差異分析
差異分析とは、帳簿上の在庫の数量とカウントした在庫の数量を比較して、差異があるものについて原因を分析することをいう。
これにより、帳簿上の在庫の数量またはカウントした在庫の数量の間違いなどが発見され、最終的な在庫の数量を確定することになる。
上記のとおり、差異分析により、帳簿上の在庫の数量またはカウントした在庫の数量の間違いなどが発見されるが、この過程で、再カウントなどを行い、原因を把握することになる。
最終的に原因不明のものが生じることもあるが、なぜ差異が生じたかが明らかになり、最終的な在庫の数量を確定させるとともに、今後の購買・生産・販売・在庫管理・棚卸などの業務の効率化・適正化に活かすことができる。
2012年4月6日
棚卸集計表
棚卸集計表とは、品目ごとに数量の集計を行うものである。
会社によって異なり、システム上で集計する会社もあるが、棚卸集計表に記載するのは以下のようなものである。
- 実施日
- 実施場所
- 品名コード
- 品名
- 数量
- 単位
棚卸集計表は、複数の場所に保管されている在庫を集計して品目ごとの合計数量を算出するものである。
よって、この数量が、差異分析の際に、カウントした在庫の数量として用いられる数値となる。
2012年4月5日
カウント
カウントとは、在庫の数量を数えることである。
いくら棚卸原票がすべて記入されていたとしても、カウントミス、カウント漏れがあったのでは意味がない。
よって、カウントの仕方に関し、留意点を挙げることとする。
- 事前に固定資産、預かり品、消耗品などの棚卸除外品と区別しておくこと
- 棚卸当日は、極力入出庫がないようにすること
- カウントは2人1組で行うこと
- できれば、担当者を変えてもう一度カウントすること
- カウントのルールを決めること
- 販売などに支障がないのであれば、棚にあるものはそこから出し、箱に入っているものは中身も出してカウントすること
- チェック者は、特定のエリアに偏らず、満遍なくテストカウントすること
2012年4月4日
棚卸原票
棚卸原票とは、カウントした数量などを記載する用紙であり、タグともいう。
記載内容は特に決まっていないが、一般的には、以下のようなものが記載される。会社の実態に即したものを使用し、記載すれば良い。2枚複写のもの(正と副)を用いる会社、1枚で上下を切り離せるようになっているものを用いる会社、システムから品名などが記載されたものを打ち出し数量だけを記入する会社、バーコードを用いる会社など、様々な会社がある。
- 棚卸原票No.
- 実施日
- 実施場所
- エリア
- 棚番
- 棚卸担当者
- 品名コード
- 品名
- 数量
- 単位
- 摘要
2012年4月3日
コントロールシート
棚卸の際に用いられるコントロールシートとは、文字どおり、棚卸の作業をコントロールするものである。
会社によって異なるが、以下のようなものを記載する。
- 実施日
- 実施場所
- エリア
- 担当者
- 配布した棚卸原票No.及び枚数
- 回収した棚卸原票(使用分)の枚数
- 回収した棚卸原票(白紙分)の枚数及びNo.
- 回収した棚卸原票(書損分)の枚数及びNo.
- 回収した棚卸原票の枚数
- チェック欄
コントロールシートには、大きく分けて以下の2つの目的がある。
- カウント漏れがないか確かめる。
- カウントしたものがきちんと実際の在庫の数量に反映されることを確かめる。
2012年4月2日
棚卸とは?
棚卸とは、棚卸資産の数量を把握する作業をいう。
棚卸資産とは、会社などが将来の生産や販売のために保有している資産のことで、原材料・製品・商品・半製品・仕掛品・貯蔵品などがある。在庫とも呼ばれる。
棚卸はカウントの有無で、帳簿棚卸と実地棚卸とに分けられる。
- 帳簿棚卸…帳簿上で棚卸を行うこと
- 実地棚卸…実際の在庫の数量を把握すること
また、実地棚卸はカウントのタイミングで、一斉棚卸と循環棚卸とに分けられる。
- 一斉棚卸…文字どおり、全品目を一斉に棚卸すること
- 循環棚卸…一定期間内に順次棚卸をしていくこと。
例えば、倉庫を6エリアに分け、毎月末に1エリアごとの棚卸をすることで半年で一巡する。
2012年3月19日