事務所通信
2014年2月号 『農業経営アドバイザー』
先月、日本政策金融公庫の『農業経営アドバイザー』試験に合格しました。
おそらく、『農業経営アドバイザー』についてご存じの方は、非常に少ないかと推測されます。
そこで、今回は、『農業経営アドバイザー』について書きたいと思います。
1.農業経営アドバイザーとは?
農業経営アドバイザーとは、日本政策金融公庫(旧農林漁業金融公庫)が平成17年に創設した農業経営に関するアドバイザーの資格制度です。
高度化する農業経営の特殊性を理解した上で、税務・労務・経営改善・農業マーケティング・農地制度・農業政策などを学び、専門知識をもった専門家からのアドバイスを求める農業経営者のニーズに応えるために創設されました。
2.試験
「農業経営アドバイザー審査会」で定めた研修・試験が年2回(春、秋)募集され、この合格者に「農業経営アドバイザー」の称が付与されます(有効期間5年)。
事前試験(公認会計士・税理士は免除)、研修(4日間のうち公認会計士・税理士は2日間免除)・試験、レポート、面接試験を経て合否の判定がなされます。
試験は、農業簿記・農業税務(公認会計士・税理士は免除)、農業問題、労務管理、農地制度・法人制度、志望動機(公認会計士・税理士のみ)です。
レポートは、経営分析・診断(公認会計士・税理士は免除)、マーケティングです。
役割としては、農業経営の相談役として経営の発展を支援すること、そして農政の課題である地域農業の担い手の育成・確保を進めることが期待されています。
農業経営アドバイザーは農業経営上の様々な相談を受け、必要に応じて農林金融公庫および関係機関と連携し、改善策提案、情報提供などにより、経営を支援します。
また、農林金融公庫の融資業務に農業経営アドバイザー機能を組合せ、政策金融の効果を高め、担い手を支援し、育成、確保の推進をします。
3.第18回試験
日本政策金融公庫農林水産事業は1月23日に、平成25年度後期(第18回)の農業経営アドバイザー試験の結果、新たに255人が合格したと発表しました。
僕もこのうちの一人です。
これで、全国のアドバイザー数は2,675人となりました。
今回の試験は453人が受験し、税理士51人、金融機関職員105人、普及指導員など88人、公庫職員11人の計255人が合格しました(合格率56.3%)。
平成26年度前期(第19回)の研修・試験は6月に行う予定だそうです。
4.最後に
僕の場合、水曜日と木曜日が研修で、金曜日が試験でしたが、試験に向けての勉強が結構大変でした。
公認会計士・税理士以外の方は、月曜日から金曜日なので、もっと大変でしょうね。
高松で開業していると、農家の方、農地などに関係することが多く、この資格を活かして、農業が経営として成り立つこと、そして、地域活性化に、微力ではありますが貢献したいと考えていますので、よろしくお願いいたします。
2014年2月18日 國村 年