事務所通信
2012年11月号 『小切手を受け取ったらどうする?』
皆さんは、『小切手』を受け取ったことがありますか。
ドラマで好きな金額を書いてくれて構わないと言っているシーンを見たり、海外でトラベラーズチェックを使ったりしたことのある方は多いかもしれません。
しかしながら、実際に初めて受け取った時は、おそらく、どうしたらよいのか分からないのではないでしょうか。
そこで、今回は、『小切手を受け取ったらどうする?』について書きたいと思います。
1.小切手とは?
小切手とは、小切手法に基づき、銀行などの支払場所において、持ち主または名宛人に対し、振出人の預貯金口座から券面に表示された金額の支払いを約束する証券のことです。
小切手は、以下の記載がないと、効力が生じないことになっています。
- 小切手であることを示す文字
- 一定金額の単純な支払委託文句
- 支払人(金融機関の名称)
- 支払地(支払人の住所)
- 振出日
- 振出地
- 振出人の署名
2.小切手の種類
一般的に、以下の2つがあります。
①小切手の表面に2本の平行の線が引かれ、その間に、銀行や銀行渡りやBankなどと書かれている小切手(いわゆる一般線引小切手)
②線引でない小切手
②の線引ではない小切手は、銀行などに持ち込むと誰(例えば、拾った人や盗んだ人)であっても支払われます。
よって、紛失や盗難を防ぐために、通常は、いったん口座に入金し誰に支払ったかが分かる①の一般線引小切手が用いられます。
3.小切手を受け取ったら?
線引ではない小切手の場合、銀行などに持ち込めば、すぐに換金できます。
一般線引小切手の場合、裏面に振出人の署名捺印(いわゆる裏書)をしてもらえれば、小切手に記載された支払場所に持ち込めば、手数料もかからず、すぐに換金できます。
ただし、この場合には、線引ではない小切手と同様に、紛失や盗難のリスクが生じます。
裏書のない一般線引小切手の場合、小切手に記載された支払場所以外でも、そこに持ち込めば、口座に入金されます。
ただし、口座上、残高は増えますが、すぐに引き出せるわけでなく、一般的に2営業日後の午後から引き出しが可能になります。
また、小切手に記載された支払場所に持ち込んだ場合を除き、手数料がかかります。
4.不渡り
小切手を銀行などに持ち込んでも振出人の口座に残高がないと、不渡りになります。
このような場合、当然、口座から引き出すことはできませんので、小切手を受け取ったからといって安心はできないのです。
5.最後に
小切手も、知識がないと何か問題が生じることがあります。
経営者の方などは、色々な知識が必要なので、日々勉強が必要ですね。
2012年11月2日 國村 年