事務所通信2016年6月

事務所通信

2016年6月号『クラウドファンディングとは?』

 最近、『クラウドファンディング』ということばを聞いたことはないでしょうか。
 色々なインターネットサイトで、色々な方が、『クラウドファンディング』によって資金を集めているのです。
 そこで、今回は、『クラウドファンディングとは?』について書きたいと思います。

1.クラウドファンディングとは?
 クラウドファンディングとは、群衆を意味するクラウド(Crowd)と資金調達を意味するファンディング(Funding)を組み合わせた造語であり、インターネットサイトを通じて不特定多数から資金を調達することをいいます。

2.クラウドファンディングの種類
 クラウドファンディングには、一般的に、①購入型、②寄附型、③投資型の3種類があると言われています。
 3つとも文字どおりですが、①購入型は、支援者がプロジェクトへ資金を出す見返りとして、支援金額に応じた金銭以外の商品やサービスを受け取るというものです。
 現在、日本で最も多いのが、この購入型であり、READYFOR?やCAMPFIREなどが有名です。
 ②寄附型は、支援者がプロジェクトへ資金を出しますが、見返りはありません。
 JapanGivingなどが有名です。
 ③投資型は、支援者が特定の企業などに資金を出す見返りとして、金銭や株式を受け取るというものです。
 現在、日本においては、金融商品取引法(いわゆる金商法)などの法規制があり、他の2つに比べると、事業者の参入のハードルが高くなっています。
 Makuakeなどが有名です。

3.クラウドファンディングの留意点
 当然、プロジェクトを考えれば、資金調達できるというわけではありません。
 クラウドファンディングは、インターネットサイトを通じて行われるため、一般的に、資金調達額の2割程度が事業者への手数料として差し引かれます。
 よって、手取額などを想定するためには、この手数料を考慮するする必要があります。
 ただし、今年の2月にCAMPFIREは、手数料を20%から5%に引き下げることを発表しており、今後、手数料は下がっていくのではないかと推測されます。
 また、購入型や投資型の支援者は、見返りに魅力を感じてプロジェクトに資金を出すことが多いと思われますので、見返りを含むプロジェクト自体が魅力的なものでなければなりません。
 実際には、信金調達というよりは、インターネットとリアルのシナジー効果を目指す広告宣伝と考えた方が良いかもしれませんね。
 あとは、クラウドファンディングによって目標金額を達成すると、実績を作ったことになり、今後事業を拡大していく上で、金融機関からも資金調達がしやすくなると思いますので、その点も考慮してプロジェクトを綿密に考えましょう。

4.最後に
 従来のような出資や借入などによるだけでなく、クラウドファンディングによっても資金調達をできるようになりました。
 金利が低下し借入がしやすくなっていますが、必要に応じ、上手く使い分けて資金調達して、事業を拡大してくださいね。

2016年6月28日 國村 年

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