイツは2021年の出生数が二十数年ぶりの高水準になりました。
男性の育児参加など子育てしやすい環境作りに取り組んでいます。
フランスは多子世帯の税優遇や育児休業中の賃金保障などで支援しています。

岸田文雄首相は政権の最重要課題として次元の異なる少子化対策を掲げ、3月末をメドに具体策をまとます。

短期的には出産・育児への支援充実が欠かせません。
厚労省の調査によると、妻が35歳未満で理想の数の子どもを持たない夫婦の77.8%が「お金がかかりすぎる」ことを理由に挙げています。

京都大の柴田悠准教授は2023年2月20日の政府会議で児童手当の増額や学費の軽減、保育の定員拡大などが必要と訴えました。
即時に必要な政策に2025年ごろまでに年間6.1兆円規模を投じる必要があるそうです。

コロナの影響で、出会いや結婚が減っているのはあるのでしょうが、その辺を差し引いても、政府の少子化対策の失敗でしょう。
中国の人口が減少したというのも驚きましたが、11年も早いというのは日本の将来がすごく心配になりますね。
うちも子どもが2人いますが、お金は結構かかるなぁと普段から感じますし、一方で、昔はこども手当てや医療費の無償化はなかったでしょうから、自分の両親とかは結構大変だっただろうなぁとよく思います。
将来の日本を支える人達ですから、みんなで知恵を出し合って、安心して結婚や出産や子育てができる日本にしないといけないと本当に思いますね。

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金融庁が「エヌエヌ生命保険」に立ち入り検査へ!

東洋経済によると、金融庁が外資系のエヌエヌ生命保険(旧アイエヌジー生命保険)に対して、近く立ち入り検査に入ることがわかったようです。

エヌエヌ生命の関係者によると、8月19日までに検査予告があったそうです。
中小企業オーナーなどを対象にした「節税保険」の販売や商品開発の実態について、今後検査を進めるとみられます。

節税保険の不適切販売を巡っては、金融庁が2022年7月にマニュライフ生命保険に対して初の行政処分を下したばかりです。
販売行為の組織性や悪質性が生保各社の中でも際立っていたことでやり玉に挙がった格好でしたが、同じく節税保険販売における組織性などが強く疑われていたのがエヌエヌ生命でした。

そもそも同社は2022年2月、金融庁から保険業法に基づく報告徴求命令を受けており、逓増定期保険などを活用し、「租税回避行為」を指南する私製の資料が多数見つかったことをすでに報告しています。

今後の立ち入り検査の動向次第では、マニュライフ生命の事例と同様に、他社に転じたエヌエヌ生命の旧経営陣に対する責任追及に発展する可能性もあります。

保険の本質を忘れているような生命保険会社は処分されて当然かと思います。
僕自身も代理店をやっていますが、こういったことで色々なことが厳しくなっていきますので、勘弁して欲しいですね。
他社に転じた旧経営陣の責任もきちんと追求して欲しいと思います。
やってはいけないことをやって、多額の報酬を得たり、多額の報酬で他社に転じているのでしょうから。

金融庁が「エヌエヌ生命保険」に立ち入り検査することについて、どう思われましたか?


国税庁をかたる不審なメールにご注意!

TabisLandによると、国税庁をかたる不審なショートメッセージやメールから、国税庁ホームページになりすました偽のホームページに誘導する事例が見つかっているとして、国税庁が注意を呼びかけています。

情報によると、国税庁の名称や国税庁と類似した名称を使用した団体から、携帯電話等に「還付金を振り込む。」、「受取口座情報を返信してください。」などの内容のメールが届く事例が発生しているようです。

一例としては、「National Tax Agency(国税庁)」を名乗る者から、「You are eligible to receive a tax return of JPY~(~円の税金の払い戻しを受ける権利がある)」という旨のフィッシングメールが届き、メールに記載されたアドレス(https://www.nta.go.jp/~)をクリックすると、国税庁の偽サイト画面が表示され、本人確認と称して「Name(氏名)」「Date of birth(生年月日)」「16 digit debit card number(16桁のデビットカード番号)」等の個人情報を取得しようとする事例が発生しています。

国税庁(国税局、税務署を含む)からショートメッセージによる案内を送信することはなく、国税の納付を求める旨や、差押えの執行を予告する旨のショートメッセージやメールも送信していません。
国税庁からのメールによる案内は、国税庁ホームページ新着情報の配信サービスの登録をしている場合、国税庁メールマガジン配信サービスの登録をしている場合、e-Taxの利用にあたりメールアドレスを登録している場合に限って送信しています。

国税庁では、不審なショートメッセージやメールを受信した場合や、国税庁ホームページをかたるサイトを発見した場合には、アクセスすると被害を受けるおそれがあるためアクセスしないこと、また、国税庁ホームページを利用する際にはブラウザのアドレス欄(国税庁ホームページアドレスは、https://www.nta.go.jp/)を必ず確認するよう呼びかけています。

最近は、色々な不審メールがたくさん送られてきますね。
国税庁からメールが送られてくると、焦る方もおられると思いますので、そのあたりの心理状況もついているんでしょうね。
安易に、クリックとかしないようにしましょう。

国税庁をかたる不審なメールにご注意!について、どう思われましたか?


持続化給付金の不正受給が続々発覚し自主返還は166億円に!

朝日新聞によると、家族ぐるみで計約9億6千万円もの持続化給付金の不正受給にかかわったとして、住居不詳の男性(47)が詐欺容疑で指名手配され(インドネシアで逮捕)、男性の元妻と長男、次男が逮捕されました。
新型コロナウイルスの経済対策として導入された持続化給付金は、迅速な支給のため手続きが簡素化された半面、後に数多くの不正受給が発覚しています。

中小企業庁によると、要件を満たさなかったとして給付金の受給者が自主返還を申し出た件数は、2022年5月26日時点で約2万2千件です。
このうち約1万5千件についてはすでに返還があり、その総額は約166億円に上っています。
中小企業庁は、自主返還があった場合には警察への通報や被害相談はしていないそうです。

一方で、全国の警察による摘発も相次いでいます。
2021年3月、衆院議員事務所元スタッフの男ら4人が給付金100万円を詐取した疑いで愛知県警に逮捕されました。
セミナーを開いて「私ども自民党としましては、みなさんが持っていない情報を持っている」などと話し、不正受給を持ちかけていたとされます。

大阪国税局OBで元税理士の男も、身分を個人事業主と偽るなどして同じく4,500万円を詐取したとして2022年1月に有罪判決を受けました。

キャリア官僚の関与が明るみに出たこともありました。
経済産業省の元官僚2人はペーパーカンパニー2社の売り上げを偽造し、持続化給付金など計約1,550万円を詐取したとして2021年12月に東京地裁で有罪判決を受けました。

早く給付する必要はあったと思いますが、明るみに出ているところでこれだけの不正受給があったということは、制度がザルだったと言わざるを得ませんね。
このような給付金があったからこそ、犯罪者がたくさん生まれたわけですから。
中小企業庁にも反省してもらい、今後に活かしてほしいですね。
今回の事業復活支援金を見ると、改善されたところはありますが、支給されないケースもあり、ビジネスのことが分からない人たちが作っているんだろうなぁと感じる点がありますが。

持続化給付金の不正受給が続々発覚し自主返還は166億円にのぼったことについて、どう思われましたか?


国税職員ら20代男女7人が給付金詐欺で逮捕!

読売新聞によると、新型コロナウイルス対策の国の給付金をだまし取ったとして、警視庁が東京国税局職員(24)(神奈川県横浜市)ら20歳代の男女7人を詐欺容疑で逮捕しました。
7人は投資仲間で、名義人に不正受給させた約2億円の大半を暗号資産に投資していたといい、警視庁が金の行方を調べています。

ほかに逮捕されたのは、東京国税局職員と同期入庁だった東京国税局元職員の男(24)(詐欺罪で起訴)らです。
警視庁は2022年2月頃にアラブ首長国連邦(UAE)のドバイに出国した30歳代の男が中心メンバーだったとみて行方を追っています。

捜査関係者によると、7人は2020年8月頃、埼玉県に住む当時17歳の少年(詐欺容疑で書類送検)がコロナ禍で収入を減らした個人投資家だと偽り、中小企業庁から持続化給付金100万円をだまし取った疑いです。
東京国税局職員は黙秘していますが、一部のメンバーは容疑を認めています。

7人のうち東京国税局職員ら複数のメンバーがオンライン上の投資サロンに所属しています。
「給付金をビットコインに投資して2倍にする」などと言って知人らを勧誘し、約200件の不正受給を行わせたようです。
東京国税局職員と元国税職員は申請に必要な確定申告書の作成を担当し、1件当たり5万円の報酬を得たとみられます。

申請名義人は高校生や大学生など若者が多かったようです。
グループは給付金を全額回収し、メンバーの報酬を差し引いた残りの大半を暗号資産に投資しましたが、その後、元金などは名義人に返還されていないそうです。

名義人の一人が2020年8月頃、警視庁に不正受給を申告し、警視庁が捜査していました。
持続化給付金の不正受給を巡っては、2020年12月にも東京国税局の甲府税務署員が逮捕され、詐欺罪などで有罪判決を受けています。

最近は国税庁職員の不祥事も目につきますね。
こういう人たちがいる組織に税務調査などはできるのでしょうか?
報酬を申告しているのかも気になりますが、国税局もご多分に漏れず人がなかなか採用できないのかもしれませんが、採用時にきちんと適性を確かめ、採用後も全職員を対象にモラルなど研修が必要なのでないかと思います。
本当に、持続化給付金は、期限内に申告している人のみを対象にして、過去何年間かの納税額を給付額のMAXにした方が良かったのではないかと改めて思います。
簡単に申請できたことが、逮捕者がたくさん出る状況を生み出しているわけですので。

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事業復活支援金の申請期限及び事前確認期限が延長!

2022年5月31日火曜日までとされていた事業復活支援金の申請期限が、6月17日金曜日まで延長されました。
なお、申請前に必要な「登録確認機関による事前確認」の実施は6月14日火曜日までとなります。

ただし、申請や事前確認のために必要な「申請IDの発行」は5月31日火曜日までとなりますので、ご注意ください。

申請をお考えの事業者の方は、お早めに申請IDを発行していただき、必要書類を準備し、登録確認機関での事前確認を受けたうえで、申請をしてくださいね。

事業復活支援金では、申請を行う前に事務局が募集・登録した「登録確認機関」において、①事業を実施しているか、②給付対象等を正しく理解しているか等の事前確認を受けていただく必要があります。

事前確認を受ける際には「申請ID」を登録確認機関に掲示する必要があります。
事前確認を受ける前に本ホームページにて仮登録(申請ID発番)を行ってください。
なお、コールセンターでも仮登録(申請ID発番)を受け付けておりますので、ホームページのご利用が難しい方は、コールセンターまでお問い合わせください。

いったん期限を決めたのであれば、きちんと守って欲しいですね。
弊事務所も登録確認機関となっていますが、何かと時間はかかりますし、確定申告や3月決算で忙しい時期に大変ですので。
ちなみに、弊事務所は顧問先の事前確認しかやっていませんので、これ以上やりませんが。

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高校で「金融教育」が始動したことで金融各社が教材開発に注力!

日本経済新聞によると、学習指導要領の改訂で2022年4月1日から高校で本格的な金融教育が始まったのを受け、金融各社が教材開発や教員育成に本腰を入れているようです。

若い時から日々の家計の管理や金融商品の知識をつけることで金融リテラシーの向上を狙う施策です。
証券会社などが培ってきたノウハウを提供し、国全体で「豊かさ」を追求する動きが手探りで始まっているようです。

新学習指導要領では、家庭科の中で預貯金や株式・債券などの基本的な金融商品の特徴、資産形成の視点も教えることとされました。
新たに必修科目となった「公共」の授業でも、金融の役割を学びます。
こちらは企業の資金調達のしくみなどお金がどのように社会の中で動いているかという観点が中心になります。

20年以上金融教育に注力してきた野村ホールディングスの出張講座は、小学生から大学生、学校の教員まで延べ約91万人が受講しました。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、学校支援の「教育と探求社」(東京都千代田区)と組み、人生とお金について考える教材を中高生向けに開発し、2023年度から提供します。
さいたま市教育委員会と金融経済教育に関する連携協定を結んでおり、2022年度は小学生向けに同市に加えて東京都や京都府など複数地域で授業を提供する予定です。

三井住友フィナンシャルグループ(FG)でも傘下のSMBC日興証券やSMBCコンシューマーファイナンスが協力してグループ共通で使える教材を開発しています。
投機と投資の違いや長期投資のポイントなどを解説する出張授業のプログラムを、この春から始めます。

金融教育の流れは資産運用会社にも広がります。
ニッセイアセットマネジメントはタカラトミーと金沢工業大学と組み、SDGs(持続可能な開発目標)に特化した教育用の「人生ゲーム」を制作しています。
8月以降、全国の小学校で展開する計画です。
ニッセイアセットはESG(環境・社会・企業統治)運用の実績を生かして、ESGをテーマにした盤面の開発を担いました。

教員にとっては慣れないテーマで、授業の方法も確立されていないため授業時間を割くハードルは高くなっています。
みずほ証券は、早稲田大学と共同で投資教育を担える教員養成の研究を実施しています。
大学院との研究の一環で、中高生向けの教材作成を取り入れています。
証券会社などにとっては教育活動は大きな収益源にはなりませんが、国民の資産形成への意識を高める活動として注力し始めているようです。

投資ではなく貯蓄が好きな日本人が多いため、貯蓄から投資へのシフトを図るためには、金融教育も必要なことだと思います。
投資をすることで、潜在的な先を含め投資先の企業にも興味を持つと思いますし、企業の活動にも興味を持つでしょうから。
しかしながら、個人的には、物価が上がる中で給与が上がらない日本の現状を考えると、稼ぐ(経営)ということも学んだ方が良いのではないかと思います。
稼がないと運用に回す資金もないわけですから、まずは稼がないと始まらないわけですから。
また、日本の将来に不安があって、投資ではなく貯蓄に回してしまう方も多いでしょうから、みんなが稼げる日本を作っていけば、当然、投資をするようになるのではないかと思います。
この『稼ぐ』ということを学ぶためには、『戦略マネジメント・ゲーム』がふさわしいのではないかと改めて感じた記事でした。

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給付金搾取で逮捕された経済産業省のキャリア官僚は慶應義塾高校の同級生!

朝日新聞によると、経済産業省のキャリア官僚2人がコロナ禍の影響を受けた中小企業を支援する家賃支援給付金を詐取したとして逮捕された事件で、2人が「相談して2人でやった」などと容疑を認める供述をしていることが、先日、捜査関係者への取材でわかったようです。
1人は「警察の捜査を免れるために職場で証拠隠滅の相談をした」といった趣旨の話もしているそうです。
警視庁は関係者に事情を聴くなどして裏付けをする方針です。

逮捕されたのは、経済産業省産業資金課係長(28)と産業組織課職員(28)の両容疑者です。
2人は慶應義塾高校の同級生だそうです。

警視庁捜査2課によると、2人は共謀して2020年12月、コロナ禍で収入が減った中小企業を装い、給付金を専用サイトから申請しました。
2021年1月に約550万円を詐取した疑いがあります。
申請には、職員が入省前の2019年に設立し、社長を親族に引き継いだとみられるペーパーカンパニーを使い、売り上げ台帳などを偽造した可能性が高いそうです。

捜査関係者によると、2人はいずれも容疑を認め、「2人でやった」「2人で相談した」などと供述しているようです。
また、2人のうち1人は「警察の捜査を察知した」といった趣旨の説明もし、「職場で申請に使ったデータの消去方法などについて話し合った」などと話しているそうです。
警視庁捜査2課は、経済産業省の防犯カメラの映像を分析するなどして、裏付け捜査をする考えです。

一方、係長は世界有数の高級時計メーカーの腕時計や複数のブランド品をクレジットカードで買っていたことが、捜査関係者への取材でわかっています。
警視庁は、給付金の大半を係長が受け取っていたとみており、支払いに充てた可能性があるとみています。
また、自宅マンションの1か月の賃料は国家公務員としての給与額を超えていたほか、複数の外車にも乗っていたといい、収入源や生活実態を調べているようです。

他の報道などによると、2人は暗号資産(仮想通貨)の世界で有名とか、株取引で稼いでいたとか、持続化給付金200万円なども受け取っていたようですが、1人はメガバンク出身、もう一人は司法試験合格者とのことであり、慶應義塾高校を出ているくらいですからそれなりの裕福な家庭に育った方だと思われますので、なぜ給付金を管轄する経済産業省に属する優秀な方が、このようなことをするのだろうか理解できません。
こういう給付金などの詐欺事件を目にするたびに、何度もこのBLOGでも書いていますが、コロナ前の期限内申告を要件とすべきだったと思ってしまいますね。

給付金搾取で逮捕された経済産業省のキャリア官僚は慶應義塾高校の同級生だったことについて、どう思われましたか?


東北新社の総務省接待問題で総務省の調査漏れの会食が複数あった!

讀賣新聞によると、総務省幹部への接待問題を巡り、放送関連会社「東北新社」が設置した特別調査委員会が、総務省の調査で公表されていない複数の接待を確認したことが、先日、東北新社関係者への取材でわかったようです。
総務省側も報告を受けており、接待が放送行政に影響を与えていないか調査しているようです。

東北新社は、問題の経緯をまとめた特別調査委員会の報告書を2021年5月24日に公表する予定です。

関係者によると、東北新社が2017年、認可を担当する衛星・地域放送課長(当時)を接待していたことが新たに判明しました。
東北新社が衛星放送事業に関する外資規制違反を認識した時期です。
会食と近い時期に、この課長に野球観戦チケットも渡していたそうです。
当時の課長は、先日、読売新聞の取材に「(会食の有無は)答えられない」と述べました。

東北新社は2017年1月、「BS4K放送」事業の認定を受けました。
その後、外資比率が20%以上と放送法違反の状態であると認識し、違反を解消するため、総務省の認定を受けたうえで2017年10月に子会社に事業承継しました。
この過程で総務省と東北新社でどのようなやり取りがあったかが焦点となっています。

総務省は2021年2月、東北新社側と延べ38回会食したとの内部調査を公表しました。
当時の総務審議官ら11人を処分しています。

総務省の調査がいい加減ということでしょうね。
きちんと、説明責任を果たしてもらいたいと思います。
そもそも、放送法違反の状況を、子会社に事業譲渡することで解消が認められるのであれば、放送法の存在意義はあるのだろうかと思ってしまいます。
おそらく、この会社に限らず、接待をしている会社はたくさんあるでしょうから、総務省を解体して、不正が起こらないような許認可の仕組みを作ってほしいと思います。
そして、接待を受けた側も、懲戒解雇(退職金なし)くらいにして欲しいですね。

東北新社の総務省接待問題で総務省の調査漏れの会食が複数あったことについて、どう思われましたか?


離婚発表のビル・ゲイツ氏がメリンダさんに1,980億円相当の株式を譲渡!

日刊スポーツによると、先日、離婚を発表したアメリカのマイクロソフトの共同創設者で慈善活動家のビル・ゲイツ氏(65)が、27年間連れ添った妻のメリンダさん(56)にすでに18億ドル(1,980億円)相当の株式を譲渡していたことが明らかになったようです。

芸能情報サイトのE!ニュースやアメリカの経済誌フォーブスが報じました。
フォーブスは推定1,304億ドルと言われるビル・ゲイツ氏の保有資産は、わずかに減少して1,286億ドルになったと伝えています。

アメリカ証券取引委員会(SEC)に提出した書類によると、ビル・ゲイツ氏の投資会社カスケード・インベストメント社が離婚を発表した日にカナダ国内最大の鉄道会社カナディアン・ナショナル鉄道の株式約1,400万株と自動車ディーラーのオートネーション社の株式290万株をメリンダさんに譲渡していたそうです。

一方、ウォールストリート・ジャーナル紙は、他にもコカ・コーラなども含め24億ドル相当の株式を譲渡したと伝えています。

1994年に結婚した2人は、「人生の次の段階において夫婦としては共に成長できるとは考えられなくなった」と理由を明かして離婚することをツイッターで発表しました。

共同で2000年に創設したビル・アンド・メリンダ財団については今後も共に活動を続けていくことを表明していますが、財産分与に関しては婚前契約を結んでいなかったことが明らかになっています。

メリンダさんが裁判所に提出した離婚申請の書類によると、離婚前に巨額の資産の分割方法について別離契約書を作成しており、それに基づいて資産を分割することが記されていたことから、今回の株式譲渡は離婚による資産分与の一環であることは間違いないとみられています。

別離契約の内容は明らかにされていないことから、今回明らかにされた株式譲渡以外にも非公開の取引で資産の一部をメリンダさんに譲渡している可能性もあるとフォーブス誌は伝えています。

税理士の中には節税目的では?という方もいるようですが、それはさておき、保有資産が1,286億ドルというのは想像もつかない数値ですね。
マイクロソフトの功績の表れでしょうが、使いきれないでしょうし、税金対策も大変だろうなぁと思います。
どういう方が顧問税理士なのかにすごく興味があります。

離婚発表のビル・ゲイツ氏がメリンダさんに1,980億円相当の株式を譲渡したことについて、どう思われましたか?


「あなたと同姓の富豪が死んだ」との周到な「ドバイ詐欺」相次ぐ!

毎日新聞によると、オイルマネーの流れ込む中東屈指の金融センターや林立する超高層ビルなど、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイが持つ華やかなイメージを利用した「ドバイ詐欺」が全国で相次いでいるようです。
在ドバイ総領事館によると、2019年~2020年と21年3月までの邦人被害額は、少なくとも計約7,800万円に上ります。
未遂に終わったものの約50億円を要求されたケースもあり、1件当たりの最高被害額は2,500万円です。
奈良県では、60代の男性が約830万円をだまし取られる被害が発生しています。
在ドバイ総領事館が国内外の邦人に向けて、ホームページで注意を呼びかける事態となっています。

「私はドバイに住んでいます」。
2018年冬ごろ、60代男性のSNS「インスタグラム」アカウントに1通のメッセージが届いたそうです。
差出人は、国際的に有名な銀行の取締役だという男で、この男性は外国の友人を増やしたいとの思いもあり、SNS上の友人になりました。

「ドバイの富豪が大いなる遺産を残して死んだ。偶然にもあなたと同じ姓だ」。
メッセージのやり取りを始めてから約2か月後、突然こう告げられました。
詳しい話を聞くと、共に事業を進めていた親しいドバイの富豪が亡くなり、遺産相続人を探していると言いました。
「同じ姓のあなたは関係があるのではないか?」
男性には心当たりがあったそうです。
以前、親戚から外国人の身内がいると聞かされたことがあったからです。
「ひょっとすると……」。
どうすればよいか尋ねると、「銀行の顧問弁護士」を紹介されました。

「遺産相続の法的手続きを取るための着手金が必要です」。
その弁護士にメールで連絡を取ると、初めて金銭を要求されました。
高額だったこともあり一度は断ったそうですが、しばらくして男から「着手金は私が払う。遺産を相続してほしい」とのメッセージが届きました。
弁護士からもメッセージが届きました。
「裁判所に書類を提出し、遺産相続が認められた。金額は1億500万ドルだ」

「相続人」となった男性の元には、弁護士から次々と関係書類がメールで送られてきました。
富豪の死亡届に国際通貨基金(IMF)の資金証明書など精巧に作り込まれた十数通の書類をメールで受け取るうち、男性は完全に男たちを信用するようになっていました。
着手金を肩代わりしてもらった「恩義」もあり、泥沼にはまり込むようでした。

証明書取得のための手数料や巨額送金をするための銀行員への賄賂など、男性は、弁護士から次々と出される指示を受け、日本やトルコの銀行口座に計約830万円を送金しました。
「遺産を相続したら、一緒に事業をやろう」という話も持ちかけられましたが、いつまでたっても男性の口座には肝心の遺産が振り込まれないため、「だまされたのではないか?」と思い始めた時には、男とも弁護士とも連絡が取れなくなっていました。

奈良県警郡山署などは、2021年2月、送金先とされた銀行口座を管理していた外国籍の50代男性を詐欺容疑などで逮捕しましたが、容疑不十分で不起訴となりました。
奈良県警は引き続き、男の周辺捜査を進めています。

在ドバイ総領事館によると、ドバイで見られる詐欺は、①金融機関をかたる詐欺、②王族、政府機関をかたる詐欺、③高利商取引を持ちかける詐欺、④王族や紛争地域に在住する軍人や医師らとのロマンス詐欺の4類型が多いようです。
2021年1月からは、総領事館に寄せられた相談事案などをまとめた注意喚起文書をホームページに掲載し、類型ごとの特徴を詳しく紹介し、詐欺被害に遭わないためのポイントを解説しています。

総領事館の関口昇総領事(54)は「王族の存在や日本の生活にはないきらびやかさなどドバイのイメージが詐欺に使われ、被害が生じていることは非常に残念だ」と話し、「ドバイ政府自身が観光や経済のイメージを積極的に発信していることもあって、荒唐無稽な話を信じ込んでしまうのだろう。おいしい話が入ってきたら、一度相手と接触を絶ち、周りの人に相談して」と注意を呼びかけています。

ドバイというイメージを使うのは巧みだとは思いますが、やはり、目の前にお金がちらつくと、簡単に騙されてしまう方がいらっしゃるんですね。
少し冷静になって、周りの方や弁護士さんに早めに相談しましょう。

「あなたと同姓の富豪が死んだ」との周到な「ドバイ詐欺」相次いでいることについて、どう思われましたか?


詐欺と大麻で逮捕の「甲府税務署職員」の父親は東京国税局の「エース」職員!

新型コロナウイルス禍を受けて、2019年2月半ばから9月末まで原則として税務調査を見合わせていた国税当局ですが、調査は10月から再開されたものの、相手側にウイルス感染させる可能性を排除できないとして、強制権限を持つ査察部(マルサ)を除けば、必ず相手側の同意を事前に得るよう、例年以上に徹底されているそうです。
このため調査の対象も自ずと限定されることになり、現場はストレスのたまる毎日が続いているようです。
また、確定申告期限の延長により、確定申告期限の終了までは、新規の案件に着手できないことになっており、事実上、当事務年度(6月末まで)の新規の案件の着手は事実上できないと言えるでしょう。

その国税当局を震撼させる一大不祥事が、2020年12月2日に山梨県で起きました。
東京国税局甲府税務署に勤務する26歳の男性職員が、新型コロナ禍対策として国から支給される持続化給付金100万円をだまし取った疑いで愛知県警に逮捕され、自宅から乾燥大麻が押収されたのです。
ただでさえ思い通りに調査できない日々の中で起きた前代未聞の事件に、東京・築地の東京国税局は重苦しい空気に包まれたようです。

ただ、デイリー新潮によると、この事件が国税当局に衝撃を与えた本当の理由は、実は別のところにあるそうです。
国税関係者が「東京国税局の今後の人事構想や調査方針に悪影響が出かねない」と表情を曇らせる、その理由とは何なのでしょうか?

まず、今回の事件の内容を振り返っておきます。
甲府税務署の資産課税第2部門に所属する調査官(26)は、愛知大学生の男性2人(起訴済み)と共謀して2020年5月下旬、愛知県内に住む20代の男子学生を個人事業主(美容業)と偽り、2020年4月の事業収入が前年同月比で大幅に減少したとする虚偽の内容を中小企業庁に申請しました。
2020年6月2日に申請者の口座に給付金100万円を振り込ませた詐欺の疑いで、愛知県警に逮捕されました。

国税職員だった調査官は、給付金申請の際に添付する確定申告書の偽造を担当し、2020年9月に愛知大学生2人が逮捕・起訴された後の捜査で関与が浮上しました。
2020年12月24日には、この愛知大学生1人の不正請求にも関わった疑いで再逮捕されました。
自宅から押収された資料からは虚偽の確定申告書を約250件作成していたことが判明したそうです。

また、愛知県警が2020年12月2日朝に調査官の自宅を詐欺容疑で家宅捜索した際、乾燥大麻や吸引用具が発見され、同容疑者はその場にいた埼玉県川越市の無職男(25)と自称フィリピン国籍の男(24)とともに大麻取締法違反容疑で緊急逮捕されました。
起訴済みの愛知大学生のうち1人は、大麻取締法違反罪でも起訴されています。

調査官は都内の私立大学を卒業後、2016年に国税専門官として東京国税局に採用され、杉並署など東京都内の複数の税務署を経て、2019年7月に甲府署に異動となり、相続税などの調査を担当する資産課税第2部門に勤務していました。

東京国税局元幹部は「杉並署から甲府署への異動は、将来有望と目される若手職員が歩むルートとされています。その有望株がよりによって持続化給付金の詐欺に加えて、薬物絡みの事件まで起こすなど前代未聞。セクハラやパワハラなど比較にならない、言語道断の行いです」と憤っているようです。

調査官の逮捕を受けて、東京国税局は西川健士総務部長名で「職務外の行為とはいえ、職員が逮捕される事態は公務に対する信頼を著しく損なうもので遺憾。事実関係を確認し、厳正に対処する」とコメントしましたが、公式の謝罪会見は調査官の起訴を待って行われるようです。

国税職員としてどころか、社会人として当たり前のモラルさえ持ち合わせていなかった調査官ですが、大学卒業後5年目の社会人とはいいながら、いったいどんな家庭教育を受けてきたのか、それこそ親の顔が見てみたいものです。

前出の国税関係者が声を潜めて話したようです。
「実は両親とも国税局の現役職員なんです。特に50代半ばの父親は、甲府署で息子も配属された資産課税畑の専門家。東京国税局の中枢を担うノンキャリのエースの一人としてここ数年、局内の重要ポストを次々と歴任しました。その点からも、今回の事件はまさに痛恨事。エースの一人である父親の将来に禍根を残したと断罪されています」

ここ数年間の父親のキャリアを遡ると、資産課税課筆頭課長補佐→浜松西税務副署長(名古屋国税局への出向)→東京派遣国税庁監察官→調査第1部特別国税調査官(特官)→査察部査察第10部門統括査察官と1、2年で異動を繰り返し、現在は今事務年度に新設された課税第1部統括国税実査官(富裕層担当)を務めています。
これがどれほどピカピカの経歴なのか、国税OB税理士が解説しています。

「他局の大規模署の副署長、東京局職員の不正を捜査する監察官、超大法人を調査する特官、マルサの情報部門(通称ナサケ)の統括官と、重要ポストを短期間に幅広く経験させてもらっています。ナサケ第10部門は、マルサ未経験の幹部候補が希望して着任する、いわば“お客様ポスト”。画に描いたような出世コースで、課長以上の幹部就任に向けた階段を、猛スピードで駆け上っている感じです。その中でも期待度の高さを示すのが、初代として就任した富裕層統轄実査官(統実官)のポストでしょう」

統実官とは、縦割りの組織の弊害を打破して調査の精度や効率を上げる狙いから、東京局では所得税と資産税を担当する課税第1部に7つ、資本金1億円未満の法人税と消費税、酒税を担当する課税第2部に1つ設置されている重要ポストです。
中でも今事務年度から新設された東京局課税第1部の富裕層統実官は、新型コロナ禍で任意の税務調査を思うように進められない国税当局の“打ち出の小槌”として、期待度大なのです。

「税務調査の“米櫃”的な存在の飲食店やパチンコ店などの現金商売業者に対しては例年、無予告調査が多用されますが、新型コロナ禍の今事務年度はその手がおいそれとは使えません。一方で海外の税務当局との情報交換制度であるCRS(共通報告基準)が軌道に乗り、日本人富裕層が海外に所有する資産の監視体制は急速に整備されています。
2019事務年度の富裕層に対する追徴税額は前年度に比べて約28%増の259億円と過去最多を記録しており、今事務年度もCRSの効果は大いに期待できます。それに知的レベルの高い納税者が大半の富裕層は、こちらが不正蓄財の証拠さえ明示すれば調査に協力的で、効率も上がります」(国税庁幹部)

その富裕層を専門的に調査する新たなポストを与えられたのが、他ならぬ調査の父親だったのです。
結果を残せて当然のお誂え向きのポストが、資産課税畑のエースに用意されたというわけです。

前出の国税OB税理士が話しています。
「自身が起こした不祥事ではないものの、国税職員になった息子への教育の責任を問われる事態は避けられないでしょう。少なくとも、これまでのような出世街道を歩むことはもう難しいのでは。今後の東京局内の人事構想や調査方針に及ぼす悪影響は必至です」

今回の息子の不祥事を受けて、国税関係者の間では、父親が重責の富裕層統実官を適切に遂行できるのか危ぶむ声が出るなど、動揺が広がっているそうです。

事の重大性は、世間が考える以上に深刻のようです。

税務当局は、パートの方も職員のご家族を採用していると聞きますし、閉ざされた世界だと思いますが、親の力で採用され、エリートコースを歩んでいるのではないかと推測されますが、別人格とはゆえ、親にも責任はあるのではないかと思われる1件ですよね。
国民の脱税とかを防ぐ立場にある人が、国からお金だまし取っているわけですから。
銀行の職員の横領などもそうですが、やはり、『資質』というものが大事であり、『資質』は親の教育などにも影響を受けるのではないかと思います。
この事件に限ることではありませんが、最近、その職業や資格を目指した時の夢や希望をすっかり忘れて事件を起こしているケースが多いのではないかと感じています。
自分への戒めもありますが、時には、初心を思い出すことがとても重要ですね。
そこは、会社員の方も、クレドを見て経営企業などの理念に立ち返るということと同じかと思います。

詐欺と大麻で逮捕の「甲府税務署職員」の父親は東京国税局の「エース」職員であることについて、どう思われましたか?


クラウド会計のfreeeの顧客情報2,800件が漏えいの恐れ!

日本経済新聞によると、クラウド会計ソフト大手のフリーで、クレジットカード番号を含む約2,800件の顧客情報が漏えいした恐れがあることが、先日わかったようです。
フリーが使う外部のクラウドシステムのセキュリティー設定に不備があり、第三者がアクセスできる状態でした。
実際に情報が閲覧されたり、悪用されたりした被害は確認していないそうです。

情報漏洩の恐れがあるのは、顧客からのアカウント設定や支払い方法に関する問い合わせフォームの内容です。
外部からアクセス可能だった約2,800件の大半は顧客のメールアドレスでしたが、問い合わせの際に記載されていた氏名、住所、電話番号に加え、銀行口座やクレジットカードの番号、会計ソフトにログインするためのIDとパスワードも含まれていました。

フリーが展開する会計ソフトなどの自社サービスから顧客情報は流出していません。

フリーが情報管理に使っていたのは、企業向けソフトウエア大手であるアメリカのセールスフォース・ドットコムのクラウドシステムとみられます。
フリーが、先日、外部のセキュリティー関係者から情報提供を受け社内調査したところ、同日までの約1年間、第三者が情報にアクセスできる状態が続いていました。
すでに外部からアクセスできないように閲覧権限の設定を変更したそうです。

セールスフォースのクラウドシステムを巡っては、導入企業である楽天のほか、ソフトバンク傘下のスマートフォン決済大手PayPay(ペイペイ)などでも、設定ミスによって加盟店や個人の顧客情報が漏洩した疑いが明らかになっています。
これを受け、セールスフォースは導入企業に対し、アクセス権限の設定を確認するよう注意を呼びかけています。

フリーは2013年にクラウド会計ソフトのサービスを始めた国内の先駆けです。
登録した銀行口座やクレジットカードなどの明細を自動取得し、帳簿を作成できるソフトを手がけています。
経理業務の専門知識がなくても手軽に使える利便性を売りに、個人事業主や中小企業を中心に直近の有料会員は23万件に上ります。
2019年12月、東証マザーズに上場しました。

最近、情報漏えいのニュースを見ると、セールスフォースのクラウドシステムを使っているところばかりですね。
きちんと説明などがされているのかわかりませんが、これだけの大手が設定をみすしているわけですから、セールスフォース側にも原因はあるんでしょうね。
おそらく、信頼も失っているでしょう。
いずれにしても、丸投げではなく、きちんと管理していかないと痛い目にあいますね。

クラウド会計のfreeeの顧客情報2,800件が漏えいの恐れがあることについて、どう思われましたか?


持続化給付金詐欺事件で元税理士の親族ら9人も書類送検!

毎日新聞によると、大阪国税局OBの元税理士が新型コロナウイルスに伴う国の持続化給付金をだまし取った詐欺事件で、大阪府警東淀川署は、先日、逮捕された元税理士(43)=詐欺罪で公判中=の親族や事務所スタッフら20~70代の男女9人を詐欺の疑いで書類送検したと発表しました。
名義貸しや虚偽申請を手伝っていたとみられ、東淀川署は事務所ぐるみで不正に手を染めていたとみて全容解明を進めています。

書類送検されたのは、元税理士が代表を務める税理士事務所(閉鎖)のスタッフ5人と元税理士の親族4人の合わせて9人です。
容疑は、2020年5月から6月に、元税理士と共謀して個人事業主と偽ったり、うその売り上げを提出したりして給付金計1,500万円をだまし取ったとされます。

東淀川署などによると、元税理士は2020年4月に中小企業庁から給付金の申請手続きが公表された時に、開業届の提出が必ずしも求められていないことに着目しました。
申請が殺到して調査が追いつかない上に、規模の小さい零細事業者を装えば、営業実態の把握が困難になるだろうと考えて虚偽申請を計画したようです。
申請が始まった5月からスタッフや親族、顧問先に名義貸しを持ち掛け、成功報酬を受け取っていました。
スタッフは役割分担して申請業務を進めていました。

元税理士の事務所が申請した給付金の総額は計4億3,700万円で、このうち約1億円分を不正受給したとみられます。

元税理士は論外でしょうが、税理士事務所のスタッフもおかしいと思う人がいなかったのでしょうか?
おそらく、法人ではなく個人事業主でしょうが、1億円分は不正受給だとしても、4億3,700万円分申請するというのはスゴイですね。
それだけクライアントがあれば、そんなにせこいことをしなくても、他に稼ぐ方法はあるように推測されますが、なぜ、こんなことに手を染めたんでしょうね。
気のせいかもしれませんが、問題を起こす税理士は国税局OBが多いように思いますが、モラルが低いんでしょうか?

国税局OBが税理士登録できるという制度もそろそろ見直す時期に来ているのではないでしょうか?


給付金詐欺容疑の慶応大学生は「起業の金欲しかった」!

サンケイスポーツによると、新型コロナウイルス対策の持続化給付金をだまし取ったとして、島根県警に詐欺容疑で逮捕された慶応大学4年生(22)が「起業のためにお金が欲しかった」と動機を供述していることが、先日、捜査関係者への取材で分かったようです。

関係者によると、慶応大学生はプロ野球の監督を務めた方の孫で、慶応大学野球部で捕手として活動していました。

慶応大学生は、受給対象でない松江市の男子大学生に給付金を申請するよう指南し、2020年7月に中小企業庁から100万円を大学生の口座に振り込ませて詐取した疑いで、島根県警松江署に2020年1月26日に逮捕されました。
島根県警松江署によると容疑を認めているようです。

捜査関係者によると、慶応大学生は知人らに会員制交流サイト(SNS)で不正申請を促し、関与した給付金の不正受給額は計1,000万円以上とみられます。
受給者はそれぞれ数十万円を慶応大学生に「アドバイス料」として渡した疑いがあります。

お金に困っている企業や個人事業主に早めにお金を渡すということを優先したのでしょうが、これだけ、大学生や税務署職員や税理士やそれ以外の方が逮捕されているところを見ると、制度の設計がザルだったということでしょうね。
個人的には、当初から、過年度の期限内の確定申告や2019年の開業の開業届の募集要項公表までの提出は条件に入れるべきだったと考えています。
そうすれば、不正受給はかなり防げたと思いますし、開業届の提出や確定申告をきちんとしておかないといけないという国民の意識の向上、正直者が得をするということにつながったのではないかと思います。

給付金詐欺容疑の慶応大学生は「起業の金欲しかった」とコメントしていることについて、どう思われましたか?


Clubhouseの利用規約が早くも有名無実化!

Business Journalによると、音声SNS「Clubhouse(クラブハウス)」が大流行中です。
まだiOS版のみでAndroid版が出ていないものの、連日メディアを賑わせる人気ぶりとなっています。
現状は芸能人などが大量に参入しており、ここだけの話が聞けることでも人気となっています。

ある40代男性は、入浴中もトイレ中も使い続け、「クラブハウスに住んでいる状態」だそうです。
「憧れの漫画家さんと直接話せて夢のよう。すべてClubhouseのおかげ」。
一方、眠っている間に貴重な話を聞き逃すのが怖くて、ほとんど眠れなくなってしまったのだそうです。

あまりの人気から、Facebookでも対抗となる音声SNSを開発中と報道されています。
Twitterでも2020年末より「Spaces」という音声チャットルームのβテストを開始しており、音声SNSへの注目は当分続きそうです。

一方、Clubhouseにはさまざまな問題点が指摘されています。
改めて3つの大きな問題について紹介されています。

<データの取扱いは不透明、セキュリティリスクは高い>
Clubhouseではじめから指摘されていたのは、セキュリティ上の問題です。
「セキュリティ的に考えると怖くてできない」という人も少なくなく、利用していても「セキュリティは心配だけれど利用したいから仕方がない」という人もいるようです。

2021年2月、ドイツのハンブルクのデータ保護当局は、同アプリの個人情報の扱いを問題視する文書を公表しています。
「運営会社がルーム内の全ての会話を録音・保存している」と指摘すると同時に、個人情報の収集方法にも問題があるとしています。
ユーザーが誰かを招待する際はスマホの連絡先データを全てアプリ側に渡す必要があり、運営会社はサービスの利用者以外の個人情報も得ますが、データ管理や削除方法については不透明のままです。
このようなデータは、知らぬ間に第三者に利用される可能性もあります。

さらに、アメリカのスタンフォード大学の調査によると、同アプリのデータの一部に中国企業がアクセスできる可能性があるそうです。
同アプリにAPIを提供している上海のソフトウェアプロバイダーAgora社に、ユーザーのIDとチャットルームのIDを送信しているというのです。
つまり、Agora社を経由すれば、誰がどのチャットルームにいたかがわかってしまうというわけです。
さらに、アカウントも一度つくったら簡単には削除できない点も問題です。
削除ボタンがあるわけではなく、アカウント削除や無効を希望する場合にはメールアドレスを登録の上、support@joinclubhouse.comに削除申請を送る必要があります。
しかも、申請が受理されるまでに時間がかかるという声もあがっています。

<出会い系利用や情報ビジネスの温床にも>
Clubhouseで興味があるテーマのルームに参加すると新しい出会いにつながることがあるようです。
これは楽しい経験だそうですが、一方で諸刃の剣にもなりえます。

あるルームで初めて会った同士が、「明日会おう」と言っていたそうです。
つまり、すでに出会い系に使われているということです。

以下で述べるとおり、未成年も多く参加しており、音声でのやり取りが残らない以上、出会い系被害につながっても証拠も残らない可能性があるのです。

すでに誹謗中傷や差別発言などが見られるだけでなく、情報ビジネスや宗教関係とも相性が良いといわれています。
海外ではすでに情報ビジネスの温床となっているようです。
他のSNSではフォロワーがそれほど多くないのに同アプリ内ではフォロワーを多く集め、「一般人が○日でフォロワー☓☓人になったコツ」などとルームを立てて語っているのを見かけることもあるようです。

話が上手い人が活躍できるSNSですが、逆に話術によって騙されるリスクも出てくるので注意が必要です。

<18歳以下も多く、録音録画される例も>
Clubhouseには利用規約があるが、規約はまったく守られていないようです。
たとえば18歳以上対象とされていますが、年齢確認などの仕組みはなく誰でも利用可能です。
「高校生(17)」「高校生、17歳です」「15歳の中学生です」「中学生、13歳です」などというユーザーが多数見つかる状態です。
なんと「8歳の小学生がいた」という声もあがっています。

大人が18歳以下のユーザーをフォローしたり、話しかけることもできます。
実際、「高校生と話せた」と喜んでいる40代男性もいるようです。
前述のように出会い系にも使われていることを考えると、リスクが高いことは言うまでもありません。

同アプリは、規約で会話の録音や記録を禁じています。
ところが、藤田ニコルさんが話していた内容が週刊誌の記事となってしまい、規約が守られていないことが明らかになりました。
また、YouTubeなどで検索すると、同アプリでの芸能人などの会話が録音・録画された例が多数見つかる状態です。
「規約で禁止されていても、アカウント停止になる程度。スクープがとれるなら自分でもやると思う」とある記者は言っているようです。

フォロワーを増やすために相互フォローを目的としたいわゆる「フォロー部屋」も禁止されています。
ところが、フォロー部屋を名乗るルームは頻繁に立ち上がっており、こちらも特に罰則などもないようです。
規約が有名無実化しているのが現実です。

この他にも、電話番号を使った招待制のため、思わぬ問題も起きているようです。
SNSでつながる今の時代、電話帳に登録されているのは友だちとは限らず、最新の人間関係を反映させたものではなくなっています。
「友だちの多い本名も知らないキャバクラ嬢に招待されてしまった」とか、「縁を切ったはずの元カレや絶交した元友人が表示されて気分が悪い」という話も聞きます。

その他、アーカイブが残らないリアルタイムで聞かねばならないサービスのため、時間を食ってしまい睡眠不足になっている人もいます。

問題を中心に述べてきたが、Clubhouseが楽しいものであることは確かなようです。
このサービスが向いている人にとっては、コロナ禍でもリアルコミュニケーションできる貴重な場であり、新しい出会いにつながる場でもあるのでしょう。

すでにビジネスに活用している人も出てきています。
なかには、ルームでのトークで数十万円の物販につながったという人もいるようです。
ただし、「特に承諾のないまま商業目的で商品またはサービスの売買を広告しまたは販売すること」は規約で禁止されており、注意が必要でしょう。

新しいサービスが、はじめから問題がないということはまずありません。
リスクもありますが、可能性も秘めていることは間違いありません。
リスクに気をつけながら使ってみるのはいいかもしれません。

当初からFacebookなどで招待してとか書かれている方がたくさんいたので、知ってはいたのですが、Androidユーザーなので、僕自身はやっていません(できません)。
自分にはあまり向かないだろうなぁと思っています。
セキュリティについては、昨年、セキュリティに問題があると言われたZoomがセキュリティの改善などをしてあれほど流行った(定着した?)わけですから、Clubhouseも徐々に改善はしていくことでしょう。

Clubhouseの利用規約が早くも有名無実化であることについて、どう思われましたか?


国税局OBの元税理士が約100人に持続化給付金の不正受給を指南か?

新型コロナウイルスの影響で収入が減った個人事業主らを支援する国の持続化給付金をだまし取ったとして、大阪府警東淀川署は、先日、大阪国税局OBの元税理士(43)と、税理士事務所の事務員だった30歳代の男を詐欺容疑で逮捕したことが、捜査関係者への取材でわかったようです。

大阪府警東淀川署は、大阪国税局OBの元税理士が顧問先企業の従業員ら約100人に不正受給を指南したとみており、被害総額は約1億円に上る可能性があるそうです。

捜査関係者によると、大阪国税局OBの元税理士は2020年6月、代表を務める大阪市内の税理士事務所(2020年11月に閉鎖)で、当時事務員の男と共謀し、顧問先の会社に勤める男性(20歳代)を個人事業主と偽った2019年分の確定申告書などの書類を準備し、新型コロナウイルスの影響で収入が減ったように装って、中小企業庁の専用サイトから持続化給付金を申請し、男性の口座に100万円を振り込ませ、詐取した疑いです。

大阪国税局OBの元税理士は手数料名目で数十万円を受け取ったといい、大阪府警東淀川署は男性からも任意で事情を聞くようです。

大阪国税局OBの元税理士らは、手数料を稼ぐ目的で顧問先企業の社員やその家族らに次々と不正受給を持ちかけ、応じた人に対して給付金の申請手続きに必要な身分証の写真や通帳のコピーをメールなどで送信するよう指示し、事務所内で、うその収入などを記した確定申告を電子申請し、虚偽の書類を入手していたとみられます。

大阪国税局OBの元税理士は、2015年に大阪国税局を退職し、税理士事務所を開業しました。
不動産オーナー向けに節税方法を指南する書籍を出版し、税務調査への対応方法を解説するセミナーなどで講師も務めていましたが、2020年9月に入ってから日本税理士会連合会に登録抹消届を提出し、9月29日付で受理されています。

ちなみに、持続化給付金は、コロナ禍で、月の売上高が前年同月比50%以上減った事業者などを対象に、中小企業は200万円、個人事業主やフリーランスは100万円を上限に支給するものです。
2020年11月23日時点で約380万件、約5兆円を給付しているそうです。
申請は2021年1月15日までです。

なぜ、この大阪国税局OBの元税理士が、このようなことをするのか、同業者として理解できません。
よほどお金に困っていたのでしょうか?
国税局OBはモラルがないのでしょうか?
こういう人が、業界の信用を失墜させるので、本当に勘弁してほしいですね。

国税局OBの元税理士が約100人に持続化給付金の不正受給を指南していたことについて、どう思われましたか?


持続化給付金詐欺の疑いの税務署職員は100件以上のうその確定申告書を作成か?

東京国税局甲府税務署の職員が、新型コロナウイルスで影響を受けた事業者に支給される、国の持続化給付金をだまし取ったとして逮捕された事件で、職員がこれまでに100件以上のうその確定申告書を作成していたとみられることが分かったようです。
警察は職員がうその申告書を作成した見返りに、報酬を得ていたとみて調べを進めています。

東京国税局甲府税務署の職員(26)は、2020年6月、国の持続化給付金をめぐり、受給対象ではない大学生を申請者にして、事業収入が大幅に減ったという、うその確定申告書を作成し、100万円をだまし取ったとして詐欺の疑いで逮捕され、先日、検察庁に送られました。

警察が東京国税局甲府税務署の職員の携帯電話に残された、やり取りなどを解析したところ、これまでに100件以上のうその確定申告書を作成していたとみられることが分かりました。

すでに逮捕・起訴されている愛知大学の学生2人の捜査の過程で、東京国税局甲府税務署の職員が確定申告書の作成に関わっていたことが分かりましたが、学生2人との面識はなく、間をとりもった人物がいるとみられるということです。

警察はうその申告書を作成した見返りに、報酬を得ていたとみて調べを進めています。

こういう人が税務署の職員というのは驚きです。
報道によると、資産税の担当だったようですが、こういう人に税務調査とかでとやかく言ってほしくないですよね。
資質の問題かとは思われますが、税務署も、教育とかがきちんとできていないということなのでしょうね。この件だけではないのですが、これ以外にも税務署の職員の不祥事は起こっていますので、税務調査がやりにくくなるでしょうね。

持続化給付金詐欺の疑いの税務署職員が100件以上のうその確定申告書を作成していたことについて、どう思われましたか?


持続化給付金の詐取容疑で国立印刷局職員2人を逮捕!

新型コロナウイルスの影響で経営に打撃を受けた個人事業主などに国が支給する持続化給付金をだまし取ったとして、警視庁捜査2課は、先日、詐欺容疑でいずれも国立印刷局職員の21歳の容疑者と20歳の容疑者を逮捕しました。
警視庁捜査2課によると、2人は容疑を認めているようです。

持続化給付金詐取事件で国家公務員が逮捕されるのは初だそうです。
警視庁捜査2課によると、21歳の容疑者が指南役だったとみられ、「身分証を出せばお金がもらえる」などと20歳の容疑者に不正受給を持ちかけたそうです。
職場の同世代の同僚や、会員制交流サイト(SNS)で計数十人を勧誘し不正受給を指南したそうで、実際に受給したケースもあるとみられます。

逮捕容疑は2020年6月ごろ、それぞれ個人事業主と偽り、虚偽の確定申告書の写しや売り上げ台帳を中小企業庁所管の事務局に提出し、同給付金計200万円を詐取したとしています。

事件をめぐっては、SNSを通じて21歳の容疑者に不正受給を指南した人物がいた可能性もあり、警視庁捜査2課は全容解明を進める方針だそうです。

すぐに支給できるよう制度設計が簡単すぎたのが原因だとは感じますが、とある税理士の方が言っているように、税務調査ができなかったので、持続化給付金の事務局を税務署の職員が手伝ったら良かったのではないかと思います。
また、持続化給付金のために今まで申告をしていなかったのに過去の申告をした人をどんどん税務調査してほしいと思います。
何度かこのBLOGでも書いていますが、本当に、過去から事業をしている人は2018年度などの期限内申告、2019年に開業した人は持続化給付金の公表までの開業届の提出などを要件にしておけば良かったのにと感じます。

持続化給付金の詐取容疑で国立印刷局職員2人が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


摘発を恐れる持続化給付金の不正受給者の返金希望が殺到し返金手続きが一部停止!

共同通信によると、新型コロナ対策で個人事業主らに支給される持続化給付金を巡り、警察の摘発などを恐れる不正受給者から返還希望が殺到していることを受け、国が返金手続きの一部を7月から停止していることが、先日、中小企業庁への取材で分かったようです。

希望自体は受け付けていますが、誰からの返金かを明確にするため個別に受付口座を準備中で、振り込みを待たせている状態が続いているようです。

2020年10月下旬ごろをめどに返金の方法を郵送で案内する方針だそうです。

当初はいずれの受給者に対しても同じ口座に振り込ませていたようですが、名義の入力を誤るケースが続出し、7月はさらに希望者が増え、返金方法を見直したそうです。

返金すれば良いのだろうかという気はしますね。
確か当初の想定だと、1件当たりの事務費が4、5万円くらい想定されていたと思いますので、その分も返してもらわないといけないように思いますね。
最初に申請要項を見たときにこれで大丈夫なのだろうか?(抜け穴がいくつでもあるのでは?)と思うくらい要件等を簡単にしすぎたので、不正も横行したという感じですね。
その当たりは、制度設計の段階である程度は分かっていたのではないのかと思いますが。

摘発を恐れる持続化給付金の不正受給者の返金希望が殺到し返金手続きが一部停止していることについて、どう思われましたか?


加速する三井物産の印鑑レスだがそれでも残る「岩盤」!

日本経済新聞によると、新型コロナウイルスの感染拡大の結果、在宅勤務によるテレワークが当たり前になり、様々な局面で接触を減らす努力がなされるようになりました。
変化を余儀なくされる中で浮かび上がってきたのは、デジタルを使いこなせていない日本の姿です。
押印のための出勤など、デジタル化を真剣に進めていれば、容易に解決できた問題もたくさんあります。
多くの日本企業も、コロナ禍を契機にデジタル化をもう一歩進めようとしています。
新本社の本格稼働を機に「印鑑レス」を加速している三井物産の事例が紹介されています。

コロナ禍は、机に置かれた決裁箱から印鑑待ちのりん議書の山を取り出し、次々とはんこを押していくという日本のオフィスのこのような日常を変えられるのでしょうか?

2020年6月に東京都千代田区大手町の新本社を本格移動させた三井物産が「印鑑レス」を加速させています。
電子署名サービス大手のアメリカのドキュサインのサービスを全社に導入しました。
新型コロナウイルスの脅威がまだ広がっていなかった2月と比較すると、6月の利用数は10倍以上になっています。

新本社は、社員一人ひとりに割り当てられた席がありません。
執務席は本社で働く4,500人に対し7割しか用意されておらず、社員には高さ約50センチのロッカーが割り当てられただけです。
その日、仕事をする席は、その日ごとに選ぶフリーアドレス制なのです。

新オフィスは社内外の活発な交流を期待しての仕掛けなのですが、大量の書類を持ち歩いて座席を探していては、かえって効率が落ちます。
新本社の移転前にペーパーレスをなじませる必要があると、2019年11月にドキュサインを使い始めました。
世界で50万社以上が利用し、最大手とされます。

クラウドに契約書やりん議書などの書類データをアップし、関係者はクラウド上で承認(署名)します。
社員が書いたりん議を上長が承認すると、さらに役員へ通知が行くといった具合にワークフローが可視化されています。
自分が提出した書類の決裁がどこまで進んでいるか不安になることもありません。

三井物産には、はんこ待ちの紙は「インボックス」、はんこを押した後は「アウトボックス」という箱に入れる慣習があるそうですが、新本社移転によりかなり廃れたようです。

はんこレスの習慣をさらに加速させたのが、新型コロナです。
ドキュサインの利用数は2019年11月が66、12月は306と、そろりと滑り出しましたが、2020年3月は2,364と、2月の651の3倍超に急伸しています。
4月は5,940、5月が6,491と増え続け、6月以降は7,000を超えています。
赤石理・企画法務室室長補佐は、「1~2月は取引先にドキュサインに移行したいと申し出るのを面倒がる雰囲気があったが、コロナで一気に変わった」と話しています。

ある社員は「ドキュサイン導入後、りん議の文章直しに伴う再提出が減った。紙で回ってくると上司は、『てにをは』を直したくなるが、デジタルだと突き返すのをためらうようだ」と笑っています。

導入前に多かった疑問は「法務的に通用するかどうか」でした。
総合商社は、取引先が世界にまたがるため、「この国も使えるか」「紙を使わなければならない分野はあるか」など実用面での不安を解消する必要がありました。

このため国際的な法律事務所や現地法人の法務担当の協力を得て、主要取引国上位約30か国を調査しました。
10数か国でドキュサインが利用できると判断し、紙の契約を前提にした内規を変更しました。
グループ会社も含めて10回以上の説明会を開き、日本の法律に必要なカスタマイズを行い、準備に1年かけました。

安永竜夫社長は就任直後に取締役会資料を電子化するなど率先してペーパーレス化を進めていたため、社内への浸透も速かったようです。
現場からの意見で、韓国やカナダなどに対象国を広げたり、通関用の書類に適用したりと改善を進めました。

デジタル総合戦略部の下田幸大氏は、「デジタル、法務、財務部門が三位一体になって進められた」と語っています。

三井物産で急速に浸透するペーパーレスですが、「岩盤」が残っているようです。

ドキュサインは、対外的な契約書だけでなく、りん議書や月報、報告書など社内の書類にも使われています。
社外と交わしている紙の売買契約書は年5万件程度で、ドキュサインの利用数月7,000のうち8割が社内、2割が社外となっており、社外文書の電子化率は3割程度となっているようです。

取引先にドキュサインの利用を依頼すると、「ITの会社でも、『契約に関するルール変更を取締役会にかけなければならない』と返答がくる」(下田氏)そうです。
ドキュサインを利用する際は、三井物産がライセンスを持っていれば取引先は不要だが、契約書にまつわる内規という壁は高いようです。
同じ反応はグループ会社からも出たそうです。

もっと硬い岩盤は、「行政」です。
ドキュサインの利用が加速した4月以降も、法務部の社員は「社印」を押すために交代で出勤したようです。

例えば、農薬や劇物などの化学品関係で農林水産省などに提出する報告書は、「営業担当から『どうしてもはんこが必要です』と要望があった」(赤石氏)ようです。
外国政府に提出する書類の作成や商業登記の変更、トラックや乗用車の所有名義の変更など、総合商社の業務は多岐にわたるので仕方がない面はあるにしても、多くが行政向けです。
緊急事態宣言時は、曜日や時間を限定して社印が必要な書類を受け付けたそうです。

財務担当も頭を悩ませています。
税務調査では、電子帳簿保存法が求める「検索機能の確保」に対応が必要ですが、ハードルが高く十分に進められていないようです。

同法は、「取引年月日、勘定科目、取引金額その他のその帳簿の種類に応じた主要な記録項目を検索条件として設定」でき、「日付又は金額に係る記録項目については、その範囲を指定して条件を設定」できることなどを求めているほか、訂正や削除履歴が確認できることも必要とされています。

契約書だけでなく、領収書、請求書、業務委託に関する書類、委任状など文書の種類ごとに要件を備えるコストが高く、三井物産はさしあたり契約書だけ対応しました。

紙からデジタルになるなら、「より便利に使えるべきだ」という「ディマンディング(過剰要求)現象」がデジタル化を阻んでいる一例です。

2019年10月、三井住友フィナンシャルグループ(FG)は、電子契約サービスを手掛ける弁護士ドットコムと合弁会社、SMBCクラウドサイン(東京都港区)を設立しました。

契約書をクラウドにアップし、「いつ」「誰」が契約を承認したかを、電子署名と暗号技術を用いて改ざんできないように記録する「立会人型」と呼ばれるサービスで、ドキュサインと同じタイプです。
銀行の取引網を通じて、売り込んでいます。

4月の緊急事態宣言を受けて、外資系とIT系企業がこぞって導入しています。
導入期間は約2か月から、2週間から3週間に縮まりました。
利用者数は1.5倍に増え、契約送信数は10倍になりました。

大手企業も6月頃から動き出しました。
緊急事態宣言で業務がストップし、電子契約の必要性を体感して「本腰を上げ始めた」(SMBCクラウドサインの三嶋英城社長)ようです。
コロナ以降、「電子契約はNO」と安易に断ってはいけない雰囲気が高まっているそうです。

三井住友FGが、電子契約サービスに参入したのは、銀行の信用力が生かせるリーガルテックに狙いを定めたと同時に、銀行こそが印鑑に縛られている業種だからです。
銀行に届け出た印鑑と異なる印鑑を書類に押してしまった「印鑑相違」は、利用者、銀行の双方にとって大きなストレスです。

三嶋社長は、「『レガシー企業』の代表格である銀行が取り組むことに意義がある」と話しています。
メガバンクや総合商社という日本を代表する企業が日本をデジタル先進国へと導こうとしています。

僕も数年前に、印紙税を削減できるということで電子契約について調べた時期があり、少し前から、取引先から電子契約や電子サインを求められるケースが出てきています。
うちの事務所もそろそろ電子契約にしようかなぁと思っていたところなので、コロナがきっかけで進めやすい環境にはなってきたなぁとは思っているところです。
大企業がどんどん進めてくれれば、中小企業もせざるをえなくなり、世間一般的に行われるようになることを期待したいと思います。
あとは、普段は政治に期待はしていませんが(笑)、行政のはんこをなくそうとしている河野太郎行政改革大臣には期待しています。

加速する三井物産の印鑑レスだがそれでも残る「岩盤」について、どう思われましたか?


持続化給付金を大学生グループが不正受給か?

東京新聞によると、新型コロナウイルスで収入が半減した個人事業主や中小企業への持続化給付金を、関東地方の大学生のグループが不正受給していた疑いがあることが、関係者への取材で分かったようです。
迅速な支給のため手続きが簡素化されている点につけ込んだとみられます。
友人の誘いで不正受給に加担した大学生は警察の摘発を恐れ、被害弁済の手続きを始めたそうです。

関係者によると、「持続化給付金が簡単に手に入る。君たちも申請すればもらえるからやってくれないか」と4月下旬に、関東地方に住む20代の大学生に、友人の他大学の男子学生から会員制交流サイト(SNS)でそんなメッセージが届いたそうです。
友人は他にも首都圏の学生を十数人集め、インターネットのビデオ会議システムを使って受け取り方法を指南しました。
「確定申告の書類を作れるやつがいるから、大丈夫」「あとは(その書類を)近くの税務署に出すだけ」などと説明しました。

大学生が住所や銀行口座などの個人情報を指南役の友人に知らせると、税務署に申請する書類がPDFファイルで送られてきたようです。
大学生は前年度、収入がありませんでしたが、個人事業主として確定申告するよう言われ、収入があったと偽って最寄りの税務署で確定申告を済ませ、ネットで持続化給付金の受給を申請しました。
5月中旬、口座に100万円近い給付金が振り込まれ、当初の約束通り、大半を友人に渡しました。
後日、犯罪行為に当たると知り、国民生活センターや弁護士に相談したようです。
大学生は現在、持続化給付金事務局のコールセンターを通じて被害弁済の手続きを進め、警察への自首も検討しているそうです。
周囲には「友人を信じ切っていた。申し訳ない」と話しています。

事務局のコールセンターには、こうした弁済に関する相談が相次いで寄せられているようです。
不正受給が発覚すると、詐欺罪に問われる可能性があるほか、支給額に年3%の延滞金を加えた額に20%の加算金を上乗せして返金する必要があります。
制度を所管する中小企業庁の担当者は、「不正が疑われる事案は警察と情報を共有している。逃げ得は許さない、というスタンスでやっていく。給付金の原資は税金。不正受給をしてしまったなら、まずは返金し、警察の捜査に協力してほしい」と話しています。

<持続化給付金>
新型コロナウイルスの影響を受けた個人、中小企業が対象で、今年1月以降に前年同月比で事業収入が50%以上減った月があることなどが条件です。
支給額は個人事業主が最大100万円、中小企業は同200万円です。
迅速な支給のため手続きは簡素化され、申請はインターネットで今年の収入を自己申告で記載し、確定申告書などの写しを添付します。
申請期間は2021年1月15日までで、経済産業省によると、8月5日現在で、293万件、3兆8,150億円が支給済みだそうです。

持続化給付金の不正受給を巡っては、実際に若者の逮捕者も出ています。
山梨県警は、7月22日、100万円を詐取したとして、詐欺の疑いで埼玉県内の男子大学生(19)を逮捕しました。
捜査関係者は「容疑者は普通の大学生」と話しています。
ツイッターなどのSNS上には不正受給を誘う書き込みが相次いでいます。
多くは「給付金案件」「申請代行」といった投稿で不特定多数を勧誘し、これまで犯罪に手を染めたことのない若者らが、軽い気持ちで応じていることがうかがえます。
各地の消費生活センターには5月下旬以降、20~30代からの不審な勧誘に関する相談が増加しています。
中小企業庁の担当者も「不正受給が疑われる情報はたくさん入ってきている」と明かしています。
山梨県警の事件が報道された後、詐欺の発覚を恐れたのか、返金の申し出が増えたそうです。

警察当局も今回の大学生グループとは別に、組織的な不正受給に関する情報を把握しており、詐欺容疑で捜査する方針だそうです。
警察庁幹部は「被害弁済が済んでいれば、それを加味して対応する」と話す一方、「組織的詐欺の指南役には厳しく対処したい」と強調しています。

制度設計に不備があったと言われればそれまでかもしれませんが、迅速に対応するためにはある程度はシンプルな設計で仕方なかったとは思います。
もちろん、不正受給は言うまでもなくアウトですが、個人的には、2018年と2019年の確定申告をしているとか、2018年は期限内申告をしているとか、マイナンバーを使うなどのやり方はあったのではないかと今でも思っています。
あまり深く考えずに応じている大学生が多いのかもしれませんが、自分できちんと判断するようにしないといけないですね。

持続化給付金を大学生グループが不正受給していた疑いがあることについて、どう思われましたか?


国家公務員に昨年の夏より多いボーナスの支給!

国家公務員に、6月30日、夏のボーナス(期末・勤勉手当)が支給されました。
管理職を除く一般行政職(平均35歳)の支給額は平均680,100円です。
昨年までの民間企業の賃金アップを踏まえ、昨夏より1,000円多く、8年連続プラスとなりました。安倍晋三首相は404万円、閣僚は337万円でした。
一般行政職は支給平均年齢が0.5歳若くなり減額要因となった一方、昨年の人事院勧告に基づき、支給月数が0.025か月引き上げられ、月給の2.22か月分に増加し、結果として支給額は増加しました。支給額トップは最高裁長官の577万円(前年同期比8万円増)です。
衆参両院の議長は535万円(同8万円増)で、国会議員319万円(同5万円増)、中央省庁の事務次官328万円(同5万円増)となりました。首相ら特別職は平成24年から、行財政改革に取り組む姿勢を示すため、首相が支給額の30%、閣僚が20%を自主返納しています。
内閣人事局の試算によると、返納後の金額は首相404万円(昨年同期比6万円増)、閣僚337万円(同5万円増)となりました。新型コロナウイルス感染拡大による経済への影響から、今年度の通常国会では「内閣、国会議員は特権的待遇と国民は見ている」(4月27日の参院本会議、鈴木宗男参院議員)などとボーナス返上を求める声も上がっていました。
これに対し首相は「国会での議論を踏まえつつ、適切に判断する」(同)と答えていました。

このような状況下で、増加するというのは国民の感情的にどうなんでしょうね?
もちろん頑張られている方もたくさんいらっしゃると思いますが、最近、麻雀、なんちゃらハウス、夫婦で逮捕、給付金の支給遅延、給付金の事務局選定の不透明さなど、国民の国や公務員に対する不信感が高まっているのではないでしょうか?
増えても当然と思われるような仕事をして欲しいですね。
国家公務員に昨年の夏より多いボーナスの支給がされたことについて、どう思われましたか?


時効を教えず町が勝訴し14年間分の水道料金を請求!

朝日新聞によると、長野県富士見町が、住民の男性(82)に水道料金徴収の時効を大きく超える14年前からの滞納分と延滞金計約607万円の支払いを求めて提訴し、その主張を認める長野地裁諏訪支部(手塚隆成裁判官)の判決が確定したことが分かったようです。
提訴時の水道料金の時効は2年でしたが、時効の成立には債務者側がそれを主張する必要がありました。
行政絡みの訴訟に詳しい弁護士は「住民に有利になることは行政側が教えるべきだ。地方自治体は一般企業とは違う」と、町の対応を疑問視しています。

町が男性を提訴したのは2018年夏でした。
町は弁護士を代理人にし、男性は「お金がなかったので」と弁護士を雇いませんでした。

提訴を知るとほぼ同時に自宅隣で営む製造会社が倒産状態になっていました。
県地方税滞納整理機構から同社への発注元に、支払代金の差し押さえが通告されたのです。
半月後に税金は支払ったものの、発注は消えました。
男性は「町県民税は分割で払い続けていたのに」と話しています。
その後は生活するだけでやっとの状態が続いているようです。

判決が言い渡されたのは翌2019年11月21日です。
支払いを命じられた606万8,892円の内訳は、2004年3月~2018年4月の水道料金約335万円と延滞金約271万円でした。
町は2020年3月13日に男性への給水を停止しました。
4月7日、長野地裁諏訪支部が自宅とその敷地一帯の強制競売開始を決定しました。

公債権の税金と違い、水道料は私債権として民法が適用されます。
時効は公債権の原則5年に対し、2年(2020年4月の新民法施行からは5年)です。
ただし、債務者側が主張(「時効の援用」と呼ぶ)しなければ時効が有効とはならないのです。

提訴を前に、町は「債権がある限り請求しない理由はない」(上下水道課)として、滞納が始まった14年前からの水道料金と延滞金を請求しました。
時効は男性に知らせないことにしたようです。
同課は「裁判で時効の援用をされると想定したが、それがなかった」と明かしています。

男性の方は「時効なんて全く知らなかった」と説明しています。
控訴をしなかったため、判決が確定しました。
直後、町は提訴後(2018年5月以降)の水道料金も請求しました。
2019年12月までの約28万円を、男性側は2020年1月末までに支払っています。

行政関係の訴訟を数多く手がけた岡谷市の松村文夫弁護士は、富士見町のやり方に「違和感を感じる」と話しています。
「地方自治の目的は住民福祉の増進」としたうえで、町が時効を教えなかったことを「配慮が足りなかった」と指摘しています。
「特に、(弁護士を付けない)本人訴訟ですから。時効を教えなかったのはよくないと思う」と、延滞金の利率が14・6%と高いことにも疑問を呈しています。

裁判では町が男性に支払いを促す面談をしていないことも明らかになりましたが、判決は「面接をして任意の納付を促す義務があるとはいえない」としたのです。

強制競売に先立ち、同支部の執行官が男性宅を訪れ、家屋や自宅敷地、会社敷地の現況調査をしています。

時効だけでなく延滞金にも疑問の声が出ています。

町は延滞金徴収条例に基づいて利率14・6%の延滞金(民法では遅延損害金)を請求し、認められました。

これに関し、行政実例に詳しい全国町村会法務支援室は「14・6%は高い。普通は旧民法にある法定利率の5%だ」と話しています。
半面、一般論として「市町村が条例で(延滞金の利率を)定めていればそちらが適用される」とも指摘しています。

ただし、それは私債権を対象とした条例がある場合のようです。
又坂常人・信州大名誉教授(行政法)は富士見町の延滞金徴収条例を読み込んだ上で、「この条例は(税金などの)公債権を対象としている」と結論づけています。

又坂氏によると、同条例は地方自治法第231条の3が規定する延滞料について定めている▽同条は公債権について定めたもので私債権には適用されないという解釈が一般的であり、多くの自治体でもそのように運用されている▽私債権について条例に規定がない以上、(提訴当時の)民法を適用して法定利率の5%で再計算しなければいけない―と指摘しています。

又坂氏は「間違った債権額で強制執行が行われると、国家賠償請求を起こされる可能性もある」と話しています。

長野県諏訪市役所3階にある諏訪湖記者クラブですが、室内の掲示板に男性が数枚の紙を貼ったのは3月半ばでした。
手書きの文面には「焼身自殺」の文字があったようです。

自宅を訪ねると、男性は「先祖の墓の前で焼身自殺するつもりだった」と話し始めたそうです。
「家族に迷惑をかけたらだめだから、女房とは離婚した。子どもとも縁を切った」

自宅には仏壇があり、壁には家族の写真や標語などがたくさん掲げてあります。
幼少期に一家で満蒙開拓団に加わったため、それにかかわる記念の品もあるようです。

男性は、53年前から自宅の隣でアルミ鋳造の会社を営んできました。
取引先を失った後も細々と仕事を続けていましたが、給水停止で不可能になりました。
「溶かしたアルミを入れる金型と鋳造機械を冷やすために水がいるんです」

町とは約20年前、自宅隣のマンホールポンプ場をめぐって裁判になりました。
水道料金を滞納し始めたのはそのさなかです。
「東京の弁護士を雇ったので弁護士代がかさんでしまって……」

税金や電気代の支払いを優先し、水道料金は後回しにしてきたと話しています。
「町はいろんなトラブルを棚に上げて水道料金だけ『これでもか』ってやってくる。先祖代々の土地と汗水垂らして建てた家をこんなことで取られるなんて」と悔しさをにじませました。

こういう間違ったやり方が原因で、もし自殺などで尊い命が失われると、どうするんでしょうね。
固定資産税の計算を間違っていた場合は、時効を主張して、過去の分を市町村は支払わないのに、逆の立場になると、黙っておくんですね。
やはり税金もそうですが、知らないと損をすることが世の中にはたくさんありますので、国民も色々と勉強しないといけないですね。

時効を教えず町が勝訴し14年間分の水道料金を請求したことについて、どう思われましたか?


指南役暗躍し「カラ研修」で助成金を詐取する不正が審査追いつかず横行!

日本経済新聞によると、非正規労働者の待遇改善を支援する「キャリアアップ助成金」の不正受給が全国で横行しているようです。
大阪府警は4月までに指南役ら30人を詐欺容疑で摘発しています。
急増する申請に対して、十分な審査を行う体制が整っていないことが不正受給の背景にあるようです。

「労せずしてもうかる国の支援制度がある」と、コンサルタント会社顧問だった30代の男らは接骨院の事業主らを集めたセミナーで、こんな誘いの言葉をかけていたようです。

関心を示した事業主に男らが指南したのはキャリアアップ助成金の不正受給の手口でした。
受給の要件を満たすために、実際には行っていない従業員の研修を実施したと申請書類に記入するよう指示し、受け取る助成金の額を水増しするため、架空の人物や知人を従業員として申請させていたようです。

コンサルタント会社顧問だった男らは、報酬として助成金の2~3割を受け取っていたそうです。
2019年に大阪労働局の調査で不正が発覚し、大阪府警は2019年10月、詐欺容疑で男を逮捕(詐欺罪で起訴)しました。
事業主側の捜査も進め、2020年4月までに計30人を摘発しました。
だまし取られた助成金は、2013~2016年で計1億2千万円に上るそうです。

キャリアアップ助成金は、厚生労働省が2013年度に創設しました。
研修や賃金増など、雇用する非正規労働者の処遇を改善した事業主に支給します。
処遇改善の対象は7種類あり、事業主が各地の労働局に申請します。
最大1千万円超の助成が受けられます。

厚生労働省によると、キャリアアップ助成金の不正受給が発覚した件数は2014年度は2件でしたが、2016年度は26件、2018年度は70件と急増傾向にあるようです。

刑事事件に発展するケースも相次いでいます。
奈良県警は2019年2月までに約1,700万円をだまし取ったとして、指南役とされる50代の男ら31人を詐欺容疑などで摘発しました。
複数の申請書で、同じマンションの一室が事業所の住所として記載されていることに奈良労働局の職員が気付き、発覚したそうです。

キャリアアップ助成金の申請件数は、2018年度は約9万3千件で2015年度(約4万7千件)からほぼ倍増しました。
審査を担う現場である労働局の体制が追いついておらず、不正受給が横行する要因になっているようです。

会計検査院の調査報告書では、2015~2018年度に大阪や神奈川など8労働局で計約5,400万円の支給が不当だったと認定しています。
「申請書の記載内容が事実と違っていたにもかかわらず、労働局の確認が不十分だった」と指摘しています。
大阪労働局の担当者は「人手不足で不正の発見が遅れたことは否定できない。再発防止の体制を整えたい」と話しています。

厚生労働省は2019年4月、不正受給した事業主が助成金を申請できない期間を3年から5年に延長するなどペナルティーを強化しました。
指南役が不正を主導するケースがあることなどから、同省の担当者は「『100%助成金を受け取れる』『無料で受給額を査定する』といった勧誘には注意してほしい」と呼びかけています。

助成金制度に詳しい社会保険労務士の藤原郁子さんは、「不正を一目で見抜くのは難しく、審査は性善説に頼っているところが大きい」と説明しています。
「本当に必要としている人への迅速な支給と、支給後の抜き打ち検査など不正抑止策を両立させていくことが必要だ」と話しています。

もう明らかなことだと思いますが、補助金や助成金や給付金などは、一定数、不正受給が出てくることを想定したうえで制度を設計しないといけないのではないかと思います。
設計する側は、要件等をこうすれば、抜け道としてこういったことを考えて来る人もいるだろうなと想定し、できる限り不正受給の芽をつぶしていかないといけないのではないかと思います。
その辺は、公務員一筋の方にはなかなか難しいかもしれませんね。
あとは、国がやっているものは、ペナルティが管轄の省庁を問わず及ぶようにしないといけないと思います。
根本的には、本当に必要な方ができるだけ早く使える制度にしてほしいですね。

指南役暗躍し「カラ研修」で助成金を詐取する不正が審査追いつかず横行していることについて、どう思われましたか?


持続化給付金の業務の受託団体が設立時から一度も決算公告せず!

国から持続化給付金の業務を受注した一般社団法人サービスデザイン推進協議会が、2016年の設立以降、法律で定められている決算公告を一度も出していなかったことが、先日、わかったようです。

一般社団法人サービスデザイン推進協議会をめぐっては、電話番号が明示されていないなど、運営の実態がはっきりしないとの指摘が相次いでいました。
新たに財務情報を公開していなかったこともわかり、不透明な民間団体に巨額の公的事業を発注した経済産業省の対応が問われます。

一般社団法人は「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」に基づき、定時社員総会などの終了後、遅滞なく貸借対照表を公告しなければなりません。
法人の財務情報をきちんと知ってもらうためです。
しなかった場合は、「百万円以下の過料」という罰則もあります。

衆院経産委員会で、経済産業省は野党の質問に対し、「協議会に確認したところ、設立年度である16年度以来、3カ年分の決算は適切に行われているものの、決算公告は行われていない」と答えました。

過去3年度分の決算については、直近の2019年度分に合わせて、6月の社員総会終了後に公告する予定だそうです。

実は、決算公告は、一般社団法人だけでなく株式会社にも会社法で義務づけられています。
中小企業などでは公告をしていないケースも目立ちますが、国から巨額の公的事業を多数受注してきた一般社団法人がしていないというのは異例です。

一般社団法人サービスデザイン推進協議会は今回の給付金事業を含め、過去に経済産業省の事業計14件(総額約1,600億円)を受注していました。
経済産業省は一般社団法人サービスデザイン推進協議会について、事業実施を通じて「つきあいの深い団体」であることを認めています。

また、一般社団法人サービスデザイン推進協議会は持続化給付金の業務を769億円で受注し、その97%にあたる749億円で広告大手電通に再委託していたこともわかっています。

経産省中小企業庁の前田泰宏長官は経産委で、一般社団法人サービスデザイン推進協議会との契約にあたり、電通に再委託することは知っていたが、協議会の提案書には金額が明記されていなかったと説明しています。
「97%(分の金額で再委託する)という認識はなかった」と述べました。

経済産業省はこれまで、契約は適切だったと繰り返し主張してきました。
業務の大部分を電通に再委託することの是非が、改めて問題になりそうです。

さらに野党側は、契約の手続きについても追及しています。

経済産業省は給付金事業の実施事業者について、競争入札で公募することを4月8日に公示しました。

経済産業省によると公示前の4月2日に、経済産業省担当者が一般社団法人サービスデザイン推進協議会関係者と接触し、意見を聞いていました。
過去の受注実績などを考慮して、経済産業省側から声をかけたそうです。
一般社団法人サービスデザイン推進協議会は4月7日の理事会で、入札に参加することを決めていたとされます。

野党議員は「事前に声をかけている。競争入札のあり方として変じゃないか」などと問いただしました。

経済産業省は、入札の公示前に協議会のほかにも2団体から意見を聞いており、一般社団法人サービスデザイン推進協議会だけ特別扱いしたわけではないとの立場のようです。

これほどの規模のものを短期間にということになると、受けられる企業も限られてくると思いますので、事前に声をかけるのは致し方ないところもあるのではないかと思います。
ただし、社会保険庁などが再委託で問題を起こしていますので、再委託を制限しないといけないのではないかと思いますし、税金を使っているわけですから、黒塗りではなく内容を明らかにしてほしいと思いますね。
あとは、今後は入札時に、決算公告とか(これについては大臣もおっしゃっていましたが)、納税とか、財務状態や損益状況などをきちんと確認しないといけないのではないかと思います。

持続化給付金の業務の受託団体が設立時から一度も決算公告をしていないことについて、どう思われましたか?


「持続化給付金」の受託団体の入札の経緯に野党が注目!

「持続化給付金」をめぐり、国から業務委託を受けた民間団体の実態が不透明とされる問題ですが、野党側は、入札の経緯について詳細な数字を開示するよう政府に求めました。

「つまり事実上、全部委託しているんです。中身何もないから。だから幽霊会社だって務まるんですよ」(「立国社」会派 田嶋要衆院議員)

野党が“幽霊会社”と指摘するのは、「持続化給付金」の業務を受託した「サービスデザイン推進協議会」です。
この団体は業務を769億円で受託しましたが、そこから電通におよそ749億円で再委託されていて、差額について野党は「中抜きではないか」と批判しています。

先日、野党側が追及したのは、この団体の入札の経緯です。
経済産業省が提出した資料によると、入札では、この団体と外資系のコンサルタント会社が競いました。
会社のランクを示す等級では、コンサルタント会社がAなのに対し、団体がCと劣勢でしたが、最終的に団体が落札しています。

「等級Aの『デロイトトーマツ』よりもCの『協議会』が落札をしたと先ほども議論がありました。ランクの低いCランクの『協議会』法人の方が、結局なぜ総合評価で高かったかと」(共産党 笠井亮衆院議員)

「一般競争入札の評価方法は総合評価でございますので、提案内容の技術点であるとか、あるいは価格、こういったものを総合的に勘案して決定するもの」(中小企業庁担当者)

しかしながら、資料では価格や技術点、総合評価点などの部分は全て黒塗りとなっていて、全体像が把握できません。

「疑念が持たれないように、価格についても開示するからねと、デロイトトーマツさんにお話していただいて開示してください」(立憲民主党 川内博史衆院議員)

「今のところ2度確認をしましたけれども、公表していただきたくないということでありました」(梶山弘志経済産業相)

梶山大臣は、開示は難しいという考えを繰り返しました。
野党側は、実態解明のため、改めて安倍総理が出席する予算委員会の集中審議の開催を求めることにしています。

川内博史衆院議員がデロイトトーマツに確認したところ、開示に関しては聞かれていないと答えているようですが、この大臣は大丈夫なのでしょうか?
このサービスデザイン推進協議会の共同代表理事と電通グループの執行社員などが記者会見を開いていましたが、イマイチ納得はできない感じでしたね。
税金を使っているわけですから、入札の結果は、きちんと開示して欲しいですね。
応札の前提として、入札の内容が開示されることもあるということにしておけば、いいのではないかと思います。
それが、色々な面で抑止力になるのではないかと思いますから。

「持続化給付金」の受託団体の入札の経緯に野党が注目していることについて、どう思われましたか?


持続化給付金の事業費の97%が電通へ!

東京新聞によると、新型コロナウイルスで売り上げが減少した中小企業などに最大200万円を給付する持続化給付金で、国の委託先であるか『一般社団法人サービスデザイン推進協議会』が広告大手の電通に対して、事業の大半を再委託していることが分かったようです。
国の委託費の97%は法人経由で電通に流れるようです。
実質的な給付事業は電通が行っているといえ、法人の実体の乏しさが鮮明となりました。

経済産業省が、立憲民主党の川内博史衆院議員に回答しました。
経済産業省は、法人に769億円の委託費を支払うことを公表しています。
今回、法人が電通に支払う再委託費が749億円に上ることが判明しました。

法人は、電通、パソナ、トランスコスモスが2016年に設立しています。
約150万件を想定している膨大な給付件数を処理するには多くの人手が必要で、電通から他の企業に事業の外注が行われている可能性もあります。

電通が設立した法人から電通へ「事業が丸投げされているのではないか」というこれまでの本紙の取材に対し、中小企業庁は「迅速に体制をつくり、誰がどんな業務に当たるかを考える上で法人は大事だ」と回答しているようです。

一方、法人や電通は「経産省の事業なので回答は控える」などとして、給付金事業の運営体制を明らかにしていません。

法人から電通への再委託について、財政が専門の法政大学の小黒一正教授は、「経産省は再委託を含めた業務の流れを承認している。法人が(電通への再委託額との差額にあたる)20億円に見合った役割を果たしているのかどうかを説明する責任がある」と指摘しています。

それでは、『一般社団法人サービスデザイン推進協議会』とはどんな団体なのでしょうか?
ホームページに情報はほとんどなく、電話番号も公表されていません。
先日、登記簿上の所在地を訪ねると、東京・築地の9階建ての小さなビルの9階に入居していたようです。
インターホンに応答はなく、「お問い合わせは(給付金の)コールセンターまで」の張り紙があるだけだそうです。

登記簿情報から代表理事の男性に電話すると、「私はアドバイザーで、詳しいことは不明。実態は電通の人たちがやっているので聞いてほしい」と述べたそうです。
電通は「回答を控える」とコメントしています。

立憲民主党の川内博史衆院議員が中小企業庁に問い合わせると、作業は「少なくとも5千人以上で対応している」と回答したようです。
国が当初想定した申請は約150万件で、マンパワーが必要なため、電通以外にも再委託されている可能性があります。
しかしながら、中小企業庁は取材に対し、「国が契約しているのは協議会。その先の再委託は公表しない」と回答しています。
コールセンターの場所すら明かさなかったようです。

設立以降の経緯からは経済産業省との距離の近さが浮かびます。
法人の設立日は経済産業省が主導した優良ホテルなどの認定事業の委託者公募が始まったのと同日で、法人はこの事業を受託しています。
以来、持続化給付金も含め、4年間で計14件の事業を経済産業省から受託しています。

持続化給付金事業の入札には、もう1社が応札しましたが、法人は公募開始の2日前に持続化給付金のウェブサイト用アドレスをすでに取得していたようです。
事業受託を見越したような対応ですが、同法人は「受託できた場合に備えた」としています。

国税庁出身で中央大法科大学院の酒井克彦教授は、「多額の税を使いながら持続化給付金の交付が滞っており、経産省には再委託を含めた委託先の業務の実態について国民に説明する責任がある。ブラックボックスのまま検証ができなければ問題だ」と話しています。

税金を使っている以上、国民にきちんと説明してほしいですね。
1件当たり50,000円くらい入ってくる計算ですから、電通はおいしい商売をしていますよね。
公募開始前にウェブサイト用アドレスを取得していたということは、裏ですでに決まっていたんでしょうね。
公募の意味はあるのでしょうか?

持続化給付金の事業費の97%が電通へ入いることについて、どう思われましたか?


福島県天栄村が特別定額給付金10万円を1,162人に二重払い!

時事ドットコムによると、福島県天栄村は、先日、政府が国民に1人10万円を配る特別定額給付金について、375世帯の1,162人に誤って二重払いしていたと発表しました。

福島県天栄村が振込先のデータを金融機関に2度渡すミスがあったそうです。

福岡県天栄村総務課によると、給付事務では出納室の職員が金融機関の担当者に振込先のデータをDVDで渡しているようです。
2020年5月19日に振り込む分のデータを5月15日に渡したつもりでしたが、実際は5月14日に渡し済みの5月18日分のデータだったそうです。

金融機関や住民の問い合わせで二重払いが分かったようです。

人口5,300人くらいのところで、2割発生して、1億円強ですから、人口が数十万規模の市とかになると、間違うと、かなりの額になりますし、返してもらう手続きも大変でしょうね。
色々と市町村の方も大変だとは思いますが、きちんとチェックして、間違いのないようにして欲しいですね。
そうしないと、余計な負担がかかって、他でもミスが生じる可能性が高まり、悪循環に陥ると思いますから。

福島県天栄村が特別定額給付金10万円を1,162人に二重払いしていたことについて、どう思われましたか?


売れ筋は「テイクアウト用弁当箱」だが隠れ営業やダミー休業の横行も!

飲食店や喫茶店などに食材を卸す会社の担当者が、世相を囁いています。
「今の売れ筋は、食材ではなくテイクアウト用の弁当箱や小分けしたケチャップ、ドレッシングだ」。
そう話した後、東京商工リサーチ(TSR)の取材に、一斉休業の裏話を話し始めたそうです。

担当者によると、多くの飲食店は当面の店舗営業が期待できず、穴埋めでテイクアウトにシフトしています。
それを裏付けるように、今まで発注がなかった「テイクアウト用弁当箱」や「小分けされた調味料」、「弁当用の総菜」が急増しています。
なかでも、「弁当箱」の在庫が一気に捌けたそうです。
「発注しても全部は入ってこない」ため、このままでは数週間で在庫が無くなる可能性すらあるそうです。
とはいえ、特需があっても「全体の売上は、通常から7割減少している。おかげで週2~3日は自宅待機だ」とこぼしています。

いま、「新型コロナウイルス」感染拡大の防止で政府や自治体は事業者に休業を要請し、要請に応じた事業者には協力金の支給に向けた準備が進んでいます。
ところが、この担当者が声を潜めて驚くようなことを話し出しました。
「表に休業中の紙を張り出し、消灯しているお店が常連客にこっそり営業時間を伝え、暗闇の中で営業している」というのです。
「休業中」なのに発注があり、「隠れ営業」がわかるそうです。
別の飲食店は、毎年ゴールデンウィーク中は定休日にしています。
しかしながら、今年はあえて「ゴールデンウィーク中は休業」と告知しました。
営業マンは、「休業補償の協力金を狙っているのだろう」と憶測しています。
あの手この手で難局を乗り切る知恵なのでしょうか、それとも姑息な手段なのでしょうか?

この担当者は、これまで苦労している経営者を見てきました。
それだけに新型コロナの感染拡大の中で、「休業や時短が続けば生き残りは難しい。グレーとわかっていても事業継続したいと思うのだろう」と、やるせない心情を漏らしています。

要件を厳しくしないとこういうケースが一定数出てくるということは、当初から分かっていますよね。
できるだけシンプルな制度が良いと思いますが、極力、不正が起こらないようにしてほしいですね。

売れ筋は「テイクアウト用弁当箱」だが隠れ営業やダミー休業が横行していることについて、どう思われましたか?


税務大学校和光校舎における専門官基礎研修がオンライン研修等に!

税務大学校においては、令和2年4月6日より国税専門官採用試験により新規に採用された約1,100名を対象とする専門官基礎研修を実施することとしていました。

この研修は、国税庁使命である適正・公平な課徴収の実現ため、税務職員として必要となる税法や会計学などの高度な知識を習得させ、全国統一的な納税者対応を確保するためのものです。

大勢の人が一堂に会するということで、批判がたくさんあったようですが、ようやく、専門官基礎研修の実施に当たっては、専門家等の意見を踏まえ、感染防止対策を徹底することとしていましたが、今般、新型コロナウイルスの感染拡大の状況等を踏まえ、当分の間、和光校舎での専門官基礎研修を、在宅でのオンライン等研修により実施することとしました。

高知県など税務署職員が新型コロナウイルスに何名か感染していますので、もう少し危機感があっても良いように思いますが、決めるのが遅すぎたという感じですね。
期間は約3か月で9割が寮に入る見通しだったようですが、新型コロナウイルスの拡大を不安視する市民から和光市に苦情が相次ぎ、市長もツイッターで「クラスター(感染集団)が発生したら責任を取れるのか」と批判していましたが、クラスター感染が発生する可能性があるような行為は、参加する方やそのご家族の方々も不安でしょうし、国関係のところが率先して避けて欲しかったと思います。

税務大学校和光校舎における専門官基礎研修がオンライン研修等になったことについて、どう思われましたか?


過払い金をめぐる紹介料で東京弁護士会が弁護士法人を業務停止に!

時事ドットコムによると、大手司法書士法人から過払い金返還請求事件を引き継いだ際、弁護士職務基本規程で禁じられた紹介料を支払ったとして、東京弁護士会は、先日、「弁護士法人ベリーベスト法律事務所」(東京都港区)を業務停止6か月の懲戒処分としたようです。
代表社員の両弁護士(ともに43歳)も業務停止6か月としました。

同事務所は2010年設立の新興大手です。
ホームページや東京弁護士会によると、約220人の弁護士を抱え、国内外に38の支店を構えています。

懲戒請求を受けた後、別の弁護士会に新法人を立ち上げ、国内支店の登録も移しました。
新法人や支店に処分は及ばず、東京弁護士会は「懲戒逃れ」と指摘しています。

別の弁護士法人を立ち上げ、支店の登録も移すと、処分は及ばず、やっていけるんですね。
弁護士ゆえ、法律に詳しいのでしょうが、そういったケースを想定しないものになっているのでしょうか?
時代に即していないのであれば、早めに変えた方がいいんでしょうね。

過払い金をめぐる紹介料で東京弁護士会が弁護士法人を業務停止にしたことについて、どう思われましたか?


介護施設が競合激化などで年100件超倒産し戸惑う家族!

 日本経済新聞によると、自宅で暮らせない高齢者の受け皿となる介護施設の倒産が高止まりしているようです。
競合激化や人手不足などから福祉・介護事業の倒産は2016年以降、毎年100件を超え、入居時に払った前払い金が戻らないトラブルもあるようです。
倒産に備えた業界団体の保証制度はあるものの要件が厳しく、国は緩和を検討しているそうです。

「ようやく母が穏やかに暮らすことができる」と、2019年12月、神奈川県平塚市の男性(54)は母(83)が乗る車椅子を押しながら、胸をなでおろしました。
母が入居していた東京都内の有料老人ホームの倒産に巻き込まれ、対応に追われてきましたが、2019年末に同市の別の施設に無事、転居できたそうです。

母は脳梗塞の後遺症で会話や体を動かすことが難しく、2017年10月に、都内の施設に入居しました。
立地も気に入り、迷いなく前払い金570万円を支払ったそうです。

しかしながら、最初から気がかりなことが続いたようです。
部屋に運んだはずの荷物が一時行方不明になるなど、ずさんな管理が目に付いたほか、母の着替えが行われずにパジャマ姿のままだったこともあるようです。
職員に問いただしても「すみません」と言うばかりでした。

2018年秋、体調を崩した母が入退院を繰り返すようになり我慢も限界に達しました。
退去して「戻ってくる前払い金で転居しよう」と考えていた2019年1月、運営会社が倒産し、前払い金が戻ってこないことを知らされたのです。

契約時に支払う前払い金は高額ですが、月々の利用料が安くなり、入居者が退去・死亡した場合は返金されます。
しかしながら、経営が破綻し、運営を引き継いだ別会社に返済債務が引き継がれない場合、返金されることはなくなるのです。

こうした場合に備えて、全国有料老人ホーム協会(東京都)は最大500万円の保証制度を設けています。
男性もこの制度を頼りにしましたが、運営は入居者ごと別会社が引き継いだため、保証要件の「入居者全員が退去する場合」に該当せず、前払い金は返ってきませんでした。

男性は弁護士の助言に従い、毎月の利用料を前払い金で相殺することを施設側に提案しましたが、施設側は受け入れず、「利用料の滞納」を理由に2019年中の退去を要請され、2019年12月末にようやく転居のめどがついたのです。
男性は「引っ越し後は心なしか母の体調も良く、ひとまず安心している」としつつも、前の施設での未納分については今後、弁護士と話し合う予定です。

東京商工リサーチによると、福祉・介護事業の倒産は2012年ごろから増加傾向となり、2016年以降は100件を超えて高止まりが続いています。
担当者は「介護や福祉の市場が大きくなり、ノウハウがないまま参入した業者の倒産が増加している」と分析しています。
「利用者側に前払い金が戻らなかったりヘルパーが定着しなかったりするなど様々な問題が起きている。新規参入はまだ多く、倒産は今後も増えるだろう」とみているようです。

一般社団法人「有料老人ホーム入居支援センター」(東京都)の上岡栄信代表理事は、「施設の質は運営者で大きく変わる。利用者側は入居前に施設をしっかり確認することが重要だ」と強調しています。
施設を見極めるポイントとして、(1)職員数が入居者数の8割以上、(2)職員の勤続年数が長い、(3)広告なしでも満室状態が継続などを挙げています。

マイホーム建設やリフォームなどでも同じだと思いますが、やはり、多額のお金を支払うのであれば、運営会社のことを調べるのは当然のことではないかと思います。
性善説ではなく、性悪説で考えないといけない時代になっているわけですから。
自分の目で現場を確かめたり、運営会社の状況を調べたりして、入居するかどうかを決めて欲しいですね。

介護施設が競合激化などで年100件超倒産し戸惑う家族が増えていることについて、どう思われましたか?


総務次官を日本郵政への情報漏えいで更迭!

 読売新聞によると、監督官庁の事務方トップが、大物OBに行政処分の情報を事前に漏らしていました。
癒着を疑われても仕方ないでしょう。
前代未聞の不祥事です。

 高市総務大臣は、鈴木茂樹総務次官が日本郵政の鈴木康雄上級副社長に対して情報を漏えいしたとして、停職3か月の懲戒処分を科したと発表しました。
鈴木次官は漏えいを認め、辞職しました。
事実上の更迭です。

鈴木前次官は、かんぽ生命保険と日本郵便による保険商品の不適切契約問題を巡り、日本郵政グループへの行政処分の検討状況を電話などで複数回伝えていたそうです。
行政の公正性をゆがめる行為であり、厳正な処分は当然でしょう。

高市総務大臣は、大臣室で開かれた少数の幹部による会議内容が日本郵政側に漏れているとの疑念が浮かんだことから、内部監察を命じ、問題が発覚したとしています。

鈴木康雄氏は総務次官を退任した後、2013年に日本郵政副社長に就任し、現在は上級副社長を務めています。
かんぽ問題をいち早く報道したNHKに対して強硬に抗議し、批判を浴びた方です。

監督官庁が民間企業と必要な情報交換をすること自体は悪いことではありません。
しかしながら、行政処分の情報を事前に企業に伝えることは通常あり得ません。
先輩後輩の関係があるからと言って、機密を漏らすことは到底許されません。

かんぽ問題では、法令違反や社内規定違反が疑われる事案が約1万3,000件に上ります。
日本郵政と日本郵便を所管する総務省は、監督が不十分だったとして業務改善命令の発動を検討していました。

高市総務大臣は記者会見で、「次官が公務に対する信頼性を著しく失墜させる行為を行ってしまったことは誠に残念だ」と語りました。

「逐一情報が漏れていくことによって、先方の対応の仕方などが変わってくる可能性がある」と指摘したのは、もっともです。
総務省は情報管理の適正化を図り、信頼回復に努めねばならないでしょう。

持ち株会社である日本郵政だけでなく、日本郵便、かんぽ生命、ゆうちょ銀行でも総務省OBが役員になっているそうです。

高市総務大臣は「OBが日本郵政グループの取締役などに就任することは好ましくない」と述べ、今後、役員人事を認可する際に厳正な態度で臨む考えを示しました。
グループのガバナンス(企業統治)のあり方を問題視しているのでしょう。

日本郵政と総務省はまず、なれ合いと見られるような両者の関係を改めることが必要ですね。

あってはならない事件ですね。
事務次官ともあろう方が、善悪が分からないのでしょうか?
将来的に、後を引き継ぐことが想定されていたのでしょうか?
停職3か月というのも、甘過ぎますよね。
個人的には、懲戒解雇でもいいのではないかと思います。
高市総務大臣には、天下りに対して、厳しい姿勢で取り組んでほしいですね。

総務次官が日本郵政への情報漏えいで更迭されたことについて、どう思われましたか?


徳島県からデパートがなくなる!

 セブン&アイ・ホールディングス(HD)は、先日、徳島市寺島本町西のそごう徳島店の営業を2020年8月末で終了すると発表しました。
人口減が進む地方を中心とした経営合理化の一環で、徳島県内唯一の百貨店が姿を消します。
徳島県都のにぎわいに影を落としそうです。

そごう徳島店は1983年10月、徳島駅前市街地再開発事業で再開発ビルの核テナントに誘致され、「徳島そごう」として開業しました。
2000年7月に民事再生法の適用を申請し、その後、そごう徳島店となりました。
営業面積は22,512㎡です。

徳島県都の玄関口の顔として高い集客力を誇り、売上高はピークの1993年2月期で444億円あったようですが、明石海峡大橋の開通などによる買い物客の県外流出などもあり、2019年2月期には3割以下の128億2,500万円に落ちていたようです。
社員数は社員72人と契約社員104人の計176人です。

セブン&アイHDは2020年8月末で、そごう徳島店のほか、西神店(神戸市)、西武大津店(大津市)、西武岡崎店(愛知県岡崎市)の4店舗を閉店します。
また、2021年2月末に、川口店(埼玉県川口市)を閉めます。
西武の福井店(福井市)と秋田店(秋田市)も2021年2月末に店舗面積を縮小します。

年に数回はこの辺りを車で通りますが、あまり人が入っている感じではなかったので、いつまでもつのかなぁと思っていましたが、とうとうこの時が来たかという感じですね。
若い方は、神戸とか大阪に気軽に高速バスで行くんでしょうね。
年配の方にとっては、デパートに行くことがステータスだったかもしれませんので、なくなってしまうことで行くという楽しみところがなくなってしまうのが残念ですね。
香川県にとっても他人事とは思えないニュースでした。

徳島県からデパートがなくなることについて、どう思われましたか?


暗号資産は政治家個人への寄付禁止規制の対象外!

 時事ドットコムによると、高市早苗総務大臣は、先日の閣議後記者会見で、政治資金規正法が原則禁じている政治家個人への寄付について、暗号資産(仮想通貨)による寄付は違反の対象にならないとの見解を示しました。

「金銭などと同様に規制の対象とするためには法的な手当てが必要。新たに政治家の政治活動に制限を加えることになるので、各党、各会派でまず議論してもらう問題だ」と述べました。

政治資金規正法が政治家個人への寄付を禁じている「金銭等」は、金銭・有価証券と規定されています。
高市総務大臣は「暗号資産は、いずれにも該当しないため、寄付の制限の対象にならないものと解されている」と説明しました。

こんなんでいいんですかね?
この辺の感覚がよく分からないですね。
政治資金規正法を早く改正して欲しいと思います。

暗号資産は政治家個人への寄付禁止規制の対象外であることについて、どう思われましたか?


「タピオカ屋さん」の動向調査!

 「タピオカ屋さん」が増えています。
東京商工リサーチ(TSR)が保有する日本最大級の企業データベース(約379万社)から、「タピオカ」専業及び関連事業を営む企業を抽出したところ、2019年8月末現在で60社あることがわかったようです。
2019年3月末時点では32社でしたが、夏場の半年間でほぼ2倍に急増しました。

60社のうち、49社(構成比81.6%)は2018年以前の設立で、空前の「タピオカブーム」に乗り、新規に会社を興すより、既存企業が業態や扱い品を変更して参入しているのが特徴です。

貿易統計(財務省)によると、2019年1~7月の「タピオカ」と「タピオカ代用物」の輸入は約6,300トンで、2018年(1~12月)の約3,000トンをすでに大幅に上回っています。
大手飲食チェーンでもタピオカ関連メニューの提供を始めており、街はタピオカブームで溢れています。

なお、本調査は、東京商工リサーチの企業データベース(対象約379万社)から、営業種目や業績変動要因(主要分)に「タピオカ」の記載があるものを抽出、分析したものです。

街を席巻する勢いの「タピオカ屋さん」60社のうち、2019年設立は8社(構成比13.3%)に過ぎません。
ただし、設立年別では、2017年が3社(同5.0%) 、2018年が6社(同10.0%)と年々増え、「インスタ映え」を狙い、多様なタピオカドリンクを生み出しています。
「タピオカ屋さん」 60社の本業は、「パンケーキカフェ」、「肉バル」、「助成金コンサルティング」や「売電事業」など、飲食業から電力事業まで様々です。
本業とは別にタピオカブームにあやかる副業的な店舗展開が特徴になっています。

60社の本社所在地は、東京都が25社(構成比41.6%)で最も多く、次いで、神奈川県と大阪府、福岡県が各5社(同8.3%)、千葉県4社(同6.6%)、沖縄県3社(同5.0%)と続きます。
大都市圏やインバウンドで活気づく地方都市を中心にタピオカが広がっていることがわかります。
中国地方で数年前から「タピオカ屋さん」を運営する企業は、「昨年から来店客数が以前の倍になった」と語っていますが、「毎年、冬場は売上が落ちるが、今年は夏過ぎから来店客数が落ちている」とブーム終焉の兆しも感じ始めているようです。
関東地方で「タピオカ屋さん」を営む企業は、「ライバルが増え、味やインスタ映えなど戦略が重要」と語っています。
ブームが終焉を迎えるのか、落ち着くのか、まだ盛り上がるのか。分岐点に差し掛かっているようです。

タピオカブームは景気と微妙に関連があります。
第1次ブームは、バブル崩壊の1992年頃、第2次ブームは、リーマン・ショックの2008年頃です。
いずれも不況に前後してブームが起きています。
今回の第3次ブームは、米中の貿易摩擦、英国のEU離脱、国内では消費税増税と重なります。
果たして景気を占うブームとなるのか、今後の動きが注目されます。
ちなみに、タピオカミルクティーは“バブル”ティーとも呼ばれています。

我が高松市でも商店街にここ1か月以内で数店舗が出店しています。
個人的には、既にブームは終わっていると思っていますが、どうなるのでしょうか?
あと、最近数多く出てきている相続税対策の商品である東京の区分所有不動産も、1階のテナントがタピオカ屋さんだったりして、この商品はどうなのかなぁと思ってしまいます。

「タピオカ屋さん」の動向調査について、どう思われましたか?


農業票が勝敗を左右する!

 日本経済新聞によると、55年体制下で自民党の最大の票田といわれた農業票ですが、農業人口の激減でかつての神通力は失われたといわれてきました。
しかしながら、過去の参院選で自民・非自民勢力が激突した1人区を分析すると、揺れ動く農業票が勝敗を左右してきたことが浮き彫りとなるようです。
21日投開票の参院選で、日本の「スイングボート(勝敗を決する票)」はどう動くのでしょうか?

参院選の主戦場は全国に32ある改選定数1の1人区です。
野党5党派は全区で候補者を一本化し自民党は16区を「激戦区」に指定しました。
1人区には農村部が多くなっています。
かつては自民・非自民の勝敗は固定的でしたが、1990年代以降は振り子のように動いているようです。

「都市部」と「農村部」で自民党の比例代表の得票率を見ると、変化はわかりやすいです。
農業者比率3%未満の14都府県を「都市部」、3%以上の33道県を「農村部」と定義すると、2013年参院選から2017年衆院選の4回の選挙で都市部の得票率はほぼ動いていませんが、農村部の得票率は乱高下しながら下がっています。

背景にあるのは農産品の輸入自由化と、その対策としての「ばらまき」の歴史です。

自民党の安定が崩れたきっかけは1989年参院選です。
竹下政権が前年の日米交渉で牛肉とオレンジの輸入自由化を決め、惨敗しました。
1993年の多角的貿易交渉「ウルグアイ・ラウンド」合意時は6兆円の対策費が配られました。
一方、民主党は2009年衆院選でコメなどの生産・販売価格の差額を交付する戸別所得補償制度を掲げ、農家の支持を取り付けました。

2016年参院選は直前に環太平洋経済連携協定(TPP)に署名し、自民圧勝のなか東北6県中5県で野党が勝利しました。
安倍晋三首相は参院選をにらみ、農業票奪回に力を注いできました。
1月の施政方針演説で「政権交代前の3倍の6,000億円を上回る土地改良予算」を強調し、5,000億円超の巨額の補正予算もつけました。

存在感と比べ、農家の数は激減しています。
1960年に1,175万人いた人口は1980年には約3分の1の412万人に減少しました。
2018年は145万人です。
もはや日本の多数派ではありませんが、激戦区のスイングボートであるがゆえに予算の優先権を握り続けているのです。

参院選を前に農家はなお揺れています。
5月に来日したアメリカのトランプ大統領は日米貿易交渉について、「多くは7月の選挙後。大きな数字を期待している!」とツイッターでつぶやきました。
2020年に大統領選を控えたトランプ氏にとっても農業票は重いのです。
2016年大統領選と2018年下院選を比べると、農家が多い23州では共和党候補の得票率が下がっているためです。

農村では疑心暗鬼が広がっています。
秋田県の農政連は自民現職の推薦を決めましたが、秋田県内13支部のうち3支部は「自主投票」としました。
組合長は「農家をまとめきれない」と語っています。

与野党は30年間、攻守を変えながらスイングボートの争奪戦に明け暮れてきました。
その間、農村にばらまかれた税金は100兆円規模にも迫ります。
その結果、小規模農家が温存され農業の刷新も遅れてきました。
農家の平均年齢は66.6歳で、65歳以上が68%を占めています。
このままでは農業は消滅していくでしょう。

今、必要なのは「消える農村」に税金を注ぎ続けることではないでしょう。
農業を若者やベンチャー企業が魅力を感じるフロンティアへと立て直し、縮小を続ける地方経済をインバウンドなどで活性化することでしょう。
与野党が参院選で競うべきは、そんな未来像です。

選挙のために必要以上に予算が割り振られてきた典型例ですね。
時代の変化に伴った変革が必要だと思いますので、こういう政治も変えていかないといけないでしょうね。
農業に関わっている優秀な方がたくさんいますので、政治に振り回されることなく、農業の発達を期待しています。

農業票が勝敗を左右することについて、どう思われましたか?


タピオカブームは本当に「株価暴落の前兆」なのか?

 MONEY PLUSによると、「タピオカブームは株価暴落の前兆ではないか」と、SNSを中心に、タピオカがブームになると株価が暴落するというウワサが広がっているようです。

2019年は「第3次タピオカブーム」とも呼ばれる、タピオカドリンクの流行が起きています。
これが一部の投資家にとって懸念材料となっているようです。

今回のブームでは、若年層の女性を中心に人気が広がり、「タピる」(タピオカドリンクを飲むこと)や「タピ活」(タピオカドリンクを飲む活動のこと)といった新しい言葉が生まれました。
業務スーパーでは即席のタピオカが品切れ続出となるなど、第3次ブームの勢いはとどまるところを知りません。

日本で初めてタピオカブームが起こったのは、1992年といわれています。
ちょうど平成バブルが崩壊している最中の出来事になります。

2回目のブームは、リーマンショックが発生した2008年です。
このように考えると、2019年のタピオカブームが不況の前兆ではないかというウワサ話にも、妙な説得力があるように思えてしまいます。

タピオブームが不況のシグナルであるという考え方は、株式市場でよく生まれる「アノマリー」の1つといえるでしょう。
アノマリーとは、具体的な根拠や理論をもって説明することはできないものの、経験則上よく当たるといわれる物事のことをいいます。
大安に結婚式を挙げると幸せな生活が送れるという経験則も、典型的なアノマリーです。

株式市場で有名なアノマリーといえば「夏枯れ相場」です。
夏枯れ相場とは、8月ごろになると株式の取引高が減少するというもので、8月はお盆やバカンスによって市場参加者が取引を控えるため、取引高が減少する、と解説されることがあります。

実際のところ、本当に休暇が理由で夏枯れ相場になっているのかは判明していません。
ここ10年の傾向でいえば、夏に取引高が減少し、9月から再び活発に取引される傾向にあるようです。

タピオカブームと不況の時期が今後もピッタリ重なるのであれば、夏枯れ相場と同様に、株式市場における有用なアノマリーとなってくるかもしれません。

夏枯れ相場のようなメジャーなアノマリーと比べて、市場との関連が薄いアノマリーには“賞味期限”がある場合もあります。

市場との関連が薄いアノマリーとして、「芸能人の結婚が日経平均株価の暴落を引き起こす」というものがありました。
このアノマリーがどのような顛末をたどったか、実際の例を挙げながら考えてみたいと思います。

2015年に女優の堀北真希さんが俳優の山本耕史さんと結婚発表した翌営業日、8月24日の日経平均は前日比▲895.15円と大きく下落しました。
同年に俳優・歌手の福山雅治さんと女優の吹石一恵さんが結婚したと報じられた翌日、9月28日の日経平均は同▲715円となりました。

2016年に入ると、女優の北川景子さんと歌手のDAIGOさん、女優の優香さんと俳優の青木崇高さんが結婚したと報じられ、どちらのパターンも日経平均が大きく下落しました。
これらの経験則から、芸能人が結婚発表すると日経平均が一時的に急落するというアノマリーが生まれ、内容の面白さも相まって知名度を向上させていきました。

しかしながら、このアノマリーが広く知られることとなった2017年ごろから、ぱったりと株価の急落は起きなくなってきています。

2017年の女優の佐々木希さんとお笑いタレントの渡部建さんの結婚報道では、むしろプラスになりました。
2018年は、結婚報道ではありませんが、女優の石原さとみさんとSHOWROOM社長の前田裕二さんの熱愛が報じられました。
この時、確かに株価は下落しましたが、暴落というほどの下げ幅ではありませんでした。

先日明らかになった女優の蒼井優さんとお笑いタレントの山里亮太さんの結婚報道でも、その翌日6月5日の日経平均株価は+367円と大幅高となりました。

ここ2年に限っていえば、芸能人の結婚は暴落というよりも、むしろ株価の上昇を引き起こす可能性が高いといえます。
市場の反応としても、蒼井優さんの事例で日経平均の暴落を懸念する書き込みはあまりみられませんでした。
芸能人の結婚で日経平均が暴落するというアノマリーは、賞味期限が切れたといっても差し支えなさそうです。

タピオカブームも芸能人の結婚と同様に市場との関連が薄いと考えられるため、賞味期限が切れている可能性に注意が必要です。

アノマリーが成立する要因としては、アノマリーを信じる投資家たちがその通りに行動することで株価に影響が出てくるという説があります。
つまり、ある出来事と株価の変動に本質的な因果関係がなくても、それを信じる人が多ければ、その通りに株価が動くということです。

本当は因果関係のないものに相関性を見出してしまうことを、心理学では「錯誤相関」といいます。
そのルーツは、古代における雨乞いの儀式にまでさかのぼります。

本来、雨乞いの儀式と降水の間に因果関係はないはずです。
しかしながら、雨乞いをした日に降水があると、人は雨乞いをしたら雨が降ったと考えてしまいます。
特に、雨乞いが連続して成功していけば、雨乞いの有効性が徐々に確信に変わってきます。

こうなってしまうと、雨乞いを行なった日に降水がなくても「祈りが足りない」、ないしは「供物が少ない」などといったやり方の部分に視点が移ってしまい、雨乞いという儀式自体を否定しなくなります。
そのため、多少失敗したとしても、雨乞いの儀式はいろいろな地域で長きにわたり受け継がれていったのではないでしょうか?

私たちも、このような心理は持ち合わせています。
たとえばルーレットで、2回連続で赤が出たら次は黒が出るというパターンを10回繰り返しているような時、次に2回連続で赤が出たら黒に賭けたくなってくるのではないでしょうか?
しかしながら、実際にはそこに法則はなく、たまたまそのようなパターンが連続して出てきただけといえます。

タピオカブームと株価暴落について考えると、たった2回のサンプルしかないうえ、初回のブームはバブル崩壊後、しばらくしてから発生しています。
わずか2回の中でも整合性に微妙な点があることを踏まえると、タピオカブームと株価の暴落はいまだ錯誤相関の域を出ないと考えて差し支えないでしょう。

MONEY PLUSのこの記事を読んで安心しました。
最近、月に1回大阪に行っていますが、タピオカを売っているお店は大行列です。
東京オリンピック前が残された消費税率アップの最後のチャンスと言われているため、ここで株価暴落が起こると、しばらく(景気が回復するまで)、消費税率を上げることはできなくなるでしょう。
個人的には、軽減税率には反対ですが、消費税率アップは仕方ないし、10%の方が分かりやすいと思っています。
特に支持政党があるわけではないのですが、消費税率アップに反対や延期と言っている政党には、代替財源を示して欲しいなぁとは思いますね。

タピオカブームは本当に「株価暴落の前兆」なのか?について、どう思われましたか?


オリンピック選手村マンション用地の「不透明」な格安払い下げ!

 東京オリンピック・パラリンピックの選手村宿泊棟(21棟)が建設中ですが、都有地だったこの敷地が格安でマンション開発業者に売却されたことが問題視されているようです。
この選手村宿泊棟は、オリンピック後にリフォームされて分譲マンションなどになりますが、はやくもこのGWからはモデルルームが公開されました。

この土地を巡っては、2016年、東京都都市整備局長に、一般財団法人「日本不動産研究所」(東京都港区)が作成した「調査報告書」が提出されましたが、東京都は主要部分を黒塗りし、開示してこなかったそうです。
今回、黒塗りしていない「調査報告書」(別表含め全119ページ)の全文を、ノンフィクション作家の清武英利氏が入手し、ライターの小野悠史氏と「週刊文春」取材班とともに分析・取材したところ、大幅に値引きする根拠が不透明なことがわかったようです。

13.4ヘクタール、東京ドーム約3個分にあたる東京・晴海の同敷地は、もともと都有地でしたが、払い下げの際に約1,500億円とも試算される破格の値引きが行われた経緯が、これまでも疑問視されてきました。
2017年には、値引き分(または適正価格との差額)を舛添前知事と小池知事に求める住民訴訟が起きています(訴訟は現在も継続中)。

これまで住民団体や報道機関が、度々東京都に情報公開請求を行いましたが、東京都は肝心な部分を黒塗りにした“のり弁”資料しか開示してこなかったようです。

「それに強い疑問を感じた」という選手村事業関係者から、“のり弁”のない原本の写しが清武氏に提供されたようです。

報告書の「原本」には、比較対象となったマンションの実名が記載されており、その用地の売買価格を調査したところ、選手村用地の約19倍だったそうです。
都の払い下げ価格が、異常に安い(時価の約5%)ことを、東京都の鑑定資料自体が物語っていることになります。

東京都は、こうした情報を開示しない理由について、次のように回答しています。
「日本不動産研究所が独自に収集、加工した情報が含まれており、公にすることによって研究所の競争上、または事業運営上の地位、その他社会的な地位が損なわれる」(東京都都市整備局)。

小池百合子知事は、都知事選で〈“のり弁”から“日の丸弁当”へ〉と、情報開示の重要性を訴えていましたが、その情報公開に対する姿勢が問われそうです。

おそらく表に出てきているのは一部だけで、本当はこのようなことが他にもあるんでしょうね。
ここ数年、これだけ色々な問題が表沙汰になっているのに、いまだに行われているということは、美味しい思いをしている人がたくさんしるということなんでしょうね。
東京都民ではありませんが、結局は住民が損しているということになると思いますので、こういったことをどんどん表沙汰にしていって、少しでも減ることを期待したいですね。
まともな方々には、どんどん告発していただきたいですね。

オリンピック選手村マンション用地の「不透明」な格安払い下げについて、どう思われましたか?


日付表示はあなたは和暦派?それとも西暦派?

 「平成」の次の元号が「令和」に決まりました。
とはいえ元号が発表されるまでの間、和暦を主とする官公庁などの書類のほか、会計基準等の適用時期に関しても「平成33年」など、すでに平成が使われていない年であっても便宜上は平成として記載が行われてきました。
経営財務によると、このため、有価証券報告書などの提出書類における日付表示を西暦に統一したいと考える企業もあるようです。

有価証券報告書における開示に関する規定を定めた「企業内容等の開示に関する内閣府令」の第三号様式をみると、例えば、【提出日】については「平成 年 月 日」となっており、【事業年度】も同様に当該様式上は和暦で示されています。
そのため、和暦表示をしなければならないように思えますが、実務上は全て西暦表示でも問題はないようです。
特別な手続き等は不要で、西暦表示に統一したい企業は、任意で西暦に変更ができます。

経営財務が2018年中に提出された有報の表紙ページを調査したところ、トヨタ自動車や日立製作所、ファーストリテイリングなど、500社以上が西暦表示だったようです。
その中には、ヤマトホールディングスのように表紙に「(注)第153期有価証券報告書より、日付の表示を和暦から西暦に変更しております。」(2018年3月期有価証券報告書)と注釈を入れている事例もあり、同社は監査報告書も含めて西暦表示に変更していました。

しばらく、ややこしい状況が続きそうですね。
僕自身も公的な仕事をいくつかしていますが、2月と3月は書類の提出が結構多かったのですが、同じところに提出する資料でも、和暦と西暦が混在していましたね。
日本人ゆえ、和暦は大事だと思いますし、今後も残していただきたいと考えていますが、混乱・コスト増加などを防ぐため、書類などは西暦で統一してもいいのではないかと思います。
外国から来ている方も多いでしょうから。
個人的にも、元号が変わると発表されたころから、ホームページやブログなどもできる限り西暦に変更をしていますので、僕は『西暦派』です。
『平成』と印刷している事務所の封筒も今後は西暦にしようと思います。

日付表示について、どう思われましたか?


京王電鉄子会社が『キセル』で2億円詐取の疑い!

 ニュースでも結構取り上げられていますが、京王電鉄が株式を100%保有する子会社で、法人・学校向け団体旅行を数多く手掛ける京王観光が、組織ぐるみで“キセル”(不正乗車)を行い、JR各社から少なくとも2億円を詐取していた疑いのあることが「週刊文春」の取材で分かったようです。

「不正が行われていたのは、京王観光の大阪支店と大阪西支店の2支店(2018年秋に統合)です。
団体旅行を実施する際、ツアー参加人数分のJR乗車券を購入せず、差額分の乗車料金を利益に計上していたのです。
京王観光にはJR乗車券の発券端末が各支店に設置されており、京王側の責任で発券・発売が行えるようになっています。
この仕組みはJRとの信頼関係のもと、性善説で成り立っており、団体旅行で改札を通過する際、JR側も発券数と乗車人数が合致するかなど、いちいちカウントしていません。
それを逆手に取った不正乗車ですから極めて悪質です」(京王観光関係者)とのことです。

被害に遭ったうちの一社であるJR東海は、「JRの乗車券類を発売できる立場を悪用した不正乗車であって、極めて遺憾であり、厳正に対処する考えである」と回答しています。

一方、親会社の京王電鉄は、「同じ鉄道業界に身を置く同業であると同時に、重要なお取引先様でもあるJR様への背信行為ですので、極めて重大な不正と考えております。JR様や監督官庁の判断結果が下されるのを待って(公表を)検討します」と回答しています。

ヒドい話ですね。
従業員のモラルが低すぎます。
京王電鉄のはキセルに寛容なところなのでしょうか?
こういう事件によって、今後、ツアー参加者側で諸々の手続きが面倒になったりするのは避けてほしいですね。
JRにも厳粛に対応してほしいです。

京王電鉄子会社が『キセル』で2億円詐取の疑いがあることについて、どう思われましたか?


廃校となった小学校の体育館と敷地をマイナス795万円で売却!

 埼玉県深谷市は、先日、廃校となった小学校の体育館と敷地について、入札によりマイナス795万円で売却することになったと発表しました。
落札者側で体育館を解体することが条件でした。
マイナス価格で入札が成立し、自治体が資産を手放すのは全国で初めてだそうです。

対象は深谷市中瀬の旧市立中瀬小学校の体育館と敷地約1,505平方メートルです。
統合で1984年に廃校になりました。
体育館は2010年末まで活用され、2015年6月と2017年7月の2回、1,782万1千円の予定価格で入札にかけられましたが、応札はありませんでした。

深谷市は、今回、体育館を落札者が解体する条件を付け、解体費の負担を考慮して予定価格をマイナス1,340万6千円(市が支払う最高額)として入札を行いました。

民間への「無償譲渡」になるため、正式契約には地方自治法に基づく市議会の議決が必要となるそうです。

解体費は結構高いですし、土地の価格がどんどん下がっていく地方では、こういう案件は今後もどんどん出てくるでしょうね。
10年ほど前に、上場企業などには『資産除去債務に関する会計基準』が適用されることになりましたが、有形固定資産の取得、建設、開発または通常の使用によって生じ、当該有形固定資産の除去に関して法令または契約で要求される法律上の義務及びそれに準ずるものをいう『資産除去債務』を考慮するという考え方は正しかったという感じはしますね。

廃校となった小学校の体育館と敷地をマイナス795万円で売却したことについて、どう思われましたか?


「税を考える週間」ってなに?

 国税庁は、日頃から国民各層・納税者の皆様に租税の意義、役割や税務行政の現状について、より深く理解してもらい、自発的かつ適正に納税義務を履行していただくために納税意識の向上に向けた施策を行っています。
特に、毎年1111日から1117日までの一週間を「税を考える週間」とし、この期間を中心に様々な広報広聴施策を実施するとともに、税務行政に対するご意見やご要望をお寄せいただく機会としています。
2018年の「税を考える週間」では、「くらしを支える税」をテーマとして、国民各層・納税者の皆様に国民生活と税の関わりを理解してもらうことにより、納税意識の向上を図ることとしています。

<「税を考える週間」の取組み>
「税を考える週間」期間中は、主に次のような広報広聴活動を行います。
①マスメディアを通じた広報
新聞広告やインターネット広告などのマスメディアを通じて広報します。
②国税庁ホームページの活用
国税庁ホームページに国税庁の取組を紹介するページを開設します。
このページでは、インターネット番組「Web-TAX-TV」で国税庁の仕事をドラマ仕立てで紹介した番組に加え、社会保障・税番号制度(マイナンバー)、e-Tax、消費税の軽減税率制度の概要を解説した番組を紹介するほか、講演会資料も掲載します。
Web-TAX-TV」の番組については、国税庁ホームページのほかYouTubeに開設している国税庁動画チャンネルにおいても配信します。
③講演会及び説明会等
国税局や税務署による主に大学生や社会人を対象とした講演会や説明会を開催し、くらしを支える税をテーマに説明を行います。
④国税モニター座談会
国税局や税務署では、幅広い分野の方にお願いしている国税モニターと座談会を行い、税に関するご意見・ご要望をお聴きし、双方向の情報交換に努めます。
⑤税に関する作文の表彰
全国の中学生・高校生の皆さんから応募のあった税に関する作文の入選作品の表彰が、全国各地で行われます。
なお、優秀作品は、国税庁ホームページ及び各種広報紙等に掲載し広く発表します。
⑥その他
関係民間団体による講演会や税の作品展の開催などが全国各地で行われます。

<「税を考える週間」の歴史>
「税を考える週間」のようなキャンペーン期間を設けて集中的に行う広報活動は、かなり古くから行っています。
その歴史は、昭和22年に申告納税制度が導入され、昭和24年に国税局が発足しておりますが、当時は税務行政に対する納税者の不満が多く聞かれていたという時代でした。
そのような時代背景があり、円滑な税務行政の成否は、納税者の協力いかんにかかっている点に顧み、昭和29年から、「納税者の声を聞く月間」を設けたことから始まります。
当時は、積極的な苦情相談、納税施設の改善及び各税法の趣旨の周知を中心とした納税思想の高揚に関する各施策を中央及び地方を通じて組織的に行うこととしていました。
そして、昭和31年からは、苦情相談を重点項目として期間を「月間」から「旬間」に改め、税務行政に対する納税者の皆様の意見や要望を積極的に聴き、各種の行事を通じて納税者の皆様との信頼を深め、納税者の皆様にとって近づきやすい税務署というイメージを作り、納税意識の高揚を図ることを目的に実施していました。
その後、昭和49年には、「旬間」の全般的な見直しを行い、毎年同じ時期に行うこととして「税を知る週間」に改称しました。
「週間」の実施に当たっては、税を社会全体の役割の中で捉える見地から、納税者の方だけでなく国民各層が、税のよき理解者、協力者であるべきことを改めて認識し、広報広聴の対象とするとともに、各種の施策を通じて、声を聞くという受身の姿勢だけでなく、積極的に税の重要性、執行の公平性等を広報することを目的に実施しました。
そして、平成16年からは、国民一人一人が、わが国をどのようにして支えていくのか、公的サービスと負担をどのように選択するのかを含めて、税のあり方、国のあり様を真剣に考えていただく時期に来ているという観点から、単に税を知るだけでなく、能動的に税の仕組みや目的を考えてもらい、国の基本となる税に対する理解を深めていただくことを明確にするため「税を考える週間」に改称しています。
このように、この取組は大変歴史のあるものなのです。

納税は国民の義務ですので、僕ら税理士のように業務として日々税務のことを考えている人は別にして、一般の方々も使い道なども含めて『税金のことを考える』機会を持つことは重要だと思います。
ただし、古くからやっている割には、一般の方々に『税を考える週間』のことがほとんど知られていないのは、国税庁の努力不足だと思います。
彼らは真っ先にチラシなどを送ったり、ホームページに掲載するということを考えるのでしょうが、どれほどの人が見たり聞いたりしているのでしょうか?
最近では、税理士が高校などに行って、『租税教室』を開催していますが、将来の納税者はもちろんですが、既存の納税者にリーチできるものを考えないといけないと思います。
国税庁が考えるべきことだとは思いますが、税務署などで『税金教室』のようなものを頻繁にして、これを受けた方には何らかの所得控除を設けるといったようなことを考えても良いのではないかと思います。
そうすることによって、サラリーマンの方などの税金に対する知識が高まり、経営にも良い影響が出るのではないかと考えます。
教育の中でも、『税金』の授業を義務化するとか、商業学校などだけではなく、どこの学校でも『簿記』を選択科目にすることが、会計や財務や税務に対する興味はもちろんのこと、将来的に素晴らしい経営者を生み出すことになるのではないかと思います。

「税を考える週間」について、どう思われましたか?


新天皇即位日は祝日で2019年の大型連休は10連休に!

 2019年春の天皇陛下の退位と皇太子さまの新天皇即位の準備を進めるため、政府は先日午前の閣議で、安倍晋三首相が委員長を務める「式典委員会」の設置を決めました。
直後に首相官邸で初会合を開き、安倍首相はあいさつで、新天皇の即位日となる201951日を2019年限りの祝日とし、2019年の大型連休を10連休とする方針を表明しました。

安倍首相は、新天皇の即位を国内外に宣言する「即位礼正殿(せいでん)の儀」の20191022日も、祝日とする方針を明らかにしました。
51日と1022日を、2019年に限って祝日とする政府提出法案を臨時国会に提出する見通しです。

この日設置した委員会の名称は「天皇陛下の退位及び皇太子殿下の即位に伴う式典委員会」です。
菅義偉官房長官が副委員長を務め、杉田和博、西村康稔、野上浩太郎の3官房副長官、横畠裕介内閣法制局長官、山本信一郎宮内庁長官、河内隆内閣府次官で構成します。
12か月に1度会合を開き、式次第や参列者の範囲などを検討、皇位継承の各儀式の実施指針となる大綱を取りまとめまるようです。

安倍首相は「天皇陛下の退位と、皇太子殿下の即位が同時に行われるのは約200年ぶり。我が国の歴史にとって極めて重要な節目だ。国民こぞって言祝(ことほ)ぐことができるよう、政府として万全の準備を進めていかなければならない」と述べました。

初会合では、皇位継承順位第1位の皇嗣(こうし)となる秋篠宮さまが、皇太子と同様の立場であることを内外に示す「立皇嗣(りっこうし)の礼」の2儀式を、憲法が定める国事行為として2020419日に行うことも決定しました。

立皇嗣の礼は、天皇の弟が皇太子待遇となるのに伴い初めて実施されるようです。
浩宮さまが皇太子となった際の「立太子(りったいし)の礼」にならい、皇太子待遇となったことを宣言する「立皇嗣宣明(せんめい)の儀」、天皇にお礼を述べる「朝見の儀」を2020419日に行います。
立太子の礼では賓客を招く祝宴「宮中饗宴(きょうえん)の儀」も行われましたが、宮内庁内には見送り論があるようです。

この日の会合では、2019224日に政府主催で行う「天皇陛下在位30年記念式典」の概要も決まりました。
即位20年の式典を基本的に踏襲し、安倍首相が式辞、衆参両院の議長と最高裁長官らが祝辞を述べるようです。
「国民代表の辞」もあり、民間から研究や芸術、スポーツなどで業績をあげた人々も招くそうです。

内閣府には、各府省庁の事務次官らで構成する「式典実施連絡本部」(本部長=菅官房長官)を設置しました。
警備、外国からの賓客、国内の参列者といった分担ごとに班を立ち上げ、事務的な準備を加速させるようです。

ちなみに、政府は20184月に、皇位継承に伴う一連の儀式や式典に関する基本方針を閣議決定し、憲政史上初となる退位の礼として2019430日に「退位礼正殿の儀」、51日に皇位のしるしとされる神器などを引き継ぐ「剣璽(けんじ)等承継の儀」といった一連の日程を決めていました。

2019年は427日土曜日から56日月曜日まで(430日火曜日と52日木曜日は祝日に挟まれ休日、56日月曜日は振替休日)10連休となるようで、休日が増えることは喜ばしいことかもしれませんが、公認会計士・税理士という職業柄、財務・会計・税務に関わる仕事をしているため、月末の仕入先などへの支払い、金融機関への借入金の返済、給与計算や支払い、決算業務、申告業務などに多大なる影響を与えるのではないかという点がすごく気になります。
実務のことをよく知らない方々が決めているんでしょうね。
2月決算企業の場合、実質は申告期限が57日になるのかもしれませんが、決算・申告後にやっていた業務を前倒してしないといけなくなったり、3月決算企業や4月決算企業は、決算業務や申告業務に使える営業日が少なくなったりしますので、大変でしょうね。
結局のところ、通常より前倒しのルーチン業務が多くなり、決算や申告のために大型連休中も出社して仕事をするということになりそうに思いますね。
あと、月末や月初に返済しているところには、金融機関も返済予定表を出し直さないといけなくなるでしょうね。

新天皇即位日は祝日で2019年の大型連休は10連休になることについて、どう思われましたか?


中央省庁の障害者雇用が実際は半数以下!

2018年09月06日(木)

毎日新聞によると、中央省庁による障害者雇用の水増し問題で、厚生労働省が先日公表した調査結果は、不適切に算入した人数は3,460人に上り、実際の雇用者数は半数以下だったことが明らかになったようです。
意図的な不正もあったとの証言もあり、障害者の支援団体や企業からは「裏切られた」「民間なら誰かのクビが飛ぶ問題」などと怒りの声が上がりました。

「国家公務員になれたかもしれない3,460人の障害者の期待を裏切った」と、障害のある地方議員らでつくる「障害者の自立と政治参加をすすめるネットワーク」代表の伝田ひろみ・さいたま市議は憤っているようです。
伝田市議は幼いころの病気で手足に障害が残り、車いすで生活しています。
今回の調査結果を受け、「障害者と共に暮らす環境整備ができていないというのが根本的な問題だ」と語気を強めました。

NPO法人「障害者の職場参加をすすめる会」(埼玉県越谷市)の山下浩志事務局長も、「率先垂範すべき行政が、水増しをしていたなんてとんでもない」と怒りを隠しません。
法定雇用率を定めた障害者雇用促進法について「数合わせをすればよいという制度の問題が明らかになった」と指摘し、「数字を見るだけでなく、障害者の雇用実態や労働環境を検証すべきだ」と訴えました。

一方、今回の雇用率の問題以外にも、障害者に関する制度で不正が横行しているのではないかと心配する声もあるようです。
知的障害者や家族でつくる「全国手をつなぐ育成会連合会」で統括を務める田中正博さんは、「それぞれの制度が本来の趣旨に沿って運用されているか、行政は確認してほしい」と訴えました。

ある大手銀行の幹部は「障害者雇用の旗を振っている官が、こんなにも水増しをしていたなんて、信じられない」と憤慨しているようです。
民間企業は、厚生労働省から毎年6月1日時点で障害者雇用数の報告を求められ、雇用率が達成できなければ、1人につき月5万円を納めなければなりません。
3年に1度は独立行政法人の調査も受けており、それぞれ雇用率を達成するために試行錯誤しています。
この銀行でも障害者が働きやすい会社を設立して多くを雇用し、グループでの雇用率を高めているようです。

ユニクロを展開するファーストリテイリングは、2018年の国内での障害者雇用率は5.28%と、企業の法定雇用率(2.2%)を大幅に上回ります。
担当者は「一人一人の特性を見極めるため、個人面談を重ねて担当業務を決めている。足が不自由な人には座ってできる作業を、耳が不自由な人には聴覚障害を示す名札をつけてもらい、顧客の理解を得やすいようにして接客業務を任せている」と話しています。

こうした取り組みの結果、民間企業の障害者雇用者数は、2017年まで14年連続で過去最高を更新し、法定雇用率を達成した企業の割合は19年ぶりに5割を超えました。
大手電機メーカーの幹部は「民間企業で今回の省庁と同じことをすれば誰かのクビは飛ぶ。省庁の水増しは意図的な不正であり、しっかり原因究明をしてもらいたい」と注文を付けました。

最近、公務員の存在価値はあるのかと思うような事件が多いですね。
何かを進めるのであれば、自らが規範となるべきであり、民間企業が独立行政法人の調査を受けるのであれば、中央省庁なども受けるべきであり、達成していない場合は、関係者のボーナスを減らして負担すべきではないかと思います。
他の報道によると、国税庁が最も水増しが多いとのことですが、国税庁相手に税務調査で戦ったりしている税理士としては、国税庁に、調査などをする資格はないと思ってしまいますね。
公務員制度を含め、中央省庁の解体・再構築を考えないといけない時期になっているのではないかと切に感じます。

中央省庁の障害者雇用が実際は半数以下であったことについて、どう思われましたか?


日本銀行が投資信託の家計保有額を30兆円以上も誤計上!

 毎日新聞によると、個人の代表的投資商品である「投資信託」の家計保有額が、日本銀行の統計作成時の誤りで30兆円以上も過大計上されていたことが判明したようです。
 近年順調に増加しているとされてきた投信保有額が、実際は減っていたことになり、「貯蓄から投資」が進んでいると信じてきた証券業界に衝撃が広がっているそうです。
 過剰計上があったのは、金融機関や家計など各部門の資産や負債の推移などを示す「資金循環統計」です。
 同統計では年1回調査方法を見直す改定を行っており、20186月下旬発表分の改定値を算出する際に、過剰計上が見つかったようです。
 2005年以降の数値をさかのぼって改定した結果、201712月末の家計の投信保有額は、改定前の1091,000億円から約33兆円少ない764,000億円まで激減しました。
 個人金融資産に占める投信の割合も、改定前は2012年の3.8%から2017年の5.8%まで上昇していましたが、改定後は2014年の4.6%をピークに低下し、2017年は4.1%まで下落していたことが分かったようです。
 これほど大きな修正が生じたのは、日本銀行が、ゆうちょ銀行が保有する投信を個人が保有しているものと誤って計算していたことが原因です。
 家計の保有額は、投信の総額から、金融機関など他部門の保有額を差し引くことで算出しています。
 関係者によると、日本銀行が改定作業を行う際、ゆうちょ銀の保有分でこれまで「外国債券」としていた資産の一部が実は投信だったことが判明しました。
 改定後はその分だけ金融機関の投信保有額が膨らみ、逆に家計保有分は減額されました。
 ゆうちょ銀が近年、比較的利回りのいい投信の保有額を急増させていたことも、「誤差」の巨大化につながったようです。
 日本銀行調査統計局は「調査項目が多数あり、見直しが追いつかなかった」と釈明していますが、証券業界は「30億円なら分かるが、個別指標で30兆円も変わる改定は聞いたことがない」(大手証券幹部)と怒り心頭のようです。
 政府や証券業界は、現預金に偏る家計の資金が、経済成長に資する企業への投資資金として回るような政策を進めてきました。
 日銀の統計に基づく投信保有額の増加は政策効果の表れとみていただけに、金融庁幹部は「我々の認識以上に個人の投資への動きが進んでいないなら、改めてどうすべきか考えないといけない」と厳しい表情を見せたようです。
 個人や、法人形態を取らない自営業者(農林業従事者を含む)が保有する現預金、株式、投資信託などの金融商品の合計です。
 日本銀行が四半期ごとに「資金循環統計」で公表しており、20183月時点の総額は1,829205億円です。
 資産ごとの比率は、現預金が52%、保険・年金準備金28%、株式6%、投資信託4%などです。
 現預金は近年52%前後にとどまっています。
 意図的でないのであれば、これだけの金額のミスを犯すということは、内部のチェック体制が構築されていないんでしょうね。
 責任感を持って、きちんと仕事してもらいたいですね。
 国などが公表する指標などを信用してもいいか疑問に思いますね。
 金融機関などが、近年、手数料を稼ぐために投資信託を販売したりしているので、増えている面もあるのかもしれませんが、個人的には、相続関連の仕事をしていると、投資信託や株をやっていた方が亡くなった場合、相続人は引き継がず、解約や売却などをしているケースが圧倒的に多いような気はします。
 これだけ金利が低い中、投資信託が減っているのであれば、『貯蓄から投資へ』ということを目指すのであれば、手数料などを含め、魅力的な商品や会社にならないといけないんでしょうね。
 日本銀行が投資信託の家計保有額を30兆円以上も誤計上していたことについて、どう思われましたか?

金融庁が公開請求者の情報漏出認め野田総務大臣も謝罪!

 野田聖子総務大臣の事務所による金融庁への説明要求に絡み、朝日新聞が同庁に情報公開請求していた内容が開示決定前に漏出していた問題で、金融庁は、先日、請求者に関する情報も含めて総務省に伝えていたことを、取材に対して認めました。
 また、野田氏は閣議後の会見で、伝え聞いた内容を第三者に漏らしていたことをあらためて認め、「慎重さに欠けたと反省している」と述べて謝罪しました。
 朝日新聞は201852日、金融庁に対し、野田氏の事務所が違法性を指摘されている会社の関係者を同席させ、同庁の担当者に説明をさせた際の面会記録の開示を求めました。
 金融庁は531日付で開示決定通知を出し、66日に開示文書の写しを交付しました。
 一方で、野田氏が開示決定前に請求の内容を知り、5月下旬に第三者に対し、自身の事務所に絡んで朝日新聞が金融庁に情報公開請求をしたと話していたことが朝日新聞の取材で分かりました。
 先日の会見でこうした内容を野田氏に質問したところ、野田氏は外形的事実を認め、「私の事務所の活動について情報公開請求が行われていると聞き、(記者との)懇親会の席で話題にしたと記憶している」と説明しました。
 ただし、「(聞いた内容は)そういうことが言われているよという話」「明確に事実が漏出したということではない」とも主張し、不適切ではないとの認識を示していました。
 野田氏は先日の閣議後会見で、「事実確認したところ、総務省の担当者が金融庁の担当者から伝えられていたことがわかった。請求者の情報も含まれており、不適切だった。(自分が知った時点で)確認して注意喚起するなどの対応を取るべきだった」としました。
 さらに「自分が記者との懇親会で問題意識を持たず、話題としてしまったのは慎重さに欠けたと反省している」などと述べました。
 一方、金融庁は朝日新聞の取材に総務省への伝達を認め、「請求者の情報を伝えたということは法の趣旨からして好ましくない。今後、情報公開法の適切な運用に努めたい」とコメントしました。
 別の報道によると、野田氏の配偶者が関わっている案件のようなことが書かれていましたが、これだけ色々な問題が批判されている時代に、平気でできるというのが普通では考えられないですね。
 そもそも議員としての資質がない人が多いのではないかと思います。
 こういうことがあると、総務省や金融庁がどこかを監督とかする資格がないように思えますね。
 立て続けに逮捕者が出ているところもありますが、省庁を根本的なところから見直さないといけない時期に来ているのではないかと思った1件でした。
 金融庁が公開請求者の情報漏出認め野田総務大臣も謝罪したことについて、どう思われましたか?

滋賀県内の税務署職員3人が紛失した書類を作り直し減給処分!

 大阪国税局は、先日、滋賀県内の税務署の課長級職員3人が、紛失した納税者の書類を作り直すなどして国家公務員法に違反したとして、いずれも減給10分の13か月)の懲戒処分にしました。
 国税局によると、3人は、50代の統括国税徴収官と50代の統括国税調査官、40代の連絡調整官です。
 納税者が確定申告後、税金の減額を請求するために提出する書類を作成し直していたようです。
 20184月、税務署に提出された書類5件が署内で紛失したことが判明しました。
 3人は、納税者が税務署に相談をした際のメモをもとに書類を作り直し、上司に「既に発見された」とうその報告をしたようです。
 後日、別の職員の指摘で発覚しました。
 3人は「署内の事務処理を滞らせてはいけないと考え、書類を作り直した。大変申し訳ない」と反省しているようです。
 納税者には既に謝罪し、書類は見つかっていないようですが、外部流出は確認されていないとしています。
 こういう人たちがいる組織に税務調査などをしてほしくないですね。
 こういう人たちがいるのに、もし、税務調査先が書類を作り直していたなどしていた場合、税務署は、指摘できるのでしょうか?
 また、他にも同じようなことはないのでしょうか?
 紛失したものに限らず、税務署にとって都合がよいように変えたりしていないのでしょうか?
 すごく重大なことを犯していると個人的には思いますが、たった減給10分の13か月)なんですね。
 滋賀県内の税務署職員3人が紛失した書類を作り直し減給処分を受けたことについて、どう思われましたか?

レオパレス21が建築基準法違反疑いで3.7万棟を調査へ!

2018年06月04日(月)

レオパレス21は、先日、計206棟のアパートで施工不良を確認したと発表しました。
「界壁」と呼ばれる防火性などを高める部材が天井裏に未設置だったり、十分な範囲に設けられていなかったりしたようです。
建築基準法違反の疑いがあります。
2019年6月までに全3万7,853棟を調査し、不備のある物件を改修するようです。

田尻和人取締役専務執行役員が、都内で記者会見し、「当社に施工管理責任があった」と謝罪しました。
施工不良が見つかったのは19962009年に施工したアパート6シリーズです。
すでに調査を終えた290棟のうち、38棟で界壁がないなどの不備があったようです。

建築基準法は、火災時の延焼防止などの観点から界壁を天井裏に設置するよう定めています。

施工業者に渡したマニュアルには界壁の記載があったのに、個別の下請け業者が参照する図面には記載がないなど整合性に不備があったようです。
施工時の検査でも、図面との照合確認が不十分だったそうです。

これとは別に、19941995年に竣工した2シリーズでも、調査した184棟のうち168棟で界壁がありませんでした。
レオパレス21は、2018年4月末に施工の不備がみつかったと発表していました。

一連の調査での不備は200棟を超え、今後も増える見通しです。
2019年6月までに全棟を調査し、201910月までに改修工事を終える方針です。
工事費は10室程度の物件の場合、1棟あたり60万円程度としています。

レオパレス21は意図的な手抜き工事の可能性を否定する一方、天井に不燃材が使われており「安全性はある」と強調しています。

これだけあるのに、意図的ではないと言えるのでしょうか?
違う問題でも訴訟を抱えていますし、今回の件で、信用を失い、今後は厳しいでしょうね。
アパート建設に対する銀行の融資も厳しくなっているようですし、数年後にはこの会社はなくなっているかもしれませんね。
オーナーにとっては、建てたら終わりではなく、長い間にわたり所有するものですので、メーカー側もその点を認識しないと未来はないでしょうね。

レオパレス21が建築基準法違反疑いで3.7万棟を調査することについて、どう思われましたか?


シェアハウス投資の不動産会社スマートデイズが民事再生法申請!

2018年04月27日(金)

シェアハウス投資の賃料不払い問題で、女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」などを運営する不動産会社スマートデイズ(東京都中央区、赤間健太社長)は、先日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、地裁から保全処分と監督命令を受けたと発表しました。
帝国データバンクによると、負債額は20183月末時点で約60億円です。

スマートデイズは2012年設立で、一括借り上げによる長期の賃料保証をうたって会社員らをシェアハウスオーナーに勧誘し、会社員らは億単位のお金を借りてスマートデイズから割高な物件を買いました。
スマートデイズは、入居者募集や管理を担いましたが入居率は低迷し、オーナーへの物件売却益で賃料を払う自転車操業状態でした。

20181月には資金繰り悪化を理由に賃料支払いを停止し、オーナーの借金返済が難しくなって問題が表面化しました。
物件は20181月時点で未完成分を含め約1千棟で、オーナーは約700人にのぼります。

スマートデイズは、先日、「目下の資金繰りに鑑みると、物件の水道、電気などの生活インフラの確保が困難となるおそれがある」とのコメントを公表し、オーナーらに管理会社を変更するよう求めています。
先日、債権者となるオーナー向け説明会を開きました。
スマートデイズでは、経営再建のため20181月に社長に就いた菅沢聡氏が今月初めに退き、取締役の赤間氏が社長に就任しています。

そもそも投資家は一括借上げに飛びつきがちですが、相手がどこで稼ぐのかを考えてやったほうがいいですね。
一括借上げは儲からないはずなので、販売時にその分まで回収しているはずです。
本人が投資という商売が成り立つかどうかのけんとうはもちろんのこと、相手の商売も成り立つかどうか考えないといけないですね。

シェアハウス投資の不動産会社スマートデイズが民事再生法を申請したことについて、どう思われましたか?


会計検査院は財務省や官邸に頭が上がらない!

 週刊ダイヤモンドによると、会計検査院による森友問題の検査について、財務省に配慮したと思わせる対応が批判されているようです。
 元官僚からすれば、それは当たり前のことだそうです。
 会計検査院は内閣に対して“独立”の地位を有する特別な組織ですが、それは形式的なものであり、財務省や官邸には頭が上がらない組織になっています。
 国会法第105条に基づき、参議院からの検査要請を受けて行われた「学校法人森友学園に対する国有地の売却等に関する会計検査」において、会計検査院が決裁文書の改ざんと、改ざん前の原本の存在を知っていながら、改ざんされた文書を対象として検査を行っていたことが明らかとなりました。
これでは何のための検査だったのでしょうか?
まるで財務省と示し合わせたアリバイ作りのための“出来レース”、「茶番劇ではないか」と批判されても仕方ないでしょう。問題は、会計検査院がなぜそのようなことをしたのかです。
それを考えていくと、会計検査院という組織の置かれた立場、制度的状況から来る、避けがたいジレンマが見えてきます。
そもそも会計検査院とは、憲法第90条にその根拠を持つ機関であり、内閣に対して“独立”の地位を有している、特殊かつ特別な行政機関です。
会計検査院には担当の大臣等は置かれず、その任命に国会の同意を要する検査官3名が置かれ、うち1名が互選により院長となります。
ただし、検査官を任命するのは内閣であり、院長についても互選の上、任命するのは内閣です。
この検査官の人事、かつてこのうち一人が大蔵省(当時)からの天下りポストの事実上の“指定席”になっていたのです。ところが、大蔵省不祥事に端を発する霞が関バッシングの嵐が吹き荒れる中、国会同意を前に大蔵省出身の検査官候補が蹴られて、なぜか総務庁(当時)出身者(元事務次官)に棚からぼたもちのようにお鉢が回ってきたということがあり、その後2代は旧総務庁系(二人目も元事務次官)の指定席になったこともありました。
まさにこの人事に関連して、衆参両院での同意後の平成9325日の第140回国会衆議院決算員会の参考人質疑において、参考人として出席した岸井成格・毎日新聞編集局次長(当時)は、この件について、以下のように述べています。
「 ~(前略)~ 会計検査官の大事(原文ママ・おそらく「人事」の打ち間違い?)については、あの当時、特に大蔵省からOBを起用するというのは、あれだけ大蔵省の問題が騒がれ、まさに監督権限の分離問題という議論の真っ最中にそういう人事任命を発令するということ自体が、ちょっと政治的には不用意だったという点が一つと、やはり基本的には、会計検査院の独立性、信頼性からいえば、官僚OBの起用は慎むべきである ~(後略)~ 」要するに、会計検査院のトップ人事は、霞が関や永田町の事情に大きく左右されてきたということです。また、会計検査院の職員は独自の試験によって採用されるのではなく、国家公務員採用試験によって選抜し、採用者を決定するという、他の府省と同じ方法によっています。
つまり、会計検査院の職員といっても国家公務員法が適用される一般職の国家公務員であり(幹部職への任命等に関する規定については適用除外)、給与体系も同様に給与法が適用されているのです。
予算についても、査定するのは財務省であり、国会及び裁判所と同様に財政法第19条に二重予算制度と呼ばれる“例外的な規定”が設けられてはいるものの、基本的には各府省と変わりありません(財務省の説明よると、同条に基づくこの取り扱いの適用があったのは昭和27年度予算に関する1例のみとのこと)。
19条 内閣は、国会、裁判所及び会計検査院の歳出見積を減額した場合においては、国会、裁判所又は会計検査院の送付に係る歳出見積について、その詳細を歳入歳出予算に附記するとともに、国会が、国会、裁判所又は会計検査院に係る歳出額を修正する場合における必要な財源についても明記しなければならない。ちなみにこの例外的な取り扱いがある国会及び裁判所については、各府省との人事交流はあるものの職員の身分は別であり、当然採用も国家公務員とは別の試験等によっています。
こうした点を踏まえても、会計検査院については非常に“中途半端な扱い”をされていると言えるでしょう。加えて、かつて会計検査院は、検査、特に地方等での検査に当たって、いわゆる官官接待を受けていたことが大問題となり、会計検査院への風当たりが非常に強くなったことがあるようです。要するに、会計検査院は“独立”の地位を占めているといってもそれは形式的である面が多く、基本的には霞が関の各府省と同じ、「並びの存在」であって、その活動、職権の行使についてもおのずと制約というか、自制がかかってしまう傾向があると考えた方がいいようです。
分かりやすく言えば、会計検査院といえども、対財務省、対官邸ということになると慎重にならざるをえない、単刀直入に言えば、「頭が上がらない」ということでしょう。
それが今回の森友問題に関する検査における不祥事につながったのではないでしょうか?
実際、会計検査院の、まさに森友問題検査を担当した部局は、参院に提出した報告書には相当自信を持っていたようです。
一方で、検査の対象はあくまでも国の収入および支出であること等を盾に、必要十分な行政文書が把握できないために詳細な内容が確認できなかったことを報告書において指摘しながら、「検査をやり直す必要はない」としていたようです。
検査に必要な資料がなければそれの提出を求める、そうしなければ、検査の対象が国の収入および支出だとして、それを全うすることすることすらできないはずです。
しかしながら、実際には文書がないのではなく、改ざん前の文書が存在していることを認識していながら、それを検査の対象としなかったわけですから、なんらかの自制が働かなければそうしたことは起こりえないと考えるのが自然でしょう。
従って、森友問題に関しては、財務省のみならず会計検査院の検査についても国会において追求されるべき点は多々あるはずです。
ただし、その最終的な目的は、一部で主張されているやに聞く“会計検査院解体論”といった極端なものではあるまい(会計検査院解体ということになれば憲法第90条を改正する必要があるから、もしかしたら改憲のとっかかりとすることが解体論の真の目的?)。
その目指すべきところはといえば、すなわち会計検査院を現状の中途半端な位置から解放し、高い倫理観を堅持しつつ、自制も萎縮もすることなくその職責を心置きなく全うできるようにすること、つまり権限の適正化(実質的には強化)であるはずです。
その対象は、会計検査院の組織および権限を規定した会計検査院法にとどまらず、先にも触れた国家公務員法等も含まれるべきでしょう。
もっとも、それは容易な話ではない。霞が関の各府省からの相当強い抵抗や反発が想定されるからです。
会計検査院ともなれば、強い抵抗が予想されるため、政治が一体となって進める必要があるでしょう。
 そのためにも、森友問題に関する国会での審議においては、やみくもに財務省の責任追及一辺倒になったり、大上段に構えた官邸や安倍総理の責任追及に終始したりすることなく(これはこれで重要ですが、そこに至るには議論の積み上げが必要であるわけですし)、バランス感覚を持って、徹底した課題・問題の洗い出しと整理が必要不可欠でしょう。
 公正取引委員会と会計検査院は頑張っていると思っていましたが、こういう状況なのですね。
完全に独立の立場から、業務ができる組織であってほしいですし、そのための改革をしてほしいですね。
 会計検査院は財務省や官邸に頭が上がらないことについて、どう思われましたか?

シェアハウス融資で役員に不正行為の疑いがあり金融庁がスルガ銀行を緊急検査!

2018年04月24日(火)

  金融庁は、スルガ銀行への緊急の立ち入り検査を始めたようです。

 女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」をめぐる投資トラブルに絡んで銀行側の対応を調べるようです。
大半の建設費用を融資したスルガ銀行で、審査を通りやすくするために書類の改ざんなど不正行為に役員が関与していた可能性もあるとみています。

かぼちゃの馬車は、先日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、経営破綻したスマートデイズ(東京・中央)が運営するシェアハウスです。
所有者の建物を借り上げ、女子学生らに転貸する「サブリース」と呼ばれる事業を展開していました。
長期の賃料保証をうたい、会社員らの投資を勧誘しました。
空室を埋められず、1月に賃料の支払いを止めました。
スルガ銀行は、1棟で1億円前後する土地・建物の資金を約700人の投資家に融資しました。
融資額は1千億円規模に上るとされます。

複数の関係者によると、スルガ銀行の一部役員が主導する形で、投資家の年収を証明したり、預貯金の残高を示したりする審査書類を改ざんするなどの行為に関与した疑いが持たれています。
金融庁は、スルガ銀行が不正を見抜けなかっただけでなく、スルガ銀行の役員が不正に加担していた例もあるとみています。

金融庁は3月中旬、銀行法に基づく報告命令をスルガ銀行に出し、状況を把握しています。
今回の検査で役員の関与や組織的な不正行為が判明すれば、厳しい行政処分を検討するでしょう。

投資家の相談を受けている弁護士によると、スマート社の販売代理店経由でスルガ銀行に提出された審査書類では、預貯金残高が100倍程度に水増しされているといった例が多数みつかったようです。
販売代理店が融資審査を通りやすくするため改ざんした可能性が高いようです。
弁護士によると、販売代理店は投資家に対して「(改ざんは)スルガ銀行も承知していることだ」と話しているようです。

スルガ銀行の広報担当者は、先日、「指摘のような事実を認識していないため、コメントは差し控える」と話しています。

実際はどうなのか分かりませんが、調査をして全容を明らかにしてほしいですね。
銀行のビジネスのために、個人の方々が損をするのは許せないですね。

シェアハウス融資で役員に不正行為の疑いがあり金融庁がスルガ銀行を緊急検査したことについて、どう思われましたか?


仮想通貨交換業者7社が業務改善計画を提出!

 580億円分の仮想通貨「NEM(ネム)」が流出し、金融庁から2度の業務改善命令を受けたコインチェック(東京)など交換業者7社は、先日、経営管理体制の見直しなどを盛り込んだ業務改善計画を同庁に提出しました。
 業界は信頼回復を図ろうとしていますが、規制強化の流れは強まり、取り巻く環境は厳しさを増しているようです。  改善命令を受け、計画を提出したのはコインチェックのほか、バイクリメンツ(東京)、GMOコイン(同)、テックビューロ(大阪市)、ミスターエクスチェンジ(福岡市)、ビットステーション(名古屋市)、FSHO(横浜市)の6社です。
 ビットステーション、FSHO2社は、顧客資産の私的流用などが確認され、1か月間の業務停止も命じられています。  コインチェックの改善計画提出は、2月に続き2度目です。
 今回は、送金先を追跡できず、匿名性が高い「Monero(モネロ)」など4種類の仮想通貨の取り扱い打ち切りも盛り込まれたとみられます。
 コインチェックは提出後、「改善策を着実に実施する。信頼回復に向け、最善の努力をしていく」とのコメントを出しています。  2018322日には、NEM流出後に停止していた「リスク」「ファクトム」の2種類の仮想通貨の引き出しと売却の再開も発表しています。
 取引を停止している仮想通貨は残り5種類となります。
 先日、流出発覚時のNEM保有者に対して日本円で計約466億円を補償金として支払ったほか、一部通貨の出金や売却を再開していました。  先にルールを作って、それを満たすことのできる企業のみが参入するという流れではなく、既に取引が行われていた中で、あとからルールを作った以上、こういった企業が出てくるのは仕方ないでしょうね。
 実務を考慮し、規制する以上、安心して投資ができる環境を作らないと、仮想通貨市場は成り立っていかないでしょうね。
 コインチェックのマネックスグループによる買収のように、大手に買収されるところもたくさん出てくるでしょうね。
 金融庁には、頑張ってもらいたいですね。  仮想通貨交換業者7社が業務改善計画を提出したことについて、どう思われましたか?

仮想通貨交換業者7社に対して一斉に行政処分!

 金融庁が201838日、仮想通貨交換業者7社に対して一斉に行政処分を出しました。
 業務停止命令を含む厳しい対応で臨み、利用者保護最優先の姿勢を鮮明にしました。
 一方で、「育成路線」とのバランスに腐心する苦悩もにじんでいます。

 2018216日、衆議院財務金融委員会で、「内部管理体制などを検証し、早期に登録の可否を判断したい」と、金融庁で仮想通貨チームのヘッドをつとめる佐々木清隆総括審議官は、正規の登録が済んでいない「みなし業者」のまま営業しているコインチェックへの対応を問われると、こう答えました。

中途半端な「みなし業者」という位置づけが多額の仮想通貨の流出事件を招いたのではないか?という空気が広がるなか、答弁は金融庁がコインチェックを廃業に追い込む「登録拒否」に突き進んでいると受け止められたようです。
“封印”してきた強権路線が頭をもたげた瞬間でした。

このころ、金融庁内にもじわりと温度差が広がり始めました。
「ほかのみなし業者にも検査に入っている以上、実態を比較しながらきちんと手続きを踏む必要がある」(金融庁幹部)と、コインチェックだけ抜き出して処分を急げば、監督方針に整合性が取れないという意見も現場にはあったようです。

2018年2月末に、コインチェックは当初、補償時期などを公表する考えを持っていました。
記者会見の予定まで立てていたようですが、直前になって自主的に取りやめました。
金融庁の検査が続き、追加の処分の中身が見えないなか「事業の継続ありき」で公表するのはかえって金融庁を刺激しかねないという思惑が働いたとみられます。

2018年3月初旬には、「(コインチェックに)かなり厳しい要求を投げかけている。まだ足りない部分はたくさんある」(金融庁)と言ったようですが、それでも1回目の業務改善命令で求めたシステム管理の強化はある程度めどが立ちつつあったようです。
検査に入った一部のみなし業者には違法行為も見つかりました。
実態を比較し、業務停止命令は早計だとの判断に傾きました。

答弁から約3週間たった2018年3月8日、金融庁がコインチェックに出したのは2度目の業務改善命令でした。
「経営体制の抜本的な見直し」など厳しい要求事項が並ぶ半面「取引再開や新規顧客のアカウント開設に先立ち」といった文言もみられ、金融庁の対応への苦慮が垣間見えました。

「けしからん、と登録拒否するのは簡単かもしれないが、まずやるべきは補償と顧客資産の返還だ」と、ある金融庁幹部は冷静にこう話しているようです。

顧客の約580億円相当の仮想通貨を流出させた事実は、きわめて重いでしょう。
かと言って、懲罰的に登録を拒否すれば問題が解決するわけではなく、利用者保護にもつながりません。
また、麻生太郎金融相が掲げる「金融処分庁から金融育成庁へ」という路線の自己否定にもつながりかねません。

片っ端から厳しく処分しては、生まれたての仮想通貨市場が一気にしぼみかねず、それは避けたいというのが金融庁の本音のようです。
フィンテックの「テック」部分の担い手は、金融庁がこれまで監督してきた金融業界の外にいた人たちでもあります。
登録の可否を性急に判断せず「じっくりと丁寧に手順を踏む」(幹部)と、金融庁も模索が続いています。

コインチェックは設立からわずか6年だが、自己資金で460億円もの補償ができてしまうほど「軽視できない顧客基盤を抱えている」(幹部)のが実態です。

ただし、懲罰的な「処分のための処分」では意味がありません。
まだ続くコインチェックへの対応に「育成庁」をめざす金融庁のあり方も試されていますね。

金融庁が関わる以上は、きちんと規制もしないといけないと思いますが、仮想通貨は実態が見えないところも多々あるでしょうから、金融庁も大変でしょうね。
仮想通貨は素晴らしいものだと思いますので、規制をきちんとして、皆さんが安心して取引ができるように早くなってほしいですね。

仮想通貨交換業者7社に対して一斉に行政処分が行われたことについて、どう思われましたか?


「Zaif」のシステム異常で仮想通貨をゼロ円で販売!

2018年03月07日(水)

仮想通貨交換業者のテックビューロ(大阪市)は、先日、運営する交換所「Zaif(ザイフ)」で、仮想通貨をゼロ円で販売するトラブルがあったと発表しました。
顧客の7人がゼロ円で仮想通貨を取得したようです。
価格の計算システムに異常が生じたのが原因で、訂正扱いとして顧客の残高データを修正しました。

テックビューロによると、約18分間、仮想通貨の「ビットコイン」や「モナコイン」を扱う「簡単売買」と呼ばれる取引で、無料で仮想通貨を取得できる状態になったようです。
その後、完全復旧しました。

一部の顧客が、取得した仮想通貨を売り注文に出したため、購入したい人と売却したい人の注文を合わせる取引でも異常な数値が表示されたそうです。

テックビューロはしばらく、事実関係に関する取材に回答していませんでしたが、後日ネット上で「お客さまには多大なご心配とご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ございません」とコメントしました。

取得した人がどうなるか分かりませんが、先日の件もそうですが、こういうことがあると、取引をしてよいのだろうかと不安に思ってしまいますね。
きちんと取引の仕組みなどを確立したうえで、システムの構築をして、こういうことがないようにしてほしいですね。
そうしないと、仮想通貨は素晴らしいとは思いますが、信用をどんどん失って行くと思いますので。

「Zaif」のシステム異常で仮想通貨をゼロ円で販売できたことについて、どう思われましたか?


日本株は予想重視ではなく決算後に買え!

2018年02月20日(火)

決算発表で企業業績の実績を確認してから投資する方がパフォーマンスが上がりやすいという構造変化が日本株市場で起こっているようです。
規制の影響でアナリスト予想の正確性が落ち、世界景気の好調さなどを背景に企業業績の実績値は着実に拡大が続いているからです。
「思惑で買って、事実で売れ」との相場格言は過去のものになるかもしれません。

先日も「実績重視」を感じさせる銘柄がありました。
前週末発表の2017年4~12月期決算で純利益が前年同期比で47%増と大幅に拡大したファナックです。
寄り付きから買い注文を集め、朝方には一時5%高まで上昇しました。

ファナックは四半期受注高を公表し、業績の予想が容易なため、好決算でも「材料出尽くし」として売られやすい銘柄だとされています。
しかし今回は、「業績の好調さが確認でき、まだ弱気になる必要はない」(アリアンツ・グローバル・インベスターズ・ジャパンの寺尾和之氏)との受け止めが優勢だったようです。

「予想重視」が従来の常識でした。
証券アナリストの予想を織り込む形で業績拡大が期待される銘柄は先んじて買われてきました。
そうなると、決算内容が予想通りでも「驚きはない」として利益確定売りに押されやすくなります。
実際、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の分析によると、2008年以降、アナリスト予想をもとに先回りで投資すると高い運用成績を上げてきました。

ところが、2017年は、実績重視で「決算後に買う」方が運用成績がよくなるという変化が生じました。
具体的には、発表された四半期決算で増益率の高さなどがはっきりした好決算銘柄を買い、低調な銘柄を売る戦略だ。特に10月下旬から11月の決算発表シーズンで運用成績のよさが顕著でした。

背景には2つの環境変化があるようです。
まず1つめは、円相場とアメリカ長期金利の安定です。
実績重視の投資法が高成績をあげた2017年3月から年末まで、円相場は7円程度の幅で安定的に推移していました。
将来の為替・金利動向に不透明感があれば、早めに利益を確定したくなるのが投資家心理です。
一方で、安定した環境下であれば、好業績企業が今後も好調を維持するとの見通しが成り立ちやすくなります。
2つめは、上場企業が一部のアナリストなどだけに業績動向を示唆するのを禁じた規制の影響で、事前に業績予想を立てるのが難しくもなりました。
この結果、アナリスト予想の上方修正や下方修正といった短期的な情報の価値が低下し、「実績を見てから買う投資行動になりやすくなった」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の古川真氏)。

2018年に入っても、投資家の間で「為替・金利の安定」という前提条件は崩れていません。
ピクテ投信投資顧問の松元浩氏は、「円相場が108円台をつけたといっても、17年の変動幅の範囲。為替よりも景気拡大の持続性が重要な局面」と指摘しています。
アメリカの税制改革による需要の押し上げなどを理由に、日本株に強気な姿勢を続けています。
実績重視の投資行動が定着したとすれば、決算発表シーズン終了後に買いが優勢になる展開も期待できそうです。

証券アナリストも、AIに取って代わられる代表的な職業だと思いますので、厳しい時代になってきたなぁと改めて感じました。
我々、公認会計士や税理士も、AIに取って代わられる代表的な職業ですので、差別化を図ってずっと生き延びていきたいですね。

日本株は予想重視ではなく決算後に買えという構造変化が起きていることについて、どう思われましたか?


森友学園との交渉の関連文書である「照会票」や「相談記録」などを開示!

2018年02月14日(水)

学校法人「森友学園」(大阪市)が大阪府豊中市の国有地を評価額より大幅に安く取得した問題で、財務省近畿財務局が学園への売却を検討した際に作成した内部文書を保管していたことが、先日、分かったようです。
これまで同省は「交渉記録は廃棄した」と説明していました。
同省担当者は「近畿財務局内での問い合わせと回答内容を記載したもので、学園との交渉記録には当たらない」としています。

国に情報公開請求し、開示を受けた上脇博之神戸学院大教授が明らかにしたものです。
開示されたのは、近畿財務局が2015~2016年度に作成した文書で、財務局の売却担当者から法務担当者への質問を記した「照会票」や回答をまとめた「相談記録」などです。

文書には、学園側が国有地から新たにごみが見つかったとして「土地を安価に買い受けることで問題解決を図りたい」と提案し「無理であれば事業を中止して損害賠償請求をせざるを得ない」などと主張したと記載されています。

売却担当者は法務担当者に「法的にどういう責任を負担することになるのか」と照会し、法務担当者が「速やかに方針を決定し、方策を講じることが望ましい」と回答した経緯も記されていました。

大半の文書で、事案概要などとして学園の主張や交渉経緯が説明され、学園側が「(国有地を)買い受ける場合、損害賠償請求などは一切行わない」と約束したことも記載していました。

これが交渉記録なのか交渉記録ではないのか分かりませんが、あれだけの問題になったわけなのですから、国会の場などで自ら明らかにすべきだったのではないかと思いますね。
そうしないと、今後も『廃棄した』と言えばいいということになりかねないのではないでしょうか?

森友学園との交渉の関連文書である「照会票」や「相談記録」などが開示されたことについて、どう思われましたか?


国土交通省が公用メールを1年で自動廃棄!

2018年02月06日(火)

省庁で利用が急増している公用電子メールについて、国土交通省は2月から、送受信後1年が経過したものをサーバーから自動的に廃棄することを決めたようです。
保存が必要な公文書に該当するメールは職場で保存するよう指示しましたが、廃棄可能なメールとして、国会議員からの説明要求の連絡文書などを挙げています。
専門家は「政策の検証に必要なメールが消去される」と懸念しているようです。

毎日新聞が入手したメール管理指針案や国土交通省の説明によると、国土交通省は昨年、自動廃棄の方針を職員に伝えたうえで、今年1月末までに保存期間が1年以上の公文書に該当するメールをデータファイル化し、共有フォルダーなどに保存・登録するよう指示しました。
登録手続きをしないメールは、サーバーから自動廃棄された時点で見られなくなります。

公文書に該当する場合でも、官僚の裁量で重要性が低いと分類されれば保存期間は1年未満となるようです。
指針案は保存期間1年未満のメールについて、職員間で共有する必要性が高いものを除いて廃棄するよう求めました。
廃棄可能な例として、国会議員からのレクチャー要求の内容を記載した連絡文書、会議や国会議員への説明の日程調整のためのメールなどを挙げています。

指針案には、廃棄可能なメールが「(情報公開の)対象になり得ることに留意する必要がある」と記されているようですが、国土交通省関係者は「職員にまずいメールは捨てろというふうに受け止められかねない」と話しているようです。

森友学園問題や南スーダンPKO日報問題では、政府が「保存期間1年未満」との理由で文書を廃棄したと説明していますが、1年未満の文書の定義があいまいだと批判が出ていました。
国土交通省は、森友学園への国有地売却の事務手続きを担当していました。

国交省はメールを自動廃棄する理由について、政府の公文書管理のガイドラインが改正され適正な管理が求められたことや、サーバーの容量確保の必要があるためなどと説明しています。
廃棄可能なメールは、紙であっても保存期間1年未満のものだとしています。

NPO法人「情報公開クリアリングハウス」の三木由希子理事長は、『メールが自動廃棄されれば、本来なら公文書として保存すべきものまで消えるのは確実だ。メールを選別して保存するには手間もかかるし、どのメールを保存するかの判断は個々の官僚の能力や意識、職場の文化によっても異なる。導入すべきは、重要なメールを確実に保存させるシステムと言える。国交省は森友学園問題に関するような都合の悪いメールを大量に廃棄してしまおうとしていると疑わざるを得ない。』と話しています。

森友問題で、現国税庁長官である佐川氏の発言が、国民の方々に不信感を抱かせたと思っています。
そのような中で、国土交通省のこのような方針は、『都合の悪いメールを大量に廃棄してしまおうとしている』と思われても仕方ないと思いますし、ますます国民の不信感を助長させるのではないでしょうか?
公務員も高い給料をもらって働いているわけですから、責任感を持って仕事をして、問題があれば隠すのではなく、きちんと責任を取って欲しいですね。

国土交通省が公用メールを1年で自動廃棄することについて、どう思われましたか?


月面探査レースに参加しているHAKUTOが3月末までの打ち上げを断念!

2018年01月17日(水)

ショックなニュースがありました。
アメリカのグーグルが支援するXプライズ財団が主催する月面探査レースに参加しているHAKUTO(ハクト)の袴田武史代表が、先日、東京都内で記者会見し、当初レースの期限とされた3月末までの打ち上げを断念すると正式に発表しました。
今後は財団側にレースの期限延期を打診するなどして、3月以降での月面到達を目指すそうです。

「Xプライズ財団に期限の延期を要望している。すでにコミュニケーションは取り始めた」。会見で袴田代表は硬い面持ちでこう話しました。
HAKUTOは、月面探査スタートアップのispace(東京・港)が中心となって結成された月面探査レースのプロジェクトチームで、KDDIやスズキなどが支援しています。

インドの探査チーム「チームインダス」が開発する月面着陸機に相乗りし、インドのロケットPSLVで打ち上げて月を目指す計画でしたが、チームインダス側とロケットを打ち上げるインド宇宙研究機構(ISRO)との交渉が難航し、3月末までの打ち上げが不可能になったそうです。
「資金難と開発の遅れが原因だと推測している」(HAKUTO関係者)ようです。

月面でのレースにはHAKUTOを含め、世界各国の5チームが月を目指していましたが、現時点で各チームとも打ち上げ日程が明確になっていません。
期限が3月末に迫っており、月面での探査機の走行などの期間が必要なだけに、各チームとも瀬戸際のスケジュールです。
財団としても、期限を延期できなければ勝者が決まらない可能性もあります。
HAKUTOは、「延期の可能性はある」(袴田代表)と見て、交渉を続けるようですが、先行きは不透明なままです。

スタートアップによる宇宙への挑戦は、外的な要因で困難になることが多いようです。
2017年11月にも、宇宙ゴミ(デブリ)回収スタートアップのアストロスケール(シンガポール、岡田光信最高経営責任者=CEO)が打ち上げたデブリ観測衛星も、ロシアのロケット打ち上げの失敗の影響で失われました。
「もらい事故」の様相も否めませんが、衛星や探査機の開発は膨大な資金がかかるため「運が悪かった」では片付けられないでしょう。
HAKUTOは今後もチームインダスが打ち上げるロケットに相乗りする方向で進めていくそうです。

HAKUTOの中心を担うispaceは、2020年までに月面着陸ができる探査機の打ち上げを計画しています。
HAKUTOの取り組みとispaceの計画は直接関係しませんが、ispace単独での探査を前に、月面探査の技術的な実証を済ませておきたいという狙いもあったようです。

袴田代表は「チャレンジをあきらめたわけではない。ハクトは7年間やってきていろんな困難があったが一歩ずつ前進することで乗り越えてきた。大きな山だが、必ず解決したい」と話しました。

年明けに、テレビでHAKUTOのことをやっていて、日本にもスゴいことをやっている会社があるんだなぁとか、優勝賞金が2,000万ドル(約22億円)なんてグーグルってやっぱりスゴいなぁとか、元ヤンキーの開発者もいるんだぁなどと思っていただけに、非常にショックです。
他の国にも頑張って欲しいですが、HAKUTOを応援しているので、期限が延期になって欲しい気はしますね。

月面探査レースに参加しているHAKUTOが3月末までの打ち上げを断念したことについて、どう思われましたか?


立憲民主党代表の枝野氏が佐川国税庁長官に「確定申告前にけじめを!」

2018年01月15日(月)

『森友学園問題は(国有地売却額の)値引きが不正・不当であったことの結論は出ていますので、しっかりと「けじめ」をつけてほしい。』と、立憲民主党代表枝野幸男氏が、先日、発言したようです。

『まず国会でおかしな説明をしていた人(佐川宣寿〈のぶひさ〉・前財務省理財局長)がいま国税庁の長官をしている。これから確定申告だが、全国の税務署の職員は気の毒だ。トップがいい加減な説明で、捨てちゃいけない書類を捨てておいて、(納税者側から)「こんな小さなお金の書類がないといって何を言っているんだ」と確定申告の窓口で様々な声が上がってくるのではないか。その前にしっかりとけじめをつけていかないといけない。』と、NHKの番組で発言しています。

特に、枝野氏を支持しているわけではありませんが、おっしゃるとおりかと思います。
税理士向けの新聞に、日税連会長と国税庁長官の対談の記事が載っていましたが、きちんと表に出てきて話をして欲しいものですね。

立憲民主党代表の枝野氏が佐川国税庁長官に「確定申告前にけじめを!」という旨の発言をしたことについて、どう思われましたか?


森友学園の撤去ごみは100分の1!

2018年01月12日(金)

学校法人「森友学園」が大阪府豊中市の国有地を小学校建設用地として格安で取得した問題で、国土交通省大阪航空局は、先日、建設用地から実際に撤去したごみが、算定の100分の1に当たる194トンだったと明らかにしました。

国は、撤去すべきごみの量を1万9,500トンと算定し、土地売却額を約8億円値引きしており、値引きした根拠がより揺らぐことになりました。

森友、加計学園の疑惑を追及する民進党調査チームの会合で、大阪航空局の担当者は、「まだ学園内に積まれたごみもあるが、最終処分場で処理したごみは非常に少ない。」と言っているそうです。

早く、佐川宣寿国税庁長官に、記者会見して説明して欲しいものですね。
あとは、8億円を、当時の国土交通省大阪航空局の方々に弁償してもらいたいですね。

森友学園の撤去ごみは100分の1だったことについて、どう思われましたか?


金融庁職員が天下り斡旋!

2018年01月05日(金) 

金融庁の発表によると、金融庁職員が天下り斡旋をしていたようです。

 2017年1月、内閣官房内閣人事局が再就職等規制に関する全省庁調査を実施した結果、同局から再就職等監視委員会に対して規制違反の疑いのある27事案の報告が行われた。
 この報告を受けて再就職等監視委員会が調査を実施した結果、金融庁職員の再就職等規制に違反する行為が認められた。
 本件に係る事案の概要及び当庁の対応は、下記のとおり。

                        記

1.事案の概要
室長級職員Aは、
①平成28年、法人Bに再就職していた元職員Cの求めに応じ、同人を介して、法人Bに対し、職員Dをその離職後に法人Bの地位に就かせることを目的として、職員Dの退職時期に関する情報を提供した。
②平成28年、元職員Eの求めに応じ、同人を介して、法人Fに対し、職員Gをその離職後に法人Fの地位に就かせることを目的として、職員Gの略歴書の提供及び再就職意思の伝達をして各情報を提供した。
こうした行為は、国家公務員法第106条の2第1項に違反する行為であったと認められた。

2.関係者の処分
 職員Aを国家公務員法第82条第1項に基づく懲戒処分として、3月間俸給の月額の10分の1を減額する。なお、職員Aは、処分と同時に総務企画局付へ異動させた。
 また、職員Aの上司である課長級職員(当時)については、部下職員に対する管理監督責任があったとして、内規に基づく処分である「訓告」を行った。

3.再発防止策
 本件の背景には、職員及び金融庁OBの再就職等規制に関する適切な認識が欠けていたことがあるため、本件のような違反行為が再び行われることのないよう、全職員に対して、改めて再就職等規制の周知・徹底を図る。特に、OBから再就職に係る情報提供等の依頼を受けた場合にはそれに応じてはならない旨を徹底する。また、OBに対しても、改めて再就職等規制の周知・徹底を図る。

4.金融庁による調査
 今後、当庁においては、上記2事案以外にも他に違反行為がないか全容を解明するため、外部の法曹資格者を含めるなど適切な人選の調査体制を整備し、徹底した調査を行う。

(注)当庁は、再就職等監視委員会から、金融庁職員に係る上記2事案を調査する過程で当該2事案以外にも再就職等規制違反行為を行った疑いがあるとして国家公務員法第106条の18第1項に基づく調査(任命権者調査)を行うよう求められている。

一般企業でこのような問題が生じた場合、株主等に対する謝罪の言葉などがあると思いますが、金融庁の場合、ないんですね。
この辺りが、悪いことをしているという意識に欠けているという感じがしてなりません。
また、元職員に対する何らかの処分はできないのでしょうか?
当然、優秀な方が民間授業などに行くことを否定するつもりはまったくないですが、天下り問題は、本当にどうにかして欲しいですね。
あとは、金融機関や監査法人などを検査している金融庁がこういうコンプライアンスを無視した行為をしていると、こういう組織が検査する組織に値するのかと思いますね。

金融庁職員が天下り斡旋をしていたことについて、どう思われましたか?

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はなまるうどんの香川県への本社移転は再成長の起爆剤!

 

先日も書きましたが、日本経済新聞によると、吉野家ホールディングス(HD)傘下のうどんチェーン、はなまるが2025年1月1日付で本社を東京から創業の地である香川県高松市に移転しました。

20年ぶりにうどんの本場へ「Uターン」した狙いは何なのでしょうか?

前田良博社長に移転を決断した背景と今後の展開を聞いています。

――なぜ本社を高松市に戻したのですか。
「はなまるの創業は2000年5月。アパレルを経営していた創業者が、安くてうまい香川のうどん店をマクドナルドや吉野家のようなファストフードとして全国区にすることを目標に始めた。画一化したオペレーションでチェーン展開するという当時の外食産業の王道に従ってきた」
「ところが本場の香川では地元の店が色々なことに取り組み、独自の進化を遂げている。我々は金太郎あめのように画一であることがいいことだと思ってきたが、柔軟に変化し成長する地元の店をみて、本当の讃岐うどんの魅力は多様性にあると感じた。香川に身を戻し、地元から学んで、その楽しさを全国に発信したいと思った」

――本社所在地は高松市中心部の田町商店街にある「はなまるうどん田町店」ですが、まだ本社が移転した様子はありません。
「店舗が入るビルの3階をオフィスにする。2月末に改装を終え、エリアマネジャー、店長など4人が現地入りする。まず県内14店舗のうち5店舗を改装するが、プロジェクトの進捗次第で人員を増強する」

――前田社長は常駐しないのですか。
「月の半分以上は東京になると思うが、地元にいないとできないことは多い。月に1週間は高松で勤務したい」

――香川県内での展開を具体的に教えて下さい。
「今のはなまるうどんは特徴がない。改装する5店は手打ちうどんを提供したり香川名物の骨付鳥が食べられる居酒屋風にしたりと、店舗ごとにコンセプトを変えて県外客も訪れる店にしたい。第1弾は5〜6月の改装開店をめざす」
「県内14店舗は3月上旬から香川県産小麦『さぬきの夢』を配合した麺に切り替える。今はなくなった香川の名店の味を我々の店で復活させてみたいし、アスパラガスなど県産食材を使ったメニューの提供も考えたい」

――はなまるはセントラルキッチンで製造し、各店舗に配送するチェーン店です。香川県での取り組みを全国展開できるのでしょうか。
「本場さぬきうどん協同組合の香川隆昭理事長にお願いして、社員に手打ちうどんを学ばせている。そこで培ったノウハウを製麺工場に落とし込み、香川県と同じ品質を全国の店舗に広げる」

――本社移転も含め、香川発祥を強調しています。県外資本のトリドールホールディングスが運営する「丸亀製麺」を意識しているのですか。
「香川生まれのうどん店であることをお客さまにきちんと伝えてこなかった。我々自身も特徴が薄くなっていたという反省があった。今回、地元にも協力してもらえることになり、改めて香川と一緒にやっていきますとアピールしていこうと考えた」

――高松空港には「丸亀市にもある、本物の讃岐うどんです」など刺激的なコピーの広告を掲示しています。
「広告会社が考えてくれたコピーだが、事実なのでインパクトをあるものを選んだ。ただ、私自身には丸亀製麺への対抗意識はない」

――同じ2000年創業の丸亀製麺との業績格差が拡大しています。セントラルキッチン方式のはなまると、店内製麺の丸亀製麺というオペレーションの違いに起因するのでしょうか。
「安定したクオリティーの麺を安定した状態でいつでも提供できるようにするため、我々がとった戦略がセントラルキッチンだ。戦略の立て方に違いがあるのは事実だ」

――過去500店超だった店舗数は418店に減りました。今後の出店計画を教えて下さい。
「新型コロナウイルス禍を経て不採算店を整理したので、筋肉質な店が残っている。このプロジェクトは起爆剤の一つだが、もう一度成長させたい」
「27年までの中期目標で500店に増やし、店舗がゼロになった海外も再トライする。吉野家が実績のある国・地域は人もノウハウもインフラもあり、成功確率は高まるのではないか」

 

「私自身には丸亀製麺への対抗意識はない」というのは個人的には疑問であり、丸亀製麺が日本うどん協会に加盟したり、寄付を行ったり、香川県のうどん屋さんとイベントを行っていることや、すかいらーくホールディングスが資さんうどんを買収したため、今後は全国展開が予想されることなどに対して、焦りを感じているのではないかと思っています。

香川県発祥の会社であり、本社移転を機に、今後、どうやって香川県や讃岐うどんに貢献して、再成長を実現していくのか期待したいですね。

 

はなまるうどんの香川県への本社移転は再成長の起爆剤であることについて、あなたはどう思われましたか?


NEXCO西日本管内32か所の料金所がETC専用に!

 

瀬戸内海放送によると、NEXCO西日本は、2025年2月から3月にかけて、高速道路の料金所のうち32か所を新たにETC専用に変更します。

我が香川県では、高松道の引田、志度、高松東、高松檀紙の4つの料金所が、2025年2月27日からETC専用になります。

岡山県では、山陽道の和気、中国道の作東、岡山道の賀陽、米子道の湯原の4つの料金所が2025年2月20日からETC専用になります。

ETC車載器を搭載していないと料金所を通過できなくなるため、注意が必要です。

NEXCO西日本は料金所の手前に「ETC専用」と書いた標識を設置することにしています。

 

ETCはそのまま通過できるので便利ですし、値段も安くなりますし、カード払いゆえ後払いなので、付けないと損だとは思っています。

年間に、結構高速道路を使っていますが、時々、ETCではない出口にたくさんの車が並んでいる時がありますね。

25年前くらいに、初めてETCを付けたのですが、当時は助成金がもらえて、遠くに車で仕事に行っていたので、割引料金で1週間も経たない間にペイできたことを思い出しました。

ETC専用にすると、人件費が減るでしょうから、高速料金を下げて欲しいなぁとは思いますね。

 

NEXCO西日本管内32か所の料金所がETC専用になることについて、あなたはどう思われましたか?


長崎スタジアムシティに開業3か月で140万人も回遊模索!

 

日本経済新聞によると、2025年1月14日で開業から3か月を迎えたスポーツ競技場を中核とする大型複合施設・長崎スタジアムシティ(NSC、長崎県長崎市)が連日にぎわっているようです。

サッカーやバスケットボールの試合がない平日でも1日平均で約1万人を集客し、来場者数は延べ約140万人に達しました。

全国でも珍しい民間主導のまちづくりプロジェクトは市内への回遊拡大へ向けた次の一手を模索しています。

先日、バスケットボールB1の長崎ヴェルカが約6,000席のハピネスアリーナで横浜ビー・コルセアーズとの今年の初戦に臨みました。

10の飲食店が軒を連ねる「フードホール」は正午頃から来場者でごった返し、ラーメンや洋食など人気店は約30分待ちの状態で、空席を見つけるのが困難なほどでした。

サッカー場のピーススタジアムに設置した神社で参拝した長崎県佐世保市在住のカップルは「人の多さに驚いた。芝生を見ながらくつろぐのは気持ち良い」と話しています。

応援グッズを買い求めた京都在住の女性は「スタジアムを見たくて、姉妹の住む長崎で新年を過ごしている」と声を弾ませました。

NSCは元日から営業を開始し、初売りや抽選会、各種イベントを開いた三が日の来場者数は連日2万人を超えました。

NSCは通販大手のジャパネットホールディングス(HD、長崎県佐世保市)が総事業費約1,000億円をかけて取り組む民間主導の再開発プロジェクトです。

スポーツ施設に加えホテル、オフィス棟、商業施設などを併設しています。

ジャパネットHDによると、開業から2025年1月7日までの約3か月間の来場者数は約140万人に達しました。

スポーツの試合がある週末は2万〜3万人、平日も1万人前後で推移しています。

施設を運営管理するジャパネットHD傘下のリージョナルクリエーション長崎(長崎市)の岩下英樹社長は「魅力的な施設づくりのためにいろいろと仕掛けたことに対して、一定の実績が伴っている」と受け止めています。

「ここでしか味わえない体験」にこだわった設計が奏功しています。

試合のない日にスタジアムを一般開放していることで、平日も午前中から散歩に訪れる市民の姿が目立ちます。

「日本初」とされるスタジアム上空を滑走するジップラインは想定を超える人気ぶりで、休日はフル稼働です。

ハピネスアリーナを使ったイベントも好調です。

コンサートや家族連れ向けのイベント、大相撲巡業などいずれも盛況です。

日常的に利用する食品スーパーや温浴施設、学習塾を備えたことも集客に貢献しています。

人口約39万人の長崎市に誕生した新しい集客スポットは周辺地域の人の流れに影響を与えはじめました。

長崎大学情報データ科学部の神山剛准教授がNTTドコモの人流データ「モバイル空間統計」で分析したところ、繁華街の人流が減る一方で、NSCとその周辺の開発地域に滞在する人が急増する傾向が浮かび上がりました。

長崎市内の数カ所の繁華街や観光スポットをピックアップして、時間帯ごと500メートル四方のエリア人口を算出しました。

新型コロナウイルス禍の前の2019年12月とNSC開業後の2024年12月を比較すると、NSCが立地する「スタジアムシティノース電停」エリアでは平日の正午の人出が5年間で936人、37%増えていました。

一方、百貨店の長崎浜屋などがある伝統的な商業集積地の「浜町・新地中華街」は同時刻に1,681人減りました。

減少率は15%に達します。

神山准教授は繁華街の人流減少について「2021年以降の駅周辺の再開発に加えて集客力の高いNSCの開業が影響しているのではないか」と分析しています。

長崎商工会議所の森拓二郎会頭も先日開いた会合で「スタジアムシティや駅周辺、臨海部が活況を呈する一方で、浜町を中心とする市街の空洞化が懸念される」と指摘しています。

施設運営の目標に地域創生を掲げるジャパネットHDの高田旭人社長兼最高経営責任者(CEO)は「生活をより豊かにすることで長崎全体が活性化され、ワクワクであふれるプロジェクトを目指す」と話しています。

リージョナル社の岩下社長も「来場者を最大限街中に送り出したい。集客した人をNSCにとどめておく理由はない」と力を込めています。

NSCに約3万人が集まった大型イベントの開催日に市内各地の人流を分析した神山准教授は「今のところ来場者がイベント前後の時間に市内を回遊する現象は確認できていない」と話しています。

新施設への集客維持と長崎市の魅力アップへ向けた取り組みが求められます。

 

ネットなどでNSCの映像を見ましたが、海沿いに建っていて、すごいですね。

人気があるのが分かります。

ジャパネットHDはさすがだなぁと思います。

人口的に長崎市に近い我が香川県高松市も今年、サンポート高松にアリーナや大学ができ、今後も、高級なホテルができ、人が増えると予想されていますが、少し離れた繁華街や商店街に人が流れるかが重要だと思っています。

長崎市や高松市が地方活性化の成功例になるといいなぁと考えています。

 

長崎スタジアムシティに開業3か月で140万人も回遊模索について、あなたはどう思われましたか?


はなまるうどんが香川県高松市に本社を移転し原点回帰して「さぬきうどん」を全国へ発信!

 

瀬戸内海放送によると、さぬきうどんチェーンのはなまるうどんは、先日、2025年1月から発祥の地である香川県高松市へ本社を移転したと発表しました。

はなまるうどんは2000年創業です。

セルフ式のさぬきうどんチェーンの先駆けとして急成長し、2002年に東京・渋谷の公園通りに直営店をオープン、2011年には上海に中国1号店をオープンさせました。

2024年2月現在、全国に418店舗を展開しています。

25年目を迎え、顧客ニーズの変化を捉え直し、地元・香川県に本社を戻して原点回帰し、地産地消の促進や、小麦粉「さぬきの夢」の使用など、「香川発」を意識した商品提供を行うということです。

1号店の高松・木太店など県内の複数店舗を全面改修し、新メニューの開発も行うということです。

 

はなまるうどん(法人名は株式会社はなまる)は吉野家ディー・アンド・シー(現吉野家ホールディングス)と資本業務提携を締結した後に、東京に本社を移し、その後、連結子会社となりましたが、再び、本社を我が香川県高松市に移すんですね。

上記ニュースでは、原点回帰と書いていますが、個人的には、何となく、昨年、すかいらーくホールディングスが資さんうどんを買収し、今後、全国展開していくはずなので、それに対抗することを考えているんでしょうね。

ちなみに、上記ニュースに出てくる『1号店の高松・木太店』は我が事務所のお隣りです。

約25年間で2回しか行ったことはないですが(笑)。

 

はなまるうどんが香川県高松市に本社を移転し原点回帰して「さぬきうどん」を全国へ発信することについて、あなたはどう思われましたか?


瀬戸内国際芸術祭にも船員不足の壁で直島ラインが運航を断念!

 

日本経済新聞によると、2025年4月に開幕する瀬戸内国際芸術祭(瀬戸芸)が船員不足の壁に直面しています。

ジャンボフェリー(兵庫県神戸市)は、人気会場がある香川県の島々を結ぶ臨時航路「直島ライン」の運航を断念しました。

来場者の回遊に影響しそうです。

直島ラインは3年に1度の瀬戸芸の開催期間に、香川県内の小豆島の坂手港(小豆島町)と土庄東港(土庄町)、直島(直島町)の直島港、男木島(高松市)、大島(高松市)を結ぶ臨時航路です。

どの島も高松港(高松市)とは定期航路で結ばれていますが、島と島とは結ばれていないのです。

直島ラインを利用すれば島から島へと移動できるため、島々に点在するアート作品を効率良く観賞できる移動手段でした。

ジャンボフェリーは、直島ラインの運航を断念した理由に船員不足と採算性の問題を挙げています。

内航海運はトラック運転手の残業規制強化に伴い物流の停滞が懸念される「2024年問題」より前の2022〜2023年にかけて船員の残業規制が厳格化されました。

船員の高齢化も進み、「船員確保が非常に難しい状況」(同社)だそうです。

運航日もゴールデンウイークと盆休みを除き、土曜日と日曜日だけで、採算が取れるだけの乗客がいませんでした。

直島ラインの問題は、2024年10月17日の瀬戸芸実行委員会総会でも懸念の声が上がりました。

高松市の大西秀人市長は「臨時航路の存在は非常に大きかった。調整にできるだけのご努力をいただきたい」と要望しました。

香川県の池田豊人知事は「引き続き努力したい」と答えましたが、ジャンボフェリーはすでにホームページで「25年は運航いたしません」と告知しており、調整は難しい情勢です。

実行委員会は前回(2022年)同様の航路確保をめざし、フェリー会社に臨時航路の運航を要請してきました。

粟島(三豊市)と高見島(多度津町)、本島(丸亀市)の3島間、小豆島の土庄港(土庄町)と犬島(岡山市)間、土庄港と直島の宮浦港間、岡山市中心部の京橋と犬島、豊島(土庄町)間の4つの臨時航路は「運航の確約を得ている」(実行委員会)そうです。

新型コロナウイルス下での開催となった2022年は来場者が前回より4割減りましたが、2025年は国際博覧会(大阪・関西万博)とも開催時期が重なり、相乗効果で多くの来場が見込まれます。

移動が不便になることで見られるアートの数が減れば、来場者の満足度の低下は避けられないでしょう。

アクセス対策が求められます。

 

ここでも人手不足が影響かと思ってしまいましたが、香川県にとって、瀬戸芸は重要なイベントですので、残念です。

これだけインバウンド需要で観光客の方が増えているので、採算についてはやり方によっては何とかなるかもしれませんが、人手不足は簡単な話しではないですね。

一方で、不便さも地方の特徴であり、それを受け入れてほしいと思いますし、その分、滞在日数を増やしていただければいいのになぁと、香川県人としては思います。

 

瀬戸内国際芸術祭にも船員不足の壁で直島ラインが運航を断念したことについて、あなたはどう思われましたか?


チョコザップ会員は高校生が多いのは福井でコスパ重視は島根!

 

日本経済新聞によると、RIZAPグループが運営するコンビニエンスジム「チョコザップ」の顧客データから見た県民性を前回掲載したところ、社内外含め「おらが町」への関心が高いことがわかったようです。

なので、今回は分析はほどほどに、できるだけ都道府県が露出できる内容としています。

チョコザップといえば、筋トレ以上に脱毛、ネイル、ホワイトニングなどセルフ美容サービスへの関心が高くなっています。

今回の調査での美容好き男子ランキングの1位が、沖縄です。

RIZAPによると「南国で日差しが強く、肌への関心が高い。来訪者が多い観光地なので見た目に気を使っているのでは」と見ています。

2位以下は、青森、鳥取、島根が続きます。

上位を見ると地方都市が目立ち、東京や大阪、神奈川など大都市部は下位となりました。

地方には男性向け美容サービスの企業が少なく、手軽に利用できるチョコザップで試してみるケースが多いのでしょう。

ちなみに、チョコザップ利用が多い高校生ランキングでは、福井が2.46%と首位となりました。

高校生がチョコザップを利用する場合、セルフ美容が多いようです。

県民博士の木原誠太郎氏は、「(今どきの)高校生は自己成長への意欲が旺盛で、セルフケアは自己投資の積極性を映している」と見ています。

2位以下は、宮崎、奈良と続きました。

将来性を買うなら、自己投資を重んじる地域の出身者が有望ということでしょうか。

保証はしませんが。

今回の調査は、生活スタイルについての分析も多くなっています。

夜型タイプ(午後11時〜午前2時台の利用率)は、美容男子部門に続き、沖縄がトップでした。

「夜遅くまで(飲食などが)続くにぎやかな文化で、夜間の活動が多い」(木原氏)ためで、2位は東京です。

これは眠らない街らしく、必然的な結果でしょう。

3位以下は宮崎、熊本、石川、愛媛と続きます。

温暖な気候の南国、あるいは繁華街が発達した金沢を持つ石川らしいかもしれません。

逆に朝型(午前4時〜7時台)はどうでしょうか?

1位は秋田で、なんとも農業県らしい感じです。

朝活系は夜に弱い東北など北国が上位を占め、朝の来館率が低いのは四国や九州、本州西部となっています。

RIZAPでは「日の出の早さと早朝来館率には相関関係がある」と推測しています。

 

面白いのは2位で「夜型3位」の宮崎です。

朝活も夜活も上位なだけに、一日中行動が活発な地域であることが浮き彫りになっています。

最後に、近年はやりのコスパ(コストパフォーマンス)&タイパ(タイムパフォーマンス)はどうでしょうか?

コスパランキングはジム内の清掃や備品の補充を手伝ってもらい、月間の料金が最大2千円安くなる特典利用者の割合で算出しています。

1位は島根で、木原氏によると「伝統を重んじ、地域への愛着が強い」との見立てです。

自分の利用する店はきれいにして、しかも割安になります。

実にしっかり者が多いです。

ちなみに、2位以下は兵庫、大阪、奈良が続きます。

価格に敏感な関西が多いのは誰もがうなずくことでしょう。

タイパは平均利用時間の短い地域で、やはり通勤時間が長く、忙しそうな東京は1位でした。

ちなみに、2位は、無酸素運動という短時間型の筋トレで1位だった和歌山です。

日本経済新聞社の和歌山出身者によると、「せっかちだからですかね」と自己分析していたようです。

デジタル化でさらに情報共有が高まり、ますます「狭くなる」日本ですが、違いを大きいと見るか、小さいと見るか、このビジネスセンスが結果にコミットするかもしれないですね。

 

今回も面白い分析でしたね。

朝方は、仕事前にジムに行ったりする東京が多いのかと思いましたが、東北とかでしたね。

関西が、コスパに敏感なのは納得でした。

やはり、データ分析は大事で、地域に応じたビジネスに繋がる可能性があるなぁと思いました。

 

チョコザップ会員は高校生が多いのは福井でコスパ重視は島根であることについて、あなたはどう思われましたか?


チョコザップ会員は高校生が多いのは福井でコスパ重視は島根!

 

日本経済新聞によると、RIZAPグループが運営するコンビニエンスジム「チョコザップ」の顧客データから見た県民性を前回掲載したところ、社内外含め「おらが町」への関心が高いことがわかったようです。

なので、今回は分析はほどほどに、できるだけ都道府県が露出できる内容としています。

チョコザップといえば、筋トレ以上に脱毛、ネイル、ホワイトニングなどセルフ美容サービスへの関心が高くなっています。

今回の調査での美容好き男子ランキングの1位が、沖縄です。

RIZAPによると「南国で日差しが強く、肌への関心が高い。来訪者が多い観光地なので見た目に気を使っているのでは」と見ています。

2位以下は、青森、鳥取、島根が続きます。

上位を見ると地方都市が目立ち、東京や大阪、神奈川など大都市部は下位となりました。

地方には男性向け美容サービスの企業が少なく、手軽に利用できるチョコザップで試してみるケースが多いのでしょう。

ちなみに、チョコザップ利用が多い高校生ランキングでは、福井が2.46%と首位となりました。

高校生がチョコザップを利用する場合、セルフ美容が多いようです。

県民博士の木原誠太郎氏は、「(今どきの)高校生は自己成長への意欲が旺盛で、セルフケアは自己投資の積極性を映している」と見ています。

2位以下は、宮崎、奈良と続きました。

将来性を買うなら、自己投資を重んじる地域の出身者が有望ということでしょうか。

保証はしませんが。

今回の調査は、生活スタイルについての分析も多くなっています。

夜型タイプ(午後11時〜午前2時台の利用率)は、美容男子部門に続き、沖縄がトップでした。

「夜遅くまで(飲食などが)続くにぎやかな文化で、夜間の活動が多い」(木原氏)ためで、2位は東京です。

これは眠らない街らしく、必然的な結果でしょう。

3位以下は宮崎、熊本、石川、愛媛と続きます。

温暖な気候の南国、あるいは繁華街が発達した金沢を持つ石川らしいかもしれません。

逆に朝型(午前4時〜7時台)はどうでしょうか?

1位は秋田で、なんとも農業県らしい感じです。

朝活系は夜に弱い東北など北国が上位を占め、朝の来館率が低いのは四国や九州、本州西部となっています。

RIZAPでは「日の出の早さと早朝来館率には相関関係がある」と推測しています。

 

面白いのは2位で「夜型3位」の宮崎です。

朝活も夜活も上位なだけに、一日中行動が活発な地域であることが浮き彫りになっています。

最後に、近年はやりのコスパ(コストパフォーマンス)&タイパ(タイムパフォーマンス)はどうでしょうか?

コスパランキングはジム内の清掃や備品の補充を手伝ってもらい、月間の料金が最大2千円安くなる特典利用者の割合で算出しています。

1位は島根で、木原氏によると「伝統を重んじ、地域への愛着が強い」との見立てです。

自分の利用する店はきれいにして、しかも割安になります。

実にしっかり者が多いです。

ちなみに、2位以下は兵庫、大阪、奈良が続きます。

価格に敏感な関西が多いのは誰もがうなずくことでしょう。

タイパは平均利用時間の短い地域で、やはり通勤時間が長く、忙しそうな東京は1位でした。

ちなみに、2位は、無酸素運動という短時間型の筋トレで1位だった和歌山です。

日本経済新聞社の和歌山出身者によると、「せっかちだからですかね」と自己分析していたようです。

デジタル化でさらに情報共有が高まり、ますます「狭くなる」日本ですが、違いを大きいと見るか、小さいと見るか、このビジネスセンスが結果にコミットするかもしれないですね。

 

今回も面白い分析でしたね。

朝方は、仕事前にジムに行ったりする東京が多いのかと思いましたが、東北とかでしたね。

関西が、コスパに敏感なのは納得でした。

やはり、データ分析は大事で、地域に応じたビジネスに繋がる可能性があるなぁと思いました。

 

チョコザップ会員は高校生が多いのは福井でコスパ重視は島根であることについて、あなたはどう思われましたか?


チョコザップから見た県民性によると「筋トレ好き」1位は和歌山県で「減量」は佐賀県!

 

日本経済新聞によると、人口が減っていると言われても、日本の地域性はやはり根強く残っています。

地元テレビ局や地元紙といった独自メディアの影響もあるでしょうが、それだけではありません。

グローバル化が叫ばれる中で、「自分たちは何者なのか」を問うローカリズムも同時に強まるからです。

RIZAPグループが運営する低価格のコンビニジム「チョコザップ」は約2年で47都道府県に進出して、130万人近い会員を集めました。

時折トラブルも起きるチョコザップですが、安全性や無人化などへのデジタル投資に積極的で、100万人規模の行動データを蓄えています。

そこで「利用動向に地域差はあるのか」と尋ねると、ちょうど都道府県の県民性を調査し、分析していたようです。

一端を聞くと意外なデータも多く、それぞれの地域の独自性を実感します。

「チョコザップ版、県民ショー」をどうぞ。

まずは、ジムの柱である筋トレランキングです。

全マシンの利用時間における無酸素運動マシンの利用時間の割合を分析すると、利用率1位の「筋トレ好き」はなぜか和歌山県でした。

RIZAPでは県民博士として活躍中のディグラム・ラボ(東京都港区)代表の木原誠太郎氏の考察をベースにして、理由も挙げています。

すると、和歌山県は「自然豊かな環境で育ち、体を動かすことが生活の一部になっている、そして自分をしっかり持っている県民性。このため自らの限界に挑戦し、達成感を味わうことを重視した結果ではないか」(木原氏)とのことです。

和歌山県は熊野古道もあるし、野球も強いので、ちょこっと納得できます。

ちなみに、最下位は我が香川県(うどん県)でした。

 

ここでも面白いデータが見つかっています。

筋トレ最下位の我が香川県は走ったり、歩いたりする有酸素運動のランキングでは1位なのです。

木原氏の分析では「香川県民は効率的に健康を維持することを好む性格で、環境も整っているから」とみています。

マッチョな和歌山、持久力を好む我が香川という対照的な結果でした。

チョコザップの利用者は体組成計やヘルスウオッチ、アプリを使い、体組成や運動量を記録できます。

そこでまめに記録する都道府県を調べてみると、このランキングでは岩手県が1位でした。

「忍耐強く、厳しい自然環境の中で計画的な生活が求められていた。農業や林業が盛んで、作業の細かい記録が不可欠。きちょうめんでデータ管理にたけている」(同氏)との分析です。

ちなみに上位5件のうち、なんと4県が東北でした。

「東北人は粘り強い」というステレオタイプな表現があるが、チョコザップのデータでは証明されたわけです。

「減量にコミット」をテーマとしたランキングもあります。

一定の調査期間で2キロ以上、体重を減らした人の割合をみると、佐賀県が1位でした。

SAGAさが。

タレントのはなわさんの人気曲「佐賀県」には牛丼屋ができたのが遅いという歌詞があります。

もしかして、がっつり食が苦手だからでしょうか?

木原氏の分析では、佐賀県民は「落ち着いて控えめ。地道に努力することを好む」という性格らしく、「地元の健康的な食文化も影響」とあります。

まだまだ興味深いデータもあるので、後編は後日取り上げます。

オチと新しい意外なデータをサガします。

 

面白い記事だと思いました。

こういう分析にビッグデータを使うのは良いことだと思いますね。

我が香川県(うどん県)は、走ったり、歩いたりする有酸素運動のランキングでは1位なのに、筋トレは最下位ということには、驚きました。

お金があまりかからない、散歩をする人が多いのかもしれませんね。

久しぶりに県民性に関する面白い記事を見たように思いますが、個人的には、昔、仕事で、不良債権の発生と県民性の関係を真剣に考えていたことを思い出しました。

後編が楽しみです。

 

チョコザップから見た県民性によると「筋トレ好き」1位は和歌山県で「減量」は佐賀県であることについて、あなたはどう思われましたか?


香川県の地価調査は全用途平均が32年連続下落も下落幅は前年より減少で住宅地は二極化の傾向!

 

瀬戸内海放送によると、不動産取引の目安となる地価調査の結果が発表されました。

香川県では、全ての用途の平均変動率が32年連続下落も、下落幅は前年より減少しています。

香川県の地価の平均変動率は「住宅地」が-0.4%、「商業地」が-0.2%でした。

「全ての平均」は-0.3%で32年連続の下落ですが、下落の幅は2023年より小さくなっています。

住宅地で最も高かったのは、「高松市番町3丁目」の1平方メートル当たり28万9,000円です。

生活利便性に優れた高級住宅地で、2023年より4.3%上がりました。

住宅地は123地点のうち25地点の地価が上がり、2024年は丸亀市と三豊市でも上昇地点がありました。

しかしながら、東かがわ市など下落の幅が拡大した地点もあり、二極化の傾向が表れています。

商業地で最も高かったのは、「高松市磨屋町2番」の1平方メートル当たり46万5,000円です。

2023年より3.3%上がりました。

調査した不動産鑑定士は「香川県内の景気は持ち直し、高松市や直島町の地価は上昇傾向にある。しかし、金利の上昇や建設費が高騰していて今後の動向は不透明」とコメントしています。

 

下げ幅は下がってきていますが、二極化が進んでいますね。

相続税対策や相続税申告のお仕事をさせていただいているので、不動産をお持ちになられている方と接することも多いですが、昔は田んぼばっかりだったのに、お店ができたことなどにより賃貸収入が発生するようになり、評価が高くなった土地をお持ちの方、田んぼや家が建たないような宅地をお持ちの方や、いらない土地が収用になった方など様々な方がおられますので、不動産って難しいなぁと常日頃感じています。

 

香川県の地価調査は全用途平均が32年連続下落も下落幅は前年より減少で住宅地は二極化の傾向になることについて、どう思われましたか?


シャープ三重工場の一部を半導体関連に転用することで香川県の企業と合意!

 

大手電機メーカーの「シャープ」は、中小型の液晶パネルを生産している三重工場の一部について、半導体関連の生産ラインに転用することで香川県の電子部品メーカーと合意したことを明らかにしました。

発表によると、シャープは中小型の液晶パネルを生産していた三重県多気町の三重第1工場の活用について、香川県に本社がある電子部品メーカーの「アオイ電子」と合意しました。

液晶パネル事業の不振を受けてシャープは、大阪府堺市にある子会社の工場での大型液晶パネルの生産停止に加え、三重工場などでの中小型の液晶パネルの生産縮小を決めていて、今回は工場の敷地を有効利用したいシャープ側と、既存の工場を活用することで早期に生産ラインを構築したいアオイ側の思惑が一致した形です。

アオイ電子は、2024年中に半導体を製品化するラインの構築に着手し、2026年中の本格稼働を目指すとしていて、工場を買い取るかどうかを今後、シャープ側と詰めるとしています。

シャープは大型液晶パネルの生産停止を決めた大阪府堺市の工場について、AI向けのデータセンターとして整備する方向でKDDIやソフトバンクと検討を進めるなど、自社工場の転用を加速させています。

シャープは海外企業の傘下になり、どう立て直すのだろうかと思っていましたが、やっぱり無理でしたね。

世界の亀山工場と言われ、すごいブランド力のあったシャープですが、ブランド力というものも一瞬にしてなくなってしまいますね。

工場を建てるのは結構資金が必要でしょうから、こういう案件だと安く買えるでしょうから、半導体は難しいのかもしれませんが、我が香川県の『アオイ電子』には頑張って欲しいですね。

シャープ三重工場の一部を半導体関連に転用することで香川県の企業と合意したことについて、あなたはどう思われましたか?


4省庁次官に出身者抜てきで霞が関に「讃岐」旋風?

 

日本経済新聞によると、霞が関の夏の風物詩となっている各省庁の幹部人事が出そろいました。

行政機関の事務方のトップである事務次官に香川県出身者が相次ぎ抜てきされました。

財務省、総務省、厚生労働省、農林水産省の4省庁です。

そもそも香川県は中央官庁の出先機関が集積し、つながりは強いです。

総務省の四国総合通信局は愛媛県松山市に拠点を置きますが、ほとんどの省庁が香川県高松市に四国の出先機関を設けています。

四国一を争うライバル関係にある松山市との比較で引き合いに出されることも多いです。

今回の次官人事は、地元の新聞社やテレビ局でも報じられました。

香川に四国の出先拠点が多いのは企業も同じです。

厚生労働省の伊原和人次官は高松市出身ですが、転勤が多かった父親の影響で仙台市や名古屋市へと引っ越しが続きました。

農林水産省の渡辺毅次官は父親も香川出身で旧食品流通局長を務め、親子2代続けての農水官僚です。

財務省の新川浩嗣次官は、地元高校の財務教育の授業でオンライン講師として登壇するなど現在も香川県との関わりを保っています。

四国財務局内でも、香川県のことをよく知る次官就任を歓迎する声があがっているようです。

次官のなかでも異色の経歴を持つのが総務省の竹内芳明次官です。

高松高専(現香川高専)を経て東北大に入学し技官として旧郵政省に入いりました。

技官出身者が次官に就くのは2001年の総務省発足以来初めてで、先日の交代式では「内閣全体の課題に貢献できる総務省になるよう力を尽くす」と意気込みました。

中央省庁とのつながりから歴代の香川県知事も官僚出身者が多いです。

それぞれが出身省庁での知見を生かした政策を打ち出してきました。

農水官僚出身で前々任の真鍋武紀元知事は香川県の代名詞である讃岐うどんに使う小麦の専用品種の育成に注力しました。

浜田恵造前知事は財務官僚として培った根回し力で瀬戸内国際芸術祭を開催し、国内外から観光客が集まる一大イベントに押し上げました。

元国交官僚で現職の池田豊人知事は香川県民悲願の四国新幹線の実現を打ち出しています。

池田香川県知事がまだ1期目の半ばで時期尚早ですが、香川県出身の次官が4人も誕生し、中央省庁とのパイプ役が期待できる「知事候補」は豊富になりました。

ただし、政府の出先機関の職員も通う地元の郷土料理店の店主に今回の次官人事について尋ねると「知らなかった」と認知度はまだいまひとつといったところだそうです。

4人の次官が胸を張って故郷に凱旋するには、成果で存在感を発揮する必要がありそうです。

 

我が香川県から、事務次官が4名も抜てきされたというのは、驚きました。

この人事が、香川県にとって良い方向に向かえば良いなぁと思います。

この記事の、『香川県民悲願の四国新幹線の実現』というところは、本当にそうなのだろうか?(反対の人の方が多いのではないのだろうか?)と疑問に思いましたが。

 

4省庁次官に出身者抜てきで霞が関に「讃岐」旋風について、あなたはどう思われましたか?


香川県が整備した観音寺市の工業用地に東京の会社が工場建設へ!

 

KSBによると、香川県が整備した観音寺市の工業用地に、東京の建設会社が工場を造ることが決まったようです。

香川県庁で、先日、協定の締結式が開かれ、東京に本社を置く建設業「フジタ」の奥村洋治社長と、香川県の池田知事、観音寺市の佐伯市長が協定書にサインをしました。

用地は、香川県が2023年、観音寺港を埋め立てて整備した分譲地の約7万平方メートルの区画です。

ここに、フジタの子会社のテクノマテリアル(本社・東京)がコンクリート製の床や柱などを製造する「プレキャストコンクリート工場」を3年後に操業する予定です。

(フジタ/奥村洋治 社長)
「(西日本)全部カバーできる好立地になっていますので四国のあの場所が大変いい場所だった」

協定には、できる限り工場で使う部材を地元で調達したり、地元から従業員を雇用したりすることが盛り込まれています。

池田知事の就任後、県の工業用地に県外の大型工場の立地が決まったのは初めてです。

 

固定資産税の減免とかはあるのでしょうが、県外の企業が進出して、地域の活性化につながるのであれば、良いことだと思います。

まぁ、過去には県内の工業団地で、驚くほど土地の賃料が安く、批判を受け、土地を買い取ってもらっているところがあるようですが、税金を使って、無駄なことはしないようにはしてほしいですね。

あと、話は変わりますが、地下道があって、自動車がスムーズに進めている中央公園の所の番町交差点に横断歩道を作るようなことが新聞に載っていましたが、作る必要性はあるのだろうかと疑問を持っています。

 

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相続税脱税の母娘が起訴内容認め結審!

上毛新聞によると、相続税約8,500万円を脱税したとして、相続税法違反の罪に問われた群馬県明和町の会社役員の女性(77)と群馬県太田市の無職の長女(54)の初公判が、先日、前橋地裁(橋本健裁判長)であり、2人は起訴内容を認めました。

検察側は「動機は身勝手で手口は巧妙」として、会社役員の女性に懲役1年6月と罰金1,000万円、長女に懲役1年と罰金1,000万円を求刑し、即日結審しました。

検察側は冒頭陳述で、2019年に死亡した会社役員の女性の夫(会社役員)が生前に主導し、病気の長男らのために遺産を多く残そうとしたと説明しました。

両被告は無断で開設した親族名義の口座に資産を移したり、自宅のサウナ室に隠したりとさまざまな手段を講じたと指摘しました。

長男は知らなかったようです。

弁護側は修正申告と支払いを済ませ反省しているとして、寛大な判決を求めました。

論告によると、会社役員の女性と長女は共謀して夫の遺産を過小記載した相続税申告書を提出し、約8,500万円の支払いを免れたとされます。

関東信越国税局が2023年3月に告発し、前橋地検が2024年10月に起訴しました。

無断で開設した親族名義の口座に資産を移したり、自宅のサウナ室に隠したりというのはかなり悪質ですね。

簡単に脱税できるほど、課税当局は甘くないですよ。

妻と長女が共謀して、長男は知らなかったとありますが、修正申告をすると、知らなかった長男の税額も増えると推測されますが、どういう心理になり、どのように負担をしたんでしょうか?

相続税脱税の母娘が起訴内容認め結審したことについて、あなたはどう思われましたか?


「税務署員にはノルマがあって…」国税庁が“相続税裁判で完敗”のワケ!

週刊新潮によると、日経速報ニュースが、国税庁の「完敗」を報じたのは2024年9月27日のことです。

それによると、2024年8月末、相続税の税額を争った裁判で東京高裁が国税庁の控訴を棄却しました。

国税庁が上告せず、そのまま敗訴が確定となりました。

裁判所の担当記者が解説しています。
「この訴訟は “東北薬局事件”と呼ばれ、税務関係者の間で注目されてきました。舞台は仙台を中心に50店舗以上を展開している調剤薬局で、創業者は武見太郎・元日本医師会会長から薫陶を受けて事業を始めた人。2014年6月に亡くなり、2人のお子さんが株を相続します。しかし、未上場だったことから同業の上場会社の株価と比較して、相続額は総額約1億7,500万円と申告したのです。払った相続税はそれぞれ約8,000万円。これは国税庁のルールに基づいて算出したものです。」

ところが、しばらくして国税庁が手のひらを返したのです。

創業者の死後、医薬品商社が調剤薬局を買収し、その値段が申告時より10倍以上に跳ね上がっていたのです。

「それを知った税務署は、株の評価額が少な過ぎたとして、税額をそれぞれ2億6,800万円に引き上げ、さらには約2,400万円の過少申告加算税まで取り立てたのです」(同)

国税庁が根拠としたのは、「財産評価基本通達総則6項」です。

たとえ法律に沿った申告でも課税逃れと見なされると、国税庁の判断で税額を引き上げることができるという内容です。

税務関係者の間では「総則6項」と略して呼ばれており、誰もが畏れる“伝家の宝刀”です。

以前にも固定資産評価額が実勢価格より低いことを利用するマンション節税に対して総則6項が適用され、2年前に最高裁で国税庁が勝利しました。

ところが今回、納得がいかない子供たちが国税庁を提訴すると、一審で国税が敗訴しました。

そして、控訴審も冒頭のとおりに棄却となったのです。

課税逃れとまではいえないと判断されたのです。

税理士の浦野広明氏が言っています。
「公然の秘密ですが税務署員にはノルマがあって、達成するためにずさんな課税をしてくるケースがままあります。総則6項といってもしょせんは通達であって法律には勝てません。課税がおかしいと思ったら迷わず税理士に相談することです。」

そこで国税庁に聞くと、「国側の主張が認められなかったことは残念ではありますが、判決結果を受け止め今後も適切な課税に努めてまいります。」と回答があったようです。

「伝家の宝刀」は、めったに抜かないから威力があるのです。

この判決は、今後の課税当局の対応に影響を及ぼすでしょうね。

早く後出しじゃんけんみたいな伝家の宝刀をなくして欲しいと思います。

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国税当局の「伝家の宝刀」が折れて相続税の算定ルール見直しも!

日本経済新聞によると、非上場株の相続を巡り、国税当局が「伝家の宝刀」と呼ばれる特別な規定を使って課税した事案の税務訴訟で2024年8月、国税側が敗訴しました。

通常ルールでは財産評価が実態とかけ離れる場合などに適用してきた特別規定ですが、今後は慎重な運用になるとの見方があるようです。

また、非上場株の通常の評価ルール自体を見直す議論につながる可能性もあります。

「本件控訴を棄却する」。

2024年8月28日午後、東京高裁の法廷で梅本圭一郎裁判長がごく短い主文の判決を言い渡しました。

東京地裁で2024年1月に下った一審判決に続き、国税当局側の2連敗です。

最高裁への上告は断念し、判決が確定しました。

「伝家の宝刀」とも呼ばれる財産評価基本通達総則6項という特別規定を使った相続税の課税を巡り、国税側の敗訴確定は初めてとなりました。

裁判で争われたのは、東北地方で薬局経営などを手掛ける非上場企業の株式の評価額についてでした。

代表取締役の死去後、その子らの相続人は法定の期限内に相続税を申告しましたが、相続した株式について、国税当局が通達で定めている通常の算定ルールにのっとって1株8,186円と評価しました。

これに対して国税当局は「評価額が低すぎる」と判断し、総則6項を適用し、専門会社に価格算定を依頼して1株8万373円が妥当だと結論付けたのです。

相続人側が求められた追加の相続税額は約4億円です。

相続人側はこの処分を違法だとして2021年に提訴していました。

財産評価基本通達は、相続税を算定する際の財産評価の手法を細かく定めています。

非上場企業の株式の場合、その企業の利益や配当、類似企業の株価をもとに評価するなどとしており、今回の相続人もこの手法で申告しました。

一方、基本通達には例外規定として「総則6項」があるのです。

通常の算定ルールでの評価が「著しく不適当」と認められる場合に、国税当局が評価をし直すことができると定めている特別規定です。

総則6項の適用は年に数件で、節税策などで相続財産のみかけの価値が極端に下がっている場合などに使われることが多くなっています。

ただし、今回は事情がやや異なりました。

代表者の男性は生前、同社株を他社に売却しようと検討していました。

みずほ銀行をアドバイザーとして価格も算定し、売却予定価格は総額約63億円(1株10万5,068円)でした。

しかしながら、正式な契約が成立する前の2014年6月に男性は急逝したのです。

妻が交渉を引き継ぎ、約1か月後に予定価格で売却しました。

その後2015年2月に相続税の申告を行いましたが、申告では通常の通達ルールに基づいて株式を評価し、評価額は実際の売却額の12分の1以下だったのです。

国税当局はこの価格差などに注目しました。

総則6項を適用し、企業が将来生み出すキャッシュフローをもとにして現在価値を算定する「DCF法」で再評価し、1株8万373円という数字をはじき出したのです。

裁判では、この評価額の引き上げが正当かが焦点になりました。

この裁判の審理中に出た別の裁判の判決が、今回の結果に影響しました。

いわゆる「マンション節税」に対して国税当局が総則6項を適用したことが争われた、2022年4月の最高裁判決です。

この最高裁判決では国税側が勝訴しましたが、判決の中で最高裁は「通達評価とかいりがあるだけでは、6項適用の合理的な理由にはならない」と指摘したのです。

そのうえで、「租税負担の公平に反する事情がある場合には適用できる」などとしました。

つまり、節税策が可能な人とできない人との間に見過ごせないほどの違いがみられる場合に総則6項が使えると示したのです。

非上場株式の評価を巡る今回のケースについて、一審の東京地裁は「税負担の回避を目的で売却を行ったとは認められない」などとして国税当局の処分を違法としました。

東京高裁も「評価額を下げるような行為はなく、相続人らが税負担を免れさせる行為がない以上、不公平であると判断する余地はない」などと指摘しました。

いずれも2022年の最高裁判決の考え方をベースにした形です。

税法に詳しい平川雄士弁護士は「国税当局は今後、総則6項の発動に、より慎重になるだろう」とみています。

さらに「国税当局は今後、納税者側に税負担回避の目的があったことを示す電子メールなどの証拠を集めようとする傾向が強まるのではないか。一方で納税者側も、節税目的以外の経済合理性を示せるようにしておくなど、より慎重な対応が求められる」と話しています。

相続財産を評価する通常の算定ルールの見直し議論につながる可能性があります。

今回のように、非上場株の実際の売買価格と通達で定められたルールでの評価額に差があるケースもみられます。

ある弁護士は「非上場株の評価をめぐる通達のルールが経済的な実態を表さなくなってしまっているのは事実だ」と話しています。

実際にマンション節税を巡って争われた裁判の後、マンションの評価ルールが見直されました。

相続税の実務に詳しい松岡章夫税理士は「マンションの評価ルールと同様に、今回の判決を契機として国税当局が非上場株式に関する通達を見直す可能性がある」と指摘しています。

国税OBの税理士によると、役員退職金を支給するなど、様々な施策で非上場株式の評価を大きく引き下げるような節税策も実施されています。

ただし、非上場株は不動産と違い実勢価格があるわけではなく、各企業の事情による個別要素も強くなっています。

非上場株は流動性が低いため、納税者が高額の相続税を支払うために一部を売却して資金を確保することが難しいなどの問題もあります。

事業承継などに詳しい鈴木淳税理士は「通達ルールの改正を検討するならば、事業承継の観点や相続後の納税資金の手当てなど精緻な検討が必要だ。拙速に結論を出すべき問題ではない」としています。

<総則6項とは>

国税庁の財産評価基本通達の規定の一つです。

財産評価基本通達は、様々な財産の評価方法を細かく定めた国税当局の内部規則で、相続税などの財産評価は原則としてこの通達に沿った方法で計算します。

非上場企業の株式などのほか、土地や建物、特許権などの評価方法を示しています。

総則6項は例外規定のような位置づけで「この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する」としています。

非上場企業の株式の場合、通達ではその企業の純資産や類似業種の企業を参考にして算定するとしていますが、6項を適用して将来のキャッシュフロー予想を基にDCF法などで評価し直すこともあるのです。

適用されると評価額が跳ね上がり税額が大幅に増えるケースもあり、影響は大きいでしょう。

ただし、何をもって「著しく不適当」と判断するかなどの明確な基準はないのです。

良い判決が出ましたね。

ここ数年、総則6項を適用した案件が増えていると思いますが、財産評価基本通達で計算方法を定めているのに、後から総則6項を適用されると、どのような場合に総則6項が適用されるか具体的な定めがないので、申告に常にリスクが伴ってしまいます。

現実と財産評価基本通達がかけ離れているというのであれば、財産評価基本通達を見直すのが先だと思います。

また、総則6項を適用する場合の具体的な要件も定めて欲しいと思います。

この判決で、安易に伝家の宝刀を使う案件が減ることを切に願っています。

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相続手続きの効率化が進んで預金・不動産の一括照会が可能に!

日本経済新聞によると、相続で遺族などが直面する煩雑な手続きの効率化が進みそうです。

2024年3月から被相続人(亡くなった人)などの戸籍情報について本籍地が遠かったり、生前の転居などで請求先が複数あったりする場合に最寄りの役場でまとめて取得できるようになったのに続き、故人の財産を一括で照会できる制度が預貯金では2025年3月末をメドに、不動産では2026年2月に始まる予定です。

それぞれの制度を活用し、相続に役立てたいですね。

「相続人の負担が相当軽くなっている」と、司法書士の船橋幹男氏は、法務省が始めた「戸籍の広域交付制度」についてこう話しています。

相続で財産の分け方を決める際は相続人を確定するため、故人が生まれてから死亡するまでの戸籍謄本をすべて集める必要があります。

戸籍を遡れば、例えば、故人に離婚経験があり前の配偶者との間に子どもがいるといったことが分かります。

故人に転居などで複数の本籍地がある場合、子どもなど相続人はこれまで各地の役場に出向いたり、郵送で請求したりするなどしていました。

「すべての戸籍を集めるだけで数カ月かかることも少なくなかった」(船橋氏)そうです。

しかしながら、全国の市区町村と法務省をつなぐ「戸籍情報連携システム」が2024年3月に稼働しました。

利用者が自分の居住地など最寄りの役場で申請すると、同システムを通じて例えば故人の出生時、転居時、死亡時の本籍地の役場から戸籍謄本をまとめて入手できるようになったのです。

申請者は市区町村役場の窓口に出向いて手続きをする必要があり、戸籍謄本の取得に1通当たり450円かかります。

交付までにかかる日数はケース・バイ・ケースです。

本籍地があった市区町村が少なければ当日交付も可能とする自治体があれば、数が多いと1週間程度かかるとする自治体もあります。

それゆえ、申請する際に確認するとよいでしょう。

相続手続きを円滑に進めるには、故人がどんな財産をどれだけ保有していたかを確認することも大切です。

遺言書を残していれば原則として遺言に沿って財産を分けますが、遺言があるケースは少ないです。

多くの場合は相続人が自力で財産を調べたうえで、遺産分割協議で誰が、どの財産を、どれだけ引き継ぐかを決めます。

まず、預貯金は通帳やキャッシュカード、郵便物などを手掛かりに金融機関に口座の有無を問い合わせます。

取引のあったことを確認できたら、死亡した日の残高証明書を請求します。

ただし、相続人は心あたりに一つ一つ尋ねるといった手間がかかりやすく、故人の口座のあった金融機関すべてをカバーできているかどうかの懸念もあります。

預貯金口座探しの負担軽減につながる可能性があるのが、マイナンバーを活用した「預貯金口座管理制度」です。

個人が取引のある一つの金融機関で自分の口座をマイナンバーで管理することを申請し氏名、住所、生年月日といった本人を特定できる情報も提供します。

本人が希望すれば、預金保険機構を通じて、口座のあるすべての金融機関でマイナンバーとひも付けることができます。

口座をひも付けた人が亡くなって相続が発生した際に相続人が一つの金融機関に照会すると、故人の口座情報が一括して通知されます。

ひも付けを申請できるのは原則名義人だけのため、被相続人が生前に手続きをする必要があります。

デジタル庁では「2024年度末ごろに稼働させたい」としています。

相続財産で預貯金と並んで金額が大きい不動産でも、物件を一括して照会できる「所有不動産記録証明制度」が2026年2月2日にスタートします。

法務省が登記簿の名義人ごとに全国の所有不動産をリストにします。

名義人が保有している土地や建物の種類、所在地、面積といった情報を一覧できるようになるのです。

名義人のほか相続人などが情報を請求できます。

故人の保有不動産を調べる方法としては現在、固定資産税の納税通知書を確認したり、市区町村が固定資産課税台帳を基に不動産の所有者別にまとめた「名寄帳」を閲覧したりするなどがあります。

ただし、いずれも管轄内の物件に限られます。

新制度は全国の不動産が対象のため、故人の不動産の全容を把握しやすくなりそうです。

生命保険では生命保険協会が提供する「生命保険契約照会制度」があります。

協会が契約の有無について生保各社に調査を依頼し、結果をまとめて回答します。

上場株式や上場投資信託(ETF)などの口座は、証券保管振替機構(ほふり)の「登録済加入者情報」に開示請求をすれば、どの証券会社にあるかが分かります。

非上場の投信などは対象外です。

戸籍集めや財産調べは「相続開始から2~3カ月以内に終わらせたい」と船橋氏は助言しています。

故人に多額の借り入れがあることが分かったとき、相続人は預貯金などの資産も負債も引き継がない「相続放棄」をしたり、資産の範囲で負債を相続する「限定承認」をしたりすることができますが、相続開始から3カ月以内に家庭裁判所に申し立てる必要があります。

また相続税の申告・納付は故人が亡くなった日の翌日から10カ月以内が期限です。

故人の財産が基礎控除(3,000万円+600万円×相続人の数)を上回ると課税対象になります。

ただし、自宅の土地の評価額を一定の条件で8割減とする特例や、配偶者は相続額が法定相続分か1億6,000万円のどちらか大きな額までは課税されない特例があります。

遺言書がない場合、特例が適用されるには期限までに遺産分割協議を終え、分割協議書を作成することが条件です。

便利にはなりそうですね。

ただ、預金とかはマイナンバーとのひも付けを嫌がる方が多いのではないかなぁと推測されます。

すべてを紐付けしないと意味がないと思いますが、強制にすると、タンス預金が増えるでしょうから、本当に実効性のあるものにするには、もっとやり方を考えないといけないでしょうね。

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相続手続きの負担減のため戸籍謄本の電子交付を政府が検討!

日本経済新聞によると、政府は相続手続きに必要な戸籍謄本などの戸籍証明書に関し、全国の自治体で電子交付できるようにします

家族が死亡したときの相続手続きを巡る負担を軽減します。

提出先となる金融機関や法務局、税務署にデータで提出できる仕組みを念頭に置いています。

行政手続きのデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めて煩雑な手間を減らします。

法務省とデジタル庁が連携し、2024年度中に結論を出します。

すでに電子データ化されたおよそ1億1,000万件の戸籍を対象とします。

パソコンやスマートフォンを使ってインターネット上で申請から交付までを完結できるシステムの整備を目指します。

パスポート(旅券)の新規発行は2024年度中に行政手続きの個人向けサイト「マイナポータル」から申請し、紙の戸籍謄本を提出しなくてもよくなります。

相続手続きの電子化の具体案はこれからですが、同じような仕組みになる可能性はあります。

法務省のシステムを介してPDFなどの形式で電子化された戸籍謄本が申請者のスマホやパソコンに届くイメージです。

税務署などにはPDFのまま提出できます。

相続手続きでは戸籍謄本や遺産分割協議書、相続人の印鑑証明書といった複数の書類を金融機関や法務局、税務署などに提出する必要があります。

なかでも法定相続人を特定する際は、被相続人が生まれてから亡くなるまでのすべての本籍地の戸籍謄本と除籍謄本といった戸籍証明書を各自治体から書面で集めなければならないのです。

電子交付ができるようになれば、市区町村の窓口に行ったり郵送したりする手間を省けます。

2022年に死亡した人は全国で156万人と前年比で9%増えました。

相続手続き用を含め、2022年度に発行された戸籍証明書は前年度比5%増の4,059万件にのぼります。

法務省によると、戸籍証明書を電子交付している自治体はまだありません。

申請手続きだけなら、270ほどの自治体がマイナポータルなどを使ったオンライン申請を導入していますが、全国の市区町村の15%程度にすぎません。

政府は2024年6月に閣議決定した規制改革実施計画に、戸籍証明書の電子交付やオンライン申請について全国で実現を目指す案を盛り込みました。

しかしながら、実現に課題もあります。

電子交付に対応する市区町村はシステム改修が必要で、その費用を国と自治体のどちらが負担するのかを検討しなければならなりません。

電子データでの提出を受けることになる金融機関なども同様です。

国のシステムで電子交付する場合は、自治体の事務を国が担っていいのかという問題も残ります。

これまでも、政府は戸籍に関する手続きのDXを進めてきました。

2019年に改正戸籍法が成立し、2024年3月から戸籍情報とマイナンバーの連携が可能になりました。

これらの新たな仕組みを活用し、年金や児童扶養手当の申請、結婚の届け出、パスポート申請などで必要だった戸籍証明書の提出を順次不要とします。

全国の市区町村は1994年以降、戸籍を紙から電子データに置き換えてきました。

氏名に使う文字が適合しないものや存在しない日付などデータにできない戸籍は今回の電子交付の対象外となります。

現在、紙に印刷された戸籍証明書の取得は、自治体の窓口で受け取るほか郵送やコンビニエンスストアの複合機で入手できます。

マイナンバーカードを使ったコンビニ交付は本人や同一の戸籍に入っている人が対象です。

別の戸籍に入る親の証明書を子どもや代理人が取得するには、地方自治体の窓口に行ったり、郵送を依頼したりする必要があります。

法務省が2024年3月に始めた本籍地以外の市区町村で戸籍証明書を取得できる「広域交付」の仕組みを使えば、相続手続きでも1カ所の自治体の窓口に行けば被相続人の戸籍証明書をたどれます。

窓口に直接出向く必要は残ります。

便利になることはいいことですね。

僕自身、相続税の申告のお手伝いを年間それなりにさせていただいておりますが、戸籍謄本の取得は、お金も時間もかかりますからね。

お金については、国が負担すれば良いのではないかと思います。

ついでに、e-TaxとeLTAXも統一してくれればいいなぁと思いました。

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路線価でミスがあり農地の一部の評価額が過大となり国税は「個別に対応する」!

朝日新聞によると、相続税や贈与税の算定基準となる路線価をめぐり、国税庁は、先日、農地の一部の評価額が誤っていたと発表しました。

税額が過大になったとみられる納税者には税務署から個別に連絡し、還付などの対応を取るそうです。

誤りがあったのは、2024年7月公表の大阪国税局と関東信越国税局、2019年7月公表の高松国税局の路線価です。

「市街地周辺農地」と「市街地農地」について、評価額から差し引く金額を示す「宅地造成費の金額表」にミスがありました。

このため1平方メートル当たり6,200~100円、評価額が過大になっていたそうです。

高松国税局が管轄する四国4県では、誤りがなかった「純農地」「中間農地」も含め、2019年に約2千件の農地の相続・贈与の申告がありました。

大阪国税局と関東信越国税局での影響は、最大で百数十件とみられるそうです。

国税庁は「税額が過大になった納税者には個別に連絡し丁寧に対応する。心当たりのある人は最寄りの税務署にお問い合わせいただきたい」と呼びかけています。

国税庁が間違えていると、納税者や税理士ではどうしようもないですから、何かを出す前にはきちんとチェックをしてほしいですね。

あとは、税理士に負担をかけないように、個別に対応してほしいですね。

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資産家の遺族の9億円の申告漏れを大阪国税局が指摘!

日本経済新聞によると、不動産業を営んでいた資産家の男性の遺族が大阪国税局の税務調査を受け、相続財産を巡って総額約9億円の申告漏れを指摘されたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

重加算税と過少申告加算税を含む相続税の追徴税額は計約3億1千万円で、すでに全額が納付されました。

関係者によると、この男性は生前、大阪府内で不動産業を営み、自分の預金を引き出して複数の金融機関に開設した妻や子ども名義の口座に振り分けて入金していました。

口座から不審な現金の引き出しがあったことなどから、国税局が調査したそうです。

遺族は当初、「自らの資産だ」などと説明していましたが、その後、遺産と知りながら相続税を逃れるため、申告していなかったことを認めたそうです。

課税当局も皆さんが考えているほど甘くないということがよくわかる案件ですね。

やはり、『名義預金』については厳しいですね。

重加算税は35%取られますから、かなりの税額になります。

これに過少申告加算税とかもかかってくると、もちろん、税理士の報酬も再度必要になってくるでしょうし、最初からきちんと申告しておいた方がよかったという気持ちになったのではないかと思います。

結局、きちんと申告しましょうということです。

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戸籍謄抄本がどの自治体でも取得可能になる改正法が成立!

日本経済新聞によると、戸籍データを法務省のシステムでつなぐ改正戸籍法が、先日、参院本会議で可決、成立しました。

パスポートの取得などに必要な戸籍謄本や抄本が、本籍地以外の市区町村でも取得できるようになります。

法務省は2024年をめどに新システムの運用を始める予定です。

戸籍の原本は市区町村がそれぞれ管理し、法務省のシステムで副本を管理しています。

個人情報を含むため、現在は自治体間や年金事務所などとの間で戸籍情報の共有ができないのです。

法改正を受けて、法務省の管理システムをネットワークでつなぎます。

本籍地以外の自治体も戸籍データを見られるようにします。

本籍地以外の自治体で戸籍の謄本や抄本を請求する場合は、運転免許証やマイナンバーカードで本人確認します。

本籍地から離れて住んでいる場合に、自ら出向いたり郵送したりして請求する必要がなくなるのです。

本籍地以外の自治体で婚姻などを届け出るときにも、戸籍データを添える必要がなくなります。

届け出を受けた自治体が、法務省のシステムから審査に必要な情報を取得できるようになるためです。

戸籍データは、マイナンバーとも連携させます。

色々エラーが起きたようですが、年金受給など社会保障関係の手続きでも、戸籍データの添付を省略できるようになります。

税理士として、毎年数件、相続税の申告のお手伝いをさせていただいておりますが、相続が発生した際の手続きの中で、面倒なことの一つが戸籍謄本などを取ることだと思います。

同じ市町村内にずっと戸籍がある方はそうでもないのかもしれませんが、そうでない方は

色々な自治体で入手する必要があります。

郵送とかだと色々と時間がかかったりするので、わざわざ、県外まで取りに行く方もおられます。

これらが解消するのであれば、素晴らしいことですね。

自治体も楽になるでしょうから、なぜ、もっと早くできなかったのだろうかと思いますが。

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富裕層の相続税節税に厳しい目で国税当局が「伝家の宝刀」の活用増!

日本経済新聞によると、国税当局による富裕層への相続税調査が厳しくなっています。

節税策などに対し、税負担の大幅増につながる特別規定の「総則6項」を適用する例が急増しています。

かつて適用が極めて少なく「伝家の宝刀」ともいわれた規定ですが、専門家は「国税当局が一般的に使う手法になりつつある」と指摘しています。

「6項による課税処分を検討することになります」。

2023年、ある相続税を巡る調査で、国税当局の担当者が納税者側に迫ったようです。

この納税者は多額の資産を持ち、資産管理会社を活用するなどのスキームで相続税の軽減を試みていました。

節税策は合法で、通常の相続税の算定ルールを適用すれば税負担が大幅に軽減される計算でした。

しかしながら、国税当局は簡単に認めず、総則6項という「宝刀」をちらつかせたのです。

総則6項は「著しく不適当と認められる財産の価額」の場合、通常の財産評価手法とは別の手法でやり直すことができるものです。

この件では納税者側が折れて修正申告をし、最終的には6項は適用されませんでした。

ところが、関与した税理士は「6項の活用に関し、明らかに国税当局がシフトチェンジした」と振り返っています。

相続税は、相続した財産の総額に税率をかけて計算します。

財産は「時価で評価する」とされ、通常は国税当局の内部ルール「財産評価基本通達」に従って計算します。

ただし、財産の種類や納税者が節税スキームを組んだ場合などによっては、通常の評価手法では極端に納税額が低く算出される例もあります。

こうした場合に対応するための規定が「総則6項」なのです。

かつて、国税当局内部には「あくまで例外的な規定で、なるべく使わずに済ませたい」との声もあったようです。

しかし、近年、潮目が変わりました。

国税庁によると、2012事務年度(2012年7月から2013年6月まで)から2021事務年度までの10年間で総則6項の適用は計9件のみです。

それが2022事務年度だけで一気に6件に急増し、2023事務年度も2023年10月末までで3件ありました。

金融機関からの借入金を使って極端に税負担を減らす不動産節税などに適用されたもようです。

近年は、タワーマンションなど相続税の評価額と実勢価格がかけ離れた物件を利用した節税もブームになっていました。

中には相続税の評価額は4,000万円弱にもかかわらず実勢価格は1億円を超えるような物件もあり、国税当局が注視していました。

6項の適用急増の背景には、2022年の最高裁判決の影響があるとみられます。

相続した不動産の評価に6項を適用した国税当局による課税処分の妥当性が争われた訴訟で、最高裁は国税当局の処分を適法としたのです。

最高裁は「相続人らは税負担の軽減を期待して不動産を購入、借り入れを行った。他の納税者との間に看過しがたい不均衡を生じさせ、租税負担の公平に反する」としました。

6項適用の是非を巡る初めての最高裁判決でした。

最高裁判決を受け、国税庁は6項の適用に関する事務運営指針を策定、現場に示しました。

指針は、①通達評価以外に他の評価方法が存在するか、②著しい乖離があるか、③通達以外の価格とすることに合理的な理由があるかなどの内容です。

ある国税幹部は「6項を使うのにためらいがなくなった」と明かしているようです。

もともと国税当局は富裕層調査に積極的です。

2022事務年度の所得税の税務調査で富裕層の申告漏れは、過去最高の総額980億円となりました。

相続税でも積極的に調査しており、国税当局は6項という大きな武器が使いやすくなった形です。

ただし、「宝刀」も絶対ではありません。

東京地裁は2024年1月、国税当局が過去に6項を適用した案件について、国税側敗訴の判決を出したのです。

非上場株を巡る案件での適用の是非が争われ、判決は「6項の適用には、相続税負担を回避する目的を持って積極的な行為を行うなど特段の事情が必要」と指摘しました。

そのうえで「特段の事情はなく、適用は違法」としました。

国側は控訴しました。

税務に詳しい平川雄士弁護士は、最高裁判決以降に国税当局が6項の活用に積極的な現状を「理解できる」としつつ、「本来は6項を適用すべきでない事案にも、過剰に適用されている懸念がある」とみています。

平川氏は「最高裁判決は6項適用について、適用の可否が十分判断可能な要件は示した。国税当局と納税者側の双方とも、判決の趣旨に沿った慎重な検討が重要だ」と話しています。

相続節税に対する国税当局の厳しい姿勢は、今後も続きそうです。

元熊本国税局長の渡辺定義税理士は、「納税者は外部のコンサルタントなどからもたらされる安易な節税策に飛びつかない慎重さが必要だ。新しい取引、金融商品など税金の処理方法が不明瞭なものも多い。場合によっては専門家の活用なども検討すべきだ」と話しています。

▼総則6項とは
国税庁の財産評価基本通達の規定の一つです。

財産評価基本通達は様々な財産の評価方法を細かく定めた国税当局の内部規則で、相続税などの財産評価は原則としてこの通達に沿った方法で計算します。

例えば市街地の宅地などは、路線価をもとに財産価値をはじき出します。

総則6項は例外規定のような位置づけで「この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する」としています。

路線価と実勢価格がかけ離れている場合に不動産鑑定などで評価し直す例があります。

適用されると評価額が跳ね上がる場合もあり影響は大きいが、何をもって「著しく不適当」と判断するかなどの明確な基準はありません。

個人的には、財産評価の結果と時価に乖離が生じるのは、結局のところ、税制の不備なのではないかと考えています。

おかしなところがあれば、税法などを改正すれば良いわけで、それをやらずに総則6項を適用するというのは、おかしいことに気づいていながら放置しておき、後出しじゃんけんで否認するということですから。

納税者や税理士は、基本的に、財産評価基本通達に基づいて評価を行うわけですから、これで評価して、あとからアウトといわれるのであれば、何に基づいて評価すれば良いのか分からないですから。

本当に、総則6項の適用については、納税者や税理士が納得できるような明確なものを明らかににしてほしいですね。

富裕層の相続税節税に厳しい目で国税当局が「伝家の宝刀」の活用を増やしていることについて、あなたはどう思われましたか?


東京地裁で総則6項を巡る事件で国が敗訴!

税務通信によると、東京地方裁判所(民事第51部:岡田幸人裁判長)は、先日、非上場株式の相続税評価に係る「総則6項」を巡る事件で、総則6項の適用を認めず、国の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分をいずれも取り消しました。

裁判で総則6項の適用が認められなかった事件は初めてとみられます。

不動産に係る総則6項の適用を巡る令和4年の最高裁判決以降、初めての総則6項に係る判決で、その適用解釈を示しています。

2024年1月24日現在、国は控訴していません。

<事件の概要>
本件被相続人の子である法定相続人の原告AとBが、その相続で取得した非上場株式(本件被相続人が代表取締役の会社(X社)の株式)について、X社は「大会社」(評基通178)に該当するため、評価通達に基づき、「類似業種比準価額」(評基通180)によって1株当たり約8千円(本件通達評価額)と評価して相続税の申告をしました。

しかしながら、国側は、評価通達の定めにより評価することが著しく不適当として、国税庁長官指示により評価する総則6項に基づき、類似業種比準価額とは異なる株式価値の算定金額に基づき1株当たり約8万円(本件算定報告額)と評価したうえで、更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分(本件各更正処分等)を行ったのです。

本件では、「本件相続株式を総則6項により評価することの適否」が争点となっています。

<裁判所の判断>
●通達評価額と算定報告額の大きなかい離のみで公平に反するとはいえない
東京地裁はまず、令和4年の最高裁判決に基づき、本件通達評価額と本件算定報告額との間に大きなかい離があることのみをもって直ちに、評価通達の定めによる画一的な評価を行うことが実質的な租税負担の公平に反するというべき事情があるとはいえないとしています。
そのうえで、「本件では類似業種比準価額による画一的な評価を行うことが実質的な租税負担の公平に反するというべき事情(特段の事情)」があるか否かを検討するとしました。

●X社株式の売却は租税回避目的と認めず
最高裁判決は、実質的には、「特段の事情」がある場合に総則6項を適用することを肯定しているものと解されると指摘しました。

ところが、特段の事情としてどのようなものが挙げられるか一般論として明示はしておらず、被相続人側の租税回避目的による租税回避行為がない場合について直接判示したものとは解されないとしました。

もっとも、租税回避行為をしなかった他の納税者との不均衡、租税負担の公平に言及している点に鑑みると、租税回避行為をしたことによって納税者が不当ないし不公平な利得を得ている点を問題にしていることがうかがえるとしています。
本件では、最高裁判決の事案とは異なり、本件被相続人及び本件相続人らが相続税の租税回避の目的でX社株式の売却を行ったとは認められないと判断しました。

そのため、本件更正処分等の適否は、本件相続開始日以前に本件通達評価額を大きく超える金額での売却予定があったX社株式について、実際に本件相続開始日直後に当該金額で予定どおり売却ができ、その代金を本件相続人らが得たことをもって、この事実を評価しなければ、「他の納税者と原告らとの間に看過しがたい不均衡を生じさせ、実質的な租税負担の公平に反する」(最高裁判決)といえるかどうかによって判断すべきとしました。

●多額の借金で不動産購入などの租税回避行為なければ不均衡とはいえず
相続財産の一部を売却して現金化することは稀有な事情ではなく、評価通達の定めに基づく評価額よりも相当高額で現金化することができたとしても、その売却やそれに向けて交渉すること自体は何ら不当ないし不公平なことではないとしています。
相続税を軽減するために、被相続人の生前に多額の借金をした上であらかじめ不動産などを購入して、評価通達の定める方法における現金と不動産など他の財産に係る評価額の差異を利用する相続税の回避行為をしているような場合でない限り、他の納税者と比較してその租税負担に看過しがたい不均衡があるとまでいうことは困難と判断しました。

<本件の主な事実関係>
①平成26年5月29日、本件被相続人は、Y社との間で、X社株式をY社に対して売却・資本提携等を前提に、X社株式の譲渡に向けた協議を行うことの基本合意(本件基本合意)を締結した。本件被相続人は、X社株式の全部を取りまとめY社に譲渡するものとして、譲渡価格は1株当たり約10万5千円(譲渡予定価格)とされた。
②6月11日、本件被相続人は死亡。同18日、X社の取締役会により、本件被相続人の妻である法定相続人のCが代表取締役となり、X社株式の売却プロセスを進めることになった。
③7月8日、遺産分割協議が行われ、X社株式をA、B、C(本件相続人ら)がそれぞれ一定数を取得(本件相続株式)することを合意。原告らが保有するX社株式をそれぞれ譲渡予定価格と同じ1株当たり約10万5千円でCに譲渡する契約を締結した。
④7月14日、CがY社にX社の全株式を1株当たり約10万5千円(本件売却価格)の譲渡価格とする契約に基づき、譲渡した。
⑤平成27年2月27日、本件相続人らは類似業種比準価額により本件相続株式を1株当たり約8千円と評価するなどして、相続税を申告した。

<X社株式の1株当たりの各価額>
・Y社への譲渡予定価格(①)
・原告からCへの譲渡価格(③)
・CからY社への本件売却価格(④)

①③④ 1株当たり約10万5千円

・原告側の類似業種比準価額による本件通達評価額(⑤)

⑤1株当たり約8千円

・国側の本件算定報告額

1株当たり約8万円
※①③④⑤は上記「本件の主な事実関係」の番号を指す
●相続開始前のX社株式の譲渡価格の合意は特段の事情とはいえない
本件相続開始日直後に評価通達の定める方法による評価額を大幅に上回る高値で本件相続株式を売却できたという事情に加え、本件相続開始日以前から本件被相続人がX社株式の売却の交渉をしており、譲渡予定価格まで基本合意していた事情があるとしました。

しかしながら、この場合でも、最終的に本件相続株式の売却が成立し、本件相続人らが本件通達評価額を大幅に上回る代金を現に取得したという事情がなければ、およそ本件算定報告額をもって課税しなければ他の納税者との間に看過しがたい不均衡が生じるとはいえないとしています。
こうした点から、本件相続の開始前からX社株式の譲渡予定価格が事実上合意されていたという事情をもって、特段の事情(の一部)ということはできないとしました。

●相続開始前に税額を軽減させる積極的行為をしていた程度の事情が必要
本件のように、相続財産となるべき株式売却に向けた交渉が相続開始前から進行しており、相続開始後において実際に相続開始前に合意されていた価格で売却することができ、かつ、当該価格が評価通達の定める方法による評価額を著しく超えていたという事実をもってしても、直ちに納税者側に不当ないし不公平な利得があると評価することは相当でないと指摘しています。
総則6項を納税者の不利に適用するには、一定の納税者側の事情が必要と解すべきとして、例えば、【参考】のような事情が特段の事情として必要なものと解されるとしました。

●本件の総則6項の適用は最高裁判決の判断枠組みに照らして違法
本件被相続人が本件相続開始日以前に行った行為は、本件基本合意等にとどまり、これらの行為は、本件相続開始日以降に行われた本件相続株式の売却の結果を含めて評価したとしても、それがなかった場合と比べて相続税の金額を軽減する効果を持つものではないと指摘しています。
本件において特段の事情はないものというほかなく、本件相続株式の価額は本件通達評価額によって評価すべきであり、総則6項を適用し本件算定報告額を用いて本件相続株式を評価した本件各更正処分等は、最高裁判決の判断枠組みに照らして、平等原則の観点から違法としました。
そのため、本件相続株式の価額は、本件通達評価額によって定められるべきと判断しています。

【参考】本件で特段の事情として必要と解されると例示した内容
被相続人の生前に実質的に売却の合意が整っており、売却手続を完了することができたにもかかわらず、相続税の負担を回避する目的で、他に合理的理由もなく、殊更に売却手続を相続開始後まで遅らせたり、売却時期を被相続人の死後に設定しておいたりした場合など、最高裁判決の事例のように、納税者側が、それがなかった場合と比較して相続税額が相当程度軽減される効果を持つ多額の借入れやそれによる不動産等の購入といった積極的な行為を相続開始前にしていたという程度の事情

<ポイント>
令和4年の最高裁判決後に、総則6項の適否がどのように判断されるか注目されていました。
本件では、X社株式の原告側の通達評価額と国側の算定価額が約10倍と大きくかい離していますが、総則6項の対象と解される「特段の事情」として相続開始前に税軽減効果を持つ積極的な行為をしていたという程度の事情が必要であるとし(【参考】)、X社株式の譲渡の合意に至っているという事情は特段の事情に当たらないと判断しました。

【参考】では、本件において特段の事情に当たるような状況も例示しています。

近年、課税当局が安易に総則6項を発動している事案が増えてきていますので、素晴らしい判決のように思います。

総則6項は、『伝家の宝刀』と巷では呼ばれており、何がO.K.で、何がN.G.か分からない中で、課税当局がN.G.と言ってくる可能性があるというものであり、安易にこれが発動されると、納税者も税理士も安心して申告ができないのではないかと思います。

もっと、総則6項を発動する基準を明確にしてほしいですね。

東京地裁で総則6項を巡る事件で国が敗訴したことについて、あなたはどう思われましたか?


印鑑登録証明書の有効期限!

年間に数件相続税の申告のお手伝いをしていますし、先日、僕自身の相続税の申告を行いましたが、必要な書類のひとつに、『印鑑登録証明書』があります。
いわゆる『印鑑証明書』です。

その『印鑑登録証明書』ですが、結構、聞かれるのが有効期限です。
金融機関で、3か月以内のものが必要と言われたりすることがあり、そのイメージがあるためかと思っています。

そもそも『印鑑登録証明書』は契約書類に押印された印鑑が、本人が自治体に登録済みの『実印』であるということを証明する書類です。
それゆえ、重要な契約を結ぶときなどに、『実印』による押印と『印鑑登録証明書』の提出を求められたりします。

また、個人にも法人にも『印鑑登録証明書』があるのですが、今回は個人の『印鑑登録証明書』について話しを進めていきます。

自治体によって内容が異なりますが、例えば、我が香川県高松市の『印鑑登録証明書』の記載内容は、以下のとおりです。
・登録印影
・氏名
・旧氏
・生年月日
・住所
・備考

少し前に色々と問題があり、コンビニでの取得ができない自治体があるかもしれませんが、高松市の場合、マイナンバーカードがあれば、コンビニで『印鑑登録証明書』を取得できます。
また、窓口で取得すると1通350円かかりますが、コンビニだと250円です。

『印鑑登録証明書『そのものは、登録している印鑑が変更にならない限り有効期限はありません

色々な手続きの際、発行から3か月以内とか6か月以内の『印鑑登録証明書』を要求される場合があります。
これは、あくまで提出先が有効期限を設定しているに過ぎないのです。

ただし、不動産登記の申請で印鑑登録証明書を法務局に提出する場合、不動産登記令16条3項により「作成後3ヶ月以内のもの」とありますので、3か月以内のものを提出する必要があります。

ちなみに、相続税の申告書において、遺産分割協議書のコピーを提出する場合、『印鑑登録証明書』の提出も求められますが、遺産分割協議書に押印した『実印』と同じであれば、3か月以内とかいう期限は問われません。
結局、『印鑑登録証明書』は『印鑑』が変わらない限り基本的に有効期限はないということですが、不動産登記の場合や、提出先によっては、3か月以内のものとか6か月以内のものが必要となるということです。
非常に分かりにくいですね。

印鑑登録証明書の有効期限について、あなたはどう思われましたか?


マンション節税防止で算定法を見直し評価額4割から6割に!

日本経済新聞によると、国税庁が「マンション節税」や「タワマン節税」の防止に向け、相続税の算定ルールを見直す方針を固めました。
実勢価格を反映する新たな計算式を導入します。
マンションの評価額と実勢価格とのかい離が約1.67倍以上の場合に評価額が上がり、高層階ほど税額が増える見通しです。
年間10万人以上の相続財産が課税対象となる中、税負担の公平化を図る狙いがあります。

現行ルールは1964年の国税庁通達に基づきます。
国税庁は財産の評価方法を定めた通達を2023年中に改正し、2024年1月1日以降の適用を目指します。
現在は実勢価格の平均4割程度にとどまっている評価額が、6割以上に引き上がる結果となります。

相続税法は財産の評価は「時価による」と規定しています。
現金や上場株に比べて土地や建物は評価が難しく、国税庁は通達で、マンションの場合は建物と土地の評価額の合計とします。
建物は建築費などから地方自治体が算定する固定資産税の評価額を使用し、土地は一般的に毎年公表される路線価を使って計算します。
金額に応じて10〜55%の税率を掛け、相続税額を申告します。

今回のルール改正の最大のポイントは、実勢価格を反映する指標の導入です。
新たなルールは①築年数や階数などに基づいて評価額と実勢価格のかい離の割合(かい離率)を計算、②約1.67倍以上の場合、従来の評価額にかい離率と0.6を掛けることで評価額を引き上げます。
戸建ての平均かい離率(1.66倍)にそろえる狙いです。

国税庁がルール改正を検討するために設置した有識者会議の資料によると、東京都内の築9年の43階建て高層マンションの23階で、約1億1,900万円の実勢価格に対して評価額が3,720万円となっていました。
相続税に詳しい複数の税理士によると、この場合、従来は3,720万円が基準で、相続するのが子ども1人の場合は単純計算で相続税は約12万円になります。

新たなルールでは、実勢価格とのかい離率を3.2倍とした場合、3,720万円に3.2と0.6を掛けた約7,140万円が評価額となります。
単純計算の相続税額は約508万円となり、従来に比べて負担は500万円近く増すことになります。

国税庁が全国の20階以上のマンションについて2018年のデータを抽出調査したところ、かい離率は平均3.16倍でした。
国税庁の調査範囲に限れば、1.67倍の基準を大きく上回り、大半の住戸で税負担が増える可能性があります。

国税庁がルールを見直す背景にあるのが、評価額と実勢価格のかい離です。
路線価はそもそも公示地価の8割が基準で、足元の地価上昇が反映されにくくなっています。
さらにマンションの場合、全体の敷地面積を戸数で分けるため、戸数が多い高層マンションであるほど1戸当たりの土地の持ち分は小さくなります。

現行の算定ルールが導入された当時は皆無だったタワーマンションは現在、全国に1,400棟以上あります。
人気で高価格の高層階ほど実勢価格と評価額の差が大きくなる傾向があります。
この差を使った節税策は「マンション節税」や「タワマン節税」とも呼ばれ、相続税負担の不公平性がかねて指摘されていました。

見直し議論が本格化したきっかけは、2022年4月の最高裁判決です。
購入価格が計13億円超のマンション2棟の評価額を3億3千万円とした相続人に対し、実際の評価額は12億7千万円だとした国税当局の追徴課税を認容しました。
判決理由で「他の納税者との間に看過しがたい不均衡が生じ租税負担の公平に反する」と言及しました。
国税庁が2023年1月に有識者会議を立ち上げ、算定ルールの見直しを検討してきました。

2021年に亡くなった約143万人のうち、不動産や現預金などの相続財産の税務申告が必要だったのは約13万人でした。
相続税に関わる裾野は広がっており、多くの納税者にとって無縁ではなくなってきています。
高層階の税負担が大幅に増えればマンション市場に影響する可能性もあります。

<相続税>
亡くなった親などから受け継いだお金や土地といった遺産にかかる税金で、資産が多い人の富を再分配する役割があります。
相続した財産の額から葬式費用や借金を差し引き、基礎控除である「3,000万円+(600万円×法定相続人の数)」を上回った額に応じて10〜55%の税率がかかります。
基礎控除を下回る場合、税額はゼロになります。
2015年に基礎控除が縮小され、相続税が課税された被相続人の割合は以前の4%台から8%台に上昇しました。
2021年分の申告では亡くなった約143万人のうち9%にあたる13万人の相続財産が課税対象となり、税額は計2兆4,421億円と5年前と比べて1.3倍に増えました。

そもそも、同じ面積であれば、タワーマンションの1階だろうと最上階だろうと、同じ評価額になるのはおかしいですよね。
節税目的の方が、本当にマンションを買いたい方の相場を上げていると思いますし、改正は良いことだと思います。
このニュースが出てから、マンション販売業者の株価が下がっているようですから、今後のマンションの売れ行きや価格に影響を及ぼすということなんでしょうね。

マンション節税防止で算定法を見直し評価額4割から6割になることについて、あなたはどう思われましたか?


市街地の空き家建て替えが狭い道路沿いでも可能に!

時事通信によると、国土交通省は、市街地での空き家の建て替えを促すため、狭い道路に面した敷地での建築の規制を市区町村が緩和できるようにするようです。
今国会で審議中の空き家対策特別措置法改正案に特例の創設を盛り込みました。
使い道が見つからない敷地の有効活用を後押しします。

建築基準法のルールでは、住宅やビルを建てる場合、原則として敷地が幅4メートル以上の道路に2メートル以上接している必要があります。
消防活動の場や災害時の避難スペースを確保するためです。
ただし、道路幅が狭い市街地や古い住宅街などでは、この規制の影響で同じ場所での建て替えができないケースがあり、空き家が放置される要因の一つとなっていました。

そこで改正案では、市区町村が中心市街地などを空き家の「活用促進区域」に指定できる制度を創設しています。
区域内では、安全確保策を実施すれば、敷地に接する道路幅が4メートル未満の場合でも建て替えを可能にします。

国交省は今後、規制緩和の条件となる安全確保の基準をまとめ、市区町村に提示します。
例えば、新しい建物について燃えにくい構造とすることや、避難対策を講じることを想定しています。
ガイドラインも作成し、具体的な事例を示す考えです。

改正案は、促進区域内で建物の用途に関する規制を緩和できる特例も盛り込みました。
例えば、原則店舗を建てられないなどの制限があるエリアでも、地域活性化や観光振興を目的に、空き家をカフェなどに活用することを可能とします。

年間に何件か相続税の申告のお手伝いをさせていただいておりますが、何もできない土地に結構出くわします。
こういう改正により、土地を使えるようになるのはいいことですね。
一方で、土地の価値が高まるわけですから、路線価とか固定資産税評価額も上がるのでしょうか?
エリアがどこになるか分かりませんが、業者が今のうちに買い漁るかもしれませんね。

市街地の空き家建て替えが狭い道路沿いでも可能になることについて、どう思われましたか?


認知症の母の遺産「14億円」を次男がコンビニで少しずつ出金したものバレた理由!

2023年05月22日(月)

幻冬舎ゴールドオンラインで、認知症の母の口座から14億円を出金していた息子ですが、その後、母が亡くなり、母名義の財産のみで相続税申告をしたところ数年後に国税局から連絡が来て税務調査が入る事態に発展したという実際にあった裁判事例をもとに税理士が解説しています。

アルツハイマー型認知症を患っていた母・ママ子さん(仮名)は、秋も深まるある日に財産を残して亡くなりました。
相続人は長男・タロー(仮名)と次男・ジロー(仮名)です。
ママ子さんは、亡くなる3年半前から老人保健施設で暮らしていました。

悲しみに暮れるなかタローとジローはママ子さんが残した財産を相続し、それぞれの相続額分の相続税申告をしました。
ところが数年後、国税局からジローのもとへ連絡が入り、税務調査に発展しました。

ジローがママ子さんが亡くなるまでの2年の間に、ママ子さんの預金口座からATMで合計約1,900回以上、総額約14億円以上を引き出した記録があります。
しかしながら、ジロー本人はこの出金の事実について否認しています。

ママ子さんが亡くなった時点では、財産がすでに約14億円目減りした状態だということが判明したのです。

<時系列まとめ>
本件は、実際にあった裁判事例です。
まずは、時系列を整理していきましょう。
H22.11
母・ママ子さん アルツハイマー型認知症と診断される
H24
ママ子さんは所有している証券口座について、次男・ジローを取引代理人とする「代理人・印鑑届」を提出
H24.12
ママ子さん 老人保健施設に入所
H25.9~12
ジローが上記、ママ子名義の証券口座に預けられていた株式を全て売却
H26.2
ママ子さん 介護付き有料老人ホームに転居
H25.12~H28.1
ジローが750日(約2年)の間に、ATMを通じて合計1,902回、総額14億3,002万3,000円を出金
H28.4
タローとジローがママ子さんの遺産を相続開始
タローとジローは法定期限内に相続税申告書を国税局に提出(上記出金は相続財産に計上していない)
数年後
ジローへの税務調査に発展。
ジローはATMでの出金の事実を否認
R2.3
国税局が「13億8,735万円に相当する金員に係る不当利得返還請求権が相続財産に含まれるもの」として、ジローへ更正処分を下す
R3.4
国税不服審判所にて、国税局のジローへの処分は適法と判断
R5.2
東京地方裁判所にて、国税局の処分は適法と判断

争点としては、下記2つです。
1. ATMから出金をしたのは次男か
2. もし次男だとしたら不当利得返還請求権が成立するか

1. ATMから出金をしたのは次男・ジローか
現金が出金されたATMはとあるコンビニに設置されているものです。
そのコンビニの店長及び従業員に、国税局の調査担当職員が、ジローの顔写真を提示して、「この人物について知っていることを教えて欲しい」と質問しました。
コンビニの店長や従業員は、「毎回のようにATMで用事を済ませた後、食料品を大量に買い、税金の支払いに係る納付書を何枚も持ってきて、多額の納付をすることもあった」と回答しました。
この店長や従業員はジローとは利害関係のない第三者であって、虚偽の発言をする動機は見当たらず、両者の具体的な申述内容が合致していることから、「ジローについての申述は正確なものと認められる」と審判所、裁判所は判断しました。
すなわち、次男・ジローの申述内容は信頼できず、ATMから出金したのはジローだと認定されたのです。

2. ATMから出金をしたのは次男・ジローだとしたら不当利得返還請求権は成立するか
ATMからの出金者はジローと認定されました。
次に、相続財産を構成するために、出金した財産を特定するか、次男に対する債権であるかのいずれかを認定しなければなりません。
本件では、出金したあとの財産を特定することができなかったと推察されます。
となると、次男に対する債権であることを認定する必要があります。
この認定のために重要となるのが出金時の母・ママ子さんの状況です。
ママ子さんは平成22年11月にアルツハイマー型認知症と診断されています。
出金時の平成25年12月~平成28年1月の意思能力の程度を考慮すると、ジローに対して、本件金員が贈与されたとは考え難く、ジロー本人も本件金員の贈与等を受けた事実がないことは認めています。

したがって、ジローは相続の開始までに出金した約14億円の一部を自己のために費消し、いずれかで保管していることから、法律上の原因なく利益を受け、そのためにママ子さんに損失を及ぼしたものといえます。
すなわち、母・ママ子さんは次男・ジローに対する不当利得返還請求権を有することとなります。

相続税の負担を軽減するため、被相続人(財産を遺して亡くなった方)が亡くなる数年間で現金を引き出したとしてもバレます。
銀行の記録を調べれば、どこのATMで引き出したかもすぐに分かります。
そしてそのATMの防犯カメラや従業員等の申述により、引き出した人は特定されてしまいます。

本事例では、次男のジローは出金した財産を隠すことには成功しました。
仮に自宅の庭などに埋められていて、国税局の職員が発見すればその現金を相続財産として認定します。
しかしながら、本件では、現金や他の預金等を見つけることができなかったのでしょう。
それゆえ、不当利得返還請求権として相続財産に計上すべきであると認定されたのです。

すなわち、出金した現金を無事隠すことに成功したとしても不当利得返還請求権等の債権として相続税がかかってきてしまうのです。

本件で相続税申告を担当した税理士はジローに対し、「『多額の出金を隠してもいいことはなく、このまま申告書を提出すると税務調査が入る可能性がある』と伝えましたが、ジローは『調査が入っても構わない』旨を返答した」と言います。

本件は出金を隠したことにより、当初から適切に申告をしていればかからなかった重加算税等のペナルティもかかってしまいました。
経済的に得をするために虚偽の申告をした結果、むしろ経済的に損をしてしまった事例です。
亡くなったお母様は一番悲しむのではないでしょうか?

バレないと思っているのが、ある意味スゴいなぁと思います。
それほど甘くはないです。
長男はこの14億円について知らなかったでしょうから、この後、どうしたんでしょうね?
この14億円が次男のものだとしても、相続財産がこれだけ増えると長男の税額もかなり上がるでしょうから。

認知症の母の遺産「14億円」を次男がコンビニで少しずつ出金したものバレた理由について、どう思われましたか?


デジタル遺言制度を創設!

日本経済新聞によると、政府は法的効力がある遺言書をインターネット上で作成・保管できる制度の創設を調整するようです。
署名・押印に代わる本人確認手段や改ざん防止の仕組みをつくります。
デジタル社会で使いやすい遺言制度の導入により円滑な相続につなげます。

法務省が年内に有識者らで構成する研究会を立ち上げ、2024年3月を目標に新制度の方向性を提言します。
法務大臣の諮問機関である法制審議会の議論を経て民法などの法改正をめざします。

現行制度で法的効力がある遺言書は3種類あります。
本人が紙に直筆する自筆証書遺言、公証人に作成を委嘱する公正証書遺言、封書した遺言書を公証役場に持参する秘密証書遺言です。

自筆遺言には国による保管制度があります。
法務省が2018年に発表した推計では作成済みと作成予定の合計で1,204万人の需要がありました。
公正証書遺言は2022年に11万1,977件の利用がありました。
秘密証書はほとんど使われていません。

新制度では自筆遺言をパソコンやスマートフォンで作成し、クラウド上などに保管する案があります。
現在の自筆遺言は本人がペンを使って本文や作成日を書いて署名・押印しなければ法的効力を持ちません。
法務局に預けて亡くなった後で受け取りを請求する制度は用紙の大きさや余白やページ番号のふり方まで細かい規定があります。

不動産や現預金など相続する財産を一覧化した財産目録も作成しなければならず、高齢者が自筆遺言を作るのは簡単ではありません。
弁護士らの助けが必要になるケースが多いようです。

ネット上での作成が可能になればフォーマットに沿って入力する形になるため遺言制度に詳しくない人でも自分でつくりやすくなります。
紙の遺言書と違って紛失リスクがなく、ブロックチェーン(分散型台帳)技術を使えば改ざんもされにくくなります。

デジタルでの相続対策サービスを手がけるサムライセキュリティ(東京都渋谷区)の浜川智最高経営責任者(CEO)は「デジタル化で遺言作成の利便性が高まれば利用者の裾野が広がる」とみています。

海外では紙以外の遺言制度の整備が進んでいます。
法務省などの資料によると、アメリカは2019年に電子遺言書法を定めました。

2人以上の証人の前で電子署名すればデジタルでの遺言書を認めました。
導入は各州の判断に委ねられており、これまでにネバダ州やフロリダ州などが取り入れました。

韓国も遺言を残す本人による趣旨説明や証人の立ち会いで、録音の遺言が効力を持ちます。

一方で、ドイツやフランスなどまだデジタル形式や録音での遺言を認めていない国もあります。
遺言書は通常の契約と異なり本人が死去した後に使うものであり、事後の意思確認ができないため、電子化への慎重論もあります。

政府はこうした意見を踏まえ、安全性や実効性を担保できる制度設計を探ります。

『争族』を避けるためにも、もっと『遺言書』が普及すれば良いと考えていますので、今までより簡単に作成できるデジタル遺言が認められればいいなぁとは思いますね。

デジタル遺言制度を創設することについて、どう思われましたか?


夫の遺産相続で相続税1億円あまりを脱税した妻を告発!

NHKによると、5年前に亡くなった夫の遺産を相続したのに申告せず、相続税1億900万円余りを脱税したとして、岡山県瀬戸内市の71歳の妻が広島国税局から検察庁に告発されました。

告発されたのは岡山県瀬戸内市の会社員(71)です。
広島国税局によると、2018年6月に夫が亡くなり、ほかの相続人とともにおよそ4億4,800万円を相続しましたが、複数の場所に分散して隠すなどしたうえ、相続税の申告書を提出しなかったということです。

広島国税局は、相続した遺産を隠し、1億900万円余りを脱税したとして、相続税法違反の疑いで、先日、岡山地方検察庁に告発しました。

約4億5千万円を相続したのに、複数の場所に分散して隠し、申告しないというのは、かなり悪質ですね。
遺産が何なのか、どうやって分かったのかなどについては分かりませんが、これだけの遺産があると、隠し通せるほど甘くはないと思いますが、簡単に隠せると思ったのでしょうか?
重加算税や延滞税などを考えると、かなり持っていかれるでしょうね。

夫の遺産相続で相続税1億円あまりを脱税した妻を告発したことについて、どう思われましたか?


2021年度は相続人なき遺産が過去最高の647億円で国庫へ入いった!

朝日新聞によると、遺産の相続人がいないなどの理由で国庫に入る財産額が、2021年度は647億円と過去最高だったことがわかったようです。

身寄りのない「おひとり様」の増加や不動産価格の上昇も背景に、行き場のない財産は10年前の倍近くに増えています。

専門家は早めに遺言書をつくるよう勧めています。

最高裁判所によると、相続人不存在による相続財産の収入は、2021年度は前年度比7.8%増の647億459万円でした。

2001年度は約107億円、2011年度は約332億円で、この20年で6倍に増えたことになります。

相続人も遺言もない遺産は、利害関係者の申し立てにより、家庭裁判所に選任された「相続財産管理人」が整理します。

未払いの税金や公共料金などを清算し、相続人が本当にいないかを確認し、一緒に暮らしたり身の回りの世話をしたりした「特別縁故者」がいれば家裁の判断などにもとづいて財産を分与し、残りは国庫に入るのです。

もし、お世話になった方などがいて財産を渡したいと思っていたにも関わらず、遺言書などを作成していなかったばかりに国庫に入るのは非常にもったいないように感じますね。
エンディングノートなどが大事になってくるのかもしれませんが、おひとり様だとしても、早めに、遺言書を作っておくのがいいでしょうね。

2021年度は相続人なき遺産が過去最高の647億円で国庫へ入いったことについて、どう思われましたか?


放置された空き家について活用を促すため税負担増を政府が検討!

日本経済新聞によると、政府は全国で増える空き家について、壁に亀裂が入るなど管理が不十分な建物の税優遇を見直す検討に入ったようです。
住宅用地を対象に固定資産税を軽減する特例から外す方向で、事実上の増税となります。
実施されれば平均的な宅地の税額は4倍程度に増えます。
建て替えや売却を促して倒壊などの危険のある住宅の増加を抑え、中古住宅市場の活性化につなげます。

先日に開かれた有識者会議で空き家対策の方向性が示されました。
2023年1月ごろに報告書をまとめ、空き家対策特別措置法など関連法の改正を視野に内容を詰めます。
早ければ2023年度中の実施をめざします。

国土交通省によると、全国の空き家は2018年時点で849万戸です。
うち賃貸・売却用などを除き居住目的のない空き家は349万戸と、20年前からほぼ倍増しています。
地方の住宅を親や祖父母から相続して放置するケースなどが目立っています。
適切な対策をとらなければ2030年に470万戸に増える見込みです。

住宅用地の固定資産税の軽減は、高度成長期に農地などの宅地化を進めるために導入されました。
倒壊の危険がある「特定空き家」は既に特例からの除外が可能です。
今回さらに対象を広げ、そこまで状態が悪化していない建物でも管理が不十分なら適用しないようにします。

屋根の一部や窓が損壊する建物などを念頭に置いています。
こうした建物は少なくとも約24万件あります。

所有者が分からない約5万戸の空き家の扱いも課題となっています。
自治体は固定資産税の情報を利用するなどして所有者を探せるが限界があります。
市町村が裁判所に財産管理人の選任申し立てをして、弁護士らが物件を管理する制度の見直しも議論されています。

個人的には、活用を促すことになるのか疑問に思います。
定年後などに実家に帰ってくることもあるため、実家を相続してそのままにしている方も結構いらっしゃるのではないかと推測されますが、こういう制度ができると、実家を早めに売り払おうとして、将来実家に戻ってくる可能性を閉ざすのではないかと思います。
もちろん、購入された方が、その地域の活性化などに貢献していただければ、素晴らしいことだとは思いますが、おそらく、都会に出て行って戻ってこない方が、地方に移住する方を上回ると思いますので、地域の過疎化が進んでいくのではないかと思います。
固定資産税を上げるよりは、地方自治体が中心となって、移住を考えている方や移住者に期間限定でこういった家を安く貸すような制度を作ったり、ふるさと納税を使うなどしてこういった家を管理してくれるような制度を作ったり、サブスクリプション方式のわーケーションの場として提供するといった仕組みを作ったり、四国だと世界遺産を目指しているお遍路さん向けに貸したりする仕組みを作るなど、家を守っていくということも考えた方が良いのではないかと思います。

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東京都心の中古マンションが1億円超え!

日本経済新聞によると、東京カンテイ(東京都品川区)が先日まとめた11月の東京都心6区(千代田、中央、港、新宿、文京、渋谷)の中古マンション平均希望売り出し価格(70平方メートル換算)は、前月に比べ63万円(0.6%)高い1億13万円だったようです。
14か月連続で上昇し、2002年の集計開始後で初めて1億円の大台に乗りました。

高橋雅之主任研究員は「投資マネーの流入でバブル期以来の水準になった」と指摘しています。
都心部では新築の高額物件に引っ張られるといった形で中古マンションも値上がりが目立ち、実際に住む需要だけでなく投資目的の資金も集めました。

首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)全体では2万円安い4,807万円と、18か月続いた値上がりが一服しました。
都内の都心6区外での値下がりが響いた格好で、高橋氏は「実需向けには高額すぎる一方で、投資目的には人気が薄いエリアだ」と言っています。
周辺3県は実需に支えられて価格上昇が続いています。

日銀は、先日、長期金利の許容上限を従来の0.25%程度から0.5%程度へ引き上げることを決めました。
固定型住宅ローン金利の上昇を通じて需要は全般に落ち込む可能性があります。
東京カンテイの高橋氏は「資産形成目的の投資家はキャッシュで買うことが多く、都心部の人気物件は値下がりしないのでは」とみています。

近畿圏は21万円(0.7%)高い2,888万円、中部圏は30万円(1.3%)高い2,281万円でした。

中古で1億円を超えるなんて、凄いですね。
高層マンションは軽くするために、作り自体はあまり良くないと聞きますが、修繕が必要になってくる将来的な資産価値はどうなっていくんでしょうね?
また、個人的には、今回の税制改正では改正になりませんでしたが、相続税や贈与税の計算の際の評価方法が近いうちに改正になり、節税目的の購入が減り、相場が下がると思っているのですが、どうなんでしょうね?
あとは、震災等のリスクのことも考えないといけないように思います。

東京都心の中古マンションが1億円超えになったことについて、どう思われましたか?


コロナ禍の影響薄れ相続税の申告漏れは2,230億円!

日本経済新聞によると、国税庁は、先日、2022年6月までの1年間(2021事務年度)の調査で、相続税の申告漏れが前年度に比べ24.9%増の2,230億円だったと発表しました。
新型コロナウイルス禍の影響が弱まり、調査件数は前年度比23.7%増の6,317件でした。

国税庁によると、調査では悪質なものや大口の事案が優先され、1件当たりの申告漏れ課税額は3,530万円と過去10年間で最高となりました。

項目別の相続財産の金額は、現金・預貯金6兆6,846億円、土地6兆5,428億円、有価証券3兆2,204億円、家屋1兆133億円で、いずれも過去10年間で最高となりました。

申告漏れの事例では、関東信越国税局が、洗濯機の下や床下に隠した夫の現金約3億円や家族名義の預金通帳約1億円を申告しなかったとして、妻や子に重加算税を含めて約1億7千万円を追徴課税した事例があるようです。

税務調査も増えてきていますね。
悪質なケースを中心に頑張ってほしいですね。
どうやって見つけたのかとかについても知りたいですね。

コロナ禍の影響薄れ相続税の申告漏れは2,230億円だったことについて、どう思われましたか?


相続税の節税のイタチごっこで不動産「小口化」市場が急伸!

日本経済新聞によると、相続税の財産評価をめぐり、新しく編み出される節税スキームと国税当局のイタチごっこが繰り返されているようです。
ここにきて都心オフィスビルなどを共同で所有する「不動産小口化商品」が急伸しています。
2015年の基礎控除縮小で中流層も課税対象になり、高齢者らの関心は高まる一方ですが、節税効果に目を奪われ、リスクが過小評価される可能性もあります。

東京・豊洲の商業ビル「セレサージュ豊洲」はコスモスイニシアが展開する不動産小口化商品のひとつです。
東京オリンピック会場に近い豊洲エリアは再開発で子育て世代が増え、このビルも学習塾「早稲田アカデミー」などのテナントで埋まっています。

セレサージュ豊洲を所有する任意組合への出資は1口500万円で2口から。投資家は相続税の節税を目的とする高齢者が目立ちます。
神奈川県在住の二宮太郎さん(仮名、78)はマンション1戸よりも少額から始められるうえ、「子ども2人に相続するときに分けやすい」とみて4,000万円を投じました。

「これからは都心のビルを小口化して所有する」と、新幹線の車内広告にも不動産小口化商品のセールストークが躍っています。
2013年度末に473億円だった任意組合型の累計募集額は2020年度末に3倍の1,447億円にのぼりました。
足元で2,000億円規模に積み上がったとの見方があります。
信託法に基づく商品を含めると、さらにふくらみます。

大手の青山財産ネットワークスは「相続課税が強化された2015年以降に商品供給が増えた」(東川亨FTK推進部部長)といっています。
2015年に相続税の基礎控除が縮小され、都市部に持ち家のある中流層が広く課税対象になりました。
家賃収入による分配金に加えて相続税の財産評価を下げたい高齢者が小口化不動産を買っているのです。

配偶者と子ども2人が法定相続人の場合の基礎控除は、8,000万円から4,800万円になりました。
東京都では2015年、亡くなった人のうち相続税がかかる割合が16%と前年の10%から跳ね上がりました。
夫婦の一方が先に亡くなる「1次相続」で残された配偶者の相続分は1億6,000万円まで非課税のため、世帯単位では課税対象の割合はもっと高いとみられます。

資産を現金などから不動産に移しておくのは、相続税の節税の常とう手段です。
土地は実勢価格の約8割の路線価、建物は固定資産税評価額で計算するため、現金での相続に比べて節税になるのです。
賃貸アパートなどに使っている「貸家建付地」、200平方メートルまでの「小規模宅地」とみなされれば、2,000万円で買った小口化不動産の評価が最終的に400万~600万円ほどに下がる場合があります。

富裕層によるタワーマンションの高級住戸などの取得や地主の賃貸マンション経営といった節税スキームは、中流層には困難でした。
これに対して、資産価値が落ちにくい都心一等地の不動産を1口数百万円から買える小口化不動産は投資家の裾野がはるかに広く、資金が集まりやすくなっています。

ただし、投資リスクが消えるわけではありません。
サンフロンティア不動産の荒井徹也コンサルティング事業部長は「運用期間が終わるタイミングが、リーマン・ショックのように市況が悪い場合は元本割れするリスクがあります。
『出口戦略』をよく考えて購入の判断をするべきだ」と指摘しています。

小口化不動産は「資産圧縮」「納税額軽減」など、あからさまに相続税の節税メリットをうたった広告も多くなっています。
ある国税幹部は「税務上問題になるかどうかは、個別のケースを検討しないと分からない」との原則を前置きしたうえで「興味深く、注視している」と問題意識をにじませています。

FP総合研究所の松原健司代表理事は「相続前後に短期売買したりすると、当局から目をつけられる可能性が高い」と分析しています。
相続の発生時期は予想できず、そのときまでに相続税制が変わっているかもしれません。

「新しい資本主義」で分配を重んじる岸田文雄政権の下、2023年度の税制改正大綱では生前贈与の見直しが議論される可能性が浮上しています。
もらう人1人当たり年110万円までの非課税枠が縮小されるとの見方があり、これが現実になれば中流層の節税対策は過熱しそうです。

相続財産評価の実務ルールは国税庁の「財産評価基本通達」であり、節税スキームの規制も国税当局の裁量という面があります。
当局は通達に基づく相続税申告が「著しく不適当」である場合、国税庁長官の指示を受けて再評価できます。
節税目的で肥大化しつつある小口化不動産がどう扱われるか、業界関係者は当局のさじ加減に神経をとがらせています。

最高裁は2022年4月、借入金とマンション取得を組み合わせた極端な相続節税について、国税当局の課税を容認する判決を出しました。
多額の財産を背景として高齢者には異例の高額ローンを組んだ事例で、最高裁は「租税負担の公平に反する」と判断しました。

税理士業界でも「あの節税はやり過ぎだ」(フジ相続税理士法人の高原誠税理士)との声が多いようです。
ただし、節税スキームの骨格は一般的なものだけに、極端かどうかの線引きがはっきりしないと「後出しジャンケン」との不満を招きかねません。

2021年度の相続税収は2兆7,702億円と国税の3.9%ほどですが、一人ひとりの納税者にとっては金額が大きいです。
節税ニーズは強く、過去にも不動産会社などが地主層に薦める賃貸アパート経営の失敗などが問題になってきました。

2015年の基礎控除縮小により、相続財産が1億円未満の中流層の負担も重くなりました。
これに合わせて教育資金や結婚資金を贈与する場合の非課税枠を設けました。
現役世代への資産移転によって景気浮揚につなげる狙いでしたが、富の再分配という税の本来的な役割になじまないご都合主義が否めません。

相続税制は国による違いが大きくなっています。
シンガポール、オーストラリアなどは相続税がありません。
アメリカは基礎控除が大きく、ごく限られた富裕層しか課税されません。
中流層に課税を広げた日本の相続税制は、税の3原則「公平、中立、簡素」に照らして検証すべき時期にきていると言えるでしょう。

■日本の相続税
日露戦争の戦費調達のため1905年に導入されました。
第2次世界大戦後はGHQ(連合国軍総司令部)が財閥などに富を集中させないよう税率の引き上げを求めました。
累進の最高税率はかつて90%に達しており、「3代で財産がなくなる」といわれていました。
税務申告ベースでは2020年に亡くなった約137万人の8.8%に相当する約12万人が残した財産が課税対象になりました。
相続財産は約17兆4,000億円で、土地と家屋が合わせて40%、現金などが34%を占めています。
相続発生時に亡くなった人と相続人がともに10年を超えて海外に住んでいれば海外財産に相続税はかかりません。
超富裕層は節税目的で海外移住することがあり、法改正で5年超から10年超になりました。

個人的には、今年の4月の最高裁の判決は極端な事例だと思っていますし、相続税法上認められた評価なので、批判されるべきものではないと考えています。
ダメなのであれば、後出しジャンケンの総則第6項ではなく、明確にダメなものを規定すべきだと思います。
記事を書いた方があまり詳しくないのではないかと思いますが、贈与税が改正されるかもということで昨年あたりは人気があり、すぐに売り切れていましたが、今年は取り扱っている業者が増えたのもあると思いますが、大手業社の物件も売れ残る状況になっており、会計事務所向けなどに色々なイベント等を開催して販売しようとしているのがありありと見てとれますので、かなり下火になってきているのではないかと感じています。

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路線価の全国平均は2年ぶりに上昇も明暗が分かれる!

読売新聞によると、国税庁は、2022年7月1日、相続税や贈与税の算定基準となる2022年分(1月1日時点)の路線価を発表しました。
全国の平均変動率は前年比プラス0.5%で、2年ぶりに上昇しました。
コロナ禍の影響が縮小し、一部の観光地などでは回復しましたが、需要が低調なオフィス街などは下落が続いています。

都道府県別では、地方を中心に27県で下落した一方、前年より13都府県多い20都道府県で上昇しました。
宅地やオフィス需要のある北海道がプラス4.0%で最も高く、福岡3.6%、宮城2.9%と続きました。
東京(プラス1.1%)や愛知(同1.2%)など、前年はマイナスだった都市部も多くが上昇に転じました。

都道府県庁がある47都市の最高路線価も、前年より7都市多い15都市で上昇しました。
最も上昇幅が大きかったのはJR駅周辺の再開発が進む千葉市(プラス5.1%)で、札幌市(同4.8%)や広島市(同3.5%)が続きました。

路線価トップは、東京都中央区銀座5の銀座中央通りで、1平方メートル当たり4,224万円です。
前年から1.1%下落しましたが、37年連続で全国1位となりました。

一方、大阪のミナミの戎橋ビル前の心斎橋筋は、前年が26.4%下落、2022年が10.6%下落で、2年連続下落率日本一ですから、明暗が分かれています。

相続税を考えると路線価は低い方がいいんでしょうけど、財産として考えると高い方がいいですし、色々な方々のマインドへの影響を考えると上昇する方がいいんでしょうね。
毎年のことですが、基本的に、路線価は1月1日時点のものが7月1日に公表されますが、もっと早く公表できないのだろうかと思います。
1月の初めの頃にお亡くなりになった場合、土地を持っていると7月1日以降でないと、相続税の計算ができないからです。
非上場株式もそうなのですが、1月や2月にお亡くなりになった場合、6月にならないと、評価に用いるデータが公表されないため、相続税の計算ができないのです。
贈与税の申告のためのデータは、12月までのものが翌年1月に公表されるので、非上場株式の方は間違いなく早く公表できるはずです。
相続税の申告・納税を早く終わらせて、すっきりしたいと考える方が多いので、本当にどうにかしてほしいですね。

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新田真剣佑に“相続トラブル”!

2021年、新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなった千葉真一さんの「遺産整理」の過程で、息子で俳優の新田真剣佑が〝千葉さんに1,300万円〟を貸したとする「借用書」の存在が明らかになったと『FRIDAY』が報じています。

同誌の取材に応じた千葉さんの所属事務所社長が明かしたところによると、この「借用書」のサインは千葉さんの筆跡ではないそうです。

「千葉さんの死後、一部の関係者たちが対立関係に陥っているんです。あれほどの世界的スターですから、さぞかし莫大な遺産が残っていると思われがちですが、映画制作などに巨費も投じていた千葉さんには、相当な額の借金もあると言われていました。」(スポーツ紙記者)

問題の「借用書」は、千葉さんの遺産を整理するにあたって代理人が「債権者は届け出てほしい」とアナウンスした際に提出されたもののようです。

「千葉さんの所属事務所社長は、対立する関係者が勝手に出したのではないかと疑っているようです。しかし、提出したのは真剣佑の代理人だとされていますから、彼もまったく知らないわけではなさそうですね。」(同・記者)

真剣佑は、異母姉で女優の真瀬樹里とも協調路線をとることなく、千葉さんの「お別れ会」を同じ日に別々に行う予定だったとされています。

「実の弟の眞栄田郷敦は真剣佑サイドについているというが、結局『お別れ会』は真瀬サイドだけが予定通りに執り行い、真剣佑・郷敦サイドは延期している。千葉さんの遺品に関しても、真瀬と関係者などの間でもめているというからね。もうグチャグチャだよ。」(芸能プロ関係者)

最終的に、問題の「借用書」は取り下げられたそうですが、真剣佑は別の〝金銭トラブル〟も抱えているようです。

暴露系ユーチューバーのガーシーこと東谷義和氏に巨額のカネを貸し付けているのです。
「ガーシーは、真剣佑に6,000万円借りていることを認め、それをギャンブルに使ったことまで明かしている。本人は返済の意思を示しており、参院選にガーシーを擁立するNHK党の立花孝志党首も、弁護士を通じて返済の仲介役を買って出ているが、今のところ真剣佑サイドからの連絡はないようだ。」(同・関係者)

真剣佑は、東谷氏に女性スキャンダルやステマによる〝脱税疑惑〟まで暴露されています。
6,000万円を返済してもらいたくても、下手にコンタクトをとれば再び火だるまになりかねません。

災難続きの真剣佑は、SNSなどの更新もストップし、沈黙を続けているようです。

芸能人は相続トラブルが多いですね。
たくさん稼がれてたくさん財産があるということもあるのでしょうけど、親族関係が複雑だったり、資産家の割には相続税対策とかをあまりしていないんでしょうね。
芸能人に限りませんが、相続をきっかけに親族の中が悪くなるのは非常に残念なことですので、できるだけ早めに相続税対策などを始めましょう。

新田真剣佑に“相続トラブル”が起こっていることについて、どう思われましたか?


2022年世界長者番付トップはテスラCEOで日本人トップは柳井正氏!

読売新聞によると、アメリカの経済誌のフォーブスは、先日、2022年版の世界長者番付を発表しました。
アメリカの電気自動車大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の資産額が2,190億ドル(約27兆円)に上り、初めて首位に立ちました。
テスラの業績が好調で保有株が大幅に値上がりし、資産額が膨らんだのです。

ウクライナ侵攻に伴う対露経済制裁により、ロシア市場で株価や通貨ルーブルの価値が下落し、フォーブスの試算ではロシアの億万長者の資産は昨年から2,600億ドル(約32兆円)以上減りました。
100億ドル以上減る富豪が続出し、リスト(保有資産10億ドル以上)に入ったロシアの億万長者は2021年から34人減って83人となりました。

2021年まで4年連続で首位だったアメリカのアマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス氏は1,710億ドル(約21兆円)で2位となりました。
3位は高級ブランド「ルイ・ヴィトン」などを傘下に持つ仏LVMHのベルナール・アルノーCEOで、1,580億ドル(約19兆円)でした。

ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が日本人トップの54位で、資産額は261億ドル(約3.2兆円)でした。
2位は、ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長の74位で、213億ドル(約2.6兆円)でした。

毎年、大学院の授業で、フォーブスの世界長者番付を取り上げていますが、すごい金額ですよね。
日本人も、トップが柳井さんと孫さんが年によって入れ替わっていますが、業績によって大きく変りますね。
日本で売上高が1兆円を超える企業が100数十社しかないわけですから、財産として3.2兆円とか2.6兆円というのは想像を絶しますね。
ちなみに、日本で一番売上高が多いトヨタ自動車が27兆円ですから、マスクさんとかペゾスさんの財産は、それに匹敵するくらいあるということです。
資産が大幅に減少したロシアの富豪の方々は、今どのような気持ちなのでしょうか?

2022年世界長者番付トップはテスラCEOで日本人トップは柳井正氏だったことについて、どう思われましたか?


注目のマンション相続課税は「伝家の宝刀」抜いた国の勝訴が確定!

朝日新聞によると、父が購入したマンションを相続した遺族が相続税を「ゼロ」と申告したところ、税務署が「伝家の宝刀」とも呼ばれる手法で、3億円余りの追徴課税をしました。
この課税が妥当かどうかが争われた訴訟で、最高裁第三小法廷(長嶺安政裁判長)は2022年4月19日、取り消しを求めた遺族の請求を棄却する判決を言い渡した。
これにより、遺族側の敗訴が確定しました。

問題とされたのは東京都杉並区と川崎市のマンション計2棟です。
不動産会社の代表だった男性(故人)が銀行から借金をして2009年に計13億8,700万円で購入し、子どもたちが2012年に遺産相続しました。

国税庁の通達では、不動産の相続税を計算する際、土地の評価に「路線価」、建物に「固定資産税評価額」を使うとしています。
遺族はこれをもとに土地と建物の価値を計約3億3,300万円と評価したうえで、銀行からの借金を差し引き、相続税はゼロと申告しました。

しかしながら、評価額が購入額より大幅に低いことなどから、税務署は、マンションの購入自体が相続税を回避しながら資産を引き継ぐ目的だったとみなし、「行きすぎた節税策で、ほかの納税者と著しく不公平になる」と考えたのです。

通達には、税務署が「著しく不適当」と考えた場合、独自に評価をやり直せるという例外規定があります。
税務の世界で「伝家の宝刀」とも呼ばれるこの手法を使い、税務署は土地と建物の鑑定をやり直しました。
その結果、マンションが将来生み出す収益も見込めば評価額は約12億7,300万円だと算定し、約3億3千万円を追徴課税したのです。

遺族は「マンション購入は父親の不動産業の経営効率を良くするためだった」「例外規定の適用基準があいまいだ」と反論し、追徴課税の取り消しを求めて裁判を起こしました。
一審・東京地裁と二審・東京高裁はいずれも、遺族の申告は「租税負担の実質的な公平を著しく害する」などと指摘し、追徴課税は妥当と判断していました。

相続税の申告をしている税理士にとっては、注目されていた案件の判決が出ました。
国側が敗訴することを期待していたのですが、残念な結果となりました。
残念な結果となったのは仕方ないですが、『租税負担の公平』と言われても非常に難しいので、どういうケースだと『伝家の宝刀』(いわゆる総則6項)を使うのかということを明確にしてほしかったと思います。
そうしないと、税理士も通達に基づいて申告をしてもアウトと言われる可能性があり、何に基づいて計算すればいいのだろうかということになってしまいますので。
きちんと説明しておかないと(きちんと説明していても?)納税者から訴えられるリスクがありますし、保守的な方を取っているとあの税理士は保守的すぎると批判されるかもしれませんし、他の税理士に更正の請求をされて万が一通ったら信頼を失うでしょうし、税理士のリスクがあまりにも高いように思います。

注目のマンション相続課税は「伝家の宝刀」抜いた国の勝訴が確定したことについて、どう思われましたか?


税務署が「亡くなった人の印鑑」を厳しくチェックする理由!

ダイヤモンド・オンラインによると、大切な人を亡くした後、残された家族には膨大な量の手続が待っています。
しかし手続を放置すると、過料(金銭を徴収する制裁)が生じるケースもあり、要注意です。
また、国税庁によれば、2019年7月~2020年6月の事務年度において、税務調査を受けた家庭の85.3%が修正となり、1件当たりの平均追徴課税(申告ミス等により追加で課税される税金)は、なんと641万円でした。
税務署は「不慣れだったため、計算を間違えてしまった」という人でも容赦しません。

●税務署が「印鑑」を徹底的に調べる理由
税務調査が行われると、「今、この家にあるすべての印鑑を出してもらえますか?」と言われます。
指示に従い、印鑑を渡すと、調査官は「印影をいただきますね」と言いながら、印影を取っていきます。
このとき、最初の1回目は朱肉を使わずに印影を取ります。
おっちょこちょいな調査官なのかと思いきや、これはあえてそのようにしているのです。
朱肉を使わずに印影が取れた場合、その印鑑は最近使用したと推定されます。
税務調査は、実際に相続が発生してから2年後くらいに行われます。
故人の実印は、基本的に亡くなった後に使う機会はなくなるはずです。
それにもかかわらず、故人の実印が最近使われたというのは、契約書のバックデイト等の疑いが浮上します。
バックデイトとは、過去から契約書が存在するように見せかけて、本当は日付を遡って契約書を作成するという文書偽造行為です。
昔から贈与契約書があったと見せかけるために、税務調査直前に贈与契約書を偽造する人がいるので、このような調査が行われます。

●調査官は、既に知っていることも質問する
事前に調べていて調査官が知っていることでも、知らないふりをして質問してきます。
これは、調査を受けている相続人が嘘をつく人なのかどうかを調べるために行います。
調査官に嘘をつくような人には、重加算税という非常に重いペナルティが課されるので、そういったことは絶対にしないようにしましょう。
国は、みなさんが大体どのくらいの財産を所有しているか把握しています。
国税庁には、国税総合管理(KSK)システムという巨大なデータベースがあり、全国民の毎年の確定申告(サラリーマンの場合は給与の源泉徴収票)の情報や、過去にどのくらいの遺産を相続したか等の情報が集約されています。
その情報をもとに、「この人はこれくらいの財産を持っているだろう」という理論値を計算します。
税務調査に選ばれるのは、KSKシステムが弾き出した理論値と、実際に申告した遺産額に大きな乖離がある方です。

(本原稿は、橘慶太著『ぶっちゃけ相続「手続大全」ーー相続専門YouTuber税理士が「亡くなった後の全手続」をとことん詳しく教えます!』を編集・抜粋したものですが)そこで、みなさんに強く推奨したいことが2つあります。
1つ目は「税務署の影に怯えながら、故意に違法なことをするのではなく、合法的な相続税対策をしたほうがいい」ということ。
2つ目は「税務調査では嘘をつかずに誠実に対応したほうが、良い結果になりますよ」ということです。

僕も税理士として年間数件、相続税申告のお手伝いをさせていただいているため、それなりに相続税の税務調査の立ち会いもしています。
そこで感じるのは、まずは、隠さずに申告したほうが安く付きますよということです。
税務調査で、何か出てくると、財務調査が長引いて精神的にも良くないですし、重加算税や過少申告加算税や延滞税、税務調査立ち会いや修正申告の我々税理士の報酬を考えると、明らかです。
次に、事前にきちんと対策をしておけば、こんなことにならなかったのにということです。
ちょっとした事前対策をしておけば相続税は抑えられたのになぁとか、なぜこの対策をしたのだろう?と思うことが多々あります。
これらを避けるためには、早めにきちんとした対策を時間をかけて行うということだと思います。

税務署が「亡くなった人の印鑑」を厳しくチェックする理由について、どう思われましたか?


「おひとりさま」の相続で重要な2つのポイント!

幻冬舎ゴールドオンラインによると、近年増えている、生涯所帯をもたない「おひとりさま」ですが、自身の相続の生前対策として、どのような手続きをとっておくべきなのでしょうか?
誰が相続人となるのか、また自分が認知症などで財産管理が出来なくなった場合の対処法について、相続に詳しいAuthense法律事務所の柳川智輝弁護士が解説しています。

おひとりさまと言われる独身者の相続では、生前に何も対策をしていないと、財産の把握などができず、相続手続きが非常に難航することが多いです。

また、独身者の場合、直系尊属(父母や祖父母)がいない場合は、兄弟姉妹が相続人となるため、相続人と被相続人(ご本人様)間、相続人同士の関係が疎遠で、うまく話し合いが進まず、遺産分割調停などの裁判所を使った手続きとなることも多いです。

また、最近は、高齢化が進んでいるため、独身の方が認知症などで自身での財産管理や施設との契約行為が困難となった場合に、誰が財産管理や身の回りの世話をするのかという問題も生じます。

そのため、独身者の相続対策では、
1.財産の承継先を決めておくこと、
2.自分の判断能力が無くなった場合に備え、財産管理や身の回りの世話を依頼する人を決めておくこと
が重要となります。

ここでは、1.2.について、詳しく解説していきます。
1.財産の承継先を決めておく
<自分の相続人を把握する>
独身者の相続では、遺言書などを作成し、財産の承継先を決めておくことが重要になります。
そのために、まず、自分の相続人が誰か把握するようにしましょう。
直系尊属(父母や祖父母)がいる場合は、直系尊属が法定相続人となります。
直系尊属が亡くなっている場合は、兄弟姉妹が法定相続人となります。
法定相続人となる兄弟姉妹には、父母が同じ兄弟姉妹だけでなく、父母の一方が同じ兄弟姉妹も含まれますので、注意が必要です。
例えば、自分の父が再婚で、前妻との間にも子どもがいる場合は、その前妻との間の子どもも異母兄弟となりますので、法定相続人に該当します(ただし、法定相続分は、父母が同じ兄弟姉妹の2分の1)。

<財産目録・遺言書を作成>
次に、自分が所有する財産の財産目録を作成しましょう。
自分に万が一のことがあった場合、財産がどこにあるか分からず、残された方が非常に苦労する場合もあります。
また、財産を誰に承継させるかを決めましょう。
法定相続人が兄弟姉妹となる場合、遺留分(遺言内容にかかわらず、相続人が最低限相続できる相続分)は生じませんので、生前に遺言書を作成しておくと、遺された方で紛争が生じる可能性は非常に低くなります。
そのため、財産を誰に承継させるかを決めて、遺言書を作成しましょう。
遺言書は、主に自筆証書遺言(手書きの遺言)と公正証書遺言(公証人が作成する遺言)がありますが、公正証書遺言がお勧めです。
というのも、公証人が作成するため、遺言の内容の誤りが少なく、遺言能力(遺言を作成できる判断能力があること)も問題になりにくいため、遺言書を巡って争いが生じにくいからです。
また、遺言書作成時には、遺言執行者(遺言の内容を実現するために必要な手続きを行う人)も指定しておきましょう。遺言執行者は、弁護士や司法書士、行政書士、税理士などを指定することも可能ですので、財産を承継する人が、相続関係の手続きに不慣れな場合は、専門家を指定すると良いでしょう。

2.財産管理・身の回りの世話をお願いする人を決める
<後見制度を活用する>
高齢になってくると、財産管理や施設入所や病院の手続きなどを一人で行うことが難しくなってきます。
最近では、高齢者を狙った詐欺事件も多く、より一層財産管理に注意しなければならなくなりました。
高齢になり、判断能力が不十分となると、後見制度を活用することになります。
後見制度には、任意後見制度と法定後見制度があります。
任意後見制度は、将来自分の判断能力が不十分になったときに備えて、予め、依頼する後見事務の内容を定め、自身にかわりその事務を行う人(任意後見人)を決めておく制度になります。
法定後見制度は、既に判断能力が不十分の方の保護のために後見人を選任する制度になります。
両制度の大きな違いは、任意後見制度では、任意後見人や後見事務を本人が決めることができますが、法定後見制度は、家庭裁判所が後見人を選任し、後見事務の内容は法律で定めるとおりになるという点になります。
そのため、自分の財産の管理方法や生活状況について、自分の意向を反映させたい場合は任意後見契約がお勧めです。
独身者財産管理については、判断能力が不十分となった時点で後見人(任意後見人)が介入するという後見制度では不十分な場合も多くあります。
そのため、例えば、判断能力はあるけれども、高齢のため、多額の財産の管理は心配だという場合は、財産管理委任契約を締結して、信頼できる親族又は専門家に財産の管理を依頼する契約を締結することもできます。
また、定期的に面談したり連絡をとったり、生活状況や健康状況の把握をしてもらうことで見守りをしてもらう、見守り契約を専門家との間で締結することも可能です。この見守り契約では、契約内容によっては緊急時の連絡先になってもらったり、トラブルへの対応などをしてもらうこともできます。
基本的に、本人の死亡により後見契約は終了するため、相続発生後の葬儀や後片付けなどの死後の事務を依頼する死後事務委任契約を、親戚や専門家との間で締結しておくことも可能です。
死後事務委任契約にて、どの葬儀社に依頼するか、葬儀の規模や読経をお願いするお寺などを決めておくことも可能です。

独身者の相続では、法定相続人を正確に把握し、財産の承継先をしっかりと決めておくことが大事になります。

もし、身の回りの世話をしてくれている甥や姪に財産を承継させたいという場合は、自分の両親や兄弟が生きている場合、甥や姪は法定相続人になりませんので、その甥や姪に確実に財産が承継されるよう遺言書に記載をしたり、その甥や姪を受取人とした生命保険に加入しておくと良いでしょう。

また、自身で自分の財産を全て把握することもなかなか大変です。
最近は、ネット口座などもあり、財産の把握に苦労することもありますので、専門家に確認しながら、財産目録を作成すると良いでしょう。

さらに、任意後見契約や死後事務委任契約をどのような内容にするかについて、自分の希望を専門家に伝え、それをうまく契約の内容に入れてもらうことが必要です。

手続きを依頼する専門家を決め、納得のいく契約書を作成するようにしましょう。

これらの手続きは、生前かつ判断能力があるときでないと行うことはできませんので、なるべく早めに相続や後見制度に詳しい、弁護士、司法書士や行政書士などに相談をして、手続を進めると良いでしょう。

おひとりさまの相続は、生前の対策が不可欠となります。
また、遺言書や様々な契約書の作成が必要となりますので、相続に強い弁護士に早めに相談をして、納得のいく対策を一緒に検討してもらうことをお勧めします。

以前は、こどもがいないご夫婦の場合、相続対策が必要と言われていましたが、一歩進んで、おひとりさまも同じですね。
おひとりさまは増えていますし、家族がいる方よりさらに財産の把握が難しいので、早めの対策が必要ですね。
この記事では(意図的なのか知識がないのか分かりませんが)触れられていませんが、家族信託も使えると思います。

「おひとりさま」の相続で重要な2つのポイントについて、どう思われましたか?


路線価に基づかない相続課税の是非につき最高裁が司法判断へ!

日本経済新聞によると、実勢価格より大幅に低い路線価に基づいて相続財産を評価することが適切かどうかが争われた訴訟で、最高裁第3小法廷(長嶺安政裁判長)は、先日、当事者の意見を聞く上告審弁論を2022年3月15日に開くと決めました。
二審・東京高裁は、路線価が大幅に低い場合は路線価による財産評価は不適当だとする国の主張を認めましたが、最高裁が改めて考え方を示す可能性があります。

国税庁が相続財産の算定基準のひとつとする路線価は、土地取引の目安となる公示地価の約8割とされており、実勢価格より低いのが一般的です。
このため節税目的で不動産を購入する富裕層も多くなっています。
今回の事案は実勢価格から大きくかい離した路線価を基にした相続財産の評価が問題となった訴訟で、関係者の間で大きな注目を集めていました。

原告は、故人が銀行から融資を受けて購入した不動産の相続人です。
一、二審の判決での事実認定などによると、原告は東京都内と神奈川県内のマンション計2棟を相続した際、路線価に基づいて財産を約3億3,000万円と評価しました。
一方、銀行からの借り入れもあったため、相続税額を「ゼロ」として申告しました。

もともと故人が購入した価格は2棟で計13億8,700万円でした。
国税当局の不動産鑑定でも評価は計約12億7,300万円で、路線価とかけ離れていたため、国税当局は「路線価による評価は適当ではない」と判断し、相続人による財産評価を否認し、約3億円を追徴課税しました。
原告側はこれを不当だとして訴えました。

2019年8月の一審・東京地裁判決は、路線価に基づいて申告した評価額について「不動産の客観的な交換価値を示しているかは相応の疑義がある」と指摘しました。
「特別な事情がある場合には路線価以外の合理的な方法で評価されることが許される」として、課税処分は妥当だと判断しました。
2020年6月の二審・東京高裁判決も判断を維持しました。

国税庁は相続時の財産評価のあり方を「財産評価基本通達」で示しています。
不動産なら公表されている路線価などを算定基準としているのです。

ただし、路線価は実態と大きく乖離する場合があることから、同通達6項では「通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は国税庁長官の指示を受けて評価する」との例外規定を設けています。
今回の訴訟で争われた財産を巡っても、国税当局はこの規定を適用し、評価を見直したのです。

最高裁はこの規定の適用について司法判断を示す可能性があり、その内容に関心が集まりそうです。

どういう場合に財産評価基本通達6項が発動されるか明確ではないにもかかわらず、最近は、6項を発動した否認が多くなっています。
あまりにもかけ離れ過ぎているようにも思いますが、どういう場合に6項が認められるのかが明らかになればいいなぁと思います。
今後どうなるか注目したいですね。

路線価に基づかない相続課税の是非につき最高裁が司法判断することについて、どう思われましたか?


相続税調査件数は5割減だが22億円超の申告漏れ例も!

日本経済新聞によると、国税庁は先日、2021年6月までの1年間(20事務年度)に全国の国税局などが実施した相続税の実地調査件数が前年度より52%減の5,106件だったと発表しました。

新型コロナウイルス禍で緊急事態宣言が発令されるなど、対面による調査が困難だったことが主な原因だそうです。

申告漏れ額は前年度比41%減の1,785億円でした。
ただし、大口事案を重点調査したことで、調査1件当たりでは22%増の3,496万円となっています。
追徴税額は47%増の943万円で、過去10年で最高でした。

関東信越国税局は約22億2,000万円の申告漏れを指摘しました。
公益法人を主宰する女性が公益法人名義の投資信託を購入し、相続人の男性は投資信託の管理を女性から生前に任されて申告の必要性を認識していましたが、故意に税理士に伝えませんでした。
相続財産から除外して申告したとして、重加算税を含めて約12億9,000万円を追徴課税しました。

無申告事案の1件当たりの追徴税額も48%増の1,328万円と、集計を始めた2009年度以降で最高となりました。

国税庁は相続税の申告実績も併せて公表しました。
2020年に亡くなった約137万人のうち、財産が相続税の対象となったのは約12万人でした。
課税割合は、相続税の基礎控除額が引き下げられた2015年分以降で最も高い8.8%となっています。

税務調査の手続きの厳格化による調査件数の減少に加え、新型コロナウイルスの影響による調査件数の減少がありますので、相続財産が大きい案件は、税務調査が入ると思っていた方がいいでしょうね。
22億2,000万円も除外するとは、かなり悪質ですね。
この金額で、重加算税を含めて追徴税額が12億9,000万円というのは少なすぎるような気はしますが。
最高税率55%だと、重加算税がこの35%、これに加えて重加算税の場合は申告期限の翌日から延滞税がかかりますので、ほとんど残らないイメージがあります。
やはり、きちんと申告しましょうということです。
相続税の申告の場合、税理士もスポットのことが多いですので信頼関係が築きにくいこと、ご本人が亡くなっていること、いわゆる名義預金などの名義財産が存在することが多いこと、いわゆる都市伝説も多いことなどから、申告漏れが発生する可能性がどうしても高くなってしまいますが。

相続税調査件数は5割減だが22億円超の申告漏れ例もあったことについて、どう思われましたか?


相続金融資産が首都圏へ流入!

日本経済新聞によると、筑波大学などが実施した相続に伴う資産の流れを「見える化」する分析で、東京や周辺部への金融資産の移転が進んでいることが浮き彫りになったようです。
筑波大学の持つ社会工学のノウハウと、民間のデータを組み合わせて分析しました。
人口の都市部への集中で、相続資産も地方から都市部にシフトする傾向が指摘されていますが、今回初めて具体的な数字を示して定量分析しました。

地域科学に関する学際的な研究を進める「応用地域学会」で2021年11月下旬に公表しました。
相続関連サービスのルリアン(京都府京都市)が持つ被相続人が住む市町村、相続財産の額、相続人数、年齢、子供や配偶者の有無などのビッグデータを活用しました。
移動可能な金融資産を「可動産」と定義し、総額を年間34兆円と推計しました。

調査では国の一般会計歳出の3割強に相当する規模の可動産が地域間でどのように移動するのかを分析しました。
国内を「東京都」「大阪府」のほか、埼玉県、神奈川県、愛知県、福岡県の「準都会」、それ以外の「地方」の4地域に分類し、マーケティングで使うOD調査の手法を用いて調べました。

ルリアンが扱う相続データを基に、被相続人が所有していた金融資産の額を人口比や相続件数などを考慮して地域別に計算しました。
東京都の占める割合は約8%、大阪府20%、準都会32%、地方は約40%になりました。

一方、相続を受けた後の金融資産額の地域別の割合は、東京都が約11%、準都会が約34%で、被相続人の金融資産の割合を上回り、資産が他の地域から移転してきたことがわかります。
逆に大阪府は約16%、地方は約39%で相続に伴って他の地域に流出したと判断できます。

大阪府の占める割合が比較的高いのは、「ルリアンの営業地域が関西地盤という点が影響している」(小西弘樹取締役)。
さらに「東京都は不動産が資産に占める割合が高めで、金融資産だけをみると比率が小さくなる傾向がある」(同)が、「全体のトレンドをみるには問題ない」(同)そうです。

東京都は、地域外から流れ込む金融資産の割合が53.5%で唯一、過半を占めました。
地方の可動産の8.4%が東京に、9.2%が準都会に移転するなど、金融資産が地方から東京都や周辺部などにシフトしているのです。

都道府県別に相続前後で金額がどう変化したかを分析すると、流入額(1案件当たり)のトップは神奈川県の81万1,000円です。
次いで東京都65万4,000円、千葉県35万7,000円など首都圏の自治体が上位3位を占めています。
逆に流出額が多いのは、長野県の96万1,000円、群馬県の31万3,000円などとなっています。

相続人となる子供が地方から首都圏に移動し、配偶者を亡くした人が地方から都会に住む子供を頼って引っ越す例が増えています。
これに伴い、相続資産も都市部に移動する傾向があることはこれまでにも指摘されてきました。
今回の分析は具体的なデータで資産の流れを裏付けた形です。

分析を指導した筑波大学の大沢義明教授は、「都会に流入している相続税の地方への再配分を検討するなど、地方創生につながる政策提言に生かしていきたい」と話しています。

僕も職業柄、相続税の申告を何件かお手伝いさせていただいておりますが、最近は、相続人の方が首都圏に住まれているケースが多いように感じていますので、当然の結果だとは思います。
当然、相続だけでなく、贈与も世の中ではたくさん行われているわけですから、相続財産に限らず、金融資産が首都圏に流入しているのでしょう。
地方に住む僕としては、地域活性化のためにも、地方で有効な資産運用の方法がないかなぁと日々考えています。

相続金融資産が首都圏へ流入していることについて、どう思われましたか?


岩手県内3行が金融資産の相続手続き書類を共通化!

岩手日報によると、岩手銀行、北日本銀行、東北銀行の岩手県内地銀3行は10月1日から、預金や投資信託など金融資産の相続手続きの書類を共通化するそうです。

これまでは各行で記入する書式や提出する書類が異なっており、利用者が煩雑な手続きに戸惑うケースもあったようです。
高齢化社会で相続手続きは増加傾向にあり、競争関係にある地銀が協力して利用者の負担軽減を図ります。

亡くなった人の預金などを家族らが受け取る場合は、金融機関での相続手続きが必要になります。
その際に必要となる用紙は記入する書式が異なり、提出を求められる書類も一部で違っていました。

これらを共通化し、遺族ら相続する利用者の必要な作業をできる限り統一します。
ただし、手続き自体は各行で行う必要があります。

徐々に同様のことが増えていっていますが、地銀側の都合で決めていたものが、利用者の利便性を考えて共通化されるということは良いことだと思います。
口座は地銀だけではないと思いますので、特定の県の中だけではなく、メガバンクや信金なども含め、全国的に統一したらよいのではないかと思います。

岩手県内3行が金融資産の相続手続き書類を共通化したことについて、どう思われましたか?


「二世帯住宅」「アパート経営」に関して相続でよくある失敗とリスク回避法!

マネーポストWEBによると、相続には様々な“特例”があり、それを活用した相続税対策も多いですが、注意が必要です。
たとえば、親と同居する子が自宅を相続する場合、「小規模宅地等の特例(特定居住用宅地等)」が適用され、土地(330平方メートル以内)の相続税評価額が8割減(言い換えれば2割の評価)となります。

その特例を使おうと、父親の土地に二世帯住宅を建て、1階を父親、2階を長男の名義としたものの、父親の死後、「同居」とは認められず、特例の適用を受けられなかったというケースがあります。

相続専門の税理士法人レディング代表の木下勇人税理士が解説しています。
「これはよくある失敗で、二世帯住宅が階ごとの区分所有となっていると、“同じマンションの別室に住んでいる”のと同様に解釈されてしまい、原則として同居とみなされない。
建物を区分所有登記にするのではなく、親と長男の2分の1ずつの共有名義にすると、特例が適用できる可能性が高まります。ただ、登記変更は土地家屋調査士などに依頼する必要があり、手間もコストもかかるので、それに見合うかは要検討です。」

小規模宅地等の特例は、節税効果が高いので活用したくなりますが、かえって損をするリスクもあるのです。

年老いた母親は、相続税対策でアパートを経営していました。
賃貸アパートが建つ「貸付事業用宅地等」は相続の際に小規模宅地等の特例が適用され、200平方メートルまでの敷地の相続税評価額が最大50%削減されるからです(ただし、特定居住用宅地等には制限があります。)。

ところが、建てて10年後には空き部屋だらけにというケースがあります。

「とくに地方ではこうした相続税対策の事例が目立ちます。代々受け継いできた土地があって、毎年の固定資産税ばかりがかさむといった場合、業者から勧められるままにアパート経営に手を出してしまうことがある。
ただ、地方では需要が少ないため、築10年を超えたあたりから経営が厳しくなりがちです。自己所有の土地に借金をしてアパートを建てていれば、たしかに相続財産は圧縮されて相続税は安くなります。小規模宅地等の特例を使うなどして、相続税がゼロになることもあるでしょう。
ただ、空室だらけのアパートは相続人にとってマイナスの資産でしかない。売却しようにも金額を相当下げなければ買い手はなかなか見つかりません」(木下氏)

“負の遺産”を残すようでは、対策は失敗でしょう。

この2つに限りませんが、安易な節税策を結構目にします。
特に、後者のアパート経営は、あまり勧めていません。
地方だと、土地を持っていて、どうしてもその土地の有効活用がしたいというときで、アパート経営として成り立つと思うのであれば、やってくださいというスタンスで相談に乗ったり、提案しています。
木下氏の言うように、マイナスの資産になりかねませんので。
個人的には、お金があるのであれば、都会の区分所有不動産に投資する方が良いと思っています。
あとは、相続対策で、非上場会社の株式を毎年110万円の範囲内でたくさんの方に贈与して移していっているケースも結構目にしますが、現在は、経営権が重要なため、できるだけ株主は少なくというのが主流だと思いますので、疑問を感じますね。
対策にも、時代に合った流行り廃りがあると思いますので、慎重な検討が必要だと思います。

「二世帯住宅」「アパート経営」に関して相続でよくある失敗とリスク回避法について、どう思われましたか?


親の介護で苦労しても相続で報われるケースがほとんどない理由!

マネーポストWEBによると、遺産相続において、介護を担った相続人には「寄与分」が認められるとされていますが、実際には認められないケースは少なくないようです。

そのリアルケースを見てみましょう。
ひとり暮らしをする高齢の父の近所に住む50代の長女は、食事や洗濯、デイサービスセンターへの送り迎えなど、父の身の回りの世話を続けてきました。
父の死後、遺産分割協議では介護を負担した分、多く相続することを長女は求めましたが、2人の弟は「遺産は均等に分けるべきだ」と反発し、弁護士を交えて話し合うことになりました。

「このような事例では、長女が単に親の面倒を見たということだけでは寄与分(相続人等が、被相続人に対して特別の貢献をしていた場合、遺産分割に反映させる制度)の主張は、認められない可能性が高いでしょう」
そう解説するのは、1級ファイナンシャル・プランニング技能士で、『トラブルの芽を摘む相続対策』などの著書がある吉澤相続事務所代表の吉澤諭氏です。

「基本的に、子供が親の面倒を見るのは当たり前のことと理解されます。長女は“弟たちは一切、親の世話をしなかった”と主張するかもしれませんが、たとえ弟たちが何もしなかったとしても、長女がやったことは当然のこととされ、相当な寄与がない限り寄与分はないということになるのです。
親の面倒を見て寄与分が認められるケースは、例えば徘徊を防ぐために24時間見守っていたとか、仕事を辞めてまで親の世話をせざるをえなかった、などになります。
デイサービスの送り迎えをしたといっても、デイに預けている間は面倒を見ていなかったわけですし、そもそも送迎だけでは寄与を主張するのは難しいでしょう」

ただし、高齢の親の目線で考えても、介護してくれた子供が報われないという状況は望まないのではないでしょうか?
それではどうすればいいのでしょうか?
吉澤氏が続けています。

「たとえば、親が元気なうちに遺言書を残して長女の取り分が多くなるようにしておくとか、生命保険の受取人を長女にしておくといった選択肢があります。先に長女に生前贈与しておくことも考えられるでしょう。つまりは、子供の側が“親を介護したんだから多く相続できるだろう”と考えるだけでは不十分で、親の側が“感謝しているから多く残したい”と思っていなくてはならないのです。
仮に親がそうした意思を残しておらず、介護した子供が寄与分を主張するためには、“通常の限度を超えて多大に貢献した”と言えるような事実を示す資料を残しておくことです。1時間ごとのタン吸引を1年以上続けたとか、寝たきりの世話を2年続けたとか、細かく日記をつけておくなどして、他の兄弟が納得して寄与分を認めるようにするしかないでしょう。それでも認められない場合は裁判に持ち込むしかありませんが、認められるハードルは高いと思ってください」(吉澤氏)

超高齢社会を迎えるにあたって、多くの家族にとって他人事ではないでしょう。

遺産分割の際に、もめる理由として多いものがいくつかあると思いますが、そのうちの一つが、この介護の問題だと考えています。
これが原因で、仲の良かった兄弟姉妹の仲が悪くなるというのはとても不幸なことだと思いますので、やはり、生前に、親御さんがお元気なうちに、きちんとお子さんに説明をしたうえで、遺言書で介護をされているお子さんの分を増やすのが一番良いのではないかと思っています。
そこでの注意点は、相続人ではないお子さんの配偶者は話し合いの場には入れないことだと思います。
相続で重要なことは、何事も、お元気なうちから早めにということだと思います。

親の介護で苦労しても相続で報われるケースがほとんどない理由について、どう思われましたか?


最強の相続税対策は「家族仲良く円満に」!

DIAMONDonlineに、橘慶太税理士が書いています。
コロナ禍では、お金を増やすより、守る意識のほうが大切です。
相続税は、おひとりにつき1回しか発生しない税金ですが、その額は極めて大きく、無視できません。
家族間のトラブルも年々増えており、相続争いの8割近くが遺産5,000万円以下の「普通の家庭」で起きています。

「うばい合えば足らぬ わけ合えばあまる」、橘税理士の大好きな相田みつをさんの言葉だそうです。
橘税理士はこれまで数多くの相続の現場に立ち会ってきましたが、「この言葉の通りになるなぁ」と感じることが多々あるそうです。

小規模宅地等の特例を始め、相続税にはたくさんの特例がありますが、その特例を使うには「遺産分割が決まっていること」が条件になります。
他にも、家族全員の足並みが揃っていれば、生前贈与や生命保険の活用など、相続税対策はいくらでもできます。

一方で、相続トラブルが起きた場合は、相続税の特例が使えないのはもちろん、弁護士費用などの余計なコストが発生する可能性もあります。

さらに、金銭的な負担だけでなく、時間的・精神的エネルギーも相当奪われます。
何とか勝利を収めたとしても、後味のよいものではないでしょう。

最高で最大の効果を発揮する相続税対策は、家族仲良く円満に過ごすことなのです。

以前、とある方の相続税申告の依頼を受け、お父さまの遺産の分け方を、お母さま、長女、二女の3人で検討していたそうです。

しかしながら、その途中でお母さまに重い病気があることが発覚し、緊急入院することになりました。
先は長くないと医師から伝えられたお母さまは、病院に私を呼び、「私がもうすぐ死んでしまうとしたら、娘たちに一番多く遺産を残す方法は何ですか?」と質問されたそうです。

橘税理士が「それはご主人の遺産をお母さまが一切相続しないことです」とお伝えすると、「それでは、そのように主人の遺産分割協議書を作ってきてください」とおっしゃりました。

その後、病院で遺産分割協議書に相続人全員で署名をし、それからしばらくしてお母さまも息を引き取りました。

最後の最後まで娘さんたちのことを思いやる姿に、橘税理士はとても多くのことを感じましたようです。

相続トラブルを抱えている多くの方が「昔は仲良かったんですけどね……」と言います。とある3姉妹の三女から相談を受けました。

「父が元気だったころは、お正月やお盆に家族皆で集まり仲も良かったのに、父が急に他界し、それにショックを受けた母が一気に重度のうつと認知症を併発しました。母の介護をしていた長女は、私たちに『あなたたちも少しは手伝いなさいよ!』と当たり散らすようになり、今では絶縁状態になりました。私たちにはまだ小さい子どもがいて、遠方に住んでいる母の介護まで見れる状態になかったんです……」

今現在、家族の仲が良かったとしても油断しないでください。

「自分の家は大丈夫」と過信してしまうことが一番危険なのかもしれません。
先人たちが落ちた穴に、皆さんは落ちないよう気をつけてくださいね。

僕も税理士として、毎年数件、相続税申告や相続税対策のお仕事をさせていただいておりますが、相続税の申告は、ご家族の仲が良いかどうかで、スムーズにいくかどうかがかなり変わってきます。
また、相続税対策をする場合、ご家族の仲もヒアリングし、仲が悪くなるとできなくなる場合があることをお伝えしていますが、今仲が良いご家族は、たいてい『うちは仲がいいので大丈夫です。』とおっしゃられます。
僕自身も、相続がきっかけでご家族の仲が悪くなるのは、お亡くなりになった方の本望ではないと思いますし、相続税対策は、残す方が、仲が悪くならないような対策を考える場であると常に思って、提案をしています。

最強の相続税対策は「家族仲良く円満に」であることについて、どう思われましたか?


相続や終末期医療を話し合う「家族会議」は参加者が多いと失敗の元に!

新型コロナウイルスのワクチン接種が進むとともに、お盆や年末年始の帰省も増えていくのではないでしょうか?
「抗体獲得後」に、久しぶりに親子が顔を合わせた際、話し合っておきたいことは数多くあります。
マネーポストWEBに、どうやって話を切り出し、何を決めればいいのかが書かれています。

相続や葬儀、終末期医療などは、家族同士でも話題にするのがはばかられることもあるデリケートな問題です。
気軽に“リモートで話そう”というわけにはいきません。
だからこそ、新型コロナの影響は大きいのです。

妻に先立たれ、ひとり暮らしの73歳男性がこう話しています。
「父が亡くなった時は、実家のどこに通帳や現金、重要書類があるかを整理している最中だったので、全財産をきちんと継げたのか判然としなかった。その反省から、息子と娘には面倒をかけないようにと、細かい財産目録を作って3か月に1回更新しています。誰に何を相続させるかも整理して、子供たちが帰省した時に最新のリストを見せていた。ただ、この1年ほどはコロナで子供たちも帰省しないので、その機会がなくなってしまった。」

この男性のようにコロナ前から準備を進めていたのであれば影響は少ないですが、“これから話し合おう”と思っていた家族には、コロナ禍が大きな問題となりました。

ワクチン接種が進めば、ようやく「家族会議」で顔を合わせて話せるようになるでしょう。

相続問題に詳しい公認会計士・税理士の五十嵐明彦氏はこう言っています。
「いたずらに焦っても仕方ありませんが、家族会議をやろうと思っているうちに親御さんの認知症が進行してしまったケースもあるので、早い段階で話し合う場が設けられるとよいでしょう。ポイントのひとつとしては、参加者をしぼることです。息子や娘など、法定相続人に限定し、それぞれの配偶者を入れないほうがスムーズに進みやすい。」

関西在住の78歳男性は一昨年、ケガで入院して手術を受けた後、退院する際に集まった2人の息子とそれぞれの妻の4人を前に、自分が死んだ後の財産分与について話したというが、「失敗だった」と振り返っています。

「長男は東京で就職し、次男夫婦は私と同居している。だから自宅は次男に相続させ、預貯金は2人で分けてほしいと伝えました。自宅を継ぐと、墓を守ったりと色々費用がかかるから、多少、次男に手厚くしたいという話もしました。
すると後日、長男が“配分に納得できない”と言い出したのです。どうも、一緒に話を聞いていた長男の妻から文句が出たようです。コロナが収束したら、息子たちだけを呼んでもう一度、話をしなくてはならないと思っています」

家族会議では、「誰に、どこまで情報を伝えるか」が重要です。
ひとつひとつ確認していきましょう。
まず、家族会議に先立って、財産の内容を整理した一覧を作成します。
預貯金や有価証券、不動産などをリスト化していきますが、その内容を子供たちにどこまで伝えるかは、慎重な検討が必要です。
相続・終活コンサルタントで行政書士の明石久美氏はこう言っています。
「口座番号などの情報を整理して一覧にするのは必須ですが、細かい残高まで記入したほうがいいかはケースバイケースでしょう。金額がはっきり分かったことで、子供たちが遺産をアテにするようになっても困ります。
ただし、子供たちのうちの誰か一人、たとえば同居する長男が親の財産を管理するといった場合は、内容をオープンにしたほうがいい場合もある。子供たちの間で、“不正な持ち出しがあったのでは”といった疑心暗鬼が生じることを防ぐ必要があります」

また、“マイナスの財産”である負債については、亡くなった後に発覚すると家族の手間も負担も増えるので、その存在を家族の誰かに明確に伝えておくことが重要です。

僕も、税理士として、相続税の申告のお手伝い、相続税対策のお手伝いなどをさせていただいておりますが、もめるケースで多いものの1つは、遺産分割協議などに相続人以外を入れるケースだと以前から感じています。
窓口となる方が相続人でないような場合、結構気を使っています。
血のつながった方じゃないと分からない過去の細かいことなどがあり、他人(姻族を含む。)が口をはさむ問題ではないからです。
この辺りは、気をつけて進めていただきたいですね。

相続や終末期医療を話し合う「家族会議」は参加者が多いと失敗の元になることについて、どう思われましたか?


自宅の相続の考え方は「誰に譲りたいか」より「税負担を軽くする」が重要!

自分が亡くなった後、遺産相続を巡って家族がバラバラになる──そんな悲しいことはないでしょう。
そういったトラブルを避けるためには、相続や生前整理について正しい備えが必要なのです。

週刊ポストによると、預貯金などの財産が少ない場合はとくに、「自宅」を巡ってトラブル(争族)になるケースが多いようです。
妻と子の関係が険悪な場合は、分け方でもめないように遺言書で遺産配分を明記しておくことが望ましいです。

相続・終活コンサルタントで行政書士の明石久美氏はこう話しています。
「課税強化によって都市圏でマイホームがあれば相続税がかかる家族もいますから、“誰に譲りたいか”だけでなく“どうすれば妻子の税負担が軽くなるか”を考えたい。
妻がある程度の財産を持っている場合、妻が亡くなった後の『二次相続』で子供たちが大きな税負担を強いられるリスクがある。子供に相続させたほうが得になることもあるので、税理士など専門家に相談して、家族の負担が軽くなる方法を考えるといいでしょう」

遺品整理は手間がかかるため、“生前からの形見分け”も多くなりました。
ただし、特定の人だけを対象にすると、それもトラブル(争族)を招きかねません。

「貴金属などの高価なものは、どの子供たちも欲しがるケースが多い。たとえば娘が2人いて、姉だけを呼んで渡すと、妹はいい気持ちがしません。相続では、そういうちょっとしたことが積もり積もって感情的な争いになりがち。だからこそ、できれば子供全員を呼んで分けてもらうのが望ましい」(明石氏)

“一体なんて死に方してくれたんだ!”と恨まれないために、考えるべきことは多いです。

遺産分割は、金額で考える方も多いのかもしれませんが、分けやすい・分けにくい、換金化しやすい・換金化しにくいといったことも考えないといけません。
相続をきっかけに仲の良いご家族や兄弟姉妹の仲が悪くなってしまうことは、ぜひとも避けたいですね。
そのためには、できるだけ早くから、慎重に検討しましょうね。

自宅の相続の考え方は「誰に譲りたいか」より「税負担を軽くする」が重要であることについて、どう思われましたか?


生命保険の契約で同性パートナーを保険金の受取人にできるのか?

ファイナンシャルフィールドによると、同姓パートナーを受取人に指定できる保険商品が増えているようです。
同姓パートナーを受取人とする保険を契約するためには、どのような手続きが必要なのでしょうか?

昨今、多様性を尊重する考えが広まるとともに、LGBTなど性的少数者のカップルを認めるパートナーシップ制度を導入する自治体が増えてきました。
我がうどん県(香川県)でも増えてきています。
東京新聞 TOKYO Webによれば、2021年4月1日現在、導入自治体数は100に達したということです。

パートナーシップ制度を導入した自治体では、結婚している夫婦と同じ関係の同性カップルが「パートナーシップ証明書」の発行を受けられます。
そして、2015年に渋谷区と世田谷区でこの制度がスタートして以降、それまで親族しか認められなかった生命保険の受取人に、同性のパートナーの指定を認める生命保険会社が増えてきました。
現在は、約半分の保険会社で同性パートナーを受取人にして加入できると言われています。

「パートナーシップ証明書」によって2人の関係が公に認められるようになりましたが、残念ながら法的拘束力がないため、戸籍上の夫婦に認められている権利が認められません。

例えば、万が一どちらかが亡くなったとき、遺された同性パートナーには相続の権利がありません。
そのため、遺産は亡くなった人の親族が相続することになります。
遺言書を遺したとしても、もし亡くなった人の親や子どもがいる場合は、相続の権利を主張(遺留分侵害額請求←昔の遺留分減殺請求)されれば、すべてを同性パートナーに遺せない可能性があります。

その点、生命保険の保険金は、法定相続分とは関係なく、受取人に指定された人が受け取れます。
したがって、自分に万一のことがあった場合にパートナーにお金を遺す方法の1つとして、生命保険の利用が有効となります。

同性パートナーを受取人として認める場合も、生命保険会社によって必要な書類はまちまちです。
大きく分けると、パートナーシップ証明書の提出を必要とするか、会社独自の書類を提出するかの2つに分かれます。

まず、パートナーシップ証明書を必要とする保険会社の場合、住民登録している自治体がパートナーシップ制度を導入していなければ申し込めません。
また、中にはパートナーシップ証明書とともに、任意後見契約や合意契約の公正証書を求める保険会社もあります。

ここで、任意後見とは、将来本人の判断能力が低下した場合などに、本人に代わって法律行為や財産管理などを行う後見人を自ら指名しておく制度です。
公正証書によってパートナーを任意後見人に指名する契約を結び、将来、例えば認知症で判断能力が低下したときなどに、家庭裁判所に申し出て任意後見監督人を選定してもらったうえで、パートナーが後見人になります。

後見人であれば、本人に代わって介護サービスの契約や、本人のために必要なお金を銀行口座から引き出すこともできます。
なお、渋谷区では任意後見契約と合意契約の公正証書がパートナーシップ証明書の条件となっています。

パートナーシップ証明書を必要とせず、所定の書類や住民票などで契約できる生命保険会社もあります。
居住地にパートナーシップ制度がなくても、生命保険に加入できます。
なお、契約の際、訪問して同居実態を確認するケースもあるということです。

ちなみに、自動車保険でも、同性パートナーを配偶者として認める保険会社が出てきました。
これにより、同性パートナーを「夫婦限定」の契約や個人賠償責任保険の補償の対象とすることができるようになります。
また、住宅ローンでも、同性パートナーを連帯保証人として認める銀行や、同性カップルがペアローンを組める銀行が登場しました。

配偶者として税制上の優遇措置が受けられない、相続の権利が認められないなどの不平等はまだありますが、同性カップルを夫婦として認める動きは少しずつ広がっているようです。

日本では、相続においてもそうですが、戸籍にこだわり過ぎているように思います。
時代の流れ・多様性などに対応して、生命保険のように、実態に即したものになっていって欲しいと思いますね。

生命保険の契約で同性パートナーを保険金の受取人にできるのか?について、どう思われましたか?


紀州のドン・ファン元妻逮捕で遺産の行方は?

夕刊フジによると、「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家(当時77)を殺害したとして元妻(25)が殺人などの疑いで逮捕されたことで、注目されるのが13億円超の遺産の行方です。
すでに訴訟沙汰になっていますが、今後の捜査も取り分を左右しそうです。

約13億5,000万円とされる遺産について2019年9月、紀州のドン・ファンが全財産を田辺市に寄付するとした遺言書が見つかったとして、田辺市が受け取る方針を明らかにしています。

弁護士の高橋裕樹氏は、「相続人ではない第三者に全額を相続するという遺言でも、妻、子供、親には『遺留分侵害額請求権』が認められている。このケースでは請求権を認められるのは元妻のみで、田辺市と半分ずつ相続することになる」と解説しています。
元妻には6億7,500万円が入る計算です。

これに対し、紀州のドン・ファンの兄ら親族4人は2020年5月、遺言書の無効確認を求めて提訴しました。
訴状によると、遺言はコピー用紙1枚に赤ペンで手書きされたもので、熟慮の末に作成したとは考えにくいとしています。
無効が認められた場合、「元の法定相続に従って遺産が分配され、親族側は4分の1、残りの4分の3は元妻に相続される」と高橋氏は言っています。
元妻の相続分は10億円を上回ります。

しかしながら、元妻の逮捕で状況は一変しました。
民法にのっとり相続人の相続権を剥奪する「相続欠格」という制度があるためです。
前出の高橋氏は「相続欠格の要件の一つに『故意に被相続人を死亡させて刑に処された場合』という項目がある。元妻が殺人罪で起訴され有罪が確定した場合、相続権をはく奪され、焦点は再び遺言の有効性に移る。遺言が有効なら遺産は全額田辺市に、無効と認められれば親族側が全額を分け合うことになる」と話しています。

元妻が今後起訴された場合、公判の長期化が予想されます。
「有罪か無罪か決まるまでは遺産の分割に踏み切ることはできないだろう」と高橋氏は言っています。

これとは別に、元妻は紀州のドン・ファンから引き継いだ会社の資金約3,830万円を詐取したとして、紀州のドン・ファンの知人男性で会社の元監査役から詐欺容疑で告発されています。
事件の影に、金銭問題が見え隠れしています。

真実が何かは僕には分かりませんが、相続って大変ですよね。
お金持ちは、相続人らがもめないよう時間をかけて慎重に相続税対策をしないといけないと思いますし、普通の人でも、相続税はかからなくても遺産分割は必要ですので、相続対策は必要かと思います。

紀州のドン・ファン元妻逮捕で遺産の行方は?について、どう思われましたか?


国税庁がHOYA元社長遺族の遺産90億円の申告漏れを指摘!

2015年に死去した光学機器大手「HOYA」(東京)の鈴木哲夫元社長の遺族が東京国税局の税務調査を受け、約90億円の相続財産の申告漏れを指摘されたことがわかったようです。
国税局は、鈴木氏が保有していたHOYA株を移転させたことによる相続財産の圧縮が、「著しく不適当」と判断した模様です。

過少申告加算税を含む相続税の追徴課税は約50億円で、遺族は既に納税したとみられます。

鈴木氏は2015年6月に90歳で死去しました。
関係者によると、死去する前年の2014年、保有する百数十億円分のHOYA株を資産管理会社「エス・アイ・エヌ」(以下、「エヌ社」といいます。)に現物出資し、エス社の株を取得したのち、エス社はHOYA株を完全子会社の「ティ・ワイ・エッチ」(以下、「ティ社」といいます。)に寄付しました。
ちなみに、いずれも非上場会社でした。

鈴木氏の遺族はエス社株を相続しましたが、相続税は相続財産の価格をもとに算出する必要がありますが、株価が公開される上場企業の株と違い、エス社株は時価が分からないため、独自にその価値を計算しなければなりません。
遺族側はこれを約20億円と算出し、相続税を申告しました。

これに対し国税局は金額が少なすぎると指摘したのです。
遺族側がエス社株の価値の算定に当たり、完全子会社であるティ社が持つHOYA株の存在を十分に反映していなかったということです。

これだけの金額の(結果としてなっていませんが)節税を図っているので、当然、税理士が関わっていると思われますが、少し安易すぎるのではないかと思います。
この手の節税スキームは世の中でたくさん行われていると推測されますが、色々と検討して、きちんとストーリーを描いたうえで実行しないと、損害賠償請求にもつながるのではないかと思います。
ざっくりと言うと、非上場株式の評価は、『類似業種比準価額方式』と『純資産価額方式』というものを用いて行うのですが、一般的に、前者のほうが後者より低い金額になります。
好きにどちらを選んでも良いというわけではなく、原則的に、会社の規模が大きくなると、前者のウェイトが高まり、株価が安くなっていきます。
また、計算上、その会社が『大会社』となると、前者のみを使うことになるのですが、そうなると、その非上場会社の配当・利益・純資産を用いて計算しますので、持っている上場株式の評価は関係なくなります。
それゆえ、相続税が極端に少なくなるのです。
財産評価基本通達6項は、「この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の評価は、国税庁長官の指示を受けて評価する。」と定められており、行為計算の否認の条項ではないのですが、課税当局の伝家の宝刀であることには違いありません。資産管理会社へ移すタイミング・理由などを明確にしておかないと節税が目的ということになるでしょうし、時価との乖離が大きい場合は慎重にやらないと、厳しいでしょうね。
もちろん、財産評価基本通達6項も、何がO.K.で何がN.G.というのがまったく分かりませんから、明確なものに変えないといけない時期に来ているのかもしれませんが。

国税庁がHOYA元社長遺族の遺産90億円の申告漏れを指摘したことについて、どう思われましたか?


2020年分の路線価の引き下げが大阪・ミナミの13地域に拡大!

国税庁は、先日、大阪・ミナミ(大阪市中央区)の13地域の地価について、新型コロナウイルスの影響で最大30%近い下落が確認されたとして、相続税などの算出に使う2020年分の路線価を引き下げると発表しました。
引き下げは、2021年1月に続き2回目です。
前回の対象は道頓堀周辺に限られていましたが、今回、難波や船場にまで拡大しました。

路線価は全国の主要道路に面した1平方メートル当たりの土地評価額で、毎年1月1日時点の調査で決められています。
地価の約8割を目安としているため、下落幅が20%を超えると路線価の方が高くなり、算出される税額も高くなってしまいます。
その不利益をなくすため、国税庁は3か月ごとに地価を調べ直しています。

前回の再調査(2020年7~9月)では、心斎橋筋2丁目、道頓堀1丁目、宗右衛門町の3地域の地価が2020年1月と比べて23%下落したことが分かり、路線価を引き下げました。
今回の再調査(2020年10~12月)では、この3地域に加え、難波千日前や日本橋1丁目、南船場3丁目など、計13地域で21~28%の下落が確認されました。

金融庁は、「訪日客の不在が長期化している影響」とし、13地域について、路線価に補正率(0.90~0.98)を掛けて減額します。

今回の再調査では、そのほかに、東京都新宿区の「歌舞伎町1丁目」で15%、名古屋市中区の「錦3丁目」で16%、京都市東山区の祇園で14%程度、神戸市中央区の三宮駅付近で8~13%の下落がそれぞれ確認されましたが、いずれも路線価の引き下げは見送られました。

大阪のミナミは、コロナ前は外国人だらけでしたから、地価が大きく下落していますね。
相続税の計算上は引き下げは嬉しいでしょうが、資産としての価値を考えると厳しいですね。
それ以外の、新宿の歌舞伎町、名古屋の錦3丁目、京都の祇園、神戸の三宮駅付近も地価と路線価が近づいているわけですね。
まだまだ新型コロナウイルスは収まらないでしょうから、2021年分の路線価はかなり下がるでしょうね。

2020年分の路線価の引き下げが大阪・ミナミの13地域に拡大したことについて、どう思われましたか?


亡くなった人の銀行預金をおろす方法!

DIAMONDonlineに橘慶太税理士の記事が載っていますが、相続が発生すると、その方の預金口座は凍結されます。
預金の払い戻しを受けるためには、相続人全員の同意と印鑑が必要でした。

そのため、「相続人同士の仲が悪い」「遠方にお住まいのため共同で手続きができない」ときなどは、故人の預金を引き出すことができず、当面の生活費や葬儀に充てるための費用を工面できませんでした。

そこで2019年7月より、預金の払い戻し制度が始まりました。
これにより、相続発生後に凍結されてしまう銀行口座について、相続人の同意がなくても一定の金額を払い戻すことができるようになりました。

一定の金額とは、各銀行の相続開始時の預金額に3分の1と、その相続人の法定相続分を乗じて計算した金額とされており、その金額が150万円を超える場合は150万円が上限となります。

例えば、相続人が子ども2人であれば、各相続人の法定相続分は2分の1ですので、仮に預金額が600万円であれば、600万円×3分の1×2分の1=100万円となるので、100万円を払い戻すことが可能です。

もし、預金額が1,200万円であれば、1,200万円×3分の1×2分の1=200万円となり、150万円を超えているので、払い戻せる金額は150万円になります。

また、遺産分割協議が難航し、調停や審判を行う場合で、家庭裁判所が必要性を認めた場合には、この金額を超える部分の引き出しも認めてもらえるようになりました(仮分割の仮処分の要件緩和)。

当初、使いやすそうな制度に思えたのですが、実際の手続きには、法定相続分を明らかにするために、亡くなった方の出生から死亡時までの戸籍謄本と相続人全員の戸籍謄本が必要です。
申請してから振込までに2週間以上かかる銀行もありますので、葬儀費用に充てるには間に合いません。

ただし、葬儀費用のためではなく、当面の生活費の確保のためということであれば、とても有効な制度と言えるでしょう。

なお、この払い戻したお金を葬儀費用に充てる場合はいいのですが、もしも、相続人の自分の生活費に使った場合には、相続放棄ができなくなってしまいます。
そういった面でも、この制度の利用は慎重に考えなければいけません。

ちなみに、ちょっと悲しい話ですが、葬儀費用を誰が負担すべきかを争った裁判は過去にいくつかあります。
裁判の結果、①相続前から葬儀社との間で負担者が決まっていた場合にはその人、②相続人の話し合いで負担者が決まればその人、③話し合いで決着がつかない場合には、喪主負担とすることが通例となっています。

このあたりの知識も持っておいて損することはないでしょう。

以前から、亡くなってから葬儀費用を預金から引き出そうとすると、口座が凍結されて引き出せないということはよく耳にするせいか、相続税申告のお手伝いをしていると、最近は、亡くなる直前や、亡くなった直後に預金を引き出しているケースをたまに目にしていましたが、こういう制度もありますので、知っておくことは重要ですね。
あとは、亡くなる直前に引き出しても、亡くなったときに残っていたものについては相続財産になりますので、申告漏れがないようにしたいですね。

亡くなった人の銀行預金をおろす方法について、どう思われましたか?


「借金すれば相続税対策になる」に騙されるな!

ダイヤモンドオンラインに、橘慶太税理士の記事が載っています。
コロナ禍では、お金を増やすより、守る意識のほうが大切です。
相続税は、1人につき1回しか発生しない税金ですが、その額は極めて大きく、無視できません。
家族間のトラブルも年々増えており、相続争い(争族)の8割近くが遺産5,000万円以下の「普通の家庭」で起きているのです。

ちまたでよく聞く「借金をすれば相続税対策になる」という話を考察していきましょう。
結論から言うと、この話は嘘です。
不動産を購入するから相続税が減るのであって、借金やローン自体に相続税を減らす効果があるわけではありません。
手元に余裕資金のある人は、手元の預金で不動産を買っても、借金して不動産を買ったとしても、減る相続税の金額は同じです。
つまり、相続税対策のために無理にローンを組む必要はないのです。

ただし、生活費や将来の相続税の納税資金を残しつつ、規模の大きめな不動産を買いたい方は、あえてローンを組んで不動産を買うのもよいでしょう。

不動産を買うために手元の資金をほとんど使い、相続税の支払いに充てる資金を無くしてしまった場合は、①延納(税金の分割払い)、②銀行から借金をして相続税を払う、このいずれかを選ばなければいけません。
銀行は、相続税を払う目的でもお金を貸してくれますが、一般的にこの場合の金利はかなり高く、年利3~10%前後になることが多いです。
ちなみに、延納の利子税は1%前後で銀行の金利よりも安いです。
しかしながら、延納は、当面の生活費(3か月分)だけの金銭を残し、それ以外の金銭はすべて納税に充て、それでも賄い切れない部分にだけしか認められません。
非常に厳しい制度なのです。

一方、不動産を買うためのローンは、不動産に抵当権を設定される代わりに、金利は比較的安く、自宅として使うなら住宅ローン控除が使え、投資用として使うなら利息は経費として扱えます。
相続税を払うための借り入れに比べてかなり得です(相続税を払うための利息は経費にできません)。
そういった意味でも、あえてローンを組んで余裕資金を確保しておくのも一つの手です。

「相続争いは金持ちだけの話」ではありません。
実は「普通の家庭」が一番危ないのです。
2018年に起こった相続争いの調停・審判は1万5,706件。
そのうち、遺産額1,000万円以下が33%、5,000万円以下が43.3%です。
つまり、相続争いの8割近くが、遺産5,000万円以下の「普通の家庭」 で起きています。
さらに、2000年から2020年にかけての20年間で、調停に発展した件数は1.5倍以上に増えており、今後もさらに増えていくことが予想されます。

なぜ、普通の家庭で相続争いが起こるのでしょうか?

「財産がたくさんある家庭」が揉めると思われがちですが、それは間違いです。
揉めるのは 「バランスが取れるだけの金銭がない家庭」 です。
例えば、同じ5,000万円の財産でも、「不動産が2,500万円、預金が2,500万円」という家庭であれば、一方が不動産を、もう一方は預金を相続すれば問題ありません。
ところが、「不動産が4,500万円、預金が500万円」ならどうでしょうか?
不動産をどちらか一方が相続すれば、大きな不平等が生じます。
こういった家庭に相続争いが起こりやすいのです。

多くの方が「私たちの家庭事情は特殊だから」と考えがちです。
しかしながら、相続にまつわるトラブルには明確なパターンが存在します。
パターンが存在するということは、それを未然に防ぐ処方箋も存在するのです。

記事には書いていませんが、相続財産が少ないほどもめる件数が多いというのは、分母がそもそも違うという面はあるのかもしれませんが、相続財産がそれなりにある方は、相続対策をしているということだと思います。
あとは、相続税がかかるかかからないかを問わず、遺産分割、つまり、財産を分けることはしないといけないからです。
僕も良く言っていますが、『借り入れをすれば相続税が安くなるというのはウソ!』など、間違った知識をお持ちの方も多いのも事実かと思います。
『うちは関係ない。』と思わずに、早めに相続対策はしましょうね。

「借金すれば相続税対策になる」に騙されるなということについて、どう思われましたか?


10年分の管理費相当額の納付で相続した土地を国有化できる制度案!

2021年03月26日(金)

読売新聞によると、政府は、先日の閣議で、所有者不明土地問題の解消策を盛り込んだ民法などの改正案を決定しました。

相続登記や住所変更登記の申請を義務化することなどが柱です。

今国会での成立を目指し、2023年度にも施行するようです。

改正案では、相続人が相続した土地を手放したい場合、権利関係に争いがないなどの要件を満たしていれば、10年分の管理費相当額を納付することで、土地を国有化できる制度も新設するようです。

土地の所有者が特定できない場合、裁判所が管理人を選定する制度も設けました。

僕も、年間数件、相続税の申告のお手伝いをさせていただいておりますし、相続税対策のお手伝いもさせていただいておりますが、亡くなられた方が農家、相続人がサラリーマンというケースが結構多く、空き地を含めて、相続した土地をどうするか?ということが問題となることが多いです。
都会の違い、地方は土地が簡単には売れないからです。
また、最近は、相続人が県外にお住いのことも多く、なおさら、土地をどうするか?ということが悩ましい問題になります。
こういう制度ができると、選択肢の一つとして、すごく良いと思います。
管理費相当額がどれくらいになるのかが、この制度が使われるか使われないか、重要な気はしますが。

10年分の管理費相当額の納付で相続した土地を国有化できる制度案について、どう思われましたか?


少子高齢化時代反映し相続人のいない方の国への遺産漂流が603億円!

産経新聞によると、財産を残して死亡したものの相続人がおらず、換金の末に国が引き取った遺産の額が令和元年度は603億円に達し、わずか4年の短期間で約1.4倍に急増したことが、先日、最高裁への取材で分かったようです。
少子高齢化の影響とみられます。
遺産を残した人の思いとは裏腹に、国による「相続」を阻もうとした身内が、遺言書を偽造するなど不正に手を染めるケースもあるようです。
自らの死後、誰に何をどれだけ渡したいのか、早めの相続準備が求められていると言えるでしょう。

故人が遺言書を残さず死亡した場合、民法の規定に基づき、遺産は「法定相続人」が遺産分割協議で相続します。
配偶者は常に相続人となり、ほかの血族については子、孫、親などの順で相続します。
兄弟姉妹が死亡していれば、その子に当たる甥(おい)や姪(めい)にも相続権があるものの、遺言書がある場合を除き、いとこを含む遠縁の親族には権利がありません。

相続人が存在しない遺産については、行政機関などの申し立てを受け、家庭裁判所が選任する相続財産管理人が整理します。
法定相続人のほか、内縁の妻や、介護を続けた「特別縁故者」がいないことを改めて確認し、不動産などは現金化した上で国庫に入れます。
ある法曹関係者は「少子高齢化を背景に、身近な親族や晩年の世話をしてくれる人がいないまま亡くなる人は増えている」と説明しています。

最高裁によると、相続人不在で国が「相続」した遺産の金額は、右肩上がりで増加しています。
平成27年度は約420億円でしたが、平成30年度は過去最高額の約627億円に。令和元年度は約603億円と前年よりもわずかに減少したものの、対平成27年度比で約1.4倍に増えました。

故人が遺言書を残していれば、法定相続人以外の人でも遺産相続は可能です。
このため、遺言書の偽造トラブルが後を絶たないようです。

関係者によると、兵庫県内で法律事務所を営んでいた40代の元男性弁護士は2020年初め、亡くなった大阪府内の女性が残した約2億円の遺産を相続できないか、との相談を女性のいとこから受けました。

元弁護士は「(故人の)全財産をいとこに包括遺贈する」とした文案をいとこに示し、いとこが女性の筆跡をまねた手書きの遺言書を実際に偽造しました。
2020年5月に大阪家裁に提出し、相続できるようにしました。

ところが、その後偽造が疑われ、兵庫県弁護士会の調査に元弁護士は不正を認めました。
「遺産をいとこに遺贈させた方が故人の遺志を反映できると思った」などと説明しましたが、元弁護士は、有印私文書偽造・同行使などの罪で在宅起訴され、2020年11月に懲役2年、執行猶予4年の有罪判決を受けました。

厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所がまとめた「50歳時での未婚の割合」によると、平成27年で男性は23.37%、女性は14.06%と、それぞれ過去最高を更新しました。
このデータは生涯未婚率とも呼ばれます。
厚生労働省の推定では、生涯未婚率は今後さらに上昇し、法定相続人がいないまま亡くなる人の数も増えるとみられます。

電話相談を受け付ける大阪弁護士会「遺言・相続センター」の蝶野弘治弁護士によると、2020年は、新型コロナウイルスに感染し命を落とすといった不慮の事態に備え、遺産分割や遺言書作成の方法を尋ねる高齢者の相談が特に目立ったそうです。
蝶野弁護士は「残された財産をめぐって遺族同士が相争い、関係が悪化する例は少なくない。遺言書を残すなどして、元気なうちに『終活』に向き合うことが大切だ」と話しています。

国庫に入るのはもったいないと考えるのは分からなくもありませんが、遺言書の偽造は決して認められるものではありません。
弁護士が偽造のお手伝いをしているというのも驚きですが、『相続対策はできるだけ早めに!』というのを改めて感じた記事でした。
皆さまも、できるだけ早めに相続対策に取り組みましょうね。

少子高齢化時代反映し相続人のいない方の国への遺産漂流が603億円もあったことについて、どう思われましたか?


ポーラ・オルビスHDの鈴木社長が保有する株式の売買契約書が「偽造の可能性が高い」との判決!

ダイヤモンド・オンラインによると、化粧品大手ポーラ・オルビスホールディングス(HD)の鈴木郷史社長が保有する同社株式(以下、HD株)のうち4,191万株(2021年1月29日終値で時価総額877億円)は、元をたどればグループ2代目社長が亡くなった後、鈴木社長が指示して有価証券売買契約書を偽造し入手していた可能性が高いようです。

ポーラ・オルビスHD創業家の巨額遺産裁判で、東京地方裁判所(東京地裁、伊藤繁裁判長)は、2021年1月29日、被告の鈴木社長の指示によって上記の不正が行われた可能性が高いと判断しました。
原告の鈴木千壽氏の訴えを全面的に認める判決を出したのです。
鈴木千壽氏は、鈴木社長の叔父でグループ2代目社長を務めた鈴木常司氏(2000年死去)の妻です。

訴えは、鈴木社長保有のHD株4,191万株が「本来、常司氏死亡後に親族間で分割されるべき遺産であった」ことの確認を求めるものです。
仮に地裁判決が確定すれば、4,191万株は法定相続のやり直しにより、その4分の3(3,143万株、時価総額658億円)が鈴木千壽氏の手に渡る見込みです。

4,191万株は同社の発行済株数(自己株式除く)の18.93%を占め、株式相続のやり直しと鈴木社長の不正濃厚認定は、「株の支配」に大きな変化をもたらします。
遺産裁判によって、鈴木社長を中心とした現経営体制は崩壊しかねません。

以前から興味を持っていたポーラ・オルビスHD創業家の巨額遺産裁判に関し、東京地方裁判所の判決が出ました。
個人的には、非常に安い価格での有価証券売買契約書だったので、本当にありうるのだろうかと思う一方、上場企業のトップともあろう方がそんなことをするのだろうかという、一体どうなるのだろうかと気にはなっていましたが、東京地方裁判所は偽造という判断を下しましたね。
上場企業では前代未聞のできごとだと思いますので、今後どうなるのか楽しみです。
偽造だとすれば、社長では本来なかったということになるでしょうから、過去の役員報酬や株式の配当なんかはどうなるんでしょうね?

ポーラ・オルビスHDの鈴木社長が保有する株式の売買契約書が「偽造の可能性が高い」との判決が出たことについて、どう思われましたか?


土地登記を相続から3年以内にしなければ過料!

日本経済新聞によると、法制審議会(法相の諮問機関)は、先日、相続や住所・氏名を変更した時に土地の登記を義務付ける法改正案を答申しました。
相続から3年以内に申請しなければ10万円以下の過料を科します。
所有者に連絡がつかない所有者不明土地は全体の2割程度に達し、土地の有効活用の弊害になっています。

法制審の総会で民法や不動産登記法などの改正案の要綱を示しました。
政府は3月に改正案を閣議決定します。
今国会で成立させ、2023年度にも施行します。

現状では、相続が発生しても登記は義務ではありません。
申請しなくても罰則はありません。
土地の価値が低かったり、手続きが面倒と感じたりした場合は、放置する例があります。
死亡者の名義のまま年月を経れば、所有権の把握は難しくなります。

所有者が不明の空き家や荒れ地は処分ができず、周辺地の地価が下がったり景観が悪化したりする問題があります。
公共事業や民間の都市開発が一部の所有者不明土地のために進まないケースも多いようです。

法務省によると、所有者不明土地が発生する理由の66%は相続登記がないことで、34%が住所変更の不備だそうです。

改正案では取得を知ってから3年以内に登記を申請しなければ10万円以下の過料を科します。
住所変更や結婚などで氏名が変わった場合も、2年以内に申請しなければ5万円以下の過料になります。
法人が本社の登記変更を届け出ない場合も過料の対象になります。

一連の罰則は、法施行後に新たに相続する人らが対象になります。
施行前の相続などに伴う問題は一定の猶予期間を定めて適用する見通しです。

登記手続きの負担は減らします。
相続人のうち1人の申し出で登記ができます。
10年間、届け出がなければ行政が法律で定める割合で遺産を配分する「法定相続」にします。

行政が住民基本台帳ネットワークで死亡者を把握し、登記に自動的に反映する仕組みもつくります。
死亡者が名義人だった不動産の一覧情報を発行して親族が簡単に把握できるようにします。

土地やビルなどの建物の共有者が不明でも改修や売却をしやすくします。
裁判所の確認を経て公告し、他の共有者の同意で利用目的を変更できます。
短期間の賃貸借は共有者の過半数で決められます。

裁判所が管理人を選べば、不明の所有者に代わって土地や建物の売却もできます。
代金は所有者が判明した場合に備えて供託します。
商業地などでは共有者が分からず、有効利用ができない不動産も多くなっています。
制度が広がれば都市開発が進む可能性があります。

今回の法改正が実現すれば、新たな所有者不明土地が生まれることを抑える効果はありそうです。
一方で既に所有者が不明になっているへき地の山林などでは、公共事業や民間の開発の対象外なら、引き続き放置される可能性があります。

改正されることは良いことです。
しかしながら、過料が10万円以下というのはどうなのでしょうか?
地価の高いエリアにある土地、面積の広い土地とかだと、登録免許税や司法書士の報酬などで10万円を超えるでしょう。
そのようなケースだと、過料の方がマシという方も出てくるのではないでしょうか?
登記した方が安くつくようにしないと、実効性に欠けるでしょうね。

土地登記を相続から3年以内にしなければ過料となることについて、どう思われましたか?


保険証券に載っていない人が保険金を受け取れる!

ファイナンシャルフィールドによると、保険証券に載っている死亡保険金の保険金受取人ですが、受取人を変更する場合、基本的には、契約者が被保険者の同意を得て手続きを行います。

ところが、死亡保険金の受取人を変更の手続きをせずに変える方法があるのです。
どういうことでしょうか?
死亡保険金の受取人を遺言で指定することができるのです。
受取人の変更にあたり保険会社の手続きを行う時に、受取人の同意を得る必要はありません。

例えば、以下のような生命保険の契約があったとしましょう。
生命保険会社:X
契約者:Aさん
被保険者:Aさん
死亡保険金受取人:Bさん(保険金受取割合100%)

Aさんは遺言を作成することにし、その内容に「死亡保険金の受取人をCに変更する」としました。
遺言の作成では、推定相続人(=相続が現実になった時には相続人になる)の同意は不要です。
特に秘密証書遺言の場合、公正証書遺言は2人以上の証人が必要ですが、推定相続人は証人になることはできません。
つまり、遺言によって受取人を変更する場合も同じです。
先述の例でいうと、Cさんが死亡保険金の受取人になったという事実は、Aさんの遺言を見て初めて知ることとなります。

なお、Aさんが遺言によってBさんからCさんに受取人を変更した場合、生命保険会社もその事実を知る由もありません。
つまり、Aさんが契約者・被保険者である生命保険の契約における保険金受取割合100%の受取人として、BさんとCさんの2人が存在することになってしまうのです。

Aさんに相続が発生した場合、どのような展開になるのでしょうか?
BさんとCさんの両方が、それぞれ受取割合100%の死亡保険金を受け取ることができるのでしょうか?
それは、できません。
では、BさんとCさんそれぞれが受取割合50%の死亡保険金(=2人合わせて受取割合100%の死亡保険金)を受け取ることになるのでしょうか?
そうではありません。
答えを言葉飾らずに言えば、BさんとCさんのいずれか、早い者勝ちということになります。

では、保険金の請求手続きに違いはあるのでしょうか。
Bさんの保険金請求は、保険金請求書や死亡診断書、本人確認書類、保険会社によっては戸籍抄本の他、状況によっては他に必要な書類などを生命保険会社Xに送ります。
基本的に、この手続きについてはCさんも同様です。

ただし、Cさんは上記に加え以下の手続きを踏む必要があります。
保険法73条では、『保険金受取人の変更は、遺言によっても、することができる。遺言による保険金受取人の変更は、その遺言が効力を生じた後、保険契約者の相続人がその旨を保険者に通知しなければ、これをもって保険者に対抗することができない』と書かれています。
保険者とは、先述の例でいうと生命保険会社Xです。
Cさんが保険契約者、つまりAさんの相続人となった場合、Cさんが生命保険会社Xに遺言書を送付して通知する必要があります。
ちなみに、保険金の支払い手続き後、遺言書の原本は返却されます。

保険金請求の手続きにおいて、スムーズに受け取ることはできるのはBさんのほうでしょう。
Bさんは、保険金の請求書を準備するにあたり、他の相続人に諮ることなく、必要な書類を準備できるからです。
また、Bさんは(死亡保険金に限っては)遺言の中身を知らなくても良いのです。

しかし、Cさんのほうは、遺言を見た時に初めて、自らが死亡保険金の受取人であることを知ります。
そして、遺言の原本は(原則として)一通しか存在せず、その一通しか存在しない遺言を生命保険会社Xに送らなくてはなりません。
当然、他の相続人に諮る必要があるでしょう。

生命保険会社Xは、BさんでもCさんでも、保険金を支払ってしまえばその役割を終えることになるので、相続においてこれ以上の関わりを持つことはできません。

遺言によって保険金受取人を変更することは、受取時のトラブル・相続トラブルを生じさせてしまう可能性を秘めています。
こういった事態をしっかり考慮して、検討・手続きを行うことをおすすめします。

遺言による保険金受取人の変更は、2010年6月に施行された保険法によります。
施行前に契約が成立している生命保険では、遺言によって受取人を変更できないこともありますので、生命保険会社に確認する必要があります。

前述のとおり、相続が発生した時に「死亡保険金の受取人を遺言で変更した」がゆえに、相続トラブルに発展してしまう可能性があります。
保険金受取時・相続時のさまざまな状況を想定し、しっかりと検討しましょう。

当初、受取人として考えていたものの、何らかの理由で気が変わり、遺言で受取人を変更することもあるでしょう。
遺言で受取人を変更できることは専門家であれば当然知っていると思いますが、実行する際には、もめる原因とならないように気をつけましょうね。

保険証券に載っていない人が保険金を受け取れることについて、どう思われましたか?


大手銀行の「通帳有料化」が与える相続税申告への意外な影響!

みずほ銀行は「2021年1月18日以降に新規で口座開設する70歳未満の人」から「新規発行時と繰越時」の通帳発行手数料を有料化し、通帳1冊につき1,100円の手数料が発生するようになりました。
また、三井住友銀行でも「2021年4月1日以降に新規で口座開設する18歳から74歳までの人」を対象に、年550円の手数料が発生することが決まっています。
幻冬舎ゴールドオンラインは、そこで相続税申告を数百件経験した相続・事業承継専門の税理士法人ブライト相続の山田浩史税理士に、通帳の有料化に伴う相続税申告の影響と対策について解説してもらっています。

税理士が相続税申告に関与する場合、一般的には亡くなる前の5~6年分の通帳を確認します。
残高証明があれば亡くなった時点の口座種類、口座番号、金額が明らかになるにもかかわらず、通帳の中身を確認するのは、通帳には相続税申告書を作成するための多くのヒントが隠れているためです。
具体的には通帳から下記のような取引を探し、申告書作成のヒントにします。
●親族への資金移動(親族への振込や、親族名のメモ)
●預金口座からの多額の出金(一度に30万~50万円以上)
●相続開始直前の出金(手許現金の金額の推測のため)
●証券会社との取引や配当金の入金
●生命保険料の支払いや個人年金の入金
●定期的な入金(収入)と出金額(生活費)

相続税の申告において、親の財産を子どもが申告するケースが多いですが、子どもが親の財産内容や取引をまったく把握していないということは少なくありません。
生前贈与を行っていたことは覚えていても、その時期や金額をはっきりと覚えていないというケースもあります。
通帳で事実を確認し、それを相続人に質問していくという作業をするために、通帳は欠かすことができない資料なのです。

申告のお手伝いをしていると、亡くなった人の通帳がないというケースは現在でも多くあります。
では、古い通帳が残っていない場合、実務上はどうするのでしょうか?
相続人の間で資金移動が絶対にないというケースであれば確認を省略することもありますが、それ以外のケースでは取引履歴を銀行から取得することをおすすめしています。
相続人から依頼を受けて、専門家が取得代行まで行うこともあります。

この場合、銀行の手数料がかかります。
みずほ銀行の場合は1か月当たり330円ですので、仮に5年分を取得すれば、330円×12月×5年=19,800円の手数料となります。
取得を専門家に依頼すればその手数料もかかりますし、取引銀行の数が多ければそれなりの費用と時間がかかります。

三菱UFJ銀行はまだですが、メガバンク2行で新規口座の通帳発行が有料化されることに伴い、徐々にデジタル通帳(紙でない通帳)を利用する人が増加するのは間違いなさそうです。
この動きはすでに広がりを見せ始めており、他の金融機関でも有料化を行うことが発表されています。
ちなみに、三菱UFJ銀行も、「2021年7月1日以降の新規口座」を対象に、2年以上利用がない口座は年1,200円(税別)の口座管理手数料を徴収することが発表されました。

今現在でも50代、60代の人が亡くなった場合に、インターネット銀行の取引があることはわかっているものの、相続人がそのパスワードを知らないことから、取引履歴をプリントアウトすることができないというケースがあります。
このような場合も、手数料や手間の兼ね合いから必ずしも取引履歴を取得するとは限らず、紙の通帳があるときと比較して、税理士が亡くなった人の通帳を確認できずに申告書を作成せざるを得ないケースが多いように思われます。

一方、税務当局は必要に応じて自由に取引履歴を確認することが可能ですので、税理士が確認できていない取引について指摘され、対応が後手になることが増加しそうです。

また、金融機関は過去10年間の取引履歴の保管義務があるものの、それ以降は行内のルールに従って破棄しているはずのため、税務調査での通帳確認も一部の例外を除いて最大10年間といわれてきました。

ところが、三井住友銀行ではデジタル通帳(三井住友銀行は「Web通帳」と呼んでいます)の利用者は2019年10月以降の取引について、最大30年間の取引を見ることができる予定になっています。
利便性が高まる一方、データが残っていることから将来的には税務調査で10年以上前のことが論点とされるケースが出てくるかもしれません。

有料化の対象は「新規」で口座開設するものが対象です。
今現在、紙の通帳を利用している人は、これまでと同様に手数料がかからないので、高齢者は今までどおり、紙の通帳をしっかりと保管したほうが相続税申告の観点からは好ましいといえるでしょう。

なお、みずほ銀行では毎年1月時点で過去1年間通帳記帳がない方は自動的に「e-口座」という紙の通帳が発行されない口座に移行してしまうため、定期的に記帳するよう注意が必要です。

また、利便性の面を含め、インターネット口座に切り替えたいという人は定期的に取引履歴を家族が利用できるPCにPDF等で保管しておくことや、家族にIDやパスワード等を残すなど対策が必要です。

デジタル遺産という言葉を耳にして久しくなりましたが、その管理と承継の重要性は今後ますます高くなりそうです。

本当は、マイナンバーにすべて口座を紐づけすれば良いのでしょうが、反対もあり、できないでしょうね。
個人的には、マイナンバーを導入するのであれば、そこまでやらないといけないとは思いますが。
まずは、口座を手数料がかかる前に開設しておくということも重要だと思いますね。
あとは、過去の経験上、税務調査において、数十年前の取引が確認できれば反論できるかもしれないにもかかわらず、金融機関が10年しか保管していないということで、悔しい思いをしたこともあります。
良い方に働くか、悪い方に働くか分かりませんが、取引を確認できる期間が延びるということは個人的にはありがたいことだと思っています。

大手銀行の「通帳有料化」が与える相続税申告への意外な影響について、どう思われましたか?


浅香光代さんの内縁の夫が「財産は息子たちと分けてと遺言あった」と独白!

2020年12月13日、すい臓がんのために波乱の生涯を終えた女優の浅香光代さん(享年92)ですが、週刊朝日は浅香さんと事実婚の関係にあったコメディアンの世志凡太さん(87)に独占インタビューしています。

2人が一緒に暮らした約30年の年月、がんがあちこちに転移し「余命3か月」と宣告された最後の日々、浅香さんの「遺言」など、初めて語る数々の秘話を明かしていただいています。

世志さんが浅香さんと暮らしていたのは東京・浅草にある事務所兼自宅の5階建てのビルで、通いのお手伝いさんと猫の「たっくん」(浅草福猫太郎)と、3人と1匹の暮らしでした。

「このビルを建てたのが1991年。ビルができた時から一緒に暮らしていましたから、もうかれこれ約30年になります」
浅香さんは世志さんより5つ歳上で、ビル内にはエレベーターがあり、3階に上がると世志さんの部屋でした。

「この部屋で、浅香と食事をして語り合い、4階の寝室に上がって寝ていました。ベッドは隣合せでしたが別々に分かれていました。とてもかわいがっていた猫の『たっくん』が浅香のふとんに潜り込んできて、寝ていました。寝室の私のベッドの枕元には浅香の分骨がまつってあります。いつでもお参りできるようにね。大勢お参りに来てくれてますよ」

浅香さんは3年前から、心臓にペースメーカーを入れていたそうです。
「若い頃から、心臓がドキドキする方だったそうです。浅香は18年に90歳の卒寿のお祝いパーティを盛大に催しましたが、その時には既にペースメーカーを入れていました。本人は『肋骨のソバにデッパリがあってやだね』って言ってましたがね」

異変があったのは2020年10月中旬のことです。
浅香さんの最後の出演番組となったNHKの「アナザーストーリーズ 運命の分岐点 『阿部定事件〜昭和を生きた妖婦の素顔〜』」を撮り終えた後のことでした。
「自宅の、私が今座っているこのソファーで収録しました。その時はいつもと変わらず歩いてしゃべっていたんですが、3〜4日経って寝込むようになったんです。ソファに私が『そんなとこで寝ちゃだめだよ。ちゃんとベッドで寝なよ』と言うと、ベッドに這いずり上がるようにして寝ていました。足がしびれてトイレに行けないって言うから、これはいけないと思った」

さっそく主治医に相談し、10月末まで2週間ほど介護施設に預かってもらうことになったそうです。
「施設に入って3日目くらいに総合病院に入院することになって、そこでがんが発見されました。医師から『あちこちに転移していて、あと3か月の命です』と宣告され、愕然としました。しかも、新型コロナウイルスの感染予防のために面会謝絶状態となり、思うように面会することもできなくなってしまいました」

ようやく面会がかなったのは、浅香さんが亡くなる1週間前のことで、世志さんは地元の後援者と一緒に見舞いに行ったそうです。

「『わかるかい、6番目の亭主の世志凡太だよ』と言ったら、本人はうなずくだけ。言葉は出なかったけど、私とわかったんじゃないかと思います。それが、私たちの最後の会話でした……それから亡くなるまで私に知らせはなく、最期を看取ることはできませんでした」

2020年12月17日に、家族葬がしめやかにとり行われました。
喪主は長男が務めました。
「家族葬の時、私は内縁の夫だという理由で友人・知人の席に座らされ、妙な感じでした。だから、今度は別のかたちで『忍ぶ会』を盛大にやりたいと思っています。30年前の二人の披露宴は、私がもともとジャズ屋なので、クレイジーキャッツのメンバーとジャズの演奏をしたり、浅香が劇団の連中に引っ張られた人力車に乗っかって登場し、踊りを披露してました。仲人は、はかま満緒、高橋圭三、政治家の福田康夫、当時の世田谷区長と4人いましたね。それはにぎやかな式でした。本人も、そういう送られ方を望んでいるのではないかと思うんです」

ところで、30年も二人で暮らしながら、何故、入籍しなかったのでしょうか?
「私は若い頃から不動産の売買をしていて借金があったから、浅香に迷惑がかかることになってはいけないと思い、入籍はしませんでした」

事実婚なので通常は世志さんに相続の権利はないが、浅香さんは生前、自身の「終活」の一貫として「遺言書」を作っていたそうです。
「ちゃんと法的な立ち会いも入った遺言書です。そこには、『遺産は息子たちと私とで3人仲良く分けて』という主旨のことが書いてありました。遺産と言っても、この5階建てのビルの土地は別の人の持ち物だし、建物だけ。そんなにはありません。貯金などすべて合せて数千万円くらいです。私は、子供たちと平等に3分の1ずつ分ければいいと思っています。ビルの建物も売却する予定で話が進んでいます。ただ、浅香は一生、浅草にいたいと言っていて浅草が大好きでしたから、売却してもここを借りる予定でいます」

浅香さんは9歳で舞台劇団の一座に加わるようになり、「浅香光代一座」を旗揚げで、浅草や新宿など各地で興行しました。
そのうちに、ジャズマンだった世志さんと知り合い、今日に至っています。
世志さんは、こう回想しています。
「戦後の一時期、浅香は舞台で、胸のさらしが落っこちそうになると暗転する、そういう“チラリズム”の演出をやっていて、これがまた人気になりましたね」
60年代に入ると、長谷川伸の名戯曲「一本刀土俵入」や「勧進帳」などの演目で大劇場で舞台公演をし、女剣劇のスターになりました。

日本舞踊では全国に3千人以上の門弟がいる「浅香流演劇舞踊団」を主宰していました。
弟子の中には著名人もいたようです。
「昨年亡くなった芸能リポーターで目黒区議の須藤甚一郎さんや梨元勝さん、オスマン・サンコンさんも、舞踊の弟子でしたね。浅香流の『名取』にもなれたんじゃないかな」
浅香さんはきっぷのよい性格で、稽古場では人前で胸のさらしを取り替えても気にしなかったそうです。

「稼いだお金はほとんど、衣装、かつら、大小の刀などにつぎ込んでいました。私はそんな彼女の仕事へのひたむきさに惚れましたね」
プロ野球監督だった野村克也氏の妻、野村沙知代さんとは、1999年から3年くらい「ミッチー・サッチー騒動」でお茶の間の話題をかっさらった。
「もともと、ノムさん(野村克也氏)とサッチーさんと私たち4人は古くからの知り合いでした。サッチーさんの情報が浅香に集まるものだから、テレビリポーターやスポーツ紙、週刊誌の記者たちが連日、うちに詰めかけていましたよ。今思えばたわいもないネタで盛り上がったものですが、うちはサッチーから名誉毀損で訴えられ、110万円の支払い命令を受けました。でも、サッチーはその後、騒動について『あれは浅香光代さんを有名にするためにやってあげたのよ』なんて言ってましたけどね」

様々な修羅場をくぐり抜けてきた浅香さんですが、この1年くらいの暮らしぶりはどうだったのでしょうか?

「1日5食べていましたよ。眠っているか食べるか、でしたね。2人で外食へもよく行きました。浅草の老舗の喫茶店『デンキヤホール』の『ゆであずき』とオムレツの皮で巻いた『オムマキ』が大好物でしたね。ラーメン店へもよく出かけました」

世志さんは今後、茨城県に引っ越す計画を立てている。
「茨城県に全部で2万5,000坪くらいの広い土地がありまして、開発する会社の役員になっています。そこに浅香光代の芸能記念館、介護施設、ショッピングモールを造りたいと思っています。私は昔から、売れてナンボの芸能界だから、売れないで下の方でうろちょろする人生はつまんねぇと思っていましてね。新型コロナで、歌い手も役者もスタッフもどれもこれもみんな食えなくなっているでしょう。地方の方が、面白い時代ですよ。やりがいのある時代でもあります。才能はあるけど、埋もれている芸人にどんどんと仕事を与えたいと思っています」
FMスタジオなども設け、30席前後の客席もつくり、日本舞踊や三味線の演奏者などに芸を披露してもらう構想も持っているそうです。
「茨城県は都道府県別の魅力度ランキング(ブランド総合研究所調査)で42位。そんな茨城県を活性化したいと思っています。ちょっとこれからは違う世志凡太の生き方も模索したい」

前述の、浅香さんの最後の出演番組となった「アナザーストーリーズ 運命の分岐点 『阿部定事件〜昭和を生きた妖婦の素顔〜』」は、浅香さんが亡くなった後の2020年12月22日に放送されました。
浅香さんは定と実際に交流があったそうです。
「浅香の最後にふさわしいドキュメンタリーになりました。浅香がいないのは寂しいけど、浅草のみなさんに愛された浅香光代なんだから、天寿をまっとうし、今でも慕われ、浅香も満足だと思います」

形式ではなく、実態で判断すべきものだと思いますが、事実婚の場合、民法で相続権は認められておらず、税法(相続税法)でも基本的に民法の規定に従います。
そのような中、きちんと『終活』をして、公正証書遺言を作っていたというのは、素晴らしいことだと思います。
野村さんのところはもめているみたいですので。
遺言書を作ることが逆にもめる原因になることもあるかもしれませんが、生前にきちんと遺言書を作っておくというのが普通になればいいなぁと思います。

浅香光代さんの内縁の夫が「財産は息子たちと分けてと遺言あった」と独白!したことについて、どう思われましたか?


任意後見人の立場悪用した行政書士が90代女性の口座から4,800万円を着服!

読売新聞によると、任意後見人の立場を悪用して女性の預金約4,800万円を着服したとして、業務上横領罪に問われた大分市の元会社経営で、大分県行政書士会員(55)に対し、大分地裁は、先日、懲役3年6月(求刑・懲役5年)の判決を言い渡しました。

判決によると、行政書士は2017年2月~2019年6月、任意後見人として財産を管理していた大分県宇佐市の女性(90歳代)の口座から30回以上にわたり、計約4,800万円を着服しました。
事業資金や借金の返済に充てていたようです。

金友宏平裁判官は「行政書士の立場を利用して信頼を得ており、被害結果も重大」と指摘しました。

判決後、弁護側は控訴しない方針を示しました。

大分県行政書士会は「最も重い廃業勧告を視野に処分を検討する」としているようです。

士業による着服も年間何件かは起こりますね。
どの士業も、人数が増えて、報酬が安くなっているのかもしれませんが、付加価値の高い仕事を考えたり、業務の効率化を考えたり、時代の流れを見越した商売をしないといけないですね。
そもそも倫理とかの話だと思いますので、こういった方々には、士業をやらないで欲しいですね。
こういった事件が、士業の信頼を失うことになりますので。

任意後見人の立場悪用した行政書士が90代女性の口座から4,800万円を着服したことについて、どう思われましたか?


家族信託のメリットとは?

ガシェット通信によると、家族信託とは、財産を信じて託すことで、一般的には銀行の信託が有名ですが、銀行ではなく家族を信じて託すのが家族信託です。
例えば、アパートの大家さんが家族信託をする場合、自分でアパートを所有したまま、賃貸経営者である受託者と、家賃を受け取る受益者を家族に指定する内容の信託契約書を締結します。
・委託者:本人
・受託者(賃貸経営する人):子
・受益者(家賃を受け取る人):孫
通常、本人が所有していれば賃貸経営するのも家賃を受け取るのも本人ですが、家族信託を利用することでこれらをすべて別々の人に指定することができるのです。

では、受託者、受益者を指定することでどのようなメリットがあるのでしょうか?

アパート経営をしている本人が認知症にかかってしまうと、その後の賃貸経営が非常に難航します。
具体的には、家賃の集金管理や建物に必要な維持修繕費用の支出、さらには管理会社との管理委託契約など、さまざまな法律行為について本人が行うことができません。
通常、このような状況に陥ると成年後見という制度を利用することになります。

成年後見制度とは、認知症や痴ほうなどで判断能力がなくなってしまった方の財産を保護するために、裁判所に申し立てをして本人の代わりに財産を管理する成年後見人を選任してもらう必要があります。
この場合、手続き的には非常に大変で医師の診断書など様々な書類が必要になるほか、時間もかかるため実際に利用するのはとても大変です。

また、成年後見人を家族で選任できたとしても、財産の処分など一定の行為については後見監督人や裁判所の許可などが求められるため、とにかく時間がかかります。

一方、家族信託を利用した場合、本人が認知症にかかったとしても賃貸経営の実務については、事前に受託者に委託しているので、本人の同意をその都度得ることなく、受託者の名前で管理委託契約書を締結したり、場合によっては物件自体を売却したりすることも可能です。
つまり、本人が認知症になっても成年後見制度を利用することなく、これまで通り受託者が主体となって賃貸経営を継続することができます。

アパートの所有者が何らかの事情で破産した場合、通常であればアパートは差し押さえの対象になります。
一方、家族信託を使っている場合、本人が自己破産した場合でも、アパートは信託財産なので受託者に属するという扱いになり、差し押さえの対象ではなくなるのです。
ということは、受託者が破産したらアパートを差し押さえられるのでは、と思うかもしれませんが、ここが家族信託の面白いところで、信託財産は独立した財産として扱われるので、受託者が破産したとしても差し押さえられません。
このように破産から財産を守ることができることから、「倒産隔離機能」ともいわれています。

遺言書で財産を相続させる場合、自分が死亡した時の相続についてはもちろん指定できますが、そこから先の二次相続のことについては遺言書に書いたとしても実現することができません。
よく相談されるのは、自分の財産を妻に相続させたのち、将来妻が死亡したら長男に相続させることはできますか、と聞かれることがあるのですが、これを遺言書で実現することはできません。
通常であれば、妻の相続については妻自身の遺言書でしか指定ができないからです。

一方、家族信託を利用した場合、信託契約書の条文で信託財産から生じる家賃について、受益者が死亡した場合、次の受益者を指定しておくことができます。
つまり、妻の死亡後の二次相続にまで踏み込んで信託契約ができるということです。
こういった内容の信託契約のことを「後継ぎ遺贈型の受益者連続型信託」といいます。
これを使えば、遺言書では実現できない二次相続後の扱いについても、本人の意思で実現することが可能なのです。

家族信託はまだ広く一般には浸透していませんが、メリットが非常に大きく成年後見制度よりも使い勝手がいいので、アパートなどの収益物件をお持ちの方については特におすすめです。
ぜひ遺言書とあわせて検討してみてはいかがでしょうか?

個人的にも、数年前から『家族信託』に興味を持ち、講座を受けたりして、資格なども取得しています。
比較的新しい制度であり、今後、訴訟の判決によって実務がこなれていく面は大いにあるとは思いますが、使い方を間違えなければ、素晴らしい選択肢の一つになります。
基本的には、節税にはなりませんが、財産管理、相続対策という意味ではすごく使えると思います。

家族信託のメリットについて、どう思われましたか?


亡くなった本人しか分からないネット口座内の上場株式を相続する際の対処策!

相続した株式を売却すると、譲渡所得税がかかります。
一般に、株式を相続するなら証券会社で名義変更の手続きが必要です。
また、上場株式だと評価はそれほど難しくありませんが、評価額を巡って相続人同士がもめることがあります。
さらに、インターネット口座の普及で保有株式の存在が本人しか分からないと、相続する身内はどうしたらいいか分かりません。
相続会議で、上場株式の相続手続きや評価方法、相続する際の注意点について、税理士が解説しています。

上場株式の相続手続きは、以下の流れで行います。

<1.証券会社へ連絡し、取引内容を確認する>
相続が始まったら故人が口座を保有していた証券会社に連絡しましょう。
取引していたかどうかは、証券会社からの郵便物や通帳の履歴から把握します。
この連絡の際、相続に必要な書類と手続きを確認します。
また、遺産分割や相続税の申告に備えて残高証明書を請求しましょう。
残高証明書で株式の種類や銘柄、数量が確認できます。
遺産分割協議前でも相続人なら取得可能です。
ただし残高は相続開始日(口座名義人の死亡日)のものでなくてはなりません。

<2.相続人名義の口座を開設>
故人の株式を相続するには、引き継ぐ人自身の口座を準備しなくてはなりません。
故人の株式を売却する予定であっても相続人名義の口座が必要になります。
故人と同じ証券会社に以前から口座を持っていたのでなければ、口座開設の手続きを行いましょう。

<3.名義変更をする>
相続人名義の口座を準備できたら、株式の名義変更を行います。
株式の売却は名義変更後になります。
なお、名義変更には次のような書類が必要です。
・相続による株券名義書換依頼書(証券会社所定の書類)
・被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
・相続人全員の戸籍謄本
・遺産分割協議書または遺言書
・相続人全員の印鑑証明書
なお、戸籍謄本の代わりに「法定相続一覧図」を使うこともできます。

故人が上場株を保有していたかどうかは、配当計算書や支払通知書、株主総会招集通知書が郵便物にあるかどうかで分かります。
また、取引残高報告書も郵送かメールで証券会社から交付されます。
しかしそれでも取引があったかどうか、分からないことがあります。
このようなときは証券保管振替機構(通称「ほふり」)に連絡しましょう。
「登録済加入者情報の開示請求」という手続きを行えば、どの証券会社に口座を開設していたかが分かります。
この開示請求で必要な書類は、以下のとおりです。
・開示請求書
・請求する人(通常は相続人)の氏名・生年月日・住所が確認できる書類(運転免許証など)
・法定相続一覧図(なければ被相続人の除籍謄本や相続人の戸籍謄本など)
・被相続人の住所を確認できるもの(戸籍の附票など)
・相続人の印鑑証明書

【参考】証券保管振替機構HP
【相続人(又は相続人の代理人)】登録済加入者情報の開示請求に係るお手続について(https://www.jasdec.com/download/ds/certificate/kaiji/otetsuzuki2.pdf

また、現在、上場株は法律によりすべて電子化されています。
なので、通常、上場株には株券という書面が存在しません。
しかしごく稀に電子化されていない株券(失念株)が発見されることがあります。
このようなときも「ほふり」に連絡し、電子化の処理を依頼しなくてはなりません。

預金もそうなのですが、ネット取引があると、相続財産の把握が困難なときがあります。
上場株式については、上記のように『ほふり』に連絡すれば分かりますので、便利ですね。
まぁ、それよりは、エンディングノートを書くなどして、相続人が相続財産の把握に苦労することがないようにしておくことが大事かと思います。
早めに、相続のことを考えておきましょう。

亡くなった本人しか分からないネット口座内の上場株式を相続する際の対処策について、どう思われましたか?


空き家の賃貸・売却時の課題は「需要不足」!

不動産流通研究所によると、国土交通省は、先日、「令和元年空き家所有者実態調査」の結果を公表しました。

1980年よりほぼ5年ごとに「空家実態調査」として継続的に実施してきましたが、「平成30年住宅・土地統計調査(総務省)において世帯が回答する調査票に新たに「居住世帯のない住宅(空き家)」についての調査項目が追加されたため、調査対象・方法を見直し、名称が変更されました。
調査対象は、「平成30年住宅・土地統計調査」(2018年10月1日現在)の調査区から無作為に抽出した調査区内において、「居住世帯のない住宅(空き家)を所有している」と回答した1万2,151世帯。有効回答数は5,791世帯です。
調査期間は2019年11月~2020年1月となっています。

調査では、半数を超える空き家で、腐朽・破損が見られました。
利用現況別では、「二次的住宅・別荘用」は3割超、「貸家用」は4割超、「売却用」・「その他」については6割超の物件で、腐朽・破損が報告されました。
管理頻度・利用頻度は「月に1回~数回」の割合が最も大きく約4割となっています。
所有世帯の居住地からの所要時間は1時間以内が約7割を占めています。

今後5年程度の利用意向は、「空き家にしておく」が約3割で最多となっています。
その理由は「物置として必要」(60.3%)、「解体費用をかけたくない」(46.9%)など。「賃貸・売却」、「セカンドハウスなどとして利用」もそれぞれ約2割に上っています。
「賃貸・売却」する上での課題点としては「買い手・借り手の少なさ」(42.3%)、「住宅の痛み」(30.5%)、「設備や建具の古さ」(26.9%)があげられました。
「寄付・贈与」の意向はわずか1.3%でしたが、その中でも、「費用がかかるなら寄付・贈与しない」が40%を超え、「一定の費用負担を伴っても寄付・贈与したい」と同程度に並んでいます。

個人的には、この調査は実態を表しているのだろうかという気はしますが、税理士として、相続税対策や相続税申告をお手伝いさせていただいておりますが、相続人が県外にいるケースが増えており、空き家がどんどん増え、管理もできない家もどんどん増えると思います。
個人的には、コロナの影響で働き方が見直され、空き家を利用して、地域活性化が図れるのではないかと考えていますが、地方自治体を中心に何かやってほしいなぁと考えています。

空き家の賃貸・売却時の課題は「需要不足」であることについて、どう思われましたか?


相続税の税務調査で海外資産絡む申告漏れの指摘件数が149件で過去最多!

日本経済新聞によると、国税庁は、先日、2020年6月までの1年間(2019事務年度)に全国の国税局などが実施した相続税の税務調査の結果を発表し、海外資産に絡む申告漏れの件数が149件で過去最多となりました。
海外の税務当局と金融口座情報を交換する制度「CRS(共通報告基準)」を生かし、13億円を超える申告漏れを指摘した事例もあったようです。

国税庁によると、新型コロナウイルスによる感染拡大に伴い、全体の実地調査の件数は1万635件で、2018事務年度と比べて約15%減少、申告漏れ額も3,048億円と約14%減っています。

こうしたなか、国税当局は資産運用の国際化に着目し、海外資産について重点的に調査したようです。
1,008件の実地調査を実施した結果、統計を開始した2001事務年度以降で過去最多となる149件の申告漏れを指摘しています。
金額は2018事務年度比で約32%増の77億円となり、過去3番目の多さでした。

大阪国税局の事例では、相続人3人が父親の死亡後、海外の父親名義の預金口座に残高があることを認識していたにもかかわらず、「海外預金なので申告しなくても国税当局が把握することはないだろう」と考え、税理士にも伝えずに税務申告していました。

大阪国税局はCRS情報を活用して海外口座の存在をつかみ、預金を意図的に申告財産から除外していたほか、過去の贈与税が無申告だったことを明らかにしました。
3人は総額約13億6千万円の申告漏れを指摘され、重加算税を含めた追徴税額は約5.3億円に上ったようです。

国税庁は相続税の申告実績もあわせて公表しています。
2019年に亡くなった約138万人のうち、財産が相続税の対象となったのは約11万5千人で課税割合は8.3%でした。
相続財産は土地が最も多くなっています。

CRS(共通報告基準)を活用した海外の税務当局との情報交換が始まる前、当時の国税幹部は「富裕層の海外資産が丸裸になるだろう」と想定していました。
国際的な租税回避を防ぐため、経済協力開発機構(OECD)で策定された制度を通じ、国税庁は初回交換の2018年に約55万件、2019年には約189万件の情報を入手しました。

今回発表された2019事務年度の相続税調査では13億円超の申告漏れの端緒となり、所得税や法人税の税務調査でも海外での資産運用の実態解明につながる事例が出ています。
「国税当局から問題のある海外預金をピンポイントで指摘された。CRS情報による調査だと説明を受けた納税者もいる」(国税OBの税理士)とのことです。

税務調査を巡る各国の連携が威力を発揮し始めた形ですが、課題も見えつつあるようです。
CRSの枠組みが検討されていた当時、暗号資産(仮想通貨)は普及途上であり、現状では相互に交換できる情報に含まれていません。

国税幹部は「さらなる国際連携の強化や交換対象となる情報の拡大なども重要だ。国際的なルールづくりにおいて日本も重要な役割を果たしていきたい」と強調しています。

CRSは素晴らしい制度だと思いますし、タイムリーに総合交換できる情報を付け加えられるようにして、悪質な方からは、どんどん取って欲しいですね。
これだけ脱税していたとしても、逮捕はされないのでしょうか?
その当たりを明確にしてほしいなぁと思います。
税理士としても、基本的に依頼者から言われたものしか財産は分かりませんので、色々と対応を考えないといけないですね。

相続税の税務調査で海外資産絡む申告漏れの指摘件数が149件で過去最多だったことについて、どう思われましたか?


マラドーナ氏の死去により莫大な遺産をめぐり親族10人以上が骨肉相続バトルへ!

英雄亡き後に待ち受けるドロ沼の争いとは?
東スポによると、サッカー界のスーパースターで元アルゼンチン代表FWのディエゴ・マラドーナ氏が、先日60歳で死去したことで、新たな〝火種〟が持ち上がっているようです。
あまりにも早すぎる死に世界中に衝撃が走りましたが、今後に注目されるのが莫大な遺産の行方です。
複雑な家族構成ゆえ、相続を主張する関係者が続出しそうな雲行きとなっています。

マラドーナ氏は現役時代にスペイン1部バルセロナ、イタリア1部ナポリ、アルゼンチン1部ボカジュニアーズなどの強豪クラブを渡り歩き、高額な報酬を手にしてきました。
引退後もアルゼンチン代表監督を務めたほか、2011年にはUAE1部アルワスルに年俸990万ポンド(約14億円)という破格の待遇で招かれるなどサッカーにおける収入だけでも100億円以上を荒稼ぎしました。

それ以外にもスポンサーや権利関係の副収入に加え、キューバのフィデル・カストロ議長やイタリアマフィア、ドバイの投資家などさまざまな〝タニマチ〟がいたとされ、莫大な資産を築いたとみられています。
マラドーナ氏の突然の訃報を受け、遺産の行方にも注目が集まりそうです。

北中米や南米で展開するメディア「エルフットボレロ」米国版は、「マラドーナの死後、億万長者の財産の相続人は誰か」と題して今後の遺産相続を巡る争いを予想しました。
「彼の死の前に遺産はすでに論争されていた」と同紙が指摘するように、その資産規模が大きすぎるがゆえに生前から金銭トラブルが頻発していました。
2015年には自身の預金口座から無断で約10億円を引き出されたとして、前妻クラウディアさんを訴えています。

マラドーナ氏に現在、配偶者はおらず「直接の相続人は(実子の)ダルマとジャンニーナ、フェルナンド、ディエゴ・ジュニア、ジャナ。彼らの間で財産の大部分を分割する」と同紙は指摘しています。
ただ、一筋縄ではいきそうもありません。

この5人のほか、英紙「サン」は「2019年に、マラドーナ氏の顧問弁護士が3人のキューバ人の子供を認知しており、合計8人の子供がいる」と報じています。
正式に血縁関係が認められれば、当然相続権が生じます。
さらにマラドーナ氏には札幌や福岡でプレーした実弟のウーゴ氏(51)を始め、7人の兄弟姉妹がおり、こちらも遺産相続を主張する可能性があるようです。

「誰が財産を得るのか、明日から戦争が始まる」と同メディアは伝えています。
希代のスーパースターが残した遺産を巡り、まさに骨肉の争いが繰り広げられそうです。

お金を持つと、それはそれで大変ですね。
アルゼンチンの税制などがまったく分かりませんが、どういった相続対策をしているのでしょうか?
お金持ちの方はそれなりのお金をかけて相続対策をしないと、親族間での争いを作る結果となり、お金を残すことが幸せなのか不幸なのか分からなくなってしまいます。
日本でも、今月10日に公表されると言われている令和3年度税制改正大綱に『相続税と贈与税の一体化』が織り込まれるとの話があり、将来的には相続対策がガラッと変わるとか、過去の相続対策が無意味なものになったり、効果が薄まったりする可能性もありますし、財産等の状況も変化していくと考えられますので、一度相続対策をしたら終わりというものではなく、タイムリーに対策をしていかないといけないですね。

マラドーナ氏の死去により莫大な遺産をめぐり親族10人以上が骨肉相続バトルとなりそうなことについて、どう思われましたか?


故八千草薫さんの3億円豪邸が一周忌前に相続税の支払いのために解体!

女性セブンによると、自分が死んだ後の不動産について、悩みを抱える人は多いようです。
夫も子供もいないとなれば、なおさらです。
2019年に亡くなった女優・八千草薫さん(享年88)も亡くなる前に、長年過ごしてきた東京都世田谷区の豪邸に考えを巡らせ、遺言書に思いをつづっていたようです。

しかし・・・。
ミシミシ、バリバリバリと、10月中旬のとある日、東京世田谷区の閑静な高級住宅街に、轟音が響いていました。

重機が住宅の塀を壊して敷地に入り、邸宅を容赦なく破壊していく。ここに建っていたのは、瀟洒な戸建て。150坪もの敷地に広がる庭には桜や金木犀が植えられ、メダカやオタマジャクシなど小さな生き物の生をはぐくむ池もあり、土地だけでも3億円もの資産価値があります。
大きな家が多いこのあたりでも、特に目を引く豪邸だったと、近隣の住民が残念そうに話しています。

「この家は、八千草さんが生前お住まいになっていた家なんですよ。亡くなった後、ずっとそのままだったのですが、ついに取り壊しが始まってしまいましたね。まだ一周忌前というのに随分早いな……何か事情があるんでしょうか」

2019年10月24日に88才で亡くなった八千草さんですが、2018年にすい臓がんと診断され大手術を受けるも、その後は自宅に戻って療養を続けてきました。

「一時期は、懇意にしていた脚本家の倉本聰さんの案内で北海道富良野を訪れるほど回復したのですが、昨年突然体調を崩されて入院。そのまま帰らぬ人となってしまったのです」(八千草さんの知人)

八千草さんの夫で映画監督の谷口千吉さん(享年95)は2007年に他界しており、子宝には恵まれなかったものの、おしどり夫婦として知られていました。

「実は八千草さん、亡くなる直前に遺言書を書いていたんですよ。ひとり身ですし、きょうだいもいないので、自分が亡くなった後のことを気にしていたのでしょう。遺言書には、アクセサリーやバッグなどを知人に形見分けすること、“自宅をそのままの形で残してほしい”といった旨がつづられていたんです」(前出・知人)

「愛する伴侶と過ごした思い出がつまった家を残したい。」、それは、八千草さんの最後の望みでした。
この願いをかなえるため、彼女自身も生前からさまざまな方法を思案していたそうです。

「世田谷区に寄贈することも考えたそうですが、“更地なら”という条件だったそうで、断念せざるを得なかったそうです。最終的に、“いちばん迷惑が掛からない方法で”と選択したのが、お世話になったかたたち3人に遺贈することだったんです」(前出・知人)

自宅の登記簿を見ると、2020年2月、3人に遺贈の手続きが取られていました。
そのうち2人は、八千草さんと谷口さん、それぞれの遠戚にあたる人、もう1人は八千草さんの所属事務所社長のAさんです。

「3人とも八千草さんの身の回りのお世話をしたり、一緒に旅行したり、彼女が入院中に愛犬の散歩をするなど、生前かなり親しくしていた間柄のかたがたです。“自宅をこのままの形で残したい”という八千草さんの思いを汲んで、自宅を取り壊さずそのまま売却して現金化し、それを元手にして相続税を払う予定だったと聞きました」(テレビ局関係者)

しかしながら、八千草さんの願いはかなわず、自宅は即解体されてしまいました。

「2,500万円? そんなもんじゃない」
八千草さんの一周忌を前に、事態は一変していました。

「予想外のことばかり起きてしまい……背に腹は代えられない思いで解体となってしまったのです」
こう話すのは、Aさんです。

「八千草は“できることなら、個人のかたに買っていただきたい”と望んでいました。“リフォームするとしても、何かしらあの家のにおいのようなものが残ればうれしい”と話していたんです。そのため、当初は不動産業者さんではなく、個人のかたの買い手を探していました」

しかしながら、動き始めた矢先にコロナ禍に見舞われます。
先行き不安な中、個人で不動産を買おうとする人は激減し、しかも、土地だけで3億円もするような大型物件ゆえ、なかなか買い手が見つからなかったそうです。

「仲介をお願いしていた業者さんにも、“お気持ちはわかりますが、この状況で個人相手に売るのは難しいと思いますよ”と言われてしまいまして……。もう少し粘ることも考えたのですが、私たちには“タイムリミット”が迫っていたんです。仕方なく、路線変更して、業者さんに買い取っていただくことも視野に入れ始めたんです」(前出・Aさん)

2020年9月末、売却が済み、豪邸は不動産販売業者のものとなりました。
今後は業者がこの豪邸を一般向けに売っていくことになるようです。
都会では、広すぎたり、こだわりのある仕様の家だと買い手がつかないことが多いため、取り壊して更地にし、広い土地を分割して売るのが一般的なのです。

おそらく八千草さんの豪邸もそのようなケースに当てはまるのでしょう。
彼女が愛したこだわりの邸宅は、すでに取り壊され、ほぼ面影を残していません。
個人の買い手を探すことを諦めたのは、Aさんが語ったタイムリミットが大きな理由だそうです。
それは、相続税の支払いです。

法定相続人でない人が遺贈を受ける場合、通常の相続よりも2割加算された額を相続税として支払う必要があり(いわゆる2割加算)、しかも控除もありません。
そのため、相続税の支払い額を知って仰天する人も多いようです。

「実は、売却する前に相続税の支払期限が来たんですよ。金額を見たら、“うわー”って、ビックリするぐらいの額で(笑い)。一部の報道では2,500万円と書かれていましたが、そんなもんじゃないですよ……」(前出・Aさん)

数千万円という相続税の支払いは、大きな負担だったのでしょう。
自宅は売却しない限り現金化されず、多額の支払いだけがのしかかります。
Aさんたちは泣く泣く、不動産業者への売却を決めました。
そうすれば、相続税を支払っても3人の手元には現金が残るため、それを等分したのです。

八千草さんのケースの場合は、自宅の売却にこぎつけるまでの間にも、さまざまな“ハードル”がありました。
Aさんは、八千草さんが亡くなった後、庭や室内の手入れのため、毎日欠かすことなく自宅に通い続けていたそうです。
「庭は植木屋さんにお願いしたり、池のお魚や生き物を業者さんに引き取ってもらったり。やるべきことは山のようにありました」(前出・Aさん)

自宅に残っていた数々の遺品は、八千草さんが生前決めていた希望に従って知人などに分けるといった作業に没頭してきたそうです。
「膨大な量でしたが、ようやく終わったという感じです。作業の間は、“これ終わらないんじゃないかなぁ”なんて感じて、ヒーヒー言っていたんですが、終わってしまうと、心にぽっかり穴が空いたようで、とても寂しいです」(前出・Aさん)

自宅を整理するまで、なんと10か月もかかったそうです。
「遺品の整理をしている最中に、“こんなものが出てきた!”とか“このとき、あんなことがあったんだよなぁ”と感慨に浸ってしまうものですから余計に時間がかかってしまって……。
たしかに大変な作業ではありましたが、この10か月は、八千草との思い出をかみしめる大切な時間でもあったと思うんですよ。それだけに、家を取り壊さないといけないという結果になってしまい、残念ですし、悔しいんです……」(前出・Aさん)

こだわりの自宅をそのままの形で残すことはかないませんでしたが、家を愛し、周囲の人を大切にした八千草さんの思いは、目に見えずとも、この地にずっと生き続けることでしょう。

相続税の申告・納付はお亡くなりになってから10か月以内ですので、納付期限までに売れるような土地で良かったですね。
相続が発生してからしばらく経ってから売却を検討し出すと思いますので、田舎とかだと、おそらく納付期限までに売却できることは少ないのではないかと思います。
あとは、こういった相続人がいらっしゃらないケースは意外と相続対策をされていない方が多いと思いますが、きちんと遺言書を作っていたから、比較的スムーズに進んだんでしょうね。
おそらく優秀な顧問税理士などがいらっしゃるのだとは思いますが、良い対策をされていたのではないかと思います。
やはり、早めの対策が重要ということですね。

故八千草薫さんの3億円豪邸が一周忌前に相続税の支払いのために解体されたことについて、どう思われましたか?


国税庁が「路線価」を引き下げず!

新型コロナウイルスの影響で地価が下がる中、国税庁は相続税などの計算の基準となる「路線価」の補正を検討してきましたが、引き下げないことを決めました。

2020年の上半期に土地の相続などをした人の納税額は、地価が下がっていても感染拡大前の状況に基づいて決まることになります。

路線価は、国税庁が1月1日の時点での全国の主な道路に面した土地について1平方メートル当たりの評価額を算定し、相続税や贈与税を計算する基準となります。

2020年7月1日に発表された2020年度の路線価は、新型コロナウイルスの感染拡大前の地価に基づいていたため、国税庁は地価が20%以上下落する状況が全国の広範囲に及んでいないかなどを目安に、路線価の引き下げの検討を進めてきました。

2020年1月から半年間の地価の下落幅は、東京、大阪、名古屋の観光地や商業地の合わせて6地点で15%を超えましたが、全国平均では、住宅地が0.4%、商業地が1.4%だったということで、国税庁は、先日、路線価の補正は行わないと発表しました。

2020年1月から6月の間に土地を相続したり、土地の贈与を受けたりした人の納税額は、地価が下がっていても、感染拡大前の状況に基づいて決まることになります。

不動産に詳しいニッセイ基礎研究所の吉田資主任研究員は「地価の下落の幅は小さくなっていて、今回の判断は妥当だと思う。今後の感染状況による影響に注視したい」と話しています。

個人的には、税理士として相続税の申告業務も年間数件していますので、引き下げがあればいいなぁと思っていましたが、結局、引き下げはしないということになってしまいましたね。
株式の場合、一部の上場株式の月ごとの株価の推移が反映されるため、新型コロナウイルスの影響が比較的反映されると思いますが、土地と株式では元々の評価方法が異なるので、仕方ないんでしょうね。

国税庁が「路線価」を引き下げなかったことについて、どう思われましたか?


分けにくい、貸しにくい、売りにくいタワーマンション節税は有効なのか?

週刊ポストによると、2015年の税制改正で、相続税の課税対象となる被相続人が急増しています。
もはや誰もが相続税を無視できなくなっているわけであり、相続税対策について知っておくべきことは多くなっています。

相続税対策では、一般的に、不動産において節税効果が大きいとされます。
金融資産に比べて、不動産は評価額が低くなるためです。
そして、この延長で節税テクニックとして頻繁に話題にあがるのが、タワーマンションの購入です。

以前は、1階と最上階で販売価格は大きく異るタワーマンションの建物の固定資産税評価額が1階も最上階も面積が同じであれば同じだったため、親が高層階の物件を購入し、相続税を低く抑えたのち、相続した子供が時価で高く売却する「タワーマンション節税」が盛んでした。

それが2017年の税制改正で高層階ほど評価額が高くなり、節税メリットが少し薄くなったとされます。
夢相続代表で相続実務士の曽根惠子氏がアドバイスしています。
「それでも一般的な評価額は時価の30%程度しかなく、1億円で購入したタワマンの評価が3,000万円未満ということがよくあります。
ただし、タワマンは『分けにくい、貸しにくい、売りにくい』というデメリットもあります。1億円で1部屋を買うよりは、コンパクトな部屋を3~4部屋購入した方がリスクを分散できます。」

同様に節税対策としてよく取り上げられるアパート経営はどうなのでしょうか?
「土地活用で賃貸住宅を建てると『貸家評価』となって評価額がさらに低くなります。例えば1億円の建物であれば2,800万円ほどの評価になります。更地で持たず建物を建てると、節税メリットがはるかに大きくなります。」(前出・曽根氏)

ただし、素人のアパート経営には大きなリスクがあります。
元国税調査官で税理士の松嶋洋氏が解説しています。
「節税対策として不動産の賃貸経営を望む人は多いですが、相続税を減らしても相続後に入居者が見つからず、不動産事業としてのキャッシュフローが回らなくなるケースが多く、固定資産税などの維持コストもかかる。アパート経営は賃貸事業のノウハウがない人には、お勧めできません」

不動産業者が「節税対策になる」とアパート経営を勧めてくるケースもあるので注意したいですね。

個人的には同感です。
公認会計士・税理士として、相続関連のお仕事を年に数件させていただいておりますが、僕もアパート建設などによる節税対策に関して意見を求められたときは、『確かに相続税は安くなるかもしれません。しかしながら、空室の増加などによって負の財産(借入金が返済できない、売れない、壊すにしても多額の費用がかかるなど。)となる可能性がありますので、節税は置いておいて、アパートなどの建設を賃貸業の経営と考えたときに、経営が成り立つと思われるのであればやればいいんじゃないですか。』と答えるようにしています。
目先の利益だけを考えず、将来的なことを考えて検討してほしいと思いますね。

分けにくい、貸しにくい、売りにくいタワーマンション節税について、どう思われましたか?


第四銀行が「家族信託」の利用支援業務を開始!

日本経済新聞によると、第四北越フィナンシャルグループ(FG)の第四銀行は、財産の管理や運用などの権利を家族へと託す「家族信託」の利用支援業務を始めました。
少子高齢化に伴い、高齢者の財産の管理や運用などについて悩む人が増えていることに対応するものです。

業務は2020年9月1日に開始しました。
顧客が家族信託に関する相談や利用を希望する場合は、第四銀行の提携先である司法書士や税理士などの専門家を紹介するようです。
紹介だけで手数料はかかりません。
別途、専門家が定める報酬や手数料などは払う必要があります。

信託財産を管理するための専用の口座も開設できるようにしました。
開設手数料は1口座当たり5万5,000円です。
口座開設にあたっての必要書類である信託契約書は、専門家を通じて作成してもらうことになります。

僕自身は、数年前から『家族信託』に取り組んでいますが、金融機関の対応が遅いなぁという感じです。
あとは、なぜ口座開設料が必要なのだろうか?と疑問に思います。
まぁ、少しずつでもいいから、こういったことを積み重ねて『家族信託』が世の中に認知されていけばよいですね。

第四銀行が「家族信託」の利用支援業務を開始したことについて、どう思われましたか?


志村けんさんの愛犬は家政婦が相続!

2020年3月末に、新型コロナウイルスによる肺炎で急逝した志村けんさん(享年70)ですが、女性セブンによると、生前愛用していた高級外車「キャデラック・エスカレード」を、お笑いコンビ『千鳥』の大悟(40才)が購入していたことが報じられているが、ほかにも、“相続”は進んでいるそうです。

『天才!志村どうぶつ園』(日本テレビ系)の司会を16年間務めた志村さんは、プライベートでも動物好きで有名でした。
これまで計7匹の犬を飼っており、亡くなる直前には、豆柴の「殿(との)くん」とゴールデンレトリバーの「チロくん」とともに暮らしていました。

「志村さんは、自宅の庭に犬用のプレハブ小屋を建てるなど、愛犬をわが子のようにかわいがっていました。散歩は1匹ずつ連れて行くのがルール。長いときは犬が満足するまで、2時間も散歩していたようです」(志村さんの知人)

なかでも殿くんとは深い絆で結ばれていました。
殿くんと出会ったのは、2010年に『天才!志村どうぶつ園』のロケで訪れた豆柴ブリーダーの施設です。
そのとき志村さんは、すでにほかの犬を飼っていましたが、殿くんのキュートな姿に魅了され、一緒に暮らし始めたのです。

「殿くんも志村さんにとてもなついていて、この3月、コロナで志村さんが入院してからも、しばらくは玄関先で主の帰りを待っていた。1週間ほどで志村さんがもう帰ってこないことに気づいたのか、今度は寝室に行き、志村さんのにおいが残るベッドで丸まっていたそうです」(前出・志村さんの知人)

志村さんにとって2匹は家族同然です。
しかしながら、コロナで入院直後から意識を失い、そのまま帰らぬ人となったため、家族の“相続問題”は未解決のままでした。

「亡くなった当初、関係者の間では番組で共演していた嵐の相葉雅紀さん(37才)が引き取るのでは?とも囁かれていました」(テレビ局関係者)

志村さんは遺産整理をせずに亡くなったと報じられたが、愛犬に関しては別でした。
こんな“遺言”を残していたそうです。
「日頃から犬のお世話をしていた2人の家政婦さんに、“自分にもしものことがあったら2匹を頼む”と話していたそうです。いま、殿くんとチロくんは、それぞれ家政婦さんの元で元気に暮らしていますよ」(前出・志村さんの知人)

志村さんのもう1つの遺産である『天才!志村どうぶつ園』は2020年9月で終わり、10月からは相葉さんが新MCの動物番組が始まります。

番組終了に際して、志村さんの“形見分け”が進んでいるそうです。
「番組で志村さんが首に巻いていたピンクのバンダナと同じ物が100枚以上も残っているんです。番組終了のタイミングで共演者やスタッフに配られる計画があるようです」(前出・テレビ局関係者)

志村さんの“遺産”は、彼の信頼する仲間たちに託されました。
天国の志村さんも安心しているに違いないですね。

僕は、税理士として、相続税関連の仕事をそれなりにさせていただいていますが、やはり、ペットも家族同然ですよね。
ペットは相続人となりえないのですが、『民事信託』とか『家族信託』と呼ばれるものを使えば、ペットのために財産を残すことができます。
ペットの飼育のために財産を残したい方は、検討されても良いかもしれませんね。

志村けんさんの愛犬は家政婦が相続したことについて、どう思われましたか?


内閣府特命担当大臣(少子化対策)が少子化財源に相続税増税と発言!

日本経済新聞によると、衛藤晟一内閣府特命担当大臣(少子化対策)は、先日、東京都内の日本記者クラブで記者会見し、少子化対策を推進するため、財源として相続税の増税を検討すべきだとの考えを示しました。

「相続についてもっと社会全体として受け取ってもいいのではないか」と言及しました。

これは、多子世帯への給付金の拡充や育児休業給付金を休業前賃金の80%に引き上げる措置を念頭に置いているようです。

財務省に概算要求や税制改正を求めるそうです。

2015年から基礎控除額の引き下げなどにより、相続税が増税になっていますが、また、増税になるんですかね?
今でも亡くなられた方のうち相続税を支払っているのは8%くらいの方なので、増税したところでそれほどの税収増にならないと思いますし、海外に移住する方も増えてしまうような気はします。
まぁ、コロナウイルスの影響で、消費税や所得税や法人税などは上げにくいと思いますので、上げても批判が少ないのは相続税かとは思いますが。
相続税対策がますます重要になってくるかもしれませんね。

内閣府特命担当大臣(少子化対策)が少子化財源に相続税増税と発言したことについて、どう思われましたか?


熊本国税局職員が相続税など2,800万円の申告逃れで懲戒免職!

熊本日日新聞によると、熊本国税局は、先日、本来払うべき相続税など計約2,800万円を払っていなかったとして、熊本国税局に勤務する50代の男性職員を同日付で懲戒免職処分にしたと発表しました。
国家公務員法で定める信用失墜行為に当たると判断したようです。

熊本国税局によると、2017年の職員本人と親族の相続税について相続財産の一部を申告せず、約2,380万円の税負担を免れていたそうです。
このほか2015年に親族から現金の贈与を受けたにもかかわらず、贈与税の申告をしていませんでした。

2018年7月に職員本人から税務調査を受けるとの報告が当時の所属長にあり、発覚したようです。
熊本国税局の調べに対し、「認識不足だった」などと釈明したそうです。

先日、熊本市の同局で会見した松原弘明国税広報広聴室長らは、この職員が既に追徴課税の納付を済ませたことなどを説明しました。
ただし、重加算税の有無など詳細については明らかにしませんでした。

また、約1年半にわたって勤務時間中に無断帰宅を繰り返すなどしていた県内の税務署勤務の50代の男性職員を同日戒告処分にしたことも発表しました。
松原室長は「いずれも税務行政に携わる公務員としてあるまじき行為」と陳謝しました。

この前の名古屋国税局の固定資産税の情報の不正入手もそうですが、あまりにも職員のレベルが低すぎますよね。
きちんと納税しましょうという立場の国税局の職員が、『認識不足だった』とよく釈明できるなぁと思います。
国税局の職員ももちろん専門分野はあるのでしょうが、国税局の職員として専門外の分野も最低限の知識を持っておくのは当然かと思います。
あと、熊本国税局は「意図的な脱税だったかどうかはいえない」としているので、多分、重加算税は課されていないんでしょうね。
納税者に厳しく、身内に甘いというのはどうかと思いますし、『意図的かどうか』をきちんと説明すべきだったのはないかと思います。
プライバシーがどうたらという局面ではないと思いますので。

熊本国税局職員が相続税など2,800万円の申告逃れで懲戒免職になったことについて、どう思われましたか?


相続税が課税されない非課税財産は?

ガシェット通信によると、相続が発生した際に相続人の方から、「どの財産に相続税が課税されるのですか?」というご相談をよくいただくようです。
結論としては、金銭に見積もることができるものすべてが相続税の課税対象です。

一般的な認識としては、預金残高や土地、建物などの不動産、株式などが思い浮かぶかと思いますが、これら以外にも貴金属、宝石、書画、骨董品、美術品、さらには貸付金や著作権、特許権までも相続税の課税対象となります。

このように相続税の課税対象範囲は非常に広いのですが、一方でどんな財産が非課税財産になるのでしょうか?

以下の財産については、相続によって取得したものだとしても相続税非課税財産となりますので、相続税は課税されません。
●生命保険金
被相続人にかけられていた生命保険の保険金は、保険料を被相続人が負担しているとみなし相続財産として相続税の課税対象となりますが、「500万円×法定相続人の数」で算出される非課税枠の範囲内であれば、非課税財産となり相続税は課税されません。
このような制度があるので、生命保険に加入する際には非課税財産になるように保険金額をうまく調整して加入しているケースが多いと思われます。
なお、生命保険金は、過去の判決から受取人固有の財産となるため、遺産分割協議の対象からは外れます。

●死亡退職金
被相続人に対して支払われる死亡退職金は、原則として相続税の課税対象ですが、生命保険金と同様に「500万円×法定相続人の数」の非課税枠があり、その範囲内の金額であれば非課税財産として扱われます。

●寄付した財産
相続財産を寄付した場合、その財産は相続税の課税対象から除外されて非課税財産として扱われます。
ただし、寄付ならどこでもよいというわけではなく、国や地方公共団体等に寄付した場合で、なおかつ相続税の申告期限までに寄付を終えていなければなりません。
日本赤十字社などは、積極的に寄付を受け付けています。

●仏具など
葬儀で使用される仏具や仏壇などの財産は、原則として非課税財産として扱われます。
ただし、これを悪用して純金の仏像を作る人などがいるため、あまりにも高額なものについては相続税の課税財産となるので注意が必要です。
また、被相続人のお墓についても相続税の非課税財産として扱われます。
ところが、生前にお墓を購入していない場合は、死亡後に慌ててお墓を購入したとしても非課税財産にはなりませんので、ご注意ください。
ちなみに、葬儀費用については、原則として相続財産から債務控除として差し引いて相続税を計算することができます。

以下は、贈与税の非課税財産です。
相続税と並びよく質問を受けるのが贈与税の非課税財産です。
贈与税については、非課税財産の取り扱いが相続税とは微妙に異っています。

★法人からの贈与
贈与税は贈与を受けた側が納税義務を負いますが、あくまで個人から贈与を受けた場合に限られます。
よって、法人から贈与を受けた場合、贈与税は非課税財産として扱われ、代わりに所得税の課税対象となるため注意が必要です。
この際、贈与された財産は一時所得として申告することになります。

★生活費
配偶者や子供など日常生活に必要な生活費については、贈与税は課税されず非課税財産となります。
例えば、一人暮らしをしている子供に仕送りをするような場合は、生活費なので課税財産に当たりません。
金額に制限はありませんが、生活費と認められないほど極端に高額な金額については、贈与する前に一度税理士に相談することをおすすめします。
例えば、毎月30万円仕送りしていて、毎月15万円は貯金しているような場合は、この15万円は生活費とは認められません。

★教育費
子供の学校の入学金や授業料なども非課税財産として扱われます。
ただし、相続が発生した際に、子供の間でかけている教育費に大きな差がある場合は、相続人から特別受益の持ち戻しなどの訴えを受ける可能性があるため注意が必要です。
相続対策としては、できるだけ平等に教育費を支出するといった配慮も必要でしょう。
数年前から、教育資金の1,500万円までの一括贈与という制度ができ、大ヒット商品になっていますが、そもそも教育費は非課税ということを認識したうえで行うかどうかの検討をした方が良いでしょう。

★香典、見舞金
個人から受け取った香典や見舞金については、贈与税の非課税財産となります。
また、花輪代、年末年始の贈答、祝物なども贈与税は課税されません。

★相続開始の年に被相続人から贈与された財産
相続が開始する前に贈与を受けていたとしても、亡くなられた年に受けていた贈与については贈与税ではなく相続税の課税対象となります。
相続税申告においては、よく漏れる部分なので注意が必要です。
なお、相続開始前3年以内の贈与財産については、贈与税が非課税である年間110万円以下のものも含めて相続税の課税対象となる点にはご注意ください。

税金については、納税者が損をしていても税務署は教えてくれません。
知らないと損をすることがあるのです。
僕は年間に数件相続税の申告のお手伝いをさせていただいておりますが、時々、お墓を買ったのですが、引けないですかね?と言われます。
お墓の場合、お亡くなりになった後に買えば引くことはできませんが、お亡くなりになる前に買っておけば、非課税財産になります。
少しでも相続税を節税したいのであれば、生前であればできることは色々とあります。
早めに検討することをお勧めします。

相続税が課税されない非課税財産は?について、どう思われましたか?


2020年7月10日から遺言書がもっと身近に!

全国312カ所の法務局で遺言書を1通3,900円で預かるサービスが、2020年7月10日に始まります。
遺言書に関心があっても「ハードルが高い」と思う方もいるでしょう。
落語家「参遊亭英遊」の芸名も持ち、相続をわかりやすく伝える活動をしている相続専門税理士の石倉英樹さん(46)に、朝日新聞が聞いています。

<遺言書の相談が増えていると聞きます>
前は、財産が多い人、子ども同士の仲が悪くて相続争いが心配な人から相談がありました。
最近は子ども同士の仲が良くても、そのなかで1人でもお金に困っていれば書いておいたほうがいいと考えるようで、増えています。
新型コロナウイルスの感染拡大でダメージを受けている人が増えたことが心理的な影響を与えていると思います。

<法務局で預かるようになると変わりますか?>
一度3,900円を払えばずっと保管してくれて、気が変わったら同額で出し直すこともできるので、身近になります。
相続法の改正で遺言書はすべてを手書きする必要がなくなり、財産目録をパソコンで作ることや、通帳などのコピーの添付が認められました。
遺言そのものも、シンプルなものであれば「私は妻○○に全財産を相続させる」と書いて、日付と署名まで自筆したうえで、押印すれば有効です。
財産目録も不要です。

<ほかには何もいらないのですか?>
「配偶者にすべて」で済まない人は多いでしょう。相続で難しいのは、主な財産が家だけの場合です。
遺族の共有にすると誰が使うかでもめたり、誰かが反対すると売ることもできなかったりします。
実家をめぐる争いは、お金持ちより、ほかに財産が少ない家で起きがちです。

<遺言を書くのも、難しい決断になりますね>
遺言がないと、仲のいい子ども同士でももめることがあります。
兄弟姉妹で話し合えば収まることも、それぞれの配偶者が関わることで崩れることがあります。
遺言で誰かに譲ると書いたら、最後になぜそうして欲しいのかの説明があると、子どもたちは納得しやすいと思います。

<法務局で遺言の中身の相談もできますか>
それは「一切受け付けない」と書いてあります。
法務局は形式が整っているかどうかのチェックはしますが、中身の相談はできません。
私を含め、司法書士や行政書士などの専門家で、初回は無料で相談に応じる人がいます。
そのうえで難易度に応じて数万円の料金で作れるはずです。

<遺言書を書き始めるといろいろ考えそうです>
財産目録を作ると、例えば預金口座が多くて整理したいと思うかもしれません。
不動産の登記簿を取ると、親の名義のままで、自分自身の相続が終わっていないことに気づく人もいるでしょう。
パソコンで目録を作るのを子どもに手伝ってもらうと、改めて子どもと向き合う機会にもなります。
遺言書を書く前は8割を長男にと考えていた人が、書いた後に事情を知らない次男から優しくされて気持ちが変わったという話を聞いたこともあります。

<法務局に出す前に必要な準備はありますか?>
原則として予約が必要です。代理人ではだめで本人が行く必要があります。
本人確認のために写真つきの身分証が必要ですが、運転免許証がない人は写真つきのマイナンバーカードがあるとスムーズに手続きができそうです。

自筆証書遺言は、コストがかからないなどのメリットがありましたが、一方で、要件を充たしていない可能性がある、改ざんのリスクがある、発見されない可能性がある、家庭裁判所の検認が必要であるなどのデメリットがありました。
今回の改正で、安いコストで、かなりデメリットを抑えることが可能になりました。
ただし、内容のアドバイスなどは受けられませんので、やはり、それなりの財産をお持ちの方は公正証書遺言が良いでしょうね。

2020年7月10日から遺言書がもっと身近になることについて、どう思われましたか?


香川県の路線価は28年連続下落!

2020年7月1日に国税庁から令和2年分の路線価が公表されました。
香川県の標準宅地2,210地点の平均変動率は前年比0.3%マイナスで、28年連続下落となりました。

最も路線価が高いのは、高松市の高松丸亀町商店街で、1㎡当たり36万円で、前年より2万円アップし、4年連続上昇となりました。

高松丸亀町商店街の路線価は、2014年に高松市兵庫町の中央通りを抜いて以降7年連続で香川県内トップです。
2014年から2016年は31万円、2017年から3年連続で1万円ずつ上昇し、2020年は2万円上昇しました。
なお、対前年の変動率はプラス5.9%で、四国の26税務署内でトップです。

445万円だったピーク時の1992年と比べると、なんと8.1%の水準です。
全国の県庁所在地の価格順位では、前年より1位上がって26位でした。

ちなみに、どこにでも路線が付いているわけではなく、香川県には、8市9町ありますが、このうち路線価が付いているのは、6市2町のみです。
三豊市と東かがわ市には路線価が付いているところはありません。
町で付いているのは、宇多津町と土庄町のみです。

6市2町も全域に路線価が付いているわけではありません。
例えば、さぬき市で路線価が付いているのは志度だけ、土庄町は淵崎と大字なしのエリアのみです。
高松市も、西は香西東町や円座町辺りまで、東は北の方は屋島西町辺り、南の方は元山町辺りまで、南は円座町や仏生山町や上林町や六条町辺りまでです。

路線価は、土日の場合を除き、毎年7月1日に公表されていますが、評価時点は1月1日です。
それゆえ、新型コロナウイルス感染症の影響は反映されていません。
先日の日本経済新聞に、国税庁が、都道府県が不動産鑑定士の評価を基にまとめる基準地価(7月1日時点、毎年9月ごろに公表)が新型コロナウイルス感染症の影響で、広範囲で大幅に下落した場合、その地域の路線価を減額修正できる措置の導入を検討している旨の記事がありました。
僕も年間数件、相続税の申告のお手伝いをさせていただいていますが、早く申告・納税を終わらせて相続から解放されたいという方が多いのですが、おそらく今年は、それを待って申告をする方が増えるでしょうね。

香川県の路線価は28年連続下落したことについて、どう思われましたか?


国税庁の「マルサ」が摘発脱税手口を公開!

日本テレビによると、国税庁は全国の国税局査察部、通称「マルサ」が2019年度に摘発した手口の一部を公開しました。

部屋に置かれたごく普通の和ダンス。
奥に見えるカベ板を取り外すと、そこには1万円の束がぎっしり。
他の引き戸にも同じ細工が施され、隠されていた現金は5,000万近くにのぼりました。

一方、こちらはレンタル収納スペース。
中に置かれたキャリーケースを開けてみると、大量の紙封筒が敷き詰められおよそ1億4,500万円の現金が隠されていました。

これらは2019年度、国税局査察部、通称「マルサ」が家宅捜索で発見したものです。

国税庁査察課の寺田広紀課長は、「我々査察部門の使命というのは、悪質な脱税者に対して刑事責任を追及することで、適正かつ公平な課税を実現していくことだと思っております」とコメントしています。

2019年度に摘発された脱税総額は93億円で、集計を始めた1972年度以降で最低となりました。
国税庁は近年は経済取引の国際化やICT化などに伴い、脱税の手段が複雑になっていることなどが要因とみられるとしています。

また、新型コロナウイルスの影響により事件の着手に影響を受けたとしながらも、今後、必要性に応じて調査を実施していきたいとしています。

どういうことがきっかけで発見されたのか知りたいですね。
ここ数年、相続税の知識のある方が増えてきたのか、どこかで調べたり聞いたりしてきたのか分かりませんが、『現金で持っておけば分からないでしょ。』みたいなことをおっしゃる方が増えてきたように思いますが、それほど甘くありません。
国税庁がこういったものをドンドン流して、少しでも脱税の抑制になれば良いなぁと思いました。

国税庁の「マルサ」が摘発脱税手口を公開したことについて、どう思われましたか?


国税庁がコロナで地価下落なら路線価の減額修正を検討!

日本経済新聞によると、新型コロナウイルスによる経済活動低迷などの影響で大幅に地価(時価)が下落した場合、相続税や贈与税の算定に使う「路線価」を減額修正できる措置を国税庁が検討していることが、関係者の話で分かったようです。
実態とかい離した課税となるのを回避するのが目的です。

路線価は主要道路に面する土地の1月1日時点の1平方メートル当たりの価格で、国税庁が毎年7月1日に公表しています。

相続税法は、相続財産は被相続人が死亡した時点の地価で評価すると定めています。
上場株などと違い、相続人が地価を把握するのは難しいケースもあり、国税庁が路線価を公表し、路線価に基づいて算定した地価を原則、認めています。

現行制度でも、地価が路線価を下回った場合は、納税者が個別に不動産鑑定士に頼んで評価額を出し、それをもとに相続税などを申告しても有効です。
ただし、鑑定には数十万円の費用がかかることもあります。

このため国税庁は、都道府県が不動産鑑定士の評価を基にまとめる基準地価(7月1日時点、毎年9月ごろに公表)が新型コロナの影響で、広範囲で大幅に下落した場合、その地域の路線価を減額修正できる措置の導入を検討しているようです。

路線価は通達に基づき国税局長が定めています。
路線価を減額修正するための法改正は必要なく、国税庁長官が通達を出せば対応できる見通しです。

地価がどの程度下がった場合に減額修正の措置を導入するのか、対象地域をどう決めるのかなど詳細は今後詰めるそうです。
対象地域の路線価に1未満の係数を乗じ、減額できるようにする案が検討されているもようです。

みずほ信託銀行系の都市未来総合研究所によると、新型コロナの感染拡大などが響き、上場企業などによる不動産売買額(公表ベース)は今年4月以降急減しています。
5月は約500億円と前年同月比で87%減でした。
平山重雄・常務研究理事は「不動産売買は様子見となる可能性があり、そうなれば地価の下落圧力が強まるだろう」と指摘しています。

2018年に亡くなった約136万人のうち、財産が相続税の対象となったのは約11万6千人で課税割合は8.5%でした。
相続財産で最も多かったのは土地で約6兆円(全体の35%)です。
株価や不動産価格の上昇などを背景に、相続税の課税対象となる人はこのところ増加傾向にありました。

ちなみに、路線価は、主要道路に面した土地の1平方メートルあたりの標準価格(1月1日時点)を示します。
相続税や贈与税の算定基準となるほか、銀行が融資の担保とする土地の評価にも使っています。
調査地点は約32万9千地点で、国税庁が毎年7月1日に公表しています。
路線価のほか、民間企業などの土地取引の指標として、国土交通省が毎年3月に公表する公示地価(1月1日時点)、都道府県が調べて国交省が毎年9月に公表する基準地価(7月1日時点)があります。
基準地価は7月を調査時点とするため年半ばの地価の動向を把握できる利点があります。

相続人の方にとってはこれが行われると嬉しいですね。
ただし、僕も年間数件相続税の申告をさせていただいておりますが、できるだけ早く相続税の申告・納付を終えて、心理的に相続から解放されたいとおっしゃる方がかなり多いので、これを使うために申告が少し遅くなってしまうのではないかという気もします。
個人的には、1月1日時点のものを公表するのであれば、路線価をそもそももっと早く公表して欲しいと思っています。
結局、7月1日に路線価とか倍率表が公表され、相続税の申告書のひな型が公表されるので、1月とか2月にお亡くなりになった方も、7月以降でないと相続税の申告ができず、その年度の最新の相続税の申告のソフトも8月とか9月にリリースされることになるため、申告が遅くなってしまうからです。

国税庁がコロナで地価下落なら路線価の減額修正を検討していることについて、どう思われましたか?


兄弟姉妹でもめないための「相続新ルール」の使い方と注意点!

週刊ポストによると、2018年7月の相続法の大改正を受け、遺産相続に関する新ルールが次々と施行されています。
これらの新制度にうまく対応していくことが、「兄弟姉妹」が円満に相続財産を分け合う上でのカギとなります。
相続実務士の曽根恵子氏(夢相続代表)が解説しています。

「財産目録のパソコンでの作成が認められたり、法務局で保管してもらえたりするなど、自筆の遺言書を残しやすくなりました。
ただ、親が遺言書を残しても、遺産分割に偏りがあって残された子供たちの間に不満が生じると、遺留分(相続人が最低限の遺産を確保するために設けられた制度)を請求する争いなどに発展してしまうことがあります。それを防ぐには、親が子供たちに対して、遺言書の内容をあらかじめ知らせ、きょうだい間で納得する話し合いを済ませておくことが大切です」

法定相続人ではない“長男の妻”などが介護や看病にあたった場合、遺産の一部を請求できる「特別の寄与」も新たに認められるようになりましたが、大切なのはやはり、親子間と子供同士での情報共有だそうです。

「親が亡くなってから後出しで“妻がこんなに介護していた”と言い出すと、きょうだい間の揉め事のタネになる。介護が始まった時点から、全員にどのくらいの負担があるかを伝えることです。
特別の寄与が認められるために介護記録が必要という話を聞くかもしれませんが、これも単に“請求の材料”と考えるのではなく、親の状態を知らせて共有するために活用したい。理想は、親から“世話になったので嫁にもこのくらい残したい”という話を子供たちにして、遺言書にもきちんと記してもらうことでしょう」(同前)

葬儀などの費用として、故人の預金口座から一定額(ひとつの金融機関につき上限150万円)が払い戻せる新制度もスタートしました。
遺産分割協議がまとまる前でも使える便利な仕組みですが、これも残された子供たち同士での話し合いを前提に利用したいですね。

「仲が悪いと“勝手に親の預金を使い込んだんじゃないか”という不信感を生みかねません。払い戻したお金を何に使ったか記録を残すのはもちろんのこと、できる限り親が生きているうちから預金口座や残高などの情報を子供同士で共有しておくのがいちばんです」(同前)

必要な情報共有や話し合いができれば、新ルールを円滑な相続のために活用できます。
それを実現するための準備に時間を使いたいですね。

僕自身、税理士として、年間数件、相続税の申告や相続対策のお仕事をさせていただいておりますが、ここ数年、遺産分割でもめたり、話しが長引いたりするケースが増えているように思います。
良い面も悪い面もあるのですが、相続人の方の相続に関する知識レベルが上がったり、未婚だったり、離婚して実家に戻ってきているケースが増えているのもあるかとは思いますが、生前の対策の不平等さや、対策をしていなかったことに起因していると思います。
やはり、相続対策は、お元気なうちに早めにスタートするのが良いでしょうね。

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静岡県内の4地銀8信金が2020年8月までに相続手続きを共通化!

日本経済新聞によると、静岡県内に本部を置く4地銀と8信金は、2020年8月までに預金などに関する相続手続きを共通化するそうです。
顧客にとっては用意する書類が各金融機関で統一され、書類作成の負担が軽くなります。
非競争分野で手を組み、顧客の利便性を高めるようです。

2019年10月、静岡銀行と浜松いわた信用金庫(浜松市)が相続手続きを共通化しました。
この取り組みを、静岡県内の他の金融機関にも広げます。

共通化には、しずおか焼津信用金庫(静岡市)、島田掛川金曜金庫(掛川市)など6信金、清水銀行が既に参加しました。
2020年6月にはスルガ銀行、8月には静岡中央銀行と富士信用金庫(富士市)も加わる予定です。

共通化では、相続人が複数いる場合でも、相続人代表者1人分の署名・なつ印で相続手続きが可能になることがあります。

一方、富士宮信用金庫(富士宮市)は、「遠方に相続人がいる場合などは利便性が高まるが係争に発展するリスクもある」として導入を見送りました。

静岡銀行によると、相続手続きは年約1万件に上るようです。
高齢化に伴って件数も増えています。

僕も毎年数件の相続税の申告のお手伝いをさせていただいていますが、相続発生後の手続きが面倒ということをよく耳にします。
金融機関ごとに必要な書類が異なるということが、その中でも多いと感じます。
それゆえ、今回の静岡県内の金融機関の相続手続き共通化というのは、素晴らしい取り組みだとだと思います。
ただし、おそらく痛い目にあったことがあるのだと思いますが、相続人が複数いる場合でも、相続人代表者1人分の署名・なつ印で相続手続きが可能になることがあるというのは、参加していない富士宮信用金庫のおっしゃるように、係争のリスクを抱えているのではないかと思います。
係争の起こらないような形で手続きを共通化すれば、とても素晴らしいことだと思いますし、全国的に統一されればいいなぁと思いますね。

静岡県内の4地銀8信金が2020年8月までに相続手続きを共通化することについて、どう思われましたか?


富裕層だけではなく中流層も「標的」とし相続課税を強化!

「税額が100万円程度の小規模な申告の件数が増えている」と、東京都、神奈川県など首都圏で相続税の申告を扱うランドマーク税理士法人の清田幸弘代表税理士は話しています。
相続税は富裕層の税金、自分には関係ないと考える人は多いのではないでしょうか?
実際、2018年の被相続人(亡くなった人)1人当たりの課税財産額は1億3,956万円、税額は1,813万円と高額です。
しかしながら、今後は「自宅と金融資産で5,000万円程度の中流層も課税を避けられない」(清田氏)とのことです。
親が都市部に住んでいるなら、あなたも相続税を支払う可能性が高いと言えるでしょう。

原因は2015年の相続課税強化です。
非課税となる基礎控除が従来の「5,000万円+1,000万円×法定相続人数」から「3,000万円+600万円×法定相続人数」へと40%も縮減されました。
相続人が配偶者と子ども2人の場合、非課税枠は8,000万円から4,800万円に減りました。
その結果、東京、大阪など都市部の中流層にも課税の裾野が広がりました。

増税前の2014年は年間死亡者約127万人に対して、相続税が課税されたのは被相続人ベースで約5万6,000人で、課税割合は4%台でした。
増税後の2015年以降は年間死亡者130万人台に対し課税対象者は10万人台と、課税割合は8%台に上昇しています。

特に都市部で比率が増しています。
東京国税局管内の東京都、神奈川県など1都3県の課税割合は2017年には13%台に上昇しました。
死亡者の8人に1人が相続税の課税対象となる計算です。
全国平均を下回る熊本国税局管内(熊本県、鹿児島県など4県)が4%弱にとどまるのと対照的です。

ただし、地方でも安心できません。
2025年には団塊世代が全て75歳以上の後期高齢者となり、社会保障費の増加で国の財政難は一段と厳しくなります。
増税は不可避の状況で、相続税も非課税枠のさらなる縮小などが検討されるでしょう。
相続税は全国的に中流層を巻き込むことになりそうです。

辻・本郷税理士法人の浅野恵理税理士は「自分が相続税を払う立場になるかを確認したい」と話しています。
親の保有財産を調べ、非課税枠内に収まっているかを見ます。
非課税枠を上回っているなら、生前贈与などで課税財産を減らします。
毎年、贈与税の基礎控除(年110万円)の枠内で贈与すれば10年間で最大1,100万円を無税で減らせます。
親と一緒に考えたい相続税対策です。

次に、親の自宅敷地に「小規模宅地の評価減の特例」を適用できるかを検討します。
この特例は330平方メートルまでの自宅敷地を配偶者や同居の子どもが相続する場合に評価額を80%減らせるのです。

人生100年時代には「支出管理」が重要になります。
この支出管理には日々の節約だけでなく、節税も含まれます。
医療費控除などを利用して所得税を減らすだけでなく、特に負担が大きい相続税節税にも関心を持ちたいですね。
ただし、親が生前贈与に走りすぎた揚げ句、生活資金が足りなくなるような事態は避けたいですね。
相続税の納税原資となる資金は別枠で現金で用意するよう親と話し合うとよいでしょう。
相続人である配偶者や自分ら子どもが困らないよう家族で準備することも大切な心得なのです。

僕自身もここ数年、年間数件の相続税の申告のお手伝いをさせていただいており、現在も数件進行中ですが、結果として相続税の申告が不要なケースが増加しているのと、全体的に遺産総額が少なくなってきているのはすごく実感しています。
それゆえ、相続税にももっと早くから興味を持っていただきたいなぁと思いますね。

富裕層だけではなく中流層も「標的」とし相続課税が強化されていることについて、どう思われましたか?


生涯収入50億円の野村克也さんの遺産をめぐる骨肉バトル!

資産家が亡くなると、著名人であればあるほど、財産分与で揉めることが多くなっています。
週刊FLASHによると、2020年2月11日に虚血性心不全で亡くなった野村克也さん(享年84)の場合も、雲行きが怪しくなっているそうです。

野村さんは、現役時代と監督時代の年俸に加え、解説者としてのギャラや講演料などで、生涯収入は50億円を超えると言われています。
さらに、田園調布に豪邸を構えており、莫大な財産をめぐっての遺産相続争いが起きる条件は、整っているというわけです。

野村さんには、前妻との間に生まれた長男、妻の故・沙知代さんの連れ子で養子の団野村氏(62)、ケニー野村氏(60)、そして沙知代さんとの間に生まれた克則氏(46)と、4人の息子がいます。
本来であれば、兄弟4人で財産を均等に分ければすむ話ですが、そう簡単には運びそうにないそうです。

野村家親族の関係者が、内情を吐露しています。
「じつは、野村さんの財産分与以前に、2017年12月に急死した沙知代さんの遺産分割で揉めていて、いまだに解決していないんです。
沙知代さんの財産は、夫である野村さんが2分の1、残りを団氏、ケニー氏、克則氏が3分の1ずつ相続する権利がありましたが、財産といっても、ほとんどが自宅などの不動産で、現金はそれほど多くなかったんです。
ところが団氏は、不動産を現物で取得する形での相続を望んでおらず、『不動産を売却して現金化したうえでの相続』を要求していると聞いています」

そもそも団氏は、沙知代さんの存命中から、不動産の売却を口にしていたそうです。
「それに対して克則氏は、『2人の思い出が詰まった家だし、“終の住処” にしてあげたい』と、反対したんです」(同前)その言葉どおり、克則夫妻は、自分たちの家も敷地内に建て、半同居生活を送ってきました。

「克則氏にすれば、『2人の面倒を見てきたのは自分と妻の有紀子さんだ』という自負がある。あまり関わってこなかった団氏が、自分に都合のいい要求をすることが、我慢ならないのでしょう」(同前)

思い出のある家や土地を残したい克則氏と、現金化したい団氏――。
このようなケースの場合、どう対処したらいいのでしょうか?
相続問題に詳しい、木野綾子弁護士に聞いています。
「遺産分割で、どうしても現物の取得を望まないというのであれば、不動産分を克則さんが取得して代償金を支払うか、第三者に不動産を売却して、その売却代金を分けることになります。
話し合いがつかなければ、家庭裁判所で遺産分割の調停を申し立て、それでも決着しない場合は、審判を仰ぐことになります。ここまで話がこじれると、決着するまでに2~3年はかかるでしょうね」

当然だとは思いますが、週刊FLASHが遺産相続問題について団氏・克則氏に問い合わせたところ、期日までに回答はなかったようです。

この沙知代さんの相続問題が解決しても、野村さんの遺産相続が控えています。
今度は、野村さんと前妻との間に生まれた長男にも相続権があるわけで、兄弟4人による泥沼の相続問題に発展する恐れもあります。

「親が急死した場合、相続で揉めるケースはかなり多い。だからこそ、元気なうちに遺言書を作っておくべきです」(木野弁護士)

息子たちの骨肉バトルを、野村さんは草葉の陰でボヤいているのでしょうか?

財産があるというのも、遺産分割でもめることが多く、悩ましいですね。
あとは、兄弟姉妹間で、父親や母親が違う方がおられるとますます難しくなることが多いですね。
やはり、もめるのが目に見えているような場合は、ご本人がお元気なうちに相続対策をして、お子様らにどう分けたいかを納得してもらっておかない(場合によっては、親の威厳で抑え込まないといけないこともあるとは思いますが。)と、相続が『争族』になる可能性が高いので、早めの相続対策をしましょう。
もめて得をすることはありませんので。

生涯収入50億円の野村克也さんの遺産をめぐる骨肉バトルについて、どう思われましたか?


公示地価が5年連続上昇!

国土交通省が先日発表した2020年1月1日時点の公示地価は、商業・工業・住宅の全用途平均(全国)が1.4%のプラスと5年連続で上昇しました。
札幌など中核4市を除く地方圏も0.1%上昇と28年ぶりにプラスに転換しました。
ただし、訪日客の増加や都市の再開発がけん引する構図で、新型コロナウイルスの経済への打撃が長引けば影響は避けられないでしょう。

住宅地は堅調な雇用や超低金利に支えられ、0.8%上昇しました。
商業地は3.1%上昇となり、それぞれ前年より伸び幅が拡大しました。

商業地は東京、大阪、名古屋の三大都市圏では5.4%のプラスとなりました。
企業が人材獲得のため、ゆとりのあるオフィスや通勤時間を減らせるサテライトオフィスを確保する動きが影響したようです。
訪日客の多い地区を中心にホテルや店舗向けの引き合いも強かったようです。

地方の中核4市(札幌・仙台・広島・福岡)は伸び幅が11.3%と2桁に達しました。
訪日客の消費も見込んだ商業施設やオフィスの開発が活発し、東京などの不動産価格が上昇したことを受け、より高い投資収益を求めるマネーが地方に流れたようです。

地価上昇の動きは中核4市を除く地方にも広がりました。
商業地では我がうどん県(香川県)がプラスに転じ、24都道府県で上昇しました。
秋田市では秋田駅周辺で複数の再開発が進んでいることが評価され、27年ぶりに上昇に転じました。
住宅地では山形、長崎の両県でプラスに転換しました。

もっとも、調査地点に占める上昇地点は全国で48%、地方で37%にとどまり、広がりを欠きます。
調査後の2020年2月から新型コロナの経済への打撃が強まり始め、地価回復のけん引役である観光地と大都市に影を落としています。

商業地の上昇率が13.3%、住宅地が9.5%で、ともに全国首位となった沖縄県ですが、中国発などのクルーズ船の寄港キャンセルや航空路線の減便により、足元では国際通りなどの繁華街では人出がめっきり減っています。

沖縄県内の商業施設でも営業時間短縮などの動きが相次いでいます。
地元の不動産鑑定士の浜元毅氏は「影響が長期化すれば不動産の価格にも影響を及ぼしかねない」と話しています。

訪日客数は経済情勢や2国間関係に左右されやすく、2019年は日本全体で2.2%増にとどまりました。
地価上昇を持続させるには、暮らしやすい街づくりなど地域の魅力を高める取り組みが欠かせないでしょう。

2020年の公示地価は、2019年に日本列島を襲った大型台風が爪痕を残しています。
浸水被害のあった長野市の住宅地は全国で最大の下落率となりました。
2018年に西日本を襲った豪雨など頻発する自然災害が地価を押し下げる状況が続いています。
地価上昇が続いた都心でも、一服感が見える地域も出始めているようです。
新型コロナウイルスによる逆風も強まり、地価上昇の持続力が試されています。

2019年10月の台風19号の被災地では地価の下落が目立ちました。
長野市では千曲川の氾濫で浸水した4カ所が下落しました。
堤防が決壊した場所から近く、住宅全壊などの被害が特に大きかった豊野地区(住宅地)の地点の下落率は13.6%と全国最大になりました。
同地区の3月1日時点の人口は台風前と比べて3%減り、地価下落に拍車をかけました。

福島県いわき市では、上昇基調だった地価を今回の被害が直撃しています。
市役所に近い地点では横ばいまで回復してきた地価が3.1%減となり、浸水があった商業地の地点では2019年の1.9%上昇から4.6%減へとマイナスに転じました。
宮城県丸森町でも1%未満まで下落幅が縮小していた住宅地の2地点が3~5%のマイナスに落ち込みました。

公示地価からは長く続いた上昇局面の一服感を示す数字も見て取れます。
2019年7月1日時点の基準地価と今回の公示地価の共通地点(約1,600地点)の変動率を見ると、半年間の地価上昇率は東京圏の住宅地で0.8%です。
2019年前半の半年間は0.9%で、今回5年ぶりに伸び率が縮小しました。
商業地でも三大都市圏の上昇率は2019年前半が3.2%、後半が3.3%と落ち着いてきています。

全国最高額は今回も東京都中央区銀座4丁目の「山野楽器銀座本店」でしたが、伸び幅は2019年の3.1%からほぼ横ばいの0.9%に鈍化しました。
1平方メートルあたり5,770万円と既にバブル期の最高価格を上回っています。
商業地の価格で2位だった銀座5丁目の「対鶴館」も上昇幅は4.5%から1.2%に縮んだ。

銀座の場合は再開発が一巡したことや、有名店の出店が緩やかになっていることも背景にあるようです。
一般的に不動産価格は都心から地方へ上昇の波が広がっていきます。
都心の一等地で価格の一服感が出てきたことは地価の潮目の変化を示しているとの見方も多いようです。

同様の傾向は名古屋圏でも見て取れます。
全用途平均の上昇率は1.9%で、2019年の2.1%より小幅になりました。
「名古屋市中心部の中村区や中区の価格水準が上がった」(国土交通省)ことが背景にあるようです。

都市未来総合研究所によれば、国内の不動産取引は6年ぶりに4兆円を割った2018年度からやや増加し、2019年度は2月までの時点で約3.9兆円に回復しました。
ただし、5兆円前後の取引があった2014年度や2017年度に比べれば低い水準です。
海外勢の投資意欲はなお強いようですが、都心の物件価格の高騰による投資利回りの低下もあり、投資に慎重になっている様子がうかがえます。
中核4市を除いた地方圏の商業地では、基準地価との共通地点で比べると2019年の前半と後半で伸び率が0.8%で変わりませんでした。
景気が後退局面入りした可能性も取り沙汰されており、今後は子育て世代の支援や高齢者に優しい街づくりなどの努力がより重要になるでしょう。

上昇しましたが、来年はコロナウイルスの影響で下がるでしょうね。
家賃が支払えなくて出ていくテナントも増えていくでしょうし、将来への不安も増えていくでしょうから、家賃は下がり、土地の需要も減るでしょうから、数年間は厳しいでしょうね。
このような状況ですので、路線価などにも影響を及ぼす公示地価を修正することはできないのでしょうか?
相続税申告時の評価は高く、売ればかなり安いという状況になってしまうと思いますので。

公示地価が5年連続上昇していることについて、どう思われましたか?


荒廃の淡路島のランドマーク「大観音像」が民法に基づき「国庫帰属」となり解体へ!

弁護士ドットコムによると、兵庫県淡路市の「世界平和大観音像」(高さ約100メートル)は、所有者が亡くなってから、しばらく放置されていましたが、財務省近畿財務局がこのほど、2022年度までに解体撤去すると発表したそうです。

大観音像は1982年、地元出身の実業家の男性が建立しましたが、男性は1988年に亡くなり、相続人も2006年に死亡していました。淡路市によると、モルタルが剥がれ落ちるなど荒廃がすすみ、住民から不安の声があがっていたようです。

民法のルールでは、所有者が明らかでない場合、以下のような手続きがとられることになっています。

(1) 利害関係人などからの申し立てによって、家庭裁判所が「相続財産管理人」を選任する
(2) 相続人がいない場合は、一定の手続きを経たあと、金銭や不動産などの残余財産が国庫に帰属する

近畿財務局によると、大阪地裁が2011年、相続財産管理人(弁護士)を選任して、2018年に相続人がいないことが確定しました。
そして、このほど清算手続きが終了したため、2020年3月30日付で、大観音像(十重の塔、山門含む)は国庫に帰属することになりました(民法959条)。

大観音像はかつて淡路島のランドマークでした。
週刊ダイヤモンド(2009年9月12日)によると、1日で数千人が訪れる観光名所だったそうです。
しかしながら、2006年に相続人が亡くなり、閉鎖・放置されてからは一気に建物の劣化が激しくなったとされます。
しかも、勝手に入れるような状態だったようです。
神戸新聞によると、2020年2月、観音像の展望台から男性が飛び降りて亡くなるという事件も起きています。

近畿財務局は、住民の不安を解消するため、十重の塔と山門は2020年度中に、大観音像は2021年度から2022年かけて解体撤去工事をすすめるとしています。

個人的には時々淡路島に入っていますが、ここには行ったことがありませんでした。
集客力のあるランドマークがなくなるのは、大変残念だと思いますが、法律的なことはよく分かりませんが、地元の方々で何とか保存する方法はなかったのでしょうか?
あとは、ご本人や相続人がお亡くなりになるのがもう少し後であれば、建立された方にたくさん資産があるとすれば、信託を用いて何かできなかったのだろうかと思います。
維持費はかかるのでしょうが、インパクトのあるもの、インスタ映えするものは、淡路島のみならず、どこの観光地などの集客にとっても貴重なものだと思いますので。

荒廃の淡路島のランドマーク「大観音像」が民法に基づき「国庫帰属」となり解体されることについて、どう思われましたか?


紀州のドン・ファンの田辺市への遺産の相続費用が最大1.8億円!

多くの女性と交際を重ねて「紀州のドン・ファン」とも呼ばれ、2018年5月に急性覚醒剤中毒で急死した和歌山県田辺市の会社社長(当時77)の遺産を田辺市が受け取るための手続き費用が、最大で約1億8千万円に達するとわかったようです。
田辺市は、新年度当初予算案に関連予算1億1,698万円を盛り込み、開会中の定例市議会に提案しています。

紀州のドン・ファンは田辺市に全財産を寄付するとした「遺言書」を残しており、田辺市は2019年9月、相続する方針を表明しました。
遺産は約3億円の預貯金や約9億8千万円分の有価証券などで約13億円に上るとして、寄付を受けるための弁護士費用など関連費用として、補正予算計約6,500万円を計上していました。

債務や評価額未定の土地や建物、絵画などもあり、現在も最終的な金額は確定していないようです。
田辺市は新年度予算案に弁護士委託料1億94万円や鑑定評価手数料1,254万円などを盛り込み、年度中に債務を清算、土地や建物の評価額を算出して換金し、プラスの財産を確定することを目指すそうです。

紀州のドン・ファンの妻は遺産の一部を受け取る権利が法律で認められており、田辺市は遺産総額を確定させた後、財産分割の協議に入るそうです。

一部遺族から「遺言書」を無効とする訴えが起こされた場合、予定どおり寄付を受けられない可能性もあるようです。

結局、田辺市で、約1億1,700円を含む2020年度の当初予算が可決されたようですね。
個人的には、遺産の額に対して相続費用が高いように感じますが、田辺市としては、ネットで残れば良いんでしょうね。
遺産分割協議もすんなりいくとは思えないですし、今後どうなっていくのかウォッチしていきたいですね。

紀州のドン・ファンの田辺市への遺産の相続費用が最大1.8億円かかることについて、どう思われましたか?


『遺産相続トラブル』で70歳女性が61歳義理の妹に暴行した疑いで逮捕!

母親の遺産相続をめぐって口論になり、義理の妹に暴行を加えた疑いで、70歳の女が逮捕されました。
暴行の疑いで逮捕されたのは、兵庫県加古川市に住む無職の女性(70)です。

警察によりますと、女性は、先日、兵庫県多可町の住宅で、義理の妹(61)の腕をつかんだり引っ張ったりするなどの暴行を加えた疑いがもたれています。

2人は90代の母親の遺産の相続や年金をめぐって数年前からトラブルになっていたということで、口論の末に女が暴行したということです。
警察の調べに対し、女は「色々ないざこざはあった」と容疑を認めています。
警察は詳しい状況などを調べています。

こういうことは表沙汰にならないものがあるでしょうから、世の中にたくさんあるんでしょうね。
特に、今回のケースは義理の妹なので、血族ではないので、こういうことになるかもしれませんね。
やはり、相続税がかかるかどうかに関係なく、相続対策の中でも遺産分割対策はきちんとしておかないといけないですね。
相続をきっかけに仲が悪くなるということは、亡くなった方も望んでいないでしょうから。

『遺産相続トラブル』で70歳女性が61歳義理の妹に暴行した疑いで逮捕されたことについて、どう思われましたか?


鳩山邦夫元総務大臣の遺族が遺産7億円の申告漏れ!

 2016年に67歳で死去した鳩山邦夫元総務大臣の遺族が東京国税局の税務調査を受け、相続財産について約7億円の申告漏れを指摘されたことが関係者への取材でわかったようです。
政治団体への貸付金を相続財産に含めないなどのミスがあったそうです。
過少申告加算税を含む追徴課税は2億数千万円で、すでに修正申告したとみられます。

鳩山氏が代表を務めていた資金管理団体「新声会」の収支報告書によると、2016年6月の死去の時点で、鳩山氏から6件計約4億5千万円の借入金がありました。
故人が会社や個人などに資金を貸し付けていた場合、原則として相続財産の対象となります。
しかしながら、関係者によると、鳩山氏の遺族らは、相続税の申告時に新声会への貸付金を計上していなかったとみられます。

このほか、不動産の評価額の誤りなどもあり、申告漏れの総額は計約7億円にのぼったそうです。
いずれも意図的な税逃れではないと判断され、重加算税は課されなかった模様です。

政治団体の代表者が死亡した場合の残金処理の規定はなく、後継者が新たな代表者となってそのまま資金を使うことも、別の団体に資金を移すこともできます。
こうして政治資金として引き継ぐ場合は相続税や贈与税はかかりませんが、収支報告書によると、衆院福岡6区の地盤を継いだ次男の鳩山二郎衆院議員(41)の資金管理団体への資金移動はありませんでした。

鳩山氏の母親はブリヂストン創業者の故・石橋正二郎氏の長女安子氏(2013年2月に90歳で死去)で、鳩山氏は同社株や不動産などを保有し、兄の由紀夫元首相(72)と並んで政界有数の資産家でした。
死去により、妻エミリー氏(64)、二郎氏ら遺族4人は100億円を超える遺産を相続したとみられます。

鳩山家の資産管理会社「六幸商会」(東京都港区)は朝日新聞の取材に対し、「何もお答えできない」としているようです。

これだけの財産を持っている方だと、それなりの税理士が付いていると思いますが、貸付金が漏れていたり、不動産の評価額が誤っていたというのは、どうなんでしょうか?
鳩山家は以前にも、相続を巡って問題があったと思いますが、慎重にならなかったのでしょうか?
政治団体の残金は政治資金として引き継ぐと相続税や贈与税がかからないというのもおかしい(二世議員を生み出すもと)とは思いますが、なぜ引き継がなかったのでしょうか?
財産をたくさん持つというのも、色々と大変だなぁと改めて感じた1件でした。

鳩山邦夫元総務大臣の遺族が遺産7億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


相続登記を怠ると罰則や所有権放棄制度の創設も!

 毎日新聞によると、法制審議会(法相の諮問機関)の民法・不動産登記法部会は、先日、所有者不明土地問題の解消に向けた制度改正に関する中間試案の概要をまとめたようです。
相続登記を義務付けて怠った場合の罰則を設けるほか、所有権の放棄を可能とする制度を創設することなどが柱となっています。
部会がさらに検討を加えたうえで年明けに意見公募を実施し、来夏にも要綱案をまとめるようです。
政府は、来秋の臨時国会に民法などの改正案提出を目指しています。

土地の権利関係の登記は、相続などで所有者が変わっても名義を変更する義務はなく、税負担や手続きの手間を避けようと、相続人が登記をしないケースがあるとされます。
所有者が分からないまま放置される土地が増えているとの指摘を踏まえ、中間試案は、被相続人が亡くなって相続人が土地を取得してから一定期間内に登記することを義務付け、怠れば罰則として過料を科すとしました。

また、少子高齢化などを背景に土地を手放したい人も増えていることから、所有権放棄を認める制度も創設するようです。
土地所有者からの申請を受け、権利関係に争いがないか、現状のままで管理が容易か、などの要件について行政機関が審査し、放棄が認められれば国有地になるとしました。
将来的には自治体が取得して再開発するなどの利用が想定されています。

このほか、相続人が遺産分割の協議を行う期間に制限を設ける新制度も盛り込まれました。
協議がまとまらずに遺産分割されないまま長期間経過すると、権利関係が複雑化し、土地の有効活用を妨げるとの指摘があります。
このため、制限期間を過ぎた場合は、家庭裁判所などが法定相続分に従って分割します。
制限期間は「10年」とする案を有力とし、「5年」とする案も併せて検討します。

所有者不明土地問題を巡っては、増田寛也元総務相ら民間有識者でつくる研究会が2017年、所有者が分からなくなっている可能性のある土地の総面積が約410万ヘクタールに達するとの推計を公表しました。

相続関係の仕事をしていると、相続登記をせずに放置したままになっている土地をまぁまぁ目にします。
個人的には、遅くなればなるほど、関係者が増えて登記を行う際の手間が増えると思いますので、義務化は大賛成です。
相続したものの使い道のない土地というのもかなり目にしますので、所有権の放棄も大賛成ですね。
あとは、意図的に相続登記をしていないケースと、遺産分割協議が終わっていないケースがあると思いますので、遺産分割協議の期間に制限を設けるのも良いかなぁと思います。
ただし、これについては、ご家族にしか分からない過去の経緯、心情などがあると思いますので、一律法定相続分にしてしまうと、ますます相続人間の仲を悪くさせる可能性があるのではないかと思いますね。

相続登記を怠ると罰則や所有権放棄制度の創設がされることについて、どう思われましたか?


相続税の申告で「路線価」による評価を否定した地裁判決!

 「路線価に基づく相続財産の評価は不適切」とした東京地裁判決が波紋を広げています。
国税庁は路線価などを相続税の算定基準としていますが、「路線価の約4倍」とする国税当局の主張を裁判所が認めたからです。
路線価は取引価格の8割のため節税策として不動産を購入する人もいます。
しかしながら、相続税の基準となる路線価と、取引価格に大きな差があれば注意が必要です。

2019年8月末の判決で、東京地裁が路線価に基づく相続財産の評価を「不適切」としたのは、2012年6月に94歳で亡くなった男性が購入していた東京都内と川崎市内のマンション計2棟です。

購入から2年半~3年半で男性が死亡し、子らの相続人は路線価などから2棟の財産を「約3億3千万円」と評価しました。
銀行などからの借り入れもあったため、相続税額を「ゼロ」として国税側に申告しました。

しかしながら、男性が購入した価格は2棟で計13億8,700万円で、路線価の約4倍でした。
国税当局の不動産鑑定でも2棟の評価は約12億7,300万円で、路線価とはかけ離れていました。

このため、国税側は「路線価による評価は適当ではない」と判断しました。
不動産鑑定の価格を基に「相続税の申告漏れにあたる」と指摘し、相続人全体に計約3億円の追徴課税処分を行いましたが、相続人らは取り消しを求めて提訴していました。

土地や家などの相続財産は「時価」で評価すると法律で決められています。
ただし、国税庁は「納税者が時価を把握することは容易ではない」として主要道路に面する土地について「路線価」を毎年発表し、相続税や贈与税の算定基準としています。

路線価は土地取引の目安となる公示地価の8割の水準です。
このため現金よりも不動産を購入して相続した方が税金が安くなる傾向があり、”節税”目的での不動産取得は今も昔も広く行われていることは、よく知られていることです。

今回の判決では「特別の事情がある場合には路線価以外の合理的な方法で評価することが許される」と指摘しています。
今回は「近い将来に発生することが予想される相続で、相続税の負担を減らしたり、免れさせたりする取引であることを期待して実行した」と認定し、国税の主張する不動産鑑定の価格が妥当としました。

原告の相続人らは不服として控訴しています。

今回、国税当局は国税庁長官の指示で財産の評価を見直すことができる通達の規定(財産評価基本通達の6項)を適用して価格を見直しています。
相続税の算定基準を路線価とする根拠でもある通達です。

通達は国税当局の判断で財産の評価を変えられるため「国税の伝家の宝刀」とも呼ばれています。
しかしながら、どんな場合に宝刀が抜かれるのか明確な基準はなく、判決に困惑する税理士も少なくありません。

相続税の課税対象は、2014年は4.4%にとどまっていましたが、2015年1月から対象が拡大されました。
2017年に亡くなった人では8.3%とほぼ倍増しており、相続財産の評価が求められる機会が増えています。

相続税に詳しい佐藤和基税理士は今回の判決を受け、「金額の大きな相続では、手法やリスクの検討をこれまで以上に慎重にしないといけなくなる」と懸念しています。
税務訴訟に強い平川雄士弁護士も「正当な不動産投資をも萎縮させる可能性がある。国税当局は通達を適用する基準を明確にすべきだ」と指摘しています。

この判決には驚きですね。
僕は、以前、路線価で評価すると実勢価格と比べるとあまりにも高すぎるので、不動産鑑定士による評価を取り、それに基づいて申告した案件があるのですが、税務署に路線価でないとダメと言われたことがあります。
実勢価格と路線価がかなりかけ離れているというのであれば、国税庁の路線価の設定がおかしいのではないと思いますし、路線価がダメなケースがあるのであれば、財産評価基本通達で明確に示してほしいと思います。
そうしないと、国税庁の判断でどちらかということが決まってしまうことになりますので。
納税者には頑張ってぜひとも勝ってほしいと思いますし、興味深くウォッチいていきたいと思います。

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登記遅れでゆらぐ遺言の効力!

 日経電子版の記事ですが、相続人同士が遺産分割を巡って争う「争続」を避けるには、遺言を残しておくことが大事だと言われます。
しかしながら、この遺言の「効力」が揺らぎ始めたのです。
2019年7月に始まった改正民法の相続規定(相続法)の影響です。

相続が起こると、被相続人(死亡した人)の財産を法定相続人の間で分けることになります。
遺言がなければ相続人が遺産分割協議で分け、遺言があれば遺言が優先します。
しかしながら、改正民法によって相続登記の順番によっては遺言が優先しないケースが想定されるようになったのです。

相続登記とは、被相続人の不動産の所有名義を取得分に応じて相続人の名義に変更することです。
登記すれば、不動産の所有権を対外的に主張できます。
あまり知られていませんが、法定相続人は遺言があったとしても「他の相続人の了解を得ずに相続人全員がそれぞれの法定相続分を登記できる」(司法書士の大貫正男氏)のです。

具体例を見てみましょう。
子がいない夫婦の夫が「自宅は全て妻に相続させる」という遺言を残していても、4分の1の法定相続割合をもつ夫の兄は妻より先に法定相続分を登記できるのです。
すると、4分の1は夫の兄の名義になりますので、「売却したり、担保にしてお金を借りたりすることができる」(弁護士の伊東大祐氏)のです。

そうなると困るのは妻です。
せっかく自分に全てを相続させるとの遺言があるのに最悪の場合、自宅が「持ち分を購入した第三者との共有になる」(弁護士の上柳敏郎氏)からです。

民法改正前は、そのような不都合は解消できたのです。
伊東弁護士は、「妻が持ち分を買った第三者を訴えれば、勝って全てを自分のものにできた」と話しています。
最高裁が「遺言があれば遺言が優先する」と判断していたからです 。

ところが、民法改正で最高裁の判断は否定されたのです。
改正民法では、「法定相続割合(このケースでは4分の3)を超える分については登記しないと第三者に権利を主張できない」としたのです。

こんなケースもあるでしょう。
父が「自宅を全て長男に相続させる」と遺言で指定したとします。
法定相続割合は母が亡くなっていれば兄弟2人の場合、2分の1ずつです。
先に次男が法定相続分を登記し、その分を第三者に売却すれば、長男は第三者と自宅を共有せざるを得なくなるのです。

このような問題の解決策は一つです。
自宅を全て相続させると遺言で指定された相続人は「他の相続人よりも先に全部を相続する旨の登記をすること」(伊東氏)です。
他の相続人から遺留分(最低限の取り分で通常、法定相続分の半分)を請求される可能性はありますが、金銭で解決できます。
相続人が兄弟姉妹の場合(このケースだと、兄)、遺留分の請求権がないので妻がすべて取得できるのです。

今回の民法改正について知っているか知らないかで、大きな差が出ることを覚えておきましょう。

厳密にいうと、解決策は一つでないように思います。
生前であれば、いわゆる民事信託を使えば、このような問題を回避できるかもしれません。
最近でも、遺言は絶対的と書いている記事を見たりしますが、この民法改正のことを知らない方もたくさんいますので、気を付けないといけないですね。
四十九日が済んでからと悠長なことは言っていられませんので。

登記遅れでゆらぐ遺言の効力について、どう思われましたか?


借入をして賃貸物件を取得する相続税節税が認められない?

 先日、税理士としては非常に気になる判決が出ています。
税務通信によると、東京地方裁判所は2019年8月27日、被相続人が相続開始前に借入金で取得した賃貸用不動産の相続税評価額を巡り、財産評価基本通達6項に基づく国税庁長官の指示による評価を認め、納税者の主張を棄却しました(平成29年(行ウ)第539)。

本件では、平成21年まで不動産賃貸業を営む法人の代表者であった被相続人が、“相続開始前3年5か月前”に、賃貸用不動産(甲不動産)を約8億3千万円で取得しました。
また、“相続開始前2年6か月前”に、賃貸用不動産(乙不動産)も約5億5千万円で取得しました。
そして、これら本件各不動産の購入資金として、銀行から合計約10億円の借入れをしていました。
平成24年6月の相続開始後、相続人は本件各不動産を評価通達に基づき合計約3億3千万円と評価する一方、借入金約10億円を債務控除し、小規模宅地特例を適用したうえで、相続税をゼロとして申告しました。

これに対し税務署は、伝家の宝刀である評価通達6項(評価通達の定めにより評価することが著しく不適当な場合に国税庁長官の指示で評価する定め)に基づき、鑑定評価額(甲不動産:約7億5千万円、乙不動産:約5億2千万円)による評価が適正として、平成28年4月に更正処分を行いました。
国税不服審判所の裁決(平成29年5月23日裁決)を経て、提訴されました。

なお、相続人は相続開始の9か月後に、乙不動産を約5億1千万円で第三者に譲渡しています。

東京地方裁判所は国の主張どおり、本件での評価通達6項に基づく鑑定評価額を認めました。
租税負担の実質的な公平を著しく害することが明らかな「特別の事情」がある場合には、評価通達で定める以外の合理的な方法で評価することが許されると解すべきとして、評価通達6項の定めを支持しました。
そして、本件各不動産について、特別の事情があるか否かを検討しています。
まず、本件各不動産の評価通達の評価額と売買価額や鑑定評価額を比べ、4倍ほどかい離していることを指摘しています。
本件各不動産の売買について市場価格と比べ特別に高額等であったという事情もなく、いずれも共同住宅等として利用されており、本件鑑定評価は収益還元法による収益価格を標準に鑑定評価額を求めています。

不動産鑑定士が不動産鑑定評価基準に基づき算定する不動産の正常価格は、基本的に不動産の客観的な交換価値、つまり相続税法上の時価を示すと考えられることも勘案すれば、本件相続開始時における本件各不動産の客観的な交換価値を算定するにつき、評価通達の評価方法が合理性を有することについては、相応の疑義があると言わざるを得ないとしました。

さらに、本件各不動産が相続財産に含まれることになった経緯をみると、被相続人は当時90歳、91歳の時に銀行から多額の借入れをして本件各不動産を購入しています。
借入金と本件各不動産の購入がなければ、本件相続の課税価格は6億円を超えるものでしたが、借入金と本件各不動産の購入があったことで、評価通達の評価額と比べ借入金債務が多額となり、その差額が不動産を除く相続財産から控除され、相続税は課されないこととされました。
加えて、借入金に係る銀行の貸出稟議書の記載などによれば、本件各不動産の購入や借入れを被相続人及び法人の事業承継の過程の一つと位置づけつつも、それが近い将来発生することが予想される相続において相続税の負担を減じるものと知り、かつ、それを期待してあえて企画して実行したと認められます。

以上の事実関係の下で、本件では、評価通達の評価方法を形式的に適用すると、本件各不動産の購入と借入れに相当する行為を行わなかった他の納税者との間で、かえって租税負担の実質的な公平を著しく害することが明らかというべきであり、評価通達以外の評価方法で評価することが許されるというべきです。
そして、本件鑑定評価の適正さに疑いをさしはさむ点がないことに照らせば、本件各不動産の時価は、収益還元法に基づく本件鑑定評価額と認められるとしました。

●主な事実関係
・平成20年8月、被相続人は、二男の長男である孫と養子縁組をした。
・ 平成21年1月、被相続人は、売主の法人との土地と建物を買い入れる売買契約により、甲不動産を取得。被相続人はR銀行から借入れ。
・平成21年12月、被相続人は、売主の法人との土地と建物を買い入れる売買契約により、乙不動産を取得。被相続人はR銀行から借入れ。
・平成24年6月、被相続人が死亡。被相続人は平成21年まで不動産賃貸業を営む法人の代表者だった。養子が本件各不動産と債務の全部を承継した。
・平成25年3月、養子は買主の個人との乙不動産の売買契約により、乙不動産を譲渡。
・平成28年4月、税務署から相続税の更正処分を受ける。
相続人は、被相続人の妻、及び長女、長男、二男、養子(二男の長男)で、養子に多くの財産を相続させる遺言があった。
銀行が作成した貸出稟議書には、「相続税対策のためローンを実行し不動産を購入」といった旨の記載がある。

●本件のポイント
本件は、相続開始直前期において、銀行から借入れをし、その借入金で賃貸用不動産を取得したことで相続税の負担をなくしたスキーム。
その賃貸用不動産の評価通達による評価額と売買価額等が著しくかい離しているというだけでなく、銀行の貸出稟議書等から、相続税の節税のためにあえて借入れ及び不動産の購入を企画、実行したものと認め、こうした本件の経緯にも着目した上で、評価通達6項に基づき鑑定評価額を認めています。

この手の相続税対策は世間一般的によく行われていることだと思いますし、おそらく税理士も関与していると思いますが、これが否認されてしまうんですね。
高齢であったこと、相続税対策というのを前面に出してしまった(銀行の稟議書に記載)こと、相続発生後9か月で売却したことなどが理由だと思いますが、売却していない方の不動産も否認されていますから、やはり、できるだけ早めに、ストーリーをきちんと描いてやらないといけないということですね。

借入をして賃貸物件を取得する相続税節税が認められなかったことについて、どう思われましたか?


信託業務の裾野が広がり5年で登録倍増!

 財産の管理や運用を担う信託業務に事業会社の参入が相次いでいるようです。
信託会社として登録する企業はこの春までの5年でほぼ倍増しています。
再生エネルギー設備や留学費用、地方の商業施設の管理といった信託銀行が手掛けてこなかった新分野で需要を掘り起こしています。
高齢化や国際化を背景に、信託の新たな担い手が存在感を高めそうです。

そもそも信託業務とは何なのでしょうか?
金銭や不動産などの財産を持つ人が第三者に財産権を引き渡し、その第三者が目的に沿って財産を管理したり処分したりする業務を指します。
日本では長く銀行法に基づく免許を持つ銀行が、信託業を兼営してきました。
しかしながら、2004年の信託業法の改正で、銀行以外の事業会社も信託業に参入できるようになったのです。
登録・免許を取得した企業数は2013年度末の14社から、2018年度末には25社に増えました。

新規参入は住宅や不動産関連の企業が目立っています。
大和ハウス工業や積水ハウス、大東建託などが信託子会社を設立し、自社で扱うアパートの事業主を対象に、認知症や相続に備えて物件の管理を受託するサービスを展開しています。

事業会社からの参入組は信託銀と競合しない新分野を広げています。
2019年3月に信託会社の免許を取得したジェイバリュー信託(東京・千代田)は、太陽光発電などの再エネ関連設備の管理・運用を受託しています。
資金管理や納税を含む発電所の運営を一括で請け負います。
既設の太陽光発電所の売買仲介も手掛け、運営に不慣れな企業でも発電所を取得しやすくします。

信託銀行が投資や相続に関わる商品開発に力を注ぐ一方、新規参入の信託各社はより小規模な利用者を想定しています。
ジェイバリュー信託の谷山信社長は「銀行では収益化が難しい分野で信託の需要を掘り起こす」と話しています。

留学安心信託(東京・新宿)は、学生が支払った留学費用の海外の大学などへの送金を受託します。
留学を支援する会社の倒産で留学費が学生に返ってこない事例が増えていることに着目しました。

信託の仕組みを使うと費用を支援会社から切り離せます。
支援会社から各個人の費用を受託し、留学に関わる書類の送付や両替業務も請け負います。
2018年12月の事業開始から約1,300人分を受託しました。
年内には専門学校とも契約する見通しです。

地方創生に信託をいかす信託会社もあります。
すみれ地域信託(岐阜県高山市)は、山間部の小水力発電所や商業施設の管理・運営を担っています。
2018年秋には地元の小売業者、建設業者などから建物や借地権を受託し、新業態の複合店舗に改装しました。
森林の相続にも進出しています。
高齢化で施設や森林を管理する人材が不足していることが背景にあります。

日本は銀行が信託業を兼営し、遺言信託など金融資産や不動産の管理が中心です。
欧米では住宅の管理や環境保護、知的財産の管理など信託の仕組みが幅広く活用されています。
新規参入各社の事業規模はまだ小粒だが信託サービスの裾野が広がり、幅広い資産の有効活用につながるかどうかが試されます。

最近は、大手の参入してこないようなニッチなところや、自社の商品の販売のためにやっているところが多いようですね。
まだまだ、色々なリスクを抱えているとは思いますが、様々な信託業務が出てきて、世の中の人々に早く信託が認知されるようになってほしいと思います。
基本的に節税にはなりませんが、僕も財産管理の観点から積極的に取り組んでいきたいと思っています。

信託業務の裾野が広がり5年で登録倍増していることについて、どう思われましたか?


中央出版創業者親族が相続税130億円の申告漏れ!

 教育関連事業を手掛ける「中央出版」(名古屋市名東区)の創業者で2014年に死去した前田亨氏の長男が、名古屋国税局の税務調査を受け、相続した株式の評価を巡って約130億円の申告漏れを指摘されていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。
相続税の追徴税額は、過少申告加算税を含めて約70億円とみられます。

長男は、中央出版の役員の前田和一氏で、和一氏は追加の税金を支払った上で、処分を不服として再調査を請求し、一部が取り消されました。
現在は、全体の処分の取り消しを求めて国税不服審判所に審査請求をしています。

関係者によると、和一氏は、中央出版などの親会社にあたる「中央出版ホールディングス」(非上場)の株式などを相続し、申告しました。
国税庁は、取引相場のない非上場株の評価について、業種や事業の内容が似ている上場企業の株価などをもとに算定するよう通達で求めています。

和一氏は通達に沿って、一株の価値を18円と算定して申告しました。
しかしながら、名古屋国税局は、過去の同社株の取引価格などから「通達以外の方法によって価値を算定すべき特別な事情がある」と判断し、民間の第三者機関の鑑定をもとに一株の価値は55円と認定し、全体で約130億円の申告漏れを指摘しました。

和一氏が処分の取り消しを求めたところ、価値が一部見直され、約30億円の申告漏れが取り消され、追徴税額も約15億円減額されました。
ただし、和一氏は、全体の処分の取り消しを求めて国税不服審判所に審査請求を申し立てました。

中央出版は、1972年に創業されました。
現在の主力事業はプログラミング教室や保育園の運営事業で、2018年4月期の売上高は約45億円です。
和一氏の代理人弁護士は、「通達以外で評価すべき特別な事情はなく、申告は適正なものであると認識している」とコメントしました。

相続や贈与を巡っては、過去にも企業経営者の親族が申告漏れを指摘された例があります。
2017年に飯田グループホールディングス元会長の遺族が株式を巡り約80億円の申告漏れを指摘されたことが明らかになったほか、2016年にキーエンス創業者の贈与でも親族が株式の評価額を巡って1,500億円超の申告漏れを指摘されたことが分かっています。

報道からだとよく分かりませんが、「通達以外の方法によって価値を算定すべき特別な事情がある」と判断するのは、よっぽどの時ではないといけないと思いますし、特別な事情についてはきちんと説明すべきだと思います。
安易にこれが使われてしまうと、通達が何のためにあるのかよく分かりませんし、いちいち事前に税務署に確認したうえで申告しないといけないような状況になってしまいます。
あとは、国税庁として、『特別な事情』をきちんと世間一般に公表すべきだと思います。
個人的には、和一氏に全面的に勝ってほしいと思いますね。

中央出版創業者親族が相続税130億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


相続登記が義務化!

 所有者不明の土地が増えている問題をめぐり、法務省の研究会は先日、相続登記の義務化や所有権を放棄できる制度の導入などを提言した報告書を公表しました。
一定期間内であれば相続登記時の戸籍謄本や除籍謄本などの書類提出を不要にするなど、手続きの簡略化を盛り込みましだ。
相続人の負担を減らして義務化の実効性を持たせ、所有者不明土地の発生を予防します。

研究会での検討を踏まえ、山下貴司法務大臣は、先日、法制審議会(法相の諮問機関)に民法と不動産登記法の改正を諮問しました。
今後審議を進め、2020年秋の臨時国会にも改正案の提出をめざします。

現行法では相続登記は任意で、土地の価値が低いと登記しないケースも多くなっています。
報告書は相続登記を義務化し、違反者には罰金を検討すべきだとしています。
被相続人の死亡の事実と相続対象の不動産を申し出れば、添付書類なしに不動産登記簿上の情報を書き換えられるようにすることも提言しました。

所有権の放棄を認める要件として、(1)所有者が管理費用を負担、(2)災害で危険な状態にある、(3)土地の買い手がつかないなどのいずれかを満たす必要があると指摘しています。
放棄した場合の帰属先や財政負担をどうするかが課題だとしました。
放置されている土地について、所有者が所有権を放棄したとみなす制度の創設についても検討を求めました。

相続関係の仕事をしていると、相続登記をしていないケースを見かけますが、色々と手間が生じますよね。
よって、相続登記の義務化は良いことだと思います。
ただし、JAなどが相続人のうちの1人に預金を払い戻して問題になっているケースがたくさんあると思いますが、手続きの簡素化は必要だと思いますが、相続人間の争いのもとにならないようなものにして欲しいですね。

相続登記が義務化の方向にあることについて、どう思われましたか?


遺産約1億6千万円の横領容疑で元弁護士を逮捕!

 東京都内の寺院に寄付されるはずだった檀家(だんか)の遺産を横領したとして、警視庁捜査2課は、業務上横領の疑いで、東京都渋谷区富ケ谷の元弁護士(73)を逮捕したようです。
元弁護士は、「間違いありません」と容疑を認めています。

捜査関係者によると、元弁護士は、港区に所在する寺院から遺産の寄付業務を受任しました。
檀家の女性から、死後に寄付する予定だった約1億6千万円を預かり、自身の関係口座で保管していましたが、2016年9月に女性が死亡した後、自身名義の口座に移し替えていたそうです。

元弁護士は2018年8月、別の顧客から預かった遺産を返還しなかったとして、東京弁護士会から業務停止2年の懲戒処分を受けました。
この処分を受け、寺院側が調べたところ、寄付金が消失していたことが判明し、被害が発覚したそうです。

元弁護士は、横領した金を株取引の損失補てんなどに使っていたようです。

逮捕容疑は、2016年12月下旬、業務で預かっていた遺産約1億6千万円を横領したとしています。

年に何名かはこういう弁護士が出てきますね。
弁護士業界も、公認会計士業界や税理士業界と同様に、経営が厳しくなってきているとは思いますが、きちんとビジネスを考えて、こういったことのないようにしてほしいですね。
弁護士業界や士業業界の信用失墜につながりますので。
やはり、お金を目の前にすると、人間は目がくらんでしまうんですかね?

遺産約1億6千万円の横領容疑で元弁護士が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


土地の相続登記を義務化!

 法務省は、先日、所有者不明の土地が増えている問題を解消するため、民法と不動産登記法を見直すと発表しました。
相続登記の義務化や所有権の放棄を認める制度の創設、遺産分割の話し合いができる期間の制限などが柱となります。
山下貴司法務大臣が、先日の法制審議会(法相の諮問機関)総会で諮問しました。
2020年の臨時国会に改正案を提出したい考えのようです。

山下法務大臣は、先日の閣議後の記者会見で「所有者不明土地は民間の土地取引など土地の利用を妨げている。対策は政府全体で取り組むべき重要な課題だ」と述べました。

所有者不明の土地は、不動産登記簿などの所有者台帳で所有者がすぐ分からなかったり、判明しても連絡がつかなかったりする土地を指します。
増田寛也元総務大臣ら民間有識者の研究会による2016年の推計によると、全国で約410万ヘクタールです。
2040年には約720万ヘクタールにまで広がる見込みです。
所有者を探す費用や公共事業の遅れなどの経済損失額は同年までの累計で約6兆円に上ります。

こうした土地は所有者が亡くなった後に相続人が決まらず放置されたり、相続人が登記簿上の名義を書き換えなかったりして発生する例が多くなっています。
権利関係を外部からわかりやすくするため、法務省は相続時の登記の義務化を検討します。
登記していなければ罰金などを科すことも視野に入れているようです。

現在は、相続登記は任意で、登記するかどうかは相続人の判断に委ねられています。
名義が死亡者のまま長年放置されれば、法定相続人が分からなくなる可能性があります。
土地の購入や賃借をしたい人がいても取引が進みません。

相続人同士が遺産分割を話し合いで決める期間にも制限を設けます。
話し合いでの合意や家庭裁判所への調停申し立てがされずに被相続人が亡くなって一定期間が過ぎれば、法律に従って自動的に権利が決まるようにするようです。
期間は3年、5年、10年の複数案があります。

土地の所有権を放棄できるようにする制度も検討するようです。
例えば「遠方に住む親から土地を相続したが、手入れが難しく手放したい」などのケースでも、現在は放棄を認めていません。
放棄を認める条件や、第三者機関や自治体など受け皿となる機関について議論します。
税逃れや将来放棄するつもりで管理をしないなど、モラルハザードが発生しない仕組みも課題となるでしょう。

相続人のいない土地も活用を促します。
被相続人が複数の土地を持っていた場合、債権者などが土地ごとに相続財産管理人を選任できるようにします。
管理人は相続人がいないかどうかを調べた上で、土地をもらうべき人に分けたり、売却して債務の支払いに充てたりします。

相続人の調査にかかる期間を現行の10カ月から最短3~5か月に短縮します。
選任の費用負担も減らします。
全ての土地を調べる現行制度では時間が長くかかり、費用もかさんでいました。
管理人を介しやすくし、自治体や企業などへ売却を促します。

法務省の対策は新たな不明土地の発生を防ぐ仕組みが中心となります。
すでにあるものも含めて不明土地を減らし、抜本的な解決に結びつけられるかは未知数です。

良い改正だと思います。
相続関連の業務をやっていると、相続登記がなされないままになっている不動産をたまに見かけます。
登記費用がかかるとかいう理由で登記していないと思われますが、登記を義務付けないと、後々面倒になりますよね。
一方で、登記費用を安くしてほしいですね。
あとは、最近、土地を相続したがいらないとか、相続人全員が土地をいらないと言っているなど、相続したくない土地が増えているような気がします。
よって、土地の放棄は認めて欲しいですね。

土地の相続登記を義務化することについて、どう思われましたか?


2億5,000万円の遺産隠しで会社会長を告発!

 亡き夫から受け継いだ遺産2億5千万円を隠し、相続税1億3千万円を免れたとして、名古屋国税局が相続税法違反(脱税)の疑いで、化粧品会社(東京)の会長(79)を名古屋地検に告発したことが分かったようです。

関係者らによると、愛知県豊山町の夫が2016年2月に72歳で死亡し、妻の化粧品会社会長が不動産など6億円以上の遺産を相続しましたが、このうち、50キロ分の金地金(2億5千万円相当)を隠し、申告しなかったとされます。

国税局が2018年2月、強制調査(査察)に入り、意図的に申告から除外したと判断したもようです。

化粧品会社会長は取材に対し、「このような事態になりとても残念」と答えたようです。
既に修正申告し、納税済みだそうです。

民間調査会社によると、2016年8月~2017年7月の化粧品会社の売り上げは12億円です。
会長は化粧品会社ホームページなどで別名を名乗り、化粧品会社の創業者です。
夫は会長と結婚後、化粧品会社の役員を務めていました。

報道によると意図的に申告から除外したということですので、コメントの『残念』という意味がよくわかりませんが、金地金はバレないとでも思っていたのでしょうか?
それほど甘くはないですよね。
相続税の申告でこういうことをするのであれば、法人はどうなのだろうか?と思うのは僕だけでしょうか?

2億5,000万円の遺産隠しで会社会長が告発されたことについて、どう思われましたか?


相続で配偶者を優遇する改正民法が成立!

 民法の相続分野の規定を約40年ぶりに見直す改正民法など関連法が、先日の参院本会議で可決、成立しました。
残された配偶者が、自身が亡くなるまで今の住居に住める配偶者居住権が新設され、遺産分割で配偶者を優遇する規定も設けられます。
 この改正により、高齢化に対応し、配偶者が住まいや生活資金を確保しやすくなります。
 20207月までに施行されます。居住権を得た配偶者は、預貯金など他の遺産の取り分を増やすことも可能になります。
婚姻期間20年以上の夫婦であれば、住居を生前贈与するか遺産で贈与の意思を示せば住居を遺産分割の対象から外す優遇措置も設け、高齢になった配偶者が生活に困らないようになります。亡くなった被相続人の親族で相続対象でない人でも、介護や看病に貢献した場合は相続人に金銭を請求できる仕組みもできます。
息子の妻が義父母の介護をしていた場合などを想定しています。相続トラブルを避けるため、生前に書く「自筆証書遺言」を法務局に預けられる制度を創設するための法も可決、成立しました。参院法務委員会で採択した付帯決議では、配偶者居住権の評価額の基準を検討するよう求めました。
多様な家族の保護のあり方について検討するとの内容を盛り込まれました。
遺言書の保管制度の実効性を確保するため、遺言者の死亡届が提出されると、遺言書の存在が相続人などに通知される仕組みもつくられます。時代の流れに反映した改正ですね。
相続の発生により、自宅を出ていかないといけなくなったり、自宅を相続した結果、現預金などの他の資産を相続できなくなったりするケースなどがあるからです。
また、息子の妻が、どれほど義父母の介護を一生懸命行ったとしても、遺言がある場合など以外では金銭をもらえず、それが原因で『争族』に発展するケースもたくさんあったはずです。
良い方向への改正だと思います。
この改正に伴い、相続対策も、少し変わっていくでしょうね。
 相続で配偶者を優遇する改正民法が成立したことについて、どう思われましたか?

ポーラHD社長を提訴し結果次第では現経営体制の崩壊も!

 以前、このブログに書いた件ですが、週刊ダイヤモンドによると、化粧品大手ポーラ・オルビスホールディングス(HD)の鈴木郷史社長が遺産相続に関し不正をしたとして、故会長の妻が提訴したようです。
鈴木社長保有のHD株約4,191万株は遺産の対象だったことの確認などを求めるもので、複数の訴訟の結果次第ではHD株の過半が対立側へ移り、現経営体制は崩壊しかねない。
 ポーラ・オルビスホールディングス(HD)の鈴木郷史社長を相手取り、故鈴木常司会長(鈴木社長の叔父)の妻(以下、夫人)が提訴に踏み切ったことが週刊ダイヤモンドの取材で明らかになりました。
 背景には現経営トップに対する疑念と憤りがあり、関係者によると、夫人は「これを機に真相が解明され、上場会社にふさわしいガバナンス体制になってほしい」と話しているそうです。
 鈴木社長に関しては、2017年末から20183月の間に2件の疑惑が浮上しました。
 具体的には、以下のとおりです。
①常司会長が2000年に急死した際に、「鈴木社長がグループ有力会社の株約69万株を11円で会長から譲渡される契約書を生前に作られたように捏造した」とHD元ナンバー220183月まで取締役)が告発した件。
②「常司会長が美術品を寄付する旨の確約書を鈴木社長が同様の手口で捏造した」と公益財団法人ポーラ美術振興財団の元関係者が本誌に告発した件。
 夫人は、①の疑惑に関連して、東京地方裁判所へ提訴しました。
 焦点は鈴木社長が譲渡契約書の捏造という不正をしたのか否かです。
 夫人側代理人は契約書の捏造について、HD元取締役らの証言や鈴木社長への証人尋問などで立証していくとみられます。
 総額486億円といわれた常司会長の遺産の相続をめぐる「夫人vs鈴木社長」の法廷闘争は、「戦後最大級の“争族”」(関係者)として約5年続いた後に、2005年に和解しています。
 2018年に入って①の疑惑が報道されると、HDは「取締役が指摘している先代社長(常司会長)の相続に関しては、既に裁判所で厳正に審理、判断、確認をいただき決着しております」とのコメントを出し、疑惑も否定しました。
 しかしながら、夫人は、「疑惑は今年になって初めて分かったことであり、和解の前提にない」として、争族バトルの“第2ラウンド”に乗り出しています。
 夫人側は、2000年当時のグループ有力会社の株約69万株は、2010年のポーラグループ上場などを経て、現在のHD株で約4,191万株(529日終値で時価総額約2,204億円)に当たると計算しているもようです。
 また、夫人は、同じタイミングで、②の疑惑に関連して、鈴木社長が理事長を務めるポーラ美術振興財団を相手取り、財団所有の美術品839点は本来相続人の間で分割されるべき遺産であったことを確認する訴訟も東京地裁に起こしました。
 財団は本誌の取材に対し、疑惑を否定しています。
 美術品にはゴッホ、ピカソ、レオナール・フジタといった著名画家の作品が含まれており、神奈川・箱根のポーラ美術館に所蔵されているとみられます。
 夫人は、HD株・美術品ともに、本来は遺産の対象であったことを確定させた後、当時の法定相続分(4分の3)に当たる現在のHD株で約3,143万株(529日終値で時価総額約1,653億円)を求める調停などを東京家庭裁判所に申し立てる方針です。
 また、この間に鈴木社長が得ていた株の配当金が約110億円だと計算して、それに関する不当利得返還請求の訴訟も後日起こすとみられます。
 鈴木社長は約5,067万株を所有する大株主(持ち株比率22.9%)ですが、夫人の主張が全て通ればその多く(持ち株比率14.2%)が夫人に渡ることになります。
 上場前にグループ会社の株取引に関する別の疑惑もあり、それに関しても訴訟を起こして勝てば、夫人の株は持ち株比率にしてさらに数ポイント増えます。
 鈴木社長に対する疑惑は、別の民事訴訟も20182月から進行中です。
 ①の疑惑を告発した元取締役と、仲介したHDリスク管理委託業務先代表は、告発に関連してHD最大株主(約7,861万株、持ち株比率355%)であるポーラ美術振興財団の理事職を解任されました。
 2人は解任決議無効の確認を求め、東京地裁で財団側と係争中です。
 仮にこちらも勝訴すれば2人が理事に復帰し、今度は逆に鈴木社長の理事長解任を内部から画策する可能性が高いでしょう。
 そもそも①、②の疑惑に関する訴訟で鈴木社長の不正が認められれば、鈴木社長は公益財団法人のトップにふさわしくないとして、現理事らが黙っていないでしょう。
 いずれにせよ、HD最大株主の財団が、現体制を支持する安定株主とならなくなる公算が大きくなります。
 つまり、訴訟の結果次第ではありますが、夫人が勝ち取る株と反鈴木社長派となった場合の財団の株を合わせれば、持ち株比率で過半数に達します。
 それは現体制の経営基盤が失われることを意味します。
 夫人の訴えが認められると、前代未聞の事件でしょうね。
 直感的には、それなりに株価の高い会社の株式を11円で譲渡するというのは通常ないのではないかと思いますが、どうなんでしょうね?
 結果次第で、HDの経営にも影響が及ぶでしょうね。
 ポーラHD社長を提訴し結果次第では現経営体制の崩壊が起こることについて、どう思われましたか?

土地を放棄できる制度を政府が検討!

政府は、土地の所有権を放棄したい時に放棄できる制度の検討を始めたようです。
人口減で土地の活用や売却に困る所有者が増えていることが背景にあるようです。
防災上の必要性など一定の要件を満たせば、所有者が土地を手放せるようにする方向です。
放棄された土地の引受先などが課題になるでしょう。政府が近いうちに取りまとめる「骨太の方針」に盛り込むようです。
法務省や国土交通省が具体的な検討を進め、20192月にも方向性を示すようです。民法には「所有者のない不動産は、国庫に帰属する」(第239条)との規定がありますが、土地放棄の手続きを定めたルールはありません。
そこで廃棄物処理のように、土地の所有者が一定額を納めれば放棄できる仕組みなどを検討します。所有者が管理できるのに、放棄して国や地方自治体に負担を押しつけるような事態を避けるため、災害で危険になった土地に限定するといった一定の要件を設ける方向です。
中山間地などで住民が極端に少ないなど適切な管理を続けるのが難しい土地について、低コストで最低限の管理をすれば済むような仕組みができれば、放棄できる土地の対象が広がる可能性もあるでしょう。要件が厳しかったり、所有者に費用負担を求めたりすれば、放棄ルールをつくっても活用されず、土地の放置状態が結局解消されない可能性もあります。
一方、放棄された土地の管理コストを税金で賄うことに反発の声も出そうです。放棄された土地の引受先も課題で、国交省内で検討されます。
民法上は国ですが、自治体や公的な第三者機関などが引き受けるべきだとの意見も政府内にはあるようです。
2019年2月にかけて、法務省の研究会で放棄できる土地の要件や、放棄の際の所有者の負担が必要かなどの詳細を詰めていきます。日本司法書士会連合会が2017年、全国約2万2千人の司法書士にアンケートしたところ、回答した797人の約半数が「いらなくなった不動産を自治体に寄付したい」と相談を受けたと回答しており、土地を手放したい人は少なくないとみられます。うまく使えるのであれば、素晴らしい制度になるでしょうね。
一方、中途半端なものにしてしまうと、やるだけ無駄になるでしょう。
個人的には、コンパクトシティなどと言っていますので、居住地域を狭めるのは行政的なコストの観点からも良いのではないかと思います。
また、土地の大部分が収用となったものの一部使えない土地が残ったままという話も聞きますし、我が高松市も近いうちに開発がしにくくなるようですし、都会に住んでいる方が田舎の土地を相続するなど、まったく使えない土地を持つ方が増えてくるように思いますので、そういった方への配慮もしてほしいなぁとも思います。土地を放棄できる制度を政府が検討していることについて、どう思われましたか?

株式譲渡契約書の捏造疑惑でポーラHD社長を役員が告発!

  週刊ダイヤモンドによると、日本初のしわ改善化粧品「リンクルショット」のヒットなどで過去最高益を更新中の国内化粧品4位、ポーラ・オルビスホールディングス(HD)で、好調な業績とは裏腹に、鈴木社長は現役の取締役に辞任を迫られていたようです。

 鈴木社長が握る株式が、不正な行為で取得したものだと告発されたそうです。

「取締役会は、監査役会意見も踏まえ、当該取締役に対し、辞任の勧告を行うことを決議し実行いたしました」と、ポーラ・オルビスHDの社内向けウェブページに緊迫した文言がアップされたのは2018222日です。
かつてHDナンバー2だった現役の取締役の名を挙げ、「忠実義務に違反」「経営を混乱させる行動」などと糾弾しました。

ポーラ・オルビスHDは、創業89年、連結従業員数4139人で、東証1部に上場しています。
一時期を除いて創業家の鈴木家が代々トップのオーナー企業で、いったい何が起こっているのでしょうか?
関係者によると、発端は201711月下旬に、先の取締役が「鈴木社長のワンマン経営で面従腹背が横行。もう我慢ならない。ひいては内部告発したい」とポーラ・オルビスHDのリスク管理業務委託先に相談しました。

委託先を通じて2017126日、この取締役は鈴木社長に退任を迫りました。
さらに201812月中旬までに数回、直接または間接的に退任を求めました。

鈴木社長は年の瀬の20171229日、取締役会で、「取締役らから恐喝、強要されている」と主張し、さらに、2018221日の取締役会では、この取締役を会社から完全に締め出すことを決め、当の取締役は監査役会の調査の不備を指摘した上、「裁判所で決めていただくしかない」と反発しました。
222日、取締役会は、冒頭の文言などを社内ウェブにアップしました。

「近年のHDは構造改革が激しく、社長に我慢ならない人が現れてもおかしくないと思っていた」と、ある業界関係者は声を潜めているようです。
激変の一つが、目まぐるしい子会社トップの入れ替えです。
「業績不振で仕方がなかったり、定年だったりもありますが、多くは鈴木社長のイエスマンを起用する独善的人事だ」とあるポーラグループ幹部は言っています。

固定費の削減も進めています。
子会社の一つでグループの化粧品を製造するポーラ化成工業の静岡工場を2014年、静岡県内の袋井工場に統合しました。
関係者によると、従業員約260人をリストラし、また、袋井工場も現在、閉鎖またはOEM(相手先ブランドによる生産)会社への売却が検討されているそうです。

かつて「ポーラレディー」と呼ばれた委託販売契約のビューティーディレクターも、2016年、約13万人から約4万人へ削減されました。

改革が奏功した面はあります。
一方で、買収した海外2企業の不振で、2013年以降、計約180億円の減損を出すなど経営の穴も目立ちます。
最近の好業績は「ひとえにインバウンドとリンクルショットのおかげ」との声が社内外から聞こえるようです。

激しい環境変化が抵抗勢力を生むのは世の常ですが、この件は謀反や権力争いとは異なる次元の問題をはらんでいるようです。
すなわち、2代目社長を務めた鈴木常司氏(鈴木社長の叔父)が2000年に急死して起きた、総額486億円といわれた遺産相続バトルの再燃となり得るのです。
常司氏の妻と鈴木社長らの間で約5年の間に、約100件も訴訟が繰り広げられ、「戦後最大級にして最悪レベルの“争続”」(関係者)となりました。
内部告発はこの争いに関わるものだったようです。

週刊ダイヤモンドが入手した取締役の内部告発書面は、18年前に鈴木社長が行ったとされる株式譲渡契約書の「捏造」を暴露しています。
告発書などによれば、鈴木社長は、子供がなく正式な遺書も残さなかった常司氏(当時会長)が急死した際、常司氏の妻が株式の多くを継承し、経営に影響を及ぼすことを懸念していました。
そこで、社内にあった常司氏の実印を使って、グループ有力会社の約69万株(46%)を11円で常司氏が鈴木社長に譲渡する契約書を、生前の日付で捏造し、それを起点にグループ支配を優位に進めました。

告発した取締役は当時秘書室長で、鈴木社長の指示で動いた一人であるため、事情に詳しいのだそうです。
書面は「不法行為等で手にした資本を背景に人の上に立って、自らの考えを押し通すために力を行使していくことは、今後とも許されることなのでしょうか」と結ばれています。

関係者によると、2017年末に退任を迫られた鈴木社長が「会社がいいときに身を引くというのは悪くはない」「年末まで時間が欲しい」などと逡巡する音声記録や、当時の「捏造」を知る別の社員の証言もある模様です。
仮に常司氏の妻がそれらを根拠に遺産分割のやり直しを求める裁判を起こして勝てば、株主構成が変わるなどし、鈴木社長体制は崩れる恐れがあります。

ポーラ・オルビスHDの広報担当者は、「取締役の主張は根拠がなく、事実ではない。近日中に刑事告訴する予定」と説明しています。

いずれにせよ、201712月期で8期連続増収増益となり、鼻高々で臨めるはずだった2018327日のHD株主総会は波乱含みとなるでしょう。

上場企業の事業承継で約100件も訴訟が起きている案件があるとは、知りませんでした。
こういうことが、会社の経営に悪影響を与えると、誰も得する人はいませんよね。
個人的には、箱根のポーラ美術館に行ったこともあり、相続税対策をうまくやっているんだろうなぁと思っていました。
11円での譲渡なので、税務上どう処理したのかが気にはなりますが、司法の場で何が正しいかを明らかにして、通常の会社に早く戻ってほしいですね。

株式譲渡契約書の捏造疑惑でポーラHD社長を役員が告発したことについて、どう思われましたか?


配偶者を優遇する相続関係の民法改正案が閣議決定!

  政府は、先日、遺産相続に関連する民法などの改正案を閣議決定しました。
改正案は、被相続人(死亡者)と法的に結婚している配偶者の優遇を強く打ち出しているのが特徴です。
寿命が延び、相続が発生する頃には被相続人の配偶者も高齢になっているケースが多いことから、配偶者が余生で困窮しないようにする狙いがあるようです。
改正されれば、昭和55年以来、約40年ぶりに相続のルールが大きく変わることになります。

 改正案に盛り込まれた配偶者優遇策は、以下のようなものがあります。
①配偶者がそれまで住んでいた家に住み続けられるようにする権利「配偶者居住権」を新設
20年以上結婚していた夫婦に限り、住居が配偶者に生前贈与もしくは遺言で遺贈された場合、遺産分割の対象から除外できる

これらの改正によって、配偶者は相続で他の相続人ともめても、住んでいた家を失わずに住めるうえに、生活に必要な現金も相続しやすくなります。

厚生労働省によると、平成28年の日本人の平均寿命は男性80.98歳、女性87.14歳で、同い年の夫婦が平均寿命で死亡すると仮定した場合、妻は働くことが困難になる80歳過ぎから約6年、1人で生きていかなければなりません。

しかしながら、現状の相続ルールで遺産を分割すると、妻は住む家を失うか、生活資金を相続できないといったリスクがありました。

このほか、改正案では、自筆証書遺言を法務局に預けられるようにする制度を新設しています。
これにより偽造・変造や紛失などのリスクを減らすことができるようになります。
また、被相続人の預貯金を遺産分割前に引き出せるようにする制度の創設なども盛り込まれています。

職業柄、相続税の申告業務などをやっているため、相続に関わることが多いですが、なかなか良い改正なのでないかと思います。
改正になると、今まで行った相続対策を根本的に見直さないといけないケースも出てきそうですね。

配偶者を優遇する相続関係の民法改正案が閣議決定されたことについて、どう思われましたか?


リスクの見えにくい「バラ色の計画」を憂い日弁連が規制強化を要望!

 「かぼちゃの馬車」などのシェアハウス投資で約束通りの賃料が支払われず、オーナーとなった会社員らが多額の借金に苦しんでいる問題に絡み、日本弁護士連合会(日弁連)は、先日、「サブリースを前提とするアパート等の建設勧誘の際の規制強化を求める意見書」を国土交通大臣と金融担当大臣に提出しました。

日弁連は意見書で、「サブリース契約は一括借上により当面の賃料が確保されることから、表面的には、空室・賃料低下のリスク等が見えにくい」などと問題点を挙げました。
サブリース契約も借地借家法が適用される賃貸借契約であり、賃料減額請求が主張される可能性があるなど、土地所有者などが貸家ビジネスの経営リスクを負担させられるおそれがあるとしています。

その上で、サブリース業者と同一または関連会社である建設業者が、「空室や家賃滞納にかかわらず家賃保証します」などと勧誘する手法について言及しています。
金融機関から多額の融資を受けて建設しても、30年や35年の長期間の家賃保証があるおかげで実質的な負担がなく、「バラ色の計画」が実現するものと誤認させて契約に至っている実態があると指摘しています。

日弁連は国交省に対し、「家賃の変動リスクや期間の限定、中途解約のリスクなどに照らして将来の家賃収入が保証されているものではないこと」などを、建設工事請負契約を結ぶ前に説明することを法令上の義務とするべきだと主張しました。

また、日弁連は、金融庁の規制や銀行など金融機関の対応についても問題視しています。
金融庁が金融機関に対し、「アパート等のローン融資に際して、将来的な賃貸物件の需要見込み、金利上昇や空室・賃料低下リスク等を説明する義務があることを明示すべきである」と指摘しました。

サブリースとは不動産業者が建物などを一括して借り上げ、他の人に貸すこと(転貸)で収益をあげる事業のことです。
問題の「かぼちゃの馬車」の場合、多くの会社員らがスルガ銀行から多額の融資を受けてシェアハウスを建設し、「家賃収入の長期保証」をうたうスマートデイズがサブリース形式で借り上げました。
しかしながら、入居率は振るわず、約束は一方的に破られ、20181月には家賃収入がゼロになり、自己破産が続出しかねない事態に陥っているようです。

職業柄不動産投資に関わることが多いですが、経験上、業者は説明したと思っていても、オーナーは業者の意図どおりに解釈していないケースが多いのではないかと思います。
やはり、ご家族も含めたところでのきちんとした説明を義務付けて、リスクを認識してもらい、それでも投資するという人のみと契約しないと、将来、世の中トラブルだらけになるでしょうね。
投資する方も、そんなにリスクなく儲かるのであれば、業者自らやるでしょうということを念頭に置かないといけないでしょうね。
よって、不動産投資事業として成り立つと考えられるであれば、やればよいと思います。

リスクの見えにくい「バラ色の計画」を憂い日弁連が規制強化を要望したことについて、どう思われましたか?


相続税のかかる方は8.1%!

2018年01月09日(火)

国税庁は、先日、平成28年分の相続税の申告状況を発表しました。

これによると、平成28年中(平成28年1月1日から平成28年12月31日)に亡くなられた方から、相続や遺贈などにより財産を取得した方についての相続税の申告状況の概要は、次のとおりです。
(注)平成27年1月1日以後の相続等については、平成25年度税制改正により、基礎控除額の引下げ等が行われています。

1.被相続人数等
平成28年中に亡くなられた方(被相続人数)は約131万人(平成27年約129万人)、このうち相続税の課税対象となった被相続人数は約10万6千人(平成27年約10万3千人)で、課税割合は8.1%(平成27年8.0%)となっており、平成27年より0.1ポイント増加しました。

2.課税価格
課税価格の合計は14兆7,813億円(平成27年14兆5,554億円)で、被相続人1人当たりでは1億3,960万円(平成27年1億4,126万円)となっています。

3.税額
税額の合計は1兆8,681億円(平成27年1兆8,116億円)で、被相続人1人当たりでは1,764万円(平成27年1,758万円)となっています。

4.相続財産の金額の構成比
相続財産の金額の構成比は、土地38.0%(平成27年38.0%)、現金・預貯金等31.2%(平成27年30.7%)、有価証券14.4%(平成27年14.9%)の順となっています。

平成27年から相続税が増税となり、平成27年から相続税がかかる方が約2倍の8%になりましたが、平成28年もほぼ同様ですね。
ざっくり言うと、130万人亡くなって、10万人くらいが相続税がかかるという感じです。
これだけ(約2倍)増えると、相続税対策を急いでしないといけないと思う方もいらっしゃるのかもしれませんが、たった8%ですし、人口が減っていく中、安易に賃貸アパートを建設することだけは避けて欲しいですね。

平成28年分の相続税の申告状況について、どう思われましたか?


一般社団法人や家なき子を利用した相続節税の抜け道が封じられる?

2017年12月04日(月) 

政府・与党は、相続税の過度な節税防止に乗り出すようです。
一般社団法人を設立して相続税の課税を逃れたり、住宅を贈与して宅地にかかる相続税を減らしたりする節税策が広がっており、2018年度税制改正で具体的な対策を講じるようです。
相続税は、2015年から始まった増税で課税対象となる人が増えており、節税策を封じて課税の公平性を確保します。

「一般社団法人の問題は放置できない」と、自民党税制調査会の宮沢洋一会長は社団法人を使った節税を問題視しています。

一般社団法人は、2008年から営利目的でも設立できるようになりましたが、株式会社と違って相続税はかからない制度となっています。
企業の株式に当たる持ち分が存在しないからです。
役員の人数や親族の割合に関する定めもなく、比較的容易に設立できる面があるのです。

この仕組みを悪用して節税に使うケースが増えているようです。
まず、親が代表者となって法人を設立し、資産を移します。
その後に子供を代表に就かせ、法人の支配権を承継すると、持ち分が存在しないため、資産には相続税がかかりません。
この仕組みを使えば、子供ばかりか、孫やその先の代まで、延々と非課税で資産を相続できるのです。

しかも、法人設立にかかる費用は、司法書士などに頼む報酬などを除けば、登記の6万円しかありません。
国も設立要件について「公序良俗に反しない限り全ての事業が対象」(法務省)としています。
2016年は6,075件が設立されており、この5年で1.5倍という急増ぶりです。
登記だけで簡単に設立できる点が、節税策として活用される一因になっています。
政府・与党は、親族が代表者を継いだ場合、非課税の対象と見なさず、課税対象とする方向で検討を進めるようです。

政府・与党が問題視するもうひとつの節税策は、小規模宅地の特例を悪用するケースです。

相続税には亡くなった人の住まいなどを、同居していた配偶者や親族が手放さずに済むよう、負担を軽くする仕組みがあります。
さらに、転勤や貸家住まいなどの事情を考慮し、過去3年間、持ち家がなければ減税してもらえる特例も設けています。
土地の評価額を330平方メートルまでは8割減らして相続の負担を軽くするのです。

悪用とも言える税逃れとは、どのようなケースが該当するのでしょうか?
40代男性を例に具体的に考えてみますと、まず、この男性が所有するマイホームを20代の長女に贈与し、自分は持ち家を持たない人になるのです。
いわゆる「家なき子」として3年以上過ごすのです。
その段階で男性の80代の父親が亡くなると、父親の宅地を相続する場合に、税負担が軽く済むのです。

このような形で特例を使う人が増えているとみられ、特例適用による減収見込み額は2016年度で1,350億円と、3年で実に2倍近く伸びています。

政府・与党は、相続時に住む家がもともとは自分で所有しているものだったり、3親等内の親族が所有する家に住んでいたりすれば、優遇の対象外とする方針のようです。
課税逃れに備えている動きと判断されます。

年間の相続税収は2兆円ほどです。
相続税は基礎控除の見直しに伴い、税金を納める人が増えています。
年間死亡者数に占める課税件数をみると、2015年に3.6ポイント上昇し、約2倍の8%にのぼりました。
このため、納税者の間で相続税の負担感が急激に増しており、政府・与党も、相続税で公平に課税する姿勢を前面に打ち出す必要があるとみています。

2017年度税制改正でも、節税防止策は論点のひとつに浮上し、高層マンションの上層階の固定資産税の負担を重くしました。
しかしながら、新たな節税策は相次いでおり、国と納税者の間でいたちごっこになっている面もあるのです。

上記は、日経新聞の記事ですが、個人的には、これらを税逃れというのか疑問に思います。
税理士は、条文に基づいて仕事をすることになるため、税制改正などが行われ、新しい制度ができたり、要件が厳しくなったりすると、当然、利用するような対策を考えたり、要件を満たすための対策を考えます。
よって、そもそも条文を作ったり、変えたりするときに、抜け穴はないだろうかという視点が抜けているか足りていないということだと思います。
それは、『税逃れ』ではなく『条文の不備』だと思いますね。
当然、税理士は、現在は対策として有効だけれども、将来、税制改正などによって使えなくなる可能性があるということを説明したうえで提案しているとは思います。
個人的には、一般社団法人については、これが認められていいのだろうかと感じ、将来おそらく改正されるだろうと思っていましたので、提案などはしていませんでした。
最近、この手(条文の不備を直す)の改正が増えていることから、提案がしにくい時代にはなってきているように感じますね。

一般社団法人や家なき子を利用した相続節税の抜け道が封じられようとしていることについて、どう思われましたか?

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定額減税「二重取り」の背景に所得税と住民税のずれ! 

日本経済新聞によると、そろそろ確定申告シーズンが本格的に始まります。

今年の申告書類には「定額減税」の欄があります。

定額減税は2024年6月から、会社員は毎月源泉徴収される所得税と住民税を減らす形で行われました。

実施を急ぐことを最優先したため、「珍事」が発生しているのです。

代表が「二重取り」です。

例えば、2023年に最終年の住宅ローン控除を使い、所得税がゼロだったAさんは、定額減税で自治体から「調整給付」をもらえました。

調整給付は、納税額が定額減税額より少ない人が損をしないよう、差額の「給付金」が出るのです。

しかしながら、Aさんは2024年は住宅ローン控除がなく所得税があるので、定額減税を受けられます。

その結果、減税と給付の二重取りができました。

配偶者に扶養され、所得税はかからないが住民税はかかる年収約100万〜103万円の人も、二重取りが可能でした。

税理士の柴原一さんは「二重取りでも給付金は返さなくていい」と説明しています。

二重取りの原因は、所得税は当年分、住民税は昨年分と、対象の所得が1年ずれていることです。

税制に詳しい中央大学の酒井克彦教授は「対象の所得を合わせるべきだとの議論は以前からあるが、実現していない」と言っています。

源泉徴収は、第2次世界大戦中に徴税を企業が代行したのが起源です。

未確定である当年の所得から「仮徴収」し、年末調整で正しい税額に直すのです。

一方、前年の所得に基づく住民税は年末調整が不要です。

これを仮に所得税と合わせると、徴収実務を担う企業の負担が激増します。

給付金が返還不要なのも、二重取りの原因です。

国の推計では、本人と扶養配偶者・家族の計約3,200万人が給付金の対象とされます。

2人以上世帯は家計調査で平均2.9人のため、単純計算すると、扶養家族がいても納税額が3人分の定額減税の約12万円に達しない世帯が少なくないと考えられます。

酒井教授は「日本は所得税率が0か最低の5%の人が多い」。

最近は重税感が広がっていますが、実は納税額が少なく減税で恩恵がない人がそれなりにいます。

定額減税の二重取りは、日本の税制の「不思議」を浮き彫りにしたともいえるでしょう。

個人的には、定額減税は経済音痴の方が決めたことなので、手間だけかかり、不公平で、無駄だったと思い続けています。

しばらく経つと、使い切れなかった方への1万円単位への切り上げによる振込が行われると思いますが、市町村のどこかでミスが起こるのではないかと推測しています。

本当に、定額減税ではなく、定額給付で良かったのではないでしょうか?

定額減税「二重取り」の背景に所得税と住民税のずれについて、あなたはどう思われましたか?


作業が約50時間増える試算の定額減税の給与明細への明記義務化で経理現場で不満が爆発!

産経新聞によると、2024年6月から始まる定額減税を巡り、政府が給与明細に所得税の減税額の明記を義務付けたことで、企業の経理現場などでは不満が爆発しているようです。

国民に早く減税を実感して欲しいという政府の思惑が見え隠れしますが、事務負担が増える現場にとっては「ありがた迷惑」です。

減税条件も複雑で、企業によっては一連の対応で約50時間の事務負担が増えるとの試算もあります。

政府の補助金終了で電気料金が6月使用分から引き上げられることもあり、減税の恩恵よりもさまざまな負担感が顕在化しそうです。

定額減税は、1人当たり所得税3万円と住民税1万円を本来の税額から差し引く形で行います。

サラリーマンの場合、勤務先から受け取る給与や賞与から源泉徴収される所得税を6月分から順次差し引きます。

対象は年収2千万円以下の納税者で、納税者と配偶者、子ども1人の世帯なら計12万円の減税となります。

ただし、企業は減税分を差し引いて給与を支給すればいいというわけではないのです。

今回の減税対象は、所得税法上で控除扶養親族として定めている16歳以上の扶養親族だけでなく、16歳未満も含まれます。

そのため、企業は新たに従業員の扶養人数などの情報を集め直さなくてはなりません。

その上で、減税金額を算出し、給与に反映させていくなどの作業工数が増えるのです。

さらに、今回、毎月の給与明細に所得税減税額の記載が義務付けられたことで、年末調整の給与支払明細書にまとめて減税額分を記載しようとしていた企業にとっては、新たな仕組みを整えなければならなくなります。

クラウド会計ソフトなどを手掛けるのfreeeは、減税対象者の詳細抽出や減税額算出、計算、明細書類の出力など一連の定額減税に関わる作業が追加された場合、企業の経理担当者の事務負担が計約40~52時間増えると試算しています。

負担が増えるのは企業だけではないのです。

所得が少なく減税額が本来の税額を上回る場合は現金が給付されることとなり、その作業は市区町村が担います。

一部では、給与取得者の大半で給付が発生する見込みの自治体もあるようです。

東京都内の企業の経理担当者からは「最初からすべて現金給付で対応してもらった方が、企業と自治体の双方の作業が楽になる」と不満の声が漏れています。

大手税理士法人「辻・本郷税理士法人」の菊池典明税理士は、「今回の定額減税制度を理解するには数十ページに及ぶ手引書を読み込まねばならず、従業員などからの質問対応、システム反映状況など目に見えない負担も生じる」と指摘しています。

「freeeの試算(約40~52時間の事務負担の増加)以上の負担がかかるのではないか」とみています。

また、菊池氏は減税額の給与明細への明記義務化についても、「通知が直前すぎる」と苦言を呈しています。

給与明細に減税額明記をしなかった場合も罰則は科されないといい、「義務化は形骸化している」と強調しています。

僕自身も税理士なので、定額減税に関して色々と質問を受けたりするのですが、減税ではなく、給付にした方が、手間がかからず、安く付くのではないかと思っています。

減税といっても、毎月だとそれほど多額になる人は少ないと思いますし、そもそも給与明細をきちんと見ている人はどれくらいいるのだろうか?とも思いますし、おそらく、最終の給付の段階で国から業務を押しつけられた市町村のどこかでミスが発生して責め立てられたり、混乱を招いたりするのでは思うからです。

現場のことをまったく知らない人たちが考えているのでしょうね。

あとは、給付で、マイナンバーカードの普及を図った方が良いのではないかとも感じますね。

作業が約50時間増える試算の定額減税の給与明細への明記義務化で経理現場で不満が爆発していることについて、あなたはどう思われましたか?


国税庁が「申告書等閲覧サービスの実施について」を公表!

TabisLandによると、税務署では、納税者が過去の申告事績等を確認してじ後の適正な申告書等の作成を行う場合に、「内国税の適正かつ公平な賦課及び徴収の実現、酒類業の健全な発達」という行政目的にかなう範囲で、提出済みの申告書等(各種申請書、届出書、請求書を含む)を閲覧できるサービスを実施しているようです。

国税庁はこのほど、申告書等閲覧サービスの実施について(事務運営指針)を公表しました。

それによると、申告書等が業務センターや外部書庫等に保管されている場合があるので、事前に税務署宛に連絡すると手続きがスムーズとなります。

また、この申告書等閲覧サービスは、申告書等を作成するに当たり、過去に提出した申告書等の内容を確認する必要があると認められる場合に限って実施するものなので、これ以外の目的(第三者からの申告内容の問合せに対する回答など)のためには利用することはできないと注意しています。

閲覧申請は、納税地を所轄する税務署の管理運営部門又は管理運営・徴収部門(いずれも設置されていない税務署では総務課)の窓口で受け付けます。

閲覧時に記録が必要な際は、原則として書き写しになりますが、デジタルカメラ、スマートフォン、タブレット、携帯電話など、撮影した写真をその場で確認できる機器を使用すること(動画は不可)などの事項に同意する場合には、写真撮影も可能となります。

閲覧サービスの対象文書は、所得税及び復興特別所得税申告書、法人税及び地方法人税申告書、復興特別法人税申告書、消費税及び地方消費税申告書、相続税申告書、贈与税申告書、酒税納税申告書、間接諸税の申告書、各種申請書、届出書、請求書、報告書等及び納税者がこれらの申告書等に添付して提出した書類(例えば、青色申告決算書や収支内訳書などをいい、所得税及び復興特別所得税申告書に添付された医療費の領収書等を除く)です。

申告書等の閲覧は、納税者本人又はその代理人が行うことができます。

代理人の範囲は、1)未成年者又は成年被後見人の法定代理人(納税者が個人である場合に限る)、2)配偶者及び4親等以内の親族(納税者が個人である場合に限る)、3)納税管理人(納税者が個人である場合に限る)、4)税理士、弁護士、行政書士(行政書士については、その業務として作成できる書類に限る)、5)当該法人の役員又は従業員となります。

なお、申告書等のコピーの交付は、原則として、実施いません。

それは、このサービスは申告書の作成等に資するために実施しており、閲覧により当該目的を達成できることや、個人又は法人の固有の目的のために謄写費用や事務量を負担することは公平性の観点から制約があることなどの理由からです。

同様の趣旨から、書き写した又は写真撮影した内容等が原本と相違ないことを証明するといったことも行っていません。

時々、過去の申告書等を確認したいケースもありますので、ありがたい制度ではあるかと思います。

コピーをできないのはどうかと思いますが。

あとは、e‐Taxで閲覧とかできるようにならないのだろうかとも思います。

国税庁が「申告書等閲覧サービスの実施について」を公表したことについて、あなたはどう思われましたか?


複雑怪奇な「4万円定額減税」で企業の給与事務に募る不安!

経済対策として1人当たり4万円の税負担を減らす定額減税が2024年6月にスタートします。

日経クロステックによると、制度の実務が明らかになるにつれて、実務関係者からは「複雑すぎる」と事務負担やミスの多発を心配する指摘が上がり始めているようです。

減税は所得税(国税)と住民税(地方税)に分けて実施しますが、年収額や扶養親族の人数によっては減税のタイミングが異なってくるケースがあります。

減税と給付を組み合わせる、年末調整で残った減税分を一括で処理するなど、様々なパターンが出てくるからです。

最も人口が多い給与所得者の世帯では、その実務を担うのは税金を源泉徴収している企業です。

企業などに住民税額を通知している自治体も負担が大きいと見られています。

企業を支援する税理士や、企業に人事給与パッケージソフトなどの業務システムを供給しているIT(情報技術)ベンダーからは「実務が複雑すぎて顧客企業にどう説明するかを思案している」との声が出ているようです。

岸田文雄政権が物価高対策として打ち出した定額減税は、現在のところ2024年度に実施して終わります。

しかしながら、一度限りの措置のために業務システムに対して複雑な改修対応や事務負担を求める政策は賢明とはいえないでしょう。

減税と給付のどちらが政策効果として有効かについては様々な意見もあります。

手続きの簡便さや効果を迅速に国民に行き渡らせる点では給付が優れているとこの記事の筆者は考えているそうです。

給付の方法では、マイナンバーと個人の銀行口座をひも付けた公金受取口座の登録制度が2022年に始まりました。

新型コロナウイルス禍以降、全国民的な施策に初めて活用できる機会でもありました。

2024年2〜3月にかけて財務省や国税庁、総務省が段階的に定額減税の実務情報を発信しています。

ただし、不明な点も残されており、今後も実務の疑問に答える情報が更新されていく見通しです。

2024年3月末から5月には全国で、企業などの実務担当者に向けた説明会も予定しているようです。

定額減税は1人当たり4万円で、このうち3万円を国が徴収する所得税から、1万円を地方の財源である住民税から差し引きます。

後述しますが、所得税と住民税で減税を反映させる方法が異なることに注意が必要です。

扶養親族や配偶者がいる世帯は人数分の減税を受けられます。

例えば「生計を同一にする」配偶者が1人、扶養する親と子供が1人ずついる4人家族ならば減税額は16万円になります。

減税対象になる配偶者は収入などの条件があります。

なお、給与所得2,000万円超や、合計所得1,805万円超などの高所得者は対象外です。

年金受給者や非課税世帯などには減税の代わりに給付金を支払います。

4人家族を例に所得税に関する減税の例を示しています。

給与所得者である世帯主の年間所得税が12万円(月当たり1万円)、住民税が18万円(月当たり1万5,000円)とします。

減税額合計が16万円で、このうち12万円を所得税から、4万円を住民税から差し引きます。

定額減税は2024年6月からの給与・賞与支払いに反映させます。

この例では、世帯主が天引きされる所得税は2024年6月以降1万円からゼロ円へと減り、2024年11月まで続きます。

しかし2024年11月時点で、減税分12万円のうち6万円が残ってしまいます。

そこで2024年12月は年末調整によって、12月の給与支払い後に残った減税額を集計し、居住する自治体から給付金を支払うのです。

給付額の計算は、自治体の事務を簡略化するために1万円単位で切り上げることになっています。

例えば、2024年12月までの給与支払いで2万1,000円の減税分が残った場合は、3万円を給付するのです。

複雑なのは実際には給付が2回になるケースが多いことです。

年収と家族構成から給付が発生する可能性が高い人は、先行して想定される給付額を計算して2024年6月の時点で給付を行うようです。

計算は自治体が担うと見られます。

このように減税と給付とを組み合わせる必要がある納税者は、国の見積もりでは全国で2,000万人ほどが該当するそうです。

ただし、子供が生まれて扶養親族が増えるなど、減税額はずれが生じる可能性があります。

2024年12月の年末調整では実際の減税額を集計して、給付を含めて過不足を調整するのです。

つまり、2024年6月時点で給付を受けたにもかかわらず、状況が変わって減税額が足りなかった人には2回目の給付を行うわけです。

一方、過剰に給付・減税した人には所得税を増やすなど何らかの方法で還付してもらうと見られます。

このように、今回の減税ではかなり複雑な対応が要求されます。

企業は給与明細に減税額や累計額を新たに記載するなど、帳票を改修する必要もあります。

人事給与システムのパッケージソフトを提供するITベンダーは制度対応を進めており、各社ともリリースを間に合わせる構えです。

それでも企業の人事担当が短期間で混乱なく実務に活用するハードルは決して低くありません。

一方、主に自治体が担当する住民税の減税は、まず2024年6月に原則として全国民の住民税をゼロ円にします。

関係者によれば、1カ月限りとはいえ年収や家族構成によらず住民税をゼロにするのは極めて異例だそうです。

関係者の説明を総合すると、国民に減税の効果を実感してもらうほか、2024年6月は給付も含めて制度対応に忙しい自治体の負担をなくし、7月以降の実務準備に充ててもらう狙いがあるそうです。

その上で減税額を反映した地方税の計算や通知は、2024年7月〜2025年5月の11か月間で行います。

通常の年の住民税は、前の年の収入実績から税額を計算し、12等分した金額をその年の6月から翌年5月までの12か月間で天引きしています。

例えば、2024年の税額は2023年の収入を基に計算し、2024年6月〜2025年5月の給与・賞与支払いに反映しているのです。

今回の減税措置は期間を11か月間に短縮して行います。

先述した家族の例でいえば、年間地方税18万円から減税額4万円を引いた14万円を11等分し、月当たりの地方税を1万2,727円とするのです。

天引きされる毎月の住民税が1万5,000円から2,273円減る計算です。

従業員の税金を天引きしている企業にとって、定額減税は様々な追加業務を生じさせる存です。

最初に必要な業務は、2024年6月1日時点での減税対象者を特定し、対象者ごとの減税額、特に減税対象となる扶養親族を把握することです。

このために企業の人事担当は従業員から5月までに「源泉徴収に係る定額減税のための申告書」を集める必要があるのです。

通年の源泉徴収票に近いですが、配偶者の扱いが異なる点などに注意が必要だそうです。

年末調整では年収1,000万円超の所得者に配偶者控除が認められません。

しかし、今回の定額減税では、その限りではありません。

また、配偶者の収入には給与所得のみの場合で103万円以下などの条件があり、源泉徴収の配偶者控除と扱いも異なります。

こうした今回の制度に合わせた世帯情報を把握する必要があるのです。

給与年収2,000万円超などの高額所得者の扱いも注意が必要です。

定額減税の対象外ですが、実務では2024年6〜11月は年収2,000万円以下の従業員と同じく所得減税の処理を行うことが必要と定められているからです。

年末調整により所得税を増やすことで減税分を相殺するそうです。

見かけ上の減税と増税がある該当者にすれば家計管理が面倒になる仕組みです。

今回は定額減税を巡る複雑怪奇な制度の一部を紹介しています。

複雑な実務は他にも多くあるようです。

自治体に対してはデジタル庁が税計算などのツールを提供して支援する予定など、備える動きはあります。

それでも企業や自治体で実務に混乱が起こらないか、心配は尽きません。

会社等にとっても、会計事務所にとっても、手間がかなり増えるのは明らかです。

それも1年間のみの制度です。

引ききれなかったら、所得税と住民税を合わせて、市町村から1万円単位に切り上げて支給するということですから、市町村の手間も格段に増加することでしょう。

僕には何の意味があるのかよく分かりません。

給付にすればいいのではないかと思います。

マイナンバーカードを普及させたいのであれば、マイナンバーカードの口座を紐づけした人から優先的に支給するということにすれば良いのではないかと以前から感じています。

企業等や会計事務所の手間は増えるわけですから、一人いくらとか税額控除とかをしてくれてもいいのではないかと思いますね。

人手不足が叫ばれている中、どうして手間がかかることをするんですかね?

複雑怪奇な「4万円定額減税」で企業の給与事務に募る不安について、あなたはどう思われましたか?


「薬屋のひとりごと」の漫画家ねこクラゲ氏が4,700万円の脱税疑い!

産経新聞によると、所得約2億6,000万円を申告せず、所得税約4,700万円を脱税したとして、福岡国税局は  、先日、所得税法違反の疑いで、福岡市南区の漫画家(36)を福岡地検に告発したと発表しました。

この漫画家は「ねこクラゲ」のペンネームで活動し、人気小説「薬屋のひとりごと」の漫画版の作画を担当しています。

この漫画家は、先日、X(旧ツイッター)で「誠に申し訳ありません。税金に関して無知であったため確定申告を怠っていました。深く反省しています」とのコメントを発表しました。

全額納付したとしています。

告発容疑は令和3年までの3年間、漫画家として得た所得を含む約2億6,000万円を申告せず、所得税約4,700万円の納付を免れたとしています。

国税局によると、脱税した金は不動産購入などに充てていたそうです。

「薬屋のひとりごと」はテレビアニメ化もされ、公式サイトによると、2023年10月~2024年3月に放送されました。

来年にも放送することが決まっています。

漫画家の方も結構稼いでいらっしゃるんですね。

ただし、40歳に近い方が無知で済まされるのでしょうか?

やはり、小さな頃から、投資教育より先に納税教育が必要だと思いますね。

「薬屋のひとりごと」の漫画家ねこクラゲ氏が4,700万円の脱税疑いで告発されたことについて、あなたはどう思われましたか?


ブリーダー業の男性等らを6千万円の脱税罪で起訴!

共同通信社によると、新潟地検は、先日、所得税約6,100万円を脱税したとして、所得税法違反の罪で新潟県五泉市のブリーダー業の男性(79)と、娘の会社役員(50)を起訴しました。

起訴状などによると、共謀して犬や猫の餌代を架空計上するなどして、2020~2021年分の所得約1億6千万円を隠し、所得税を免れたとしています。

娘が父親の仕事を経理面で手伝っていたようです。

新潟地検は、先日、所得税法違反容疑で2人を逮捕し、関東信越国税局(さいたま市)が、先日、同容疑で告発していました。

架空経費を計上する事件を見るたびに、世の中にはむちゃくちゃ儲かる仕事があるんだなぁと思いますが、ブリーダー業も儲かるんですね。

2年間で1億6,000万円の所得を隠しているわけですから。

一方、脱税ではなく、節税をすればいいのにと毎回思います。

ブリーダー業の男性等らが6千万円の脱税罪で起訴されたことについて、あなたはどう思われましたか?


「議員は納めてない」と確定申告の窓口にクレームで受付は困惑!

テレビ朝日によると、自民党の裏金事件を巡り納税者から怒りの声が上がるなか、確定申告の窓口で働く人たちは困惑しているようです。

●税務署で働く女性(20代)
「『クレーム言われた時は職員に言って』とは言われていたが、やっぱり言いに来る人はいました。自分らに言われても怖いなっていうのはある」

こう話すのは、2月16日から税務署で確定申告の受付のアルバイトをしている女性です。

書類を提出に来た男性から突然、こんな言葉を浴びせられたといいます。

●税務署で働く女性
「『納税で自分らがこうやって確定申告を出しに来ているのに、なんで国会議員の人らは出さんの』みたいな。『国会議員が納めてないのに、何で自分らが納めないけんのや』みたいなことは言っていた。一言ボソッと言うかんじです」

クレームに困惑した女性。次のように答えるのが精一杯だったといいます。

●税務署で働く女性
「『自分たちもそれは良くないとは思ってるけど』みたいなふんわりとした回答しかできないですけど、どこに言えばいいのか分からないから、税務職員にみたいな。そういう理由というのは何となくわかるが、こっちも困るという感じ」

確定申告を前に国民にこう呼び掛けた岸田文雄総理大臣。
岸田総理
「納税者のみなさま方に、法令にのっとり、適切に申告納税を行うようお願い申し上げたい」

「裏金は納税の対象ではないのか」と国民の怒りが爆発寸前です。

納税者からは現在の政権に対して多く不満の声が聞かれました。

●80代
「自民党はおかしいよ、やり方が。きちんと説明してほしい」

●70代
「正しくやってほしいけど、私の声は届かない」
「納得感はないが、仕方がない。義務なので。もう不信感しかない」

国会でも、裏金は納税の対象だとして野党が批判を強めています。
●立憲民主党 江田憲司議員
「何千万円もの裏金を受け取っておきながら、どうして犯罪にならないのか、どうして脱税が問えないのか。税金一揆が起こりますよ」

自民党は、2月15日にいわゆるキックバックの不記載などがあった国会議員は85人で、総額5億7,000万円を超えるとする調査結果を発表しました。

●立憲民主党 末松義規議員
「修正申告の85人について税務調査をやりましたか?」

●国税庁次長
「個別の事柄につきましては、答えを差し控えさせていただきます」

国税庁は守秘義務があるとして、税務調査を行ったかどうか明らかにしていません。

実際、政治家への税務調査は行われることはあるのでしょうか?

専門家はこのように話します。

●元国税調査官・税理士 松嶋洋さん
「政治家なので、非常に相手がデリケートなので、税務署の一存ですぐ調査しますということはなかなかしづらい。想定と食い違うことはよくあることで、あなた脱税的なことやってますといって、実際やってませんでしたとなると、政治家は反撃もしてくるでしょうし、名前が売れているだけに大事になる可能性が高い。そういう懸念は当然ある」

さらに、政治団体が集めた政治資金は原則非課税であることや、その使い道が政治活動だったのか、個人的なものだったのかを明らかにすることが難しいため、政治家への税務調査はハードルが高いといいます。

一方で、確定申告の際に納税者からの批判の矢面に立たされている税務署の職員。

実際にクレームを受けたアルバイトの女性は、今後もこうしたことが続くことを覚悟していると話します。

●税務署で働く女性
「税務署がどうのこうの言われたらちょっと傷ついたりする。そういうものと割り切ってやっていくしかない。もう仕方ないものだと思って」

「政治と金」の問題で、煮え切らない対応を続ける政治家については…。

●税務署で働く女性
「説明責任を果たして、ちゃんと納税者たちのお手本になるように。そういう行動を心がけてほしい。」

税務署の方も大変ですね。

すごく気の毒に思います。

自民党はきちんと説明しないと、税務調査とかでも、政治家は脱税しているのにとかおっしゃる方が続くのではないかと思いますね。

何に使ったか明らかにできないので、きちんと説明できないのかもしれませんが。

政治活動に使ったについても、もっと説明できる書類を残さないと認めないとかにするとか、収入についても、口座を1つにしてそこに入金されたもの以外は政治に関するものではなく課税するとかにしないと、いつまで経っても、政治と金の問題は解決しないように感じます。

課税当局にも頑張ってほしいですね。

「議員は納めてない」と確定申告の窓口にクレームで受付は困惑していることについて、あなたはどう思われましたか?


自民党は「脱税」批判踏まえ還流資金分の納税を検討!

読売新聞によると、自民党は、派閥の政治資金パーティー収入のキックバック(還流)分などを政治資金収支報告書に記載していなかった議員に対し、使途不明などの場合には課税対象として税を納付させる案の検討に入ったようです。

所得税などを想定しています。

国会審議で「脱税の疑いがある」などの批判が出ていることを踏まえたもので、国民の政治不信の払拭につなげる狙いもあります。

複数の自民関係者が明らかにしたようです。

政治団体が寄付やパーティーで集めた政治資金は、政治活動の公益性を重視し、原則、非課税となっています。

今回は不記載分に関して、政治活動に使用したのかどうか、具体的な使い道を説明できていない議員が多いようです。

このため、野党などが、議員個人の「雑所得」とみなし、所得税の課税対象とすべきだと主張しています。

先日の衆院予算委員会の集中審議では、自民党の上野賢一郎衆院議員が、「仮に個人的に使われていた場合や、支出の事実が確認されない場合は、個人の所得として課税されるべきだ」と訴えました。

岸田首相(自民党総裁)に対し、「党として早急な修正申告を指示し、納税させる対応が必要だ」とも要求しました。

今後、党内で具体的な納税方法などの検討が進むとみられます。

自民派閥の政治資金規正法違反事件を巡っては、自民党のアンケート調査で、議員ら85人に、2018~2022年の収支報告書で総額約5.8億円の収入の記載漏れがあったことが明らかになっています。

個人的には、脱税だと思いますので、早く修正申告をして欲しいと思います。

こんなのを得意のうやむやにしていたら、国民は税金を支払うのが馬鹿らしいと思うと思いますし、自民党の考えは民意とかけ離れすぎていて、政権を担う政党にはなりえないと思います。

脱税者や金額や使途を明確に欲しいですね。

自民党内にもまともな感覚の方はいるわけですから。

自民党は「脱税」批判踏まえ還流資金分の納税を検討していることについて、あなたはどう思われましたか?


令和7年から申告書等控えへの収受日付印の押なつ不要に!

国税庁では、納税者の利便性の向上等の観点から、「あらゆる税務手続きが税務署に行かずにできる社会」を目指し、申告手続き等のオンライン化、事務処理の電子化、押印の見直し等、国税に関する手続きや業務の在り方の抜本的な見直し(税務行政のデジタル・トランスフォーメーション(DX))を進めています。

こうしたなか、令和7年1月から、国税に関する手続き等の見直しの一環として、申告書等の控えに収受日付印の押なつを不要とします。

この背景には、e-Tax利用率が向上しており、今後もe-Taxの利用拡大が更に見込まれることや、DXの取組みの進捗などがあります。

対象となる「申告書等」とは、国税に関する法律に基づく申告、申請、請求、届出その他の書類のほか、納税者が、他の法律の規定により、若しくは法律の規定によらずに国税庁、国税局(沖縄国税事務所を含む)、税務署に提出される全ての文書をいいます。

上記のように、令和7年1月から、申告書等の控えに収受日付印の押なつを行わないことになりました。

国税庁では、書面申告等における申告書等の提出(送付)の際は、申告書等の正本(提出用)のみを提出(送付)することや、申告書等の控えへ収受日付印の押なつは行いませんが、必要に応じて、自身で控えの作成及び保有、提出年月日の記録・管理をするよう要請しています。

その上で、申告書等の控えの収受日付印以外で、申告書等の提出事実・提出年月日を確認する方法を示しています。

例えば、申告・申請手続きは、e-Taxでできます。

e-Taxで申告等データの送信完了後、送信されたデータの受信通知がメッセージボックスに格納されます。

受信通知では、申告書等を提出した者の氏名又は名称、受付番号、受付日時等を確認できます。

また、受信通知から電子申請等証明書の交付を請求することもできます。

また、申告書等情報取得サービス(オンライン請求のみ)があります。

所得税の確定申告書、青色申告決算書及び収支内訳書について、書面により提出している場合であっても、パソコン・スマートフォンからe-Taxを利用してPDFファイルを無料で取得できます。

利用に当たっては、マイナンバーカードが必要となります。

そのほか、保有個人情報の開示請求や税務署での申告書等の閲覧サービス、納税証明書の交付請求があります。

保有個人情報の開示請求は、税務署が保有する個人情報に対する開示請求により、提出した申告書等の内容を確認するものです。

手数料は300円(オンライン申請の場合は200円)です。

法人の申告書等には利用できません。

また、納税証明書の交付請求により、確定申告書等を提出した場合の納税額、所得金額又は未納の税額がないことの証明書を取得できます。

手数料は、税目ごと1年度1枚につき400円(オンライン申請の場合は370円)です。

受付印で安心される方も多いでしょうから、受付印を押さないとなると色々と問題が起こるでしょうね。

結局、電子で申告しろということでしょうけど、世の中にはできない方も嫌がる方もいるわけですから。

相続税の申告時に、全員の番号を取るのも面倒ですし。

令和7年から申告書等控えへの収受日付印の押なつ不要になることについて、あなたはどう思われましたか?


Jリーグ複数クラブの申告漏れが税務調査で判明し全60クラブに適切な納税を通達!

スポーツ報知によると、サッカーのJリーグに加盟する複数クラブが、国税局から申告漏れを指摘されていたことが、先日、スポーツ報知の取材で分かったようです。

今年の春頃からの税務調査で、外国人選手の報酬に課される所得税や住民税が契約実態に見合わないケースが複数あったことが判明しました。

事態を重く見たJリーグはJ1~J3の全60クラブに対し、適切な納税を行うよう通達を出しました。

修正申告となった場合、クラブ経営に影響を及ぼす規模となる可能性があります。

Jリーグの関係者によると、今春頃から各地の国税局が外国人選手に税務調査を行いました。

調査の中で、外国人選手の契約と納税が実態に即した形になっておらず、当局から修正申告が必要との指摘を受けたケースがあったようです。

G大阪は過去に所属した選手について指摘を受け、対応を進めているほか、名古屋なども対象になっている模様です。

外国人選手の多くは国内で課される税について、クラブ側が負担する契約を結んでいます。

クラブ側は外国人選手と契約する際、国内の滞在期間や契約年数などに応じて「非居住者」とするか、「居住者」として納税します。

滞在期間など様々な制限が課される「非居住者」とする場合は、所得税だけの20.42%が適用され、課税所得が4,000万円を超える「居住者」の場合は、所得税と住民税で55%となります。

1億円の契約をクラブと直接契約を交わし、そのすべてが所得となるケースでは「非居住者」が2,042万円を納めるのに対し、累進課税、復興特別所得税を加味した「居住者」は約5,104万円となり、差額は約3,000万円以上になるのです。

関係者によると、複数のJクラブが税率の低い「非居住者」として申告していたとみられます。

国税当局は選手の契約内容や居住実態などを調べた上で、約30%税率が高い「居住者に当たる」と判断しました。

近年では引き抜きに対応するため、複数年契約を結ぶケースが増加しましたが、多くのクラブは「非居住者」として慣例的に行っていたとみられます。

Jリーグはこの日、スポーツ報知の取材に対し、「個別の事案について、基本的には各個人で対応することであり、Jリーグがコメントする立場にはないが、一部税務申告に対して見解の相違があったことは聞いております。本件にかかわらず、適切な税務対応を引き続き呼びかけていきます」とコメントしました。

居住者・非居住者の区別は難しいのは間違いないですが、心情的には、居住者としてプレーして欲しいですね。

少し前に、Jリーグのクラブチームの上場をJリーグが支援するという報道がありましたが、重加算税になるとやばいですしね。

Jリーグ複数クラブの申告漏れが税務調査で判明し全60クラブに適切な納税を通達したことについて、あなたはどう思われましたか?


3月に「誤記載」発表のさいたま市が消防団員報酬の源泉徴収で今度は計算ミス!

埼玉新聞によると、埼玉県さいたま市は、先日、消防団員に支給した報酬の源泉所得税額で計算誤りが判明し、本来徴収すべき額より過少に源泉徴収していたと発表しました。

徴収不足額は1人当たり4,608円~1,524円の計63万2,896円です。

さいたま市は対象の178人に経緯を説明し、追加徴収の了承を得たとしています。

さいたま市消防団活躍推進室によると、年額報酬が5万円を超えた場合、5万円を控除した金額を課税対象とする国の通達が1998年11月に廃止されていました。
さいたま市は取り扱いの廃止を認識せず、源泉徴収を続けていました。
記録の残る2004~2021年分に誤りが判明し、5年の時効を迎えていない2019~2021年分を再計算しました。

さいたま市消防団活躍推進室は、2023年3月、源泉徴収票に非課税分の5万円も含める誤記載をしていたと発表しました。
3月の発表内容を事前に浦和税務署に説明したとしています。
報道発表後、浦和税務署から指摘を受け、5月9日に今回の誤りが判明したそうです。

さいたま市の担当者は「調整をしたが、なぜ1回で指摘してくれなかったのかというのが正直な気持ち」と話しています。
関東信越国税局広報室は「相談内容については、守秘義務があり、お答えできない」と取材に回答しています。

松本穂高消防局長は「消防団員と元消防団員ら関係者に重ね重ねご迷惑をおかけしたことに、心よりおわび申し上げます。法令、関連する通達の変更などの確認を徹底するよう努めてまいります」とコメントを出しました。

お粗末な感じですね。
前回、税務署がどこまで指摘したのか分かりませんが、さいたま市も対応が甘かったのではないかと思います。
こういうところには、顧問税理士もいらっしゃらないのでしょうか?

3月に「誤記載」発表のさいたま市が消防団員報酬の源泉徴収で今度は計算ミスがあったことについて、あなたはどう思われましたか?


8億円の脱税で弁護士と元妻の公認会計士に再び実刑判決!

東京新聞によると、8億円余りを脱税したとして、所得税法違反罪に問われた弁護士(81)と元妻の公認会計士(72)の差し戻し後の控訴審判決で、東京高裁は、先日、弁護士を懲役2年6か月、罰金2億円、公認会計士を懲役1年6か月とした2020年の東京地裁判決を支持し、被告側の控訴を棄却しました。

2014年の一審東京地裁判決は弁護士の収益ではなく無罪としましたが、二審東京高裁判決は「事実誤認の疑いがある」と破棄して審理を差し戻し、東京地裁が有罪としていました。

判決によると、2人は共謀し、2004年、2005年分の不動産取引による所得計約21億8千万円を隠し、計約8億1千万円を脱税しました。

不動産で約22億円の所得というのはスゴいですね。
錬金術を学びたいですね。
もちろん脱税はやってはいけないことはお二人とも分かるでしょうから、複数の法人を通じて取引をしていたようですが何か良い方法はなかったのだろうかとか、適正に申告すれば税金を支払ってもそれなりに残るのではないかと思った事件でした。

8億円の脱税で弁護士と元妻の公認会計士に再び実刑判決が出たことについて、どう思われましたか?


東京国税局職員が確定申告で不正還付を行い懲戒免職!

産経新聞によると、虚偽の確定申告書を提出して5年間計約176万円の不正還付を受けたとして、東京国税局は、先日、東京国税局の男性職員(48)を懲戒免職処分にしたと発表しました。

この職員は都内の税務署で上席国税徴収官として勤務しており、他の徴収官を指導する立場でした。
「管理費やマンション購入時の借入金の返済が困難になり、実際より多く還付を受け取りたいと思った」と不正を認めているそうです。

東京国税局によると、男性は平成29年~令和3年分の確定申告で、所有するマンションの賃貸料で得た所得を過少に申告。さらに管理費など架空の経費を計上し、赤字を過大にすることで還付金を実際より多く受け取っていました。

還付金の審査で不正が発覚しました。
男性はすでに修正申告を済ませ、重加算税を含めた追徴金約236万円を納付したそうです。
東京国税局は刑事告発はしない方針だそうです。

東京国税局は「税務行政に携わる公務員としてあるまじき行為。信頼を損なうことになり、深くおわびいたします」とコメントしました。

毎年、何名かはこのような人が出てきますね。
こういう人が徴収したりしていることを考えると、腹立たしいですね。
毎回、謝罪のコメントは出していますが、具体的に、何か改善策などは施しているのでしょうか?
以前、うちの事務所にも『税務調査が入ることになったので助けて欲しい。』と電話があり、お会いすると、上場企業にお勤めの方で、不動産所得に架空の経費を入れているとのことでしたが、世間一般的に、その行為は脱税という認識はあり、安易に、収入を減らしたり、経費を増やしたりすることができると思っているんですかね?

東京国税局職員が確定申告で不正還付を行い懲戒免職となったことについて、どう思われましたか?


確定申告「サボった」金継ぎ漆芸家が3億3千万円の申告漏れ!

産経新聞によると、割れたり欠けたりした陶器を漆や金を用いて修復する技法「金継ぎ」を行う漆芸家の男性が名古屋国税局の税務調査を受け、令和3年までの5年間で計3億3千万円の申告漏れを指摘されていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

追徴税額は約1億7千万円で、男性は期限後申告し、納税も済ませたとしています。

調査を受けたのは、一般社団法人「漆芸伝承の会」(名古屋市守山区)を監修する金継ぎ漆芸家です。

関係者によると、金継ぎ漆芸家は金継ぎに関する教室や合宿の受講料などを得ていました。
平成29年~令和3年で計約4億2千万円の収入があったものの、申告していませんでした。

国税局は経費を差し引いた所得が約3億3千万円だったとし、重加算税などを含めて、所得税と消費税計約1億7千万円を追徴しました。

金継ぎ漆芸家は取材に対し、仕事が忙しく確定申告を「サボった」と認めたようです。

『サボった』ということで、世間的には通用するんですかね?
これくらいの所得があるのに、税理士もつけていないんですね。
過去から著名な方で、申告をしていなかった方がニュースになったりしていますが、自分は大丈夫という感じなのでしょうか?
申告・納税はきちんとしましょうというすごく当たり前のことのような気がします。

確定申告「サボった」金継ぎ漆芸家が3億3千万円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


仙台市消防局が消防団員の報酬について1996年から27年間源泉徴収票の記載ミス!

東日本放送によると、仙台市消防局は、消防団員の報酬について源泉徴収票の記載にミスがあったと発表しました。
ミスは少なくとも27年間続いていたということです。

仙台市消防局によると、2017年から2021年までの5年間、消防団員の源泉徴収票を記入する際、課税対象となる50,000円を超えた金額を記入するべきところを誤って非課税分を含む総額を記載していたことが確認されました。

対象となるのは団長、副団長、分団長の3つの階級の計160人です。

この記載ミスにより160人は、住民税が最大25,000円多く徴収されていました。

また、所得税も過大に徴収されていましたが、額は団員により所得額などが異なるため算出できないということです。

仙台市によると、この記載ミスは少なくとも1996年から続いていたということですが、税法の規定により多く徴収された税金が還付されるのは過去5年分ということです。

会社などを完全に信じるのではなく、自分でも、たまにはチェックしたほうがいいかもしれませんね。
個人的には、年末調整制度をやめて、皆さんが確定申告するようにすれば、皆さんの税金に関する知識も高まるでしょうし、税金が高いことを改めて実感する方もおられるでしょうし、税金の使われ方などにも興味を持つ方も増えるでしょうから、もっとシンプルな税制とかへの改正にもつながるのではないかと思っています。

仙台市消防局が消防団員の報酬について1996年から27年間源泉徴収票の記載ミスがあったことについて、どう思われましたか?


香川県内の税務署職員が“扶養手当を約14年間不正受給”で停職処分!

NHKによると、香川県内の税務署に勤務する50代の男性職員が、実際には扶養していない別居する両親を扶養しているかのように装い、2022年12月までおよそ14年間にわたって、扶養手当などあわせておよそ268万円を不正に受給していたとして、高松国税局は、先日、停職1か月の懲戒処分にしました。
この職員は、同日、辞職したということです。

高松国税局によると、停職1か月の懲戒処分を受けたのは、香川県内の税務署に勤務する50代の男性職員で、2022年12月までのおよそ14年間にわたって実際には扶養していない別居の両親を扶養しているかのように装い、扶養手当などあわせておよそ268万円を不正に受給していたということです。

さらに、この職員は、「両親を扶養している」と偽っていたことで扶養控除や医療費控除の適用を受け、所得税などおよそ185万円を過小に申告していたということです。

職員は不正に受給した手当などをすべて国に返還し、先日、辞職したということです。

高松国税局は「国民の信頼を損ない誠に遺憾であり深くお詫びします。今後とも職員の非行の未然防止について、より一層の徹底を図り信頼確保に努めたい」としています。

適正な申告・納税をさせる側の税務署の職員が、扶養していると偽って、扶養手当をもらい、扶養控除や医療費控除を使って所得税を減らしていたのですから、真面目に申告・納税をしている人はばからしくなりますよね。
どこの部署にいた方かは分かりませんが、こういう人が税務調査などをできるのでしょうか?
まずは、署内の調査から始める必要があるかもしれませんね。
税務署職員という立場上、停職1か月の懲戒処分でいいのか?(退職金はもらえる?)、税理士登録できるのか?ということが気になります。

香川県内の税務署職員が“扶養手当を約14年間不正受給”で停職処分になったことについて、どう思われましたか?


上場株式の課税方式の自由選択は令和4年分が最後!

税務通信によると、上場株式等の配当所得と譲渡所得の課税方式については、令和4年分の確定申告で個人住民税と異なる課税方式を選択できます。
個人住民税で「申告不要」を選択する場合、所得税の確定申告書に一定の記載をすれば、個人住民税の申告書提出が不要になります。
令和4年度改正により、令和6年度の住民税(令和5年分の所得税)から所得税と個人住民税の課税方式が一致されるため、所得税の確定申告で意思表示できるのは、令和4年分が最後となります。

上場株式等の配当所得と譲渡所得(源泉徴収ありの特定口座)については、課税方式を「総合課税」(譲渡所得は選択不可)、「申告分離課税」、「申告不要」から、所得税と個人住民税で異なる課税方式を選択できます。

個人住民税において、所得税と異なる課税方式とするには、原則として納税通知書送達日(おおむね5月下旬~6月上旬)までに、選択する課税方式の適用を受けようとする旨の記載がある住民税の申告書等(自治体によっては申出書等)を提出します。

ただし、令和3年度改正により、個人住民税で「申告不要」を選択する場合は、納税者の負担軽減の観点から、一定の手続をすれば、住民税の申告書等の提出が不要となる措置が手当されたのです。

個人住民税で「申告不要」を選択して、住民税の申告書等の提出を不要とするには、所得税の確定申告書・第二表の「○住民税・事業税に関する事項」に設けられている欄に、○印を記載する必要があります。

この欄は、3年分の確定申告書から設けられているものの、○印の記載を失念するケースがあるようです。
記載を失念したとしても、原則どおり、住民税の申告書等を別途提出すればよいですが、手続が簡素化されることから、提出前に記載漏れがないか確認したいですね。

また、住民税の申告書等の提出が不要となるのは、あくまで個人住民税で上場株式等の配当所得等の 全部 に「申告不要」を選択する場合のみ(【参考】)です。
「総合課税」や「申告分離課税」を選択する場合は、原則どおり住民税の申告書等の提出が必要です。

なお、令和4年度改正により、令和5年分の所得税(令和6年度の住民税)からは、異なる課税方式の選択ができなくなります。
税務上の有利・不利を踏まえた選択ができるのは、令和4年分の所得税までとなります。

【参考】所得税と個人住民税で異なる課税方式を選択する場合の対応

個人住民税

①総合課税

②申告分離課税

③申告不要

①総合課税

住民税の申告書等が必要

第二表のみでOK(※)

②申告分離課税

住民税の申告書等が必要

第二表のみでOK(※)

③申告不要

住民税の申告書等が必要

住民税の申告書等が必要

※配当所得等の一部についてのみ③申告不要を選択する場合は、住民税の申告書等の提出

今回が最後ですので、うまく使いたいですね。
それにしても、株式関連は税制がややこしすぎます(笑)。

上場株式の課税方式の自由選択は令和4年分が最後であることについて、どう思われましたか?


「バレると思ってなかった」と副業のネット取引で所得申告漏れ年間116億円!

読売新聞によると、働き方が多様化するなどして副業への関心が高まる中、会社員らがインターネット取引で得た所得の申告漏れが相次いでいます。
2022年6月までの1年間では、全国で前年比約22億円増の約116億円に上ります。
このうち、福岡県の男性は副業のネット販売で得た1億円超が無申告でした。
2月16日には確定申告が始まりました。
国税当局は適正な申告を呼びかけています。

福岡県の40歳代の会社員男性は、副業とするネット販売で2020年までの7年間で得た約1億400万円について申告せず、一部で所得の隠ぺいを図っていたとして、福岡国税局から2022年、重加算税を含め約2,100万円を追徴課税されました。

男性はアメリカなど海外から掃除機やドローン、アウトドア商品などをネットで仕入れていました。
大半は新品で、ショッピングサイトやオークションサイト、フリマサイトで売却しました。
年間約500万~約1,000万円の利益を得ていましたが、申告していなかったそうです。

サイトの出店者情報には、架空の法人名を使って法人経営を装うとともに、この法人の代表者名を親族名義で登録するなどしていました。
調査に対し、「反省している」などと話したそうです。

「税務署にばれるとは思っていなかった」と、福岡県の30歳代の会社員男性は福岡国税局の税務調査を受け、驚いた様子だったそうです。

男性は小遣い稼ぎで、質屋などで購入した中古のブランド品を複数のフリマサイトで転売するなどしていました。
年間100万~500万円の利益を得ていましたが申告せず、2021年までの5年間の申告漏れは計約1,800万円に上りました。
2022年、無申告加算税を含め約140万円を追徴課税されました。

国税庁によると、ネット通販やネット広告、民泊などのネット取引(暗号資産等取引除く)を行う個人を対象にした調査で、2022年6月までの1年間で全国で申告漏れを指摘されたのは756人で前年比1.3倍になっています。
うち、福岡国税局管内は福岡、佐賀、長崎各県に住む同3倍の45人で、申告漏れは、同2.5倍の約8億2,600万円に上りました。

会社員やパートをしている主婦などの給与所得者は、副業での年間所得が20万円を超えれば、確定申告する必要があります。
しかしながら、「これくらいの金額なら大丈夫」という安易な認識で申告しない人もいるとみられます。

一方、国税当局は、サイトを運営する業者に対し、申告漏れの疑いがある人の氏名や住所を照会できる手続きを活用するなどして、問題があるとみられる納税者の把握に力を入れています。
福岡国税局は「副収入に関する所得の計算や申告義務を確認し、適正な申告をお願いしたい」としています。

インターネットを通じて、個人間などでモノやスキルを売買・貸借するシェアリングエコノミー(シェアエコ)に取り組む人らが申告漏れを指摘されるケースが出ています。

シェアエコは、衣服などのモノや、記事執筆や家事のスキル、駐車場や空き部屋のスペースなどをネットで貸し借りしたり、売買したりする経済活動で、在宅勤務の普及などを背景に最近は副業としても広がっています。

一般社団法人シェアリングエコノミー協会(東京)によると、市場規模は拡大しており、2022年度は約2兆6,000億円で、2018年度に比べて約7,000億円増加しています。
同協会は、申告に慣れていない人を対象に確定申告のやり方などを学ぶセミナーを開催し、適正申告の啓発に力を入れています。

同協会の税制委員で、公認会計士・税理士の矢冨健太朗氏は「まずは自分で確定申告が必要かを確認することが大切。申告が必要な人は売り上げや経費などの記録を基に適切に納税してほしい」と話しています。

バレないと思っているのがそもそもの間違いですね。
納税は国民の義務ですから、申告しないといけないのは当たり前です。
申告が必要だとは思わなかったというのは理由としては通用しないと思います。
こういった無申告の方からバンバン税金を取ってほしいですね。

「バレると思ってなかった」と副業のネット取引で所得申告漏れ年間116億円もあることについて、どう思われましたか?


ウソの副業赤字で源泉所得税の不正還付の背後にSNS上の指南役!

日本経済新聞によると、副業で赤字が出たとする虚偽の申告書類を作成し、給料から天引きされた源泉徴収税額の還付を受けようとする不正が増えているそうです。
中には会社員がSNS(交流サイト)上で不正代行業者に申告書の作成を依頼する事例もあるようです。
2023年2月16日から確定申告が始まるのを前に、国税当局の幹部は「申告書に不審な点があれば積極的に税務調査を行う」などと厳しく対応していく方針を示しています。

中部地方に住む30代の男性は、確定申告の書類上は実在する企業に所属し源泉徴収をされていると装っていました。
他方、小売事業を手掛けて多額の赤字があるとして、源泉徴収された税金の還付を申告していました。

名古屋国税局が調査すると、男性は企業に所属しておらず、赤字なども全て虚偽だったことが判明し、源泉徴収票などを自ら偽造していたことも発覚しました。
重加算税を含めた追徴税額は約2,290万円にのぼったそうです。

会社員は通常、給料をもらう際に、会社側が所得税分を天引き(源泉徴収)をしています。
後日、会社が会社員に代わって所得税を納付します。
仮に、この会社員が副業を行っていて赤字だった場合、一定の条件をみたせば給料と副業の赤字を相殺(損益通算)することが可能で、天引きされた税金の還付が受けられます。

最近、増えているのはこの還付制度を利用した不正行為です。
国税庁によると2022年6月までの1年間で、国税当局が追徴課税した不正還付は前事務年度比約5%増の191件、重加算税を含めた追徴税額は計約2億円でした。

不正還付の申告件数は、2018年に比べて約2.5倍になっているようです。
副業ブームや若者がSNS上で指南役などとつながり、安易に不正に手を染めやすくなったことなどが背景にあるとみられます。

熊本国税局が調査した事例では、20代の男性会社員は実際に大手企業で働き、給与を得ていました。
SNSを通じて不正還付の指南役とつながり、手数料25万円を支払って虚偽の申告書を作成してもらっていました。

会社員は指南役に申告に必要な情報を提供し、指南役がその情報に基づいて虚偽の申告書を作成し、実際に還付を受けていました。
男性と指南役に直接の面識はなく、無料通話アプリでやり取りを行っていたそうです。

熊本国税局の調査で不正が判明し、重加算税を含めて約174万円が追徴課税されたそうです。
男性は調査時に「知人もやっているので大丈夫だと思った。簡単にお金が手に入ることに魅力を感じた」などと話したそうです。

国税庁の山県哲也個人課税課長は「所得税の不正還付は国庫金の詐取とも言える許しがたい行為。申告書の厳格な審査を行い、積極的に税務調査する。詐欺などの犯罪行為があれば、刑事上の責任の追及も行う」と話しています。

悪質ですね。
ただし、納税者も簡単にお金が入ることをおかしいと思わないといけないと思いますし、税理士以外に頼むことは基本的にできないということを知っておかないといけないと思います。
指南役は税理士ではない、ニセ税理士だと思いますが、こちらを摘発してもらいたいと思います。
今後、副業の赤字の場合、なかなか還付されなくなるように推測されますので、まじめに申告されている方がとばっちりを受ける感じになるのが残念ですね。

ウソの副業赤字で源泉所得税の不正還付の背後にSNS上の指南役がいることについて、どう思われましたか?


無店舗型のコンパニオン収入を資料情報から無申告者を把握!

日税ジャーナルによると、インターネットのプラットフォームを介して単発の仕事を引き受ける「ギガワーカー」ですが、自分のペースで収入を得られるほか、自由度の高さから新しい働き方として注目を集めていますが、その一方で、収入を得ているのに税務申告をしないケースも相次いでおり、国税当局が監視の目を光らせているようです。

調査対象者Aは、スマートフォンのマッチングアプリを介してコンパに参加し収入を得る、いわゆる「ギャラ飲み」を行っていました。
当局が収集した資料情報などから、Aがギャラ飲みにより収入を得ている事実を把握しましたが、税務申告をしておらず、無予告により調査に着手しました。

スマートフォン内の情報について確認調査を実施したところ、マッチングアプリ内に多額のポイント(運営企業から支払われる飲み会参加報酬や顧客からのプレゼント報酬)を得ている事実を把握しました。

Aに対してギャラ飲みの収入について追及したところ、3年ほど前からギャラ飲みによる収入を得ていましたが、過去に働いていたホステスと同様に税金が天引きされていると思っていたと供述しました。
運営会社にAに対する報酬の支払い状況について反面調査を実施したところ、報酬から税金は差し引かれていないことが確認されました。

運営企業からの回答結果などから所得を算出し、所得税(3年分)の申告漏れ所得金額が約4,000万円となり、追徴税額(加算税込み)として約1,100万円の課税を行いました。

ギャラ飲みのような無店舗型のキャバクラのコンパニオン収入に関しても、国税当局では資料情報を積極的に収集して調査に活用しています。

3年で4,000万円とは、ギャラ飲みって結構稼げるんですね。
こちらも、運転資本を調べれば、一網打尽ですね。
きちんと申告しましょう。

無店舗型のコンパニオン収入を資料情報から無申告者を把握していることについて、どう思われましたか?


国税もスマホのPayアプリで手数料無料で納付可能に!

日本経済新聞によると、2022年12月からスマートフォンのアプリを使った国税の納付「Pay払い」が始まりました。
個人になじみ深い税目としては所得税、贈与税、相続税などがスマホ払いに対応しました。

手順は簡単です。
Pay払いに対応したスマホで「国税スマートフォン決済専用サイト」にアクセスします。
e-Taxを使って申告書データを送信した人は、受信通知からアクセスすることもできます。

利用できる決済方法は「PayPay」「d払い」「au PAY」「LINE Pay」「メルペイ」「Amazon Pay」の6種類です。
従来からクレジットカードでも納付できましたが、クレジットカードの場合は手数料が発生します。
例えば、納付額が2万円超3万円以下なら250円の手数料がかかります。

一方、Pay払いは手数料がかかりません。
スマホのPayアプリのアカウント登録をしておけば、事前の手続きも不要で、夜間休日を問わず24時間、思い立ったときに納付手続きができます。
利用する決済サービスによってはポイントを獲得できる場合もあり、上手に使うとクレジットカード納付よりもお得度は高いでしょう。

ただし、Pay払いにも注意点があります。
一度に納付できる金額の上限は、30万円です。仮に、それぞれのPay払いに支払いの上限が設定されているなら、そちらが優先されます。

個人に関係ある税目は所得税、贈与税、相続税ですが、贈与税や相続税は納付税額が高くなる可能性があります。
上限を超える税額の場合には、複数に分けて納付する必要があります。

国税に限らず、地方自治体の税金などでもPay払い対応が増えてきています。
今後はクレジットカード納付と手数料や獲得ポイントを比較し、お得な方法を選択するといいでしょう。

ますます便利になってきていますね。
個人的には、金融機関に行く手間もなくなり、キャッシュレスサービスが大好きですので、使っていきたいと思いますし、クライアントの方にも進めていきたいと思います。

国税もスマホのPayアプリで手数料無料で納付可能になったことについて、どう思われましたか?


動画配信による収入を無申告の場合の重加算税となった決め手は?

日税ジャーナルによると、インターネットを利用した新しいビジネスとして、YouTuber(ユーチューバー)のように動画配信によって収入を得るケースが急増していますが、その中には多額の利益を得ていても、「どうせバレないから」などと所得税の申告をしないケースも少なくないそうです。

調査対象者Bは、所得税の申告がなく、また、収入はなかったとの内容で住民税の申告を行っていましたが、当局が収集した資料などから動画配信による収入を得ている事実が確認されたため、調査に着手しました。
Bが「申告すべき収入はない」との申し立てを行ったことから、当局が現物確認調査を実施した結果、多額の入金が認められる預金口座を確認しました。
さらに、動画配信サービス運営会社に対して反面調査を行い、投げ銭などの収入も含んだ動画配信収入の全貌を把握しました。
しかしながら、Bを追及したところ、動画配信による収入だと認めたものの、申告の必要はないとの認識であったという回答は変わりませんでした。

そこで当局は、動画配信サービス運営会社に対する反面調査や、Bのパソコンから把握した各種サイトの閲覧履歴などから、Bはほかの動画配信者の税務調査に係る動画を視聴したこと、また、動画配信サービス運営会社による申告の必要性に係るメッセージを開封していたことを把握しました。
それらを踏まえ、Bを厳しく追及したところ、動画配信による利益の申告の必要性を認識していたにもかかわらず、収入はないとの虚偽の内容で住民税の申告書を提出し、所得税の申告書を提出しなかった事実を認めました。

その結果、所得税(3年分)について申告漏れ所得金額は約3,600万円、重加算税を含む追徴税額(加算税込み)約700万円を課税しました。

世の中には申告しなくてもバレないと思っている方はそれなりにいらっしゃるのではないかと推測されますが、それほど甘くはありません。
特に、このケースの動画配信サービス運営会社のようなところを調べると、一網打尽ですよね。
稼いでいるわけですから、きちんと申告しましょう。

動画配信による収入を無申告の場合の重加算税となった決め手はについて、どう思われましたか?


仙台市が源泉所得税“納付遅れ”で延滞税“5,000万円”発生か?

TBSによると、宮城県仙台市職員の夏のボーナスの源泉所得税について、仙台市から税務署への納付が遅れ、およそ5,000万円に上る延滞税などを課される見通しとなったようです。

仙台市によると、税務署への納付が遅れたのは、2022年6月30日に支給された職員およそ1万3,000人分のボーナスにかかる源泉所得税およそ9億6,000万円です。

納付の期限は2022年7月11日でしたが、担当者が8月10日までと勘違いし、納付が遅れたということです。

この納付遅れによる延滞税や加算税はあわせておよそ5,000万円に上る見込みです。

仙台市は総務局長と次長を減給10分の1、3か月とするなど職員を処分しました。

仙台市は再発防止のためマニュアルを刷新するとともに、チェックシートでの確認を徹底するとしています。

お粗末なお話しですね。
民間は延滞税をきっちり取られますので、市であっても取られるのは当然のことかと思います。

仙台市が源泉所得税“納付遅れ”で延滞税“5,000万円”発生することについて、どう思われましたか?


鳥獣ハンターら32人が1.7億円の申告漏れ!

毎日新聞によると、農作物を荒らす野生のイノシシや鹿を捕獲する滋賀県内の男性ハンターら32人が大阪国税局の税務調査を受け、2020年12月までの5年間で計約1億7,000万円の申告漏れを指摘されたことが関係者への取材で判明したようです。
駆除した動物の種類や頭数に応じて自治体から支給される「捕獲報償金」などについて、所得として申告しない税逃れが頻発していました。

関係者によると、32人は滋賀県長浜市や米原市の地元猟友会などに所属し、それぞれ猟銃やわなで有害鳥獣の駆除活動をしています。
追徴税額は無申告加算税を含めて約640万円で、全員が修正申告に応じて既に全額を納付したとみられます。

ハンターは税務上、個人事業主として扱われます。
自治体から受け取った報酬は「事業所得」に当たるほか、雑所得とみなされる場合もあります。
いずれも税務申告が必要になりますが、32人はいずれも申告を怠っていたとみられます。
一部のハンターは過去に自治体から無申告を注意されていたのに、放置していました。

野生のイノシシや鹿の増加に伴う農作物の食害や生態系への悪影響が広がる中、各地の自治体は地元のハンターと連携し、被害を防ぐ駆除を進めています。
長浜市ではイノシシやニホンジカ、ニホンザル、カラスなどを有害鳥獣に指定し、地元の狩猟団体と1年更新で駆除に関する協定を結び、団体を通じてハンターたちに捕獲報償金を支給しています。
米原市は地元猟友会と委託契約を交わし、駆除した動物の種類や頭数に応じて委託料を支払っているようです。

報酬額は動物や鳥類の種類によって異なり、両市とも滋賀県の基準に基づき決めています。
ニホンジカの雌が最も高額で1頭当たり2万2,000円(雄は1万7,000円)です。
イノシシやニホンザルは一律で1頭当たり1万5,000円で、カラスは1羽当たり900円などと公表されています。

両市は報償金を支給する条件として、各ハンターに狩猟日時や場所を詳しく記録した書面を求め、駆除した動物のしっぽの提出も呼び掛けています。
大阪国税局は両市に調査への協力を要請し、報酬の支給実績や関連資料を基に無申告のハンターを特定し、申告漏れを認定した模様です。

直感的にどこかの組織から支払いを受けている場合、支払っているところを調べれば一網打尽のように思いますが、分からないとでも思っているのでしょうか?
効率的に取れると思いますので、こういうところは支払っているところの協力をあおぎ、どんどん取って欲しいですね。

鳥獣ハンターら32人が1.7億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


仮想通貨の取引情報を各国で共有し税逃れ防止へ新枠組み!

日本経済新聞によると、暗号資産(仮想通貨)の取引に伴う課税逃れを防ぐため、日本やアメリカ、ヨーロッパなどの主要国を中心に各国が取引情報を交換する枠組みをつくるようです。
ドルや円などの通貨は各国が税務調査の必要に応じて、口座残高といった情報をやりとりしています。
仮想通貨でも各国が情報を共有し、適正な課税に向けた環境整備を進めるようです。

仮想通貨の売却などで得た利益は、日本では原則として所得税の確定申告が必要です。
ただし、現在は、日本に住む人が外国の交換業者を使う取引を日本の税務当局が把握する仕組みはありません。

新たな枠組みでは交換業者に世界共通の報告義務を課し、各国の当局間で情報を共有します。
例えば、アメリカの交換業者が日本に住む個人の取引を扱った場合、アメリカ税務当局に報告します。
この情報が日本の税務当局に伝わり、申告していない利益が見つかれば課税します。
ビットコインやイーサリアムといった仮想通貨ごとに年間取引額を把握します。

経済協力開発機構(OECD)租税委員会の作業部会が非加盟の新興国や途上国を巻き込み、110カ国ほどで議論しています。
近く合意すれば、2022年10月にアメリカのワシントンで開く20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に報告する見通しです。

各国の法整備を経て2025年ごろに情報交換が始まる可能性があります。
日本は租税条約実施特例法の改正が必要になります。

交換業者は外国人の取引を抜き出して、税務当局に報告します。
膨大な作業になれば、コストが利用者の手数料などに転嫁される可能性があります。

交換業者を把握する国内制度も必要です。
日本は資金決済法で登録制にしていますが、制度のない国は導入のための行政コストがかかります。
情報交換を始めるときの参加国数は不透明な部分もあります。

対象に例外を設けるかどうかも今後詰めます。
交換業者を介さない相対取引や、中央銀行デジタル通貨は対象外となりそうです。

ドルや円などの通貨は預金や証券口座の残高情報を交換する共通報告基準(CRS)があります。
租税回避を防ぐため2014年にOECDで策定し、100カ国以上が参加しています。
日本も2018年に運用を始めました。
各国の税務当局が金融機関に外国在住の客の口座残高を報告させ、参加国で情報を共有しています。

日本の国税庁は2021年6月までに87カ国・地域から191万件の情報を受け取りました。
残高は12.6兆円に上ります。
税務調査で効力を発揮し、10億円を超える申告漏れの指摘につながった例もあるようです。
日本・アメリカ・ヨーロッパなどはこれをモデルに仮想通貨の枠組みを構築します。

こういうことは非常に有効なことだと思いますので、どんどんやってほしいですね。
参加しない国に、取引が集中するということにならなければ良いですが。
少しでも、申告していない方から税金が取れれば、日本のために非常に良いことだと思いますね。

仮想通貨の取引情報を各国で共有し税逃れ防止へ新枠組みをつくることについて、どう思われましたか?


東証プライム上場のM&A仲介大手の元役員を所得税1.1億円脱税の疑いで告発!

読売新聞によると、所得税約1億1,100万円を脱税したとして、東京国税局が東証プライム上場のM&A仲介大手「日本M&Aセンターホールディングス」(東京都千代田区)の元役員(54)(東京都港区)を所得税法違反の疑いで東京地検に告発していたことがわかったようです。

関係者によると、元役員は2019年6月に同社役員を退任し、2020年、以前に同社から付与されていたストックオプション(自社株購入権)を行使するなどして得た所得の一部約7億4,600万円を申告せず、所得税約1億1,100万円を免れた疑いです。

元役員は不正に得た資金を、自身がコンサルタントとして関与する会社の運転資金などに充てていたようです。
取材に対し、「既に修正申告と納税は済ませた。深く反省しており、申し開きする点もない」と文書で回答しています。

この方は、日本M&Aセンターホールディングスの関連会社のバトンズというネットでM&Aを成約させるプラットホームを運営している会社の社長をやっていて、僕自身も会員になっているのですが、今年の3月末でいきなり退任し、社長が変わっていました。
少し前に、日本M&Aセンターホールディングスの粉飾事件が表沙汰になったので、日本M&Aセンターホールディングスの役員をしていた時に、粉飾事件に関わっていてその責任を取って退任したのかなぁと勝手に思っていたのですが、こういうことがあったんですね。
日本M&Aセンターホールディングスもバトンズも、仕事の何割かは会計事務所から来ていると思いますので、会計事務所と付き合いもあると思いますし、普段から、M&Aの際にはできるだけ税理士などの専門家をつけましょうとか、M&A後もできるだけ税理士を変更しないように心掛けているようなことをおっしゃっていたので、一般の方よりは税務の知識はあるはずなので、こういう事件を起こしたということは非常に残念です。
旅館の経営などもやっていたはずですから、税務に無知ということはないはずです。
モラルの問題だと思いますので、最近、バトンズの会員を継続するかどうか考えていたので、解約する良い機会かもしれないですね。

東証プライム上場のM&A仲介大手の元役員が所得税1.1億円脱税の疑いで告発されたことについて、どう思われましたか?


当たり馬券1億円超の申告をしなかった男性を告発!

熊本県民テレビによると、当たり馬券で1億円以上の利益を得た男性が脱税の疑いで熊本国税局から告発されたようです。

3年間で約3,200万円を脱税した疑いがもたれています。

所得税法違反の疑いで告発されたのは、熊本県熊本市東区に住む自営業の男性(49)です。
男性は2016年から3年間インターネットで馬券を購入し、当たった所得合わせて約1億200万円を申告せず、約3,200万円を脱税した疑いがもたれています。

熊本国税局は、2021年3月に熊本地検に告発していて、認否や公表が遅くなった理由については明らかにしていません。
現在、検察が捜査を進めています。

国税局は2017年4月以降告発した事案を公表していて、熊本県内では今回が4例目だそうです。

インターネットだと隠してもすぐにバレるような気がしますが、ご本人は意図的だったのでしょうか、それとも無知だったのでしょうか?
3年間で約1億円なので、年度ごとの内訳は分かりませんが、おそらく、コンスタントに稼がれている方なんでしょうね。
たまたまではなく、競馬でコンスタントに稼がれる方もいらっしゃるんですね。
当然、きちんと申告している方もおられるでしょうから(こちらが当たり前)、きちんと申告してほしいですし、国税局ももっともっと申告漏れを指摘してほしいですね。

当たり馬券1億円超の申告をしなかった男性が告発されたことについて、どう思われましたか?


iDeCoは受取時期次第で退職所得控除の調整不要も一部実務家の間で疑問の声も!

税務通信によると、私的年金制度の一つとされる「イデコ(iDeCo・個人型確定拠出年金)」は、その老齢給付金を“一時金(以下、イデコ一時金)”で受け取る場合、退職手当等として退職所得課税の対象となります。
実務上、イデコ一時金を受け取る時点では、その前年19年以内に会社から退職金の支払を受けているケースが一般的であるため、イデコ一時金に係る退職所得控除額の計算上、一定の調整を行うことが基本です。

この点、イデコ一時金の受取時期等を工夫し、同調整を不要とするケースも少なくないようで、一部実務家の間で疑問視する向きもあるようです。

イデコは、加入者自身が掛金を拠出・運用し、その掛金と運用益との合計額をもとに将来の給付額が決定する私的年金制度です。
掛金は、小規模企業共済等掛金控除の対象となるほか、運用益が非課税となること等が特徴です。
近年、加入者数が大幅に増加しており、2022年4月時点の加入者数は約240万人にのぼります。

イデコの老齢給付金は、“年金”又は“一時金”として受け取ることが可能であり、所得税法上、“年金”で受け取る場合は「雑所得」に該当する一方で、“一時金”で受け取る場合は退職手当等とみなす一時金として「退職所得」に該当します( 所法31 、 所令72 ③七等)。

退職所得控除額の計算では、複数の退職金の支払を受ける場合に、一定の調整が必要とされています。
会社から退職金の支払を受けた後にイデコ一時金を受け取るのであれば、その受取時期の“前年以前19年以内(通常の退職手当等の場合は前年以前4年以内)”に会社からの退職金の支払を受けている場合が調整の対象です( 所法30 ⑥一、 所令70 ①二)。

そのため、例えば、(1)60歳で会社から退職金を受けた後、(2)65歳でイデコ一時金を受け取る場合には、イデコ一時金を受け取る“前年以前19年以内”に退職金の支払を受けているため、イデコ一時金に係る退職所得控除額の計算上、会社からの退職金に係る退職所得控除額との調整を行うことが必要となります。
例えば、(1)会社からの退職金に係る退職所得控除額は、勤続年数38年をベースに計算した金額となる一方で、(2)イデコ一時金に係る退職所得控除額は、「加入期間(勤続年数)35年をベースに計算した金額」から「重複勤続年数30年をベースに計算した金額」を控除した金額となります。

そのイデコ一時金に係る退職所得控除額は、「①その年に支払を受ける退職手当等に係る勤続年数をベースにした金額」から「②重複する勤続期間を勤続年数とみなして計算した金額」を控除した金額となります。

一方で、一部実務家の間で疑問視されているのが、 先に イデコ一時金を受け取り、 後で 会社から退職金の支払を受ける場合です。
この場合、会社からの退職金の支払を受ける“前年以前4年以内”のイデコ一時金の受取りとならないようにすれば、退職所得控除額の調整が不要となるのです。

例えば、(1)60歳でイデコ一時金を受け取った後、(2)65歳で会社から退職金の支払を受けた場合には、会社からの退職金の支払を受けた“前年以前4年以内”にイデコ一時金を受け取っていないため、調整を行うことなく、イデコ一時金に係る退職所得控除と会社からの退職金に係る退職所得控除を適用できます。
例えば、(1)イデコ一時金に係る退職所得控除額は、加入期間(勤続年数)30年をベースに計算した金額となり、(2)会社からの退職金に係る退職所得控除額も、勤続年数43年をベースに計算した金額となります。

このように、現行法令上は、イデコ一時金の受取時期と会社からの退職金の支払時期を工夫することにより、退職所得控除額の調整の対象外とすることができるため、実務上、活用されるケースもあるようです。
しかしながら、受取時期等を工夫することで、税務メリットの大きい退職所得控除額が異なることに疑問を呈する実務家も少なくないようです。

現在、多くの会社が定年を60歳としているため、会社からの退職金の支払時期を65歳などとするケースは限定的ですが、2025年4月からの高年齢者雇用確保措置の義務化に向けて、定年を65歳に引き上げる会社もあるでしょう。
こうした背景を踏まえ、今後、対応が検討される可能性も考えられます。

このようなスキームが使われていることを知りませんでしたが、確かに、現行法上は可能ですね。
iDeCoを販売しているようなところが、提案しているのでしょうか?
個人的には、近いうちに税法が改正されて防がれるように思いますが。

iDeCoは受取時期次第で退職所得控除の調整不要も一部実務家の間で疑問の声があがっていることについて、どう思われましたか?


お笑い芸人への追徴課税で再注目の競馬の配当金の税務!

TabisLandによると、競馬で大当たりしたお笑い芸人への高額追徴課税のニュースが取沙汰される中、競馬の配当金税務が改めて注目されているようです。

お笑いトリオ・インスタントジョンソンのじゃいさんは2020年12月、競馬で6,400万円の高額払戻しを受け、自身のYouTubeで報告しました。
「競馬の配当による税金もしっかり納めさせていただいております。」(本人)としていましたが、後日税務調査が入り追徴課税されたそうです。
外れ馬券を必要経費に含めていたため、高額追徴課税となった模様です。

競馬の払戻金は、一般的には、一時所得扱いとなっています。
「総収入金額-収入を得るために支出した金額」が年間50万円を超えていれば一時所得として確定申告が必要になります。
ここでいう収入を得るために支出した金額」とは、その収入を生じた行為をするため直接要した金額です。
つまり、競馬の場合は、「当たり馬券」のみということになるのです。

競馬の払戻金税務をめぐっては、一時所得と雑所得のいずれに該当するか、外れ馬券の購入費用が必要経費にできるかが争われていた裁判で、最高裁判所が2017年、「本件の競馬の馬券の払戻金については、馬券購入の態様や利益発生の状況等から雑所得に該当し、外れ馬券の購入費用は必要経費に該当する」と判断し注目を集めました。

しかしながら、敗訴した国税庁は通達を整備したのです。
競馬の馬券の払戻金の所得区分について、「馬券を自動的に購入するソフトウエアを使用して定めた独自の条件設定と計算式に基づき、又は予想の確度の高低と予想が的中した際の配当率の大小の組合せにより定めた購入パターンに従って、偶然性の影響を減殺するために、年間を通じてほぼ全てのレースで馬券を購入するなど、年間を通じての収支で利益が得られるように工夫しながら多数の馬券を購入し続けることにより、年間を通じての収支で多額の利益を上げ、これらの事実により、回収率が馬券の当該購入行為の期間総体として100%を超えるように馬券を購入し続けてきたことが客観的に明らかな場合」は雑所得に該当するとし、それ以外の場合は一時所得とするとしました。

今回のニュースでは、競馬の配当金税務が改めて取り沙汰される一方で、インターネット上の情報発信へ向けられる税務署の目にも注目が集まっています。

最近は、課税当局も、ネットとかをかなり見ているということですね。
SNS上で、稼いでいることをアピールしている方々を目にしますが(もちろん、見栄をはって投稿等されている方々もいるのでしょうが。)、課税当局に把握されているということは認識したうえでやってくださいね。
競馬の配当金については、税務上の取り扱いは確定していると思いますので、間違いのないように申告してくださいね。
個人的には、馬券購入時に購入者が税金を支払うような仕組みにしたり、払い戻し率を下げて、JRAとかに課税する仕組みにしたりして、配当金自体は非課税となるようにした方がすっきりするのではないかと思いますが。

お笑い芸人への追徴課税で再注目の競馬の配当金の税務について、どう思われましたか?


三菱電機がコロナ帰国者の給与の源泉徴収漏れで国税が1.4億円を追徴!

朝日新聞によると、三菱電機(東京都千代田区)が、新型コロナの影響で一時帰国した海外赴任者に支払った給与をめぐり、東京国税局から所得税の源泉徴収漏れを指摘されていたことがわかったようです。

所得税法は、国内で働いた分の給与は所得税の課税対象と定めています。
三菱電機は、帰国した従業員が海外の業務を続けていたため、課税対象に当たらないと判断したとみられます。

東京国税局の税務調査で発覚し、約1億4千万円を追徴課税されました。

関係者によると、三菱電機では新型コロナの感染が広がりつつあった2020年春以降、アジアや欧州などの現地法人に出向していた従業員数百人が一時帰国しました。
帰国中も現地の会議にリモートワークで参加するなどして海外の業務に携わり、その間の給与は三菱電機が支払っていたようです。

所得税法は、海外への転勤などで国内の住まいがなくなった人でも、国内で働いた分の給与には所得税がかかり、源泉徴収が必要だと定めています。
このため国税局は、一時帰国中に国内で働いた対価として支払った給与について三菱電機が源泉徴収する必要があったと判断した模様です。
2021年3月までの約1年間に支払った約6億円を源泉徴収の対象とし、不納付加算税を含めた計約1億4千万円を追徴しました。

三菱電機広報部は朝日新聞の取材に対し、「税務調査の有無や内容については回答を差し控えさせていただきます」とコメントしました。

ほかにも同じような会社はあるのではないかと推測されますが、コメントをきちんとして欲しいように思います。
当然、利益が減るわけなので、株主や投資家にも影響を及ぼすわけですから。
あと、2021年4月以降はどうなのかも気になります。

三菱電機がコロナ帰国者の給与の源泉徴収漏れで国税が1.4億円を追徴されたことについて、どう思われましたか?


国税庁がコロナ税務のFAQを更新!

Tabis Landによると、国税庁はこのほど、「国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ」を更新し、国税局のホームページ上で公表しました。

これは、国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応や当面の申告や納税などに関して、国税庁に寄せられた質問等を取りまとめたものです。

2022年4月18日付で更新された質問は全部で8項目です。
申告・納付等の期限の個別延長関係は、以下のとおりです。
・期限までに申告等ができなかった場合の個別延長(問1)
・簡易な方法による個別延長(問2)
・個別指定による延長後の申告・納付期限(問3)
・申告所得税等以外の税目の個別延長(問4)
・期限の個別延長が認められるやむを得ない理由(問5)
・法人税又は消費税の中間申告期限の個別延長について(問6)
・個別延長のための申請手続きの期限について(問14)

新型コロナウイルス感染症緊急経済対策における税制上の措置関係は、
・特別貸付けに係る契約書の印紙税の非課税(問9)
です。

いずれも2022年4月18日現在の法令等に基づいて更新されており、FAQの各ページから、必要書類や申請書等のフォーマットが開けるようになっています。

国税庁ホームページではこのほか、申告・納付期限の期限延長手続きの具体的な方法について、税目別の解説も掲載されています。
「申告所得税、贈与税及び個人事業者の消費税の申告・納付期限の個別指定による期限延長手続の具体的な方法」、「法人税及び地方法人税並びに法人の消費税の申告・納付期限と源泉所得税の納付期限の個別指定による期限延長手続きの具体的な方法」、「相続税の申告・納付期限の個別指定による期限延長手続きの具体的な方法」等の文字列をクリックすると該当書式の記載例を開くことができます。

例えば、所得税の確定申告に関しても、右上のところに書けば認められるみたいな簡易な方法は、終わりました。
色々と参考になることが載っていますので、まだ、令和3年分の確定申告が終わっていない方などは、一度確認しておいた方が良いでしょうね。
個人的には、これは使えるのではないかと思うようなことがありましたが、使える方がほんの一部の方だと思いますので、書くのはやめておこうと思います。

国税庁がコロナ税務のFAQを更新したことについて、どう思われましたか?


宇和島の自動車販売会社の代表が商品の車を業務用と偽り申告し約2,100万円を脱税!

宇和島の自動車販売会社の代表が商品の車を業務用と偽り申告し約2,100万円を脱税!

テレビ愛媛によると、法人税など約2,100万円を脱税した罪で自動車販売会社と代表の男に、松山地裁は先日、有罪判決を言い渡しました。

判決を受けたのは宇和島市の自動車販売会社と代表取締役(60)です。

判決によりますと、自動車販売会社の代表取締役は2014年から3年間にわたり、販売する目的の中古の高級外車7台を業務で使うと偽って確定申告するなどして、法人税など約2,100万円を脱税しました。

自動車販売会社の代表取締役は4台について販売目的はなかったとして無罪を訴えていたものの、松山地裁は「商品のリストに掲載されていた」と退け、懲役8か月・執行猶予3年などを言い渡しました。

よく分かりませんが、販売目的なのに、業務用と偽って償却していたということですかね。
中古車で法定耐用年数が短いでしょうから、先日、別のところで書きましたが、200%定率法は違和感を感じますが、実際には1年で償却できてしまいますから。
中古車販売会社の場合、実際に業務として使っていても、買いたいと言う人がいれば売るのではないかとは思いますが、有罪になるくらいなので、よっぽど悪質だったんでしょうね。

宇和島の自動車販売会社の代表が商品の車を業務用と偽り申告し約2,100万円を脱税していたことについて、どう思われましたか?


茨城県の農家が1億800万円を脱税!

茨城で農家を営む男性が売り上げの一部を申告しないなどの手口であわせておよそ1億800万円を脱税したとして、刑事告発されました。

所得税法違反などの疑いで、関東信越国税局から水戸地検に刑事告発されたのは茨城県八千代町の農家(50)です。

関東信越国税局によると、八千代町の農家は、白菜やキャベツなどの野菜の売り上げを実際より少なく申告する「つまみ申告」と呼ばれる手口で2018年までの3年間でおよそ1億7,600万円を隠し、所得税およそ7,000万円を脱税したほか、消費税などおよそ3,800万円を脱税した疑いがもたれています。

関係者によると、脱税で得た金は、現金で保管するなどして事業の資金や生活費、遊興費に使っていたということです。

3年間で2億円弱の所得隠しというのは、スゴいですね。
白菜yで年間1億円売ろうとすればかなりの量を売らないといけないと思いますが、それを隠すなんて、これ以外にも結構売上があるんでしょうね。
よっぽど儲かるんですね。
昨年もこの町の2億円弱脱税した方がニュースになっていたと思いますが、他にもいらっしゃるかもしれませんね。
どういった意図でやったのか、あと、これだけの規模になると税理士がついているのではないかと思いますが、どうやって偽ったのかを知りたいですね。
有罪にもなり、重加算税や延滞税などを考えると、ほとんどお金は残らないと思いますので、きちんと申告しましょうということですね。

茨城県の農家が1億800万円を脱税していたことについて、どう思われましたか?


令和3年度分の確定申告期限の延長は一律に行わず!

KaikeiZineによると、国税庁は、先日、令和3年分の所得税の確定申告期間(2022年2月16日~3月15日)について、今年は全国一律の延長はしないと発表しました。
新型コロナウイルスの影響で、一昨年(令和元年分)、昨年(令和2年分)と2年連続で一律延長されてきました。

国税庁は、急速なオミクロン株による感染拡大に伴い、令和3年分の所得税の確定申告期間を、全国一律の延長はしないとのことです。

所得税の確定申告期限は、新型コロナウイルスの影響で2年連続で一律延長されてきましたが、令和3年分は全国一律ではなく、それぞれの状況に応じて延長を認めます。

例えば、感染者や自宅待機者のほか、通常の業務体制が維持できないことなどにより、申告が困難となった場合、2022年4月15日までの間、簡易な方法により申告・納付期限の延長を申請することができるようにします。

具体的には、期限後に申告が可能となった時点で、申告書の余白等に「新型コロナウイルスによる申告・納付期限延長申請」などと記すだけで延長が認められるのです。

なお、所得税以外の贈与税や消費税及び地方消費税の申告においても、オミクロン株の影響により期限内申告が困難な場合は、申告書の余白等に所得税同様に記載することで延長が認められます。

当然、税理士として確定申告のお手伝いをしていますので、今回はどうなるのか気になっており、延長するにしろしないにしろ早く発表して欲しかったのですが、ようやく発表されましたね。
中途半端な感はしますが、個人的には延長がない方が、事務所としてはダラダラとした感じにならなくて良いとは思います。
スパッと3月決算や確定申告業務により先送りしているお仕事などに入っていけると思いますので。

令和3年度分の確定申告期限の延長は一律に行わないことについて、どう思われましたか?


東京国税局の27歳女性職員が副業でソープ嬢!

日刊ゲンダイによると、「当局としては適正に税務申告するよう、本人に指導しました」と、 東京国税局の職員が職場に内緒で風俗でバイトしてホスト代を稼ぎ、身内から異例の「指導」を受けていたようです。

ヘルスやソープランドで働くなど、国家公務員法の兼業規定に違反し、約125万円の収入を得ていたとして、東京国税局は、先日、都内の税務署に勤務する女性事務官(27)を停職9か月の懲戒処分にしました。
なお、女性は同日付で依願退職しました。

女性事務官は2020年10月から2022年1月、平日の夜や休日、病気治療のために取得した休暇日に、それぞれ“ホテヘル”で134日間、デリバリーヘルスで9日間、ソープランドで7日間、計150日間勤務し、約125万円の報酬を受け取っていました。

2021年10月、部内の同僚から情報提供があり、東京派遣国税庁監察官室が調査に乗り出し、許可なく兼業していたことを確認しました。

聞き取りに対し、女性事務官は「ホストクラブでの飲食代を捻出するために兼業した」と説明しているそうです。

「事務官は所得税に関する内部事務、調査事務を担当していました。病気休暇に関しては医師の診断書が添付され、承認を受けていたので、病気であること自体は疑いがなく、不正取得には当たりません。ただ、本来なら自宅で療養すべき病気休暇中に、兼業していたことは問題です。勤務日数や報酬額は本人への事実確認と、兼業先の風俗店の勤務実態などから算出しました」(東京国税局広報室担当者)

女性事務官は風俗店をやめるよう指導を受けた後も、シレッと勤務を続けていました。
職場では難しい顔をして数字とにらめっこしながら、夜の街でホストに囲まれ、日頃の鬱憤を晴らしていたのかもしれません。

「ホストクラブの飲食代に加え、借金も抱えていたのでお金が必要だったのかもしれません。勤務していた風俗店は都内とその近郊で、わざわざ足を延ばしていたようです。一昨年は20日間、昨年は127日間、今年は3日間、兼業していたことが明らかになっています。一昨年の副収入は20万円以下だったので申告の必要はありませんが、昨年分は確定申告をする必要があります」(東京国税局関係者)

仕事を失い、今後は税金を納めるために働かなければなりませんが、「納税」は国民の義務です。

最近、モラルの低い方が税務署に結構いらっしゃいますね。
こういった組織に税務調査などをする資質はあるのでしょうか?
今一度、組織内の教育をしっかりとやっていただいて、発言等をまともに聞き入れることができるような組織になってほしいと思います。
きちんと申告するよう指導している点は、当たり前かもしれませんが、役目を果たしているとは思いますが、おそらく、副業をしているのはこの人だけではないかと推測されますので、きっちりと対応してほしいですね。

東京国税局の27歳女性職員が副業でソープ嬢をしていたことについて、どう思われましたか?


年収400万円の人のふるさと納税限度額はどれくらいか?

ファイナンシャルワールドによると、税制メリットを得られるふるさと納税の限度額は、所得や家族構成によって異なります。

今回は年収400万円の場合のふるさと納税の限度額と、税金を安くするための手続き方法をまとめています。
ふるさと納税を賢く利用して、節税対策をしましょう。

年収400万円の場合、全額控除できるふるさと納税の限度額(以下「ふるさと納税の限度額」もしくは単に「限度額」といいます)は最高42,000円です。
ただし、年収は同じであっても、家族構成や扶養状況によって、ふるさと納税の限度額が異なります。

家族構成によっては限度額が12,000円の場合もあり、注意が必要です。
家族構成別のふるさと納税限度額の目安を解説します。

総務省の「ふるさと納税ポータルサイト」をもとに、年収400万円のふるさと納税の限度額の目安を家族構成別に整理します。
●独身または共働き:42,000円
●夫婦のみ(配偶者は働いていない):33,000円
●共働き+子1人(高校生):33,000円
●共働き+子1人(大学生):29,000円
●共働き+子2人(大学生と高校生):21,000円
●夫婦+子1人(高校生)(配偶者は働いていない):25,000円
●夫婦+子2人(大学生と高校生)(配偶者は働いていない):12,000円

年収400万円で独身または夫婦ともに給与収入がある場合、ふるさと納税の限度額は42,000円ともっとも高くなります。

一方、扶養家族が多くなれば多くなるほど、ふるさと納税の限度額は小さくなります。
配偶者に加え、大学生と高校生の子どもを扶養している場合、ふるさと納税の限度額は12,000円です。
ふるさと納税の限度額は、家族の扶養状況が大きく影響します。

なお、今回ご紹介した限度額はあくまでも目安です。
家族構成のみでなく、収入状況等によっても限度額は異なるため、詳細は税理士やお住まいの市町村にご確認ください。

ふるさと納税の限度額とは、自己負担額を除く寄付金額すべてが所得税や住民税から控除される金額のことです。
ただし、ふるさと納税には自己負担額2,000円が定められています。

つまり、税金から控除される金額は、ふるさと納税額から2,000円を引いた額となります。
ただし、全額控除されるふるさと納税には限度額が設けられており、限度額を超えた分の金額については税金から控除することはできません。

ふるさと納税をして、税金が安くなることを「所得控除」や「税額控除」といいます。
所得税と住民税それぞれから一定の金額が差し引かれ、納税額を少なくすることができます。

例えば、年収400万円で独身もしくは共働きの場合の税額控除の目安は、(納税額:42,000-自己負担額:2,000)=40,000円です。

また、各控除は以下の計算式で計算されます。
●所得税控除:(ふるさと納税額-2,000円)×「所得税の税率」
※所得税の税率は所得によって異なります。
●住民税基本分控除:(ふるさと納税額-2,000円)×10%
●住民税特例分控除:(ふるさと納税額-2,000円)×(100%-10%(基本分)-所得税の税率)

返礼品が注目されるふるさと納税ですが、節税効果が大きな点もメリットの1つです。

税額控除を受ける方法を解説します。
税額控除を受ける方法は2パターンです。
●確定申告
●ワンストップ特例制度

確定申告を行う人は、確定申告で税額控除を申告しましょう。

確定申告を行う予定がなく、寄付先が1年間で5自治体までの人はワンストップ特例制度を利用できます。

ワンストップ特例制度は、確定申告なしで簡単に税額控除が受けられる制度です。
ワンストップ特例制度の申請方法についてまとめます。
●申請期間:ふるさと納税をした翌年1月10日まで(自治体によっては早めに締め切ることもあるため、確認が必要です。)
●申請方法:自治体から送付される書類に記入、押印し、マイナンバーカードをお持ちの場合はマイナンバーカードの表面と裏面のコピーを添付し、提出する。なお、マイナンバーカードをお持ちでない場合は、個人番号通知カード(記載された氏名、住所等が住民票に記載されている事項と一致する場合に限る)と本人確認書類のコピー、またはマイナンバーが記載された住民票と本人確認書類のコピーを添付します。
●ワンストップ特例制度を利用した場合、寄付翌年の住民税から一定の金額が差し引かれます。所得税からの控除はありません。

家族の扶養状況によって、ふるさと納税の限度額に差があります。
限度額を超えて、ふるさと納税をしてしまい自己負担分が多くなることがないよう、ご注意ください。

また、税額控除を受けるためには確定申告やワンストップ特例制度の申請が必要です。
ふるさと納税後の手続きも忘れないようにしましょう。

僕自身は、かなり前からふるさと納税をしていますが、ここ数年、確定申告のお手伝いをしている方でふるさと納税をしている方が増えてきた印象があります。
ECモールでお買い物をする感じで、意外と簡単にできますので、ご興味のある方はやってみてはいかがですか?

年収400万円の人のふるさと納税限度額はどれくらいか?について、どう思われましたか?


倒産防止共済をめぐり3億円に上る申告漏れ!

JIJI.COMによると、取引先の倒産時に備えて掛け金を納付する中小企業倒産防止共済制度(経営セーフティ共済)をめぐり、解約時に受け取る返戻金を所得税の申告時に収入計上していない個人事業主が相当数いる可能性があることが、先日、会計検査院の調査で分かったようです。

申告漏れは約3億円に上るとみられ、検査院は国税庁に改善を要求しました。

経営セーフティ共済は中小企業基盤整備機構(東京)が運営しており、取引先の倒産時に無担保・無保証で借り入れができます。
月々の掛け金を経費計上した場合、解約時の返戻金を収入として計上する必要があります。

会計検査院が全国34税務署を調査したところ、2016~2018年に共済を任意解約した個人事業主464人のうち約4割に当たる189人が、返戻金計約3億2,600万円を受け取ったにもかかわらず、適切に収入計上していない可能性があることが判明したようです。

支払ったときに経費にしているわけですから、返ってきたら収入になるのは当たり前のような気がしますが、知らずにやっているのか、知っていてやっているのかどちらなんでしょうね?
解約時に中小機構がどのような書類を出しているのか分かりませんが、それには確定申告が必要であることをきちんと分かるように書いておいてほしいですね。
税務署へ支払調書的なものも出さないんですかね?
さすが、会計検査院は鋭いなぁと思いました。

倒産防止共済をめぐり3億円に上る申告漏れがあったことについて、どう思われました?


平井卓也デジタル改革担当大臣が大臣規範に違反しIT株を購入・売却し納税もせず!

毎日新聞によると、平井卓也デジタル改革担当大臣は、先日の閣議後記者会見で、内閣府政務官だった2006年に大臣規範に反してIT企業の株式を購入していたとして「不注意だった。おわびを申し上げたい」と陳謝しました。

平井大臣によると、2006年6月の株購入後、国会議員資産公開法で提出が義務づけられている資産報告書に保有の事実を記載していませんでした。
2018年の科学技術担当相就任時に公表した閣僚資産報告で初めて記載したものの、2020年3月に同株を売却して得た収入を所得報告書に記載せず、納税もしていなかったそうです。
既に所得税の修正申告を済ませ、報告書の修正作業を進めているとしています。

平井氏は2006年当時、内閣政務官としてIT政策などを担当していました。
「(株購入は)会社を応援したいという気持ちだった。隠す意図は全くなかった」と釈明しました。
大臣規範は、在任中は株取引を自粛するよう定めています。

大臣になってから色々と過去の問題等が発覚する方が多いですが、大臣就任する前に、きちんと身辺調査をしたうえで、問題がない人だけしか大臣にしないようにすべきなのではないでしょうか?
あとは、問題が生じたら、即刻大臣のみならず、国会議員自体も辞任する(辞任した場合は、大臣であったという経歴も取り消す)くらいにしないと今後も同じようなことは出てくるのではないかと思います。
不祥事を起こす方も多く、人間としてどうなのかなぁと思う方もたくさんおられますから、国会議員を大幅に減らした方がいいのではないかと思いました。
バレたら直せばすむという考えがまかり通っているのではないかと感じるのと、納税をしていないということは脱税だと思いますので、そこを報じない新聞のレベルもどうなのかなぁと感じた1件でした。
納税は国民の義務ですから、それができない方が国会議員なのはどう考えてもおかしいのではないかと思いますね。

平井卓也デジタル改革担当大臣が大臣規範に違反しIT株を購入・売却し納税もしていなかったことについて、どう思われましたか?


役所を信じてはいけない!

2021/4/15に自分の確定申告を終え、今シーズンの確定申告業務が終わりました。
昨シーズンは、自分を除き、当初の期限である3/15に終えたのですが、今シーズンは、3/16以降に申告を終えた方がそれなりにいて、4/14にも2名電子申告をしました。

備忘録を兼ねて、今週は、今回の確定申告で感じた留意点をまとめたいと思います。
<所得税>
①事業的規模でなくても65万円控除ができる!
②役所を信じてはいけない!
<消費税>
③雑所得でも所得税の還付申告ができる!
④新型コロナウイルス感染症の影響があれば簡易課税・原則課税を変更できる!
<贈与税>
⑤すぐに贈与税の申告ができない!

初回の昨日は、『事業的規模でなくても65万円控除ができる!』でしたので、2日目の本日は、『役所を信じてはいけない!』です。

確定申告業務をやっていると、2年におひとりぐらい、土地が収用になった方がおられます。

土地収用法やその他の法律で収用権が認められている公共事業のために土地建物を売った場合には、収用などの課税の特例が受けられます。
この課税の特例は、以下の2つがあります。
<1.対価補償金等で他の土地建物に買い換えたときは譲渡がなかったものとする特例>
これを収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例といいます。
この特例を受けると、売った金額より買い換えた金額の方が多いときは所得税の課税が将来に繰り延べられ、売った年については譲渡所得がなかったものとされます。
売った金額より買い換えた金額の方が少ないときは、その差額を収入金額として譲渡所得の金額の計算を行います。
この特例を受けるには、以下の要件すべてに当てはまることが必要です。
(1)売った土地建物は固定資産であること(不動産業者などが販売目的で所有している土地建物は、固定資産ではありません。)。
(2)原則として、売った資産と同じ種類の資産を買い換えること。
同じ種類とは、例えば土地と土地、建物と建物のことです。
このほか、 一組の資産として買い換える方法や事業用の資産を買い換える方法などがあります。
(3)原則として、土地建物の収用等のあった日から2年以内に代わりの資産を取得すること。

<2.譲渡所得から最高 5,000万円までの特別控除を差し引く特例>
この特例を受けるには、以下の要件すべてに当てはまることが必要です。
(1)売った土地建物は固定資産であること。
(2)その年に公共事業のために売った資産の全部について収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例を受けていないこと。
(3)最初に買取り等の申出があった日から6か月を経過した日までに土地建物を売っていること。
(4)公共事業の施行者から最初に買取り等の申し出を受けた者(その者の死亡に伴い相続又は遺贈により当該資産を取得した者を含みます。)が譲渡していること。

この特別控除の特例は、同じ公共事業で2以上の年にまたがって資産を売るときは最初の年だけしか受けられません。
公共事業のために土地建物を売った場合は、これらの2つの特例のうち、どちらか一方の特例を受けることができます。
確定申告書には公共事業の施行者から受けた公共事業用資産の買取り等の申出証明書や買取り等の証明書など一定の書類を付けることが必要です。

また、個人が土地等を収用等されることにより取得する補償金には、いろいろな名目の補償金がありますが、これらの補償金のうち収用等の課税の特例の適用がある補償金は、原則として、対価補償金だけですが、課税上の取扱いは、以下のとおりです。

<対価補償金(収用等された資産の対価となる補償金)>
譲渡所得の金額又は山林所得の金額の計算上、収用等の場合の課税の特例の適用があります。
<収益補償金(資産を収用等されることによって生ずる事業の減収や損失の補てんに充てられるものとして交付される補償金)>
その補償金の交付の基因となった事業の態様に応じ、不動産所得の金額、事業所得の金額又は雑所得の金額の計算上、総収入金額に算入します。
ただし、建物の収用等を受けた場合で建物の対価補償金がその建物の再取得価額に満たないときは、収益補償金のうちその満たない部分を対価補償金として取り扱うことができます。

<経費補償金(事業上の費用の補てんに充てるものとして交付される補償金)>
(イ)休廃業等により生ずる事業上の費用の補てんに充てるものとして交付を受ける補償金は、その補償金の交付の基因となった事業の態様に応じ、不動産所得の金額、事業所得の金額又は雑所得の金額の計算上、総収入金額に算入します。
(ロ)収用等による譲渡の目的となった資産以外の資産(棚卸資産を除きます。)について実現した損失の補てんに充てるものとして交付を受ける補償金は、山林所得の金額又は譲渡所得の金額の計算上、総収入金額に算入します。
ただし、事業を廃止する場合等でその事業の機械装置等を他に転用できないときに交付を受ける経費補償金は、対価補償金として取り扱うことができます。

<移転補償金(資産の移転に要する費用の補てんに充てるものとして交付される補償金)>
その交付の目的に従って支出した場合は、その支出した額については各種所得の金額の計算上、総収入金額に算入されません。
その交付の目的に従って支出されなかった場合又は支出後に補償金が残った場合は、一時所得の金額の計算上、総所得金額に算入されます。
ただし、建物等を引き家又は移築するための補償金を受けた場合で実際にはその建物等を取り壊したとき及び移設困難な機械装置の補償金を受けたときは、対価補償金として取り扱うことができます。
また、借家人補償金は、対価補償金とみなして取り扱われます。

<その他の補償金(原状回復費、協力料などの補償金)>
その実態に応じ、各種所得の金額の計算上、総収入金額に算入します。
ただし、改葬料や精神的補償など所得税法上の非課税に当たるものは課税されません。
ここで、譲渡所得から最高 5,000万円までの特別控除を差し引く特例の場合、具体的には、確定申告書に以下の添付が必要になります。
①収用等証明書
②公共事業用資産の買取り等の申出証明書
③公共事業用資産の買取り等の証明書

②は、事業名、買取り等の申出年月日、買取り等の区分、所在地、種類、数量などが記載されています。

③は、資産の所在地、資産の種類、数量、買取り等の区分、買取りなどの年月日、買取り等の価額などが記載されています。

①は、買取り等に係る資産の所在地・種類等・区分・買取り等年月日・買取り等の金額、取り壊し又は除去をしなければならなくなった資産の所在地・種類・面積等・区分・買取り等の日・補償項目・補償金額などが記載されています。

当然、3枚の金額などは整合していると思っていたのですが、職員が作った確定申告書を僕がチェックしているとどうも数値が合わないのでおかしいなぁと思っていたら、②と③は整合していたのですが、①と②及び③が整合していませんでした。役所に①と②及び③が整合していないことはあるのか電話してみると、整合していないことはありえないと言うので調べてもらうと、①が間違えていたとのことでした。
すぐに、①を再発行してもらいました。
役所といえども、信用してはいけませんよ(笑)。

役所を信じてはいけないということについて、どう思われましたか?


事業的規模でなくても65万円控除ができる!

2021/4/15に自分の確定申告を終え、今シーズンの確定申告業務が終わりました。
昨シーズンは、自分を除き、当初の期限である3/15に終えたのですが、今シーズンは、3/16以降に申告を終えた方がそれなりにいて、4/14にも2名電子申告をしました。

備忘録を兼ねて、今週は、今回の確定申告で感じた留意点をまとめたいと思います。

<所得税>
事業的規模でなくても65万円控除ができる!
②役所を信じてはいけない!

<消費税>
③雑所得でも所得税の還付申告ができる!
④新型コロナウイルス感染症の影響があれば簡易課税・原則課税を変更できる!

<贈与税>
⑤すぐに贈与税の申告ができない!

初回の本日は、『事業的規模でなくても65万円控除ができる!』です。

不動産などの貸付けによる所得は、不動産所得になります。
不動産所得は、その不動産貸付けが事業として行われているかどうかによって、所得金額の計算上の取扱いが異なる場合があります。
不動産の貸付けが事業として行われているかどうかについては、原則として社会通念上事業と称するに至る程度の規模で行われているかどうかによって、実質的に判断します。
ただし、建物の貸付けについては、以下のいずれかの基準に当てはまれば、原則として事業として行われているものとして取り扱われます(いわゆる5棟10室基準)。

(1) 貸間、アパート等については、貸与することのできる独立した室数がおおむね10室以上であること。
(2) 独立家屋の貸付けについては、おおむね5棟以上であること。

不動産の貸付けが事業として行われている場合とそれ以外の場合の所得金額の計算上の相違点のうち主なものは以下のとおりです。

(1) 賃貸用固定資産の取壊し、除却などの資産損失については、不動産の貸付けが事業として行われている場合は、その全額を必要経費に算入しますが、それ以外の場合は、その年分の資産損失を差し引く前の不動産所得の金額を限度として必要経費に算入されます。
(2) 賃貸料等の回収不能による貸倒損失については、不動産貸付けが事業として行われている場合は、回収不能となった年分の必要経費に算入しますが、それ以外の場合は、収入に計上した年分までさかのぼって、その回収不能に対応する所得がなかったものとして、所得金額の計算をやり直します。
(3) 青色申告の事業専従者給与又は白色申告の事業専従者控除については、不動産貸付けが事業として行われている場合は適用がありますが、それ以外の場合には適用がありません。
(4) 青色申告特別控除については、不動産貸付けが事業として行われている場合、正規の簿記の原則による記帳をおこなうなどの一定の要件を満たすことにより最高55万円の控除を受けることができます。

この55万円の青色申告特別控除を受けることができる人が電子帳簿保存又はe-Taxによる電子申告を行っている場合は、65万円の青色申告特別控除が受けられます。
なお、それ以外の場合の控除額は最高10万円となります。

よって、事業的規模ではない場合、通常、最高10万円控除となります。

ただし、そうでない場合があります。
青色申告特別控除65万円の控除を受けるための要件は、以下のようになっています。

(1) 不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営んでいること。
(2) これらの所得に係る取引を正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)により記帳していること。
(3) (2)の記帳に基づいて作成した貸借対照表及び損益計算書を確定申告書に添付し、この控除の適用を受ける金額を記載して、法定申告期限内に提出すること。
(4) 以下のいずれかに該当していること。
①その年分の事業に係る仕訳帳及び総勘定元帳について、電子帳簿保存を行っていること。
②その年分の所得税の確定申告書、貸借対照表及び損益計算書等の提出を、確定申告書の提出期限までにe-Tax(国税電子申告・納税システム)を使用して行うこと。

ここで、事業所得と不動産所得がある場合、不動産所得の金額、事業所得の金額から順次控除します。
よって、例えば、事業所得がマイナスの場合、事業的規模でないにもかかわらず、不動産所得から最高65万円控除が可能になります。

僕もそうだったのですが、違和感を感じる方が多いのではないかと思いますが、これは、条文が、65万円控除の要件の一つが、『不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営むもの』となっている一方で、順番は、『不動産所得の金額又は事業所得の金額から順次控除する。』となっており、事業的規模かどうかは規定されていないからです。

事業的規模でなくても65万円控除ができることについて、どう思われましたか?


年末調整やめてみては?

朝日新聞によると、コロナ禍で、多くの働く人々や中小企業が疲弊していますが、これを受けて、国税庁は納税手続きなどで負担軽減措置をとっています。

しかしながら、所得税の年末調整は今のところ特に変わりはありません。
これに対し、税理士から「今年の年末調整をやめて欲しい」という声が上がっているようです。

年末調整の書類が難しすぎるようで、「確定申告書を書くほうがよほど簡単だろう」とまで言われているそうです。
控除制度の変更で、例年以上に複雑になっているようです。

また、所得の内容が多様になり、親族の所得を年内に正確に見積もるのは難しくなっています。
扶養者情報の修正による事務負担も増大しつつあります。

もともと年末調整は、申告納税制度に抵抗していた当時の大蔵省が事務負担を減らすために導入したものです。
ところが、税制の民主化という申告納税の趣旨に合わないと指摘されてきました。

税額の精算手続きを勤め先が行うので、多くの給与所得者を税制から遠ざけ、無自覚者にしてしまいました。
おまけに企業は、その作業の費用を負担させられているのです。

そもそも日本の源泉徴収の仕組みは厳格な自己完結型で、国際的にもまれです。

わかりやすく言うと、多くの国々はおおまかな税率で一律に税金を前取りし、後から確定申告で調整させる制度ですが、日本では税率などが細かく規定され、確定申告しなくてもすむようにされています。
過大徴収などのミスは源泉徴収自体を是正しなければならず、申告での調整が許されない制度とも言えます。

今の仕組みは問題が多いでしょう。
思い切って今年は年末調整をやめ、確定申告で最終調整できるようにしてみてはどうなのでしょうか?

僕も、税理士として、年末調整業務も確定申告業務も報酬をいただいてやっていますが、今年はいつになく年末調整業務の質問が多くなっています。
個人的にも、以前から、もう少し所得税を簡単にしたうえで、年末調整制度をやめて、ご本人が申告するような制度にすれば、企業等の負担も減り、ご本人の税金に関する意識も大きく変わるのではないかと思っています。
どうしてもできない方のみが、税理士に頼めばいいのではないかと思います。

年末調整やめてみては?について、どう思われましたか?


香川県高松市の男性の外れ馬券代を東京高裁は経費と認めず逆転敗訴!

大量に馬券を購入していた香川県高松市の男性が、外れ馬券の購入代金を税制上、経費に算入するよう求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は、先日、算入できるとした1審東京地裁判決を取り消し、課税処分は適法と判断しました。
男性側の請求を棄却し、逆転敗訴となりました。

なお、最高裁は、2015年に「営利目的で継続的に購入していた場合、算入できる」との判断を示しています。

高裁の秋吉仁美裁判長は、営利目的と認めるには、ある程度の期間継続し、客観的に利益を期待できることが必要だと指摘しました。
男性は2010~2014年のうち、4年間で計約3,077万円の利益を上げる一方、2012年は約790万円という損失を計上しており「恒常的に利益を上げていたとまでは認められない」として、営利目的を否定しました。

同様の裁判で、最高裁は過去2件の判決で経費算入を認めています。
一方、別の2件では、経費算入できないとする判断が確定しています。

2015年の納税者勝訴の最高裁の判決があっても、結局のところ、個別案件ごとの判断になりますので、結論がどうなるのかの見極めがなかなか難しいですね。
納税者も困ると思いますので、もう少し明確な基準を示すべきだと思います。
また、赤字企業が7割と言われています(新型コロナウイルスの影響でもっと増えると思われます。)ので、5年のうちたった1年が損失になっただけで営利目的だと認められないというのはどうなのだろうか?と疑問に思いますね。
税務署の職員も裁判官も、もっと商売のことを知らないといけないのではないかと思います。

香川県高松市の男性の外れ馬券代を東京高裁は経費と認めず逆転敗訴したことについて、どう思われましたか?


元国税実査官が教える脱税がバレやすい「怪しい申告」の特徴!

週刊SPAによると、フリーランスだけじゃなく副業など給与以外の収入がある会社員も、領収書やレシートの経費を計算したりと提出の準備で大変な確定申告です。
しかしながら、週刊SPA!によると、節税もやり方を一歩間違えると大変なことになるそうです。

「国税局の調査能力は半端じゃないんです。ひとたび『怪しいな』と睨んだら徹底的に調査しますから」
こう話すのは国税局の元職員である佐藤弘幸氏です。
国税庁の発表によれば、平成30年には約2,222万人が確定申告をしたうち、税務署による調査を受けたのは約7万3,000件です。
すなわち0.3%未満なのですが、その大多数は追徴などのペナルティを受けています。
つまり、ひとたび目をつけられたら、ほぼ逃れられないということです。
それは、副業だろうが何だろうが同じことです。

税務署がチェックする際に注目する点は何なのでしょうか?

「税務署が何より嫌がるのは不正申告による還付金を出すこと。会社員が損益通算して還付を受けるケースは過去に不正が多発したのでウォッチしてます。さらに事業所得の申告で赤字が続くと、当然怪しまれます。
商売を続けているのにずっと赤字なのはおかしいので。経費も家賃や車、水道光熱費、通信費のうち半分なら『そんなものかな』となるかもしれませんが、100%はありえない。洋服も、スーツならわかるけどカジュアルだと否認されやすいです」

そもそも個人の場合は計上する経費の幅が狭いと、佐藤氏は続けています。
「法人は見込み客をつくるための接待なども交際費になりますが、個人だと、原則では飲み代が認められません。だから芸能人は個人会社をつくりたがるんですよ。さすがに先のチュートリアル徳井さんみたいに、プライベートな旅行や洋服を経費にするのはダメですけどね」

では、もし税務署に目をつけられた場合、どのような流れで税務調査は進むのでしょうか?

「申告内容によってまちまちですが、簡易なケースでは確定申告が終わった後、3~5月に電話やはがきなどの文書で呼び出しをします。そして、本格的にターゲットを狙っていくのは7月に税務署の人事異動が終わったあと。7月後半から11月くらいまでに納税地(居住地など)に行き、税務調査を行います。税金の時効は7年だから、そこまでは掘り返せるので」

また、いったん怪しいと思った人はSNSなどもチェックされます。
「ピンポイントで調査選定した人ならSNSはもちろん、ブログやYouTubeまですべて目を通します。もしそこで豪遊していたら『そんなの必要経費にならないでしょ?』となるので」

最後に佐藤氏は、確定申告シーズンになると“裏で動く存在”について注意喚起をしています。
「ヤミ税理士です。会計事務所に勤めていた人とかで、税理士資格がなくても知識はあるから申告書作成や提出を請け負ってしまう人がいるんです。それは税理士法違反なので、くれぐれも軽はずみに頼まないようにしてください」
▼こんな申告内容を税務署はチェックしている
●事業所得での申告内容が赤字になっている(数年続くとなお怪しい)
●スーツ以外の洋服代や装飾代も経費にしている
●SNSに派手な生活の様子を載せている
●家賃や車代を丸ごと経費にしている
●「見込み客」を募るための飲み代は基本的にNG
●アフィリエイト収入などは“カネの流れ”が追いやすい

おおむね正しいような気はしますが、個人的には、スーツはなかなか経費にするのは厳しいのかなと思っています。
あとは、『ヤミ税理士』ではなく、『にせ税理士』だと思います。
なお、『にせ税理士』は国税庁のホームページでも使われています。
それほど甘くはないので、きちんと申告しましょう。

元国税実査官が教える脱税がバレやすい「怪しい申告」の特徴について、どう思われましたか?


⼟地開発めぐる⽮作建設工業への賠償請求は棄却!

愛知県名古屋市中川区の⼟地開発をめぐり、東証一部上場の⽮作建設⼯業(愛知県名古屋市東区)の説明不⾜で国税局から追徴課税を受けたとして、地権者24⼈が矢作建設工業や仲介業者などに約6億2千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が、先日、名古屋地裁でありました。
末吉幹和裁判⻑は請求を棄却しました。

判決理由で末吉裁判⻑は、地権者との⼟地取引の契約書に「課税される可能性がある」旨の⽂⾔が⼊っていることなどから、「税務当局の判断を地権者に知らせる義務はない」と判断しました。

地権者らは2011年、⽮作建設工業に⼟地を提供し、別の⼟地を得るなどの契約を結びました。
名古屋国税局は等価交換ではなく売却とみなし、地権者らに計約2億1千万円を追徴課税しました。

詳細は分かりませんが、等価交換になるため土地取引をされた方もおられる(おそらく課税されないからというセールストークに応じて取引をされた方も多いと思われます。)と思いますので、ひどい案件ですよね。
地権者側が勝つと思っていましたが、今後も争うのであれば、ウォッチしていきたいと思います。
地権者側が最終的に勝ったとしても、たぶん今後の経営に支障を及ぼすでしょうね。
地権者側も、業者の話を鵜呑みにするのではなく、自分で調べるなどして納得したうえで取引をしないといけない時代にはなっていますね。
矢作建設工業側も顧問税理士などに確認しないのだろうか?とも思いますが。

⼟地開発めぐる⽮作建設工業への賠償請求が棄却されたことについて、どう思われましたか?


高松市の男性の外れ馬券代を経費と認める!

 大量に馬券を購入していた高松市の男性が、外れ馬券の購入代金を経費に算入するよう所得税の見直しを求めた訴訟で、東京地裁は、先日、「馬券の代金は必要経費と認めるのが相当だ」として、見直しを認めなかった税務署の決定を取り消しました。

最高裁は、2015年に、「営利目的で継続的に購入していた場合、算入できる」との判断を示しています。
今回の訴訟で税務署側は、「購入額は年間数千万円にすぎず、外れ馬券代が30億円近くに上った最高裁判決の事案より小規模で、継続的ではない」と主張していました。

しかし古田孝夫裁判長は、営利目的で継続的に購入していたと判断しました。

営利目的かどうかはともかく、継続的かどうかに金額の大小は関係ないように思います。
年間数千万円だから小規模という税務署の感覚がどうなのでしょうか?
個人的には、東京地裁はまっとうな判断をしたなと思います。
まぁ、安易に認めると、損をしても経費となるからと思う方々が出てくるようでしょうから、危険なような気はしますが。

高松市の男性の外れ馬券代を経費と認めたことについて、どう思われましたか?


国外財産調書の未提出の疑いで全国初告発!

 所得税約8,300万円を脱税し、海外の口座などに7,300万円の預金があったのに国外財産調書を提出しなかったとして、大阪国税局が京都市山科区の家具輸入販売仲介会社の代表取締役(49)を所得税法違反と国外送金等調書法違反の疑いで京都地検に告発したことが、先日、分かったようです。
国外財産調書の提出制度が始まった2014年1月以降、制度に絡む告発は全国で初めてです。

同制度は年末時点で5,000万円を超える国外財産を保有する国内居住者に対し、財産の種類や金額などを記した国外財産調書の提出を義務付けているものです。
税務当局が把握しにくい海外資産の課税逃れを防ぐのが狙いです。

関係者によると、2015年1月~2017年12月、タイ在住で知人の日本人男性名義の口座に売り上げを入金したり、男性名義で日本国内の家具業者と業務契約を結んだりして、約2億1,500万円の所得を申告せず所得税を免れた疑いが持たれています。
脱税した金は男性名義の口座から家具輸入販売仲介会社の代表取締役が現金で運び出し、日本国内の口座に預けていました。

さらに、売り上げの一部を入金していた香港の自身名義の口座などに2017年12月末時点で7,300万円の預金がありましたが、国外財産調書を提出しなかった疑いがあります。

国税局は故意に提出しなかったと判断したとみられます。

提出の実績を見ると、桁がいくつか違うのではと思うくらい少なかったので、提出していない方がかなりいらっしゃるのではないかと思っていたのですが、ようやく告発されましたね。
今後も、おそらく次々と出てくるのではないかと思いますね。
所得税の税務調査がきっかけでたまたま見つかったのかもしれませんが、こういう報道で未提出の抑制につながると思いますし、仮想通貨(暗号資産)もそうですが、きちんと、提出したり、申告したりするようになればいいなぁと思います。

国外財産調書の未提出の疑いで全国初告発されたことについて、どう思われましたか?


平成30年度査察の概要(2/5)

 先日、国税庁が『平成30年度査察の概要』を公表しました。
査察制度は、悪質な脱税者に対して刑事責任を追及し、その一罰百戒の効果を通じて、適正・公平な課税の実現と申告納税制度の維持に資することを目的としています。
国税査察官は、近年における経済取引の広域化、国際化及びICT化等による脱税の手段・方法の複雑・巧妙化など、経済社会情勢の変化に的確に対応し、悪質な脱税者に対して厳正な調査を実施しています。

<査察調査の概要>
【平成30年度の取組】
○査察事案121件を告発
平成30年度は、免税店(輸出物品販売場)制度を悪用した消費税受還付事案、太陽光発電設備の取得を装った消費税 受還付事案、他人名義を使用したFX取引利益の無申告ほ脱事案、外国法人を利用した国際事案など、計121件を告発。
○重点事案を多数告発、特に消費税受還付事案は16件を告発(注)
消費税受還付事案16件、無申告ほ脱事案18件、国際事案20件を告発 。
消費税受還付事案は、国庫金の詐取ともいえ悪質性が高いが、過去5年間で最も多い16件を告発。うち、平成23年に創設された未遂犯も過去最多の8件を告発。
 無申告ほ脱事案は、申告納税制度の根幹を揺るがすものであり、平成23年に創設された単純無申告ほ脱犯も含め、18件を告発。
(注)重点事案とは、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案及びその他社会的波及効果が高いと見込まれる事案をいう。
○脱税総額(告発分)は112億円
平成30年度の査察事案に係る脱税額(告発分)は112億円。
【平成30年度中の判決状況】
○122件の一審判決全てに有罪判決が言い渡され、7人に実刑判決
最も重い実刑判決は、査察事件単独に係るものでは懲役4年6月。

この中で、『重点事案への取組』として、以下のものが挙げられています。
(1)消費税受還付事案
(2)無申告ほ脱事案
(3)国際事案
(4)その他の社会的波及効果の高い事案
また、『不正資金の留保状況及び隠匿場所』と『査察事件の一審判決の状況』についても書かれています。

今週は、これらについて、順番に取り上げていきたいと思います。
2日目の今日は、『無申告ほ脱事案』についてです。

平成30年度においては、現下の経済社会情勢を踏まえて、特に、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案、市場が拡大する分野における事案などの社会的波及効果の高いと見込まれる事案を重点事案として積極的に取り組みました。
(2)無申告ほ脱事案
申告納税制度の根幹を揺るがす無申告によるほ脱犯について積極的に取り組み、平成30年度は18件を告発しました。
平成23年に創設された単純無申告ほ脱犯を適用した事案は、平成26年度に初めて告発し、本年度は10件を告発しました。

<トピック4>他人名義を使用したFX取引利益の無申告ほ脱事案を告発
無店舗形態やヒト・モノの移動を伴わないなど匿名性の高いインターネットによる取引が普及しているところ、インターネットを介して数十もの他人名義で取引を行うことにより所得を隠していた無申告ほ脱事案を告発しました。
【事例】
Dは、外国為替証拠金取引(FX)により多額の利益を得ていたものですが、インターネットを利用した自動売買ソフトを用いて、数十もの他人名義で同取引を行うことにより所得を隠し、所得税の確定申告を一切せずに納税を免れていました。
なお、Dは過去においても所得税法違反の罪で有罪判決を受けていました。

<トピック5>私設ファンクラブ運営利益の単純無申告ほ脱事案を告発
個人事業により得た所得に係る申告義務を認識していながら、所得税の確定申告を行わず故意に納税を免れていた単純無申告ほ脱事案を告発しました。
【事例】
Eは、元歌劇団トップスターの私設ファンクラブを運営し、多額の利益を得ていたものですが、所得税の確定申告を一切せずに納税を免れていました。

無申告ほ脱事案について、どう思われましたか?


仮想通貨取引で50人と30社で100億円の申告漏れを指摘!

 仮想通貨(暗号資産)の取引にからみ、2019年3月までの数年間に全国で少なくとも50人と30社が総額約100億円の申告漏れを国税当局から指摘されたことがわかったようです。
2017年末に主要通貨「ビットコイン」の相場が年初の約20倍に高騰しており、このころに多額の売却益を得たのに税務申告しなかったり、実際よりも少なく申告したりしたケースが相次いだとみられます。

 関係者によると、東京国税局の電子商取引を担当する調査部門が2018年、都内の複数の仮想通貨交換業者(取引所)から顧客らの取引データの任意提出を受けました。
同部門はデータを分析し、多額の売却益を上げたと見込まれる個人や法人をリストアップし、札幌から熊本まで全11国税局と沖縄国税事務所が、この取引データや独自に集めた情報に基づき税務調査し、個人・法人を合わせて少なくとも80件、総額約100億円の申告漏れを指摘した模様です。

このうち70億円以上は、親族や知人名義の口座で取引したり、実際の取引記録を残しているのに故意に売却益を少なく見せかけたりしたとして、重加算税対象の「所得隠し」と判断されました。
高額・悪質なものについては脱税容疑での告発も検討しているとみられます。

一般社団法人「日本仮想通貨交換業協会」(東京)によると、主要5通貨が売買された総額は2017年度は69兆1,465億円で、2016年度の20倍、2015年度の788倍に急増しています。
取引による利益は所得税法上の「雑所得」になり、一般的なサラリーマンの場合、年間20万円を超えると確定申告が必要になります。
ただし、取引の実態が見えにくいことから税務申告しないケースが多数あるとみられていました。

こうした「税逃れ」を防ぐため、取引額など一定の条件にあてはまる顧客らの氏名を民間事業者に国税側が照会できる制度が2020年1月から始まります。
顧客らの申告漏れ割合が高いことが見込まれるにもかかわらず、事業者が照会に応じない場合などは罰則もあります。
無登録の仮想通貨交換業者など、税務調査に非協力的な業者などが念頭にあります。

ただし、この制度は国内の事業者のみが対象となるため、海外の交換業者を使った取引や、所有者の特定がほぼ不可能な匿名性の高い仮想通貨に換えることを勧める業者もいるそうです。
国税幹部は「いたちごっこは当分続くだろう」と話しています。

国税庁によると、2017年分の確定申告で公的年金を除く雑所得が1億円以上あり、仮想通貨取引の利益が含まれていた人は331人いました。
2018年分でも271人にのぼりました。
金融庁によると、資金決済法に基づき国に登録している仮想通貨交換業者(取引所)は19社で、取引量が最も多い「ビットコイン」は全社が取り扱っています。
世界で流通する仮想通貨は1千種を超えるとされています。

個人的には、今回申告漏れを指摘されたのは氷山の一角で、今後もたくさん出てくるのではないかと思っています。
国税庁はそんなに甘くないですよ。
あとは、金融庁にきちんと法整備をしてほしいですね。

仮想通貨取引で50人と30社で100億円の申告漏れが指摘されたことについて、どう思われましたか?


マイナンバー活用して2021年分から医療費控除手続きを簡素化!

 政府は、家族の医療費が一定額を超えた場合に税負担を軽くする医療費控除の手続きをすべての人を対象に自動化するようです。
マイナンバーカードの活用による新しいシステムを作り、1年間の医療費を自動計算して税務署に通知する仕組みです。
2021年分の確定申告をメドに始めます。
確定申告の煩わしさを軽減する効果を実感できるようにして、公的サービスの電子化を一段と加速します。

政府は、行政手続きを簡便に済ますことができるデジタル社会作りをめざしています。
社会の生産性を向上させ、経済成長につなげる狙いです。
マイナンバーカードの普及をその中核と位置づけています。

日本の医療費控除の利用者は年間約750万人で、現在もネットを活用して申告できますが、医療機関名や支払った医療費、保険で補填される額などを自ら入力して書類を作成する必要があります。

医療費控除が適用されるのは、基本的に、1年間の家族の医療費から保険で補填された額を引いた額が10万円を超える場合です。
1年間、領収書を残して計算しても基準に達しないこともあります。
領収書の保存や申告書作りが面倒で初めから利用しようとしない人もいます。

政府は、2021年3月にマイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにする方針です。
新システムは保険診療のデータを持つ社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険中央会のシステムを政府が運営する「マイナポータル」のシステムとつなぎます。
国税庁のシステムとも連携し、控除の申告を完全に自動化します。

確定申告する際には、まず国税庁の申告書作成のサイトに入り、マイナンバーカードで個人認証します。
「医療費通知」のボタンを押すと、1年分の医療費の合計額が一目で分かるようになります。
控除の適用基準を超えていれば、そのままサイト上で申告できます。
領収書を保存しておく必要もありません。

政府は2017年の税制改正で、個人が健康保険組合から1年分の医療費を記した「医療費通知」をネット上で取得し税務署に提出できるようにしました。
ただし、加入する健保組合のシステム対応が必要で、広がっていません。

海外では、行政手続きの電子化が進んでいます。
韓国では、税務の電子申告の利用率が9割を超えます。
国税当局のサイトを通じて医療費や保険料、教育費などが確認でき、間違いがなければそれを基にオンラインで控除の申告ができます。
エストニアでは、個人番号カードでほぼ全ての行政サービスが受けられます。
日本のマイナンバーカードの交付実績は2019年4月時点で1,666万枚と、人口の13%程度にとどまっています。

現在、マイナンバーカードがあれば、「マイナポータル」を通じてネット上で行政サービスの利用などを申請できます。
カードの普及が進めば、書類や対面での行政手続きを原則、全廃できる可能性があります。
民間サービスにも広げれば、例えば引っ越しの際に役所に転出入届を提出するだけで電気・ガスや郵便物の転送、運転免許証の住所変更などが一括してできるようになります。

確定申告を税理士として業務として受けている立場としては、すごく楽になるように思います。
集計や中身の確認は結構手間がかかるからです。
補足しておきますが、実務をやっていて結構感じますが、医療費控除は医療費が10万円を超えないと使えないと思っている方がかなりたくさんおられますが、必ずしもそうではありません。
所得が200万円以上の方は確かにそうなのですが、それ以下の方は、10万円が基準ではなく、所得の5%が基準となります。
あと、この記事でも『カードの普及が進めば』とありますが、個人的には、インセンティブを与えて、国が本腰を入れて普及させないといけないと思っています。
税理士は、年末調整、所得税の確定申告及び準確定申告、相続税の申告、個人事業主の青色申告の届などで、普通の方よりはマイナンバーに触れることが多いと思いますが、マイナンバーカードを持っている方はほとんどいません。
普及させれば、個人も国などもかなり便利になるのではないかと思います。

マイナンバー活用して2021年分から医療費控除手続きを簡素化することについて、どう思われましたか?


1千万円以上の大穴的中のうち8割が未申告?

 競馬や競輪などでの高額払戻金について会計検査院が調べたところ、1千万円以上の「大穴」で当たった金額の8割ほどは税務申告されていない可能性があることがわかったようです。
主催者側から聞き取った2015年の払戻金約127億円に対し、税務申告されたとみられるのは20数億円だったことが、関係者への取材でわかったようです。

関係者によると、会計検査院は競馬などの公営ギャンブルの主催者から、2015年の1年間に1回の払戻金が1,050万円以上あったケースを聞き取りました。
中央競馬では100円のかけ金、中央競馬以外では50円~200円のかけ金にそれぞれ絞って調べたところ、計約530口で約127億円の払戻金があったようです。

一方で、会計検査院は、2015年に1千万円以上の一時所得や雑所得を税務申告した全国の約18,200件を調査しました。
公営ギャンブルで1回の払戻金が1,050万円以上あった人から申告されたとみられるのは、50数件の20数億円だったようです。

払い戻しされた約127億円のうち、20数億円を差し引いた約100億円の大半が申告されていないと推測できるそうです。

公営ギャンブルで得た一定以上の収入は、一時所得や雑所得として税務署に申告する必要があります。
総収入からその収入を得るためにかかった経費、特別控除として50万円を差し引いた額が一時所得となります。
経費は、原則として当選した投票券を指すため、例えば、他の競馬レースの外れ馬券などは、基本的に経費として計上することができません。
マイナンバーをうまく使えば良いかもしれませんね。
あとは、源泉徴収をしたほうが良いようにも思いますね。
このような状態を放置していると、怠慢と言わざるを得ないでしょうね。

1千万円以上の大穴的中のうち8割が未申告と推測されることについて、どう思われましたか?


カジノ勝ち金は「一時所得として課税」と国税庁幹部が注目見解!

 現在、国会ではカジノを含む統合型リゾート実施法案について議論がされていますが、日本にカジノが整備されたとして、そこで得た勝ち金は課税されるのかどうかは、ギャンブルとは無縁という人を除き、多少なりとも気になるところではないでしょうか?
税理士ドットコムによると、この論点について、国税庁幹部が「一般論としては、一時所得にあたる」との認識を国会で示したようです。530日の衆院内閣委員会で、勝ち金の課税関係について問われた国税庁の山名規雄課税部長は、以下のように答えたようです。
「現時点でその内容や性質が明らかでないため、その課税関係についても確たることは申し上げられませんが、その上で一般論で申し上げますと、居住者である個人がいわゆるギャンブルにより得た利益については、営利を目的とする継続的行為から生じたものに該当せず、一時的、偶発的な所得と考えられることから、一時所得として課税の対象となります」一方、外国からの観光客など日本に居住しない人が勝ち金を得た場合の課税は、租税条約との関係もあり、簡単な問題ではなさそうです。
山名部長は「その非居住者の居住地国と日本が租税条約を締結している場合には、その租税条約の規定いかんにより、日本で課税されるか否かが判断されることとなります」としました。また、把握することが難しい場合も懸念されます。
山名部長は「あらゆる機会を通じて課税上有効な資料情報の収集に努め、必要があると認められる場合には調査を行うなどして、カジノで得た利益につきましても適正公平な課税の実現に努めてまいりたい」と答弁しました。僕自身は、カジノに反対というわけではないのですが、法案に賛成しかねるところはあります。
それはさておき、一時所得というのは妥当なところかなと思います。
きちんと、入場者を把握して、勝ち負けのデータもきちんと把握して、公正な課税を行ってほしいですね。カジノ勝ち金は「一時所得として課税」との国税庁幹部による注目見解について、どう思われましたか?

2017年度の確定申告における仮想通貨の収入が1億円以上の人は331人!

 国税庁は、先日、2017年に仮想通貨取引を含めた収入が1億円以上あったと申告したのは331人だったと発表しました。
 2017年分の確定申告を集計しました。
 仮想通貨の高騰で1億円以上の資産を築いた人が、ヒット映画の題名をもじった「億り人」と呼ばれて話題となるなどしており、業界関係者は「実際はもっと多いはず」と指摘しています。
 国税庁によると、2017年分の所得税の確定申告を提出したのは2,198万人で、2016年分からほぼ横ばいです。
 所得額は414,298億円で、2016年分から約3%増えました。
 緩やかな景気回復などが背景にあるとみられます。
 全体の申告から公的年金以外の雑所得の収入が1億円以上あった549人を抽出し、このうち、仮想通貨取引による収入があったのが331人でした。
 国税庁が、仮想通貨関連の申告の集計結果を公表するのは初めてです。
 情報サイトのコインデスクによれば、代表的な仮想通貨ビットコインのドル建て価格は201712月半ばに2万ドルに迫り、2016年末に比べて20倍に跳ね上がる場面もありました。
 2017年1年間の上昇率は1,331%と、26年ぶりの高値を付けた日本株(19%)や米国株(25%)をはるかに上回っています。
 日本仮想通貨交換業協会(東京都千代田区)によると、主な仮想通貨の国内取引金額は2017年度に約69兆円と、前年度の20倍に増加し、2018年3月時点の取引口座数は延べ350万にまで拡大しています。
 今回の集計の対象になったのは仮想通貨の売却などで損益を確定したうえで申告手続きをした人だけです。
 331人という数字について、国税庁は「おおむね適正な申告がなされたのではないか」としています。
 しかしながら、仮想通貨の業界関係者は、「昨年の高騰や広がりを踏まえると少なすぎるという印象。申告しなかった人もかなりいるのではないか」と指摘しています。
 国税庁としても、仮想通貨に関連する納税環境の整備に本格的に乗り出したのは2017年からです。
 20178月に仮想通貨で得た所得は原則「雑所得」に該当するという見解を公表し、201712月には仮想通貨を別の仮想通貨と交換した場合の所得の計算方法などを具体的に例示し、適正申告を呼びかけました。
 課題の一つとして挙がっているのが、申告の前提となる取引データの内容や形式が仮想通貨交換会社ごとにバラバラなことです。
 業界関係者によると、交換会社によっては取引データを見ても個別の取引記録が売却なのか購入なのか区別できなかったり、取引履歴を取得できる件数に上限が設けられたりしていることもあったそうです。
 取引履歴を集約して税務申告の資料を作成するサービスを手がけているエアリアル・パートナーズ(東京)の取締役は、「交換会社はビジネスの拡大の方に目が向きがちで、顧客の税務申告の利便性に配慮する意識が低い会社もある」と話しているようです。
 僕自身は仮想通貨取引を行っていませんが、昨今の仮想通貨に関する報道などを見ていると、直感的には331人は少なすぎるのではないかという気はします。
 今後、国税庁がどう調査をして、どれだけ申告漏れを指摘してくるのか、ウォッチしていきたいと思います。
 2017年度の確定申告における仮想通貨の収入が1億円以上の人は331人だったことについて、どう思われましたか?

コインチェックの返金は課税対象!

2018年03月26日(月)

不正アクセスなどによって流出した分の仮想通貨を日本円で補償された時に、取得時の価格より返金価格が高い時には、非課税である損害賠償金には当たらず、課税所得に含まれるとの見解を政府が示しました。
2018年1月に約580億円の仮想通貨「NEM(ネム)」を流出させたコインチェック社は、今週中に顧客に対して日本円で返金する方針を打ち出しています。

政府が、2018年2月27日、立憲民主党の逢坂誠二衆院議員の質問に答えました。
「コインチェック社が日本円で返金したとして、取得時の価格より上回っていた時には、差額が利益とみなされて課税されるのか」との問いに対して、「どのような法律関係に基づき行われるものか、現時点では明らかでないので、お答えすることは困難である」と前置きした上で、「一般論として損害賠償金として支払われるものであっても、本来所得となるべきものや失った利益への賠償は非課税所得にはならない」との認識を明らかにしました。

コインチェック社は、被害当時にNEMを所有していた約26万人全員に対して、1NEM=88.549円として、日本円で総額約460億円の全額を返金する方針を発表しています。
政府の見解に照らし合わせると、NEMを88.549円以下で取得した人は、補償の際に生じた差額が利益とみなされ、所得税を課されることになりそうです。
仮想通貨で得た利益については、2017年9月に国税庁が発表したタックスアンサーにより、原則として「雑所得」として課税されることが明らかとなっています。
雑所得は他の所得と合算されて総合課税され、年をまたいでの損失繰越や、他の所得との損益通算はできません。

コインチェック社の返金対応の方針に対しては、NEM保有者からも反発の声があるようです。
2018年2月15日には、被害者7人が日本円ではなく仮想通貨での返還を求めて、東京地裁に提訴しました。
流出問題を受けてNEMの価格は2018年3月1日現在で41.01円と大きく値下がりしているため、コインチェック社の示した88.549円で返金されたほうが利益は大きくなりますが、「仮想通貨で取り戻したい人もいて、ニーズの問題だ」(原告側の弁護士)というように、保有者にとっては多額の納税が発生する可能性があるにもかかわらず選択の余地がないことが問題の本質と言えそうです。
しかしながら、当のコインチェック社はというと、補償について、原資の説明もされていないため、「本当に返ってくるのか」という利用者の不安は募るばかりのようです。

上場株式の場合でも、MBOなどがあると、自らの意思に関係なくスクイーズアウトされてしまいますが、やはり、投資は自己責任ということですね。
特に、仮想通貨に関しては、市場がまだ成熟していないため、今後予想もしえないようなことが起こりかねません。
値上がりを狙うのはもちろん良いですが、その辺のリスクを認識したうえで投資しないといけないですね。

コインチェックの返金は課税対象となりそうなことについて、どう思われましたか?


海外不動産を使う節税を見直し!

2018年01月23日(火)

給与所得控除の見直しやたばこ増税、森林環境税の創設など、2018年度の税制改正では比較的高所得のサラリーマンへの増税が目立った一方、使えなくなるとみられていたある節税策が制限を免れました。
海外不動産への投資を通じ発生させた赤字を、日本国内の所得に合算して税負担を圧縮する手法です。
今回は優先度が高くなかったため見送られましたが、今後は見直し対象になる可能性があります。

この手法は、アメリカやイギリスなど海外の中古住宅を購入して賃料収入を得つつ「減価償却費(=経費)」も発生させて所得を圧縮する(赤字にする)というものです。
海外不動産から生じた赤字を個人所得の総額から差し引く対象にできるという、日本の所得税法の仕組みを活用しているスキームです。

所得税率は課税対象となる年間所得が1,800万円以下なら33%ですが、この額を超えると40%になります。
例えば所得2,000万円の人が、海外不動産投資で300万円ほど「赤字」を出せば最終的な税率を抑えられるのです。

特に効くのが高所得のサラリーマンです。
各国の資産課税に詳しいネイチャー国際資産税の芦田敏之代表税理士は、「企業のオーナー社長より、外資系証券など高額給与所得者の利用が多い」と話しているようです。

ヨーロッパやアメリカの建物の平均寿命は日本より長くなっています。
一方で、日本の税法の計算方法では、法律上の耐用年数を過ぎた中古建物の使用可能年数は4~9年程度です。
これをヨーロッパやアメリカの物件にも当てはめ、あと10年以上は使える物件の価値を4年程度でゼロにして書類上の損失を出すという節税策が、富裕層を中心に活用されているようです。

ヨーロッパやアメリカでは建物の価値が日本より高く、賃料も稼げます。
不動産会社以外にもコンサルタントなどが参入し、節税目的の海外不動産投資が静かな盛り上がりを見せていました。

こうした手法を苦々しく見ていたのが、会計検査院です。
日本の税法での建物の使用可能年数の考え方が「国外にある物件には適合していない恐れがある」とし、富裕層が多い東京・麹町税務署管内などの延べ2万8千人超の確定申告書を分析して実態を調査しました。
その結果、賃料収入を上回る減価償却費を計上し損失を出している例が多いと分かったようです。
「損益通算して所得税額が減ることになり、公平性を高める検討が必要」と指摘し、2016年には見直しを求める検査報告も出しています。

不動産業界は、この節税策が「間もなく使えなくなる可能性がある」とみて駆け込み営業を展開しました。
分譲大手が2017年秋に実施したセミナーに出席した男性投資家も「2018年以降に制度が変わる可能性への言及があった」と話しているようです。

だがフタを開けると、今回は“温存”されました。
制度変更では他に優先度の高い項目が多かったためのようです。
減価償却制度を海外不動産の耐用年数を踏まえたものに変えるには大幅な作業も伴い、「それなりの時間がかかる」(減価償却制度を担当する財務省の税制第3課)ようです。
過去には、検査院が2010年に問題を指摘した中小企業への租税特別措置の見直しが、2017年までずれたこともあります。

それでも財務省の担当者は「検査院報告は重く受け止めており、海外不動産の実態把握がまず必要」と強調しており、節税策を放置するつもりはないようです。
数年単位の時間がかかりそうだが、見直しが実現すれば、日本の高所得者層による海外不動産の取得動向も変化してきそうですね。

会計検査院は頑張っていますね。
たまに、疑問符の付く調査もしていますが(笑)。
あとは、こういったこともあり、国税局も節税について研究しており、節税策はどんどんふさがれているという印象ですね。
税理士として、なかなか節税策を提案しにくい時代になってきていますね。
きちんと税制改正のリスクを説明していないコンサルタントなどが、世の中には結構いるような気がしますが、ここはきちんと説明しておかないと危ないですね。

海外不動産を使う節税が見直されそうなことについて、どう思われましたか?

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マイナンバーカードで申告等データを送信した場合にエラーとなる事象が解消!

国税庁は、事象解消のお知らせを出しました。

以下のとおりです。

【重要】マイナンバーカードで申告等データを送信した場合にエラーとなる事象が解消しました。
【令和7年1月11日追記】
下記の事象について令和7年1月11日(土)にメンテナンスを実施し、現在は解消しておりますので、お知らせします。
ご不便をおかけいたしましたことをお詫び申し上げます。

令和7年1月6日以降、e-Taxにマイナンバーカード(スマホ用電子証明書を含みます。)でログインを行い、申告等データを作成後、マイナンバーカードで電子署名を付与して送信した場合、 送信エラーとなる事象が発生しており、現在、復旧に向けた作業を進めております。
(※)事象の解消については、改めて、「お知らせ」に掲載し、ご案内いたします。

令和7年1月6日以降、マイナンバーカードで電子署名を付与して申告等データを送信された方は、以下の 「①受信通知(送信結果)の確認方法」の手順により 受信通知(送信結果)をご確認ください。 受信通知に送信エラーが表示されている場合は、申告等データを再送信してください。

なお、復旧までの間であっても、マイナンバーカードで申告等データを送信することは可能ですので、以下の「 ②ご利用ソフトごとの送信方法」をご確認いただき、申告等データを送信して いただくようお願いします。

上記の事象が発生していたようです。

我々税理士は、税理士用電子証明書を使って電子申告などをしていますが、期限直前に何らかの理由で使えなくなると、焦るでしょうね。

過去にも地方税のサーバーがパンクして、送信できなくなったことなどがありますが、便利になった反面、不便な面もありますね。

現在も、法定調書提出などで忙しい時期ですが、こういうことがないようにして欲しいですね。

マイナンバーカードで申告等データを送信した場合にエラーとなる事象が解消したことについて、あなたはどう思われましたか?


元税務署長が公用車私的利用などで名古屋国税局から懲戒処分!

NHKによると、愛知県内の税務署で署長を務めていた男性職員が、公用車を最寄り駅までの移動に私的に利用するなどしたとして、停職1か月の懲戒処分を受けたようです。

男性職員は、先日、依願退職しました。

処分を受けたのは、愛知県内の税務署で署長を務めていた60代の男性職員です。

名古屋国税局によると、2024年7月までの3か月の間に、4回にわたって署の公用車を最寄り駅までの移動や昼食のために使用したほか、勤務開始が遅れた際に電車が遅延したとするうその申請をしたり、フレックスタイム制を利用する際に申請書類を期限内に提出せずに利用したりしていたということです。

男性職員は、勤務時間の管理者である総務課長からこうした不正について複数回にわたり指摘があったにもかかわらず、聞き入れなかったということで、「署長だからこれくらいは許されるだろうと安易に考えていた」などと話しているということです。

国税庁は、男性職員を停職1か月の懲戒処分にしました。

男性職員は、先日、依願退職したということです。
 名古屋国税局は「幹部による非行行為が相次いで発生したことを極めて重く受け止めている。行動規範の徹底を図るよう注意喚起を行い、信頼確保に努めていく」などとコメントしています。

おそらく税務署長を1年やって退職するのでしょうから、しょうもないことで依願退職になるのはもったいないですね。

こういう人も、おそらく、税理士登録するのでしょう。

税務署にもフレックスタイム制があるんですね。

それにしても、新聞記事になるようなことをする税務署職員が多いです。

署長がこのレベルだと、資質や教育は期待できませんね。

元税務署長が公用車私的利用などで名古屋国税局から懲戒処分を受けたことについて、あなたはどう思われましたか?


大阪国税局が顧問先2社からの依頼で所得3億円超を隠す脱税指南の税理士を告発!

産経新聞によると、顧問税理士として契約を結んだ2社からの依頼で脱税を指南したとして、大阪国税局が法人税法違反や消費税法違反などの罪で、大阪市平野区の税理士(63)を大阪地検に告発していたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

計約3億円超の所得を隠し、脱税額は計約1億2,700万円に上ります。

大阪国税局は、顧問先の大阪府寝屋川市の会社と大阪市城東区の会社(清算中)の両前社長と法人としての両社も同罪で告発しました。

関係者によると、別の顧問先に架空の請求書を用意させ、架空の外注費を計上する手口で2019年から2022年の3年間、2社の法人税などを脱税しました。

隠した所得の一部を報酬として得ていたようです。

また、この税理士が顧問を務める大阪市東淀川区の会社の前社長と法人としての同社も計約1億2千万円を脱税したとする同罪で告発しました。

ただし、関与の度合いを考慮し、同社への告発では税理士を対象から見送ったとみられます。

脱税指南は税理士が一番やってはいけないことだと思いますし、やると税理士資格を失うことは本人も分かっていると思いますので、なぜやるのでしょうか?

こういう人がいると税理士業界の信頼が失われますし、あの税理士は認めてくれたのにとか言う先が増えて他の税理士が困ることが生じると推測されますので、こういう人はそもそも税理士をやるべきではないと思いますね。

大阪国税局が顧問先2社からの依頼で所得3億円超を隠す脱税指南の税理士を告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


弁護士が法人税2,700万円の脱税疑いで東京地検特捜部が逮捕!

日本経済新聞によると、代表を務める弁護士事務所で法人税など計約2,700万円を脱税したとして、東京地検特捜部は、先日、弁護士(53)を法人税法違反(脱税)などの疑いで逮捕しました。

逮捕容疑は弁護士法人(東京都千代田区)の業務に関し、架空の業務委託費を計上するなどして2017年、2019年の2事業年度の所得計約1億1,100万円を隠し、法人税と地方法人税を免れた疑いです。

東京地検特捜部と東京国税局査察部は、同日、事務所など関係先を合同で家宅捜索しました。

関係者によると、弁護士は逮捕前の任意聴取に対し、容疑を否認したようです。

ホームページなどによると、この弁護士は2002年に弁護士登録、2009年に弁護士事務所を設立、2010年に弁護士法人化して代表に就きました。

弁護士法人は東京や大阪、名古屋に拠点を置き、クレジットカード会社や携帯キャリアなどから委託を受けた債権回収を主に手掛けています。

債権回収の弁護士は儲かるんですね。

もちろん、脱税は認められる行為ではありません。

そんなことはもちろん分かる弁護士の方だから、なおさら脱税ではなく節税をしてほしかったですね。

弁護士が法人税2,700万円の脱税疑いで東京地検特捜部が逮捕されたことについて、あなたはどう思われましたか?


税理士法人の元事務員が無資格で確定申告書を作成の疑い!

京都新聞によると、無資格で税務書類を作成したとして、京都府警捜査2課と福知山署は、先日、税理士法違反の疑いで、京都府福知山市の無職の男(41)を逮捕しました。

逮捕容疑は2023年10月~2024年2月、税理士資格がないにもかかわらず、法人1社と個人2人からの求めに応じて、法人税や所得税の確定申告書などの税務書類6通を作成した疑いです。

「法人税確定申告書の作成については、税理士法違反にあたると理解していなかった」と容疑の一部を否認しているようです。

京都府警によると、元事務員は2011年から2023年まで、京都府福知山市の税理士法人の事務員として勤務していました。

個人的に依頼を受けて1件10万~20万円ほどの報酬を得て、税務書類を作成していました。

最近、ニセ税理士が逮捕されるケースが増えてきていますね。

会計事務所経験者ならば、確定申告書を作成できる方が多いでしょうが、有償だろうと無償だろうと、税理士以外がやってはいけないことは、当然知っているのではないかと思います。

こういうケースは、頼んだ方も何か罰則等を課した方がよいのではないかと思います。

税理士法人の元事務員が無資格で確定申告書を作成の疑いで逮捕されたことについて、あなたはどう思われましたか?


弁護士が口座から約670万円不正出金の疑いで懲戒処分に向け調査開始!

熊本県民テレビによると、熊本県弁護士会に所属する弁護士が、依頼人への支払いなどに使う口座から約670万円を不正に出金した疑いがあることがわかったようです。

熊本県弁護士会は、懲戒処分に向けた綱紀委員会の調査が始まったことを明らかにしました。

懲戒処分の手続きが進められているのは、熊本県弁護士会に所属する弁護士(50)です。

熊本県弁護士会によると、弁護士は裁判の相手方から受け取った損害賠償金を依頼人に渡すために保管する口座と相手方に渡すために依頼人から預かった和解金を保管する口座の2つから、あわせて約670万円を不正に出金したとみています。

2023年度、熊本県弁護士会に「和解金が振り込まれない」という相談が寄せられたことで事態が発覚しました。

日弁連や熊本県弁護士会の規定では、預り金口座は所属の弁護士会に届け出るよう定められていますが、弁護士はいずれも届け出ていませんでした。

弁護士は損害賠償金については全額依頼人に返還したと説明しているということで、熊本県民テレビの取材に対し、「不正出金や私的流用はしていない」と話しています。

熊本県弁護士会では、2024年2月に2億円あまりを横領した罪で元弁護士が有罪判決を受けたほか、B型肝炎訴訟の弁護団の口座から約9,000万円の着服が判明するなど不祥事が相次いでいます。

■熊本県弁護士会
「大変最近続いておりまして、もう本当に遺憾としか言いようがない」

熊本県弁護士会は情報提供と被害の掘り起こしのために、臨時の相談窓口を設置しました。
■電話番号:096-312-3451
■午前10時~午後4時(平日のみ)
■9月18日(水)~9月27日(金)

弁護士も毎年、こういう方が何人か出てきますね。

預り金口座は所属の弁護士会に届け出るよう定められているというのは、知りませんでした。

熊本県は、工場の進出などで潤っているのかと思っていましたが、やはり、弁護士も人数が増えて、経営が厳しい方もたくさんいらっしゃるんでしょうね。

弁護士が口座から約670万円不正出金の疑いで懲戒処分に向け調査開始となったことについて、あなたはどう思われましたか?


依頼人から1億円以上を横領した容疑で広島地検が女性弁護士を追起訴!

産経新聞によると、広島地検は、先日、自分で使うために依頼人などからの預かり金計1億1,200万円を横領したとして、業務上横領罪で、広島弁護士会に所属する女性弁護士(48)を追起訴しました。

起訴状によると、2020年6月22日から2023年8月28日、広島県内の成年被後見人の男性と、70代男性から委任を受け、自身の名義の口座で保管していた預かり金計1億1,200万円を、民事事件の依頼人への立て替え金として送金し、横領したとしています。

女性弁護士は、先日、自動車購入やエステサロン代金などに充てる目的で計1,860万3,120円を着服したとして、同罪で起訴されていました。

毎年、こういう事件を起こす弁護士が出てきますね。

法律のことを一番知っている弁護士が、なぜこういう事件を起こすのか、心理が分かりません。

弁護士も人数がかなり増えているので、競争が厳しいのでしょうね。

だからと言って、横領が認められるわけではないので、本当にやめてほしいですね。

弁護士を信頼してお金を預けているわけでしょうから、こういうことがあると、誰を信じてよいかが分からなくなり、弁護士だけでなく、士業の信頼も失われてしまうことになりかねませんから。

依頼人から1億円以上を横領した容疑で広島地検が女性弁護士を追起訴したことについて、あなたはどう思われましたか?


1億4,000万円を脱税の疑いで大阪の工事業者と元税理士を告発!

日本経済新聞によると、架空の外注費用を計上して約1億4,000万円を脱税したとして、大阪国税局が大阪府摂津市の建築工事会社と同社の前社長(51)、元税理士(74)=2024年1月に廃業=を法人税法違反などの容疑で大阪地検に告発したことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

重加算税を含め追徴課税は約1億9,000万円とみられ、既に修正申告済みだそうです。

関係者によると、建築工事会社は下請け先に工事を外注したように偽装するなどして、2021年9月期までの3年間に約3億8,900万円の所得を隠した疑いが持たれています。

隠した所得は、前社長の貯蓄や賃貸用マンションの購入費に充てられたようです。

元税理士については、大阪国税局は、前社長に脱税方法を指南し、受け取った報酬約9,400万円を過少に申告したとして所得税法違反などの疑いで告発したことも判明しました。

既に修正申告を済ませたようです。

脱税指南なんて、税理士がもっともやってはいけないことだと思いますので、驚きです。

建設工事会社前社長も、架空の経費計上はダメなのは常識的に分かると思いますし、報酬を9,400万円も支払っているので、分かってやっていたのでしょうか?

いつもこのような事件を目にするたびに思いますが、儲かっているのだから、費用を払ってでも毎月きちんと月次決算をして、節税対策も考えればよいと思いますが、なぜ安易に架空経費の計上に走ってしまうのでしょうか?

1億4,000万円を脱税の疑いで大阪の工事業者と元税理士を告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


女子大学生に「パンツを見せてもらったらお金を渡す」と駅のホームで迫った疑いで国税局職員を逮捕!

関西テレビによると、19歳の女子大学生に駅のホームで「パンツを見せて」「10秒でも1秒でもダメですか?」などと卑わいな言葉をかけた疑いで国家公務員である大阪国税局の職員が逮捕されました。

迷惑防止条例違反の疑いで逮捕されたのは、大阪国税局の職員(35)です。

大阪国税局の職員は2024年2月28日、午後8時半ごろJR奈良駅のホームで電車から降りた19歳の女子大学生に「パンツを見せてもらったらお金を渡す」「10秒でも1秒でもダメですか?お願いします」「今急いでますか?」などと卑わいな言葉をかけた疑いが持たれています。

警察によると、女子大学生は「無理です」と拒絶し、ホームから階段を降りて逃げようとしましたが、大阪国税局の職員がしつこく後をつけてきたということです。

女子大学生が駅員に相談し、駅員が近くの交番に申告したことで事態が発覚しました。
警察は、防犯カメラの映像から大阪国税局の職員を特定しました。

大阪国税局の職員は当時、酒に酔った様子ではなく、大学生と面識はなかったということです。

調べに対し、大阪国税局の職員は「女性に『パンツを見せてくれたらお金を渡す』と言いましたが、その言葉をきっかけに私と遊んでくれると思ったからです」と話し、本当にパンツを見せてくれるとは思っておらず、『ナンパをするきかっけ』の言葉だったという趣旨の供述をしています。

大阪国税局の職員は帰宅途中に犯行に及んでいたとみられ、警察は余罪の有無についても捜査しています。

大阪国税局は、職員の逮捕を受けて「当局の職員が警察に逮捕されるという事態を招いたことは誠に遺憾であります。職員の容疑が事実であれば税務職員としてあるまじき行為であり、事実関係が確認され次第、組織として厳正に対処する所存です」とコメントしてます。

大阪国税局によると、逮捕された職員は、一般職員の国税実査官で、2021年7月から現在まで在籍しているということです。

国税局の職員も次ぎから次へと、色々な問題が出てきますね。

まともな教育とかは、されているのでしょうか?

事件が明るみになるたびに思いますが、税務調査とかがやりにくくなると思いますので、国税局も真剣に採用や教育に取り組んだ方が、国税局のためになるのではないかと思います。

退職者も多い一方、なかなか採用できず、採用難の結果モラルの低い方の採用が多くなるのかもしれませんが、将来的には税理士業界に入ってくる方が多いわけですから、まともな人を採用してほしいと感じますね。

女子大学生に「パンツを見せてもらったらお金を渡す」と駅のホームで迫った疑いで国税局職員が逮捕されたことについて、あなたはどう思われましたか?


風俗店で勤務もしていた国税職員が医療費控除で237万円不正で懲戒免職!

2024年07月12日(金)

朝日新聞によると、東京国税局は28日、不正に医療費控除を受けたり風俗店で働いたりする国家公務員法違反(信用失墜行為など)が確認されたとして、女性職員(40代)を懲戒免職処分にしたと発表しました。

発表によると、女性職員は2019年~2023年分の確定申告で、医療費控除の対象外の美容関連費用を計上していました。

2020年、2021年分については、架空の医療費を含む親族名義の確定申告書も提出して、計約237万円の所得税の還付を不正に受けていたようです。

また、2019年と2022年には、財務省共済組合にうその書類を提出し「住宅貸し付け」と「医療貸し付け」の名目で計1,680万円を借り入れていました。

さらに、2024年3月以降は、国税職員として働きながら、東京都内のソープランドでも約50日間勤務していたようです。

東京国税局は「公務員としてあるまじき行為。国民の信頼を損ない、誠に申し訳なく、深くおわびします」とコメントしています。

東京国税局は人数も多いのでしょうが、毎年のように何名か国税職員としてふさわしくないような方が出てきますね。

ベテランの方も含めて、きちんと教育などを行ってほしいですね。

住宅貸し付けとか医療貸し付けの名目でお金を借りて、美容整形に使っていたということでしょうから、結構な額を美容整形に使っていたんでしょうね。

風俗店で勤務もしていた国税職員が医療費控除で237万円不正で懲戒免職になったことについて、あなたはどう思われましたか?


業務中に官用車使って日本酒を購入していた名古屋国税局前首席監察官を調査!

朝日新聞によると、名古屋国税局で職員の非行を取り締まる監察部門のトップだった50代の男性職員が、官用車を私的に利用したり、出張中に有給休暇を取って観光し、不適切に手当を受給したりしていたことが、関係者への取材でわかったようです。

名古屋国税局内で調査の対象となっており、辞職する意向を示しているそうです。

関係者によると、男性職員は2023年7月に名古屋派遣首席国税庁監察官に就任しましたが、就任後に複数回、業務時間中に官用車を別の職員に運転させて、名古屋市内の酒店に日本酒を買いに行くなどしたそうです。

また、監察業務で使うシステムの使用状況を視察するとして5月中旬に九州に2泊3日で出張した際には、2日目に公務が終了したのに帰任せずに、3日目は有給休暇を取って現地で砂風呂に入ったり、観光地を訪れたりしていました。

2泊目の宿泊費と3日目の出張手当を受給した点について不適切だったと認めているようです。

男性職員は税務署長などを歴任した幹部職員でしたが、国税庁は2024年6月3日付で同国税局総務部付としました。

名古屋国税局は朝日新聞の取材に対し、「個別の人事については回答を差し控えたい」と回答しています。

国税局で監察官経験がある東京の税理士は「監察官は身内に服務規律の徹底を求め、非行を追及する嫌われ役だが、職員の模範となるべき立場だ。その監察官自身の不祥事など聞いたことがない。他人に厳しく、自分に甘い部分が出てしまったのではないか」と話しています。

税務署長経験者で、身内に服務規律の徹底を求める立場の人がこれですから、名古屋国税局がまともな組織とは思えないですね。

こういう組織が税務調査とかをしていいのでしょうか?

退職金も出るのでしょうし、税理士登録もするんでしょうね。

業務中に官用車使って日本酒を購入していた名古屋国税局前首席監察官を調査していることについて、あなたはどう思われましたか?


「超大手法律事務所」弁護士34人が8,700万円の詐欺被害か?

ダイヤモンド・オンラインによると、東京地検特捜部は、先日、税務顧問契約を結ぶ法律事務所の弁護士34人から約8,700万円をだまし取ったとして、東京の税理士を逮捕しました。

税理士が弁護士をだましたとされる異例の事件ですが、取材を進めたところ、被害に遭った法律事務所は国内有数の大手とみられ、さらに逮捕された税理士は有名作家の親族であることが明らかになりました。

東京地検特捜部は、先日、税理士(63)を詐欺容疑で逮捕しました。

税理士は2022年4月~11月、税務顧問契約を結んでいた法律事務所に所属する34人の弁護士から共済金の掛け金名目で約8,700万円をだまし取った疑いがあるそうです。

税理士が弁護士をだましたとされる異例の事件ですが、被害に遭ったのが少なくとも34人の弁護士が所属する法律事務所というから、それなりの大手の事務所ではないかと弁護士業界がざわつきました。

結論から言うと被害に遭ったのは「森・濱田松本法律事務所」(東京都千代田区)の弁護士たちとみられます。

この事件について、事情を知る人物が証言しています。

森・濱田松本といえば、「西村あさひ」「アンダーソン・毛利・友常」「長島・大野・常松」「TMI」と並ぶ五大事務所の一角で、週刊ダイヤモンド3月23日号の特集によれば、所属する弁護士数は754人で、西村あさひの832人に次ぐ2位です。

東大出身者がそのうち約半分を占めるという。スーパーエリートがだまされた背景には何があったのでしょうか?

前出事情通によれば、税理士は森・濱田松本の関連組織である「MHM税理士事務所」(千代田区)で顧問税理士の立場にありました。

その立場を利用して、多くの弁護士を信用させていたとみられます。

実際、MHM税理士事務所のウェブサイトのアーカイブを確認すると、2015年12月の時点で「所属税理士等」に「●●●● 顧問」としてこの税理士の名前が確認できます。

しかしながら、2023年1月の時点では名前が消えていました。

最後に顧問としての記載が確認できるのが2022年5月のアーカイブです。

この間、この税理士の名前が思わぬところで登場していました。

実は、東証スタンダードに上場する宝飾品大手「ナガホリ」(東京都台東区)の経営権を巡る騒動で、買い占め側の「リ・ジェネレーション」(東京都港区)が2022年4月14日に初めて提出した「大量保有報告書」には、ナガホリ株式115万株(6.87%)の取得資金4億2,500万円の原資が「合同会社STAND UP GROUP」(東京都港区、不動産業、以下SUG社)という会社から借入金であると記されています。

このSUG社の2人いる代表社員のうち1人がこの税理士です。

翌日の「変更報告書」でリ・ジェネ社の持ち株比率は9.96%に上昇し、取得金額合計も7億1,700万円となりましたが、引き続き原資全額がSUG社からの借り入れとなっています。

SUG社はナガホリ株に担保権を設定しておらず、実質的に無担保でリ・ジェネ社に融資していることになります。

ナガホリ側はリ・ジェネ社に対し、SUG社からの借入条件や同社の2人の代表社員などとの関係について質しています。

それに対し、リ・ジェネ社の回答は「借入条件等は守秘義務がある」(2022年4月22日付回答書)、この税理士などの代表2人についてはリ・ジェネ社代表と「ビジネス上の面識がある」(同年7月28日付回答書兼質問状兼要望書〈5〉)としながらも「貴社(ナガホリ)株式の共同取得に関する合意ないし指図等の類の事実は一切ございません」(同)などというものでした。

ナガホリとリ・ジェネ社の対立はいまも続いており、今年6月27日開催予定の定時株主総会に向けてリ・ジェネ社が出した剰余金処分に関する株主提案に対し、ナガホリ取締役会は反対を表明しています。

いずれにせよ、SUG社はリ・ジェネ社に気前良く7億円を超える融資を行っていた一方、税理士の懐具合に余裕はなかったとみられます。

この税理士は新宿区高田馬場で会計事務所を開業する傍ら、同じ所在地で医療コンサルティング会社を設立して代表を務めています。

ところが、医療コンサルティング会社には2016年以降、ノンバンクやファクタリング会社を譲受人とする「債権譲渡登記」がたびたび設定されてきました。

直近の登記は2024年5月です。

また、税理士の東京都小平市内の自宅の不動産登記を確認すると、土地は親族3人の共有となっており、そのうち税理士の持ち分には医療コンサルティング会社を債務者、ノンバンクを権利者とする年利10%の3億円の抵当権などが確認できます。

資金繰りに苦労していたことがうかがえます。

税理士の逮捕について、読売新聞は「弁護士からだまし取った金を自身の借金返済などに充てていたとみられる」と報じました。

なお、余談ですが、税理士の自宅の登記を確認すると、税理士が亡くなった作家から2002年に土地を相続したことがわかるようです。

どうやら、この作家の親族のようです。

税理士はMHM税理士事務所で数年間にわたって顧問を務め、「事務所の弁護士の給与計算をするほど信頼を得ていた」(前出事情通)ようです。

税理士の逮捕を受けて「日本税理士会連合会」は会長名で「正確な事実関係を把握しておりませんが、当該行為は、国民・納税者の皆様の税理士及び税理士制度に対する信頼を著しく損なうものであり、極めて遺憾であります」とのコメントを出しています。

ダイヤモンド・オンラインは、森・濱田松本法律事務所に対し、今回の件に関する質問を送付したようです。
<質問1>6月5日に税理士が詐欺容疑で東京地検特捜部に逮捕されました。被害者の弁護士34名が所属していたのは貴法人との情報がありますが、事実ですか?
<質問2>税理士がMHM税理士事務所の顧問税理士だった期間はいつからいつまでですか?
<質問3>その就任経緯と退任理由をご教示ください
<質問4>税理士は貴法人所属弁護士の給与計算をしていたとの情報がありますが、事実ですか?

これらの質問に対し、森・濱田松本法律事務所からは「お問い合わせの件につき、恐れ入りますが当事務所からの回答は控えさせて頂きます」との回答があったようです。

超大手の弁護士事務所の弁護士からだまし取るなんて、ある意味スゴい人ですね。

どういう経緯で契約を結ぶようになったのか分かりませんが、こういう大きな事務所と契約を結べる税理士はごく一部だと思いますが、あえてそれを失うリスクを冒してまでやることだったのでしょうか?

こういう事件が、税理士の信用失墜に繋がらなければいいなぁと思います。

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税理士資格失うも確定申告の書類作成などをした元税理士を逮捕!

NHKによると、50代の元税理士が業務を行う資格を失っているのに埼玉県内にある法人の確定申告の書類を作成したなどとして、税理士法違反の疑いで逮捕されました。

逮捕されたのは、住居不詳で元税理士(53)です。

警察によると、2023年5月から11月にかけて、税理士の業務を行う資格を失っているのに埼玉県内の3つの法人から依頼を受け法人税の確定申告の書類を作成したなどとして税理士法違反の疑いが持たれています。

元税理士は脱税をしたなどとして国から4年前に業務禁止処分を受けましたが、知人が経営する会計事務所で税務書類などを作り、1件当たり15万円ほどの報酬を受け取っていたということです。

調べに対し黙秘しているということです。

元税理士は2024年3月までの1年間に、顧客だった企業や個人などからおよそ4,000万円の報酬を受け取っていたとみられ、警察は詳しいいきさつを調べています。

先日もニセ税理士が逮捕されていましたが、最近は、厳しく対応しているんですね。

我が香川県でも、依頼者に話を聞いているというようなことを耳にしますが、どんどん取り締まって欲しいですね。

それにしても、1年間で4,000万円というのはかなりスゴいと思います。

逮捕されるリスクを抱えたままやらなくても、会計事務所で番頭さんとかで雇ってもらえば、それなりの報酬はもらえるのではないかと思いました。

税理士資格失うも確定申告の書類作成などをした元税理士が逮捕されたことについて、あなたはどう思われましたか?


知人税理士の名義を借りて確定申告の書類などを作成した疑いで“ニセ税理士”の男を逮捕!

TBSテレビによると、資格がないにもかかわらず、知人の税理士の名義を借りて確定申告の書類などを作成したとして、警視庁が54歳の男を逮捕しました。

税理士法違反の疑いで逮捕されたのは、会社役員(54)です。

会社役員は税理士資格がないのに知人の税理士から名義を借りて、法人税の確定申告書などあわせて6通を作成した疑いがもたれています。

警視庁によると、会社役員は30年以上前から税理士事務所などで勤務し、税理士業務の知識を習得していたとみられています。

警視庁は東京国税局から「会社役員がニセ税理士をやっている」との告発を受け、捜査を進めていました。

会社役員は「答えたくありません」と黙秘していますが、警視庁は会社役員が2019年からの3年間で300件ほどの報酬として、およそ1億3,000万円を得ていたとみて調べを進めています。

また、警視庁は会社役員に名義を貸し、報酬の2割を受け取っていた税理士の男性(55)を、書類送検しました。

名義貸しは税理士として絶対にやってはいけない行為だと思いますが、税理士の名義貸しでの摘発は、警視庁で初めてだそうです。

それにしても、3年間で、300件およそ1億3,000万円というのは、単純平均で年間4,000万円以上なので、無茶苦茶すごいですね。

何人で作業をやっていたのかも気にはなりますが。

これだけの営業力があれば、あえて逮捕されるリスクを冒さなくても、どこかの会計事務所に勤めれば、それなりの報酬をもらえるのではないかと考えます。

最近、ニセ税理士を厳しく取り締まっているようなことを耳にしますが、どんどん摘発してほしいですね。

申告等を頼んでいる企業なども困るでしょうから。

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生成AIによる【業務効率化】で税理士は【創造性】を求められる時代へ!

PR TIMESによると、株式会社ROBON(本社:東京都新宿区、代表取締役:荒木 岳夫、以下当社)は、2024年1月より税務AI相談チャットサービス『税務相談ロボット』を提供開始しました。
アナログな税務業界を革新すべく、デジタル化を牽引しています。
本プレスリリースでは、『税務相談ロボット』を導入し活用する佐々木みちよ税理士の事例を紹介しています。

■導入背景:情報収集、クライアントから質問対応 情報の信憑性に神経を使う
『税務相談ロボット』導入前は、セミナーや執筆内容の検討時、クライアントからの質問回答時に、インターネット検索にて国税庁が公表している情報を参考にしたり、最新の条文は有料サイトにて念入りに調べたりしていたそうです。

「頂いた質問の難易度が高いほど、正しい情報に辿りつくのに時間がかかりますし、回答文書を作る際は神経を使います。」『税務相談ロボット』を導入して感じられたことは、「まず収集しているデータが完全にパブリックな情報のみのため、信頼性が高く、今までにない新しい情報収集の方法だと感じました。回答には出典元とそのリンクも表示されます。リンクをタップすればすぐにその出典元に飛べるので、根拠が正しいか否かを明確に把握することができ、本当に便利です。」

『税務相談ロボット』を活用する中で、その効果が2つあると感じられたそうです。

「1つ目は、業務効率化により付加価値の高いコンサルティング業務に注力できるということ。2つ目は少し大きな話になるのですが、税理士自身や職員の働きがいの向上、ひいては事務所運営の安定化にも寄与すると感じたのです。」

■①基本文章を生成AIが作ってくれるからこそ、より有益なアドバイスの検討に注力できる
「昨今の人手不足は税理士業界も同様です。若手の候補者ほど大手に採用される傾向にあるため、特に中小の税理士事務所では慢性的な人手不足です。

クライアントからの質問に対する回答案を一次的に『税務相談ロボット』が自動生成してくれるだけで、業務効率化が図れます。

税理士や職員にとっては、その回答案がヒントになり、クライアントの実情に即した回答を考える力が引き出されます。

『税務相談ロボット』の活用により、税務のプロとしての付加価値の高いサービス提供に注力できるのです。

また生成AIの回答を得て終わりではなく、『税務相談ロボット』は国税庁の質疑応答事例や裁決事例といった周辺情報も提供してくれるので、税理士に新たな気づきや発想のきっかけを常に与えてくれます。

『税務相談ロボット』から得ることができる周辺情報を知れば知るほど、もっと勉強しようと向上心が掻き立てられます。」

■②税理士自身に自律的思考が求められるからこそ“働きがい改革”に繋がる
「自律的とは、ChatGPTによると「外部からの指示や制約に左右されず、自らの意思や判断に基づいて行動すること」を指します。最近、自律的思考と働きがいとの関係に言及する『AI時代の「自律性」』*という本を読みました。近年では働き方改革に加えて、働きがい改革も重要視されていますよね。働きがいは税理士法人に勤めている職員の方にとっても、税理士自身にとっても、非常に重要だと思います。この本では、職場にAIを導入したことによる、組織構成員の思考への影響に関する検証結果が示されていて、AIが提示する情報は職務上求められる気づきや新しい発想のきっかけとなり、さらに自律的思考を促すとしています。また、個人が自律性を保つことは心理的・身体的健全性に繋がり、働きがいに繋がっていくと指摘しています。まさしく、『税務相談ロボット』は働きがい改革の一端を担うツールになり得ると感じています。
さらに本には、AI導入が自律的思考を促進する副次的効果として、職場構成員の自信や労働意欲、また組織への帰属意識を引き出しているとも書かれています。税理士業界は税理士事務所、税理士法人の規模に関わらず転職が多い業界なので、職員の定着促進と円滑な事務所運営のためには、『税務相談ロボット』のようなAIツールの導入が必須ではないでしょうか。」

*河島茂生編著『AI時代の「自律性」-未来の礎となる概念を再構築する』(勁草書房・2019年)

■顧客の経営状態やミッションにあったコンサルティングができるか、AI時代の税理士のあるべき姿とは
「ただ、『税務相談ロボット』を活用する中で、今後の税理士はどうあるべきか考えるようになりました。
私の早稲田大学大学院時代の恩師である渡辺徹也教授は、『AIは一般的な情報提供には適しているのだから、そのようなAIを利用することで、クライアントごとにカスタマイズされたサービスを提供することこそが、これからの税理士等の存在意義ということになりそうである。やや誇張すれば、AIを上手く利用できる税理士等だけが、今後は生き残ることができるとさえいえるかもしれない。』**と述べていらっしゃいます。私も、まさにその通りだと思っています。生成AIを情報収集のツールとして効果的に使いこなすことが重要なのであって、生成AIが作成した文章をそのままクライアントに伝えるだけの税理士は、税理士としての価値や存在意義を自ら放棄しているのに等しいと思います。企業の経営理念や経営者の価値観は、税理士が最も良く理解しているはずです。ChatGPT自身、「ChatGPTは自律的ではない」、「一般的な情報提供や質問に答えることはできるが、経営戦略やビジネスの課題に対する深い理解や洞察を提供することはできない」と言っています。税理士にとって必要な資質が、まさにこの洞察力だと思います。会社の意思や価値観に沿った提案や情報提供ができるのが税理士であり、そうあるべきだと思います。税理士にとって自己研鑽は引き続き重要ですし、生成AIを情報収集のツールとして使いこなせる税理士が生き残れるのだと思います。」

**渡辺徹也「生成AIと課税-ロボット課税からAI利用へ-」フィナンシャル・レビュー(近日掲載予定)

■『税務相談ロボット』とは
『税務相談ロボット』は、税務に関する悩みを生成AIチャットに質問するだけで、出典元の明示とともに要約した文章を回答するサービスです。

質問できる対象税目は法人税、所得税、消費税、相続税、地方税(※1)で、法人企業の財務・経理担当者様や会計士・税理士の皆さまはもちろん、個人事業主や個人の皆さまにも活用いただける税目をカバーしています。

また、生成AIが学習しているデータは国税庁・その他省庁・地方自治体のオフィシャルなデータはもちろん、法令や通達・判例・裁決事例も学習しています。

税務に関する情報は日々アップデートされることが多く、最新の情報を追うことが難しいと言われていますが、『税務相談ロボット』にチャット質問するだけで、最新の情報を獲得することができます。

これらの情報収集を即座にできる『税務相談ロボット』は、税務の現場の生産性の大幅な向上に貢献します。

(※1)一部の地方税に関しては、次回以降のアップデートにて相談範囲に追加する予定です。

■ROBONについて
近い将来、「ビジネスのデジタル化」がホワイトカラーの主たる職務となります。

これまで、「ビジネスのデジタル化」を担ってきたのは、我々IT産業でした。

そしてIT産業は、労働集約的でヒトに依存したビジネスモデルによって、これに対応してきました。

経済産業省の調査によると、2019年をピークにIT産業への入職者が退職者を下回ると予測されています。

このため産業人口が減少し、従事者の平均年齢は2030年まで上昇の一途を辿ります。

この少ないエンジニアをIT産業だけでなく、デジタル・トランスフォーメーションを目指す全ての企業が奪い合うことになると考えられます。

ROBON(ロボン)は、このような時代に対応した新しいビジネスモデルを実現する為に設立しました。

社名は「全ての業務にロボットをオン(実装)する」ことに由来します。

また、「IT技術で全てのお客様の生産性を飛躍的に向上させる」ことを経営理念としています。

お客様の生産性を飛躍的に向上させる為のロボットを実装するターゲットは「専門家に依存した業務」です。

「専門家に依存した業務」は、ビジネスのスピード、コストのボトルネックになりやすいと言えます。

これをソフトウェアによって自動化し、フル・マネージドのサービスとして提供することでボトルネックを解消していきます。

ROBONのコーポレート・メッセージである「未来をいち早く今に取り込む会社」として、お客様から自社の働き方まで改革を目指しています。

個人的には、まだ試したわけではないのですが、近いうちにこういうのがスタンダードになっていくんでしょうね。

AIに任せられるものはAIに任せて、我々はコンサル的なところにシフトしていかないと、業界として生き残っていけないのだろうなぁと思いますね。

生成AIによる【業務効率化】で税理士は【創造性】を求められる時代になってきていることについて、あなたはどう思われましたか?


警察捜査初の司法取引で四国銀行から詐取疑いで税理士を逮捕!

日本経済新聞によると、兵庫県警が税理士らを逮捕した融資金詐取事件で、捜査に協力する見返りに刑事処分を免除・軽減する「司法取引」が適用されたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

司法取引の適用が明らかになったのは2018年の導入以降4例目です。

これまでの3件はいずれも東京地検特捜部による事件で、警察が捜査した事件では初めてとみられます。

警察が取り扱う事件は検察の独自捜査と比べ件数が多いそうです。

裁判所が捜査協力者の供述の信用性を慎重に判断する流れがあることなどを背景に司法取引の利用が増えないなか、制度の運用が広がる転換点となるかどうか注目されます。

対象となったのは四国銀行が被害者となった事件です。

兵庫県警は2023年11月、四国銀の支店担当者に虚偽の決算報告書を示して融資を申し込み、2020年10月〜2021年2月に4,000万円をだまし取ったとして自動車販売会社の元社長ら3人を詐欺容疑で逮捕しました。

さらに、2024年2月、同社が契約していた税理士法人の税理士ら2人も逮捕しました。

自動車販売会社には多額の負債があったとされ、融資を受けた後の2021年8月に破産手続きが始まりました。

捜査で焦点となったのは、融資を申し込んだ時点で会社の財務状況を元社長や税理士がどう認識していたかでした。

関係者によると、司法取引は税理士法人職員との間で合意しました。

収集された証拠は厳しい財務状況を元社長や税理士らが認識した上で、虚偽の決算書類などが作成された一連の経緯の立証に生かされたとみられます。

税理士法人職員は不起訴処分となりました。

司法取引は2024年6月で導入から6年となりますが、利用が進んでいません。

裁判所が司法取引に応じた捜査協力者の供述の信用性を慎重に判断するケースが目立つといった要因があります。

警察事件での初適用を巡り、検察内部では「組織犯罪では活用のメリットが大きく一定の意義がある」と前向きに受け止める声が多いようです。

日産自動車元会長、カルロス・ゴーン被告の報酬過少記載事件では、元秘書室長が司法取引に合意しました。

特捜部は元室長の証言を軸に、同被告との共謀があったとして元代表取締役、グレッグ・ケリー被告を起訴しました。

元室長は20回以上出廷しました。

ケリー元役員に対する東京地裁判決は元室長の証言について「有利な扱いを受けたいとの思いから検察官の意向に沿って供述する危険性をはらむ」と厳しく評価しました。

客観証拠のあった一部を除く大半を無罪と結論づけました。

3例目も同様の流れは続きました。

アパレル会社元代表取締役=有罪が確定=から不正の指示を受けた元社員が司法取引に合意しました。

東京地裁判決は元社員の証言について「客観的な裏付けを欠き、信用性の判断で相当慎重な姿勢で臨む必要がある」と指摘しました。

元社員は事情聴取に出向いたことが明るみに出ないよう、架空の用事を口実に外出していたそうです。

こうした組織的な犯罪で、上位者の不正を打ち明けた証人の負担が重いことも適用が広がらない一因とされています。

司法取引は本来、客観的な証拠が少ない密室のやりとりが多い組織犯罪や経済犯罪の捜査における「武器」になるとみられていました。

適用が広がれば捜査機関と協力した訴追が可能になり、組織の自浄作用が働くという期待もあったのです。

海外では企業の不正防止に活用する動きがあります。

アメリカ司法省は2022年に公表した指針で、企業側が贈収賄やカルテルに関わった社員に自発的に金銭的処罰をしたり、捜査に必要な情報を提供する体制を整えたりすれば企業側の罪を問わない姿勢を示しました。

日本での活用拡大について「慎重に事例を積み重ねる必要がある」(検察幹部)という見方はなお強いようです。

制度を機能させるためには司法取引で得られた供述を客観証拠で裏付ける緻密な捜査と、協力に応じた証人をどう保護するかが課題になるでしょう。

▼司法取引
2010年に発覚した大阪地検特捜部の証拠改ざん事件を契機とする刑事司法制度改革の一環として、2018年6月施行の改正刑事訴訟法に盛り込まれました。

「協議・合意制度」とも呼ばれます。
容疑者や被告に対し共犯者らに対する捜査協力と引き換えに、起訴の見送りや取り消し、軽い罪への訴因変更、求刑を軽くするといった対応を取れます。

末端の実行役を免責して首謀者らを処罰する狙いで、経済犯罪や組織犯罪などでの活用を想定しています。
刑訴法では、検察官と本人、弁護人の合意が必要と定めています。

3者が署名して合意文書を作成します。

嘘の証言で他人を巻き込む恐れもあることから、虚偽の供述や偽造の証拠を提出した場合は5年以下の懲役に処せられます。

2018年に起訴された三菱日立パワーシステムズ(現三菱パワー)元幹部らの外国公務員贈賄事件で、初めて適用されました。

司法取引が税理士法人の職員との間で行われ、税理士法人の税理士が逮捕されているというのがすごく気になりました。

自ら粉飾に加担することはありませんが、会計事務所として、クライアントとどう接していくべきかを考えさせられる1件でした。

警察捜査初の司法取引で四国銀行から詐取疑いで税理士が逮捕されたことについて、あなたはどう思われましたか?


「顧客を装ってもバレないと思った」札幌国税局元職員を逮捕!

2024年03月11日(月)

TBSによると、税理士の登録がないにもかかわらず、顧客の確定申告書の作成を代行したとして、札幌国税局の元職員の男が警視庁に逮捕されました。

逮捕されたのは、札幌国税局元職員(68)で、2023年1月ごろからの半年間に、税理士登録が抹消されているにもかかわらず、顧客3人の確定申告書10通を顧客を装って作成した疑いがもたれています。

札幌国税局元職員は2023年1月、別の顧客の確定申告で不正な処理をしたとして懲戒処分を受け、税理士登録を抹消されていました。

札幌国税局元職員は「顧客を装って作成してもバレないと思った」と容疑を認めていて、警視庁は同じ手口でおよそ30人から報酬として少なくとも100万円を得ていたとみています。

国税OBで、税理士登録を抹消されたにも関わらず、にせ税理士として業務をしていたわけですから、たちが悪いですね。

国税局は、職員にきちんと教育を行ってほしいですね。

にせ税理士に業務を依頼する方もどうなのかと思いますが。

最近、にせ税理士の取り締まりが厳しくなっているのでしょうか?

以前からにせ税理士と言われる方はそれなりにいるのではないかと思いますが、先日、風のうわさで、我が香川県でも調査が行われているということを耳にしました。

有償だろうと無償だろうと、税務は税理士の独占業務ですからね。

「顧客を装ってもバレないと思った」札幌国税局元職員が逮捕されたことについて、あなたはどう思われましたか?


神田財務副大臣の知人が自動車税など200万円を立て替えし返済求められても応じず!

読売新聞によると、340万円にも上る税金滞納を認めた神田憲次財務副大臣(60)が、先日、事実上更迭されました。

税理士でありながら固定資産税などを納めず、経営会社の保有不動産が4度も差し押さえられていた財務省ナンバー2の姿に、「辞任は当然だ」と有権者らから憤りの声が上がりました。

「国会に迷惑をかけることを避けたい」と、神田氏は、先日、財務省前で報道陣の取材に応じ、辞表を提出した理由をそう語りました。

神田氏は、固定資産税など計約340万円を滞納し、自身が経営する会社が保有する土地や建物が名古屋市に計4回差し押さえられた問題で批判を浴びていました。

神田氏は愛知学院大学大学院を修了後、1991年に税理士登録しました。

2012年12月の衆院選に愛知5区(名古屋市中村区など)から立候補し、初当選を果たしました。

神田氏と愛知学院大学大学院時代からの知り合いで、名古屋市内に事務所を構える税理士の男性(61)は読売新聞の取材に対し、この衆院選直前、今回の滞納問題とは別に、神田氏が滞納していた自動車税など約200万円を立て替えたと明かしたようです。

この男性の証言によると、神田氏は税理士になった後に「税金を滞納している」と男性に打ち明けたことがあり、「税理士なのに大丈夫か」と疑問に思ったそうです。

出馬の際、改めて滞納の有無を確認したところ、神田氏は自動車税などの未払いの納付書を複数枚示し、納付期限が約半年過ぎたものもあったようです。

神田氏が「払う金がない」と説明したため、男性が代わりに納付しましたが、当選後に返済を求めても神田氏は応じず、やがて連絡も取れなくなったそうです。

この男性は「ずさんさにあぜんとした。税金を滞納する人間が、税金を扱う財務省の副大臣というのはおかしい」とあきれたように話しました。

読売新聞はこの滞納について神田氏に書面で取材を申し込みましたが、2023年11月13日夕方までに回答はなかったようです。

選挙では、税理士として中小企業の支援に力を尽くしたとたびたびアピールしていた神田氏ですが、2019年11月発行の金融庁の広報誌に内閣府政務官(当時)として登場した際には、税理士になって3年目の頃の話を披露しています。

記事によると、神田氏は、資金繰りに窮して涙を流す企業の社長の姿を見て「助けてあげたい」と思い、個人的に資金を用立てて倒産を回避させたそうです。

一方で、政治資金の処理のずさんさも指摘されていました。

財務副大臣就任直後の2023年10月11日、自身が代表を務める資金管理団体が、政治資金収支報告書に派閥からの200万円の寄付を記載していなかったことが発覚しました。

取材に対し、「事務処理上のミス」とコメントしています。

選挙で支援してきた男性(79)は「人柄が良く、地域の声に耳を傾けていただけに残念でならない。税理士として税制に精通していたため、甘い考えがあったのかもしれない」と話しました。

河村たかし名古屋市長は、先日、報道陣に対し、「税金をいただく立場の財務副大臣が滞納していたのは恥ずかしく、(徴収する)市としてもとんでもない話。あとは国会議員を辞めるかどうかだ」と述べました。

税制を巡っては、「インボイス(適格請求書)制度」が2023年10月に始まったばかりです。

小規模事業者の税負担増や、事務作業の煩雑さが指摘されており、税を巡る国民の目は厳しくなっています。

東京都新宿区のラーメン店店長(24)はインボイス制度導入に伴い、対応の領収書が発行できるよう券売機の設定を変更するなどの作業に迫られました。

店長は、「インボイス制度への理解を呼びかける立場の財務副大臣が税金滞納をしていては、制度への信用も深まらないのではないか。辞任は当然だ」と憤っています。

2023年9月の内閣改造後、神田氏で3人目となる政務三役の辞任に、有権者の政治不信は募るばかりです。

岩手県盛岡市で酒小売業を営む50歳代の男性経営者は、「コロナ禍で売り上げが5割以上減少したが、在庫管理を徹底するなどして売り上げの回復に努めてきた。我々は生きるか死ぬかの世界で商売している。政治家も覚悟を持って仕事をすべきだ」と語っています。

税金を納めましょうという立場にある財務省の副大臣がこのような人だったことに驚きですが、同業者である税理士であることにとても驚きました。

同業者として恥ずかしい限りですし、こういったことで税理士の信頼が失われることを考えると腹立たしいです。

自民党も人材不足なのでしょうが、身元調査をきちんとした方が良いのではないでしょうか?

このような方が、衆議院議員選挙に出ること自体おかしいとは思いますが。

この方は、報道等によると、ダブルマスター(以前は大学院に2つ行くと税理士試験が5科目とも免除となり税理士試験を受けずに税理士になれる)で税理士になった方で、世の中の税理士の不祥事等で国税OBが多いことを考えると、税理士の登録制度や更新制度をゼロから検討しないといけない時代になっているのではないかと改めて感じた事件でした。

神田財務副大臣の知人が自動車税など200万円を立て替えし返済求められても応じていないことについて、あなたはどう思われましたか?


「キャリアアップ助成金」の代理申請で2,300万円を詐取した社労士を逮捕!

毎日新聞 によると、非正規労働者の待遇改善に取り組む事業者に支給される「キャリアアップ助成金」など国の補助金約2,300万円をだまし取ったとして、大阪府警は、先日、元社会保険労務士(39)を詐欺の疑いで逮捕しました。
元や社会保険労務士は事業者の代理で申請を繰り返して報酬を得ていたとされ、大阪府警は業者側の関与の有無も調べています。

キャリアアップ助成金は、事業者が非正規労働者を正社員にしたり、給与をアップしたりした場合、申請に基づいて国が補助する制度です。

逮捕容疑は、社会保険労務士だった2016年8月~2018年10月、大阪府内にある複数社の助成金申請を代行しましたが、非正規の従業員を正社員化したり、健康診断を受けさせたりしたとする虚偽の書類を作り、大阪労働局に提出してキャリアアップ助成金約1,700万円を詐取した疑いです。
また、人材育成制度を導入した事業者を支援する国の補助金「企業内人材育成推進助成金」(名称は当時)約600万円をだまし取った疑いが持たれています。
元社会保険労務士は「間違いない」と容疑を認めているそうです。

キャリアアップ助成金などを巡っては、社会保険労務士ら代理人による申請で不正受給が相次いでいることが、会計検査院の調査でも確認されています。
調査で見つかった不正受給額は総額で数千万円に上るという情報もあり、厚生労働省では不正があった場合の代理人の情報を労働局間で共有しているそうです。

要件が厳しかったり、書類の提出が多かったりすると、使える人や使う人が少なくなり、助成金などの意味があまりなくなりますし、かと言って、緩すぎると、こういった案件が出てくるので、なかなか制度設計として難しい話しのように思います。
もちろん、士業がこういった不正に加担することは決してダメだということは、言うまでもありませんが。
どれくらいやっているのか分かりませんが、補助金や助成金は、事後的に、効果の測定や不正がなかったかどうかのチェックが必要というのは間違いないでしょうね。

「キャリアアップ助成金」の代理申請で2,300万円を詐取した社労士が逮捕されたことについて、あなたはどう思われましたか?


社労士向けのクラウドサービスが重いサイバー被害で復旧遅れや顧問料減!

日本経済新聞によると、国内最大の社会保険労務士向けクラウドサービス「社労夢」が受けたサイバー攻撃の波紋が広がっているようです。
社労士が一時、顧問先の企業の社会保険料や給与を正確に計算できず、企業から顧問料の減額を迫られた例もあるそうです。

「全ての業務が進められなくなった」と、2,700以上の社労士事務所が利用する「社労夢」を手掛ける大阪のシステム会社、エムケイシステムがランサムウエア(身代金要求型ウイルス)の攻撃を受けた2023年6月、SNS(交流サイト)上で社労士の悲鳴が相次ぎました。

社労夢の利用事務所が管理する事業所は約57万です。
クラウド上で給与履歴や勤務表など顧問企業の従業員情報をまとめて見られるのが特徴で、給与の自動計算や社会保険の手続きをする機能も提供しています。
エムケイは幅広い手続きや契約に対応する仕組みをいち早く整え、首位に立ちました。

社労士が被った被害は多岐にわたります。
大阪市のある事務所は勤務時間や年齢情報が分からず、顧問企業の従業員の給与計算ができなくなりました。
数百人いる従業員の情報を1人ずつエクセルに入力して計算し、しのいだそうです。
別の事務所は6月の支払日に間に合わず、前月と同じ給料を支払い、後日調整する措置をとったようです。

6月は社労士にとって通常の給与に加え、賞与の支払い、労働保険料の申告や1年間の社会保険料の基本となる報酬を決定するための書類提出が重なる繁忙期です。
都内のある社労士は「体感の仕事量は通常の3〜4倍だ」と強調しています。
繁忙期のサイバー被害により、長時間残業を強いられる社労士は少なくなかったようです。

関係者によると、企業から顧問料の減額という事実上の賠償を求められた社労士事務所が複数あり、その一部は減額を受け入れたそうです。

エムケイは6月30日以降は一部のサービスを順次再開しましたが、ある社労士は7月に入っても「つながりにくかったり処理速度が遅かったりする不具合が残る」と指摘しています。
「サイバー攻撃を受けて立ち上がった臨時のシステムに入力したデータを本来のシステムに移す作業もスムーズとは言えない」といっています。

エムケイは、再発防止に向けて「外部の専門機関と連携して今後の情報セキュリティーの強化につとめる」としています。

社労夢では従業員の個人情報やマイナンバーも管理しています。
エムケイは、先日、「調査の結果、個人情報の漏洩は確認されなかった」と公表しましたが、サービスを利用していた三井金属や東急のグループ会社ではアルバイトや正社員の情報漏洩リスクを開示しました。

近年は1社のサイバー被害が芋づる式に広がるケースが目立ちます。
2021年7月にはロシア系ハッカー集団が、米IT(情報技術)企業カセヤが提供する法人向けソフトの脆弱性を突き、世界各国のソフトの利用企業を攻撃しました。
カセヤによると最大で約1,500社が影響を受けた可能性があります。

国内では2023年6月8日に約1,100社のLPガス事業者が利用するシステム「クラウドAZタワー」を提供するパーパス(静岡県富士市)がサイバー被害を受け、システムを全面停止しました。
利用する各事業者は、検針や請求などの業務で影響が出ました。

サイバー被害の法務に詳しい山岡裕明弁護士は「(クラウド経由でソフトを提供する)SaaS(サース)の普及でこうした大規模被害が今後は増える」と話しっています。
一般的にSaaS事業者は損害賠償などの責任を制限する条項を契約に入れており、「繰り返し注意喚起された脆弱性を長期間放置するなど悪意や重過失が認められなければ、賠償金額は一定にとどまる可能性が高い」と話しています。

一方、ソフト利用者とエンドユーザーとの間ではそうした契約がない場合もあり、一方的に賠償などを負うことになりかねません。
山岡氏は「ソフト提供業者と同じく責任を制限する契約条項を顧客と結んでおくことが望ましい」と指摘しています。

クラウドサービスは安全と思っている方も多いでしょうから、改めて、こういったリスクも考えないといけないですね。
我々も、会計ソフトや税務申告ソフトが使えないと仕事になりませんし。

社労士向けのクラウドサービスが重いサイバー被害で復旧遅れや顧問料減があったことについて、あなたはどう思われましたか?


成年後見人の立場を悪用して3人の口座から7,200万円を着服した弁護士を起訴!

2023年05月31日(水)

成年後見人の立場を悪用して7,200万円を着服した罪で、京都弁護士会の元弁護士の男が起訴されたようです。

罪を問われているのは、京都弁護士会の元弁護士(71)です。

元弁護士は7年前から2022年にかけて、成年後見人などで3人の口座の管理を任されていましたが、その立場を悪用したのです。

元弁護士は、合わせて7,200万円を着服した罪に問われています。

元弁護士が着服したとされる金は、どこへ行ったのでしょうか?
裁判では、検察側が以下のように指摘しています。
検察側:
着服した現金については経費の支払いや返済などにあてて、残金はカバンに入れて保管し遊興費に使った。

元弁護士は、起訴内容を認めています。

弁護士であった方がどういう意識で着服しているのかよく分かりませんが、管理している口座のお金は自分のものだと思っているのでしょうか?
弁護士の方でもこういうことを起こすわけですから、誰に頼めばいいんだろうか?となってしまうのではないでしょうか?
士業の信用の失墜につながりますので、本当にこういうことはやめてほしいですね。

成年後見人の立場を悪用して3人の口座から7,200万円を着服した弁護士が起訴されたことについて、どう思われましたか?


社労士の女性がコロナ雇調金不正で3,000万円詐取か?

読売新聞によると、国の雇用調整助成金(雇調金)約400万円をだまし取ったとして、警視庁は、先日、社会保険労務士の女性(52)(東京都品川区)、中古車販売業の男性(48)(埼玉県吉川市)の2人を詐欺容疑で逮捕しました。
警視庁は社労士の女が2020年から約10社に不正受給を指南し、約3,000万円を詐取したとみて調べています。

発表によると、2人はコロナ禍の2021年3~7月、男が営む中古車販売会社の従業員2人が半年間休業したとする虚偽の書類を国に提出し、雇調金約400万円を詐取した疑いです。
社労士の女は1回の申請につき手数料8万円と、受給額の2割を報酬として受け取っていたそうです。

雇調金は企業が従業員に支払う休業手当の一部を助成する制度で、コロナ禍を受け助成率や上限額が引き上げられています。

やはり、こういう方がいらっしゃいますね。
雇調金は雇用保険に入っていない企業等まで支給して、原資が枯渇していますので、どんどん調査して、不正分は取り戻してほしいですね。
同じ士業として、不正に手を染める士業の方が出てくるのは本当に残念です。

社労士の女性がコロナ雇調金不正で3,000万円詐取していたことについて、どう思われましたか?


Authense法律事務所が弁理士法人と税理士法人を傘下に!

2022年12月09日(金)

日本経済新聞によると、弁護士法人Authense法律事務所(東京都港区)は2023年1月、商標出願代理件数で国内トップの弁理士法人と、小型の税理士事務所をグループ傘下に取り込むそうです。
「Authense(オーセンス)」を共通ブランドに掲げ、法務、知的財産、税務などに関するサービスをワンストップで企業に提供します。

はつな弁理士法人(東京都千代田区、所属弁理士7人)、日本橋税務会計事務所(東京都中央区、所属税理士3人)とそれぞれ「グループ法人化契約」を結びました。
2023年にそれぞれ「Authense弁理士法人」「Authense税理士法人」に改称し、各代表者が弁護士法人が開くグループ会議に参加します。

はつな弁理士法人は2021年の商標出願代理件数が6,700件超で、国内の弁理士事務所で最多です。
代表の五味和泰弁理士は2016年に人工知能(AI)で顧客の商標登録作業を支援するスタートアップ、cotobox(東京都千代田区)を立ち上げ、現在は同法人と連携しています。

現行法では弁護士法人への出資は弁護士に、弁理士法人への出資は弁理士に限られるなどのルールがあるため、各法人は資本関係は持てません。
売り上げや利益も独立採算を継続しますが、同じブランド名を掲げるグループとして顧客企業に総合的な法律サービスを提供する体制を整えます。

Authense法律事務所は2005年、弁護士ドットコム創業者の元栄太一郎氏が弁護士として設立し、現在は弁護士66人を含む230人の規模です。
現在は社会保険労務士法人、コンサルティング会社などでオーセンスグループを形成しています。
弁理士法人と税理士法人が加わることで、グループ全体の規模が270人規模となります。

将来的には、こういった同じ名前を掲げるグループでワンストップでサービスを提供するのが主流になっていくんでしょうね。
お客さんからすると、業際のことはよく分からず、一つのところに頼んですべてやってくれるところが便利でしょうから。

Authense法律事務所が弁理士法人と税理士法人を傘下におさめることについて、どう思われましたか?


「殺すぞ」「アホか」と奈良税務署幹部が女性税理士に暴言、暴力!

毎日新聞によると、大阪国税局奈良税務署(奈良市登大路町)の副署長だった50代男性が2022年9月中旬、近畿税理士会奈良支部との懇親会で、女性税理士に「殺すぞ」などと暴言を繰り返し、背中や肩を平手でたたく暴力も振るっていたことが関係者への取材で判明したようです。

男性は泥酔状態だったとされ、「酒に酔っていて不適切な言動に及んだことを全く覚えていない」と話しているそうです。

男性は問題発覚後、大阪国税局総務部付に異動しました。
国税局は近く、男性を国家公務員法違反で処分する方針です。

関係者によると、懇親会は2022年9月12日夜に奈良市内で開催され、約20人が参加しました。
奈良税務署側は署長も出席していました。
男性は懇親会の開始から間もない午後6時ごろ、隣の女性税理士と確定申告の業務について会話していた最中にからみ始めたそうです。
相当量の日本酒を飲んでいたとされます。

男性は机をたたきながら、「しょーもないことを言ってくるな」「絶対に許さないからな」と発言したようです。
「殺すぞ」「アホとちがうか」と暴言を繰り返し、女性の背中や肩を平手で何度もたたいていたことも確認されました。
女性にけがはなかったようですが、精神的ショックを受けているそうです。

女性税理士は確定申告を巡り、税務署に税理士会側のさまざまな要望を伝える担当者の一人でした。
目撃情報などによると、男性は税理士会側の要望に不満を抱いていたとみられ、一方的に激高していました。

署長ら税務署側の出席者は別の席にいたため、一連の言動に気付いていなかったとされています。

女性は税理士会を通じて国税局に被害申告し、問題が発覚した模様です。

大阪国税局は毎日新聞の取材に対し、「事実関係を確認した上で厳正に処分する」としています。

あるまじき行為ですね。
お酒の場で、本音が出たんでしょうね。
懇親会だけではなく、意見交換の場もあると思うのですが、そこで話し合えばいいのではないかと思います。
内部の人間だけではない懇親会の場で、言ったことを覚えていないほど飲むのでしょうか?
こういう人でも、税務署をやめたあとは税理士登録できるんでしょうね。
制度を見直してほしいですね。

「殺すぞ」「アホか」と奈良税務署幹部が女性税理士に暴言、暴力を行ったことについて、どう思われましたか?


「判決」「裁決」「判例」の違いは?

ソリマチの税務ニュースによると、我々税理士に対する相談事や税務調査の際の折衝において拠り所とするものが「税法」です。
しかしながら、法律というものは「税法」に限らず、取り扱いを明示しているものではなく、基本的な考え方を示すにとどまっています。
これを補完するために「施行令」や「施行規則」というものも準備されておりますがこちらも法の保管という位置づけに過ぎません。

一方でこれらの法の下、行動をし、結論付けられた結果があります。
これらが「判決」「裁決」「判例」です。
いずれも具体的ケースにおいてどの様に法が解釈され適用されたかということが詳細に示されており、実務上大きな拠り所となります。
近年「裁決」の出たタワマン節税をはじめ、これらの具体事例が今後の税務判断に影響を与えるのです。

<判決>
「判決」は皆様も新聞やニュース、ドラマなどでも耳にしたことがあるのではないでしょうか?
こちらは「裁判所が下した判断の結果」を指します。
それゆえ、「東京地裁で認容」や「最高裁で棄却」などというように実際の裁判が行われた裁判所と合わせて結果が報じられます。
ちなみに、税金に関する争いに対してはいきなり裁判になることはありません。
まずは、「裁決」を経た上で不服が残る場合に訴訟を提起し裁判に移行します。
言い換えれば「判決」は数回に渡り争われた結果ですのでより強い拠り所となります。

<裁決>
一方、「裁決」は聞きなじみがない言葉かもしれません。
こちらは「裁判所」ではなく「審判所」という行政法上の法律関係の訴訟を扱う機関が下した判断です。
国税に関しては「国税不服審判所」という機関がこれを扱います。
納税者は税務署などが行った更正・決定などの課税処分等に不服があるときはその処分や変更を求めて不服申し立てを行うことができます。
その申し立てにつき審判所にて調査及び審理を行った上での判断の結果が「裁決」です。

<判例>
最後に、「判例」は、過去に最高裁判所が下した個別判断である「判決」をまとめたものになります。
「判決」はあくまで個別事案に対しての判断となるわけですが、「判例」として似ている「判決」をまとめることによって、より強い根拠をもたらすのです。

それぞれについての違いを認識していただくと、「判例」>「判決」>「裁決」の順により強い根拠を持つことがご理解いただけるでしょう。
これらが用いられる場面は、税務調査や課税リスクのある取引を行う際など限られているかと思います。
しかしながら、限られた場面であるからこそ、正しい理解の下で結論を導く拠り所として向き合っていきたいですね。

これまでお伝えしてきた拠り所ですが、「判決」も「裁決」も日々新しいものが出てきます。
これまでのものと類似する判断であれば拠り所をより強固なものにすることとなります。
一方、これまでの拠り所を大きく変える「判決」や「裁決」も出てきます。
私たちは常に最新の「判決」「裁決」を学んでいく必要があるわけです。

そもそも争いはないに越したことはないでしょう。
しかしながら、税務調査の場面等で理不尽な指摘を受ける可能性もあります。
税務署は法の専門家ではありません。
間違った指摘には根拠を持った反論が必要です。
争いになる前に、過去の「判決」「裁決」「判例」を正しく理解し、適切な対応を行わないといけません。

これらの違いを的確に答えられるかどうかが、税務調査に強い税理士であるかどうかを見抜く一つの問いかけかもしれません。

税理士としては、当然、何かの判断をしたり、税務調査での指摘に対して反論したりするときなどに、税法を確認したり、「判決」「裁決」「判例」を確認したりします。
納税者の方は、税務は黒か白かがはっきりしていると思っている方が多いのかもしれませんが、税法はバチっと規定しているものは少なく、意外と判断に困るものも多いのです。
そのときに、書籍などから入ることも多いのですが、最終的には、条文や「判決」「裁決」「判例」にあたるようには心掛けています。
反論として、「判決」「裁決」「判例」などを出すと、それであっさりと終わることもあります。
そこが、事務所としてもノウハウにもつながっていきますから。

「判決」「裁決」「判例」の違いは?について、どう思われましたか?


2億4,000万円超を横領した弁護士を逮捕!

テレビ熊本によると、遺産整理の代理人の立場を利用し預り金2,300万円余りを私的流用したとして、弁護士の男が業務上横領の疑いで逮捕されました。

被害総額は2億4,000万円を超えるとみられていて、警察は余罪があるとみて調べを進めています。

業務上横領の疑いで逮捕されたのは、住所不定本籍熊本市の弁護士(49)です。
警察によると、弁護士は、2021年11月、熊本県八代市の夫婦(60代)から依頼された遺産整理の代理人の立場を利用し、管理していた相続財産約2,370万円を横領した疑いです。

被害者夫婦は、2021年10月に亡くなった家族からの相続財産約5,000万円の整理を弁護士に依頼していました。

2022年2月に連絡がつかなくなり、警察に相談したことで事件が発覚しました。

先日、警察が福岡県福岡市内のホテルにいた弁護士を発見し逮捕しました、
調べに対し弁護士は容疑を認め「競馬や私事に使った」と供述しているということです。

熊本県弁護士会によると、この弁護士の私的流用による被害は、これまでに11件2億4,000万円を超えるとみられています。

警察は夫婦から受け取った残りの預り金についても横領したとみて調べを進めるほか、余罪があるとみて捜査を進める方針です。

毎年、このような弁護士が何名か出てきますね。
弁護士なのに、このようなことをするとどうなるか分からないのでしょうか?
弁護士は、お金を預かっていたり、弁護士の口座にいったんお金が入金されたりするのだと思いますが、自分のお金のような錯覚に陥るのでしょうか?

2億4,000万円超を横領した弁護士が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


依頼人の高齢女性の遺産など約4億6千万円の横領や詐欺等の罪の元弁護士が起訴内容を一部否認!

東海テレビによると、依頼人の遺産など約4億6,000万円を横領したり詐取したなどの罪に問われている名古屋市の元弁護士の男は、先日の裁判で起訴内容を一部否認しました。

名古屋市瑞穂区の元弁護士(59)は、2022年3月までに代理人を務めていた会社の資産や、依頼人の高齢女性の遺産など計約4億6,000万円を横領したり、だまし取ったりしたなどの罪に問われています。

先日の裁判で、弁護側は会社の資産の横領などは認めたものの、高齢女性の遺産2億3,600万円の詐欺や横領については「債権が存在すると思い手続きしただけ」などと否認しました。

続く冒頭陳述で検察側は、高齢女性への詐欺について「『あなたの預貯金が暴力団に狙われている』とウソを言い現金をだまし取った」などと指摘しました。

なお、元弁護士は、2021年10月の初公判では認否を留保していました。

毎年、何名か横領した弁護士が出てきますが、毎回、こういったことがあると、誰を信じて良いのか分からないと感じてしまいましね。
弁護士も人数が増えて、競争が厳しいのでしょうが、横領等をしても良いということには決してなりません。
本当に、こういったことがないようにしてほしいですね。

依頼人の高齢女性の遺産など約4億6千万円の横領や詐欺等の罪の元弁護士が起訴内容を一部否認したことについて、どう思われましたか?


顧客のマイナンバーを元勤務先から持ち出した疑いで税理士らを逮捕!

毎日新聞によると、元勤務先の税理士事務所から顧客のマイナンバーを含む営業情報を不正に持ち出したとして、京都府警は、先日、京都市下京区の税理士事務所の代表の税理士(39)と同事務所アルバイト(33)を、不正競争防止法違反(営業秘密の領得)とマイナンバー法違反(個人番号の取得)の両容疑で逮捕しました。

京都府警は顧客を奪う目的だったとみています。

逮捕容疑は2020年6月下旬、共謀して2回にわたり、2人が当時勤務していた京都市中京区の税理士法人で、営業秘密に当たる顧客2社の財務情報や、その社員10人分のマイナンバーを含む給与情報などを、パソコンから外付けハードディスクにコピーして持ち出したとしています。
ともに容疑を認めているそうです。

京都府警によると、2人は直後の6月30日に税理士法人を退職し、その後現在の事務所を設立しました。

2020年10月ごろ、税理士法人で顧客の解約が相次いだため社内調査を実施したところ、顧客情報を管理していたパソコンから情報を持ち出した形跡が見つかり、2021年3月に京都府警に相談していました。

税理士は、税理士法人では課長職で、顧客情報が保存されているパソコンへのアクセス権限を持っていました。

京都府警によると、他にも9社の情報が持ち出された形跡があるようです。
今後、情報を営業活動に使用したのかも含め、調べを進めます。

多かれ少なかれ、税理士業界ではあることのように思いますが、逮捕されたというのは、初めて目にしました。
逮捕された税理士なども、おそらく逮捕されるとは思っていなかったでしょう。
税理士事務所の経営者は、職員の退職に伴い、顧客も持っていかれるのが悩みやリスクだと思いますが、逮捕の可能性があるということが公になったことは良いことかもしれませんね。
ただし、税理士事務所を選ぶのはお客さまですから、退職者を選ぶ場合があることは当然あります。
税理士事務所や税理士法人との契約とはゆえ、お客さまと普段接しているのは、所長などではなく職員のことが一般的には多いでしょうから、当然、そういうケースは出てくると思います。
そこを極力なくすように仕組みを作っていくのが、所長などの能力だとは思いますが。

顧客のマイナンバーを元勤務先から持ち出した疑いで税理士らが逮捕されたことについて、どう思われましたか?


資格なしに税務書類作成した会社役員を税理士法違反の疑いで逮捕!

NHKによると、税理士の資格がないのに委託を受けた会社の税務書類を作成したとして、札幌市の会社役員が税理士法違反の疑いで逮捕されようです。

逮捕されたのは、札幌市北区の会社役員(64)です。

警察の調べによると、会社役員は税理士の資格がないのに、2021年2月までのおよそ2年間にわたって札幌や旭川などの7社から委託を受け確定申告の書類を作成したとして税理士法違反の疑いが持たれています。

みずから代表を務める会社には、顧客からあわせて800万円以上の報酬が支払われていたということです。

会社役員は別の脱税事件でも、架空の経費を計上した確定申告の書類を提出したとして法人税法違反などの罪ですでに起訴されています。

警察は認否を明らかにしていませんが、無資格で書類の作成を繰り返していたとみて捜査するとともに、脱税の指南をしていなかったかどうかも調べることにしています。

いまだにこういう『にせ税理士』と言われる方がいらっしゃいますね。
頼む方も、なぜ税理士でない方に頼むのだろうかと思いますが、節税できるからということで一任していたものの、税務調査で架空経費が判明し、すべて『にせ税理士』に任せていたということで判明するんですかね。
税理士法に違反する『にせ税理士』に頼んだ経営者も何か罰するようにしないと、バレなければ得して、バレたら責任を押し付けるということになるのではないかと思います。

資格なしに税務書類作成した会社役員が税理士法違反の疑いで逮捕されたことについて、どう思われましたか?


国税OB側が所得隠しを「提案」と不服審判所認定したが国税OBは関与を否定!

産経新聞によると、大阪国税局OBの男性税理士(72)が代表を務める税理士法人が、顧問先の課税を不正に免れるため、所得隠しを提案していたと大阪国税不服審判所の裁決で認定されたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。
所得隠し額は約1億3千万円で、大阪国税局の税務調査で発覚しました。
国税OB税理士は取材に対し、関与を否定したようですが、専門家は税理士法に抵触する可能性を指摘しています。

関係者の話や関係資料などによると、税務調査の対象は、大阪府内の太陽光発電会社側が2016年、神奈川県内で実施した太陽光発電パネル設置工事をめぐる会計処理です。
発電会社がグループ会社から発注を受ける形で工事が実施され、2016年6月までにグループ会社から工事代金として約4億6千万円が支払われました。

うち約1億3千万円が神奈川県の補助対象で、2016年8月に神奈川県から補助金を受け取った発電会社は、補助金と同額を発注元のグループ会社に送金しました。
しかしながら、グループ会社は送金額は工事代金の値引き分だとして、2016年12月期の収益に計上しませんでした。

これに対し、国税局は、2社間で値引きの事前合意は確認できず、補助金の収益計上を免れるために値引きを偽装した悪質な所得隠しと判断しました。
グループ会社に2019年4月、重加算税を含む約4千万円を追徴課税(更正処分)しました。
同社は処分を不服として国税不服審判所に審査請求しましたが、2020年6月の裁決で棄却されました。

裁決では、値引きの事前合意を装った会計処理が、税務顧問だった国税OB税理士側の提案だったとも認定しています。
事前合意があったと装うため発電会社本体の帳簿を作成し直した上で、当初の帳簿を国税局側に見せないことや、以前の書類やデータを破棄することも国税OB税理士本人らが指示したと指摘しました。

関係者によると、グループ会社を合併した発電会社は裁決後、国税OB税理士側に損害賠償を請求しました。
2021年4月ごろ、国税OB税理士側が別の業務上の不備と合わせ、解決金2,800万円を発電会社に支払うことで決着しました。

国税OB税理士は取材に対し、所得隠しの提案を「していない」と否定しています。
解決金の支払いは認めましたが、理由は「消費税の手続きで失敗したため」と説明しました。
発電会社側の担当者は「お答えできない」としています。

税理士法人のホームページによると、国税OB税理士は大阪国税局で約30年にわたり法人調査などを担当し、退職後の約20年前から税理士として活動しています。

税理士法では、税理士が脱税や所得隠しを指南するなどした場合、業務停止など懲戒処分の対象になると規定しています。
大阪学院大の八ツ尾順一教授(租税法)は「税理士側の行為が事実ならば安直な上に悪質で、法に抵触する可能性もある」としています。

「税務のプロ」である国税局OBの税理士が、経験や専門知識を悪用し、顧問先の不正に加担する事例は後を絶ちません。
悪質な不正に関与した国税OB税理士が逮捕されるケースも目立ちます。

顧問先の企業に脱税を指南したなどとして、大阪国税局OBの税理士が2013年3月、法人税法違反容疑で大阪地検に逮捕されました。
立件された脱税額は約2億7千万円にのぼり、情報漏洩えいの見返りに国税局職員に現金を渡していました。

2020年12月には、新型コロナウイルス禍で収入が減った事業者らを支援する国の持続化給付金をだまし取ったとして、大阪国税局OBの元税理士が詐欺容疑で大阪府警に逮捕されました。
40件以上の不正受給の指南に関与し、給付金の一部を報酬として受け取ったとされています。

国税庁によると、2016年度~2020年度、税理士法の規定で税理士らが業務の停止や禁止といった懲戒処分を受けたのは計193件です。
5年間で最多の2018年度には処分が51件にのぼりました。
処分の多くが、虚偽内容の税務書類を作成して脱税や所得隠しに関与したケースでした。

<国税不服審判所>
国税局や税務署から独立した国の機関で、東京・霞が関の本部のほか、全国に12支部と7支所があります。
納税者の正当な権利利益の救済を目的に、課税処分などに対する審査請求について、3人以上の国税審判官などの議決に基づいて裁決を行います。

最近、脱税指南などでニュースになる税理士は国税OBが多いですね。
脱税ほう助って、税理士が一番やってはいけないことだと思うのですが、元々、国側で税金を取る立場にあった国税OB税理士が脱税ほう助をするなんて、国税局や税務署ではどういった教育がなされているんでしょうね。
早く、国税で一定期間以上勤務した職員が、試験もなく税理士に登録できるという制度を見直さないといけない、少なくとも、職業倫理の試験ぐらいは課さないといけないのではないでしょうか?

国税OB側が所得隠しを「提案」と不服審判所認定したが国税OBは関与を否定していることについて、どう思われましたか?


コンサルが所得隠しを指南し国税OBが申告を担当していたが廃業で「懲戒処分逃れ」!

読売新聞によると、経営コンサルティング会社(千葉県市原市)と顧問先の約50社が東京国税局の税務調査を受け、昨年までの7年間に計約20億円の所得隠しを指摘されたことが関係者の話でわかったようです。
経営コンサルティング会社の元社長が、「赤字法人」を使った税逃れを指南していました。

経営コンサルティング会社の元社長が指南した所得隠しで、税務申告の手続きを担っていたのは、元社長が実質経営していた税理士法人(千葉県市原市)でした。
所属する税理士3人はいずれも東京国税局OBで、税務調査の開始後に税理士を廃業し、懲戒処分を免れていました。

税理士法は、税理士が不正に関与した場合、国税当局が調査し、財務省が業務停止などの懲戒処分を行うと定めています。
処分時には、官報などで氏名や不正の概要が公表されます。

しかしながら、対象は税理士に限られ、今回廃業した3人の調査や処分、氏名などの公表は行われていません。
制度上、再び税理士に復帰することが可能なため、こうした廃業は「懲戒逃れ」として以前から問題視されています。

国税庁税理士監理室によると、廃業によって税理士に対する調査ができなくなった場合でも、税理士に復帰すれば調査の再開が可能です。
ところが、廃業中に関係者への口止めや口裏合わせを行う悪質なケースもあり、復帰後の調査で不正の裏付けが取れず、懲戒処分に至らないこともあるそうです。

税理士法人の3人の中には税務署長経験者も含まれ、こうした実態を熟知していた可能性があります。
3人のうち1人は取材に対し「お話しできない」と答えたようです。

税理士制度に関する著書のある浪花健三税理士は「懲戒逃れの横行を許せば、税理士制度への信頼が揺らぐ。調査中の廃業を認めないなど、“逃げ得”を防ぐ必要がある」と話しています。

年に何度か税理士が脱税指南に関わっていたというニュースなどを目にしますが、国税OBが多い(ほとんど?)ように思います。
一時期、公認会計士などが税理士登録できないようにする動きがありました(結果的にはなりませんでした。)が、その時から言っていますが、公認会計士や弁護士の税理士登録を排除するよりは、国税OBの無試験での税理士登録を見直した方が良いのではないかと思っています。
廃業すれば処分されないというのも以前からおかしいと言われていたところですが、それも改正が必要だと思いますし、税理士登録の在り方や、税理士登録後の更新制度みたいなものも考える時期に来ているのではないかと思います。

コンサルが所得隠しを指南し国税OBが申告を担当していたが廃業で「懲戒処分逃れ」したことについて、どう思われましたか?


納税者の個人データ持ち出した上席国税調査官を懲戒処分!

読売新聞によると、熊本国税局は、先日、私的な目的で部内のシステムを使い、知人や同僚の個人情報を閲覧したとして、熊本県内の税務署に勤務する上席国税調査官の男性(50歳代)を停職3か月の懲戒処分にしました。
なお、男性は同日、辞職しました。

発表によると、2018年6月~2021年2月、知人や同僚ら延べ266人分の氏名や住所、生年月日を閲覧したり、納税者の申告内容のデータを持ち出したりしていました。
また、インターネットの投稿サイトに知人を中傷する書き込みをし、名誉き損罪で罰金10万円の略式命令を受けていたそうです。
熊本国税局に対し、「その時々の感情で行った行為で、反省している」と話したそうです。

熊本国税局は、「税務行政に携わる公務員としてあるまじき行為。誠に遺憾で、深くおわびする」としています。

国税局の職員も、毎年、おかしなことをする方が何名か出てきますね。
名前も出ませんし、おそらく何年かすれば税理士登録ができるんですよね。
この辺りは、税理士法を改正して、税理士登録できないようにしてほしいです。

納税者の個人データ持ち出した上席国税調査官が懲戒処分となったことについて、どう思われましたか?


三菱UFJ銀行本店に「ニセ税理士」が勤務!

週刊新潮 によると、三菱UFJ銀行本店で「ニセ税理士」が堂々と働いているそうです。
無資格の者が税理士業務に携わる「ニセ税理士事件」について時折警察当局が摘発して報道もされますが、日本を代表する大企業が深く関わったケースは、おそらく過去に類例がないのではないでしょうか?

西川美和監督の映画「ディア・ドクター」の主人公は、笑福亭鶴瓶が演じるニセ医者・伊野治です。
山間部の寒村にある村営診療所で働くただ一人の医者として村民から慕われていた伊野は、ある出来事をきっかけに失踪しました。
その後、彼が医師免許を持たないニセ医者だと判明するが、それでも伊野を悪く言う村民はほとんどいませんでした……。
そんなストーリーの映画が公開されたのは2009年です。
一方、令和の現実世界に“発覚”したニセモノ騒動の舞台は、世界第5位の総資産額を誇る三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)傘下の三菱UFJ銀行です。
なんとその本店で堂々と「ニセ税理士」が働いているというのですから、事実は小説より何とやら、です。

問題の人物はKPMG税理士法人から三菱UFJ銀行本店に出向している30代前半の男性社員、西田公介氏(仮名)です。
ちなみにKPMGは世界四大会計事務所(BIG4)の一角を占める多国籍企業です。

「18年12月頃に出向してきた西田さんは三菱UFJ銀行本店のソリューションプロダクツ部ソリューションフィナンシャルグループに所属しており、同部署の職員はもちろん、同グループの職員も、彼のことは税理士だと思っています」
そう語るのは三菱UFJ銀行関係者です。

「その彼が実は“ニセ税理士”だと気づいたのは先月のことです。ある日、たまたまKPMGの関係者と話す機会があり、西田さんの話題になった時、その関係者が“西田さんは税理士ではない”と言うのです。彼が社内外で配っていた名刺にははっきりと『税理士』とありますし、本人も税理士を名乗っていたので最初はそんなことはあるはずがないと、信じられずにいました。しかし……」

この関係者が半信半疑で日本税理士会連合会のHPにある税理士情報検索サイトに彼の名前を打ち込んでみたところ、「該当するデータはありませんでした」とのメッセージが。

「念のため、連合会には電話でも問い合わせましたが、“その名前の税理士の登録はない。彼の職場での行為は税理士法違反にあたる”と言われました。最初は銀行に告発しようと考えました。しかし、もし銀行も組織ぐるみで関与していたとしたら……。大きな組織ですし、隠蔽されてしまったり私自身が不利益を被る可能性もあります」(同)

そこで、「週刊新潮」に情報提供するに至ったわけだそうです。
週刊新潮も独自に日本税理士会連合会に問い合わせたようですが、やはり彼の名前での税理士登録はなかったそうです。

「税理士名簿に名前のない者は税理士業務を行うことはもちろん、税理士を名乗ることも許されません。税理士法第52条では税理士でない者の税理士業務が禁止されており、これに抵触する場合は2年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科されます。また第53条では税理士でない者が税理士を名乗ることを禁止しており、これに反すると100万円以下の罰金を科されます」(日本税理士会連合会の担当者)

実際、無資格の者が税理士業務を行う「ニセ税理士事件」は過去に何度も摘発されており、悪質だとして逮捕されたケースもあります。

ちなみに税理士試験の科目には会計学科目と税法科目の2種類があり、会計学科目2科目、税法科目3科目の計5科目をパスすると合格となり、晴れて税理士になれます。
西田氏は一部の科目をすでにパスしている「科目合格者」ではあるようですが、
「科目を一部パスしていても税理士業務はできないし、税理士と名乗ることも許されません」(同)

一体なぜ日本を代表するメガバンクで「ニセ税理士」が働いているのでしょうか?
名刺に「税理士」と書かれていることについて西田氏本人に聞くと、
「僕はそれは分かんないです。上の……上の判断なので。僕は知らないです」

三菱UFJ銀行にも取材を申し込んだところ、文書で回答が寄せられようです。
「ご指摘を受けて調査したところ、名刺の肩書に税理士の表記があることが判明致しました。当行顧客又は第三者に対して税務アドバイス等の業務は提供しておらず、税理士法52条違反に当たるとの認識はございません」

事情を知るMUFG関係者によると、
「彼が税理士資格を有していないことは受け入れ時には分かっていたのですが、彼の前にKPMGから出向してきた人が全員税理士さんだったので、勘違いして、前任者の名刺の名前と連絡先だけを変えたものを作ってしまったようです」

KPMG税理士法人は、
「出向中の業務は税理士業務に該当しないことを確認しております」

揃って「税理士業務はしていない」と強調する両社ですが、しかし、彼の名刺には「税理士」と記載され、彼が銀行内外で「税理士」として振る舞っていたことは紛れもない事実です。
その彼が税理士業務に携わっていないとは、いかにも不自然な言い訳です。

先の三菱UFJ銀行関係者はこう話しています。
「彼は銀行内で税務の相談に乗るだけではなく、社外の人のいる席にも同席していたはずです」

そもそも、無資格者が税理士と名乗るだけでも税理士法違反になることは前述のとおりです。
「それは詐称であり、刑法上の問題に問われる可能性もあります」(税理士の浦野広明氏)

さらに奇妙な事実があるようです。
西田氏の知人によると、
「彼は17年頃にKPMGに入っているのですが、その前にも会計や税務を扱う会社で働いていました。その時にはすでに自分は税理士だと言っていましたよ」

そんな彼が三菱UFJ銀行に出向してきた際、“誤って”名刺に税理士と記載されるというのは驚くべき偶然と言う他ありませんが、あるいは、その裏に事の真相が隠れているのでしょうか?

「彼はどんな席などでも仕事を聞かれたら税理士と答えていました。だから彼の友人は皆、当然のように本物の税理士だと思い込んでいました」
西田氏の地元の知人男性はそう語っています。

「ただ、それが嘘だったとしても、“彼ならやりかねないな”としか思いません。彼の実家は会社を経営しているお金持ちで、小さい頃から欲しいものは何でも手に入る環境で育った。そのせいかワガママな性格で、自分の思い通りにするためなら平気で嘘をつくようなところがあるのです」

その私生活も決して褒められたものではなく、
「彼女がいるのに新しい女を探して乗り換え、さらに女を物色する、といったことを繰り返しており、女性を騙してトラブルになったことも。それでいて“子育て中の女性の活躍をサポートしたい”と語るなど、二面性を持っています」(同)

冒頭で触れた映画「ディア・ドクター」の予告編には、「人は誰もが何かになりすまして生きている」という言葉が出てくる。西田氏は自身のインスタグラムでセレブのような生活を自慢していたという。本誌が彼に取材した直後、そのインスタは非公開となったようです。

自分自身関係ないので詳しいことは分からないのですが、税理士の登録は、開業税理士、所属税理士、社員税理士(税理士法人のパートナー税理士のことです。)しかなく、企業に所属している場合、開業税理士として登録していたとしても、その企業の業務の一環として税理士業務はできないのではないでしょうか?
また、税理士は、2か所事務所禁止という厳しい決まりがあります。
そう考えると、税理士だとしても、企業に勤務している税理士が名刺に税理士ということを書くこと自体アウトな気がしますがどうなんでしょうね?
三菱UFJ銀行やKPMG税理士法人は、その辺りもきちんと説明してほしいですね。

三菱UFJ銀行本店に「ニセ税理士」が勤務していることについて、どう思われましたか?


顧客口座から4,000万円超を着服した行政書士に実刑判決!

産経新聞によると、財産を管理する女性の口座から現金4,635万円を引き出して着服したとして、業務上横領の罪に問われた行政書士(52)の判決公判が、先日、函館地方裁判所で開かれ、酒井孝之裁判官は懲役3年6月(求刑懲役5年)を言い渡しました。

判決理由で酒井裁判官は、「契約から2か月とたたないうちに着服し、事務所の運営経費や生活費、投資資金に充て、専門職の財産管理者としてあるまじき行為」と指摘しました。

判決によると、この行政書士は、2016年10月から約2年間、女性の口座から50回にわたって現金を引き出し、着服しました。

弁護士、司法書士、行政書士など、着服する士業が跡を絶ちませんね。
フロフェッショナルとしての自覚やプライドはないのでしょうか?
どの士業の業界も、人数の増加や法人数の減少などで厳しくなってきているのは分かるのですが、サービス内容や新しい仕事の創出などで仕事を取っていくべきで、決して横領などはしてはいけないのは言うまでもないと思いますが。

顧客口座から4,000万円超を着服した行政書士に実刑判決が言い渡されたことについて、どう思われましたか?


遺産2,400万円着服の弁護士を愛知県弁護士会が処分!

中日新聞によると、愛知県弁護士会は、先日、依頼人の遺産約2,400万円を着服したなどとして、愛知県弁護士会所属の弁護士(81)を業務停止1年6か月の懲戒処分にしたと発表しました。

愛知県弁護士会によると、この弁護士は高齢女性が2017年9月に亡くなると遺言執行者に就任し、遺言通りに遺産を分配する立場でしたが、1か月後に女性の預金口座を解約し、払戻金約2,400万円を、預り金を管理する口座でなく、通常業務で使う口座に送金し、全額を着服しました。

他の依頼者からの預り金の返済などに充てたそうです。
遺産を受けるはずだった団体の代表者と2021年1月に和解が成立し、頭金1,300万円は弁済したそうです。

他に、交通事故の損害賠償請求案件を受任したのに一方的に辞任し、書類も紛失したそうです。

愛知県弁護士会の井口浩治会長は「市民の信頼を大きく損なう行為で心よりおわびする」と謝罪しました。

弁護士も毎年何名か着服する人が出てきますよね。
おそらく、表沙汰になっているのは、氷山の一角なんでしょう。
残念ではありますが、倫理の研修も必要な時代になっているのではないかと思いますね。
職業的専門家として、プライドを持って欲しいです。

遺産2,400万円着服の弁護士を愛知県弁護士会が処分したことについて、どう思われましたか?


元弁護士が成年後見人の立場を悪用し2,100万円を横領!

読売新聞によると、成年後見人の立場を悪用し、現金2,100万円を着服したとして、京都地検は、先日、京都弁護士会の元弁護士(53)を業務上横領罪で在宅起訴したと発表しました。

起訴状では、元弁護士は2018年11月~2019年11月、成年後見人として保管していた預金口座から12回にわたって計2,100万円を着服した、としています。
京都地検は、認否を明らかにしていません。

成年後見人に選任した家庭裁判所が、業務の状況を確認したところ不正行為が疑われたことから、2020年5月に京都地検に刑事告発していました。

京都弁護士会によると、元弁護士は2020年7月に同会を退会したそうです。

毎年、何名かは、横領する弁護士が出てきますね。
社会的信頼のもとに、弁護士が成年後見人として選任されているんでしょうから、プライドを持って業務にあたって欲しいですね。
弁護士がこういった事件を起こすと、誰を信じて良いのか、誰を成年後見人として選任すべきかということになり、本人だけではなく、弁護士業界や、他の士業の業界にも悪影響を及ぼしてしまいます。
やはり、弁護士は人数が増えすぎて、食べていけない人がたくさん出てきているということなのでしょうか?

元弁護士が成年後見人の立場を悪用し2,100万円を横領していたことについて、どう思われましたか?


複数の税理士が関与した持続化給付金の不正受給疑惑で農林水産大臣が「JRAは厳正な対応を」と指示!

デイリースポーツによると、JRAの東西トレセン関係者が、新型コロナウイルスに関する持続化給付金を不正に受け取った疑いが浮上した問題で、先日、野上浩太郎農林水産大臣は「厳正な対応を」とJRAに調査を指示しました。
また、この件には複数の税理士が関わっているとみられ、仲介者を通じて熱心な勧誘が行われていたことが分かったようです。

野上農林水産大臣は、調教助手らによる持続化給付金の不正受給疑惑を受け、JRAに事実関係を把握するよう指示したと明らかにしました。
衆院予算委員会で「競馬への信頼を確保するため、不正受給があれば返還させるなど厳正な対応を取るよう指示した」と述べました。

委員会にはJRAの後藤正幸理事長も出席し、日本調教師会に調査を要請したと説明しました。
「必要な対応を取りたい」と語りました。

調教助手や厩務員を巡っては、レースの獲得賞金に応じて得られる報酬が新型コロナウイルスの影響で減少したとして、国の給付金を不正に申請し、受け取った疑いが浮上し、調教師会が返還を求めています。

他の記事によると、調教助手や厩務員は固定給をもらい、それに加えてレースの獲得賞金に応じた金額を受け取り、その部分を個人事業主として確定申告しているようです。
JRAのレースは無観客とかにはなったようですが、レース自体は減っておらず、収入が減ったのは、単にレースの成績が悪かっただけで、新型コロナウイルスの影響はまったくないということで、問題になっているわけです。
不正でかんぽを販売できなくなり、収入が減ったものの、新型コロナウイルスの影響はまったくないとされた郵便局の職員と同じですね。
熱心な勧誘をした税理士に言われるがまま持続化給付金を申請した方も多いのでしょうが、他人任せではなく、自分で納得したうえでやらないといけないですね。
こういうので稼いでいる税理士もどうかと思いますが、税理士の信頼性を損ねているわけですから、適性に処分してほしいですね。

複数の税理士が関与した持続化給付金の不正受給疑惑で農林水産大臣が「JRAは厳正な対応を」と指示したことについて、どう思われましたか?


沖縄のコロナ給付金詐欺で逮捕された税理士は「金に困って」勧誘?

沖縄タイムス社によると、沖縄県警特別捜査本部は、先日、国の持続化給付金100万円をだまし取ったとして、那覇市の税理士・行政書士の男(51)を詐欺容疑で逮捕しました。
共謀したとして、那覇市の会社役員の男性(54)、妻で自営業の女性(53)両容疑者(いずれも別の詐欺罪で起訴済み)を同容疑で再逮捕しました。
持続化給付金を巡る詐欺事件で現役税理士の逮捕は、全国初とみられます。

沖縄県内の詐欺事件での逮捕者は、この税理士が5人目です。
これまで逮捕された4人は、同容疑者の税理士事務所でうその内容で申請手続きを済ませており、同事務所を起点に不正受給が広がった可能性が高いようです。

逮捕容疑は2020年5月9日~19日に、県内在住の女性と共謀し、確定申告や売上台帳に虚偽の職業や売上金を記載して、女性名義の口座に給付金が振り込まれるよう申請し、100万円をだまし取った疑いがあります。
口座名義の女性は詐欺容疑で書類送検されました。

沖縄県警は捜査に支障があるとして逮捕した3人の認否を明らかにしていません。

先日、捜査本部は容疑者の自宅や那覇市久米の税理士事務所を家宅捜索し、那覇地検へ送検しました。

逮捕された税理士を知る人物によると、複数の知人や元顧客から借金を重ね、資金難に陥っていたそうです。
「お金に困っていて、そこに持続化給付金の話が舞い込んだ。手っ取り早く稼げると思ったんだろう」

2020年5月に持続化給付金制度が始まると、税務処理で面倒を見る飲食店関係者に電話し、申し込みを募ったそうです。
口コミで瞬く間に広がり、事務所前に列をなして手続きを待つ飲食業関係者が目撃されているようです。

ある飲食店オーナーは同容疑者から電話で誘われ、税理士事務所で手続きを済ませ、手数料として15万円を支払ったそうです。
その時、容疑者の隣にいた会社役員の容疑者から「従業員でも給付金申請ができる」と言われたが、思いとどまったそうです。

同容疑者は2009年に税理士事務所を開業し、2017年ごろに現在の那覇市久米の事務所に移り、同じ関西出身の会社役員と知り合ったようです。

手数料が億単位のようですし、行列ができていたくらいなので、かなりの数の法人や個人事業主の方がされているんでしょうね。
話しに乗った方もおかしいとは思わなかったんですかね。

沖縄のコロナ給付金詐欺で逮捕された税理士は「金に困って」勧誘していたことについて、どう思われましたか?


長野県松本市の弁護士が3,000万円の横領で長野県弁護士会が退会命令!

長野県弁護士会は、先日、同会所属の松本市の弁護士(34)が2018年、交通事故で重度の障害を負った県内の男性の成年後見人の立場を利用し、保険会社からの損害賠償金3千万円を横領したとして、退会命令の懲戒処分としたと発表しました。
松本市の弁護士は事実を隠すため、示談書や通帳の記載を偽装していたそうです。
男性側に謝罪し、全額を弁償したものの、私文書偽造・同行使容疑も含め犯罪行為に当たると判断しました。
長野県弁護士会は、刑事告発したかどうかは明らかにしていません。

長野県弁護士会によると、この弁護士は2016年9月から男性の代理人として交通事故の加害者側と示談交渉に当たり、2018年4月に保険会社から3千万円を預かり金口座に振り込ませました。
外国人で日本語での意思疎通が困難だった妻から委任を受け、2018年6月に男性の成年後見人に就任しました。
着手金や報酬金などの名目で2020年1月までに3回に分け、自らの業務用個人口座や法人口座に振り替えて横領しました。

長野県弁護士会は2020年5月、関係者からの告発を受け事実関係を調査しました。
この弁護士は事実を隠すため、男性を支援してきた社会福祉協議会や長野県弁護士会に対し、示談書や通帳を偽装して提出するなどしていたことが分かったようです。
裁判官や弁護士でつくる懲戒委員会が、先日、退会命令相当と議決しました。

退会命令は、除名に次いで重い懲戒処分です。
この弁護士は同会員ではなくなり、弁護士として活動できなくなります。
既に業務を停止し、担当事件は他の弁護士に引き継いだそうです。

中嶌知文会長は、先日、長野市の長野県弁護士会館で「重大な非行。被害者らに申し訳なく誠に遺憾」と謝罪しました。
今後、全会員対象の研修などで再発防止に取り組むとしました。

弁護士なので、私文書偽造がダメということは分かると思いますが、弁護士に限らず、こういうことがあると、成年後見人制度自体の意味がなくなってくるのではないかと思います。
人数が増えて、食えない士業が増えていることに起因していると思いますが、本当に、倫理教育や、担保提唱などをするようにしないと、今後も同じようなことが起こるでしょうね。

長野県松本市の弁護士が3,000万円の横領で長野県弁護士会が退会命令を出したことについて、どう思われましたか?


「誤った価値観」で遺言書を偽造した弁護士に有罪判決!

神戸新聞によると、法定相続人がいない故人の親族らと共謀して偽の遺言書を作成したとして、有印私文書偽造・同行使の罪に問われた兵庫県弁護士会所属の弁護士(43)の判決公判が、先日、神戸地裁でありました。
松井修裁判官は懲役2年、執行猶予4年(求刑懲役2年)を言い渡しました。

判決によると、弁護士は故人の親族ら2人と共謀して2020年1~2月、自筆証書遺言1通を偽造し大阪家裁に提出しました。
また、別の故人の親族2人と共謀して2020年4~6月、自筆証書遺言1通を偽造し同家裁に提出しました。

松井裁判官は、量刑理由で「自筆証書遺言の社会的信用を失墜させる悪質なもの」と指摘しました。
弁護士が依頼者に遺言の案を提示していたことなどから「主導的な立場だった」と述べました。

弁護士は被告人質問で、「(法定相続人がいない故人の)遺産が国に帰属するよりも、近しい人のものになるべきという誤った価値観を持っていた」と弁解しました。
経営する法律事務所の事務員に「おかしい」と指摘されたこともあったようですが、「手続きが進んでいたので思いとどまる勇気がなかった」と話していました。

兵庫県弁護士会は弁護士法に基づき、同会の独立組織に被告の懲戒請求をしており、今後処分されるそうです。

法定相続人がいない場合、遺産が国に帰属してしまうので、近しい人のものになるべきというのは分からなくもないですが、それは、当然、生前に対策をしておかないといけないことです。
当然、法律の専門家である弁護士の方だと分かることだと思いますが、なぜ、こういったことに走るんでしょうね。
弁護士が増えすぎて、なかなか食えない時代になっているのかもしれませんが、弁護士の資格を失ってしまうような行為をする理由が僕には理解できません。
弁護士だけではないでしょうが、こういった方々が増えてきているので、士業の方々も、残念ではありますが、毎年、きちんと倫理教育をしないといけない時代になっているのかもしれませんね。

「誤った価値観」で遺言書を偽造した弁護士に有罪判決があったことについて、どう思われましたか?


依頼者から預かった800万円を着服した元弁護士を横領罪で起訴!

産経新聞によると、依頼人から預かっていた現金800万円を着服したとして、大阪地検は、先日、業務上横領罪で大阪弁護士会所属の弁護士だった容疑者(38)を起訴しました。
大阪地検は認否を明らかにしていません。

起訴状などによると、元弁護士は兵庫県西宮市の70代女性から依頼を受けた訴訟関連手続きをめぐり、女性から供託金として預かっていた800万円を着服したとしています。

元弁護士は起訴内容とは別に、弁護士が任意加入する会派の口座から計約1,980万円を横領したとして2020年9月、大阪弁護士会から退会命令の懲戒処分を受け、弁護士としての活動はできない状態だそうです。

最近、弁護士の横領等も多いですね。
この前、たまたまネットで調べていると、香川県でも約180名もの弁護士がいらっしゃいますね。
数年前まで、公認会計士より少なかったと思いますが、知らない間に、香川県でも公認会計士の1.5倍くらいになっていますね。
弁護士の仕事が極端に増えているわけではないでしょうから、当然、人数が増えると食えない人が増えてくるのではないかと思います。
そうなると、こういったことが必然的に増えてくるんでしょうね。
あまり人数を増やし過ぎると、良くないんでしょうね。

依頼者から預かった800万円を着服した元弁護士が横領罪で起訴されたことについて、どう思われましたか?


行政書士が顧客の預金の着服を認める!

NHKによると、財産を管理していた顧客の口座から現金を引き出して着服したとして業務上横領の罪に問われている行政書士の男の初公判が函館地方裁判所で開かれ、男は起訴された内容を認めました。

函館市の行政書士(51)は、2018年4月から8月にかけて財産の管理を委任されていた70代の女性の銀行口座から合わせて270万円を引き出して着服したとして業務上横領の罪に問われています。

函館地方裁判所で先日開かれた初公判で、行政書士は「認めます」と述べ、起訴された内容を認めました。
このあと検察側は冒頭陳述で「クレジットカードの支払いが毎月100万円ほどあり、その支払いに困っていたことなどから被害者の口座から金を引き出して着服した」と指摘しました。

また、行政書士はこのほかにも女性の口座から3千数百万円を引き出し着服していたとして、2020年9月、業務上横領の疑いで追送検されていて、検察は2020年9月25日の裁判で今後、追起訴する方針を明らかにしました。

次回の裁判は2020年11月6日に行われます。

クレジットカードの支払いが毎月100万円ほどっていうのは、一体何に使っているんでしょうね。
こういう人がいるので、士業の信頼が失われていくのは残念ですね。
僕は公認会計士ですが、いわゆるCPE(継続的専門研修制度)の中で、毎年『職業倫理』を2単位以上取得しないといけないのですが、以前から『職業倫理』の研修受講義務化は必要ないのではないのかと思っていますが、残念ながら、こういう事件があると、毎年、すべての士業などの専門家に義務付ける必要もあるのではないかと思ってしまいますね。

行政書士が顧客の預金の着服を認めたことについて、どう思われましたか?


弁護士が遺言書を偽造!

NHKによると、相談者からの依頼で、亡くなった親族の遺言書を偽造するなどした罪に問われている兵庫県弁護士会の弁護士の裁判が神戸地方裁判所で始まり、弁護士は起訴された内容を認めたようです。

兵庫県弁護士会に所属する弁護士(43)は、依頼を受けた兵庫県洲本市の相談者など2組4人に、それぞれの亡くなった親族の遺産を相続させるなどの目的で遺言書を偽装し、2020年2月と6月に裁判所に提出したとして、有印私文書偽造などの罪に問われています。

神戸地方裁判所で開かれた先日の初公判で、弁護士は「間違いありません」と起訴された内容を認めました。

検察は冒頭陳述や証拠調べのなかで、「おととしごろから早く安定した収入を得たいなどとして、相談者に偽造を勧めるようになった。被告は『よほどのことがない限り筆跡鑑定は行われない。偽装とは分からない』などと話し、相談者は被告が作った案に従って遺言書を偽造した」と指摘しました。

一方、弁護側は「被告は報酬や相談料として1,800万円余りを得たが、すでに全額返還している。また、弁護士の資格を返上する手続を取っている」と述べました。

次回の裁判は10月30日に行われる予定です。

兵庫県弁護士会では、資格返上の手続きとは別に懲戒処分のための手続きを行っているということです。

安定した収入を得たいということで、法律の専門家である弁護士がこういうことをするということが信じられないですね。
バレるとどうかるかというのは、弁護士が一番分かっているような気がしますが。
一方で、相談者もおかしいなぁと思わないといけないと思います。
悲しいことですが、専門家ですら信用できない時代になっていますので、セカンドオピニオンも重要かもしれませんね。

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「8億円脱税」認定の弁護士ら2人に逆転有罪判決!

毎日新聞によると、個人の不動産取引を会社による取引のように装い、脱税したとして所得税法違反に問われた弁護士(78)と元妻の公認会計士(69)の差し戻し審で、東京地裁は、先日、弁護士に懲役2年6月、罰金2億円(求刑・懲役3年6月、罰金2億5,000万円)、公認会計士に懲役1年6月(同・懲役2年)の逆転有罪判決を言い渡しました。
野原俊郎裁判長は「計画的かつ大がかりで手が込んだ犯行」と述べました。

両被告は2010年に東京地検特捜部に逮捕・起訴され、2014年に東京地裁で無罪とされました。
しかしながら、東京高裁が2016年、1審判決を破棄して審理を地裁に差し戻す判決を言い渡し、2017年に最高裁で確定しました。

公判では、被告の知人らが役員だった会社の不動産取引が争いになり、1審判決は「弁護士が取引の利益を受け取ったとはいえない」としていました。

これに対し今回の判決は、弁護士が返済予定のない金銭を会社から受け取っていたことなどを列挙し、実質的に弁護士の支配下にあり、取引の利益は弁護士に帰属すると認定しました。
公認会計士も弁護士と共謀関係にあったとしました。

判決によると、両被告は共謀して2004年と2005年分の弁護士の所得税計約8億1,067万円を脱税しました。

有罪になったくらいなので、かなり悪質だったんでしょうね。
弁護士と公認会計士が共謀して行うなんて、同業者として、非常に残念ですね。
脱税ではなく、節税に知恵を絞ってほしかったですね。

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弁護士が遺産4,200万円を着服した疑いで逮捕!

関西テレビによると、大阪弁護士会所属の弁護士の男が、遺産の相続で預かっていた現金約4,200 万円を着服した疑いで逮捕されたそうです。

警察は、男が着服した金を借金の返済にあてていたとみて調べています。

業務上横領の疑いで逮捕されたのは、大阪弁護士会所属の弁護士(74)です。

警察によると、この弁護士は、成年後見人として依頼を受けていた70代の男性が死亡したため、男性の妻から遺産相続に関する業務を依頼されました。

しかし、男性の妻に遺産の引き渡しをせず、2018年に男性の口座から現金約4,200万円を自分の口座に移して着服した疑いが持たれています。

警察の調べに対し、この弁護士は「全額使い切ってしまった」と容疑を認めています。

警察は、この弁護士が着服した金の一部を借金の返済にあてていたとみて調べています。

弁護士としてあるまじき行為ですね。
世の中で一番法律を分かっているはずの弁護士がこのようなことをするのは信じられないですね。
やはり、大金を目の前にするともらいたいという欲望が芽生えるのかもしれませんが、そこは、職業的専門家としてのモラルやプライドで抑えて欲しいですね。
自らの行為で自らの業界の信用を落とすという行為は、本当にやめて欲しいですね。
本当に誰を信用してよいのか、分からなくなってしまいます。

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僧侶が「檀家を増やしたくて」無資格で税理士業務を請け負っていた!

岐阜県警は、先日、岐阜県本巣市の僧侶男性(71)を税理士法違反の疑いで岐阜地検に書類送検しました。

発表によると、男性は税理士でないのに、2018年3月1日頃から2019年3月11日頃までの間、グフ兼本巣市の事業主らの求めに応じ、8回にわたり、確定申告書作成などの税理士業務を行った疑いです。

男性は1回1万円から4万円で税理士業務を請け負っていたとみられ、「檀家(だんか)を増やしたくてやった」と供述しているそうです。

こういった『にせ税理士』に、僕らの業界は一定数仕事を奪われているんでしょうね。
会計事務所の勤務経験があると資格がなくても確定申告書の作成などは簡単にできるでしょうから、昔はあの人はもぐりの税理士をやっていたとか、あの税理士の父親はもぐりの税理士だったとか、顧問契約の引き合いがあって話を聞いていたら行政書士が決算・申告をやっていたとか色々と耳にしますので、国税庁にはもっと『にせ税理士』を取り締まってほしいですね。
有償か無償かを問わず、税理士業務は税理士でないとできませんので、依頼する方もその点は認識しておいてほしいですね。

僧侶が「檀家を増やしたくて」無資格で税理士業務を請け負っていたことについて、どう思われましたか?


5,000万円超の横領の疑いで行政書士を逮捕!

産経新聞によると、北海道警函館西署は、先日、財産を管理する女性の口座から引き出した70万円を着服したとして業務上横領の疑いで、函館市元町の行政書士(51)を逮捕しました。
女性の口座では他に約5,000万~6,000万円の使途不明金があり、同署は関連を調べています。

逮捕容疑は、平成30年7月までの約3か月間に、財産の管理を受託した女性(70)の貯金口座から150万円を引き出し、うち70万円を自分の口座に入れたとしています。
同署は認否を明らかにしていません。

同署によると、女性と行政書士が結んだ財産管理契約などの内容を不審に思った親族が女性の口座を確認したところ、使途不明金があり、同署に届け出ていました。

行政書士に限りませんが、年に何人かはこういった事件を起こす士業の方がいますね。
こういったことがあると、士業の業界の全体の信頼性を失うということを自覚して、業務にあたってほしいですね。
一般の方より信頼できるということで士業の方が選ばれているのでしょうから、そんなことも分からない方が士業をやっているということが残念でなりません。

5,000万円超の横領の疑いで行政書士が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


税理士政治連盟訴訟で原告主張の「会員でない」を認める判決!

毎日新聞によると、税理士会に入っているだけで政治団体「栃木県税理士政治連盟(栃税政)」に加入させられ、憲法で保障された思想・信条の自由を侵害されたとして、栃木県宇都宮市の税理士が会員でないことの確認などを求めた訴訟で、宇都宮地裁(伊良原恵吾裁判長)は、先日、「原告は入会の意思を明らかにしたことはない」として、会員でないとする原告側の主張を認める判決を言い渡しました。

一方で、栃税政が原告を事実上の会員として扱ったとし、「思想・良心の自由を害すると言えないわけではない」と指摘しましたが、「強制や不利益を伴うとまでは言えず不法ではない」と慰謝料の請求は棄却しました。

訴えたのは、関東信越税理士会栃木県連に所属する税理士(65)です。

判決によると、栃税政は規約で「県連に所属する会員をもって組織する」と定めており、この税理士は入会の意思がないのに、税理士登録した1983年から会費の振込用紙の送付が止まった2014年まで事実上、会員として扱われました。

この税理士は、栃税政が政治献金していることを指摘し、「思想信条の合致しない政治家を支持させられた」と主張しました。

これに対し、栃税政側は訴訟の終盤で「会員であったことはない」と原告側の主張を一部認めた上で、政治的自由の侵害は否定していました。

僕は、政治などに興味がないので、公認会計士としても税理士としても政治連盟には入っていない(僕の場合は、会計士協会や税理士会は入会の意思を問われたりしています。)のですが、半強制的な税理士会もあるんですね。
他の業界では、半強制的なところがあるように聞きますが。
この判決により、税理士会のみならず、その他の業界でも入会が強制されないものになって欲しいですね。

税理士政治連盟訴訟で原告主張の「会員でない」を認める判決があったことについて、どう思われましたか?


顧客45人以上の無資格の『にせ税理士』を逮捕!

 税理士の資格がないのに顧客の依頼を受けて税務書類を作成したとして、大阪府内の無職の男が逮捕されました。

税理士法違反の疑いで逮捕されたのは、豊中市の男性(43)です。

警察によりますと男性は、税理士の資格がないのに2017年2月から2019年3月までの間に顧客4人の依頼を受け、確定申告に必要な税務書類28通を作成した疑いです。

税務署から追徴課税された顧客が、男性に相談したところ「僕は分かりません。これ以上力になれません」などと言われ、その後、連絡がつかなくなったということです。

男性は簿記2級の資格を持ち、顧客は45人以上いたということで、2007年以降の売り上げは約3,000万円に上るとみられています。

調べに対し男性は、容疑を認めているということです。

昔は会計事務所の元職員で『にせ税理士』をやっている方が多かったと聞いたことがありますし、これって『にせ税理士』ではないのだろうか?と思ったことが何度かありますが、どんどん取り締まってほしいですね。
税理士業務は、有償であれ、無償であれ、基本的に税理士しかできないことになっておりますので。

顧客45人以上の無資格の『にせ税理士』が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


国税OBから「陣中見舞い」の現金を受け取った国税幹部4人を懲戒処分!

 国税OBの税理士から現金計12万円を受け取ったとして、東京国税局は、先日、幹部職員4人を戒告の懲戒処分にし、発表しました。
他に2人も、同じOBから計約1万2千円分の飲食接待を受けたとして厳重注意としました。
6人は現在、国税庁と東京・大阪・名古屋の各国税局の課長級以上だそうです。

発表によると、4人は東京国税局管内の税務署で署長や副署長、総務課長の立場にあった2014年2月から2017年2月、来署したOBから「確定申告の陣中見舞い」として、1回当たり現金2万円から3万円を受け取りました。
現金は菓子購入や懇親会などに使ったそうです。

国税OBはこの署で副署長を務め、都内の署長を最後に2012年に退職しました。
「確定申告が繁忙期で大変だと知っていたので、少しでも助けになればと渡した」と説明しているようです。
2016年と2017年に3万円ずつ受け取った当時の総務課長は、かつて国税OBと上下関係でした。

また、厳重注意を受けた2人は、国税局課長だった2018年3月と10月、この国税OBと居酒屋に2次会に行き、それぞれ1回あたり約3千円の飲食費を負担してもらったそうです。

いずれも、国税OBに便宜を図る行為などは確認されなかったとしています。
会見した東京国税局の中山隆介総務部長は、「庁舎内でOBから現金を受領したのは言語道断」と話し、陳謝しました。

国税局の職員もOBもモラルが低すぎますね。
そもそも利害の対立する関係にある国税局職員と税理士の間で、金銭のやり取りや、接待が行われるというのは、客観的に見ると、完全にアウトですよね。
意図があるかないかというのは、確認することはできませんし、第三者から見ると関係ないと思います。
やはり、国税局に勤めていた職員が税理士登録できるという制度をそろそろ見直す時代に来ているのではないかと思います。

国税OBから「陣中見舞い」の現金を受け取った国税幹部4人が懲戒処分となったことについて、どう思われましたか?


修繕費を水増し請求した元税理士を脱税容疑で告発!

 法人税など計約2,300万円を脱税したとして、大阪国税局が不動産会社(大阪府吹田市)など計5社と、各社の社長(70)を法人税法違反などの疑いで大阪地検に告発していたことが、先日、関係者への取材で明らかになったようです。
社長は税理士でしたが、2018年12月に廃業しているそうです。

関係者によると、社長は2013年10月~2017年4月に、所有するマンションや集合住宅の修繕費を取引先に水増し請求させるなどの手口で、法人所得計約1億2,000万円を隠したとされます。
取引先に請求額を振り込んだ後、水増し分の払い戻しを受けていたようです。
重加算税を含む追徴税額は計約3,100万円とされ、既に大半を納付しているようです。

税理士としてやってはいけないことをやっていますね。
こういう行為が、税理士の信頼性を引き下げることになりますので、本当にやめて欲しいですね。
利益が出ているのであれば、税理士として、脱税ではなく、良い節税対策をして欲しいと思います。

修繕費を水増し請求した元税理士が脱税容疑で告発されたことについて、どう思われましたか?


はれのひ元社長が銀行に「税理士がミス」と虚偽説明!

 振り袖の販売・レンタル業「はれのひ」(横浜市)=破産=が売上高を粉飾した決算書類で銀行から融資を受けたとされる事件で、詐欺容疑で神奈川県警に逮捕された同社元社長(55)が、平成28年に債務超過を報告した決算書について銀行から理由を問われた際、「税理士が仕訳ミスをしていた」などと虚偽の説明をしていたことが、先日、捜査関係者への取材で分かったようです。
 捜査関係者によると、同社は平成279月の決算で約4,800万円の売り上げを架空計上するなど、数期連続で資産超過状態を示す決算書を融資元の銀行などに提出していました。
 平成289月期の決算書では、前期の架空売り上げの修正などを余儀なくされたことから、金融機関からの借入金残高が約43,700万円に上るなど債務超過状態に陥っていました。
 元社長は、突如発生した巨額の赤字について、融資元の銀行に「今まで税理士が仕訳ミスをしていた部分を整理したら、この決算になった」と、架空計上の修正を隠した上で虚偽の説明をしていたそうです。
 県警捜査2課は、同社が平成27年の数年前から売上高を水増しするなど偽造した決算書を作成、銀行に示すなどして融資を受けていた可能性もあるとみて詳しい経緯を調べています。
 この事件は201818日の成人式当日、同社で晴れ着を購入するなどした新成人らが待機していた着付け会場に同社の社員らが現れなかったことなどから発覚し、同月26日には同社の破産手続き開始が決定しました。
 同日に会見した元社長は決算書の偽造など一切の疑惑を否定していましたが、逮捕後の県警の調べに対しては「私が粉飾を指示して融資を受けていたことに間違いない」とおおむね容疑を認めているようです。
 別の報道によると、毎年、税理士を変えていたようですね。
 この虚偽説明に対し、銀行はどう判断していたかをぜひ知りたいですね。
 僕自身、税理士で、受注の際はそれなりに気を付けているつもりですが、やはり、過去の顧問税理士などをできる限り確認して(ヒアリングすると過去の税理士に問題があるようなことをおっしゃるとは思いますが・・・)、何かおかしいなぁと思えば断るということを今後も徹底していきたいと改めて感じた1件でした。
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経済産業省が税理士に対して補助金交付等の停止措置!

 経済産業省の補助金を原資として、独立行政法人中小企業基盤整備機構(以下「中小機構」という。)が実施する「認定支援機関による早期経営改善計画策定支援事業」において、認定支援機関である熊本県の税理士は、当該事業の要件である支援先企業からの計画策定費の支払いを適正に受けていないにも関わらず領収書を発行するとともに、補助金額を申請する際に業務従事時間を過大に積算することにより、機構から補助金を不正に受給していた事実が認められたようです。
 これを受け、経済産業省は、この熊本県の税理士に対して補助金交付等停止措置を行ったようです。
 なお、この熊本県の税理士から中小機構に対して補助金の返還がなされているようです。
 また、中小機構から委託を受けて当該事業の申請受付事務を行う熊本県経営改善支援センター(熊本商工会議所)の職員による上記事実の調査の際の対応が不十分であったことから、熊本商工会議所より中小機構に対して委託費の一部返還及び再発防止策の報告を受けているようです。
 今後、国として、申請手続を見直す等、再発防止を講じていくようです。
 悪質な税理士ですね。
 同業者として、恥ずかしい限りです。
 日本税理士会連合会の神津会長も、『6月22日、認定支援機関による早期経営改善計画策定支援事業において、税理士が補助金の不正受給を行っていたことが発覚し、当該税理士に対して経済産業省から補助金交付等の停止措置がなされました。当該税理士の行為は、税理士及び税理士制度に対する社会的信用を著しく損ねるものであり、誠に遺憾であります。今後、本会では、再発防止の観点から、各税理士に対して法令遵守を強く要請するとともに、研修及び広報等を通じ適正な業務の遂行を指導していく所存です。』とのコメントを出されています。
 「認定支援機関による早期経営改善計画策定支援事業」については、とある税理士団体に属する税理士が結構申請を出しているという噂を聞いたことがあります。
 調べてみると、この税理士もこの税理士団体に属していますね。
 「認定支援機関による早期経営改善計画策定支援事業」を使うことは良いことだと思いますが、税理士としてそもそものところからの指導が必要なのではないかと思いました。
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国税庁ホームページのリニューアルの混乱を受け「国税庁URL変換器」を個人が開発!

 国税庁のWebサイトが2018331日にリニューアルされ、ほぼすべてのURLが変わりました。
URLのページはすべてトップページにリダイレクトされ、サイト内検索でも旧URLのページがヒットするため、「トップページの無限ループ」「目的のページにたどり着けない」と利用者が困惑しています。

国税庁は「検索エンジン側にURL更新のリクエストを出している」としており、「新しいページの検索結果が蓄積されるまでの間(一般的には2週間程度)は、トップページのメニューから利用してほしい」と呼び掛けていますが、解決までにはしばらく時間がかかりそうです。

このような状況を受け、エンジニアの「ぽち@pchw」さんが201843日、国税庁サイトの旧URLを新URLに変換するサービス「国税庁URL変換器」を個人で開発・公開しました。
ブックマークや検索エンジンなどから旧URLをコピーし、フォームにペーストしてチェックボタンを押すだけで、同じ内容を収めた新URLのリンクを表示するというものです。

普段はバックエンドエンジニアとしてTokyo Otaku Modeに勤めているぽち@pchwさんですが、国税庁サイトのリニューアルが話題になり、「これはひどい」などと批判を集める中、「愚痴を言うだけで終わるのではなく、エンジニアとして、何かしら別の手段で解決できれば」と、サービスの開発を思い立ったそうです。

開発に当たり、新サイトと旧サイトのURLを眺めていると、類似する部分を発見し、「サイトリニューアルで階層構造は変更されたが、URLの途中からは新旧サイトとも同じ構造になっている」と推測し、旧URLを新URLに「無理やり」変換する仕組みを開発したそうです。
開発にかかった時間は、なんと「5時間ほど」だそうです。

入力された旧URLは、サーバレスでコードを実行できる「AWS lambda」で受け取り、データベース(MongoDB Atlas)に保存してある新URLの一覧と曖昧にマッチングします。
クライアントサイドはすべて「AWS S3」に置いています。
JavaScriptライブラリのReact.jsで構築し、UIフレームワークはFoundationを利用しているそうです。

現在「約19,000個のURLにマッチングを取ってる」状態で、「もし旧URLを入力しても新URLが出てこないページがあれば、確認してルールを追加するので、サイト下部にある『お問い合わせ』から送って頂ければ」としています。

ぽち@pchwさんは、開発の経緯をつづったブログ記事も公開います。
「ハッカー」という言葉には、「雑だけどうまく役に立つものを作る」といった意味があるらしい、と紹介した上で、「自分は、これからも愚痴をこぼす前に自分の行動で何かを変えていきたいと思っています」などとづつっています。

僕自身、税理士という職業柄、今回の国税庁のホームページのリニューアルには大変迷惑を被っているのですが、個人の方が、これほど早くこのようなものを開発してくれて、非常に感謝していますし、すごく敬意を示したいと思います。
翌日くらいに、マネーフォワードのエンジニアが似たようなものを作って公表していますが、個人の方が作られたということは、素晴らしいことだと思います。
本当に、国税局が買い取ってもいいのではないかとも思いますね。

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国税庁のホームページがリニューアルされ検索できない!

2018年04月03日(火)

国税庁は、電子政府指針等を踏まえ、ホームページの更なる利便性の向上を図るため、平成30年(2018年)3月31日(土)に国税庁ホームページのリニューアルを行いました。

<リニューアルの対象>
・国税庁ホームページ(www.nta.go.jpをドメインとするサイト)

なお、以下のサイトは、今回のリニューアルの対象ではありません。
・国税電子申告・納税システム(e-Tax)(www.e-tax.nta.go.jp)
・確定申告書等作成コーナー(www.keisan.nta.go.jp)
・財産評価基準書(路線価図・評価倍率表)(www.rosenka.nta.go.jp)
・公売情報(www.koubai.nta.go.jp)
・法人番号公表サイト(www.houjin-bangou.nta.go.jp)
・国税不服審判所(www.kfs.go.jp)

<ご留意いただきたい事項>
リニューアルに当たり、トップページのURL(https://www.nta.go.jp)に変更はありませんが、情報分類の整理を行ったことから、各ページの掲載場所やほぼ全てのページのURLが変更になっています。
リニューアル前の各ページをブックマークに登録されている方やリンク設定をされている方は、お手数をおかけいたしますが、ブックマークの再登録やリンク設定の変更をお願いいたします。

税理士という職業柄、ネットで検索して、国税庁のホームページで確認するということが非常に多いのですが、今回のリニューアルによって、検索してクリックしてもたどり着けなくなりました。
非常に不便です。
国税庁のホームページのトップページからはもともと検索しにくいんんですよね。
同じような方は世の中にたくさんいらっしゃると思いますから、どうにかして欲しいですね。

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