事務所通信
2022年3月号『何月決算が多いのか?』
確定申告シーズンを終えましたが、会計事務所は、世間一般的に、確定申告シーズンや3月決算企業が多いためその申告時期の4月や5月が忙しいと思われています。
しかしながら、実際にはそうではありませんし、弊事務所のクライアントは、なぜか10月決算企業が多いです。
そこで今回は、『何月決算が多いのか?』について、書きたいと思います。
1.決算期別の普通法人数
国税庁の令和2年度の統計情報を見ると、『決算期別の普通法人数』が記載されていますが、年1回決算の場合、以下のようになっています。
事業年度終了月 |
申告法人数 |
4月 |
198,275 |
5月 |
230,954 |
6月 |
272,022 |
7月 |
212,615 |
8月 |
243,747 |
9月 |
303,271 |
10月 |
138,238 |
11月 |
105,141 |
12月 |
290,397 |
1月 |
102,042 |
2月 |
183,988 |
3月 |
508,378 |
計 |
2,789,068 |
このデータから計算すると、事業年度終了月ごとの割合は以下のようになります。
事業年度終了月 |
申告法人割合 |
4月 |
7.1% |
5月 |
8.3% |
6月 |
9.8% |
7月 |
7.6% |
8月 |
8.7% |
9月 |
10.9% |
10月 |
5.0% |
11月 |
3.8% |
12月 |
10.4% |
1月 |
3.7% |
2月 |
6.6% |
3月 |
18.2% |
計 |
100.0% |
2.何月決算が多いのか?
予想どおり、3月が最も多かったですが、割合は18.2%であり、それほど高くはなかった感じです。
6月、9月、12月が約10%で、3月と合わせるとこれらの4か月で、全体の半分弱を占めています。
逆に少ないのは、1月、11月、10月の順で、弊事務所のクライアントは10月が最も多いですが、1月決算と11月決算はありませんね。
個人的には、流通関係の法人は2月決算のところが多いと思っていましたが、4月、5月、7月、8月よりも少ないのが意外でした。
会計事務所に決算・申告を頼むのであれば、繁忙期を避けた6月から8月決算あたりにすれば、何かと良いことがあるかもしれませんよ。
3.最後に
ある程度は予想どおりでしたが、多いのは3月、9月、12月、少ないのは1月、11月、10月の順でした。
2022年3月29日 國村 年