事務所通信2015年8月

事務所通信

2015年8月号 『個人事業税とは?』

 早いもので、事務所通信も今回でNo.50になりました。
 個人事業主のみなさまは、3月15日までに所得税の確定申告を行いますが、忘れたころに納税通知書が送られてくるのが、個人事業税です。
 そこで、今回は、『個人事業税とは?』について書きたいと思います。
 なお、都道府県によって若干異なることもあるため、以下では、香川県のケースについて記載します。

1.個人事業税とは?
 個人事業税とは、個人事業主の方が事務所または事業所を設けて営む事業のうち、地方税法で決められた事業(法定業種)に対してかかる税金です。
 現在、法定業種は70の業種があり、ほとんどの事業が該当します。

2.法定業種
 法定業種は、以下のように3つに分けられています。

 区 分   数   業 種 
 第1種事業   37  物品販売業・製造業・運送業・請負業・飲食店業・問屋業・不動産売買業 ほか 
 第2種事業   3  畜産業・水産業・薪炭製造業 
 第3種事業   30  公認会計士業・税理士業・医業・弁護士業・理容業・美容業・あん摩、マッサージ 
 または指圧、はり、きゅう、柔道整復その他の医業に類する事業・装蹄師業 ほか 

3.税率
 税率は、以下のように分けられています。

 区 分  税 率 
 第1種事業   5% 
 第2種事業   4% 
 第3種事業   ●マッサージまたは指圧、はり、きゅう、柔道整復その他の医業に類する事業・装蹄師業…3% 
 ●それ以外…5% 

4.個人事業税の計算方法
 個人事業主は、毎年3月15日までに前年中の事業の所得などを、県税事務所に申告することになっています。
 ただし、所得税の確定申告や住民税の申告をした方は個人の事業税の申告をする必要はありません。
 なお、計算方法は、以下のとおりです。

 (事業所得または(及び)不動産所得+所得税の事業専従者給与(控除)額-個人の事業税の事業専従者給与(控除)額 
 -青色申告特別控除額-事業主控除(290万円)などの各種控除額)×税率 

5.個人事業税の納期
 8月に県税事務所から送付される納税通知書により、原則として、8月、11月の年2回納付します。

6.最後に
 僕自身、2012年7月に開業して今回初めて事業税を納付することになったのですが、事業税を納めるくらいは稼がないといけないなぁと思う一方、一定以上の所得がある場合のみかかる、法定業種のみかかる、業種によって税率が異なる税金ということには疑問を感じますね。

2015年8月27日 國村 年

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